JP2019081943A - 表面処理銅箔、銅張積層板及びプリント配線板 - Google Patents

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Abstract

【課題】ファインピッチ化に適した高エッチングファクタの回路パターンを形成することが可能な表面処理銅箔及び銅張積層板を提供する。【解決手段】銅箔2と、銅箔2の一方の面に形成された第1表面処理層3とを有する表面処理銅箔1である。この表面処理銅箔1の第1表面処理層3は、Ni付着量が20〜200μg/dm2、Zn付着量が20〜1000μg/dm2である。また、銅張積層板10は、表面処理銅箔1と、表面処理銅箔1の第1表面処理層3に接着された絶縁基材11とを備える。【選択図】図1

Description

本開示は、表面処理銅箔、銅張積層板及びプリント配線板に関する。
近年、電子機器の小型化、高性能化などのニーズの増大に伴い、電子機器に搭載されるプリント配線板に対する回路パターン(「導体パターン」ともいう)のファインピッチ化(微細化)が要求されている。
プリント配線板の製造方法としては、サブトラクティブ法、セミアディティブ法などの様々な方法が知られている。その中でもサブトラクティブ法では、銅箔に絶縁基材を接着させて銅張積層板を形成した後、銅箔表面にレジストを塗布及び露光して所定のレジストパターンを形成し、レジストパターンが形成されていない部分(不要部)をエッチングにて除去することによって回路パターンが形成される。
上記のファインピッチ化の要求に対し、例えば、特許文献1には、銅箔の表面に銅−コバルト−ニッケル合金めっきによる粗化処理を行った後、コバルト−ニッケル合金めっき層を形成し、更に亜鉛−ニッケル合金めっき層を形成することにより、回路パターンのファインピッチ化が可能な表面処理銅箔が得られることが記載されている。
特許第2849059号公報
しかしながら、従来の表面処理銅箔は、表面処理層(めっき層)のエッチング速度が銅箔のエッチング速度に比べて遅いため、銅箔表面(トップ)から絶縁基材(ボトム)側に向かって末広がりにエッチングされてしまい、回路パターンのエッチングファクタが低下するという問題がある。そして、回路パターンのエッチングファクタが低いと、隣接する回路間のスペースを広くする必要があるため、回路パターンのファインピッチ化が難しくなる。
本発明の実施形態は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、ファインピッチ化に適した高エッチングファクタの回路パターンを形成することが可能な表面処理銅箔及び銅張積層板を提供することを目的とする。
また、本発明の実施形態は、高エッチングファクタの回路パターンを有するプリント配線板を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の問題を解決すべく鋭意研究を行った結果、銅箔の一方の面に形成された表面処理層において、エッチング液に溶解し難いNiの付着量と、エッチング液に溶解し易いZnの付着量とを特定の範囲に制御することにより、回路パターンのエッチングファクタを高め得ることを見出し、本発明の実施形態に至った。
すなわち、本発明の実施形態は、銅箔と、前記銅箔の一方の面に形成された第1表面処理層とを有し、前記第1表面処理層は、Ni付着量が20〜200μg/dm2、Zn付着量が20〜1000μg/dm2である表面処理銅箔に関する。
また、本発明の実施形態は、表面処理銅箔と、前記表面処理銅箔の第1表面処理層に接着された絶縁基材とを備える銅張積層板に関する。
さらに、本発明の実施形態は、前記銅張積層板の前記表面処理銅箔をエッチングして形成された回路パターンを備えるプリント配線板に関する。
本発明の実施形態によれば、ファインピッチ化に適した高エッチングファクタの回路パターンを形成することが可能な表面処理銅箔及び銅張積層板を提供することができる。
また、本発明の実施形態によれば、高エッチングファクタの回路パターンを有するプリント配線板を提供することができる。
本発明の実施形態の表面処理銅箔を用いた銅張積層板の断面図である。 第2表面処理層をさらに有する本発明の実施形態の表面処理銅箔を用いた銅張積層板の断面図である。 サブトラクティブ法によるプリント配線板の製造方法を説明するための断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されて解釈されるべきものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、改良などを行うことができる。この実施形態に開示されている複数の構成要素は、適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、この実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよいし、異なる実施形態の構成要素を適宜組み合わせてもよい。
図1は、本発明の実施形態の表面処理銅箔を用いた銅張積層板の断面図である。
表面処理銅箔1は、銅箔2と、銅箔2の一方の面に形成された第1表面処理層3とを有する。また、銅張積層板10は、表面処理銅箔1と、表面処理銅箔1の第1表面処理層3に接着された絶縁基材11とを有する。
第1表面処理層3は、付着元素としてNi及びZnを少なくとも含む。
Niはエッチング液に溶解し難い成分であるため、第1表面処理層3のNi付着量を200μg/dm2以下に制御することにより、第1表面処理層3がエッチング液に溶解し易くなる。その結果、回路パターンのエッチングファクタを高めることが可能になる。このエッチングファクタを安定して高める観点からは、第1表面処理層3のNi付着量を、好ましくは180μg/dm2以下、より好ましくは100μg/dm2以下に制御する。一方、第1表面処理層3による所定の効果(例えば、耐熱性など)を確保する観点から、第1表面処理層3のNi付着量を20μg/dm2以上に制御する。
また、回路パターンを形成した後には金めっきなどの表面処理が行われることがあるが、その前処理として、回路パターンの表面から不要な物質を取り除くソフトエッチングを行うと、回路パターンのエッジ部にソフトエッチング液が染み込むことがある。Niは、このソフトエッチング液の染み込みを抑制する効果がある。この効果を十分に確保する観点からは、第1表面処理層3のNi付着量を、30μg/dm2以上に制御することが好ましく、40μg/dm2以上に制御することがより好ましい。
Znはエッチング液に溶解し易いため、比較的多く付着させることができる。そのため、第1表面処理層3のZn付着量を1000μg/dm2以下に制御することにより、第1表面処理層3が溶解し易くなる結果、回路パターンのエッチングファクタを高めることが可能になる。このエッチングファクタを安定して高める観点からは、第1表面処理層3のZn付着量を、好ましくは700μg/dm2以下、より好ましくは600μg/dm2以下に制御する。一方、第1表面処理層3による所定の効果(例えば、耐熱性、耐薬品性など)を確保する観点から、第1表面処理層3のZn付着量を20μg/dm2以上、好ましくは100μg/dm2以上、より好ましくは300μg/dm2以上に制御する。例えば、Znは銅の熱拡散を防止するバリア効果があるため、粗化粒子及び銅箔中の銅が熱拡散によって表層に出てくることを抑制することができる。その結果、銅がソフトエッチング液などの薬液に直接触れ難くなるため、回路パターンのエッジ部にソフトエッチング液が染み込むことを抑制することが可能になる。
第1表面処理層3は、付着元素として、Ni及びZn以外にCo、Crなどの元素を含むことができる。
第1表面処理層3のCo付着量は、第1表面処理層3の種類に依存するため特に限定されないが、好ましくは1500μg/dm2以下、より好ましくは500μg/dm2以下、さらに好ましくは100μg/dm2以下、特に好ましくは30μg/dm2以下である。第1表面処理層3のCo付着量を上記範囲内とすることにより、回路パターンのエッチングファクタを安定して高めることができる。なお、Co付着量の下限は、特に限定されないが、典型的に0.1μg/dm2、好ましくは0.5μg/dm2である。
また、Coは磁性金属であるため、第1表面処理層3のCo付着量を特に100μg/dm2以下、好ましくは0.5〜100μg/dm2に抑えることにより、高周波特性に優れたプリント配線板を作製可能な表面処理銅箔1を得ることができる。
第1表面処理層3のCr付着量は、第1表面処理層3の種類に依存するため特に限定されないが、好ましくは500μg/dm2以下、より好ましくは0.5〜300μg/dm2、さらに好ましくは1〜100μg/dm2である。第1表面処理層3のCr付着量を上記範囲内とすることにより、防錆効果を得るととともに、回路パターンのエッチングファクタを安定して高めることができる。
第1表面処理層3のRzは、特に限定されないが、好ましくは0.3〜1.5μm、より好ましくは0.4〜1.2μm、さらに好ましくは0.5〜0.9μmである。第1表面処理層3のRzを上記範囲内とすることにより、絶縁基材11との接着性を向上させることができる。
ここで、本明細書において「Rz」とは、JIS B0601:1994に規定される十点平均粗さを意味する。
第1表面処理層3の種類は、Ni付着量及びZn付着量が上記の範囲内であれば特に限定されず、当該技術分野において公知の各種表面処理層を用いることができる。表面処理層の例としては、粗化処理層、耐熱層、防錆層、クロメート処理層、シランカップリング処理層などが挙げられる。これらの層は、単一又は2種以上を組み合わせて用いることができる。その中でも第1表面処理層3は、絶縁基材11との接着性の観点から、粗化処理層を有することが好ましい。
ここで、本明細書において「粗化処理層」とは、粗化処理によって形成される層であり、粗化粒子の層を含む。また、粗化処理では、前処理として通常の銅メッキなどが行われたり、仕上げ処理として粗化粒子の脱落を防止するために通常の銅メッキなどが行われたりする場合があるが、本明細書における「粗化処理層」は、これらの前処理及び仕上げ処理によって形成される層を含む。
粗化粒子としては、特に限定されないが、銅、ニッケル、コバルト、リン、タングステン、ヒ素、モリブデン、クロム及び亜鉛からなる群から選択されたいずれかの単体又はいずれか1種以上を含む合金から形成することができる。また、粗化粒子を形成した後、更にニッケル、コバルト、銅、亜鉛の単体又は合金などで二次粒子及び三次粒子を設ける粗化処理を行うこともできる。
粗化処理層は、電気めっきによって形成することができる。その条件は、特に限定されないが、典型的な条件は以下の通りである。また、電気めっきは2段階に分けて行ってもよい。
めっき液組成:10〜20g/LのCu、50〜100g/Lの硫酸
めっき液温度:25〜50℃
電気めっき条件:電流密度1〜60A/dm2、時間1〜10秒
耐熱層及び防錆層としては、特に限定されず、当該技術分野において公知の材料から形成することができる。なお、耐熱層は防錆層としても機能することがあるため、耐熱層及び防錆層として、耐熱層及び防錆層の両方の機能を有する1つの層を形成してもよい。
耐熱層及び/又は防錆層としては、ニッケル、亜鉛、錫、コバルト、モリブデン、銅、タングステン、リン、ヒ素、クロム、バナジウム、チタン、アルミニウム、金、銀、白金族元素、鉄、タンタルの群から選択される1種以上の元素(金属、合金、酸化物、窒化物、硫化物などのいずれの形態であってもよい)を含む層であることができる。耐熱層及び/又は防錆層の例としては、ニッケル−亜鉛合金を含む層が挙げられる。
耐熱層及び防錆層は、電気めっきによって形成することができる。その条件は、特に限定されないが、典型的な耐熱層(Ni−Zn層)の条件は以下の通りである。
めっき液組成:1〜30g/LのNi、1〜30g/LのZn
めっき液pH:2〜5
めっき液温度:30〜50℃
電気めっき条件:電流密度1〜10A/dm2、時間0.1〜5秒
クロメート処理層としては、特に限定されず、当該技術分野において公知の材料から形成することができる。
ここで、本明細書において「クロメート処理層」とは、無水クロム酸、クロム酸、二クロム酸、クロム酸塩又は二クロム酸塩を含む液で形成された層を意味する。クロメート処理層は、コバルト、鉄、ニッケル、モリブデン、亜鉛、タンタル、銅、アルミニウム、リン、タングステン、錫、砒素、チタンなどの元素(金属、合金、酸化物、窒化物、硫化物などのいずれの形態であってもよい)を含む層であることができる。クロメート処理層の例としては、無水クロム酸又は二クロム酸カリウム水溶液で処理したクロメート処理層、無水クロム酸又は二クロム酸カリウム及び亜鉛を含む処理液で処理したクロメート処理層などが挙げられる。
クロメート処理層は、浸漬クロメート処理によって形成することができる。その条件は、特に限定されないが、典型的なクロメート処理層の条件は以下の通りである。
めっき液組成:1〜10g/LのK2Cr27、0.01〜10g/LのZn
めっき液pH:2〜5
めっき液温度:30〜50℃
シランカップリング処理層としては、特に限定されず、当該技術分野において公知の材料から形成することができる。
ここで、本明細書において「シランカップリング処理層」とは、シランカップリング剤で形成された層を意味する。
シランカップリング剤としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。シランカップリング剤の例としては、アミノ系シランカップリング剤、エポキシ系シランカップリング剤、メルカプト系シランカップリング剤などが挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、表面処理銅箔1は、図2に示すように、銅箔2の他方の面に形成された第2表面処理層4をさらに有することができる。
第2表面処理層4の種類は、特に限定されず、第1表面処理層3と同様に、当該技術分野において公知の各種表面処理層を用いることができる。また、第2表面処理層4の種類は、第1表面処理層3と同一であっても異なっていてもよい。
第2表面処理層4は、付着元素として、Ni、Zn、Crなどの元素を含むことができる。
第2表面処理層4のNi付着量に対する第1表面処理層3のNi付着量の比は、好ましくは0.01〜2.5、より好ましくは0.6〜2.2である。Niはエッチング液に溶解し難い成分であるため、Ni付着量の比を上記の範囲とすることにより、銅張積層板10をエッチングする際に、回路パターンのボトム側となる第1表面処理層3の溶解を促進すると共に、回路パターンのトップ側となる第2表面処理層4の溶解を抑制することができる。そのため、トップ幅とボトム幅との差が小さく、エッチングファクタが高い回路パターンを得ることが可能になる。
第2表面処理層4のNi付着量は、第2表面処理層4の種類に依存するため特に限定されないが、好ましくは0.1〜500μg/dm2、より好ましくは0.5〜200μg/dm2、さらに好ましくは1〜100μg/dm2である。第2表面処理層4のNi付着量を上記範囲内とすることにより、回路パターンのエッチングファクタを安定して高めることができる。
第2表面処理層4のZn付着量は、第2表面処理層4の種類に依存するため特に限定されないが、第2表面処理層4にZnが含有される場合、好ましくは10〜1000μg/dm2、より好ましくは50〜500μg/dm2、さらに好ましくは100〜300μg/dm2である。第2表面処理層4のZn付着量を上記範囲内とすることにより、耐熱性及び耐薬品性の効果を得るとともに、回路パターンのエッチングファクタを安定して高めることができる。
第2表面処理層4のCr付着量は、第2表面処理層4の種類に依存するため特に限定されないが、第2表面処理層4にCrが含有される場合、好ましくは0μg/dm2超過500μg/dm2以下、より好ましくは0.1〜100μg/dm2、さらに好ましくは1〜50μg/dm2である。第2表面処理層4のCr付着量を上記範囲内とすることにより、防錆効果を得るとともに、回路パターンのエッチングファクタを安定して高めることができる。
銅箔2としては、特に限定されず、電解銅箔又は圧延銅箔のいずれであってもよい。電解銅箔は、硫酸銅メッキ浴からチタン又はステンレスのドラム上に銅を電解析出させることによって一般に製造されるが、ドラム側に形成される平坦なS面(シャイン面)と、S面の反対側に形成されるM面(マット面)とを有する。一般に、電解銅箔のM面は凹凸を有しているため、第1表面処理層3を電解銅箔のM面、第2表面処理層4を電解銅箔のS面に形成することにより、第1表面処理層3と絶縁基材11との接着性を高めることができる。
銅箔2の材料としては、特に限定されないが、銅箔2が圧延銅箔の場合、プリント配線板の回路パターンとして通常使用されるタフピッチ銅(JIS H3100 合金番号C1100)、無酸素銅(JIS H3100 合金番号C1020又はJIS H3510 合金番号C1011)などの高純度の銅を用いることができる。また、例えば、Sn入り銅、Ag入り銅、Cr、Zr又はMgなどを添加した銅合金、Ni及びSiなどを添加したコルソン系銅合金のような銅合金も用いることができる。なお、本明細書において「銅箔2」とは、銅合金箔も含む概念である。
銅箔2の厚みは、特に限定されないが、例えば1〜1000μm、或いは1〜500μm、或いは1〜300μm、或いは3〜100μm、或いは5〜70μm、或いは6〜35μm、或いは9〜18μmとすることができる。
上記のような構成を有する表面処理銅箔1は、当該技術分野において公知の方法に準じて製造することができる。ここで、第1表面処理層3及び第2表面処理層4のNi付着量、Ni付着量の比は、例えば、形成する表面処理層の種類、厚みなどを変えることによって制御することができる。また、第1表面処理層3のRzは、例えば、第1表面処理層3の形成条件などを調整することによって制御することができる。
銅張積層板10は、表面処理銅箔1の第1表面処理層3に絶縁基材11を接着することによって製造することができる。
絶縁基材11としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。絶縁基材11の例としては、紙基材フェノール樹脂、紙基材エポキシ樹脂、合成繊維布基材エポキシ樹脂、ガラス布・紙複合基材エポキシ樹脂、ガラス布・ガラス不織布複合基材エポキシ樹脂、ガラス布基材エポキシ樹脂、ポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、液晶ポリマー、フッ素樹脂などが挙げられる。
表面処理銅箔1と絶縁基材11との接着方法としては、特に限定されず、当該技術分野において公知の方法に準じて行うことができる。例えば、表面処理銅箔1と絶縁基材11とを積層させて熱圧着すればよい。
上記のようにして製造された銅張積層板10は、プリント配線板の製造に用いることができる。プリント配線板の製造方法としては、特に限定されず、サブトラクティブ法、セミアディティブ法などの公知の方法を用いることができる。その中でも銅張積層板10は、サブトラクティブ法で用いるのに最適である。
図3は、サブトラクティブ法によるプリント配線板の製造方法を説明するための断面図である。
図3において、まず、銅張積層板10の表面処理銅箔1の表面にレジストを塗布、露光及び現像することによって所定のレジストパターン20を形成する(工程(a))。次に、レジストパターン20が形成されていない部分(不要部)の表面処理銅箔1をエッチングによって除去する(工程(b))。最後に、表面処理銅箔1上のレジストパターン20を除去する(工程(c))。
なお、このサブトラクティブ法における各種条件は、特に限定されず、当該技術分野において公知の条件に準じて行うことができる。
以下、本発明の実施形態を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
厚さ12μmの圧延銅箔(JX金属社製HA−V2箔)を準備し、一方の面に第1表面処理層として粗化処理層、耐熱層及びクロメート処理層を順次形成すると共に、他方の面に第2表面処理層として耐熱層及びクロメート処理層を順次形成することによって表面処理銅箔を得た。各層を形成するための条件は下記の通りである。
<第1表面処理層の粗化処理層>
電気めっきによって粗化処理層を形成した。電気めっきは2段階に分けて行った。
(1段目の条件)
めっき液組成:11g/LのCu、50g/Lの硫酸
めっき液温度:25℃
電気めっき条件:電流密度45.0A/dm2、時間1.4秒
(2段目の条件)
めっき液組成:20g/LのCu、100g/Lの硫酸
めっき液温度:50℃
電気めっき条件:電流密度4.1A/dm2、時間2.8秒
<第1表面処理層の耐熱層>
電気めっきによって耐熱層を形成した。
めっき液組成:23.5g/LのNi、4.5g/LのZn
めっき液pH:3.6
めっき液温度:40℃
電気めっき条件:電流密度2.1A/dm2、時間0.7秒
<第1表面処理層のクロメート処理層>
電気めっきによってクロメート処理層を形成した。
めっき液組成:3.0g/LのK2Cr27、0.33g/LのZn
めっき液pH:3.6
めっき液温度:50℃
電気めっき条件:電流密度2.1A/dm2、時間1.4秒
<第2表面処理層の耐熱層>
電気めっきによって耐熱層を形成した。
めっき液組成:23.5g/LのNi、4.5g/LのZn
めっき液pH:3.6
めっき液温度:40℃
電気めっき条件:電流密度2.1A/dm2、時間0.7秒
<第2表面処理層のクロメート処理層>
浸漬クロメート処理によってクロメート処理層を形成した。
クロメート液組成:3.0g/LのK2Cr27、0.33g/LのZn
クロメート液pH:3.6
クロメート液温度:50℃
(実施例2)
第1表面処理層の粗化処理層の形成条件を下記の通りに変更したこと以外は実施例1と同様にして表面処理銅箔を得た。
<第1表面処理層の粗化処理層>
電気めっきによって粗化処理層を形成した。電気めっきは2段階に分けて行った。
(1段目の条件)
めっき液組成:11g/LのCu、50g/Lの硫酸
めっき液温度:25℃
電気めっき条件:電流密度42.7A/dm2、時間1.4秒
(2段目の条件)
めっき液組成:20g/LのCu、100g/Lの硫酸
めっき液温度:50℃
電気めっき条件:電流密度3.8A/dm2、時間2.8秒
(比較例1)
厚さ12μmの圧延銅箔(JX金属社製HA−V2箔)を準備し、一方の面に第1表面処理層として粗化処理層、耐熱層(1)、耐熱層(2)及びクロメート処理層を順次形成すると共に、他方の面に第2表面処理層として耐熱層及びクロメート処理層を順次形成することによって表面処理銅箔を得た。各層を形成するための条件は下記の通りである。
<第1表面処理層の粗化処理層>
電気めっきによって粗化処理層を形成した。
めっき液組成:15g/LのCu、7.5g/LのCo、9.5g/LのNi
めっき液pH:2.4
めっき液温度:36℃
電気めっき条件:電流密度32.9A/dm2、時間1.8秒
<第1表面処理層の耐熱層(1)>
電気めっきによって耐熱層(1)を形成した。
めっき液組成:3g/LのCo、13g/LのNi
めっき液pH:2.0
めっき液温度:50℃
電気めっき条件:電流密度18.4A/dm2、時間0.4秒
<第1表面処理層の耐熱層(2)>
電気めっきによって耐熱層(2)を形成した。
めっき液組成:23.5g/LのNi、4.5g/LのZn
めっき液pH:3.6
めっき液温度:40℃
電気めっき条件:電流密度3.5A/dm2、時間0.4秒
<第1表面処理層のクロメート処理層>
浸漬クロメート処理によってクロメート処理層を形成した。
クロメート液組成:3g/LのK2Cr27、0.33g/LのZn
クロメート液pH:3.65
クロメート液温度:50℃
<第2表面処理層の耐熱層>
電気めっきによって耐熱層を形成した。
めっき液組成:23.5g/LのNi、4.5g/LのZn
めっき液pH:3.6
めっき液温度:40℃
電気めっき条件:電流密度4.1A/dm2、時間0.4秒
<第2表面処理層のクロメート処理層>
浸漬クロメート処理によってクロメート処理層を形成した。
クロメート液組成:3g/LのK2Cr27、0.33g/LのZn
クロメート液pH:3.65
クロメート液温度:50℃
(比較例2)
第1表面処理層の粗化処理層及び耐熱層(1)の形成条件を下記の通りに変更したこと以外は比較例1と同様にして表面処理銅箔を得た。
<第1表面処理層の粗化処理層>
電気めっきによって粗化処理層を形成した。
めっき液組成:15g/LのCu、7.5g/LのCo、9.5g/LのNi
めっき液pH:2.4
めっき液温度:36℃
電気めっき条件:電流密度31.5A/dm2、時間1.8秒
<第1表面処理層の耐熱層(1)>
電気めっきによって耐熱層(1)を形成した。
めっき液組成:3g/LのCo、13g/LのNi
めっき液pH:2.0
めっき液温度:50℃
電気めっき条件:電流密度19.1A/dm2、時間0.4秒
(比較例3)
第1表面処理層の粗化処理層、耐熱層(1)及びクロメート処理層の形成条件、並びに第2表面処理層の耐熱層及びクロメート処理層を下記の通りに変更したこと以外は比較例1と同様にして表面処理銅箔を得た。
<第1表面処理層の粗化処理層>
電気めっきによって粗化処理層を形成した。
めっき液組成:15g/LのCu、7.5g/LのCo、9.5g/LのNi
めっき液pH:2.4
めっき液温度:36℃
電気めっき条件:電流密度36.5A/dm2、時間0.9秒
<第1表面処理層の耐熱層(1)>
電気めっきによって耐熱層(1)を形成した。
めっき液組成:3g/LのCo、13g/LのNi
めっき液pH:2.0
めっき液温度:50℃
電気めっき条件:電流密度22.2A/dm2、時間0.4秒
<第1表面処理層のクロメート処理層>
電気めっきによってクロメート処理層を形成した。
めっき液組成:3g/LのK2Cr27、0.33g/LのZn
めっき液pH:3.65
めっき液温度:50℃
電気めっき条件:電流密度1.1A/dm2、時間0.8秒
<第2表面処理層の耐熱層>
電気めっきによって耐熱層を形成した。
めっき液組成:23.5g/LのNi、4.5g/LのZn
めっき液pH:3.6
めっき液温度:40℃
電気めっき条件:電流密度2.6A/dm2、時間0.4秒
<第2表面処理層のクロメート処理層>
電気めっきによってクロメート処理層を形成した。
めっき液組成:3g/LのK2Cr27、0.33g/LのZn
めっき液pH:3.65
めっき液温度:50℃
電気めっき条件:電流密度1.2A/dm2、時間0.4秒
上記の実施例1〜2及び比較例1〜3で得られた表面処理銅箔について、下記の評価を行った。
<第1表面処理層及び第2表面処理層における各元素の付着量の測定>
Ni、Zn及びCoの付着量は、各表面処理層を濃度20質量%の硝酸に溶解し、VARIAN社製の原子吸光分光光度計(型式:AA240FS)を用いて原子吸光法で定量分析を行うことによって測定した。また、Crの付着量は各表面処理層を濃度7質量%の塩酸に溶解し、上記と同様に原子吸光法で定量分析を行うことによって測定した。
<表面処理銅箔の第1表面処理層のRzの測定>
株式会社小坂研究所製の接触粗さ計Surfcorder SE−3Cを用い、JIS B0601:1994に準拠してRz(十点平均粗さ)を測定した。この測定は、測定基準長さを0.8mm、評価長さを4mm、カットオフ値を0.25mm、送り速さを0.1mm/秒とし、表面処理銅箔の幅方向に測定位置を変えて10回行い、10回の測定値の平均値を評価結果とした。
<エッチングファクタの評価>
表面処理銅箔の第1表面処理層上にポリイミド基板を積層して300℃で1時間加熱して圧着させることによって銅張積層板を作製した。次に、表面処理銅箔の第2表面処理層上に感光性レジストを塗布して露光及び現像することにより、L/S=29μm/21μm幅のレジストパターンを形成した。その後、表面処理銅箔の露出部(不要部)をエッチングによって除去することにより、L/S=25μm/25μm幅の銅の回路パターンを有するプリント配線板を得た。なお、前記回路パターンのL及びSの幅は、回路のボトム面、すなわちポリイミド基板に接している面の幅である。エッチングはスプレーエッチングを用いて下記の条件にて行った。
エッチング液:塩化銅エッチング液(塩化銅(II)2水和物400g/L、35%塩酸として200ml/L)
液温:45℃
スプレー圧:0.18MPa
次に、形成された回路パターンをSEM観察し、下記の式に基づいてエッチングファクタ(EF)を求めた。
EF=回路高さ/{(回路ボトム幅−回路トップ幅)/2}
エッチングファクタは、数値が大きいほど回路側面の傾斜角が大きいことを意味する。
上記の評価結果を表1に示す。
EFの値は各実施例及び比較例につき5回実験した結果の平均値である。
上記の評価結果を表1に示す。
表1に示されるように、第1表面処理層においてNi付着量が20〜200μg/dm2及びZn付着量が20〜1000μg/dm2である実施例1及び2の表面処理銅箔は、Ni付着量が当該範囲外の比較例1〜3に比べてエッチングファクタ(EF)が高かった。
(実施例3)
厚さ12μmの圧延銅箔(JX金属社製HA−V2箔)を準備し、一方の面に第1表面処理層として粗化処理層、耐熱層及びクロメート処理層を順次形成すると共に、他方の面に第2表面処理層として耐熱層及びクロメート処理層を順次形成することによって表面処理銅箔を得た。各層を形成するための条件は下記の通りである。
<第1表面処理層の粗化処理層>
電気めっきによって粗化処理層を形成した。電気めっきは2段階に分けて行った。
(1段目の条件)
めっき液組成:11g/LのCu、50g/Lの硫酸
めっき液温度:25℃
電気めっき条件:電流密度42.7A/dm2、時間1.4秒
(2段目の条件)
めっき液組成:20g/LのCu、100g/Lの硫酸
めっき液温度:50℃
電気めっき条件:電流密度3.8A/dm2、時間2.8秒
<第1表面処理層の耐熱層>
電気めっきによって耐熱層を形成した。
めっき液組成:23.5g/LのNi、4.5g/LのZn
めっき液pH:3.6
めっき液温度:40℃
電気めっき条件:電流密度1.1A/dm2、時間0.7秒
<第1表面処理層のクロメート処理層>
電気めっきによってクロメート処理層を形成した。
めっき液組成:3g/LのK2Cr27、0.33g/LのZn
めっき液pH:3.65
めっき液温度:50℃
電気めっき条件:電流密度2.1A/dm2、時間1.4秒
<第2表面処理層の耐熱層>
電気めっきによって耐熱層を形成した。
めっき液組成:23.5g/LのNi、4.5g/LのZn
めっき液pH:3.6
めっき液温度:40℃
電気めっき条件:電流密度2.8A/dm2、時間0.7秒
<第2表面処理層のクロメート処理層>
浸漬クロメート処理によってクロメート処理層を形成した。
クロメート液組成:3g/LのK2Cr27、0.33g/LのZn
クロメート液pH:3.65
クロメート液温度:50℃
(実施例4)
第1表面処理層の耐熱層の形成条件を下記の通りに変更したこと以外は実施例3と同様にして表面処理銅箔を得た。
<第1表面処理層の耐熱層>
電気めっきによって耐熱層を形成した。
めっき液組成:23.5g/LのNi、4.5g/LのZn
めっき液pH:3.6
めっき液温度:40℃
電気めっき条件:電流密度2.1A/dm2、時間0.7秒
(実施例5)
第1表面処理層の耐熱層の形成条件を下記の通りに変更したこと以外は実施例3と同様にして表面処理銅箔を得た。
<第1表面処理層の耐熱層>
電気めっきによって耐熱層を形成した。
めっき液組成:23.5g/LのNi、4.5g/LのZn
めっき液pH:3.6
めっき液温度:40℃
電気めっき条件:電流密度2.6A/dm2、時間0.7秒
(実施例6)
第1表面処理層の耐熱層の形成条件を下記の通りに変更したこと以外は実施例3と同様にして表面処理銅箔を得た。
<第1表面処理層の耐熱層>
電気めっきによって耐熱層を形成した。
めっき液組成:23.5g/LのNi、4.5g/LのZn
めっき液pH:3.6
めっき液温度:40℃
電気めっき条件:電流密度4.2A/dm2、時間0.7秒
(実施例7)
第2表面処理層の耐熱層の形成条件を下記の通りに変更したこと以外は実施例4と同様にして表面処理銅箔を得た。
<第2表面処理層の耐熱層>
電気めっきによって耐熱層を形成した。
めっき液組成:23.5g/LのNi、4.5g/LのZn
めっき液pH:3.6
めっき液温度:40℃
電気めっき条件:電流密度2.2A/dm2、時間0.7秒
(実施例8)
第2表面処理層の耐熱層の形成条件を下記の通りに変更したこと以外は実施例4と同様にして表面処理銅箔を得た。
<第2表面処理層の耐熱層>
電気めっきによって耐熱層を形成した。
めっき液組成:23.5g/LのNi、4.5g/LのZn
めっき液pH:3.6
めっき液温度:40℃
電気めっき条件:電流密度3.3A/dm2、時間0.7秒
上記の実施例3〜8で得られた表面処理銅箔について、上記した評価に加えて下記の評価を行った。
<回路パターンのエッジ部におけるソフトエッチング液の染み込みの評価>
(1)試験A
表面処理銅箔の第1表面処理層上にポリイミド基板(宇部興産株式会社製ユーピレックス(登録商標))を積層して300℃で1時間加熱して圧着させることによって銅張積層板を作製した。次に、下記の条件でエッチングして3mm幅の回路パターンを形成した。
エッチング液:塩化銅エッチング液(塩化銅(II)2水和物400g/L、35%塩酸として200ml/L)
液温:45℃
時間:回路パターンが3mm幅になるように適宜調整
次に、形成した回路パターンを下記の条件でソフトエッチングした。
ソフトエッチング液:過硫酸ナトリウム50g/L、硫酸35g/L
液温:35℃
時間:5分
次に、光学顕微鏡(200倍)を用い、回路パターンのエッジ部から内部にソフトエッチング液が染み込んだ部分の長さをポリイミド基板の裏面から観察することによって算出した。ここで、ポリイミド基板が透過性であるため、ポリイミド基板の裏面からの観察を行うことが可能である。
(2)試験B
ソフトエッチング液として過硫酸ナトリウム50g/Lを用いたこと以外は試験Aと同様にして評価を行った。
(3)試験C
表面処理銅箔の第1表面処理層上にポリアミックス酸ワニス(宇部興産株式会社製)を塗布し、大気中、300℃で30分加熱することによって銅張積層板を作製した。次に、試験Aと同様の条件でエッチングして3mm幅の回路パターンを形成した後、試験Bと同様の条件でソフトエッチングを行った。
試験A〜Cにおいて、ソフトエッチング液が染み込んだ部分の長さが5μm以内であったものを〇、5μmを超えたものを×と表す。
上記の評価結果を表2に示す。
表2に示されるように、第1表面処理層においてNi付着量が20〜200μg/dm2及びZn付着量が20〜1000μg/dm2である実施例3〜8の表面処理銅箔は、実施例1〜2と同様にエッチングファクタ(EF)が高かった。また、実施例3〜8の表面処理銅箔は、回路パターンのエッジ部におけるソフトエッチング液の染み込みも少なかった。
以上の結果からわかるように、本発明の実施形態によれば、ファインピッチ化に適した高エッチングファクタの回路パターンを形成することが可能な表面処理銅箔及び銅張積層板を提供することができる。
また、本発明の実施形態によれば、高エッチングファクタの回路パターンを有するプリント配線板を提供することができる。
1 表面処理銅箔
2 銅箔
3 第1表面処理層
4 第2表面処理層
10 銅張積層板
11 絶縁基材
20 レジストパターン

Claims (16)

  1. 銅箔と、前記銅箔の一方の面に形成された第1表面処理層とを有し、
    前記第1表面処理層は、Ni付着量が20〜200μg/dm2、Zn付着量が20〜1000μg/dm2である表面処理銅箔。
  2. 前記第1表面処理層のNi付着量が20〜180μg/dm2である、請求項1に記載の表面処理銅箔。
  3. 前記第1表面処理層のNi付着量が30〜100μg/dm2である、請求項2に記載の表面処理銅箔。
  4. 前記第1表面処理層のZn付着量が100〜700μg/dm2である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の表面処理銅箔。
  5. 前記第1表面処理層のZn付着量が300〜500μg/dm2である、請求項4に記載の表面処理銅箔。
  6. 前記第1表面処理層のCo付着量が30μg/dm2以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の表面処理銅箔。
  7. 前記第1表面処理層のRzが0.3〜1.5μmである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の表面処理銅箔。
  8. 前記第1表面処理層のRzが0.4〜1.2μmである、請求項7に記載の表面処理銅箔。
  9. 前記第1表面処理層のRzが0.5〜0.9μmである、請求項7に記載の表面処理銅箔。
  10. 銅箔の他方の面に形成された第2表面処理層をさらに有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の表面処理銅箔。
  11. 前記第2表面処理層のNi付着量に対する前記第1表面処理層のNi付着量の比が0.01〜2.5である、請求項10に記載の表面処理銅箔。
  12. 前記Ni付着量の比が0.6〜2.2である、請求項11に記載の表面処理銅箔。
  13. 前記銅箔が圧延銅箔である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の表面処理銅箔。
  14. 前記第1表面処理層が絶縁基材に接着される、請求項1〜13のいずれか一項に記載の表面処理銅箔。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の表面処理銅箔と、前記表面処理銅箔の第1表面処理層に接着された絶縁基材とを備える銅張積層板。
  16. 請求項15に記載の銅張積層板の前記表面処理銅箔をエッチングして形成された回路パターンを備えるプリント配線板。
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