JP2019095686A - 感光性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】低い硬化温度でも薬品耐性を付与することが可能であり、かつ安定性や相溶性の問題のなくアルカリ現像可能な感光性組成物の提供【解決手段】オキサゾリジニル基を含む化合物と光重合性官能基を含む化合物と光重合開始剤を含有し、アルカリ可溶性であることを特徴とする感光性組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、薬品耐性に優れた膜あるいは微細パターンが得られる感光性組成物に関する。本発明の感光性組成物は、カラー液晶表示装置、カラー有機EL表示装置、固体撮像素子等に用いられるカラーフィルタ、ブラックマトリックス、カラーフィルタ保護膜、フォトスペーサー、液晶配向用突起、マイクロレンズ、タッチパネル用絶縁膜、フレキシブルプリント配線板周辺などの電子材料用接着剤や接着シートなどを含めた幅広い用途に用いることができる。
一般に、有機EL表示装置(特に白色発光有機ELとカラーフィルタを組み合わせるWRGB方式)、液晶表示素子、集積回路素子、固体撮像素子、タッチパネルなどには、カラーフィルタ、ブラックマトリックス、カラーフィルタ保護膜、フォトスペーサー、液晶配向用突起、あるいは、マイクロレンズ、タッチパネル用絶縁膜などの膜や微細パターンが設けられている。これらの膜あるいは微細パターンは、透明性などの光学特性が求められる一方、他の部材の形成や組み立てなどの後工程を行う際に、薬品耐性などが求められる。そのため、感光性組成物にあらかじめ熱架橋剤を添加して、光硬化と熱硬化を行うことで、薬品耐性に優れた膜あるいは微細パターンを形成することが知られている。(例えば特許文献1および2)
また近年、ディスプレイやセンサーなど各種デバイスのフレキシブル化やウエアラブル化が進み、従来使用されてきたリジッドなガラス基板を使用せずにフレキシブル基材を使用して素子を作製するニーズが高まっている。フレキシブル基板の多くは有機系の素材からなり耐熱性がガラス基板よりも低いため、熱硬化温度を下げる必要がある。例えば、カラーフィルタは従来200〜230℃程度で熱硬化が行われてきたが、プラスチック製のフレキシブル基材を使用する場合はその耐熱性の問題から80〜150℃程度に熱硬化温度を下げる必要がある。
そこで、特許文献1および2に記載されているようなエポキシ樹脂、ブロックイソシアネート、メラミン樹脂などの熱架橋剤のうち、特に低い硬化温度を持つものを選定することで低い熱硬化温度で感光性組成物の薬品耐性を付与する方法が知られている。しかしながら、熱架橋剤の反応相手である活性水素として特許文献2に記載されているような1級水酸基、2級アミンなどを感光性組成物中に組み込んだ際に、その反応性の高さゆえに感光性組成物の保存安定性が不十分になったり、極性の高さゆえに感光性組成物の構成成分の相溶性が悪くなって白化等が起こる場合がある。
特開2013−195956号公報 特開2011−93955号公報
本発明は、上記の現状に鑑みてなされたものであり、低い硬化温度でも薬品耐性を付与することが可能であり、かつ安定性や相溶性の問題のない感光性組成物の提供を目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、感光性組成物中にオキサゾリジニル基を含む化合物と光重合性官能基を含む化合物と光重合開始剤とを含むことで、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、オキサゾリジニル基を含む化合物(A)、光重合性官能基を含む化合物(B)、および光重合開始剤(C)を含有し、アルカリ可溶性である感光性組成物に関する。
また、本発明は、オキサゾリジニル基を含む化合物(A)および/または光重合性官能基を含む化合物(B)がフェノール性水酸基を含む、前記感光性組成物に関する。
また、本発明は、オキサゾリジニル基を含む化合物(A)が、オキサゾリジニル基を含む単量体(a−1)と、フェノール性水酸基を含む単量体(a−2)と、を含む単量体(a)を重合してなる重合体(A−1)である、前記感光性組成物に関する。
また、本発明は、光重合性官能基がアクリレート基を含む、前記感光性組成物に関する。
また、本発明は、さらに、ブロックイソシアネート基を含む化合物(D)を含有する、前記感光性組成物に関する。
また、本発明は、透明基板上に、前記感光性組成物から形成された透明絶縁膜を備えたタッチパネルに関する。
また、本発明は、さらに、着色剤を含有する前記感光性組成物に関する。
また、本発明は、透明基板上に、前記感光性組成物から形成されたフィルタセグメントまたはブラックマトリックスを備えるカラーフィルタに関する。
本発明の本発明により、低い硬化温度でも薬品耐性を付与することが可能であり、かつ、安定性や相溶性の問題のない感光性組成物を提供することができた。
以下に、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書において(メタ)アクリレートとはアクリレートおよび/またはメタクリレートを意味し、(メタ)アクリル酸とはアクリル酸および/またはメタクリル酸を意味する。
<<感光性組成物の硬化方法と構成要素>>
まず、本実施形態の感光性組成物の硬化方法の例と構成する要素の組み合わせについて説明する。本実施形態の感光性組成物は、オキサゾリジニル基を含む化合物(A)と、光重合性官能基を含む化合物(B)と、光重合開始剤(C)を必須成分として含み、任意成分としてブロックイソシアネート基を含む化合物(D)を含む。
本実施形態の感光性組成物は上記の構成を満たしていれば良く、作用や硬化プロセスに限定されるものではないが、例えば、光硬化を行ったのち熱硬化を行うことで、薬品耐性を上げることができる。その作用は次のように推測される。
まず、光硬化での反応は紫外線等の活性エネルギー線の照射によるラジカル重合であり、この段階では化合物(B)中の光重合性官能基の反応率は100%に達しないことは広く知られている。これが、硬化物の薬品耐性が十分でない原因の1つである。
化合物(A)中のオキサゾリジニル基は、活性水素を持たず架橋性がないが、水に接触させることにより加水分解し、アルカノールアミノ基に変化する。
続く熱硬化の段階では、化合物(B)中の未反応の光重合性官能基と化合物(A)中のオキサゾリジニル基由来のアミノ基がマイケル付加反応する。またブロックイソシアネート基を含む化合物(D)中のブロックイソシアネート基と化合物(A)中のオキサゾリジニル基由来のヒドロキシル基またはアミノ基がウレタン化反応またはウレア化反応する。これらの反応により、硬化物の薬品耐性を向上させることができる。
本実施形態の感光性組成物の用途は特に限定されないが、現像性を付与することにより、ネガ型のフォトレジストとして使用し、フォトリソグラフィーにより微細パターンを作製することもできる。その場合、フォトマスクを使用してパターン露光を行うことで感光性組成物を部分的に光硬化させ、未硬化部位を有機溶剤等で溶解させて現像し、残った光硬化部位を加熱することで熱硬化させればよい。フォトリソグラフィーの現像工程は有機溶剤やアルカリ水溶液を用いることができる。
感光性組成物は、化合物(A)中のオキサゾリジニル基の加水分解を促すことができるため、アルカリ水溶液により現像されることが好ましく、その場合、感光性組成物がアルカリ可溶性である必要がある。そのためには、オキサゾリジニル基を含む化合物(A)および/または光重合性官能基を含む化合物(B)がアルカリ可溶性官能基を含んでいてもよいし、アルカリ可溶性官能基を含む化合物(E)(ただし、化合物(A)、化合物(B)である場合を除く)を感光性組成物中にさらに添加してもよい。
感光性組成物が有機溶剤で現像される際においては、現像性付与の目的ではなく、化合物(A)の加水分解反応を促進するために、アルカリ可溶性官能基を含むことが好ましい。
アルカリ可溶性官能基とは、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の無機アルカリ水溶液やジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等の有機アルカリで中和され、水溶液中で膨潤・溶解する官能基のことであり、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基、活性メチレン基、フェノール性水酸基などが挙げられる。化合物(A)中のオキサゾリジニル基の安定性が弱酸であるほど良好であるため、カルボキシル基、活性メチレン基、フェノール性水酸基が好ましく、活性メチレン基、フェノール性水酸基がさらに好ましい。
薬品耐性を良好にするため、感光性組成物の固形分の合計100質量部中、光重合開始剤(C)を0.01〜60質量部で用いることが好ましく、0.1〜10質量部がより好ましく、0.5〜5.0質量部がさらに好ましい。また、感光性組成物の固形分から光重合開始剤(C)を除いた成分中、オキサゾリジニル基を含む化合物(A)の質量W(A)と、光重合性官能基を含む化合物(B)の質量W(B)との比率がW(A)/W(B)=95/5〜5/95となる範囲で用いることが好ましく、90/10〜10/90であることがより好ましく、60/40〜20/80であることがさらに好ましい。
次に、本実施形態の感光性組成物の各構成要素について説明する。
<<オキサゾリジニル基を含む化合物(A)>>
本実施形態のオキサゾリジニル基を含む化合物(A)は、オキサゾリジニル基(オキサゾリジンから1つの水素原子を除いた基)を含んでいれば特にその構造が限定されるものではなく、低分子であっても高分子であってもよい。また、オキサゾリジニル基を含む化合物(A)中に光重合性官能基やアルカリ可溶性基をさらに含んでいてもよい。
オキサゾリジニル基を含む化合物(A)は、感光性組成物の薬品耐性の点から、感光性組成物の固形分の合計100質量部中、5〜95質量部の量で用いることが好ましく、より好ましくは5〜70質量部、さらに好ましくは5〜50質量部である。また、本実施形態の感光性組成物に着色剤を添加して後述するカラーフィルタ用感光性組成物として使用する場合、オキサゾリジニル基を含む化合物(A)は、感光性組成物から着色剤を除いた成分の固形分の合計100質量部のうち、5〜95質量部の量で用いることが好ましく、より好ましくは10〜70質量部、さらに好ましくは15〜40質量部である。
低分子化合物としては、例えば、3−エチル−2−メチル−2−(3−メチルブチル)−1,3−オキサゾリジン、4,4−ジメチル−1,3−オキサゾリジン、5−エチル−1−アザ−3,7−ジオキサビシクロ[3,3,0]オクタン、3−(2−メタクリロキシエチル)−2,2−スピロシクロヘキシル−1,3−オキサゾリジン、3−(2−ヒドロキシエチル)−2,2−スピロシクロヘキシル−1,3−オキサゾリジン等を挙げることができる。市販されている製品としては、Thor社製Acticide CHR9640、9669、ISP社製Nuosept 95、145、C、Troy社製Troysan 192−II等を挙げることができる。
高分子化合物としては、例えば、オキサゾリジニル基を有する、ポリ(メタ)アクリレート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリシロキサン、ポリエーテル、無水マレイン酸を含む共重合体、エポキシ樹脂、フラン樹脂(フルフリルアルコールとホルムアルデヒドの縮合ポリマー)等を挙げることができる。これらは単独で使用してもよく、混合物を使用することもできる。高分子は直鎖、分岐、星状などいずれでもよく、また、熱可塑性、熱硬化性のいずれでもよい。
オキサゾリジニル基を含む化合物(A)としては、オキサゾリジニル基を容易に導入できる点、オキサゾリジニル基の導入量の制御が容易である点、分子量や共重合組成の制御によって感光性組成物の現像性の制御が容易である点、および感光性組成物の透明性が優れている点からポリ(メタ)アクリレート等のラジカル重合体(A−1)であることが好ましい。
<オキサゾリジニル基を含むラジカル重合体(A−1)>
[オキサゾリジニル基を含むラジカル重合体(A−1)の構造とその製造方法]
オキサゾリジニル基を含むラジカル重合体(A−1)は、ラジカル重合可能な二重結合を有する単量体をラジカル重合してなる重合体であり、かつオキサゾリジニル基を含む。重合体(A−1)は、
オキサゾリジニル基を含む単量体(a−1)を含む単量体(a)を重合する方法や、
単量体(a)を重合し、得られた重合体(プレポリマー)にオキサゾリジニル基を導入する方法等により得ることができるが、特に限定されない。
オキサゾリジニル基を含む単量体(a−1)を含む単量体(a)を重合する方法が、合成の反応プロセスを少なくできる点で好ましい。また、重合体(A−1)は単独重合体であっても他のモノマーとの共重合体であってもよいが、ポリマーのTg、感光性組成物の粘度、他の構成成分との相溶性などの調整などのために、他のモノマーとの共重合体が好ましい。
オキサゾリジニル基を含む単量体(a−1)としては、例えば下記一般式[1]で表される単量体等を挙げることができる。
一般式[1]

[式中RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1から12の、直鎖状もしくは分岐状の脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基または芳香族炭化水素基から選ばれる1価の基、またはRおよびRが結合した、炭素数3から12の直鎖状もしくは分岐状の脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基または芳香族炭化水素基から選ばれる2価の基である。Rは炭素原子、水素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子から構成される2価の基であり、Rは酸素原子または−NH−であり、Rは水素原子またはメチル基である。]
オキサゾリジニル基の反応性の点から、RおよびRは、結合して炭素数4または5の脂肪族炭化水素基を形成することが好ましい。製造の容易さからRはエチレン基、Rは酸素原子が好ましい。
プレポリマーにオキサゾリジニル基を導入する方法としては、特に限定されないが、オキサゾリジニル基と非反応性の官能基を利用するのが好ましい。例えば、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、カルボン酸無水物基、イソシアネート基を有するプレポリマーにヒドロキシル基を有するオキサゾリジン化合物を反応させることで得られ、エポキシ基を有するプレポリマーにカルボキシル基を有するオキサゾリジン化合物を反応させることでも得ることができる。
カルボキシル基を含む単量体としては、(メタ)アクリル酸、アクリル酸ダイマー、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、α−(ヒドロキシメチル)(メタ)アクリル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイロキシプロピルフタレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタレート、2−(メタ)アクリロイロキシプロピルヘキサヒドロフタレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性コハク酸(メタ)アクリレート、ω−カルボキシポリカプロラクトン(メタ)アクリレート、p−ビニル安息香酸、およびカルボン酸無水物とヒドロキシル基を含む単量体とを付加反応させた単量体等が挙げられる。
カルボン酸エステル基を含む単量体としては、上記カルボキシル基を含む単量体のカルボキシル基を単官能アルコールとエステル化した化合物等が挙げられる。
カルボン酸無水物基を含む単量体としては、マレイン酸無水物、イタコン酸無水物、4−[(2−メタクリロイルオキシエトキシ)カルボニル]フタル酸無水物等が挙げられる。
イソシアネート基を含む単量体およびそのブロック体としては、(メタ)アクリロイルイソシアネート、2−イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエチルイソシアネート、1,1−(ビス(メタ)アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート、m−(メタ)アクリロイルフェニルイソシアネート、α,α‐ジメチル‐4‐イソプロペニルベンジルイソシアネート等が挙げられる。
エポキシ基を含む単量体としては、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル、3,4−エポキシブチル(メタ)アクリレート、3−メチル−3,4−エポキシブチル(メタ)アクリレート、3−エチル−3,4−エポキシブチル(メタ)アクリレート、4−メチル−4,5−エポキシペンチル(メタ)アクリレート、5−メチル−5,6−エポキシヘキシル(メタ)アクリレート、α−エチルアクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、クロトニルグリシジルエーテル、(イソ)クロトン酸グリシジルエーテル、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート、N−(3,5−ジメチル−4−グリシジル)ベンジルアクリルアミド、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、2,3−ジグリシジルオキシメチルスチレン、2,4−ジグリシジルオキシメチルスチレン、2,5−ジグリシジルオキシメチルスチレン、2,6−ジグリシジルオキシメチルスチレン、2,3,4−トリグリシジルオキシメチルスチレン、2,3,5−トリグリシジルオキシメチルスチレン、2,3,6−トリグリシジルオキシメチルスチレン、3,4,5−トリグリシジルオキシメチルスチレン、2,4,6−トリグリシジルオキシメチルスチレン等が挙げられる。
ヒドロキシル基を含むオキサゾリジン化合物としては、3−(2−ヒドロキシエチル)−2,2−スピロシクロヘキシル−1,3−オキサゾリジン等が挙げられる。カルボキシル基を含むオキサゾリジン化合物としては、3−(2−カルボキシエチル)−2,2−スピロシクロヘキシル−1,3−オキサゾリジン等が挙げられる。これらは1種類の化合物を用いても、2種類以上の化合物を組み合わせて用いてもよい。
重合体(A−1)中のオキサゾリジニル基の濃度は重合体1gあたり0.2〜4.0mmolが好ましい。オキサゾリジニル基の濃度が0.2mmol以上であると感光性組成物の薬品耐性に優れ、4.0mmol以下であると重合体(A−1)の経時安定性に優れる。
感光性組成物にアルカリ可溶性を付与するためには、オキサゾリジニル基を含むラジカル重合体(A−1)にアルカリ可溶性官能基を含むことが好ましい。感光性組成物中での溶解性が高くなるために、感光性組成物の透明性が良好になったり、光重合性官能基を含む化合物(B)と反応しやすくなって薬品耐性が良好になったりする点からも好ましい。
単量体(a)を重合する際にアルカリ可溶性官能基を含む単量体を用いることで、重合体(A−1)中にアルカリ可溶性官能基を導入することができる。
アルカリ可溶性官能基を含む単量体としては、カルボキシル基を含む単量体、リン酸基を含む単量体、スルホン酸基を含む単量体、活性メチレン基を含む単量体、フェノール性水酸基を含む単量体などが挙げられ、重合体(A−1)中のオキサゾリジニル基の安定性が良好であるため、弱酸である活性メチレン基を含む単量体、フェノール性水酸基を含む単量体が好ましい。
カルボキシル基を含む単量体は、上述したものと同様のものを用いることができる。
活性メチレン基を含む単量体としては、例えば
(メタ)アクリル酸2−(1,3−ジオキソブトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(1,3−ジオキソブトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸3−(1,3−ジオキソブトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(1,3−ジオキソブトキシ)ブチル、(メタ)アクリル酸3−(1,3−ジオキソブトキシ)ブチル、(メタ)アクリル酸4−(1,3−ジオキソブトキシ)ブチル等が挙げられる。
フェノール性水酸基を含む単量体としては、例えば
4−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルアミド、p−ヒドロキシスチレン等が挙げられる。
これらは1種類の化合物を用いても、2種類以上の化合物を組み合わせて用いてもよい。
重合体(A−1)が活性メチレン基またはフェノール性水酸基を含む場合、その濃度は重合体1gあたり1.0〜4.5mmolが好ましい。活性メチレン基またはフェノール性水酸基の濃度が1.0mmol以上であると感光性組成物のアルカリ現像を行う際の現像速度が遅くなりすぎず、4.5mmol以下であると共重合するオキサゾリジニル基の濃度が低くなりすぎないため、感光性組成物の薬品耐性に優れるためである。
オキサゾリジニル基を含むラジカル重合体(A−1)には光重合性官能基を含んでいても良い。光重合性官能基を含むことで、感光性組成物の薬品耐性を向上させたり、現像時の露光部の剥がれを抑制することが可能な場合がある。
単量体(a)として用いることができるその他の単量体としては、例えば
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2,2,4−トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロぺンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロ−[5.2.1.0(2,6)]−デカニル(メタ)アクリレート、トリシクロ−[5.2.1.0(2,6)]−デカニルオキシエチル(メタ)アクリレート等の脂肪族単量体;
フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ロジンアクリレート等の芳香族単量体;
オキセタン(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、(2−エチル−2−メチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、1,4−ジオキサスピロ[4,5]デカ−2−イル)メチル(メタ)アクリレート、2−メタクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、3−メタクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、5−メタクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン、β−メタクリロイルオキシ−β−メチル−δ−バレロラクトン、β−メタクリロイルオキシ−β−メチル−γ−ブチロラクトン、2−(1−メタクリロイルオキシ)エチル−4−ブタノリド、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド等の複素環を含む単量体;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2(又は3)−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2(又は3又は4)−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート及びシクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、及びエチル−α−ヒドロキシメチルアクリレートなどのアルキル−α−ヒドロキシアルキルアクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレート類;
N−(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミドなどのN−(ヒドロキシアルキル)(メタ)アクリルアミド等の水酸基を有する(メタ)アクリルアミド類;
2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−(又は3−)ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−(又は3−又は4−)ヒドロキシブチルビニルエーテル等の水酸基を有するビニルエーテル類;
2−ヒドロキシエチルアリルエーテル、2−(又は3−)ヒドロキシプロピルアリルエーテル、2−(又は3−又は4−)ヒドロキシブチルアリルエーテル等の水酸基を有するアリルエーテル類;
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、1−(t−ブチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、2−(t−ブチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、2,2,6,6−テトラメチルピペリジンー4−イル(メタ)アクリレート、N−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル)(メタ)アクリルアミド等のアミノ基を含む単量体;
ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールを含む単量体;
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、イソブチル(メタ)アクリルアミド、t−ブチル(メタ)アクリルアミド、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルホリン等の非置換もしくはN置換型(メタ)アクリルアミド類;
(メタ)アクリロニトリル等のニトリル類;
片末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー、片末端メタクリロイル化ポリスチレンオリゴマー、および片末端メタクリロイル化ポリエチレングリコール等の重合性オリゴマー類;
スチレン、α−メチルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、クロロメチルスチレン、ビニルトルエン、インデン等のスチレン類;
エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニル類;
N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド等のN置換マレイミド類;
等が挙げられる。
重合体(A−1)の質量平均分子量(Mw)は、2000〜70000が好ましく、4000〜50000がさらに好ましい。重量平均分子量が2000以上であると感光性組成物の薬品耐性に優れ、重量平均分子量が70000以下であると感光性組成物が低粘度になりやすく塗工が容易であり、また、アルカリ現像を行う際の現像速度が遅くなりすぎないためである。
なお、本実施形態における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求め、ポリスチレン換算した値である。より具体的には、後述する実施例に記載の測定方法により求めた値を示している。
<<光重合性官能基を含む化合物(B)>>
本実施形態の光重合性官能基を含む化合物(B)は、オキサゾリジニル基を含まず、光重合性官能基を含んでいれば特にその構造が限定されるものではなく、単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。低分子であっても高分子であっても良く、感光性組成物に求められる粘度や、硬化物の硬度、密着性、パターニング性に合わせて、低分子と高分子を使い分けたり、併用してその比率を調整することができる。また、感光性組成物にアルカリ現像性を付与するためには、前述した通り光重合性官能基を含む化合物(B)中にアルカリ可溶性官能基を含むことが好ましい。
光重合性官能基としては、アクリロイル基、メタクリロイル基、マレイミド基、スチリル基、無水マレイン酸残基、ビニルエーテル基、アリルエーテル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜10のアルキニル基などが挙げられる。感光性組成物の薬品耐性の点からアクリロイル基を用いることが好ましい。光重合性官能基として異なる官能基、例えばアクリロイル基とメタクリロイル基を一つの化合物中に含んでいても良いし、一種類の官能基をもつ化合物を混合して使用してもよい。
アクリロイル基は、化合物(A)との反応性が良好であるため、感光性組成物を低温で硬化することが望まれる実施形態に特に好適に用いることができる。また、感光性組成物が着色剤を含有するために光硬化性が低下する実施形態においても、薬品耐性向上の効果が得られ易い。
光重合性官能基を含む化合物(B)は、感光性組成物の固形分の合計100質量部中、5〜95質量部の量で用いることが好ましく、10〜80質量部がより好ましく、15〜70質量部がさらに好ましい。5質量部以上用いると、薬品耐性が得やすく、フォトリソグラフィーの現像工程で露光部が現像液に溶解しにくくなる。95質量部以下用いると、露光時の硬化収縮が抑制され基材への密着性が良好になりやすく、オキサゾリジニル基を含む化合物(A)の量が十分に用いられるために薬品耐性が良好になりやすいためである。
本実施形態の感光性組成物をネガ型のフォトレジストとして使用する場合は、光重合性官能基を含む化合物(B)が低分子量である場合は、アクリレート基を含み、感光性組成物の固形分の合計100質量部中、5〜80質量部で使用することが好ましく、10〜50質量部がさらに好ましい。光重合性官能基を含む化合物(B)が高分子量である場合は、アクリレート基を含み、化合物(B)中にカルボキシル基、活性メチレン基、フェノール性水酸基のいずれかをさらに含み、かつ感光性組成物の固形分の合計100質量部中、3〜70質量部で使用することが好ましく、5〜60質量部がより好ましく、5〜40質量部がさらに好ましい。
本実施形態の感光性組成物を後述するカラーフィルタ用感光性組成物として使用する場合、光重合性官能基を含む化合物(B)が低分子量である場合は、カラーフィルタ用感光性組成物中の着色剤100質量部に対して、10〜300質量部の量で用いることが好ましく、10〜200質量部の量で用いることが好ましい。光重合性官能基を含む化合物(B)が高分子量である場合、着色剤100質量部に対して、20〜400質量部の量で用いることが好ましく、50〜250質量部の量で用いることがさらに好ましい。
オキサゾリジニル基を含む化合物(A)と光重合性官能基を含む化合物(B)との比率は、熱硬化を効率よく行い感光性組成物の薬品耐性を良好にするため、光重合性官能基のモル数1に対して、オキサゾリジニル基のモル数が0.05〜2であることが好ましい。0.05以上用いることで、オキサゾリジニル基による熱硬化が起こりやすく、薬品耐性が良好になる傾向があり、2以下用いることで、感光性組成物の安定性が良好になる傾向がある。
光重合性官能基を含む化合物(B)のうち、低分子量のものとしては、単官能または多官能のモノマーまたはオリゴマーを挙げることができる。光重合性官能基として好ましい(メタ)アクリロイル基を含む化合物としては例えば、前記オキサゾリジニル基を含むラジカル重合体(A−1)を合成する際に用いられる単量体(a)として例示したもののうち、オキサゾリジニル基を含む単量体(a−1)を除いた(メタ)アクリロイル単量体等が挙げられる。
また、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレートなどの二官能(メタ)アクリレート類;
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどの三官能(メタ)アクリレート類;
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトールデカ(メタ)アクリレート、ペンタペンタエリスリトールドデカ(メタ)アクリレートなどの四官能以上の(メタ)アクリレート類;
多官能イソシアネートとヒドロキシル基を含む(メタ)アクリレート単量体を反応させて得られる多官能(メタ)アクリレート類;
エポキシ樹脂とカルボキシル基を含む(メタ)アクリレート単量体とを反応させたり、フェノール樹脂とエポキシ基を含む(メタ)アクリレート単量体とを反応させたりして得られるエポキシ(メタ)アクリレート類等が挙げられる。
(メタ)アクリロイル基を含む化合物にはアルカリ可溶性官能基を有していても良い。
光重合性官能基を含む化合物(B)にはポリマーを用いてもよい。感光性組成物は透明性が高いことが望ましく、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上のポリマーが用いられる。例えば、ポリ(メタ)アクリレート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリシロキサン、ポリエーテル、無水マレイン酸を含む共重合体、エポキシ樹脂等に光重合性官能基を導入したもの等を用いることができ、これらは単独で使用してもよく、混合物を使用することもできる。ポリマーは直鎖、分岐、星状などいずれでもよく、また、熱可塑性、熱硬化性のいずれでもよい。
光重合性官能基を含む化合物(B)が高分子量である場合は、重量平均分子量(Mw)は、2000〜50000が好ましく、4000〜30000がより好ましい。Mwが2000以上であると感光性組成物の薬品耐性が良好になりやすく、50000以下であると低粘度となり、塗工が容易になるためである。
分子量や共重合組成の制御によって感光性組成物の現像性の制御が容易である点、および感光性組成物の透明性が優れている点からポリ(メタ)アクリレートであることが好ましい。ポリ(メタ)アクリレートは(メタ)アクリレート以外のコモノマー由来の構造を含んでいてもよい。また、光重合性官能基としては(メタ)アクリロイル基が好ましい。さらに、光重合性官能基を含む化合物(B)がアルカリ可溶性官能基を含むことが好ましいく、アルカリ可溶性官能基としてはカルボキシル基、活性メチレン基、フェノール性水酸基が好ましく活性メチレン基、フェノール性水酸基がさらに好ましい。
化合物(B)に光重合性官能基を導入する方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
プレポリマーについては特に限定なく、アクリル系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、ポリエーテル系、天然ゴム、ブロック共重合体ゴム、シリコーン系などの各ポリマーを用いることができる。
光重合性官能基を導入する方法としては、例えば、プレポリマー中のカルボキシル基、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、活性メチレン基に、エポキシ基、イソシアネート基、アルデヒド基を含む単量体を反応させる方法や、その逆の組み合わせを利用する方法が挙げられる。
アルカリ可溶性官能基を導入する方法としては、例えば、プレポリマーを重合する際にカルボキシル基を含む単量体、活性メチレン基を含む単量体、フェノール性水酸基を含む単量体等を共重合する方法や、プレポリマー中のヒドロキシル基、アミノ基等に、カルボン酸無水物中の酸無水物基を反応させてカルボキシル基を生成させる方法等が挙げられる。
<<光重合開始剤(C)>>
本実施形態の光重合開始剤(C)は、紫外線照射によりラジカルが発生し、感光性組成物中の光重合性官能基の重合を開始させるために用いられものであれば特にその構造が限定されるものではない。例えば、
4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、特開昭54−99185、特開昭63−264560、特開平10−29977に記載の化合物等のアセトフェノン系化合物、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物、チオキサントン、2−クロルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン、特公昭59−1281、特公昭61−9621、特開昭60−60104に記載の化合物等のトリアジン系化合物、1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)フェニル−,2−(O−ベンゾイルオキシム)〕、特開2001−264530、特開2001−261761、特開2000−80068、特開2001−233842、特表2004−534797、特開2006−342166、特開2008−094770、特開2009−40762、特開2010−15025、特開2010−189279、特開2010−189280、特表2010−526846、特表2010−527338、特表2010−527339、USP3558309号明細書(1971年)、USP4202697号明細書(1980年)、特開昭61−24558、特表2012−519191、特表2012−526185、特表2013−543875、特開2011−209710に記載の化合物等のオキシムエステル系化合物、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド等のホスフィン系化合物、2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−メトキシフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(p−メチルフェニル)ビイミダゾール、特開昭55−127550、特開昭60−202437に記載の化合物等のイミダゾール系化合物、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン系化合物、特開平2−157760記載の化合物等のボレート系化合物、カルバゾール系化合物、特開昭61−151197記載の化合物等のチタノセン系化合物、特開昭59−1504号、特開昭61−243807に記載の化合物等の有機過酸化物、特公昭43−23684、特公昭44−6413、特公昭47−1604、USP第3567453号明細書に記載の化合物等のジアゾニウム化合物、USP第2848328号明細書、USP第2852379号明細書、USP第2940853号明細書に記載の化合物等の有機アジド化合物、特公昭36−22062、特公昭37−13109、特公昭38−18015、特公昭45−9610に記載の化合物等のオルト−キノンジアジド類、特公昭55−39162、特開昭59−140203、「マクロモレキュルス(MACROMOLECULES)」、第10巻、第1307頁(1977年)に記載のヨードニウム化合物をはじめとする各種オニウム化合物、特開昭59−142205に記載の化合物等のアゾ化合物、特開平1−54440号公報、ヨーロッパ特許第109851号明細書、ヨーロッパ特許第126712号明細書、「ジャーナル・オブ・イメージング・サイエンス(J.IMAG.SCI.)」、第30巻、第174頁(1986年)に記載の化合物等の金属アレン錯体、「コーディネーション・ケミストリー・レビュー(COORDINATION CHEMISTRY REVIEW)」、第84巻、第85〜第277頁(1988年)、特開平2−182701に記載のルテニウム等の遷移金属を含有する遷移金属錯体、特開平3−209477に記載の化合物等のアルミナート錯体、四臭化炭素や特開昭59−107344に記載の化合物等の有機ハロゲン化合物、特開平5−255347に記載のスルホニウム錯体またはオキソスルホニウム錯体等が挙げられる。
これらの光重合開始剤(C)は1種または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。光重合開始剤(C)は、感光性組成物中の固形分100質量部中において、0.01〜60質量部が好ましく、0.01〜10質量部がより好ましく、さらに好ましくは0.03〜7質量部である。光重合性、すなわち重合反応の進行の観点から0.01質量部以上であることが好ましく、開始剤の黄変の影響による透明性の低下の抑制の観点から、10質量部以下であることが好ましい。
さらに、本実施形態の感光性組成物には、増感剤を含有させることができる。増感剤としては例えば、
カルコン誘導体やジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン類、ベンジルやカンファーキノン等に代表される1,2−ジケトン誘導体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オキソノ−ル誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリールメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリニルポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体、ミヒラーケトン誘導体、ビイミダゾール誘導体等が挙げられる。
さらに具体例には、大河原信ら編、「色素ハンドブック」(1986年、講談社)、大河原信ら編、「機能性色素の化学」(1981年、シーエムシー)、池森忠三朗ら編、「特殊機能材料」(1986年、シーエムシー)に記載の増感剤が挙げられるがこれらに限定されるものではない。また、その他、紫外から近赤外域にかけての光に対して吸収を示す増感剤を含有させることもできる。増感剤は、任意の比率で二種以上の増感剤を含んでいてもかまわない。
増感剤は、感光性組成物中の光重合開始剤(C)100質量部に対して、0.1〜150質量部の量を用いることが好ましく、1〜100質量部の量で用いることがより好ましい。
本実施形態の感光性組成物を後述するカラーフィルタ用感光性組成物として使用する場合、カラーフィルタ用感光性組成物において、光重合開始剤(C)の質量〔Ia〕と、光重合性官能基を含む化合物(B)のうち低分子量のものの質量〔M〕との比率〔Ia/M〕は、0.03〜1.00であることが好ましく、0.04〜0.95であることがより好ましい。
さらに、カラーフィルタ用感光性組成物が増感剤を含有する場合には、光重合開始剤(C)および増感剤の合計質量〔Ib〕と光重合性官能基を含む化合物(B)のうち、低分子量のものの質量〔M〕との比率〔Ib/M〕は、0.04〜1.50であることが好ましく、0.05〜1.45であることがより好ましい。
〔Ia/M〕が0.03以上、〔Ib/M〕が0.04以上であると感度が高く良好である。また、〔Ia/M〕が1.00以下、〔Ib/M〕が1.50以下のとき、パタ−ン形状の直線性や解像性がより優れている。
<<ブロックイソシアネート基を含む化合物(D)>>
ブロックイソシアネート基を含む化合物(D)は、オキサゾリジニル基を含む化合物(A)が加水分解して生成するアルカノールアミンとウレタン化反応またはウレア化反応させ、硬化物の薬品耐性を向上させるために用いることが好ましい。
ブロックイソシアネート基を含む化合物(D)としては、イソシアネート基を有する化合物をラクタム系、オキシム系、アルコール系、アミン系、活性メチレン系又はフェノール系等のブロック基を有する化合物によりブロック化した化合物等が挙げられる。
ブロック基を有する化合物としては、低い硬化温度で薬品耐性を付与できる点からアミン系、活性メチレン系が好ましい。
イソシアネート基を有する化合物としては、例えば
メチルイソシアネート、ブチルイソシアネート、ヘキシルイソシアネート、ヘプチルイソシアネート、ラウリルイソシアネート、ステアリルイソシアネート、フェニルイソシアネート、シクロプロピルイソシアネート、フェネチルイソシアネート、トシルイソシアネート、アクリロイルオキシエチルイソシアネート、メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、ビニルイソシアネート、アリルイソシアネート、2−(2−アクリロイルオキシエチルオキシ)エチルイソシアネート、2−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)エチルイソシアネート、1,1−ビス(アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート、1,1−ビス(メタクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート等の単官能イソシアネート類;
トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、トリジンイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソプロピリデンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、3−(2’−イソシアナトシクロヘキシル)プロピルイソシアネート、ジアニシジンイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、ダイマージイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の二官能イソシアネート類;
リジントリイソシアネート、トリス(イソシアナトフェニル)メタン、トリス(イソシアナトフェニル)チオホスフェート等の三官能イソシアネート類;
上記多官能のイソシアネートのビウレット、ウレトジオン、イソシアヌレート、アダクト体、前述のイソシアネート基を含む単量体の重合体などが挙げられる。
<<アルカリ可溶性官能基を含む化合物(E)>>
アルカリ可溶性官能基を含む化合物(E)は、感光性組成物をフォトリソグラフィーでパターン形成する際のアルカリ現像性を付与するために用いられる。感光性組成物をアルカリ現像型のネガ型フォトレジストとして使用し、かつ必須成分であるオキサゾリジニル基を含む化合物(A)および/または光重合性官能基を含む化合物(B)のいずれにもアルカリ可溶性官能基を含まない場合には、化合物(E)を用いることが必須であるが、それ以外の場合は任意に使用することができる。
アルカリ可溶性官能基を含む化合物(E)はオキサゾリジニル基、光重合性基、ブロックイソシアネート基は含まずにアルカリ可溶性官能基を含んでいれば特にその構造が限定されるものではない。低分子であっても高分子であっても良いが、末端および/または側鎖にアルカリ可溶性官能基を有する高分子であることが好ましく、カルボキシル基、活性メチレン基、フェノール性水酸基を含むポリマーであることがより好ましく、活性メチレン基、フェノール性水酸基を含むポリマーであることがさらに好ましい。ポリマーは直鎖、分岐、星状のいずれでもよく、また、熱可塑性、熱硬化性のいずれでもよい。例えば、ポリ(メタ)アクリレート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリシロキサン、ポリエーテル、無水マレイン酸を含む共重合体、エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、混合物を使用することもできる。高分子は直鎖、分岐、星状などいずれでもよく、また、熱可塑性、熱硬化性のいずれでもよい。感光性組成物の透明性が優れている点からポリ(メタ)アクリレートであることがさらに好ましい。
具体的には、前記アルカリ可溶性官能基を含む単量体として挙げた単量体と、その他の単量体とを含む単量体を重合して得られる共重合体などを用いることができる。
本実施形態の感光性組成物は、発明の目的を損なわない範囲でさらに、以下のような材料を加えることができる。
<その他の樹脂>
本実施形態の感光性組成物は、必要に応じて、オキサゾリジニル基、光重合性官能基、アルカリ可溶性官能基、ブロックイソシアネート基のいずれをも含まないその他の樹脂を含有していても良い。例えば熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン、ポリブタジエン、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、特開2012−198527等に記載のβ−ヒドロキシアルキルアミド、特開2017−194662等に記載のフリル基を含む化合物等が挙げられる。
<有機溶剤>
感光性組成物を塗工する際のハンドリングをよくするために、有機溶剤を使用してもよい。例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、シクロヘキサン、ヘキサン、オクタン、ジクロロメタン、クロロホルム、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、などが挙げられる。これらは、1種または2種以上を併用して用いることができる。
中でも、他の構成要素の溶解性が良好であることから、ケトン系、エステル系、エーテル系の溶剤を用いることが好ましい。
有機溶剤の使用量は、感光性組成物の固形分濃度を5〜50質量%とする量を使うのが好ましい。感光性組成物の固形分濃度をこのような範囲とすることにより、より均一な厚さの、平滑性の高い膜あるいは微細パターンを提供することができる。すなわち、固形分濃度が50質量%以下であると、感光性組成物を塗工する際のレベリング性や、得られる膜あるいは微細パターンの平滑性、透明性の観点で好ましく、一方、固形分濃度が5質量%以上であると、所定の厚さの膜およびパターンが得られ易い。
<多官能チオール>
感光性組成物には、多官能チオールを含有することができる。多官能チオールは、チオール(SH)基を2個以上有する化合物である。
多官能チオールは上述の光重合開始剤(C)とともに使用することにより、光照射後のラジカル重合過程において、連鎖移動剤として働き、酸素による重合阻害を受けにくいチイルラジカルが発生するので、得られる感光性組成物は高感度となる。特にSH基がメチレン、エチレン基等の脂肪族基に結合した多官能脂肪族チオールが好ましい。
<紫外線吸収剤または重合禁止剤>
感光性組成物には、紫外線吸収剤または重合禁止剤を含有することができる。紫外線吸収剤または重合禁止剤を含有することで、パターンの形状と解像性を制御することができる。
<レベリング剤>
感光性組成物には、透明基板上での組成物のレベリング性をよくするため、レベリング剤を添加することが好ましい。レベリング剤としては、主鎖にポリエーテル構造又はポリエステル構造を有するジメチルシロキサンが好ましい。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、東レ・ダウコーニング社製FZ−2122、ビックケミー社製BYK−330などが挙げられる。主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、ビックケミー社製BYK−310、BYK−370などが挙げられる。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンと、主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンとは、併用することもできる。
<アミン系化合物>
カラーフィルタ用感光性組成物には、溶存している酸素を還元する働きのあるアミン系化合物を含有させることが好ましい。このようなアミン系化合物としては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルパラトルイジン等が挙げられる。
<その他>
必要に応じて、熱硬化性樹脂に併用する硬化剤、光安定剤、酸化防止剤、無機フィラー、接着性付与剤、界面活性剤、貯蔵安定剤等などの添加剤を加えてもよい。これらの添加剤は、樹脂組成物の目的を損なわない範囲で任意の量を加えることができる。
<<透明絶縁膜用感光性組成物>>
本発明の感光性組成物は、上記の通り耐薬品性に優れた膜およびパターンが形成できることから、タッチパネル層間絶縁膜用コーティング剤として用いることもできる。
タッチパネル層間絶縁膜は、タッチパネルの部材であるITO電極を保護し、ITO電極間の絶縁性を保つために設けられる。本発明のタッチパネル層間絶縁膜用コーティング剤は、本発明の感光性組成物を必須成分として含み、耐薬品性、耐熱性、絶縁性、硬度、密着性などの要求物性を満たすために下記のような添加剤を使用することが好ましい。
<密着向上剤>
透明電極との密着性を高めるためにシランカップリング剤等の密着向上剤を含有させることが好ましい。密着向上剤としては、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。
中でもシラン系の添加剤を含むと透明電極などとの密着性が向上するため好ましく、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランがより好ましく、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランが特に好ましい。
密着向上剤は、感光性組成物の固形分の合計100重量部中、0.1〜10重量部の量で用いることが好ましい。0.1重量部以上添加することで密着性改善効果が得られやすく、10重量部以下添加することで感光性組成物中の必須成分であるオキサゾリジニル基を含む化合物(A)、光重合性官能基を含む化合物(B)、光重合開始剤(C)の量が減少することがなく、薬品耐性が良好になりやすい。
<無機酸化物微粒子>
硬度を付与するため、無機酸化物微粒子を含有させることが好ましい。無機酸化物微粒子は、得られる硬化性組成物の硬化被膜の無色性の観点から、ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、チタニウム、亜鉛、インジウム、スズ、アンチモンおよびセリウムよりなる群から選ばれる少なくとも一つの元素の酸化物粒子であることが好ましい。なかでも透過率の観点から、ケイ素、ジルコニウム、またはアルミニウムの酸化物粒子が好ましく、とくにケイ素の酸化物粒子が好ましい。
無機酸化物微粒子の添加量は感光性組成物の固形分の合計100重量部中、10〜40重量部が好ましく、15〜35重量部がさらに好ましい。添加量が10重量部以上にすることで硬度の向上などの効果が得られやすく、40重量部以下にすることで、密着性の低下を抑制しやすい。
<<カラーフィルタ用感光性組成物>>
本実施形態の感光性組成物を着色し、カラーフィルタ等に使用するために、着色剤を添加してもよい。
<着色剤>
カラーフィルタ用感光性組成物に含有される着色剤としては、有機または無機の顔料及び染料を、単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。顔料のなかでは、発色性が高く、且つ耐熱性の高い顔料が好ましく、通常は有機顔料が用いられるがこれに限定されるものではない。
以下に、カラーフィルタセグメントやブラックマトリックスの作製に使用可能な有機顔料の具体例を、カラーインデックス番号で示す。
赤色フィルタセグメントを形成するための赤色感光性組成物には、例えばC.I.Pigment Red 7、9、14、41、48:1、48:2、48:3、48:4、81:1、81:2、81:3、97、122、123、146、149、166、168、176、177、178、179、180、184、185、187、192、200、202、207、208、209、210、215、216、217、220、221、223、224、226、227、228、240、242、246、254、255、264、269、272、279等の赤色顔料を用いることができる。赤色感光性組成物には、黄色顔料、オレンジ顔料を併用することができる。
また、キサンテン系、アゾ系、ジスアゾ系、アントラキノン系などの赤色染料も使用できる。具体的には、C.I.アシッド レッド 52、87、92、289、338などのキサンテン系酸性染料の造塩化合物等が挙げられる。
さらに後述する緑色顔料を色度調整用に併用することができる。
黄色顔料としては、例えばC.I.Pigment Yellow 1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、20、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、86、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、125、126、127、128、129、137、138、139、147、148、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、199、213、214等を用いることができる。
また、キノリン系、アゾ系、ジスアゾ系、メチン系などの黄色染料も使用できる。
また、これらの黄色顔料は、単独または2種以上を組み合わせて、イエロー色フィルタセグメントを形成するためのイエロー色感光性組成物に用いることができる。
赤色フィルタセグメントを形成するための赤色感光性組成物にはオレンジ色顔料としては、例えばC.I.Pigment orange 36、38、43、51、55、59、61、71、73等を用いることができる。
また、これらのオレンジ色顔料は、単独または2種以上を組み合わせて、オレンジ色フィルタセグメントを形成するためのオレンジ色感光性組成物に用いることができる。
緑色フィルタセグメントを形成するための緑色感光性組成物には、例えばC.I.Pigment Green 7、10、36、37および58、アルミニウムフタロシアニン顔料等の緑色顔料を用いることができる。緑色感光性組成物には先述した黄色顔料を併用することができる。
青色フィルタセグメントを形成するための青色感光性組成物には、例えばC.I.Pigment Blue 15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64、80等の青色顔料を用いることができる。
青色感光性組成物には、C.I.Pigment Violet 1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等の紫色顔料を併用することができる。さらにC.I.Pigment Red81、81:1、81:2、81:3、81:4、81:5などのローダミン系染料の金属レーキ顔料を併用できる。また青色や紫色を呈する塩基性染料、酸性染料の造塩化合物を使用することもできる。
さらに先述した黄色顔料を色度調整用に併用することができる。
シアン色フィルタセグメントを形成するためのシアン色感光性組成物には、例えばC.I. Pigment Blue15:1、15:2、15:4、15:3、15:6、16、80等の青色顔料を用いることができる。
マゼンタ色フィルタセグメントを形成するためのマゼンタ色感光性組成物には、例えばC.I. Pigment Violet 1、19、C.I.Pigment Red 81、144、146、177、169等の紫色顔料および赤色顔料を用いることができる。マゼンタ色感光性組成物には、黄色顔料を併用することができる。
ブラックマトリックスを形成するための黒色感光性組成物には、例えばカーボンブラック、アニリンブラック、アントラキノン系黒色顔料、ペリレン系黒色顔料、具体的には C.I.ピグメントブラック1、6、7、12、20、31等を用いることができる。黒色感光性組成物には、赤色顔料、青色顔料、緑色顔料の混合物を用いることもできる。黒色顔料としては、価格、遮光性の大きさからカーボンブラックが好ましく、カーボンブラックは、樹脂などで表面処理されていてもよい。また、色調を調整するため、黒色感光性組成物には、青色顔料や紫色顔料を併用することができる。
また、無機顔料としては、硫酸バリウム、亜鉛華、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑、アンバー、チタンブラック、合成鉄黒、酸化チタン、四酸化鉄などの金属酸化物粉、金属硫化物粉、金属粉等が挙げられる。無機顔料は、彩度と明度のバランスを取りつつ良好な塗布性、感度、現像性等を確保するために、有機顔料と組み合わせて用いることが好ましい。また、調色のため、耐熱性を低下させない範囲内で染料を含有させることができる。
カラーフィルタ用感光性組成物の全不揮発成分を基準(100質量%)として、好ましい着色剤の濃度は、充分な色再現性を得る観点から5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、最も好ましくは15質量%以上である。また感光性組成物の安定性が良くなることから、好ましくは着色剤成分の濃度は90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、最も好ましくは70質量%以下である。
また、一実施形態においてはカラーフィルタ用感光性組成物の全不揮発成分を基準(100質量%)として、着色剤成分の濃度が、25質量%以上であることがさらに好ましく、30質量%以上が特に好ましく、35質量%以上が最も好ましい場合もある。本実施形態によれば、着色剤成分の濃度が高い場合であっても、薬品耐性を付与できるという利点がある。
上記実施形態の一例として、赤色感光性組成物においては25質量%から55質量%、緑色感光性組成物においては25質量%から55質量%が好ましい。青色感光性組成物においては、低着色剤濃度においても充分な色再現性が得られることがあるため、10質量%から40質量%が好ましい。
一方で、カラーフィルタ用感光性組成物中の着色剤成分の濃度が上記よりも低い場合においても、色材の種類によっては光ラジカル重合を阻害し、良好な薬品耐性が得られにくい場合があり、本実施形態によればこの場合でも良好な薬品耐性が得られるという利点がある。
<<感光性組成物の製造方法>>
本実施形態の感光性組成物は、オキサゾリジニル基を含む化合物(A)と、光重合性官能基を含む化合物(B)と、光重合開始剤(C)と、必要に応じてブロックイソシアネート基を含む化合物(D)、アルカリ可溶性官能基を含む化合物(E)、その他の成分とを混合、撹拌することによって作製することができる。
本実施形態の感光性組成物をカラーフィルタ、カラーフィルタ保護膜、フォトスペーサー、液晶配向用突起、マイクロレンズ、タッチパネル用絶縁膜等のディスプレイ用のコーティング剤、フォトレジストなどとして用いる場合、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵、異物の除去を行うことが好ましい。
<カラーフィルタ用感光性組成物の製造方法>
本実施形態の感光性組成物に着色剤を添加して、カラーフィルタ用感光性組成物として用いる場合、溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジスト材の形態で調製することができる。着色レジスト材は、オキサゾリジニル基を含む化合物(A)、光重合性官能基を含む化合物(B)、光重合開始剤(C)、必要に応じてアルカリ可溶性官能基を含む化合物(E)、有機溶剤を含有する組成物中に着色剤を分散させたものである。カラーフィルタ用感光性組成物は、顔料、染料などの着色剤を樹脂などの色素担体および/または溶剤中に三本ロールミル、二本ロールミル、サンドミル、ニーダー、アトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散して顔料分散体を製造し、該顔料分散体にオキサゾリジニル基を含む化合物(A)、光重合性官能基を含む化合物(B)、光重合開始剤(C)、必要に応じてアルカリ可溶性官能基を含む化合物(E)、有機溶剤、場合によっては、ブロックイソアネート基を含む化合物(D)、その他成分を混合攪拌して製造することができる。また、2種以上の顔料を含む感光性着色組成物は、各顔料分散体を別々に色素担体および/または溶剤中に微細に分散したものを混合し、さらにオキサゾリジニル基を含む化合物(A)、光重合性官能基を含む化合物(B)、光重合開始剤(C)、必要に応じてアルカリ可溶性官能基を含む化合物(E)、有機溶剤等を混合攪拌して製造することができる。
オキサゾリジニル基を含む化合物(A)と光重合性官能基を含む化合物(B)とは、顔料分散体を製造する際の色素担体として使用してもよい。
顔料を樹脂などの色素担体および/または溶剤中に分散する際には、適宜、樹脂型顔料分散剤、界面活性剤、顔料誘導体等の分散助剤を含有させることができる。分散助剤は、顔料の分散に優れ、分散後の顔料の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いて顔料を樹脂および/または溶剤中に分散してなるカラーフィルタ用感光性組成物を用いた場合には、透明性に優れたカラーフィルタが得られる。
分散助剤は、顔料100質量部に対して、好ましくは0.1〜40質量部、より好ましくは0.1〜30質量部の量で用いる。
<<感光性組成物を使用した硬化物、パターンの製造方法>>
本発明の一態様は、上記の感光性組成物を用いてなる硬化物の製造方法にも関する。本実施形態の製造方法は、
感光性組成物を、基材に塗布し乾燥させる、または、所望の形状に成形する工程と、
基材に塗布し乾燥させた、または、所望の形状に成形した感光性組成物の少なくとも一部に紫外線を照射する、光硬化工程と、
紫外線を照射した感光性組成物を、80〜150℃の温度範囲で硬化させる熱硬化工程と
を少なくとも含む。
本実施形態によれば、薬品耐性に優れ、かつ、保存安定性のバランスに優れた硬化物を製造することができる。
一実施形態では、光硬化工程の後に、現像工程を含むこともできる。
例えば、本実施形態の感光性組成物を、各種基材の片面または両面に塗布し、もしくは金型等を用いて成形し、必要に応じて加熱や減圧などにより乾燥し、紫外線を全面またはフォトマスクを介して部分的に照射し、必要に応じて現像し、80〜150℃において加熱硬化させることで目的の硬化物を得ることができる。
なお、熱硬化工程では、使用する基材の耐熱性に応じて150℃を超える温度で加熱硬化させることも可能である。
本実施形態の感光性組成物をカラーフィルタ保護膜、フォトスペーサー、液晶配向用突起、マイクロレンズ、タッチパネル用絶縁膜等のディスプレイ用のコーティング剤、フォトレジストなどとして用いてディスプレイ部材を製造する方法について説明する。
基材としては、例えば、ガラス、セラミック、ポリカーボネート、ポリエステル、ウレタン、アクリル、ポリアセテートセルロース、ポリアミド、ポリイミド、ポリスチレン、エポキシ樹脂、ポリオレフィン、ポリシクロオレフィン、ポリビニルアルコール、ステンレス等の各種金属、などが挙げられる。
これらのディスプレイ部材を製造する際の厚さとしては、乾燥状態で0.005〜30μmとするのが好ましく、0.01〜20μmとするのがより好ましく、0.1〜10μmとするのが特に好ましい。厚さをこのような範囲とすることにより、適度な機械的強度や耐熱性が得られるとともに、光の透過率を損なうおそれが少ない。
本実施形態の感光性組成物をガラス基板、ITO、金属膜、有機膜等に塗布する方法は特に限定されるものでなく、例えば、浸漬法、スプレー法、ロールコート法、ダイコート法、回転塗布法等が使用可能であり、その他、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、グラビア印刷法等の印刷法によっても塗布可能である。フォトリソグラフィーによりパターン形成することも可能である。
本実施形態の感光性組成物を基板に塗布した後の乾燥方法は特に制限されるものではなく、感光性組成物に使用する各構成成分の種類や、添加量(配合量)等によって変えることができる。例えば、減圧乾燥機、オーブン、赤外線加熱機等を使用することが可能である。ネガ型のフォトリソグラフィーを行うためには、未露光部分の現像性を悪化させないために、乾燥時に加熱されない減圧乾燥機を使用することが好ましい。オーブンや赤外線加熱機等を使用して加熱する場合は温度が40〜80℃で、1分〜1時間の条件で乾燥するのが好ましい。感光性組成物の架橋による現像残渣の発生を抑制する観点では、加熱温度は60℃以下が好ましく、50℃以下がより好ましい。
光硬化方法についても、特に制限されるものではないが、例えば、光源として高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、無電極ランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ、エキシマランプ等を使用して紫外線を照射することが可能である。そして、その照射条件も、感光性組成物に使用する各構成成分の種類や、添加量(配合量)等によって変えることができるものの、通常、紫外線の照射量は、10〜500mJ/cmが好ましく、20〜300mJ/cmがより好ましい。
現像に関しては、溶剤またはアルカリ現像液を使用することができ、アルカリ現像液としては炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の水溶液が使用され、ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリを用いることもできる。また、現像液には、消泡剤や界面活性剤を添加することもできる。
現像処理方法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法等を適用することができる。
光硬化後に行う熱硬化に関しては、感光性組成物に使用する各構成成分の種類や、添加量(配合量)等によって変えることができるものの、オキサゾリジニル基を含む化合物(A)中のオキサゾリジニル基が加水分解して生成したアミノ基と、光重合性官能基(B)中の光重合性官能基のうち光硬化の工程で未反応のまま残ったものとが架橋反応する温度が好ましく、温度が80〜150℃の範囲で、0.1〜10時間の条件で加熱硬化するのが好ましい。より低温で硬化させることが望まれる場合は、熱硬化温度を、好ましくは130℃以下、より好ましくは120℃以下、さらに好ましくは110℃以下、特に好ましくは110℃以下とすることができる。
<<その他の用途>>
本発明の感光性組成物の用途はとくに限定されるものではなく、上記で説明したカラーフィルタ、ブラックマトリックスのほかに、カラーフィルタ保護膜、フォトスペーサー、液晶配向用突起、タッチパネル層間絶縁膜、感光性ソルダーレジスト、マイクロレンズ、光学ハードコート、UVインキ、感光性平版印刷版、各種コーティング等などを製造するのに用いることができる。
また、フレキシブルプリント配線板に使用される、補強板用接着剤や層間接着剤、コーティング剤、電磁波シールド用接着剤、感光性光導波路、光熱デュアル硬化型ポッティング剤等にも用いることができる。
以下に、実施例により、本発明の実施形態をさらに具体的に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。なお、実施例における「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を表す。
また、以下の実施例において、重合体の分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)により測定したポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)である。オキサゾリジニル基を含む化合物(A)は、東ソー社製のHLC−8320GPCによって、溶離液は30mMトリエチルアミン及び10mM LiBrのN,N−ジメチルホルムアミド溶液を使用し、カラムはTSKgelSUPER−AW3000(東ソー社製)を使用し、流速0.6ml/分、注入量10μl、カラム温度40℃で測定した。その他の重合体は、東ソー社製のGPC−8020によって、溶離液はテトラヒドロフランを使用し、カラムはTSKgelSuperHM−M(東ソー社製)を3本使用し、流速0.6ml/分、注入量10μl、カラム温度40℃で測定した。
IR測定は、PerkinElmer社製のSpectrum Oneを用いて行った。
不揮発分は、サンプル1gを200℃で10分加熱させた場合の加熱後サンプル質量/加熱前サンプル質量から算出される値を意味する。ただし、市販品の場合においては、製造元指定の方法に基づいて算出される値を採用してもよい。本明細書において固形分と不揮発分は同義である。
<<製造例>>
<オキサゾリジニル基を含む化合物(A)の製造>
[製造例1]
攪拌機、温度計、滴下装置、還流冷却器、ガス導入管を備えた反応容器にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100.0部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら75℃に加熱して、同温度で3−(2−メタクリロキシエチル)−2,2−スピロシクロヘキシル−1,3−オキサゾリジン30.0部、4−ヒドロキシフェニルメタクリレート47.6部、2−メトキシエチルメタクリレート22.4部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2.5部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40.0部の混合物を2時間かけて滴下して重合反応を行った。滴下終了後、さらに75℃で1時間反応させた後、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10.0部に溶解させたものを添加し、その後3時間、同じ温度で攪拌を続け共重合体を得た。室温に冷却後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート250.0部で希釈することにより、不揮発分20%のオキサゾリジニル基を含む化合物溶液A−1を得た。重量平均分子量は25000、数平均分子量は10000であった。
[製造例2〜5]
表1に記載した原料と仕込み量を用いた以外は製造例1と同様にして合成を行い、不揮発分20%のオキサゾリジニル基を含む化合物溶液A−2〜A−5を得た。ただし、A−4は分子量測定ができなかった。
<光重合性官能基を含む化合物(B)の製造>
[製造例6]
攪拌機、温度計、滴下装置、還流冷却器、ガス導入管を備えた反応容器にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100.0部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら75℃に加熱して、同温度で4−ヒドロキシフェニルメタクリレート48.7部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート45.3部、メチルメタクリレート6.0部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2.5部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40.0部の混合物を2時間かけて滴下して重合反応を行った。滴下終了後、さらに75℃で1時間反応させた後、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.5部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10.0部に溶解させたものを添加し、その後3時間、同じ温度で攪拌を続け共重合体を得た。続いて、反応容器に乾燥空気を注入し、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート39.3部、ジブチルスズジラウレート0.35部、メトキノン0.35部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート59.0部を入れ、80℃に加熱して、8時間撹拌を続け、IR測定を行って目的物が生成していることを確認した。室温に冷却後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート348.3部で希釈することにより、不揮発分20%の光重合性官能基を含む化合物溶液B−1を得た。重量平均分子量は25000、数平均分子量は10000であった。
[製造例7、8]
表1に記載した原料と仕込み量を用いた以外は製造例6と同様にして合成を行い、不揮発分20%の光重合性官能基を含む化合物溶液B−2、B−3を得た。
<アルカリ可溶性官能基を含む化合物(E)の製造>
[製造例9、10]
表1に記載した原料と仕込み量を用いた以外は製造例1と同様にして合成を行い、不揮発分20%のアルカリ可溶性官能基を含む化合物溶液E−1、E−2を得た。

表1中の略語について以下に示す。
MA−128:3−(2−メタクリロキシエチル)−2,2−スピロシクロヘキシル−1,3−オキサゾリジン
HQMA:4−ヒドロキシフェニルメタクリレート
M−5300:ω - カルボキシ - ポリカプロラクトン(n ≒ 2)モノアクリレート:アロニックスM−5300(東亞合成社製)
MAA:メタクリル酸
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
MTMA:2−メトキシエチルメタクリレート
MMA:メチルメタクリレート
BzMA:ベンジルメタクリレート
BMA:n−ブチルメタクリレート
V65:2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル):V−65(和光純薬社製)
PGMAc:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
アノン:シクロヘキサノン
AOI:2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート:カレンズMOI(昭和電工社製)
MOI:2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート:カレンズMOI(昭和電工社製)
DBTDL:ジブチルスズジラウレート
MQ:メトキノン
<<感光性組成物>>
<感光性組成物の製造>
[実施例1〜8、比較例1、2]
表2に示した組成、および配合量の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、実施例1〜8、比較例1、2にそれぞれ相当する感光性組成物を得た。表2中の配合量は、有機溶剤を含む溶液としての値である。
<カラーフィルタ用感光性組成物の製造>
[赤色顔料分散体の調製]
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径1mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250MKII」)で5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し赤色顔料分散体P−Rを作製した。
ジケトピロロピロール系顔料:C.I.Pigment Red 254:チバ・ジャパン社製「イルガフォーレッドS3610 CF」 8.96部
アントラキノン系顔料:C.I.Pigment Red 177:チバ・ジャパン社製「クロモフタールレッドL4039」 1.42部
ニッケルアゾ錯体系顔料:C.I.Pigment Yellow 150:ランクセス社製「E4GN」 1.16部
樹脂型顔料分散剤:日本ルーブリゾール社製「ソルスパース20000」 2.29部
ジケトピロロピロール系顔料誘導体 2.69部
アルカリ可溶性官能基を含む化合物溶液E−2 7.66部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 75.82部
[緑色顔料分散体の調製]
下記の組成の混合物を使用し、赤色顔料分散体と同様にして緑色顔料分散体P−Gを作製した。
ハロゲン化亜鉛フタロシアニン系顔料:C.I.Pigment Green 58:DIC社製「FASTOGEN Green A110」 7.53部
モノアゾ系顔料:C.I.Pigment Yellow 150:ランクセス社製「E4GN」 4.14部
樹脂型顔料分散剤:ビックケミー社製「Disperbyk2001」不揮発分46% 6.09部
アルカリ可溶性官能基を含む化合物溶液E−2 5.53部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 76.71部
[青色顔料分散体の調製]
下記の組成の混合物を使用し、赤色顔料分散体と同様にして青色顔料分散体P−Bを作製した。
ε型銅フタロシアニン顔料:C.I.Pigment Blue15:6:BASF製「ヘリオゲンブルーL−6700F」 12.88部
樹脂型顔料分散剤:日本ルーブリゾール社製「ソルスパース20000」 5.62部
アルカリ可溶性官能基を含む化合物溶液E−2 1.50部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 80.00部
[黒色顔料分散体の調製]
下記の組成の混合物を使用し、赤色顔料分散体と同様にして黒色顔料分散体P−Kを作製した。
カーボンブラック:三菱化学社製「MA77」 11.67部
樹脂型顔料分散剤:日本ルーブリゾール社製「ソルスパース20000」 2.80部
アルカリ可溶性官能基を含む化合物溶液E−2 5.53部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 80.00部
[実施例9〜12]
表2に示した組成、および配合量で各材料を混合・攪拌し、1μmのフィルタで濾過して、各色の感光性着色組成物を得た。表2中の配合量は、有機溶剤を含む溶液としての値である。
表2中の略語については以下に示す。
DPCA−30:カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:カヤラッドDPCA−30(日本化薬社製)
Irg907:2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン:イルガキュア907(BASF社製)
MF−K60B:ブロックイソシアネート 固形分60% 有効NCO=6.5%:デュラネートMF−K60B(旭化成社製)
PGMAc:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
<感光性組成物の評価>
得られた感光性組成物を用いて、薬品耐性、現像速度、保存安定性を、下記の方法で評価した。結果を表2に示す。
[薬品耐性の評価]
実施例1〜12、比較例1〜2の感光性組成物を、ガラス基板上に粘着剤で固定した100mm×100mm、250μm厚のポリエチレンナフタレートフィルムに、スピンコーターを用いて減圧乾燥後の仕上がり膜厚が2.0μmとなるように塗布し、減圧乾燥後、超高圧水銀ランプを用いて、照度20mW/cm、露光量50mJ/cmで紫外線露光を行った。23℃の炭酸ナトリウム水溶液に10秒浸漬し、イオン交換水で洗浄した後、85℃または100℃で60分加熱、放冷し、ガラス基板から剥がして評価用のフィルムを得た。
得られたフィルムについて、感光性組成物の層の膜厚を測定し、フィルムをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに室温で5分間浸漬した後、イオン交換水で洗浄、風乾した。その後、フィルムを目視観察および膜厚測定し、膜厚の変化率を計算した。
なお、膜厚はアルバック社製の触針式膜厚計DEKTAK−3で測定した。評価のランクは次の通りである。
◎:外観、色に変化なく、膜厚変化率の絶対値が3%未満(極めて良好)
○:外観、色に変化なく、膜厚変化率の絶対値が3%から7%未満(良好)
△:外観、色に変化なく、膜厚変化率の絶対値が7%から10%未満(実用可)
×:外観、色に変化あり、および/または、膜厚変化率の絶対値が10%以上(不良)
実用上問題がない範囲は△以上である。
[現像速度の評価]
実施例1〜12、比較例1〜2の感光性組成物を、ガラス基板上に粘着剤で固定した100mm×100mm、250μm厚のポリエチレンナフタレートフィルムに、スピンコーターを用いて減圧乾燥後の仕上がり膜厚が2.0μmとなるように塗布し、減圧乾燥した。このフィルムを23℃のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド2.38%水溶液を用いて時間を変えてスプレー現像し、フィルムのフチ部分を除いた塗膜がなくなる時間を目視で判断し、現像時間とした。評価のランクは次の通りである。
◎:10秒以上〜20秒未満(極めて良好)
○:20秒以上〜30秒未満(良好)
○△:30秒以上〜40秒未満(実用可)
△:40秒以上〜60秒未満(実用可)
△×:60秒以上〜80秒未満(実用可)
×:80秒以上現像しても現像残りあり(不良)
実用上問題がない範囲は△×以上である。
[保存安定性の評価]
実施例1〜12、比較例1〜2の感光性組成物について、初期および室温1ヵ月後の粘度を測定し、初期粘度に対する粘度増加度合いを算出して評価を行った。評価のランクは次の通りである。
◎:粘度増加の割合が5%未満で良好(極めて良好)
○:粘度増加の割合が5%以上、7%未満(良好)
△:粘度増加の割合が7%以上、10%未満(実用可)
×:粘度増加の割合が10%以上(不良)
実用上問題がない範囲は△以上である。
表2に示すように、実施例1〜12はオキサゾリジニル基を含む化合物(A)、光重合性官能基を含む化合物(B)、光重合開始剤(C)を含有するため、薬品耐性と保存安定性がともに良好であったが比較例1はオキサゾリジニル基を含む化合物(A)を含有しないため、薬品耐性が不良であり、比較例2はブロックイソシアネート基を含む化合物(D)を含有するが、架橋反応相手の官能基がB−1、E−1中に含まれるヒドロキシル基であって、オキサゾリジニル基が存在しないため薬品耐性が不良であった。また、実施例1〜12は感光性組成物がアルカリ可溶性であるため、アルカリ現像できたが、比較例3はアルカリ可溶性でないため現像することができなかった。
より詳細には
実施例1はA−1、B−1がフェノール性水酸基を有するため、現像することが可能であった。
実施例2はブロックイソシアネート基を含む化合物(D)により薬品耐性が向上した。
実施例3はフェノール性水酸基の濃度が低いため、現像速度が遅くなった。
実施例4はオキサゾリジニル基の濃度が低いため、薬品耐性が低くなった。
実施例5、8はA−4、B−3がフェノール性水酸基よりも酸性度の高いカルボキシル基を有するため、安定性が悪くなった。
実施例6はB−1がアルカリ可溶性であるが、A−5がアルカリ可溶性でないため、現像速度が遅くなった。
実施例7はB−2がオキサゾリジニル基との反応性がアクリレート基よりも劣るメタクリレート基を有するため、耐性が悪くなった。
実施例9〜12は着色剤が含まれるが本発明の機能を損なわず、薬品耐性、現像性、保存安定性がともに良好であった。
本発明の感光性組成物の用途は、光と熱で硬化させる用途であれば用いることができ、上記で説明したカラーフィルタ、ブラックマトリックスのほかに、カラーフィルタ保護膜、フォトスペーサー、液晶配向用突起、タッチパネル層間絶縁膜、感光性ソルダーレジスト、マイクロレンズ、光学ハードコート、UVインキ、感光性平版印刷版、各種コーティング等などを製造するのに用いることができる。
また、フレキシブルプリント配線板に使用される、補強板用接着剤や層間接着剤、コーティング剤、電磁波シールド用接着剤、感光性光導波路、光熱デュアル硬化型ポッティング剤等にも用いることができる。

Claims (8)

  1. オキサゾリジニル基を含む化合物(A)、光重合性官能基を含む化合物(B)、および光重合開始剤(C)を含有し、アルカリ可溶性である感光性組成物。
  2. オキサゾリジニル基を含む化合物(A)および/または光重合性官能基を含む化合物(B)がフェノール性水酸基を含む、請求項1記載の感光性組成物。
  3. オキサゾリジニル基を含む化合物(A)が、オキサゾリジニル基を含む単量体(a−1)と、フェノール性水酸基を含む単量体(a−2)と、を含む単量体(a)を重合してなる重合体(A−1)である、請求項1または2記載の感光性組成物。
  4. 光重合性官能基がアクリレート基を含む、請求項1〜3いずれか1項記載の感光性組成物。
  5. さらに、ブロックイソシアネート基を含む化合物(D)を含有する、請求項1〜4いずれか1項記載の感光性組成物。
  6. 透明基板上に、請求項1〜5いずれか1項記載の感光性組成物から形成された透明絶縁膜を備えたタッチパネル。
  7. さらに、着色剤を含有する請求項1〜5いずれか1項記載の感光性組成物。
  8. 透明基板上に、請求項7記載の感光性組成物から形成されたフィルタセグメントまたはブラックマトリックスを備えるカラーフィルタ。
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