JP2004082018A - チップ電子部品の洗浄乾燥方法及び装置 - Google Patents

チップ電子部品の洗浄乾燥方法及び装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004082018A
JP2004082018A JP2002248197A JP2002248197A JP2004082018A JP 2004082018 A JP2004082018 A JP 2004082018A JP 2002248197 A JP2002248197 A JP 2002248197A JP 2002248197 A JP2002248197 A JP 2002248197A JP 2004082018 A JP2004082018 A JP 2004082018A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drying
chip electronic
perforated container
cleaning
main body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002248197A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3773474B2 (ja
Inventor
Masanobu Sato
佐藤 公信
Masahiko Konno
今野 正彦
Hisashi Kume
粂  寿
Takeyoshi Sato
佐藤 武吉
Hitoshi Miura
三浦 仁
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2002248197A priority Critical patent/JP3773474B2/ja
Priority to CN 03153863 priority patent/CN1240491C/zh
Publication of JP2004082018A publication Critical patent/JP2004082018A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3773474B2 publication Critical patent/JP3773474B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)
  • Drying Of Solid Materials (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)

Abstract

【課題】溶剤置換を不要として作業環境を改善し、リードタイムの短縮、省力化を図り、さらに乾燥後のチップ電子部品の汚れ(シミ)低減を図る。
【解決手段】チップ電子部品を穴あき容器10に収容して超音波洗浄する超音波洗浄部2と、超音波洗浄終了後に、穴あき容器10に収容されたチップ電子部品に対して、空気吸引による脱水除滴及び熱風乾燥を行う脱水乾燥部3と、該脱水除滴及び熱風乾燥を終了したチップ電子部品を送風により乾燥冷却する乾燥冷却部4とを備える。前記超音波洗浄部2では洗浄水の電導度が一定値、例えば2μS/cmを超えないように制御する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、チップ電子部品の洗浄乾燥方法及び装置に係り、とくに電気メッキ後の積層チップ電子部品等の洗浄、乾燥後の汚れ(シミ)を防止し、省力化を図った洗浄乾燥方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電気メッキ後のチップ電子部品の作業フローは、メディア分離後のチップ電子部品の超音波洗浄、水切り、アルコール置換(アルコール液中にチップ電子部品を浸漬する)、液切り、送風乾燥の順に行うようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の作業フローは、溶剤置換(アルコール置換)作業工程があるため、作業環境に問題があった。また、アルコール置換を行っても乾燥後のチップ電子部品に汚れ(シミ)が残る場合があった。さらに、リードタイムも長くなる問題があった。
【0004】
公知技術としては、薬液洗浄と水洗浄の両方を行うものとして特開2001−29903号公報等がある。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑み、溶剤置換を不要として作業環境を改善し、リードタイムの短縮、省力化を図り、さらに乾燥後のチップ電子部品の汚れ(シミ)低減を図ることが可能な洗浄乾燥方法及び装置を提供することを目的とする。
【0006】
本発明のその他の目的や新規な特徴は後述の実施の形態において明らかにする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願請求項1の発明に係るチップ電子部品の洗浄乾燥方法は、チップ電子部品を穴あき容器に収容して超音波洗浄する超音波洗浄工程と、該超音波洗浄工程終了後に、前記穴あき容器に収容されたチップ電子部品に対して、空気吸引による脱水除滴を行う脱水除滴工程と、該脱水除滴工程終了後に前記穴あき容器に収容されたチップ電子部品を熱風により乾燥する熱風乾燥工程と、該熱風乾燥工程終了後に前記穴あき容器に収容されたチップ電子部品を送風により乾燥冷却する乾燥冷却工程とを備えることを特徴としている。
【0008】
本願請求項2の発明に係るチップ電子部品の洗浄乾燥方法は、請求項1において、前記超音波洗浄工程では洗浄水の電導度が2μS/cmを超えないように制御することを特徴としている。
【0009】
本願請求項3の発明に係るチップ電子部品の洗浄乾燥方法は、チップ電子部品を穴あき容器に収容して洗浄する洗浄工程と、該洗浄工程終了後に、前記穴あき容器に収容されたチップ電子部品に対して、空気吸引による脱水除滴を行う脱水除滴工程と、該脱水除滴工程終了後に前記穴あき容器に収容されたチップ電子部品を熱風により乾燥する熱風乾燥工程と、該熱風乾燥工程終了後に前記穴あき容器に収容されたチップ電子部品を送風により乾燥冷却する乾燥冷却工程とを備え、
前記脱水除滴工程では、前記穴あき容器の底面に対応する吸引筒を一体に有する第1の載置板と、上部に開口を持つ第1の筒状カバー本体及び該第1の筒状カバー本体の内側に設けられた第1の邪魔板を有する第1のカバーとを用い、前記第1の載置板上に前記穴あき容器を載置し、前記第1の邪魔板が前記穴あき容器の上面開口の上方位置となるようにし、前記第1の筒状カバー本体の下縁と前記第1の載置板との間を閉じた状態として前記吸引筒より空気吸引することを特徴としている。
【0010】
本願請求項4の発明に係るチップ電子部品の洗浄乾燥方法は、請求項3において、前記熱風乾燥工程では、前記第1の載置板と前記第1のカバーとを引き続き用い、前記吸引筒より空気吸引を行うとともに前記第1の筒状カバー本体の開口に熱風を供給し、その後、前記吸引筒よりの空気吸引を停止するとともに前記第1の筒状カバー本体の下縁と前記第1の載置板との間を開いた状態として前記第1の筒状カバー本体の開口に熱風を供給することを特徴としている。
【0011】
本願請求項5の発明に係るチップ電子部品の洗浄乾燥方法は、請求項3又は4において、前記乾燥冷却工程では、前記穴あき容器の底面を支持する第2の載置板と、上部に開口を持つ第2の筒状カバー本体及び該第2の筒状カバー本体の内側に設けられた第2の邪魔板を有する第2のカバーとを用い、前記第2の載置板上に前記穴あき容器を載置し、前記第2の邪魔板が前記穴あき容器の上面開口の上方位置となるようにし、前記第2の筒状カバー本体の下縁と前記第2の載置板間に隙間を設けた状態にて前記第2の筒状カバー本体の開口に空気を供給することを特徴としている。
【0012】
本願請求項6の発明に係るチップ電子部品の洗浄乾燥装置は、チップ電子部品を穴あき容器に収容して洗浄する洗浄部と、
前記穴あき容器の底面に対応する吸引筒を一体に有する第1の載置板と、上部に開口を持つ第1の筒状カバー本体及び該第1の筒状カバー本体の内側に設けられた第1の邪魔板を有する第1のカバーとを具備する脱水乾燥部とを備え、
前記脱水乾燥部では、前記第1の載置板上に前記穴あき容器を載置し、前記第1の邪魔板が前記穴あき容器の上面開口の上方位置となるようにし、前記第1の筒状カバー本体の下縁と前記第1の載置板との間を閉じた状態で前記吸引筒より空気吸引して脱水除滴し、また、前記脱水除滴後に前記吸引筒より空気吸引を行うとともに前記第1の筒状カバー本体の開口に熱風を供給して第1段階の熱風乾燥を行い、その後、前記吸引筒よりの空気吸引を停止するとともに前記第1の筒状カバー本体の下縁と前記第1の載置板との間を開いた状態で前記第1の筒状カバー本体の開口に熱風を供給して第2段階の熱風乾燥を行うことを特徴としている。
【0013】
本願請求項7の発明に係るチップ電子部品の洗浄乾燥装置は、請求項6において、前記穴あき容器の底面を支持する第2の載置板と、上部に開口を持つ第2の筒状カバー本体及び該第2の筒状カバー本体の内側に設けられた第2の邪魔板を有する第2のカバーとを具備する乾燥冷却部をさらに備え、
前記第2の筒状カバー本体の開口から空気を供給して乾燥冷却することを特徴としている。
【0014】
本願請求項8の発明に係るチップ電子部品の洗浄乾燥装置は、請求項6又は7において、前記洗浄部が、前記穴あき容器を浸す超音波洗浄槽を有する超音波洗浄部であり、前記超音波洗浄槽の洗浄水の電導度が一定値を超えないように制御することを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るチップ電子部品の洗浄乾燥方法及び装置の実施の形態を図面に従って説明する。
【0016】
図1は本発明に係るチップ電子部品の洗浄乾燥方法及び装置の実施の形態の全体構成を示す正断面図、図2は実施の形態における超音波洗浄部の構成を示す正断面図、図3乃至図5は実施の形態における脱水乾燥部の動作説明図、及び図6は乾燥冷却部の動作説明図である。
【0017】
図1のように、実施の形態の装置フレーム6内には、チップ電子部品投入部1、超音波洗浄部2、脱水乾燥部3、乾燥冷却部4及び取出部5がライン状に設置され、チップ電子部品を多数収容した穴あき容器10が搬送手段(フレーム6側に設けたトランスファ機構)よってチップ電子部品投入部1から取出部5に向けて各部間を順次間欠搬送されるようになっている。
【0018】
前記穴あき容器10は上面が開口したステンレス製であって、収容するチップ電子部品が外部に脱落しないような小穴が側面及び底面に多数形成されたものである。穴径は収容するチップ電子部品に対応して決められ、例えば穴径0.5mm、1.0mm、1.5mm等に設定する。
【0019】
チップ電子部品投入部1は水又はお湯を満たした浸漬槽20を装置フレーム6側に固定した構造を有し、浸漬槽20にチップ電子部品を多数収容した穴あき容器10ごと入れてチップ電子部品を浸漬槽20内の水又はお湯に浸し、汚れの付着した状態でのチップ電子部品の乾燥を防ぐ(シミ発生対策)。
【0020】
図2のように、超音波洗浄部2は、洗浄水としての温水(純水)が供給される超音波洗浄槽30と、超音波洗浄槽30の外側底面に設けられる超音波振動子31と、超音波洗浄槽30から溢れた温水を受ける受け槽33と、超音波洗浄槽30内の温水の電導度を測定する電導度測定器38を有している。超音波洗浄槽30及び受け槽33は装置フレーム6側に固定されている。また、図1のように装置フレーム6の下部に超音波振動子31を駆動する超音波発振機32が設置されている。超音波洗浄槽30に温水を供給するために、温水タンク(温水器)45及びその温水タンク45から温水を汲み上げて超音波洗浄槽30に供給するポンプ46が装置フレーム6の下部に設けられている。
【0021】
また、図1のように濯ぎ用シャワー手段34が超音波洗浄槽30の上側を覆う筒状カバー35の内側に設けられている。カバー35は昇降スライダ36に取り付けられ、昇降スライダ36は昇降手段37により昇降駆動される。昇降手段37は、例えば上下のスプロケット40,41間にチェーン42を巻き掛け、上側のスプロケット40をモーター43で回転駆動して昇降スライダ36に一部が固定されたチェーン42を走行させ、昇降スライダ36を昇降駆動するものである。なお、濯ぎ用シャワー手段34はカバー35と一体的に昇降する。
【0022】
図3乃至図5のように、脱水乾燥部3は、穴あき容器10の底面に対応する吸引筒51を一体に有する載置板50と、上部に開口62を持つ筒状カバー本体61及び該筒状カバー本体61の内側に設けられた邪魔板(遮蔽板)63を有するカバー60とを具備している。
【0023】
前記載置板50は穴あき容器10の底面に対応する開口52(吸引筒51の上部開口となる)を有していて、容器10の底面外縁部を開口52の周縁部のパッキン(シリコンゴム等)56で気密に支えるものであり、開口52に連通するように吸引筒51が載置板50に一体化されている。これらの載置板50及び吸引筒51は図1の装置フレーム6側に固定であり、吸引筒51の下端は空気吸引機55にパイプで連結されている。吸引筒51はテーパー状に細くなっていて、水滴が溜まりにくい形状である。また、載置板50の外縁部のカバー本体61に対面する位置には気密シールのためにシリコンゴム等のパッキン53が一体化されている。
【0024】
一方、図1のように、カバー60(筒状カバー本体61及び邪魔板63)は昇降スライダ66に取り付けられ、昇降スライダ66は昇降手段67により昇降駆動される。昇降手段67は前述した昇降手段37と同様の機構である。筒状カバー本体61の上部開口62には蛇腹パイプ64等を介して装置フレーム6下部の熱風発生機65から熱風が供給されるようになっている。
【0025】
図6のように、乾燥冷却部4は、穴あき容器10の底面を支持する載置板70と、上部に開口82を持つ筒状カバー本体81及びこの内側に設けられた邪魔板(遮蔽板)83を有するカバー80とを具備している。載置板70は図1の装置フレーム6側に固定である。また、図1のように、カバー80(筒状カバー本体81及び邪魔板83)は昇降スライダ86に取り付けられ、昇降スライダ86は昇降手段87により昇降駆動される。昇降手段87は前述した昇降手段37と同様の機構である。筒状カバー本体81の上部開口82には蛇腹パイプ84等を介して装置フレーム6下部の送風機85から空気(常温)が供給されるようになっている。
【0026】
図1の取出部5は洗浄及び乾燥処理が終了した穴あき容器10を一時的に載置して置く位置であり、穴あき容器10の支持手段90が設けられている。
【0027】
次に、この実施の形態の全体的動作説明を行う。
【0028】
まず、チップ電子部品投入部1にチップ電子部品を多数収容した穴あき容器10を載置する。つまり、水又はお湯を満たした浸漬槽20にチップ電子部品を収容した穴あき容器10ごと入れてチップ電子部品を浸漬槽20内の水又はお湯に浸し、汚れの付着した状態でのチップ電子部品の乾燥を防いで、シミ発生防止を図る。
【0029】
次に、トランスファ機構によりチップ電子部品投入部1の穴あき容器10は超音波洗浄部2に移送される。その際、図1のカバー35は容器10の移送の妨げにならないように一旦上昇位置となり、移送後に図示の下降位置となる。この超音波洗浄部2における超音波洗浄工程では、超音波洗浄槽30内にチップ電子部品を収容した穴あき容器10ごと入れてチップ電子部品を超音波洗浄槽30内の温水に浸しかつ超音波を放射することでチップ電子部品を超音波洗浄する。このとき、超音波洗浄槽30には純水の温水を供給するが、洗浄を継続すると超音波洗浄槽30内の温水が汚れるため、電導度測定器38にて超音波洗浄槽30内の温水の電導度を連続的に測定することで、温水の電導度を管理し、電導度が2μS(ジーメンス)/cm近くの値を超えない範囲で新たに純水の温水を超音波洗浄槽30に毎分1〜2リットル程度供給し、電導度を2μS/cm以下に制御する。その温水の供給はオーバーフロー式とし、超音波洗浄槽30から溢れた温水は受け槽33で受けて排出する。この超音波洗浄時間は10分以内の適切な時間に設定する。
【0030】
ここで、超音波洗浄工程において温水(例えば65〜80℃)を使用するのは、チップ電子部品の乾燥前の予熱の目的もあり、水温が低いと短時間には乾燥できず、シミが発生し易くなる。但し、チップ製品の一部には、常温の純水で洗浄するのが好ましいものもあり、このときは常温の純水を用いる。
【0031】
超音波洗浄終了後、チップ電子部品を収容した穴あき容器10をトランスファ機構で超音波洗浄槽30から引き上げた状態とし、かつカバー35及び濯ぎ用シャワー手段34の位置もそれに合わせて上昇位置としてから、濯ぎのための純水を濯ぎ用シャワー手段34から容器10内のチップ電子部品に数10秒間かける(流量は毎分1〜2リットル程度)。
【0032】
超音波洗浄及びその後の濯ぎシャワーが終わったチップ電子部品を収容した穴あき容器10はトランスファ機構により脱水乾燥部3に移送される。その際、カバー60は容器10の移送の妨げにならないように一旦上昇位置となり、移送後に図示の下降位置となる。
【0033】
脱水乾燥部3では、まず図3の状態において脱水除滴工程を行う。すなわち、チップ電子部品を収容した穴あき容器10は載置板50上に載置され、容器10の底面外縁部が載置板50に形成した開口52の周縁部で支えられている(パッキン56で気密シールされている)。また、載置板50側のパッキン53にカバー本体61の下縁が当接して載置板50とカバー60との間を気密に閉じ、隙間が生じないようにする。そして、開口52に連通する吸引筒51の下端側をパイプを介して空気吸引機55で吸引する。このときカバー本体61の上部開口62からは常温の空気が取り入れられる。吸引圧力は例えば2kpaで、吸引時間は数10秒である。穴あき容器10は上面に開口しているが、邪魔板63が容器上方に位置することで乱流を発生し、穴あき容器10の上から下に抜ける空気流とともに穴あき容器10の側面から底面下方に抜ける空気流を発生させることができ、穴あき容器10内のチップ電子部品に付着した水滴、水分を空気吸引機55で効果的に除去できる。水滴が残った状態で乾燥を始めるとシミが発生し易いが、この脱水除滴工程を実行することでシミ発生の防止を図っている。
【0034】
次に、図4のように、そのままの脱水乾燥部3の位置にて、吸引筒51の下端側を空気吸引機55で吸引しながら、カバー本体61の上部開口62より熱風を熱風発生器65から供給して第1段階の熱風乾燥工程を実行する。このとき、図3と同様に載置板50とカバー60との間は気密に閉じている。熱風温度は90±10℃、風量は数m/分程度であり、吸引乾燥時間は数分である。上部開口62からカバー60内に入った熱風は、邪魔板63があるため乱流となり、穴あき容器10の全面に熱風が当たり、乾燥を促進する。
【0035】
それから、図5のように、そのままの脱水乾燥部3の位置にて、吸引筒51からの空気吸引は停止し、載置板50からカバー60を浮かせ、載置板50とカバー本体61の下縁との間に10〜20mmの隙間を設けてから、カバー本体61の上部開口62より熱風を熱風発生器65から供給することで第2段階の熱風乾燥工程を実行する。ここで、カバー60を載置板50から浮かせる目的は、カバー60内の熱風の流れを良くし、穴あき容器10の穴に表面張力で付着している水滴等を除去しやすくするためである(とくに容器側面に効果がある)。また、吸引を併用すると熱風の通り道が一定してしまい、乾燥しきれない箇所が発生するが、カバー60を浮かせたことで、吸引時とは熱風の通り方が異なるようになり、穴あき容器10内のチップ電子部品をまんべんなく乾燥することが可能になる。穴あき容器10内に収容するチップ電子部品はその大きさにかかわらず容器底面より高さ20mm位まで乾燥させ得る。なお、熱風温度及び風量は第1段階の熱風乾燥工程と同様である。
【0036】
上記第2段階の熱風乾燥工程が終わったチップ電子部品を収容した穴あき容器10は、脱水乾燥部3からトランスファ機構により乾燥冷却部4に移送される。その際、カバー80は容器10の移送の妨げにならないように一旦上昇位置となり、移送後に図示の下降位置となる。この乾燥冷却部4では乾燥冷却工程を実行する。すなわち、図6のように、載置板70上にチップ電子部品を収容した穴あき容器10が載置され、邪魔板83が穴あき容器10の上部開口の上方位置となるようにし、筒状カバー本体81の下縁と載置板70間に隙間を設けた状態にて筒状カバー本体81の上部開口82に送風機85から常温空気を供給(送風)する。この場合も、カバー80内に送り込まれた空気は、邪魔板83があるため乱流となって穴あき容器10の上方及び側面に当たり、チップ電子部品を乾燥、冷却する。送風温度は10〜40℃であり、送風時間は数10秒〜数分である。風量は数m/分程度である。
【0037】
乾燥冷却部4における乾燥冷却工程の終了した穴あき容器10は取出部5にトランスファ機構で移送される。
【0038】
この実施の形態によれば、次の通りの効果を得ることができる。
【0039】
(1) 電気メッキ後の積層チップ電子部品等の洗浄、乾燥後の汚れ(シミ)を低減できる。
【0040】
(2) 従来の洗浄、乾燥方法で行っていた溶剤置換(ソルミックス)作業が不要になり、作業環境を改善できる。
【0041】
(3) 脱水乾燥部3及び乾燥冷却部4の構成を工夫したことにより、洗浄乾燥工程の省力化を図ることができる。
【0042】
(4) 脱水乾燥部3の位置でチップ電子部品を収容した穴あき容器10を移し替えることなく、脱水除滴、熱風乾燥を行うことができる。
【0043】
(5) チップ電子部品を収容した穴あき容器10をチップ電子部品投入部1、超音波洗浄部2、脱水乾燥部3、乾燥冷却部4の順にトランスファ機構により移送して行けば良く、工程数も少なくリードタイム短縮を図ることができる。
【0044】
(6) 超音波洗浄部2では洗浄水の電導度が一定値を超えないように管理することにより、超音波洗浄を常時良好な条件で実行でき、この点でもシミの低減を図り得る。
【0045】
以上本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者には自明であろう。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電気メッキ後のチップ電子部品の洗浄、乾燥後のシミ低減を図ることができ、さらに、洗浄乾燥作業の省力化、溶剤置換を無くすことによる作業環境改善、リードタイム短縮を図ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るチップ電子部品の洗浄乾燥方法及び装置の実施の形態の全体構成を示す正断面図である。
【図2】実施の形態における超音波洗浄部の構成を示す正断面図である。
【図3】実施の形態において、脱水乾燥部が脱水除滴工程を実行するときの動作説明図である。
【図4】実施の形態において、脱水乾燥部が第1段階の熱風乾燥工程を実行するときの動作説明図である。
【図5】実施の形態において、脱水乾燥部が第2段階の熱風乾燥工程を実行するときの動作説明図である。
【図6】実施の形態における乾燥冷却部の動作説明図である。
【符号の説明】
1 チップ電子部品投入部
2 超音波洗浄部
3 脱水乾燥部
4 乾燥冷却部
5 取出部
6 装置フレーム
10 穴あき容器
20 浸漬槽
30 超音波洗浄槽
31 超音波振動子
32 超音波発振機
33 受け槽
34 濯ぎ用シャワー手段
35,60,80 カバー
36,66,86 昇降スライダ
37,67,87 昇降手段
38 電導度測定器
40,41 スプロケット
42 チェーン
43 モーター
50,70 載置板
51 吸引筒
52,62,82 開口
53,56 パッキン
55 空気吸引機
61,81 カバー本体
63,83 邪魔板
65 熱風発生器
85 送風機
90 支持手段

Claims (8)

  1. チップ電子部品を穴あき容器に収容して超音波洗浄する超音波洗浄工程と、該超音波洗浄工程終了後に、前記穴あき容器に収容されたチップ電子部品に対して、空気吸引による脱水除滴を行う脱水除滴工程と、該脱水除滴工程終了後に前記穴あき容器に収容されたチップ電子部品を熱風により乾燥する熱風乾燥工程と、該熱風乾燥工程終了後に前記穴あき容器に収容されたチップ電子部品を送風により乾燥冷却する乾燥冷却工程とを備えることを特徴とするチップ電子部品の洗浄乾燥方法。
  2. 前記超音波洗浄工程では洗浄水の電導度が2μS/cmを超えないように制御する請求項1記載のチップ電子部品の洗浄乾燥方法。
  3. チップ電子部品を穴あき容器に収容して洗浄する洗浄工程と、該洗浄工程終了後に、前記穴あき容器に収容されたチップ電子部品に対して、空気吸引による脱水除滴を行う脱水除滴工程と、該脱水除滴工程終了後に前記穴あき容器に収容されたチップ電子部品を熱風により乾燥する熱風乾燥工程と、該熱風乾燥工程終了後に前記穴あき容器に収容されたチップ電子部品を送風により乾燥冷却する乾燥冷却工程とを備え、
    前記脱水除滴工程では、前記穴あき容器の底面に対応する吸引筒を一体に有する第1の載置板と、上部に開口を持つ第1の筒状カバー本体及び該第1の筒状カバー本体の内側に設けられた第1の邪魔板を有する第1のカバーとを用い、前記第1の載置板上に前記穴あき容器を載置し、前記第1の邪魔板が前記穴あき容器の上面開口の上方位置となるようにし、前記第1の筒状カバー本体の下縁と前記第1の載置板との間を閉じた状態として前記吸引筒より空気吸引することを特徴するチップ電子部品の洗浄乾燥方法。
  4. 前記熱風乾燥工程では、前記第1の載置板と前記第1のカバーとを引き続き用い、前記吸引筒より空気吸引を行うとともに前記第1の筒状カバー本体の開口に熱風を供給し、その後、前記吸引筒よりの空気吸引を停止するとともに前記第1の筒状カバー本体の下縁と前記第1の載置板との間を開いた状態として前記第1の筒状カバー本体の開口に熱風を供給する請求項3記載のチップ電子部品の洗浄乾燥方法。
  5. 前記乾燥冷却工程では、前記穴あき容器の底面を支持する第2の載置板と、上部に開口を持つ第2の筒状カバー本体及び該第2の筒状カバー本体の内側に設けられた第2の邪魔板を有する第2のカバーとを用い、前記第2の載置板上に前記穴あき容器を載置し、前記第2の邪魔板が前記穴あき容器の上面開口の上方位置となるようにし、前記第2の筒状カバー本体の下縁と前記第2の載置板間に隙間を設けた状態にて前記第2の筒状カバー本体の開口に空気を供給する請求項3又は4記載のチップ電子部品の洗浄乾燥方法。
  6. チップ電子部品を穴あき容器に収容して洗浄する洗浄部と、
    前記穴あき容器の底面に対応する吸引筒を一体に有する第1の載置板と、上部に開口を持つ第1の筒状カバー本体及び該第1の筒状カバー本体の内側に設けられた第1の邪魔板を有する第1のカバーとを具備する脱水乾燥部とを備え、
    前記脱水乾燥部では、前記第1の載置板上に前記穴あき容器を載置し、前記第1の邪魔板が前記穴あき容器の上面開口の上方位置となるようにし、前記第1の筒状カバー本体の下縁と前記第1の載置板との間を閉じた状態で前記吸引筒より空気吸引して脱水除滴し、また、前記脱水除滴後に前記吸引筒より空気吸引を行うとともに前記第1の筒状カバー本体の開口に熱風を供給して第1段階の熱風乾燥を行い、その後、前記吸引筒よりの空気吸引を停止するとともに前記第1の筒状カバー本体の下縁と前記第1の載置板との間を開いた状態で前記第1の筒状カバー本体の開口に熱風を供給して第2段階の熱風乾燥を行うことを特徴とするチップ電子部品の洗浄乾燥装置。
  7. 前記穴あき容器の底面を支持する第2の載置板と、上部に開口を持つ第2の筒状カバー本体及び該第2の筒状カバー本体の内側に設けられた第2の邪魔板を有する第2のカバーとを具備する乾燥冷却部をさらに備え、
    前記第2の筒状カバー本体の開口から空気を供給して乾燥冷却する請求項6記載のチップ電子部品の洗浄乾燥装置。
  8. 前記洗浄部が、前記穴あき容器を浸す超音波洗浄槽を有する超音波洗浄部であり、前記超音波洗浄槽の洗浄水の電導度が一定値を超えないように制御する請求項6又は7記載のチップ電子部品の洗浄乾燥装置。
JP2002248197A 2002-08-28 2002-08-28 チップ電子部品の洗浄乾燥方法及び装置 Expired - Lifetime JP3773474B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002248197A JP3773474B2 (ja) 2002-08-28 2002-08-28 チップ電子部品の洗浄乾燥方法及び装置
CN 03153863 CN1240491C (zh) 2002-08-28 2003-08-25 晶片电子器件的清洗干燥方法及装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002248197A JP3773474B2 (ja) 2002-08-28 2002-08-28 チップ電子部品の洗浄乾燥方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004082018A true JP2004082018A (ja) 2004-03-18
JP3773474B2 JP3773474B2 (ja) 2006-05-10

Family

ID=32055635

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002248197A Expired - Lifetime JP3773474B2 (ja) 2002-08-28 2002-08-28 チップ電子部品の洗浄乾燥方法及び装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP3773474B2 (ja)
CN (1) CN1240491C (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006192372A (ja) * 2005-01-13 2006-07-27 Shinka Jitsugyo Kk 洗浄物保持具、これを用いた洗浄物保持装置、洗浄装置、洗浄物洗浄方法
CN102527662A (zh) * 2010-12-16 2012-07-04 湖北泰晶电子科技有限公司 一种石英晶体素子的清洗方法
WO2019239614A1 (ja) * 2018-06-14 2019-12-19 日本電子精機株式会社 乾燥機と乾燥方法
CN112474555A (zh) * 2020-11-06 2021-03-12 安徽华柏光电科技有限公司 一种手机屏幕盖板超声波清洗系统

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1947869B (zh) * 2006-05-12 2010-05-12 浙江昱辉阳光能源有限公司 一种硅料清洁方法
CN101837355B (zh) * 2010-04-30 2011-12-14 唐山晶源裕丰电子股份有限公司 半自动晶片后洗装置
CN101972756B (zh) * 2010-08-30 2012-08-15 苏州五方光电科技有限公司 镜片加工过程中的清洗工艺
CN107597719A (zh) * 2017-10-12 2018-01-19 山东丽鹏股份有限公司 铝防伪瓶盖超声波清洗机

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006192372A (ja) * 2005-01-13 2006-07-27 Shinka Jitsugyo Kk 洗浄物保持具、これを用いた洗浄物保持装置、洗浄装置、洗浄物洗浄方法
US8505563B2 (en) 2005-01-13 2013-08-13 Sae Magnetics (H.K.) Ltd. Wash-target holder, and wash-target holding apparatus, washing apparatus and method for washing wash-target using the same
CN102527662A (zh) * 2010-12-16 2012-07-04 湖北泰晶电子科技有限公司 一种石英晶体素子的清洗方法
WO2019239614A1 (ja) * 2018-06-14 2019-12-19 日本電子精機株式会社 乾燥機と乾燥方法
JPWO2019239614A1 (ja) * 2018-06-14 2021-07-08 日本電子精機株式会社 乾燥機と乾燥方法
JP7270936B2 (ja) 2018-06-14 2023-05-11 日本電子精機株式会社 乾燥機と乾燥方法
CN112474555A (zh) * 2020-11-06 2021-03-12 安徽华柏光电科技有限公司 一种手机屏幕盖板超声波清洗系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP3773474B2 (ja) 2006-05-10
CN1240491C (zh) 2006-02-08
CN1486796A (zh) 2004-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3347814B2 (ja) 基板の洗浄・乾燥処理方法並びにその処理装置
KR100930005B1 (ko) 기판처리장치 및 기판처리방법
JPH05275412A (ja) 基板の洗浄・乾燥処理方法並びにその処理装置
KR101397408B1 (ko) 매거진과 pcb 세정장치
JP2004082018A (ja) チップ電子部品の洗浄乾燥方法及び装置
JP2002282801A (ja) 真空蒸気洗浄方法およびその装置
JP2008142637A (ja) 洗浄乾燥装置
JP3494293B2 (ja) 密閉型容器の洗浄方法及び洗浄装置
JPH1034094A (ja) 基板カセットラックの洗浄方法
JP4173349B2 (ja) 基板処理装置及び基板処理方法
JP2002334863A (ja) Foup用ドアシェルの洗浄乾燥方法及び装置
KR101311323B1 (ko) 트레이와 다이 세정장치
JP3296428B2 (ja) Wet処理方法と装置
JP3676756B2 (ja) 基板の洗浄・乾燥処理装置
JPH10242104A (ja) 被洗浄物の洗浄乾燥方法および洗浄乾燥装置
JPH1131676A (ja) 洗浄システム
JP4421967B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP2641729B2 (ja) 被洗浄物の処理方法及び装置
JP3866185B2 (ja) 洗浄装置および洗浄方法
JP3682168B2 (ja) 基板処理装置
JPH10308378A (ja) 基板表面の乾燥方法
CN220195764U (zh) 一种便捷式医疗零部件超声清洗设备
JPH10308377A (ja) 基板表面の乾燥方法
JP4207205B2 (ja) リフトオフ方法及び装置
JP3348054B2 (ja) 基板の洗浄・乾燥処理方法ならびにその処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050104

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050901

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051028

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060119

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060214

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3773474

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100224

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110224

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110224

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120224

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120224

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130224

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140224

Year of fee payment: 8

EXPY Cancellation because of completion of term