JPH0753177A - ジャイロスコープによる吊荷の方位角制御方法 - Google Patents
ジャイロスコープによる吊荷の方位角制御方法Info
- Publication number
- JPH0753177A JPH0753177A JP19646793A JP19646793A JPH0753177A JP H0753177 A JPH0753177 A JP H0753177A JP 19646793 A JP19646793 A JP 19646793A JP 19646793 A JP19646793 A JP 19646793A JP H0753177 A JPH0753177 A JP H0753177A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- spin
- gyroscope
- drive unit
- horizontal
- speed
- Prior art date
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B66—HOISTING; LIFTING; HAULING
- B66C—CRANES; LOAD-ENGAGING ELEMENTS OR DEVICES FOR CRANES, CAPSTANS, WINCHES, OR TACKLES
- B66C13/00—Other constructional features or details
- B66C13/04—Auxiliary devices for controlling movements of suspended loads, or preventing cable slack
- B66C13/08—Auxiliary devices for controlling movements of suspended loads, or preventing cable slack for depositing loads in desired attitudes or positions
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Load-Engaging Elements For Cranes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ジャイロスコープのスピン方向を反転させる
ことなく、一定方向の操作回転を続けながら吊荷を実質
的に一定方向に水平旋回させる。 【構成】 ワイヤーロープ1などで水平な姿勢で吊り下
げられる吊治具2にスピン駆動部5bを一体に有するジ
ャイロスコープ5を搭載するとともに、ジャイロスコー
プ5全体をそのスピン軸5cと直交する水平軸6まわり
に回転させる操作駆動部7を搭載し、操作駆動部7によ
るジャイロスコープ5の操作回転に対するプレセッショ
ン応答によって吊治具2を水平面内で旋回させるシステ
ムにおいて、ジャイロスコープ5のスピン方向は一定と
し、垂直軸に対する5cスピン軸の操作回転位相が目的
方向の水平旋回力を生じる領域(0゜〜180゜)では
前記操作回転速度(および/または前記スピン速度)を
充分に大きくし、目的方向と反対の水平旋回力を生じる
領域(180゜〜360゜)では前記操作回転速度(お
よび/または前記スピン速度)を充分に小さくするよう
にした。
ことなく、一定方向の操作回転を続けながら吊荷を実質
的に一定方向に水平旋回させる。 【構成】 ワイヤーロープ1などで水平な姿勢で吊り下
げられる吊治具2にスピン駆動部5bを一体に有するジ
ャイロスコープ5を搭載するとともに、ジャイロスコー
プ5全体をそのスピン軸5cと直交する水平軸6まわり
に回転させる操作駆動部7を搭載し、操作駆動部7によ
るジャイロスコープ5の操作回転に対するプレセッショ
ン応答によって吊治具2を水平面内で旋回させるシステ
ムにおいて、ジャイロスコープ5のスピン方向は一定と
し、垂直軸に対する5cスピン軸の操作回転位相が目的
方向の水平旋回力を生じる領域(0゜〜180゜)では
前記操作回転速度(および/または前記スピン速度)を
充分に大きくし、目的方向と反対の水平旋回力を生じる
領域(180゜〜360゜)では前記操作回転速度(お
よび/または前記スピン速度)を充分に小さくするよう
にした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ワイヤーロープなど
で吊り下げられた吊荷を水平面内で適宜に旋回させてそ
の方位角を任意に制御する方法に関し、特に、ワイヤー
ロープなどで水平な姿勢で吊り下げられる吊治具にジャ
イロスコープを搭載し、そのプレセッション応答により
吊治具の水平旋回力を得るシステムの制御技術に関す
る。
で吊り下げられた吊荷を水平面内で適宜に旋回させてそ
の方位角を任意に制御する方法に関し、特に、ワイヤー
ロープなどで水平な姿勢で吊り下げられる吊治具にジャ
イロスコープを搭載し、そのプレセッション応答により
吊治具の水平旋回力を得るシステムの制御技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ジャイロスコープを利用した次のような
吊荷の方位角制御システムが知られている。図1にはそ
の概念的・原理的な構成を示している。クレーンなどに
つながったワイヤーロープ1に吊治具2が水平な姿勢で
吊り下げられ、この吊治具2の下に適宜な結合手段によ
り吊荷3が取り付けられる。
吊荷の方位角制御システムが知られている。図1にはそ
の概念的・原理的な構成を示している。クレーンなどに
つながったワイヤーロープ1に吊治具2が水平な姿勢で
吊り下げられ、この吊治具2の下に適宜な結合手段によ
り吊荷3が取り付けられる。
【0003】吊治具2の中央部分にブラケット4を介し
てジャイロスコープ5が搭載されている。ジャイロスコ
ープ5はフライホイール5aとこれを高速で回転駆動す
るモータ5bとを一体的に有する。モータ5bによるフ
ライホイール5aの自転をスピンと称し、モータ5bを
スピンモータと称し、フライホイール5aの回転中心を
スピン軸5cと称する。
てジャイロスコープ5が搭載されている。ジャイロスコ
ープ5はフライホイール5aとこれを高速で回転駆動す
るモータ5bとを一体的に有する。モータ5bによるフ
ライホイール5aの自転をスピンと称し、モータ5bを
スピンモータと称し、フライホイール5aの回転中心を
スピン軸5cと称する。
【0004】ジャイロスコープ5はブラケット4に対し
て前記スピン軸5cに直交する水平軸6まわりに回転自
在に取り付けられ、かつジャイロスコープ5全体がその
水平軸6を中心としてモータ7により回転されるように
なっている。このモータ7によるジャイロスコープ5全
体の回転運動のことを操作回転と称し、モータ7を操作
モータと称し、前記水平軸6を操作軸と称する。
て前記スピン軸5cに直交する水平軸6まわりに回転自
在に取り付けられ、かつジャイロスコープ5全体がその
水平軸6を中心としてモータ7により回転されるように
なっている。このモータ7によるジャイロスコープ5全
体の回転運動のことを操作回転と称し、モータ7を操作
モータと称し、前記水平軸6を操作軸と称する。
【0005】ジャイロスコープ5を所定方向に高速でス
ピンさせた状態で、操作モータ7によりジャイロスコー
プ5を操作軸6を中心に適宜方向に適宜速度で操作回転
させると、その操作回転に対するジャイロスコープ5の
プレセッション応答によりジャイロスコープ5は垂直軸
まわりの旋回力を発生する。この旋回力が吊治具2に伝
わって、吊治具2および吊荷3は水平面内で旋回する。
従って、操作モータ7の回転方向および回転速度を適宜
に制御することで、吊治具2および吊荷3を水平旋回さ
せてその方位角を任意に制御することができる。
ピンさせた状態で、操作モータ7によりジャイロスコー
プ5を操作軸6を中心に適宜方向に適宜速度で操作回転
させると、その操作回転に対するジャイロスコープ5の
プレセッション応答によりジャイロスコープ5は垂直軸
まわりの旋回力を発生する。この旋回力が吊治具2に伝
わって、吊治具2および吊荷3は水平面内で旋回する。
従って、操作モータ7の回転方向および回転速度を適宜
に制御することで、吊治具2および吊荷3を水平旋回さ
せてその方位角を任意に制御することができる。
【0006】以上のような原理のシステムにおいては、
ある方向に操作回転されるジャイロスコープ5のスピン
軸5cが垂直に近づくとプレセッション応答による水平
旋回力は徐々に小さくなり、スピン軸5cが垂直になる
と水平旋回力はゼロになり、スピン軸5cが垂直線を越
えてさらに操作回転するとそれまでとは逆向きの水平旋
回力が発生する。ここでジャイロスコープ5の操作回転
について、スピン軸5cが垂直上向きになった状態を位
相0゜とし、垂直下向きの状態を位相180゜とする。
そしてジャイロスコープ5が正方向に操作回転されてい
る場合に、0゜〜180゜の回転位相領域では吊治具2
に正方向の水平旋回力が作用するものとすると、180
゜〜360゜の回転位相領域では吊治具2に逆方向の水
平旋回力が作用する。
ある方向に操作回転されるジャイロスコープ5のスピン
軸5cが垂直に近づくとプレセッション応答による水平
旋回力は徐々に小さくなり、スピン軸5cが垂直になる
と水平旋回力はゼロになり、スピン軸5cが垂直線を越
えてさらに操作回転するとそれまでとは逆向きの水平旋
回力が発生する。ここでジャイロスコープ5の操作回転
について、スピン軸5cが垂直上向きになった状態を位
相0゜とし、垂直下向きの状態を位相180゜とする。
そしてジャイロスコープ5が正方向に操作回転されてい
る場合に、0゜〜180゜の回転位相領域では吊治具2
に正方向の水平旋回力が作用するものとすると、180
゜〜360゜の回転位相領域では吊治具2に逆方向の水
平旋回力が作用する。
【0007】そこで特公平1−303290号公報に記
載の制御装置では、ジャイロスコープ5が一定方向に操
作回転される過程において、スピン軸5cが垂直になる
前後でジャイロスコープ5のスピン方向を反転するよう
に構成し、これにより操作回転の位相に関わりなくプレ
セッション応答による水平旋回力が同一方向に作用する
ようにしている。
載の制御装置では、ジャイロスコープ5が一定方向に操
作回転される過程において、スピン軸5cが垂直になる
前後でジャイロスコープ5のスピン方向を反転するよう
に構成し、これにより操作回転の位相に関わりなくプレ
セッション応答による水平旋回力が同一方向に作用する
ようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記のようにスピン軸
5cが垂直線を越えて回転する毎にスピン方向を反転す
るようにした従来技術では、高速スピンする大きな質量
のフライホイール5aを急激に停止させ、また逆方向に
スピン駆動して急激に回転数を上げる必要があり、その
ための装置構成(ブレーキ系やスピンモータ系)が複雑
で大型化するし、フライホイール5aの慣性エネルギー
の損失が大きくてきわめて効率の悪い装置となり、しか
も正方向の高速スピン→スピン停止→逆方向の高速スピ
ンという一連の動作を充分に高速に行うことは難しい。
5cが垂直線を越えて回転する毎にスピン方向を反転す
るようにした従来技術では、高速スピンする大きな質量
のフライホイール5aを急激に停止させ、また逆方向に
スピン駆動して急激に回転数を上げる必要があり、その
ための装置構成(ブレーキ系やスピンモータ系)が複雑
で大型化するし、フライホイール5aの慣性エネルギー
の損失が大きくてきわめて効率の悪い装置となり、しか
も正方向の高速スピン→スピン停止→逆方向の高速スピ
ンという一連の動作を充分に高速に行うことは難しい。
【0009】この発明は前述した従来の問題点に鑑みな
されたもので、その目的は、前記のようなジャイロスコ
ープを利用した吊荷の方位角制御システムにおいて、ジ
ャイロスコープのスピン方向を反転させることなく、一
定方向の操作回転を続けながら吊荷を実質的に一定方向
に水平旋回させることができるようにした、簡単な装置
構成で実施可能な制御方法を提供することにある。
されたもので、その目的は、前記のようなジャイロスコ
ープを利用した吊荷の方位角制御システムにおいて、ジ
ャイロスコープのスピン方向を反転させることなく、一
定方向の操作回転を続けながら吊荷を実質的に一定方向
に水平旋回させることができるようにした、簡単な装置
構成で実施可能な制御方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、第1の発明で
は、ワイヤーロープなどで水平な姿勢で吊り下げられる
吊治具にスピン駆動部を一体に有するジャイロスコープ
を搭載するとともに、このジャイロスコープ全体をその
スピン軸と直交する水平軸まわりに回転させる操作駆動
部を搭載し、この操作駆動部による前記ジャイロスコー
プの操作回転に対するプレセッション応答によって前記
吊治具を水平面内で旋回させる吊荷の方位角制御システ
ムにおいて、ジャイロスコープのスピン方向は一定と
し、垂直軸に対する前記スピン軸の操作回転位相が目的
方向の水平旋回力を生じる領域(0゜〜180゜)では
前記操作回転速度を充分に大きくし、目的方向と反対の
水平旋回力を生じる領域(180゜〜360゜)では前
記操作回転速度を充分に小さくするようにした。
は、ワイヤーロープなどで水平な姿勢で吊り下げられる
吊治具にスピン駆動部を一体に有するジャイロスコープ
を搭載するとともに、このジャイロスコープ全体をその
スピン軸と直交する水平軸まわりに回転させる操作駆動
部を搭載し、この操作駆動部による前記ジャイロスコー
プの操作回転に対するプレセッション応答によって前記
吊治具を水平面内で旋回させる吊荷の方位角制御システ
ムにおいて、ジャイロスコープのスピン方向は一定と
し、垂直軸に対する前記スピン軸の操作回転位相が目的
方向の水平旋回力を生じる領域(0゜〜180゜)では
前記操作回転速度を充分に大きくし、目的方向と反対の
水平旋回力を生じる領域(180゜〜360゜)では前
記操作回転速度を充分に小さくするようにした。
【0011】また第2の発明では、同じくジャイロスコ
ープのスピン方向は一定とし、前記0゜〜180゜の領
域ではジャイロスコープのスピン速度を充分に大きく
し、前記180゜〜360゜の領域ではスピン速度を充
分に小さくするようにした。
ープのスピン方向は一定とし、前記0゜〜180゜の領
域ではジャイロスコープのスピン速度を充分に大きく
し、前記180゜〜360゜の領域ではスピン速度を充
分に小さくするようにした。
【0012】さらに第3の発明では、第1の発明の操作
回転速度の制御と第2の発明のスピン速度の制御の両方
を行うようにした。
回転速度の制御と第2の発明のスピン速度の制御の両方
を行うようにした。
【0013】
【作用】前記のいずれの発明においても、前記0゜〜1
80゜の操作回転位相領域で発生する水平旋回力を正方
向とすると、前記180゜〜360゜の位相領域で発生
する水平旋回力は当然ながら逆方向となる。ただし、正
方向の水平旋回力は充分に大きくて吊荷を正方向に水平
旋回させるが、逆方向の水平旋回力は充分に小さくて正
方向に水平旋回している吊荷の慣性を抑える程度にしか
ならない。つまり実質的に吊荷は正方向に水平旋回を続
けることになる。
80゜の操作回転位相領域で発生する水平旋回力を正方
向とすると、前記180゜〜360゜の位相領域で発生
する水平旋回力は当然ながら逆方向となる。ただし、正
方向の水平旋回力は充分に大きくて吊荷を正方向に水平
旋回させるが、逆方向の水平旋回力は充分に小さくて正
方向に水平旋回している吊荷の慣性を抑える程度にしか
ならない。つまり実質的に吊荷は正方向に水平旋回を続
けることになる。
【0014】
【実施例】図1を用いて詳しく説明したジャイロスコー
プによる吊荷の方位角制御システムの原理的構成は本発
明においてもまったく同じである。第1、第2、第3の
いずれの発明においてもジャイロスコープ5のスピンモ
ータ5bの回転方向は一定とする。
プによる吊荷の方位角制御システムの原理的構成は本発
明においてもまったく同じである。第1、第2、第3の
いずれの発明においてもジャイロスコープ5のスピンモ
ータ5bの回転方向は一定とする。
【0015】そして第1の発明においては、吊治具2を
正方向に水平旋回させるために、操作モータ7によりジ
ャイロスコープ5を正方向に操作回転させる場合に、ジ
ャイロスコープ5の操作回転位相に応じて操作モータ7
の回転速度を図2のグラフに示すように制御する。図2
において、位相0゜と位相180゜は前述したようにス
ピン軸5cが垂直になる状態である。0゜〜180゜の
領域ではスピン速度を充分に大きくし(ピーク値をAと
する)、180゜を通過する前後でスピン速度を低下さ
せ、270゜前後ではスピン速度を充分に小さい値Bま
で低下させる。また0゜(360゜)を通過する前後で
再びスピンモータ7を加速し、90゜前後では充分大き
な値Aまで上昇させる。ここでAはBの2倍以上に設定
することが望ましい。
正方向に水平旋回させるために、操作モータ7によりジ
ャイロスコープ5を正方向に操作回転させる場合に、ジ
ャイロスコープ5の操作回転位相に応じて操作モータ7
の回転速度を図2のグラフに示すように制御する。図2
において、位相0゜と位相180゜は前述したようにス
ピン軸5cが垂直になる状態である。0゜〜180゜の
領域ではスピン速度を充分に大きくし(ピーク値をAと
する)、180゜を通過する前後でスピン速度を低下さ
せ、270゜前後ではスピン速度を充分に小さい値Bま
で低下させる。また0゜(360゜)を通過する前後で
再びスピンモータ7を加速し、90゜前後では充分大き
な値Aまで上昇させる。ここでAはBの2倍以上に設定
することが望ましい。
【0016】また第2の発明においては、操作モータ7
によるジャイロスコープ5の操作回転速度は一定とし、
スピンモータ5bによるジャイロスコープ5のスピン速
度を図2のグラフのように制御する。さらに第3の発明
においては、操作モータ7による操作回転速度とスピン
モータ5bによるスピン速度の両方を図2のグラフのよ
うに制御する。
によるジャイロスコープ5の操作回転速度は一定とし、
スピンモータ5bによるジャイロスコープ5のスピン速
度を図2のグラフのように制御する。さらに第3の発明
においては、操作モータ7による操作回転速度とスピン
モータ5bによるスピン速度の両方を図2のグラフのよ
うに制御する。
【0017】いずれの発明においても、ジャイロスコー
プのプレセッションの原理から明らかなように、前記0
゜〜180゜の操作回転位相領域で発生する水平旋回力
を正方向とすると、前記180゜〜360゜の位相領域
で発生する水平旋回力は当然ながら逆方向となる。ただ
し、正方向の水平旋回力は充分に大きくて吊荷3を正方
向に水平旋回させるが、逆方向の水平旋回力は充分に小
さくて正方向に水平旋回している吊荷3の慣性を抑える
程度にしかならない。つまり実質的に吊荷3は正方向に
水平旋回を続けることになる。
プのプレセッションの原理から明らかなように、前記0
゜〜180゜の操作回転位相領域で発生する水平旋回力
を正方向とすると、前記180゜〜360゜の位相領域
で発生する水平旋回力は当然ながら逆方向となる。ただ
し、正方向の水平旋回力は充分に大きくて吊荷3を正方
向に水平旋回させるが、逆方向の水平旋回力は充分に小
さくて正方向に水平旋回している吊荷3の慣性を抑える
程度にしかならない。つまり実質的に吊荷3は正方向に
水平旋回を続けることになる。
【0018】特に第3の発明によれば、両モータ5bと
7の速度変化幅があまり大きくなくても、正方向と逆方
向の水平旋回力の差を大きくすることができる。また、
第1の発明と第2の発明のいずれを選ぶかはモータ5b
とモータ7の速度制御のやりやすさ等の観点で決めれば
よい。さらに、同一の吊治具に複数のジャイロスコープ
とその操作回転機構を設けたシステムが従来から知られ
ているが、そのようなシステムにももちろん本発明を適
用することができる。その場合、複数のジャイロスコー
プの操作回転に適当な位相差をもたせることで、円滑な
水平旋回運動を実現することができる。
7の速度変化幅があまり大きくなくても、正方向と逆方
向の水平旋回力の差を大きくすることができる。また、
第1の発明と第2の発明のいずれを選ぶかはモータ5b
とモータ7の速度制御のやりやすさ等の観点で決めれば
よい。さらに、同一の吊治具に複数のジャイロスコープ
とその操作回転機構を設けたシステムが従来から知られ
ているが、そのようなシステムにももちろん本発明を適
用することができる。その場合、複数のジャイロスコー
プの操作回転に適当な位相差をもたせることで、円滑な
水平旋回運動を実現することができる。
【0019】なお、図2のグラフにおいては、定速度の
範囲を十分大きくしたが、正弦波形状にしてもよい。ま
た、スピンモータの制御の場合は、B=0にしてもよ
い。
範囲を十分大きくしたが、正弦波形状にしてもよい。ま
た、スピンモータの制御の場合は、B=0にしてもよ
い。
【0020】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明の
制御方法によれば、ジャイロスコープのスピン方向を反
転させることなく、一定方向の操作回転を続けながら吊
荷を実質的に一定方向に水平旋回させることができる。
従って、ジャイロスコープの高速スピンを急停止させて
逆方向に急速駆動するための複雑で大型の制動・駆動機
構は必要なく、簡単な装置構成で本発明を実施すること
ができる。またジャイロスコープの慣性エネルギーの損
失は少なく、効率のよくて応答性の高いシステムを実現
することができる。
制御方法によれば、ジャイロスコープのスピン方向を反
転させることなく、一定方向の操作回転を続けながら吊
荷を実質的に一定方向に水平旋回させることができる。
従って、ジャイロスコープの高速スピンを急停止させて
逆方向に急速駆動するための複雑で大型の制動・駆動機
構は必要なく、簡単な装置構成で本発明を実施すること
ができる。またジャイロスコープの慣性エネルギーの損
失は少なく、効率のよくて応答性の高いシステムを実現
することができる。
【図1】この発明の対象であるジャイロスコープによる
吊荷の方位角制御システムの原理を説明するための概念
図である。
吊荷の方位角制御システムの原理を説明するための概念
図である。
【図2】この発明の一実施例よるモータの速度制御特性
を示すグラフである。
を示すグラフである。
1 ワイヤーロープ 2 吊治具 3 吊荷 4 ブラケット 5 ジャイロスコープ 5a フライホイール 5b スピンモータ 5c スピン軸 6 操作軸 7 操作モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堂山 敦弘 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株式 会社大林組技術研究所内
Claims (3)
- 【請求項1】 ワイヤーロープなどで水平な姿勢で吊り
下げられる吊治具にスピン駆動部を一体に有するジャイ
ロスコープを搭載するとともに、このジャイロスコープ
全体をそのスピン軸と直交する水平軸まわりに回転させ
る操作駆動部を搭載し、この操作駆動部による前記ジャ
イロスコープの操作回転に対するプレセッション応答に
よって前記吊治具を水平面内で旋回させる吊荷の方位角
制御システムにおいて、前記スピン駆動部による前記ジ
ャイロスコープのスピン方向は一定とし、前記操作駆動
部により前記ジャイロスコープをある方向に操作回転さ
せる過程において、垂直軸に対する前記スピン軸の操作
回転位相が目的方向の水平旋回力を生じる領域では前記
操作回転速度を充分に大きくし、目的方向と反対の水平
旋回力を生じる領域では前記操作回転速度を充分に小さ
くすることを特徴とするジャイロスコープによる吊荷の
方位角制御方法。 - 【請求項2】 ワイヤーロープなどで水平な姿勢で吊り
下げられる吊治具にスピン駆動部を一体に有するジャイ
ロスコープを搭載するとともに、このジャイロスコープ
全体をそのスピン軸と直交する水平軸まわりに回転させ
る操作駆動部を搭載し、この操作駆動部による前記ジャ
イロスコープの操作回転に対するプレセッション応答に
よって前記吊治具を水平面内で旋回させる吊荷の方位角
制御システムにおいて、前記スピン駆動部による前記ジ
ャイロスコープのスピン方向は一定とし、前記操作駆動
部により前記ジャイロスコープをある方向に操作回転さ
せる過程において、垂直軸に対する前記スピン軸の操作
回転位相が目的方向の水平旋回力を生じる領域では前記
スピン速度を充分に大きくし、目的方向と反対の水平旋
回力を生じる領域では前記スピン速度を充分に小さくす
ることを特徴とするジャイロスコープによる吊荷の方位
角制御方法。 - 【請求項3】 ワイヤーロープなどで水平な姿勢で吊り
下げられる吊治具にスピン駆動部を一体に有するジャイ
ロスコープを搭載するとともに、このジャイロスコープ
全体をそのスピン軸と直交する水平軸まわりに回転させ
る操作駆動部を搭載し、この操作駆動部による前記ジャ
イロスコープの操作回転に対するプレセッション応答に
よって前記吊治具を水平面内で旋回させる吊荷の方位角
制御システムにおいて、前記スピン駆動部による前記ジ
ャイロスコープのスピン方向は一定とし、前記操作駆動
部により前記ジャイロスコープをある方向に操作回転さ
せる過程において、垂直軸に対する前記スピン軸の操作
回転位相が目的方向の水平旋回力を生じる領域では前記
操作回転速度および前記スピン速度を充分に大きくし、
目的方向と反対の水平旋回力を生じる領域では前記操作
回転速度および前記スピン速度を充分に小さくすること
を特徴とするジャイロスコープによる吊荷の方位角制御
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5196467A JP2797912B2 (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | ジャイロスコープによる吊荷の方位角制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5196467A JP2797912B2 (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | ジャイロスコープによる吊荷の方位角制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0753177A true JPH0753177A (ja) | 1995-02-28 |
JP2797912B2 JP2797912B2 (ja) | 1998-09-17 |
Family
ID=16358292
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5196467A Expired - Lifetime JP2797912B2 (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | ジャイロスコープによる吊荷の方位角制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2797912B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016210607A (ja) * | 2015-05-13 | 2016-12-15 | 鹿島建設株式会社 | 吊荷の姿勢制御装置及び姿勢制御方法 |
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- 1993-08-06 JP JP5196467A patent/JP2797912B2/ja not_active Expired - Lifetime
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