JP2019084471A - 塗布装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板が帯電することを抑えることができる塗布装置を提供する。【解決手段】基板を保持するステージユニットと、前記ステージユニット上の基板に塗布液を塗布する塗布ユニットと、を備え、前記ステージユニットに保持された基板と、前記塗布ユニットとを相対的に移動させつつ、前記塗布ユニットから塗布液を吐出させることにより基板上に塗布膜を形成する塗布装置であって、前記ステージユニットは、基板を浮上させる浮上ステージ部と、基板を吸着保持する吸着保持部とを有しており、前記浮上ステージ部上に浮上する基板を前記吸着保持部で保持した状態で、前記浮上ステージ部と前記吸着保持部とが一体となって前記塗布ユニットに対して、基板が搬入出される基板入替位置と基板上に塗布液が塗布される塗布位置とに移動する構成とする。【選択図】図1

Description

本発明は、塗布液を吐出する塗布ユニットと基板とを相対的に移動させて、基板上に塗布膜を形成する塗布装置に関するものである。
フラットパネルディスプレイに使用されるレジスト液が均一に塗布された基板の製作にスリットノズルを有する塗布装置が使用されており、プリント基板やパッケージ基板のような配線基板における配線パターン、パワー半導体の絶縁膜パターンの製作にインクジェットノズルを有する塗布装置が使用されている。
これらの塗布装置は、図7に示すように、基板Wを載置するステージ100と、塗布液を吐出する塗布ユニット101とを有しており、塗布ユニット101の塗布器102から塗布液を吐出させながら、基板Wと塗布ユニット101とを相対的に移動させることにより、基板W上に塗布膜が形成されるようになっている(例えば下記特許文献1参照)。
通常、ステージ100には、ロボットハンド103(図7(b)参照)等により前工程から搬送されてきた基板Wを受け取るリフトピン104が設けられている。そして、リフトピン104の先端部分に基板Wが載置されると、リフトピン104がステージ100内に収容され、基板Wがステージ100上に載置される。ステージ100には、吸引孔が形成されており、基板Wがステージ100に載置されると、ステージ100の全面に配置された吸引孔から吸引力が発生し基板Wがステージ100に吸着保持される。この状態で、ステージ100と塗布ユニット101を相対的に移動させつつ、塗布器102から塗布液を吐出することにより基板W上に塗布膜が形成される。その後、吸引孔の吸引力が解除され、リフトピン104により基板Wがステージ100の表面から所定位置まで持ち上げられると、ロボットハンド103が基板Wの下側に入って基板Wを受け取り、基板Wが次工程に搬送される。
特開2005−144376号公報
しかし、上記塗布装置では、基板Wが電気を帯びてしまい、その帯電量が大きいため、基板Wが破損しやすいという問題があった。すなわち、上記塗布装置では、ステージ100上に基板Wが吸引孔に発生する吸引力で全面吸着されており、さらに、基板Wがリフトピン104によりステージ100から持ち上げられることにより、基板Wには接触帯電及び剥離帯電により大きな静電気が発生する。この静電気の発生により、ロボットハンド103が接近した際にスパークが生じて基板W上に設けられたデバイスが破損したり、基板Wそのものが破損したりするという問題があった。
また、静電気の発生により、パーティクルが付着しやすくなり、塗布膜の製膜精度が低下する虞があるという問題もあった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、基板が帯電することを抑えることができる塗布装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために本発明の塗布装置は、基板を保持するステージユニットと、前記ステージユニット上の基板に塗布液を塗布する塗布ユニットと、を備え、前記ステージユニットに保持された基板と、前記塗布ユニットとを相対的に移動させつつ、前記塗布ユニットから塗布液を吐出させることにより基板上に塗布膜を形成する塗布装置であって、前記ステージユニットは、基板を浮上させる浮上ステージ部と、基板を吸着保持する吸着保持部とを有しており、前記浮上ステージ部上に浮上する基板を前記吸着保持部で保持した状態で、前記浮上ステージ部と前記吸着保持部とが前記塗布ユニットに対して、基板が搬入出される基板入替位置と基板上に塗布液が塗布される塗布位置とに移動することを特徴としている。
上記塗布装置によれば、基板が浮上ステージ部によって浮上され、吸着保持部のみで吸着保持されているため、基板を保持する状態において、基板と接触する領域を吸着保持部のみにすることができる。したがって、従来のように基板を保持する状態が基板と全面接触する場合に比べて、接触帯電及び剥離帯電の帯電量を抑えることができ、基板に発生した静電気により、基板上のデバイスや基板自体が破損する問題を回避することができる。
また、前記吸着保持部は、基板の除外領域を吸着保持する構成にしてもよい。
この構成によれば、製品として使用されない除外領域を吸着保持するため、吸着保持部で保持する領域を極力抑えて基板に生じる接触帯電及び剥離帯電の帯電量を抑えることができる。
また、前記浮上ステージ部と前記吸着保持部とが、前記浮上ステージ部の中心を回転中心として回転する構成にしてもよい。
この構成によれば、塗布ユニットがインクジェットで構成されている場合に、塗布ユニットに対して基板を傾斜させることにより、インクジェットのノズルピッチよりも小さいピッチであっても塗布することが可能になり、高精度なパターンに対応することができる。
本発明の塗布装置によれば、基板が帯電することを抑えることができる。
本発明の塗布装置を概略的に示す上面図である。 上記塗布装置の側面図である。 ステージユニットを拡大した正面図である。 インクジェットヘッド部のノズルの配置を示す図である。 吸着保持部の側面図である。 ステージユニットと塗布ユニットの位置関係を示す図であり、(a)はステージユニットが通常状態で移動した状態を示す図であり、(b)はステージユニットが回転機構により塗布ユニットに対して基板を傾斜させて移動した状態を示す図である。 従来の塗布装置を示す図であり、(a)はステージ上に基板が載置された状態を示す図であり、(b)は基板がリフトピンにより持ち上げられた状態を示す図である。
本発明の塗布装置に係る実施の形態を図面を用いて説明する。本実施形態では、塗布ユニット2がインクジェットの場合について説明するが、スリットノズルであってもよく、本発明は、塗布の様態に限定されるものではない。
図1は、塗布装置の一実施形態を示す上面図、図2は、その塗布装置の側面図である。
塗布装置は、図1、図2に示すように、基板Wを載置するステージユニット1と、基板Wにインク(塗布材料)を塗布する塗布ユニット2とを有しており、塗布ユニット2とステージユニット1に載置された基板Wとが相対的に移動しつつ、基板W上にインクを所定の着弾位置に吐出されることにより、基板W上に塗布膜(塗布パターンを含む)が形成される。
なお、以下の説明では、ステージユニット1が移動する方向をX軸方向(主走査方向)、これと水平面上で直交する方向をY軸方向(副走査方向)、X軸およびY軸方向の双方に直交する方向をZ軸方向として説明を進めることとする。
塗布装置は、基台3を有しており、この基台3上にステージユニット1、塗布ユニット2が設けられている。具体的には、基台3上には、ステージユニット1が走行する第1レール部31と塗布ユニット2が走行する第2レール部32とが設けられており、本実施形態では、第1レール部31が第2レール部32の内側に配置されている。これら第1レール部31と第2レール部32とは、X軸方向に延びて形成されており、ステージユニット1、塗布ユニット2がそれぞれ第1レール部31、第2レール部32に沿ってX軸方向に移動しできるように形成されている。本実施形態では、ステージユニット1は、基板入替位置と塗布位置とに移動でき、塗布ユニット2は、塗布位置とメンテナンス位置とに移動できるようになっている。
また、塗布ユニット2は、基板W上に塗布材料であるインクを着弾させて塗布するものであり、塗布材料を吐出するインクジェットヘッド部21と、このインクジェットヘッド部21を支持するガントリ部22とを有している。
このガントリ部22は、略門型形状に形成されており、第1レール部31のY軸方向両外側に配置される脚部22aと、これらの脚部22aを連結しY軸方向に延びるビーム部材22bとを有している。そして、このビーム部材22bにインクジェットヘッド部21が取付けられており、ガントリ部22は、第1レール部31をY軸方向に跨いだ状態でX軸方向に移動可能に取り付けられている。具体的には、脚部22aが第2レール部32にスライド自在に取り付けられており、脚部22aに設けられたリニアモータを駆動制御することにより、ガントリ部22がX軸方向に移動し、任意の位置で停止できるようになっている。本実施形態では、塗布動作が行われる塗布位置と、メンテナンス動作が行われるメンテナンス位置とに停止できるようになっている。なお、塗布動作中は、ガントリ部22は塗布位置で固定されるようになっている。
また、ビーム部材22bは、両脚部22aを連結する柱状部材である。このビーム部材22bには、インクジェットヘッド部21が取付けられている。具体的には、ビーム部材22bのX軸方向中央位置に、インクジェットヘッド部21が取り付けられており、このインクジェットヘッド部21に設けられたノズル23b、24b(図4参照)が第1レール部31に向く姿勢で取付けられている。すなわち、ガントリ部22が塗布位置に位置する状態でステージユニット1が第1レール部31を移動し、ステージユニット1に載置された基板Wがインクジェットヘッド部21直下に位置したときに塗布材料であるインクを吐出することにより基板W上に塗布膜が形成される。
また、インクジェットヘッド部21は、複数のノズル23b、24bを一体化させたものである。本実施形態では、インクジェットヘッド部21は、複数のノズル23bを有する第1ノズルユニット23と、複数のノズル24bを有する第2ノズルユニット24とを有しており、第1ノズルユニット23と第2ノズルユニット24とがX軸方向に互いに隣接して配置された状態で固定されている。本実施形態では、ノズル23bとノズル24bは同じノズルが用いられており、同じ大きさの粒径を吐出できるようになっているが、ノズル23bとノズル24bとで異形ノズルを用いて粒径の異なるインクを吐出できる構成にしてもよい。
このインクジェットヘッド部21は、ビーム部材22bに沿ってY軸方向に第1ノズルユニット23と第2ノズルユニット24とが一体となって形成されている。また、ビーム部22b上にはY軸方向に延びるレール(不図示)が設けられており、このレールにインクジェットヘッド部21がスライド自在に取り付けられている。そして、リニアモータを駆動制御することにより任意の位置に移動、及び、停止できるようになっている。すなわち、インクジェットヘッド部21は、Y軸方向に微少移動できようになっており、基板Wに対してY軸方向の所定位置に塗布材料であるインクを精度よく着弾させることができる。これにより、ガントリ部22が塗布位置に停止した状態で、ステージユニット1がX軸方向に移動しつつ、インクジェットヘッド部21がY軸方向に移動することにより、インクジェットヘッド部21とステージユニット1とが相対的に移動し、インクジェットヘッド部21のノズル23b、24bからインクを吐出することによりステージユニット1上の基板Wの所定位置に精度よくインクを着弾させることができるようになっている。
第1ノズルユニット23は、図4に示すように、ノズル23bを有する複数のヘッドモジュール23aを備えている。本実施形態では、複数のヘッドモジュール23aがY軸方向に沿って配列されており、塗布方向に対して直交する方向に配置されている。ヘッドモジュール23aは、複数のノズル23bを有しており、ノズル23bが一方向に所定の配列ピッチで整列した状態で設けられている。このノズル23bは、汎用性のあるノズルが使用されており、ヘッドモジュール23aに駆動電圧が印加されると、各ノズル23bに共通の駆動電圧が印加され、各ノズル23bから所定の液量のインクが吐出されるようになっている。
また、ヘッドモジュール23aは、それぞれが互いに重複する部分を有するようにずらして配置されている。図4の例では、隣接するヘッドモジュール23aがX軸方向に交互にずらして配置されている。すなわち、これらのヘッドモジュール23aは、ノズル23bの配置間隔とヘッドモジュール23aの両端部分とでは寸法が異なっているため、この両端部分の寸法分を相殺できるようにX軸方向にずらしつつY軸方向に配列される。すなわち、第1ノズルユニット23は、X軸方向に見て通常ノズル23bがY軸方向に等間隔で配置されており、第1ノズルユニット23全体としてX軸方向に見て、すべての通常ノズル23bがY軸方向に沿って一定の配列ピッチで配列され、X軸方向から見てY軸方向に亘って等間隔で配置されている。
なお、第2ノズルユニット24は、第1ノズルユニット23と同じ構成であるため、説明を省略する。
ステージユニット1は、基板Wを保持するものである。ここで、図3は、ステージユニット1を拡大した正面図である。このステージユニット1は、第1レール部31に取り付けられるベース部50と、このベース部50上に配置される浮上ステージ部11と、吸着保持部12とを有している。すなわち、ステージユニット1は、浮上ステージ部11によって浮上させた状態の基板Wを吸着保持部12で吸着保持し、ベース部50が第1レール部31に沿って移動することにより、基板Wを吸着保持した状態でX軸方向に搬送できるようになっている。
浮上ステージ部11は、基板Wを浮上させるものであり、本実施形態ではエア浮上機構を有している。浮上ステージ部11は、ベース部50上に設けられており、1枚の矩形平板形状に形成されている。この浮上ステージ部11は、平滑な基板浮上面11a(図3参照)を有しており、基板浮上面11a全体が所定高さ位置になるように設定されている。そして、浮上ステージ部11は、基板浮上面11aにと搬送させる基板Wとの間に空気層が形成されることにより基板Wを所定高さ位置に浮上させることができるようになっている。具体的には、浮上ステージ部11には、基板浮上面11aに開口する微小な噴出口(不図示)と吸引口(不図示)とが形成されており、噴出口とコンプレッサとが配管で接続され、吸引口と真空ポンプとが配管で接続されている。そして、噴出口から噴出されるエアと吸引口に発生する吸引力とをバランスさせることにより、基板Wが基板浮上面11aから所定高さに水平の姿勢で浮上させることができるようになっている。これにより、基板Wの平面姿勢(平面度という)を高精度に維持した状態で保持できるようになっている。
また、浮上ステージ部11は、そのY軸方向寸法が搬送される基板WのY軸方向寸法よりも小さく形成されており、基板浮上面11a上に基板Wを載置すると、基板浮上面11aから基板WのY軸方向端部がはみ出した状態となる。このはみ出した部分(はみ出し領域T)を後述の吸着保持部12で保持することにより、基板Wを搬送できるようになっている。この浮上ステージ部11のY軸方向寸法は、はみ出し領域Tが吸着保持部1230で保持できる必要最小限の寸法になるように設定されている。本実施形態では、基板Wの除外領域に設定されている。
ベース部50は、浮上ステージ部11を支持するものであり、第1レール部31に沿って走行可能に取り付けられている。ベース部50は、第1レール部31の上面を覆うように設けられている。そして、ベース部50の下面(第1レール部31との対向面)には、エアパッド51が取り付けられており、リニアモータ(不図示)を駆動させることにより、ベース部50が第1レール部31上に浮上した状態で第1レール部31に沿って走行するようになっている。すなわち、リニアモータを駆動制御することにより、ベース部50が第1レール部31上を滑らかに走行し、所定の位置で停止できるようになっている。本実施形態では、基板入替位置と塗布位置とに移動し、それぞれの位置で停止できるように構成されている。すなわち、浮上ステージ部11及び吸着保持部12が一体となって、基板入替位置と塗布位置とに移動し、それぞれの位置で停止できるように構成されている。
また、浮上ステージ部11には、基板Wを昇降動作させる基板昇降機構が設けられている。すなわち、基板浮上面11aには複数のピン孔13が形成されており、このピン孔13にはZ軸方向に昇降動作可能なリフトピン14(図2参照)が埋設されている。これにより、基板Wを搬入、搬出させることができる。すなわち、基板Wの搬入時には、基板入替位置において、基板浮上面11aからリフトピン14を突出させた状態で待機させ、ロボットハンドF等により基板Wが搬入されると突出した状態のリフトピン14の先端部分に基板Wが載置されることにより基板Wがリフトピン14上に保持される。そして、その状態からリフトピン14を下降させてピン孔13に収容させることにより、基板Wを基板浮上面11aに載置することができる。また、基板Wの搬出時には、基板入替位置において、リフトピン14を突出させることにより基板浮上面11aに浮上した基板Wを所定の高さ位置で保持させる。そして、ロボットハンドF等により基板Wの下側から保持することによりリフトピン14からロボットハンドFに基板Wの受け渡しを行うことができるようになっている。
また、吸着保持部12は、基板Wを吸着して保持するものであり、ベース部50に取り付けられている。吸着保持部12は、X軸方向に延びる平板状のフレーム部12aと、このフレーム部12aに取り付けられた吸着部12bとを有している。この吸着部12bは、昇降動作するように設けられており、吸着部12bが昇降動作することにより、浮上ステージ部11上で浮上している基板Wの裏面に対して接離できるようになっている。本実施形態では、図5に示すように、フレーム部12aに昇降機構12cが設けられており、この昇降機構12cの昇降動作により、フレーム部12aと吸着部12bが共に昇降動作するようになっている。
フレーム部12aは、吸着部12bを支持するものであり、ベース部50上に配置されている。すなわち、浮上ステージ部11をY軸方向両側から挟むように配置されており(図3参照)、浮上ステージ部11のX軸方向に沿って配置されている。このフレーム部12aには、吸着部12bが複数個取り付けられており、本実施形態では、フレーム部12aの長手方向に等間隔で配置されている(図5参照)。
吸着部12bは、基板Wを吸着して保持するものであり、直方体のブロック状に形成されている。吸着部12bは、長手方向がX軸方向に沿って配置されており、複数の吸着部12bがフレーム部12aに一列に配列されて取り付けられている。吸着部12bは、上面部12bsが平坦に形成されており、全ての吸着部12bの上面部12bsが同じ高さ位置になるように設定されている。すなわち、吸着部12bは、下端位置と上端位置とに昇降動作する際、この下端位置、及び、上端位置において、全ての吸着部12bの上面部12bsが同じ高さ位置になるように形成されている。そして、上面部12bsには、開口部が形成されており、この開口部に吸引力が発生するように形成されている。したがって、吸着部12bの上面部12bsに基板Wの下面が当接された状態で開口部に吸引力を発生させることにより、基板Wが吸着部12bの上面部12bsに吸着され、吸着部12bの設定された上面部12bsの高さ位置に基板Wが吸着保持されるようになっている。
また、ステージユニット1は、Z軸回りに回転できるように形成されている。本実施形態では、ベース部50にZ軸回りに回転する回転機構53が設けられており、浮上ステージ部11がZ軸周りに回転できるように構成されている。具体的には、ベース部50の浮上ステージ部11が載置される平板部52が第1レール部31と連結される下側部分に対してZ軸回りに回転する回転機構53が設けられており、回転機構53の回転によって平板部52が回転することにより、平板部52に連結される浮上ステージ部11及び吸着保持部12が共通のZ軸回りに回転することができる。すなわち、通常、図6(a)に示すように、基板Wがステージユニット1に吸着保持されたまま、塗布ユニット2側に移動して基板W上に塗布膜が形成されるが、図6(b)に示すように、基板Wがステージユニット1に吸着保持されたまま、浮上ステージ部11の中心軸回りに回転させることができる。そして、インクジェットヘッド部21に対して、基板Wを所定角度を有したまま塗布ユニット2側に移動させて基板W上に塗布膜を形成することができる。これにより、インクジェットヘッド部21のノズル23b、24bのそれぞれの配列ピッチよりも小さいピッチでインクを着弾させることができ、高精細に塗布膜を形成できるようになっている。
また、ステージユニット1のX軸方向反対側には、メンテナンスユニット6が設けられている。このメンテナンスユニット6は、インクジェットヘッド部21のノズル23b、24bの保守作業を行うものである。メンテナンスユニット6には、洗浄装置、拭き取り装置、排液トレイが設けられており、定期的にこれらを用いて保守作業が行われる。具体的には、メンテナンス動作時には、ガントリ部22が第2レール部32を塗布位置からメンテナンス位置まで移動し、洗浄装置によりインクジェットヘッド部21のノズル面が洗浄される。そして、拭き取り装置により、ノズル面に付着した洗浄液等が拭き取られた後、排液トレイ上でブリード動作、フラッシング動作が行われ、インクジェットヘッド部21のノズル23b、24bの回復が行われる。一連の保守作業が終了するとガントリ部22が塗布位置に移動し、次の塗布工程に備えるようになっている。
上記実施形態の塗布装置によれば、基板Wが浮上ステージ部11によって浮上され、吸着保持部12のみで吸着保持されているため、基板Wを保持する状態において、基板Wと接触する領域を吸着保持部12のみにすることができる。したがって、従来のように基板Wを保持する状態が基板Wと全面接触する場合に比べて、接触帯電及び剥離帯電の帯電量を抑えることができ、基板Wに発生した静電気により、基板W上のデバイスや基板W自体が破損する問題を回避することができる。
また、上記実施形態では、浮上ステージ部11と吸着保持部12とが一体となって回転する例について説明したが、塗布ユニット2がスリットノズル等の場合には、塗布ユニット2に対して基板Wを回転させる必要がないため、回転機構53を省略してもよい。
また、上記実施形態では、メンテナンス動作の際、塗布ユニット2がメンテナンスユニット6側(メンテナンス位置)に移動する例について説明したが、塗布ユニット2が固定され、メンテナンスユニット6が塗布ユニット2に移動してメンテナンス動作を行うように構成してもよい。
また、上記実施形態では、基板Wを浮上させる手段としてエア浮上である場合について説明したが、浮上ステージ部11を超音波振動させて基板Wを浮上させる構成であってもよい。
また、上記実施形態では、浮上ステージ部11及び吸着保持部12が一体となって塗布ユニット2に対して相対的に移動する例について説明したが、浮上ステージ部11の駆動部と吸着保持部12の駆動部とを別々に構成し、浮上ステージ部11と吸着保持部12とが同調して移動するものであってもよい。
また、上記実施形態では、浮上ステージ部11と吸着保持部12とが一体となり、同調して移動する例について説明したが、基板Wが浮上ステージ部11上を浮上する状態を維持する程度に浮上ステージ部11と吸着保持部12とが相対的に変位するものであってもよい。
1 ステージユニット
2 塗布ユニット
11 浮上ステージ部
12 吸着保持部
50 ベース部
53 回転機構
W 基板

Claims (3)

  1. 基板を保持するステージユニットと、
    前記ステージユニット上の基板に塗布液を塗布する塗布ユニットと、
    を備え、前記ステージユニットに保持された基板と、前記塗布ユニットとを相対的に移動させつつ、前記塗布ユニットから塗布液を吐出させることにより基板上に塗布膜を形成する塗布装置であって、
    前記ステージユニットは、基板を浮上させる浮上ステージ部と、基板を吸着保持する吸着保持部とを有しており、前記浮上ステージ部上に浮上する基板を前記吸着保持部で保持した状態で、前記浮上ステージ部と前記吸着保持部とが前記塗布ユニットに対して、基板が搬入出される基板入替位置と基板上に塗布液が塗布される塗布位置とに移動することを特徴とする塗布装置。
  2. 前記吸着保持部は、基板の除外領域を吸着保持することを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  3. 前記浮上ステージ部と前記吸着保持部とが、前記浮上ステージ部の中心を回転中心として回転することを特徴とする塗布装置。
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