JP7135573B2 - 化合物、感光性樹脂組成物、硬化性組成物、カラーフィルタの画素形成方法及びカラーフィルタ - Google Patents

化合物、感光性樹脂組成物、硬化性組成物、カラーフィルタの画素形成方法及びカラーフィルタ Download PDF

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Description

本発明は、化合物、感光性樹脂組成物、硬化性組成物、カラーフィルタの画素形成方法及びカラーフィルタに関する。
液晶表示素子のカラーフィルタは、通常、画素に対応する着色剤を含有する感光性樹脂組成物から形成される。例えば、基板上に赤色着色剤を含有する感光性樹脂組成物の塗膜を形成した後、露光・現像を行うことで赤色画素を形成し、次いで赤色画素を有する前記基板上に緑色着色剤を含有する感光性樹脂組成物の塗膜を形成した後、露光・現像を行うことで緑色画素を形成し、最後に赤色画素及び緑色画素を有する前記基板上に青色着色剤を含有する感光性樹脂組成物の塗膜を形成した後、露光・現像を行うことで青色画素を形成することにより、赤緑青の3原色からなるカラーフィルタを形成することができる。
しかしながら、先の画素が形成された基板上に、次色の感光性樹脂組組成物を塗布すると、感光性樹脂組成物中の着色剤が前記画素に浸透して色移りする場合がある(特許文献1)。
特開2018-4735号公報
本発明者らは、前述した色移りが感光性樹脂組組成物の硬化物の硬化性不良に起因するとの知見を得た。
したがって、本発明の課題は、硬化性に優れた硬化物を形成可能な硬化性組成物及び感光性樹脂組成物、該感光性樹脂組成物の硬化物の硬化性向上に有効な化合物、該感光性樹脂組成物の硬化物である画素を有するカラーフィルタ、並びに該感光性樹脂組成物を用いたカラーフィルタの画素形成方法を提供することにある。
感光性樹脂組組成物の硬化物の硬化性を向上させるためには、硬化物の架橋密度を高めることが有効であるが、硬化物の架橋密度を高める方法として、ラジカル重合性化合物の増量が考えられる。しかしながら、ラジカル重合性化合物を増量すると、着色剤の含有割合が低下するため、カラーフィルタの色濃度の低下が避けられず、カラーフィルタ本来の機能を十分に発現することが困難となる。また、ラジカル重合性化合物は、ラジカル重合により架橋構造を形成するところ、酸素はラジカルとの反応性が高く、ラジカル重合反応を阻害するため、ラジカル重合性化合物の増量にも限界がある。そこで、本発明者らは、ラジカル重合性化合物の増量によらず、別の方法により架橋密度を高めることが有効であると考え、詳細に検討した。その結果、感光性樹脂組成物中に特定の化学構造を有する化合物を含有させることで、硬化物の架橋密度が高められ、硬化性に優れた硬化物が得られることを見出した。
即ち、本発明は、下記式(1)に示す構造を有することを特徴とする化合物(以下、特定化合物」とも称する)を提供するものである。
Figure 0007135573000001
〔式(1)中、
、及びRは、それぞれ独立に、水素原子、架橋性基を有する1価の基、又は置換若しくは非置換の炭素数1~30の1価の炭化水素基(前記架橋性基を有する基を除く)を示す。但し、2つのR及びRのうち少なくとも1つは架橋性基を有する1価の基である。
~Rは、それぞれ独立に、水素原子又は置換若しくは非置換の炭素数1~30の1価の炭化水素基(前記架橋性基を有する1価の基を除く)を示す。R及びRは、互いに結合して環構造を形成することができる。R及びRは、互いに結合して環構造を形成することができる。
は、メチレン基又は-NR-で示される2価の基を示す。
は、水素原子又は置換若しくは非置換の炭素数1~30の1価の炭化水素基(前記架橋性基を有する基を除く)を示す。〕
本発明はまた、次の成分(A)、(B)及び(C);
(A)特定化合物、
(B)アルカリ可溶性樹脂、及び
(C)光開始剤
を含有することを特徴とする、感光性樹脂組成物を提供するものである。
本発明は更に、次の成分(A1)、(B)及び(C1);
(A1)前記式(1)に示す構造を有する化合物であって、前記式(1)中のRに係る架橋性基を有する基が(メタ)アクリロイル基を有する基である化合物、
(B)アルカリ可溶性樹脂、及び
(C1)光ラジカル重合開始剤
を含有することを特徴とする、感光性樹脂組成物を提供するものである。
本発明は更にまた、次の工程(1)、(2)、(3)及び(4);
(1)基板上に、前記感光性樹脂組成物の塗膜を形成する工程、
(2)前記塗膜を選択的に露光する工程
(3)露光後の塗膜を現像する工程、及び
(4)現像後の塗膜を加熱する工程
を有することを特徴とする、カラーフィルタの画素形成方法を提供するものである。
本発明はまた更に、前記感光性樹脂組成物の硬化物である画素を有するカラーフィルタを提供するものである。
本発明の特定化合物は、硬化物の架橋密度を高めることができるため、当該特定化合物を含有する本発明の感光性樹脂組成物を用いれば、硬化性に優れた硬化物を形成することができる。また、着色剤を含有する本発明の感光性樹脂組成物は、着色硬化物の架橋密度が高められ硬化性が向上している。したがって、着色剤を含有する本発明の感光性樹脂組成物を用いる本発明のカラーフィルタの画素形成方法によれば、色移りの抑制されたカラーフィルタの画素を形成することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
化合物
本発明に係る特定化合物は、下記式(1)に示す構造を有することを特徴とするものである。
Figure 0007135573000002
〔式(1)中、
、及びRは、それぞれ独立に、水素原子、架橋性基を有する1価の基、又は置換若しくは非置換の炭素数1~30の1価の炭化水素基(前記架橋性基を有する基を除く)を示す。但し、2つのR及びRのうち少なくとも1つは架橋性基を有する1価の基である。
~Rは、それぞれ独立に、水素原子又は置換若しくは非置換の炭素数1~30の1価の炭化水素基(前記架橋性基を有する1価の基を除く)を示す。R及びRは、互いに結合して環構造を形成することができる。R及びRは、互いに結合して環構造を形成することができる。
は、メチレン基又は-NR-で示される2価の基を示す。
は、水素原子又は置換若しくは非置換の炭素数1~30の1価の炭化水素基(前記架橋性基を有する基を除く)を示す。〕
そして、本発明に係る特定化合物は、例えば、140~230℃に加熱すると、下記式(4)に示すように、2分子のイソシアネート化合物と、1分子のイミン化合物に速やかに分解するという性質を有する。
Figure 0007135573000003
分解反応により生成したイソシアネート化合物は、少なくとも一方が有する架橋性基が反応し架橋構造を形成するだけでなく、イソシアネート基が他の化合物が有する活性水素基と反応して架橋構造を形成することができる。これにより、硬化物の架橋密度を高められ、硬化物の硬化性を向上させることができる。なお、活性水素基としては、例えば、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、カルボキシ基、アミノ基、イミノ基、スルファニル基を挙げられる。中でも、反応性の観点から、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、アミノ基、イミノ基、スルファニル基が好ましく、アルコール性水酸基が更に好ましい。
前記分解反応は、例えば、後述のカラーフィルタの画素形成方法の場合、工程(1)で行うことができる加熱処理、及び工程(4)の加熱処理のいずれかで起こっているものと推定される。
次に、前記式(1)中の各記号について説明する。
及びRに係る1価の架橋性基としては、ラジカル、酸、熱により架橋可能な架橋性基を用いることが可能であり、例えば、エチレン性不飽和二重結合を有する基、環状エーテル基、アルコキシシリル基等を挙げることができる。
エチレン性不飽和二重結合を有する基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、エテニル基、エテニルオキシ基、プロペニル基、プロペニルオキシ基、スチリル基、スチリルオキシ基、スチリルメチル基、スチリルメチルオキシ基、ビニルベンジル基、ビニルベンジルオキシ基、アセナフチレニル基、アセナフチレニルオキシ基、アセナフチレニルメチル基、アセナフチレニルメチルオキシ基が挙げられる。
環状エーテル基としては、例えば、オキシラニル基、オキセタニル基を挙げることができる。
アルコキシシリル基としては、例えば、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基を挙げることができる。
中でも、架橋性基を有する1価の基としては、エチレン性不飽和二重結合を有する基が好ましく、(メタ)アクリロイル基を有する基が更に好ましい。
~Rに係る1価の炭化水素基としては、前記架橋性基を有する基以外の1価の炭化水素基であれば特に限定されないが、1価の鎖状炭化水素基、1価の脂環式炭化水素基、1価の芳香族炭化水素基等を挙げることができる。ここで、本明細書において「1価の脂環式炭化水素基」、「1価の芳香族炭化水素基」とは、環構造のみからなる基だけでなく、当該環構造に更に2価の鎖状炭化水素基が置換した基をも包含する概念であり、その構造中に少なくとも1価の脂環式炭化水素又は1価の芳香族炭化水素を含んでいればよい。
1価の鎖状炭化水素基としては、アルキル基が好ましく、直鎖及び分岐鎖のいずれの形態でもよい。アルキル基の炭素数は、炭素数1~20が好ましく、炭素数1~12がより好ましく、炭素数1~6が更に好ましい。具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、デシル基、ドデシル基が挙げられる。
1価の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロアルキル基が好ましく、その炭素数は、3~30が好ましく、3~12がより好ましい。具体例としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、t-ブチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基が挙げられる。
1価の芳香族炭化水素基としては、単環式芳香族炭化水素環でも、多環式芳香族炭化水素環でもよい。また、1価の芳香族炭化水素基の炭素数は、6~20が好ましく、6~10が更に好ましい。具体例としては、例えば、フェニル基、ベンジル基、o-トリル基、m-トリル基、p-トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、アズレニル基、9-フルオレニル基を挙げることができる。
また、1価の炭化水素基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ニトロ基、スルファニル基、アミノ基、シアノ基、アルコキシ基が挙げられる。ハロゲン原子の具体例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。アルコキシ基としては、炭素数1~6のアルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、sec-ブトキシ基を挙げることができる。なお、置換基の位置及び数は任意であり、置換基を2以上有する場合、当該置換基は同一でも異なっていてもよい。
中でも、1価の炭化水素基としては、1価の鎖状炭化水素基が好ましく、炭素数1~12のアルキル基がより好ましく、炭素数1~6のアルキル基が更に好ましい。
前記式(1)中の各記号の好適な態様は、以下のとおりである。
2つのR及びRのうち少なくとも1つが(メタ)アクリロイル基を有する基であることが好ましく、2つのR及びRのすべてが(メタ)アクリロイル基を有する基であることが更に好ましい。なお、2つのR及びRのうち1つのみが(メタ)アクリロイル基を有する基である場合、残りは水素原子又は置換若しくは非置換の炭素数1~12のアルキル基が好ましい。
は、置換若しくは非置換の炭素数1~12のアルキル基であるか、あるいはR及びRが互いに結合して環構造を形成していることが好ましい。
及びRは、置換若しくは非置換の炭素数1~12のアルキル基であるか、あるいは互いに結合して環構造を形成していることが好ましい。
に係る-NR-で示される2価の基において、Rは、水素原子又は置換若しくは非置換の炭素数1~12のアルキル基が好ましい。
好適な特定化合物としては、下記式(2)又は(3)に示す構造を有する化合物を挙げることができる。
Figure 0007135573000004
〔式(2)、(3)中、
11及びR12は、水素原子、架橋性基を有する1価の基、又は置換若しくは非置換の炭素数1~30の1価の炭化水素基(前記架橋性基を有する1価の基を除く)を示す。但し、2つのR及びR12のうち少なくとも1つは架橋性基を有する1価の基である。
13~R15は、それぞれ独立に、水素原子又は置換若しくは非置換の炭素数1~30の1価の炭化水素基(前記架橋性基を有する1価の基を除く)を示す。
nは、0~3の整数を示す。〕
前記式(2)及び(3)中の各記号の好適な態様は、以下のとおりである。
前記(2)において、2つのR11のうち少なくとも1つが(メタ)アクリロイル基を有する基であることが好ましく、2つのR11がすべて(メタ)アクリロイル基を有する基であることが更に好ましい。
前記(3)において、2つのR11及びR12のうち少なくとも1つが(メタ)アクリロイル基を有する基であることが好ましく、2つのR11及びR12がすべて(メタ)アクリロイル基を有する基であることが更に好ましい。
13~R15は、水素原子又は置換若しくは非置換の炭素数1~12のアルキル基が好ましく、炭素数1~6のアルキル基が更に好ましい。
nは、0~2の整数が好ましい。
以下、本発明に係る特定化合物の具体例を示す。
Figure 0007135573000005
Figure 0007135573000006
Figure 0007135573000007
次に、本発明に係る特定化合物の製造方法について説明する。
本発明に係る特定化合物は適宜の方法により製造することが可能であるが、例えば、イミン化合物とイソシアネート化合物とを反応させて製造することが可能である。以下、前記式(2)又は(3)で示す構造を有する特定化合物について合成スキームを示す。
Figure 0007135573000008
合成反応は、イミン化合物1モルに対して、通常イソシアネート化合物を2~3モル用いる。合成反応は、通常有機溶媒中で行われ、有機溶媒としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル溶媒;ヘキサン、キシレン、トルエン等の炭化水素溶媒等を挙げることができる。
反応温度は、通常-20~100℃、好ましくは15±20℃である。反応時間は、通常0.5~40時間、好ましくは1~20時間である。なお、反応条件は原料化合物の種類により適宜変更可能であり、例えば、イミン化合物にイソシアネート化合物を冷却下添加した後、常温に戻し、その後加熱することもできる。また、反応の圧力条件は適宜選択可能であるが、通常常圧である。
感光性樹脂組成物
本発明の感光性樹脂組成物は、(A)特定化合物と、(B)アルカリ可溶性樹脂及び(C)光開始剤を含有することを特徴とするものである。
以下、本発明の感光性樹脂組成物の構成成分について説明する。
-(A)特定化合物-
(A)特定化合物は、前記式(1)に示す構造を有する化合物であり、その具体的構成は、上記において説明したとおりである。なお、本明細書において、R及びRに係る架橋性基として、(メタ)アクリロイル基を有する特定化合物を、(A1)特定化合物とするが、以下の説明において(A)特定化合物は、(A1)特定化合物を包含する概念である。
(A)特定化合物は、前述のとおり、140~230℃に加熱すると速やかに分解する性質を有するため、例えば、感光性樹脂組成物の塗膜を加熱するポストベーク工程において、2分子のイソシアネート化合物と、1分子のイミン化合物が生成する。そして、イソシアネート化合物のイソシアネート基は、例えば、後述する(B)アルカリ可溶性樹脂が有するアルカリ可溶性基等の活性水素基や、(E)着色剤等が有する活性水素基と反応するため、分子間で架橋構造を形成することができる。また、2つのイソシアネート化合物のうち少なくとも一方が架橋性基として(メタ)アクリロイル基を有する場合、後述する(D)ラジカル重合性化合物と反応し、分子間で架橋構造を形成することができる。このように、(A)特定化合物の分解により生成したイソシアネート化合物の架橋性基及びイソシアネート基が架橋構造の形成に寄与し、硬化物の架橋密度を高めるため、硬化物の硬化性を向上させることができる。これにより、硬化物の硬化性不良に起因する色移り等の問題を解決することができる。
更に、分解反応により生成するイミン化合物は、イソシアネート化合物と活性水素基との反応の反応促進剤として機能するため、硬化物の架橋密度の向上に寄与することができる。
このように、本願発明者らは、(A)特定化合物が有する特性に着目し、従来とは異なる手段により、硬化物の架橋密度を高め、硬化物の硬化性を向上できることを見出したものである。
本発明の感光性樹脂組成物中に含まれる(A)特定化合物の含有割合としては、固形分中、通常0.1~70質量%、好ましくは0.5~50質量%、より好ましくは4~25質量%である。このような態様とすることで、硬化性、耐熱性及び耐溶剤性に優れた硬化物を形成可能な感光性樹脂組成物とすることができる。
なお、本明細書中における「固形分」とは、感光性樹脂組成物中に含まれる(F)溶媒を除く全成分を示す。
-(B)アルカリ可溶性樹脂-
(B)アルカリ可溶性樹脂は、アルカリ現像性を有する樹脂であれば特に限定はされない。アルカリ可溶性基としては、硬化性及び現像性の観点から、カルボキシ基、フェノール性水酸基、スルホ基、ホスホノ基等の酸性官能基を有することが好ましく、感光性樹脂組成物の硬化物の硬化性の観点から、活性水素基であるカルボキシ基及びフェノール性水酸基が更に好ましい。
(B)アルカリ可溶性樹脂としては、カルボキシル基を有する重合体(以下、「カルボキシル基含有重合体」とも称する。)が好ましく、例えば、1個以上のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体(以下、「不飽和単量体(b1)」とも称する。)と他の共重合可能なエチレン性不飽和単量体(以下、「不飽和単量体(b2)」とも称する。)との共重合体を挙げることができる。なお、(B)アルカリ可溶性樹脂は、1種又は2種以上を含有することができる。
不飽和単量体(b1)としては、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、こはく酸モノ〔2-(メタ)アクリロイロキシエチル〕、ω-カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、p-ビニル安息香酸等を挙げることができる。なお、不飽和単量体(b1)は、1種又は2種以上を使用することができる。
また、不飽和単量体(b2)としては、例えば、
N-フェニルマレイミド、N-シクロヘキシルマレイミド等のN-置換マレイミド;
スチレン、α-メチルスチレン、p-ヒドロキシスチレン、p-ヒドロキシ-α-メチルスチレン、p-ビニルベンジルグリシジルエーテル、アセナフチレン等の芳香族ビニル化合物;
メチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(重合度2~10)メチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(重合度2~10)メチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(重合度2~10)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(重合度2~10)モノ(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン-8-イル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールのエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3-〔(メタ)アクリロイルオキシメチル〕オキセタン、3-〔(メタ)アクリロイルオキシメチル〕-3-エチルオキセタン等の(メタ)アクリル酸エステル;
シクロヘキシルビニルエーテル、イソボルニルビニルエーテル、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン-8-イルビニルエーテル、ペンタシクロペンタデカニルビニルエーテル、3-(ビニルオキシメチル)-3-エチルオキセタン等のビニルエーテル;
ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ-n-ブチル(メタ)アクリレート、ポリシロキサン等の重合体分子鎖の末端にモノ(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー等を挙げることができる。なお、不飽和単量体(b2)は、1種又は2種以上を使用することができる。
不飽和単量体(b1)と不飽和単量体(b2)の共重合体において、該共重合体中の不飽和単量体(b1)の共重合割合は、好ましくは5~50質量%、更に好ましくは10~40質量%である。このような範囲で不飽和単量体(b1)を共重合させることにより、硬化性、現像性、耐熱性及び耐溶剤性に優れた硬化物を形成可能な感光性樹脂組成物とすることができる。
不飽和単量体(b1)と不飽和単量体(b2)の共重合体の具体例としては、例えば、特開平7-140654号公報、特開平8-259876号公報、特開平10-31308号公報、特開平10-300922号公報、特開平11-174224号公報、特開平11-258415号公報、特開2000-56118号公報、特開2004-101728号公報等に開示されている共重合体を挙げることができる。
また、本発明においては、例えば、特開平5-19467号公報、特開平6-230212号公報、特開平7-207211号公報、特開平9-325494号公報、特開平11-140144号公報、特開2008-181095号公報等に開示されているように、側鎖に(メタ)アクリロイル基等の重合性不飽和結合を有するカルボキシル基含有重合体を、バインダー樹脂として使用することもできる。
本発明における(B)アルカリ可溶性樹脂は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCと略す。)で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が、通常1,000~100,000、好ましくは3,000~50,000である。また、(B)アルカリ可溶性樹脂のMwと、数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、好ましくは1.0~5.0、より好ましくは1.0~3.0である。なお、Mnは、GPCで測定したポリスチレン換算の数平均分子量であり、Mw及びMw/Mnは、後掲の実施例に記載の方法により測定するものとする。このような態様とすることで、硬化性、現像性、耐熱性及び耐溶剤性に優れた硬化物を形成可能な感光性樹脂組成物とすることができる。
(B)アルカリ可溶性樹脂は、公知の方法により製造することができるが、例えば、特開2003-222717号公報、特開2006-259680号公報、国際公開第2007/029871号パンフレット等に開示されている方法により、その構造やMw、Mw/Mnを制御することもできる。
本発明の感光性樹脂組成物中に含まれる(B)アルカリ可溶性樹脂の含有量は、(A)特定化合物100質量部に対して、通常10~1,000質量部、好ましくは20~500質量部、より好ましくは50~200質量部、更に好ましくは80~150質量部である。このような態様とすることで、硬化性、現像性、耐熱性及び耐溶剤性に優れた硬化物を形成可能な感光性樹脂組成物とすることができる。
-(C)光開始剤-
(C)光開始剤としては、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等の放射線に感応してラジカルを発生し重合を開始し得る化合物[(C1)光ラジカル重合開始剤)]、あるいは放射線に感応して酸を発生する化合物[(C2)光酸発生剤]を挙げることができる。本発明の感光性樹脂組成物は、(C)光開始剤を含有することにより、感放射線性を有することができる。(C)光開始剤は、R及びRに係る1価の架橋性基の種類により適宜選択することができる。例えば、R及びRに係る1価の架橋性基がエチレン性不飽和二重結合を有する基の場合、(C1)光ラジカル発生剤を含有することによりネガ型の感放射線性を有することが可能であり、また、R及びRに係る1価の架橋性基が、環状エーテル基、アルコキシシリル基の場合、(C2)光酸発生剤を含有することによりネガ型の感放射線性を有することができる。(C)光開始剤は、1種又は2種以上を含有することができる。
(C1)光ラジカル重合開始剤としては、例えば、チオキサントン系化合物、アセトフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物、O-アシルオキシム系化合物、オニウム塩系化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、α-ジケトン系化合物、多核キノン系化合物、ジアゾ系化合物、イミドスルホナート系化合物等を挙げることができる。(C1)光ラジカル重合開始剤は、1種又は2種以上を含有することができる。中でも、(C1)光ラジカル重合開始剤としては、チオキサントン系化合物、アセトフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物、トリアジン系化合物、O-アシルオキシム系化合物の群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
チオキサントン系化合物としては、例えば、チオキサントン、2-クロロチオキサントン、2-メチルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、2,4-ジイソプロピルチオキサントン等を挙げることができる。
アセトフェノン系化合物としては、例えば、2-メチル-1-〔4-(メチルチオ)フェニル〕-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-(4-メチルベンジル)-2-(ジメチルアミノ)-1-(4-モルフォリノフェニル)ブタン-1-オン等を挙げることができる。
ビイミダゾール系化合物としては、例えば、2,2'-ビス(2-クロロフェニル)-4,4',5,5'-テトラフェニル-1,2'-ビイミダゾール、2,2'-ビス(2,4,6-トリクロロフェニル)-4,4',5,5'-テトラフェニル-1,2'-ビイミダゾール等を挙げることができる。
なお、(C1)光ラジカル重合開始剤としてビイミダゾール系化合物を用いる場合、水素供与体を併用することが、感度を改良することができる点で好ましい。ここでいう「水素供与体」とは、露光によりビイミダゾール系化合物から発生したラジカルに対して、水素原子を供与することができる化合物を意味する。水素供与体としては、例えば、2-メルカプトベンゾチアゾール、2-メルカプトベンゾオキサゾール等のメルカプタン系水素供与体、4,4'-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のアミン系水素供与体を挙げることができる。水素供与体は、1種又は2種以上を使用することができるが、1種以上のメルカプタン系水素供与体と1種以上のアミン系水素供与体とを組み合わせて使用することが、更に感度を改良することができる点で好ましい。
O-アシルオキシム系化合物としては、例えば、1,2-オクタンジオン,1-〔4-(フェニルチオ)フェニル〕-,エタノン,1-〔9-エチル-6-(2-メチル-4-テトラヒドロフラニルメトキシベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル〕-,1-(O-アセチルオキシム)、エタノン,1-〔9-エチル-6-{2-メチル-4-(2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラニル)メトキシベンゾイル}-9H-カルバゾール-3-イル〕-,1-(O-アセチルオキシム)や、WO2014/187170号パンフレットに記載されている化合物No.1~No.52の化合物等を挙げることができる。O-アシルオキシム系化合物の市販品として、NCI-831、NCI-930(以上、株式会社ADEKA社製)を使用することができる。
また、アセトフェノン系化合物等のビイミダゾール系化合物以外の光ラジカル発生剤を用いる場合には、増感剤を併用することもできる。増感剤としては、例えば、4,4'-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4-ジエチルアミノアセトフェノン、4-ジメチルアミノプロピオフェノン、4-ジメチルアミノ安息香酸エチル、4-ジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシル、2,5-ビス(4-ジエチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、7-ジエチルアミノ-3-(4-ジエチルアミノベンゾイル)クマリン、4-(ジエチルアミノ)カルコン等を挙げることができる。
(C2)光酸発生剤としては、例えば、オキシムスルホネート化合物、オニウム塩、スルホンイミド化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾメタン化合物、スルホン化合物、スルホン酸エステル化合物、カルボン酸エステル化合物等が挙げられる。なお、(C2)光酸発生剤は、1種又は2種以上を含有することができる。
また、(C1)光ラジカル重合開始剤とともに増感剤を含有してもよい。増感剤としては、例えば、4,4'-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4-ジエチルアミノアセトフェノン、4-ジメチルアミノプロピオフェノン、7-ジエチルアミノ-3-(4-ジエチルアミノベンゾイル)クマリン、4-(ジエチルアミノ)カルコン等を挙げることができる。
本発明の感光性樹脂組成物中に含まれる(C)光開始剤の含有量は、(A)特定化合物100質量部に対して、好ましくは0.01~200質量部、更に好ましくは1~150質量部、特に好ましくは1~100質量部である。このような態様とすることで、硬化性、現像性、耐熱性及び耐溶剤性に優れた硬化物を形成可能な感光性樹脂組成物とすることができる。
-(D)ラジカル重合性化合物-
本発明の感光性樹脂組成物は、感光性樹脂組成物中に、(A)特定化合物として、(A1)特定化合物を、(C)光開始剤として(C1)光ラジカル重合開始剤を含有する場合、更に(D)ラジカル重合性化合物を含有することができる。
(D)ラジカル重合性化合物は、分子内に1又は2以上のラジカル重合性基を有する化合物である。ラジカル重合性基としては、例えば、エチレン性不飽和基、N-アルコキシメチルアミノ基等を挙げることができる。エチレン性不飽和基としては、例えば、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基等を挙げることができる。中でも、(D)ラジカル重合性化合物としては、硬化性、現像性、耐熱性及び耐溶剤性の向上の観点から、1又は2以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物、又は1又は2以上のN-アルコキシメチルアミノ基を有する化合物が好ましく、2以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物が更に好ましい。(D)ラジカル重合性化合物は、1種又は2種以上含有することが可能である。
1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、エトキシ化o-フェニルフェノール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
2以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、例えば、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応物である多官能(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性された多官能(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド変性された多官能(メタ)アクリレート、水酸基を有する(メタ)アクリレートと多官能イソシアネートとの反応物である多官能ウレタン(メタ)アクリレート、水酸基を有する(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物であるカルボキシル基を有する多官能(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
脂肪族ポリヒドロキシ化合物としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールの如き2価の脂肪族ポリヒドロキシ化合物;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールの如き3価以上の脂肪族ポリヒドロキシ化合物を挙げることができる。水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールジメタクリレート等を挙げることができる。多官能イソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等を挙げることができる。酸無水物としては、例えば、無水こはく酸、無水マレイン酸無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸の如き二塩基酸の無水物、無水ピロメリット酸、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物の如き四塩基酸二無水物を挙げることができる。
また、カプロラクトン変性された多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、特開平11-44955号公報の段落〔0015〕~〔0018〕に記載されている化合物を挙げることができる。アルキレンオキサイド変性された多官能(メタ)アクリレートとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたイソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
これらの(D)ラジカル重合性化合物のうち、3価以上の脂肪族ポリヒドロキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応物である多官能(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性された多官能(メタ)アクリレート、多官能ウレタン(メタ)アクリレート、カルボキシル基を有する多官能(メタ)アクリレート、オキシラニル基を有するエチレン性不飽和単量体の(共)重合体が好ましく、3価以上の脂肪族ポリヒドロキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応物である多官能(メタ)アクリレートが更に好ましい。3価以上の脂肪族ポリヒドロキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応物である多官能(メタ)アクリレートとしては、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等を挙げることができる。
本発明の感光性樹脂組成物中に含まれる(D)ラジカル重合性化合物の含有量は、(A1)特定化合物100質量部に対して、10~3,200質量部が好ましく、100~2,400質量部がより好ましく、400~1,900質量部が更に好ましい。このような態様とすることで、硬化性、耐熱性及び耐溶剤性に優れた硬化物を形成可能な感光性樹脂組成物とすることができる。
-(E)着色剤-
本発明の感光性樹脂組成物は、更に(E)着色剤を含有することができる。
(E)着色剤は特に限定されるものではなく、用途に応じて色彩や材質を適宜選択することが可能であり、(E1)染料、及び(E2)顔料の何れをも使用することができる。中でも、本発明の効果を享受しやすい点で、(E1)染料が好ましい。(E)着色剤は、1種又は2種以上を含有することができる。
(E2)顔料としては、例えば、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists 社発行)においてピグメントに分類されている化合物を挙げることができ、中でも、下記のようなカラーインデックス(C.I.)番号が付されているものを好ましく用いることができる。
C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド264、C.I.ピグメントレッド269等の赤色顔料;
C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントグリーン58、C.I.ピグメントグリーン59、C.I.ピグメントグリーン62、C.I.ピグメントグリーン63等の緑色顔料;
C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー79、C.I.ピグメントブルー80等の青色顔料;
C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー129、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー179、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントイエロー211、C.I.ピグメントイエロー215、C.I.ピグメントイエロー231等の黄色顔料;
C.I.ピグメントオレンジ38等の橙色顔料;
C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット29等の紫色顔料;
特表2011-523433号公報の式(Ic)で表されるブロモ化ジケトピロロピロール顔料;
カーボンブラック、チタンブラック等の無機顔料;
特開2001-081348号公報、特開2010-026334号公報、特開2010-237384号公報、特開2010-237569号公報、特開2011-006602号公報、特開2011-145346号公報等に記載のレーキ顔料;を挙げることができる。
(E1)染料としては、例えば、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists 社発行)においてダイ(Dye)に分類されている化合物の他、公知の染料を用いることができる。発色団の構造面からは、例えば、キサンテン染料、トリアリールメタン染料、ジアリールメタン染料、シアニン染料、アントラキノン染料、アゾ染料、メチン染料、キノンイミン染料、ジピロメテン染料、キノフタロン染料、クマリン染料、ピラゾロン染料、キノリン染料、ニトロ染料、フタロシアニン染料、サブフタロシアニン染料、スクアリリウム染料を挙げることができる。中でも、色移り抑制、耐溶剤性の向上の観点から、キサンテン染料、トリアリールメタン染料、ジアリールメタン染料、シアニン染料、アントラキノン染料、アゾ染料、メチン染料、キノンイミン染料、ジピロメテン染料、キノフタロン染料、クマリン染料、フタロシアニン染料、サブフタロシアニン染料、スクアリリウム染料が好ましい。また(E1)染料としては、カチオン性発色団と対アニオンとの塩でも、アニオン性発色団と対カチオンとの塩でも、電気的に中性の発色団を有するものでもよい。
(E)着色剤は、感光性樹脂組成物の硬化物の硬化性の観点から活性水素基を有する化合物が好ましい。(E)着色剤が有する活性水素基としては、例えば、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、及びアミノ基が挙げられる。
(E2)顔料を用いる場合、(E2)顔料を感光性樹脂組成物中に均一に分散させることを目的に、公知の分散剤及び分散助剤を含有することもできる。公知の分散剤としては、例えば、ウレタン系分散剤、ポリエチレンイミン系分散剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系分散剤、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系分散剤、ポリエチレングリコールジエステル系分散剤、ソルビタン脂肪酸エステル系分散剤、ポリエステル系分散剤、アクリル系分散剤等が挙げられ、また分散助剤としては顔料誘導体等を挙げることができる。顔料誘導体としては、具体的には、銅フタロシアニン、ジケトピロロピロール、キノフタロンのスルホン酸誘導体等を挙げることができる。
本発明の感光性樹脂組成物中に含まれる(E)着色剤の含有割合は、色移り抑制の観点から、本発明の感光性樹脂組成物の固形分中に、好ましくは5~70質量%、より好ましくは10~60質量%、更に好ましくは15~50質量%である。
-(F)溶媒-
本発明の感光性樹脂組成物は、成分(A)、(B)及び(C)、並びに任意的に加えられる他の成分を含有するものであるが、通常、(F)溶媒を含有する液状組成物である。
(F)溶媒としては、感光性樹脂組成物を構成する成分(A)、(B)及び(C)や他の成分を分散又は溶解し、かつこれらの成分と反応せず、適度の揮発性を有するものである限り、適宜に選択して使用することができる。(F)溶媒は、1種又は2種以上を含有することができる。
このような有機溶媒としては、例えば、
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ-n-ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル;
乳酸エチル等の乳酸アルキルエステル;
ブタノール、イソプロパノール、2-エチルヘキサノール、シクロヘキサノール等の(シクロ)アルキルアルコール;
ジアセトンアルコール等のケトアルコール;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3-メチル-3-メトキシブチルアセテート等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート;
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の環状エーテル;
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2-ヘプタノン、3-ヘプタノン等のケトン;
プロピレングリコールジアセテート、1,3-ブチレングリコールジアセテート、1,6-ヘキサンジオールジアセテート等のジアセテート;
3-メトキシプロピオン酸メチル、3-メトキシプロピオン酸エチル、3-エトキシプロピオン酸メチル、等のアルコキシカルボン酸エステル;
酢酸エチル、酢酸n-プロピル、酢酸i-プロピル、酢酸n-ブチル、酢酸i-ブチル、ぎ酸n-アミル、酢酸i-アミル、プロピオン酸n-ブチル、酪酸エチル、酪酸n-プロピル、酪酸i-プロピル、酪酸n-ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸n-プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2-オキソブタン酸エチル等の脂肪酸アルキルエステル;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;
N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド又はラクタム等を挙げることができる。
中でも、(F)溶媒としては、溶解性、分散性、塗布性等の観点から、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテートが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物中に含まれる(F)溶媒の含有割合は感光性樹脂組成物の固形分中に、5~50質量%が好ましく、10~40質量%がより好ましい。このような態様とすることにより、塗布性、保存安定性の良好な感光性樹脂組成物とすることができる。
-添加剤-
本発明の感光性樹脂組成物は、必要に応じて、種々の添加剤を含有することもできる。
添加剤としては、例えば、ガラス、アルミナ等の充填剤;ポリビニルアルコール、ポリ(フロオロアルキルアクリレート)類等の高分子化合物;フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等の界面活性剤;ビニルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等の密着促進剤;2,2-チオビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、2,6-ジ-t-ブチルフェノール等の酸化防止剤;2-(3-t-ブチル-5-メチル-2-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン類等の紫外線吸収剤;ポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤;マロン酸、アジピン酸、イタコン酸、シトラコン酸、フマル酸、4-アミノ-1,2-ブタンジオール等の残渣改善剤;こはく酸モノ〔2-(メタ)アクリロイロキシエチル〕、ω-カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等の現像性改善剤、ビス-(4-t-ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロブタンスルホナート等の硬化促進剤等の他、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、リチウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等を挙げることができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、適宜の方法により製造することができる。例えば、成分(A)、(B)及び(C)を、溶媒や任意的に加えられる他の成分と共に、ビーズミル、ロールミル等を用い混合・分散する製造することができる。
硬化性組成物
本発明の硬化性組成物は、成分(A)、成分(X)、並びに成分(Y)を含有する。
成分(A)は(A)特定化合物のことを示し、(A)特定化合物は、前記式(1)に示す構造を有する化合物である。その具体的構成は、上記において説明したとおりである。
本発明の硬化性組成物中に含まれる成分(A)の含有割合は、通常1~90質量%、好ましくは5~80質量%、より好ましくは10~70質量%である。このような態様とすることで、硬化性、耐熱性及び耐溶剤性に優れた硬化物を形成可能な硬化性組成物とすることができる。
成分(X)は、成分(A)のR及びRに係る1価の架橋性基の架橋を開始する開始剤である。成分(X)としては、上記(C)光開始剤、及び熱開始剤が挙げられる。熱開始剤としては、R及びRに係る1価の架橋性基がエチレン性不飽和二重結合を有する基の場合、特開2013-001712号公報、特開2015-071753号公報、及び特開2015-010131号公報等に記載の熱ラジカル発生剤が挙げられ、R及びRに係る1価の架橋性基が、環状エーテル基又はアルコキシシリル基の場合、特開2017-173812号公報、WO16/143860号公報等に記載の熱酸発生剤が挙げられる。
本発明の硬化性組成物中に含まれる成分(X)の含有割合は、成分(A)100質量部に対して、好ましくは1~50質量部、より好ましくは2~40質量部、更に好ましくは5~30質量部である。このような態様とすることで、硬化性、現像性、耐熱性及び耐溶剤性に優れた硬化物を形成可能な硬化性組成物とすることができる。
成分(Y)は、活性水素基を有する化合物である。成分(Y)としては、例えば、上記(B)アルカリ可溶性樹脂及び(E)着色剤において活性水素基を有する化合物;並びに前記化合物以外の、アルコール性水酸基、フェノール性水酸基、カルボキシ基、アミノ基、イミノ基、スルファニル基等の活性水素基を有する化合物が挙げられる。
本発明の硬化性組成物中に含まれる成分(Y)の含有量は、成分(A)100質量部に対して、通常1~90質量部、好ましくは5~80質量部、より好ましくは10~70質量部である。このような態様とすることで、硬化性、現像性、耐熱性及び耐溶剤性に優れた硬化物を形成可能な硬化性組成物とすることができる。
本発明の硬化性組成物は、必要に応じて他の成分を含有することもできる。例えば、上記成分(F)が挙げられる。他の成分の含有量は、本発明の目的を損なわない範囲内で適宜選択可能である。
カラーフィルタの画素形成方法
本発明のカラーフィルタの画素形成方法は、工程(1)~(4)を含むものである。以下、各工程について説明する。
-工程(1)-
工程(1)は、基板上に、(E)着色剤を含む本発明の感光性樹脂組成物を塗布し、塗膜を形成する工程である。
<基板>
基板としては、通常、可視光に対して透過率の高い透明基板が用いられ、ガラス基板でも、樹脂製基板でもよい。例えば、ホウ珪酸ガラス、アルミノホウ珪酸ガラス、無アルカリガラス、石英ガラス、合成石英ガラス、ソーダライムガラス、ホワイトサファイア等のガラス基板;ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリイミド等の樹脂製基板を挙げることができる。
また、基板は、シランカップリング剤等による薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着等の適宜の前処理を施しておくこともできる。更に、基板は、画素を形成する部分を区画するように遮光層(ブラックマトリックス)が形成することができる。前記遮光層としては、例えば、クロム、窒化チタニウム等の無機膜、クロム/酸化クロムの多層膜、遮光剤を分散した樹脂膜が挙げられる。
<塗布>
感光性樹脂組成物の塗布方法としては公知の方法を採用することができる。例えば、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法(スピンコート法)、スリットダイ塗布法、バーコート法が挙げられ、中でも、均一な膜厚の塗膜が得られる点から、スピンコート法、スリットダイ塗布法が好ましい。また、他の例として、インクジェット方式を採用してもよく、例えば、特開平7-318723号公報、特開2000-310706号公報等に記載の方法を挙げることができる。更に、ドライフィルム法を採用することが可能であり、例えば、特開平9-5991号公報等に記載の方法が挙げられる。
<プレベーク>
塗布後、加熱処理(「プレベーク」ともいう)することが可能であり、通常70~110℃で1~10分程度である。また、減圧乾燥してもよい。減圧乾燥は、通常常温にて1~15分間程度、好ましくは1~10分間であり、通常50~200Paに到達するまで行う。また、塗膜の厚さは、乾燥後の膜厚として、通常0.6~8μm、好ましくは1.2~5μmである。
-工程(2)-
工程(2)は、工程(1)で得られた塗膜を露光する工程であるが、塗膜の少なくとも一部に、所定のパターンを有するフォトマスクを介して選択的に露光する。露光方法としては、等倍投影露光及び縮小投影露光が挙げられる。
露光に使用する光としては、通常、波長190~500nmの光が用いられる。具体的には、g線、h線、およびi線、並びにこれらを複数含む水銀灯;エキシマーレーザー;半導体レーザー;が挙げられる。
露光量は、一般的には10~10,000J/m2が好ましい。
-工程(3)-
工程(3)は、工程(2)の露光後の塗膜を現像する工程である。
現像は、通常、現像液を用いて非露光部の塗膜を溶解除去する。
前記現像液としては、アルカリ性の現像液が挙げられ、具体的には、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、コリン、1,8-ジアザビシクロ-[5.4.0]-7-ウンデセン、1,5-ジアザビシクロ-[4.3.0]-5-ノネン等の水溶液が挙げられる。現像液には、例えば、メタノール、エタノール等の有機溶剤、消泡剤、界面活性剤等を含有することができる。
現像方法としては、例えば、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法が挙げられる。現像条件は、例えば、23℃で5~300秒間である。
現像後、通常水で塗膜を洗浄する。また、洗浄後、例えば、圧縮空気や圧縮窒素等で塗膜を風乾させることもできる。
-工程(4)-
工程(4)は、工程(3)で得られた塗膜を加熱する工程である。
ポストベークの条件は適宜設定することが可能であるが、通常180~280℃で10~60分程度である。
このようにして、画素(第1の画素)を基板上に形成することができる。次いで、前記第1の画素を形成した同一基板上に、前記第1の画素とは別の(E)着色剤を含有する本発明の感光性樹脂組成物を塗布し、工程(1)~(4)に供することで画素(第2の画素)を形成し、次いで、前記第1の画素及び前記第2の画素とは別の(E)着色剤を含有する本発明の感光性樹脂組成物を塗布し、工程(1)~(4)に供することで画素(第3の画素)を形成する。このように、それぞれ異なる(E)着色剤を含有する感光性樹脂組成物を用いて、工程(1)~(4)を繰り返し行うことで、複数の画素を有するカラーフィルタを製造することができる。例えば、前記第1の画素が赤色画素、前記第2の画素が緑色画素、前記第3の画素が青色画素の場合、赤緑青の三原色の画素を基板上に有するカラーフィルタを製造することができる。
カラーフィルタ
本発明のカラーフィルタは、前述したカラーフィルタの画素形成方法によって形成することが可能であり、画素は(E)着色剤を含有する本発明の感光性樹脂組成物の硬化物により構成されている。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。以下の実施例等の記載において、「部」は「質量部」の意味で用いる。
<アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量(Mw)及び分散度(Mw/Mn)の測定>
下記条件下でゲルパーミエーションクロマトグラフィー法にてアルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量(Mw)及び分散度(Mw/Mn)を測定した。
・装置 :装置名「GPC-104」(昭和電工(株)製)
・カラム :昭和電工(株)製のカラム、製品名「KD-G」、製品名「KF-603」、製品名「KF-602」、及び製品名「KF-601」をこの順に直列に接続
・移動相 :ジメチルホルムアミド
・カラム温度:40℃
・検出方法 :屈折率法
・標準物質 :ポリスチレン
<化合物(A)の製造>
実施例1
化合物(A1)の製造
フラスコ内を窒素置換後、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン10.8gと脱水THF100gを加えて撹拌した。0℃に冷却し、撹拌しながら2-イソシアナトエチルアクリレート20gを0℃で20分かけて滴下した。
滴下後、撹拌しながら23℃まで昇温した後、エバポレータにて揮発成分を半分程度になるまで留去したところ、無色の粉末が析出した。析出した粉末を濾取し、前記粉末をヘキサンで洗浄し、次いで減圧下で乾燥することで化合物(A1)を24.3g得た。
化合物(A1)の構造をH NMRで測定したところ、下記式(A1)に示す化合物であることが明らかになった。H NMRの帰属は以下のとおりである。
H NMR(ppm、CDCl):6.40(dd、2H)、5.80‐6.12(m、2H)、5.83(dd、2H)、4.42-4.29(m、5H)、4.14(t、2H)、3.99(dt、1H)、3.77(dt、1H)、3.20-3.11(m、2H)、3.05(m、1H)、2.90(m、1H)、2.74(dd、1H)、2.14(dd、1H)、1.98(m、2H)、1.81(m、2H)、1.69(m、3H)、1.51-1.25(m、2H)
Figure 0007135573000009
実施例2
化合物(A2)の製造
フラスコ内を窒素置換、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン3.7gと脱水THF40gを加えて撹拌した。0℃に冷却し、撹拌しながらメタクリロイルオキシエトキシエチルイソシアネート9.7gを0℃で20分かけて滴下した。
滴下後、撹拌しながら23℃まで昇温した後、エバポレータにて揮発成分を留去すると粘稠な液体が得られた。得られた粘稠な液体をヘキサンにて液-液洗浄し、ヘキサンを留去して、化合物(A2)を12.5g得た。
化合物(A2)の構造をH NMRで測定したところ、下記式(A2)に示す化合物であることが明らかになった。H NMRの帰属は以下のとおりである。
H NMR(ppm、CDCl):6.12(s、2H)、5.57(d、2H)、4.36(dd、1H)、4.28(t、2H)、4.24(t、2H)、4.02(t、2H)、3.89(m、1H)、3.74-3.61(m、9H)、3.15(m、1H)、3.09(m、2H)、2.90(m、1H)、2.71(dd、1H)、2.24(m、1H)、1.96(dd,1H)、1.94(s、6H),1.89(m、1H)、1.77(m、2H)、1.66(m、2H),1.60(m、1H)、1.44(m、1H)、1.33(m、1H)
Figure 0007135573000010
実施例3
化合物(A3)の製造
フラスコ内を窒素置換、2-(tert-ブチル)-1,1,3,3-テトラメチルグアニジン1.5gと脱水THF20gを加えて撹拌した。0℃に冷却し、撹拌しながら2-イソシアナトエチルアクリレート3.8gを0℃で5分かけて滴下した。
滴下後、撹拌しながら23℃まで昇温した後、エバポレータにて揮発成分を留去すると粘稠な液体が得られた。得られた粘稠な液体をヘキサンにて液-液洗浄し、ヘキサンを留去して、化合物(A3)を3.4g得た。
化合物(A3)の構造をH NMRで測定したところ、下記式(A3)に示す化合物であることが明らかになった。H NMRの帰属は以下のとおりである。
H NMR(ppm、CDCl):6.39(dd、3H)、6.15-6.02(m、3H)、5.83(dd、3H)、4.40(t、4H)、4.34(t、2H)、4.14(t、2H)、3.63(t、4H)、2.46(s、12H)
Figure 0007135573000011
<アルカリ可溶性樹脂を含有する樹脂溶液の製造>
合成例1~3で使用するモノマーの略称とその詳細を下記表1に示す。
Figure 0007135573000012
合成例1
アルカリ可溶性樹脂(B1)を含有する樹脂溶液(B1-1)の製造
フラスコに、10gのSt、12gのPMI、12.5gのHEMA、13gのMMA、25gのCHMA、15gのMA、12.5gのHOAMS、200gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを入れ撹拌し、3gのアゾイソブチロニトリル及び5gのペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)を入れ撹拌し、容器内を窒素充填した。窒素バブリングを行いながら、80℃で5時間加熱し、アルカリ可溶性樹脂(B1)を33質量%含有する樹脂溶液(B1-1)を得た。アルカリ可溶性樹脂(B1)のMwは10,000、Mw/Mnは2.5であった。
合成例2
アルカリ可溶性樹脂(B2)を含有する樹脂溶液(B2-1)の製造
フラスコに、8gのSt、10gのPMI、12.5gのHEMA、7gのMMA、15gのCHMA、20gのMOI-BM、15gのMA、12.5gのHOAMS、及び200gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを入れ撹拌し、3gのアゾイソブチロニトリル、及び5gのペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)を入れ撹拌し、容器内を窒素充填した。窒素バブリングを行いながら、80℃で5時間加熱し、アルカリ可溶性樹脂(B2)を33質量%含有する樹脂溶液(B2-1)を得た。アルカリ可溶性樹脂(B2)のMwは10,300、Mw/Mnは2.5であった。
合成例3
アルカリ可溶性樹脂(B3)を含有する樹脂溶液(B3-1)の製造
フラスコに、8gのSt、10gのPMI、12.5gのHEMA、7gのMMA、15gのCHMA、20gのM100、15gのMA、12.5gのHOAMS、及び200gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを入れ撹拌し、3gの2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、及び5gのペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)を入れ撹拌し、容器内を窒素充填した。窒素バブリングを行いながら、70℃で7時間加熱し、アルカリ可溶性樹脂(B3)を33質量%含有する樹脂溶液を得た。アルカリ可溶性樹脂(B3)のMwは10,500、Mw/Mnは2.3であった。
アルカリ可溶性樹脂(B1)~(B3)の構造及び単量体単位の含有割合を13C NMRより同定した。その結果を下記表2に示す。
Figure 0007135573000013
<顔料分散液の製造>
製造例1~2
顔料分散液(E1-1)及び(E2-1)の製造
湿式ビーズミルにより、表3に示す成分を含有する顔料分散液(E1-1)及び(E2-1)を製造した。
Figure 0007135573000014
<感光性樹脂組成物の製造>
製造例1B、実施例1B~9B、比較例1B~3B
感光性樹脂組成物(R1)~(R12)、及び(G1)の製造
下記表4に示す量の各成分を均一に混合し、下記表4に示す固形分濃度となるようプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートにて調整し、感光性樹脂組成物(R1)~(R12)、及び(G1)を製造した。
Figure 0007135573000015
表4中の各成分の詳細を下記表5に示す。
Figure 0007135573000016
<画素の製造及び移染性の評価>
実施例1C
画素(R1)の製造及び移染性の評価
感光性樹脂組成物(R1)を、ナトリウムイオンの溶出を防止するSiO膜が表面に形成されたソーダガラス基板上に、スピンコーターを用いて塗布した後、100℃のホットプレートで2分間加熱し、膜厚2.5μmの塗膜を形成した。この基板を室温に冷却したのち、マスクを介して、塗膜を等倍投影露光した(露光量:400J/m)。露光後、0.04質量%水酸化カリウム水溶液で現像し(シャワー現像、時間:60秒間、シャワー現像液圧:1kgf/cm、シャワーノズル径:1mm)、水洗し、風乾し、オーブンで150℃で30分間加熱し、前記基板上に複数個の画素(R1)(画素の形状は縦100μm、横100μm、高さ2.5μmの立方体)を製造した。
画素(R1)のCIE表色系における色度座標値(x、y)及び刺激値(Y)を、カラーアナライザー(装置名「MCPD2000」、大塚電子(株)製)にて測定した。
続いて、画素(R1)の移染性について評価した。
画素(R1)を有する前記基板上に、スピンコートにて感光性樹脂組成物(G1)の塗布し、ホットプレートにて100℃で2分間加熱し、画素(R1)上の厚さが2.5μmの感光性樹脂組成物(G1)の塗膜を形成した。感光性樹脂組成物(G1)の塗膜を室温に冷却し、0.04質量%水酸化カリウム水溶液を塗布し(シャワー塗布、時間:60秒間、シャワー液圧:1kgf/cm2、シャワーノズル径:1mm)、水洗し、風乾して、感光性樹脂組成物(G1)の塗膜を除去した。
感光性樹脂組成物(G1)の塗膜を除去後の画素(R1)のCIE表色系における色度座標値(x、y)及び刺激値(Y)を、カラーアナライザー(装置名「MCPD2000」、大塚電子(株)製)にて測定した。
移染性は、感光性樹脂組成物(G1)の塗膜形成前後における色差(ΔE ab)を算出し、下記基準にて評価した。評価結果を表6に示す。
A:ΔE abが5.0未満
B:ΔE abが5.0以上10.0未満
C:ΔE abが10.0以上
実施例2C~9C、比較例1C~3C
画素(R2)~(R12)の製造及び移染性の評価
実施例1Cにおいて、感光性樹脂組成物(R1)の代わりに、表6に示す感光性樹脂組成物を用いた以外は、実施例1Cと同じ操作にて、画素(R2)~(R12)を製造した。また、実施例1Cと同じ操作にて、画素(R2)~(R12)の移染性を評価した。評価結果を表6に併せて示す。
Figure 0007135573000017

Claims (9)

  1. 下記式(1)に示す構造を有することを特徴とする、化合物。
    Figure 0007135573000018
    〔式(1)中、
    1、及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、(メタ)アクリロイル基を有する1価の基、又は置換若しくは非置換の炭素数1~30の1価の炭化水素基(前記(メタ)アクリロイル基を有する基を除く)を示す。但し、2つのR1及びR2のうち少なくともつは(メタ)アクリロイル基を有する1価の基である。
    3~R5は、それぞれ独立に、水素原子又は置換若しくは非置換の炭素数1~30の1価の炭化水素基(前記(メタ)アクリロイル基を有する1価の基を除く)を示す。R2及びR3は、互いに結合して環構造を形成することができる。R4及びR5は、互いに結合して環構造を形成することができる。
    1は、メチレン基又は-NR6-で示される2価の基を示す。
    6は、水素原子又は置換若しくは非置換の炭素数1~30の1価の炭化水素基(前記(メタ)アクリロイル基を有する基を除く)を示す。〕
  2. 次の成分(A)、(B)及び(C);
    (A)下記式(1)に示す構造を有する化合物、
    (B)アルカリ可溶性樹脂、及び
    (C)光開始剤
    を含有することを特徴とする、感光性樹脂組成物。
    Figure 0007135573000019
    〔式(1)中、
    1、及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、エチレン性不飽和二重結合を有する1価の基、又は置換若しくは非置換の炭素数1~30の1価の炭化水素基(前記架橋性基を有する基を除く)を示す。但し、2つのR1及びR2のうち少なくともつはエチレン性不飽和二重結合を有する1価の基である。
    3~R5は、それぞれ独立に、水素原子又は置換若しくは非置換の炭素数1~30の1価の炭化水素基(前記エチレン性不飽和二重結合を有する1価の基を除く)を示す。R2及びR3は、互いに結合して環構造を形成することができる。R4及びR5は、互いに結合して環構造を形成することができる。
    1は、メチレン基又は-NR6-で示される2価の基を示す。
    6は、水素原子又は置換若しくは非置換の炭素数1~30の1価の炭化水素基(前記エチレン性不飽和二重結合を有する基を除く)を示す。〕
  3. 次の成分(A1)、(B)及び(C1);
    (A1)請求項1に記載の化合物、
    (B)アルカリ可溶性樹脂、及び
    (C1)光ラジカル重合開始剤
    を含有することを特徴とする、感光性樹脂組成物。
  4. 更に、成分(D)としてラジカル重合性化合物(但し、成分(A1)を除く)を含有する、請求項3に記載の感光性樹脂組成物。
  5. 更に、成分(E)として着色剤を含有する、請求項2~4のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  6. 成分(E)が(E1)染料である、請求項5に記載の感光性樹脂組成物。
  7. 次の成分(A)、(X)及び(Y)を含有することを特徴とする硬化性組成物。
    (A)下記式(1)に示す構造を有する化合物
    (X)下記式(1)に示すR1及びR2に係る1価の架橋性基の架橋を開始する開始剤
    (Y)活性水素基を有する化合物
    Figure 0007135573000020
    〔式(1)中、
    1、及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、エチレン性不飽和二重結合を有する1価の基、又は置換若しくは非置換の炭素数1~30の1価の炭化水素基(前記架橋性基を有する基を除く)を示す。但し、2つのR1及びR2のうち少なくともつはエチレン性不飽和二重結合を有する1価の基である。
    3~R5は、それぞれ独立に、水素原子又は置換若しくは非置換の炭素数1~30の1価の炭化水素基(前記エチレン性不飽和二重結合を有する1価の基を除く)を示す。R2及びR3は、互いに結合して環構造を形成することができる。R4及びR5は、互いに結合して環構造を形成することができる。
    1は、メチレン基又は-NR6-で示される2価の基を示す。
    6は、水素原子又は置換若しくは非置換の炭素数1~30の1価の炭化水素基(前記エチレン性不飽和二重結合を有する基を除く)を示す。〕
  8. 次の工程(1)、(2)、(3)及び(4);
    (1)基板上に、請求項5又は6に記載の感光性樹脂組成物の塗膜を形成する工程、
    (2)前記塗膜を選択的に露光する工程
    (3)露光後の塗膜を現像する工程、及び
    (4)現像後の塗膜を加熱する工程
    を有することを特徴とする、カラーフィルタの画素形成方法。
  9. 請求項5又は6に記載の感光性樹脂組成物の硬化物である画素を有することを特徴とする、カラーフィルタ。
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