JP2002356879A - 作業機械 - Google Patents

作業機械

Info

Publication number
JP2002356879A
JP2002356879A JP2001167376A JP2001167376A JP2002356879A JP 2002356879 A JP2002356879 A JP 2002356879A JP 2001167376 A JP2001167376 A JP 2001167376A JP 2001167376 A JP2001167376 A JP 2001167376A JP 2002356879 A JP2002356879 A JP 2002356879A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
improving device
rotor
stability
controller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001167376A
Other languages
English (en)
Inventor
Kohei Fujita
講平 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Caterpillar Japan Ltd
Caterpillar Mitsubishi Ltd
Original Assignee
Caterpillar Mitsubishi Ltd
Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Caterpillar Mitsubishi Ltd, Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd filed Critical Caterpillar Mitsubishi Ltd
Priority to JP2001167376A priority Critical patent/JP2002356879A/ja
Publication of JP2002356879A publication Critical patent/JP2002356879A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Operation Control Of Excavators (AREA)
  • Component Parts Of Construction Machinery (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的簡単な構成で作業中の安定性を向上で
きる作業機械を提供する。 【解決手段】 油圧ショベルの機体11は、下部走行体12
と、下部走行体12に対し旋回可能の上部旋回体13とを具
備している。機体11の上部旋回体13には、キャブ14と共
に、主として掘削作業用のフロント作業機15を設け、こ
れらの反対側にカウンタウエイト16を設ける。機体11の
下部走行体12または上部旋回体13の内部には、安定性向
上装置17を設ける。この安定性向上装置17は、機体11に
固定配置した鉛直方向の軸18によりロータ19を回転自在
に軸支し、モータによりロータ19を回転駆動すること
で、機体11の傾きに抵抗する機体復元方向のモーメント
を軸18に生じさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、安定性向上装置を
備えた作業機械に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図9に示される油圧ショベルのよ
うに、機体1の下部走行体2に上部旋回体3が旋回可能
に設けられ、上部旋回体3に腕状のフロント作業機4が
装着された上部旋回式建設機械では、フロント作業時な
どに機体1がフロント作業機4側へ倒れないように、図
9(A)に示されるように上部旋回体3の後端部に装着
されたカウンタウエイト5の質量によりバランスをとっ
ているが、図9(B)に示されるように超小旋回機など
の後端半径の小さな機体では、サイズの制約からカウン
タウエイト5の質量は制限され、また転倒支点6からカ
ウンタウエイト5までのモーメントアームLも短いの
で、安定性が悪い。また、標準機でも超ロング型フロン
ト作業機などのフロント質量が大きい場合は、同様の理
由で安定性が悪い。
【0003】さらに、特開平8−297026号公報に
は、下部走行体上で旋回自在の上部旋回体にピッチング
制振用のジャイロスタビライザ装置を搭載した上部旋回
式建設機械が記載されている。
【0004】このジャイロスタビライザ装置は、駆動モ
ータによってジャイロ軸の回りに高速回転している回転
体と、回転体のジャイロ軸に直交するプリセッション軸
の回りに回転体を揺動自在に支持する支持部材とを備え
たものであり、回転体のジャイロ軸を意図的にプリセッ
ション軸回りに傾けることにより、ピッチング振動を抑
制しようとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のカ
ウンタウエイトでは、後端半径の小さな機体やフロント
質量が大きい場合は、安定性が悪い問題があり、また、
特開平8−297026号公報記載の構成は、回転体の
ジャイロ軸をプリセッション軸回りに意図的に傾けるこ
とによりピッチングを抑制するようにしているが、機構
および制御が複雑になる問題がある。
【0006】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、比較的簡単な構成で作業中の安定性を向上できる
作業機械を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された発
明は、機体と、機体に固定配置された鉛直方向の軸を中
心として回転自在に軸支された回転体を回転駆動するこ
とで機体の傾きに抵抗する機体復元方向のモーメントを
軸に生じさせる安定性向上装置とを具備した作業機械で
あり、安定性向上装置は、回転体の軸の傾きに抵抗して
生ずる機体復元方向のモーメントを利用して、機体の安
定性を向上させるので、回転体の軸を機体の鉛直方向に
固定配置した比較的簡単な構成で作業中の安定性を向上
でき、従来のカウンタウエイトを小型化でき、場合によ
っては省略できる。換言すれば、十分な質量およびモー
メントアームがとれないカウンタウエイトでも、安定性
向上装置により安定性を確保できる。
【0008】請求項2に記載された発明は、請求項1記
載の作業機械における機体が、機体移動用の下部走行体
と、下部走行体に対し旋回可能に設けられた上部旋回体
とを具備し、安定性向上装置は、下部走行体の旋回中心
部分に設けられた作業機械であり、下部走行体の旋回中
心部分は、上部旋回体を支持する上で構造的に剛性の高
い箇所であるから、機体復元方向のモーメントにより局
部的に作用する大きな負荷を十分な強度で支えることが
でき、また、下部走行体の旋回中心部分のデッドスペー
スを安定性向上装置の設置スペースとして有効利用でき
る。
【0009】請求項3に記載された発明は、請求項1ま
たは2記載の作業機械における安定性向上装置が、機体
に固定される取付枠体と、取付枠体内に鉛直方向の軸を
介し回転自在に軸支された回転体と、取付枠体に固定さ
れ回転体の軸を回転駆動する駆動体とを具備した作業機
械であり、取付枠体に回転体および駆動体を設けること
で安定性向上装置をユニット化できるので、取付枠体を
機体に固定するだけで安定性向上装置を機体に容易に装
着できる。
【0010】請求項4に記載された発明は、請求項1乃
至3のいずれか記載の作業機械において、回転体の回転
速度が指令値より低下したときのみ駆動体の回転速度を
増速させるように制御するコントローラを具備した作業
機械であり、回転体を常に駆動体で回転させるのではな
く、慣性モーメントを維持するのに必要なときだけ、コ
ントローラは駆動体を間欠的に駆動制御して回転体を増
速駆動すれば良いので、駆動体を常時駆動する場合より
駆動体の消費エネルギを節約できる。
【0011】請求項5に記載された発明は、請求項4記
載の作業機械において、回転速度の指令値を複数の回転
速度に切替える切替手段を具備した作業機械であり、作
業モードなどによって機体のバランスが損なわれるおそ
れの大きい場合ほど、回転体の回転速度が高速になるよ
うに切替手段を切替操作することで、機体と共に傾斜す
る回転体の軸の傾きに抵抗してこの軸に生ずる機体復元
方向のモーメントを増大させることができ、また、そう
でない場合は、回転体の回転速度が低速になるように切
替手段を切替操作することで、駆動体が消費するエネル
ギを節約できる。
【0012】請求項6に記載された発明は、請求項4ま
たは5記載の作業機械におけるコントローラが、駆動体
を作動開始するときに前回の回転方向と逆方向に駆動体
の回転方向を制御する作業機械であり、前回、駆動体の
正回転を用いて機体の安定化を図った場合は、次は駆動
体の逆回転を用いて機体の安定化を図るように、コント
ローラが駆動体の回転方向を自動制御するので、モーメ
ントを受ける機体側の負荷の影響を均等化でき、偏荷重
による機体の破損などを防止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図1乃至図8に示
された実施の形態を参照しながら詳細に説明する。
【0014】図1に示されるように、作業機械としての
油圧ショベルは、機体11として、機体移動用の下部走行
体12と、下部走行体12に対し旋回可能に設けられた上部
旋回体13とを具備している。
【0015】機体11の上部旋回体13には、キャブ14と共
に、主として掘削作業用のフロント作業機15が設けら
れ、これらの反対側にカウンタウエイト16が設けられて
いる。機体11の下部走行体12または上部旋回体13の内部
には、安定性向上装置17が設けられている。
【0016】この安定性向上装置17は、ジャイロスコー
プを応用したもので、機体11に固定配置された鉛直方向
の軸18により回転自在に軸支された回転体としてのロー
タ19をモータなどの駆動体により回転駆動することで、
機体11の傾きに抵抗する機体復元方向のモーメントを軸
18に生じさせるものである。
【0017】ジャイロスコープは3軸を有するが、この
安定性向上装置17は、図1に示されるように、ロータ19
の軸18以外の軸はすべて固定することにより、機体11の
傾き(転倒角速度)が入力されると、機体11を傾かせよ
うとするモーメントを打ち消す逆モーメントが生じ、す
なわち機体11の傾きに抵抗する機体復元方向のモーメン
ト(すなわちジャイロ効果)が出力される。
【0018】要するに、この安定性向上装置17は、従来
のようにロータ19の軸18を意図的に傾けることにより機
体11のピッチングを抑制するのではなく、ピッチングの
初期揺動によるロータ19の軸18の傾きを、それ以後のピ
ッチングの抑制に用いる単純な機構である。
【0019】図2に示されるように、下部走行体12は、
ベースフレーム21の左右両側部に履帯装着用のローラガ
イド部22が設けられ、これらのローラガイド部22に配列
軸支されたローラ23により左右の履帯24がそれぞれ案内
されている。
【0020】ベースフレーム21は、一定の間隔を介して
配置された下側板25および上側板26を有し、上側板26の
さらに上側には、上部旋回体13を旋回自在に支える旋回
ベアリング支持部27が一体に取付けられている。
【0021】下側板25と上側板26との間には、ベースフ
レーム21の中央部内に扁平な空間部28を形成するように
補強板29が一体に設けられている。このベースフレーム
21内の空間部28に前記安定性向上装置17が設けられてい
る。
【0022】この安定性向上装置17は、ベースフレーム
21内の空間部28に固定される取付枠体31内に、軸受32に
より回転自在に保持された前記軸18を介して、この軸18
と一体の前記ロータ19が回転自在に軸支され、ロータ19
の軸18には、取付枠体31の上部に固定された駆動体とし
てのモータ33の出力軸が接続されている。
【0023】このモータ33は、変速制御可能の電動モー
タまたは油圧モータを用い、ロータ19の軸18を指示され
た回転速度で回転駆動できる。
【0024】モータ33の出力軸とロータ19の軸18との関
係は、一体でも良いが、その場合は、モータ33を常時駆
動する必要があるので、モータ33の内部などに、モータ
33の出力軸とロータ19の軸18との間に介在する電磁クラ
ッチまたは油圧クラッチ(いずれも図示せず)などを設
け、このクラッチを切離すことで、モータ33の回転を停
止させても、ロータ19を自由に慣性回転させることがで
きるようにする。
【0025】この安定性向上装置17は、取付枠体31にロ
ータ19およびモータ33を設けることでユニット化されて
おり、取付枠体31を機体11のベースフレーム21に固定す
るだけで、機体11に安定性向上装置17を容易に装着でき
る。
【0026】また、安定性向上装置17は、下部走行体12
の旋回中心部分に設けられているが、この下部走行体12
の旋回中心部分は、上部旋回体13を支持する上で構造的
に剛性の高い補強箇所であるから、ジャイロ効果により
局部的に作用する大きな負荷を十分な強度で支えること
ができ、また、下部走行体12の旋回中心部分のデッドス
ペースを安定性向上装置17に有効利用できる。
【0027】図3は、モータ33が電動モータ33aの場合
のモータ制御系を示すブロック図であり、電動モータ33
aには、この電動モータ33aの回転速度および回転方向な
どを制御する中央処理装置(すなわちCPU)およびメ
モリなどを備えたコントローラ34が接続され、このコン
トローラ34の信号入力部に対して、電動モータ33aの回
転速度の指令値を複数の回転速度に切替える切替手段と
してのモード切替スイッチ35と、ロータ19の回転速度
(すなわち回転数)を検出する回転数計36とが接続され
ている。回転数計36はモニタ37にも接続され、このモニ
タ37にてロータ19の回転速度が表示される。
【0028】図4は、モータ33が油圧モータ33bの場合
のモータ制御系を示すブロック図であり、油タンク38か
ら作動油を供給する油圧ポンプ39と油圧モータ33bとの
間の管路中に、油圧モータ33bの回転速度および回転方
向などを制御する電磁切換比例弁40が設けられ、この電
磁切換比例弁40のソレノイド41に、中央処理装置(すな
わちCPU)およびメモリなどを備えたコントローラ34
の信号出力部が接続されている。
【0029】コントローラ34の信号入力部には、油圧モ
ータ33bの回転速度の指令値を複数の回転速度に切替え
る切替手段としてのモード切替スイッチ35と、ロータ19
の回転速度を検出する回転数計36とが接続されている。
コントローラ34の出力部にはモニタ37も接続され、この
モニタ37にてモータ33の回転速度などが表示される。
【0030】次に、図5は、コントローラ34による一制
御例を示すフローチャートである。このフローチャート
中の丸数字は、ステップ番号を表わす。
【0031】油圧ショベルのオペレータがモード切替ス
イッチ35のオンまたはオフを選択し(ステップ1)、オ
ンを選択した場合は、コントローラ34に低速でのロータ
回転を指示する(ステップ2)。
【0032】コントローラ34は、モード切替スイッチ35
により選択された低速回転の指令値と、回転数計36で検
出されたロータ19の回転速度との関係を常に監視してお
り(ステップ3)、検出されたロータ19の回転速度が指
令値より低下したときのみ、電動モータ33aまたは油圧
モータ33b(以下、これらのモータ33a,33bを単に「モ
ータ33」という)の回転速度を増速させるように制御し
(ステップ4)、検出されたロータ19の回転速度が指令
値より大きいときは、モータ33の回転を停止し、このと
き電磁クラッチ(図示せず)の切離し動作によりロータ
19のみを慣性回転させる(ステップ5)。
【0033】一方、油圧ショベルのオペレータがモード
切替スイッチ35のオフを選択した場合は、コントローラ
34に高速でのロータ回転を指示する(ステップ6)。
【0034】コントローラ34は、モード切替スイッチ35
により選択された高速回転の指令値と、回転数計36で検
出されたロータ19の回転速度との関係を常に監視してお
り(ステップ7)、検出されたロータ19の回転速度が指
令値より低下したときのみ、モータ33の回転速度を増速
させるように制御し(ステップ8)、検出されたロータ
19の回転速度が指令値より大きいときは、モータ33の回
転を停止し、このとき前記電磁クラッチの切離し動作に
よりロータ19のみを慣性回転させる(ステップ9)。
【0035】ステップ3および7において、検出された
ロータ19の回転速度が指令値と等しい場合は、モータ33
の回転を増速させることも停止させることもしない。
【0036】モード切替スイッチ35のオン/オフ操作基
準は、作業モードなどによって機体11のバランスが損な
われるおそれの大きい場合ほど、ロータ19の回転速度が
高速になるようにモード切替スイッチ35を切替操作する
ことで、機体11と共に傾斜するロータ19の軸18の傾きに
抵抗してこの軸18に生ずる機体復元方向のモーメント
(すなわちジャイロ効果)を増大させることができ、ま
た、そうでない場合は、ロータ19の回転速度が低速にな
るように切替手段を切替操作することで、モータ33が消
費するエネルギを節約できる。
【0037】また、モータ33を常に回転させるのではな
く、ロータ19の所定の慣性モーメントを維持するのに必
要なときだけ、コントローラ34はモータ33を間欠的に駆
動するように制御すれば良いので、モータ33を常時駆動
する場合よりモータ33の消費エネルギを節約できる。
【0038】次に、図6は、コントローラ34の他の制御
例を示し、機体復元方向のモーメントにより機体11にか
かる負荷の影響を均等化するための制御例を示すフロー
チャートである。
【0039】すなわち、コントローラ34は、モータ33を
作動開始するときに前回の回転方向と逆方向にモータ33
の回転方向を制御するようにプログラムされており、先
ず、メモリに記憶された前回の回転方向が右回転か左回
転かを判別し(ステップ11)、前回の回転方向が右回転
であった場合は、次はモータ33に左回転するように指示
し(ステップ12)、また、前回の回転方向が左回転であ
った場合は、次はモータ33に右回転するように指示する
(ステップ13)。これ以降の回転速度制御は、図5に示
されたものと同様であるから、同一のステップ番号を付
して、その説明を省略する。
【0040】このように、コントローラ34は、前回、モ
ータ33の正回転を用いて機体11の安定化を図った場合
は、次はモータ33の逆回転を用いて機体11の安定化を図
るように、モータ33の回転方向を自動制御するので、モ
ーメントを受ける機体11側の負荷の影響を均等化でき、
偏荷重による機体11の変形や破損などを防止できる。
【0041】次に、図7および図8は、本作業機械の他
の実施の形態を示す。なお、機体11および安定性向上装
置17の形状や、安定性向上装置17の取付構造などは、図
2に示されたものとやや異なるが、これらの基本構成は
同様であるから、図2に示された実施の形態と同様の部
分には、同一符号を付してその説明を省略する。
【0042】図7および図8に示されるように、安定性
向上装置17は、機体11のベースフレーム21に固定される
取付枠体31と、取付枠体31内に軸18を介し回転自在に軸
支されたロータ19と、取付枠体31に固定されロータ19の
軸18を回転駆動するモータ33とにより、ユニット化され
たものである。
【0043】図8に示されるように、このユニット化さ
れた安定性向上装置17の取付枠体31には、左右部に複数
のボルト挿入孔44がそれぞれ穿設されているので、図7
に示されるように、機体11のベースフレーム21の下側板
25に開口された穴45より補強板29間の空間部28内に、こ
のユニット化された安定性向上装置17を挿入し、この安
定性向上装置17の取付枠体31と周囲の補強板29との間に
介在物46を挟んで、これらをボルト・ナット(図示せ
ず)により締着する。
【0044】このように、取付枠体31にロータ19および
モータ33を設けることで安定性向上装置17をユニット化
できるので、取付枠体31を機体11に固定するだけで安定
性向上装置17を機体11に容易に装着できる。
【0045】ロータ19およびモータ33の設置場所につい
ては、これらのユニットを機体11の下部走行体12または
上部旋回体13の任意の場所に固定すれば良いが、ジャイ
ロ効果により機体11に局部的な負荷がかかるため、すな
わち機体11に固定することで発生する機体復元方向のモ
ーメントによる局部的な負荷の影響が考えられるため、
でき得る限り剛性の高い堅牢な機体11に据え付けること
が好ましく、その意味では、図7に示されるように下部
走行体12のベースフレーム21内に収める取付例が好まし
い。
【0046】図8に示されたロータ19およびモータ33の
具体例は一例であり、要するに、取付枠体31をハウジン
グとして、ロータ19、軸受32およびモータ33を一体化す
るとともに、外部との固定を可能にすれば、これらの形
状は自由である。
【0047】以上のように、機体11に、ロータ19と、こ
のロータ19を回転させるためのモータ33とを備えた安定
性向上装置17を取付け、ロータ19の軸18の傾きに抵抗し
て生ずる機体復元方向のモーメント(すなわちジャイロ
効果)を利用し、機体11の安定性を向上させるので、比
較的簡単な構成で作業中の安定性を向上でき、カウンタ
ウエイト16を小型化でき、場合によっては省略できる。
【0048】すなわち、十分な質量およびモーメントア
ームがとれないカウンタウエイト16でも、安定性向上装
置17により安定性を確保できる。すなわち、ジャイロ機
構をカウンタウエイト16の代わり、もしくは補助的に機
体11を安定させるために使用することで、上部旋回体13
のカウンタウエイト16の質量を増やしたりモーメントア
ームを長大化することなく、ロータ19の軸18が傾きに抵
抗する現象を利用して安定性を向上できる。
【0049】なお、本作業機械は、油圧ショベルに限ら
れるものではなく、例えば、クレーン装置などの旋回型
作業機械にも適用できる。
【0050】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、機体に固
定配置された鉛直方向の軸を中心として回転自在に軸支
された回転体を回転駆動することで機体の傾きに抵抗す
る機体復元方向のモーメントを軸に生じさせる安定性向
上装置により、機体の安定性を向上させるので、回転体
の軸を機体の鉛直方向に固定配置した比較的簡単な構成
で作業中の安定性を向上でき、従来のカウンタウエイト
を小型化でき、場合によっては省略できる。換言すれ
ば、十分な質量およびモーメントアームがとれないカウ
ンタウエイトでも、安定性向上装置により安定性を確保
できる。
【0051】請求項2記載の発明によれば、安定性向上
装置が設けられた下部走行体の旋回中心部分は、上部旋
回体を支持する上で構造的に剛性の高い箇所であるか
ら、ジャイロ効果により局部的に作用する大きな負荷を
十分な強度で支えることができ、また、下部走行体の旋
回中心部分のデッドスペースを安定性向上装置の設置ス
ペースとして有効利用できる。
【0052】請求項3記載の発明によれば、取付枠体に
回転体および駆動体を設けることで安定性向上装置をユ
ニット化できるので、取付枠体を機体に固定するだけで
安定性向上装置を機体に容易に装着できる。
【0053】請求項4記載の発明によれば、回転体を常
に駆動体で回転させるのではなく、慣性モーメントを維
持するのに必要なときだけ、コントローラは駆動体を間
欠的に駆動制御して回転体を増速駆動すれば良いので、
駆動体を常時駆動する場合より駆動体の消費エネルギを
節約できる。
【0054】請求項5記載の発明によれば、作業モード
などによって機体のバランスが損なわれるおそれの大き
い場合ほど、回転体の回転速度が高速になるように切替
手段を切替操作することで、機体と共に傾斜する回転体
の軸の傾きに抵抗してこの軸に生ずる機体復元方向のモ
ーメントを増大させることができ、また、そうでない場
合は、回転体の回転速度が低速になるように切替手段を
切替操作することで、駆動体が消費するエネルギを節約
できる。
【0055】請求項6記載の発明によれば、コントロー
ラが、駆動体を作動開始するときに前回の回転方向と逆
方向に駆動体の回転方向を制御するので、モーメントを
受ける機体側の負荷の影響を均等化でき、偏荷重による
機体の破損などを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る作業機械の作動原理を説明するた
めの説明図である。
【図2】同上作業機械における安定性向上装置の一実施
の形態を示す下部走行体の断面図である。
【図3】同上安定性向上装置を電動モータで駆動する場
合のモータ制御系を示すブロック図である。
【図4】同上安定性向上装置を油圧モータで駆動する場
合のモータ制御系を示すブロック図である。
【図5】同上モータ制御系を制御するコントローラの一
制御例を示すフローチャートである。
【図6】同上モータ制御系を制御するコントローラの他
の制御例を示すフローチャートである。
【図7】同上作業機械における安定性向上装置の他の実
施の形態を示す下部走行体の断面図である。
【図8】同上安定性向上装置の斜視図である。
【図9】従来のカウンタウエイトのみでバランスをとる
作業機械を示し、(A)は転倒支点からカウンタウエイ
トまでのモーメントアームが長い例、(B)は短い例を
示す。
【符号の説明】
11 機体 12 下部走行体 13 上部旋回体 17 安定性向上装置 18 鉛直方向の軸 19 回転体としてのロータ 31 取付枠体 33 駆動体としてのモータ 34 コントローラ 35 切替手段としてのモード切替スイッチ
フロントページの続き Fターム(参考) 2D003 AA01 AA06 AB02 AC09 AC11 BA01 BA07 BB13 CA02 CA10 DA04 DB03 2D015 FA04 5H301 AA03 AA10 BB02 BB06 CC03 CC06 CC08 MM09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機体と、 機体に固定配置された鉛直方向の軸を中心として回転自
    在に軸支された回転体を回転駆動することで機体の傾き
    に抵抗する機体復元方向のモーメントを軸に生じさせる
    安定性向上装置とを具備したことを特徴とする作業機
    械。
  2. 【請求項2】 機体は、 機体移動用の下部走行体と、 下部走行体に対し旋回可能に設けられた上部旋回体とを
    具備し、 安定性向上装置は、 下部走行体の旋回中心部分に設けられたことを特徴とす
    る請求項1記載の作業機械。
  3. 【請求項3】 安定性向上装置は、 機体に固定される取付枠体と、 取付枠体内に鉛直方向の軸を介し回転自在に軸支された
    回転体と、 取付枠体に固定され回転体の軸を回転駆動する駆動体と
    を具備したことを特徴とする請求項1または2記載の作
    業機械。
  4. 【請求項4】 回転体の回転速度が指令値より低下した
    ときのみ駆動体の回転速度を増速させるように制御する
    コントローラを具備したことを特徴とする請求項1乃至
    3のいずれか記載の作業機械。
  5. 【請求項5】 回転速度の指令値を複数の回転速度に切
    替える切替手段を具備したことを特徴とする請求項4記
    載の作業機械。
  6. 【請求項6】 コントローラは、 駆動体を作動開始するときに前回の回転方向と逆方向に
    駆動体の回転方向を制御することを特徴とする請求項4
    または5記載の作業機械。
JP2001167376A 2001-06-01 2001-06-01 作業機械 Withdrawn JP2002356879A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001167376A JP2002356879A (ja) 2001-06-01 2001-06-01 作業機械

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001167376A JP2002356879A (ja) 2001-06-01 2001-06-01 作業機械

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002356879A true JP2002356879A (ja) 2002-12-13

Family

ID=19009769

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001167376A Withdrawn JP2002356879A (ja) 2001-06-01 2001-06-01 作業機械

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002356879A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004278141A (ja) * 2003-03-17 2004-10-07 Fudo Constr Co Ltd 攪拌混合処理装置
JP2013243952A (ja) * 2012-05-24 2013-12-09 Yanmar Co Ltd 作業車両

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004278141A (ja) * 2003-03-17 2004-10-07 Fudo Constr Co Ltd 攪拌混合処理装置
JP2013243952A (ja) * 2012-05-24 2013-12-09 Yanmar Co Ltd 作業車両

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR950004684B1 (ko) 진동파일 드라이버
JP4515369B2 (ja) 建設機械の駆動制御装置
JP7513828B2 (ja) 建設機械
KR960000109B1 (ko) 건설기계의 상부 선회체 선회정지 제어방법 및 그 제어장치
JP2003056009A (ja) 車両のスイングアウト式カウンタウエイト構造
JPH08297027A (ja) 走行作業車両の制振装置
JPH08297026A (ja) 上部旋回式建設機械のピッチング制振装置
JP2009085001A (ja) 建設機械の自動レベリング制御システムとその制御方法
JP2002356879A (ja) 作業機械
JP2003118975A (ja) フック付き油圧ショベル
JPH08244682A (ja) 船舶の動搖防止装置
JPH09136786A (ja) 吊荷の方位制御装置
JP2797912B2 (ja) ジャイロスコープによる吊荷の方位角制御方法
JPH10219746A (ja) 油圧ショベルのカウンタウエイト脱着装置
JP3338487B2 (ja) 4輪駆動クローラ式作業車
JP4003642B2 (ja) 建設機械のフック装置
JPH08119573A (ja) ジャイロ効果を利用した吊荷姿勢制御装置及びその制御方法
JP6349068B2 (ja) 重心可変装置
JPH0788784A (ja) ロボット作業車
JPH07267579A (ja) ジャイロスコープによる吊荷姿勢制御装置およびその制御方法
WO1996034155A1 (fr) Dispositif de pivotement destine a faire tourner un engin de construction du type a structure superieure
JPH0648200A (ja) 車両の動力伝達装置
JPH1128690A (ja) 産業用ロボット
JPH0626078A (ja) バックホウ
JP2020143544A (ja) 建設機械

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080805