JP2019058636A - 保冷容器 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]貯蔵弾性率に温度依存性がある熱可塑性樹脂組成物を主成分とする軟質層と、前記軟質層を覆う、オレフィン系重合体を含む表面層と、含むシートを袋状に成形してなり、低温状態において自立可能であり、且つ、高温状態において折り畳み可能となる保冷容器。
[2]前記軟質層は厚みが30μm〜1000μmであり、前記表面層は前記軟質層の両面を覆い、前記低温状態は5℃〜10℃であり、前記高温状態は30℃〜40℃である、[1]に記載の保冷容器。
[3]熱可塑性樹脂組成物を主成分とする軟質層を含むシートを袋状に成形してなり、前記熱可塑性樹脂組成物が、以下の(I)〜(II)を満たす、保冷容器。
(I)10rad/sの周波数で動的粘弾性測定して得られる、10℃における貯蔵弾性率(G’@10℃)が、5×106Pa以上である
(II)エルメンドルフ引裂強度が、50N/mm以上である
[4]前記熱可塑性樹脂組成物は、さらに(III)を満たす、請求項3に記載の保冷容器。
(III)膜厚100μmのフィルムに成形して、直径1.0mm、先端形状半径0.5mmの半円形の針を300mm/minの速度で押し込んだときの、針がフィルムを貫通するまでの最大応力は、4N以上である
[5]前記熱可塑性樹脂組成物は、さらに以下の(IV)を満たす、[3]または[4]に記載の保冷容器。
(IV)10rad/sの周波数で動的粘弾性測定して得られる、10℃における貯蔵弾性率(G’@10℃)と40℃における貯蔵弾性率(G’@40℃)との比率(G’@10℃/G’@40℃)が、20以上である
[6]前記熱可塑性樹脂組成物は、
4−メチル−1−ペンテンから導かれる構成単位(A−i)および4−メチル−1−ペンテンを除く炭素原子数2〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のα−オレフィンから導かれる構成単位(A−ii)を含み、任意に非共役ポリエンから導かれる構成単位(A−iii)を含んでもよい4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体であって、構成単位(A−i)、(A−ii)および(A−iii)の合計を100モル%としたときに、構成単位(A−i)を55モル%以上85モル%以下、構成単位(A−ii)を15モル%以上45モル%以下、構成単位(A−iii)を0モル%以上10モル%以下含む、4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)を含有する組成物である、[1]〜[5]のいずれか1項に記載の保冷容器。
[7]前記熱可塑性樹脂組成物は、60質量%以上90質量%以下の含有量の前記4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)と、10質量%以上40質量%以下の含有量のオレフィン系重合体(ただし4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体を除く)(B)と、を含有する組成物である、[6]に記載の保冷容器。
[8]前記オレフィン系重合体(B)は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)または低密度ポリエチレン(LDPE)である、[7]に記載の保冷容器。
[9]前記熱可塑性樹脂組成物を含む軟質層を中間層に有し、オレフィン系重合体(ただし4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体を除く)(B)を含む表面層をさらに有することを特徴とする、[1]〜[8]のいずれかに記載の保冷容器。
[10]前記表面層は、前記軟質層の両面に配置された、[9]に記載の保冷容器。
上記軟質層は、以下の要件を有する熱可塑性樹脂組成物を主成分とすることが好ましい。これにより、上記保冷容器は、冷却したワインボトルおよび氷などを収容して容器そのものが冷却され、たとえば5℃〜10℃程度になると、硬化して、テーブルなどに安定して立たせることができる。一方で、上記保冷容器は、保冷状態から開放されて、30℃〜40℃程度になると、より柔軟になり、ワインボトルなどの出し入れが容易となり、更に、折り畳み可能なため使用後に省スペースで収納できる。なお、主成分とするとは、実質的に上記熱可塑性樹脂組成物のみからなるが、上記熱可塑性樹脂組成物による以下の特性が十分に発現され、冷却時に十分に硬化しかつ保冷状態からの開放時に十分に軟化するかぎりにおいて、他の成分を含んでもよいことを意味する。なお、折り畳み可能とは、30〜40℃程度の温度になる時は、折り曲げや丸めることが可能であるが、折り曲げ、丸めた後でも、元の形状に伸ばして戻した後に冷却すれば、そのまま自立可能となることを意味する。これにより、折り畳んで(折り曲げて)収納可能な状態と、ワインボトル等を収容して自立可能な状態と、繰り返しの使用を可能とする。
10rad/sの周波数で動的粘弾性測定して得られる、10℃における貯蔵弾性率(G’@10℃)が、5×106Pa以上である。
ASTM D 412に準拠して測定される引裂強度が、5N/mm以上である。
膜厚100μmのフィルムに成形して、直径1.0mm、先端形状半径0.5mmの半円形の針を300mm/minの速度で押し込んだときの、針がフィルムを貫通するまでの最大応力は、4N以上である。
10rad/sの周波数で動的粘弾性測定して得られる、40℃における貯蔵弾性率(G’@40℃)が、5×105Pa以上である。
10rad/sの周波数で動的粘弾性測定して得られる、10℃における貯蔵弾性率(G’@10℃)と40℃における貯蔵弾性率(G’@40℃)との比率(G’@10℃/G’@40℃)が、20以上である。
10rad/sの周波数で動的粘弾性測定して得られる損失正接tanδがピーク値となる温度は、20℃以上45℃以下である。
10rad/sの周波数で動的粘弾性測定して得られる損失正接tanδのピーク値は、0.5以上5.0以下である。
23℃において、JIS K7161で測定される引張弾性率またはJIS K7171で測定される曲げ弾性率が10MPa以上900MPa以下である。
ASTM D 1505に準拠して測定される密度が、830kg/m3以上950kg/m3以下である。
融点(Tm)が、50℃以上165℃以下、または観測されない。
1−1−1.4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)の構成
4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)は、4−メチル−1−ペンテンから導かれる構成単位(i)および4−メチル−1−ペンテンを除く炭素原子数2〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のα−オレフィンから導かれる構成単位(ii)を含む。4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)は、任意に、非共役ポリエンから導かれる構成単位(iii)を含んでもよい。4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)は、1種単独で、または2種類以上を組み合せて用いることができる。
要件(a);
4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)の、デカリン中135℃で測定した極限粘度[η]は、0.1dL/g以上5.0dL/g以下であることが好ましく、0.5dL/g以上4.0dL/g以下であることがより好ましく、0.5dL/g以上3.5dL/g以下であることがさらに好ましい。上記極限粘度[η]が上記範囲である4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)は、上記熱可塑性樹脂組成物としたときにシート状の軟質層への成形が容易である。また、上記極限粘度[η]が上記範囲である4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)は、特に発泡体としたときの機械強度、衝撃吸収性および柔軟性などが高いため、保冷容器の衝撃吸収性を高めて破損しにくくしつつ、保冷容器の開口部などを変形しやすい。
4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との割合(分子量分布:Mw/Mn)は、1.0以上3.5であることが好ましく、1.2以上3.0以下であることがより好ましく、1.5以上2.8以下であることがさらに好ましい。上記Mw/Mnが上記範囲である4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)は、低分子量、低立体規則性ポリマーによる成形性の低下が生じにくく、上記熱可塑性樹脂組成物としたときにシート状の軟質層への成形が容易である。また、上記Mw/Mnが上記範囲である4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)は、機械強度、衝撃吸収性および耐摩耗性が高いため、保冷容器の衝撃吸収性を高めて破損しにくくしつつ、成形時のべたつきを生じにくくして保冷容器の手触りを良好にすることができる。
4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)の、10rad/sの周波数で動的粘弾性測定して得られる損失正接tanδのピーク値は、1.0以上3.5以下であることが好ましく、1.3dL/g以上3.5dL/g以下であることがより好ましく、2.0dL/g以上3.5dL/g以下であることがさらに好ましい。tanδのピーク値が上記範囲である4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)は、特に発泡体としたときの衝撃吸収性および耐衝撃性などが高いため、保冷容器を破損しにくくすることができる。
4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)の、13C−NMRにより測定した共重合モノマーの連鎖分布のランダム性を示すパラメータB値は、0.9以上1.5以下であることが好ましく、0.9以上1.3であることがより好ましく、0.9以上1.2以下であることがさらに好ましい。パラメータB値が上記範囲である上記範囲である4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)は、重合体中の組成分布が少なく、柔軟性、衝撃吸収性、および衝撃緩和性などが高いため、保冷容器の衝撃吸収性を高めて破損しにくくすることができる。
4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)の、ASTM D 1505に準拠して測定される密度は、810kg/m3以上850kg/m3以下であることが好ましく、820kg/m3以上850kg/m3以下であることがより好ましく、830kg/m3以上850kg/m3以下であることがさらに好ましい。上記密度が上記範囲である上記範囲である4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)は、軽量であり、かつ、衝撃吸収性が高いため、保冷容器をより破損しにくくすることができる。
4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)の、融点(Tm)は、110℃未満であるかまたは認められないことが好ましく、100℃未満であるかまたは認められないことがより好ましく、85℃未満であるかまたは認められないことがさらに好ましい。融点(Tm)が上記範囲である上記範囲である4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)は、柔軟性および靭性が高く、保冷容器の開口部などを変形させやすくすることができる。
4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)は、上記構成単位(i)〜構成単位(iii)を導くモノマーを、マグネシウム担持型チタン触媒またはメタロセン触媒などの適当な触媒の存在下で重合させて,製造することができる。重合は、溶解重合および懸濁重合などを含む液相重合法、ならびに気相重合法などから適宜選択して行うことができる。
オレフィン系重合体(B)は、熱可塑性樹脂組成物の各種物性および成形性を調整するために添加される材料であり、上記4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)以外のオレフィン系重合体であればよい。
熱可塑性樹脂組成物は、必要に応じて、上述した以外の添加剤をさらに含んでいてもよい。
上記熱可塑性樹脂組成物は、公知の方法で製造することができる。たとえば、上述した4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)と、上記オレフィン系重合体(B)と、任意に含まれる上記その他の成分と、を混合して、熱可塑性樹脂組成物とすることができる。このとき、上記各樹脂の溶融温度以上に加熱して混合してもよい。
上記熱可塑性樹脂組成物は、押出成形、カレンダー成形、インフレ成形などを含む公知の方法でシート状に成形して、上記軟質層とすることができる。
上記シートは、上記軟質層以外に、液体または気体などの透過性を低下させるためのガスバリア層、および保冷容器の形状を維持して収容物を保護するための保護層、印刷等を施す意匠層、表面層などを有する積層体であることが好ましい。
上記シートは、公知の方法で袋状に成形して、上記保冷容器とすることができる。
なお、実施例および比較例における各種物性は以下の方法により測定した。
4−メチル−1−ペンテン共重合体(A)中の各構成単位(4−メチル−1−ペンテン及びα−オレフィン)の含有率(モル%)は、13C−NMRにより測定した。
・測定装置:核磁気共鳴装置(ECP500型、日本電子(株)製)
・観測核:13C(125MHz)
・シーケンス:シングルパルスプロトンデカップリング
・パルス幅:4.7μ秒(45°パルス)
・繰り返し時間:5.5秒
・積算回数:1万回以上
・溶媒:オルトジクロロベンゼン/重水素化ベンゼン(容量比:80/20)混合溶媒
・試料濃度:55mg/0.6mL
・測定温度:120℃
・ケミカルシフトの基準値:27.50ppm
共重合体の極限粘度[η]は、測定装置としてウベローデ粘度計を用い、デカリン溶媒中、135℃で測定した。
約20mgの特定4MP1系共重合体をデカリン25mlに溶解させた後、ウベローデ粘度計を用い、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定する。このデカリン溶液にデカリンを5ml加えて希釈した後、上記と同様にして比粘度ηspを測定する。この希釈操作を更に2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿した時のηsp/Cの値を極限粘度[η](単位:dl/g)として求める(下記の式1参照)。
[η]=lim(ηsp/C) (C→0)・・・式1
共重合体の重量平均分子量(Mw)、及び重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC:Gel Permeation Chromatography)を用いた標準ポリスチレン換算法により算出した。
−条件−
測定装置:GPC(ALC/GPC 150−C plus型、示唆屈折計検出器一体型、Waters製)
カラム:GMH6−HT(東ソー(株)製)2本、及びGMH6−HTL(東ソー(株)製)2本を直列に接続
溶離液:o−ジクロロベンゼン
カラム温度:140℃
流量:1.0mL/min
共重合体の密度は、JIS K7112(密度勾配管法)に準拠して、測定した。この密度(kg/m3)を軽量性の指標とした。
共重合体の融点(Tm)は、測定装置として示差走査熱量計(DSC220C型、セイコーインスツル(株)製)を用いて測定した。約5mgの重合体を、測定用アルミニウムパン中に密封し、室温から10℃/minで200℃まで加熱する。重合体を完全融解させるために、200℃で5分間保持し、次いで、10℃/minで−50℃まで冷却する。−50℃で5分間置いた後、10℃/minで200℃まで2度目の加熱を行ない、この2度目の加熱でのピーク温度(℃)を重合体の融点(Tm)とする。なお、複数のピークが検出される場合には、最も高温側で検出されるピークを採用する。
動的粘弾性の測定では、厚さ3mmのプレスシートを測定試料として用い、さらに動的粘弾性測定に必要な45mm×10mm×3mmの短冊片を切り出した。ANTONPaar社製MCR301を用いて、10rad/sの周波数で−40〜150℃までの動的粘弾性の温度依存性を測定し、0〜40℃の範囲でガラス転移温度に起因する損失正接(tanδ)がピーク値(最大値)となる際の温度(以下「ピーク値温度」ともいう。)、その際の損失正接(tanδ)の値、温度が10℃のときのc貯蔵弾性率(G’@10℃)および温度が40℃のときのc貯蔵弾性率(G’@40℃)を測定した。
引き裂き強度の測定では、実施例で得られたシートを、75mm×63mmの長方形状に切断したものを試験片として用いた。JIS K7128−2(1998)に準拠し、(株)東洋精機製作所SA−WPを用い、測定温度23℃の条件で、試験片のエルメンドルフ引裂強さ(単位:N/cm)を測定した。この測定は、シートのMD方向で実施した。
<4−メチル−1−ペンテン・α-オレフィン共重合体(A−1)の調製>
充分に窒素置換した容量1.5Lの攪拌翼付のSUS製オートクレーブに、300mlのn−ヘキサン(乾燥窒素雰囲気下、活性アルミナ上で乾燥したもの)、及び450mlの4−メチル−1−ペンテンを23℃で装入した。このオートクレーブに、トリイソブチルアルミニウム(TIBAL)の1.0mmol/mlトルエン溶液を0.75ml装入し、攪拌機を回した。
4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体(A−1)100質量部をリップ幅200mmのTダイを設置した20mmφの単軸押出機((株)テクノベル製)を用いて成形して、実施例1のシートを得た。シートの層構成は軟質層400μmの厚みであった。得られたシートの物性を表1に示す。また得られたシートを熱融着して袋状に作製し、氷水(水温;約8℃)を入れたところ自立し、ワインボトルを傾けて入れても倒れることはなかった。
4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体(A−1)80質量部と直鎖状低密度ポリエチレン((株)プライムポリマー製 エボリューSP2520)20質量部、アンチブロッキング材としてシリカを0.4質量部用い、300mmφの円筒ダイスを設置した40mmφのインフレ成形機((株)テクノベル製)を用いて成形して、実施例2のシートを得た。シートの層構成は軟質層400μmの厚みであった。得られたシートの物性を表1に示す。また得られたシートを熱融着して袋状に作製し、氷水(水温;約8℃)を入れたところ自立し、ワインボトルを傾けて入れても倒れることはなかった。
軟質層に4−メチル−1−ペンテン・プロピレン共重合体(A−1)80質量部と直鎖状低密度ポリエチレン((株)プライムポリマー社製 エボリューSP2520)20質量部、アンチブロッキング材としてシリカを0.4質量部用い、表面層として直鎖状低密度ポリエチレン((株)プライムポリマー社製 エボリューSP2520)を用い、200mmφの多層円筒ダイスを設置した30mmφのインフレ成形機((株)テクノベル製)を用いて成形して、実施例3の2種3層シートを得た。シートの層構成は軟質層100μm、表面層10μmの厚みであった。得られたシートの物性を表1に示す。また得られたシートを熱融着して袋状に作製し、氷水(水温;約8℃)を入れたところ自立し、ワインボトルを傾けて入れても倒れることはなかった。
直鎖状低密度ポリエチレン((株)プライムポリマー製 エボリューSP2520)100質量部用い、300mmφの円筒ダイスを設置した40mmφのインフレ成形機((株)テクノベル製)を用いて成形して、比較例1のシートを得た。シートの層構成は軟質層300μmの厚みであった。得られたシートの物性を表2に示す。また得られたシートを熱融着して袋状に作製し、氷水(水温;約8℃)を入れたところ柔軟性は変わらず、ワインボトルを傾けて入れると袋自体が倒れてしまう結果となった。
Claims (10)
- 貯蔵弾性率に温度依存性がある熱可塑性樹脂組成物を主成分とする軟質層と、
前記軟質層を覆う、オレフィン系重合体を含む表面層と、
を含むシートを袋状に成形してなり、低温状態において自立可能であり、且つ、高温状態において折り畳み可能となる保冷容器。 - 前記軟質層は厚みが30μm〜1000μmであり、
前記表面層は前記軟質層の両面を覆い、
前記低温状態は5℃〜10℃であり、
前記高温状態は30℃〜40℃である、請求項1に記載の保冷容器。 - 熱可塑性樹脂組成物を主成分とする軟質層を含むシートを袋状に成形してなり、
前記熱可塑性樹脂組成物が、以下の(I)〜(II)を満たす、保冷容器。
(I)10rad/sの周波数で動的粘弾性測定して得られる、10℃における貯蔵弾性率(G’@10℃)が、5×106Pa以上である
(II)エルメンドルフ引裂強度が、50N/mm以上である - 前記熱可塑性樹脂組成物は、さらに(III)を満たす、請求項3に記載の保冷容器。
(III)膜厚100μmのフィルムに成形して、直径1.0mm、先端形状半径0.5mmの半円形の針を300mm/minの速度で押し込んだときの、針がフィルムを貫通するまでの最大応力は、4N以上である - 前記熱可塑性樹脂組成物は、さらに以下の(IV)を満たす、請求項3または4に記載の保冷容器。
(IV)10rad/sの周波数で動的粘弾性測定して得られる、10℃における貯蔵弾性率(G’@10℃)と40℃における貯蔵弾性率(G’@40℃)との比率(G’@10℃/G’@40℃)が、20以上である - 前記熱可塑性樹脂組成物は、
4−メチル−1−ペンテンから導かれる構成単位(A−i)および
4−メチル−1−ペンテンを除く炭素原子数2〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のα−オレフィンから導かれる構成単位(A−ii)を含み、
任意に非共役ポリエンから導かれる構成単位(A−iii)を含んでもよい
4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体であって、
構成単位(A−i)、(A−ii)および(A−iii)の合計を100モル%としたときに、
構成単位(A−i)を55モル%以上85モル%以下、
構成単位(A−ii)を15モル%以上45モル%以下、
構成単位(A−iii)を0モル%以上10モル%以下含む、
4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)を含有する組成物である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の保冷容器。 - 前記熱可塑性樹脂組成物は、
60質量%以上90質量%以下の含有量の前記4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体(A)と、
10質量%以上40質量%以下の含有量のオレフィン系重合体(ただし4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体を除く)(B)と、
を含有する組成物である、請求項6に記載の保冷容器。 - 前記オレフィン系重合体(B)は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)または低密度ポリエチレン(LDPE)である、請求項7に記載の保冷容器。
- 前記熱可塑性樹脂組成物を含む軟質層を中間層に有し、オレフィン系重合体(ただし4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体を除く)(B)を含む表面層をさらに有することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の保冷容器。
- 前記表面層は、前記軟質層の両面に配置された、請求項9に記載の保冷容器。
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