JP3315357B2 - ジャイロスコープを利用した吊荷の旋回姿勢制御装置およびその制御方法 - Google Patents

ジャイロスコープを利用した吊荷の旋回姿勢制御装置およびその制御方法

Info

Publication number
JP3315357B2
JP3315357B2 JP28395397A JP28395397A JP3315357B2 JP 3315357 B2 JP3315357 B2 JP 3315357B2 JP 28395397 A JP28395397 A JP 28395397A JP 28395397 A JP28395397 A JP 28395397A JP 3315357 B2 JP3315357 B2 JP 3315357B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flywheel
tilt
axis
frame
suspended load
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP28395397A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11116181A (ja
Inventor
善続 猫本
明 若林
佑太郎 表
文宏 井上
茂 内田
幸次 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Obayashi Corp
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Obayashi Corp
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Obayashi Corp, Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Obayashi Corp
Priority to JP28395397A priority Critical patent/JP3315357B2/ja
Publication of JPH11116181A publication Critical patent/JPH11116181A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3315357B2 publication Critical patent/JP3315357B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control And Safety Of Cranes (AREA)
  • Toys (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジャイロスコープ
を利用した吊荷の旋回姿勢制御装置およびその制御方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】揚重機により吊り下げられた吊荷の旋回
姿勢制御を目的として、様々な提案がなされているうち
の一つに、吊荷の自重を反力場とするジャイロスコープ
を利用した吊荷の旋回姿勢制御装置がある(例えば、D
E−A−1940375、DE−A−2035367、
DE−A−2009847、特開昭62−46894号
公報、特公平4−17873号公報を参照)。
【0003】これらの公報に記載された吊荷の旋回姿勢
制御装置は、クレーンから吊下されたワイヤーロープに
水平な姿勢で吊り下げられその下方に吊荷が取り付けら
れる吊治具と、この吊治具に固定されたフレームと、こ
のフレームに対し吊治具の延長方向と平行な回転軸を中
心として回転可能なケースと、このケースに対し該ケー
スの回転軸を含む面と直交するスピン軸を中心としてス
ピン可能なフライホイルとを備えている。前記ケースお
よびフライホイルはジンバル構造となっており、フレー
ムを含めて擬似的なジャイロスコープを形成している。
【0004】そして、風等の外乱により吊荷が自然旋回
した角度を検出し、旋回角が比較的小さい間に、ジンバ
ルをモータによって回転することにより、それまでに旋
回した分だけ逆に吊荷を旋回させることで、常に所定の
方位角を保つようにするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ジャイロスコープを利用した吊荷の旋回姿勢制御装置に
あっては、ジンバルの回転軸が鉛直方向であるととも
に、旋回軸とフライホイルの傾転軸との2軸ジャイロを
基に提案されており、非旋回姿勢制御時において、フラ
イホイルの傾転角が所定の傾転範囲内にあることが前提
となっていたため、何らかの外乱を受け、これに対抗す
るために受動的にあるいは能動的にフライホイルの傾転
制御を行った結果、非旋回姿勢制御時におけるフライホ
イルの傾転角が所定の傾転範囲を越えた場合、フライホ
イルの傾転位置をリセットしなければならないにも拘わ
らず、旋回姿勢制御装置を吊り下げた状態でフライホイ
ルを強制傾転してリセットすると、旋回姿勢制御装置が
外乱による旋回方向に旋回してしまい、方位姿勢に影響
を与えるという問題があった。
【0006】本発明は、吊荷の旋回姿勢制御装置を吊り
下げた状態で、旋回姿勢制御装置の方位姿勢に影響を与
えることなく、フライホイルの傾転位置をリセットさせ
ることができるジャイロスコープを利用した吊荷の旋回
姿勢制御装置および制御方法を提供することを目的とす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1に記載の発明は、外枠内に設
けられた回転軸を介して該外枠に対して駆動回転あるい
は自由回転可能なジンバル枠と、このジンバル枠内に配
設され前記回転軸に対して直交する傾転軸を介して駆動
傾転あるいは自由傾転可能なフライホイル枠と、このフ
ライホイル枠内に配設され前記傾転軸に対して直交する
スピン軸をスピン中心として高速スピン可能なフライホ
イルとを備えるとともに、前記ジンバル枠の回転駆動部
と、前記フライホイル枠の傾転駆動部と、前記フライホ
イルをスピンさせるスピン駆動部と、前記ジンバル枠の
回転を制動する回転制動部と、前記フライホイル枠の傾
転を制動する傾転制動部と、前記回転駆動部、傾転駆動
部、スピン駆動部、回転制動部、傾転制動部の各駆動を
制御する制御手段とを備え、前記回転軸を水平方向とし
たことを特徴とするものである。
【0008】この発明によれば、吊荷の旋回軸、回転軸
および傾転軸が3軸ジャイロを構成し、適時、回転軸お
よび傾転軸の駆動、制動、自由回転を制御することによ
り、吊荷の旋回姿勢制御およびフライホイルの傾転位置
リセット制御を安全かつ容易に行うことができる。そし
て、スピン軸が所定の角度を超えたときに、ジンバルを
水平軸まわりに回転させることにより、リセット位置に
戻すことが可能になり、旋回軸に今までの旋回方向と逆
の方向に旋回力を生じることなくリセット位置に戻すこ
とができる。
【0009】請求項2に記載の発明によれば、前記ジン
バル枠に、フライホイル枠の傾転範囲を制限してスピン
軸の傾転を所定角度内にとどまらせる傾転ストッパを設
けたことを特徴とする。この発明によれば、傾転ストッ
パにより、スピン軸が所定の角度以上に傾斜して制御不
能状態になることを防止することができる。
【0010】請求項3に記載の発明によれば、前記傾転
軸およびスピン軸の両軸が水平な状態をもって、軸のリ
セット位置にすることを特徴とする。この発明によれ
ば、フライホイルのリセット姿勢を特定することによ
り、いつでも最大の旋回力を得ることができるととも
に、左右旋回とも等しい旋回力を得ることができるの
で、バランスのよい吊荷の旋回制御が可能である。
【0011】請求項4に記載の発明によれば、前記ジン
バル枠を制動状態とし、前記フライホイルを傾転制御す
ることにより、吊荷の旋回姿勢制御を行うことを特徴と
する。この発明によれば、ジンバル枠を制動状態としフ
ライホイルを強制傾転すれば、吊荷の旋回軸にジャイロ
モーメントの水平旋回成分が生じるとともに歳差運動が
生じることにより、吊荷の旋回、停止、方位姿勢保持制
御が可能となる。
【0012】請求項5に記載の発明によれば、前記フラ
イホイル枠を自由傾転可能な状態とし、前記ジンバル枠
を回転制御することにより、スピン軸を水平ポジション
にすることを特徴とする。この発明によれば、フライホ
イル枠を自由傾転可能な状態としジンバル枠を強制回転
すると、フライホイルのジャイロ効果により傾転軸を中
心にフライホイルは傾転運動をする。この傾転運動とジ
ンバル枠の強制回転による回転運動とでフライホイルの
歳差運動が形成される。これを利用してスピン軸の姿勢
位置を水平位置とすれば、吊荷に旋回力を与えることな
くスピン軸のリセットができる。また、その結果、連続
する外乱に対抗し続けながら方位姿勢保持が可能とな
る。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、この発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0014】まず、旋回姿勢制御装置の構造について説
明する。
【0015】図1において、揚重機のフック(図示せ
ず)に掛止されるロープ1の先端に吊荷(図示せず)が
吊下され、さらにロープ1の中間部に設けられた吊金物
3を介して接合ピン5により旋回姿勢制御装置7が吊下
されている。
【0016】旋回姿勢制御装置7は、駆動制御部A、旋
回姿勢制御部B、電源部Cの3ブロックから構成され、
各ブロックA,B,C間は電源ケーブルおよび信号ケー
ブル(いずれも図示せず)で電気的に接続されており全
体として1つのシステムを構成している。
【0017】駆動制御部A内には、主に回転駆動部9、
傾転駆動部11、スピン駆動部13、回転制動部(図示
せず)、傾転制動部(図示せず)、遠隔操作のための無
線送受信機(図示せず)が内蔵されている。また、旋回
姿勢制御部Bには、外枠15を外郭とジャイロスコープ
機構が内蔵されている。さらに、電源部C内には、主に
バッテリが内蔵されている。
【0018】旋回姿勢制御部Bの外枠15内には、その
内壁に固定して設けられ回転制動機能を有する回転駆動
部9を介して回転軸17が水平方向に配設され、回転軸
17を介して駆動回転あるいは自由回転可能なジンバル
枠19が設けられる。また、ジンバル枠19内には、回
転軸17に対して直交方向に、枠内に固定して設けられ
傾転制動機能を有する傾転駆動部11を介して傾転軸2
1が配設され、傾転軸21を介して駆動傾転あるいは自
由傾転可能なフライホイル枠23が設けられる。フライ
ホイル枠23内にはフライホイル25がスピン軸27を
スピン中心として高速回転可能に設けらている。
【0019】そして、回転軸17と、ジンバル枠19、
フライホイル枠23、フライホイル25から主に構成さ
れるジンバルとの重心位置関係は、傾転軸21が水平状
態のとき、回転軸17の軸中心を含めてそれより重力方
向にジンバルの重心位置があるようにする。
【0020】また、傾転軸21と、フライホイル枠2
3、フライホイル25から主に構成されるジャイロとの
重心位置関係は、スピン軸27が水平状態のとき、傾転
軸21の軸中心を含めてそれより重力方向にジャイロの
重心位置があるようにする。
【0021】なお、なお、回転制動機能は別体の回転制
動機で行ってもよいし、傾転制動機能は別体の傾転制動
機で行ってもよい。
【0022】そして、傾転駆動部11のモータは、過負
荷状態で運転駆動可能でかつ駆動運転中に外力による逆
転を許すように保護回路を有する。また、傾転駆動部1
1に使用する減速機は可逆回転可能な機構のものとす
る。
【0023】また図2のごとく、ジンバル枠19の内壁
には、スピン軸27が水平状態のときにリセット位置と
し、フライホイル25の傾転角を鉛直軸に対して片側3
0度から60度の傾転範囲aに制限する傾転ストッパ2
9が設けられている。また、フライホイル枠23にはこ
の傾転ストッパ29と当接するストッパ受けアーム30
が設けられている。なお、傾転ストッパ29は、バネの
ように大きく弾性伸縮するものであってはならない。
【0024】フライホイル枠23内には、枠内に固定し
て設けたスピン駆動部13を介して、フライホイル25
を有するスピン軸27を傾転軸21に対して直交方向に
配設する。
【0025】さらに、回転軸17、傾転軸21の各系に
は軸の姿勢位置を検出するエンコーダあるいはポテンシ
ョンメータあるいはリミットスイッチ(いずれも図示せ
ず)が設けられている。
【0026】次に、本旋回姿勢制御装置による旋回姿勢
制御方法について説明する。
【0027】図3のごとく、旋回軸をZ軸、回転軸をX
軸とした物体座標軸XYZ(同図(a))を外枠15
に、またスピン軸27をx軸、傾転軸21をy軸とした
物体座標軸xyz(同図(b))をフライホイル25
に、そして外枠15とフライホイル25との物体座標軸
の原点が同一点にあるものと想定する。ただし、実際に
は物体座標軸と機械軸とは必ずしも一致しないが、説明
の便宜上一致するものとして以下の説明に供するものと
する。
【0028】まず、スピン駆動部13を制御し、スピン
駆動部13の負荷限界を越えないように徐々にフライホ
イル25のスピンを所定のスピン方向に所定の回転数ま
で加速させ、常時高速スピン状態としておく。
【0029】通常の吊荷の旋回姿勢制御のときは、図4
(a)のごとく、X軸の回転制動部を作用させ、Y軸の
傾転軸21が水平状態をなすようにしておき、目的とす
る吊荷の旋回方向に対応する方向に、Y軸の傾転駆動部
11を駆動制御して、旋回姿勢制御装置が所定の巡航旋
回角速度ωを得るに足るトルクTD をもって、傾転角速
度μでフライホイル25を傾転する。そして、旋回中
は、常に、図4(b)のごとく、所定の傾転トルクを加
え続ける。また、旋回を停止させるときには、図4
(c)のごとく、Y軸の傾転駆動部11による駆動傾転
を解除し、フライホイル25をY軸まわりに自由傾転状
態とする。
【0030】前記のごとくに制御すると、図4(a)の
ごとく、Y軸の傾転駆動の初期は、フライホイルが章動
状態にあり、吊荷はジャイロモーメントMG により加速
旋回を開始する。そして図4(b)のごとく吊荷の旋回
角速度λ(あるいは旋回姿勢制御の旋回角速度ω)が所
定の巡航旋回角速度ωC に到達するにしたがって、フラ
イホイル25の傾転トルクとフライホイル25の歳差運
動に伴う反力トルクRG とは傾転角αでバランスする。
【0031】また、外乱により負荷変動が生じた場合
は、旋回角速度ωの変化に応答して反力トルクRG も変
化するため、傾転トルクTD と反力トルクRG とのバラ
ンスが崩れる結果、傾転駆動部11は傾転駆動中に可逆
性回転可能であるから、フライホイル25が所定の傾転
角速度で傾転し、再び傾転トルクTD と反力トルクRG
とがバランスする。したがって、常に所定の巡航旋回角
速度ωC で旋回し続けることができる。
【0032】そして、旋回を停止するときは、図4
(c)のごとく、フライホイル25に加えていた傾転ト
ルクTD を解除することで、傾転トルクTD と反力トル
クRG とのバランスを崩し、その結果として、慣性によ
り自由旋回している吊荷により旋回軸Zに負荷トルクT
L を旋回角速度λで加えさせる。これによるジャイロモ
ーメントMG でフライホイル25を章動状態とすること
により、傾転軸Yに傾転角速度νの歳差運動を生じさせ
ることで、旋回軸Zに生じる反力トルクRG で負荷トル
クTL を消失させることにより、吊荷の旋回を停止させ
ることができる。
【0033】また、通常の旋回姿勢制御時において、過
負荷の吊荷を旋回姿勢制御をした場合は、傾転ストッパ
29が作用する結果、フライホイル25が傾転して傾転
ストッパ29に当接するまでの間に、ジャイロモーメン
トMG により加速旋回させられた運動量で、旋回姿勢制
御装置本体および吊荷とも単純な慣性による旋回をさせ
ることができる。
【0034】さらに、傾転ストッパ29には、傾転し続
けるフライホイル25の傾転を所定の傾転位置(図2の
記号a)でくい止めることにより、スピン軸27が鉛直
状態となることで、旋回姿勢制御が不能になることを防
ぐ効果がある。
【0035】設計旋回負荷以内の吊荷とそれを越える過
負荷の吊荷を、本発明の旋回姿勢制御装置で旋回姿勢制
御した場合の動作態様を図5(a)(b)(c)(d)
に示す。
【0036】図5(a)(b)(c)は、設計旋回負荷
以内(無負荷を含む)の吊荷を旋回した場合、フライホ
イル25に加えている傾転トルクTD により決まる歳差
速度で吊荷は旋回し、過負荷の場合は、フライホイル2
5が傾転ストッパ29に当接するまでの間に受け渡され
る旋回運動量により旋回角速度が決まることを表してい
る。
【0037】図5(d)は、設計旋回負荷以内(無負荷
を含む)、過負荷を問わず、旋回時にフライホイル25
を運動させて受け渡された運動量を停止するときにフラ
イホイル25を運動させることで消費することを表す。
【0038】吊荷を吊り下げた状態あるいは装置のみを
吊った状態でのスピン軸27の軸位置をリセットするに
は、図6(a)のごとく、y軸の傾転駆動部11を自由
傾転状態としておき、X軸の回転駆動部9の駆動を制御
してX軸まわりにジンバル枠19を所定の回転方向に回
転トルクTR をもって回転角速度ηで強制回転すること
で、y軸まわりにジャイロモーメントMG を生じさせ、
傾転角速度ζで歳差運動をさせることによりフライホイ
ル25をリセット方向に傾転させることができる。
【0039】そして、フライホイル25のx軸と回転駆
動部9のX軸とが一致する。すなわちスピン軸27が水
平状態となる。したがって図6(b)のごとく、ジャイ
ロモーメントMG は0となり、その後フライホイル枠2
3をそれまでとは逆方向に回転させ傾転軸21を水平状
態とすればフライホイル25は併進運動をするだけであ
るから、他に影響を与えることはない。
【0040】この一連の作動制御において、ジンバル枠
19を回転する際の回転トルクTRは姿勢制御装置を吊
り下げていることによる復元力とバランスし、またジン
バル枠19を傾転することにより生ずるジャイロモーメ
ントMG は、x軸と一致する関係のフライホイル25の
角運動量ベクトルHF と、X軸と一致する関係の回転ト
ルクベクトルとのベクトル乗積であるから、ジャイロモ
ーメントMG のベクトルはy軸に生ずる。y軸はフライ
ホイル25の自由回転軸であり、かつフライホイル25
の物体座標軸であるからフライホイル25とともに回転
する。その結果ジャイロモーメントMG はフライホイル
25の傾転運動に寄与するだけで他に影響を与えること
はない。
【0041】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0042】スピン軸が所定の角度を超えたときに、ジ
ンバルを水平軸まわりに回転させることにより、リセッ
ト位置に戻すことが可能になり、旋回軸に今までの旋回
方向と逆の方向に旋回力を生じることなくリセット位置
に戻すことができる(請求項1)。
【0043】フライホイルの傾転範囲を制限する傾転ス
トッパを設けたことにより、設計負荷以上の旋回負荷で
あっても姿勢制御不能に至らず旋回姿勢制御が可能にな
る(請求項2)。
【0044】フライホイルのリセット位置を特定したこ
とにより、この位置を基準として旋回姿勢制御を実施す
ればバランスのとれた理想的な旋回出力が得られる(請
求項3)。
【0045】通常の吊荷の旋回姿勢制御時には旋回系統
を制動することで吊荷の旋回軸と傾転軸間にジャイロ効
果を生じさせることができる(請求項4)。
【0046】フライホイルの傾転範囲を越えるような旋
回負荷条件、例えば連続する風外乱あるいは旋回負荷が
設計旋回負荷を越えるものなどの場合、傾転軸を自由傾
転可能な状態とし、ジンバル枠を強制回転してフライホ
イルのリセット操作を繰り返しつつ旋回姿勢制御を実施
することで旋回姿勢制御不能な状態に至ることなく継続
制御ができる(請求項5)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の旋回姿勢制御装置の全体構成を示す斜
視図である。
【図2】フライホイルのリセット態様および傾転範囲を
示す図1の縦断面図である。
【図3】(a)は外枠の物体座標を示す斜視図である。
(b)はフライホイルの物体座標を示す斜視図である。
【図4】(a)〜(c)は吊荷の通常旋回時のベクトル
態様を示す斜視図である。
【図5】(a)〜(d)は旋回姿勢制御装置の挙動態様
を示すグラフである。
【図6】(a),(b)はフライホイルのリセット作動
時のベクトル態様を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ロープ 3 吊金物 5 接合ピン 7 旋回姿勢制御装置 9 回転駆動部 11 傾転駆動部 13 スピン駆動部 15 外枠 17 回転軸 19 ジンバル枠 21 傾転軸 23 フライホイル枠 25 フライホイル 27 スピン軸 29 傾転ストッパ A 駆動制御部 B 旋回姿勢制御部 C 電源部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 表 佑太郎 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株 式会社大林組技術研究所内 (72)発明者 井上 文宏 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株 式会社大林組技術研究所内 (72)発明者 内田 茂 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株 式会社大林組技術研究所内 (72)発明者 渡辺 幸次 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株 式会社大林組技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−46894(JP,A) 特開 平7−267579(JP,A) 特開 平7−53177(JP,A) 特開 平8−119573(JP,A) 特開 平6−80383(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66C 13/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外枠内に設けられた回転軸を介して該外
    枠に対して駆動回転あるいは自由回転可能なジンバル枠
    と、このジンバル枠内に配設され前記回転軸に対して直
    交する傾転軸を介して駆動傾転あるいは自由傾転可能な
    フライホイル枠と、このフライホイル枠内に配設され前
    記傾転軸に対して直交するスピン軸をスピン中心として
    高速スピン可能なフライホイルとを備えるとともに、 前記ジンバル枠の回転駆動部と、前記フライホイル枠の
    傾転駆動部と、前記フライホイルをスピンさせるスピン
    駆動部と、前記ジンバル枠の回転を制動する回転制動部
    と、前記フライホイル枠の傾転を制動する傾転制動部
    と、前記回転駆動部、傾転駆動部、スピン駆動部、回転
    制動部、傾転制動部の各駆動を制御する制御手段とを備
    え、 前記回転軸を水平方向としたことを特徴とするジャイロ
    スコープを利用した吊荷の旋回姿勢制御装置。
  2. 【請求項2】 前記ジンバル枠に、フライホイル枠の傾
    転範囲を制限してスピン軸の傾転を所定角度内にとどま
    らせる傾転ストッパを設けたことを特徴とする請求項1
    に記載のジャイロスコープを利用した吊荷の旋回姿勢制
    御装置。
  3. 【請求項3】 前記傾転軸およびスピン軸の両軸が水平
    な状態をもって、軸のリセット位置にすることを特徴と
    する請求項1または2に記載のジャイロスコープを利用
    した吊荷の旋回姿勢制御装置を用いた吊荷の旋回姿勢制
    御方法。
  4. 【請求項4】 前記ジンバル枠を制動状態とし、前記フ
    ライホイルを傾転制御することにより、吊荷の旋回姿勢
    制御を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の
    ジャイロスコープを利用した吊荷の旋回姿勢制御装置を
    用いた吊荷の旋回姿勢制御方法。
  5. 【請求項5】 前記フライホイル枠を自由傾転可能な状
    態とし、前記ジンバル枠を回転制御することにより、ス
    ピン軸を水平ポジションにすることを特徴とする請求項
    1または2に記載のジャイロスコープを利用した吊荷の
    旋回姿勢制御装置を用いた吊荷の旋回姿勢制御方法。
JP28395397A 1997-10-16 1997-10-16 ジャイロスコープを利用した吊荷の旋回姿勢制御装置およびその制御方法 Expired - Fee Related JP3315357B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28395397A JP3315357B2 (ja) 1997-10-16 1997-10-16 ジャイロスコープを利用した吊荷の旋回姿勢制御装置およびその制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28395397A JP3315357B2 (ja) 1997-10-16 1997-10-16 ジャイロスコープを利用した吊荷の旋回姿勢制御装置およびその制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11116181A JPH11116181A (ja) 1999-04-27
JP3315357B2 true JP3315357B2 (ja) 2002-08-19

Family

ID=17672370

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28395397A Expired - Fee Related JP3315357B2 (ja) 1997-10-16 1997-10-16 ジャイロスコープを利用した吊荷の旋回姿勢制御装置およびその制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3315357B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5824206B2 (ja) * 2010-11-22 2015-11-25 株式会社日立製作所 吊荷旋回装置
DE102012208623A1 (de) * 2012-05-23 2013-11-28 Robert Bosch Gmbh Vorrichtung und Verfahren zum Ausüben von Drehmoment auf ein Objekt
NO20131594A1 (no) * 2013-12-02 2015-06-03 Savant Tech As Styrbar løfteramme
DK3592973T3 (da) 2017-04-18 2023-08-28 Siemens Gamesa Renewable Energy As Fremgangsmåde til montering af komponenter til en vindmølle og løftearrangement
CN111284582B (zh) * 2020-03-26 2023-11-17 行星算力(深圳)科技有限公司 一种多功能全地形运输机器人

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11116181A (ja) 1999-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102337366B1 (ko) 부하 제어 방법 및 시스템
US20090257741A1 (en) Stabilizer Device for Optical Equipment
CN107728635A (zh) 一种摩托车型机器人的自动平衡装置及方法
JPS6117006B2 (ja)
EP3235717B1 (en) Rotor for a gyroscope
EP3542414B1 (en) A stabilization arrangement for stabilization of an antenna mast
JP3315357B2 (ja) ジャイロスコープを利用した吊荷の旋回姿勢制御装置およびその制御方法
JPS63130499A (ja) デユアル・スピン衛星の章動抑制装置
JPH0639314B2 (ja) 吊下物体水平方位制御装置
JP6711741B2 (ja) 吊荷の姿勢制御装置
JP2688332B2 (ja) 吊荷等の姿勢制御方法及びその装置
JP2557852B2 (ja) 吊荷等の姿勢制御方法及びその装置
JP3045920B2 (ja) ジャイロスコープによる吊荷姿勢制御装置およびその制御方法
JPH10167197A (ja) ホイールによる3軸衛星の姿勢制御及びホイールのアンローディング並びにスピン衛星の姿勢復元装置
JPH0753177A (ja) ジャイロスコープによる吊荷の方位角制御方法
JPH0665595B2 (ja) 吊荷の姿勢制御装置
JPH09136786A (ja) 吊荷の方位制御装置
JP2911761B2 (ja) ジャイロ効果を利用した吊荷姿勢制御装置及びその制御方法
KR101560808B1 (ko) 자세 제어장치를 갖는 2륜 구동 차량의 플라이휠
JPH04161574A (ja) 構造物の振動制御装置の姿勢制御方法
JPH06132716A (ja) アンテナ姿勢制御装置
JPH0587183A (ja) 制振装置
JPH0417873B2 (ja)
JPS6111773Y2 (ja)
JPH07267577A (ja) ジャイロスコープによる吊荷姿勢制御装置およびその制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020430

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees