JP2024034563A - 吊荷制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】保持指令後に吊荷の挙動を安定させ、且つ素早く制動させる吊荷制御方法を提供する。【解決手段】保持指令によってジンバル用モータの電磁ブレーキを解放することで吊荷の旋回に応じてジンバルを傾動させ、ジャイロ効果によって、旋回中の吊荷を制動させる吊荷制御方法において、吊荷の旋回速度が所定角速度以下であるかを判定する第1の吊荷角速度判定工程と、吊荷が所定角速度以下である場合に、その角速度が安定しているかを判定する吊荷角速度安定期判定工程と、吊荷角速度判定工程及び吊荷角速度安定期判定工程が適合した場合に電磁クラッチによって、強制的にジンバル用モータの動力を切断する動力強制切断工程と、を含む方法。【選択図】図6

Description

本発明は、吊荷の旋回を制御する吊荷制御方法に関する。
従来、吊荷の旋回を制御する方法が提案されている。
特許文献1には、(a)ジンバルを駆動するジンバル用モータの電磁ブレーキを開いた状態でジンバル及び回転中のフライホイールをジンバルのジンバル軸を支点として慣性力で傾転させることで旋回方向とは逆方向のジャイロモーメントを発生させることにより旋回中の吊荷を制動させる工程を含む吊荷制御方法であって、工程(a)は、ジンバルとジンバル用モータとの間を電磁クラッチを用いて、強制的にジンバル用モータの動力を切断する工程(a1)と、ジンバルの角速度が所定角速度以上であるかを判定する工程(a2)と、ジンバルの基準位置からの傾き角度が所定角度以上であるかを判定する工程(a3)と、ジンバルの角速度の方向が工程(a1)時のジンバルの角速度の方向と逆方向であるかを判定する工程(a4)と、工程(a2)、工程(a3)、及び工程(a4)の少なくとも一方の判定が適合した場合に電磁クラッチを再作動させ、ジンバル用モータの動力を強制的に接続する工程(a5)と、を含む、吊荷制御方法が開示されている。
特開2019-112205号公報
しかしながら、特許文献1では、吊荷制御装置の能力などによっては、保持指令後に電磁クラッチを用いて強制的にジンバル用モータの動力を切断すると、ジンバルは機敏に動作可能となるが、吊荷はジンバルの機敏動作に追従できず、吊荷の鉛直軸線回りに正逆方向の揺れを繰り返す挙動をする場合がある。これにより、吊荷の制動時間が遅くなり、それによって周囲の作業者が近寄れない状態となる恐れがある。
本発明は、かかる事情を鑑みてなされたものであり、保持指令後に吊荷の挙動を安定させ、且つ素早く制動させる吊荷制御方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、保持指令によってジンバル用モータの電磁ブレーキを解放することで吊荷の旋回に応じてジンバルを傾動させ、ジャイロ効果によって、旋回中の吊荷を制動させる吊荷制御方法において、吊荷の旋回速度が所定角速度以下であるかを判定する第1の吊荷角速度判定工程と、吊荷が所定角速度以下である場合に、その角速度が安定しているかを判定する吊荷角速度安定期判定工程と、吊荷角速度判定工程及び吊荷角速度安定期判定工程が適合した場合に電磁クラッチによって、強制的にジンバル用モータの動力を切断する動力強制切断工程と、を含む方法が適応される。
本発明によれば、保持指令後に吊荷の挙動を安定させ、且つ素早く制動させる吊荷制御方法を提供できる。
吊荷制御装置の概略斜視図である。 「旋回」の動作説明図であり、図2Aは左旋回、図2Bは右旋回である。 「保持」の動作説明図である。 吊荷制御装置の概略構成を示すブロック図である。 従来の保持指令後の手順を説明するためのフローチャートである。 本発明の保持指令後の手順を説明するためのフローチャートである。 吊荷の旋回速度と時間の関係を示したグラフである。 ジンバル角度と時間の関係を示したグラフである。
図1は、吊荷制御装置100を示す概略斜視図である。図1に示すように、吊荷1は吊荷制御装置100を介して図示しないクライミングクレーンや岸壁クレーンのフック等に吊り下げられる。
換言すると、吊荷制御装置100の上端面には複数のワイヤ3が取り付けられ、それらを介してクライミングクレーン等に取り付けられる。一方、下端面にも複数のワイヤ4が取り付けられ、それらを介して吊荷1を吊り下げている。
このような吊荷制御装置100は、吊荷1を鉛直軸線回りに回転させる用途で使用される。以下、鉛直軸線回りの回転を「旋回」という場合がある。また、吊荷を鉛直方向に見たときに時計回りの旋回を「右旋回」、反時計回りの旋回を「左旋回」と定義する。また、ジンバル用モータ14側からジンバル11を見たときにジンバル11の時計回りの回転を「右傾動」、反時計回りの回転を「左傾動」と定義する。さらに、フライホイール用モータ15側からフライホイール10を見たときにフライホイール10の時計回りの回転方向を「正方向」、反時計回り回転方向を「逆方向」と定義する。
本実施形態における本発明の吊荷制御方法は、作業者2が送信機5によって様々な指令(保持、中立、左旋回、右旋回など)を出力することで吊荷制御装置100の制御を行う方法である。以下、吊荷制御装置100と吊荷はワイヤ4の張力によって、一体に動作するものとし、便宜上、吊荷制御装置100の旋回動作を吊荷1の旋回動作として説明する場合がある。
〈吊荷制御装置の基本構成〉
吊荷制御装置100は、直方体状の本体フレーム20を備え、その本体フレーム20の内部にはジンバル11、ジンバル用モータ14、フライホイール10、フライホイール用モータ15、電磁クラッチ17、及び角速度センサ21などで構成される。
ジンバル11は、円筒状の外観を有しており、内部に長方形状のフレーム(図示しない)を備え、本体フレーム20に支持される。
ジンバル用モータ14は、本体フレーム20に支持され、ジンバル11を水平に設定されたジンバル軸線12の回りに所定角度傾動させる。ここで傾動とは、正逆方向に1回転させずに傾ける動作をいう。
ジンバル用モータ14は、電磁ブレーキを備えている。
電磁ブレーキが閉じた状態では、吊荷の旋回指令時、又は保持指令時はブレーキ力によってジンバル11は不動である。
一方、電磁ブレーキが開いた状態では、吊荷の旋回指令時では、モータ駆動力によってジンバル11は傾動し、吊荷の保持指令時ではジンバル11は慣性力によって反対の方向に傾動する。
フライホイール10は、ジンバル軸線12と直交するように設定された回転軸線18の回りに回転可能にジンバル11内に支持される。
フライホイール用モータ15は、ジンバル11に支持され、フライホイール10を回転軸線18の回りに高速で回転させる。
電磁クラッチ17は、電磁開閉式クラッチであり、ジンバル11とジンバル用モータ14との間に設けられる。このとき、電磁クラッチ17が閉じた状態では、ジンバル用モータ14からの駆動力はジンバル11に伝達され、一方、開いた状態では、ジンバル11はジンバル用モータ14と完全に(強制的に)切り離される。なお、本発明でいう電磁クラッチは、電磁開閉式クラッチに限定される。というのも、例えば、かみ合いクラッチの場合、ジンバルの傾動が完全に停止するまで動力を接続できない為、吊荷1が減速中に旋回操作がしがたいためである。又は、ジンバル重量アンバランスによってジンバルが微小に傾動しているときにクラッチ再接続ができないためである。
角速度センサ21は、ジャイロセンサ、又は慣性センサとも呼ばれ、角速度(単位時間あたりの回転角)を計測するものである。種類は、機械式、光学式、振動式など特に限定はしないが、好ましくは振動式である。
角速度センサ21は、吊荷制御装置の角速度を検知可能に、本体フレーム11に取り付けられる。
〈動作原理〉
次に、動作の原理を説明する。
図1に示すように、吊荷制御装置100の内部では、フライホイール10が回転軸線18の回りに高速で回転した状態で、ジンバル11が回転軸線18と直交するジンバル軸線12を支点としてフライホイール10を傾動させることにより、ジンバル軸線12及び回転軸線18と直交するモーメント軸線19の回りにジャイロモーメントMが発生する。
それによって、吊荷制御装置100は、発生したジャイロモーメントMを受けて鉛直軸線の回りに旋回し、それに吊り下げられた吊荷1も吊荷制御装置100と一体に鉛直軸線の回りに旋回する。
図2は、「旋回」の動作説明図であり、図2Aは左旋回、図2Bは右旋回である。
作業者が、送信機5によって左旋回指令を出力すると、図2Aに示すように、ジンバル11が反時計回りの方向(逆方向)に高速回転中のフライホイール10ごと右傾動する。これによって、吊荷制御装置100はジャイロモーメントにより左旋回する。
一方、作業者が、送信機5によって右旋回指令を出力すると、図2Bに示すように、ジンバル11が逆方向に高速回転中のフライホイール10ごと左
傾動する。これによって、吊荷制御装置100はジャイロモーメントにより右旋回する。
図3は、「保持」の動作説明図である。
作業者が、送信機5によって保持指令を出力すると、ジンバル用モータ14の電磁ブレーキを開いた状態にするとともに、電磁クラッチ17を開いた状態に作動させる。
これにより、ジンバル用モータ14は、強制的にジンバル11と切り離され、且つ動力が切断され、ジンバル11は内部抵抗を受けずに機敏に傾動可能となる。
それによって、解放されたジンバル11は、吊荷制御装置100の旋回を制動しようと逆方向に傾いて、フライホイール10の有する慣性モーメントに応じた制動力(慣性力)が発生する。これが吊荷制御装置100の旋回の慣性力を十分に上回っていれば、吊荷制御装置100は静止する。
図4は、吊荷制御装置100の概略構成を示すブロック図である。
図4に示すように、吊荷制御装置100は、ジンバル用モータ14、フライホイール用モータ15、電磁クラッチ17、ジンバル用エンコーダ13、フライホイール用エンコーダ16、角速度センサ21、電源部9、受信機6、PLC7(プログラマブルロジックコントローラ)、及び電力変換部8などを備えている。
電源部9は、吊荷制御装置100に搭載されたバッテリや商用電源などであり、特に限定されない。
電力変換部8は、インバータやコンバータなどであり、電源部9からジンバル用モータ14、フライホイール用モータ15、電磁クラッチ、又は角速度センサ21等に供給される直流あるいは交流の電力を逆変換あるいは順変換するところである。
ジンバル用エンコーダ13は、ジンバル用モータ14の回転数又は角速度を検出してPLC7に出力するところである。
フライホイール用エンコーダ16も同様に、フライホイール用モータ15の回転数又は角速度を検出してPLC7に出力するところである。
角速度センサ21は、吊荷制御装置の時間あたりの旋回角度の変化量を検出し、電気信号でPLC7に出力するところである。一般的には、3軸の旋回角度の変化量が検出可能な角速度センサを用いるが、本実施形態では、1軸のヨー角の角速度センサを用いた。
PLC7は、ジンバル用エンコーダ13、フライホイール用エンコーダ16、又は角速度センサ21の出力情報をもとに、後述する図6及び図7のフローチャートに基づき、フライホイール用モータ15、ジンバル用モータ14、又は電磁クラッチ17等に電力変換部8を介して制御信号を出力する。
次に、「保持」指令後の手順を説明する。
図5は、従来の保持指令後の手順を説明するためのフローチャートである。
まず、「保持」指令後の説明の前に、本発明者等の本発明における想到について図5を用いて、説明する。従来の保持指令後の手順は、保持指令(ステップst1)後に、電磁ブレーキを開放(ステップst2)して、電磁クラッチ17でジンバル用モータ14からの動力を強制的に切断(ステップst4)していた。
吊荷の形状や重量、吊荷制御装置100(例えば、フライホイール)の能力など条件にもよるが、この従来動作の場合、吊荷1の減速とともにジンバル11は傾動するが、ジンバル11は内部抵抗を受けない為、吊荷1が制動しても勢い余って傾動し続ける。その結果、吊荷1は制動せずに逆方向に旋回する。そうすると、今度はジンバル11が吊荷1の逆方向の旋回を制動させるために、さらに逆方向に傾動して吊荷1が旋回する。
すなわち、吊荷1は右旋回・左旋回が繰り返されて揺れるような挙動をする。それに伴って、制動する時間もかかっていた。
そこで、本発明者等は、この吊荷1の右旋回、左旋回と繰り返される揺れる挙動をなくすべく、鋭意検討した。そこで本発明者は、フライホイールの能力や電磁クラッチ17の遮断タイミングに着目した。そして、フライホイールの能力に応じた判断と、遮断タイミングを吊荷1の角速度で見極め、さらに、この角速度に所定条件を設けることで、この挙動を解消することができると想到した。
以下、本発明における「保持」指令後の手順を説明する。
図6は、本発明の保持指令後の手順を説明するためのフローチャートである。
図6に示すように、まず、フライホイールの能力が出力される(ステップS1)。ステップS1は、作業者によって出力されてもよいし、予めPLC7等に組み込まれていてもよい。なお、ステップS1において、能力とは、特に限定しないが、フライホイールの個数の大小で判定されてもよいし、フライホイールの回転数の大小で判定されてもよいし、これに限らない。以下、ステップS1の判定に関わらず、ステップS6までは工程は同じため、説明を左ルート(能力「大」判定)に沿って説明する。次に、作業者から「保持指令」が出力(ステップS2)されると、PLC7によってジンバル用モータ14の電磁ブレーキが開放される(ステップS3)。
このとき、ジンバル11が吊荷1の旋回に応じて、ジャイロ効果によってそれを抑制する向きへ傾動し、吊荷1の制動が始まる。厳密には、ジンバル11の傾動は内部抵抗を受けて緩やかに行われる。
吊荷1の旋回速度は角速度センサによって常時一定時間間隔で検知されており、吊荷1の角速度が所定角速度α以下か否かが判定される(ステップS4)。尚、ステップS4において、所定角速度α以下と判定されないときは、所定角速度α以下と判定されるまで繰り返しステップS4の判定がなされる。
続いて、ステップS4において、所定角速度α以下と判定されると、角速度安定期か否かが判定される(ステップS5)。ここで角速度安定期とは、ステップS4の所定角速度α以下の状態が所定時間以上継続した状態をいう。尚、ステップS5において、所定時間以上継続しない状態では、所定時間以上継続するまで、ステップS4の判定に戻り繰り返される。
ステップS5において、角速度安定期と判定されると、PLC7によって電磁クラッチ17が開放され、ジンバル11に対してジンバル用モータ14からの動力が完全に遮断(強制切断)状態となる(ステップS6)。
そして、上述のステップS1にてフライホイールの能力が「大」と判定された左ルートの場合、これで「終了」となる。
一方、上述のステップS1にてフライホイールの能力が「小」と判定された右ルートの場合、ステップS6において、モータ動力強制切断(電磁クラッチが開放)時、ジンバル用モータ14の内部抵抗がない為、ジンバル11の重量アンバランスによっては、ジンバル11が傾動し、この傾動により、吊荷は微小に旋回する場合がある。
この現象は、ジンバル11の基準位置からの傾き角度が大きいときに表れやすい。
したがって、吊荷1の停止を角速度センサによって常時一定時間間隔で検知している。そして、吊荷1の角速度が所定角速度β以下か否かが判定され(ステップS7)、かつジンバル11の基準位置からの傾き角度が所定角度以上か否かが判定される(ステップS8)。尚、ステップS8において、所定角度以上と判定されないときは、ジンバル11は重量アンバランスによって傾動しないため、「終了」となる。
ステップS7とS8において、所定角速度β以下、かつ所定角度以上と判定されると、PLC7によって電磁クラッチ17が接続(モータ動力接続)される。すなわち、ジンバル11とジンバル用モータ14が接続され、ジンバル用モータ14の内部抵抗によるジンバル11の傾動が防止され、結果、吊荷1の微小な旋回を抑制することができる。そして、これで「終了」となる。
(実験例)
次に実際の実験例について図7及び図8を用いて説明する。
図7は、吊荷の旋回速度と時間の関係を示したグラフである。
図8は、ジンバル角度と時間の関係を示したグラフである。
図7及び図8の実線は、吊荷制御装置100に角速度センサ21を備えた(本発明)場合の波形を示し、破線は吊荷制御装置100に角速度センサ21を備えていない(従来技術)場合の波形を示している。
まず、角速度センサ21を備えていない場合、図5のフロー図でいうところの保持指令(ステップst1)によって、電磁ブレーキが開放され(ステップst2)、クラッチ切断によってモータ動力完全遮断(ステップst3)が行われる。図7及び図8では保持指令を0秒とする。
図7より、クラッチ切断によってジンバルは内部抵抗を受けないため、1秒間で旋回速度が約3deg/sから約-2deg/sまで約5度、逆方向に吊荷が旋回しているのが分かる。その後、経時的に正方向に旋回し、そして逆方向に旋回する動作を繰り返し行っている(揺れ)のが分かる。これにより、経時的に振幅が減少しているが、完全に姿勢が制動されていないことが分かる。
また図8より、クラッチ切断によってジンバルは内部抵抗を受けないため、1秒間でジンバル角度が約30degから約-13degまで約43度、逆方向にジンバルが傾動しているのが分かる。その後、経時的に正方向に傾動し、そして逆方向に傾動する動作を繰り返し行っているのが分かる。これにより、経時的に振幅が減少しているが、完全にジンバルの動きが止まっていないのが分かる。
ここで、吊荷の旋回方向の切り替わりタイミングとジンバルの傾動方向の切り替わりのタイミングが略同一であることに留意されたい。
次に、角速度センサ21を備えている場合、図6のフロー図でいうところの保持指令(ステップS2)によって、電磁ブレーキが開放され(ステップS3)、クラッチ切断によってモータ動力完全遮断(ステップS6)が行われる。ここで、角速度センサ21を備えていない場合との相違点は、始めに、フライホイールの能力判定がなされ(ステップS1)、角速度センサ21による吊荷の角速度が所定角速度α以下であるか(ステップS4)、そして角速度安定期か(ステップS5)をそれぞれ判定してから、ステップS6にいく点である。図7及び図8では保持指令を0秒とする。
図7より、電磁ブレーキ開放後、ジンバルモータの内部抵抗を受けながら、吊荷は減速していく。具体的にいうと、3秒間で旋回速度が約3deg/sから約-1deg/sまで約4度、吊荷は逆方向に旋回しているのが分かる。これにより、角速度センサ21を備えていない場合と比べ、吊荷は緩やかな速度で制動にむけて減速しているのが分かる。
そして、その後、経時的に正方向に旋回しているのが分かる。14秒を過ぎたあたりで波形に変化がみられる。これは、吊荷の角速度が所定角速度α以下を満たし、且つ吊荷の角速度が安定期に入ったことにより、クラッチ切断(ステップS6)がされ、ジンバルが内部抵抗を受けない状態となったためである。これにより吊荷の旋回速度が約0deg/sとなり、吊荷がその姿勢を制動していることが分かる。
また図8より、電磁ブレーキ開放後、ジンバルは内部抵抗を受けるため、3秒間でジンバル角度が約30degから約-7degまで約37度、逆方向にジンバルが傾動しているのが分かる。これにより、角速度センサ21を備えていない場合と比べ、ジンバルは緩やかな速度で傾動しているのがわかる。
そして、その後、経時的に正方向に傾動し、4秒を過ぎたあたりで-1.5degを維持した状態となっている。そして、図6と同様に14秒を過ぎたあたりで波形に変化がみられる。これは図7と同様にクラッチ切断によるものであるといえる。
尚、本実験例では、吊荷の所定角速度α以下の条件は、0.3deg/s以下とした。また、吊荷の角速度安定期の条件は、0.8秒間とした。すなわち、吊荷の角速度が0.3deg/sの状態が0.8秒間以上経過するとクラッチ切断するようにした。
ここで、所定角速度α以下の条件と角速度安定期の条件は、吊荷制御装置の能力によって変わる。例えば、能力が小さい場合、吊荷の所定角速度α以下の条件は、1.5deg/s以下とし、吊荷の角速度安定期の条件は、0.3秒間とすることもできる。
吊荷制御装置の能力は、フライホイールの慣性モーメントと依存し、上記でいう「能力が小さい」は、例えば上記実験例の能力のフライホイールの直径を半分とした場合をいう。
以上のように、吊荷制御装置に角速度センサを備えることで、吊荷の挙動が安定し、吊荷を制動する時間が半分以上短縮することができた。
また、本実施形態では、吊荷角速度と角速度安定期を用いて、制動を行っているが、これに限らず、吊荷角速度の減速度(減速勾配)を監視してクラッチ切断のタイミングを判断しても構わない。
最後に、本発明に係る実施形態及び変形例を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1.吊荷, 2.作業者, 3.ワイヤ, 4.ワイヤ, 5.送信機, 6.受信機,
7.PLC, 8.電力変換部, 9.電源部, 10.フライホイール, 11.ジンバル, 12.ジンバル軸線, 13.ジンバル用エンコーダ, 14.ジンバル用モータ, 15.フライホイール用モータ, 16.フライホイール用エンコーダ, 17.電磁クラッチ, 18.回転軸線, 19.モーメント軸線, 20.本体フレーム, 21.角速度センサ

Claims (6)

  1. 保持指令によってジンバル用モータの電磁ブレーキを解放することで吊荷の旋回に応じてジンバルを傾動させ、ジャイロ効果によって、旋回中の吊荷を制動させる吊荷制御方法において、
    吊荷の旋回速度が所定角速度以下であるかを判定する第1の吊荷角速度判定工程と、
    前記吊荷が所定角速度以下である場合に、その角速度が安定しているかを判定する吊荷角速度安定期判定工程と、
    前記吊荷角速度判定工程及び前記吊荷角速度安定期判定工程が適合した場合に電磁クラッチによって、強制的にジンバル用モータの動力を切断する動力強制切断工程と、
    を含む、吊荷制御方法。
  2. フライホイールの能力を判定する工程をさらに、備える、請求項1に記載の吊荷制御方法。
  3. 前記動力強制切断工程後、
    吊荷の旋回速度が所定角速度以下であるかを判定する第2の吊荷角速度判定工程と、
    ジンバルの基準位置からの傾き角度が所定角度以上であるかを判定するジンバル傾動判定工程と、をさらに備え、
    第2の吊荷角速度判定工程及び前記ジンバル傾動判定工程における判定が適合した場合に電磁クラッチを再作動させ、強制的にジンバル用モータの動力を接続する動力接続工程と、
    を含む、請求項2に記載の吊荷制御方法。
  4. 前記電磁クラッチは、電磁開閉式クラッチであり、ジンバル11とジンバル用モータ14との間に設けられる、請求項1に記載の吊荷制御方法。
  5. 前記所定角速度以下が、0.3deg/s以下の条件とし、
    前記安定期が、前記条件を0.8秒間以上経過した期間とする、
    請求項1に記載の吊荷制御方法。
  6. 前記所定角速度以下が、1.5deg/s以下の条件とし、
    前記安定期が、前記条件を0.3秒間以上経過した期間とする、
    請求項1に記載の吊荷制御方法。

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