JP2008031199A - 感光性樹脂及び感光性樹脂組成物 - Google Patents

感光性樹脂及び感光性樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】光硬化性、硬化物の透明性、耐熱性及び耐熱変色性に優れる感光性樹脂、及びそれを含む感光性樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートを含む重合体にグリシジル(メタ)クリレート、アクリル酸等を付加反応して不飽和二重結合を導入した感光性樹脂。
上記の感光性樹脂、光ラジカル開始剤、ラジカル重合性モノマー及び/又は有機溶剤を含有する感光性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は感光性樹脂及びそれを含む感光性樹脂組成物に関するものであり、詳しくは液晶表示素子、集積回路素子、固体撮像素子などの電子部品の保護膜や層間絶縁膜、カラーフィルタを形成する三原色(赤、緑、青)の画素、ブラックマトリッス、平坦化膜、柱状スペーサーを形成する材料、有機EL素子の絶縁膜、マイクロレンズ材料、更には光導波路材料として有用である。
従来よりTFT型液晶表示素子や磁気ヘッド素子、集積回路素子、固体撮像素子などの電子部品の劣化や損傷を防止するための保護膜や、層状に配置される配線の間を絶縁するための層間絶縁膜の形成には感光性樹脂組成物が用いられてきた。中でも液晶表示素子の場合には、層間絶縁膜の上にITO等の透明導電回路層を形成し、更にその上に液晶配向膜を形成する工程を経て製造されるため、層間絶縁膜は、透明電極膜の形成工程において高温条件に曝されたり、電極のパターン形成に使用されるレジストの剥離液に曝されることとなるため、これらに対する十分な耐性が必要となる。
従って、層間絶縁膜を形成する感光性樹脂組成物としては現像性に優れ、透明性、耐熱性、平坦性、密着性、耐薬品性、電気特性に優れた被膜を形成できることが求められる。
同様に液晶表示素子や固体撮像素子などに使用されるカラーフィルタを製作するために用いられる材料としては、様々なネガ型の感光性樹脂組成物が使用されているが、パターン特性や現像性には、まだまだ改良の余地がある。
また、ファクシミリ、電子複写機、固体撮像素子等に用いられるオンチップカラーフィルターの結像光学系あるいは光ファイバコネクタの光学系材料として、3〜100μm程度のレンズ径を有するマイクロレンズ、またはそれらのマイクロレンズを規則的に配列したマイクロレンズアレイが使用されている。中でもデジタルカメラ等に使用されるCCD素子は、近年、画素数の向上とともに微細化が進み、CCD素子1つ当たりの受光エリアが減少してきている。そのため受光量を高める手段として、CCD素子の上に凸レンズ状のマイクロレンズを形成する事が試みられている。CCD素子に用いるマイクロレンズとしては、フォトレジスト膜を露光、現像して凹凸パターンを形成し、この凹凸パターンをガラス転移点以上の温度で加熱することで流動させ、表面張力により半球状のマイクロレンズを形成する方法が知られている。従って、マイクロレンズを形成する感光性樹脂組成物としては現像性に優れ、透明性、メルトフロー性かつ耐熱性が求められ、集光度の観点から高い屈折率が求められる。
また、近年、動作周波数及び伝送速度の増加に伴い光電気混載基板用の光導波路材料として、透明性、耐熱性に優れるフッ素化ポリイミド等が検討されているが、経済的に問題があり、また、アクリル系光硬化樹脂、ポリカーボネート、脂環式ポリマー等は、耐熱性が不十分であり実用化を妨げている。
これらの透明性や耐熱性に優れる光硬化性樹脂としては、例えば特許文献1に示される脂環式アクリレート化合物から得られるアルカリ現像可能な硬化性樹脂、特許文献2に示されるカルボキシル基及び(メタ)アクリロイル基を有する重合体を含む感光性樹脂組成物等が検討されている。しかし、パターン形成における感度及び解像度、硬化物の透明性、耐熱性及び耐熱変色性等においては充分満足できるものではない。
また、一般的に光硬化性樹脂としてアクリレート化合物が使用されているが、耐熱性が必要な点で、プリント基板のソルダーレジスト等にはノボラック樹脂をベースとしたエポキシアクリレートが使用されている。また、半導体の実装材料として、半田バンプ形成用の厚膜レジスト等にはポリヒドロキシスチレンをベースとしたネガ型樹脂組成物が使用されている。例えば、特許文献3にはアルケニルフェノールに不飽和基を導入した単位を含む重合体からなる光硬化性組成物が記載されている。
特開2005−307039号公報 特開2005−202134号公報 特開昭58−11521号公報
本発明は感光性樹脂及びそれを含む感光性樹脂組成物に関するものであり、詳しくは液晶表示素子、集積回路素子、固体撮像素子などの電子部品の保護膜や層間絶縁膜、カラーフィルタを形成する三原色(赤、緑、青)の画素、ブラックマトリックス、平坦化膜、柱状スペーサーを形成する材料、有機EL素子の絶縁膜、マイクロレンズ材料、更には光導波路材料として好適な物であり、本発明の目的は、光硬化性、硬化物の透明性、耐熱性及び耐熱変色性に優れる感光性樹脂及びそれを含む感光性樹脂組成物を提供することにある。
上記目的を達成するため鋭意検討した結果、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートを含む重合体または共重合体に不飽和二重結合を導入した感光性樹脂、及び該感光性樹脂と光ラジカル開始剤、ラジカル重合性モノマー及び/又は有機溶剤を含有する感光性樹脂組成物により上記目的を達成できることを見出した。
即ち、本発明は以下の通りである。
(1) ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートを含む重合体または共重合体に不飽和二重結合を導入した感光性樹脂。
(2)共重合体が、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸を構成成分として含有する共重合体である上記(1)に記載の感光性樹脂。
(3)共重合体が、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートとグリシジル(メタ)アクリレートを構成成分として含有する共重合体である上記(1)に記載の感光性樹脂。
(4)平均分子量(Mw)が1,500〜50,000である上記(1)〜(3)のいずれかに記載の感光性樹脂。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の重合体または共重合体に不飽和二重結合を有する化合物を付加させて得られる感光性樹脂。
(6) 不飽和二重結合を有する化合物が、グリシジル(メタ)アクリレートである上記(5)に記載の感光性樹脂。
(7) 不飽和二重結合を有する化合物が、不飽和一塩基酸である上記(5)に記載の感光性樹脂。
(8)上記(1)〜(7)のいずれかに記載の感光性樹脂、光ラジカル開始剤、ラジカル重合性モノマー及び/又は有機溶剤を含有する感光性樹脂組成物。
本発明の感光性樹脂及び感光性樹脂組成物を使用する事で光硬化性、硬化物の透明性、耐熱性及び耐熱変色性に優れる皮膜を形成することができ、電子部品の保護膜や層間絶縁膜、カラーフィルタを形成する材料、有機EL素子の絶縁膜、マイクロレンズ材料、更には光導波路材料として好適に使用できる。
以下、本発明の感光性樹脂及び感光性樹脂組成物について詳述する。
本発明の感光性樹脂はヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートを含む重合体または共重合体に不飽和二重結合を導入した樹脂である。
先ず、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートを含む重合体または共重合体について説明する。
ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートを含む重合体は、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートからなる構成単位を必須成分として含み、具体的には、o−ヒドロキシフェニルアクリレート、m−ヒドロキシフェニルアクリレート、p−ヒドロキシフェニルアクリレート、o−ヒドロキシフェニルメタクリレート、m−ヒドロキシフェニルメタクリレート、p−ヒドロキシフェニルメタクリレートの重合体が挙げられ、これらの単独又は2種以上を組み合わせて使用できる。
ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートを含む共重合体はヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートと不飽和基含有重合性化合物との共重合体である。この場合、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートの共重合割合として、全成分の20モル%以上、好ましくは40モル%以上の範囲が良い。共重合割合が20モル%未満の場合、アルカリ溶解性が不十分になり良好なパターンを形成できない。
この不飽和基含有重合性化合物としては例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水フマル酸、無水シトラコン酸、無水メサコン酸、無水イタコン酸、ビニル安息香酸、o−カルボキシフェニル(メタ)アクリレート、m−カルボキシフェニル(メタ)アクリレート、p−カルボキシフェニル(メタ)アクリレート、o−カルボキシフェニル(メタ)アクリルアミド、m−カルボキシフェニル(メタ)アクリルアミド、p−カルボキシフェニル(メタ)アクリルアミド、コハク酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕、フタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、5−カルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン無水物、
トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルオキシエチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルグリコサイド、
フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、o−メトキシフェニル(メタ)アクリレート、m−メトキシフェニル(メタ)アクリレート、p−メトキシフェニル(メタ)アクリレート、3−メチル−4−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、2−メチル−4−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、ジメチルヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジエトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−t−ブトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−シクロヘキシルオキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−フェノキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(t−ブトキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(シクロヘキシルオキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチル−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
グリシジル(メタ)アクリレート、α−エチル(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシブチル、α−エチル(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、α−エチル(メタ)アクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、イソプロペニルグリシジルエーテル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、ビニルシクロヘキセンモノオキサイド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート
スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−メトキシスチレン、m−メトキシスチレン、p−メトキシスチレン、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、o−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルアミド、m−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルアミド、p−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルアミド、3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル(メタ)アクリルアミド、フェニルマレイミド、ヒドロキシフェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、ベンジルマレイミド、トリフルオロメチル(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらの単独又は2種以上を組み合わせて使用できる。これらは透明性、耐熱性、密着性、耐薬品性、電気特性、屈折率、塗布性、現像性、保存安定性、機械的強度等の調整のため、各特性に悪影響を与えない範囲内で任意の割合で使用することができる。上記の中では(メタ)アクリル酸、グリシジル(メタ)アクリレートが好ましい。
ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートを必須成分とする重合体またはヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートと上記の不飽和化合物との共重合体を得る方法としてはラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合、配位アニオン重合などが挙げられる。具体的には、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、必要により別の不飽和化合物の合計量を好ましくは10〜50質量%の範囲で含有する重合溶媒中で、重合開始剤を用いて重合することができる。分子量の調整は溶媒量、開始剤量、重合温度を調整することで可能であり、ポリスチレン換算重量平均分子量はMw:1,500〜45,000、好ましくは2,000〜20,000の範囲内が良い。分子量が1,500未満では平坦な塗膜が得られなかったり、現像後の残膜率の低下、あるいは得られるパターンの形状、耐熱性の悪化などを招き、40,000を越えると現像性が低下したり、パターン形状が悪化することがあり好ましくない。これらの分子量範囲の重合体又は共重合体を使用することで、Mw:1,500〜50,000の感光性樹脂が得られる。
分子量の調整はメルカプタン類に代表される連鎖移動剤を使用することも出来る。
反応溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、キシレン、エチルアセテート、イソプロピルアセテート、ノルマルプロピルアセテート、ブチルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、メトキシブチルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどが使用できる。
重合開始剤は、ラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤、アニオン重合開始剤等を使用できるが、ラジカル重合開始剤としては例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビス−2−アミジノプロパン塩酸塩、アゾビスイソ酪酸ジメチル、アゾビスイソブチルアミジン塩酸塩または4,4‘−アゾビス−4−シアノ吉草酸等のアゾ系開始剤、過酸化ベンゾイル、2,4−ジクロル過酸化ベンゾイル、過酸化ジ−tert−ブチル、過酸化ラウロイル、過酸化アセチル、過酸化ジイソプロピルジカーボネート、クメンヒドロパーオキシド、tert−ブチルヒドロパーオキシド、ジクミルパーオキシド、p−メタンヒドロパーオキシド、ピナンヒドロパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド、シクロヘキサノンパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカルボナート、tert−ブチルパーオキシラウレート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−tert−ブチルパーオキシフタレート、ジベンジルオキシドまたは2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキシド等の過酸化物系開始剤、または過酸化ベンゾイル−N,N−ジメチルアニリンまたはペーオキソ二硫酸−亜硫酸水素ナトリウム等のレドック系開始剤が挙げられる。これらのラジカル重合開始剤は、単独でもまたは2種以上を同時にまたは順次使用する事ができる。
カチオン重合開始剤としては、通常のカチオン重合において用いられる開始剤は何れも使用する事ができ、例えば、三フッ化ホウ素、三塩化アルミニウム、四塩化錫、四塩化チタン、五塩化アンチモン等のフリーデル・クラフツ型触媒、硫酸、塩酸、リン酸等の水素酸、ヨード、その他広義の酸を挙げることができる。
アニオン重合開始剤としては、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金属およびアルカリアミド、アルカリアルコラート、或いは有機アルカリ金属化合物、グリニヤール試薬、有機アルカリ土類金属化合物、その他広義の塩基を挙げることができる。
次に、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートを含む重合体または共重合体に不飽和二重結合を導入する方法について説明する。
導入方法は特に制限なく、一般的にはビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基、などの不飽和二重結合を有する化合物をヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートを含む重合体または共重合体に付加反応させることが挙げられる。
この好ましい態様としては例えば、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートを少なくとも構成成分として含有する重合体にグリシジル(メタ)アクリレートを付加させる方法、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート及び(メタ)アクリル酸を少なくとも構成成分として含有する重合体にグリシジル(メタ)アクリレートを付加させる方法、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート及びグリシジル(メタ)アクリレートを少なくとも構成成分として含有する重合体に不飽和一塩基酸を付加させる方法等が挙げられる。
その他付加反応に使用できる化合物としてはエポキシ基含有不飽和重合性化合物、イソシアネート基含有重合性化合物などが挙げられる。例えば脂肪族エポキシ基含有不飽和化合物としては具体的には、グリシジル(メタ)アクリレート、α−エチル(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシブチル、α−エチル(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、α−エチル(メタ)アクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、イソプロペニルグリシジルエーテル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテルなどが挙げられ、脂環式エポキシ基含有不飽和化合物としては、ビニルシクロヘキセンモノオキサイド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートなどが挙げられ、これらの単独又は2種以上を組み合わせて使用できる。
カルボキシル基及びフェノール性水酸基と反応し得る上記不飽和重合性化合物をヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートを含む重合体または共重合体に付加反応させるには、無触媒でも良いが、アミン系触媒、リン系触媒、金属触媒等を用いて、60℃から130℃、好ましくは70℃から120℃で1時間から12時間程度で反応できる。反応中のゲル化防止の目的でエアーバブリングやヒドロキノン等の重合禁止剤を併用することが好ましい。付加モル数は特に規定はしないが、現像性、光硬化性、塗膜物性等を考慮して決めることができる。例えば、上記不飽和重合性化合物がグリシジル(メタ)アクリレートの場合は以下の割合で反応させるのが良い。
ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートからなる重合体のフェノール性水酸基にグリシジル(メタ)アクリレートを付加させる場合には、重合体中のフェノール性水酸基1.0当量に対して、グリシジル(メタ)アクリレートを0.2〜0.8当量の割合で反応させるのが良い。
また、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート及び(メタ)アクリル酸からなる重合体のカルボキシル基にグリシジル(メタ)アクリレートを付加させる場合には、先ずヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート及び(メタ)アクリル酸を40〜80モル%:60〜20モル%で共重合し、共重合体中のカルボキシル基1.0当量に対して、グリシジル(メタ)アクリレートを0.8〜1.5当量の割合で反応させるのが良い。
また、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート及びグリシジル(メタ)アクリレートからなる重合体のグリシジル基に不飽和一塩基酸を付加させる場合には、先ずヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートとグリシジル(メタ)アクリレートを20〜80モル%:80〜20モル%で共重合し、共重合体中のグリシジル基1.0当量に対して、不飽和一塩基酸を0.5〜1.0当量の割合で反応させるのが良い。
これらの範囲から逸脱すると、現像性の低下、感度の低下、塗膜物性の低下を招く恐れがある。
本発明の感光性樹脂の使用方法について記載する。本発明の感光性樹脂は好ましくは次に記載する感光性樹脂組成物として使用することが好ましいが、本感光性樹脂にラジカル重合性モノマー及び/又は有機溶剤を添加して、塗膜形成後、加熱のみで硬化させる事もできる。
次に、本発明の感光性樹脂組成物について記載する。本発明の感光性樹脂組成物は、上述した感光性樹脂の他、光ラジカル開始剤、ラジカル重合性モノマー及び/又は有機溶剤を含有する感光性樹脂組成物である。
光ラジカル開始剤としては、ベンゾイン類、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、アントラキノン類、キサントン類、チオキサントン類、ケタール類、ホスフィンオキサイド類などが挙げられ、具体的には例えば2,2‘−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、ベンゾフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等を挙げることができ、これらの1種若しくは2種以上を組み合わせても良い。又、必要に応じて増感剤アミン類、例えばジメチルアミノエチルメタクリレート、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等を適量併用することができる。光ラジカル開始剤は、活性エネルギー線の光源として、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、レーザー光線、エックス線などの照射によりラジカルを発生する。
ラジカル重合性モノマーとしてはフェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールプロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン、イソボルニル(メタ)アクリレート、ビスフェノールFエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノステアレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらの単独又は2種以上を組み合わせて使用できる。
有機溶剤としては、本発明の感光性樹脂、光ラジカル開始剤、必要により添加するラジカル重合性モノマー及びその他の添加剤を溶解する物であれば特に限定はしないが、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、エチレングリコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、キシレン、エチルアセテート、イソプロピルアセテート、ノルマルプロピルアセテート、ブチルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、メトキシブチルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、3−メトキシブタノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、乳酸エチル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プルピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル等が挙げられ、更にこれらの溶媒とともに膜厚の面内均一性を高めるため、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミドなどの高沸点溶媒を併用することもできる。
本発明の感光性樹脂組成物は、本発明の感光性樹脂、光ラジカル開始剤、ラジカル重合性モノマー及び/又は有機溶剤を必須成分として含有するが、その他必要に応じて、重合禁止剤、無機充填剤、レベリング剤、顔料や染料、紫外線吸収剤、増感剤、増感助剤、可塑剤、増粘剤、分散剤、消泡剤、界面活性剤、密着助材、難燃剤などを含有することができる。
次に本発明の感光性樹脂の使用方法であるが、先ず、ガラス基板、シリコンウエハーおよびこれらの表面に各種金属が形成された基板上に、本発明の感光性樹脂組成物を塗布、乾燥して塗膜を形成する。組成物溶液の塗布方法としては、特に限定されず、例えばスプレー法、ロールコート法、回転塗布法、バー塗布法等の適宜の方法が挙げられる。乾燥条件は、各成分の種類、使用割合等によっても異なるが、例えば60〜110℃で30秒間〜30分間程度とすることができる。
次に、形成された塗膜に所定のパターンを有するマスクを介して、露光した後、現像液を用いて現像処理することでパターニングを行う。現像処理に用いられる現像液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジエチルアミノエタノール、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−ウンデセ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ〔4,3,0〕−ノネ−5−エン等のアルカリ(塩基性化合物)の水溶液を用いることができ、また、上記のアルカリの水溶液にメタノール、エタノール等の水溶性有機溶媒や界面活性剤を適当量添加した水溶液、または本発明の組成物を溶解する各種有機溶媒を現像液として使用することができる。さらに、現像方法としては、液盛り法、ディッピング法、揺動浸漬法、シャワー法等の適宜の方法を利用することができる。このときの現像時間は、組成物の組成によって異なるが、例えば30〜120秒間とすることができる。
次に、パターニングされた薄膜に対して、好ましくは例えば流水洗浄によるリンス処理を行い、必要により全面露光、ホットプレート、オーブン等により加熱処理(ポストベーク処理)することにより、硬化度を上げることが出来る。
このようにして、目的とするパターン状薄膜を基板の表面上に形成することができ、形成された膜は透明性、耐熱性、耐熱変色性に優れる被膜となる。
以下に実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。また、感光性樹脂の平均分子量の測定は以下の方法により行った。
(平均分子量の測定)
得られた感光性樹脂の重量平均分子量(Mw)、及び分子量分布(Mw/Mn)の値はゲル・パーミッション・クロマトグラフィー(GPC)を用いて、下記条件にて測定し、ポリスチレン換算にて算出した。
カラム:ショーデックス KF−801+KF−802+KF−802+KF−803
カラム温度:40℃
展開溶媒:テトラヒドロフラン
検出器:示差屈折計(ショーデックス RI−101)
流速:1ml/min
感光性樹脂の合成
各実施例及び比較例にて得られた感光性樹脂の重量平均分子量、及び分子量分布を表1に示す。
実施例1
還流冷却器、攪拌機を備えたフラスコに、p−ヒドロキシフェニルメタクリレート100質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート500質量部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル8質量部を仕込み、窒素雰囲気下、攪拌しながら液温を80℃まで上昇させ、80℃で8時間反応し、100℃で1時間エージングを行って重合体を得た。次に、フラスコ内を空気雰囲気下に替え、ハイドロキノン0.05質量部、トリスジメチルアミノメチルフェノール0.1質量部、グリシジルメタクリレート31.9質量部を添加し、80℃で6時間反応した。固形分濃度を40質量%(以下の例も質量%)に調整し、感光性樹脂[A−1]を含む樹脂溶液を得た。この樹脂の構造式を下記に示す。式中の40、60は配合割合から求めた各組成比(モル%)を意味する。以下同じ。
Figure 2008031199
実施例2
実施例1のグリシジルメタクリレート31.9質量部を47.9質量部に変更した以外は同様に行い、感光性樹脂[A−2]を含む樹脂溶液を得た。
Figure 2008031199
実施例3
還流冷却器、攪拌機を備えたフラスコに、p−ヒドロキシフェニルメタクリレート87.7質量部、メタクリル酸メチル12.3質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート500質量部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル8質量部を仕込み、窒素雰囲気下、攪拌しながら液温を80℃まで上昇させ、80℃で8時間反応し、100℃で1時間エージングを行って共重合体を得た。次に、フラスコ内を空気雰囲気下に替え、ハイドロキノン0.05質量部、トリスジメチルアミノメチルフェノール0.1質量部、グリシジルメタクリレート35.0質量部を添加し、80℃で6時間反応した。固形分濃度を40%に調整し、感光性樹脂[A−3]を含む溶液を得た。
Figure 2008031199
実施例4
還流冷却器、攪拌機を備えたフラスコに、p−ヒドロキシフェニルメタクリレート76.4質量部、ジシクロペンタニルメタクリレート23.6質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート500質量部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル8質量部を仕込み、窒素雰囲気下、攪拌しながら液温を80℃まで上昇させ、80℃で8時間反応し、100℃で1時間エージングを行って共重合体を得た。次に、フラスコ内を空気雰囲気下に替え、ハイドロキノン0.05質量部、トリスジメチルアミノメチルフェノール0.1質量部、グリシジルメタクリレート30.5質量部を添加し、80℃で6時間反応した。固形分濃度を40%に調整し、感光性樹脂[A−4]を含む溶液を得た。
Figure 2008031199
実施例5
還流冷却器、攪拌機を備えたフラスコに、p−ヒドロキシフェニルメタクリレート82.8質量部、メタクリル酸17.2質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート500質量部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル8質量部を仕込み、窒素雰囲気下、攪拌しながら液温を80℃まで上昇させ、80℃で8時間反応し、100℃で1時間エージングを行って共重合体を得た。次に、フラスコ内を空気雰囲気下に替え、ハイドロキノン0.05質量部、トリスジメチルアミノメチルフェノール0.1質量部、グリシジルメタクリレート37.8質量部を添加し、80℃で6時間反応した。固形分濃度を40%に調整し、感光性樹脂[B−1]を含む溶液を得た。
Figure 2008031199
実施例6
還流冷却器、攪拌機を備えたフラスコに、p−ヒドロキシフェニルメタクリレート65.3質量部、グリシジルメタクリレート34.7質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート500質量部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル8質量部を仕込み、窒素雰囲気下、攪拌しながら液温を80℃まで上昇させ、80℃で8時間反応し、100℃で1時間エージングを行って共重合体を得た。次に、フラスコ内を空気雰囲気下に替え、ハイドロキノン0.05質量部、トリスジメチルアミノメチルフェノール0.1質量部、アクリル酸17.6質量部を添加し、80℃で6時間反応した。固形分濃度を40%に調整し、感光性樹脂[C−1]を含む溶液を得た。
Figure 2008031199
比較例1
還流冷却器、攪拌機を備えたフラスコに、メタクリル酸メチル43.7質量部、メタクリル酸56.3質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート500質量部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル8質量部を仕込み、窒素雰囲気下、攪拌しながら液温を80℃まで上昇させ、80℃で8時間反応し、100℃で1時間エージングを行って共重合体を得た。次に、フラスコ内を空気雰囲気下に替え、ハイドロキノン0.05質量部、トリスジメチルアミノメチルフェノール0.1質量部、グリシジルメタクリレート62.0質量部を添加し、80℃で6時間反応した。固形分濃度を40%に調整し、感光性樹脂[D−1]を含む溶液を得た。
Figure 2008031199
比較例2
還流冷却器、攪拌機を備えたフラスコに、ポリヒドロキシスチレン100質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート500質量部、ハイドロキノン0.05質量部、トリスジメチルアミノメチルフェノール0.1質量部、グリシジルメタクリレート47.3質量部を添加し、80℃で6時間反応した。固形分濃度を40%に調整し、感光性樹脂[D−2]を含む溶液を得た。
Figure 2008031199
感光性樹脂組成物の調製、及び塗膜の作成
感光性樹脂組成物の各特性を表2及び表3に示す。
(実施例7〜12及び比較例3〜4)
実施例1〜6及び比較例1〜2で得られた感光性樹脂溶液100質量部、光ラジカル開始剤として2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン3質量部を添加して感光性樹脂組成物を得た。得られた感光性樹脂組成物をアセトンで脱脂したガラス板に厚さ50μmで塗布し、80℃オーブンで20分間乾燥させて、感光性樹脂の塗膜を得た。
(実施例13〜18及び比較例5〜6)
実施例1〜6及び比較例1〜2で得られた感光性樹脂溶液100質量部、光ラジカル開始剤として2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン4質量部、ペンタエリスリトールテトラアクリレート4質量部を添加して感光性樹脂組成物を得た。得られた感光性樹脂組成物をアセトンで脱脂したガラス板に厚さ50μmで塗布し、80℃オーブンで20分間乾燥させて、感光性樹脂の塗膜を得た。
現像性の評価
[現像性]
乾燥した塗膜にパターンマスクを介して超高圧水銀灯を用いて500mJ/cm2露光し、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液にて2分間浸漬して現像し、純水でリンスを行った。格子状の凹凸パターンが転写された物を○、パターンが転写されなかった物を×とした。
[透明性]
乾燥した塗膜に超高圧水銀灯を用いて500mJ/cm2全面露光し、200℃、30分間オーブンで加熱処理して硬化塗膜を得た。得られた硬化塗膜付きのガラス基板について、分光光度計を使用して波長400〜800nmの最低透過率をガラス基板をブランクとして測定した。90%以上を○、80〜90%を△、80%未満を×とした。
[耐熱性]
200℃、30分間加熱処理させた後、再び230℃で2時間、更に250℃で1時間加熱処理し、膜厚測定を行った。200℃、30分間加熱処理後膜厚に対して、再加熱後の膜厚変化を膜厚減少率で算出した。再加熱後の膜厚減少率が20%未満の場合を○、20〜30%を△、30%以上の場合を×とした。
[耐熱変色性]
200℃、30分間加熱処理させた後、再び230℃で2時間、更に250℃で1時間加熱処理し、波長400〜800nmの最低透過率をガラス基板をブランクとして測定した。80%以上を○、70〜80%を△、70%未満を×とした。
Figure 2008031199
Figure 2008031199
Figure 2008031199
本発明の感光性樹脂及び感光性樹脂組成物は光硬化性、硬化物の透明性、耐熱性及び耐熱変色性に優れる皮膜を形成することができ、液晶表示素子、集積回路素子、固体撮像素子などの電子部品の保護膜や層間絶縁膜、カラーフィルタを形成する材料、有機EL素子の絶縁膜、マイクロレンズ材料、更には光導波路材料として好適に使用できる。

Claims (8)

  1. ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートを含む重合体または共重合体に不飽和二重結合を導入した感光性樹脂。
  2. 共重合体が、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸を構成成分として含有する共重合体である請求項1に記載の感光性樹脂。
  3. 共重合体が、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートとグリシジル(メタ)アクリレートを構成成分として含有する共重合体である請求項1に記載の感光性樹脂。
  4. 平均分子量(Mw)が1,500〜50,000である請求項1〜3のいずれかに記載の感光性樹脂。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の重合体または共重合体に不飽和二重結合を有する化合物を付加させて得られる感光性樹脂。
  6. 不飽和二重結合を有する化合物が、グリシジル(メタ)アクリレートである請求項5に記載の感光性樹脂。
  7. 不飽和二重結合を有する化合物が、不飽和一塩基酸である請求項5に記載の感光性樹脂。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の感光性樹脂、光ラジカル開始剤、ラジカル重合性モノマー及び/又は有機溶剤を含有する感光性樹脂組成物。
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