JP2019065356A - Al−Cu−Mg系アルミニウム合金及びAl−Cu−Mg系アルミニウム合金材料 - Google Patents

Al−Cu−Mg系アルミニウム合金及びAl−Cu−Mg系アルミニウム合金材料 Download PDF

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Abstract

【解決課題】中〜高強度を有する熱処理型のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金であって、焼き入れ性に優れたアルミニウム合金を提供すること。【解決手段】0.5〜2.5質量%のCu、0.2〜1.3質量%のMg、及び0.4〜1.5質量%のMnを含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金であり、CuとMgの含有量の合計(Cu+Mg)が1.1〜3.1質量%であることを特徴とするAl−Cu−Mg系アルミニウム合金。【選択図】なし

Description

本発明は、焼き入れ性に優れたAl−Cu−Mg系アルミニウム合金及びAl−Cu−Mg系アルミニウム合金材料に関する。
2000系や7000系等の熱処理型合金は、溶体化処理後に急冷され、その後人工時効処理を施されて、高い強度を得ている。ただし、これらの合金は、焼入れ感受性が高く、空冷や放冷等の冷却速度が小さい手法では、冷却中に固溶元素の析出が進行して、時効硬化能が低下してしまうため、水冷等の冷却速度の大きな手法を用いる必要があり、製造上の制限があった。
従来、2000系合金で焼入れ性を改善する手法としては、例えば、特許文献1、特許文献2のように、Liを含有させて、溶体化処理後の冷却時に固溶元素の析出を抑制することが挙げられる。しかし、Liの添加は、製造条件の制約が多く、製造の難易度が高いため、工業的な量産には向かないという難点があった。
また、特許文献3のように、溶体化処理後の冷却手法を工夫し、固溶元素の析出を抑制する方法もあるが、工程がやや煩雑になるという懸念があった。
特開昭62−297433号公報 特開平5−311305号公報 特開2010−159488号公報
6000系合金のうち、6063合金は、熱処理型合金の中でも焼入れ感受性が低いために、製造上の制限が少なく、溶体化処理後あるいは熱間押出後に空冷程度の冷却速度でも添加元素の固溶状態を保持することができ、人工時効処理により強度を向上することができる。しかし、6063合金は、熱処理型合金の中では強度が低いため、使用用途の制限がある。
一方、6061合金等の中強度合金は、2000系、7000系合金と同様に焼入れ感受性が高いため、水冷等が必要となる。
従って、本発明の目的は、中〜高強度を有する熱処理型のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金であって、焼き入れ性に優れたアルミニウム合金及びアルミニウム合金材料を提供することにある。
上記課題は、以下の本発明により解決される。
すなわち、本発明(1)は、0.5〜2.5質量%のCu、0.2〜1.3質量%のMg、及び0.4〜1.5質量%のMnを含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金であり、CuとMgの含有量の合計(Cu+Mg)が1.1〜3.1質量%であることを特徴とするAl−Cu−Mg系アルミニウム合金を提供するものである。
また、本発明(2)は、前記アルミニウム合金が、更に、0.25質量%以下のSi、0.25質量%以下のFe、0.10質量%以下のCr、0.10質量%以下のZn及び0.05質量%以下のTiのうちのいずれか1種又は2種以上を含有することを特徴とする(1)のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金を提供するものである。
また、本発明(3)は、0.5〜2.5質量%のCu、0.2〜1.3質量%のMg、及び0.4〜1.5質量%のMnを含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金であり、CuとMgの含有量の合計(Cu+Mg)が1.1〜3.1質量%であるAl−Cu−Mg系アルミニウム合金で構成されていることを特徴とするAl−Cu−Mg系アルミニウム合金材料を提供するものである。
また、本発明(4)は、前記アルミニウム合金が、更に、0.25質量%以下のSi、0.25質量%以下のFe、0.10質量%以下のCr、0.10質量%以下のZn及び0.05質量%以下のTiのうちのいずれか1種又は2種以上を含有することを特徴とする(3)のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金を提供するものである。
本発明によれば、中〜高強度を有する熱処理型のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金であって、焼き入れ性に優れたアルミニウム合金及びアルミニウム合金材料を提供することができる。
本発明のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金は、0.5〜2.5質量%のCu、0.2〜1.3質量%のMg、及び0.4〜1.5質量%のMnを含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金であり、CuとMgの含有量の合計(Cu+Mg)が1.1〜3.1質量%であることを特徴とするAl−Cu−Mg系アルミニウム合金である。
本発明のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金は、Cu、Mg及びMnを必須の元素として含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金である。
Cuは強度を向上させる元素として機能する。本発明のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金中のCu含有量は、0.5〜2.5質量%、好ましくは0.8〜2.0質量%である。アルミニウム合金中のCu含有量が、上記範囲であることにより、中〜高強度の熱処理型アルミニウム合金として必要な強度を達成でき、且つ、優れた焼き入れ性を有するアルミニウム合金となる。一方、アルミニウム合金中のCu含有量が、上記範囲未満だと、1000系合金と同程度の強度となり、熱処理型合金に要求される強度を達成することができず、また、上記範囲を超えると、焼き入れ性が低くなってしてしまう。
Mgは、Cuと同様に強度を向上させる元素として機能する。本発明のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金中のMg含有量は、0.2〜1.3質量%、好ましくは0.25〜1.0質量%である。アルミニウム合金中のMg含有量が、上記範囲であることにより、中〜高強度の熱処理型アルミニウム合金として必要な強度を達成でき、且つ、優れた焼き入れ性を有するアルミニウム合金となる。一方、アルミニウム合金中のMg含有量が、上記範囲未満だと、1000系合金と同程度の強度となり、熱処理型合金に要求される強度を達成することができず、また、上記範囲を超えると、焼き入れ性が低くなってしてしまう。
本発明のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金中、CuとMgの含有量の合計(Cu+Mg)は、1.1〜3.1質量%である。アルミニウム合金中のCuとMgの含有量の合計が、上記範囲にあることにより、中〜高強度の熱処理型アルミニウム合金として必要な強度を達成でき、且つ、優れた焼き入れ性を有するアルミニウム合金となる。一方、アルミニウム合金中のCuとMgの含有量の合計が、上記範囲未満だと、1000系や3000系等の低強度の非熱処理型合金と同程度の強度となり、熱処理型合金に要求される強度を達成することができず、また、上記範囲を超えると、溶体化処理後の冷却時に固溶元素の析出が進行し易くなるため、従来の2000系合金と同様に水冷等の冷却速度の大きな手法で冷却する必要がある。
Mnは、強度を向上させるために添加される。本発明のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金中のMn含有量は、0.4〜1.5質量%、好ましくは0.45〜1.0質量%である。アルミニウム合金中のMn含有量が、上記範囲であることにより、中〜高強度の熱処理型アルミニウム合金として必要な強度を達成できるアルミニウム合金となる。一方、アルミニウム合金中のMn含有量が、上記範囲未満だと、Mn添加による強度向上の効果が得られず、また、上記範囲を超えると、熱間の変形抵抗が上昇するため、圧延や押出等での製造が困難となる。
本発明のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金は、Cu、Mg及びMn以外に、必要に応じて、Si、Fe、Cr、Zn及びTiのうちの1種又は2種以上を含有することができる。その場合、本発明のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金の各元素の含有量は、Siが0.25質量%以下、Feが0.25質量%以下、Crが0.10質量%以下、Znが0.10質量%以下、Tiが0.05質量%以下である。アルミニウム合金中のSi含有量が0.25質量%を超えると、MgSi化合物が過剰に形成されて焼き入れ性が低くなる。アルミニウム合金中のFe含有量が0.25質量%を超えると、AlFe化合物が過剰に析出して表面欠陥が生じ易くなる。CrはAlとの間に微細なAlCr化合物を形成し、化合物周囲において固溶元素の析出を促進するため、アルミニウム合金中のCr含有量が0.10質量%を超えると焼き入れ性が低くなる。アルミニウム合金中のZn含有量が0.10質量%を超えると、7000系合金と同様にMgZn析出物が形成され、焼き入れ性が低くなる。Tiは鋳造組織の微細化など組織微細化剤として添加される。アルミニウム合金中のTiの含有量が0.05質量%を超えると巨大晶出物が生成し表面欠陥を生じ易くなる。
なお、本発明のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金は、本発明の効果に影響しない範囲で、その他の不純物を含有することは許容される。その場合、アルミニウム合金中のその他の不純物の各々の含有量が0.05質量%以下であり、且つ、その他の不純物の合計含有量が0.15質量%以下であれば許容される。
本発明のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金は、Cu含有量が、0.5〜2.5質量%、好ましくは0.8〜2.0質量%であり、Mg含有量が、0.2〜1.3質量%、好ましくは0.25〜1.0質量%であり、且つ、Mn含有量が、0.4〜1.5質量%、好ましくは0.45〜1.0質量%であることにより、溶体化処理後に水冷されてから時効処理された場合の引張強さと、溶体化処理後に空冷されてから時効処理された場合の引張強さとの差が小さくなる。そのことを示す指標として、本発明のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金は、「溶体化処理後に30℃/秒程度の冷却速度で水冷されてから時効処理された場合の引張強さ(Ts(水冷))」に対する「溶体化処理後に30℃/秒程度の冷却速度で水冷されてから時効処理された場合の引張強さ(Ts(水冷))と溶体化処理後に1℃/秒程度の冷却速度で空冷されてから時効処理された場合の引張強さ(Ts(空冷))との差」の割合(%)、すなわち、「((Ts(水冷)−Ts(空冷))/Ts(水冷))×100」の式で求められる強度低下率(%)が、10%未満である。なお、空冷の冷却速度は、1℃/秒程度であり、また、水冷の冷却速度は、30℃/秒程度である。なお、溶体化処理の条件又は時効処理の条件による引張強度の差異は、水冷と空冷との冷却速度の違いによる引張強度の差異に比べれば小さいので、上記強度低下率における水冷の場合と空冷の場合の溶体化処理及び時効処理については、同一の溶体化処理の条件及び同一の時効処理の条件で行っていればよい。
本発明のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金のTs(空冷)、すなわち、溶体化処理、1℃/秒程度の冷却速度での空冷及び時効処理が施された後の引張強さは、好ましくは140MPa以上、特に好ましくは200MPa以上である。
このように、本発明のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金は、溶体化処理後に空冷されてから時効処理されたときの引張強度が、溶体化処理後に水冷されてから時効処理されたときの引張強度と比べ、若干低いものの、その差は小さく、溶体化処理後に、空冷されてから時効処理されても、溶体化処理後に、水冷されてから時効処理されたときと同程度の引張強度となるので、焼き入れ性に優れている。なお、本発明のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金は、所定の形状に成形されて、溶体化処理された後、空冷されてから時効処理されてもよいし、あるいは、溶体化処理後に、水冷されてから時効処理されてもよい。
本発明のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金は、常法に従って、所定の元素を所定の含有量で、溶解及び鋳造することにより製造される。
本発明のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金材料は、0.5〜2.5質量%のCu、0.2〜1.3質量%のMg、及び0.4〜1.5質量%のMnを含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金であり、CuとMgの含有量の合計(Cu+Mg)が1.1〜3.1質量%であるAl−Cu−Mg系アルミニウム合金で構成されていることを特徴とするAl−Cu−Mg系アルミニウム合金材料である。
すなわち、本発明のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金材料は、常法に従って、所定の元素を所定の含有量で、溶解及び鋳造することにより製造されたアルミニウム合金鋳塊である本発明のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金が、圧延加工又は押出加工されることにより、所定の形状に成形された加工材料である。
本発明のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金材料は、Cu含有量が、0.5〜2.5質量%、好ましくは0.8〜2.0質量%であり、Mg含有量が、0.2〜1.3質量%、好ましくは0.25〜1.0質量%であり、且つ、Mn含有量が、0.4〜1.5質量%、好ましくは0.45〜1.0質量%であることにより、溶体化処理後に水冷されてから時効処理された場合の引張強さと、溶体化処理後に空冷されてから時効処理された場合の引張強さとの差が小さくなる。そのことを示す指標として、本発明のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金材料は、「溶体化処理後に30℃/秒程度の冷却速度で水冷されてから時効処理された場合の引張強さ(Ts(水冷))」に対する「溶体化処理後に30℃/秒程度の冷却速度で水冷されてから時効処理された場合の引張強さ(Ts(水冷))と溶体化処理後に1℃/秒程度の冷却速度で空冷されてから時効処理された場合の引張強さ(Ts(空冷))との差」の割合(%)、すなわち、「((Ts(水冷)−Ts(空冷))/Ts(水冷))×100」の式で求められる強度低下率(%)が、10%未満である。なお、空冷の冷却速度は、1℃/秒程度であり、また、水冷の冷却速度は、30℃/秒程度である。
本発明のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金材料は、溶体化処理された後、空冷又は水冷され、次いで、人工時効処理が施されて、所望の引張強度を有するアルミニウム合金材料となる。
溶体化処理条件としては、特に制限されないが、溶体化処理温度は、好ましくは460〜510℃、特に好ましくは485〜505℃であり、溶体化処理時間は、好ましくは0.1〜6時間、特に好ましくは1〜5時間である。
溶体化処理を行った材料を空冷する場合、冷却速度は、0.1〜5℃/秒、好ましくは0.5〜5℃/秒である。また、溶体化処理を行った材料を水冷する場合、冷却速度は、10〜50℃/秒、好ましくは20〜50℃/秒である。
人工時効処理条件としては、特に制限されないが、人工時効温度は、好ましくは150〜210℃、特に好ましくは170〜210℃であり、人工時効処理時間は、好ましくは5〜24時間、特に好ましくは8〜24時間である。
本発明のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金材料を、溶体化処理、空冷及び時効処理した後のアルミニウム合金の引張強さは、好ましくは140MPa以上、特に好ましくは200MPa以上である。また、本発明のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金材料を、溶体化処理、水冷及び時効処理を行った後の引張強さは、好ましくは150MPa以上、特に好ましくは210MPa以上である。
以下に、実施例を示して、本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下に示す実施例に限定されるものではない。
表1に示す組成を有するアルミニウム合金A〜Qを溶解し、連続鋳造により直径90mmのビレット形状を造塊した。得られたビレットに、500℃で8時間の均質化処理した後、400℃で35mm×3mmのフラットバー形状に熱間押出を行った。次いで、以下の方法1及び方法2により、試験材(試験材(水冷)、試験材(空冷))を得た。得られた試験材に対し、以下の方法により、機械的性質、強度低下率(%)を評価した。結果を表2に示す。
(方法1)押出成形された試験材に、500℃で1時間の溶体化処理を行い、次いで、水冷(冷却速度:30℃/秒)により室温まで冷却した。その後、190℃で8時間の人工時効処理を施し、試験材(水冷)を得た。
(方法2)押出成形された試験材に、500℃で1時間の溶体化処理を行い、次いで、空冷(冷却速度:1℃/秒)により室温まで冷却した。その後、190℃で8時間の人工時効処理を施し、試験材(空冷)を得た。
(機械的性質)
試験材の長さ方向中央部よりサンプルを切り出して試験片を作製し、JIS Z−2241に準拠して引張試験を行い、機械的性質を評価した。
(強度低下率の計算式)
強度低下率(%)=((試験材(水冷)の引張強度−試験材(空冷)の引張強度)/試験材(水冷)の引張強度)×100
Figure 2019065356
Figure 2019065356
表2に示すように、実施例の合金A〜Iはいずれも溶体化処理後に空冷を施しても、水冷を施した場合との強度差が小さく、優れた焼き入れ性を有しており、強度低下率が10%未満であり、合格となった。
これに対して、比較例の合金JはCu含有量が少ないため、合金LはMg含有量が少ないため、合金NはCu+Mg量が少ないため、非熱処理型合金と同程度の強度しか得られず、不合格となった。
また、比較例の合金KはCu含有量が多いため、合金MはMg含有量が多いため、合金OはCu+Mg量が多いために、焼き入れ性が低くなり、強度低下率が10%以上となり、不合格となった。
また、比較例の合金PはMn含有量が少ないため、同程度のCu、Mg量を有する実施例の合金Bと比較して、Mn添加による強度向上効果が得られなかった。
また、比較例の合金QはMn含有量が多いために、熱間の変形抵抗が上昇し、熱間押出を行うことができなかった。

Claims (4)

  1. 0.5〜2.5質量%のCu、0.2〜1.3質量%のMg、及び0.4〜1.5質量%のMnを含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金であり、CuとMgの含有量の合計(Cu+Mg)が1.1〜3.1質量%であることを特徴とするAl−Cu−Mg系アルミニウム合金。
  2. 前記アルミニウム合金が、更に、0.25質量%以下のSi、0.25質量%以下のFe、0.10質量%以下のCr、0.10質量%以下のZn及び0.05質量%以下のTiのうちのいずれか1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1記載のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金。
  3. 0.5〜2.5質量%のCu、0.2〜1.3質量%のMg、及び0.4〜1.5質量%のMnを含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金であり、CuとMgの含有量の合計(Cu+Mg)が1.1〜3.1質量%であるAl−Cu−Mg系アルミニウム合金で構成されていることを特徴とするAl−Cu−Mg系アルミニウム合金材料。
  4. 前記アルミニウム合金が、更に、0.25質量%以下のSi、0.25質量%以下のFe、0.10質量%以下のCr、0.10質量%以下のZn及び0.05質量%以下のTiのうちのいずれか1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項3記載のAl−Cu−Mg系アルミニウム合金材料。
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