JP2019112205A - 吊荷制御方法 - Google Patents
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Abstract
Description
「旋回」は、右旋回と左旋回があり、ジンバル用モータによりジンバルがフライホイールを所定角度分、傾転させる。これにより、吊荷制御装置を右または左に旋回させている。
一方、「保持」はジンバル用モータのブレーキを解放し、ジンバルをフリーにする。この状態で吊荷が旋回していれば、ジャイロ効果によりジンバルは自ずとこの吊荷の旋回力を打ち消す反対向きの力を発生させる向きに傾き、吊荷を静止させている。
このとき、ジンバルの回転トルクがギヤ部の内部抵抗を上回らなければジンバルは回転しない、もしくは回転したとしても極めて低速となる。
しかし、そうするとモータ側からの出力トルクが小さくなり、「旋回」時にモータ側からジンバルを回すだけの力が足り無くなる恐れがある。
しかし、その場合、吊荷の重量または回転速度によっては、それを静止すべくジンバルが急速度で傾転し、吊荷制御装置内部の他の構造部分に接触し損傷する恐れがある。
図1は、一実施形態に係る吊荷制御装置100を示す概略斜視図である。図1に示すように、吊荷制御装置100は、図示しないクライミングクレーンや岸壁クレーンからワイヤー3で吊り下げられた状態で使用され、吊荷制御装置100からワイヤー4で吊り下げられた吊荷1を鉛直軸周りに旋回させる用途で使用されている。
また、吊荷制御方法は、作業者2が送信機5を操作することで吊荷の制御が行われている。
吊荷制御装置100は、直方体状の本体フレーム20と、この本体フレーム20内に設置されたジンバル11、ジンバル用モータ14、フライホイール10、およびフライホイール用モータ15などで構成されている。
また、ジンバル用モータ14は、電磁ブレーキ付モータであり、ジンバル用モータ14の電磁ブレーキが閉じた状態では、ジンバル11は不動であり、一方、ジンバル用モータ14の電磁ブレーキが開いた状態では、ジンバル11は慣性力で傾転する。このとき、ジンバル用モータ14は、電磁ブレーキが閉じた状態では作動せず、一方、電磁ブレーキが開いた状態で作動する。
フライホイール用モータ15は、ジンバル11に支持され、フライホイール10を回転軸18の周りに高速で回転させる。
図1に示すように、吊荷制御装置100の内部では、フライホイール10が回転軸18の周りに高速で回転し、ジンバル11が回転軸18と直交するジンバル軸12を支点としてフライホイール10を傾動させることにより、ジンバル軸12および回転軸18と直交するモーメント軸19の周りにジャイロモーメントMが発生する。
「左」押釦31および「右」押釦32は、それぞれ吊荷1の左旋回および右旋回を指示するための押釦であり、釦を押し続けることで作動させるものである。
「保持」押釦33は、吊荷1の姿勢を維持させるための押釦であり、釦を押し続けることで保持させるものである。
「中立」押釦34は、「左」押釦31、「右」押釦32、「保持」押釦33による操作でジンバル11が片方向に傾きすぎた状態において、傾斜角度0度の位置に復帰させるための押釦であり、釦を一度押すだけで作動させるものである。
作業者が、送信機5の「左」押釦31を押し続ける操作によって左旋回の指示をだすと、図3(a)に示すように、ジンバル11がフライホイール10ごと右側(手前側から見て時計回り方向)に傾動する。これによって、吊荷制御装置100はジャイロモーメントにより左旋回(平面視で反時計回り方向)に旋回する。
作業者が、送信機5の「保持」押釦33を押し続ける操作によって、吊荷の旋回を停止させる場合、図4に示すように、「保持」の指示に応じてジンバル用モータ14の電磁ブレーキを開いた状態にするとともに、電磁クラッチ17を作動させる。
これにより、ジンバル用モータ14は、強制的に切り離されて動力が切断されることになる。
送信機5による「中立」押釦による旋回の指示に応じて、ジンバル用エンコーダ13にて検出している時点での傾斜角度に対して、それを0度位置に戻す方向にジンバル用モータ14よりジンバル軸12へ回転力を与える。
このとき、「中立」操作時のジンバル11の復帰速度は、吊荷の負荷(吊荷の有無)によって異なっている。
図5に示すように、吊荷制御装置100は、ジンバル用モータ14、フライホイール用モータ15、電磁クラッチ17、ジンバル用エンコーダ13、フライホイール用エンコーダ16、電源部9、送信機5、受信機6、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)7、および電力変換部8などを備えている。
電力変換部8は、インバータやコンバータなどであり、電源部9からジンバル用モータ14およびフライホイール用モータ15に供給される直流あるいは交流の電力を逆変換あるいは順変換するものである。
同様に、フライホイール用エンコーダ16は、フライホイール用モータ15の回転数または角速度を検出してPLC7に出力する。
一方、逆方向でなく同じ方向の角速度の場合は、ステップS3に戻る。
まず、作業者が「保持」釦を押す(ステップS1)。次に、その操作により電磁クラッチ17が作動し、それによって動力が切断された状態となる(ステップS2)。
また、逆方向でなく同じ方向の角速度の場合は、ステップS3に戻る。
また、従来は吊荷の「旋回」または「保持」に関する駆動装置の選定における制約が、電磁クラッチを用いることで効率よく能力が発揮できるため、駆動装置の選定の幅が広がる。
また、電磁クラッチの作動のタイミングにより保持時にジンバルの急回転を緩やかな回転とすることができ、ジンバルおよびジンバルの支持部を損傷することなく安全に保持することができる。
さらに、ジンバル用モータを「旋回」操作時のトルク確保のために、高出力または高減速比の機種を選択することができる。
また、図6、図7のフローチャートで示した角度および角速度の閾値も、装置の使用形態によっては適宜変更してもよい。
また、図7のフローチャートで示した角度、角速度、角速度の方向の判定における適合は、どれか一つが適合したら、電磁クラッチを再作動させ動力伝達状態にすることでジンバルを緩やかに傾動させるようにしているが、これに限らず、2つの要素の適合、または3つ全ての要素の適合によって電磁クラッチを再作動させても構わない。
2 作業者
3、4 ワイヤー
5 送信機
6 受信機
7 PLC
8 電力変換部
9 電源部
10 フライホイール
11 ジンバル
12 ジンバル軸
13 ジンバル用エンコーダ
14 ジンバル用モータ
15 フライホイール用モータ
16 フライホイール用エンコーダ
17 電磁クラッチ
18 回転軸
19 モーメント軸
20 本体フレーム
31 「左」押釦
32 「右」押釦
33 「保持」押釦
34 「中立」押釦
Claims (1)
- (a)ジンバルを駆動するジンバル用モータの電磁ブレーキを開いた状態で、ジンバルおよび回転中のフライホイールをジンバルのジンバル軸を支点として慣性力で傾転させることで旋回方向とは逆方向のジャイロモーメントを発生させることにより旋回中の吊荷を保持させる工程、
を含む吊荷制御方法であって、
前記工程(a)は、
前記ジンバルと前記ジンバル用モータとの間を、電磁クラッチを用いて、強制的に前記ジンバル用モータの動力を切断する工程(a1)と、
前記ジンバルの角速度が所定角速度以上であるかを判定する工程(a2)と、
前記ジンバルの基準位置からの傾き角度が所定角度以上であるかを判定する工程(a3)と、
前記ジンバルの角速度の方向が前記工程(a1)時のジンバルの角速度の方向と逆方向であるかを判定する工程(a4)と、
前記工程(a2)、前記工程(a3)、および前記工程(a4)の少なくとも一方の判定が適合した場合に前記電磁クラッチを再作動させ、前記ジンバル用モータの動力を強制的に接続する工程(a5)と、
を含む、吊荷制御方法。
Priority Applications (1)
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JP2017248755A JP6993218B2 (ja) | 2017-12-26 | 2017-12-26 | 吊荷制御方法 |
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JP2017248755A JP6993218B2 (ja) | 2017-12-26 | 2017-12-26 | 吊荷制御方法 |
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2017
- 2017-12-26 JP JP2017248755A patent/JP6993218B2/ja active Active
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