電動アシスト自転車及び電動2輪車のような動力源付きリーン車両を用いたシェアリングでは、4輪自動車のシェアリングに比べて、動力源付きリーン車両の短距離の利用が多い。そのため、動力源付きリーン車両の一回の利用時間は短い。よって、動力源付きリーン車両を用いたシェアリングでは、貸し出し頻度をより高めることが求められる。
しかしながら、上述のように動力源付きリーン車両の貸し出し頻度をより高めると、エネルギーの消費量がより多くなる。そのため、動力源付きリーン車両のエネルギー切れが生じないように考慮する必要がある。
本発明は、動力源付きリーン車両のエネルギー残量に関連するエネルギー残量関連情報を利用して、動力源付きリーン車両の貸し出し頻度をより高めることが可能な動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置及び動力源付きリーン車両用シェアリング管理方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、動力源付きリーン車両の貸し出し頻度をより高めるために、動力源付きリーン車両の貸し出し状況を詳細に検討してみた。
本発明者らは、検討する中で、前記動力源付きリーン車両の車両サイズが4輪車に比べて小さいため、前記動力源付きリーン車両を1つのベースに複数台駐車させることが容易であることに気付いた。また、本発明者らは、前記動力源付きリーン車両のシェアリングにおいて、前記動力源付きリーン車両が、動力源を有していない自転車よりも長距離の移動に利用されることを見出した。
また、本発明者らは、動力源付きリーン車両のシェアリングにおいて、動力源付きリーン車両は動力源を有するため、エネルギー残量に応じて走行可能距離が異なる点に着目した。
本発明者らはシェアリングにおけるユーザの行動を観察する中で、ユーザが動力源付きリーン車両を利用する際に、エネルギー切れを懸念して、1つのベースに複数台駐車されている動力源付きリーン車両のうちエネルギー残量の多い動力源付きリーン車両を選択する傾向にあることが分かった。
本発明者らは、上述のような傾向の結果、エネルギー残量の少ない動力源付きリーン車両がベースに取り残されるため、動力源付きリーン車両の貸し出し頻度が低下していることを見出した。
上述の問題を解決するためには、一般に、動力源付きリーン車両の最大積載エネルギー容量を多くするか、エネルギー残量の少ない動力源付きリーン車両に対してエネルギーチャージを頻繁に行うことが考えられる。
しかしながら、本発明者らは、上述の最大積載エネルギー容量及びエネルギーチャージの頻度とは異なる観点から検討を行った。
すなわち、本発明者らは、ベースに取り残されるエネルギー残量の少ない動力源付きリーン車両のエネルギーを増やすという発想ではなく、動力源付きリーン車両に残されたエネルギーを最大限活用するという発想で検討した。
具体的には、本発明者らは、ユーザがある地点Aからある地点Bまで移動するシーンについて検討した。検討を進める中で、本発明者らは、地点A付近のベースに複数台駐車されている動力源付きリーン車両のうち、地点Bまで到達できる動力源付きリーン車両のエネルギー残量には、ばらつきがあることに気付いた。すなわち、本発明者らは、地点Bに到達できる動力源付きリーン車両の中には、エネルギー残量に十分余裕のある動力源付きリーン車両もあれば、エネルギー残量にあまり余裕のない動力源付きリーン車両もあることに気付いた。
本発明者らは、さらに検討を進める中で、動力源付きリーン車両の貸し出し頻度が歩留まりしている原因は、地点Bに到達可能であるにも関らず、エネルギー残量にあまり余裕のない動力源付きリーン車両がベースに取り残されていることであることを見出した。
そこで、エネルギー残量にあまり余裕のない動力源付きリーン車両の稼働率を上げることができれば、動力源付きリーン車両の貸し出し頻度を高めることができると考えた。
このような思想のもと、本発明者らは、移動開始地点A及び移動終了地点Bに関する情報、及び移動開始地点A付近のベースに駐車されている動力源付きリーン車両のエネルギー残量に関する情報の少なくとも一つが異なるように、地点Aから地点Bへの移動ルートを含む複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成することを思いついた。
これにより、地点A及び地点Bに関する情報、及び地点A付近のベースに存在する動力源付きリーン車両のエネルギー残量に関する情報の少なくとも一つが異なるように、地点Aから地点Bへの移動ルートを含む複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を、ユーザに複数の選択肢として与えることができる。
したがって、エネルギー残量の少ない動力源付きリーン車両の稼働率を向上できるため、動力源付きリーン車両の貸し出し頻度をより高めることができる。
具体的には、本発明者らは、以下のような構成に想到した。
本発明の一実施形態に係る動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置は、動力源付きリーン車両のシェアリングを管理する動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置である。この動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置は、一つのベースに複数台駐車可能な動力源付きリーン車両のエネルギー残量に関連するエネルギー残量関連情報を取得するエネルギー残量関連情報取得部と、一つのベースに複数台駐車可能な前記動力源付きリーン車両を24時間よりも短い時間で単発利用をする際に、一つのベースに複数台駐車可能な前記動力源付きリーン車両の単発利用開始場所及び単発利用終了場所を含む単発利用場所に関する単発利用場所情報を含むとともに、24時間よりも短い時間の単発利用に関する情報であるユーザ単発利用要望情報を取得するユーザ単発利用要望情報取得部と、前記エネルギー残量関連情報及び前記ユーザ単発利用要望情報に基づいて、一つのベースに複数台駐車可能な複数の動力源付きリーン車両の中から抽出された利用可能な動力源付きリーン車両のエネルギー残量に関連する前記エネルギー残量関連情報と、前記複数のベースのうち前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両が駐車されている利用開始ベースに関する動力源付きリーン車両利用開始ベース関連情報と、前記複数のベースのうち前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両を駐車可能な利用終了ベースに関する動力源付きリーン車両利用終了ベース関連情報との組み合わせを含む利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を、前記エネルギー残量関連情報、前記動力源付きリーン車両利用開始ベース関連情報及び前記動力源付きリーン車両利用終了ベース関連情報の少なくとも一つが異なるように、複数、生成する利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部と、前記複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を出力する利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報出力部とを備える。
動力源付きリーン車両のシェアリングにおいて、動力源付きリーン車両は、動力源を有するため、動力源を有していない自転車よりも長距離の移動に利用できる。また、動力源付きリーン車両のシェアリングにおいて、動力源付きリーン車両は動力源を有するため、エネルギー残量に応じて走行可能距離が異なる。さらに、動力源付きリーン車両であるため、4輪車と比較して、一つのベースに複数台駐車させることが容易である。
そのため、ユーザが動力源付きリーン車両を利用する際に、エネルギー切れを懸念して、1つのベースに複数台駐車されている動力源付きリーン車両のうちエネルギー残量の多い動力源付きリーン車両を選択する傾向にある。
これに対し、エネルギー残量関連情報、利用開始ベース関連情報及び利用終了ベース関連情報の組み合わせに対して、複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成して出力することにより、前記複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報をユーザに複数の選択肢として与えることができる。これにより、エネルギー残量が少なくても利用可能な動力源付きリーン車両の稼働率を向上できるため、動力源付きリーン車両の貸し出し頻度をより高めることができる。
したがって、動力源付きリーン車両のエネルギー残量に関連するエネルギー残量関連情報を利用して、動力源付きリーン車両の貸し出し頻度をより高めることが可能な動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置を提供することができる。
他の観点によれば、本発明の動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置は、以下の構成を含むことが好ましい。前記利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報は、前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両の車両利用料金をさらに含む。前記利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部は、前記利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を、前記単発利用場所情報及び前記エネルギー残量関連情報の組み合わせに対して前記車両利用料金が異なるように、複数、生成する。
これにより、車両利用料金が異なる複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報をユーザに複数の選択肢として提案できる。よって、エネルギー残量が少なくても利用可能な動力源付きリーン車両の稼働率を向上できるため、動力源付きリーン車両の貸し出し頻度をより高めることができる。
他の観点によれば、本発明の動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置は、以下の構成を含むことが好ましい。前記複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報の少なくとも一部は、前記利用開始場所に応じて、一つのベースに複数台駐車可能な前記動力源付きリーン車両の異なる乗車場所に関する情報を含む。
これにより、動力源付きリーン車両の複数の乗車場所を含み、且つ、エネルギー残量関連情報、動力源付きリーン車両利用開始ベース関連情報及び動力源付きリーン車両利用終了ベース関連情報の少なくとも一つが異なる複数の動力源付きリーン車両単発利用関連情報を、ユーザに提案できる。よって、動力源付きリーン車両のエネルギー残量をより考慮しつつ、ユーザに対して動力源付きリーン車両をより効率良く貸し出すことができる。
したがって、上述の構成により、動力源付きリーン車両のエネルギー残量に関連するエネルギー残量関連情報を利用して、動力源付きリーン車両の貸し出し頻度をより高めることができる。しかも、上述の構成により、動力源付きリーン車両の再配置を行うことが可能になる。
他の観点によれば、本発明の動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置は、以下の構成を含むことが好ましい。前記複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報の少なくとも一部は、前記利用終了場所に応じて、一つのベースに複数台駐車可能な前記動力源付きリーン車両の異なる降車場所に関する情報を含む。
これにより、動力源付きリーン車両の複数の降車場所を含み、且つ、エネルギー残量関連情報、動力源付きリーン車両利用開始ベース関連情報及び動力源付きリーン車両利用終了ベース関連情報の少なくとも一つが異なる複数の動力源付きリーン車両単発利用関連情報を、ユーザに提案できる。よって、動力源付きリーン車両のエネルギー残量をより考慮しつつ、ユーザに対して動力源付きリーン車両をより効率良く貸し出すことができる。
したがって、上述の構成により、動力源付きリーン車両のエネルギー残量に関連するエネルギー残量関連情報を利用して、動力源付きリーン車両の貸し出し頻度をより高めることができる。しかも、上述の構成により、動力源付きリーン車両の再配置を行うことが可能になる。
他の観点によれば、本発明の動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置は、以下の構成を含むことが好ましい。前記利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報は、前記利用開始場所から前記利用終了場所までの経路上に位置する、一つのベースに複数台駐車可能な前記動力源付きリーン車両の乗り継ぎ場所に関する情報も含む。
このように、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報が、利用開始場所から利用終了場所までの経路上に、一つのベースに複数台駐車可能な前記動力源付きリーン車両の乗り継ぎ場所も含むことにより、ユーザが選択可能な動力源付きリーン車両の台数を増やすことが可能になる。
したがって、上述の構成により、動力源付きリーン車両のエネルギー残量に関連するエネルギー残量関連情報を利用して、動力源付きリーン車両の貸し出し頻度をより高めることができる。しかも、上述の構成により、動力源付きリーン車両の再配置を行うことが可能になる。
他の観点によれば、本発明の動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置は、以下の構成を含むことが好ましい。一つのベースに複数台駐車可能な前記動力源付きリーン車両は、航続距離、最高速度、最高出力及び最大トルクの少なくとも一つが異なる仕様である複数種類の動力源付きリーン車両を含み、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成ステップは、前記乗り継ぎ場所で、最大航続距離、最高速度、最高出力及び最大トルクの少なくとも一つが異なる仕様である複数種類の前記動力源付きリーン車両に乗り継ぐように、前記利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成する。
これにより、最大航続距離、最高速度、最高出力及び最大トルクの少なくとも一つが異なる仕様である複数種類の動力源付きリーン車両の乗り継ぎも含む複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を、ユーザに提案できる。よって、ユーザが選択可能な動力源付きリーン車両の台数を増やすことが可能になる。
また、最大航続距離、最高速度、最高出力及び最大トルクの少なくとも一つが異なる仕様である複数種類の動力源付きリーン車両において、エネルギー残量関連情報、動力源付きリーン車両利用開始ベース関連情報及び動力源付きリーン車両利用終了ベース関連情報の少なくとも一つが異なるように、複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成して出力することにより、前記複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報をユーザに複数の選択肢として与えることができる。
したがって、上述の構成により、動力源付きリーン車両のエネルギー残量に関連するエネルギー残量関連情報を利用して、動力源付きリーン車両の貸し出し頻度をより高めることができる。
なお、動力源付きリーン車両の最大航続距離、最高速度、最高出力及び最大トルクの少なくとも一つが異なるというのは、例えば電動アシスト自転車、自動2輪車、電動2輪車などのように車両の形態がそもそも異なる場合であってもよい。
動力源付きリーン車両の最大航続距離が異なるというのは、例えば、電動アシスト自転車及び電動2輪車などの電動車両の場合、シェアリングにおける車両導入時のバッテリ装置の最大充電量が異なる場合であってもよい。また、最大航続距離が異なる動力源付きリーン車両は、例えば、バッテリ装置の仕様が同じ場合でも、動力源付きリーン車両をシェアリングに導入した時に新品のバッテリ装置が搭載された動力源付きリーン車両と前記導入時に中古のバッテリ装置が搭載された動力源付きリーン車両との組み合わせを含む。
動力源付きリーン車両の最大航続距離が異なるというのは、エンジンが搭載された自動2輪車の場合、例えば、同じ仕様のエンジンにおいて、燃料タンクのタンク容量の大きさが異なる場合でもよい。また、最大航続距離が異なる動力源付リーン車両は、燃料タンクのタンク容量は同じ大きさであるが、燃料消費率が異なる車両であってもよい。
最高速度、最高出力または最大トルクが異なるというのは、電動アシスト自転車及び電動2輪車などの電動車両の場合、例えば、モータの定格出力及び該モータの駆動制御の少なくとも一つが異なる場合であってもよい。
最高速度、最高出力または最大トルクが異なるというのは、エンジンが搭載された自動2輪車の場合、例えば、エンジンの排気量、エンジンの形式、エンジン制御、変速機の形式及び変速機制御の少なくとも一つが異なる場合であってもよい。
他の観点によれば、本発明の動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置は、以下の構成を含むことが好ましい。一つのベースに複数台駐車可能な前記動力源付きリーン車両は、動力源としてのモータと、前記モータに電力を供給するバッテリ装置と、を有する。
動力源付きリーン車両がモータ及びバッテリ装置を有する電動車両の場合、前記バッテリ装置の充電量は車両ごとに異なる。よって、バッテリ装置の充電量が異なる動力源付きリーン車両の中から、エネルギー残量関連情報、利用開始ベース関連情報及び利用終了ベース関連情報の少なくとも一つが異なる動力源付きリーン車両を提案することができる。よって、複数の動力源付きリーン車両を効率良く運用することができる。
他の観点によれば、本発明の動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置は、以下の構成を含むことが好ましい。前記利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報は、前記利用開始場所から前記利用終了場所までの所要時間に関する情報も含む。
これにより、シェアリングのユーザに対し、利用開示場所から利用終了場所までの所要時間に関する情報も提供することができる。よって、ユーザは、前記所要時間も考慮して、動力源付きリーン車両を選択することが可能になる。したがって、ユーザの利便性を向上できる。
本発明の一実施形態に係る本発明の動力源付きリーン車両のシェアリング方法は、動力源付きリーン車両のシェアリングを管理する動力源付きリーン車両用シェアリング管理方法である。この動力源付きリーン車両用シェアリング管理方法は、一つのベースに複数台駐車可能な動力源付きリーン車両のエネルギー残量に関連するエネルギー残量関連情報を取得し、一つのベースに複数台駐車可能な前記動力源付きリーン車両を24時間よりも短い時間で単発利用をする際に、一つのベースに複数台駐車可能な前記動力源付きリーン車両の単発利用開始場所及び単発利用終了場所を含む単発利用場所に関する単発利用場所情報を含むとともに、24時間よりも短い時間の単発利用に関する情報であるユーザ単発利用要望情報を取得し、前記エネルギー残量関連情報及び前記ユーザ単発利用要望情報に基づいて、一つのベースに複数台駐車可能な複数の動力源付きリーン車両の中から抽出された利用可能な動力源付きリーン車両のエネルギー残量に関連する前記エネルギー残量関連情報と、前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両が駐車されている利用開始ベースに関する動力源付きリーン車両利用開始ベース関連情報と、前記複数のベースのうち前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両を駐車可能な利用終了ベースに関する動力源付きリーン車両利用終了ベース関連情報との組み合わせを含む利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を、前記エネルギー残量関連情報、前記動力源付きリーン車両利用開始ベース関連情報及び前記動力源付きリーン車両利用終了ベース関連情報の少なくとも一つが異なるように、複数、生成し、前記複数の利用可能動力源付きリーン車両情報を出力する。
他の観点によれば、本発明の動力源付きリーン車両用シェアリング管理方法は、以下の構成を含むことが好ましい。前記利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報は、前記利用可能な動力源付きリーン車両の車両利用料金をさらに含む。前記利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成ステップは、前記利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を、前記単発利用場所情報及び前記エネルギー残量関連情報の組み合わせに対して前記車両利用料金が異なるように、複数、生成する。
本明細書で使用される専門用語は、特定の実施例のみを定義する目的で利用されるのであって、前記専門用語によって発明を制限する意図はない。
本明細書で使用される「及び/または」は、一つまたは複数の関連して列挙された構成物のすべての組み合わせを含む。
本明細書において、「含む、備える(including)」「含む、備える(comprising)」または「有する(having)」及びそれらの変形の使用は、記載された特徴、工程、要素、成分、及び/または、それらの等価物の存在を特定するが、ステップ、動作、要素、コンポーネント、及び/または、それらのグループのうちの一つまたは複数を含むことができる。
本明細書において、「取り付けられた」、「接続された」、「結合された」、及び/または、それらの等価物は、広義の意味で使用され、“直接的及び間接的な”取り付け、接続及び結合の両方を包含する。さらに、「接続された」及び「結合された」は、物理的または機械的な接続または結合に限定されず、直接的または間接的な接続または結合を含むことができる。
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。
一般的に使用される辞書に定義された用語は、関連する技術及び本開示の文脈における意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本明細書で明示的に定義されていない限り、理想的または過度に形式的な意味で解釈されることはない。
本発明の説明においては、いくつもの技術および工程が開示されていると理解される。これらの各々は、個別の利益を有し、他に開示された技術の一つ以上、または、場合によっては全てと共に使用することもできる。
したがって、明確にするために、本発明の説明では、不要に個々のステップの可能な組み合わせをすべて繰り返すことを控える。しかしながら、本明細書及び特許請求の範囲は、そのような組み合わせがすべて本発明の範囲内であることを理解して読まれるべきである。
本明細書では、本発明に係る動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置及び動力源付きリーン車両用シェアリング管理方法の実施形態について説明する。
以下の説明では、本発明の完全な理解を提供するために多数の具体的な例を述べる。しかしながら、当業者は、これらの具体的な例がなくても本発明を実施できることが明らかである。
よって、以下の開示は、本発明の例示として考慮されるべきであり、本発明を以下の図面または説明によって示される特定の実施形態に限定することを意図するものではない。
[リーン車両]
本明細書において、リーン車両とは、傾斜姿勢で旋回する車両である。具体的には、リーン車両は、車両の左右方向において、左方向に旋回する際に左方向に傾斜し、右方向に旋回する際に右方向に傾斜する車両である。リーン車両は、一人乗りの車両であってもよいし、複数人が乗車可能な車両であってもよい。なお、リーン車両は、2輪車だけでなく、3輪車または4輪車など、傾斜姿勢で旋回する全ての車両を含む。
[動力源]
本明細書において、動力源とは、車輪に対して回転駆動力を付与する装置を意味する。動力源は、例えば、エンジン、モータ、エンジン及びモータを組み合わせたハイブリッドシステムなどの回転駆動力を付与可能な装置を含む。
[動力源付きリーン車両]
本明細書において、動力源付きリーン車両は、電動アシスト自転車、自動2輪車、スクータ、傾斜姿勢で旋回する自動3輪車、傾斜姿勢で旋回する自動4輪車を含む。
[シェアリング]
本明細書において、シェアリングとは、同じ動力源付きリーン車両を複数のユーザが交替で利用することを意味する。
[エネルギー残量]
本明細書において、エネルギー残量とは、動力源付きリーン車両が充電可能な二次電池を搭載している場合、その二次電池のエネルギーの残量である。より具体的には、前記エネルギー残量は、AhまたはWhなどで表記される二次電池の残りの容量のことである。また、本明細書において、エネルギー残量とは、動力源付きリーン車両が化石燃料で駆動される駆動源を搭載している場合、その搭載されている燃料の残量である。より具体的には、前記エネルギー残量は、体積または重量などで表される燃料の残りの量である。前記燃料には、ガソリン、軽油、水素、LNG、LPGまたはガス燃料などが含まれる。なお、前記エネルギーは、動力源付きリーン車両の駆動に必要なエネルギーであれば、上述の具体例に限定されない。また、動力源付きリーン車両の駆動源がエンジンとモータのハイブリッド式駆動源である場合、前記エネルギー残量は、二次電池の残量及び燃料の残量の両方を含む。なお、本明細書において、エネルギー残量とは、動力源付きリーン車両に残されている全てのエネルギー残量を示す場合がある。また、本明細書において、エネルギー残量とは、動力源付きリーン車両に残されているエネルギーのうち、消費可能なエネルギー残量を示す場合がある。
[エネルギー残量関連情報]
本明細書において、エネルギー残量関連情報とは、上述のエネルギー残量を直接的に示す情報に限定されない。すなわち、前記エネルギー残量関連情報は、前記エネルギー残量の情報でなくてもよい。前記エネルギー残量関連情報は、例えば、車両が走行可能な時間または車両が走行可能な距離など、エネルギー残量と相関関係を示す情報であれば、エネルギー残量に対して間接的なパラメータの情報であっても良い。
[エネルギーマネージメント]
本明細書において、エネルギーマネージメントとは、動力源付きリーン車両が駆動不能な状態まで動力源付きリーン車両のエネルギー残量が低下しないように、エネルギー残量を調整することを意味する。前記エネルギーマネージメントは、動力源付きリーン車両のエネルギー残量及び移動距離に応じて、動力源付きリーン車両を使い分けたり、動力源付きリーン車両にエネルギーチャージを行ったりすることなどを含む。
前記エネルギーマネージメントでは、例えば、複数の動力源付きリーン車両において短距離の移動が多い場合には、各動力源付きリーン車両でバランスよくエネルギーを消費するように、前記複数の動力源付きリーン車両の稼働を調整する一方、前記複数の動力源付きリーン車両において中距離または長距離の移動が多い場合には、エネルギー残量が異なる動力源付きリーン車両を稼働させる。
また、前記エネルギーマネージメントでは、動力源付きリーン車両が駐車可能な複数のベースにおいて、動力源付きリーン車両にエネルギーチャージ可能なベースと、動力源付きリーン車両にエネルギーチャージ不能なベースとが混在している場合、エネルギーチャージが必要な動力源付きリーン車両を、動力源付きリーン車両にエネルギーチャージ可能なベースに優先して駐車させるように、複数の動力源付きリーン車両の稼働を調整する。
また、前記エネルギーマネージメントでは、複数の動力源付きリーン車両に対するエネルギーチャージのタイミングを、前記複数の動力源付きリーン車両の稼働とのバランスを考慮しつつ、調整する。
上述のように、前記エネルギーマネージメントは、複数の動力源付きリーン車両におけるエネルギー消費、動力源付きリーン車両に対するエネルギーチャージのタイミング、動力源付きリーン車両がエネルギーチャージするベース等を、それらのバランスを考慮して、複数の動力源付きリーン車両をエネルギーの観点から管理することを意味する。
[定期利用]
本明細書において、定期利用とは、ユーザが、1日のうち決められた時間帯に動力源付きリーン車両を所定期間にわたって利用したい場合において、例えば月単位などの複数日分の所定期間分をまとめて予約して利用することを意味する。定期利用は、定期利用開始場所と定期利用終了場所との間の距離から想定される移動時間よりも長時間の利用である。そのため、動力源付きリーン車両を貸し出し中にユーザがエネルギーチャージを行うための時間を確保できる。
[単発利用]
本明細書において、単発利用とは、ユーザが動力源付きリーン車両を利用したいときのみに、動力源付きリーン車両のシェアリングを24時間よりも短い時間で利用する場合を意味する。単発利用は、定期以外の利用、すなわち不定期の利用を含む。
[ベース]
本明細書において、ベースとは、同一種類または複数種類の動力源付きリーン車両を複数台、駐車可能な場所を意味する。なお、前記ベースは、動力源付きリーン車両専用の駐車場所を意味していてもよいし、決められた駐車場ではなく、所定の区域(例えば、公園、施設内の一部、道路などの公共エリアの一部など)内で動力源付きリーン車両を駐車可能な範囲を意味していてもよい。また、前記ベースは、動力源付きリーン車両以外の車両が駐車可能であってもよい。
[利用開始場所]
本明細書において、利用開始場所とは、動力源付きリーン車両の利用を開始するベースだけでなく、ユーザの現在地または移動開始場所も含む。また、利用開始場所は、一つのベースだけでなく、互いに距離が近い複数のベースも含む。
[利用終了場所]
本明細書において、利用終了場所とは、動力源付きリーン車両の利用を終了するベースだけでなく、ユーザの目的地も含む。また、利用終了場所は、一つのベースだけでなく、互いに距離が近い複数のベースも含む。
[乗車場所]
本明細書において、乗車場所とは、動力源付きリーン車両の利用を開始する場所を意味する。また、乗車場所は、一つのベースだけでなく、互いに距離が近い複数のベースも含む。
[降車場所]
本明細書において、降車場所とは、動力源付きリーン車両の利用を終了する場所を意味する。また、降車場所は、一つのベースだけでなく、互いに距離が近い複数のベースも含む。
[乗り継ぎ場所]
本明細書において、乗り継ぎ場所とは、動力源付きリーン車両を乗り継ぐ場所を意味する。また、乗り継ぎ場所は、一つのベースだけでなく、互いに距離が近い複数のベースも含む。
本発明の一実施形態によれば、動力源付きリーン車両のエネルギー残量に関連するエネルギー残量関連情報を利用して、動力源付きリーン車両の貸し出し頻度をより高めることが可能な動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置及び動力源付きリーン車両用シェアリング管理方法を提供することができる。
以下で、各実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各図中の構成部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各構成部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
以下では、動力源付きリーン車両の一例として、電動2輪車100を用いて説明する。そのため、以下では、図中の矢印Fは、電動2輪車100の前方向を示す。図中の矢印Rは、電動2輪車100の後方向を示す。図中の矢印Uは、電動2輪車100の上方向を示す。また、前後左右の方向は、それぞれ、電動2輪車100を運転する乗員から見た場合の前後左右の方向を意味する。
(全体構成)
図1に、本発明の実施形態に係る動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1を含むシェアリング管理システム10の概略構成を示す。シェアリング管理システム10は、動力源付きリーン車両を複数のユーザが交替で利用する、いわゆるシェアリングを管理するシステムである。
本実施形態のシェアリングは、動力源付きリーン車両の単発利用のシェアリングである。この単発利用は、ユーザが動力源付きリーン車両を利用したいときのみに、動力源付きリーン車両のシェアリングを24時間よりも短い時間で利用する場合を意味する。
シェアリング管理システム10は、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1と、インターネットなどの通信回線2と、ユーザの携帯端末3と、動力源付きリーン車両としての電動2輪車100を複数台駐車可能なベースX1〜X3とを含む。シェアリング管理システム10において、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1、ユーザの携帯端末3及びベースX1〜X3は、通信回線2を介して信号の送受信可能である。通信回線2は、インターネット、LAN、Wi−Fi(登録商標)などを含む。また、通信回線2は、有線または無線の通信も含む。
なお、図1及び図12に示す例では、シェアリング管理システム10は、一つの携帯端末3及び3カ所のベースX1〜X3を有する。しかしながら、シェアリング管理システム10は、ユーザの携帯端末3を複数有していてもよい。シェアリング管理システム10は、ベースを2カ所または4カ所以上、有していてもよい。
本実施形態では、動力源付きリーン車両は、動力源を有するとともに、左方向に旋回する際に左方向に傾斜し、右方向に旋回する際に右方向に傾斜する車両である。動力源付きリーン車両は、例えば、自動2輪車、電動2輪車及び電動アシスト自転車などを含む。動力源付きリーン車両の動力源は、例えば、エンジン、モータ、エンジン及びモータを組み合わせたハイブリッドシステムなどの回転駆動力を付与可能な装置を含む。
なお、動力源付きリーン車両は、後述するベースX1〜X3に複数台駐車可能なリーン車両であれば、2輪車に限らず、3輪車または4輪車などの車両であってもよい。
本実施形態のシェアリング管理システム10は、動力源付きリーン車両のシェアリングを管理する。すなわち、シェアリング管理システム10は、例えば、動力源付リーン車両としての電動2輪車100のシェアリングを管理する。シェアリング管理システム10は、電動2輪車100の充電量に応じて、ユーザに利用開始場所(単発利用開始場所)から利用終了場所(単発利用終了場所)までの複数のルートを提示する。
なお、シェアリング管理システム10は、電動2輪車100以外の動力源付きリーン車両のシェアリングを管理してもよい。また、シェアリング管理システム10は、電動2輪車100を含む、最大航続距離、最高速度、最高出力及び最大トルクの少なくとも一つが異なる仕様である複数種類の動力源付きリーン車両のシェアリングを管理してもよい。また、シェアリング管理システム10は、電動2輪車100以外の前記複数種類の動力源付きリーン車両のシェアリングを管理してもよい。
動力源付きリーン車両の動力源がエンジンの場合、シェアリング管理システム10は、燃料残量に応じて、ユーザに利用開始場所(単発利用開始場所)から利用終了場所(単発利用終了場所)までの複数のルートを提示すればよい。
ここで、動力源付きリーン車両の最大航続距離、最高速度、最高出力及び最大トルクの少なくとも一つが異なるというのは、例えば電動アシスト自転車、自動2輪車、電動2輪車などのように車両の形態がそもそも異なる場合であってもよい。
動力源付きリーン車両の最大航続距離が異なるというのは、例えば、電動アシスト自転車及び電動2輪車などの電動車両の場合、シェアリングにおける車両導入時のバッテリ装置の最大充電量が異なる場合であってもよい。また、最大航続距離が異なる動力源付きリーン車両は、例えば、バッテリ装置の仕様が同じ場合でも、動力源付きリーン車両をシェアリングに導入した時に新品のバッテリ装置が搭載された動力源付きリーン車両と前記導入時に中古のバッテリ装置が搭載された動力源付きリーン車両との組み合わせを含む。
動力源付きリーン車両の最大航続距離が異なるというのは、エンジンが搭載された自動2輪車の場合、例えば、同じ仕様のエンジンにおいて、燃料タンクのタンク容量の大きさが異なる場合でもよい。また、最大航続距離が異なる動力源付リーン車両は、燃料タンクのタンク容量は同じ大きさであるが、燃料消費率が異なる車両であってもよい。
最高速度、最高出力または最大トルクが異なるというのは、電動アシスト自転車及び電動2輪車などの電動車両の場合、例えば、モータの定格出力及び該モータの駆動制御の少なくとも一つが異なる場合であってもよい。
最高速度、最高出力または最大トルクが異なるというのは、エンジンが搭載された自動2輪車の場合、例えば、エンジンの排気量、エンジンの形式、エンジン制御、変速機の形式及び変速機制御の少なくとも一つが異なる場合であってもよい。
ベースX1〜X3は、動力源付きリーン車両が複数台、駐車可能なエリアを含む。ベースX1〜X3には、例えば、動力源付きリーン車両の後述する接続端子に接続される図示しない接続ケーブルが設けられている。この接続ケーブルは、通信回線2に対して信号の送受信可能に接続されている。すなわち、ベースX1〜X3に駐車されている動力源付きリーン車両は、前記接続端子に前記接続ケーブルが接続されることにより、通信回線2を介して、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1及びユーザの携帯端末3と通信が可能である。
なお、前記接続ケーブルは、動力源付きリーン車両が電動2輪車100の場合には、充電ケーブルとして機能してもよい。すなわち、ベースX1〜X3の少なくとも一部に、図示しない給電装置などの充電設備が設けられていてもよい。
次に、動力源付きリーン車両の構成を簡単に説明する。以下では、動力源付きリーン車両の一例として、電動2輪車100について説明する。
(電動2輪車)
図2に示すように、電動2輪車100は、車体101と、前輪102と、後輪103とを有する。車体101は、ハンドル104、シート105及びパワーユニット106等の各構成部品を支持する。車体101は、フレーム110を有する。このフレーム110が、ハンドル104、シート105及びパワーユニット106等の各構成部品を支持する。
フレーム110は、ヘッドパイプ111と、メインフレーム112とを有する。
ヘッドパイプ111は、電動2輪車100の前部に位置し、ハンドル104に接続されたステアリングシャフト(図示省略)を回転可能に支持する。メインフレーム112は、ヘッドパイプ111から車両後方に向かって延びるように、ヘッドパイプ111に接続されている。メインフレーム112は、動力源であるモータ106aを含むパワーユニット106等を支持する。
前記ステアリングシャフトの下端部には、一対のフロントフォーク107が接続されている。一対のフロントフォーク107の下端部には、前輪102が回転可能に支持されている。これにより、ハンドル104を操作することにより、ステアリングシャフト及び一対のフロントフォーク107が前記ステアリングシャフトを中心として一体に回転するため、前輪102も前記ステアリングシャフトを中心として回転する。
後輪103は、メインフレーム112に回転可能に支持されたパワーユニット106に対して回転可能に支持されている。すなわち、パワーユニット106は、スイングアームも兼ねている。パワーユニット106は、後輪103を回転させるモータ106aを有する。
また、本実施形態の電動2輪車100は、パワーユニット106のモータ106aに電力を供給するバッテリ装置120を有する。バッテリ装置120は、図示しない接続端子に、給電装置の充電ケーブルを接続することにより、充電が可能である。なお、バッテリ装置120は、電動2輪車100に対して取り外し可能に固定されていてもよいし、電動2輪車100に対して取り外し不能に設けられていてもよい。バッテリ装置120の充電は、ベースに設けられた充電設備で行われてもよい。また、バッテリ装置120が電動2輪車100に対して取り外し可能な場合には、バッテリ装置120をバッテリステーションで充電済みのバッテリ装置と交換してもよい。
電動2輪車100は、パワーユニット106等の駆動を制御する制御装置130を有する。制御装置130は、バッテリ装置120の充電量も検出可能に構成されている。制御装置130は、図示しない接続端子に給電装置の充電ケーブルが接続された際に、バッテリ装置120の充電量を充電量信号として出力する。なお、前記接続端子に、前記充電ケーブルではなく、通信回線2に対して信号の送受信可能に接続された接続ケーブルが接続された場合にも、制御装置130は、バッテリ装置120の充電量を充電量信号として出力する。
前記給電装置は、通信回線2を介して動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1と通信可能である。これにより、上述のように、制御装置130から出力された充電量信号は、前記給電装置及び通信回線2を介して、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1に入力される。よって、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、電動2輪車100のバッテリ装置120の充電量に関する情報(エネルギー残量関連情報)を取得することができる。
なお、前記給電装置は、電動2輪車100に対する充電を、バッテリ装置120の充電量が充電容量に対して所定値以下になるように行う。この所定値は、前記充電容量よりも低い値であり、バッテリ装置120の充電容量を100%とすると、例えば80%である。また、電動2輪車100の制御装置130は、バッテリ装置120の充電量が閾値以下になると、例えば、充電を促すような表示を行ったり、電動2輪車100のシェアリングの使用を中止したりする。前記閾値は、バッテリ装置120の充電量がゼロにならないような値であり、バッテリ装置120の充電容量を100%とすると、例えば30%である。すなわち、シェアリングに用いられる電動2輪車100は、前記充電容量に対して所定の範囲(例えば30%から80%)内の充電量になるように使用される。これにより、バッテリ装置120の急激な性能劣化を防止することができ、バッテリ装置120の長寿命化を実現できる。
以下では、動力源付きリーン車両のシェアリングの一例として、上述の構成を有する電動2輪車100のシェアリングを対象に説明する。
(動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置)
次に、図1を用いて、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1の構成について説明する。
動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、複数のユーザによる電動2輪車100のシェアリングを管理する装置である。動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、例えばサーバによって構成され、通信回線2を介して外部の機器(例えばユーザの携帯端末3など)と通信可能に接続されている。これにより、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、外部の機器との間でデータの送受信を行うことができる。
なお、ユーザの携帯端末3は、ユーザが入力可能で且つ情報を表示可能な表示画面3aを有し、通信回線2を介して外部と通信可能な機器を含む。携帯端末3は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット、PCなどを含む。
動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、ベースX1〜X3に駐車されている電動2輪車100に関する車両情報を、通信回線2を介して取得する。すなわち、ベースX1〜X3に駐車された電動2輪車100の図示しない接続端子に、充電ケーブルまたは接続ケーブルが接続された際に、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、電動2輪車100に関する車両情報を、通信回線2を介して取得する。なお、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、ベースX1〜X3に駐車されている電動2輪車100に関する車両情報を、所定のタイミングで取得する。
また、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、前記車両情報に基づいて、電動2輪車100が駐車されているベースX1〜X3及び電動2輪車100の車両状態を把握するとともに、電動2輪車100の走行可能距離を算出する。
また、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、ユーザが電動2輪車100を単発利用する際に、ユーザの携帯端末3に入力されたユーザ単発利用要望情報を、通信回線2を介して受信する。
また、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、前記ユーザ単発利用要望情報に基づいて、複数の電動2輪車100の中から利用可能な電動2輪車100を抽出する。さらに、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、抽出した利用可能な電動2輪車100のエネルギー残量に関連するエネルギー残量関連情報と、該抽出された電動2輪車100が駐車されている利用開始ベースに関する動力源付きリーン車両利用開始ベース関連情報と、前記抽出された電動2輪車100を駐車可能な利用終了ベースに関する動力源付きリーン車両利用終了ベース関連情報と、前記抽出された電動2輪車100の車両利用料金との組み合わせを含む、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を、単発利用場所情報及びエネルギー残量関連情報の組み合わせに対して前記車両利用料金が異なるように、複数、生成する。
なお、前記利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報は、車両利用料金を含まない情報であってもよい。この場合、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、前記抽出した利用可能な電動2輪車100のエネルギー残量に関連するエネルギー残量関連情報と、該抽出された電動2輪車100が駐車されている利用開始ベースに関する動力源付きリーン車両利用開始ベース関連情報と、前記抽出された電動2輪車100を駐車可能な利用終了ベースに関する動力源付きリーン車両利用終了ベース関連情報との組み合わせを含む利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を、前記エネルギー残量関連情報、前記動力源付きリーン車両利用開始ベース関連情報及び前記動力源付きリーン車両利用終了ベース関連情報の少なくとも一つが異なるように、複数、生成する。
なお、前記単発利用場所情報は、動力源付きリーン車両の単発利用場所及び単発利用終了場所に関する情報である。また、前記エネルギー残量関連情報は、動力源付きリーン車両の充電量(エネルギー残量)に関連する情報である。
また、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、前記複数の動力源付きリーン車両利用料金関連情報を、外部の機器(例えばユーザの携帯端末3)に出力する。ユーザの携帯端末3は、前記複数の動力源付きリーン車両利用料金関連情報を表示画面3aに表示する。
また、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、ユーザが携帯端末3の表示画面3aに表示された前記複数の動力源付きリーン車両利用料金関連情報の中から一つを選択した場合に、通信回線2を介して、その選択された動力源付きリーン車両利用料金関連情報を選択情報として取得する。
また、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、前記選択情報に基づいて、動力源付きリーン車両単発予約情報を生成する。すなわち、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、ユーザの単発利用の予約を受け付けて、所定の動力源付きリーン車両に対するユーザの予約を確定する。なお、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、前記所定の動力源付きリーン車両の利用可能時間において、前記ユーザが予約した時間帯を除いて、他の予約を受け付ける。
また、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、前記生成した動力源付きリーン車両単発予約情報を、通信回線2を介して、外部機器(例えばユーザの携帯端末3)に出力する。ユーザの携帯端末3は、前記動力源付きリーン車両単発予約情報を表示画面3aに表示して、ユーザに動力源付きリーン車両の予約が完了した旨を通知する。
以下で、図1、図3から図5を用いて、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1の具体的な構成を説明する。図3は、ユーザの携帯端末におけるユーザ単発利用要望情報の入力の一例を示す図である。図4は、ユーザの携帯端末の表示画面3aに表示される利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報の一例を示す図である。図5は、動力源付きリーン車両のシェアリングの一例を示す図である。
動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、動力源付きリーン車両情報取得部11と、動力源付きリーン車両管理部12と、ユーザ単発利用要望情報取得部13と、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14と、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報出力部15と、選択情報取得部16と、動力源付きリーン車両単発予約情報生成部17と、動力源付きリーン車両単発予約情報出力部18とを有する。
動力源付きリーン車両情報取得部11は、ベースX1〜X3に駐車されている電動2輪車100に関する車両情報を、通信回線2を介して取得する。これにより、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、ベースX1〜X3に駐車されている電動2輪車100の車両状態(充電量、故障の有無等)を把握することができる。
なお、動力源付きリーン車両情報取得部11は、電動2輪車100の充電量(エネルギー残量)に関連するエネルギー残量関連情報を取得する。よって、動力源付きリーン車両情報取得部11は、エネルギー残量関連情報取得部として機能する。
動力源付きリーン車両管理部12は、動力源付きリーン車両情報取得部11で取得した車両情報に基づいて、例えば、各電動2輪車100のID、各電動2輪車100が駐車されているベースの位置、各電動2輪車100の車両状態等を把握する。動力源付きリーン車両管理部12は、前記把握した情報に基づいて、電動2輪車100の走行可能距離を算出する。また、動力源付きリーン車両管理部12は、各電動2輪車100のIDと紐づけて、各電動2輪車100の予約状況及びタイムスケジュールを管理する。
ユーザ単発利用要望情報取得部13は、ユーザの携帯端末3に入力されたユーザ単発利用要望情報を、通信回線2を介して取得する。ユーザが電動2輪車100を単発利用する際に、例えば図3に示すように、携帯端末3に利用開始日時、利用開始場所及び利用終了場所の情報を入力した場合、携帯端末3から、通信回線2を介して、ユーザ単発利用要望情報取得部13にデータが送信される。なお、図3において、符号1001は利用開始場所の情報を示し、符号1002は利用終了場所の情報を示し、符号1003は利用開始日時の情報を示す。
ユーザ単発利用要望情報取得部13は、送信されたデータのうち、ユーザの単発利用に関するユーザ単発利用要望情報を取得する。具体的には、ユーザ単発利用要望情報取得部13は、電動2輪車100の利用開始場所(単発利用開始場所)及び利用終了場所(単発利用終了場所)を含む単発利用場所に関する単発利用場所情報を含む情報を、前記ユーザ単発利用要望情報として取得する。
前記利用開始場所は、動力源付きリーン車両の利用を開始するベース(利用開始ベース)、ユーザの現在地または移動開始場所を含む。また、前記利用開始場所は、該利用開始場所がベースの場合には、一つのベースだけでなく、互いに距離が近い複数のベースも含む。
本実施形態では、前記利用開始場所は、ユーザの現在地であり、移動を開始する場所である。ユーザは、前記利用開始場所から電動2輪車100に乗車する乗車場所まで徒歩等によって移動する。なお、前記利用開始場所は、前記乗車場所と同じであってもよい。
前記利用終了場所は、動力源付きリーン車両の利用を終了するベース(利用終了ベース)、または、ユーザの目的地を含む。また、前記利用終了場所は、該利用終了場所がベースの場合には、一つのベースだけでなく、互いに距離が近い複数のベースも含む。
本実施形態では、前記利用終了場所は、ユーザが電動2輪車100から降車するベース、すなわち降車場所と同じである。前記利用開始場所は、前記降車場所と異なっていてもよい。
なお、ユーザが電動2輪車100を単発利用する際に、ユーザが携帯端末3に入力する情報は、利用終了予定時間に関する情報、利用開始場所から利用終了場所までの移動の速さに関する情報(最も早く移動を希望など)、電動2輪車100の車両利用料金に関する情報(最も安い料金を希望など)等を含んでもよい。
なお、前記ユーザ単発利用要望情報は、電動2輪車100の利用開始日時に関する情報も含んでいてもよい。
利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14は、前記エネルギー残量関連情報及び前記ユーザ単発利用要望情報に基づいて、複数の電動2輪車100の中から利用可能な電動2輪車100を抽出する。また、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14は、抽出した利用可能な電動2輪車100のエネルギー残量に関連するエネルギー残量関連情報と、該抽出された電動2輪車100が駐車されているベースに関する動力源付きリーン車両利用開始ベース関連情報と、前記抽出された電動2輪車100を駐車可能な利用終了ベースに関する動力源付きリーン車両利用終了ベース関連情報と、前記抽出された電動2輪車100の車両利用料金との組み合わせを含む、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を、前記単発利用場所情報及び前記エネルギー残量関連情報の組み合わせに対して前記車両利用料金が異なるように、複数、生成する。
すなわち、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14は、ユーザが利用開始場所から利用終了場所まで到達するために利用可能な電動2輪車100のエネルギー残量関連情報、その電動2輪車100が駐車されているベースに関する動力源付きリーン車両利用開始ベース関連情報、電動2輪車100を駐車可能な利用終了ベースに関する動力源付きリーン車両利用終了ベース関連情報及び車両利用料金の組み合わせを、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報として、複数パターン、生成する。しかも、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14は、電動2輪車100の単発利用場所及び充電量(エネルギー残量)の組み合わせに対して前記車両利用料金が異なるように、前記利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成する。
なお、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14は、車両利用料金を含まない利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成してもよい。この場合、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14は、前記抽出した利用可能な電動2輪車100のエネルギー残量に関連するエネルギー残量関連情報と、該抽出された電動2輪車100が駐車されている利用開始ベースに関する動力源付きリーン車両利用開始ベース関連情報と、前記抽出された電動2輪車100を駐車可能な利用終了ベースに関する動力源付きリーン車両利用終了ベース関連情報との組み合わせを含む利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を、前記エネルギー残量関連情報、前記動力源付きリーン車両利用開始ベース関連情報及び前記動力源付きリーン車両利用終了ベース関連情報の少なくとも一つが異なるように、複数、生成する。
前記複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報の少なくとも一部は、前記ユーザ単発利用要望情報における前記利用開始時場所に応じた異なる乗車場所に関する情報を含む。すなわち、前記複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報の少なくとも一部は、図5に示すように、利用開始場所に近いベースX1またはX3を乗車場所とし、利用終了場所であるベースX2を降車場所とする複数のルートを含む。具体的には、複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報は、ベースX1からベースX2へのルートに関する情報と、ベースX3からベースX2へのルートに関する情報とを含む。このように、前記複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報は、前記利用開始場所に応じて、一つのベースに複数台駐車可能な前記動力源付きリーン車両の異なる乗車場所に関する情報を含む。
利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14は、各ベースの状況、ユーザの予約状況及び電動2輪車100の充電量等を考慮しつつ、前記複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成する。
例えば、図5の例においてベースX2に充電設備CHが設けられている場合、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14は、ベースX1またはX3に駐車され且つベースX2に移動可能な充電量を有する電動2輪車100のうち、最も充電量が低い電動2輪車100の車両利用料金を、他の電動2輪車100の車両利用料金よりも安くする利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成する。これにより、動力源付きリーン車両に対するエネルギーチャージの作業を軽減することができる。
また、例えば図5の例においてベースX2に電動2輪車100を集めたい場合、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14は、ベースX1またはX3のうち、ベースX2に移動させたい電動2輪車100の車両利用料金を、他の電動2輪車100の車両利用料金よりも安くする利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成する。
すなわち、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14は、複数のベースX1〜X3に駐車されている電動2輪車100を、電動2輪車100の充電量及びユーザの予約状況等に応じて再配置するように、複数の電動2輪車100の中から利用可能な電動2輪車100を抽出してもよい。利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14は、複数のベースにおいて、電動2輪車100の配置を調整するように、抽出する電動2輪車100及び車両利用料金を組み合わせてもよい。例えば、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14は、ベース間を移動させたい電動2輪車100の車両利用料金を安くしてもよい。
これにより、電動2輪車100の充電量及び予約状況等を考慮しつつ、ユーザに対して電動2輪車100を効率良く貸し出すことができる。
したがって、上述の構成により、動力源付きリーン車両の貸し出し頻度をより高めることができる。しかも、上述の構成により、動力源付きリーン車両の再配置を行うことが可能になる。
なお、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14は、前記情報の組み合わせに、電動2輪車100で移動する際の経路に関する情報、利用開始場所から利用終了場所までの所要時間に関する情報、返却予定時刻に関する情報等を含むように、前記利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成してもよい。
上述のように前記利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報に前記所要時間に関する情報を含むことにより、ユーザに対し、前記所要時間に関する情報も提供することができる。よって、ユーザは、前記所要時間も考慮して、電動2輪車100を選択することが可能になる。したがって、ユーザの利便性を向上できる。
また、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14は、電動2輪車100の返却予定時刻に加えて、延長可能時間に関する情報も含む前記利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成してもよい。この場合、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14は、ユーザ単発利用要望情報に含まれる予約日時と単発利用場所情報から求められる所要時間とが、動力源付きリーン車両管理部12によって管理されている電動2輪車のタイムスケジュールの情報において該電動2輪車を貸し出し可能な時間内であれば、前記ユーザ単発利用要望情報に応じて返却予定時刻も含む前記利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成する。また、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14は、前記タイムスケジュールから、延長可能な時間も含む前記利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成する。
利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14は、利用終了場所まで到達できないような充電量が少ない電動2輪車を、ユーザが利用開始場所から利用終了場所までの経路上で乗り継ぎとして利用するように、抽出してもよい。この場合には、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14は、図6に経路Cで示すように、乗車場所であるベースX1から降車場所であるベースX3までの途中で乗り継ぎ場所(ベースX4)を指定するように、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成する。前記乗り継ぎ場所は、動力源付きリーン車両を乗り継ぐ場所を意味する。また、前記乗り継ぎ場所は、一つのベースだけでなく、互いに距離が近い複数のベースも含む。
なお、図6では、電動2輪車を符号100a〜100c,100f〜100iで示し、電動2輪車100a〜100c,100f〜100iの充電量を符号P1〜P3,P6〜P9で示し、電動2輪車100a〜100c,100f〜100iの走行可能距離のバーグラフを符号D1〜D3,D6〜D9で示す。図6において、前記充電量は、電池内のハッチング部分で示す。前記充電量が多いほど前記ハッチング部分の面積が大きい。図1に示す前記走行可能距離のバーグラフにおいて、ハッチング部分の長さが走行可能距離を示す。また、前記走行可能距離のバーグラフにおいて、左端部から三角マークまでの長さがシェアリングにおける乗車場所から降車場所までの距離を示す。
具体的には、図6に示す例では、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14は、乗車場所であるベースX1に駐車されている電動2輪車100cで、乗り継ぎ場所であるベースX4まで移動し、電動2輪車100hに乗り換えた後、電動2輪車100hで降車場所であるベースX2まで移動するように、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成する。なお、ベースX4も、既述のベースX1〜X3と同様、電動2輪車が複数台、駐車可能なエリアを含み、電動2輪車の接続端子に接続される図示しない接続ケーブルが設けられている。この接続ケーブルも、通信回線2に対して信号の送受信可能に接続されている。
このように、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報が、利用開始場所から利用終了場所までの経路上に、電動2輪車の乗り継ぎ場所も含むことにより、ユーザが選択可能な電動2輪車100の台数を増やすことが可能になる。また、充電量が低い電動2輪車100を充電可能な充電設備を有するベースに移動させることも可能になる。
したがって、上述の構成により、動力源付きリーン車両の貸し出し頻度をより高めることができる。しかも、上述の構成により、電動2輪車100の再配置を行うことが可能になる。
なお、上記の場合、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14は、前記充電量が少ない電動2輪車100の車両利用料金を、利用終了場所まで到達可能な充電量を有する電動2輪車100の車両利用料金よりも安く設定してもよい。
上述のように動力源付きリーン車両がモータ及びバッテリ装置を有する電動車両の場合、前記バッテリ装置の充電量は車両ごとに異なる。よって、バッテリ装置の充電量が異なる動力源付きリーン車両の中から、ユーザ単発利用要望情報に応じてユーザに適した動力源付きリーン車両を提案することができる。したがって、複数の動力源付きリーン車両を効率良く運用することができる。
また、バッテリ装置の充電量に応じてシェアリングのユーザの費用負担を変更することにより、ユーザの費用負担を軽減することも可能である。
これにより、動力源付きリーン車両の貸し出し頻度をより高めることができる
利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報出力部15は、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14で生成された前記利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を、通信回線2を介してユーザの携帯端末3に出力する。ユーザの携帯端末3は、動力源付きリーン車両利用料金関連情報出力部15から出力された前記利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を表示画面3aに表示する。
携帯端末3における前記利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報の表示例を図4に示す。図4に示す利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報は、図5に示す2つのルート(ルートA及びルートB)に関する情報を含む。図4及び図5についての詳しい説明は後述する。なお、図4の表示例を、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1の構成とともに、図12にも示す。この図12では、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1を簡略化して示す。
選択情報取得部16は、ユーザが携帯端末3に表示された前記複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報の中から一つを選択した場合に、通信回線2を介して、選択された利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を選択情報として取得する。
動力源付きリーン車両単発予約情報生成部17は、前記選択情報に基づいて、動力源付きリーン車両単発予約情報を生成する。すなわち、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、ユーザの単発利用の予約を受け付けて、ユーザによる所定の動力源付きリーン車両の予約を確定する。
動力源付きリーン車両単発予約情報出力部18は、前記生成した動力源付きリーン車両単発予約情報を、通信回線2を介して、ユーザの携帯端末3の表示画面3aに出力する。ユーザの携帯端末3は、前記動力源付きリーン車両単発予約情報を表示して、ユーザに動力源付きリーン車両の予約が完了した旨を通知する。
ユーザが動力源付きリーン車両を単発利用する際に、動力源付きリーン車両のシェアリングを行う様子を図5に示す。なお、図5に示す例では、ユーザの利用開始場所は現在地であり、乗車場所はベースX1またはX3であり、利用終了場所及び降車場所はベースX2である。すなわち、図5に示す例では、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、ベースX1またはベースX3からベースX2への複数ルート(ルートA及びルートB)を、ユーザに提示する。
図5において、ユーザが動力源付リーン車両のシェアリングで移動する場合、例えば、利用開始場所に近い乗車場所のベースX1から利用終了場所及び降車場所のベースX2まで移動するケースと、利用開始場所に近い乗車場所のベースX3から利用終了場所及び降車場所のベースX2まで移動するケースとがある。
なお、図5では、電動2輪車を符号100a〜100gで示し、電動2輪車100a〜100gの充電量を符号P1〜P7で示す。また、図5では、電動2輪車100a〜100gの走行可能距離を符号D1〜D7で示す。図5における走行可能距離の表示は、図4の場合と同様である。図5において、前記充電量は、電池内のハッチング部分で示す。前記充電量が多いほど前記ハッチング部分の面積が大きい。図5に示す前記走行可能距離のバーグラフにおいて、ハッチング部分の長さが走行可能距離を示す。また、前記走行可能距離のバーグラフにおいて、左端部から三角マークまでの長さがシェアリングにおける乗車場所から降車場所までの距離を示す。
図5に示す場合には、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、ベースX1またはX3からベースX2までの走行距離、ベースX1〜X3の電動2輪車100a〜100gの台数の配分及び電動2輪車100a〜100gの充電量P1〜P7のバランス等を考慮して、ベースX1で充電量が最も多い電動2輪車100aを候補Aに含む利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成する。また、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、ベースX3に駐車されている電動2輪車100d,100eのうち、ベースX2に到達可能な充電量を有する電動2輪車100dを候補Bに含む利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成する。
生成された利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報は、図4に示すように、ユーザの携帯端末3の表示画面3aに表示される。図4に示す利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報の候補A及びBは、図5に示すルートA及びBをそれぞれ含む。
具体的には、図4に示すように、候補A及びBとして、電動2輪車の車両利用料金、走行距離、走行予想時間、充電量、電動二輪車の走行可能距離等が、携帯端末3の表示画面3aに表示される。図4において、符号1010は利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を示す。また、符号1011,1021は、それぞれ、候補A及び候補Bの情報を示す。符号1012は、候補Aにおける車種等の情報を示し、符号1022は、候補Bにおける車種等の情報を示す。符号1013,1023は、それぞれ、各候補における乗車場所のベース及び降車場所のベースの情報(名称など)を示す。符号1014,1024は、各候補における移動距離及び移動時間の情報を示す。符号1015,1025は、各候補における電動2輪車の充電量の情報を示し、符号1016,1026は、各候補における電動2輪車の走行可能距離の情報を示す。符号1017,1027は、各候補における車両利用料金等の情報を示す。なお、充電量及び走行可能距離の表示に関する説明は、図5と同様であるため、説明を省略する。
本実施形態では、図4に示す表示例を説明したが、この限りではなく、他の表示方法によって、電動2輪車の車両利用料金、走行距離、走行予想時間、充電量、電動2輪車の走行可能距離等を携帯端末3の表示画面3aに表示してもよい。
図4に示す例では、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、電動2輪車の充電量が少ない候補Bの車両利用料金を、候補Aの車両利用料金に比べて安く設定するように、動力源付きリーン車両利用料金関連情報を生成する。また、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、候補Bを携帯端末3に表示する際に、“ラストランのため、スペシャルプライス”などの表示を行ってもよい。
なお、図5に示す例において、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、図6に示すように電動2輪車100を乗り継ぐような利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成してもよい。この場合、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、ベースX1からベースX2またはX3まで到達できないような充電量の電動2輪車100cを、乗り継ぎ場所までの乗り継ぎ用として利用する利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成してもよい。この場合には、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、電動2輪車100を乗り継ぐ場合(図5における候補C)の車両利用料金を、電動2輪車100を乗り継がない場合(図5における候補A)の車両利用料金に比べて安くするように、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成する。
図7に、図6に示すように電動2輪車100を乗り継ぐ場合に生成される利用可能動力源付リーン車両単発利用関連情報を、携帯端末3の表示画面3aに表示した場合の一例を示す。図7に示すように、電動2輪車100を乗り継ぐ場合には、乗り継ぐ複数の電動2輪車100の充電量及び走行可能距離等を、携帯端末3の表示画面3aに表示する。動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、候補Bを携帯端末3の表示画面3aに表示する際に、“スワップのため、スペシャルプライス”などの表示を行ってもよい。
図7において、符号1110は利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を示す。また、符号1111,1121は、それぞれ、候補A及び候補Cの情報を示す。符号1112,1122は、各候補における車種の情報を示す。符号1113は、候補Aにおける乗車場所のベース及び降車場所のベースの情報(名称など)を示す。符号1123,1133は、候補Cにおける乗車場所のベース及び降車場所のベースの情報(名称など)を示す。すなわち、符号1123,1133は、電動2輪車100の乗り継ぎの経路情報を示す。符号1114,1124,1134は、移動距離及び移動時間の情報を示す。符号1115,1125,1135は、電動2輪車の充電量の情報を示し、符号1116,1126,1136は、各電動2輪車の走行可能距離の情報を示す。符号1117,1127は、候補A及び候補Cにおけるそれぞれの車両利用料金等の情報を示す。なお、図6及び図7における充電量及び走行可能距離の表示は、図4及び図5の場合と同様である。
(動力源付きリーン車両用シェアリング管理方法)
次に、動力源付きリーン車両としての電動2輪車100のシェアリング管理方法を、図8を用いて説明する。図8は、動力源付きリーン車両用シェアリング管理方法を示すフローチャートである。なお、以下では、図5に示すシェアリングの例を用いて説明する。
図8に示すフローがスタートすると(スタート)、まず、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1の動力源付きリーン車両情報取得部11が、ベースX1〜X3に駐車され且つ図示しない接続端子に充電ケーブルまたは接続ケーブルが接続された電動2輪車100a〜100gに関する車両情報を、通信回線2を介して取得する(ステップS1)。
前記車両情報は、例えば、電動2輪車100a〜100gのID(車両を特定する識別番号)、充電量に関する情報、車両状態(故障、走行距離など)に関する情報等を含む。
続くステップS2で、動力源付きリーン車両管理部12が、電動2輪車100a〜100gの充電量に関する情報に基づいて、走行可能距離を算出する。算出された走行可能距離に関する情報は、電動2輪車100のIDに対して割り当てられて、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1の図示しない記憶装置に格納される。なお、前記充電量に関する情報及び前記走行可能距離に関する情報は、エネルギー残量関連情報に対応する。
ユーザが例えば図3に示すように携帯端末3への入力によって単発利用を申し込むと、ステップS3で、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1のユーザ単発利用要望情報取得部13が、ユーザによって携帯端末3に入力されたユーザ単発利用要望情報を取得する。このユーザ単発利用要望情報は、ユーザの単発利用に関する情報であり、利用開始場所及び利用終了場所を含む単発資料場所に関する単発利用場所情報を含む。
続くステップS4で、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14が、前記ユーザ単発利用要望情報に基づいて、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成する。この利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報は、ベースX1またはX3に駐車されている複数の電動2輪車100a〜100eの中から抽出された利用可能な電動2輪車のエネルギー残量に関するエネルギー残量関連情報と、該抽出された電動2輪車が駐車されている利用開始ベースに関する動力源付きリーン車両利用開始ベース関連情報と、前記抽出された電動2輪車を駐車可能な利用終了ベースに関する動力源付きリーン車両利用終了ベース関連情報と、前記抽出された電動2輪車の車両利用料金との組み合わせを、含む。利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14は、前記利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を、前記エネルギー残量関連情報、前記動力源付きリーン車両利用開始ベース関連情報及び前記動力源付きリーン車両利用終了ベース関連情報の組み合わせに応じて前記車両利用料金が異なるように、複数、生成する。
なお、前記利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報は、車両利用料金を含まない情報であってもよい。この場合、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、前記抽出した利用可能な電動2輪車のエネルギー残量関連情報と、該抽出された電動2輪車が駐車されている利用開始ベースに関する動力源付きリーン車両利用開始ベース関連情報と、前記抽出された電動2輪車を駐車可能な利用終了ベースに関する動力源付きリーン車両利用終了ベース関連情報との組み合わせを含む利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を、前記エネルギー残量関連情報、前記動力源付きリーン車両利用開始ベース関連情報及び前記動力源付きリーン車両利用終了ベース関連情報の少なくとも一つが異なるように、複数、生成する。
なお、前記利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報は、前記利用開始場所から前記利用終了場所までの経路上に、電動2輪車100の乗り継ぎ場所に関する情報を含んでもいてもよい。すなわち、ステップS4において、前記乗り継ぎ場所で、電動2輪車100を乗り継ぐように、前記利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成してもよい。
前記利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報は、電動2輪車100が前記利用開始場所から前記利用終了場所まで移動する際の所要時間に関する情報を含んでいてもよい。
その後、ステップS5で、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報出力部15が、通信回線2を介して、ユーザの携帯端末3に、複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を出力する。ユーザの携帯端末3は、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報出力部15から出力された複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を、例えば図4及び図12に示すように表示画面3aに表示する。
ユーザが、携帯端末3の表示画面3aに表示された複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報の中から一つを選択すると、ステップS6で、選択情報取得部16が、通信回線2を介して携帯端末3から、ユーザが選択した情報を選択情報として取得する。
選択情報取得部16が前記選択情報を取得すると、ステップS7で、動力源付きリーン車両単発予約情報生成部17が、前記選択情報に基づいて、動力源付きリーン車両単発予約情報を生成する。
その後、ステップS8で、動力源付きリーン車両単発予約情報出力部18が、前記生成した動力源付きリーン車両単発予約情報を、通信回線2を介して、ユーザの携帯端末3に出力する。ユーザの携帯端末3は、前記動力源付きリーン車両単発予約情報を表示して、ユーザに電動2輪車100の予約が完了した旨を通知する。
その後、このフローを終了する(エンド)。
なお、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14は、前記動力源付きリーン車両単発予約情報に基づいて、予約対象である電動2輪車の予約可能時間帯から前記ユーザが予約した時間帯を除いた時間帯を、新たな予約可能時間帯とする。動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、前記新たな予約可能時間帯において、他の予約を受け付ける。
ここで、ステップS1が、エネルギー残量関連情報としての充電量に関する情報を取得するエネルギー残量関連情報取得ステップに対応し、ステップS3が、ユーザ単発利用要望情報を取得するユーザ単発利用要望情報取得ステップに対応し、ステップS4が、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を、複数、生成する利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成ステップに対応し、ステップS5が、前記複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を出力する利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報出力ステップに対応する。
本実施形態では、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、一つのベースに複数台駐車可能な動力源付きリーン車両としての電動2輪車100の充電量に関連するエネルギー残量関連情報を取得する。また、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、ユーザが電動2輪車100を単発利用する際に、電動2輪車100の利用開始場所及び利用終了場所を含む単発利用場所に関する単発利用場所情報を含むとともに、24時間よりも短い時間の単発利用に関する情報であるユーザ単発利用要望情報を取得する。また、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、前記エネルギー残量関連情報及び前記ユーザ単発利用要望情報に基づいて、複数の電動2輪車100の中から抽出された利用可能な電動2輪車100のエネルギー残量に関連する前記エネルギー残量関連情報と、前記複数のベースのうち前記抽出された利用可能な電動2輪車100が駐車されている利用開始ベースに関する動力源付きリーン車両利用開始ベース関連情報と、前記複数のベースのうち前記抽出された利用可能な電動2輪車100を駐車可能な利用終了ベースに関する動力源付きリーン車両利用終了ベース関連情報と、車両利用料金との組み合わせを含む利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を、前記エネルギー残量関連情報、前記動力源付きリーン車両利用開始ベース関連情報及び前記動力源付きリーン車両利用終了ベース関連情報の少なくとも一つが異なるように、複数、生成する。さらに、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、前記複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を出力する。
これにより、ユーザが一つのベースに複数台駐車可能な動力源付きリーン車両としての電動2輪車100を単発利用する際に、電動2輪車100の利用開始場所及び利用終了場所に関する情報を含むユーザ単発利用要望情報及び電動2輪車100のエネルギー残量関連情報に基づいて、前記エネルギー残量関連情報、動力源付きリーン車両利用開始ベース関連情報及び動力源付きリーン車両利用終了ベース関連情報の少なくとも一つが異なる複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成して出力することができる。
よって、前記利用開始場所と前記利用終了場所との組み合わせ及びエネルギー残量関連情報に基づいて生成された複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報をユーザに提案することができる。そして、前記複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報の中から、一つの利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を、ユーザに選択させることが可能になる。
したがって、電動2輪車100の貸し出し頻度を高めることができる。
また、前記利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報は、前記利用可能な動力源付きリーン車両の車両利用料金をさらに含む。利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14は、前記利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を、前記単発利用場所情報及び前記エネルギー残量関連情報の組み合わせに対して前記車両利用料金が異なるように、複数、生成する。
これにより、前記利用開始場所及び前記利用終了場所の組み合わせに対し、電動2輪車100のエネルギー残量関連情報に基づいて、車両利用料金が異なる複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報をユーザに提案することができる。すなわち、前記利用開始場所と前記利用終了場所との組み合わせ及びエネルギー残量関連情報に基づいて生成された複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報の中から、一つの利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を、車両利用料金に応じてユーザに選択させることが可能になる。
したがって、車両利用料金を調整することによって、複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報の中からユーザが選択する利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報をコントロールすることができる。これにより、例えば、エネルギー残量の少ない電動2輪車100をユーザに乗り継いで利用してもらったり、該電動2輪車100を充電設備があるベースまでユーザに利用してもらったりすることが可能になる。
したがって、上述の方法によって、電動2輪車100の貸し出し頻度を高めることができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
前記実施形態では、シェアリングの対象である動力源付きリーン車両は、電動2輪車100である。しかしながら、シェアリングの対象である動力源付きリーン車両は、電動2輪車、電動アシスト自転車、自動2輪車、スクータ、傾斜姿勢で旋回する自動3輪車及び傾斜姿勢で旋回する自動4輪車のうち、一種類または複数種類の車両を含んでいてもよい。
図9に、シェアリングの対象である動力源付きリーン車両が、電動2輪車100以外に、電動アシスト自転車200及び自動2輪車300を含む場合の一例を示す。なお、図9に示す例では、自動2輪車300は動力源にエンジンを含むため、バッテリ装置の充電量の代わりに燃料タンクの燃料残量を符号PBで示す。また、図9において、電動アシスト自転車200の充電量を符号PAで示す。図9において、符号DAは電動アシスト自転車200の走行可能距離を、符号DBは自動2輪車300の走行可能距離を、それぞれ示す。図9における充電量、燃料残量及び走行可能距離の表示は、図4の場合と同様である。
電動2輪車100以外に、電動アシスト自転車200及び自動2輪車300を含むシェアリングの場合も、動力源付きリーン車両用管理装置の構成及び動作は、以下の点を除いて同様である。
シェアリングの対象である動力源付きリーン車両に、燃料の燃焼によって動力を得る車両(自動2輪車、スクータ、傾斜姿勢で旋回する自動3輪車及び傾斜姿勢で旋回する自動4輪車等)を含んでいる場合、動力源付きリーン車両情報取得部は、前記車両の燃料残量(エネルギー残量)に関連するエネルギー残量関連情報を取得する。よって、前記動力源付きリーン車両情報取得部は、エネルギー残量関連情報取得部として機能する。
また、上述の場合、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部14は、前記車両の燃料残量に応じて、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成してもよい。すなわち、この場合には、燃料残量がエネルギー残量に対応し、燃料残量に関連する情報(燃料残量関連情報)がエネルギー残量関連情報に対応する。また、上述の場合には、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報生成部は、燃料タンク内の燃料残量が少ない動力源付きリーン車両を、乗車場所から降車場所までの経路上の乗り継ぎ場所で乗り継いで利用する利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成してもよい。
前記実施形態では、図6に示すように、ユーザが電動2輪車100でベースX1からベースX2に移動する際に、乗り継ぎ場所であるベースX4で電動2輪車100cから電動2輪車100hに乗り継いでいる。しかしながら、最大航続距離、最高速度、最高出力及び最大トルクの少なくとも一つが異なる仕様である複数種類の動力源付きリーン車両を乗り継いでもよい。
これにより、最大航続距離、最高速度、最高出力及び最大トルクの少なくとも一つが異なる仕様である複数種類の動力源付きリーン車両との乗り継ぎも含む複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を、ユーザに提案できる。よって、ユーザが選択可能な動力源付きリーン車両の稼働台数を増やすことが可能になる。また、充電量または燃料残量が少ない動力源付きリーン車両を移動させて充電または燃料補給を行うことが可能になる。
したがって、上述の構成により、動力源付きリーン車両の貸し出し頻度をより高く維持しつつ、動力源付きリーン車両に対するエネルギーチャージの作業をより軽減することができる。しかも、上述の構成により、動力源付きリーン車両の再配置を行うことが可能になる。
前記実施形態では、ベースX1〜X3は、通信回線2を介して動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1と通信可能である。しかしながら、電動2輪車が、通信回線2を介して動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1と通信可能な通信装置を有していてもよい。
前記実施形態では、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1はサーバであり、ベースX1〜X3及び外部の機器(例えば携帯端末3)と通信回線2を介して通信可能である。しかしながら、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置は、各ベースに設けられていてもよい。この場合、1つの動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置は、他のベースに設けられた動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置から、各ベースに駐車された動力源付きリーン車両の車両情報を入手する。また、前記1つの動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置は、他のベースに設けられた動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置との間で、ユーザ単発利用要望情報、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報及び動力源付きリーン車両単発予約情報などの情報を、送受信する。動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置が各ベースに設けられている場合、各動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置は、各種情報を表示可能な表示画面を有するのが好ましい。
前記実施形態では、動力源付きリーン車両としての電動2輪車100のシェアリングの一例として、図5に示す例について説明した。しかしながら、動力源付きリーン車両としての電動2輪車100のシェアリングは、図10に示すような態様であってもよい。なお、図10では、電動2輪車を符号200a〜200eで示し、電動2輪車200a〜200eの充電量を符号Q1〜Q5で示し、電動2輪車200a〜200eの走行可能距離を符号E1〜E5で示す。図10における充電量及び走行可能距離の表示は、図4の場合と同様である。
図10に示す例では、ユーザが、現在地または該現在地の近くに位置するベースX1(利用開始場所)に駐車されている電動2輪車200bを利用して、目的地に近いベースX2またはX3まで移動する。この図10に示す例では、ユーザは、電動2輪車の利用開始日時、利用開始場所及び利用終了場所などの情報を携帯端末3に入力して、電動2輪車の単発利用の申し込みを行う。動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置は、ユーザの単発利用の申し込みによって携帯端末3からユーザ単発利用要望情報を取得すると、ベースX1に駐車されている電動2輪車200a,200bのうち、ベースX2,X3まで移動可能な電動2輪車200bに関する情報と、ベースX1に関する情報と、ベースX2,X3に関する情報とを含む、利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を、複数、生成する。
なお、図10に示す例では、ベースX3に駐車されている電動2輪車200d,200eの充電量は、ベースX2に駐車されている電動2輪車200cの充電量よりも多い。そのため、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置は、電動2輪車200bの移動先としてベースX2を推奨するように、車両利用料金が異なる複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成してもよい。なお、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置は、上述のようにベースにおける電動2輪車の充電量を考慮して車両利用料金が異なる利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成するのではなく、各ベースの駐車スペース及び電動2輪車の再配置などを考慮して車両利用料金が異なる利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成してもよい。
これにより、電動2輪車の複数の降車場所に応じた複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を、ユーザに提案できる。また、充電量が少ない電動2輪車を移動させて充電を行うことが可能になる。よって、電動2輪車の充電量をより考慮しつつ、ユーザに対して電動2輪車をより効率良く貸し出すことができる。
したがって、上述の構成により、電動2輪車の貸し出し頻度をより高めることができる。しかも、上述の構成により、電動2輪車の再配置を行うことが可能になる。
なお、図10の例においても、ベースX1とベースX2との間の中継地点のベースで、電動2輪車を乗り継いでもよい。この場合にも、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置は、ベースX1からベースX2まで移動するための充電量を有しない電動2輪車を乗り継ぐような利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成してもよい。
また、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置は、利用開始場所として複数のベースを含むとともに、利用終了場所として複数のベースを含む利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成してもよい。
さらに、図11に示すように、動力源付きリーン車両のシェアリングは、動力源付きリーン車両(図11の例では電動2輪車200a〜200c)の乗車場所及び降車場所がそれぞれ一つであってもよい。この場合には、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置は、乗車場所であるベースに駐車されている複数の動力源付きリーン車両(図11の例では電動2輪車200a〜200c)を用いて、それらのエネルギー残量(図11の例では充電量Q1からQ3)に応じて複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成してもよい。具体的には、図11に示すように、充電量が異なる電動2輪車200a,200bに関する情報を含む複数の利用可能動力源付きリーン車両単発利用関連情報を生成する。
前記実施形態では、電動2輪車100のシェアリングにおいて、ユーザが電動2輪車100を単発利用する場合について説明した。しかしながら、電動2輪車100を含む動力源付きリーン車両のシェアリングにおいて、前記単発利用に、フリー利用、定期利用及び固定利用の少なくとも一つを組み合わせてもよい。
なお、前記フリー利用とは、ユーザが動力源付きリーン車両を利用する際に、ユーザが利用開始場所及び利用開始時間のみを指定する利用方法である。すなわち、前記フリー利用では、利用終了場所及び利用終了時刻(または利用時間)の少なくとも一つを決めずに、動力源付きリーン車両を利用する。
また、前記定期利用とは、ユーザが、1日のうち決められた時間帯に動力源付きリーン車両を所定期間、利用したい場合において、例えば月単位などの複数日分(所定期間分)をまとめて予約して利用する方法である。前記定期利用は、ユーザが動力源付きリーン車両によって利用開始場所から利用終了場所まで移動した場合に、利用時間が移動時間よりも長い利用方法である。
また、前記固定利用とは、前記定期利用と同様、ユーザが、1日のうち決められた時間帯に動力源付きリーン車両を所定期間、利用したい場合において、例えば月単位などの複数日分(所定期間分)をまとめて予約して利用する方法である。前記固定利用は、ユーザが動力源付きリーン車両によって利用開始場所から利用終了場所まで移動した場合に、利用時間が移動時間と同等である点で、前記定期利用と相違する。
なお、本発明は、動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置を、様々な工夫がなされた給電装置と組み合わせることで、動力源付きリーン車両に対するエネルギーチャージの作業負荷をより軽減しつつ、動力源付きリーン車両の貸し出し頻度をより高くできる。例えば、前記様々な工夫がなされた給電装置は、特許文献1で提案された、ベースに設けられた非接触給電装置などを含む。
発明者は、特許文献1のようなハードウェアでの視点ではなく、システム全体をエネルギーマネージメントの視点で検討する中で、上述とは異なる知見を得た。
電動2輪車を含む動力源付きリーン車両のエネルギー残量が、前記動力源付きリーン車両を使用可能な下限値を下回った場合、前記動力源付きリーン車両を使用できなくなる。そのため、前記動力源付きリーン車両のエネルギー残量が前記使用可能な下限値を下回らないように、前記エネルギー残量を制御することが求められる。
ところで、前記実施形態1に開示されているベースの数を増加させると、前記ベースを利用する動力源付きリーン車両の数も増加する。そのため、できるだけ多くの動力源付きリーン車両のエネルギー残量が該動力源付きリーン車両を使用可能な下限値を下回らないように、エネルギー量を制御することが求められる。
本発明者らは、動力源付きリーン車両のシェアリングにおける前記動力源付きリーン車両のエネルギーマネージメントの効率をより高めるために、動力源付きリーン車両の貸し出し状況を詳細に検討してみた。
まず、本発明者らは、動力源付きリーン車両の特性について検討した。その結果、本発明者らは、動力源付きリーン車両の特性について、以下のような知見を得た。
前記動力源付きリーン車両は、動力源を有するため、動力源を有していない自転車よりも長距離の移動に利用される。また、動力源付きリーン車両は、4輪車に比べて車両の扱いが容易であるため、自転車と同様、短距離の移動にも利用される。このように、動力源付きリーン車両は、短距離の移動から長距離の移動までの広い走行レンジで利用される。また、前記動力源付きリーン車両は、4輪車に比べて、エネルギーの搭載量が少ない。
次に、本発明者らは、前記動力源付きリーン車両のシェアリングについて検討した。その結果、本発明者らは、前記動力源付きリーン車両のシェアリングについて、以下のような知見を得た。
上述の特許文献1のように、ベースを用いて複数の動力源付きリーン車両のシェアリングを行う場合、前記複数の動力源付きリーン車両のエネルギー残量は、走行距離に応じてばらつきが生じる。前記動力源付きリーン車両のエネルギー残量が前記動力源付きリーン車両を使用可能な下限値を下回った場合、前記動力源付きリーン車両を使用できなくなる。そのため、本発明者らは、前記動力源付きリーン車両のエネルギー残量が前記使用可能な下限値を下回らないように、前記エネルギー残量を制御することが求められる。
ところで、前記ベースの数を増加させると、前記ベースを利用する動力源付きリーン車両の数も増加する。そのため、本発明者らは、できるだけ多くの動力源付きリーン車両のエネルギー量が前記動力源付きリーン車両を使用可能な下限値を下回らないように、エネルギー量を制御する必要があることに気付いた。
上述の問題を解決するためには、一般に、動力源付きリーン車両の最大積載エネルギー容量を多くするか、エネルギー残量の少ない動力源付きリーン車両に対してエネルギーチャージを頻繁に行うことが考えられる。
しかしながら、本発明者らは、上述の最大積載エネルギー容量及びエネルギーチャージの頻度とは異なる観点から検討を行った。
すなわち、本発明者らは、ベースに取り残されるエネルギー残量の少ない動力源付きリーン車両のエネルギーを増やすという発想ではなく、動力源付きリーン車両に残されたエネルギーを最大限活用するという発想で検討した。
本発明者らは、検討の結果、動力源付きリーン車両のエネルギー残量を管理する方法を思いついた。具体的には、前記エネルギー残量が前記動力源付きリーン車両の走行に影響を与える量になるまで前記動力源付きリーン車両を貸し出して、前記エネルギー残量が前記動力源付きリーン車両の走行に影響を与える所定残量以下になった場合に、前記動力源付きリーン車両に対してエネルギーチャージを行う。これにより、動力源付きリーン車両に残されたエネルギーを最大限活用することができる。
しかしながら、この場合には、動力源付きリーン車両の台数が増えると、エネルギー残量を管理する動力源付きリーン車両の台数が増える。そのため、前記動力源付きリーン車両におけるエネルギー残量の管理の負荷が増大する。
本発明者らは、動力源付きリーン車両におけるエネルギー残量の管理の負荷が増大することなく、動力源付きリーン車両に残されたエネルギーを最大限活用する方法についてさらに検討した。
本発明者らは、例えば、動力源付きリーン車両がある移動開始地点Aからある移動終了地点Bまで移動するシーンについて検討した。検討を進める中で、本発明者らは、移動開始地点A付近のベースに複数台駐車されている動力源付きリーン車両のうち、移動終了地点Bまで到達できる動力源付きリーン車両のエネルギー残量には、ばらつきがあることに気付いた。すなわち、本発明者らは、移動終了地点Bに到達できる動力源付きリーン車両の中には、エネルギー残量に十分余裕のある動力源付きリーン車両もあれば、エネルギー残量にあまり余裕のない動力源付きリーン車両もあることに気付いた。
本発明者らは、さらに検討を進める中で、前記動力源付きリーン車両のシェアリングにおいて、1つのベースに複数台駐車されている動力源付きリーン車両のうちエネルギー残量の多い動力源付きリーン車両が選択される傾向にあることが分かった。
また、本発明者らは、移動終了地点Bに到達可能であるにも関らず、エネルギー残量にあまり余裕のない動力源付きリーン車両がベースに取り残されていることが分かった。すなわち、本発明者らは、エネルギー残量の少ない動力源付きリーン車両がベースに取り残されていることを見出した。
そこで、エネルギー残量にあまり余裕のない動力源付きリーン車両が選択されるようにすれば、動力源付きリーン車両に残されたエネルギーを最大限活用できると考えた。
このような思想のもと、本発明者らは、移動開始地点A及び移動終了地点Bに関する情報と移動開始地点A付近のベースに駐車されている動力源付きリーン車両のエネルギー残量に関する情報との組み合わせを含む利用可能動力源付きリーン車両エネルギー残量関連情報を、前記移動開始地点Aに関する情報、移動終了地点Bに関する情報及び前記エネルギー残量に関連する情報の少なくとも一つが異なるように、複数生成することを思いついた。
これにより、移動開始地点A及び移動終了地点Bに関する情報、移動開始地点A付近のベースに存在する動力源付きリーン車両のエネルギー残量に関する情報の少なくとも一つが異なるように、移動開始地点Aから移動終了地点Bへの移動ルートを含む複数の利用可能動力源付きリーン車両エネルギー残量関連情報を、複数の選択肢として提示することができる。
したがって、動力源付きリーン車両のエネルギー残量に関連するエネルギー残量関連情報を利用することで、動力源付きリーン車両のエネルギーマネージメントを効率化することができる。
具体的には、本発明者らは、以下のような構成に想到した。
本発明の一実施形態に係る動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置は、複数のベースに駐車された動力源付きリーン車両のエネルギー量を制御する動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置である。動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置は、前記複数のベースに駐車された動力源付きリーン車両のエネルギー残量に関連するエネルギー残量関連情報を取得するエネルギー残量関連情報取得部を有する。動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置は、前記複数のベースに駐車された動力源付きリーン車両を24時間よりも短い時間で単発利用をする際に、前記複数のベースに駐車された動力源付きリーン車両の単発利用開始場所及び単発利用終了場所を含む単発利用場所に関する単発利用場所情報を含むとともに、24時間よりも短い時間の単発利用に関する情報である単発利用要望情報を取得する単発利用要望情報取得部を有する。動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置は、前記エネルギー残量関連情報及び前記単発利用要望情報に基づいて、前記複数のベースに駐車された複数の動力源付きリーン車両の中から抽出された利用可能な動力源付きリーン車両のエネルギー残量に関連する前記エネルギー残量関連情報と、前記複数のベースのうち前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両が駐車されている利用開始ベースに関する動力源付きリーン車両利用開始ベース関連情報と、前記複数のベースのうち前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両を駐車可能な利用終了ベースに関する動力源付きリーン車両利用終了ベース関連情報との組み合わせを含む利用可能動力源付きリーン車両エネルギー残量関連情報を、前記エネルギー残量関連情報、前記動力源付きリーン車両利用開始ベース関連情報及び前記動力源付きリーン車両利用終了ベース関連情報の少なくとも一つが異なるように、複数、生成する利用可能動力源付きリーン車両エネルギー残量関連情報生成部を有する。動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置は、前記複数の利用可能動力源付きリーン車両エネルギー残量関連情報を出力する利用可能動力源付きリーン車両エネルギー残量関連情報出力部を有する。
上述のように、エネルギー残量関連情報、動力源付きリーン車両利用開始ベース関連情報及び動力源付きリーン車両利用終了ベース関連情報の少なくとも一つが異なるように、複数の利用可能動力源付きリーン車両エネルギー残量関連情報を生成して出力することにより、単発利用の要望に対する動力源付きリーン車両のマッチング不良の発生を抑制することができる。これにより、前記動力源付きリーン車両に残されたエネルギーを最大限活用することができる。
また、上述のように複数の利用可能動力源付きリーン車両エネルギー残量関連情報を生成する際に前記動力源付きリーン車両のエネルギー残量を考慮することにより、前記動力源付きリーン車両のエネルギーマネージメントの効率を向上することができる。すなわち、前記エネルギー残量に応じて、複数の動力源付きリーン車両の中から単発利用に用いられる動力源付きリーン車両を選択することが可能になる。これにより、エネルギー残量の少ない動力源付きリーン車両が貸し出されるため、動力源付きリーン車両のエネルギーマネージメントを効率化することができる。また、前記エネルギー残量に応じて、動力源付きリーン車両のエネルギーチャージを行うことができる。これにより、前記動力源付きリーン車両のエネルギーマネージメントの効率を向上できる。
したがって、動力源付きリーン車両のエネルギー残量に関連するエネルギー残量関連情報を利用して、動力源付きリーン車両のエネルギーマネージメントを効率化可能な動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置を提供することができる。
他の観点によれば、本発明の動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置は、以下の構成を含むことが好ましい。前記利用可能動力源付きリーン車両エネルギー残量関連情報生成部は、前記エネルギー残量関連情報が異なる前記利用可能動力源付きリーン車両エネルギー残量関連情報を複数、生成する。
これにより、エネルギー残量関連情報が異なる利用可能動力源付きリーン車両エネルギー残量関連情報を複数生成できるため、エネルギー残量が少ない動力源付きリーン車両でも、エネルギー切れを生じることなく稼働させることが可能である。しかも、エネルギー残量関連情報が異なる利用可能動力源付きリーン車両エネルギー残量関連情報を複数生成することにより、各動力源付きリーン車両のエネルギー残量のバランスをコントロールすることができる。
他の観点によれば、本発明の動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置は、以下の構成を含むことが好ましい。前記複数の利用可能動力源付きリーン車両エネルギー残量関連情報の少なくとも一部は、前記利用開始場所に応じて、前記動力源付きリーン車両の異なる乗車場所に関する情報を含む。
これにより、稼働可能な対象車両を増やすことができる。よって、各動力源付きリーン車両のエネルギー残量のバランスをより容易にコントロールすることができる。したがって、動力源付きリーン車両のエネルギーマネージメントの効率を向上できる。
他の観点によれば、本発明の動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置は、以下の構成を含むことが好ましい。前記複数の利用可能動力源付きリーン車両エネルギー残量関連情報の少なくとも一部は、前記利用終了場所に応じて、前記動力源付きリーン車両の異なる降車場所に関する情報を含む。
これにより、利用終了後の動力源付きリーン車両のエネルギーチャージをコントロールすることができる。よって、前記動力源付きリーン車両のエネルギーマネージメントの効率を向上できる。
本発明は、動力源付きリーン車両のエネルギー残量に関連するエネルギー残量関連情報を利用して、動力源付きリーン車両のエネルギーマネージメントを効率化可能である。
なお、本発明は、動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置を、様々な工夫がなされたエネルギー供給設備と組み合わせることで、動力源付きリーン車両のエネルギーマネージメントをより効率化できる。例えば、前記様々な工夫がなされたエネルギー供給設備は、特許文献1で提案された、ベースに設けられた非接触給電装置などを含む。