以下、本発明の一実施形態であるパチンコ機について、図面に基づいて詳細に説明する。
<パチンコ機の構成>
図1は、パチンコ機1を前面側から示した説明図であり、図2は、遊技盤2を前面側から示した説明図である。また、図3は、パチンコ機1を後面側から示した説明図である。パチンコ機1は、遊技盤2の前面に形成された遊技領域16内へ遊技球を打ち込み、遊技領域16内を流下させて遊技するものであって、遊技盤2は、支持体として機能する機枠3の前面上部に、金属製のフレーム部材であるミドル枠5を介して設置されている。また、遊技盤2の前方には、ガラス板を嵌め込み設置してなる前扉4が、左端縁を軸として片開き可能に機枠3に蝶着されており、その前扉4によって閉塞される遊技盤2の前方空間が遊技領域16とされている。
遊技領域16は、遊技盤2の前面に円弧状に配設された外レール23および内レール24等によって囲まれており、遊技領域16の左サイドにおける両レール23,24間が遊技球を遊技領域16内へ打ち込むための発射通路13とされている。また、遊技領域16の略中央には、「0」〜「9」の数字からなる装飾図柄やキャラクター、文字メッセージ等を表示するための図柄表示手段として機能する演出用表示部6が設けられている。さらに、演出用表示部6を囲むように電動役物70等を備えたセンター部材26が遊技盤2に設置されており、該センター部材26の下方には、遊技球が入賞可能な第二始動入賞口19が設けられている。また、センター部材26の左方には、遊技球が流下可能な左打ち用スペースSLが形成されているとともに、当該左打ち用スペースSL内に遊技球が通過可能な第1内容決定ゲート62が設置されており、左打ち用スペースSLを流下する遊技球に限り、第1内容決定ゲート62の通過、および第二始動入賞口19への入賞を狙うことができるようになっている(なお、この第1内容決定ゲート62が特定領域の一つとして機能する)。
一方、センター部材26の右方にも遊技球が流下可能な右打ち用スペースSRが形成されている。また、その右打ち用スペースSRには、遊技球が通過可能なゲート部材20と、動作可能な舌片(図示せず)を備えた第一始動入賞口(役物)17とが設けられている。第一始動入賞口17は、舌片の作動に伴い、内蔵された入賞口(図示せず)への遊技球の入賞を可能とする開状態と、入賞口への遊技球の入賞を不可能とする閉状態との何れか一方へ切り換え可能になっている。さらに、右打ち用スペースSRの下部(センター部材26の下方で、第二始動入賞口19の右側となる位置)には、開閉可能な扉部材を有する大入賞装置である大入賞アタッカー18aと、内部に遊技球が通過可能な特別領域である入賞口(図示せず)を有するとともにその入賞口を開閉するための扉部材(可動部材)を備えたV入賞アタッカー18bとが設置されている。加えて、右打ち用スペースSR内には、遊技球が通過可能な第2内容決定ゲート63も設置されている(なお、この第2内容決定ゲート62も特定領域の一つとして機能する)。そして、遊技球を左打ち用スペースSLではなく右打ち用スペースSRを流下させることにより、ゲート部材20や第2内容決定ゲート63を通過させたり、開状態にある第一始動入賞口17へ入賞させたり、さらには開成した大入賞アタッカー18aやV入賞アタッカー18bへ効率良く入賞させることができるようになっている。なお、センター部材26の左右を問わず、遊技領域16の略全面には多数の遊技釘(図示せず)が植設されている。また、遊技領域16外となる遊技盤2の右下部には、特別図柄を表示するための7セグメント表示器からなる特別図柄表示部60(図4に示す)が設けられている。
また、機枠3の前面側であって遊技盤2の下方には、遊技球を発射装置10へ供給するための供給皿7、および供給皿7から溢れた遊技球を貯留するための貯留皿8が取り付けられており、供給皿7は前扉4の開放に伴い、貯留皿8はミドル枠5の開放に伴い夫々機枠3に対して片開き可能となっている。さらに、貯留皿8の右側には、発射装置10を作動させ、遊技球の遊技領域16への打ち込み強度を調整するためのハンドル9が回動操作可能に設置されている。加えて、供給皿7の前方には、遊技者が任意に押し込み操作可能な押しボタン25が設けられている。さらに、前扉4の上部には、効果音や各種メッセージ等を報音する一対のスピーカ14、14が設けられており、前扉4の側部には、パチンコ機1の遊技状態等に応じて点灯・点滅する複数のLEDを備えたランプ部材15、15が設けられている。
一方、機枠3の後面側には、供給皿7へ貸球や賞品球として払い出される遊技球を貯留するための貯留タンク11、その貯留タンク11と連結された払出装置12、払出装置12における払い出し動作を制御する払出制御装置28、および各制御基板や装置・部材に電源電圧を供給するための電源装置29等が設置されている。また、それらの払出制御装置28、電源装置29の上部には、透明な合成樹脂製で箱状に形成されたセンターカバー21が設けられており、そのセンターカバー21の内部には、遊技に係る主たる制御(たとえば、所謂、大当たり抽選等)を実行するためのメイン制御装置30、演出用表示部6における表示動作等を制御する表示制御装置50、ランプ部材15の点灯/点滅動作等を制御する発光制御装置51、スピーカ14からの報音動作を制御する音制御装置52、および表示制御装置50や音制御装置52等の動作を統合的に制御するサブ制御装置40等が設置されている(図4参照)。加えて、貯留タンク11の右側(背面から見た場合の右側)には、電源基板が設置されており、当該電源基板から、パチンコ機1をトランスに接続するためのプラグ22、およびアース27が導出されている。
次に、パチンコ機1の制御機構について説明する。図4は、パチンコ機1の制御機構を示したブロック図であり、メイン制御装置30には、大当たり抽選や大当たり内容決定抽選の実行とともに各種の装置・部材の動作を制御するメインCPU32、ROMやRAM等といった記憶手段33、タイマ34、およびインターフェイス35等が搭載されたメイン制御基板31が内蔵されている。そして、当該メイン制御基板31は、インターフェイス35を介して、第二始動入賞口19や第一始動入賞口17、大入賞アタッカー18a、V入賞アタッカー18b、ゲート部材20、特別図柄表示部60、第1内容決定ゲート62、および第2内容決定ゲート63等と接続されている。そして、メインCPU32は、遊技球の第二始動入賞口19や第一始動入賞口17、大入賞アタッカー18a、およびV入賞アタッカー18bへの入賞や、遊技球のゲート部材20や第1内容決定ゲート62、第2内容決定ゲート63の通過を検出可能となっている。また、メイン制御基板31は、サブ制御装置40内に内蔵されたサブ統合基板41とも電気的に接続されている。なお、図4では省略しているが、メイン制御基板31は、払出制御装置28や電源装置29等ともインターフェイス35を介して接続されている。
記憶手段33には、第一始動入賞口17を開動作させるか否かの開放抽選に使用するaカウンタ、大当たり抽選に使用するcカウンタ(大当たり判定用乱数)、特別図柄表示部60における特別図柄の確定表示態様を決定するdカウンタ(確定表示態様決定用乱数)、主に特別図柄や装飾図柄の変動時間である基本変動パターンを決定するeカウンタ(変動時間情報決定用乱数)、および大当たり状態の内容を決定する内容決定抽選に使用するfカウンタ(大当たり内容決定乱数)等の複数のカウンタが内蔵されている。
各カウンタは、電源投入時から所定の規則にしたがって所定の数値の間をごく短時間(たとえば1割込2.000ms)のうちに1ずつ加算しながらループカウントするループカウンタであって、当該カウンタを用いた数値の取得は、乱数からの数値の取得とみなすことができる。また、aカウンタは0〜10(11通り)の間を、cカウンタは0〜700(701通り)の間を、dカウンタは0〜9(10通り)の間を、eカウンタは0〜30(31通り)の間を、およびfカウンタは0〜99(100通り)の間を夫々ループカウントするようになっている。そして、メインCPU32は、遊技球のゲート部材20の通過検出を契機としてaカウンタから1つの数値を取得する。また、遊技球の第二始動入賞口19や第一始動入賞口17への入賞検出を契機として、cカウンタ、dカウンタ、およびeカウンタから夫々1つの数値を取得する(大当たり抽選を実行する)。さらに、後述する「大当たり」の確定後における遊技球の第1内容決定ゲート62若しくは第2内容決定ゲート63への最初の通過検出を契機として、fカウンタから1つの数値を取得する(内容決定抽選を実行する)。
また、記憶手段33には、特別図柄表示部60に表示する特別図柄に加え、図5に示す如くeカウンタの数値と基本変動パターンとを対応付けた基本変動パターン決定テーブルと、図6に示す如くfカウンタの数値と大当たり状態の内容とを対応づけた内容決定テーブルとが記憶されている。この基本変動パターンとは、主に特別図柄および装飾図柄の変動時間(変動開始から確定表示までの時間)を規定するものである。さらに、記憶手段33には、たとえば特別図柄表示部60において特別図柄が変動表示中に第二始動入賞口19や第一始動入賞口17へ遊技球が入賞したような場合に、当該入賞に伴うcカウンタ、dカウンタ、およびeカウンタからの取得数値を保留情報として、第二始動入賞口19と第一始動入賞口17とを区別した状態で夫々最大4つまで(合計8つまで)記憶する保留情報記憶領域36が設けられている。加えて、記憶手段33には、保留情報記憶領域36に記憶されている保留情報を1つずつ移行して記憶可能であり、大当たり抽選の結果が「大当たり」であるか否か等の大当たり判定を実行するための大当たり判定用記憶領域37が設けられている。なお、保留情報は、特別図柄および装飾図柄が確定表示される度に記憶した順番で順次大当たり判定用記憶領域37へ移行されて消化され、その消化に伴って新たな保留情報が記憶可能となる。
また、サブ制御装置40には、サブ統合CPU42、記憶手段43、タイマ44、およびインターフェイス45等が搭載されたサブ統合基板41が内蔵されている。かかるサブ統合基板41は、インターフェイス45を介してメイン制御基板31と電気的に接続されているとともに、表示制御装置50、発光制御装置51、および音制御装置52と電気的に接続されている。そして、サブ統合CPU42は、後述するようにメイン制御基板31から大当たり抽選に係る信号(後述する各種コマンド等)を受信すると、その内容に応じて各制御装置を制御し、スピーカ14やランプ部材15の動作や、演出用表示部6における装飾図柄の表示動作を制御するようになっている。なお、サブ統合CPU42は、保留情報の数を表示するための保留表示部61にもインターフェイス45を介して接続されている。なお、この保留表示部61は、遊技領域16外に設けられていても良いし、遊技領域16内や演出用表示部6内に設けられていても良い。
また、記憶手段43には、演出用表示部6に表示する装飾図柄を記憶する図柄記憶領域(図示せず)と、その装飾図柄の詳細な変動表示態様やキャラクターの動画を用いたキャラクター演出等からなる複数の詳細変動パターンを記憶した変動パターン記憶領域46とが設けられており、種々の詳細変動パターンが、図7に示す如くメイン制御基板31で決定される基本変動パターンと対応付けられて記憶されている。
<パチンコ機の作動内容>
以下、上記パチンコ機1における基本的な遊技動作について簡略に説明する。まず、パチンコ機1では、特別図柄の変動表示が可能な通常状態や高確率状態といった遊技状態において、遊技球が第二始動入賞口19や第一始動入賞口17へ入賞すると、当該入賞がメインCPU32により検出される。すると、メインCPU32は、所定個数(たとえば、3個)の遊技球を賞球として払い出すとともに、入賞検出のタイミングでcカウンタ、dカウンタ、およびeカウンタから夫々1つの数値を取得し、さらに、保留情報記憶領域36に記憶されている保留情報の数が最大値に達しているか否かを確認する。
そして、保留情報の数が既に最大値に達している場合には、cカウンタ、dカウンタ、およびeカウンタからの取得数値を記憶することなく削除する。一方、最大値に達していないと、cカウンタ、dカウンタ、およびeカウンタからの取得数値を保留情報記憶領域36に記憶するとともに、遊技状態毎に設定されている大当たり判定用テーブルを参照して今回cカウンタから取得した数値が所定の「大当たり数値(たとえば、通常状態の大当たり判定用テーブルでは、“100”、“500”の2通りとなっており、高確率状態の大当たり判定用テーブルでは、“0”、“50”、“100”、“150”、“200”、“250”、“300”、“350”、“400”、“450”、“500”、“550”、“600”、“650”、“700”の16通りとなっている)」であるか否か(すなわち、大当たり抽選の結果が所謂「大当たり」であるか否かであって、当該保留情報を消化する際の図柄の変動に関し、図柄を特別確定表示態様で確定表示させるか否か)、大当たり抽選の結果を踏まえた上でのdカウンタからの取得数値に基づく特別図柄の確定表示態様、および大当たり抽選の結果を踏まえた上でのeカウンタからの取得数値に対応する基本変動パターンが何であるかを、後述する大当たり判定よりも事前に事前判定として一旦判定する。さらに、メインCPU32は、当該事前判定の結果、および何個目の保留情報に基づくものであるのかを含んだ予定情報を作成し、サブ統合CPU42へ送信する。
また、メインCPU32は、遊技状態が特別図柄の変動表示が可能な遊技状態である場合には、特別図柄表示部60において図柄を変動表示しているか、それとも確定表示しているかを常に確認しており、図柄を確定表示していると保留情報の有無を確認する。そして、保留情報が存在すると、消化する優先度が最も高い保留情報(ここでは最も以前に記憶した保留情報)を大当たり判定用記憶領域37へ移行するとともに、当該保留情報について以下の大当たり判定を実行する。すなわち、保留情報を大当たり判定用記憶領域37へ移行した時点での遊技状態に対応した大当たり判定用テーブルを参照して、当該保留情報に係るcカウンタからの取得数値が上記所定の「大当たり数値」であるか否か、つまり大当たり抽選の結果が「大当たり」であるか、それとも「はずれ」であるかを判定する。
また、大当たり抽選の結果を踏まえた上で、dカウンタからの取得数値に基づき特別図柄表示部60における特別図柄の確定表示態様を決定する。さらに、大当たり抽選の結果が「大当たり」である(cカウンタからの取得数値が「大当たり数値」である)と、図5(b)に示す基本変動パターン決定テーブルを用い、eカウンタからの取得数値に対応する基本変動パターンを読み出す(すなわち、図柄の変動時間を含む基本変動パターンを決定する)。一方、大当たり抽選の結果が「はずれ」である(cカウンタからの取得数値が「大当たり数値」以外の数値である)と、図5(a)に示す基本変動パターン決定テーブルを用い、eカウンタからの取得数値に対応する基本変動パターンを読み出す(すなわち、図柄の変動時間を含む基本変動パターンを決定する)。
その後、メインCPU32は、大当たり抽選の結果(「大当たり」であるか「はずれ」であるか)、特別図柄の確定表示態様、および読み出した基本変動パターンの種類を示す情報を含んだ開始コマンドを作成するとともに、当該開始コマンドをサブ統合CPU42へ送信する。また、特別図柄表示部60において特別図柄を所定の態様で変動させるとともに、タイマ34による計時を開始する。そして、読み出した基本変動パターンに応じた変動時間が経過すると、大当たり抽選の結果を踏まえた上でのdカウンタからの取得数値に基づく確定表示態様で特別図柄を確定表示させるとともに、停止信号を含んだ停止コマンドをサブ統合CPU42へと送信する。なお、確定表示する特別図柄については、たとえば、大当たり抽選の結果が「大当たり」である場合には、大当たり確定表示態様である『3』若しくは『7』で確定表示させる。一方、「はずれ」である場合にははずれ確定表示態様である『−』で確定表示させる。
さらに、メインCPU32は、大当たり抽選の結果が「大当たり」であり、特別図柄表示部60において大当たり確定表示態様で特別図柄を確定表示させると、遊技状態を通常状態や高確率状態から「内容決定状態」へ移行させる(「内容決定状態」を生起させる)とともに、内容決定状態生起信号をサブ統合CPU42へ送信する。そして、「内容決定状態」の生起に伴い、第1内容決定ゲート62および第2内容決定ゲート63を有効化(すなわち、第1内容決定ゲート62および第2内容決定ゲート63での遊技球の検出を有効とし)、遊技球が第1内容決定ゲート62と第2内容決定ゲート63との何れかを通過するまで「内容決定状態」で待機する。なお、「内容決定状態」においては、たとえ遊技球が第二始動入賞口19や第一始動入賞口17へ入賞したとしても特別図柄の変動表示を開始したりしない(ただ、保留情報の数が最大値に達していない場合、保留情報の数が最大値に達するまで保留情報の記憶等の動作は行う)。
その後、メインCPU32は、「内容決定状態」において遊技球の第1内容決定ゲート62と第2内容決定ゲート63との何れかへの通過を検出すると、通過検出のタイミングでfカウンタから1つの数値を取得する(内容決定抽選を実行する)。そして、第1内容決定ゲート62への通過を検出した場合には、図6(a)に示す内容決定テーブルを用いてこの後に生起させる「大当たり状態」の内容を決定する一方、第2内容決定ゲート63への通過を検出した場合には、図6(b)に示す内容決定テーブルを用いてその後に「大当たり状態」の内容を決定する(すなわち、「大当たり状態」における大入賞アタッカー18aおよびV入賞アタッカー18bの開成パターンを決定する)。
また、「大当たり状態」の内容の決定に伴い、第1内容決定ゲート62および第2内容決定ゲート63を無効化するとともに、遊技状態を「内容決定状態」から「大当たり状態」の開始を報知する開始デモ、決定された開成パターンに基づく大入賞アタッカー18aとV入賞アタッカー18bとの所定回数にわたる断続的な開成、および、終了を報知する終了デモからなる「大当たり状態」へ移行させ(特別遊技状態を生起させ)、開成した大入賞アタッカー18aやV入賞アタッカー18bに遊技球が入賞すると、第二始動入賞口19や第一始動入賞口17へ入賞した場合と比較して多くの遊技球(たとえば10個)を賞球として払い出す。なお、内容決定抽選の決定は、「内容決定状態」における第1内容決定ゲート62と第2内容決定ゲート63との何れかへの遊技球の最初の通過検出に起因してのみ実行される。
この「大当たり状態」の生起に係り、「内容決定状態」において遊技球が第1内容決定ゲート62を通過し、その際のfカウンタからの取得数値が0〜29であると、遊技球が所定個数(たとえば8個)入賞するまで若しくは開成時間が第1特別開放時間(遊技球の所定個数の入賞が期待できる時間であって、たとえば30秒)に達するまでの何れかの条件が満たされるまで開成させる第1特別開成態様で大入賞アタッカー18aを断続的に4回繰り返し開成させた後、遊技球が所定個数入賞するまで若しくは開成時間が第2特別開放時間(第1特別開放時間より短く、遊技球の所定個数の入賞が期待できない時間であって、たとえば0.2秒)に達するまでの何れかの条件が満たされるまで開成させる第2特別開成態様で大入賞アタッカー18aを断続的に3回繰り返し開成させ、さらに遊技球が所定個数(たとえば8個)入賞するまで若しくは開成時間が第2特定開放時間(第1特定開放時間よりも短く、遊技球の特別領域の通過が期待できない時間であって、たとえば0.2秒)に達するまでの何れかの条件が満たされるまで開成させる第2特定開成態様でV入賞アタッカー18bを1回開成させる第1特別遊技状態(非特定特別遊技状態であって、開成パターンが第1開成パターンである特別遊技状態)を生起させる。
また、遊技球が第1内容決定ゲート62を通過し、その際のfカウンタからの取得数値が30〜49であると、大入賞アタッカー18aを第1特別開成態様で断続的に4回繰り返し開成させた後、大入賞アタッカー18aを第2特別開成態様で断続的に3回繰り返し開成させ、さらに、遊技球が所定個数入賞するまで若しくは開成時間が第1特定開放時間(遊技球の特別領域の通過が期待できる時間であって、たとえば30秒)に達するまでの何れかの条件が満たされるまで開成させる第1特定開成態様でV入賞アタッカー18bを1回開成させる第2特別遊技状態(特定特別遊技状態であって、開成パターンが第2開成パターンである特別遊技状態)を生起させる。さらに、遊技球が第1内容決定ゲート62を通過し、その際のfカウンタからの取得数値が50〜94であると、大入賞アタッカー18aを第1特別開成態様で断続的に7回繰り返し開成させた後、V入賞アタッカー18bを第1特定開成態様で1回開成させ、さらに大入賞アタッカー18aを第2特別開成態様で断続的に8回繰り返し開成させる第3特別遊技状態(特定特別遊技状態であって、開成パターンが第3開成パターンである特別遊技状態)を生起させる。さらにまた、遊技球が第1内容決定ゲート62を通過し、その際のfカウンタからの取得数値が95〜99であると、大入賞アタッカー18aを第1特別開成態様で断続的に7回繰り返し開成させた後、V入賞アタッカー18bを第1特定開成態様で1回開成させ、さらに大入賞アタッカー18aを第1特別開成態様で断続的に8回繰り返し開成させる第4特別遊技状態(特定特別遊技状態であって、開成パターンが第1開成パターンである特別遊技状態)を生起させる。
一方、「内容決定状態」において遊技球が第2内容決定ゲート63を通過し、その際のfカウンタからの取得数値が0〜49であると、大入賞アタッカー18aを第1特別開成態様で断続的に7回繰り返し開成させた後、V入賞アタッカー18bを第2特定開成態様で1回開成させる第5特別遊技状態(非特定特別遊技状態であって、開成パターンが第1開成パターンである特別遊技状態)を生起させる。また、遊技球が第2内容決定ゲート63を通過し、その際のfカウンタからの取得数値が50〜99であると、上記第4特別遊技状態を生起させる。
以上のように、獲得できる賞球数の期待値(すなわち、特別遊技状態において特別入賞手段が第1特別開成態様で開成する回数の期待値)およびV入賞アタッカー18bが第1特定開成態様で開成する確率を、内容決定ゲート62、63毎に設定するとともに、第1内容決定ゲート62と第2内容決定ゲート63とで期待値および確率を異ならせている。
そして、「内容決定状態」において遊技球を第1内容決定ゲート62へ通過させると、第2内容決定ゲート63へ通過させる場合と比較して、大入賞アタッカー18aが第1特別開成態様で開成する回数の期待値(本実施形態では5.9回)は比較的低いものの、V入賞アタッカー18bが第1特定開成態様で開成する確率は比較的高い「大当たり状態」が生起する。一方、「内容決定状態」において遊技球を第2内容決定ゲート63へ通過させると、大入賞アタッカー18aが第1特別開成態様で開成する回数の期待値(本実施形態では11回)は比較的高いものの、V入賞アタッカー18bが第1特定開成態様で開成する確率は比較的低い「大当たり状態」が生起する。なお、大当たり状態では、たとえ遊技球が第二始動入賞口19や第一始動入賞口17へ入賞したとしても特別図柄の変動表示を開始したりしない(ただ、保留情報の数が最大値に達していない場合、保留情報の数が最大値に達するまで保留情報の記憶等の動作は行う)。
そして、メインCPU32は、「大当たり状態」中にV入賞アタッカー18bへ遊技球が入賞する(すなわち、遊技球の特別領域の通過を検出する)と、上記「大当たり状態」の終了に伴い、大当たり判定において大当たり抽選の結果が再び「大当たり」となるまで、「大当たり」となる確率が向上するとともに、第一始動入賞口17が開状態となり易く且つ第一始動入賞口17が長時間にわたり開状態となる高確率状態へ遊技状態を移行させる(特定遊技状態を生起させる)。なお、上記各特別遊技状態の内容からも明らかなように、第2〜第4特別遊技状態(すなわち特定特別遊技状態)が生起すると、V入賞アタッカー18bが第1特定開成態様で開成するため、比較的高い確率で遊技球をV入賞アタッカー18bへ入賞させることができる一方、第1若しくは第5特別遊技状態(すなわち非特定特別遊技状態)が生起すると、V入賞アタッカー18bが第2特定開成態様で開成するため、V入賞アタッカー18bへ遊技球を入賞させる確率が極めて低くなる。したがって、第2〜第4特別遊技状態が生起すると、高い確率で「大当たり状態」の終了後に高確率状態が生起する。一方、第1若しくは第5特別遊技状態が生起していたとしても、極めて低い確率ではあるもののV入賞アタッカー18bへ遊技球が入賞して特別領域を通過すると、「大当たり状態」の終了後に高確率状態が生起する。なお、「大当たり状態」の終了後、大当たり判定において大当たり抽選の結果が再び「大当たり」となるまでとの事項は、特別図柄の確定表示回数が10,000回となるまでとの事項に置き換えることができる。
一方、たとえば、第1若しくは第5特別遊技状態が生起した等により、「大当たり状態」中に遊技球がV入賞アタッカー18bへ入賞しない(すなわち、遊技球の特別領域への通過を検出しない)と、「大当たり状態」の終了後、高確率状態ではなく通常状態へ移行させる。そのため、たとえ第2〜第4特別遊技状態が生起し、V入賞アタッカー18bが第1特定開成態様で開成したとしても、当該V入賞アタッカー18bへ遊技球が入賞しなかった場合には、「大当たり状態」の終了後に高確率状態を生起させることはない。
なお、第一始動入賞口17の開閉動作もメインCPU32で制御しており、遊技球がゲート部材20を通過すると、当該通過がメインCPU32により検出される。すると、メインCPU32は、通過検出のタイミングでaカウンタから1つの数値を取得する(開放抽選を行う)とともに、aカウンタからの取得数値が所定の「開放数値(たとえば遊技状態が高確率状態であると“0”〜“9”の10通り、高確率状態でないと“0”の1通りのみとなっている)であるか否かを判定する。そして、aカウンタからの取得数値が「開放数値」である、すなわち開放抽選の結果が「当選」であると、第一始動入賞口17を閉状態から開状態へ所定の態様で作動させる。このとき、遊技状態が高確率状態であると、たとえば高確率状態でない場合と比べて長い時間(2秒間)に亘り開状態とすることを断続的に3回繰り返す態様等の特別開放動作態様で第一始動入賞口17を作動させる。また、高確率状態でないと、たとえば高確率状態である場合と比べて短い時間(0.2秒)に亘り、しかも1回しか開状態としない等の通常開放動作態様で第一始動入賞口17を作動させる。一方、aカウンタからの取得数値が「開放数値」でない、すなわち開放抽選の結果が「はずれ」であると、第一始動入賞口17を閉状態のまま作動させない。また、第一始動入賞口17の作動中等に遊技球がゲート部材20を通過した場合は、上記保留情報と同様、当該通過のタイミングで取得したaカウンタの数値を所定個数まで記憶手段33に記憶するとともに、第一始動入賞口17の作動が終了する度に記憶した順で開放抽選の結果の確認等を実行するようになっている。
一方、サブ統合CPU42は、予定情報を受信すると予定情報記憶領域47へ記憶するとともに、保留表示部61において保留情報の数を1つ増加させる。また、開始コマンドを受信すると、該開始コマンドに対応する予定情報を予定情報記憶領域47から削除するとともに、保留表示部61において保留情報の数を1つ減少させる。さらに、受信した開始コマンドに含まれている大当たり抽選の結果に係る情報に応じて最終的に確定表示する装飾図柄の表示態様を決定するとともに、基本変動パターンに係る情報に対応する詳細変動パターンを変動パターン記憶領域46から読み出し、タイマ44により計時しながら、読み出した詳細変動パターンにしたがって演出用表示部6における装飾図柄を変動表示させる。
そして、停止コマンドの受信に伴い、上記のように決定した表示態様で装飾図柄を演出用表示部6に確定表示する。つまり、たとえば大当たり抽選の結果が「大当たり」であると、同一の装飾図柄を3つ並べる大当たり装飾図柄表示態様(たとえば“7・7・7”)で確定表示させる(以下、この同一の装飾図柄が3つ並んだ装飾図柄の組み合わせを「大当たり図柄」という)。一方、大当たり抽選の結果が「はずれ」であると、3つのうち少なくとも1つの装飾図柄が他の2つの装飾図柄とは異なるはずれ装飾図柄表示態様(たとえば“1・2・3”)で確定表示する(以下、この非同一の装飾図柄が3つ並んだ装飾図柄の組み合わせを「はずれ図柄」という)。
また、サブ統合CPU42は、内容決定状態生起信号を受信すると、第1内容決定ゲート62と第2内容決定ゲート63との何れかに遊技球を通過させるよう、遊技者に報知する通過報知演出を実行する。この通過報知演出は、演出用表示部6における画像や映像等を用いた表示演出に加え、センター部材26に備えられている電飾やランプ部材15等を点灯/点滅させる発光演出、スピーカ14から報音させる報音演出等からなる。さらに、サブ統合CPU42は、「大当たり状態」が生起するにあたり、たとえば開始デモ中等に、演出用表示部6を利用して「大当たり状態」の開始を報知するとともに、右打ち用スペースSRへと遊技球を打ち込む所謂「右打ち」を行うよう遊技者に報知する。さらに、大入賞アタッカー18aの開成が開始されると、「大当たり状態」の種別等に対応した演出用表示部6での表示演出を記憶手段43から読み出し、演出用表示部6での表示動作を制御する。加えて、終了デモ中には、演出用表示部6を利用して「大当たり状態」が終了する旨等を遊技者に報知する。加えて、サブ統合CPU42は、「大当たり状態」の終了後に高確率状態が生起すると、引き続き「右打ち」を継続するよう演出用表示部6を利用して遊技者に報知する一方、「大当たり状態」の終了後に通常状態が生起すると、「右打ち」を止めて左打ち用スペースSLへと遊技球を打ち込むよう演出用表示部6を利用して遊技者に報知する。
ここで、遊技者によるパチンコ機1での遊技を一般的な流れに沿って説明すると、遊技者は通常状態から遊技を開始することになり、ハンドル9を回動操作して、発射装置10を作動させ、発射通路13を介して遊技球を遊技領域16内へ打ち込み、まずは左打ち用スペースSLを流下させて第二始動入賞口19への遊技球の入賞を狙う。そして、入賞した遊技球による大当たり抽選の結果が「大当たり」になると、「大当たり状態」中に獲得できる賞球数の期待値(つまり、大入賞アタッカー18aが第1特別開成態様で開成する回数の期待値)は比較的低いものの、特定特別遊技状態が生起する可能性が比較的高い第1内容決定ゲート62と、「大当たり状態」中に獲得できる賞球数の期待値は比較的高いものの、特定特別遊技状態が生起する可能性が比較的低い第2内容決定ゲート63との何れを通過させるかを遊技者自身が決定し、第1内容決定ゲート62を通過させたい際には左打ち用スペースSLへ、第2内容決定ゲート63を通過させたい際には右打ち用スペースSRへ夫々遊技球を打ち込み、所望の内容決定ゲート62、63へ遊技球を通過させることが可能となる。
その後、「大当たり状態」が生起すると、右打ち用スペースSRを流下させる「右打ち」を行い、断続的に開成する大入賞アタッカー18aおよびV入賞アタッカー18bへの遊技球の入賞を狙う。また、「大当たり状態」の終了後高確率状態が生起すると、「右打ち」を継続して、ゲート部材20への遊技球の通過、および高確率状態にあって頻繁に開状態となる第一始動入賞口17への遊技球の入賞を狙う。一方、「大当たり状態」の終了後通常状態になると、上記した「右打ち」を止めて左打ち用スペースSLを流下させる遊技へと戻る。
<パチンコ機の特徴部分の説明>
パチンコ機1は、上記の如く、「大当たり」の生起後に、「内容決定状態」が生起し、その「内容決定状態」の生起中に、第1内容決定ゲート62あるいは第2内容決定ゲート63に遊技球を通過させることによって、「大当たり状態」を生起させることができる。また、「大当たり図柄」を表示した後(ほぼ「内容決定状態」が生起した後と同時)に第1内容決定ゲート62あるいは第2内容決定ゲート63を遊技球が通過するまでの間に、演出用表示部6を利用して、遊技停止が可能である旨の表示(以下、この表示を「遊技停止可能表示」という)を実行する。
上記した「遊技停止可能表示」は、サブ制御装置40における「遊技停止可能表示処理」に基づいて実行される。図8は、「遊技停止可能表示処理」の内容を示すフローチャートであり、当該「遊技停止可能表示処理」においては、まず、ステップ(以下、単にSで示す)1で、「大当たり」が生起したか否か判断される。そして、S1で“YES”と判断された場合には、S2で、演出表示部6に「大当たり図柄」が表示されたか否か判断される。そして、S2で、“YES”と判断された場合には、S3で、演出表示部6の液晶画面に“遊技停止可能の旨”の表示として「休憩OK」および「なるべく早く戻ってね!」とのメッセージを表示する。遊技者は、この演出表示部6における「休憩OK」および「なるべく早く戻ってね!」とのメッセージを見ることによって、安心して、飲食したり、トイレに行ったりすることができる。
さらに、当該「遊技停止可能表示」を実行した後には、S4で、第1内容決定ゲート62あるいは第2内容決定ゲート63を遊技球が通過したか否か判断され、遊技球の通過検知信号の検出を待って、演出表示部6における「遊技停止可能表示」を消灯させる。なお、図示はされていないが、演出表示部6の「遊技停止可能表示処理」の開始と同時にタイマ43がセットされ、所定の時間を経過した後には、第1内容決定ゲート62あるいは第2内容決定ゲート63への遊技球の通過がない場合でも、「遊技停止可能表示」を終了する。そして、S4で演出表示部6における「遊技停止可能表示」を消灯した後には、一連の処理を終了する。
<本実施形態のパチンコ機の効果>
パチンコ機1は、上記の如く、遊技盤2の盤面上に、遊技球が通過可能な特定領域(第1内容決定ゲート62および第2内容決定ゲート63)が設けられており、「大当たり状態」の生起が、その特定領域への遊技球の通過を契機として開始されるものであるとともに、図柄表示手段である演出表示部6での「大当たり図柄」の表示から、特定領域への遊技球の通過までの間に、「遊技停止可能表示」を実行する。そのため、遊技者は、その表示を視認した後に、安心して休憩し、携帯電話の対応をしたり、トイレに行ったりすることができる。そのように遊技者に安心感、リフレッシュ感、メリハリ感を提供することができるので、長期間に亘って、遊技者の遊技意欲を高く保持することができる。
また、パチンコ機1は、「大当たり図柄」の表示後における「遊技停止可能表示」を図柄表示手段である演出表示部6において行うため、遊技者は、「大当たり図柄」の表示後に、休憩が可能である旨を瞬時に確実に把握することができる。
さらに、パチンコ機1は、「大当たり図柄」の表示後における「遊技停止可能表示」を一定の時間のみ行うため、遊技停止が可能である旨の表示後に、遊技者が長時間に亘って休憩する事態を防止することができ、運転率(回転率)を高く維持することができる。
<本発明の変更例>
なお、本発明の遊技機の構成は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、入賞始動口、図柄表示手段、大入賞装置、特定領域、制御装置(メイン制御装置、サブ制御装置等)等の形状・構造等の構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。
たとえば、本発明に係る遊技機は、上記実施形態の如く、図柄表示手段において「遊技停止可能表示」を実行するものに限定されず、遊技盤面上に図柄表示手段とは異なる電光掲示板等の第二表示手段が設けられており、その第二表示手段において「遊技停止可能表示」を実行するもの等に変更することも可能である。また、「遊技停止可能表示」を文字メッセージの表示により実行するものに限定されず、映像やスピーカを利用した音声案内によって「遊技停止可能表示」を実行するもの等に変更することも可能である。
また、本発明に係る遊技機は、上記実施形態の如く、遊技球が通過可能なゲート(第1内容決定ゲートおよび第2内容決定ゲート)が特定領域(内容決定手段として機能するもの)であるものに限定されず、遊技球が入賞可能な入賞装置や入賞口が特定領域として機能するもの等に変更することも可能である。さらに、特定領域(内容決定手段)の設置数や設置位置についても上記実施形態に何ら限定されることはなく、たとえば左打ち用スペース内に2つの内容決定ゲートを、右打ち用スペース内に1つの内容決定ゲートを設けたり、左打ち用スペース内には内容決定ゲートを設けず、右打ち用スペース内にのみ2つの内容決定ゲートを設けたり、左打ち用スペースあるいは右打ち用スペースの内の1つに、単一の内容決定ゲートあるいは内容決定入賞口を設けたりしても良い。
さらに、本発明に係る遊技機は、上記実施形態の如く、「遊技停止可能表示」を開始してから所定時間が経過した後にその表示を自動的に停止させるものに限定されず、遊技者が機台の前の席に座っているか否かを確認するための赤外線センサ等の検知器が備えられており、その検知器が遊技者が席を離れた後に再度着席したことを確認した場合に「遊技停止可能表示」を停止するもの等に変更することも可能である。
加えて、上記実施形態では、特定遊技状態として大当たり抽選の結果が「大当たり」となる確率が向上するとともに、始動入賞役物が開状態となりやすく且つ始動入賞役物が長時間にわたり開状態となる高確率状態を生起させているが、ただ単に大当たり抽選の結果が「大当たり」となる確率が向上する高確率状態のみを生起させても良いし、図柄の変動時間の平均値が短くなる所謂、時短状態を高確率状態と組み合わせて生起させても良い。また、上記実施形態では、「大当たり状態」が終了してから大当たり判定において大当たり抽選の結果が再び「大当たり」となるまで特定遊技状態を生起させるように構成されているが、「大当たり状態」が終了してから特別図柄の確定表示回数が所定の特定回数(たとえば100回)に達するまで特定遊技状態を生起させるように構成しても良い。
さらに、上記実施形態では、保留情報の消化に係り取得した順で消化するとしているが、どのような順序で保留情報を消化するかについては適宜変更可能であって、たとえば第二始動入賞口19への入賞に係る保留情報よりも第一始動入賞口17への入賞に係る保留情報の方を優先的に消化するように構成してもよい。
加えて、上記実施形態では、遊技機の一例であるパチンコ機について説明しているが、本発明は、たとえば封入式パチンコ機等といった他の遊技機に対しても当然適用可能である。なお、特許請求の範囲、明細書および図面に記載される全ての要素(たとえば、制御手段や図柄表示部、特別可動手段、演出用表示部等)は、個数を意識的に限定する明確な記載がない限り、物理的に単一であっても複数であっても構わないし、適宜配置の変更が行われても構わない。また、特許請求の範囲や明細書等で使用している要素名(要素につけた名称)は、単に本件の記載のために便宜上付与したにすぎないものであり、それによって特別な意味が生じることを特に意識したものではない。すなわち、要素名のみによって要素が何であるかが限定解釈されるものではない。たとえば、「制御手段」は、ハード単体でも、ソフトを含んだものであっても構わない。さらには、すべての要素のうちの複数の要素を適宜一体的に構成するか、もしくはひとつの要素を複数の要素に分けて構成するかは、あえて特許請求の範囲等において特定していない限り、何れも当業者であれば容易に考えられる事項である。したがって、その程度の範囲内での構成上の差異を有する遊技機を、本実施例に記載がなされていないことを理由に採用することのみでは、本発明に係る権利を回避したことにはならない。その他、各要素の構成や形状等における、本実施例から当業者であれば容易に考えられる自明な範囲の差異についても同様である。