JP2019055050A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】外枠と前扉との隙間等から遊技領域内へピアノ線等を侵入させて、羽根部材を無理矢理に開成させて大量の遊技球を入賞させるタイプの不正行為を非常に速やかに検知することができ、そのようなタイプの不正行為を未然に防止することが可能な遊技機を提供する。【解決手段】パチンコ機1は、羽根部材52a,52bを回動させることによって開閉動作を行う第1大入賞装置が遊技領域内に設けられており、それら羽根部材52a,52bには、不正に回動された場合にその事態を検知するフォトセンサ106が設けられている。そして、外枠である機枠3と前扉4との隙間等からピアノ線等を挿入させることによって羽根部材52a,52bが不正に回動された場合には、フォトセンサ106によってその事態を非常に速やかに検知することができるようになっている。【選択図】図5
Description
本発明は、パチンコ機やスロットマシーン等の遊技機に関するものである。
遊技機の一種として、従来から、所謂、“羽根もの”と称される可動部品を備えた入賞装置を設置したパチンコ機が知られている。当該“羽根ものパチンコ機”は、ソレノイド等によって回動する一対の羽根からなる羽根部材が、特定の可変入賞装置に設けられており、所定の抽選入賞口に遊技球が入賞したことを契機として、一対の羽根を所定の回数(1回あるいは2回)開閉させて、それらの羽根の開閉動作によって、遊技盤面を流下する遊技球を可変入賞装置内に導き入れるようになっている(特許文献1)。
そのような羽根ものタイプのパチンコ機においては、パチンコ機の外周を覆う外枠と前扉との隙間等から遊技領域内へピアノ線等を侵入させて、可動部材(羽根部材)を無理矢理に開成させて大量の遊技球を入賞させるタイプの不正行為が行われることがある。そのため、出願人は、特許文献2の如く、前扉の下側の部分にピアノ線の侵入を防止するための断面が鉤状の返し部材を設けた遊技機について提案した。また、特許文献3の如く、制御装置によって、予定されていないタイミングで入賞検知手段が入賞を検知した場合に不正行為があったものと判断する遊技機も開発されている。
しかしながら、上記した特許文献2の如き従来のパチンコ機は、返し部材によって外枠と前扉との隙間を完全に塞いでしまうのはきわめて困難であり、ほんのわずかな隙間からピアノ線が挿入されて不正行為が行われる事態を回避することは困難である。また、特許文献3の如き、予定されていないタイミングで入賞検知手段が入賞を検知した場合に不正行為があったものと判断する遊技機では、入賞検知手段が入賞を検知しない限り不正行為を検知し得ないために不正行為を見つけるタイミングが遅くなる、という欠点がある。
本発明の目的は、上記従来のパチンコ機の問題点を解消し、外枠と前扉との隙間等から遊技領域内へピアノ線等を侵入させて、可動部材(羽根部材)を無理矢理に開成させて大量の遊技球を入賞させるタイプの不正行為を非常に速やかに検知することができ、そのようなタイプの不正行為を未然に防止することが可能な遊技機を提供することにある。
かかる本発明のうち、請求項1に記載された発明は、遊技領域内に、羽根部材を回動させることによって開閉動作を行う入賞手段が設けられており、所定条件の充足を契機として、前記入賞手段が開閉動作を実行し、その開成した入賞手段内に遊技球が入賞すると遊技者にとって有利となる遊技機であって、前記羽根部材が不正に回動された場合にその事態を検知する検知手段が設けられていることを特徴とするものである。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記入賞手段が、2個一対の羽根部材を左右対称に外向きに回動させることによって開成するものであるとともに、前記検知手段が、前記2個一対の羽根部材の内の少なくとも片方が不正に回動された場合に、その事態を検知することを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、請求項1、または請求項2に記載された発明において、前記2個一対の羽根部材が、駆動装置の駆動力を単一の伝達部材を介して伝達することによって左右対称に外向きに回動するものであるとともに、前記検知手段が、発光部から発信された光線を受光部で受信するフォトセンサと、そのフォトセンサの発光部と受光部との間に出没するように前記伝達部材に設けられた遮蔽板とからなるものであることを特徴とするものである。
請求項1に記載の遊技機は、外枠と前扉との隙間等からピアノ線等を挿入させることによって羽根部材が不正に回動された時点で、検知手段によってその事態を非常に速やかに検知することができる。したがって、請求項1に記載の遊技機によれば、ピアノ線等を利用して入賞手段を無理矢理に開成させるタイプの不正行為を未然に防止することが可能となる。
請求項2に記載の遊技機は、2個一対の羽根部材の内の片方が不正に回動された場合でも、検知手段によってその事態が検知されるので、ピアノ線等を利用して入賞手段を無理矢理に開成させるタイプの不正行為が行われた事態を精度良く検知することができる。
請求項3に記載の遊技機は、フォトセンサと、駆動装置の駆動力を羽根部材に伝達する伝達部材に設けられた遮蔽板とによって検知手段が構成されているので、不正行為が行われた事態をきわめて精度良く確実に検知することができる。その上、検知手段が損傷しにくいため、長期間に亘って不正行為を的確に検知することができる。さらに、検知手段を簡易な構造によって構築することができるため、安価に製造することが可能となる。
以下、本発明の遊技機の一実施形態であるパチンコ機について、図面に基づいて詳細に説明する。
<パチンコ機の構造>
図1は、パチンコ機1を前面側から示した説明図であり、図2は、遊技盤2を前面側から示した説明図であり、図3は、パチンコ機1を後面側から示した説明図である。パチンコ機1は、遊技盤2の前面に形成された遊技領域16内へ遊技球を打ち込み、遊技領域16内を流下させて遊技するものであって、遊技盤2は、支持体(外枠)として機能する機枠3の前面上部に、金属製のフレーム部材であるミドル枠5を介して設置されている。また、遊技盤2の前方には、ガラス板を支持してなる前扉4が、左端縁を軸として片開き可能に機枠3に蝶着されており、該前扉4によって閉塞される遊技盤2の前方空間が遊技領域16とされている。
図1は、パチンコ機1を前面側から示した説明図であり、図2は、遊技盤2を前面側から示した説明図であり、図3は、パチンコ機1を後面側から示した説明図である。パチンコ機1は、遊技盤2の前面に形成された遊技領域16内へ遊技球を打ち込み、遊技領域16内を流下させて遊技するものであって、遊技盤2は、支持体(外枠)として機能する機枠3の前面上部に、金属製のフレーム部材であるミドル枠5を介して設置されている。また、遊技盤2の前方には、ガラス板を支持してなる前扉4が、左端縁を軸として片開き可能に機枠3に蝶着されており、該前扉4によって閉塞される遊技盤2の前方空間が遊技領域16とされている。
当該遊技領域16は、遊技盤2の前面に円弧状に配設された外レール23および内レール24(誘導レール)等によって囲まれており、遊技領域16に左部における両レール23、24間が遊技球を遊技領域16内へ打ち込むための発射通路13とされている。また、遊技領域16の上寄りとなる位置には、「0」〜「9」の数字からなる図柄や種々のメッセージ等を表示するための表示部6a、6aを備えたドット表示器である表示装置6(表示手段)が設置されている。さらに、表示装置6の下方で遊技領域16の中央部から下部にかけて、遊技球が進入する進入口51,51、各進入口51を開閉する2個一対の羽根部材52a,52b、進入口51,51から進入した遊技球を合流させる合流路53,53、合流路53,53の下流端から分岐しつつ下方へ延びる遊技球流路54、シーソー役物30を始めとした種々の電動装置、シーソー役物30へ遊技球を送り込むための送球部材31、遊技球が通過可能な特別領域56、およびアウト口57,57等を備えた特別入賞装置である第1大入賞装置26が設置されている。
また、表示装置6および第1大入賞装置26の左方には、遊技球が流下可能で、遊技球が入賞可能な抽選入賞口19、および複数の普通入賞口84,84・・等が設置された左打ち用スペースSLが形成されており、この左打ち用スペースSLを流下させることで、抽選入賞口19への遊技球の入賞が狙えるようになっている。一方、表示装置6および第1大入賞装置26の右方にも遊技球が流下可能な右打ち用スペースSRが形成されている。この右打ち用スペースSRには、遊技球が通過可能なゲート部材20、開閉動作する可動片を有する可動入賞装置17、遊技球の特別領域56の通過に起因して開成する特別入賞装置である第2大入賞装置18、および普通入賞口84が設置されている。そして、この右打ち用スペースSRを流下させることで、ゲート部材20を通過させたり、開動作している可動入賞装置17へ入賞させたり、開成している第2大入賞装置18へ入賞させたりすることができるようになっている。なお、左打ち用スペースSLや右打ち用スペースSRには、多数の遊技釘が植設されている。また、第1大入賞装置26への遊技球の入賞は、左打ち用スペースSLおよび右打ち用スペースSRのどちらを流下させても、ほぼ同じ確率で狙うことができる。さらに、遊技領域16の最下端には、当該位置まで到達した遊技球を遊技領域16外へ排出するための排出口47が設けられている。
また、機枠3の前面側であって上記遊技盤2の下方には、発射装置10へ供給する遊技球を貯留するための供給皿7、および、供給皿7から溢れた遊技球を貯留するための貯留皿8が取り付けられており、供給皿7は前扉4の開放に伴い、貯留皿8はミドル枠5の開放に伴い、それぞれ機枠3に対して片開き可能となっている。さらに、貯留皿8の右側には、遊技球発射装置10を作動させ、遊技球の遊技領域16への打ち込み強度を調整するためのハンドル9が回動操作可能に設置されている。加えて、供給皿7の前方には、遊技者が任意に押し込み操作可能な遊技ボタン25が設けられている。
さらに、前扉4の上部には、効果音や各種メッセージ等を報音するそれぞれ一対のスピーカ14,14が設けられている。加えて、前扉4の左右両側部には、パチンコ機1の遊技状態等に応じて点灯・点滅する複数のLEDを内蔵したランプ部材15,15・・が設けられている。
一方、機枠3の後面側には、供給皿7へ貸球や賞品球として払い出される遊技球を貯留するための貯留タンク11、当該貯留タンク11と連結された払出装置12、払出装置12における払い出し動作を制御する払出制御装置28、および、各制御基板や装置・部材に電源電圧を供給するための電源装置29等が設置されている。また、機枠3の後面の上部には、合成樹脂製で扁平な直方体状に形成されたセンターカバー21が設置されている。当該センターカバー21の内部には、遊技に係る主たる制御(たとえば、所謂大当たり抽選等)を実行するためのメイン制御装置(図示せず)、表示装置6における表示動作等を制御する表示制御装置(図示せず)、ランプ部材15の点灯・点滅動作等を制御する発光制御装置(図示せず)、スピーカ14からの報音動作を制御する音制御装置(図示せず)、および表示制御装置や音制御装置等の動作を統合的に制御するサブ制御装置(図示せず)等が設置されている。また、電源装置29の右斜め下方には、供給皿7内の遊技球を遊技領域内へ打ち込むための遊技球発射装置10が設置されている。
<パチンコ機の遊技内容>
以上のようなパチンコ機1では、遊技者はハンドル9を回動操作して発射装置10を作動させ、発射通路13を介して遊技球を遊技領域16内へ打ち込み、まずは左打ち用スペースSLを流下させ(所謂、“左打ち”を行い)、抽選入賞口19への遊技球の入賞を狙う。また、遊技球が抽選入賞口19へ入賞すると、表示装置6に所定の小当たり表示がなされた後に、羽根部材52a,52bが外向きに回動して進入口51,51が開放される(すなわち、第1大入賞装置26が開成する)。そこで、“左打ち”を継続し、第1大入賞装置26の左側から遊技球の第1大入賞装置26への進入(第1大入賞装置26への入賞)、ひいては特別領域56の通過を狙う。なお、メイン制御装置は、遊技球が抽選入賞口19へ入賞した時点で内部抽選を行い、きわめて高い確率で「小当たり状態」を発生させ、表示装置6にて所定の小当たり表示を行う。また、羽根部材52a,52bが外向きの回動を完了した時点で「小当たり状態」を終了させる。
以上のようなパチンコ機1では、遊技者はハンドル9を回動操作して発射装置10を作動させ、発射通路13を介して遊技球を遊技領域16内へ打ち込み、まずは左打ち用スペースSLを流下させ(所謂、“左打ち”を行い)、抽選入賞口19への遊技球の入賞を狙う。また、遊技球が抽選入賞口19へ入賞すると、表示装置6に所定の小当たり表示がなされた後に、羽根部材52a,52bが外向きに回動して進入口51,51が開放される(すなわち、第1大入賞装置26が開成する)。そこで、“左打ち”を継続し、第1大入賞装置26の左側から遊技球の第1大入賞装置26への進入(第1大入賞装置26への入賞)、ひいては特別領域56の通過を狙う。なお、メイン制御装置は、遊技球が抽選入賞口19へ入賞した時点で内部抽選を行い、きわめて高い確率で「小当たり状態」を発生させ、表示装置6にて所定の小当たり表示を行う。また、羽根部材52a,52bが外向きの回動を完了した時点で「小当たり状態」を終了させる。
そして、遊技球が特別領域56を通過すると、第2大入賞装置18が所定回数にわたり断続的に開成する所謂「大当たり状態」が生起する。そこで、遊技者は、遊技球を右打ち用スペースSRへ打ち込んで流下させる所謂、“右打ち”を行い、断続的に開成する第2大入賞装置18への遊技球の入賞を狙う。また、遊技球が特別領域56を通過(入賞)した場合には、表示装置6に、「V,V」等の図柄を表示することによって(ボーナス獲得表示)、「大当たり状態」が生起した旨が表示される。なお、第1大入賞装置26へ進入したものの、特別領域56を通過しなかった遊技球は、何れかのアウト口57を介して遊技盤2の後面側へ排出される。
また、「大当たり状態」が終了すると、ゲート部材20への遊技球の通過検知に起因して実行される所謂当たり抽選の結果が「当たり」となり易く、可動入賞装置17が頻繁に開状態となって遊技球の入賞が可能となる所謂、「サポート状態」が生起する。そこで、遊技者は“右打ち”を継続し、ゲート部材20への遊技球の通過、および、頻繁に開状態となる可動入賞装置17への遊技球の入賞を狙う。そして、遊技球が可動入賞装置17へ入賞すると、表示装置6に所定の小当たり表示がなされた後に、羽根部材52a,52bが作動して進入口51,51が開放されるため、“右打ち”を継続し、第1大入賞装置26の右側から遊技球の第1大入賞装置26への進入、ひいては、特別領域56の通過を狙う。なお、メイン制御装置は、遊技球が可動入賞装置17へ入賞した時点で内部抽選を行い、きわめて高い確率で「小当たり状態」を発生させ、表示装置6にて所定の小当たり表示を行う。また、遊技球が抽選入賞口19へ入賞した場合と同様に、羽根部材52a,52bが外向きの回動を完了した時点で「小当たり状態」を終了させる。
上記した「サポート状態」は、羽根部材52a,52bが作動することによる第1大入賞装置26の開成回数が所定回数に達するまで継続される。したがって、「サポート状態」中に遊技球が特別領域56を通過する度に、「大当たり状態」の生起、および「大当たり状態」の終了に伴う「サポート状態」の生起がループすることになる。一方、「サポート状態」中に遊技球が特別領域56を通過することなく、第1大入賞装置26の開成回数が所定回数に達すると、「サポート状態」は終了となり、ゲート部材20への遊技球の通過検知に起因して実行される当たり抽選の結果が「当たり」となりにくく(あるいは「当たり」とならず)、可動入賞装置17がほぼ開状態とならない(あるいは開状態になることがない)遊技開始当初の通常状態へ復帰する。そのため、遊技者は、“右打ち”を止めて“左打ち”を行う上記遊技へと戻る。
<パチンコ機の特徴部分の説明>
上記したように、パチンコ機1は、第1大入賞装置26の羽根部材52a,52bが開成し、それらの羽根部材52a,52bから遊技球が入賞することによって、遊技者に利益がもたらされるものであるが、その羽根部材52a,52bの作動機構には、羽根部材52a,52bの不正な開成を検知するための検知手段が付設されている。図5〜図9は、羽根部材52a,52bの作動機構を示したものであり、作動機構131は、羽根部材52a,52b、駆動装置である2つのソレノイド102a,102b、それらのソレノイド102a,102bの駆動力を羽根部材52a,52bに伝達するための伝達部材101、リンクバー103a,103b、連結部材105a,105b、および、検知部材であるフォトセンサ106等によって構成されている。そして、伝達部材101およびフォトセンサ106によって検知手段125が構成されている。
上記したように、パチンコ機1は、第1大入賞装置26の羽根部材52a,52bが開成し、それらの羽根部材52a,52bから遊技球が入賞することによって、遊技者に利益がもたらされるものであるが、その羽根部材52a,52bの作動機構には、羽根部材52a,52bの不正な開成を検知するための検知手段が付設されている。図5〜図9は、羽根部材52a,52bの作動機構を示したものであり、作動機構131は、羽根部材52a,52b、駆動装置である2つのソレノイド102a,102b、それらのソレノイド102a,102bの駆動力を羽根部材52a,52bに伝達するための伝達部材101、リンクバー103a,103b、連結部材105a,105b、および、検知部材であるフォトセンサ106等によって構成されている。そして、伝達部材101およびフォトセンサ106によって検知手段125が構成されている。
駆動装置である2つのソレノイド102a,102bは、縦長な矩形状のコイル部113の下方から、シリンダ111を下向きに突出させた形状を有しており、そのシリンダ111の周囲に、コイルバネ112が設置された状態になっている。
また、伝達部材101は、略一定幅の帯状の水平部110の両端から、略矩形状のリンク部107a,107bを上向きに突出させた形状を有しており、それらの各リンク部107a,107bには、それぞれ、連結部材105a,105bと連結させる(回動可能に連結させる)ための横長な挿通長孔108a,108bが穿設されている。さらに、水平部110の中央には、フォトセンサ106と係合させるための係合部117が上向きに凸なアーチ状に設けられており、その係合部117の内側の上部に、平板状の遮蔽板109が水平部110の板面と略平行に設けられており、その遮蔽板109の下側の部分が切り欠かれた状態になっている。加えて、遮蔽板109の下端縁は、曲率半径=約20mmで上向きに凸な円弧状になっている。さらに、水平部110の左右の各リンク部107a,107bと係合部117との中間位置には、係合孔(図示せず)が穿設されており、それらの係合孔を利用して、各ソレノイド102a,102bのシリンダ111,111の先端部分が係着されている(回動可能に係着されている)。
一方、リンクバー103a,103bは、長尺な円柱状に形成されており、それぞれ、基端に連結部材105a,105bが固着されており、先端に羽根部材52a,52bが固着されている。また、各連結部材105a,105bは、大径筒状部114の側方に小径筒状部115を軸方向に沿って並設した形状を有している。そして、各連結部材105a,105bの小径筒状部115,115が、内部を挿通したピン部材116,116によって、伝達部材101の左右のリンク部107a,107bの挿通長孔108a,108bの穿設部分に係着された状態(回動可能に係着された状態)になっている。さらに、各連結部材105a,105bの大径筒状部114,114には、それぞれ、リンクバー103a,103bの基端部分が挿入された状態で固着されている。
また、羽根部材52a,52bは、一定厚みを有する肉厚状に形成されており、正面視が湾曲した液滴状になっている。また、各羽根部材52a,52bの基端には、それぞれ、前後方向に沿った挿通孔118が穿設されている。そして、羽根部材52a,52bは、挿通孔118内に、それぞれ、リンクバー103a,103bを挿通させた状態で、それらのリンクバー103a,103bの先端に固着された状態になっている。また、そのように、前後の端縁際に羽根部材52aと連結部材105aとを固着させたリンクバー103a、および、前後の端縁際に羽根部材52bと連結部材105bとを固着させたリングバー103bは、それぞれ、内部を挿通させたピン部材119,119によって、第1大入賞装置26のフレームに係着された状態(回動可能に係着された状態)になっている。
さらに、検知部材であるフォトセンサ106は、前後方向に長尺な直方体状の基台121の前端縁に、前板122が設けられており、その前板122の後方に、直方体状の発光部123が立設されている。一方、基台121の後端縁(上述した伝達部材101の遮蔽板109の後方)には、略直方体状の受光部120が立設されている。そして、発光部123が発信した赤外線信号を受光部120で受信可能になっている。また、前板122は、上部を左右に突出させた形状を有しており、それらの突出部分には、それぞれ、円形の窓が穿設されている。
上記の如く構成された羽根部材52a,52bの作動機構121は、抽選入賞口19へ遊技球が入賞することを契機として作動する。すなわち、抽選入賞口19へ遊技球が入賞して、所定の確率で小当たりが生起すると、2つのソレノイド102a,102bへ電源が供給されて、各ソレノイド102a,102bのシリンダ111,111が、コイルバネ112,112の付勢力に抗して同時に上昇する。また、そのようにシリンダ111,111が上昇すると、シリンダ111,111に係着された伝達部材101が、水平部110を水平にさせた状態を保ったまま上昇する。
そして、そのように伝達部材101が、水平部110を水平にさせた状態を保ったまま上昇すると、各リンク部107a,107bに係着された各連結部材105a,105bが、それぞれ、第1大入賞装置26のフレームに係着された大径筒状部114,114の中心を軸として、外向きに回転する(すなわち、連結部材105aが反時計回りに回動するとともに、連結部材105bが時計回りに回動する)。そのため、リンクバー103a,103bを介して各連結部材105a,105bと一体になった羽根部材52a,52bが、それぞれ、外向きに回転する(すなわち、羽根部材52aが反時計回りに回動するとともに、羽根部材52bが時計回りに回動する)ことによって、2個一対の羽根部材52a,52bが開成する。
また、検知手段125は、パチンコ機1に電源が投入されている間、フォトセンサ106の発光部123が受光部120へ向けて光信号(赤外線)の送信を行っており、受光部120が、その光信号を受信すると、その光信号を電気信号に変換して、メイン制御装置へ送信するようになっている。そして、各ソレノイド102a,102bのシリンダ111,111が下降しているときは、伝達部材101が下降位置にあるため、遮蔽板109がフォトセンサ106の発光部123と受光部120との間に位置して、発光部123から受光部120への光信号を遮断した状態になっている。
そして、各ソレノイド102a,102bのシリンダ111,111が上昇して羽根部材52a,52bが開成(外向きに回動)すると、図5、図8の如く、それに伴って伝達部材101が上昇するため、フォトセンサ106の発光部123と受光部120との間に位置していた遮蔽板109も上昇する。そのため、発光部123が送信した光信号を受光部120が受信し、その光信号を電気信号に変換して、メイン制御装置へ送信する(すなわち、羽根部材52a,52bの開成を検知する)。
一方、遊技領域16内に侵入させたピアノ線等によって羽根部材52a,52bの両方が所定の角度(23°)以上に同時に不正に開成された場合にも、伝達部材101の上昇に伴って、フォトセンサ106の発光部123と受光部120との間に位置していた遮蔽板109も上昇するため、発光部123が送信した光信号を受光部120が受信し、その光信号を電気信号に変換して、メイン制御装置へ送信する(すなわち、羽根部材52a,52bの開成を検知する)ことになる。また、ピアノ線等によって羽根部材52a,52bの内の片方が所定の角度(23°)以上に不正に開成された場合にも、図9の如く、伝達部材101の左右いずれかの上昇(傾斜状の上昇)に伴って、フォトセンサ106の発光部123と受光部120との間に位置していた遮蔽板109も上昇するため、発光部123が送信した光信号を受光部120が受信し、その光信号を電気信号に変換して、メイン制御装置へ送信する(すなわち、羽根部材52a,52bの開成を検知する)。
また、図10は、検知手段125が不正行為を検知する際の作動内容を示すフローチャートであり、S(ステップ)1で、フォトセンサ106の受光部120が発光部123からの信号を検知し、そのメイン制御装置へ所定の電気信号が送信されると(すなわち、羽根部材52a,52bの開成が検知されると)、S2で、パチンコ機1の遊技状態が「小当たり状態」であるか否か判断され、「小当たり状態」でないと判断した場合には、羽根部材52a,52bの不正開成があったものと判断する。そして、続くS3で、スピーカ14,14から所定の警報音を発生させるとともに、S4で、表示装置6に不正が発生した旨を示す所定のメッセージを表示する。一方、S2で、パチンコ機1の遊技状態が「小当たり状態」であると判断した場合には、羽根部材52a,52bの通常の開成と判断し、不正を報知することなく羽根部材52a,52bの開成検知作業を繰り返す。
<パチンコ機の効果>
パチンコ機1は、上記の如く、第1大入賞装置26の羽根部材52a,52bが不正に回動された場合にその事態を検知する検知手段125が設けられているため、外枠である機枠3と前扉4との隙間等からピアノ線等を挿入させることによって羽根部材52a,52bが不正に回動された時点で、検知手段125によってその事態を非常に速やかに検知することができる。したがって、パチンコ機1によれば、ピアノ線等を利用して第1大入賞装置26の羽根部材52a,52bを無理矢理に開成させるタイプの不正行為を未然に防止することが可能となる。
パチンコ機1は、上記の如く、第1大入賞装置26の羽根部材52a,52bが不正に回動された場合にその事態を検知する検知手段125が設けられているため、外枠である機枠3と前扉4との隙間等からピアノ線等を挿入させることによって羽根部材52a,52bが不正に回動された時点で、検知手段125によってその事態を非常に速やかに検知することができる。したがって、パチンコ機1によれば、ピアノ線等を利用して第1大入賞装置26の羽根部材52a,52bを無理矢理に開成させるタイプの不正行為を未然に防止することが可能となる。
また、パチンコ機1は、入賞手段である第1大入賞装置26が、2個一対の羽根部材52a,52bを左右対称に外向きに回動させることによって開成するものであるとともに、検知手段125が、片方の羽根部材52a(あるいは羽根部材52b)が不正に回動された場合に、その事態を検知するものであるため、ピアノ線等を利用して第1大入賞装置26の羽根部材52a,52bを無理矢理に開成させるタイプの不正行為が行われた事態を精度良く検知することができる。
さらに、パチンコ機1は、2個一対の羽根部材52a,52bが、駆動装置であるソレノイド102a,102bの駆動力を単一の伝達部材101を介して伝達することによって左右対称に外向きに回動するものであるとともに、検知手段125が、発光部123から発信された光線を受光部120で受信するフォトセンサ106と、そのフォトセンサ106の発光部123と受光部120との間に出没するように伝達部材101に設けられた遮蔽板109とからなるものであるため、不正行為が行われた事態をきわめて精度良く確実に検知することができる。その上、検知手段125が損傷しにくいため、長期間に亘って不正行為を的確に検知することができる。さらに、検知手段125を簡易な構造によって構築することができるため、安価に製造することが可能となる。
<遊技機の変更例>
なお、本発明に係る遊技機の構成は、上記実施形態の構成に何ら限定されるものではなく、検知手段(遮蔽板、フォトセンサ)、抽選入賞口、演出表示部(表示装置)、特別入賞装置(第1大入賞装置、第2大入賞装置)、羽根部材、遊技球発射装置等の形状、構造等の構成や、「大当たり状態」の生起時の作動内容等の遊技内容等を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で必要に応じて適宜変更することができる。
なお、本発明に係る遊技機の構成は、上記実施形態の構成に何ら限定されるものではなく、検知手段(遮蔽板、フォトセンサ)、抽選入賞口、演出表示部(表示装置)、特別入賞装置(第1大入賞装置、第2大入賞装置)、羽根部材、遊技球発射装置等の形状、構造等の構成や、「大当たり状態」の生起時の作動内容等の遊技内容等を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で必要に応じて適宜変更することができる。
たとえば、本発明に係る遊技機は、上記実施形態の如く、遊技球の抽選入賞口への入賞を条件として第1大入賞装置を所定回数にわたって(断続的に)開成させる「小当たり状態」を発生させるとともに、第1大入賞装置内の特定領域の通過を条件として第2大入賞装置を所定回数にわたって断続的に開成させる「大当たり状態」を発生させるものに限定されず、遊技球の特別領域への入賞を条件として、第1大入賞装置のみを所定回数にわたって断続的に開成させる「大当たり状態」を所定回数だけ継続させるもの等に変更することも可能である。また、本発明に係る遊技機は、「大当たり状態」の終了後に「サポート状態」を生起させるものに限定されず、「大当たり状態」の終了後に通常の遊技状態に復帰するもの等でも良い。
また、本発明に係る遊技機は、上記実施形態の如く、検知手段による不正行為の検知制御時に「小当たり状態」であるか否かのみを判断するものに限定されず、「大当たり状態」であるか否か、あるいは、「小当たり状態」および/または「大当たり状態」であるか否かを判断するもの等に変更することも可能である。加えて、本発明に係る遊技機を、可動入賞装置等の大入賞装置以外の入賞手段に羽根部材を設けたものとする場合には、検知手段による不正行為の検知制御時に「普通当たり状態」であるか否かを判断するもの等に変更することも可能である。
また、本発明に係る遊技機は、上記実施形態の如く、羽根部材を作動させる駆動装置がソレノイドであるものに限定されず、当該駆動装置がステッピングモータ等のソレノイド以外の駆動装置であるものに変更することも可能である。さらに、本発明に係る遊技機は、上記実施形態の如く、検知手段が検知部材として光学的なフォトセンサを有するものに限定されず、検知手段が検知部材として電気式のON・OFFスイッチを有するもの等に変更することも可能である。
なお、特許請求の範囲、明細書および図面に記載される全ての要素(たとえば、遊技領域、遊技盤、振分手段、大型遊技部材、制御装置等)は、個数を意識的に限定する明確な記載がない限り、物理的に単一であっても複数であっても構わないし、適宜配置の変更が行われても構わない。また、特許請求の範囲や明細書等で使用している要素名(要素につけた名称)は、単に本件の記載のために便宜上付与したにすぎないものであり、それによって特別な意味が生じることを特に意識したものではない。すなわち、要素名のみによって要素が何であるかが限定解釈されるものではない。さらには、上述した全ての要素のうちの複数の要素を一体的に構成するか、もしくは一つの要素を複数の要素に分けて構成するかは、あえて特許請求の範囲等において特定していない限り、いずれも当業者であればきわめて容易に考えられる事項であるため、あえて明細書等において全パターンを記載しなくてもいずれのパターンも想定範囲内であることが明らかであることから、本発明に係る権利範囲に含まれることに疑いの余地はない。したがって、その程度の範囲内での構成上の差異しかない遊技機を、本実施例に記載がなされていないことを理由にするのみでは、本発明に係る権利を回避したことにはならない。その他、各要素の構成や形状等における、本実施例から当業者であれば容易に考えられる自明な範囲の差異についても同様である。
1・・パチンコ機(遊技機)
16・・遊技領域
19・・抽選入賞口
26・・第1大入賞装置(入賞手段)
52a,52b・・羽根部材
101・・伝達部材
102a,102b・・ソレノイド(駆動部材)
106・・フォトセンサ(検知部材)
109・・遮蔽板
120・・受光部
123・・発光部
125・・検知手段
16・・遊技領域
19・・抽選入賞口
26・・第1大入賞装置(入賞手段)
52a,52b・・羽根部材
101・・伝達部材
102a,102b・・ソレノイド(駆動部材)
106・・フォトセンサ(検知部材)
109・・遮蔽板
120・・受光部
123・・発光部
125・・検知手段
Claims (3)
- 遊技領域内に、羽根部材を回動させることによって開閉動作を行う入賞手段が設けられており、所定条件の充足を契機として、前記入賞手段が開閉動作を実行し、その開成した入賞手段内に遊技球が入賞すると遊技者にとって有利となる遊技機であって、
前記羽根部材が不正に回動された場合にその事態を検知する検知手段が設けられていることを特徴とする遊技機。 - 前記入賞手段が、2個一対の羽根部材を左右対称に外向きに回動させることによって開成するものであるとともに、
前記検知手段が、前記2個一対の羽根部材の内の少なくとも片方が不正に回動された場合に、その事態を検知することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記2個一対の羽根部材が、駆動装置の駆動力を単一の伝達部材を介して伝達することによって左右対称に外向きに回動するものであるとともに、
前記検知手段が、発光部から発信された光線を受光部で受信するフォトセンサと、そのフォトセンサの発光部と受光部との間に出没するように前記伝達部材に設けられた遮蔽板とからなるものであることを特徴とする請求項1、または請求項2に記載の遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017181594A JP2019055050A (ja) | 2017-09-21 | 2017-09-21 | 遊技機 |
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Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08807A (ja) * | 1994-06-16 | 1996-01-09 | Kyoraku Sangyo Kk | パチンコ機の不正防止装置 |
JP2007252497A (ja) * | 2006-03-22 | 2007-10-04 | Olympia:Kk | 遊技機の制御装置 |
JP2009225873A (ja) * | 2008-03-19 | 2009-10-08 | Olympia:Kk | 遊技機 |
-
2017
- 2017-09-21 JP JP2017181594A patent/JP2019055050A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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