本発明の実施形態にかかる動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置について、図面を参照しながら説明する。各図において、同一部分には同一の符号を付して、その同一部分の説明は繰り返さない。なお、各図中の構成部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各構成部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
以下では、動力源付きリーン車両の一例として、電動2輪車100、電動アシスト自転車200及び自動2輪車300を用いて説明する。そのため、以下では、図中の矢印Fは、電動2輪車100、電動アシスト自転車200及び自動2輪車300の前方向を示す。図中の矢印Rは、電動2輪車100、電動アシスト自転車200及び自動2輪車300の後方向を示す。図中の矢印Uは、電動2輪車100、電動アシスト自転車200及び自動2輪車300の上方向を示す。また、前後左右の方向は、それぞれ、電動2輪車100、電動アシスト自転車200及び自動2輪車300を運転する運転者から見た場合の前後左右の方向を意味する。
(全体構成)
動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置の構成について説明する。図1に、本発明の実施形態に係る動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1を含むシェアリング管理システム10の概略構成を示す。シェアリング管理システム10は、動力源付きリーン車両を複数のユーザが交替で利用する、いわゆる動力源付きリーン車両のシェアリングを管理するシステムである。
本実施形態のシェアリングは、動力源付きリーン車両の定期利用及び単発利用のシェアリングである。ここで、定期利用は、1日のうち決められた時間帯に動力源付きリーン車両を所定期間、利用したい場合、例えば月単位などの複数日分の所定期間分をまとめて予約して利用する場合を意味する。また、単発利用は、ユーザが動力源付きリーン車両を利用したいときのみに、動力源付きリーン車両のシェアリングを24時間よりも短い時間で利用する場合を意味する。
シェアリング管理システム10は、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1と、インターネットなどの通信回線2と、ユーザの携帯端末3と、電動2輪車100、電動アシスト自転車200及び自動2輪車300を駐車可能なベースXとを含む。シェアリング管理システム10において、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1、ユーザの携帯端末3及びベースXは、通信回線2を介して信号の送受信が可能である。通信回線2は、インターネット、LAN、Wi−Fi(登録商標)などを含む。また、通信回線2は、有線または無線の通信も含む。なお、ベースXにおける符号Xは、ベースの総称として用いるものであり、後述する説明において、ベースを特定する必要がある場合には、符号Xに枝番を付して説明する。
なお、図1に示す例では、1つの携帯端末3及び2つのベースXが記載されているが、ユーザの携帯端末3は複数であってもよいし、ベースは1つまたは3つ以上であってもよい。
本実施形態では、動力源付きリーン車両は、動力源を有するとともに、左方向に旋回する際に左方向に傾斜し、右方向に旋回する際に右方向に傾斜する車両である。動力源付きリーン車両は、例えば、自動2輪車、電動2輪車及び電動アシスト自転車などを含む。動力源付きリーン車両の動力源は、例えば、エンジン、モータ、エンジン及びモータを組み合わせたハイブリッドシステムなどの回転駆動力を付与可能な装置を含む。
なお、動力源付きリーン車両は、後述するベースXに複数台駐車可能なリーン車両であれば、2輪車に限らず、3輪車または4輪車などの車両であってもよい。
本実施形態のシェアリング管理システム10は、動力源付きリーン車両のシェアリングを管理する。すなわち、シェアリング管理システム10は、例えば、動力源付きリーン車両としての電動2輪車100、電動アシスト自転車200及び自動2輪車300のシェアリングを管理する。なお、シェアリング管理システム10は、電動2輪車100、電動アシスト自転車200及び自動2輪車300以外の動力源付きリーン車両のシェアリングを管理してもよい。また、シェアリング管理システム10は、1種類の動力源付きリーン車両のみを管理してもよいし、本実施形態のように複数種類の動力源付きリーン車両を管理してもよい。
前記複数種類の動力源付きリーン車両には、動力源が異なる車両及び構成が異なる車両はもちろんのこと、走行可能距離が異なる車両を含む。すなわち、前記複数の種類の動力源付きリーン車両には、電動2輪車100または電動アシスト自転車200においてバッテリ装置の容量及び充電量の少なくとも一方が異なる車両を含む。また、前記複数種類の動力源付きリーン車両には、動力源がエンジンである自動2輪車300において燃料タンクの容量及び燃料残量の少なくとも一方が異なる車両も含む。
このように、シェアリングで用いる動力源付きリーン車両として、走行可能距離が異なる動力源付きリーン車両を用いることにより、ユーザがシェアリングで動力源付きリーン車両を単発利用する際に、ユーザに対して最適な動力源付きリーン車両を提案できる。すなわち、シェアリングのユーザにとってメリットの大きい動力源付きリーン車両を提案できる。
また、上述の構成により、シェアリングで用いるすべての動力源付きリーン車両を、長距離の移動が可能な動力源付きリーン車両にする必要がないため、動力源付きリーン車両の導入コストを低減できる。
したがって、動力源付きリーン車両のシェアリングにおいて、ユーザが負担する費用を低減できる。
前記複数種類の動力源付きリーン車両は、最高速度または最高出力が異なる動力源付きリーン車両を含んでもよい。すなわち、前記複数種類の動力源付きリーン車両には、出力性能が異なる車両を含んでもよい。例えば、前記複数種類の動力源付きリーン車両には、電動2輪車100または電動アシスト自転車200において容量が異なるバッテリ装置を搭載した車両及びモータの出力が異なる車両の少なくとも一方を含んでもよい。また、前記異なる複数種類の動力源付きリーン車両には、動力源がエンジンである自動2輪車300においてエンジンの出力が異なる車両を含んでもよい。
このように、シェアリングで用いる動力源付きリーン車両として、最高速度または最高出力などの出力性能が異なる動力源付きリーン車両を用いることにより、動力源付きリーン車両を単発利用するユーザに対して最適な動力源付きリーン車両を提案できる。
また、前記複数種類の動力源付きリーン車両として、同じ容量のバッテリ装置を有する電動2輪車100または電動アシスト自転車200において、出力を変更してもよい。これにより、出力が抑制された電動2輪車100または電動アシスト自転車200において、バッテリ装置を保護することが可能になる。
ベースXの構成例について図2を用いて説明する。ベースXは、複数の種類の動力源付きリーン車両が駐車可能な駐車エリアAを含む。ベースXには、複数の駐車エリアAが設けられている。すなわち、動力源付きリーン車両は、1つのベースに複数台駐車可能である。
ベースXには、例えば、動力源付きリーン車両の後述する接続端子に接続される接続ケーブルCAが設けられている。この接続ケーブルCAは、ベース管理装置5に接続されており、通信回線2に対して信号の送受信可能に接続されている。すなわち、ベースXに駐車されている動力源付きリーン車両は、前記接続端子に接続ケーブルCAが接続されることにより、ベース管理装置5及び通信回線2を介して、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1及びユーザの携帯端末3と通信が可能である。
また、接続ケーブルの動力源付きリーン車両への抜き差しの情報は、対象となる動力源付きリーン車両のシェアリングの開始及び終了を特定する情報として用いられる。
なお、前記接続ケーブルは、動力源付きリーン車両が電動2輪車100または電動アシスト自転車200の場合には、充電ケーブルとして機能してもよい。すなわち、ベースXの少なくとも一部の駐車エリアAのみに、給電装置Cなどの充電設備が設けられていてもよい。
ベース管理装置5は、ベースXに駐車されている動力源付きリーン車両の情報及びベースXから貸し出された動力源付きリーン車両の情報を管理し、後述する動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1と車両情報の交信を行う。
また、貸し出しを行うユーザが所有する携帯端末3に入力を行うと、ベース管理装置5は、当該ユーザに貸し出す動力源付きリーン車両を当該ユーザに通知する。ユーザへの通知は、動力源付きリーン車両のホーンの発生またはライトの点灯などの方法が例示できる。
上述のようにベースXが複数種類の動力源付きリーン車両が駐車可能な駐車エリアAを含むことにより、1つのベースに駐車されている複数種類の動力源付きリーン車両の中から、ユーザ要望に応じた最適な種類の動力源付きリーン車両をユーザに提案することが可能になる。
次に、動力源付きリーン車両の構成を簡単に説明する。以下では、動力源付きリーン車両の一例として、電動2輪車100、電動アシスト自転車200及び自動2輪車300について説明する。
(電動2輪車)
図3に示すように、電動2輪車100は、車体101と、前輪102と、後輪103とを有する。車体101は、ハンドル104、シート105及びパワーユニット106等の各構成部品を支持する。車体101は、フレーム110を有する。このフレーム110が、ハンドル104、シート105及びパワーユニット106等の各構成部品を支持する。
フレーム110は、ヘッドパイプ111と、メインフレーム112とを有する。
ヘッドパイプ111は、電動2輪車100の前部に位置し、ハンドル104に接続されたステアリングシャフト(図示省略)を回転可能に支持する。メインフレーム112は、ヘッドパイプ111から車両後方に向かって延びるように、ヘッドパイプ111に接続されている。メインフレーム112は、パワーユニット106等を支持する。
前記ステアリングシャフトの下端部には、一対のフロントフォーク107が接続されている。一対のフロントフォーク107の下端部には、前輪102が回転可能に支持されている。これにより、ハンドル104を操作することにより、ステアリングシャフト及び一対のフロントフォーク107が前記ステアリングシャフトを中心として一体に回転するため、前輪102も前記ステアリングシャフトを中心として回転する。
後輪103は、メインフレーム112に回転可能に支持されたパワーユニット106に対して回転可能に支持されている。すなわち、パワーユニット106は、スイングアームも兼ねている。パワーユニット106は、後輪103を回転させるモータ106aを有する。
また、本実施形態の電動2輪車100は、パワーユニット106のモータ106aに電力を供給するバッテリ装置120を有する。バッテリ装置120は、図示しない接続端子に、給電装置の充電ケーブルを接続することにより、充電が可能である。なお、バッテリ装置120は、電動2輪車100に対して取り外し可能に固定されていてもよいし、電動2輪車100に対して取り外し不能に設けられていてもよい。
電動2輪車100は、パワーユニット106等の駆動を制御する制御装置130を有する。制御装置130は、バッテリ装置120の充電量も検出可能に構成されている。制御装置130は、図示しない接続端子に給電装置の充電ケーブルが接続された際に、バッテリ装置120の充電量を充電量信号として出力する。なお、前記接続端子に、前記充電ケーブルではなく、通信回線2に対して信号の送受信可能に接続された接続ケーブルが接続された場合にも、制御装置130は、バッテリ装置120の充電量を充電量信号として出力する。
ベース管理装置5は、通信回線2を介して動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1と通信可能である。これにより、上述のように、制御装置130から出力された充電量信号は、ベース管理装置5及び通信回線2を介して、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1に入力される。よって、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、電動2輪車100のバッテリ装置120の充電量に関する情報を取得することができる。
(電動アシスト自転車)
図4に示すように、電動アシスト自転車200は、車体201と、前輪202と、後輪203とを有する。車体201は、ハンドル204、サドル205及びパワーユニット206等の各構成部品を支持する。車体201は、フレーム210を有する。このフレーム210が、ハンドル204、サドル205及びパワーユニット206等の各構成部品を支持する。
フレーム210は、ヘッドパイプ211と、メインフレーム212とを有する。
ヘッドパイプ211は、電動アシスト自転車200の前部に位置し、ハンドル204に接続されたステアリングシャフト(図示省略)を回転可能に支持する。メインフレーム212は、ヘッドパイプ211から車両後方に向かって延びるように、ヘッドパイプ211に接続されている。メインフレーム212は、動力源であるモータ206aを含むパワーユニット206等を支持する。
前記ステアリングシャフトの下端部には、一対のフロントフォーク207が接続されている。一対のフロントフォーク207の下端部には、前輪202が回転可能に支持されている。これにより、ハンドル204を操作することにより、ステアリングシャフト及び一対のフロントフォーク207が前記ステアリングシャフトを中心として一体に回転するため、前輪202も前記ステアリングシャフトを中心として回転する。
後輪203は、メインフレーム212の後部に回転可能に支持されている。メインフレーム212には、後輪203を回転させる駆動機構208が設けられている。駆動機構208は、ペダル、駆動スプロケット及びチェーンなどの自転車と同様の構成を含むとともに、ユーザのペダルに入力される踏力をアシストするパワーユニット206を有する。パワーユニット206は、ユーザのペダル踏力をアシストするモータ206aを有する。
また、本実施形態の電動アシスト自転車200は、パワーユニット206のモータ206aに電力を供給するバッテリ装置220を有する。バッテリ装置220は、図示しない接続端子に、給電装置の充電ケーブルを接続することにより、充電が可能である。なお、バッテリ装置220は、電動アシスト自転車200に対して取り外し可能に固定されていてもよいし、電動アシスト自転車200に対して取り外し不能に設けられていてもよい。
電動アシスト自転車200は、パワーユニット206等の駆動を制御する制御装置230を有する。制御装置230は、バッテリ装置220の充電量も検出可能に構成されている。制御装置230は、図示しない接続端子に給電装置の充電ケーブルが接続された際に、バッテリ装置220の充電量を充電量信号として出力する。これにより、上述のように、制御装置230から出力された充電量信号は、前記給電装置及び通信回線2を介して、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1に入力される。よって、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、電動アシスト自転車200のバッテリ装置220の充電量に関する情報を取得することができる。
なお、前記接続端子に、前記充電ケーブルではなく、通信回線2に対して信号の送受信可能に接続された接続ケーブルが接続された場合にも、制御装置230は、バッテリ装置220の充電量を充電量信号として出力する。
(自動2輪車)
図5に示すように、自動2輪車300は、車体301と、前輪302と、後輪303とを有する。車体301は、ハンドル304、シート305及びパワーユニット306等の各構成部品を支持する。車体301は、フレーム310を有する。このフレーム310が、ハンドル304、シート305及びパワーユニット306等の各構成部品を支持する。
フレーム310は、ヘッドパイプ311と、メインフレーム312とを有する。
ヘッドパイプ311は、自動2輪車300の前部に位置し、ハンドル304に接続されたステアリングシャフト(図示省略)を回転可能に支持する。メインフレーム312は、ヘッドパイプ311から車両後方に向かって延びるように、ヘッドパイプ311に接続されている。メインフレーム312は、動力源であるエンジン306aを含むパワーユニット306等を支持する。
前記ステアリングシャフトの下端部には、一対のフロントフォーク307が接続されている。一対のフロントフォーク307の下端部には、前輪302が回転可能に支持されている。これにより、ハンドル304を操作することにより、ステアリングシャフト及び一対のフロントフォーク307が、ステアリングシャフトを中心として一体に回転するため、前輪302も前記ステアリングシャフトを中心として回転する。
後輪303は、メインフレーム312に回転可能に支持されたパワーユニット306に対して回転可能に支持されている。パワーユニット306は、後輪303を回転させる駆動力を生じるエンジン306aを有する。
また、本実施形態の自動2輪車300は、パワーユニット306のエンジン306aに供給する燃料を貯留する燃料タンク320を有する。さらに、自動2輪車300は、パワーユニット306等の駆動を制御する制御装置330を有する。制御装置330は、燃料タンク320の燃料残量も検出可能である。制御装置330は、図示しない接続端子に接続ケーブルCAが接続された際に、燃料タンク320の燃料残量を燃料残量信号として出力する。これにより、制御装置330から出力された燃料残量信号は、通信回線2を介して、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1に入力される。よって、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、自動2輪車300の燃料タンク320の燃料残量に関する情報を取得することができる。
以下では、動力源付きリーン車両の一例として、上述の構成を有する電動2輪車100をシェアリングに用いた場合について説明する。なお、動力源付きリーン車両として、上述の構成を有する電動アシスト自転車200及び自動2輪車300をシェアリングに用いてもよい。
(シェアリング管理システムの使用例)
図6は、シェアリング管理システム10によるシェアリングの代表的な例の説明図である。本実施形態にかかるシェアリング管理システム10は、ユーザが動力源付きリーン車両をシェアリングする形態として、定期利用と単発利用とを実現可能である。
定期利用とは、ユーザが、1日のうち決められた時間帯に動力源付きリーン車両を所定期間の間、利用したい場合において、例えば月単位などの複数日分(所定期間分)を予約して利用する利用形態である。例えば、自宅HとA駅ST1などとの間の往復に電動2輪車100を利用する場合などが定期利用に該当する。
図6に示す定期利用の例では、A駅ST1に併設されているベースXaに駐車されている電動2輪車100を用いて自宅Hに帰宅して、電動2輪車100を自宅Hまたは自宅Hに近接するベースXhに駐車する。
自宅Hまたは自宅Hに近接するベースXhには、電動2輪車100の給電装置Cが設けられており、定期利用のユーザは、夜間駐車中に電動2輪車100の給電を行う。定期利用のユーザは、翌朝、自宅HからA駅ST1まで給電済みの電動2輪車100を用いて移動し、電動2輪車100をベースXaに駐車する。
なお、自動2輪車を定期利用したユーザは、夜間または朝などの定期利用中にガソリンスタンドなどでガソリンを補給する。
前記定期利用の利用時間は、ベースXaと自宅Hなどとの間を移動する際の移動時間よりも長い。このため、ユーザは、動力源付きリーン車両の貸し出し中に時間を気にすることがなくなる。その結果、動力源付きリーン車両の貸し出し中にエネルギーチャージをすることに対するユーザの抵抗感を抑えることができる。
前記定期利用では、ユーザは、動力源付きリーン車両を、1日24時間の間で略同じ時間帯で複数日に定期的に利用する。そのため、ユーザは、定期利用を行う定期利用時間を決めて、動力源付きリーン車両を利用する。前記定期利用時間では、上記のように、夜間などの間に給電作業をユーザが行う。そのため、前記定期利用時間は、動力源付きリーン車両の給電に要する時間より長く且つ24時間より短い時間となる。
なお、動力源付きリーン車両の給電に要する時間は、バッテリ装置を完全に充電できる時間に限定されない。前記給電に要する時間は、動力源付きリーン車両がある程度の距離を走行可能な充電残量までバッテリ装置を充電する時間でもよい。
なお、前記定期利用では、図6に示すように、ユーザが電動2輪車100に乗車するベースXaとユーザが電動2輪車100を返却するベースXaとが固定された、いわゆるラウンドトリップ型の利用形態である。この例の場合、ユーザの定期利用開始場所及び定期利用終了場所は、ベースXaである。しかしながら、ユーザがベースXaに近接する他のベースXb(近接ベース)に駐車されている動力源付きリーン車両を用いて帰宅する場合など、ユーザが動力源付きリーン車両に乗車するベースとユーザが動力源付きリーン車両を返却するベースとが異なっていてもよい。
上述のようにユーザが近接する複数のベースに駐車されている動力源付きリーン車両を定期利用する場合は、後述するユーザの定期利用の申し込み時に近接するベースの利用を設定するようにしてもよい。近接する複数のベースに駐車されている動力源付きリーン車両を定期利用する例としては、ユーザが朝、自宅HからA駅ST1に向かった際には、A駅ST1の最寄りのベースXaに動力源付きリーン車両を返却し、ユーザが夜、A駅ST1から自宅Hに帰る際には、A駅ST1に近いマーケットなどに立ち寄るために該マーケットに近いベースXbで動力源付きリーン車両を借りる場合などが挙げられる。
一方、単発利用の利用状況などに応じた、ベースに確保しておきたい動力源付きリーン車両の台数の調整のために、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1が、近接する複数のベース間で定期利用ユーザが利用するベースを決めてもよい。
前記単発利用は、ユーザが動力源付きリーン車両を24時間よりも短い時間で利用したいときのみに、出発地から目的地への移動に動力源付きリーン車両のシェアリングを利用する利用形態である。ここで、前記出発地及び前記目的地は、動力源付きリーン車両を駐車可能なベースであってもよいし、該ベースに近接する他の施設であってもよい。前記単発利用に用いられる動力源付きリーン車両は、本実施形態にかかるシェアリング管理システム10が管理する全ての動力源付きリーン車両を対象とすることができる。例えば、前記単発利用に用いられる動力源付きリーン車両は、定期利用された動力源付きリーン車両でもよいし、定期利用されていない動力源付きリーン車両であってもよい。
前記単発利用は、本実施形態にかかるシェアリング管理システム10が管理する動力源付きリーン車両をいずれかのベースXで借りて、目的地等への移動に利用する利用形態などを含む。前記単発利用は、動力源付きリーン車両を借りるベースと動力源付きリーン車両を返却するベースとが異なる、いわゆるワンウェイトリップ型の利用形態であってもよいし、動力源付きリーン車両の貸し出し及び返却が同じベースであるラウンドトリップ型の利用形態であってもよい。
前記ワンウェイトリップ型の単発利用の一例は、図6において、ショッピングモールDに併設されているベースXsから電動2輪車100を借りて、他のベースXcで電動2輪車100を返却する利用形態などである。
前記ラウンドトリップ型の単発利用の一例は、図6において、A駅ST1に併設されているベースXaで電動2輪車100を借りてショッピングモールDに行き、借りた電動2輪車100でA駅ST1に併設されているベースXaに戻って返却する利用形態などである。この場合、ベースXaが単発利用開始場所である。なお、ショッピングモールDにおいて、ベースXaで借りた電動2輪車100をベースXsに駐車するか否かは問わない。
また、同一のユーザが、定期利用及び単発利用を併用することもできる。このような利用形態として、自宅HとA駅ST1に併設されているベースXaとの間で定期利用を行っているユーザが、A駅ST1から電車を利用してB駅ST2まで移動し、B駅ST2に近いベースXdから病院Bまでの移動に動力源付きリーン車両を単発利用する場合などが例示できる。なお、この場合、当該ユーザは、定期利用及び単発利用の予約申し込みをそれぞれ行う。
上記のように、本実施形態にかかるシェアリング管理システム10は、24時間のうち移動時間よりも長い時間を2日間より長い期間で定期的に利用する定期利用予約と、24時間より短い単発利用予約とを効率的に併用する。したがって、動力源付きリーン車両の貸し出し頻度をより高く維持することができる。
このように、定期利用において、1つのベースに複数台駐車可能且つ貸し出し中にユーザがエネルギーチャージ可能な動力源付きリーン車両を、エネルギーチャージする時間より長く且つ24時間より短い時間貸し出しすることで、ユーザは動力源付きリーン車両の貸し出し中に時間を気にしなくてよくなる。その結果、貸し出し中に動力源付きリーン車両のエネルギーチャージを行うことに対するユーザの抵抗感を抑えることができる。
しかも、定期利用は価格をリーズナブルに設定することができるため、ユーザが動力源付きリーン車両を積極的にエネルギーチャージするインセンティブを容易に設定することができる。
これにより、シェアリング管理システムに用いられる動力源付きリーン車両に対するエネルギーチャージの作業負荷を軽減できる。
本実施形態にかかるシェアリング管理システム10は、動力源付きリーン車両の定期利用の利用時間帯以外で当該動力源付きリーン車両の単発利用を管理する。そのため、シェアリング管理システム10は、動力源付きリーン車両が定期利用される時間帯までに特定のベースに駐車されるとともに定期利用できる動力源付きリーン車両を確保できるように、単発利用の予約状況を管理する必要がある。動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、上記の予約管理も行う。
(動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置)
次に、図1及び図7を用いて、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1の構成について説明する。
動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、複数のユーザによる動力源付きリーン車両100,200,300のシェアリングを管理する装置である。動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、例えばサーバによって構成され、図1に示すように通信回線2を介して外部の機器(例えばユーザの携帯端末3など)と通信可能に接続されている。これにより、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、外部の機器との間でデータの送受信を行うことができる。
なお、ユーザの携帯端末3は、ユーザが入力可能で且つ情報を表示可能な表示画面を有し、通信回線2を介して外部と通信可能な機器を含む。携帯端末3は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット、PCなどを含む。
動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、ベースXに駐車されている動力源付きリーン車両100,200,300に関する車両情報を、通信回線2を介して取得する。すなわち、ベースXに駐車された動力源付きリーン車両100,200,300の図示しない接続端子に、接続ケーブルCAが接続された際に、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、動力源付きリーン車両100,200,300に関する車両情報を、通信回線2を介して取得する。なお、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、ベースXに駐車されている動力源付きリーン車両100,200,300に関する車両情報を、所定のタイミングで取得する。
また、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、前記車両情報に基づいて、ベースXに駐車されている動力源付きリーン車両100,200,300の車両状態を把握するとともに、動力源付きリーン車両100,200,300の走行可能距離を算出する。
動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、動力源付きリーン車両100,200,300を利用するユーザが携帯端末3に入力した、ユーザ定期利用要望情報及びユーザ単発利用要望情報の少なくとも一つを取得する。なお、ユーザ定期利用要望情報及びユーザ単発利用要望情報は、後述するように、ユーザの定期利用及び単発利用の利用申し込み作業により作成され、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1内の情報データベース12に記憶される。情報データベース12の詳細な説明は後述する。
動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、前記ユーザ定期利用要望情報に基づいて、動力源付きリーン車両100,200,300の中から定期利用に利用可能な動力源付きリーン車両を抽出し、割り当てる。動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、前記割り当てられた動力源付きリーン車両が駐車されているベースXに関する情報と、定期利用される定期利用日付期間情報及び定期利用時間情報との組み合わせを含む、ユーザ定期利用予約情報を、生成する。
また、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、前記ユーザ単発利用要望情報に基づいて、動力源付きリーン車両100,200,300の中から単発利用可能な動力源付きリーン車両を抽出し、割り当てる。動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、単発利用可能な動力源付きリーン車両100,200,300と、前記割り当てられた動力源付きリーン車両が駐車されているベースに関する情報と、前記割り当てられた動力源付きリーン車両の車両利用料金との組み合わせを含む、ユーザ単発利用予約情報を生成する。すなわち、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、ユーザの単発利用の予約を受け付けて、所定の動力源付きリーン車両に対するユーザの予約を確定する。なお、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、所定の動力源付きリーン車両の利用可能時間において、ユーザによる単発利用または定期利用の予約がされている時間帯を除いて、他の単発利用の予約を受け付ける。
また、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、生成したユーザ単発利用予約情報を、通信回線2を介して、外部機器(例えばユーザの携帯端末3)に出力する。ユーザの携帯端末3は、ユーザ単発利用予約情報を表示して、ユーザに動力源付きリーン車両の単発利用予約の内容及び単発利用予約が完了した旨を通知する。
以下、図1及び図7を用いて、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1の具体的な構成を説明する。図7は、本発明の実施形態に係る動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置の概略構成を示す図である。
動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、制御演算部11と情報データベース12とを備える。制御演算部11は、シェアリング管理システム10において用いられる情報を制御演算する。情報データベース12は、シェアリング管理システム10において用いられるプログラム及び各種情報を蓄積する。
制御演算部11は、予約受付部13と、動力源付きリーン車両情報取得部14と、動力源付きリーン車両管理部15と、ユーザ定期利用要望情報取得部16と、ユーザ定期利用予約部17と、ユーザ単発利用要望情報取得部18と、ユーザ単発利用予約部19と、予約情報出力部20と、選択情報取得部21とを有する。
また、情報データベース12には、車両情報DB30と、ベース情報DB31と、ユーザ情報DB32と、地図情報DB33と、ベース管理情報DB34と、定期利用要望情報DB35と、単発利用要望情報DB36とが含まれる。
車両情報DB30は、車両情報を管理する。車両情報DB30が管理する車両情報としては、図8に示すように、車両ID41,登録番号情報42,所有者情報43,車種情報44,登録日情報45,エネルギー残量情報46,現ステータス情報47などが挙げられる。
車両ID41は、動力源付きリーン車両を特定するためのID番号であり、車両ごとに固有の番号が付与される。
登録番号情報42は、動力源付きリーン車両の登録番号に関する情報を含む。登録番号情報42は、電動2輪車100及び自動2輪車300にのみ付されている。なお、本実施形態では、電動アシスト自転車200については登録番号自体が存在しない。
所有者情報43は、動力源付きリーン車両100,200,300の所有者に関する情報である。
車種情報44は、動力源付きリーン車両100,200,300の車種に関する情報を含む。動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、車種情報44によって、動力源付きリーン車両100,200,300を管理する。
登録日情報45は、動力源付きリーン車両100,200,300が動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1に登録された日付に関する情報である。
エネルギー残量情報46は、動力源付きリーン車両100,200,300が保持しているエネルギー残量に関する情報である。
現ステータス情報47は、動力源付きリーン車両100,200,300がシェアリング中であるかどうかに関する情報である。現ステータス情報47には、例えば、動力源付きリーン車両100,200,300が駐車されているベースID、または、シェアリング中の場合は、シェアリングしているユーザのユーザIDが格納される。
ベース情報DB31はベース情報を管理する。図9は、ベース情報DB31に格納されるベース情報の一例である。ベース情報DB31が管理するベース情報としては、ベースID50,ベース名称情報51,駐車可能台数情報52,最寄り施設情報53,位置情報54,近接ベース情報55,駐車車両情報56などが挙げられる。
ベースID50は、ベースXを特定するためのID番号であり、ベースごとに固有の番号が付与される。
ベース名称情報51は、ベースXの名称に関する情報である。
駐車可能台数情報52は、ベースXに駐車可能な駐車エリアAの数を示す情報である。ベース情報DB31は、駐車可能台数情報52として、エネルギーチャージできる駐車エリアの数と、エネルギーチャージできない駐車エリアの数とを区別して管理してもよい。
最寄り施設情報53は、当該ベースの近くに存在するランドマークに関する情報であり、主に、駅、ショッピングモール及び病院などの不特定多数の人が集まる施設に関する情報が格納される。最寄り施設情報53は、シェアリング管理システム10の利用履歴などに応じて適宜修正可能である。
位置情報54は、ベースXの位置を特定するための情報である。本実施形態では、位置情報54は、緯度及び経度に関する情報を含む。
近接ベース情報55は、ベースXに近接する他のベースに関する情報である。近接ベース情報55は、1または複数のベースID50により特定される。なお、ベース情報DB31には、近接ベース情報55として、ベースから該ベースに近接する他のベースまでの距離の情報も格納されていてもよい。
駐車車両情報56は、ベースXに現在駐車されている動力源付きリーン車両100,200,300のIDが格納される。駐車車両情報56は、車両情報DB30に格納されている現ステータス情報47の情報と略同じ情報である。
ユーザ情報DB32は、ユーザに関するユーザ情報を管理する。ユーザ情報としては、ユーザ固有のユーザID、氏名、住所、免許の種類、取得ポイント、会員種別などの情報が含まれる。
地図情報DB33は、地図情報を管理する。この地図情報は、後述する単発予約などにおいて、出発地から目的地までの地図の作成などに用いられる。
ベース管理情報DB34は、各ベースXについて予定されている定期利用に関する情報に基づいて、定期利用のためにベースXが確保しておくべき動力源付きリーン車両100,200,300の台数に関する情報を管理する。例えば、定期利用の利用開始時刻ごとに動力源付きリーン車両100,200,300の貸し出し台数が特定されるため、ベース管理情報DB34は、時刻ごとにベースXに駐車されている車両の数を管理する。
定期利用要望情報DB35は、後述するユーザの定期利用の申し込みに応じて、本実施形態にかかるシェアリング管理システム10が受け付けた定期利用の状況を示すユーザ定期利用要望情報を格納する。図10は、定期利用要望情報DB35に格納されるユーザ定期利用要望情報の一例である。定期利用要望情報DB35が管理するユーザ定期利用要望情報としては、受付ID60、定期種別情報61、申し込みユーザ情報62、利用開始予定日情報63、利用終了予定日情報64、定期利用時間情報65、利用開始ベース情報66、利用終了ベース情報67などが挙げられる。すなわち、前記ユーザ定期利用要望情報は、定期利用日付期間情報と、定期利用場所情報と、定期利用時間情報と、を含む。
受付ID60は、定期利用の申し込みを特定するためのID番号である。受付ID60は、定期利用の申し込みごとに異なる固有の番号である。
定期種別情報61には、定期利用の申し込み条件、使用可能車両の種類などの種別に関する情報が含まれる。前記申し込み条件の一例は、上述した利用開始ベース及び利用終了ベースの変更希望の有無などである。なお、前記申し込み条件に応じて定期利用の利用料を変更してもよい。
申し込みユーザ情報62には、当該定期利用の申し込みを行ったユーザを特定するユーザIDが含まれる。
利用開始予定日情報63は、定期利用の申し込みにおいて動力源付きリーン車両100,200,300の定期利用を開始する年月日に関する情報である。
利用終了予定日情報64は、定期利用の申し込みにおいて動力源付きリーン車両100,200,300の定期利用を終了する年月日に関する情報である。
利用開始予定日情報63及び利用終了予定日情報64は、定期利用日付期間情報に相当する。利用開始予定日情報63及び利用終了予定日情報64は、月日の情報であってもよいし、日にちの情報であってもよいし、曜日の情報であってもよい。
定期利用時間情報65は、定期利用の利用時間である定期利用時間に関する情報である。例えば、定期利用時間情報65は、定期利用開始予定時刻及び定期利用終了予定時刻に関する情報を含む。本実施形態では、前記定期利用時間は、エネルギーチャージに要する時間より長く24時間より短い時間に設定されている。定期利用時間情報65は、定期利用時間情報に相当する。
利用開始ベース情報66は、定期利用開始予定時刻に利用開始するベースを特定するベースIDである。
利用終了ベース情報67は、定期利用終了時刻に利用終了するベースを特定するベースIDである。
利用開始ベース情報66及び利用終了ベース情報67は、定期種別情報61などに応じて、両者が共通する場合もあれば、異なる場合もある。また、定期利用において複数のベースを利用する場合は、利用開始ベース情報66及び利用終了ベース情報67の少なくとも一つが、複数のベースIDに関する情報を含む。利用開始ベース情報66及び利用終了ベース情報67は、定期利用場所情報に相当する。
単発利用要望情報DB36は、後述するユーザの単発利用の申し込みに応じて、本実施形態にかかるシェアリング管理システム10が受け付けた単発利用の状況を示すユーザ単発利用要望情報を格納する。図11は、単発利用要望情報DB36に格納されるユーザ単発利用要望情報の一例である。単発利用要望情報DB36が管理する情報としては、受付ID70、申し込みユーザ情報71、利用日情報72、利用開始時間情報73、利用終了時間情報74、利用開始ベース情報75、利用終了ベース情報76などが挙げられる。
受付ID70は、単発利用の申し込みを特定するためのID番号である。前記ID番号は、単発利用の申し込みごとに異なる固有の番号である。
申し込みユーザ情報71は、単発利用の申し込みを行ったユーザを特定するユーザIDに関する情報である。
利用日情報72は、単発利用をする年月日に関する情報である。利用日情報72は、月日の情報であってもよいし、日にちの情報であってもよいし、曜日の情報であってもよい。
利用開始時間情報73は、単発利用の申し込みにおいて動力源付きリーン車両100,200,300の利用を開始する時刻の情報である。
利用終了時間情報74は、単発利用の申し込みにおいて動力源付きリーン車両100,200,300の利用を終了する時刻の情報である。利用開始時間情報73及び利用終了時間情報74は、単発利用時刻情報に相当する。
利用開始ベース情報75は、単発利用開始予定時刻に利用開始するベースを特定するベースIDである。
利用終了ベース情報76は、単発利用終了予定時刻に利用終了するベースを特定するベースIDに関する情報である。
利用開始ベース情報75及び利用終了ベース情報76は、申し込み状況に応じて、両者が共通する場合もあれば、異なる場合もある。なお、ラウンドトリップ型の単発利用の場合には、利用開始ベース情報75及び利用終了ベース情報76が共通する。ワンウェイトリップ型の単発利用の場合には、利用開始ベース情報75及び利用終了ベース情報76は異なる。
単発利用時に複数のベースを利用開始ベースとして利用する場合には、利用開始ベース情報75は複数のベースIDに関する情報を含む。また、単発利用時に複数のベースを利用終了ベースとして利用する場合には、利用終了ベース情報76は複数のベースIDに関する情報を含む。利用開始ベース情報75及び利用終了ベース情報76は、単発利用場所情報に相当する。
予約受付部13は、ユーザからの定期利用及び単発利用の予約申し込みを受け付ける。予約受付部13で受け付けられた定期利用の予約申し込みは、定期利用要望情報DB35にユーザ定期利用要望情報として格納される。予約受付部13で受け付けられた単発利用の予約申し込みは、単発利用要望情報DB36にユーザ単発利用要望情報として格納される。定期利用及び単発利用の予約申し込みについての詳細は後述する。
動力源付きリーン車両情報取得部14は、ベースXに駐車されている動力源付きリーン車両100,200,300の車両情報及びベースXの利用状況に関する情報を、適宜のタイミングで各ベースXのベース管理装置5から通信回線2を介して取得する。これにより、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、ベースXに駐車されている動力源付きリーン車両100,200,300の車両状態(充電量、故障の有無等)を把握することができる。
動力源付きリーン車両情報取得部14が取得した車両情報及びベースXの利用状況に関する情報は、情報データベース12に格納される。
動力源付きリーン車両管理部15は、動力源付きリーン車両情報取得部14で取得した車両情報に基づいて、動力源付きリーン車両100,200,300の車両状態を把握する。例えば、動力源付きリーン車両管理部15は、前記把握した車両状態に基づいて、動力源付きリーン車両100,200,300の走行可能距離を算出する。また、例えば、動力源付きリーン車両管理部15は、動力源付きリーン車両100,200,300に故障が発見された場合は、車両情報DBに登録されている動力源付きリーン車両100,200,300の所有者に通知する。
ユーザ定期利用要望情報取得部16は、定期利用要望情報DB35に格納されているユーザ定期利用要望情報を取得する。ユーザ定期利用要望情報は、シェアリング管理システム10が、定期利用の申し込みを行ったユーザに対し、定期利用の予約の割り当てを行うための情報である。ユーザ定期利用要望情報は、上記のように、定期利用場所情報(利用開始ベース情報66及び利用終了ベース情報67)と定期利用日付期間情報(利用開始予定日情報63及び利用終了予定日情報64)と定期利用時間情報(定期利用時間情報65)とを含む。
ユーザ定期利用予約部17は、ユーザ定期利用要望情報取得部16が取得したユーザ定期利用要望情報に基づいて、1つのベースに複数台駐車可能且つ貸し出し中にユーザがエネルギーチャージ可能な動力源付きリーン車両100,200,300の中から定期利用可能な動力源付きリーン車両を抽出し割り当てる。また、ユーザ定期利用予約部17は、割り当てた動力源付きリーン車両に関する情報と該動力源付きリーン車両が駐車されているベースXに関する情報との組み合わせを含む、ユーザ定期利用予約情報を生成する。
ユーザ定期利用予約部17により割り当てられたユーザ定期利用予約情報は、予約情報出力部20により、通信回線2を介して携帯端末3に通知される。ユーザの携帯端末3は、予約情報出力部20から出力されたユーザ定期利用予約情報を画面に表示する。
ユーザ単発利用要望情報取得部18は、単発利用要望情報DB36に格納されているユーザ単発利用要望情報を取得する。ユーザ単発利用要望情報は、シェアリング管理システム10が,単発利用の申し込みを行ったユーザに対し、単発利用の予約の割り当てを行うための情報である。ユーザ単発利用要望情報には、単発利用場所情報(利用開始ベース情報75及び利用終了ベース情報76)と単発利用時間情報(利用開始時間情報73及び利用終了時間情報74)とが含まれている。ユーザ単発利用要望情報には、少なくとも、単発利用開始場所を含む単発利用場所に関する単発利用場所情報が含まれていればよい。
ユーザ単発利用予約部19は、ユーザ単発利用要望情報取得部18が取得したユーザ単発利用要望情報に基づいて、定期利用がされていない時間帯に単発利用可能な動力源付きリーン車両100,200,300の中から単発利用可能な動力源付きリーン車両を抽出し割り当てる。なお、単発利用において割り当てられる動力源付きリーン車両100,200,300は、シェアリング管理システムで管理されている動力源付きリーン車両100,200,300全体から、ベース管理情報DB34により管理されている、当該ベースに確保しておくべき動力源付きリーン車両100,200,300の台数を考慮して割り当てられる。また、単発利用において割り当てられる動力源付きリーン車両100,200,300は、定期利用された動力源付きリーン車両100,200,300が好ましい。
本実施形態では、ユーザ単発利用予約部19は、動力源付きリーン車両100,200,300が定期利用されていない時間帯に、動力源付きリーン車両100,200,300に対してユーザ単発利用予約情報を割り当てている。しかしながら、ユーザ定期利用予約部17が、動力源付きリーン車両100,200,300が単発利用されていない時間帯に、動力源付きリーン車両100,200,300にユーザ定期利用予約情報を割り当ててもよい。また、動力源付きリーン車両100,200,300において単発利用と定期利用とが重ならないように、ユーザ単発利用予約部19がユーザ単発利用予約情報を生成し且つユーザ定期利用予約部17がユーザ定期利用予約情報を生成してもよい。すなわち、前記ユーザ単発利用予約情報及び前記ユーザ定期利用予約情報は、動力源付きリーン車両100,200,300に対して、前記単発利用と前記定期利用とが重ならないように割り当てられればよい。これにより、動力源付きリーン車両100,200,300において、前記単発利用と前記定期利用とを両立させることができる。
ユーザ単発利用予約部19は、抽出した利用可能な動力源付きリーン車両に関する情報と、該抽出された種類の動力源付きリーン車両が駐車されているベースに関する情報と、前記動力源付きリーン車両の単発利用料金との組み合わせを含む、ユーザ単発利用予約情報を生成する。
ユーザ単発利用予約部19が生成するユーザ単発利用予約情報は、1つのみであってもよいし、図17に示すように、複数パターンであってもよい。
なお、ユーザ単発利用予約部19は、前記動力源付きリーン車両に関する情報と前記ベースに関する情報との組み合わせに、動力源付きリーン車両100,200,300の利用終了場所に関する情報、移動する際の経路に関する情報、利用開始場所から利用終了場所までの所要時間に関する情報等を含むように、ユーザ単発利用予約情報を生成してもよい。
上述のように動力源付きリーン車両100,200,300の定期利用及び単発利用を併用することにより、1つのベースに複数台駐車可能且つ貸し出し中にユーザがエネルギーチャージ可能な動力源付きリーン車両の貸し出し頻度をより高く維持することができる。
ユーザ単発利用予約部19は、複数のベースに駐車されている動力源付きリーン車両100,200,300を、ユーザの予約状況等に応じて再配置するように、複数種類の動力源付きリーン車両100,200,300の中から利用可能な動力源付きリーン車両の種類を抽出してもよい。すなわち、ユーザ単発利用予約部19は、複数のベースにおいて、定期利用のために、動力源付きリーン車両100,200,300の車種ごとの配置台数を調整するように、単発利用終了場所のベース及び単発利用料金を組み合わせて生成してもよい。また、例えば、ユーザ単発利用予約部19は、特定のベースに動力源付きリーン車両を所定の時刻までに移動させたい場合などに、単発利用の利用終了ベース情報76をユーザの目的地から最寄りではない他の近接するベースとするように、ユーザ単発利用予約情報を生成してもよい。この場合、動力源付きリーン車両100,200,300の単発利用料金を安くするなど、料金的に優遇してもよい。
予約情報出力部20は、ユーザ単発利用予約部19で生成されたユーザ単発利用予約情報を、通信回線2を介してユーザの携帯端末3に出力する。
ユーザ単発利用予約部19は、ユーザが携帯端末3に複数のユーザ単発利用予約情報を出力し、その中からユーザが1つを選択した場合において、通信回線2を介して、選択されたユーザ単発利用予約情報を特定する選択情報を取得する。
ユーザ単発利用予約部19は、前記選択情報に基づいて、ユーザ単発利用予約情報を確定する。すなわち、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、ユーザの単発利用の予約申し込みを受け付けて、ユーザによる所定の動力源付きリーン車両の単発利用の予約を確定する。
予約情報出力部20は、前記確定したユーザ単発利用予約情報を、通信回線2を介して、ユーザの携帯端末3に出力する。ユーザの携帯端末3は、前記ユーザ単発利用予約情報を表示して、ユーザに動力源付きリーン車両の予約が完了した旨を通知する。
選択情報取得部21は、ユーザによって選択された選択情報を取得する。すなわち、予約情報出力部20が、通信回線2を介して、ユーザの携帯端末3に、複数のユーザ単発利用予約情報を出力した場合、ユーザは、携帯端末3に表示された複数のユーザ単発利用予約情報の中から1つを選択し、選択情報として送信する。選択情報取得部21は、当該選択情報を取得する。
(動力源付きリーン車両用シェアリング管理方法)
次に、動力源付きリーン車両100,200,300のシェアリングの管理方法を、図12を用いて説明する。図12は、動力源付きリーン車両用シェアリング管理方法を示すフローチャートである。
図12に示す動力源付きリーン車両用シェアリング管理方法では、定期利用申し込み及び単発利用申し込みがなされ、定期利用要望情報DB35にユーザ定期利用要望情報が格納され、単発利用要望情報DB36にユーザ単発利用要望情報が格納されていることが前提となる。定期利用申し込み及び単発利用申し込みは、予約受付部13が行う。まず、定期利用申し込み、及び単発利用申し込みについて説明する。
(定期利用申し込み)
図13は、携帯端末における定期利用予約の申し込み画面の表示例を示す図である。ユーザは携帯端末3を用いて本実施形態のシェアリング管理システムにログインし、定期利用の申し込みを開始すると、例えば、予約受付部13は、定期利用予約申し込みの情報を、通信回線2を介して携帯端末3に送信し、携帯端末3に定期利用予約申し込み画面81を表示させる。
携帯端末3に表示された定期利用予約申し込み画面81では、ユーザは、動力源付きリーン車両を定期利用する際に、定期利用場所情報と定期利用日付期間情報と定期利用時間情報とを入力する。定期利用予約申し込み画面81に入力された情報は、携帯端末3から、通信回線2を介して、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1に送信される。
前記定期利用場所情報は、定期利用を開始する定期利用開始場所と定期利用終了時刻に定期利用を終了する定期利用終了場所の情報とを含む。図13に示す例では、前記定期利用場所情報は、定期利用の利用開始ベースに関する情報1001と、定期利用の利用終了ベースに関する情報1002とを含む。なお、前記利用開始ベース及び前記利用終了ベースは、ベースの名前により特定されてもよいし、駅などのランドマークが入力された場合に、ベース情報DB31に格納されているベース情報に基づいて、前記ランドマークに近いベースであってもよい。
前記定期利用場所を入力する際に、利用開始ベース及び利用終了ベースをそれぞれ選択可能であってもよい。この場合、前記利用開始ベース及び利用終了ベースが異なる定期利用予約の申し込みをする場合は、前記利用開始ベース及び前記利用終了ベースをそれぞれ入力する。前記利用開始ベースと前記利用終了ベースとが共通する場合は、利用開始ベースのみを入力してもよい。
なお、利用開始ベース及び利用終了ベースの選択に応じて定期利用の料金を異ならせてもよい。例えば、申し込み時に入力したベースのみの利用を希望する場合は、前記入力したベースに近いベースの利用を許容する場合などよりも、定期利用の料金を高く設定することができる。
前記定期利用日付期間情報は、2日間より長い期間で且つ定期利用を行う定期利用日付期間に関する情報であり、定期利用を開始する定期利用開始予定日及び定期利用を終了する定期利用終了予定日の少なくとも一方に関する情報を含む。図13において、前記定期利用日付期間情報を符号1003で示す。例えば、利用開始予定日及び定期利用を行う期間によって、前記定期利用日付期間が特定されてもよい。前記定期利用日付期間の特定は、これに限定されるものではなく、例えば、ユーザは、定期利用を行う日付(開始日及び終了日)を直接入力したり、定期利用を終了する終了予定日及び該終了予定日までの期間などを入力したりしてもよい。すなわち、前記定期利用日付期間情報は、2日間より長い期間が特定可能な情報であれば、特に情報の種類は問わない。
前記定期利用時間情報は、1日のうち定期利用を行う定期利用時間に関する情報であり、定期利用開始予定時刻及び定期利用終了予定時刻の少なくとも一方に関する情報を含む。図13において、前記定期利用時間情報を符号1004で示す。図13に示すように、定期利用開始予定時刻及び定期利用終了予定時刻の入力によって、定期利用時間が特定されてもよい。前記定期利用時間の特定は、これに限定されるものではなく、定期利用開始予定時刻から定期利用する時間(例えば8時間など)の入力によって、前記定期利用時間が特定されてもよい。すなわち、前記定期利用時間情報は、1日のうち定期利用を行う時間を特定可能な情報であれば、特に情報の種類は問わない。前記定期利用時間は、エネルギーチャージに要する時間より長く24時間より短い時間である。また、前記定期利用時間は、定期利用における移動時間よりも長い時間であり、定期利用の利用時間中に動力源付きリーン車両100,200,300のエネルギーチャージが可能な時間である。
なお、ユーザが動力源付きリーン車両100,200,300の定期利用を申し込みする際に、ユーザが携帯端末3に入力する情報には、希望する動力源付きリーン車両100,200,300の種類に関する情報、利用開始場所から利用終了場所までの移動の速さに関する情報(最も速く移動を希望など)、利用開始場所から利用終了場所までの距離に関する情報、動力源付きリーン車両100,200,300の車両利用料に関する情報(最も安い料金を希望など)等を含んでもよい。
リーン車両の定期利用料金は、定期利用日付期間及び定期利用時間に応じて適宜決定することができる。また、定期利用中において給電作業を行ったユーザに対して、ポイント付与または割引きなどによって定期利用料金を優遇してもよい。
予約受付部13は、ユーザ定期利用予約情報を生成する際に、シェアリング管理システム10でシェアリングが管理される動力源付きリーン車両100,200,300のうち、所定の台数の動力源付きリーン車両100,200,300のみに対して定期利用予約情報の割り当てを行う。定期利用予約情報が割り当てられる動力源付きリーン車両100,200,300の割合については、特に限定されるものではないが、単発利用の利用履歴などに基づいて適宜決定することができる。
また、定期利用に用いる動力源付きリーン車両100,200,300の割り当て台数は、ベースXごとに任意に行ってもよいし、シェアリング管理システム全体として一律に決定してもよい。
これにより、ある任意のベースXあるいはシェアリング管理システム全体において定期利用に用いられる動力源付きリーン車両100,200,300の台数を制限し、単発利用に用いられる動力源付きリーン車両100,200,300の台数を確保することができる。よって、動力源付きリーン車両100,200,300の単発利用の頻度を向上させることができる。
確定した定期利用予約の情報は、定期利用要望情報DB35にユーザ定期利用要望情報として格納される。また、予約受付部13は、定期利用予約が確定したことを、通信回線2を介して、携帯端末3に表示する。定期利用予約受付完了画面82の表示例を図14に示す。定期利用予約受付完了画面82には、利用開始ベースに関する情報1011、利用終了ベースに関する情報1012、定期利用日付期間情報1013、定期利用時間情報1014及び利用料金に関する情報1015等が表示される。
(単発利用申し込み)
図15は、携帯端末3における単発利用予約の申し込み画面83の表示例である。ユーザは携帯端末3を用いて本実施形態のシェアリング管理システムにログインし、単発利用の申し込みを開始すると、例えば、予約受付部13は、単発利用予約申し込みの情報を、通信回線2を介して携帯端末3に送信し、携帯端末3に単発利用予約申し込み画面83を表示させる。
携帯端末3に表示された単発利用予約申し込み画面83では、ユーザは、動力原付リーン車両を単発利用する際に、単発利用場所情報と単発利用時間情報とを入力する。単発利用予約申し込み画面83に入力された情報は、携帯端末3から、通信回線2を介して、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1に送信される。
前記単発利用場所情報は、単発利用を開始する単発利用開始場所に関する情報と単発利用を終了する単発利用終了場所に関する情報とを含む。図15において、前記単発利用開始場所に関する情報を符号1101で示し、前記単発利用終了場所に関する情報を符号1102で示す。
前記単発利用開始場所は、動力源付きリーン車両の100,200,300の単発利用を開始するベース(単発利用開始可能なベース)だけでなく、ユーザの現在地または移動開始場所も含む。また、前記単発利用開始場所は、1つのベースだけでなく、互いに近接する複数のベースも含む。単発利用終了場所は、動力源付きリーン車両の利用を終了するベース(単発利用終了ベース)だけでなく、ユーザの目的地も含む。また、前記単発利用終了場所は、1つのベースだけでなく、互いに近接する複数のベースも含む。
前記単発利用時間情報は、動力源付きリーン車両100,200,300の単発利用を開始する単発利用開始予定時刻に関する情報と単発利用を終了する単発利用終了予定時刻に関する情報とを含む。図15において、前記単発利用時間情報を符号1103で示す。
なお、前記単発利用は、単発利用開始場所と単発利用終了場所とが異なるワンウェイトリップ型の単発利用であってもよいし、前記単発利用開始場所と前記単発利用終了場所とが共通する、あるいは、ユーザの便宜上、同じベースとして見做される程度に近い位置にある2つの近接ベースで貸し出し及び返却が行なわれる、ラウンドトリップ型の単発利用であってもよい。図15は、ワンウェイトリップ型の単発利用における単発予約の申し込み画面の一例を示す図である。
ワンウェイトリップ型の単発利用では、単発利用開始場所、単発利用終了場所及び利用開始時間の情報に基づいて、予約受付部13が、前記単発利用開始場所から前記単発利用終了場所までの移動距離から利用終了時間を演算し、前記移動距離から単発利用終了予定時刻を演算する。これにより、単発利用の予約に必要な時間及び場所の情報が得られる。なお、単発利用の移動距離は、前記単発利用開始場所から前記単発利用終了場所までの移動距離であり、地図情報を用いた計算またはテーブルデータによって求められる。
一方、ラウンドトリップ型の単発利用では、単発利用開始場所、単発利用開始予定時刻及び単発利用終了予定時刻の情報に基づいて、単発利用の予約に必要な時間及び場所の情報が得られる。
なお、ユーザが動力源付きリーン車両100,200,300を単発利用する際に、ユーザが携帯端末3に入力する情報は、希望する動力源付きリーン車両100,200,300の種類に関する情報、利用開始場所から利用終了場所までの移動の速さに関する情報(最も速く移動を希望など)、利用開始場所から利用終了場所までの距離に関する情報、動力源付きリーン車両100,200,300の車両利用料(単発利用料金)に関する情報(最も安い料金を希望など)等を含んでもよい。
このように前記ユーザ単発利用情報に動力源付きリーン車両の単発利用終了場所を含むことにより、ユーザが動力源付きリーン車両100,200,300を単発利用する際に、単発利用終了場所の情報を考慮して、より適切なユーザ単発利用予約情報を生成して出力することができる。すなわち、単発利用終了場所を考慮して、シェアリングのユーザに最適な動力源付きリーン車両を提案することができる。
予約情報出力部20は、予約受付部13で生成された単発利用の予約受付情報を、通信回線2を介してユーザの携帯端末3に出力する。ユーザの携帯端末3は、予約情報出力部20から出力された単発利用の予約受付情報を画面に表示する。ユーザは、携帯端末に表示された予約受付情報を確認し、確定することで、単発利用の予約内容が確定する。
確定した単発利用予約の情報は、単発利用要望情報DB36にユーザ単発利用要望情報として格納される。
次に、図12に示すフローを参照して、動力源付きリーン車両用シェアリング管理方法を説明する。この図12に示す動力源付きリーン車両用シェアリング管理方法では、動力源付きリーン車両100,200,300の定期利用及び単発利用の予約が行われる。
既述のように、定期利用予約では、上記のように、システムにログインしたユーザが、携帯端末3に表示された図13に示すような定期利用予約申し込み画面81への入力によって定期利用を申し込む。定期利用の予約情報には、定期利用場所情報、定期利用日付期間情報及び定期利用時間情報が含まれており、定期利用要望情報DB35にユーザ定期利用要望情報として格納されている。
動力源付きリーン車両用シェアリング管理方法では、最初に、適宜のタイミングでベース管理情報DB34が管理している情報を更新する(ステップS1)。これにより、ユーザが定期利用または単発利用する際に、最新のベース管理情報に基づいて、動力源付きリーン車両の割り当てが行われる。
また、動力源付きリーン車両情報取得部14は、ベースXに駐車され且つ図示しない接続端子に接続ケーブルCAが接続された動力源付きリーン車両100,200,300に関する車両情報及び当該ベースXに関するベース情報を、通信回線2を介して取得する(ステップS2)。動力源付きリーン車両管理部15は、動力源付きリーン車両情報取得部14で取得した車両情報に基づいて、動力源付きリーン車両100,200,300の車両状態を把握する。
前記車両情報は、例えば、動力源付きリーン車両100,200,300の車両ID(車両を特定する識別番号)、充電量に関する情報、車両の状態に関する情報(故障、走行距離など)等を含む。これらの情報は、動力源付きリーン車両100,200,300の車両IDに対して割り当てられて、車両情報DB30に格納されている。
また、特定のベースXに関するベース情報は、当該ベースに駐車されている車両に関する情報及び、駐車エリアの空き状況などに関する情報を含む。これらの情報は、ベース管理装置5により、適宜のタイミングで動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1に送られて、ベース情報DB31に格納される。
動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、定期利用要望情報DB35に格納されているユーザ定期利用要望情報及び単発利用要望情報DB36に格納されているユーザ単発利用要望情報を参照し、定期利用予約または単発利用予約のシェアリングの開始時間が近づくまで、ステップS1及びステップS2を繰り返す(ステップS3)。予約割当時間になると、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、予約の割り当ての処理を開始する(ステップS3でYes)。なお、ここで、前記予約割当時間は、ユーザ定期利用要望情報またはユーザ単発利用要望情報に基づく開始時間の所定時間前に設定される。
動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、ユーザ定期利用要望情報またはユーザ単発利用要望情報に基づいて、予約の割り当て処理を行う対象が定期利用であるか単発利用であるかを判定する(ステップS4)。この判定結果に基づき、定期利用の割り付け(ステップS5〜S10)及び単発利用の割り付け(ステップS11〜S19)をそれぞれ行う。
まず、定期利用の利用予約の場合について説明する。ユーザ定期利用要望情報取得部16は、まず、ユーザ定期利用要望情報を定期利用要望情報DB35から取得する(ステップS5)。前記ユーザ定期利用要望情報は、上記のように、定期利用場所情報と定期利用日付期間情報と定期利用時間情報とを含む。
次に、ユーザ定期利用予約部17は、ベース情報DB31及びベース管理情報DB34に格納されている情報に基づいて、ユーザ定期利用要望情報の利用開始ベースに必要台数の動力源付きリーン車両100,200,300が駐車されているかを確認する(ステップS6)。
ユーザ定期利用予約部17は、利用開始ベースに必要台数の動力源付きリーン車両100,200,300が駐車されている場合に、前記ユーザ定期利用要望情報に基づいて、動力源付きリーン車両100,200,300を割り当てて、ユーザ定期利用予約情報を生成する(ステップS7)。ユーザ定期利用予約情報は、当該割り当てられた動力源付きリーン車両100,200,300と、割り当てられた動力源付きリーン車両が駐車されているベースXに関する情報との組み合わせを含む、ユーザ定期利用予約情報を生成する(ステップS7)。
なお、ユーザ定期利用予約部17は、前記ユーザ定期利用要望情報に含まれる定期利用の条件を満たすような動力源付きリーン車両を確保できない場合は、近接する他のベースに駐車されている動力源付きリーン車両100,200,300または他の種類の動力源付きリーン車両を定期利用に割り当てて、ユーザ定期利用予約情報を生成する。この場合、予約情報出力部20は、新たな条件でのユーザ定期利用予約情報を、通信回線2を介して携帯端末3に通知する。ユーザ定期利用予約部17は、携帯端末3からの了承の情報を受信してから、了承を得たユーザ定期利用予約情報を確定する。ユーザ定期利用予約情報が確定すると、割り当てられた動力源付きリーン車両100,200,300について、ベース情報DB31の駐車車両情報56及び、車両情報DB30の現ステータス情報47が「定期利用予約割り当て中」に更新される。
ユーザ定期利用予約部17により生成されたユーザ定期利用予約情報は、表示画面84に出力される(ステップS8)。表示画面84は、例えば、図16に示すような前記ユーザ定期利用予約情報を表示する。これによりユーザは、当日におけるユーザ定期利用予約情報の定期利用の車両割り当てに関する詳細を知ることができる。
図16において、利用開始情報を符号1021で示し、利用終了ベースに関する情報を符号1022で示し、利用開始ベースにおける駐車エリアに関する情報を符号1026で示し、動力源付きリーン車両100,200,300の貸し出し時間に関する情報を符号1027で示す。
なお、ユーザが定期利用の予約をした動力源付きリーン車両100,200,300を利用しない場合は、表示画面84に表示されるキャンセルボタン1028を操作することで、キャンセル情報がユーザ定期利用予約部17に送信さる。これにより、ユーザ定期利用予約部17により生成されたユーザ定期利用予約情報が破棄される。また、ベース情報DB31の駐車車両情報56及び、車両情報DB30の現ステータス情報47の「定期利用予約割り当て中」のフラグが削除される。一方、ユーザが前記ユーザ定期利用情報を承認する場合には、表示画面84に表示される承認ボタン1029を操作することで、ユーザ定期利用予約部17は前記ユーザ定期利用情報を確定する。
ユーザは、表示画面84に通知されたユーザ定期利用予約情報に基づいて、定期利用の利用開始ベースに到着すると、携帯端末3を操作して、車両貸し出しの手続を行う。この操作により、ユーザ定期利用予約部17は、当該利用開始ベースXのベース管理装置5と通信し、ベース管理装置5は、貸し出し対象の動力源付きリーン車両100,200,300の通知を行う。通知は、動力源付きリーン車両100,200,300のホーンの発生またはライトの点灯などの方法が例示できる。これにより、ユーザは、定期利用の貸し出しを行う車両を容易に見つけることができる(ステップS9)。
ユーザが、前記ユーザ定期利用情報で割り当てられた動力源付きリーン車両100,200,300から接続ケーブルを抜くことで、前記割り当てられた動力源付きリーン車両100,200,300の定期利用の貸し出しが確定する。なお、貸し出しが確定すると、ベース情報DB31の駐車車両情報56及び、車両情報DB30の現ステータス情報47が「定期利用貸し出し中」に更新される。
ユーザは、貸し出された動力源付きリーン車両100,200,300を用いて所定の場所に移動する。なお、移動中または移動先で、当該動力源付きリーン車両100,200,300のエネルギーチャージを行う。動力源付きリーン車両100,200,300のエネルギーチャージが行われた情報は、動力源付きリーン車両100,200,300に記憶される。前記エネルギーチャージに関する情報は、動力源付きリーン車両100,200,300の後述する返却時に、車両情報として、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1によって動力源付きリーン車両100,200,300から取得される。
ユーザは、定期利用の終了時間までに利用終了ベースに動力源付きリーン車両100,200,300を返却する。ユーザは、返却する際に、前記利用終了ベースの空いている駐車エリアに動力源付きリーン車両100,200,300を駐車し、接続ケーブルCAを動力源付きリーン車両100,200,300の図示しない接続端子に挿入する。接続ケーブルCAと動力源付きリーン車両100,200,300との接続が確認されると、ユーザ定期利用予約部17は、当該利用日における定期利用が終了したとして、ベース情報DB31の駐車車両情報56及び、車両情報DB30の現ステータス情報47を「駐車中」に更新する(ステップS10)。
次に、単発利用の利用予約の場合について説明する。ユーザが、携帯端末3に表示された図15に示すような単発利用予約申し込み画面83への入力によって単発利用を申し込むと、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、入力されたユーザ単発利用要望情報を単発利用要望情報DB36に格納する。ユーザ単発利用要望情報取得部18は、単発利用要望情報DB36に格納された前記ユーザ単発利用要望情報を取得する(ステップS11)。このユーザ単発利用要望情報は、ユーザの単発利用に関する情報であり、単発利用場所情報と単発利用時間情報とを含む。
続くステップS12で、ユーザ単発利用予約部19は、ベース情報DB31及びベース管理情報DB34に格納されている情報に基づいて、ユーザ定期利用要望情報の利用開始ベースに必要台数の動力源付きリーン車両100,200,300が駐車されているかを確認する(ステップS12)。
ユーザ単発利用予約部19は、利用開始ベースに単発利用可能な動力源付きリーン車両100,200,300が駐車されている場合に、続くステップS13で、前記ユーザ単発利用要望情報に基づいて、定期利用された動力源付きリーン車両100,200,300を単発利用に用いるように、ユーザ単発利用予約情報を生成する(ステップS13)。なお、ユーザ単発利用予約部19は、ステップS2で取得した車両状態に関する情報に含まれる走行可能距離の情報を用いて、単発利用場所情報から得られる移動距離を走行可能なエネルギー残量を有する動力源付きリーン車両100,200,300に単発利用予約を割り当てる。
ユーザ単発利用予約部19は、ベース情報DB31及びベース管理情報DB34に格納されている情報に基づいて、定期利用予約との関係で、前記単発利用予約の割り当てが可能かどうかを判定する。すなわち、ユーザ単発利用予約部19は、前記単発利用予約を割り当てることにより、単発利用開始予定時刻時間が近いユーザ定期利用要望情報の利用開始ベースに必要台数の動力源付きリーン車両100,200,300を確保できない場合は、ユーザ単発利用予約情報を生成しない。
また、ユーザ単発利用予約部19は、前記ユーザ定期利用要望情報に含まれる定期利用の条件を満たすような動力源付きリーン車両を確保できない場合は、近接する他のベースを単発利用終了場所とするように別のユーザ単発利用予約情報を生成してもよい。
本実施形態では、ユーザ単発利用予約情報は、複数生成される。このユーザ単発利用予約情報は、複数種類の動力源付きリーン車両100,200,300の中から抽出された利用可能な動力源付きリーン車両と、該抽出された利用可能な動力源付きリーン車両が駐車されているベースに関する情報と、前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両の単発利用を終了するベースに関する情報と、前記動力源付きリーン車両の車両利用料との組み合わせを含む。
その後、ステップS14で、予約情報出力部20が、通信回線2を介して、ユーザの携帯端末3に、複数のユーザ単発利用予約情報を出力する。ユーザの携帯端末3は、予約情報出力部20から出力された複数の動力源付きユーザ単発利用予約情報を、例えば図17に示すように表示する。
図17に示す例では、ユーザ単発利用予約情報1120として、表示画面85に2つの情報(A、B)が表示されている。なお、図17では、各ユーザ単発利用予約情報1120において、単発利用開始可能なベースに関する情報を符号1121で示し、単発利用終了ベースに関する情報を符号1122で示し、所要時間等の情報を符号1124で示し、車両利用料金に関する情報を1125で示す。図17において符号1126は、地図情報を表示するボタンである。
ユーザが、携帯端末3に表示された表示画面85に含まれる複数のユーザ単発利用予約情報の中から1つを選択すると、選択情報取得部21が、携帯端末3から、通信回線2を介して、ユーザが選択した情報を選択情報として取得する(ステップS15)。
選択情報取得部21が前記選択情報を取得すると、ステップS16で、ユーザ単発利用予約部19が、前記選択情報に基づいて、ユーザ単発利用予約情報を確定する。ユーザ単発利用予約情報が確定すると、割り当てられた動力源付きリーン車両100,200,300について、ベース情報DB31の駐車車両情報56及び、車両情報DB30の現ステータス情報47が「単発利用予約割り当て中」に更新される。
その後、ステップS17で、予約情報出力部20が、前記確定したユーザ単発利用予約情報を、通信回線2を介して、ユーザの携帯端末3に出力する。ユーザの携帯端末3は、前記確定したユーザ単発利用予約情報を表示して、ユーザに動力源付きリーン車両の予約が完了した旨を通知する。
ユーザは、通知されたユーザ単発利用予約情報に基づいて、単発利用の開始ベースに到着すると、携帯端末3を操作して、車両貸し出しの手続を行う。この操作により、ユーザ単発利用予約部19は、当該利用開始ベースXのベース管理装置5と通信し、ベース管理装置5は、貸し出し対象の動力源付きリーン車両100,200,300の通知を行う。通知は、動力源付きリーン車両100,200,300のホーンの発生またはライトの点灯などの方法が例示できる。これにより、ユーザは、単発利用の貸し出しを行う車両を容易に見つけることができる(ステップS18)。
ユーザが、前記ユーザ単発利用予約情報で割り当てられた動力源付きリーン車両100,200,300から接続ケーブルを抜くことで、前記割り当てられた動力源付きリーン車両100,200,300の単発利用の貸し出しが確定する。なお、貸し出しが確定すると、ベース情報DB31の駐車車両情報56及び、車両情報DB30の現ステータス情報47が「単発利用貸し出し中」に更新される。
ユーザは、貸し出した動力源付きリーン車両100,200,300を用いて所定の場所に移動して、単発利用の利用終了ベースに動力源付きリーン車両100,200,300を返却する。ユーザは、返却する際に、前記利用終了ベースの空いている駐車エリアに動力源付きリーン車両100,200,300を駐車し、接続ケーブルCAを図示しない接続端子に挿入する。接続ケーブルCAと動力源付きリーン車両100,200,300との接続が確認されると、ユーザ単発利用予約部19は、当該単発利用が終了したとして、ベース情報DB31の駐車車両情報56及び、車両情報DB30の現ステータス情報47を「駐車中」に更新する(ステップS19)。
その後、このフローを終了する(エンド)。
なお、ユーザ単発利用予約部19は、前記ユーザ単発利用要望情報に基づいて、予約対象である動力源付きリーン車両100,200,300の予約可能時間帯から前記ユーザが予約した時間帯を除いた時間帯を、新たな予約可能時間帯とする。動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、前記新たな予約可能時間帯において、他の予約を受け付ける。
ここで、ステップS5が、ユーザ定期利用要望情報を取得するユーザ定期利用要望情報取得ステップに対応し、ステップS7が、ユーザ定期利用要望情報に基づくユーザ定期利用予約情報を割り当てるユーザ定期利用予約ステップに対応し、ステップS11が、ユーザ単発利用要望情報を取得するユーザ単発利用要望情報取得ステップに対応し、ステップS13〜S16が、前記ユーザ単発利用要望情報に基づくユーザ単発利用予約情報を割り当てるユーザ単発利用予約ステップに対応する。
本実施形態では、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、ユーザが動力源付きリーン車両100,200,300を、2日間より長い期間利用する定期利用及び24時間より短い単発利用の両方に用いる。すなわち、定期利用されていない時間帯に、ユーザの単発利用に関する情報であるユーザ単発利用予約情報を割り当てる。
これにより、貸し出し中にユーザがエネルギーチャージ可能な複数台の動力源付きリーン車両100,200,300が1つのベースに駐車可能であるため、2日間より長い期間利用する定期利用予約と、24時間より短い単発利用予約の両方をより効率的に割り当てることができる。従って、1つのベースに複数台駐車可能且つ貸し出し中にユーザがエネルギーチャージ可能な動力源付きリーン車両の貸し出し頻度をより高く維持することができる。また、定期利用は、一般的に長期間の利用になるので、価格をリーズナブルに設定することができる。
なお、動力源付きリーン車両は、4輪車とは異なり、エネルギーチャージのための特別な設備が不要である。そのため、動力源付きリーン車両の定期利用において、ユーザが貸し出し中に動力源付きリーン車両のエネルギーチャージを容易に行うことができる。
さらに、価格をリーズナブルに設定することができる定期利用において、1つのベースに複数台駐車可能かつ貸し出し中にユーザがエネルギーチャージ可能な動力源付きリーン車両をエネルギーチャージする時間より長く24時間より短い時間貸し出しすることで、ユーザは貸し出し中に時間を気にしなくてよくなる。その結果、貸し出し中にエネルギーチャージをすることに対するユーザの抵抗感を抑えることができる。しかも、価格をリーズナブルに設定することができる定期利用であるため、ユーザが積極的にエネルギーチャージするインセンティブを容易に設定することができる。これにより、1つのベースに複数台駐車可能かつ貸し出し中にユーザがエネルギーチャージ可能な動力源付きリーン車両に対するエネルギーチャージの作業負荷を軽減できる。
したがって、シェアリングで用いるすべての動力源付きリーン車両を、長距離移動が可能な動力源付きリーン車両にする必要がないため、動力源付きリーン車両の導入コストを低減できる。これにより、動力源付きリーン車両のシェアリングにおいて、ユーザが負担する費用を低減できる。
なお、本実施形態の動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、以下の構成を有する動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置であってもよい。
動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置は、複数のベースに駐車された動力源付きリーン車両のエネルギー量を制御する動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置である。この動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置は、1つのベースに複数台駐車可能な動力源付きリーン車両の利用を開始する利用開始予定日及び利用を終了する利用終了予定日の少なくとも一方を含み、2日間より長い期間である定期利用日付期間に関する定期利用日付期間情報と、定期利用を開始する定期利用開始場所及び定期利用を終了する定期利用終了場所を含む定期利用場所に関する定期利用場所情報と、定期利用開始予定時刻及び定期利用終了予定時刻の少なくとも一つを含み、24時間より短く、且つ前記定期利用場所から想定される移動時間より長い定期利用時間に関する定期利用時間情報と、を含むユーザ定期利用要望情報を取得する、ユーザ定期利用要望情報取得部と、前記1つのベースに複数台駐車可能な動力源付きリーン車両の単発利用時間情報と、24時間より短い単発利用を開始する単発利用開始場所を含む単発利用場所に関する単発利用場所情報とを含むユーザ単発利用要望情報を取得する、ユーザ単発利用要望情報取得部と、前記1つのベースに複数台駐車可能な動力源付きリーン車両のエネルギー残量に関するエネルギー残量関連情報を取得する、エネルギー残量関連情報取得部(動力源付きリーン車両情報取得部)と、前記ユーザ単発利用要望情報取得部により取得された前記ユーザ単発利用要望情報に基づいて、前記1つのベースに複数台駐車可能な動力源付きリーン車両に対して、ユーザ単発利用情報を割り当てる、単発利用割当部(ユーザ単発利用予約部)と、前記ユーザ定期利用要望情報取得部により取得された前記ユーザ定期利用要望情報及び前記エネルギー残量関連情報取得部により取得されたエネルギー残量関連情報に基づいて、前記1つのベースに複数台駐車可能な動力源付きリーン車両のうち、貸し出し中にユーザがエネルギーチャージ可能な動力源付きリーン車両に対して、前記定期利用時間に定期利用するユーザ定期利用情報を割り当てる、定期利用割当部(ユーザ定期利用予約部)と、前記単発利用割当部により割り当てられた前記ユーザ単発利用情報または前記定期利用割当部により割り当てられた前記ユーザ定期利用情報を出力する利用情報出力部(予約情報出力部)と、を有する。前記単発利用情報及び前記定期利用情報の少なくとも一つは、前記貸し出し中にユーザがエネルギーチャージ可能な動力源付きリーン車両に対して、前記単発利用と前記定期利用とが重ならないように割り当てられる。
動力源付きリーン車両の定期利用では、ユーザは貸し出し中に時間を気にせずに、前記動力源付きリーン車両のエネルギーチャージを行うことができる。すなわち、定期利用では、エネルギーチャージに対するユーザの抵抗感を少なくすることができる。しかも、動力源付きリーン車両は、4輪車とは異なり、エネルギーチャージのための特別な設備が不要である。そのため、動力源付きリーン車両の定期利用において、ユーザが貸し出し中に動力源付きリーン車両のエネルギーチャージを容易に行うことができる。
これにより、1つのベースに複数台駐車可能且つ貸し出し中にユーザがエネルギーチャージ可能な動力源付きリーン車両のエネルギーチャージの作業負荷を軽減できる。よって、前記動力源付きリーン車両のエネルギーマネージメントを効率化できる。
したがって、動力源付きリーン車両が定期利用されている間は、前記動力源付きリーン車両を、エネルギー残量を制御する動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置の制御対象から外すことができる。よって、前記動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置の負荷を軽減することができる。
しかも、上述のように定期利用の間にユーザに前記動力源付きリーン車両のエネルギーチャージを行ってもらうことにより、前記動力源付きリーン車両の定期利用後でも、前記動力源付きリーン車両を単発利用可能なエネルギー残量を確保することができる。よって、前記動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置の負荷をさらに軽減することができる。
さらに、定期利用に単発利用を組み合わせることにより、定期利用のための動力源付きリーン車両と単発利用のための動力源付きリーン車両とをそれぞれ用意する場合に比べて、動力源付きリーン車両の台数を減らすことが可能になる。これにより、エネルギー残量の制御対象である動力源付きリーン車両の台数が減るため、動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置の負荷をより低減することができる。
したがって、上述のように定期利用及び単発利用を組み合わせることにより、エネルギー供給設備に対する依存を低減しつつ、動力源付きリーン車両のエネルギーマネージメントを効率化することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
前記実施形態では、シェアリングの対象である動力源付きリーン車両は、電動2輪車、自動2輪車及び電動アシスト自転車である。しかしながら、シェアリングの対象である動力源付きリーン車両は、電動2輪車、電動アシスト自転車、自動2輪車、スクータ、傾斜姿勢で旋回する自動3輪車及び傾斜姿勢で旋回する自動4輪車の少なくとも一つを含んでいてもよい。シェアリングの対象である動力源付きリーン車両に、燃料の燃焼によって動力を得る車両(自動2輪車、スクータ、傾斜姿勢で旋回する自動3輪車及び傾斜姿勢で旋回する自動4輪車等)を含んでいる場合、エネルギーチャージとしての燃料補給に要する時間は短い。
したがって、燃料の燃焼によって動力を得る車両の場合、定期利用において、自宅Hなどで給電する代わりに、定期利用時間中にガソリンスタンドなどに立ち寄って、燃料補給をする。
前記実施形態では、ベースXは、通信回線2を介して動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1と通信可能である。しかしながら、動力源付きリーン車両100,200,300が通信装置を備えており、通信回線2を介して動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1と通信可能な通信装置を有していてもよい。
前記実施形態では、動力源付きリーン車両のシェアリングの一例として、図6示す例について説明した。しかしながら、動力源付きリーン車両のシェアリングは、図18に示すような態様であってもよい。
図18において、通常、割り当てられるルート1では、ユーザが、現在地(利用開始場所)に対して最寄りのベースX1,X2のうち、より現在地に近いベースX1から動力源付きリーン車両100,200,300を借りて、目的地または該目的地に近いベースX3まで移動する。図18において、ユーザは、動力源付きリーン車両の利用開始日時、利用開始場所である現在地及び目的地などの情報を携帯端末3に入力して、動力源付きリーン車両の単発利用の申し込みを行う。動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、ユーザの単発利用の申し込みによって携帯端末3からユーザ単発利用要望情報を取得すると、ベースX1,X2に駐車されている動力源付きリーン車両100,200,300のうち、ベースX3まで移動可能な動力源付きリーン車両に関する情報と、該動力源付きリーン車両が駐車されているベースに関する情報と、前記動力源付きリーン車両の車両利用料金とを含む、ユーザ単発利用予約情報を生成する。
しかし、定期利用のため、ベースX1に動力源付きリーン車両100,200,300を確保しておきたい場合、ユーザからのユーザ単発利用要望情報に応じて、ベースX1に近いベースX2からベースX3までのルート2についてもユーザ単発利用予約情報を生成する。このとき、動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1は、ベースX1からベースX3までのルート1と、ベースX2からベースX3までのルート2との複数のユーザ単発利用予約情報を生成して携帯端末3に出力してもよい。当該複数のルートに対しては、車両利用料金に差をつけて、ベースX2からベースX3までのルートにインセンティブを与えるようにすることができる。
上記実施形態では、ユーザからの単発利用の申し込を行うと、該申し込みの情報は単発利用要望情報DB36に格納される。そして、ユーザ単発利用要望情報取得部18が単発利用要望情報DB36から情報を取得して、ユーザ単発利用予約部19がユーザ単発利用予約情報を生成する。しかし、例えば、単発利用の利用開始直前にユーザから単発利用の申し込みがあった場合などでは、ユーザ単発利用要望情報取得部18は、ユーザの単発申し込みの情報を直接取得して、ユーザ単発利用予約情報を生成してもよい。なお、この場合でも、単発利用の申し込みの情報は利用履歴として動力源付きリーン車両用シェアリング管理装置1に格納されることが好ましい。
前記実施形態では、動力源付きリーン車両100,200,300のシェアリングにおいて、ユーザが動力源付きリーン車両100,200,300を定期利用及び単発利用する場合について説明した。しかしながら、動力源付きリーン車両のシェアリングにおいて、前記単発利用に、フリー利用及び固定利用の少なくとも1つを組み合わせてもよい。
なお、前記フリー利用とは、ユーザが動力源付きリーン車両を利用する際に、ユーザが利用開始場所及び利用開始時間のみを指定する利用方法である。すなわち、前記フリー利用では、利用終了場所及び利用終了時刻(または利用時間)の少なくとも一方を決めずに、動力源付きリーン車両を利用する。
また、前記固定利用とは、前記定期利用と同様、ユーザが、1日のうち決められた時間帯に動力源付きリーン車両を所定期間、利用したい場合において、例えば月単位などの複数日分(所定期間分)をまとめて予約して利用する方法である。前記固定利用は、ユーザが動力源付きリーン車両によって利用開始場所から利用終了場所まで移動した場合に、利用時間が移動時間と同等である点で、前記定期利用と相違する。
なお、本発明は、様々な工夫された給電装置と組み合わせることで、動力源付きリーン車両に対するエネルギーチャージの作業負荷をより軽減しつつ、動力源付きリーン車両の貸し出し頻度をより高くできる。例えば、様々な工夫された給電装置は、特許文献1で提案されたベースに設けられた非接触給電装置などを含む。
発明者は、特許文献1のようなハードウェアでの視点ではなく、システム全体をエネルギーマネージメントの視点で検討する中で、上述とは異なる知見を得た。
電動2輪車を含む動力源付きリーン車両のエネルギー残量が、前記動力源付きリーン車両を使用可能な下限値を下回った場合、前記動力源付きリーン車両を使用できなくなる。そのため、前記動力源付きリーン車両のエネルギー残量が前記使用可能な下限値を下回らないように、前記エネルギー残量を制御することが求められる。
このように動力源付きリーン車両のエネルギー残量を制御する場合、前記動力源付きリーン車両の台数が増えると、エネルギー残量を管理する動力源付きリーン車両の台数が増える。そのため、前記動力源付きリーン車両におけるエネルギー残量の管理の負荷が増大する。
これに対し、動力源付きリーン車両に頻繁にエネルギーチャージを行うことにより、前記エネルギー残量の管理の負荷を低減しつつ、前記動力源付きリーン車両のエネルギー切れを防止することが考えられる。しかしながら、前記動力源付きリーン車両に頻繁にエネルギーチャージを行うためには、前記動力源付きリーン車両に対してエネルギーチャージを行うエネルギー供給設備を多く設ける必要がある。
本発明者は、動力源付きリーン車両のシェアリングにおける前記動力源付きリーン車両のエネルギーマネージメントの効率をより高めるために、まず、前記動力源付きリーン車両のシェアリングについて検討した。
その結果、本発明者は、前記動力源付きリーン車両のシェアリングについて、以下のような知見を得た。
シェアリングで貸し出す前記動力源付きリーン車両のエネルギー残量が、前記動力源付きリーン車両を使用可能な下限値を下回った場合、前記動力源付きリーン車両を使用できなくなる。エネルギー残量が下限値を下回って使用できなくなった動力源付きリーン車両は、作業者等によってエネルギーチャージを行う必要がある。そのため、前記動力源付きリーン車両のシェアリングでは、前記動力源付きリーン車両のエネルギー残量が前記下限値を下回らないように、前記エネルギー残量を制御することが求められる。
これに対し、本発明者は、前記動力源付きリーン車両のエネルギーチャージを頻繁に行うことにより、前記動力源付きリーン車両のエネルギー残量が前記下限値を下回りにくくすることを考えた。しかしながら、前記動力源付きリーン車両のエネルギーチャージを頻繁に行うためには、前記動力源付きリーン車両に対してエネルギーチャージを行うエネルギー供給装置の数を増やす必要がある。
本発明者は、エネルギー供給装置に対する依存を低減しつつ、前記動力源付きリーン車両のエネルギーマネージメントを効率化可能な方法についてさらに検討した。
まず、本発明者は、動力源付きリーン車両のシェアリングにおいて、前記動力源付きリーン車両の貸し出し形態について詳細に検討した。
本発明者は、前記動力源付きリーン車両の貸し出し形態を検討する中で、前記動力源付きリーン車両の貸し出し形態として、24時間よりも短い単発利用、及び、前記動力源付きリーン車両を2日間よりも長い期間、貸し出す定期利用の2つの形態が存在することに着目した。
本発明者は、上述の貸し出し形態のうち、前記動力源付きリーン車両を2日間よりも長い期間、貸し出す定期利用について検討した。その結果、前記定期利用において、ユーザが前記動力源付きリーン車両を運転しない時間帯が存在することに気付いた。
本発明者は、さらに検討を進める中で、定期利用においてユーザが動力源付きリーン車両を運転しない時間帯に、前記ユーザがエネルギーチャージを行うことにより、前記動力源付きリーン車両に対するエネルギーチャージの作業負荷等を軽減できるため、前記動力源付きリーン車両のエネルギーマネージメントをより効率化できることに気付いた。
これにより、動力源付きリーン車両が定期利用されている間は、前記動力源付きリーン車両を、エネルギー残量を制御するエネルギー量制御装置の制御対象から外すことができる。よって、前記エネルギー量制御装置の負荷を軽減することができる。
しかも、上述のように定期利用の間にユーザに前記動力源付きリーン車両のエネルギーチャージを行ってもらうことにより、前記動力源付きリーン車両の定期利用後でも、前記動力源付きリーン車両を単発利用可能なエネルギー残量を確保することができる。よって、前記エネルギー量制御装置の負荷をさらに軽減することができる。
また、本発明者は、動力源付きリーン車両の貸し出し形態として、上述の2つの貸し出し形態を組み合わせた場合について検討した。すなわち、本発明者は、一つの動力源付きリーン車両を定期利用で貸し出すとともに、前記動力源付きリーン車両を定期利用で貸し出していないときに単発利用で貸し出す場合について検討した。
このように定期利用及び単発使用を組み合わせることにより、定期利用のための動力源付きリーン車両と単発利用のための動力源付きリーン車両とをそれぞれ用意する場合に比べて、動力源付きリーン車両の台数を減らすことが可能になる。これにより、エネルギー残量の制御対象である動力源付きリーン車両が減るため、エネルギー残量の管理装置の負荷を軽減することができる。
したがって、上述のように定期利用及び単発利用を組み合わせることにより、エネルギー供給設備に対する依存を低減しつつ、動力源付きリーン車両のエネルギーマネージメントを効率化することができる。
以上の点を考慮して、本発明者は、以下のような構成に想到した。
本発明の一実施形態に係る動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置は、複数のベースに駐車された動力源付きリーン車両のエネルギー量を制御する動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置である。
この動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置は、1つのベースに複数台駐車可能な動力源付きリーン車両の利用を開始する利用開始予定日及び利用を終了する利用終了予定日の少なくとも一方を含み、2日間より長い期間である定期利用日付期間(Regular Usage Date Term)に関する定期利用日付期間情報と、定期利用を開始する定期利用開始場所及び定期利用を終了する定期利用終了場所を含む定期利用場所に関する定期利用場所情報と、定期利用開始予定時刻及び定期利用終了予定時刻の少なくとも一つを含み、24時間より短く、且つ前記定期利用場所から想定される移動時間より長い定期利用時間(Regular Usage Time Duration)に関する定期利用時間情報と、を含む定期利用要望情報(Regular Usage Demand Data)を取得する、定期利用要望情報取得部を有する。
この動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置は、前記1つのベースに複数台駐車可能な動力源付きリーン車両の24時間より短い単発利用を開始する単発利用開始場所を含む単発利用場所(One-Off Usage Location)に関する単発利用場所情報を含む単発利用要望情報(One-Off Usage Demand Data)を取得する、単発利用要望情報取得部を有する。
この動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置は、前記1つのベースに複数台駐車可能な動力源付きリーン車両のエネルギー残量に関するエネルギー残量関連情報を取得する、エネルギー残量関連情報取得部を有する。
この動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置は、前記単発利用要望情報取得部により取得された前記単発利用要望情報に基づいて、前記1つのベースに複数台駐車可能な動力源付きリーン車両に対して、単発利用情報を割り当てる、単発利用割当部を有する。
この動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置は、前記定期利用要望情報取得部により取得された前記定期利用要望情報及び前記エネルギー残量関連情報取得部により取得された前記エネルギー残量関連情報に基づいて、前記1つのベースに複数台駐車可能な動力源付きリーン車両のうち、貸し出し中にユーザがエネルギーチャージ可能な動力源付きリーン車両に対して、前記定期利用時間に定期利用する定期利用情報を割り当てる、定期利用割当部を有する。
この動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置は、前記単発利用割当部により割り当てられた前記単発利用情報または前記定期利用割当部により割り当てられた前記定期利用情報を出力する利用情報出力部を有する。
なお、前記単発利用情報及び前記定期利用情報は、前記貸し出し中にユーザがエネルギーチャージ可能な動力源付きリーン車両に対して、前記単発利用と前記定期利用とが重ならないように割り当てられる。
動力源付きリーン車両の定期利用では、ユーザは貸し出し中に時間を気にせずに、前記動力源付きリーン車両のエネルギーチャージを行うことができる。すなわち、定期利用では、エネルギーチャージに対するユーザの抵抗感を少なくすることができる。しかも、動力源付きリーン車両は、4輪車とは異なり、エネルギーチャージのための特別な設備が不要である。そのため、動力源付きリーン車両の定期利用において、ユーザが貸し出し中に動力源付きリーン車両のエネルギーチャージを容易に行うことができる。
これにより、1つのベースに複数台駐車可能且つ貸し出し中にユーザがエネルギーチャージ可能な動力源付きリーン車両のエネルギーチャージの作業負荷を軽減できる。よって、エネルギー供給設備に対する依存を低減しつつ、前記動力源付きリーン車両のエネルギーマネージメントを効率化できる。
したがって、動力源付きリーン車両が定期利用されている間は、前記動力源付きリーン車両を、エネルギー残量を制御する動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置の制御対象から外すことができる。よって、前記動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置の負荷を軽減することができる。
しかも、上述のように定期利用の間にユーザに前記動力源付きリーン車両のエネルギーチャージを行ってもらうことにより、前記動力源付きリーン車両の定期利用期間中は、前記動力源付きリーン車両を単発利用可能なエネルギー残量を確保することができる。よって、前記動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置の負荷をさらに軽減することができる。
さらに、定期利用に単発利用を組み合わせることにより、定期利用のための動力源付きリーン車両と単発利用のための動力源付きリーン車両とをそれぞれ用意する場合に比べて、動力源付きリーン車両の台数を減らすことが可能になる。これにより、エネルギー残量の制御対象である動力源付きリーン車両の台数が減るため、動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置の負荷をより低減することができる。
したがって、上述のように定期利用及び単発利用を組み合わせることにより、エネルギー供給設備に対する依存を低減しつつ、動力源付きリーン車両のエネルギーマネージメントを効率化することができる。
他の観点によれば、本発明の動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置は、以下の構成を含むことが好ましい。前記定期利用割当部は、前記エネルギー残量関連情報取得部で取得された前記エネルギー残量関連情報における前記エネルギー残量に応じて、前記定期利用情報を前記動力源付きリーン車両に割り当てる。
これにより、定期利用要望と動力源付きリーン車両のエネルギー残量に応じて、適切な前記動力源付きリーン車両を定期利用に用いることができる。よって、前記動力源付きリーン車両のエネルギーマネージメントを効率化できる。
他の観点によれば、本発明の動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置は、以下の構成を含むことが好ましい。前記定期利用割当部は、前記エネルギー残量関連情報取得部で取得された前記エネルギー残量関連情報における前記エネルギー残量が第1基準値以下の前記動力源付きリーン車両に、前記定期利用情報を割り当てる。
エネルギー残量が第1基準値以下の動力源付きリーン車両、すなわちエネルギー残量の少ない動力源付きリーン車両をより積極的に定期利用に用いることができる。これにより、エネルギー残量の少ない動力源付きリーン車両に対してユーザにエネルギーチャージを行ってもらうことができる。よって、前記動力源付きリーン車両に対するエネルギーチャージの作業負荷等を軽減できるとともに、動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置が前記動力源付きリーン車両のエネルギー量を管理する負荷も軽減できる。
したがって、前記動力源付きリーン車両のエネルギーマネージメントを効率化できる。
他の観点によれば、本発明の動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置は、以下の構成を含むことが好ましい。前記単発利用割当部は、前記エネルギー残量関連情報における前記エネルギー残量に応じて、前記単発利用情報を前記動力源付きリーン車両に割り当てる。
これにより、動力源付きリーン車両のエネルギー残量に応じて、適切な前記動力源付きリーン車両を単発利用に用いることができる。よって、前記動力源付きリーン車両のエネルギーマネージメントを効率化できる。
他の観点によれば、本発明の動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置は、以下の構成を含むことが好ましい。前記単発利用割当部は、前記エネルギー残量関連情報における前記エネルギー残量が第2基準値以上の前記動力源付きリーン車両に、前記単発利用情報を割り当てる。
エネルギー残量が第2基準値以上の動力源付きリーン車両、すなわちエネルギー残量の多い動力源付きリーン車両を単発利用に用いることにより、前記動力源付きリーン車両のエネルギー量を厳密に管理する必要がない。よって、前記動力源付きリーン車両のエネルギー量を管理する負荷を軽減できる。したがって、前記動力源付きリーン車両のエネルギーマネージメントを効率化することができる。
[エネルギー残量]
本明細書において、エネルギー残量とは、動力源付きリーン車両が充電可能な二次電池を搭載している場合、その二次電池のエネルギーの残量である。より具体的には、前記エネルギー残量は、AhまたはWhなどで表記される二次電池の残りの容量のことである。また、本明細書において、エネルギー残量とは、動力源付きリーン車両が化石燃料で駆動される駆動源を搭載している場合、その搭載されている燃料の残量である。より具体的には、前記エネルギー残量は、体積または重量などで表される燃料の残りの量である。前記燃料には、ガソリン、軽油、水素、LNG、LPGまたはガス燃料などが含まれる。なお、前記エネルギーは、動力源付きリーン車両の駆動に必要なエネルギーであれば、上述の具体例に限定されない。また、動力源付きリーン車両の駆動源がエンジンとモータのハイブリッド式駆動源である場合、前記エネルギー残量は、二次電池の残量及び燃料の残量の両方を含む。なお、本明細書において、エネルギー残量とは、動力源付きリーン車両に残されている全てのエネルギー残量を示す場合がある。また、本明細書において、エネルギー残量とは、動力源付きリーン車両に残されているエネルギーのうち、消費可能なエネルギー残量を示す場合がある。
[エネルギー残量関連情報]
本明細書において、エネルギー残量関連情報とは、上述のエネルギー残量を直接的に示す情報に限定されない。すなわち、前記エネルギー残量関連情報は、前記エネルギー残量の情報でなくてもよい。前記エネルギー残量関連情報は、例えば、車両が走行可能な時間または車両が走行可能な距離など、エネルギー残量と相関関係を示す情報であれば、エネルギー残量に対して間接的なパラメータの情報であっても良い。
[エネルギーマネージメント]
本明細書において、エネルギーマネージメントとは、動力源付きリーン車両が駆動不能な状態まで動力源付きリーン車両のエネルギー残量が低下しないように、エネルギー残量を調整することを意味する。前記エネルギーマネージメントは、動力源付きリーン車両のエネルギー残量及び移動距離に応じて、動力源付きリーン車両を使い分けたり、動力源付きリーン車両にエネルギーチャージを行ったりすることなどを含む。
前記エネルギーマネージメントでは、例えば、複数の動力源付きリーン車両において短距離の移動が多い場合には、各動力源付きリーン車両でバランスよくエネルギーを消費するように、前記複数の動力源付きリーン車両の稼働を調整する一方、前記複数の動力源付きリーン車両において中距離または長距離の移動が多い場合には、エネルギー残量が異なる動力源付きリーン車両を稼働させる。
また、前記エネルギーマネージメントでは、動力源付きリーン車両が駐車可能な複数のベースにおいて、動力源付きリーン車両にエネルギーチャージ可能なベースと、動力源付きリーン車両にエネルギーチャージ不能なベースとが混在している場合、エネルギーチャージが必要な動力源付きリーン車両を、動力源付きリーン車両にエネルギーチャージ可能なベースに優先して駐車させるように、複数の動力源付きリーン車両の稼働を調整する。
また、前記エネルギーマネージメントでは、複数の動力源付きリーン車両に対するエネルギーチャージのタイミングを、前記複数の動力源付きリーン車両の稼働とのバランスを考慮しつつ、調整する。
上述のように、前記エネルギーマネージメントは、複数の動力源付きリーン車両におけるエネルギー消費、動力源付きリーン車両に対するエネルギーチャージのタイミング、動力源付きリーン車両がエネルギーチャージするベース等を、それらのバランスを考慮して、複数の動力源付きリーン車両をエネルギーの観点から管理することを意味する。
なお、本発明は、動力源付きリーン車両用エネルギー量制御装置を、様々な工夫がなされたエネルギー供給設備と組み合わせることで、動力源付きリーン車両のエネルギーマネージメントをより効率化できる。例えば、前記様々な工夫がなされたエネルギー供給設備は、特許文献1で提案された、ベースに設けられた非接触給電装置などを含む。