JP2010020158A - ネガ型レジスト、カラーフィルター、及び、液晶表示装置 - Google Patents

ネガ型レジスト、カラーフィルター、及び、液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】液晶配向用突起とスペーサとを同時に、かつ、各々に最適な形状に形成可能なネガ型レジストを提供する。
【解決手段】アルカリ可溶性樹脂と光重合性モノマーと光重合開始剤とを含有する、液晶配向用突起とスペーサとを同時に形成可能なネガ型レジストであって、前記光重合開始剤は、ホスフィンオキサイド系光重合開始剤とα−アミノアルキルケトン系光重合開始剤とを含有するネガ型レジストである。
【選択図】なし

Description

本発明は、液晶配向用突起とスペーサとを同時に、かつ、各々に最適な形状に形成可能なネガ型レジストに関する。また、該ネガ型レジストを用いてなるカラーフィルター、及び、液晶表示装置に関する。
一般に、液晶表示装置は、カラーフィルター、ブラックマトリックス、線状透明電極、配向膜等が形成された2枚の基板間に、該基板に対して垂直方向や平行方向に配向した液晶が注入された構造となっている。このような液晶表示装置は、従来のブラウン管を用いた表示装置と比べて薄型でかつ消費電力の少ないことから、近年、液晶テレビとして実用化されている。
上記液晶表示装置おいて、生産性改善を狙いとして、視野角の改良のための液晶配向用突起と、基板間隔を一定に保つためのスペーサとを、フォトリソグラフィー法により同時形成する試みがなされている。
例えば、特許文献1には、特定の官能基を有するアルカリ可溶性樹脂を含有する感放射線性樹脂組成物が開示されており、該感放射線性樹脂組成物を用いて液晶配向用突起とスペーサとを同時に形成することが記載されている。
しかしながら、実際には、高さに大きな差異のある液晶配向用突起とスペーサとを同時に形成させることは困難であった。また、液晶配向用突起の形状は、一画素内で液晶を多方向に効果的に分割配向させて視野角の改良を図るために、アーチ状であることが好ましい。これに対して、スペーサの形状は、基板同士を確実に固定するために、柱状であることが好ましい。従来の樹脂組成物を用いては、高さに大きな差異があり、また、求められる形状も全く異なる液晶配向用突起とスペーサとを同時に形成させることは極めて困難であった。
特開2006−259454号公報
本発明者らは、上記現状に鑑み、液晶配向用突起とスペーサとを同時に、かつ、各々に最適な形状に形成可能なネガ型レジストを提供することを目的とする。また、該ネガ型レジストを用いてなるカラーフィルター、及び、液晶表示装置を提供することを目的とする。
本発明は、アルカリ可溶性樹脂と光重合性モノマーと光重合開始剤とを含有する、液晶配向用突起とスペーサとを同時に形成可能なネガ型レジストであって、前記光重合開始剤は、ホスフィンオキサイド系光重合開始剤とα−アミノアルキルケトン系光重合開始剤とを含有するネガ型レジストである。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、アルカリ可溶性樹脂と光重合性モノマーと光重合開始剤とを含有するネガ型レジストにおいて、光重合開始剤として、ホスフィンオキサイド系光重合開始剤とα−アミノアルキルケトン系光重合開始剤とを併用することにより、高さに差異のある液晶配向用突起とスペーサとを同時に形成させることができ、しかも、各々に最適な形状に形成可能であることを見出し、本発明を完成させた。
このような優れた性能は、両光重合開始剤の表面硬化性の相違により発揮されるものと考えられる。
ホスフィンオキサイド系光重合開始剤は、酸素阻害を受けやすい光重合開始剤であることから、組成物の表面側が酸素によって反応阻害されて硬化しづらくなるという性質を有する。高さに大きな差異のある液晶配向用突起とスペーサとを同時に形成させる場合、ハーフトーンマスクにより異なる露光量の光を照射することで同時に形成させる。このとき、表面の硬化が進行しづらい光重合開始剤を用いれば、露光量差によって高さの異なる両パターンを形成することが可能となる。従って、液晶配向用突起とスペーサとを同時形成させるには、表面硬化性の低いホスフィンオキサイド系光開始剤が最適であると考えられる。
しかしながら、ホスフィンオキサイド系光開始剤のみを用いた場合には、表面硬化性が低過ぎることから、得られるスペーサの形状がアーチ形状となってしまう傾向がある。このような形状のスペーサでは、強度が著しく低下してしまい、充分にスペーサとしての性能を発揮できない。そこで、表面硬化性の低いホスフィンオキサイド系光開始剤を主成分とする一方、表面硬化性の比較的高いα―アミノアルキルケトン系光開始剤を併用することにより、露光量の調節によって高さ調整が可能であり、かつ、柱状のスペーサ形状をも両立した同時形成に好適なネガ型レジストが得られるものと考えられる。
本発明のネガ型レジストは、光重合開始剤として、ホスフィンオキサイド系光重合開始剤とα−アミノアルキルケトン系光重合開始剤を含有する。
上記ホスフィンオキサイド系光重合開始剤としては特に限定されず、例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、−2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。
上記ホスフィンオキサイド系光重合開始剤の市販品としては、例えば、Irg−819、DAROCUR TPO(チバスペシャリティケミカルズ社製)、SP−246(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記α−アミノアルキルケトン系光重合開始剤としては特に限定されず、例えば、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モリフォリノプロパン−1−オン等が挙げられる。
上記α−アミノアルキルケトン系光重合開始剤の市販品としては、例えば、Irg−369、Irg−907(チバスペシャリティケミカルズ社製)等が挙げられる。
上記ホスフィンオキサイド系光重合開始剤の配合量としては特に限定されないが、後述する光重合性モノマー100重量部に対する配合量の好ましい下限が1重量部、好ましい上限が20重量部である。上記ホスフィンオキサイド系光重合開始剤の配合量が1重量部未満であると、高さの異なる突起とスペーサとを同時に形成できなかったり、アーチ形状の突起を得ることができないことがあり、20重量部を超えると、高さの異なる突起とスペーサとを同時に形成できなかったり、アーチ形状の突起を得ることができないことがある。上記ホスフィンオキサイド系光重合開始剤の配合量のより好ましい下限は2重量部、より好ましい上限は15重量部である。
上記α−アミノアルキルケトン系光重合開始剤の配合量としては特に限定されないが、後述する光重合性モノマー100重量部に対する配合量の好ましい下限が1重量部、好ましい上限が15重量部である。上記α−アミノアルキルケトン系光重合開始剤の配合量が1重量部未満であると、柱状のスペーサを形成することができないことがあり、15重量部を超えると、高さの異なる突起とスペーサとを同時に形成できなかったり、アーチ形状の突起を得ることができないことがある。上記α−アミノアルキルケトン系光重合開始剤の配合量のより好ましい下限は1.5重量部、より好ましい上限は10重量部である。
上記ホスフィンオキサイド系光重合開始剤とα−アミノアルキルケトン系光重合開始剤との合計の配合量としては特に限定されないが、後述する光重合性モノマー100重量部に対する配合量の好ましい下限が6重量部、好ましい上限が25重量部である。上記ホスフィンオキサイド系光重合開始剤とα−アミノアルキルケトン系光重合開始剤との合計の配合量が6重量部未満であると、完全に光硬化しないことがあり、25重量部を超えると、高さの異なる突起とスペーサとを同時に形成できないことがある。上記ホスフィンオキサイド系光重合開始剤とα−アミノアルキルケトン系光重合開始剤との合計の配合量のより好ましい下限は7.5重量部、より好ましい上限は20重量部である。
上記ホスフィンオキサイド系光重合開始剤の配合量と、上記α−アミノアルキルケトン系光重合開始剤の配合量との比は特に限定されないが、少なくとも、上記ホスフィンオキサイド系光重合開始剤の配合量が上記α−アミノアルキルケトン系光重合開始剤の配合量よりも多いことが好ましい。
本発明のネガ型レジストは、本発明の目的を阻害しない範囲において、上記ホスフィンオキサイド系光重合開始剤、α−アミノアルキルケトン系光重合開始剤以外の、他の光重合開始剤を併用してもよい。
本発明のネガ型レジストは、アルカリ可溶性樹脂を含有する。
上記アルカリ可溶性樹脂としては特に限定されず、ネガ型レジストに用いられる従来公知のアルカリ可溶性樹脂を用いることができる。なかでも、側鎖にカルボキシル基と(メタ)アクリル基とベンジル基とを有するアルカリ可溶性樹脂が好適である。このようなアルカリ可溶性樹脂を、後述するノボラックエポキシ(メタ)アクリレートと組み合わせて用いることにより、液晶の焼きつきを生じない液晶配向用突起とフォトスペーサとを同時に形成することができる。
上記側鎖にカルボキシル基と(メタ)アクリル基とベンジル基とを有するアルカリ可溶性樹脂は、カルボキシル基を有するモノマー、(メタ)アクリル基を有するモノマー、及び、ベンジル基を有するモノマーを、ラジカル重合開始剤及び必要に応じて分子量調整剤を用いて塊状重合、溶液重合、懸濁重合、分散重合、乳化重合等の従来公知の方法により共重合する方法等により調製することができる。
上記アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量としては特に限定されないが、好ましい下限は3000、好ましい上限は10万である。上記アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量が3000未満であると、上記アルカリ可溶性樹脂を用いてなる液晶配向用突起やカラムスペーサの密着性が低下することがある。上記アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量が10万を超えると、解像度が低下することがある。上記アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量のより好ましい下限は5000、より好ましい上限は5万である。
なお、本明細書において、上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定を行い、ポリスチレン換算により求められる値である。
上記アルカリ可溶性樹脂の酸価としては特に限定されないが、好ましい下限は60mgKOH/gである。上記アルカリ可溶性樹脂の酸価が60mgKOH/g未満であると、本発明のネガ型レジストの成形性が低下し、本発明のネガ型レジストを用いて液晶配向用突起とフォトスペーサとを同時に形成することができなくなることがある。上記アルカリ可溶性樹脂の酸価のより好ましい下限は80mgKOH/gである。
本発明のネガ型レジストにおける上記アルカリ可溶性樹脂の含有量としては特に限定されないが、全固形分に対して、好ましい下限が30重量%、好ましい上限が80重量%である。上記アルカリ可溶性樹脂の含有量が30重量%未満であると、耐熱性の低下、現像溶解速度の低下等を招き易い。上記アルカリ可溶性樹脂の含有量が80重量%を超えると、感度の低下、画像断面形状の再現性不良を招きやすい。上記アルカリ可溶性樹脂の含有量のより好ましい下限は35重量%、より好ましい上限は75重量%である。
本発明のネガ型レジストは、光重合性モノマーを含有する。
上記光重合性モノマーとは、エチレン性不飽和結合を分子内に1個有する化合物や、エチレン性不飽和結合を分子内に2個有する化合物や、エチレン性不飽和結合を分子内に3個以上有する化合物を意味する。なかでも、エチレン性不飽和結合を分子内に3個以上有する化合物は、重合反応の進行が速く、露光感度を向上させやすいことから特に好適である。上記光重合性モノマーは、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記光重合性モノマーの含有量は、特に限定されないが、本発明のネガ型レジストの全固形分に対して、好ましい下限は10重量%、好ましい上限は70重量%である。10重量%未満であると、感度の低下、画像断面形状の再現性不良等を招きやすくなる。上記光重合性モノマーの含有量が70重量%を超えると、耐熱性の低下、現像溶解速度の低下等を招きやすくなる。上記光重合性モノマーの含有量のより好ましい下限は15重量%、より好ましい上限は65重量%である。
本発明のネガ型レジストは、更に、ノボラックエポキシ(メタ)アクリレートを含有することが好ましい。上記アルカリ可溶性樹脂が側鎖にカルボキシル基と(メタ)アクリル基とベンジル基とを有するアルカリ可溶性樹脂であって、上記ノボラックエポキシ(メタ)アクリレートを併用することにより、本発明のネガ型レジストは、長時間電圧が印加されても、液晶に焼きつけが生じるのを好適に防ぐことができる。
上記ノボラックエポキシ(メタ)アクリレートは、例えば、ノボラックエポキシ樹脂に、不飽和基含有カルボン酸又はその無水物を反応させることにより得ることができる。
上記ノボラックエポキシ樹脂としては特に限定されず、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。なかでも、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
上記不飽和基含有カルボン酸又はその無水物としては、特に限定されず、例えば、エチレン性不飽和二重結合を有する不飽和カルボン酸が挙げられ、具体例としては、(メタ)アクリル酸が好適である。上記不飽和基含有カルボン酸又はその無水物は、1種類が用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記ノボラックエポキシ(メタ)アクリレートの市販品としては、例えば、EA−6320、7120、7420(新中村化学社製)、KAYARAD R−011、R−300(日本化薬社製)、HRM−1004、1005、1011、1013、2019、2021、2027、2031(昭和高分子社製)、EX−5000(共栄社製)等が挙げられる。
上記ノボラックエポキシ(メタ)アクリレートは、更にアルカリ可溶性官能基を有することが好ましい。上記アルカリ可溶性官能基を有するノボラックエポキシ(メタ)アクリレートは、例えば、上記ノボラックエポキシ(メタ)アクリレートに多塩基性カルボン酸又はその無水物を反応させることにより得ることができる。
上記多塩基性カルボン酸又はその無水物としては、特に限定されず、例えば、二塩基性カルボン酸又はその無水物等が挙げられ、なかでも、テトラヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸が好適に用いられる。
上記アルカリ可溶性官能基を有するノボラックエポキシ(メタ)アクリレートの市販品としては、例えば、EA−6340、7140、7440(新中村化学社製)、EX−C501(共栄社製)等が挙げられる。
本発明のネガ型レジストは、酸素による反応障害を軽減するために反応助剤を含有してもよい。
上記反応助剤としては、特に限定されず、アミン系反応助剤、ホスフィン系反応助剤、スルホン酸系反応助剤等が挙げられる。これらの反応助剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
本発明のネガ型レジストは、必要に応じてシランカップリング剤を含有してもよい。
上記シランカップリング剤としては、特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。なかでも、官能基としてアクリロキシ基又はメタクリロキシ基を有するものが好ましい。官能基としてアクリロキシ基又はメタクリロキシ基を有するシランカップリング剤を含有することで、本発明のネガ型レジストの基材との密着性を大幅に向上させることができる。上記シランカップリング剤は、1種類が用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
本発明のネガ型レジストは、構成する各成分の固形分濃度の合計の好ましい下限が5重量%、好ましい上限が50重量%である。各成分の固形分濃度の合計のより好ましい下限は10重量%、より好ましい上限は40重量%である。
上記各成分の固形分濃度は、有機溶剤を用いて調整することができる。
上記有機溶剤としては、上述の各成分を溶解又は分散させることができ、取り扱い性に優れるものであれば、特に限定されない。具体的には、例えば、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下「PGMAc」と略記する)、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、トルエン、クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、テトラハイドロフラン等が挙げられる。なかでも、沸点が100〜200℃の範囲のものが好適に用いられる。より好ましくは、沸点が120〜180℃の範囲のものが用いられる。
次に、本発明のネガ型レジストを用いて、液晶配向用突起及びスペーサを同時に形成する方法を説明する。
まず、本発明のネガ型レジストを基板に塗工してレジスト膜を形成する工程(1)を行う。上記レジスト膜の厚さは、後述する液晶配向用突起やスペーサの形状によって所望の厚みに調整する。
上記塗工の方法としては特に限定されず、例えば、スピンコート、スリット&スピン、スリットコート、スプレーコート、ディップコート、バーコート等の従来公知の塗工法を用いることができる。
次いで、上記レジスト膜の液晶配向用突起形成部分及びスペーサ形成部分に所定のパターンが形成されたマスクを介して活性光線を照射する工程(2)を行う。これにより、光照射部においては、本発明のネガ型レジスト中に含まれるアルカリ可溶性樹脂と光重合性モノマーと光重合開始剤とが反応して光硬化する。
上記工程(2)においては、照射量の異なる活性光線をレジスト膜の液晶配向用突起形成部分及びスペーサ形成部分に照射することで、液晶配向用突起とスペーサとを同時に形成することが可能となる。
上記工程(2)において、上記活性光線としては、波長が250〜440nm程度の紫外線を用いることが好ましく、波長が365nm程度の紫外線を用いることがより好ましい。
上記活性光線として紫外線を用いる場合、上記レジスト膜の液晶配向用突起形成部分に照射する紫外線の照射量の好ましい下限は20mJ/cm、好ましい上限は150mJ/cmである。紫外線の照射量が20mJ/cm未満であると、光硬化が不充分で続くアルカリ処理を行ったときに露光部まで溶解し、所望の形状の液晶配向用突起が形成されないことがある。紫外線の照射量が150mJ/cmを超えると、被膜表面部の光硬化が充分に進みすぎ、得られる液晶配向用突起の形状がスペーサに近いものとなることがある。
また、上記活性光線として紫外線を用いる場合、上記レジスト膜のスペーサ形成部分に照射する紫外線の照射量の好ましい下限は100mJ/cm、好ましい上限は400mJ/cmである。紫外線の照射量が100mJ/cm未満であると、得られるスペーサの形状が突起形状となって、セルギャップの均一性が低下することがある。紫外線の照射量が400mJ/cmを超えると、紫外線の積算照射時間が長くなり、液晶表示素子の生産性が低下することがある。
上述のように、レジスト膜に照射量の異なる活性光線を照射する方法としては、例えば、ハーフトーンマスクを使用して、液晶配向用突起形成部分及びスペーサ形成部分への露光を同時に行う方法や、液晶配向用突起形成部分及びスペーサ形成部分への露光の照射量を変更して複数回行う方法等が挙げられるが、上記ハーフトーンマスクを使用する方法を用いた場合、製造工程を削減することが可能となることから好ましい。
なお、上記ハーフトーンマスクとは、活性光線の透過率が異なる複数の領域を有するマスクのことをいい、このようなハーフトーンマスクを用いることで、露光時に任意のパターンに対して活性光線の照射量を調整して露光を行うことが可能となる。
本発明の液晶表示素子の製造方法において、ハーフトーンマスクを使用する際に、上記ハーフトーンマスクの液晶配向用突起のパターン部分における活性光線透過率は、スペーサのパターン部分の活性光線透過率を100%とした場合、好ましい下限が20%、好ましい上限が60%である。活性光線透過率が20%未満であると、所望の液晶配向用突起が形成できないことがある。活性光線透過率が60%を超えると、液晶配向用突起の形状がスペーサに近いものとなることがある。
次いで、上記レジスト膜をアルカリ現像することにより、液晶配向用突起及びスペーサを同時に形成する工程(3)を行う。
上記アルカリ現像処理で使用する溶剤としては、未硬化部の塗布膜を溶解させる能力のある溶剤であれば、特に限定されず、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ化合物、又は、ジエタノールアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、水酸化テトラアルキルアンモニウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド等の有機アルカリ化合物を含有した水溶液が挙げられる。
上記アルカリ現像液には、必要に応じて、界面活性剤、水溶性の有機溶剤、湿潤剤、水酸基又はカルボン酸基を有する低分子化合物等を含有させることもできる。特に、界面活性剤は現像性、解像性、地汚れ等に対して改良効果をもつものが多いため添加するのが好ましい。
上記アルカリ現像液に使用する界面活性剤としては、例えば、ナフタレンスルホン酸ナトリウム基、ベンゼンスルホン酸ナトリウム基を有するアニオン性界面活性剤、ポリアルキレンオキシ基を有するノニオン性界面活性剤、テトラアルキルアンモニウム基を有するカチオン性界面活性剤等が挙げられる。
アルカリ現像処理の方法としては、特に限定されないが、通常、10〜50℃、好ましくは15〜45℃の現像温度で、浸漬現像、スプレー現像、ブラシ現像、超音波現像等の方法により行われる。
最後に乾燥オーブンで充分に乾燥させる工程(4)を行う。乾燥温度としては、220℃以下が好ましく、乾燥時間は30分以下であることが好ましい。温度が220℃を超え、乾燥時間が30分を超えて長くなると、上記液晶配向用突起をカラーフィルター上に形成した場合、開口部の着色顔料又は染料にダメージを与えてしまい表示品質自体を低下させてしまう恐れがある。
本発明のネガ型レジストは、アルカリ可溶性樹脂、光重合性モノマー及び光重合開始剤を含有し、光重合開始剤として、ホスフィンオキサイド系光重合開始剤とα−アミノアルキルケトン系光重合開始剤とが併用されているので、高さに差異のある液晶配向用突起とスペーサとを、同時に、かつ、各々に最適な形状に形成可能である。
本発明のネガ型レジストを用いてなるカラーフィルターもまた、本発明の1つである。更に、本発明のネガ型レジスト、又は、本発明のカラーフィルターを用いてなる液晶表示装置もまた、本発明の1つである。
本発明によれば液晶配向用突起とスペーサとを同時に、かつ、各々に最適な形状に形成可能なネガ型レジストを提供することができる。また、該ネガ型レジストを用いてなるカラーフィルター、及び、液晶表示装置を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(アルカリ可溶性樹脂P−1の作製)
攪拌装置、滴下ロート、コンデンサー、温度計、ガス導入管を備えたフラスコにPGMAc150重量部を取り、窒素置換しながら攪拌し110℃に昇温した。
次に、メタクリル酸32.6重量部(0.38モル)、ベンジルメタクリレート31.1重量部(0.18モル)からなるモノマー混合物に、t−ブチルヒドロパーオキサイド(日本油脂社製、パーブチルO)3.6重量部を滴下ロートから2時間かけてフラスコに滴下し、更に110℃で3時間攪拌し続けエージングを行った。
次に、3、4−エポキシシクロへキシルメタクリレート36.4重量部(0.20モル)、トリフェニルフォスフィン0.36重量部及びメチルハイドロキノン0.15重量部を加えて、100℃で10時間反応させた。反応は空気/窒素雰囲気下で行った。これにより、酸価100mgKOH/g、重量平均分子量15000のアルカリ可溶性樹脂(P−1)(固形分40%)を得た。
(実施例1〜7、比較例1〜13)
(1)ネガ型レジストの調製
得られたアルカリ可溶性樹脂(P−1)、PGMAcに溶解させた固形分80%のノボラックエポキシアクリレート(EA−6340、新中村化学社製)、光重合性モノマーとしてペンタエリストールトリアクリレート(PE−3A、共栄社製)、ホスフィンオキサイド系光反応開始剤としてIrg−819(チバスペシャリティケミカルズ社製)、α−アミノアルキルケトン系光重合開始剤としてIrg−369、Irg−907(チバスペシャリティケミカルズ社製)、その他の光反応開始剤としてIrg−651及び、溶剤としてPGMAcを表1、表2に記載の所定量になるように混合してネガ型レジストを調製した。
(2)液晶配向用突起及びスペーサの作製
透明導電膜が形成されたガラス基板上に、得られたネガ型レジストをスピンコートにより塗布し、80℃、2分間乾燥して塗膜を得た。得られた塗膜に、スペーサ形成部にi線透過率が100%の10μm角のドットパターン、突起形成部にi線透過率が30%の12μm角のドットパターンを有するハーフトーンマスクを介して200mJ/cmの紫外線を照射した後、0.1%炭酸ナトリウム水溶液により60秒間現像し、純水にて30秒間洗浄した。その後、200℃、30分のベーキング処理を行った後、液晶配向用突起及びスペーサを得た。
<評価>
実施例1〜7、及び、比較例1〜13で得られた液晶配向用突起及びスペーサについて、以下の評価を行った。結果を表1及び表2に示した。
(液晶配向用突起の形状の評価)
光学顕微鏡及びSEMを用いて、液晶配向用突起の形状を観察した。スペーサよりも高さが十分に低く、全体的にゆるやかなアーチ形状をしていた場合を「○」、スペーサよりも高さが若干低く、アーチ形状と柱形状の中間の形状をしていた場合を「△」、スペーサと高さがほぼ同等であり、柱形状をしていた場合を「×」と評価した。
(スペーサの形状の評価)
光学顕微鏡及びSEMを用いて、スペーサの形状を観察した。上部表面が平坦形状であった場合を「○」、上部表面が若干丸みを帯びた形状であった場合を「△」、上部表面がアーチ形状であった場合を「×」と評価した。
(焼きつきの評価)
(1)カラーフィルターの製造
フォトエッチング法により、透明基板上にCr薄膜を成膜した。この上にフォトリソグラフィー法により、赤色、青色、緑色感光性樹脂組成物をパターニングし、赤色、青色、緑色画素を形成した。更に、スパッタにより全面にITO膜を成膜して透明導電膜層とし、カラーフィルターを製造した。
(2)液晶配向用突起及びスペーサが形成されたカラーフィルター基板の製造
実施例1〜5及び比較例1〜3で得られたネガ型レジストを、(1)で製造したカラーフィルター上にスピンコート後、80℃、2分間乾燥して塗膜を得た。得られた塗膜に、液晶配向用突起形成部にi線透過率が30%の12μm角のドットパターン、スペーサ形成部にi線透過率が100%の10μm角のドットパターンを有するハーフトーンマスクを介して200mJ/cmの紫外線を照射した後、0.1%炭酸ナトリウム水溶液により60秒間現像し、純水にて30秒間洗浄した。その後、200℃、30分のベーキング処理を行った後、液晶配向用突起とスペーサとのパターンを得た。
(3)MVA−LCDの作製
得られた液晶配向用突起とスペーサとを有するカラーフィルター基板を用いてMVA−LCDを作製した。その後、MVA−LCDを長時間にわたって電圧を印加して画像表示を行った。良好な表示性能を示した場合を「○」、若干焼きつきが発生した場合を「△」、焼きつきが発生し、表示性能が不良であった場合を「×」と評価した。
Figure 2010020158
Figure 2010020158
本発明によれば液晶配向用突起とスペーサとを同時に、かつ、各々に最適な形状に形成可能なネガ型レジストを提供することができる。また、該ネガ型レジストを用いてなるカラーフィルター、及び、液晶表示装置を提供することができる。

Claims (6)

  1. アルカリ可溶性樹脂と光重合性モノマーと光重合開始剤とを含有する、液晶配向用突起とスペーサとを同時に形成可能なネガ型レジストであって、
    前記光重合開始剤は、ホスフィンオキサイド系光重合開始剤とα−アミノアルキルケトン系光重合開始剤とを含有する
    ことを特徴とするネガ型レジスト。
  2. 光重合性モノマー100重量部に対するホスフィンオキサイド系光重合開始剤の配合量をA重量部、α−アミノアルキルケトン系光重合開始剤の配合量をB重量部としたときに、Aが1〜20、Bが1〜15、A+Bが6〜25であることを特徴とする請求項1記載のネガ型レジスト。
  3. アルカリ可溶性樹脂は、側鎖にカルボキシル基と(メタ)アクリル基とベンジル基とを有するものであることを特徴とする請求項1又は2記載のネガ型レジスト。
  4. 更に、ノボラックエポキシ(メタ)アクリレートを含有することを特徴とする請求項3記載のネガ型レジスト。
  5. 請求項1、2、3又は4記載のネガ型レジストを用いるなることを特徴とするカラーフィルタ。
  6. 請求項5記載のカラーフィルタを用いてなることを特徴とする液晶表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010054561A (ja) * 2008-08-26 2010-03-11 Toppan Printing Co Ltd 保護膜用感光性組成物及びそれを用いたカラーフィルタ
JP2013238851A (ja) * 2012-04-17 2013-11-28 Sanyo Chem Ind Ltd 感光性樹脂組成物

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