JP5298252B1 - キャリア付銅箔、キャリア付銅箔の製造方法、プリント配線板、プリント回路板、銅張積層板、及び、プリント配線板の製造方法 - Google Patents

キャリア付銅箔、キャリア付銅箔の製造方法、プリント配線板、プリント回路板、銅張積層板、及び、プリント配線板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】絶縁基板への積層工程前にはキャリアと極薄銅層との密着力が高い一方で、絶縁基板への積層工程後にはキャリアと極薄銅層との密着性が低下し、キャリア/極薄銅層界面で容易に剥離でき、且つ、極薄銅層側表面におけるピンホールの発生が良好に抑制されたキャリア付銅箔を提供する。
【解決手段】キャリア付銅箔は、中間層/極薄銅層間で剥離させたとき、XPSによる表面からの深さ方向分析から得られた深さ方向(x:単位nm)のクロムの原子濃度(%)をe(x)とし、亜鉛の原子濃度(%)をf(x)とし、ニッケルの原子濃度(%)をg(x)とし、銅の原子濃度(%)をh(x)とし、酸素の合計原子濃度(%)をi(x)とし、炭素の原子濃度(%)をj(x)とし、その他の原子濃度(%)をk(x)とすると、中間層表面からの深さ方向分析の区間[0、1.0]において、∫e(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx)が1〜30%、∫f(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が0.1〜5%、∫g(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が1〜50%、かつ[1.0、4.0]において、∫g(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が40%以上を満たす。
【選択図】図1

Description

本発明は、キャリア付銅箔、キャリア付銅箔の製造方法、プリント配線板、プリント回路板、銅張積層板、及び、プリント配線板の製造方法に関する。より詳細には、本発明はファインパターン用途のプリント配線板の材料として使用されるキャリア付銅箔、キャリア付銅箔の製造方法、プリント配線板、プリント回路板、銅張積層板、及び、プリント配線板の製造方法に関する。
プリント配線板はここ半世紀に亘って大きな進展を遂げ、今日ではほぼすべての電子機器に使用されるまでに至っている。近年の電子機器の小型化、高性能化ニーズの増大に伴い、搭載部品の高密度実装化や信号の高周波化が進展し、プリント配線板に対して導体パターンの微細化(ファインピッチ化)や高周波対応等が求められており、特にプリント配線板上にICチップを載せる場合、L/S=20/20以下のファインピッチ化が求められている。
プリント配線板は、まず、銅箔とガラスエポキシ基板、BT樹脂、ポリイミドフィルムなどを主とする絶縁基板を貼り合わせた銅張積層板として製造される。貼り合わせは、絶縁基板と銅箔を重ね合わせて加熱加圧させて形成する方法(ラミネート法)、または、絶縁基板材料の前駆体であるワニスを銅箔の被覆層を有する面に塗布し、加熱・硬化する方法(キャスティング法)が用いられる。
ファインピッチ化に伴って銅張積層板に使用される銅箔の厚みも9μm、さらには5μm以下になるなど、箔厚が薄くなりつつある。ところが、箔厚が9μm以下になると前述のラミネート法やキャスティング法で銅張積層板を形成するときのハンドリング性が極めて悪化する。そこで、厚みのある金属箔をキャリアとして利用し、これに剥離層を介して極薄銅層を形成したキャリア付銅箔が登場している。極薄銅層の表面を絶縁基板に貼り合わせて熱圧着した後に、キャリアを剥離層を介して剥離するというのがキャリア付銅箔の一般的な使用方法である。
キャリア付銅箔に関する技術として、例えば特許文献1には、キャリアの表面に、拡散防止層、剥離層、電気銅めっきをこの順番に形成し、剥離層としてCrまたはCr水和酸化物層を、拡散防止層としてNi、Co、Fe、Cr、Mo、Ta、Cu、Al、Pの単体または合金を用いることで加熱プレス後の良好な剥離性を保持する方法が開示されている。
また、剥離層としてCr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、Pまたはこれらの合金またはこれらの水和物で形成することが知られている。さらに、加熱プレス等の高温使用環境における剥離性の安定化を図る上で、剥離層の下地にNi、Feまたはこられの合金層をもうけると効果的であることが特許文献2および3に記載されている。
特開2006−022406号公報 特開2010−006071号公報 特開2007−007937号公報
キャリア付銅箔においては、絶縁基板への積層工程前にはキャリアから極薄銅層が剥離することは避けなければならず、一方、絶縁基板への積層工程後にはキャリアから極薄銅層が剥離できる必要がある。また、キャリア付銅箔においては、極薄銅層側の表面にピンホールが存在するのはプリント配線板の性能不良に繋がり好ましくない。
これらの点に関して、従来技術では十分な検討がなされておらず、未だ改善の余地が残されている。そこで、本発明は、絶縁基板への積層工程前にはキャリアから極薄銅層が剥離しない一方で、絶縁基板への積層工程後には剥離可能なキャリア付銅箔を提供することを課題とする。本発明は更に、極薄銅層側表面におけるピンホールの発生が抑制されたャリア付銅箔を提供することも課題とする。
上記目的を達成するため、本発明者は鋭意研究を重ねたところ、キャリアとして銅箔を使用し、中間層を極薄銅層とキャリアとの間に形成し、この中間層を銅箔キャリア上から順にニッケルを含む層及びクロメート等のクロムを含む層で構成すること、ニッケル及びクロムおよび亜鉛の付着量を制御すること、及び、中間層/極薄銅層間で剥離させたときの中間層表面部分のクロム及び亜鉛およびニッケル原子濃度を制御することが極めて効果的であることを見出した。また、極薄銅層に絶縁基板を熱圧着させ、キャリアを極薄銅層から剥離させたときの、中間層表面部分のクロム及び亜鉛およびニッケル原子濃度を制御することも同様に極めて効果的であることを見出した。
本発明は上記知見を基礎として完成したものであり、一側面において、
銅箔キャリアと、銅箔キャリア上に積層された中間層と、中間層上に積層された極薄銅層とを備えたキャリア付銅箔であって、
前記中間層において、ニッケルの付着量が100〜40000μg/dm2、クロムの付着量が5〜100μg/dm2、亜鉛の付着量が1〜70μg/dm2であり、
前記中間層/極薄銅層間で剥離させたとき、XPSによる表面からの深さ方向分析から得られた深さ方向(x:単位nm)のクロムの原子濃度(%)をe(x)とし、亜鉛の原子濃度(%)をf(x)とし、ニッケルの原子濃度(%)をg(x)とし、銅の原子濃度(%)をh(x)とし、酸素の合計原子濃度(%)をi(x)とし、炭素の原子濃度(%)をj(x)とし、その他の原子濃度(%)をk(x)とすると、
前記中間層表面からの深さ方向分析の区間[0、1.0]において、∫e(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx)が1〜30%、∫f(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が0.1〜5%、∫g(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が1〜50%、かつ[1.0、4.0]において、∫g(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が40%以上を満たすキャリア付銅箔である。
本発明に係るキャリア付銅箔の一実施形態においては、前記中間層/極薄銅層間で剥離させたとき、XPSによる前記中間層表面からの深さ方向分析の区間[0、1.0]において、∫e(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が2〜25%を満たす。
本発明に係るキャリア付銅箔の別の一実施形態においては、前記中間層/極薄銅層間で剥離させたとき、XPSによる前記中間層表面からの深さ方向分析の区間[1.0、4.0]において、∫h(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が1〜30%を満たす。
本発明に係るキャリア付銅箔の更に別の一実施形態においては、前記中間層のXPSにより検出されたクロムの2P3/2軌道の束縛エネルギーが576〜580eVの範囲内である。
本発明に係るキャリア付銅箔の更に別の一実施形態においては、前記極薄銅層に絶縁基板を大気中、圧力:20kgf/cm2、220℃×2時間の条件下で熱圧着させ、前記中間層/極薄銅層間で剥離させたとき、XPSによる表面からの深さ方向分析から得られた深さ方向(x:単位nm)のクロムの原子濃度(%)をe(x)とし、亜鉛の原子濃度(%)をf(x)とし、ニッケルの原子濃度(%)をg(x)とし、銅の原子濃度(%)をh(x)とし、酸素の合計原子濃度(%)をi(x)とし、炭素の原子濃度(%)をj(x)とし、その他の原子濃度(%)をk(x)とすると、
前記中間層表面からの深さ方向分析の区間[0、1.0]において、∫e(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が0.5〜30%、∫g(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が1〜50%、かつ[1.0、4.0]において、∫g(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が40%以上を満たす。
本発明に係るキャリア付銅箔の更に別の一実施形態においては、前記極薄銅層に絶縁基板を大気中、圧力:20kgf/cm2、220℃×2時間の条件下で熱圧着させ、前記中間層/極薄銅層間で剥離させたとき、XPSによる前記中間層表面からの深さ方向分析の区間[0、1.0]において、∫e(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx)が1〜25%を満たす。
本発明に係るキャリア付銅箔の更に別の一実施形態においては、前記極薄銅層に絶縁基板を大気中、圧力:20kgf/cm2、220℃×2時間の条件下で熱圧着させ、前記中間層/極薄銅層間で剥離させたとき、XPSによる前記中間層表面からの深さ方向分析の区間[1.0、4.0]において、∫h(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx)が2〜40%を満たす。
本発明に係るキャリア付銅箔の更に別の一実施形態においては、前記中間層は、銅箔キャリア上にニッケルまたはニッケルを含む合金のいずれか1種の層、及びクロム、クロム合金、クロムの酸化物のいずれか1種以上を含む層がこの順で積層されて構成されている。
本発明に係るキャリア付銅箔の更に別の一実施形態においては、前記クロム、クロム合金、クロムの酸化物のいずれか1種以上を含む層がクロメート処理層を含む。
本発明に係るキャリア付銅箔の更に別の一実施形態においては、前記中間層は、銅箔キャリア上にニッケル、ニッケル−亜鉛合金、ニッケル−リン合金、ニッケル−コバルト合金のいずれか1種の層、及び亜鉛クロメート処理層、純クロメート処理層、クロムめっきのいずれか1種の層がこの順で積層されて構成されている。
本発明に係るキャリア付銅箔の更に別の一実施形態においては、前記中間層は、銅箔キャリア上にニッケルまたはニッケル−亜鉛合金、及び亜鉛クロメート処理層または純クロメート処理層がこの順で積層されて構成されている。
本発明に係るキャリア付銅箔の更に別の一実施形態においては、前記銅箔キャリアが電解銅箔または圧延銅箔で形成されている。
本発明に係るキャリア付銅箔の更に別の一実施形態においては、前記極薄銅層表面に粗化処理層を有する。
本発明に係るキャリア付銅箔の更に別の一実施形態においては、前記粗化処理層が、銅、ニッケル、リン、タングステン、ヒ素、モリブデン、クロム、コバルト及び亜鉛からなる群から選択されたいずれかの単体又はいずれか1種以上を含む合金からなる層である。
本発明に係るキャリア付銅箔の更に別の一実施形態においては、前記粗化処理層の表面に、防錆層、クロメート処理層及びシランカップリング処理層からなる群から選択された1種以上の層を有する。
本発明に係るキャリア付銅箔の更に別の一実施形態においては、前記極薄銅層の表面に、防錆層、クロメート処理層及びシランカップリング処理層からなる群から選択された1種以上の層を有する。
本発明は別の一側面において、銅箔キャリア上に、ニッケルまたはニッケルを含む合金のいずれか1種の層を形成した後、クロム、クロム合金またはクロムの酸化物のいずれか1種以上を含む層を形成する工程と、前記中間層上に電解めっきにより極薄銅層を形成する工程とを含み、前記中間層のニッケルまたはニッケルを含む合金のいずれか1種の層、または、クロム、クロム合金またはクロムの酸化物のいずれか1種以上を含む層のいずれかに亜鉛が含まれているキャリア付銅箔の製造方法である。
本発明は更に別の一側面において、銅箔キャリア上に、ニッケルおよび亜鉛を含むめっき層を形成した後、クロムを含むめっき層またはクロメート処理層を形成することで中間層を形成する工程と、前記中間層上に電解めっきにより極薄銅層を形成する工程とを含むキャリア付銅箔の製造方法である。
本発明は更に別の一側面において、銅箔キャリア上に、ニッケルを含むめっき層を形成した後、クロムと亜鉛を含むめっき層または亜鉛クロメート処理層を形成することで中間層を形成する工程と、前記中間層上に電解めっきにより極薄銅層を形成する工程とを含むキャリア付銅箔の製造方法である。
本発明は更に別の一側面において、銅箔キャリア上に、ニッケルおよび亜鉛を含むめっき層を形成した後、クロムと亜鉛を含むめっき層または亜鉛クロメート処理層を形成することで中間層を形成する工程と、前記中間層上に電解めっきにより極薄銅層を形成する工程とを含むキャリア付銅箔の製造方法である。
本発明は更に別の一側面において、銅箔キャリア上に、ニッケルめっき層形成した後、電解クロメートにより亜鉛クロメート処理層を形成することで、又は、ニッケル−亜鉛合金めっき層を形成した後、電解クロメートにより純クロメート処理層または亜鉛クロメート処理層を形成することで中間層を形成する工程と、前記中間層上に電解めっきにより極薄銅層を形成する工程とを含むキャリア付銅箔の製造方法である。
本発明は更に別の一側面において、銅箔キャリア上に、ニッケルめっき層形成した後、電解クロメートにより亜鉛クロメート処理層を形成することで、又は、ニッケル−亜鉛合金めっき層を形成した後、電解クロメートにより純クロメート処理層または亜鉛クロメート処理層を形成することで中間層を形成する工程と、前記中間層上に電解めっきにより極薄銅層を形成する工程と、前記極薄銅層上に粗化処理層を形成する工程とを含むキャリア付銅箔の製造方法である。
本発明は更に別の一側面において、本発明のキャリア付銅箔を用いて製造したプリント配線板である。
本発明は更に別の一側面において、本発明のキャリア付銅箔を用いて製造したプリント回路板である。
本発明は更に別の一側面において、本発明のキャリア付銅箔を用いて製造した銅張積層板である。
本発明は更に別の一側面において、本発明のキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程と、前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層する工程と、前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層した後に、前記キャリア付銅箔の銅箔キャリアを剥がす工程を経て銅張積層板を形成し、その後、セミアディティブ法、サブトラクティブ法、パートリーアディティブ法及びモディファイドセミアディティブ法から選択されるいずれか1種の方法によって、回路を形成する工程とを含むプリント配線板の製造方法である。
本発明に係るキャリア付銅箔は、絶縁基板への積層工程前にはキャリアと極薄銅層との密着力が高い一方で、絶縁基板への積層工程後にはキャリアと極薄銅層との密着性が低下し、キャリア/極薄銅層界面で容易に剥離でき、且つ、極薄銅層側表面におけるピンホールの発生を良好に抑制することができる。
実施例3の基板貼り合わせ前の中間層表面の深さ方向のXPSデプスプロファイルである。 実施例7の基板貼り合わせ前の中間層表面の深さ方向のXPSデプスプロファイルである。 比較例3の基板貼り合わせ前の中間層表面の深さ方向のXPSデプスプロファイルである。 実施例7の基板貼り合わせ後の極薄銅層表面の深さ方向のXPSデプスプロファイルである。
<1.キャリア>
本発明に用いることのできるキャリアとしては銅箔を使用する。キャリアは典型的には圧延銅箔や電解銅箔の形態で提供される。一般的には、電解銅箔は硫酸銅めっき浴からチタンやステンレスのドラム上に銅を電解析出して製造され、圧延銅箔は圧延ロールによる塑性加工と熱処理を繰り返して製造される。銅箔の材料としてはタフピッチ銅(JIS H3100 合金番号C1100)や無酸素銅(JIS H3100 合金番号C1020またはJIS H3510 合金番号C1011)といった高純度の銅の他、例えばSn入り銅、Ag入り銅、Cr、Zr又はMg等を添加した銅合金、Ni及びSi等を添加したコルソン系銅合金のような銅合金も使用可能である。なお、本明細書において用語「銅箔」を単独で用いたときには銅合金箔も含むものとする。
本発明に用いることのできるキャリアの厚さについても特に制限はないが、キャリアとしての役目を果たす上で適した厚さに適宜調節すればよく、例えば12μm以上とすることができる。但し、厚すぎると生産コストが高くなるので一般には35μm以下とするのが好ましい。従って、キャリアの厚みは典型的には12〜70μmであり、より典型的には18〜35μmである。
<2.中間層>
銅箔キャリア上には中間層を設ける。中間層は、銅箔キャリア上にニッケルまたはニッケルを含む合金のいずれか1種の層、及びクロム、クロム合金、クロムの酸化物のいずれか1種以上を含む層がこの順で積層されて構成されているのが好ましい。そして、ニッケルまたはニッケルを含む合金のいずれか1種の層、及び/または、クロム、クロム合金、クロムの酸化物のいずれか1種以上を含む層に亜鉛が含まれているのが好ましい。ここで、ニッケルを含む合金とはニッケルと、コバルト、鉄、クロム、モリブデン、亜鉛、タンタル、銅、アルミニウム、リン、タングステン、錫、砒素およびチタンからなる群から選択された一種以上の元素からなる合金のことをいう。ニッケルを含む合金は3種以上の元素からなる合金でも良い。また、クロム合金とはクロムと、コバルト、鉄、ニッケル、モリブデン、亜鉛、タンタル、銅、アルミニウム、リン、タングステン、錫、砒素およびチタンからなる群から選択された一種以上の元素からなる合金のことをいう。クロム合金は3種以上の元素からなる合金でもよい。また、クロム、クロム合金、クロムの酸化物のいずれか1種以上を含む層はクロメート処理層であってもよい。ここでクロメート処理層とは、無水クロム酸、クロム酸、二クロム酸、クロム酸塩または二クロム酸塩を含む液で処理された層のことをいう。クロメート処理層はコバルト、鉄、ニッケル、モリブデン、亜鉛、タンタル、銅、アルミニウム、リン、タングステン、錫、砒素およびチタン等の元素を含んでもよい。クロメート処理層の具体例としては、純クロメート処理層や亜鉛クロメート処理層等が挙げられる。ここで純クロメート処理層とは、無水クロム酸、二クロム酸、または二クロム酸カリウム水溶液で処理したクロメート処理層をいう。また、亜鉛クロメート処理層とは、無水クロム酸または二クロム酸カリウムおよび亜鉛を含む処理液で処理したクロメート処理層をいう。
また、中間層は、銅箔キャリア上にニッケル、ニッケル−亜鉛合金、ニッケル−リン合金、ニッケル−コバルト合金のいずれか1種の層、及び亜鉛クロメート処理層、純クロメート処理層、クロムめっきのいずれか1種の層がこの順で積層されて構成されているのが好ましく、中間層は、銅箔キャリア上にニッケルまたはニッケル−亜鉛合金、及び亜鉛クロメート処理層または純クロメート処理層がこの順で積層されて構成されているのが更に好ましい。ニッケルと銅との接着力はクロムと銅の接着力よりも高いので、極薄銅層を剥離する際に、極薄銅層とクロメート処理層との界面で剥離するようになる。また、中間層のニッケルにはキャリアから銅成分が極薄銅層へと拡散していくのを防ぐバリア効果が期待される。また、中間層にクロムめっきではなくクロメート処理層を形成するのが好ましい。クロムめっきは表面に緻密なクロム酸化物層を形成するため、電気めっきで極薄銅箔を形成する際に電気抵抗が上昇し、ピンホールが発生しやすくなる。クロメート処理層を形成した表面は、クロムめっきとくらべ緻密ではないクロム酸化物層が形成されるため、極薄銅箔を電気めっきで形成する際の抵抗になりにくく、ピンホールを減少させることができる。ここで、クロメート処理層として、亜鉛クロメート処理層を形成することにより、極薄銅箔を電気めっきで形成する際の抵抗が、通常のクロメートより低くなり、よりピンホールの発生を抑制することができる。
キャリアとして電解銅箔を使用する場合には、ピンホールを減少させる観点からシャイニー面に中間層を設けることが好ましい。
中間層のうちクロメート処理層は極薄銅層の界面に薄く存在することが、絶縁基板への積層工程前にはキャリアから極薄銅層が剥離しない一方で、絶縁基板への積層工程後にはキャリアから極薄銅層が剥離可能であるという特性を得る上で好ましい。ニッケル層またはニッケルを含む合金層(例えばニッケル−亜鉛合金層)を設けずにクロメート処理層をキャリアと極薄銅層の境界に存在させた場合は、剥離性はほとんど向上しないし、クロメート処理層がなくニッケル層またはニッケルを含む合金層(例えばニッケル−亜鉛合金層)と極薄銅層を直接積層した場合は、ニッケル層またはニッケルを含む合金層(例えばニッケル−亜鉛合金層)におけるニッケル量に応じて剥離強度が強すぎたり弱すぎたりして適切な剥離強度は得られない。
また、クロメート処理層がキャリアとニッケル層またはニッケルを含む合金層(例えばニッケル−亜鉛合金層)の境界に存在すると、極薄銅層の剥離時に中間層も付随して剥離されてしまう、すなわちキャリアと中間層の間で剥離が生じてしまうので好ましくない。このような状況は、キャリアとの界面にクロメート処理層を設けた場合のみならず、極薄銅層との界面にクロメート処理層を設けたとしてもクロム量が多すぎると生じ得る。これは、銅とニッケルは固溶しやすいので、これらが接触していると相互拡散によって接着力が高くなり剥離しにくくなる一方で、クロムと銅は固溶しにくく、相互拡散が生じにくいので、クロムと銅の界面では接着力が弱く、剥離しやすいことが原因と考えられる。また、中間層のニッケル量が不足している場合、キャリアと極薄銅層の間には微量のクロムしか存在しないので両者が密着して剥がれにくくなる。
中間層のニッケル層またはニッケルを含む合金層(例えばニッケル−亜鉛合金層)は、例えば電気めっき、無電解めっき及び浸漬めっきのような湿式めっき、或いはスパッタリング、CVD及びPDVのような乾式めっきにより形成することができる。コストの観点から電気めっきが好ましい。
また、クロメート処理層は、例えば電解クロメート処理層や浸漬クロメート処理層等で形成することができるが、クロム濃度を高くすることができ、銅箔キャリアからの極薄銅層の剥離強度が良好となるため、電解クロメート処理層で形成するのが好ましい。
中間層において、ニッケルの付着量は100〜40000μg/dm2であり、クロムの付着量は5〜100μg/dm2であり、亜鉛の付着量は1〜70μg/dm2である。ニッケル量が増えるにつれてピンホールの量が多くなる傾向にあるが、この範囲であればピンホールの数も抑制される。また、亜鉛が多くなると剥離強度が高くなりすぎる傾向にあるが、亜鉛の付着量がこの範囲のであればピンホールの発生はより抑制される。極薄銅層をムラなく均一に剥離する観点、及び、ピンホールを抑制する観点からは、ニッケル付着量は300〜10000μg/dm2とすることが好ましく、500〜3000μg/dm2とすることがより好ましく、クロム付着量は10〜50μg/dm2とすることが好ましく、12〜30μg/dm2とすることがより好ましく、亜鉛付着量は5〜30μg/dm2とすることが好ましい。
<3.ストライクめっき>
中間層の上には極薄銅層を設ける。その前に極薄銅層のピンホールを低減させるために銅−リン合金によるストライクめっきを行ってもよい。ストライクめっきにはピロリン酸銅めっき液などが挙げられる。
<4.極薄銅層>
中間層の上には極薄銅層を設ける。極薄銅層は、硫酸銅、ピロリン酸銅、スルファミン酸銅、シアン化銅等の電解浴を利用した電気めっきにより形成することができ、一般的な電解銅箔で使用され、高電流密度での銅箔形成が可能であることから硫酸銅浴が好ましい。極薄銅層の厚みは特に制限はないが、一般的にはキャリアよりも薄く、例えば12μm以下である。典型的には0.5〜12μmであり、より典型的には2〜5μmである。
<5.粗化処理>
極薄銅層の表面には、例えば絶縁基板との密着性を良好にすること等のために粗化処理を施すことで粗化処理層を設けてもよい。粗化処理は、例えば、銅又は銅合金で粗化粒子を形成することにより行うことができる。粗化処理は微細なものであっても良い。粗化処理層は、銅、ニッケル、リン、タングステン、ヒ素、モリブデン、クロム、コバルト及び亜鉛からなる群から選択されたいずれかの単体又はいずれか1種以上を含む合金からなる層などであってもよい。また、銅又は銅合金で粗化粒子を形成した後、更にニッケル、リン、タングステン、ヒ素、モリブデン、クロム、コバルト及び亜鉛の単体または合金等で二次粒子や三次粒子を設ける粗化処理を行うこともできる。その後に、ニッケル、リン、タングステン、ヒ素、モリブデン、クロム、コバルト及び亜鉛の単体または合金等で耐熱層または防錆層を形成しても良く、更にその表面にクロメート処理、シランカップリング処理などの処理を施してもよい。または粗化処理を行わずに、ニッケル、リン、タングステン、ヒ素、モリブデン、クロム、コバルト及び亜鉛の単体または合金等で耐熱層又は防錆層を形成し、さらにその表面にクロメート処理、シランカップリング処理などの処理を施してもよい。すなわち、粗化処理層の表面に、耐熱層、防錆層、クロメート処理層及びシランカップリング処理層からなる群から選択された1種以上の層を形成してもよく、極薄銅層の表面に、耐熱層、防錆層、クロメート処理層及びシランカップリング処理層からなる群から選択された1種以上の層を形成してもよい。なお、上述の耐熱層、防錆層、クロメート処理層、シランカップリング処理層はそれぞれ複数の層で形成されてもよい(例えば2層以上、3層以上など)。
<6.キャリア付銅箔>
本発明のキャリア付銅箔の製造方法の実施形態を以下に記載する。
本発明のキャリア付銅箔の製造方法は、銅箔キャリア上に、ニッケルまたはニッケルを含む合金のいずれか1種の層を形成した後、クロム、クロム合金またはクロムの酸化物のいずれか1種以上を含む層を形成する工程と、前記中間層上に電解めっきにより極薄銅層を形成する工程とを含み、前記中間層のニッケルまたはニッケルを含む合金のいずれか1種の層、または、クロム、クロム合金またはクロムの酸化物のいずれか1種以上を含む層のいずれかに亜鉛が含まれていてもよい。
また、本発明のキャリア付銅箔の製造方法は、銅箔キャリア上に、ニッケルおよび亜鉛を含むめっき層を形成した後、クロムを含むめっき層またはクロメート処理層を形成することで中間層を形成する工程と、前記中間層上に電解めっきにより極薄銅層を形成する工程とを含んでもよい。
また、本発明のキャリア付銅箔の製造方法は、銅箔キャリア上に、ニッケルを含むめっき層を形成した後、クロムと亜鉛を含むめっき層または亜鉛クロメート処理層を形成することで中間層を形成する工程と、前記中間層上に電解めっきにより極薄銅層を形成する工程とを含んでもよい。
また、本発明のキャリア付銅箔の製造方法は、銅箔キャリア上に、ニッケルおよび亜鉛を含むめっき層を形成した後、クロムと亜鉛を含むめっき層または亜鉛クロメート処理層を形成することで中間層を形成する工程と、前記中間層上に電解めっきにより極薄銅層を形成する工程とを含んでもよい。
また、本発明のキャリア付銅箔の製造方法は、銅箔キャリア上に、ニッケルめっき層形成した後、電解クロメートにより亜鉛クロメート処理層を形成することで、又は、ニッケル−亜鉛合金めっき層を形成した後、電解クロメートにより純クロメート処理層または亜鉛クロメート処理層を形成することで中間層を形成する工程と、前記中間層上に電解めっきにより極薄銅層を形成する工程とを含んでもよい。
さらに、本発明のキャリア付銅箔の製造方法は、銅箔キャリア上に、ニッケルめっき層形成した後、電解クロメートにより亜鉛クロメート処理層を形成することで、又は、ニッケル−亜鉛合金めっき層を形成した後、電解クロメートにより純クロメート処理層または亜鉛クロメート処理層を形成することで中間層を形成する工程と、前記中間層上に電解めっきにより極薄銅層を形成する工程と、前記極薄銅層上に粗化処理層を形成する工程とを含んでもよい。
このようにして、銅箔キャリアと、銅箔キャリア上に形成された中間層と、中間層の上に積層された極薄銅層とを備えたキャリア付銅箔が製造される。キャリア付銅箔自体の使用方法は当業者に周知であるが、例えば極薄銅層の表面を紙基材フェノール樹脂、紙基材エポキシ樹脂、合成繊維布基材エポキシ樹脂、ガラス布・紙複合基材エポキシ樹脂、ガラス布・ガラス不織布複合基材エポキシ樹脂及びガラス布基材エポキシ樹脂、ポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム等の絶縁基板に貼り合わせて熱圧着後にキャリアを剥がすことで、銅張積層板を製造することができ、さらに当該銅張積層板の絶縁基板に接着した極薄銅層を目的とする導体パターンにエッチングし、最終的にプリント配線板又はプリント回路板を製造することができる。本発明に係るキャリア付銅箔の場合、剥離箇所は主として中間層と極薄銅層の界面である。
本発明のキャリア付銅箔は、中間層/極薄銅層間で剥離させたとき、XPSによる表面からの深さ方向分析から得られた深さ方向(x:単位nm)のクロムの原子濃度(%)をe(x)とし、亜鉛の原子濃度(%)をf(x)とし、ニッケルの原子濃度(%)をg(x)とし、銅の原子濃度(%)をh(x)とし、酸素の合計原子濃度(%)をi(x)とし、炭素の原子濃度(%)をj(x)とし、その他の原子濃度(%)をk(x)とすると、中間層表面からの深さ方向分析の区間[0、1.0]において、∫e(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx)が1〜30%、∫f(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が0.1〜5%、∫g(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が1〜50%、かつ[1.0、4.0]において、∫g(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が40%以上を満たす。
また、本発明のキャリア付銅箔は、中間層/極薄銅層間で剥離させたとき、XPSによる中間層表面からの深さ方向分析の区間[0、1.0]において、∫e(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が2〜25%を満たすのが好ましい。
また、本発明のキャリア付銅箔は、極薄銅層に絶縁基板を大気中、圧力:20kgf/cm2、220℃×2時間の条件下で熱圧着させ、前記中間層/極薄銅層間で剥離させたとき、XPSによる表面からの深さ方向分析から得られた深さ方向(x:単位nm)のクロムの原子濃度(%)をe(x)とし、亜鉛の原子濃度(%)をf(x)とし、ニッケルの原子濃度(%)をg(x)とし、銅の原子濃度(%)をh(x)とし、酸素の合計原子濃度(%)をi(x)とし、炭素の原子濃度(%)をj(x)とし、その他の原子濃度(%)をk(x)とすると、前記中間層表面からの深さ方向分析の区間[0、1.0]において、∫e(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が0.5〜30%、∫g(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が1〜50%、かつ[1.0、4.0]において、∫g(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が40%以上を満たすのが好ましい。
また、本発明のキャリア付銅箔は、極薄銅層に絶縁基板を大気中、圧力:20kgf/cm2、220℃×2時間の条件下で熱圧着させ、前記中間層/極薄銅層間で剥離させたとき、XPSによる前記中間層表面からの深さ方向分析の区間[0、1.0]において、∫e(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx)が1〜25%を満たすのが好ましい。
このように、本発明のキャリア付銅箔は、中間層/極薄銅層間で剥離させたときの中間層の最表面にクロム及び亜鉛が一定量以上で存在し、且つ、ニッケルが最表面よりも内部で濃度が高くなっている。このため、極薄銅層側表面におけるピンホールの発生が良好に抑制される。また、熱圧着後のキャリア付銅箔においても、銅箔キャリアを極薄銅層から剥離させたときの中間層の最表面にクロム及び亜鉛が一定量以上で存在し、且つ、ニッケルが最表面よりも内部で濃度が高くなっている。このため、極薄銅層側表面におけるピンホールの発生が良好に抑制される。
本発明のキャリア付銅箔は、中間層/極薄銅層間で剥離させたとき、XPSによる前記中間層表面からの深さ方向分析の区間[1.0、4.0]において、∫h(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が1〜30%を満たすことが好ましい。
また、本発明のキャリア付銅箔は、極薄銅層に絶縁基板を大気中、圧力:20kgf/cm2、220℃×2時間の条件下で熱圧着させ、前記中間層/極薄銅層間で剥離させたとき、XPSによる前記中間層表面からの深さ方向分析の区間[1.0、4.0]において、∫h(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx)が2〜40%を満たすのが好ましい。
このように、本発明のキャリア付銅箔は、中間層/極薄銅層間で剥離させたときの中間層の内部に銅が一定量以上で存在している。中間層中の銅濃度が高くなると、中間層/極薄銅層間の密着力が高くなる。そのため、ニッケル中の銅濃度を制御することにより剥離強度を制御できる。また、熱圧着後のキャリア付銅箔においても、銅箔キャリアを極薄銅層から剥離させたときの中間層の内部に銅が一定量以上で存在している。このため、熱圧着後の極端な剥離強度の低下を防止できるという効果がある。
ニッケルの電流密度を高く設定して単位時間あたりの電着速度を高めるほど、またキャリア銅箔の搬送速度を速くするほど、ニッケル層の密度が低下する。ニッケル層の密度が低下すると、キャリア銅箔の銅がニッケル層に拡散しやすくなり、ニッケル中の銅の濃度を制御することができる。また、クロメート処理での電流密度を高くし、キャリア銅箔の搬送速度を遅くするとクロムの濃度が高くなり、クロムの濃度を制御することができる。
また、本発明のキャリア付銅箔は、中間層のXPSにより検出されたクロムの2P3/2軌道の束縛エネルギーが576〜580eVの範囲内であるのが好ましい。このような構成によれば、中間層に存在するクロムが金属クロムでなくクロム酸化物となり、極薄銅層側表面におけるピンホールの発生をより良好に抑制することができる。
<7.キャリア付銅箔を用いたプリント配線板の製造方法>
本発明に係るプリント配線板の製造方法の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層する工程、前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを極薄銅層側が絶縁基板と対向するように積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程を経て銅張積層板を形成し、その後、セミアディティブ法、サブトラクティブ法、パートリーアディティブ法及びモディファイドセミアディティブ法から選択されるいずれか1種の方法によって、回路を形成する工程を含む。絶縁基板は内層回路入りのものとすることも可能である。
本発明において、セミアディティブ法とは、絶縁基板又は銅箔シード層上に薄い無電解めっきを行い、パターンを形成後、電気めっき及びエッチングを用いて導体パターンを形成する方法を指す。
従って、セミアディティブ法を用いた本発明に係るプリント配線板の製造方法の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がして露出した極薄銅層を酸などの腐食溶液を用いたエッチングやプラズマなどの方法によりすべて除去する工程、
前記極薄銅層をエッチングにより除去することにより露出した前記樹脂にスルーホールまたは/およびブラインドビアを設ける工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域についてデスミア処理を行う工程、
前記樹脂および前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域について無電解めっき層を設ける工程、
前記無電解めっき層の上にめっきレジストを設ける工程、
前記めっきレジストに対して露光し、その後、回路が形成される領域のめっきレジストを除去する工程、
前記めっきレジストが除去された前記回路が形成される領域に、電解めっき層を設ける工程、
前記めっきレジストを除去する工程、
前記回路が形成される領域以外の領域にある無電解めっき層をフラッシュエッチングなどにより除去する工程、
を含む。
セミアディティブ法を用いた本発明に係るプリント配線板の製造方法の別の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がして露出した極薄銅層を酸などの腐食溶液を用いたエッチングやプラズマなどの方法によりすべて除去する工程、
前記極薄銅層をエッチングにより除去することにより露出した前記樹脂の表面について無電解めっき層を設ける工程、
前記無電解めっき層の上にめっきレジストを設ける工程、
前記めっきレジストに対して露光し、その後、回路が形成される領域のめっきレジストを除去する工程、
前記めっきレジストが除去された前記回路が形成される領域に、電解めっき層を設ける工程、
前記めっきレジストを除去する工程、
前記回路が形成される領域以外の領域にある無電解めっき層及び極薄銅層をフラッシュエッチングなどにより除去する工程、
を含む。
本発明において、モディファイドセミアディティブ法とは、絶縁層上に金属箔を積層し、めっきレジストにより非回路形成部を保護し、電解めっきにより回路形成部の銅厚付けを行った後、レジストを除去し、前記回路形成部以外の金属箔を(フラッシュ)エッチングで除去することにより、絶縁層上に回路を形成する方法を指す。
従って、モディファイドセミアディティブ法を用いた本発明に係るプリント配線板の製造方法の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がして露出した極薄銅層と絶縁基板にスルーホールまたは/およびブラインドビアを設ける工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域についてデスミア処理を行う工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域について無電解めっき層を設ける工程、
前記キャリアを剥がして露出した極薄銅層表面にめっきレジストを設ける工程、
前記めっきレジストを設けた後に、電解めっきにより回路を形成する工程、
前記めっきレジストを除去する工程、
前記めっきレジストを除去することにより露出した極薄銅層をフラッシュエッチングにより除去する工程、
を含む。
モディファイドセミアディティブ法を用いた本発明に係るプリント配線板の製造方法の別の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がして露出した極薄銅層の上にめっきレジストを設ける工程、
前記めっきレジストに対して露光し、その後、回路が形成される領域のめっきレジストを除去する工程、
前記めっきレジストが除去された前記回路が形成される領域に、電解めっき層を設ける工程、
前記めっきレジストを除去する工程、
前記回路が形成される領域以外の領域にある無電解めっき層及び極薄銅層をフラッシュエッチングなどにより除去する工程、
を含む。
本発明において、パートリーアディティブ法とは、導体層を設けてなる基板、必要に応じてスルーホールやバイアホール用の孔を穿けてなる基板上に触媒核を付与し、エッチングして導体回路を形成し、必要に応じてソルダレジストまたはメッキレジストを設けた後に、前記導体回路上、スルーホールやバイアホールなどに無電解めっき処理によって厚付けを行うことにより、プリント配線板を製造する方法を指す。
従って、パートリーアディティブ法を用いた本発明に係るプリント配線板の製造方法の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がして露出した極薄銅層と絶縁基板にスルーホールまたは/およびブラインドビアを設ける工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域についてデスミア処理を行う工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域について触媒核を付与する工程、
前記キャリアを剥がして露出した極薄銅層表面にエッチングレジストを設ける工程、
前記エッチングレジストに対して露光し、回路パターンを形成する工程、
前記極薄銅層および前記触媒核を酸などの腐食溶液を用いたエッチングやプラズマなどの方法により除去して、回路を形成する工程、
前記エッチングレジストを除去する工程、
前記極薄銅層および前記触媒核を酸などの腐食溶液を用いたエッチングやプラズマなどの方法により除去して露出した前記絶縁基板表面に、ソルダレジストまたはメッキレジストを設ける工程、
前記ソルダレジストまたはメッキレジストが設けられていない領域に無電解めっき層を設ける工程、
を含む。
本発明において、サブトラクティブ法とは、銅張積層板上の銅箔の不要部分を、エッチングなどによって、選択的に除去して、導体パターンを形成する方法を指す。
従って、サブトラクティブ法を用いた本発明に係るプリント配線板の製造方法の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がして露出した極薄銅層と絶縁基板にスルーホールまたは/およびブラインドビアを設ける工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域についてデスミア処理を行う工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域について無電解めっき層を設ける工程、
前記無電解めっき層の表面に、電解めっき層を設ける工程、
前記電解めっき層または/および前記極薄銅層の表面にエッチングレジストを設ける工程、
前記エッチングレジストに対して露光し、回路パターンを形成する工程、
前記極薄銅層および前記無電解めっき層および前記電解めっき層を酸などの腐食溶液を用いたエッチングやプラズマなどの方法により除去して、回路を形成する工程、
前記エッチングレジストを除去する工程、
を含む。
サブトラクティブ法を用いた本発明に係るプリント配線板の製造方法の別の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がして露出した極薄銅層と絶縁基板にスルーホールまたは/およびブラインドビアを設ける工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域についてデスミア処理を行う工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域について無電解めっき層を設ける工程、
前記無電解めっき層の表面にマスクを形成する工程、
マスクが形成されていない前記無電解めっき層の表面に電解めっき層を設ける工程、
前記電解めっき層または/および前記極薄銅層の表面にエッチングレジストを設ける工程、
前記エッチングレジストに対して露光し、回路パターンを形成する工程、
前記極薄銅層および前記無電解めっき層を酸などの腐食溶液を用いたエッチングやプラズマなどの方法により除去して、回路を形成する工程、
前記エッチングレジストを除去する工程、
を含む。
スルーホールまたは/およびブラインドビアを設ける工程、及びその後のデスミア工程は行わなくてもよい。
以下に、本発明の実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は、これらの実施例によって何ら限定されるものではない。
1.キャリア付銅箔の製造
銅箔キャリアとして、厚さ35μmの長尺の電解銅箔(JX日鉱日石金属社製JTC)及び厚さ33μmの圧延銅箔(JX日鉱日石金属社製 タフピッチ銅箔 JIS H3100 合金番号C1100)を用意した。この銅箔のシャイニー面に対して、以下の条件でロール・トウ・ロール型の連続ラインでキャリア表面及び極薄銅層側について順に以下の条件で表1〜3に記載の中間層形成処理を行った。キャリア表面側と極薄銅層側との処理工程の間には、水洗及び酸洗を行った。
・Niめっき
硫酸ニッケル:250〜300g/L
塩化ニッケル:35〜45g/L
酢酸ニッケル:10〜20g/L
クエン酸三ナトリウム:15〜30g/L
光沢剤:サッカリン、ブチンジオール等
ドデシル硫酸ナトリウム:30〜100ppm
pH:4〜6
浴温:50〜70℃
電流密度:3〜15A/dm2
・Ni−Znめっき
硫酸ニッケル:250〜300g/L
硫酸亜鉛50〜400g/L
クエン酸三ナトリウム:15〜30g/L
光沢剤:サッカリン、ブチンジオール等
pH:3〜6
浴温:50〜70℃
電流密度:3〜15A/dm
・Ni−Coめっき
硫酸コバルト:50〜200g/L
硫酸ニッケル:50〜200g/L
クエン酸三ナトリウム:15〜30g/L
浴温:25〜60℃
pH:3〜6
電流密度:1〜15A/dm2
・Ni−Pめっき
硫酸ニッケル:200〜300g/L
塩化ニッケル:35〜50g/L
ほう酸:30〜50g/L
亜リン酸:1〜30g/L
pH:1〜3
浴温:40〜70℃
電流密度:3〜15A/dm2
・Crめっき
液組成:無水クロム酸200〜400g/L、硫酸1.5〜4g/L
pH:1〜4
液温:45〜60℃
電流密度:10〜40A/dm2
・浸漬クロメート処理
亜鉛クロメート:ニクロム酸カリウム1〜10g/L、硫酸亜鉛0.1〜5g/L
純クロメート:無水クロム酸(またはニクロム酸カリウム)1〜10g/L
pH:2〜4
液温:50〜60℃
浸漬時間:1〜20秒
・電解クロメート処理
亜鉛クロメート:ニクロム酸カリウム1〜10g/L、硫酸亜鉛0.1〜5g/L
純クロメート:無水クロム酸(またはニクロム酸カリウム)1〜10g/L
pH:2〜4
液温:50〜60℃
電流密度:0.1〜2.6A/dm2
クーロン量:0.5〜30As/dm2
引き続き、ロール・トウ・ロール型の連続めっきライン上で、中間層の上に厚さ3μmの極薄銅層を以下の条件で電気めっきすることにより形成し、キャリア付銅箔を作製した。なお、実施例1〜3、5、7、11、13〜15については、極薄銅層の厚みが1、2、5、12μmであるキャリア付銅箔もそれぞれ作製した。
・極薄銅層
銅濃度:30〜120g/L
2SO4濃度:20〜120g/L
電解液温度:20〜80℃
電流密度:10〜100A/dm2
なお、実施例2、3、7、11については極薄銅層の表面に以下の粗化処理、防錆処理、クロメート処理、及び、シランカップリング処理をこの順に行った。
・粗化処理
Cu:10〜20g/L
Co:1〜10g/L
Ni:1〜10g/L
pH:1〜4
温度:40〜50℃
電流密度Dk:20〜30A/dm2
時間:1〜5秒
Cu付着量:15〜40mg/dm2
Co付着量:100〜3000μg/dm2
Ni付着量:100〜1000μg/dm2
・防錆処理
Zn:0〜20g/L
Ni:0〜5g/L
pH:3.5
温度:40℃
電流密度Dk :0〜1.7A/dm2
時間:1秒
Zn付着量:5〜250μg/dm2
Ni付着量:5〜300μg/dm2
・クロメート処理(亜鉛クロメート処理)
2Cr27
(Na2Cr27或いはCrO3):2〜10g/L
NaOH或いはKOH:10〜50g/L
ZnO或いはZnSO47H2O:0.05〜10g/L
pH:7〜13
浴温:20〜80℃
電流密度0.05〜5A/dm2
時間:5〜30秒
Cr付着量:10〜150μg/dm2
・シランカップリング処理
ビニルトリエトキシシラン水溶液
(ビニルトリエトキシシラン濃度:0.1〜1.4wt%)
pH:4〜5
時間:5〜30秒
2.キャリア付銅箔の各種評価
上記のようにして得られたキャリア付銅箔について、以下の方法で各種の評価を実施した。結果を表1〜3に示す。
<付着量の測定>
ニッケル付着量はサンプルを濃度20質量%の硝酸で溶解してICP発光分析によって測定し、クロム付着量および亜鉛付着量はサンプルを濃度7質量%の塩酸にて溶解して、原子吸光法により定量分析を行うことで測定した。
<XPS分析>
キャリア付銅箔の極薄銅層側を絶縁基板上に貼り合わせて、20kgf/cm2、220℃×2時間の条件下で圧着を行った後、銅箔キャリアを極薄銅層から引き剥がした。続いて、露出した中間層表面をXPS測定し、デプスプロファイルを作成した。XPSの稼働条件を以下に示す。なお、前述の露出した中間層表面についてのXPS測定は、XPSによる中間層表面からの深さ方向分析によって深さ方向(x:単位nm)の金属の原子濃度を測定することにより行った。また、xの値が大きいほど、金属の原子濃度の測定位置が表面から深い(遠い)ことを意味する。
・装置:XPS測定装置(アルバックファイ社、型式5600MC)
・到達真空度:3.8×10-7Pa
・X線:単色AlKαまたは非単色MgKα、エックス線出力300W、検出面積800μmφ、試料と検出器のなす角度45°
・イオン線:イオン種Ar+、加速電圧3kV、掃引面積3mm×3mm、スパッタリングレート1.8nm/min(SiO2換算)
また、上記熱圧着前のキャリア付銅箔についても、銅箔キャリアを極薄銅層から引き剥がし、露出した銅箔キャリア表面をXPS測定し、デプスプロファイルを作成した。
なお、中間層と極薄銅層との間で剥離したかどうかは、中間層側同様に極薄銅層側のデプスプロファイルを作成することによって確認することができる。図4のように極薄銅箔側には、中間層側の構成元素であるニッケルとクロムはほとんど検出されない。極薄銅層側表面のニッケルの原子濃度が20at%以下、およびクロムの原子濃度が5at%以下の場合、中間層と極薄銅層との間で剥離していると判定した。
また、XPSによって中間層のクロムの2P3/2軌道の束縛エネルギーを検出した。
<ピンホール>
民生用の写真用バックライトを光源にして、目視でピンホールの数を測定した。
<剥離強度>
キャリア付銅箔の極薄銅層側を絶縁基板上に貼り合わせて、大気中、20kgf/cm2、220℃×2時間の条件下で圧着を行った後、剥離強度は、ロードセルにて銅箔キャリア側を引っ張り、90°剥離法(JIS C 6471 8.1)に準拠して測定した。また、絶縁基板上に貼り合わせる前のキャリア付銅箔も同様に剥離強度を測定しておいた。
(評価結果)
実施例1〜19は、いずれもピンホールが良好に抑制されており、さらに良好な剥離強度を示した。なお、実施例1〜3、5、7、11、13〜15について作製した、極薄銅層の厚みが1、2、5、12μmであるキャリア付銅箔も、極薄銅層の厚みが3μmである場合と同じ結果となった。
比較例1及び2は、中間層を形成しておらず、ニッケルとクロムと亜鉛の付着量が少なかったため、熱圧着前でも極薄銅層からキャリアを剥離することができなかった。
比較例4、5、6、9は、ニッケルの付着量が少なかったため、熱圧着前でも極薄銅層からキャリアを剥離することができなかった。
比較例3、8、10は、クロムの付着量が少なかったため、基板との貼り合せ後にキャリアを剥離することができなくなった。
比較例7は、ニッケルの付着量が多すぎたため、極薄銅層のピンホールが増え、剥離強度が低くなり過ぎた。
比較例11、12は、中間層表面のクロム濃度が高かったため、ピンホールが多く発生した。
比較例13は、キャリアに形成された中間層表面のニッケルの濃度が高かったため、ピンホールが多くなり、剥離強度が低くなりすぎた。
比較例14は、クロムの付着量が多かったため、極薄銅層のピンホールが多発し、剥離強度が低くなりすぎた。
比較例15は、亜鉛の付着量が多かったため、剥離強度が高くなりすぎ、プレス後に剥離できなくなった。
参考例1、2は、亜鉛クロメートの代わりに亜鉛抜きのクロメートを用いたため、ピンホールが実施例よりは多く発生した。
図1に実施例3の基板貼り合わせ前の中間層表面の深さ方向のXPSデプスプロファイルを示す。図2に実施例7の基板貼り合わせ前の中間層表面の深さ方向のXPSデプスプロファイルを示す。図3に比較例3の基板貼り合わせ前の中間層表面の深さ方向のXPSデプスプロファイルを示す。図4に実施例7の基板貼り合わせ後の極薄銅層表面の深さ方向のXPSデプスプロファイルを示す。

Claims (26)

  1. 銅箔キャリアと、銅箔キャリア上に積層された中間層と、中間層上に積層された極薄銅層とを備えたキャリア付銅箔であって、
    前記中間層において、ニッケルの付着量が100〜40000μg/dm2、クロムの付着量が5〜100μg/dm2、亜鉛の付着量が1〜70μg/dm2であり、
    前記中間層/極薄銅層間で剥離させたとき、XPSによる表面からの深さ方向分析から得られた深さ方向(x:単位nm)のクロムの原子濃度(%)をe(x)とし、亜鉛の原子濃度(%)をf(x)とし、ニッケルの原子濃度(%)をg(x)とし、銅の原子濃度(%)をh(x)とし、酸素の合計原子濃度(%)をi(x)とし、炭素の原子濃度(%)をj(x)とし、その他の原子濃度(%)をk(x)とすると、
    前記中間層表面からの深さ方向分析の区間[0、1.0]において、∫e(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx)が1〜30%、∫f(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が0.1〜5%、∫g(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が1〜50%、かつ[1.0、4.0]において、∫g(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が40%以上を満たすキャリア付銅箔。
  2. 前記中間層/極薄銅層間で剥離させたとき、XPSによる前記中間層表面からの深さ方向分析の区間[0、1.0]において、∫e(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が2〜25%を満たす請求項1に記載のキャリア付銅箔。
  3. 前記中間層/極薄銅層間で剥離させたとき、XPSによる前記中間層表面からの深さ方向分析の区間[1.0、4.0]において、∫h(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が1〜30%を満たす請求項1又は2に記載のキャリア付銅箔。
  4. 前記中間層のXPSにより検出されたクロムの2P3/2軌道の束縛エネルギーが576〜580eVの範囲内である請求項1〜3のいずれかに記載のキャリア付銅箔。
  5. 前記極薄銅層に絶縁基板を大気中、圧力:20kgf/cm2、220℃×2時間の条件下で熱圧着させ、前記中間層/極薄銅層間で剥離させたとき、XPSによる表面からの深さ方向分析から得られた深さ方向(x:単位nm)のクロムの原子濃度(%)をe(x)とし、亜鉛の原子濃度(%)をf(x)とし、ニッケルの原子濃度(%)をg(x)とし、銅の原子濃度(%)をh(x)とし、酸素の合計原子濃度(%)をi(x)とし、炭素の原子濃度(%)をj(x)とし、その他の原子濃度(%)をk(x)とすると、
    前記中間層表面からの深さ方向分析の区間[0、1.0]において、∫e(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が0.5〜30%、∫g(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が1〜50%、かつ[1.0、4.0]において、∫g(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx )が40%以上を満たす請求項1〜4のいずれかに記載のキャリア付銅箔。
  6. 前記極薄銅層に絶縁基板を大気中、圧力:20kgf/cm2、220℃×2時間の条件下で熱圧着させ、前記中間層/極薄銅層間で剥離させたとき、XPSによる前記中間層表面からの深さ方向分析の区間[0、1.0]において、∫e(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx)が1〜25%を満たす請求項1〜5のいずれかに記載のキャリア付銅箔。
  7. 前記極薄銅層に絶縁基板を大気中、圧力:20kgf/cm2、220℃×2時間の条件下で熱圧着させ、前記中間層/極薄銅層間で剥離させたとき、XPSによる前記中間層表面からの深さ方向分析の区間[1.0、4.0]において、∫h(x)dx/(∫e(x)dx +∫f(x)dx + ∫g(x)dx + ∫h(x)dx + ∫i(x)dx + ∫j(x)dx+ ∫k(x)dx)が2〜40%を満たす請求項1〜6のいずれかに記載のキャリア付銅箔。
  8. 前記中間層は、銅箔キャリア上にニッケルまたはニッケルを含む合金のいずれか1種の層、及びクロム、クロム合金、クロムの酸化物のいずれか1種以上を含む層がこの順で積層されて構成されている請求項1〜7のいずれかに記載のキャリア付銅箔。
  9. 前記クロム、クロム合金、クロムの酸化物のいずれか1種以上を含む層がクロメート処理層を含む請求項8に記載のキャリア付銅箔。
  10. 前記中間層は、銅箔キャリア上にニッケル、ニッケル−亜鉛合金、ニッケル−リン合金、ニッケル−コバルト合金のいずれか1種の層、及び亜鉛クロメート処理層、純クロメート処理層、クロムめっきのいずれか1種の層がこの順で積層されて構成されている請求項1〜9のいずれかに記載のキャリア付銅箔。
  11. 前記中間層は、銅箔キャリア上にニッケルまたはニッケル−亜鉛合金、及び亜鉛クロメート処理層または純クロメート処理層がこの順で積層されて構成されている請求項10に記載のキャリア付銅箔。
  12. 前記銅箔キャリアが電解銅箔または圧延銅箔で形成されている請求項1〜11のいずれかに記載のキャリア付銅箔。
  13. 前記極薄銅層表面に粗化処理層を有する請求項1〜12のいずれかに記載のキャリア付銅箔。
  14. 前記粗化処理層が、銅、ニッケル、リン、タングステン、ヒ素、モリブデン、クロム、コバルト及び亜鉛からなる群から選択されたいずれかの単体又はいずれか1種以上を含む合金からなる層である請求項13に記載のキャリア付銅箔。
  15. 前記粗化処理層の表面に、防錆層、クロメート処理層及びシランカップリング処理層からなる群から選択された1種以上の層を有する請求項13又は14に記載のキャリア付銅箔。
  16. 前記極薄銅層の表面に、防錆層、クロメート処理層及びシランカップリング処理層からなる群から選択された1種以上の層を有する請求項1〜12のいずれかに記載のキャリア付銅箔。
  17. 銅箔キャリア上に、ニッケルまたはニッケルを含む合金のいずれか1種の層を形成した後、クロム、クロム合金またはクロムの酸化物のいずれか1種以上を含む層を形成する工程と、前記中間層上に電解めっきにより極薄銅層を形成する工程とを含み、前記中間層のニッケルまたはニッケルを含む合金のいずれか1種の層、または、クロム、クロム合金またはクロムの酸化物のいずれか1種以上を含む層のいずれかに亜鉛が含まれているキャリア付銅箔の製造方法。
  18. 銅箔キャリア上に、ニッケルおよび亜鉛を含むめっき層を形成した後、クロムを含むめっき層またはクロメート処理層を形成することで中間層を形成する工程と、前記中間層上に電解めっきにより極薄銅層を形成する工程とを含むキャリア付銅箔の製造方法。
  19. 銅箔キャリア上に、ニッケルを含むめっき層を形成した後、クロムと亜鉛を含むめっき層または亜鉛クロメート処理層を形成することで中間層を形成する工程と、前記中間層上に電解めっきにより極薄銅層を形成する工程とを含むキャリア付銅箔の製造方法。
  20. 銅箔キャリア上に、ニッケルおよび亜鉛を含むめっき層を形成した後、クロムと亜鉛を含むめっき層または亜鉛クロメート処理層を形成することで中間層を形成する工程と、前記中間層上に電解めっきにより極薄銅層を形成する工程とを含むキャリア付銅箔の製造方法。
  21. 銅箔キャリア上に、ニッケルめっき層形成した後、電解クロメートにより亜鉛クロメート処理層を形成することで、又は、ニッケル−亜鉛合金めっき層を形成した後、電解クロメートにより純クロメート処理層または亜鉛クロメート処理層を形成することで中間層を形成する工程と、前記中間層上に電解めっきにより極薄銅層を形成する工程とを含むキャリア付銅箔の製造方法。
  22. 銅箔キャリア上に、ニッケルめっき層形成した後、電解クロメートにより亜鉛クロメート処理層を形成することで、又は、ニッケル−亜鉛合金めっき層を形成した後、電解クロメートにより純クロメート処理層または亜鉛クロメート処理層を形成することで中間層を形成する工程と、前記中間層上に電解めっきにより極薄銅層を形成する工程と、前記極薄銅層上に粗化処理層を形成する工程とを含むキャリア付銅箔の製造方法。
  23. 請求項1〜16のいずれかに記載のキャリア付銅箔を用いて製造したプリント配線板。
  24. 請求項1〜16のいずれかに記載のキャリア付銅箔を用いて製造したプリント回路板。
  25. 請求項1〜16のいずれかに記載のキャリア付銅箔を用いて製造した銅張積層板。
  26. 請求項1〜16のいずれかに記載のキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程と、
    前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層する工程と、
    前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層した後に、前記キャリア付銅箔の銅箔キャリアを剥がす工程を経て銅張積層板を形成し、
    その後、セミアディティブ法、サブトラクティブ法、パートリーアディティブ法及びモディファイドセミアディティブ法から選択されるいずれか1種の方法によって、回路を形成する工程と、
    を含むプリント配線板の製造方法。
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