JP2019110809A - 味噌様小豆発酵物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】小豆の粉砕とその粉砕物の膨化による賦形化を図ることにより、従来改善の困難であった小豆のデンプンの利用効率を高め、容易かつ簡便に小豆デンプンを発酵醸成することが可能な味噌様小豆発酵物の製造方法を提供する。【解決手段】小豆を粉砕した小豆原料粉末を二軸エクストルーダー内にて加熱しながら混練して吐出部からの吐出時に膨化させて小豆膨化物を得る膨化工程と、前記小豆膨化物に麹、食塩及び水を混合して容器内に収容する仕込み工程と、前記仕込み原料を容器内で発酵・醸成して味噌様小豆発酵物を得る工程を有する。【選択図】図1

Description

この発明は小豆発酵物の製造方法に関し、特に、小豆粉砕物の膨化物を麹により発酵・醸成して得た味噌様(味噌風ともいう)小豆発酵物の製造方法に関する。
小豆のデンプンの特徴として個々のデンプン粒が集合して約100μm前後の複粒が形成されており、このような複粒構造は、米等のデンプンの構造と大きく異なり、多少の加熱によっても容易に破壊されない。そのため、小豆を原料として発酵させることは困難であり、小豆を原料に使用した味噌は、丹波地方の一部で製造、販売されているが、限定的である。小豆を主原料とした味噌様小豆発酵物を作る技術についてもこれまでに無かったとされており、わずかに特許文献1に蒸煮した小豆を原料としてこれに塩切り麹、食塩を混合し、発酵醸成させた味噌様小豆発酵食品が提案されているにすぎない(特許文献1)。
このことは、小豆は大豆に比べ、炭水化物は多いもののタンパク質、脂質が少ないことにも起因する。
本発明者らは、上述の小豆特有のデンプン粒の複粒構造への対処として小豆の効率の良い粉砕条件を検討するとともに、粉砕により得た小豆の粉砕物の膨化による賦形化を鋭意検討してきた。その結果、小豆に特有のデンプン粒構造に対し効果的に対処可能な手法を得るに至った(特許文献2)。小豆を原料に使用した味噌は、通常の大豆を使用した味噌とは異なり、アレルゲンフリーである特徴を有する。また、多くの場合、小豆は和菓子の原料として使用されるため、その甘味のために使用用途が限定されるが、小豆を甘味の少ない調味料とすることで利用の幅を広げられる可能性がある。
特開2005−304413号公報 特開2016−154452号公報
本発明は、前記の点に鑑みなされたものであり、小豆の粉砕とその粉砕物の膨化による賦形化を図ることにより、従来改善の困難であった小豆のデンプンの利用効率を高め、容易かつ簡便に小豆デンプンを発酵醸成することが可能な味噌様小豆発酵物の製造方法を提供するものである。
すなわち、請求項1の発明は、小豆を粉砕する小豆粉砕工程と、粉砕した小豆原料粉末を二軸エクストルーダー内にて加熱しながら混練して吐出部からの吐出時に膨化させて小豆膨化物を得る膨化工程と、前記小豆膨化物に麹、食塩及び水を混合して容器内に収容する仕込み工程と、前記仕込み原料を容器内で発酵・醸成して味噌様小豆発酵物を得る発酵工程を有することを特徴とする味噌様小豆発酵物の製造方法に係る。
請求項2の発明は、請求項1において、前記麹が蒸した米に麹菌を接種して調製した米麹である味噌様小豆発酵物の製造方法に係る。
請求項3の発明は、請求項1において、前記麹が前記小豆膨化物に麹菌を接種して調製した小豆麹である請求項1に記載の味噌様小豆発酵物の製造方法に係る。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかにおいて、前記小豆粉砕工程における前記小豆の粉砕が気流粉砕機による粉砕である請求項記載の味噌様小豆発酵物の製造方法に係る。
請求項5の発明は、前記味噌様小豆発酵物を得る発酵工程においてたまり様小豆発酵物を得る工程を含む請求項1ないし4のいずれか1項に記載の味噌様小豆発酵物の製造方法に係る。
請求項1の発明に係る味噌様小豆発酵物の製造方法によれば、小豆を粉砕する小豆粉砕工程と、粉砕した小豆原料粉末を二軸エクストルーダー内にて加熱しながら混練して吐出部からの吐出時に膨化させて小豆膨化物を得る膨化工程と、前記小豆膨化物に麹、食塩及び水を混合して容器内に収容する仕込み工程と、前記仕込み原料を容器内で発酵・醸成して味噌様小豆発酵物を得る発酵工程を有することを特徴とするものであるから、従来改善の困難であった小豆のデンプンの利用効率を高め、容易かつ簡便に小豆デンプンを発酵醸成することが可能となった。
請求項2の発明に係る味噌様小豆発酵物の製造方法によれば、請求項1において、前記麹が蒸した米に麹菌を接種して調製した米麹であるから、容易かつ簡便に味噌様小豆発酵物を得ることができる。
請求項3の発明に係る味噌様小豆発酵物の製造方法によれば、請求項1において、前記麹が前記小豆膨化物に麹菌を接種して調製した小豆麹であるから、容易かつ簡便に味噌様小豆発酵物を得ることができる。
請求項4の発明に係る味噌様小豆発酵物の製造方法によれば、請求項1ないし3のいずれかにおいて、前記小豆粉砕工程における前記小豆の粉砕が気流粉砕機による粉砕であるから、容易かつ簡便に味噌様小豆発酵物を得ることができる。
請求項5の発明に係る味噌様小豆発酵物の製造方法によれば、請求項1ないし4のいずれかにおいて、前記味噌様小豆発酵物を得る発酵工程においてたまり様小豆発酵物を得る工程を含むものであるから、味噌様小豆発酵工程の熟成段階で分離するたまり(醤油)様液体発酵物を、小豆由来の独立した液体調味料としても利用することができる。
本発明の第1実施形態の味噌様小豆発酵物の製造方法の概略図である。 本発明の第2実施形態の味噌様小豆発酵物の製造方法の概略図である。 本発明の実施例の二軸エクストルーダーの概略図である。 本発明の実施例の気流粉砕機により小豆を粉砕したときの粒度分布図である。 カッティングミルにより小豆を粉砕したときの粒度分布図である。 気流粉砕機を使用した小豆のデンプン粒の写真である。 小豆膨化物の第1の写真である。 小豆膨化物の第2の写真である。 本発明による味噌様小豆発酵物の写真である。
本発明における味噌様小豆発酵物の製造方法について、図に従って説明する。図1は第1実施形態の製造方法を示す概略図である。はじめに原料である小豆が用意される。原料の小豆は、収穫後に適宜選別された加熱されていない生状態の小豆である。この乾燥した生状態の小豆とは、収穫、自然乾燥等の後に選別した水分含量を10ないし20%にまで低下させた小豆であり、一般に流通している形態である。
小豆は粉砕され小豆原料粉末にされる。背景技術にて述べたとおり、小豆のデンプンにあっては、生の状態では複粒構造と称されるデンプンが凝集したデンプン粒の構造が存在する。これが加熱及び含水によりあん粒子と称される粒構造となる。そのため、予め小豆は粉砕されることにより、最終的に小豆内のデンプンのあん粒子の構造は破壊され、内部に含有されるデンプンは利用されやすくなる。
小豆原料粉末の最大粒径が500μm以下の場合、小豆の種皮も含めて粉砕される。したがって、小豆原料粉末は、望ましくは、最大粒径は500μm以下であり、かつ平均粒径は100μm以下である。平均粒径100μm以下、より好ましくは50μm以下とすることにより、あん粒子はほぼ消滅するとともに粉砕後の小豆原料粉末の粒径は均質化され、粉末自体の品質の安定化も図られる。
本明細書における「平均粒径」とは、後出の実施例のレーザー回折・散乱式粒子径・粒度分布測定装置を用いてレーザー回折・散乱法によって求めた粒度分布における積算値50%での粒径(累積平均径)を意味する。
小豆を粉砕して小豆原料粉末を得る際、乾式による粉砕装置、粉砕方法等は自由に選択される。例えば、カッティングミルやハンマーミル等が挙げられる。しかしながら、カッティングミル等の場合、小豆を粉砕しても粒径の大きな粉末が残ることが多い。そのため、前述の最大粒径値、平均粒径値を充足するべく粉砕後の篩分けが必要となる。また、その分、歩留まりが悪くなりやすい。
そこで、粉砕以外の処理を省略して小豆から小豆原料粉末を得る方法として、小豆は気流粉砕機により粉砕される。気流粉砕とは、粉砕装置の粉砕室内に生じた気流の渦の中に原料の小豆が投入され、この小豆同士が互いに衝突して砕ける現象が利用される。こうして小豆の段階から順次微粉末になるまで粒径は細かく粉化される粉砕方法である。
気流粉砕の結果、粉砕前の4ないし7mmの豆粒大の小豆は、前述の粉末状まで粉砕される。生小豆を粉砕する気流粉砕機として、例えば、特開2007−275849号公報に開示のジェットミル、特開2011−206621号公報に開示の気流式粉砕機等の各種装置が挙げられる。前記のジェットミルの場合、同装置の粉砕室内に圧縮空気等の気体が噴射され、気流の渦が生成される。また、前記の気流式粉砕機の場合、ファン等の回転翼が粉砕室内に備えられ、当該回転翼により気流の渦が生じる。
気流粉砕法(気流粉砕機)の一つ目の利点に、小豆が装置内の粉砕部分と接触しない点がある。カッティングミル等の通常の粉砕においては、小豆と粉砕用の刃や装置の壁面等との接触は不可避である。しかし、気流粉砕法によると気流に乗った小豆同士の衝突であるため、小豆以外の混入は他の粉砕方法と比較して抑えられる。
二つ目の利点に、粉砕により生じた小豆原料粉末の粒度分布が比較的揃っていることである。気流粉砕機を用いた粉砕では粒度分布は小粒径側にまとまり、分散の少ない分布となる。従って、気流粉砕機の使用は小豆原料粉末の品質を安定化させる観点から好ましい。
小豆原料粉末は、図3の概略構造図にて示す二軸エクストルーダー10にて加工される。ここで、二軸エクストルーダー10の構造を説明する。二軸エクストルーダー10の本体筒であるハウジング11の内部に第1スクリュ13と第2スクリュ14が収容される。このように、スクリュが2本備えられていることから二軸であり、第1スクリュ13と第2スクリュ14はモーター20により駆動される。第1スクリュ13の表面には螺旋状の突条15が備えられ、第2スクリュ14の表面にも螺旋状の突条16が備えられる。第1スクリュ13と第2スクリュ14の両突条15,16は相互に噛み合う。二軸エクストルーダー10のハウジング11の上部にはフィーダー(ホッパー)21が備えられる。ここに、原料は投入される。ハウジング11の末端には吐出部17が装着され、吐出部17の吐出口18から混練を終えて吐出される。また、吐出後の切断用にカッター22が備えられる。
二軸エクストルーダー10のハウジング11には加熱部12が設けられ、ハウジング11内は加熱可能となる。小豆原料粉末1はフィーダー21内に投入され、ハウジング11内に誘導される。小豆原料粉末1は、ハウジング11内で第1スクリュ13と第2スクリュ14の回転により攪拌とともにハウジング11(加熱部12)を通じて加熱される。螺旋状の両突条15,16の向きと第1スクリュ13及び第2スクリュ14の回転方向から、小豆原料粉末1はフィーダー21の位置から吐出部17側へ徐々に流動される。小豆原料粉末1は、ハウジング11内での加熱とともに、第1スクリュ13及び第2スクリュ14の回転に伴い圧力も加えられる。なお、小豆原料粉末1がハウジング11内を流動しやすくするため、ごく少量の水もフィーダー21から添加される。
従って、小豆原料粉末1は、二軸エクストルーダー10により加熱されながら混練されることにより二軸エクストルーダー10内にて転化して、これから小豆混練物2が得られる(「加熱混練工程」)。当該加熱混練工程を経ることにより、小豆原料粉末のデンプンのアルファ化は促進する。
ハウジング11内を流動する小豆混練物2は、両スクリュの回転を通じて吐出部17から二軸エクストルーダー10の外へ押し出される。押し出しされた小豆混練物2はハウジング11内と外部の圧力差から膨張して小豆膨化物3に転化する。さらに、小豆膨化物3は吐出部17から押し出されるとほぼ同時にカッター22により所定の大きさに切断される。従って、小豆混練物2は二軸エクストルーダー10の吐出部17からの吐出時に膨化され、小豆膨化物3が得られる(「膨化工程」)。
この小豆膨化物は所定の大きさを有する粒状物である。形状は円形、円筒形、紡錘形等の適宜である。小豆膨化物の大きさと形状は吐出部17の口金(吐出口)(図示せず)の大きさと形状に依存する。そこで、小豆膨化物の大きさを容易に把握するため、最大部分の大きさ、すなわち長軸方向の粒径が用いられる。小豆膨化物の長軸方向の粒径は、概ね2ないし10mm、好ましくは4ないし7mmとすることが望ましい。この範囲の大きさは、ちょうど米や豆類(小豆)の粒に近い大きさである。
次いで、図1に図示のように、米麹が調製されこれが小豆膨化物に添加される。蒸す等により加熱された米に種麹(麹菌)が接種される。種麹は米の表面で増殖して米麹が出来上がる。この米麹と食塩及び水とが小豆膨化物に添加され容器内に収容されて仕込まれる。そして、米麹の麹菌が分泌する酵素により小豆膨化物の成分は分解されて糖やアミノ酸などが産生される。そして、所定期間、米麹を通じた小豆膨化物の発酵・醸成がなされた後、味噌様小豆発酵物が得られる。
味噌様小豆発酵物となるには、通常の条件で、発酵期間として2年間(2夏2冬)を経過させることが好ましい。このように発酵・醸成した味噌様小豆発酵物は、固形分である味噌部分の上にたまり(醤油)部分が浮上するので、最終的には味噌部分とたまり部分とを混合して均一にすり潰して製品とされる。なお、製品の性状は任意とすることができる。
図2は第2実施形態の製造方法を示す概略図である。図2に示す第2実施形態の製造方法においても、小豆の粉砕により小豆原料粉末が得られる「小豆粉砕工程」、小豆原料粉末の二軸エクストルーダー内における加熱、混練により小豆混練物が得られる「加熱混練工程」、小豆混練物の二軸エクストルーダーの吐出部からの吐出時に膨化されて小豆膨化物が得られる「膨化工程」までの各工程は、前述の第1実施形態の製造方法と共通である。
第2実施形態の製造方法の特徴として、小豆膨化物そのものに麹菌を接種して小豆麹が調製され、これが小豆膨化物に添加される。なお、適量の水が小豆膨化物に添加される。また、小豆膨化物を添加せず、原料を小豆麹、水及び食塩のみとした製造も可能である。麹菌は小豆膨化物の表面等で増殖して小豆麹が出来上がる。この小豆麹は前述の膨化工程で得られた小豆膨化物に添加される。そして、小豆麹の麹菌が分泌する酵素により小豆膨化物の成分は糖やアミノ酸などに分解され小豆由来の味噌様小豆発酵物が得られる。
第2実施形態の小豆麹のもととなる小豆膨化物は、前述の二軸エクストルーダーによる加工を経ているため加熱済みである。従って、小豆膨化物のデンプンは既にアルファ化されていて、麹菌は利用しやすい状態にある。また、小豆膨化物は膨化の際に生じた多孔質構造であるため、細孔内に麹菌の菌糸等も入り込みやすく、理想的な足場となる。なお、小豆麹の調製に際し、麹菌の増殖のため適度な水も添加され、米麹と同様の温度、湿度等の制御下にて作製される。
この明細書において、「米麹,小豆麹」とは、生育、増殖の足場となる米や小豆膨化物に麹菌を接種(播種)して適度に培養した状態の粒状物をいう。なお、「米麹,小豆麹」には、前述のとおり、自家培養としても、予め出来上がった市販の米麹等を別途購入(別途調達)して添加してもよい。
米麹または小豆麹を小豆膨化物に添加して行う発酵は、一般的な酒造、味噌や醤油の製造の温度、湿度、時間等と同様の条件である。ここで、前述のとおり、小豆膨化物は長軸方向の粒径を概ね2ないし10mm、好ましくは4ないし7mmとする粒状の有形物である。小豆膨化物は米麹または小豆麹とほぼ同様の大きさである。そのため、小豆膨化物と、米麹または小豆麹は、均一に混合されやすい。加えて、各粒の間に適度な間隙が生じる。この間隙を通じて空気が流通する。それゆえ、麹菌の呼吸に必要な酸素は供給される。麹菌の増殖に必要な酸素の供給は、小豆膨化物の使用により大きく改善される。この点、小豆のデンプンを糊状にして、ここに麹菌を接種する手法から大きく前進したといえる。
米麹が使用される第1実施形態の製造方法では、麹菌は米のデンプンを利用できるため麹菌の増殖は速い。そこで、小豆膨化物の発酵も速まる。ただし、米のデンプン由来の糖も混入する。そのため、小豆本来の発酵産物の濃度が希釈される。これに対し、小豆麹が使用される第2実施形態の製造方法では、麹菌以外すべて小豆由来の成分である。そのため、小豆由来成分の濃度の高い小豆発酵物を得ることができる。
これらの点から、効率的な発酵を所望するならば、第1実施形態の米麹を使用が好例である。もしくは、極力小豆の成分または小豆由来の成分のみの抽出を所望するのならば、第2実施形態の小豆麹の使用が好例である。このように、既存の酒造、味噌や醤油の製造技術を効果的に活用して小豆由来の味噌様小豆発酵物を得ることができる。しかも、濃度に応じての使い分けも可能である。
[粉砕装置の選択]
発明者らは、小豆原料粉末を調製するに当たり、粉砕装置の違いによる影響を検討した。粉砕装置として、気流式粉砕機(ミナミ産業株式会社製,ミナクロンミル)とカッティングミル(株式会社レッチェ製,型番SM100C)の2種類を用いた。そして、小豆を粉砕して小豆原料粉末を得るに際し、粉砕装置に起因する粒度の相違を検証した。原料となる小豆は北海道を主とする国産品、水分含量約15%とし、両粉砕装置とも共通の原料とした。両装置を用いて粉砕した後、生じた小豆粉末の粒度分布を測定した。気流式粉砕機により粉砕した小豆粉末はそのまま測定に供した。カッティングミルにより粉砕した小豆粉末は、JIS Z 8801−1(2006)に準拠した30mesh(目開き500μm)の篩により篩別し、篩を通らなかった粒を除去した。
図4は気流式粉砕機、図5はカッティングミルにより粉砕した小豆粉末の粒度分布図であり、レーザー回折・散乱式粒子径・粒度分布測定装置(日機装株式会社製,MT3100II)による測定結果である。平均粒径は、同測定装置を用いてレーザー回折・散乱法によって求めた粒度分布における積算値50%での粒径とした。
気流式粉砕機により粉砕した小豆粉末の粒度分布図(図4)は単一のピークを有し、最大粒径(累積100%)は208.3μm、平均粒径(累積50%)は43.91μmであった。カッティングミルにより粉砕した小豆粉末の粒度分布図(図5)は2つのピークを有し、最大粒径(累積100%)は1000μm付近であった。平均粒径(累積50%)は66.76μmであった。双方の粒度分布図の比較から明らかであるように、気流式粉砕機を用いた粉砕の方が、粉砕により生じた小豆粉末の均一性、ばらつきの少なさ、粒子の細かさにおいて優れている。特に、一回の粉砕処理により比較的均質な小豆粉末を得ることができるため、気流式粉砕の有利性は大きい。
両図の粒度分布図から、10ないし100μmの範囲だけ着目すると傾向の相違は小さいようにも思われる。しかし、粉砕しきれていない500μm以上の粒子は無視できず、この除去のための篩別の手間が必要となる。このことからも、気流式粉砕機を用いた粉砕は簡便かつ有利である。
図6は気流式粉砕機により小豆を粉砕して得た小豆原料粉末のデンプンの光学顕微鏡写真である。デンプンを見やすくするため、ヨウ素溶液により染色した。この写真からわかるように、細かな粒が散在している。図示しないが、小豆デンプンのあん粒子の場合、写真の粒が凝集した形態であり、大きさは明らかに相違した。従って、図6の写真中の粒はあん粒子の構造が砕けて生じた個々のデンプンと考える。
[小豆膨化物の作製]
前述の「粉砕装置の選択」の結果を踏まえ、発明者らは気流式粉砕機を小豆の粉砕の最適と判断し、以降の実験に必要な小豆原料粉末を調製した。この小豆原料粉末を二軸エクストルーダー内に投入して4種類の小豆膨化物を作製した(試作例T1,T2,T3,及びT4)。試作例T1,T2,T3は、株式会社スエヒロEPM製,EA−20を使用した。試作例T4は、同社製,α−100を使用した。
〈試作例T1〉
小豆原料粉末を二軸エクストルーダー(EA−20)内に25kg/hrの供給量にて投入した。同時に、混練の都合から、少量の水も添加した。スクリュの回転数は200rpmに設定し、二軸エクストルーダー内の温度は中間部分を約80℃、吐出部部分を約137℃とした。小豆原料粉末は二軸エクストルーダー内で小豆混練物に転化し、吐出部の口金(吐出口)(口径1mm)から押し出し時の膨化と同時にカッターにより切断して小豆膨化物を得た。当該小豆膨化物(T1)はほぼ球状であり粒径約2ないし3mmの大きさであった。また、小豆膨化物(T1)の嵩比重は0.288g/mLであった。
〈試作例T2〉
小豆原料粉末を二軸エクストルーダー(EA−20)内に20kg/hrの供給量にて投入した。同時に、混練の都合から、少量の水も添加した。スクリュの回転数は180rpmに設定し、二軸エクストルーダー内の温度は中間部分を約80℃、吐出部部分を約132℃とした。小豆原料粉末は二軸エクストルーダー内で小豆混練物に転化し、吐出部の口金(吐出口)(口径2mm)から押し出し時の膨化と同時にカッターにより切断して小豆膨化物を得た。当該小豆膨化物(T2)は、長軸方向の粒径約4.5mm、短軸方向の粒径約4mmの大きさであった。また、小豆膨化物(T2)の嵩比重は0.211g/mLであった。
〈試作例T3〉
小豆原料粉末を二軸エクストルーダー(EA−20)内に20kg/hrの供給量にて投入した。同時に、混練の都合から、少量の水も添加した。スクリュの回転数は200rpmに設定し、二軸エクストルーダー内の温度は中間部分を約81℃、吐出部部分を約125℃とした。小豆原料粉末は二軸エクストルーダー内で小豆混練物に転化し、吐出部の口金(吐出口)(口径2.5mm)から押し出し時の膨化と同時にカッターにより切断して小豆膨化物を得た。当該小豆膨化物(T3)は、長軸方向の粒径約7mm、短軸方向の粒径約5mmの大きさであった。また、小豆膨化物(T3)の嵩比重は0.204g/mLであった。
〈試作例T4〉
試作例T1ないしT3の小豆膨化物を作製した発明者らは製造量を増加するべく、試作例T4の作製に際し、より大きな処理量のエクストルーダーを使用した。小豆原料粉末を二軸エクストルーダー(α−100)内に80kg/hrの供給量にて投入した。同時に、混練の都合から、少量の水も添加した。スクリュの回転数は150rpmに設定し、二軸エクストルーダー内の温度は中間部分を約100℃、吐出部部分を約120℃とした。小豆原料粉末は二軸エクストルーダー内で小豆混練物に転化し、吐出部の口金(吐出口)(口径1.5mm)から押し出し時の膨化と同時にカッターにより切断して小豆膨化物を得た。当該小豆膨化物(T4)はほぼ球状であり粒径約4ないし5mmの大きさであった。また、小豆膨化物(T4)の嵩比重は0.292g/mLであった。
〈小豆膨化物の作製結果〉
図7(a)は試作例T1、同(b)はT2である。図8(a)は試作例T3であり、同(b)はT4である。撮影条件のばらつき等により実際の大きさは把握しにくいものの、いずれの試作例とも、ほぼ大きさ及び形状に揃った粒状物(有形物)として仕上がった。各写真から容易に把握されるように、いずれも豆や米の粒に近似した大きさ、形状である。そのため、麹菌が接種される米等と比較して違和感は少ない。二軸エクストルーダーを使用して小豆原料粉末から小豆膨化物を得る製造方法によると、吐出部の口金部品の交換等により、容易に所望の大きさ、形状の小豆膨化物を得ることができる。さらに、連続処理が可能なため、生産効率も良い。小豆膨化物は二軸エクストルーダー内の加熱を経ているため、小豆膨化物内のデンプンのアルファ化も進む。この小豆膨化物は水分含量も少ないことから保存にも好都合である。そこで、予め半製品の状態で作り置くことも可能である。
[味噌様小豆発酵物の外観]
小豆膨化物を原料に使用した味噌は、図1および図2に示す製造方法に基づき、約2年間の醸造期間を経て完成となる。図9に味噌様小豆発酵物の写真を示した。図9(a)は米麹を使用した味噌様小豆発酵物であり、仕込み後2年を経過したものである。一方、図9(b)は小豆麹を使用した味噌様小豆発酵物であり、仕込み後9ヶ月が経過しているが、さらなる熟成期間を要する。図9(a)に比べ、図9(b)は小豆膨化物を主体とすることから固形物の残存が少なく、小豆由来の濃い茶色を呈する。
なお、味噌様小豆発酵物を得る発酵工程の熟成段階において、味噌様小豆発酵物からたまり(醤油)様液体発酵物が分離する。このたまり(醤油)様液体小豆発酵物は、固形分である味噌様小豆発酵物と適宜混合して調整して使用される。このほかに、請求項5の発明として規定したように、たまり(醤油)様液体小豆発酵物として分離して、小豆由来の独立した液体調味料としても利用することもできる。
[味噌様小豆発酵物の試作例]
〔配合例1〕(%は重量%である。以下同じ)
小豆膨化物 28.8kg 20.0%
米麹 60.0kg 41.6%
塩 18.5kg 12.8%
仕込み水(ぬるま湯) 37.0kg 25.6%
合 計 144.3kg 100.0%
〔配合例2〕
小豆膨化物 2.1kg 23.9%
小豆麹 3.2kg 36.6%
塩 0.8kg 8.9%
仕込み水(ぬるま湯) 2.7kg 30.6%
合 計 8.8kg 100.0%
上の実施例に示したように、米麹、小豆麹の添加において小豆膨化物の発酵を確認した。米麹、小豆麹の添加において、麹菌の増殖を阻害する要因は見当たらず、順調に発酵を促進することができた。すなわち、小豆膨化物は、麹菌増殖の足場としても良好であるとともに、麹菌の呼吸も容易とする理想的な材料であるといえる。小豆全体を粉砕して小豆膨化物を調製可能であることから、小豆の成分の全てを得ることができ、小豆中の未利用成分の活用も容易となる。また、麹菌の発酵代謝産物も小豆の成分に加わることから、より栄養価や機能性も期待できる。
本発明は、小豆を粉末状態から小豆膨化物に加工することによって小豆の粉末の賦形化が可能となり、そこで、麹菌のための足場を作り出すことに成功し、麹菌の効率の良い増殖を可能とすることができた。従って、小豆の成分の麹菌による発酵を通じて新規な味噌様小豆発酵物を作り出すことができる。本発明による味噌様小豆発酵物は、食品並びに食用材料として、あるいは健康増進用の機能性素材として、さらには大豆不使用のアレルゲンフリーな特徴を活かした幅広い利用も可能である。また、多くの場合、小豆は和菓子の原料として使用されるため、その甘味のために使用用途が限定されるが、小豆を甘味の少ない調味料とすることで利用の幅を広げられる可能性がある。
1 小豆原料粉末
2 小豆混練物
3 小豆膨化物
10 二軸エクストルーダー
11 ハウジング
12 加熱部
13 第1スクリュ
14 第2スクリュ
15 突条部
16 突条部
17 吐出部
18 吐出口
20 モーター
21 フィーダー(ホッパー)
22 カッター

Claims (5)

  1. 小豆を粉砕する小豆粉砕工程と、粉砕した小豆原料粉末を二軸エクストルーダー内にて加熱しながら混練して吐出部からの吐出時に膨化させて小豆膨化物を得る膨化工程と、
    前記小豆膨化物に麹、食塩及び水を混合して容器内に収容する仕込み工程と、
    前記仕込み原料を容器内で発酵・醸成して味噌様小豆発酵物を得る発酵工程を有する
    ことを特徴とする味噌様小豆発酵物の製造方法。
  2. 前記麹が蒸した米に麹菌を接種して調製した米麹である請求項1に記載の味噌様小豆発酵物の製造方法。
  3. 前記麹が前記小豆膨化物に麹菌を接種して調製した小豆麹である請求項1に記載の味噌様小豆発酵物の製造方法。
  4. 前記小豆粉砕工程における前記小豆の粉砕が気流粉砕機による粉砕である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の味噌様小豆発酵物の製造方法。
  5. 前記味噌様小豆発酵物を得る発酵工程においてたまり様小豆発酵物を得る工程を含む請求項1ないし4のいずれか1項に記載の味噌様小豆発酵物の製造方法。

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