JP2019107598A - 水系1槽式真空洗浄乾燥機および自動搬送ユニット付き洗浄システム - Google Patents

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和彦 岡村
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【課題】被洗浄物のリンス、乾燥に適したコンパクトな構成の水系1槽式真空洗浄乾燥機を提供すること。【解決手段】水系1槽式真空洗浄乾燥機1では、1槽の真空洗浄乾燥槽2に対して、第1、第2純水貯留部6、7から純水を出し入れして被洗浄物の真空純水超音波リンスを繰り返し行い、同一の真空洗浄乾燥槽2に水蒸気を供給して水蒸気ファイナルリンスを行い、しかる後に真空乾燥を行う。複数の工程を1槽の真空洗浄乾燥槽2で行える。真空洗浄乾燥槽2と第1、第2純水貯留部6、7との間で行われる純水の出し入れは、真空引きによる圧力差を利用するので、純水の供給・回収のための機構を付設する必要がない。装置構成をコンパクトにでき、設置スペースが少なくて済む。真空純水超音波リンスを繰り返すことで、微細な止まり穴、隙間を備えた金型等の被洗浄物のリンス、乾燥を確実に行える。【選択図】図2

Description

本発明は、1槽の真空洗浄乾燥槽を用いて、複数回の真空超音波純水リンス、水蒸気リンスおよび真空乾燥を行う水系1槽式真空洗浄乾燥機に関する。また、本発明は、洗浄剤を用いて被洗浄物に超音波洗浄を施す真空超音波洗浄機および水系1槽式真空洗浄乾燥機を備えた自動搬送ユニット付き洗浄システムに関する。
成形用金型等の被洗浄物は、その表面あるいは内周面に、微細な止まり穴、隙間等が形成されている。このような被洗浄物の洗浄には、例えば水系の多槽式洗浄機が使用される。多槽式洗浄機は、例えば、真空洗浄槽、プレリンス槽、真空リンス槽、リンス槽および水切り乾燥槽の5槽構成となっており、真空洗浄槽ではアルカリ系洗浄剤を用いた真空超音波洗浄が施され、プレリンス槽では市水による浸漬プレリンスが施され、真空リンス槽では純水を用いた真空超音波リンスが施され、リンス槽では純水を用いた浸漬リンスが施され、水切り乾燥槽では熱風を用いた吸引乾燥が施される。なお、被洗浄物の洗浄、乾燥方法としては、特許文献1に記載されているような水蒸気洗浄、真空乾燥方法が知られている。
特開2002−115966号公報
ここで、水系の多槽式洗浄機は洗浄槽、リンス槽および乾燥槽がタンデムに配列された装置構成であり、設置スペースを多く必要とする。設置スペースに限りがある場合などにおいては、洗浄機を少ない槽構成にすることが望ましい。例えば、複数回のリンスと、その後の乾燥を1槽で行う構成とすることが考えられる。しかしながら、従来においては、コンパクトな槽構成で、リンスおよび乾燥を行って、液残りが生じやすい微細な止まり穴、隙間を多く備えた被洗浄物のリンス、乾燥を確実に行い得る水系洗浄機は提案されていない。
本発明の目的は、この点に鑑みて、特に、液残りが生じやすい微細な止まり穴、隙間を備えた被洗浄物のリンス、乾燥に適したコンパクトな構成の水系1槽式真空洗浄乾燥機を提供することにある。
また、本発明の目的は、かかる新たな水系1槽式真空洗浄乾燥機を備えた自動搬送ユニット付き洗浄システムを提供することにある。
本発明による水系1槽式真空洗浄乾燥機は、
洗浄剤によって洗浄された後の被洗浄物が投入される密閉可能な真空洗浄乾燥槽と、
真空洗浄乾燥槽内に配置した超音波発生部と、
第1純水貯留部および、当該第1純水貯留部に純水をオーバーフロー可能な第2純水貯留部を備えた真空バッファタンクと、
第1純水貯留部に貯留される純水を真空洗浄乾燥槽に供給し、真空洗浄乾燥槽から純水を第1フィルタに通して回収する第1純水供給・回収系と、
第2純水貯留部に貯留される純水を真空洗浄乾燥槽に供給し、真空洗浄乾燥槽から純水を第2フィルタに通して回収する第2純水供給・回収系と、
真空洗浄乾燥槽および真空バッファタンクのそれぞれの真空引きを行う真空引き機構と、
真空洗浄乾燥槽に水蒸気を供給する水蒸気発生器と、
各部を駆動制御して、真空洗浄乾燥槽に投入した被洗浄物に、第1回目真空純水超音波リンス工程、第2回目真空純水超音波リンス工程、水蒸気ファイナルリンス工程および真空乾燥工程を施す制御機能を備えた制御部と
を有している。
第1回目真空純水超音波リンス工程では、被洗浄物が投入された密閉状態の真空洗浄乾燥槽を真空引きして、当該真空洗浄乾燥槽に第1純水貯留部に貯留されている純水を供給し、被洗浄物を純水に浸漬させた状態で真空洗浄乾燥槽を所定の真空圧力まで真空引きする工程および大気圧まで真空解除する復圧工程を繰り返しながら、被洗浄物に真空純水超音波リンスを施し、真空バッファタンクを真空引きして圧力差を利用して純水を第1純水貯留部に回収する。また、第2回目真空純水超音波リンス工程では、被洗浄物が投入された密閉状態の真空洗浄乾燥槽を真空引きして、真空洗浄乾燥槽に第2純水貯留部に貯留されている純水を供給し、被洗浄物を純水に浸漬させた状態で、真空洗浄乾燥槽の真空引き工程および復圧工程を繰り返しながら、被洗浄物に真空純水超音波リンスを施し、第2純水貯留部を真空引きして圧力差を利用して真空洗浄乾燥槽から純水を第2純水貯留部に回収する。次の水蒸気ファイナルリンス工程では、真空洗浄乾燥槽を真空引きして、当該真空洗浄乾燥槽に水蒸気を供給して被洗浄物に水蒸気リンスを施す。最後の真空乾燥工程では、真空洗浄乾燥槽を真空引きして被洗浄物に真空乾燥を施す。
本発明では、1槽の真空洗浄乾燥槽に対して、第1、第2純水貯留部から純水を出し入れして、被洗浄物のリンスを繰り返し行い、同一の真空洗浄乾燥に水蒸気を供給して減圧水蒸気洗浄を行い、しかる後に真空乾燥を行っている。複数の工程を1槽の真空洗浄乾燥槽を用いて行うことができる。また、真空洗浄乾燥槽と真空バッファタンク内の第1、第2純水貯留部との間で行われる純水の出し入れは、真空引き機構による真空引きによって生じる圧力差を利用しているので、純水の供給・回収のための機構を付設する必要がない。したがって、装置構成をコンパクトにでき、設置スペースが少なくて済む。
また、被洗浄物に対して真空純水超音波リンスを繰り返すことで、微細な止まり穴、隙間を多く備えた金型等の被洗浄物のリンス、乾燥を確実に行うことができる。真空洗浄乾燥槽から純水を回収する際には、その全量がろ過されて第1あるいは第2純水貯留部に戻るので、純水の汚れが抑制され、リンス性を維持できる。さらに、清浄状態にフィルタを介して真空純水超音波リンスの後に、水蒸気リンスを施すことで被洗浄物が加熱状態で次の真空乾燥工程に入るので、被洗浄物の乾燥性および乾燥品質が向上する。
本発明において、制御部は、第1回目真空純水超音波リンス工程に先立って、水蒸気プレリンス工程を施す制御機能を備えていることが望ましい。水蒸気プレリンス工程では、真空洗浄乾燥槽を真空引きして、当該真空洗浄乾燥槽に水蒸気を供給して被洗浄物に水蒸気リンスを施す水蒸気プレリンスを施して被洗浄物に付着している残留洗剤を洗い落とし、残留洗剤を含む凝結水を産業廃水として外部に排出する。水蒸気プレリンスを行うことにより、産業廃水を最小限に抑えることができる。
なお、場合によっては、水蒸気プレリンスの代わりに、純水シャワープレリンスを行うことも可能である。
また、本発明において、真空引き機構は、前段側のメカニカルブースターポンプおよび後段側の液封式真空ポンプを備えた二段式の機構を用いることが望ましい。この場合には、真空乾燥工程では、メカニカルブースターポンプおよび液封式真空ポンプの双方を用いて、真空洗浄乾燥槽を設定された真空圧力となるように効率良く真空引きできる。
次に、上記構成の水系1槽式真空洗浄乾燥機の前段に、例えば、アルカリ系洗浄剤を用いて被洗浄物に真空超音波洗浄を施す洗剤洗浄槽を備えた真空超音波洗浄機を配置し、被洗浄物を、洗剤洗浄槽から真空洗浄乾燥槽に搬送する自動搬送ユニットを付設することで、被洗浄物の洗浄、リング、乾燥を行う自動搬送ユニット付き洗浄システムを構築できる。
本発明を適用した水系1槽式真空洗浄乾燥機のシステム系統図である。 図1の水系1槽式真空洗浄乾燥機の動作を示すフローチャートである。 本発明を適用した自動搬送ユニット付き洗浄システムの一例を示す模式図である。
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態に係る水系1槽式真空洗浄乾燥機、および、自動搬送ユニット付き洗浄システムを説明する。
[水系1槽式真空洗浄乾燥機]
図1は本発明を適用した水系1槽式真空洗浄乾燥機のシステム系統図である。水系1槽式真空洗浄乾燥機1は、洗浄剤によって洗浄された後の被洗浄物が投入される密閉可能な真空洗浄乾燥槽2を備え、この真空洗浄乾燥槽2の底面には超音波振動子を配列した超音波発生部3が配置されている。真空洗浄乾燥槽2には、被洗浄物が洗浄カゴ4に入れた状態で投入される。真空洗浄乾燥槽2の上側の位置には、真空バッファタンク5が配置されており、この中には、第1純水貯留部6および第2純水貯留部7が形成されている。第2純水貯留部7にはリザーブタンク8から純水が供給される。第2純水貯留部7からオーバーフローした純水が第1純水貯留部6に貯留される。
第1純水貯留部6と真空洗浄乾燥槽2との間は、第1純水貯留部6に貯留されている純水(純水リンス1)を真空洗浄乾燥槽2に供給する第1純水供給路9、および、真空洗浄乾燥槽2の純水を第1フィルタ10に通して回収する第1純水回収路11を介して接続されている。同様に、第2純水貯留部7と真空洗浄乾燥槽2との間は、第2純水貯留部7に貯留されている純水(純水リンス2)を真空洗浄乾燥槽2に供給する第2純水供給路12、および、真空洗浄乾燥槽2の純水を第2フィルタ13に通して回収する第2純水回収路14を介して接続されている。
真空洗浄乾燥槽2および真空バッファタンク5には真空引き機構が付設されている。真空引き機構は、液封式真空ポンプ15と、この前段に接続されたメカニカルブースターポンプ16から構成されている。真空洗浄乾燥槽2は、液封式真空ポンプ15による一段引き、およびメカニカルブースターポンプ16を加えた二段引きが可能である。真空バッファタンク5は液封式真空ポンプ15による一段引きが行われる。また、真空洗浄乾燥槽2および真空バッファタンク5には内圧を大気圧に戻すためのベントバルブ17、18がそれぞれ付設されている。
液封式真空ポンプ15によって真空引きされた水蒸気は気液分離槽19に供給されて気液分離が行われる。気液分離槽19で回収される純水は、別に配置した真空バッファタンク20に回収される。真空バッファタンク20も液封式真空ポンプ15によって真空引きされ、また、ベントバルブ21によって大気開放可能となっている。
真空洗浄乾燥槽2には、水蒸気供給管22を介して、真空蒸留機兼水蒸気発生器23においてヒーター23aによって純水を加熱して発生させた水蒸気が供給される。真空蒸留機兼水蒸気発生器23には、フィルタ24を通る純水供給路25を介して、第1純水貯留部6から純水が供給される。真空蒸留機兼水蒸気発生器23で蒸留再生された純水は、回収路26を介して、真空バッファタンク20に回収される。真空バッファタンク20に回収された純水は、第2純水回収路14を介して、第2純水貯留部7に供給可能となっている。
なお、真空洗浄乾燥槽2、第1、第2純水貯留部6、7にはそれぞれヒーター27、28、29が配置されており、それぞれに貯留の純水が所定の温度に加熱される。また、真空洗浄乾燥槽2、真空バッファタンク5、20のそれぞれには、真空計30、31、32が取り付けられている。さらに、真空洗浄乾燥槽2の底には廃水路33が接続され、後述のように真空洗浄乾燥槽2に溜まった洗浄剤を含む凝結水が、廃水路33を介して、不図示のスラッジタンクに回収されるようになっている。スラッジタンクに回収された廃水は産業廃水として処分される。
上記の各部の駆動制御は制御盤35に設定されたシーケンスに従って行われる。制御盤35に搭載されている制御部は、各部を駆動制御して、真空洗浄乾燥槽2に投入した被洗浄物に、水蒸気プレリンス工程、第1回目真空純水超音波リンス工程、第2回目真空純水超音波リンス工程、水蒸気ファイナルリンス工程および真空乾燥工程を施す制御機能を備えている。
図2は上記構成の水系1槽式真空洗浄乾燥機1のリンスおよび乾燥動作を示すフローチャートである。真空洗浄乾燥槽2に被洗浄物が投入されて、その開閉蓋2aを閉じて密閉する。制御盤35を介して動作開始指令を入力すると、各部の初期設定が行われた後に動作が開始する。
まず、水蒸気プレリンス工程ST1を行う。水蒸気プレリンス工程ST1では、減圧下で真空洗浄乾燥槽2に、真空蒸留機兼水蒸気発生器23から水蒸気を供給して被洗浄物の表面に接触させ、被洗浄物に付着している残留洗浄剤等の異物を洗い落とす。水蒸気プレリンスが終了した後は水抜きが行われ、被洗浄物から流れ落ちて真空洗浄乾燥槽2の底に溜まった凝結水が、廃水路33を介して不図示のスラッジタンクに回収される。回収された廃水は産業廃水として処分される。水蒸気プレリンスを行うことで、プレリンスの廃水を最小限にできる。
次に、第1回目真空純水超音波リンス工程ST2を行う。この工程では、真空洗浄乾燥槽2を液封式真空ポンプ15により真空引きし(真空引き)、圧力差および高低差を利用して、第1純水貯留部6の純水を真空洗浄乾燥槽2に供給して、被洗浄物を純水に浸漬した状態にする(純水リンス1給水)。この状態で、真空洗浄乾燥槽2を所定の真空圧力まで真空引きする工程および大気圧まで真空解除する復圧工程を繰り返しながら、被洗浄物に真空純水超音波リンスを施す(真空純水超音波リンス1)。真空純水超音波リンスをタイマーによって設定した時間に亘って行った後は、真空バッファタンク5の側を真空引きして、圧力差を利用して、真空洗浄乾燥槽2内の純水の全量を、第1フィルタ10を通して浄化して、第1純水貯留部6に回収する(純水リンス1排水)。
次に、第2回目真空純水超音波リンス工程ST3を行う。この工程では、被洗浄物が投入された密閉状態の真空洗浄乾燥槽2を液封式真空ポンプ15により真空引きし、圧力差および高低差を利用して、真空洗浄乾燥槽2に第2純水貯留部7に貯留されている純水を供給し、被洗浄物を純水に浸漬した状態にする(純水リンス2給水)。この状態で、真空洗浄乾燥槽2を所定の真空圧力まで真空引きする工程および大気圧まで戻す復圧工程を繰り返しながら、被洗浄物に真空純水超音波リンスを施す(真空純水超音波リンス2)。真空純水超音波リンスをタイマーによって設定した時間に亘って行った後は、真空バッファタンク5の側を真空引きして、圧力差を利用して、真空洗浄乾燥槽2内の純水の全量を、第2フィルタ13を通して浄化して、第2純水貯留部7に回収する(純水リンス2排水)。
この後は、水蒸気ファイナルリンス工程ST4を行う。この工程では、真空洗浄乾燥槽2を液封式真空ポンプ15によって真空引きする。この状態を維持しながら、真空洗浄乾燥槽2に、真空蒸留機兼水蒸気発生器23から水蒸気を供給して、被洗浄物に対して設定時間に亘って、水蒸気リンスを施す。水蒸気は被洗浄物の表面に付着して凝結し、被洗浄物の表面に付着している汚れ等の異物を洗い落とす。次に、真空洗浄乾燥槽2の水抜きが行われ、その底に溜まった凝結水が外部に排出される。
次に、真空乾燥工程ST5を行う。この工程では、真空洗浄乾燥槽2を、メカニカルブースターポンプ16および液封式真空ポンプ15による二段引きを行って、所定の真空状態にする。この状態を所定時間に亘って維持することで、被洗浄物が真空乾燥する。被洗浄物は前段の水蒸気ファイナルリンス工程ST4において水蒸気に晒されて100℃近くに加熱された状態になっている。したがって、真空乾燥を効率良く行うことができる。真空乾燥の後は、真空洗浄乾燥槽2の真空を解除して、一連の動作が終了する。この後は、開閉蓋2aを上げて被洗浄物の取出し、搬出が行われる。
なお、上記の水蒸気プレリンス工程ST1の代わりに、純水シャワープレリンス工程を採用することも可能である。この場合には、真空洗浄乾燥槽2内にシャワーノズル(図示せず)が配置される。制御盤35の制御の下で、第1あるいは第2純水貯留部6、7からシャワーノズルに純水を供給し、被洗浄物に純水シャワーリンスを施して、被洗浄物に付着している残留洗剤を洗い落とす。真空洗浄乾燥槽2の底に溜まる残留洗剤を含む廃水はスラッジタンクに回収される。
[自動搬送ユニット付き洗浄システム]
図3は、上記構成の水系1槽式真空洗浄乾燥機1が組み込まれた自動搬送ユニット付き洗浄システムの一例を示す模式図である。本例の自動搬送ユニット付き洗浄システム40は、例えば、アルカリ系洗浄剤を用いて被洗浄物に真空超音波洗浄を施す洗剤洗浄槽41を備えた真空超音波洗浄機42と、上記構成の水系1槽式真空洗浄乾燥機1と、被洗浄物の自動搬送ユニット43とが組み込まれた構成となっている。
自動搬送ユニット43は、例えば、被洗浄物を手前側から真空超音波洗浄機42に搬入する搬入用コンベア44と、被洗浄物を真空超音波洗浄機42から水系1槽式真空洗浄乾燥機1に移送する昇降・水平移動式の移送部45と、乾燥後の被洗浄物を水系1槽式真空洗浄乾燥機1から手前側に搬出する搬出用コンベア46とを備えている。移送部45は、搬入用コンベア44から受け取った被洗浄物を洗剤洗浄槽41に投入し、真空超音波洗浄が施された後の被洗浄物を洗剤洗浄槽41から取り出して、水系1槽式真空洗浄乾燥機1の真空洗浄乾燥槽2に投入し、真空乾燥が施された後の被洗浄物を真空洗浄乾燥槽2から取り出して搬出用コンベア46に引き渡す。
なお、各種構成の自動搬送ユニットを用いることができ、また、前段の真空超音波洗浄機42の代わりに、各種の洗浄機を用いることができることは勿論である。
1 水系1槽式真空洗浄乾燥機
2 真空洗浄乾燥槽
2a 開閉蓋
3 超音波発生部
4 洗浄カゴ
5 真空バッファタンク
6 第1純水貯留部
7 第2純水貯留部
8 リザーブタンク
9 第1純水供給路
10 第1フィルタ
11 第1純水回収路
12 第2純水供給路
13 第2フィルタ
14 第2純水回収路
15 液封式真空ポンプ
16 メカニカルブースターポンプ
17、18 ベントバルブ
19 気液分離槽
20 真空バッファタンク
21 ベントバルブ
22 水蒸気供給管
23 真空蒸留機兼水蒸気発生器
23a ヒーター
24 フィルタ
25 純水供給路
26 回収路
27、28、29 ヒーター
30、31、32 真空計
33 廃水路
35 制御盤
40 洗浄システム
41 洗剤洗浄槽
42 真空超音波洗浄機
43 自動搬送ユニット
44 搬入用コンベア
45 移送部
46 搬出用コンベア
ST1 水蒸気プレリンス工程
ST2 第1回目真空純水超音波リンス工程
ST3 第2回目真空純水超音波リンス工程
ST4 水蒸気ファイナルリンス工程
ST5 真空乾燥工程

Claims (4)

  1. 被洗浄物が投入される密閉可能な真空洗浄乾燥槽と、
    前記真空洗浄乾燥槽内に配置した超音波発生部と、
    第1純水貯留部および、当該第1純水貯留部に純水をオーバーフロー可能な第2純水貯留部を備えた真空バッファタンクと、
    前記第1純水貯留部に貯留される前記純水を前記真空洗浄乾燥槽に供給し、前記真空洗浄乾燥槽から前記純水を第1フィルタに通して回収する第1純水供給・回収系と、
    前記第2純水貯留部に貯留される前記純水を前記真空洗浄乾燥槽に供給し、前記真空洗浄乾燥槽から前記純水を第2フィルタに通して回収する第2純水供給・回収系と、
    前記真空洗浄乾燥槽および前記真空バッファタンクのそれぞれの真空引きを行う真空引き機構と、
    前記真空洗浄乾燥槽に水蒸気を供給する水蒸気発生器と、
    前記の各部を駆動制御して、前記真空洗浄乾燥槽に投入した被洗浄物に、第1回目真空純水超音波リンス工程、第2回目真空純水超音波リンス工程、水蒸気ファイナルリンス工程および真空乾燥工程を施す制御機能を備えた制御部と、
    を有しており、
    前記第1回目真空純水超音波リンス工程では、前記被洗浄物が投入された密閉状態の前記真空洗浄乾燥槽を真空引きして、前記真空洗浄乾燥槽に前記第1純水貯留部に貯留されている前記純水を供給し、前記被洗浄物を前記純水に浸漬させた状態で前記真空洗浄乾燥槽を所定の真空圧力まで真空引きする工程および大気圧まで真空解除する復圧工程を繰り返しながら、前記被洗浄物に真空純水超音波リンスを施し、前記真空バッファタンクを真空引きして圧力差を利用して前記純水を前記第1純水貯留部に回収し、
    前記第2回目真空純水超音波リンス工程では、前記被洗浄物が投入された密閉状態の前記真空洗浄乾燥槽を真空引きして、前記真空洗浄乾燥槽に前記第2純水貯留部に貯留されている前記純水を供給し、前記被洗浄物を前記純水に浸漬させた状態で、前記真空洗浄乾燥槽の前記真空引き工程および前記復圧工程を繰り返しながら、前記被洗浄物に真空純水超音波リンスを施し、前記第2純水貯留部を真空引きして圧力差を利用して前記真空洗浄乾燥槽から前記純水を前記第2純水貯留部に回収し、
    前記水蒸気ファイナルリンス工程では、前記真空洗浄乾燥槽を真空引きして、当該真空洗浄乾燥槽に水蒸気を供給して前記被洗浄物に水蒸気リンスを施し、
    前記真空乾燥工程では、前記真空洗浄乾燥槽を真空引きして、前記被洗浄物に真空乾燥を施すことを特徴とする水系1槽式真空洗浄乾燥機。
  2. 請求項1において、
    前記制御部は、前記第1回目真空純水超音波リンス工程に先立って、水蒸気プレリンス工程を施す制御機能を備えており、
    前記水蒸気プレリンス工程では、前記真空洗浄乾燥槽を真空引きして、当該真空洗浄乾燥槽に水蒸気を供給して前記被洗浄物に水蒸気リンスを施す水蒸気プレリンスを施して前記被洗浄物に付着している残留洗剤を洗い落とし、前記残留洗剤を含む凝結水を産業廃水として外部に排出する処理を行う水系1槽式真空洗浄乾燥機。
  3. 請求項1または2において、
    前記真空引き機構は、前段側のメカニカルブースターポンプおよび後段側の液封式真空ポンプを備えており、
    前記制御部は、前記真空乾燥工程では、前記メカニカルブースターポンプおよび前記液封式真空ポンプの双方を用いて、前記真空洗浄乾燥槽の真空引きを行う水系1槽式真空洗浄乾燥機。
  4. アルカリ系洗浄剤を用いて被洗浄物に真空超音波洗浄を施す洗剤洗浄槽を備えた真空超音波洗浄機と、
    請求項1、2または3に記載の水系1槽式真空洗浄乾燥機と、
    前記被洗浄物を、前記洗剤洗浄槽から前記真空洗浄乾燥槽に搬送する自動搬送ユニットと、
    を有している自動搬送ユニット付き洗浄システム。
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