JP2019028730A - 紙葉類処理システム及び紙葉類処理方法 - Google Patents

紙葉類処理システム及び紙葉類処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】収納容器に収納された複数紙葉類の識別情報及び識別情報の順序を管理する。【解決手段】紙葉類処理システムを、少なくとも1つの収納空間に複数枚の紙葉類が整列状態で収納された第1収納部と、収納空間に収納されている全ての紙葉類の識別情報を前記収納空間内での整列順に特定可能な第1データを保存する記憶部と、複数枚の紙葉類を整列状態で収納する第2収納部と、第1収納部の少なくとも1つの収納空間から複数枚の紙葉類を整列状態のまま抜き取って第2収納部に整列状態で装填する処理を複数回実行する装填装置と、装填装置が収納空間から抜き取った紙葉類の第1データ、及び抜き取った紙葉類を第2収納部に装填した装填順序に基づいて、第2収納部に装填された全ての紙葉類の識別情報を第2収納部内での整列順に特定可能な第2データを生成する管理装置とによって構成する。【選択図】図4

Description

この発明は、紙葉類を処理する紙葉類処理システム及び紙葉類処理方法に関する。
近年、紙葉類の処理にロボットを利用するシステムが登場している。例えば、特許文献1には、作業ロボットが、紙幣運搬用のカセットに大量の紙幣を装填するシステムが開示されている。作業ロボットを利用することにより大量の紙幣をカセットに装填する作業を効率よく行うことができる。
紙幣には、偽造防止等を目的とする識別情報として、記番号が印刷されている。紙幣に印刷された記番号に基づいて、各紙幣を区別することができる。予め紙幣の記番号を読み取ってからカセットに収納することで、カセットに収納した紙幣を、記番号に基づいて厳密に管理することができる。
特開2016−224664号公報
しかしながら、上記従来技術では、複数紙幣の記番号の順序が管理されていない。カセット等の収納容器に収納された全ての紙幣の記番号が分かるが、各紙幣の整列順に記番号を特定することはできない。例えば、収納容器内で上下方向に集積した状態で収納されている紙幣が一番上から順に取り出された場合に、各紙幣の記番号を特定することができない。
本発明は、上記従来技術による問題点に鑑みてなされたもので、収納容器に収納された複数枚の紙葉類の識別情報及び識別情報の順序を管理できる紙葉類処理システム及び紙葉類処理方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、紙葉類処理システムであって、少なくとも1つの収納空間に、複数枚の紙葉類が整列状態で収納された第1収納部と、前記収納空間に収納されている紙葉類の識別情報を前記収納空間内での整列順に特定可能な第1データを保存する記憶部と、複数枚の紙葉類を整列状態で収納する第2収納部と、前記第1収納部の少なくとも1つの収納空間から、複数枚の紙葉類を整列状態のまま抜き取って、前記第2収納部に整列状態で装填する処理を、複数回実行する装填装置と、前記装填装置が前記収納空間から抜き取った紙葉類の前記第1データ、及び抜き取った紙葉類を前記第2収納部に装填した装填順序に基づいて、前記第2収納部に装填された紙葉類の識別情報を前記第2収納部内での整列順に特定可能な第2データを生成する管理装置とを備えることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記装填装置は、前記収納空間の紙葉類を一括して保持するハンドユニットと、前記第1収納部と前記第2収納部との間で前記ハンドユニットを移動させるアーム部とを含むことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、紙葉類を識別計数して少なくとも1つの集積部に集積する紙葉類処理装置をさらに備え、前記第1収納部は、前記紙葉類処理装置を含み、前記収納空間は、前記集積部を含むことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記装填装置は、集積された紙葉類の枚数が所定枚数に到達した前記集積部から、前記紙葉類を抜き取って前記第2収納部に装填することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記紙葉類処理装置は、紙葉類の識別情報を読み取って、前記集積部に集積された紙葉類の識別情報を前記集積部内での集積順に特定する前記第1データを生成することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記第1収納部は、複数の収納空間が設けられた収納容器を含むことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記装填装置が、前記収納容器に設けられた複数の収納空間から紙葉類を抜き取る順序が予め設定されていることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記装填装置は、装填する紙葉類の向きを変更し、前記管理装置は、前記装填装置が紙葉類の向きを変更した場合は、前記第1データの識別番号の順序を変更して、前記第2収納部に装填された紙葉類の識別情報を前記第2収納部内の整列順に特定可能に前記第2データを生成することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、各収納空間には、表裏の向きを揃えた紙葉類が収納されており、前記装填装置は、前記収納空間から抜き取った紙葉類の表裏の向きを必要に応じて反転して、全ての紙葉類を、表裏の向きを揃えた状態で前記第2収納部に装填し、前記管理装置は、前記装填装置が紙葉類を反転した場合は、前記第1データの識別番号の順序を変更して、前記第2収納部に装填された紙葉類の識別情報を前記第2収納部内の整列順に特定可能に前記第2データを生成することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、厚みの異なる領域を含む紙葉類を前記第2収納部に装填する際には、前記装填装置は、前記紙葉類を同一の向きで所定枚数装填する度に、装填する紙葉類の向きを厚みの大きい領域が偏らないように変更し、前記管理装置は、前記装填装置が紙葉類の表裏の向きを反転した場合は、前記第1データの識別番号の順序を変更して、前記第2収納部に装填された紙葉類の識別情報を前記第2収納部内の整列順に特定可能に前記第2データを生成することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記管理装置は、前記第2収納部の収納部識別番号を取得して、前記第2データを前記収納部識別番号と関連付けて管理することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記第1収納部は複数の収納空間を有し、前記記憶部には、各収納空間の前記第1データが、前記第1収納部内における各収納空間の位置情報と関連付けた状態で保存されており、前記管理装置は、前記第2収納部に装填された紙葉類が収納されていた前記第1収納部内の位置情報に基づいて、前記第2データを生成することを特徴とする。
また、本発明は、紙葉類処理システムが実行する紙葉類処理方法であって、少なくとも1つの収納空間に複数枚の紙葉類が整列状態で収納された第1収納部から、前記複数枚の紙葉類を整列状態のまま抜き取る工程と、前記第1収納部から抜き取った紙葉類の識別情報を前記収納空間内での整列順に特定可能な第1データを取得する工程と、前記第1収納部から抜き取った紙葉類を第2収納部に整列状態で装填する工程と、前記第1収納部から抜き取った紙葉類の前記第2収納部への装填を複数回実行した際に、各回に抜き取られた紙葉類の前記第1データと、前記第2収納部へ装填された前記紙葉類の装填順序とに基づいて、前記第2収納部に装填された紙葉類の識別情報を前記第2収納部内での整列順に特定可能な第2データを生成する工程とを含んだことを特徴とする。
本発明に係る紙葉類処理システムによれば、装填装置によって、例えば第1収納部の複数の収納空間から紙葉類を抜き取って、第2収納部に装填することができる。管理装置は、各収納空間から抜き取られた紙葉類の識別情報を含む第1データと、第2収納部に装填された紙葉類の装填順序とに基づいて、第2収納部へ装填された紙葉類の識別情報を含む第2データを生成する。この第2データを参照することで、第2収納部内の各紙葉類の識別情報を、第2収納部内の整列順に特定することができる。
図1は、紙幣処理を説明するための図である。 図2は、紙幣処理システムの具体例を示す外観図である。 図3は、紙幣処理システムを上方から見た構成を示す模式図である。 図4は、紙幣処理システムの構成を示すブロック図である。 図5は、紙幣整理エリアの外観を示す図である。 図6は、紙幣装填エリアの外観を示す図である。 図7は、紙幣処理システムで行われる紙幣の抜取処理及び装填処理を示す模式図である。 図8は、紙幣整理エリアに紙幣結束装置を設置した紙幣処理システムの例を示す模式図である。 図9は、図8に示す紙幣処理システムの構成を示すブロック図である。
以下に、添付図面を参照して、本発明に係る紙葉類処理システム及び紙葉類処理方法について詳細を説明する。本発明に係る紙葉類処理システム及び紙葉類処理方法で処理する紙葉類は、各紙葉類を区別可能な識別情報を有するものであれば、その種類は特に限定されない。例えば、記番号が印刷されている紙幣、識別番号が印刷された小切手や商品券等、様々な紙葉類を処理対象とすることができる。本実施形態では、紙幣を処理対象とする紙幣処理システム及び紙幣処理方法を例に説明する。
[紙幣処理]
本実施形態に係る紙幣処理システム(紙葉類処理システム)で行われる紙幣処理について説明する。図1は、紙幣処理を説明するための図である。図1(a)は、紙幣現物の移動の例を示す模式図である。図1(b)は、紙幣の移動に伴って処理されるデータの例を示す図である。図1(c)は、紙幣の移動時に表裏の向きを揃えた場合のデータの例を示す図である。図1(a)に示すように、紙幣処理システムは、装填装置10、第1収納部21、第2収納部22及び管理装置30を含む。
第1収納部21は、少なくとも1つの収納空間を有する。各収納空間には、複数枚の紙幣が整列状態で収納されている。ここで、本実施形態で言う整列状態の収納とは、収納された複数枚の紙幣が、順序が入れ替わらないように収納されていることを言う。第1収納部21が有する収納空間の数は特に限定されないが、図1(a)は、第1収納部21が3つの収納空間を有する例を示している。各収納空間には、複数枚の紙幣100(100a〜100c)が、紙幣面を平行にして積み重ねた整列状態で収納されている。
第1収納部21の各収納空間は、収納中の全ての紙幣を抜き取り可能な形状を有している。具体的には、コンテナやカセット等、紙幣の収納容器を、第1収納部21として利用することができる。また、例えば、紙幣処理装置(紙葉類処理装置)の開口集積部を、第1収納部21として利用することができる。開口集積部とは、紙幣処理装置が紙幣を集積する集積部で、装置外部に紙幣を抜き取るための開口部を有するものを言う。本実施形態では、紙幣処理装置の開口集積部を単に「集積部」と記載する。
第2収納部22は、少なくとも1つの収納空間を有する。各収納空間には、複数枚の紙幣が整列状態で収納される。第2収納部22が有する収納空間の数は特に限定されないが、図1(a)は、第2収納部22が1つの収納空間を有する例を示している。各収納空間は、複数枚の紙幣を装填可能な形状を有している。具体的には、コンテナやカセット等、紙幣の収納容器を、第2収納部22として利用することができる。
装填装置10は、第1収納部21の各収納空間から紙幣を抜き取り、抜き取った紙幣を第2収納部22の各収納空間へ装填する。図1(a)に示すように、装填装置10は、第1収納部21の各収納空間から、収納されている複数枚の紙幣全てを整列状態のまま抜き取る。そして、抜き取った全ての紙幣を、紙幣の順序が入れ替わらないように整列状態のまま第2収納部22へ装填する。
装填装置10は、多関節ロボットであるアーム部11を制御して、積み重ねた状態の紙幣を掴んで移動させる。アーム部11は、物体を掴むことができるハンドユニットを含み、束状態の紙幣を掴んで移動させることができる。装填装置10は、少なくとも1つのアーム部11を制御して、第1収納部21の収納空間に収納されている紙幣を掴んで抜き取り、第2収納部22へ装填する。
装填装置10のアーム部11には、アーム部11による処理対象を撮像するカメラが設けられている。装填装置10は、このカメラで撮像した画像を解析して、第1収納部21の各収納空間の位置、収納空間内の紙幣の有無や収納状態等を認識する。また、装填装置10は、第2収納部22の各収納空間の位置、収納空間内の紙幣の有無や収納状態等を認識する。装填装置10は、これらの認識結果に基づいてアーム部11を制御し、紙幣の抜取処理及び装填処理を実行する。
図1(b)に示すように、第1収納部21の各収納空間に収納されている紙幣の情報が、紙幣データ121(121a〜121c)として、予め記憶装置122に保存されている。例えば、第1収納部21がコンテナやカセット等の収納容器で、該収納容器に収納中の紙幣の情報が、紙幣データ121としてデータ記憶媒体に保存されている場合、このデータ記憶媒体を記憶装置122として利用することができる。また、紙幣データ121が、サーバ装置等の外部装置に保存されている場合は、この外部装置を記憶装置122として利用することができる。
例えば、第1収納部21が紙幣処理装置で、該紙葉類処理装置の各集積部に集積中の紙幣の情報が、紙幣データ121として紙幣処理装置内で管理されている場合、紙幣処理装置を記憶装置122として利用することができる。また、紙幣データ121が、紙幣処理装置と接続された操作端末やサーバ装置等の外部装置に記憶されている場合は、この外部装置を記憶装置122として利用することができる。
紙幣データ121は、第1収納部21の収納空間毎に管理されている。具体的には、図1(a)に示すように第1収納部21の3つの収納空間に束状態で収納中の紙幣100a〜100cに対応して、図1(b)に示すように記憶装置122内で3つの紙幣データ121a〜121cが管理されている。
紙幣データ121aには、束状の紙幣100aを構成する紙幣の枚数、各紙幣の金種、正損、表裏の向き、天地の向き、記番号等が含まれる。紙幣データ121aに含まれる記番号は、束状の紙幣100aを構成する各紙幣の整列順序との対応が分かるように管理されている。束状の紙幣100aを構成する各紙幣を端から順に取り出した場合に、紙幣データ121aを参照すれば、各紙幣の記番号を特定できるようになっている。
同様に、紙幣データ121bには、束状の紙幣100bを構成する紙幣の枚数、各紙幣の金種、正損、表裏の向き、天地の向き、記番号等が含まれ、記番号は各紙幣の整列順序との対応が分かるように管理されている。紙幣データ121cには、束状の紙幣100cを構成する紙幣の枚数、各紙幣の金種、正損、表裏の向き、天地の向き、記番号等が含まれ、記番号は各紙幣の整列順序との対応が分かるように管理されている。
図1(a)に示すように、管理装置30は、装填装置10と通信可能に接続されている。管理装置30は、装填装置10から装填データ110を取得する。装填データ110には、アーム部11の移動に関する情報が含まれている。
例えば、装填装置10がアーム部11を制御して、第1収納部21から抜き取った紙幣100aを第2収納部22に移動した際に、装填装置10は、この移動を示す情報を装填データ110として管理装置30に送信する。
第1収納部21が複数の収納空間を有する場合、装填データ110には、アーム部11が紙幣100を抜き取った収納空間の位置を示す情報が含まれる。この情報に基づいて、管理装置30は、紙幣100a〜100cのうち、いずれの紙幣100が抜き取られたかを特定することができる。
また、第2収納部22が複数の収納空間を含む場合、装填データ110には、アーム部11が紙幣100を装填した収納空間の位置を示す情報が含まれる。この情報に基づいて、管理装置30は、第1収納部21から抜き取られた紙幣100が、第2収納部22の複数の収納空間のうち、いずれの収納空間に装填されたかを特定することができる。
図1(b)に抜取紙幣データとして示すように、管理装置30は、装填装置10が第1収納部21から抜き取った紙幣100に対応する紙幣データ121(第1データ)を記憶装置122から取得する。管理装置30は、装填装置10が紙幣100の抜き取り及び装填を行う度に、装填された紙幣100の紙幣データ121を取得して、図1(b)及び(c)に示すように、収納紙幣データ130(130a、130b)を生成する。収納紙幣データ(第2データ)130には、第2収納部22に収納された紙幣200の枚数と、各紙幣の金種、正損、表裏の向き、天地の向き、記番号等が含まれる。
例えば、装填装置10が、アーム部11を制御して、第1収納部21から第2収納部22へ、紙幣100a、100c、100bの順に紙幣を装填したとする。管理装置30は、装填装置10から受信した装填データ110に基づいて、記憶装置122から、紙幣100a〜100cに対応する紙幣データ121a〜121cを取得する。管理装置30は、装填データ110に基づいて、紙幣100a〜100cの第2収納部22への装填順序を認識する。管理装置30は、紙幣データ121a〜121cを、装填順序の通り、紙幣データ121a、121c、121bの順に結合して、図1(b)に示す収納紙幣データ130aを生成する。
具体的には、例えば、図1(b)に示すように記番号を上下方向に並べた紙幣データ121が、図1(a)に示すように上下方向に積み重ねた紙幣100の整列順序と対応しているものとする。装填装置10がアーム部11を制御して、第2収納部22の収納空間に、下から順に紙幣100a、100c、100bと積み重ねて装填する。これに合わせて、管理装置30は、図1(b)に示すように紙幣データ121a、121c、121bを結合して収納紙幣データ130aを生成する。この結果、第2収納部22内に上下方向に積み重ねて装填された紙幣200のうち一番下の紙幣の記番号が、図1(b)に示す収納紙幣データ130aの一番下の記番号となり、一番上の紙幣の記番号が収納紙幣データ130aの一番上の記番号となる。ただし、これは説明のための例示であって、第2収納部22に装填された全ての紙幣200の記番号を、第2収納部22に装填された整列順に特定することができれば、収納紙幣データ130内での記番号の管理方法は特に限定されない。例えば、収納紙幣データ130aに含まれる各記番号に、第2収納部22内の紙幣現物の整列順序を示す番号を付して管理する態様であってもよい。また、異なる収納空間から1回ずつ紙幣を抜き取る例に限定されず、1つの収納空間から複数回紙幣を抜き取る場合や、複数の収納空間それぞれから複数回紙幣を抜き取る場合も、同様に収納紙幣データ130を生成して管理することができる。
装填装置10が第2収納部22への紙幣の装填処理を終えて、収納紙幣データ130が確定すると、収納紙幣データ130に基づいて、第2収納部22へ装填された全ての紙幣200の記番号を各紙幣の整列順に特定できる状態となる。これにより、第2収納部22に収納された紙幣200が端から順に取り出された際に、取り出された全ての紙幣の記番号を、取り出された順に特定することができる。
例えば、紙幣処理装置の集積部を第1収納部21として、ATM(現金自動預払機)で出金処理に利用する紙幣を紙幣処理装置で準備する。そして、ATMに装着するATMカセットを第2収納部22として、紙幣処理装置の集積部に準備されたATM出金用の紙幣をATMカセットに装填する。ATMカセットへの紙幣の装填処理を終えると、収納紙幣データ130を参照して、ATMカセットに装填された全ての紙幣の記番号を、ATMカセット内の紙幣の整列順に特定できる状態となる。ATMカセットをATMに装着すると、ATMは、出金処理を行う際に、ATMカセット内に収納されている紙幣を1枚ずつ順に繰り出して出金する。このとき、収納紙幣データ130に基づいて、ATMから出金された各紙幣の記番号を特定することができる。
装填装置10が、アーム部11を制御して第1収納部21から第2収納部22へ紙幣100を移動する際、紙幣100の表裏の向きを反転させることもできる。具体的には、例えば、第1収納部21に収納された紙幣が、上から順にA、B、Cの順で整列した3枚の紙幣であるとする。装填装置10は、これら3枚の紙幣A〜C全てを、アーム部11で掴んで第1収納部21から抜き取り、第2収納部22に装填する。装填装置10は、掴んだ紙幣A〜Cを、上から順にA、B、Cの整列順序のまま第2収納部22に装填することができる。また、装填装置10は、アーム部11を制御して、掴んだ紙幣A〜Cを束状態のまま上下方向に反転して、上から順にC、B、Aの整列順序で第2収納部22に装填することもできる。
これを利用して、第2収納部22へ装填する全ての紙幣200の表裏の向きを揃えることができる。紙幣の表裏の向きを揃える設定とした場合、装填装置10は、第1収納部21から抜き取った紙幣100が表揃えと裏揃えのいずれであるかを認識する。そして、装填装置10は、表揃えの紙幣と裏揃えの紙幣のいずれか一方のみを反転することにより、全ての紙幣の表裏の向きを揃える。
装填装置10が紙幣100の表裏の向きを認識する方法については、装填装置10が、カメラで紙幣100を撮像した画像から表裏を認識する態様であってもよいし、記憶装置122の紙幣データ121を参照して表裏を認識する態様であってもよい。また、装填装置10が第1収納部21から紙幣100を抜き取った際に、管理装置30が、装填装置10から受信した装填データ110に基づいて、この紙幣100に対応する紙幣データ121を取得して表裏の向きを認識し、装填装置10に通知する態様であってもよい。
第1収納部21の各収納空間に収納された紙幣100が、例えば表裏の向きを揃えた状態で収納されている場合、図1(c)に示す紙幣データ121を参照して、これを認識することができる。図1(c)に示す例では、第1収納部21の紙幣100a及び紙幣100cは、表面が上向きになるように揃えた表揃紙幣であり、紙幣100bは、裏面が上向きになるように揃えた裏揃紙幣である。
第2収納部22に装填する紙幣200の表裏を揃える設定とした場合、装填装置10は、例えば全ての紙幣100を表揃えで装填する。第1収納部21に収納されていた紙幣100a〜100cを、第2収納部22へ紙幣100a、100c、100bの順に装填したとする。図1(c)に示す紙幣データ121a〜121cは、それぞれ紙幣100a〜100cに対応している。装填装置10は、第1収納部21から抜き取った紙幣100a、100cは表揃紙幣であることを認識して、紙幣100a、100cは反転せずに第2収納部22へそのまま装填する。一方、装填装置10は、紙幣100bは裏揃紙幣であることを認識し、第1収納部21から抜き取った紙幣100bを束状態のまま反転してから第2収納部22へ装填する。この結果、第2収納部22では、全ての紙幣200が表裏を揃えた状態で収納される。
管理装置30は、装填装置10から受信した装填データ110に基づいて、アーム部11が、紙幣100a〜100cを、紙幣100a、100c、100bの順に第2収納部22へ装填したことを認識する。管理装置30は、図1(c)に示すように、紙幣データ121a〜121cを、121a、121c、121bの装填順に結合して収納紙幣データ130bを生成する。
装填データ110には、紙幣100bの装填時に、アーム部11が反転動作を行ったことを示す情報、すなわち紙幣100bの表裏の向きが反転されたことを示すデータが含まれる。管理装置30は、収納紙幣データ130bを生成する際、装填データ110に基づいて、紙幣100bの表裏が反転されたことを認識する。管理装置30は、第2収納部22に装填された紙幣100bの整列順序と対応するように、紙幣データ121bの記番号の順序を変更する。具体的には、例えば、下から「AB789…」〜「BC123…」の順に並んだ記番号を反転して、下から「BC123…」〜「AB789…」の順とする。この結果、収納紙幣データ130bは、第2収納部22に収納中の紙幣の整列順序と、記番号の順序とが対応したデータとなる。これにより、第2収納部22の紙幣200が端から順に取り出された際に、取り出された各紙幣の記番号を、取り出された順に特定することができる。
紙幣処理システムによれば、図1に示す処理を行うエリアを複数設けて、各エリアで、紙幣処理装置の集積部からコンテナ等の収納容器への紙幣の移動、コンテナ等の収納容器からカセット等の別の収納容器への紙幣の移動等を実行することができる。具体的な例を以下に説明する。
[紙幣処理システム]
以下に説明する紙幣処理システムは、紙幣処理装置で識別計数した、所定条件を満たす紙幣を、紙幣運搬用のカセットに装填するためのシステムである。紙幣処理システムは、例えば、現金センターと呼ばれる拠点に構築される。紙幣処理システムは、ATM(自動現金預払機)に装着するカセットに、ATMで出金用紙幣として利用可能な紙幣を装填するために利用される。また、紙幣処理システムは、銀行等の金融機関へ紙幣を運搬するカセットに、金融機関の窓口で出金用紙幣として利用可能な紙幣を装填するために利用される。現金センターには、多数のATMや金融機関からカセットが集められる。紙幣処理システムを利用すれば、これら複数のカセットそれぞれに、所定条件を満たす紙幣を所定枚数装填することができる。カセットに装填する紙幣の種類及び紙幣枚数はカセット毎に設定できるようになっている。以下では、ATM用のカセットに、ATM出金用の紙幣を装填する場合を例に説明する。
図2は、紙幣処理システムの具体例を示す外観図である。図2に示すように、紙幣処理システムは、コンテナ搬送路51と、カセット搬送路52を含む。コンテナ搬送路51及びカセット搬送路52は、例えば、ベルトコンベアやローラコンベアによって構成される。ただし、搬送方法がコンベア式に限定されるものではなく、ロータリーテーブルを利用する態様であってもよいし、シュートやリフト等を利用する態様であってもよい。
コンテナ搬送路51は、コンテナ24を搬送する。コンテナ24には、複数の収納空間が形成されている。紙幣面を平行に積み重ねて束状にした複数枚の紙幣を各収納空間に収納することができる。コンテナ24は、上面が開放された箱形形状を有するケースである。コンテナ24には紙幣を出し入れするための機構は設けられておらず、装填装置が、常に開放されている上面側から紙幣の抜取や装填を行うが詳細は後述する。
コンテナ24は、紙幣処理システムが、カセット装填用の紙幣を運搬するために利用する紙幣収納容器である。紙幣処理システムは、紙幣を整理する紙幣整理エリア40と、整理済みの紙幣をカセット25に装填する紙幣装填エリア42との間で、整理済み紙幣を受け渡すためにコンテナ24を利用するが詳細は後述する。
紙幣整理エリア40では、紙幣処理装置23が図1に示す第1収納部21に相当し、コンテナ24が第2収納部22に相当する。また、紙幣装填エリア42では、コンテナ24が図1に示す第1収納部21に相当し、カセット25が第2収納部22に相当する。
図2に示すように、コンテナ搬送路51は、平行に配置された2本の直線状の搬送路を含む。コンテナ搬送路51は、これら2本の直線搬送路の両端を反転部41で接続したループ形状を有し、コンテナ24を循環搬送する。具体的には、コンテナ搬送路51の両端に、2本の直線搬送路を接続する反転部41が設けられている。一方の直線搬送路を搬送されてきたコンテナ24の搬送方向を反転部41で反転して、他方の直線搬送路を逆方向に搬送する。これを繰り返すことにより、ループ状の搬送路上を循環するように各コンテナ24を連続搬送することができる。コンテナ搬送路51を搬送される途中で、コンテナ24へ紙幣を装填する処理と、コンテナ24から紙幣を抜き取る処理とが行われるが詳細は後述する。
カセット搬送路52は、ATM用のカセット25を搬送する。カセット25は、ATMが、出金処理に利用する紙幣収納容器である。カセット25には、大量の紙幣が収納される。カセット25には、収納空間を閉塞する蓋が設けられている。通常、蓋は閉じられている。紙幣を装填する際には、この蓋をカセット25から取り外して収納空間を開放し、収納空間内に紙幣を装填する。
紙幣処理システムで、カセット25にATM出金用の紙幣を装填した後、このカセット25をATMの設置場所まで運搬されてATMに装着される。カセット25は、内部に収納されている紙幣を1枚ずつ外部へ繰り出す繰出機構を有する。カセット25をATMに装着すると、ATMは、カセット25の繰出機構を制御して、カセット25に収納されている紙幣を1枚ずつ繰り出すことができる。ATMは、出金処理を行う際、カセット25から1枚ずつ紙幣を繰り出して出金する。
カセット搬送路52は、平行に配置された2本の直線状の搬送路を含む。カセット搬送路52は一端を反転部43で接続した略U字形状を有する。具体的には、カセット搬送路52の一端側に、2本の直線搬送路を接続する反転部43が設けられている。2本の直線搬送路の他端側は開放されている。直線搬送路が開放されているエリアでは、作業員が、空のカセット25を搬送路に載せる作業と、紙幣が装填されたカセット25を搬送路から降ろす作業とを行う。一方の直線搬送路を搬送されてきたコンテナ24の搬送方向を反転部43で反転して、他方の直線搬送路を逆方向に搬送する。作業員が直線搬送路に載せたカセット25は、略U字形状の搬送路を搬送されて作業員の方へ戻ってくる。カセット搬送路52を搬送される途中で、カセット25へ紙幣を装填する装填処理が行われるが詳細は後述する。
コンテナ搬送路51の一方側(図2右下)に紙幣整理エリア40が設けられ、他方側(図2左上)に紙幣装填エリア42が設けられている。複数の紙幣整理エリア40は、コンテナ搬送路51に沿って設けられている。紙幣装填エリア42は、コンテナ搬送路51とカセット搬送路52の間に設けられている。複数の紙幣装填エリア42は、コンテナ搬送路51及びカセット搬送路52の両方に沿って設けられている。
紙幣整理エリア40は、紙幣処理装置23が紙幣を整理するエリアである。紙幣処理装置23は、紙幣を識別計数して、ATM出金用の紙幣として予め設定された条件を満たす紙幣を、集積部に集積する。このとき、条件を満たさない紙幣はリジェクト部に排出される。
紙幣処理装置23は、作業員が受入口に載置した複数枚の紙幣を1枚ずつ装置内に繰り出して、装置内の識別部で識別計数し、識別結果に基づいて、複数集積部に紙幣を分類して集積する。また、識別部は、各紙幣の記番号を読み取ることができる。図2に示す紙幣処理装置23は、装置前面に開口を有する4つの集積部に紙幣を集積するが、紙幣処理装置23が有する集積部の数は特に限定されない。このような紙幣処理装置の機能及び動作は従来知られているため詳細な説明は省略する。
紙幣処理装置23の集積部に集積された紙幣は、多関節ロボットであるアーム部11によって抜き取られ、コンテナ24に装填される。紙幣の装填を終えたコンテナ24は、コンテナ搬送路51に送り出されて、紙幣装填エリア42に向けて搬送される。
アーム部11の動作は、装填装置10によって制御されている。アーム部11は、コンテナ搬送路51の高さに合わせた台上に固定されており、この台の内部に装填装置10が収納されている。
紙幣装填エリア42は、整理済みの紙幣をカセット25に装填するエリアである。紙幣整理エリア40から送り出されてコンテナ搬送路51を搬送されてきた、整理済みの紙幣が収納されたコンテナ24は、紙幣装填エリア42内に取り込まれる。多関節ロボットであるアーム部11は、コンテナ24に収納されている紙幣を抜き取ってカセット25に装填する。紙幣の装填を終えたカセット25は、カセット搬送路52に送り出されて、カセット25の積み下ろし作業を行う作業員に向けて搬送される。
アーム部11の動作は、装填装置10によって制御されている。アーム部11は、コンテナ搬送路51及びカセット搬送路52の高さに合わせた台上に固定されており、この台の内部に装填装置10が収納されている。
図2の例では、2つの紙幣整理エリア40と、3つの紙幣装填エリア42を示している。各エリアの数は特に限定されないが、紙幣処理装置23及びアーム部11が稼働する紙幣整理エリア40の数と、アーム部11のみが稼働する紙幣装填エリア42の数とを調整することで、紙幣処理システムを効率よく稼働させることができる。
具体的には、例えば、紙幣整理エリア40で紙幣を処理する速度より、紙幣装填エリア42で紙幣を処理する速度が遅いと、紙幣整理エリア40の処理を中断して、紙幣装填エリア42の処理完了を待つ時間が生ずる。このような場合でも、紙幣整理エリア40の数より、紙幣装填エリア42の数を多くすることで、単位時間当たりの紙幣整理エリア40全体の紙幣処理枚数と紙幣装填エリア42全体の紙幣処理枚数とのバランスを取ることができる。具体的には、例えば、単位時間当たりの紙幣整理エリア40全体の紙幣処理枚数と紙幣装填エリア42全体の紙幣処理枚数とが略同一になるように、紙幣整理エリア40の数と紙幣装填エリア42の数を決定する。これにより、紙幣整理エリア40と紙幣装填エリア42のいずれか一方で他方の処理の完了を長時間待つといった事態を回避することができる。
[紙幣処理システムによる紙幣処理の流れ]
次に、図2に示す紙幣処理システムで行われる処理の流れを説明する。図3は、紙幣処理システムを上方から見た構成を示す模式図である。コンテナ搬送路51に沿って、図2に破線で示すように複数の紙幣整理エリア40(40a〜40c)が設けられている。各紙幣整理エリア40には、紙幣処理装置23(23a〜23c)と、装填装置10(10a〜10c)が配置されている。装填装置10は、図1に示したアーム部11を制御して、紙幣の抜取処理、装填処理等を実行する。
コンテナ搬送路51とカセット搬送路52との間に、破線で示すように、複数の紙幣装填エリア42(42a〜42c)が設けられている。各紙幣装填エリア42には、装填装置10(10d〜10f)が配置されている。
図3には、説明の便宜上、紙幣整理エリア40と紙幣装填エリア42を3つずつ示しているが、上述したように、紙幣整理エリア40と紙幣装填エリア42の数は、処理しなければならない紙幣の量や、紙幣処理装置23及び装填装置10の紙幣の処理速度等に応じて決定される。また、図3には、説明に必要なコンテナ24(24a〜24h)及びカセット25(25a〜25e)を示しているが、コンテナ搬送路51を搬送されるコンテナ24の数と、カセット搬送路52を搬送されるカセット25の数は特に限定されない。実際に搬送されるコンテナ24及びカセット25の数は、処理しなければならない紙幣の量や、紙幣処理装置23及び装填装置10の処理速度等に応じて決定される。
装填装置10が制御するアーム部11には、紙幣処理装置23、コンテナ24、カセット25等の位置及び形状や、これらの間で抜取及び装填を行う紙幣の位置及び収納状態等を認識するためのカメラが取り付けられている。装填装置10は、カメラで撮像した画像を解析して、アーム部11による各種の処理を実現する。カメラで撮像した画像を利用してロボットアームを制御し、物体を掴んだり移動させたりする処理は従来知られている技術であるため詳細は省略する。
図3右下に示すコンテナ搬入・搬出エリアでは、作業員が、コンテナ搬送路51へコンテナ24を載せる作業と、コンテナ搬送路51からコンテナ24を回収する作業とを行うことができる。コンテナ搬送路51に載せられたコンテナ24は、ループ状の搬送路を循環搬送される。図3の紙幣整理エリア40aに矢印で示すように、装填装置10aは、アーム部11を制御して、コンテナ搬送路51から、空のコンテナ24aをエリア内に取り込む。なお、コンテナ24の取り込みが、装填装置のアーム部11によって行われる態様に限定されるものではない。例えば、搬送路に分岐部材を設けて該分岐部材によってコンテナ24を取り込む態様であってもよい。また、例えば、搬送路にコンテナ24を取り込むための分岐搬送路を設け、該分岐搬送路を制御してコンテナ24をエリア内に取り込む態様であってもよい。
コンテナ搬送路51がコンテナ24を搬送する搬送面と、紙幣整理エリア40内でコンテナ24を配置する台の上面は略同じ高さとなっている。これにより、アーム部11を利用して、コンテナ搬送路51と紙幣整理エリア40との間でコンテナ24の取り込み及び送り出しを容易に行うことができる。同様に、コンテナ搬送路51がコンテナ24を搬送する搬送面と、紙幣装填エリア42内でコンテナ24を配置する台の上面は略同じ高さとなっており、コンテナ搬送路51と紙幣装填エリア42との間でコンテナ24の取り込み及び送り出しを容易に行うことができる。また、カセット搬送路52がカセット25を搬送する搬送面と、紙幣装填エリア42内でカセット25を配置する台の上面は略同じ高さとなっており、カセット搬送路52と紙幣装填エリア42との間でカセット25の取り込み及び送り出しを容易に行うことができる。
図3では、コンテナ24を示す矩形の左側に紙幣の収納量を示している。コンテナ24aの白色の矩形は、コンテナ24aが空であることを示している。コンテナ24dの黒色の矩形は、コンテナ24dへの紙幣装填処理が完了し、コンテナ24dに所定枚数の紙幣が収納されていることを示している。コンテナ24bの半分が白色で残り半分が黒色の矩形は、コンテナ24bへの紙幣装填処理を開始して、所定枚数となるまで紙幣の装填を続けている途中の状態であることを示している。カセット25を示す矩形についても同様に左側の矩形に紙幣の収納量を示している。
紙幣整理エリア40では、紙幣処理装置23による紙幣整理処理が行われる。具体的には、作業員が紙幣処理装置23の受入口に多数の紙幣を載置する。紙幣処理装置23は、受入口の紙幣を1枚ずつ装置内に繰り出して識別計数する。紙幣処理装置23は、カセット25に収納するよう予め設定された条件と合致する紙幣を集積部に集積する。具体的には、例えば、ATMの出金処理に利用できる状態のよい紙幣(正券)を、表裏の向きに応じて複数の集積部に分類して集積する。また、例えば、ATM用に複数金種の紙幣を準備する場合、紙幣処理装置23は、複数の集積部に紙幣を金種別に分類して集積する。
図3の紙幣整理エリア40bに矢印で示すように、装填装置10bは、アーム部11を制御して、紙幣処理装置23bの集積部に集積された紙幣を抜き取って、コンテナ24bに装填する。例えば、紙幣で満杯状態になった集積部が発生すると、紙幣処理装置23は、この集積部への紙幣の集積を中断する。これを認識した装填装置10は、満杯状態の集積部から全ての紙幣を抜き取ってコンテナ24bへ装填する。また、例えば、集積部に所定枚数(例えば100枚)ずつ紙幣を集積するバッチ処理を実行している場合、紙幣処理装置23は、所定枚数の紙幣を集積した集積部が発生すると、この集積部への紙幣の集積を中断する。これを認識した装填装置10は、所定枚数の紙幣が集積された集積部から全ての紙幣を抜き取ってコンテナ24bへ装填する。アーム部11が集積部から紙幣を抜き取ると、紙幣処理装置23は、集積部に設けられた紙幣検知センサによって、集積部が空になったことを検知する。そして、紙幣処理装置23は、空になった集積部で紙幣の集積を再開する。これにより、作業員が紙幣処理装置の受入口に紙幣を載置する作業を行うだけで、所定条件を満たす所定枚数分の紙幣を、コンテナ24の各収納空間へ装填する処理が自動的に進められる。
コンテナ24内に複数の収納空間がある場合、装填装置10は、全ての収納空間に紙幣を装填することができる。コンテナ24への紙幣装填の処理を終えると、図3の紙幣整理エリア40cに矢印で示すように、装填装置10cは、アーム部11を制御して、紙幣が収納されたコンテナ24cをコンテナ搬送路51へ送り出す。コンテナ搬送路51に送り出されたコンテナ24cは左方向に搬送される。
コンテナ搬送路51の左端にある反転部41aでは、コンテナ24dの搬送方向が反転される。搬送方向が反転されたコンテナ24dは右方向に搬送される。図3の紙幣装填エリア42aに矢印で示すように、装填装置10dは、反転部41aを経て右方向に搬送されてきた、紙幣が収納されているコンテナ24eを、アーム部11を制御してエリア内に取り込む。
図3右上に示すカセット搬入エリア45では、作業員が、空のカセット25をカセット搬送路52に載せる作業を行う。作業員が載せたカセット25は左方向に搬送される。図3の紙幣装填エリア42aに矢印で示すように、装填装置10dは、カセット搬送路52を左方向に搬送されてきた空のカセット25aを、アーム部11を制御してエリア内に取り込む。
紙幣装填エリア42では、コンテナ24から紙幣を抜き取ってカセット25に装填する処理が行われる。図3の紙幣装填エリア42bに矢印で示すように、装填装置10eは、アーム部11を制御して、コンテナ24fから紙幣を抜き取ってカセット25bに装填する。
コンテナ24内に複数の収納空間がある場合、装填装置10は、コンテナ24の全ての収納空間から紙幣を抜き取ってカセット25に装填することができる。また、カセット25に複数の収納空間がある場合、装填装置10は、カセット25の全ての収納空間に紙幣を装填することができる。
コンテナ24が空になると、図3の紙幣装填エリア42cに矢印で示すように、装填装置10fは、アーム部11を制御して、空になったコンテナ24gをコンテナ搬送路51へ送り出す。また、カセット25に所定枚数の紙幣を装填する処理を終えると、紙幣装填エリア42cに矢印で示すように、装填装置10fは、紙幣装填済みのコンテナ25cをカセット搬送路52へ送り出す。
紙幣整理エリア40では、各コンテナ24に、1つのカセット25に収納する枚数分の紙幣を収納する。具体的には、例えば3000枚の紙幣を収納するカセット25に装填するため、コンテナ24の6つの収納空間に500枚ずつ、合計3000枚の紙幣を収納する。そして、紙幣装填エリア42で、このコンテナ24から全ての紙幣を抜き取り、空のカセット25に装填する。これにより、コンテナ24が空になるのと同時に、カセット25に所定枚数の紙幣を装填した状態となる。この後、空になったコンテナ24がコンテナ搬送路51へ送り出されて、紙幣装填を終えたカセット25がカセット搬送路52へ送り出されることになる。
空になって紙幣装填エリア42からコンテナ搬送路51へ送り出されたコンテナ24は右方向へ搬送される。コンテナ搬送路51の右端にある反転部41bでは、コンテナ24hの搬送方向が反転される。搬送方向が反転されたコンテナ24hは左方向へ搬送される。コンテナ搬送路51は、ループ状の搬送路上で、コンテナ24を時計回りに循環搬送する。これにより、紙幣装填エリア42で紙幣を抜き取られて空になったコンテナ24の搬送を続けて、再び紙幣整理エリア40で紙幣の収納に利用することができる。また、紙幣整理エリア40へ取り込まれなかった空のコンテナ24は、そのまま搬送を続け、必要になったときに紙幣整理エリア40へ取り込んで紙幣の収納に利用することができる。
所定枚数の紙幣を収納した状態で紙幣装填エリア42からカセット搬送路52へ送り出されたカセット25は左方向へ搬送される。カセット搬送路52の左端にある反転部43では、カセット25dの搬送方向が反転される。搬送方向が反転されたカセット25dは右方向へ搬送される。カセット搬送路52を右方向に搬送されるカセット25eは、搬送路の左端に到達すると、カセット搬出エリア46の作業員によって回収される。作業員が回収したカセット25は、ATMの設置拠点へ運搬されてATMに装着され、出金処理に利用されることになる。
[紙幣処理システムの装置構成]
図4は、紙幣処理システムの構成を示すブロック図である。図4に示すように、装填装置10、紙幣処理装置23、コンテナ搬送路51及びカセット搬送路52は、ネットワーク50を介して、管理装置30と通信可能に接続されている。なお、図3に示す装填装置10a〜10fは同一構成を有するため、図4では1台の装填装置10を示している。同様に、図3に示す紙幣処理装置23a〜23cは同一構成を有するため、図4では1台の紙幣処理装置23を示している。管理装置30は、紙幣処理装置23、装填装置10、コンテナ搬送路51、カセット搬送路52等を制御することができる。
紙幣処理装置23は、制御部124、紙幣処理部125、記憶部126、通信部127及び操作表示部128を有する。紙幣処理部125は、受入口に受け付けた複数枚の紙幣を1枚ずつ装置内に繰り出して識別計数し、記番号の読み取り等を行った後、複数の集積部に種類別に分類して紙幣を集積する。通信部127は、ネットワーク50を介して、装填装置10及び管理装置30とデータを送受信する。操作表示部128は、例えばタッチパネル式の液晶表示装置から成り、紙幣処理部125の動作に関する設定の作成、確認、変更等の操作に利用される。また、操作表示部128は、作業員による紙幣処理開始等の指示操作を受け付けるために利用される。制御部124が、操作表示部128で操作を受け付けて、記憶部126に保存された各種設定に基づいて紙幣処理部125を制御することにより、紙幣の識別、計数、記番号の読み取り等の処理が実行される。
記憶部126は、例えば半導体メモリから成り、紙幣処理に関する各種のデータやプログラムを保存する。また、記憶部126は、図1に示す紙幣データ121の保存に利用される。紙幣データ121には、各集積部に集積中の紙幣の枚数と、各紙幣の金種、正損、表裏の向き、天地の向き、記番号等が含まれる。
管理装置30は、制御部31、通信部32、操作表示部33及び記憶部34を有する。通信部32は、ネットワーク50を介して、紙幣処理装置23及び装填装置10とデータを送受信する。操作表示部33は、例えばタッチパネル式の液晶表示装置から成り、紙幣処理システムの動作に関する設定の作成、確認、変更や、収納紙幣データ130の確認等の操作に利用される。
記憶部34は、例えば半導体メモリから成り、紙幣処理システムの動作に関する各種のデータやプログラムを保存する。また、記憶部34は、図1に示す紙幣データ121及び収納紙幣データ130の保存に利用される。
装填装置10は、アーム部11、制御部12、記憶部13、通信部14及び操作表示部15を有する。通信部14は、ネットワーク50を介して、紙幣処理装置23及び管理装置30とデータを送受信する。記憶部13は、例えば半導体メモリから成り、アーム部11の制御や動作に関する各種のデータやプログラムを保存する。操作表示部15は、例えばタッチパネル式の液晶表示装置から成り、アーム部11の動作に関する設定の作成、確認、変更等の操作の受付、アーム部11の動作に関する指示操作の受付等に利用される。制御部12が、アーム部11が備えるカメラで撮像した画像を解析し、記憶部13に保存された設定に基づいてアーム部11を制御することにより、アーム部11による各種の動作が実現される。
[装填装置]
紙幣整理エリア40の装填装置10は、紙幣処理装置23で満杯になった集積部又は所定枚数分の紙幣を集積した集積部を検出して、紙幣の抜取処理を実行する。抜取処理の対象となる集積部の検出は、例えば、紙幣処理装置23の報知処理を利用して行われる。
具体的には、紙幣処理装置23は、満杯になった集積部や、所定枚数分の紙幣の集積を終えた集積部等、紙幣の抜き取りが必要な集積部が発生すると、操作表示部、報知ランプ等を利用して作業員にこれを報知する。作業員への報知は、例えば、紙幣の抜き取りが必要な集積部を示す情報を、紙幣処理装置23の操作表示部に表示することによって行われる。また、例えば、各集積部に設けられたLED等の報知ランプを利用して、紙幣の抜き取りが必要な集積部の報知ランプを点灯させたり点滅させたりすることによって行われる。
装填装置10は、アーム部11のカメラで紙幣処理装置23を撮像した画像に基づいて、報知の有無を認識する。装填装置10は、紙幣処理装置23で報知が行われると、操作表示部に表示された情報や報知ランプの点灯状態に基づいて、紙幣の抜き取りが必要になった集積部の発生と、この集積部の位置とを認識する。そして、装填装置10は、アーム部11を制御して、集積部からの紙幣の抜取処理と、コンテナ24への紙幣の装填処理とを実行する。
ただし、装填装置10が、紙幣の抜き取りが必要になった集積部を認識する方法がこれに限定されるものではない。例えば、紙幣処理装置23が、紙幣の抜き取りが必要な集積部を特定可能な情報を、装填装置10に送信する態様であってもよい。また、例えば、管理装置30が、紙幣処理装置23の各集積部の集積状況を監視して、紙幣の抜き取りが必要な集積部を特定可能な情報を装填装置10に送信する態様であってもよい。
紙幣整理エリア40及び紙幣装填エリア42の装填装置10は、各コンテナ24の紙幣の収納状態を検出して、コンテナ搬送路51からのコンテナ24の取り込みや、コンテナ搬送路51へのコンテナ24の送り出しを行う。また、紙幣装填エリア42の装填装置10は、各カセット25の紙幣の収納状態を検出して、カセット搬送路52からのカセット25の取り込みや、カセット搬送路52へのカセット25の送り出しを行う。紙幣の収納状態の検出は、コンテナ24の識別情報及びカセット25の識別情報を利用して行われる。
全てのコンテナ24には、各コンテナ24を区別するためのコンテナ識別情報が付されている。具体的には、各コンテナ24に、コンテナ識別情報を符号化したバーコードが貼り付けられている。装填装置10は、アーム部11のカメラを利用してバーコードを読み取って、各コンテナ24のコンテナ識別情報を取得する。また、コンテナ24が複数の収納空間を含む場合には、予め各収納空間を区別する収納空間識別情報を設定した設定情報が、装填装置10の記憶部13に保存されている。この設定情報には、バーコードの貼付位置を基準として、各収納空間の位置と収納空間識別情報との対応を示す情報が含まれている。装填装置10は、カメラで撮像した画像から、バーコードの貼付位置と各収納空間の位置関係を認識して、各収納空間の収納空間識別情報を特定する。
同様に、全てのカセット25に、各カセット25を区別するためのカセット識別情報を符号化したバーコードが貼り付けられている。コンテナ24の場合と同様に、装填装置10は、アーム部11のカメラを利用してバーコードを読み取って、各カセット25のカセット識別情報を取得する。また、カセット25が複数の収納空間を含む場合も、コンテナ24の場合と同様に、装填装置10は、バーコードの貼付位置と各収納空間との位置関係に基づいて、各収納空間の収納空間識別情報を認識する。
なお、作業員が空のコンテナ24をコンテナ搬送路51に載せる際には、作業員が、バーコードリーダを利用して空のコンテナ24に貼り付けられたバーコードを読み取り、得られたコンテナ識別情報を管理装置30へ送信する。同様に、作業員が、空のカセット25をカセット搬送路52に載せる際には、作業員が、カセット25からカセット識別情報を読み取って管理装置30へ送信する。
紙幣整理エリア40の装填装置10は、管理装置30から、空のコンテナ24のコンテナ識別情報を取得する。そして、装填装置10は、アーム部11のカメラを利用して、コンテナ搬送路51を搬送される各コンテナ24のバーコードを読み取って、空のコンテナ24を検出する。これにより、上述したように、空のコンテナ24を紙幣整理エリア40へ取り込むことができる。
紙幣装填エリア42の装填装置10は、管理装置30から、空のカセット25のコンテナ識別情報を取得する。そして、装填装置10は、アーム部11のカメラを利用して、カセット搬送路52を搬送される各カセット25のバーコードを読み取って、空のカセット25を検出する。これにより、上述したように、空のカセット25を紙幣装填エリア42へ取り込むことができる。
管理装置30は、各カセット25に装填する紙幣の種類、枚数等の情報を管理している。管理装置30は、紙幣装填エリア42の装填装置10がカセット25に装填しなければならない紙幣に関する情報を、この装填装置10へ送信する。具体的には、管理装置30は、紙幣を収納した状態でコンテナ搬送路51を搬送される複数のコンテナ24の中から、カセット25に装填する種類の紙幣が収納されているコンテナ24を特定し、このコンテナ24のコンテナ識別情報を装填装置10に送信する。コンテナ識別情報を受信した装填装置10は、アーム部11のカメラを利用して、コンテナ搬送路51を搬送される各コンテナ24のバーコードを読み取って、カセット25に装填する種類の紙幣が装填されたコンテナ24を検出する。これにより、上述したように、紙幣装填済みのコンテナ24を紙幣装填エリア42へ取り込んで、コンテナ24から抜き取った紙幣をカセット25に装填する処理を行うことができる。
[収納紙幣データの生成]
紙幣整理エリア40の装填装置10は、紙幣処理装置23の集積部から抜き取った紙幣をコンテナ24へ装填する際、図1(b)に示す装填データ110を管理装置30へ送信する。装填データ110には、紙幣を抜き取った紙幣処理装置23の集積部を特定する情報と、抜き取った紙幣を装填したコンテナ24の収納空間を特定するコンテナ識別情報及び収納空間識別情報とが含まれる。管理装置30は、装填装置10から受信した装填データ110に基づいて、紙幣処理装置23の集積部から抜き取られた紙幣の情報を取得する。また、装填データ110には、アーム部11の動きを示す情報が含まれる。管理装置30は、集積部に集積されていた紙幣の表裏の向き及び天地の向きと、アーム部11の動きから、コンテナ24の収納空間に装填された紙幣の向きを特定する。
管理装置30は、図1で説明したように、紙幣処理装置23の各集積部に集積された紙幣に関する紙幣データ121から、コンテナ24に装填された紙幣の収納紙幣データ130が生成する。これにより、各コンテナ24の各収納空間に収納中の紙幣の記番号と、紙幣現物の整列順序との対応を管理装置30で管理することができる。生成された収納紙幣データ130には、コンテナ24の各収納空間に収納された紙幣の枚数と、各紙幣の金種、正損、表裏の向き、天地の向き、記番号等が含まれる。収納紙幣データ130は、装填装置10が紙幣を装填した全てのコンテナ24について生成される。また、コンテナ24が複数の収納空間を有する場合、収納空間毎に、収納紙幣データ130が生成される。
具体的には、装填装置10が、コンテナ24を特定するコンテナ識別情報と、紙幣を装填したコンテナ24の収納空間を特定する収納空間識別情報とを、管理装置30に送信する。これらの情報を利用して、管理装置30は、各コンテナ24の収納空間別に、収納紙幣データ130を生成して管理する。
紙幣装填エリア42の装填装置10は、コンテナ24から抜き取った紙幣をカセット25へ装填する際、装填データ110を管理装置30へ送信する。装填データ110には、紙幣を抜き取ったコンテナ24の収納空間を特定するコンテナ識別情報及び収納空間識別情報と、コンテナ24から抜き取った紙幣を装填したカセット25の収納空間を特定するカセット識別情報及び収納空間情報とが含まれる。また、装填データ110には、アーム部11の動きを示す情報が含まれる。管理装置30は、コンテナ24の各収納空間に収納されていた紙幣の表裏の向き及び天地の向きと、アーム部11の動きから、カセット25の収納空間に装填された紙幣の向きを特定する。
管理装置30は、図1で説明したように、コンテナ24の各収納空間に収納中の紙幣に関する紙幣データ121から、カセット25に装填された紙幣に関する収納紙幣データ130を生成する。すなわち、紙幣装填エリア42では、紙幣整理エリア40でコンテナ24について生成された収納紙幣データ130を紙幣データ121として利用して、カセット25について収納紙幣データ130が生成される。これにより、各カセット25の各収納空間に装填された紙幣の記番号と、紙幣現物の整列順序との対応を管理装置30で管理することができる。生成された収納紙幣データ130には、カセット25の各収納空間に収納された紙幣の枚数と、各紙幣の金種、正損、表裏の向き、天地の向き、記番号等が含まれる。収納紙幣データ130は、装填装置10が紙幣を装填した全てのカセット25について生成される。また、カセット25が複数の収納空間を有する場合、収納空間毎に、収納紙幣データ130が生成される。
具体的には、装填装置10が、カセット25を特定するカセット識別情報と、紙幣を装填したカセット25の収納空間を特定する収納空間識別情報とを、管理装置30に送信する。これらの情報を利用して、管理装置30は、各カセット25の収納空間別に、収納紙幣データ130を生成して管理する。
なお、コンテナ24及びカセット25の識別情報の取得方法がバーコード等の符号を利用する方法に限定されるものではない。例えば、識別情報を記録したICタグ等の無線通信タグをコンテナ24及びカセット25に貼り付けて、装填装置10のアーム部11に取り付けたICタグリーダを利用して識別情報を取得する態様であってもよい。また、ICタグリーダは、アーム部11に取り付ける態様の他、コンテナ搬送路51やカセット搬送路52に設ける態様であってもよい。ICタグを利用する場合も、コンテナ24及びカセット25の基準となる位置に所定のマークを付けることにより、アーム部11のカメラで撮像したマークと収納空間との位置関係に基づいて、コンテナ24内の各収納空間及びカセット25内の各収納空間を特定して、紙幣の収納状態を管理することができる。
[紙幣整理エリア及び紙幣装填エリア]
図5は、紙幣整理エリア40の外観を示す図である。図5に示すように、例えば、4つの開口集積部を有する紙幣処理装置23を利用して、コンテナ24に装填する紙幣を準備する。紙幣処理装置23が準備した紙幣は、コンテナ24の6つの収納空間に装填される。装填装置10のアーム部11の先端には、回転自在なハンドユニット11aが取り付けられている。ハンドユニット11aは2枚の挟持部材を含む。平板形状の挟持部材の間隔をアクチュエータによって変更することにより、ハンドユニット11aで物体を掴めるようになっている。装填装置10は、紙幣処理装置23の集積部に束状に集積された紙幣を、ハンドユニット11aで両外側から挟み込んで掴む。そして、掴んだ紙幣束を移動させてコンテナ24の各収納空間に装填する。
図6は、紙幣装填エリア42の外観を示す図である。図6に示すように、紙幣装填エリア42内で、コンテナ搬送路側にコンテナ24を取り込んで配置して、カセット搬送路側にカセット25を取り込んで配置する。カセット25には蓋26が取り付けられている。装填装置10は、アーム部11を制御し、カセット25から蓋26を取り外して台上に置く。装填装置10は、こうしてカセット25内の紙幣収納空間を露出させてから、紙幣の装填処理を開始する。装填装置10のアーム部11の先端には、回転自在なハンドユニット11aが取り付けられている。ハンドユニット11aは2枚の挟持部材を含む。平板形状の挟持部材の間隔をアクチュエータによって変更することにより、ハンドユニット11aで物体を掴めるようになっている。装填装置10は、コンテナ24の収納空間に束状態で収納された紙幣を、ハンドユニット11aで両外側から挟み込んで掴む。そして、掴んだ紙幣束を移動させてカセット25の収納空間に装填する。カセット25への装填処理を終えると、装填装置10は、アーム部11を制御してカセット25に蓋26を取り付ける。そして、装填装置10は、カセット25をカセット搬送路52へ送り出す。
図7は、紙幣処理システムで行われる紙幣の抜取処理及び装填処理を示す模式図である。図7(a)は、装填装置10が紙幣整理エリア40で行う紙幣の抜取処理及び装填処理を示す模式図である。紙幣処理装置23は、複数の集積部を利用して、コンテナ24の各収納空間224に収納する複数枚の紙幣101〜103を準備する。装填装置10は、紙幣処理装置23の各集積部に準備された束状の紙幣101〜103を順次抜き取って、コンテナ24の各収納空間224に装填する。この処理は、図4に示すように一本のアーム部11によって行う態様に限定されず、図7(a)に示すように複数本のアーム部11によって行う態様であってもよい。
図7(b)は、装填装置10が紙幣装填エリア42で行う紙幣の抜取処理及び装填処理を示す模式図である。装填装置10は、図7(a)に示すように紙幣整理エリア40でコンテナ24の各収納空間224に収納された紙幣201を、図7(b)に示すように順次抜き取って、カセット25の各収納空間225に装填する。この処理は、図6に示すように一本のアーム部11によって行う態様に限定されず、図7に示すように複数本のアーム部11によって行う態様であってもよい。
紙幣処理装置23は、各集積部に、表裏を揃えた状態で紙幣を集積することができる。管理装置30は、集積部に集積された紙幣に関する情報と、紙幣整理エリア40の装填装置10のアーム部11の動きを示す情報とに基づいて、集積部から抜き取られてコンテナ24に装填された紙幣の表裏の向きを管理している。これを利用して、図1で説明したように、カセット25に装填する紙幣の表裏の向きを揃えることができる。
具体的には、カセット25に装填する紙幣の表裏の向きを揃える設定とした場合、装填装置10は、コンテナ24の各収納空間に収納されている紙幣の表裏の向きを認識する。装填装置10は、アーム部11を制御して、コンテナ24から抜き取った紙幣をカセット25に装填する際に、必要に応じて、紙幣の表裏を反転する。これにより、カセット25に装填する紙幣全ての表裏の向きを揃えることができる。
紙幣処理装置23は、各集積部に、表裏の向きと天地の向きの両方を揃えた状態で紙幣を集積することもできる。よって、表裏の向きを揃える場合と同様に装填装置10を制御して、カセット25に装填する紙幣全ての天地の向きを揃えることもできる。
なお、紙幣処理装置23で準備した束状の紙幣101〜103を、コンテナ24を利用せず、カセット25に直接装填する態様であってもよい。図7(c)は、装填装置10が、紙幣処理装置23で準備された束状の紙幣101〜103を順次抜き取って、カセット25の各収納空間225に直接収納する処理を示している。装填装置10が利用するアーム部11の数は限定されず1つであってもよいし複数であってもよい。この場合も、管理装置30は、紙幣処理装置23で準備された紙幣101〜103の記番号等を含む紙幣データ121から、カセット25の各収納空間225に収納された紙幣202それぞれの記番号を特定可能な収納紙幣データ130を生成することができる。
[紙幣結束装置を含む紙幣処理システム]
図2及び図3では、紙幣整理エリア40に紙幣処理装置23及び装填装置10を設置する例を示したが、紙幣整理エリア40に、紙幣を結束する装置を設置することもできる。図8は、紙幣整理エリア40に紙幣結束装置123(123a〜123c)を設置した紙幣処理システムの例を示す模式図である。
図9は、図8に示す紙幣処理システムの構成を示すブロック図である。図9に示すように、結束紙幣搬送路53及び大束結束装置223は管理装置30と接続されている。管理装置30は、コンテナ搬送路51、カセット搬送路52、結束紙幣搬送路53、装填装置10、紙幣処理装置23、紙幣結束装置123、大束結束装置223等を制御することができる。
図8に示す紙幣処理システムは、各紙幣整理エリア40の紙幣処理装置23が紙幣結束装置123と接続されている点と、各紙幣結束装置123が結束した結束紙幣27を搬送する結束紙幣搬送路53が設けられている点と、結束紙幣搬送路53の搬送路終端に大束結束装置223が設けられている点とが、図3に示す紙幣処理システムと異なっている。
紙幣処理装置23と紙幣結束装置123は接続されており、紙幣処理装置23で識別計数した紙幣を紙幣結束装置123に送って、紙幣結束装置123内の所定収納部に収納できるようになっている。紙幣結束装置123は、収納部に収納した紙幣の枚数が所定枚数(例えば100枚)に到達すると、これを結束帯で結束して結束紙幣27を作成する。そして、紙幣結束装置123は、作成した結束紙幣27を結束紙幣搬送路53に排出する。結束紙幣搬送路53に排出された結束紙幣27は、右方向に搬送されて大束結束装置223に送られる。大束結束装置223は、結束紙幣搬送路53を搬送されてきた結束紙幣27を装置内に取り込んで所定収納部に収納する。そして、大束結束装置223は、収納した結束紙幣27の数が所定数(例えば10束)に到達すると、これを結束帯で結束して大束を作成する。
なお、紙幣結束装置123から結束紙幣搬送路53へ排出する結束紙幣27については、結束紙幣27を1つずつ排出する態様の他、紙幣処理装置23内で所定数(例えば10束)の結束紙幣27を結束帯で結束した仮巻状態で排出する態様であってもよい。この場合、結束紙幣搬送路53を搬送されてきた仮巻状態の結束紙幣27の束を受けた大束結束装置223は、これを結束帯で結束して大束を作成する。
例えば、紙幣処理装置23は、ATMの出金処理に利用可能な状態のよい紙幣(正券)をカセット25装填用の紙幣として集積部に集積する。一方、紙幣処理装置23は、状態のよくない紙幣(損券)を紙幣結束装置123へ送る。損券を受けた紙幣結束装置123は、100枚の損券を結束した結束紙幣27を作成する。大束結束装置223は、結束紙幣搬送路53を経由して紙幣結束装置123から受けた10束の結束紙幣27を結束して大束を作成する。これにより、正券をカセット25に装填する処理と、損券を大束にする処理の両方を並行して進めることができる。
[紙幣の種類が紙幣集積部の数を超える場合の処理]
本実施形態では、紙幣整理エリア40からコンテナ搬送路51へコンテナ24を送り出して、紙幣装填エリア42へ搬送する例を示した。この他、紙幣処理システムでは、紙幣整理エリア40からコンテナ搬送路51へ送り出したコンテナ24を、別の紙幣整理エリア40に取り込み、紙幣処理を行った後に再びコンテナ搬送路51へ送り出して紙幣装填エリア42に搬送する設定とすることもできる。
具体的には、例えば、第1紙幣整理エリア40では、紙幣処理装置23の4つの集積部を利用して、D1〜D8の8種類の紙幣を、D1の紙幣及びD2の紙幣と、D3の紙幣及びD4の紙幣と、D5の紙幣及びD6の紙幣と、D7の紙幣及びD8の紙幣とに分けて集積する。第1紙幣整理エリア40の装填装置10は、これら4つの集積部それぞれから、集積された紙幣を抜き取って、8つの収納空間を有するコンテナ24の4つの収納空間に別々に装填する。コンテナ24の8つの収納空間のうち、4つの収納空間にそれぞれ2種類の紙幣が混合状態で収納され、残り4つの収納空間は空の状態となる。装填装置10は、このコンテナ24をコンテナ搬送路51へ送り出す。
第2紙幣整理エリア40では、装填装置10が、第1紙幣整理エリア40から送られてきたコンテナ24を、コンテナ搬送路51からエリア内へ取り込む。装填装置10は、D1の紙幣とD2の紙幣が混在する紙幣の束をコンテナ24から抜き取って、第2紙幣整理エリア40にある紙幣処理装置23の受入口に載置する。同様に、装填装置10は、D3の紙幣とD4の紙幣が混在する紙幣の束をコンテナ24から抜き取って紙幣処理装置23の受入口に載置する。紙幣処理装置23は、受入口に設けられた紙幣検知センサによって紙幣の載置を検知して、受入口の紙幣を1枚ずつ装置内に繰り出して識別計数する。紙幣処理装置23は、4つの集積部を利用して、D1の紙幣と、D2の紙幣と、D3の紙幣と、D4の紙幣とを各集積部に分けて集積する。装填装置10は、紙幣処理装置23の4つの集積部から紙幣を抜き取って、コンテナ24の空の収納空間に装填する。D1〜D4の紙幣の処理が終了した後、装填装置10は、D5の紙幣とD6の紙幣が混在する紙幣の束をコンテナ24から抜き取って紙幣処理装置23の受入口に載置する。また、装填装置10は、D7の紙幣とD8の紙幣が混在する紙幣の束をコンテナ24から抜き取って紙幣処理装置23の受入口に載置する。紙幣処理装置23が4つの集積部にD5〜D8の4種類の紙幣を種類別に分けて集積すると、装填装置10は各集積部から紙幣を抜き取ってコンテナ24の空の収納空間に装填する。この結果、コンテナ24の8つの収納空間それぞれにD1〜D8の紙幣が種類別に装填された状態となる。装填装置10は、このコンテナ24をコンテナ搬送路51に送り出す。
このコンテナ24を、第1紙幣装填エリア42の装填装置10がエリア内に取り込み、コンテナ24に収納されている紙幣をカセット25に装填する。このとき、コンテナ24から一部の紙幣のみを抜き取って第1カセット25に装填した後、このコンテナ24をコンテナ搬送路51へ送り出し、第2紙幣装填エリア42で、残りの紙幣をコンテナ24から抜き取って第2カセット25に装填する設定とすることもできる。
なお、各装填装置10によって行われる、コンテナ24の検出、カセット25の検出、処理対象とする紙幣の検出等は、上述したように、各装填装置10が、コンテナ24及びカセット25を管理する管理装置30との間で送受信するデータに基づいて行うことができる。また、ここでは2つの紙幣整理エリア40で紙幣を種類別に整理して、2つの紙幣装填エリア42で各カセット25に所定種類の紙幣を装填する例を示したが、紙幣整理エリア40の数及び紙幣装填エリア42の数が3つ以上であってもよい。
例えば、第1金種〜第4金種の4金種の紙幣が表裏の向きがバラバラの状態で混在する大量の紙幣を、紙幣整理エリア40で金種別かつ表裏別に整理する。第1紙幣整理エリア40では、4つの集積部に、金種別に分類して紙幣を集積する。そして、コンテナ24の4つの収納空間に、紙幣を金種別に装填して第2紙幣整理エリア40へ送る。各収納空間には同一金種の紙幣が装填されているが、表向紙幣と裏向紙幣とが混在した状態にある。第2紙幣整理エリア40では、各金種の紙幣を表裏の向きに応じて分類し、表揃紙幣及び裏揃紙幣として集積する。これにより、コンテナ24の8つの収納空間に、4金種の紙幣を、金種別に、表裏の向きを揃えた状態で装填することができる。
紙幣装填エリア42では、第1カセット25〜第4カセット25の4つのカセット25に、金種別に、表裏の向きを揃えた状態で紙幣を装填する。第1紙幣装填エリア42では、第1金種の表揃紙幣はそのまま第1カセット25に装填して、第1金種の裏揃紙幣は表裏を反転してから第1カセット25に装填する。この結果、第1カセット25には、第1金種の紙幣が表裏の向きを揃えた状態で装填される。続いて、コンテナ24は、第2紙幣装填エリア42へ送られる。第2紙幣装填エリア42〜第4紙幣装填エリア42においても、第2カセット25〜第4カセット25のそれぞれに、同一金種の紙幣を表裏の向きを揃えた状態で装填する処理が実行される。これにより、第1カセット25〜第4カセット25のそれぞれに、第1金種〜第4金種の紙幣を、金種別に、表裏の向きを揃えた状態で装填することができる。
なお、カセット25に装填する紙幣の表裏の向きを揃える方法については、紙幣装填エリア42の装填装置10が、必要に応じて、カセット25に装填する紙幣を反転する態様に限定されない。紙幣整理エリア40の装填装置10が、必要に応じて、コンテナ24に装填する紙幣を反転して表裏の向きを揃える態様であってもよい。
[変形例]
本実施形態では、管理装置30が生成した収納紙幣データ130を、管理装置30の記憶部34に保存する例を示したが、収納紙幣データ130の保存場所は特に限定されない。例えば、ネットワーク50に接続されたサーバ装置等に保存する態様であってもよい。また、メモリカード等の可搬型記憶媒体に保存する態様であってもよい。例えば、カセット25に収納した紙幣の収納紙幣データ130を、カセット25に付されたメモリカードに保存する。これにより、カセット25を装着するATMが管理装置30と通信できない状況であっても、ATMは、メモリカードから収納紙幣データ130を読み出して利用することができる。
本実施形態では、図3に示す紙幣整理エリア40では、コンテナ24が有する複数の収納空間全てに紙幣を装填する例を示したが、一部の収納空間のみに紙幣を装填する態様であってもよい。具体的には、例えば、紙幣整理エリア40で、コンテナ24に設けられた収納空間の一部のみに紙幣を装填してコンテナ搬送路51へ送り出す。紙幣装填エリア42で、所定枚数の紙幣をカセット25に装填し終えるより前に、コンテナ24が空になると、装填装置10は、カセット25はそのままにして、空になったコンテナ24をコンテナ搬送路51に送り出す。そして、装填装置10は、コンテナ搬送路51から、紙幣が収納されている別のコンテナ24を紙幣装填エリア42に取り込んで、このコンテナ24から抜き取った紙幣をカセット25への装填処理を継続する。また、所定枚数の紙幣をカセット25に装填し終えた際に、コンテナ24内に紙幣が残っている場合、装填装置10は、コンテナ24はそのままにして、紙幣の装填を終えたカセット25をカセット搬送路52に送り出す。カセット搬入エリア45の作業員は、紙幣装填エリア42からカセット25が送り出されると、空のカセット25をカセット搬送路52に載せる。紙幣の装填を終えたカセット25をカセット搬送路52に送り出した装填装置10は、カセット搬送路52を搬送されてきた空のカセット25を紙幣装填エリア42に取り込んで、コンテナ24に残っている紙幣を、このカセット25へ装填する処理を開始する。これにより、上述したように、カセット25に所定枚数の紙幣を装填することができる。
本実施形態では、装填装置10が、抜き取った紙幣の表裏の向きを必要に応じて反転することにより、装填する紙幣の表裏を揃える例を示したが、天地の向きを揃えることもできる。紙幣処理装置23は、各紙幣の表裏の向きだけでなく、天地の向きも識別することができる。紙幣処理装置23が天地の向きを揃えた状態で紙幣を集積して、装填装置10が、紙幣を装填する際に、紙幣の天地の向きを必要に応じて反転する。この結果、図1に示す第2収納部22に装填する紙幣の天地の向きを揃えることができる。すなわち、紙幣処理システムでは、コンテナ24やカセット25に紙幣を装填する際に、表裏の向きと、天地の向きとの少なくともいずれか一方を揃えた状態とすることができる。なお、紙幣の表裏の向きを反転する場合は、図1(c)に示したように紙幣データ121に含まれる記番号の並びを紙幣現物に合わせて変更するが、紙幣の天地の向きを反転する場合は、紙幣データ121に含まれる記番号の並びを変更する必要はない。
例えば、厚みが異なる領域を含む紙幣がある。紙幣処理システムでは、このような紙幣をカセット25に装填する際、積み重ねた紙幣の一部の領域のみが他の領域に比べて高くなりすぎないように、紙幣の向きを反転する設定とすることができる。厚みが異なる領域を含む紙幣の種類、紙幣枚数、及び紙幣の装填方法を予め設定すると、装填装置10は、この設定に基づいてカセット25への紙幣の装填を実行する。具体的には、設定された種類の紙幣をカセット25へ装填する際、装填装置10は、同一の向きで装填した紙幣の枚数が設定枚数に到達する度に、設定された装填方法に基づいて、紙幣の表裏の向きと天地の向きの少なくともいずれか一方を変更する。表裏の向きと天地の向きの変更は、厚みの大きい領域が重ならないように行われる。例えば、装填装置10は、カセット25に装填した際に、紙幣の厚い領域が右側にくるように、必要に応じて紙幣の向きを変更してカセット25に装填する。この状態で500枚の紙幣を装填すると、その後、装填装置10は、厚い領域が紙幣の左側にくるように、必要に応じて紙幣の向きを変更してカセット25に装填する。この状態で500枚の紙幣を装填すると、装填装置10は、再び、厚い領域が右側にくるように紙幣を装填する。これを繰り返すことで、カセット25内で、紙幣の厚い領域が一方側に集中することを回避して、左右の高さが略均等になるように紙幣を装填することができる。このような装填動作については、操作表示部15を介して行われた設定に基づいて行われる態様であってもよいし、管理装置30が装填装置10を制御して行う態様であってもよい。
本実施形態では、コンテナ24が複数の収納空間を有する場合に、各収納空間を区別するための収納空間識別情報を利用して収納紙幣データ130を生成する態様を示した。この他、収納空間の位置情報に基づいて、収納紙幣データ130を生成する態様であってもよい。具体的には、例えば、コンテナ24が、左右に配列された3つの収納空間を有する場合に、各収納空間の紙幣データ121を、左側、中央、右側の各収納空間の位置と関連付けて管理する。装填装置10が、3つの収納空間のそれぞれから紙幣を抜き取ってカセット25に装填し、装填順序が中央の収納空間の紙幣、右側の収納空間の紙幣、左側の収納空間の紙幣の順であったとする。装填装置10は、これを示す情報を装填データ110として管理装置30へ送信する。管理装置30は、装填データ110に基づいて、カセット25に装填された紙幣は、中央の収納空間の紙幣、右側の収納空間の紙幣、左側の収納空間の紙幣が積み重ねられた紙幣であることを認識する。そして、管理装置30は、中央の収納空間の紙幣データ121、右側の収納空間の紙幣データ121、左側の収納空間の紙幣データ121を、この順に結合して収納紙幣データ130を生成する。このように、紙幣データ121を各収納空間の位置情報と関連付けて管理し、装填された紙幣の順序を各収納空間の順序として管理装置30に入力すれば、上述したように、カセット25内の全ての紙幣の記番号を、カセット25内の紙幣の整列順に特定可能な収納紙幣データ130を生成することができる。
例えば、コンテナ24の各収納空間に収納されている紙幣の種類や収納状態に応じて、カセット25への装填処理を行い、収納紙幣データ130を生成する。紙幣が厚みの異なる領域を含んでいると、複数枚を積み重ねた束状態で収納空間に収納した際に、紙幣の左側の厚みが大きくなる場合と、右側の厚みが大きくなる場合とがある。例えば、コンテナ24内に複数の収納空間が左右2列に形成され、装填装置10が紙幣の反転動作を行わずにカセット25へ装填した際に、左側が高くなる紙幣が左側の列に収納され、右側が高くなる紙幣が右側の列に収納されているとする。このような場合に、装填装置10は、予め準備された設定又は管理装置30による制御に基づいて、カセット25内で、紙幣の厚い領域が一方側に偏ることを回避して、左右の高さが略均等になるように紙幣を装填する。具体的には、装填装置10は、コンテナ24の左側の列の収納空間から紙幣を抜き取ってカセット25に装填する処理と、コンテナ24の右側の列から紙幣を抜き取ってカセット25に装填する処理とを交互に繰り返す。装填装置10は、左側1段目、右側1段目というように、紙幣を抜き取った収納空間の位置を示す情報を装填データ110として管理装置30へ送信する。管理装置30は、各収納空間に対応する紙幣データ121を取得して装填順に結合し、収納紙幣データ130を生成する。これにより、カセット25内に積み重ねられた状態で収納された紙幣の左右の高さの違いが、所定範囲内となるように装填処理を行うことができる。また、カセット25内の全ての紙幣の記番号を、カセット25内の紙幣の整列順に特定可能な収納紙幣データ130を生成することができる。
本実施形態では、装填装置10がアーム部11を制御して、搬送路を搬送されるコンテナ24及びカセット25の取り込みや、コンテナ24及びカセット25の搬送路への送り出しを行う態様を示したが、これらの処理を、搬送路を利用して行う態様であってもよい。例えば、コンテナ搬送路51に、紙幣整理エリア40及び紙幣装填エリア42のそれぞれとの間でコンテナ24を出し入れする分岐搬送路を設ける。そして、装填装置10又は管理装置30が分岐搬送路を制御して、各エリア内へのコンテナ24の取り込み及び各エリア内からのコンテナ24の送り出しを実現する態様であってもよい。同様に、カセット搬送路52に、各紙幣装填エリア42との間でカセット25を出し入れする分岐搬送路を設ける。そして、装填装置10又は管理装置30が分岐搬送路を制御して、各エリア内へのカセット25の取り込み及び各エリア内からのカセット25の送り出しを実現する態様であってもよい。
本実施形態では、装填装置10が、アーム部11に取り付けられたカメラやICタグリーダを利用して、コンテナ24に貼り付けられたバーコードやICタグから情報を取得する態様を示したが、他の方法で情報を取得してもよい。例えば、カメラやICタグリーダをコンテナ搬送路51に設置して、各コンテナ24の情報を取得する態様であってもよい。この場合も、装填装置10又は管理装置30が、コンテナ搬送路51に設けたカメラやICタグリーダで、各コンテナ24のバーコードやICタグから情報を取得して、紙幣整理エリア40へ取り込むコンテナ24及び紙幣装填エリア42への取り込むコンテナ24を特定することができる。そして、特定結果に基づいて、上述したように、各エリアへコンテナ24の取り込み等を行うことができる。また、例えば、コンテナ24の重量を計測する計測器をコンテナ搬送路51に設置して、各コンテナ24の情報を取得する態様であってもよい。コンテナ搬送路51に設けた計測器でコンテナ24の重量を測定すれば、コンテナ24が空の状態であるか、内部に紙幣が装填された状態であるかを判定することができる。そして、判定結果に基づいて、上述したように、紙幣が装填されたコンテナ24の紙幣装填エリア42への取り込み、空のコンテナ24の紙幣整理エリア40への取り込み等を行うことができる。
本実施形態では、カセット搬送路52がU字形状である例を示したが、カセット搬送路52が、コンテナ搬送路51と同様にループ状に形成され、カセット25を循環搬送する態様であってもよい。カセット搬送路52をループ状にすることで、上述したコンテナ搬送路51に係る機能及び動作を、カセット搬送路52においても実現することができる。例えば、情報取得部として機能する、カメラ、ICタグリーダ、重量計等を、装填装置10のアーム部11や搬送路等に設ける。そして、装填装置10又は管理装置30が、情報取得部を利用して、搬送中のカセット25に関する情報を取得し、紙幣装填エリア42へ取り込むカセット25を特定する。これにより、紙幣の装填対象となるカセット25を紙幣装填エリア42に取り込んで装填処理を開始する一方で、対象外のカセット25は空の状態のまま循環搬送させることができる。循環搬送中の空のカセット25については、このカセット25に装填する紙幣を収納したコンテナ24が、紙幣装填エリア42へ取り込まれるのに合わせて紙幣装填エリア42に取り込まれる。そして、このカセット25に、コンテナ24から抜き取った紙幣が装填されることになる。また、カセット搬送路52の途中、紙幣装填エリア42より下流側で、空のカセット25を循環搬送するための搬送路と、紙幣装填済みのカセット25をカセット搬出エリア46へ搬送するための搬送路とに分岐する態様であってもよい。例えば、装填装置10又は管理装置30が、情報取得部を利用して、分岐部より上流側を搬送中のカセット25が、空であるか紙幣を装填済みであるかを特定する。そして、特定結果に基づいて分岐先を制御し、空のカセット25は再び紙幣装填エリア42へ向けて循環搬送し、紙幣装填済みのカセット25はカセット搬出エリア46へ搬送する。これにより、空のカセット25は循環搬送を続けながら、紙幣装填済みのカセット25をカセット搬出エリア46から回収することができる。
上述してきたように、紙幣処理システムでは、紙幣整理エリア40の紙幣処理装置23で紙幣を識別計数して、カセット25に装填可能な紙幣を集積部に集積する。紙幣整理エリア40の装填装置10は、アーム部11を制御して、紙幣処理装置23の集積部から紙幣を抜き取ってコンテナ24に装填する。紙幣が装填されたコンテナ24は、コンテナ搬送路51を経由して紙幣装填エリア42へ送られる。紙幣装填エリア42では、装填装置10がアーム部11を制御して、紙幣整理エリア40から送られてきたコンテナ24から紙幣を抜き取ってカセット25に装填する。このとき、コンテナ24から抜き取った紙幣の向きに基づいて、必要に応じて紙幣を反転し、紙幣の表裏の向きと天地の向きの少なくともいずれか一方を揃えた状態でカセット25に装填することができる。そして、これらの処理を連続して行うことにより、複数のカセット25それぞれに、所定条件を満たす紙幣を所定枚数装填する処理を、短時間で正確に行うことができる。
また、コンテナ搬送路51に沿って複数の紙幣整理エリア40を設けて、コンテナ搬送路51及びカセット搬送路52の両方に沿って複数の紙幣装填エリア42を設けることができる。例えば、単位時間当たりに紙幣整理エリア40全体で処理可能な紙幣枚数と紙幣装填エリア42全体で処理可能な紙幣枚数とが略同一となるように、紙幣整理エリア40の数と紙幣装填エリア42の数を決定する。これにより、紙幣整理エリア40の処理と、紙幣装填エリア42の処理のいずれか一方の処理が他方の処理に追いつかないといった事態を回避して、大量の紙幣を効率よく処理することができる。
紙幣処理システムでは、記番号を読み取った順に、紙幣面を平行に整列状態で積み重ねられた紙幣を、紙幣処理装置23の集積部や、コンテナ24やカセット25等の収納容器から抜き取って、整列状態を維持したまま、別のコンテナ24やカセット25等の収納容器に装填することができる。そして、収納容器に収納された紙幣全ての記番号と、紙幣現物の整列順序との対応を管理することができる。これにより、収納容器に整列状態で収納された紙幣を1枚ずつ繰り出す際に、繰り出された紙幣の記番号を特定することができる。
例えば、紙幣処理システムを利用して、ATMでの出金処理に利用する紙幣を収納するカセット25に紙幣を装填する。これにより、ATMから出金される各紙幣の記番号を特定することができる。
以上のように、本発明に係る紙葉類処理システム及び紙葉類処理方法は、収納容器に収納された複数紙葉類の識別情報及び識別情報の順序を管理するために有用である。
10(10a〜10f) 装填装置
11 アーム部
11a ハンドユニット
12、31、124 制御部
13、34、126 記憶部
14、32、127 通信部
15、33、128 操作表示部
21 第1収納部
22 第2収納部
23(23a〜23c) 紙幣処理装置
24(24a〜24h) コンテナ
25(25a〜25e) カセット
30 管理装置
40(40a〜40c) 紙幣整理エリア
42(42a〜42c) 紙幣装填エリア
51 コンテナ搬送路
52 カセット搬送路
53 結束紙幣搬送路
122 記憶装置
123 紙幣結束装置
125 紙幣処理部
223 大束結束装置

Claims (13)

  1. 少なくとも1つの収納空間に、複数枚の紙葉類が整列状態で収納された第1収納部と、
    前記収納空間に収納されている紙葉類の識別情報を前記収納空間内での整列順に特定可能な第1データを保存する記憶部と、
    複数枚の紙葉類を整列状態で収納する第2収納部と、
    前記第1収納部の少なくとも1つの収納空間から、複数枚の紙葉類を整列状態のまま抜き取って、前記第2収納部に整列状態で装填する処理を、複数回実行する装填装置と、
    前記装填装置が前記収納空間から抜き取った紙葉類の前記第1データ、及び抜き取った紙葉類を前記第2収納部に装填した装填順序に基づいて、前記第2収納部に装填された紙葉類の識別情報を前記第2収納部内での整列順に特定可能な第2データを生成する管理装置と
    を備えることを特徴とする紙葉類処理システム。
  2. 前記装填装置は、
    前記収納空間の紙葉類を一括して保持するハンドユニットと、
    前記第1収納部と前記第2収納部との間で前記ハンドユニットを移動させるアーム部と
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の紙葉類処理システム。
  3. 紙葉類を識別計数して少なくとも1つの集積部に集積する紙葉類処理装置
    をさらに備え、
    前記第1収納部は、前記紙葉類処理装置を含み、
    前記収納空間は、前記集積部を含む
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の紙葉類処理システム。
  4. 前記装填装置は、集積された紙葉類の枚数が所定枚数に到達した前記集積部から、前記紙葉類を抜き取って前記第2収納部に装填することを特徴とする請求項3に記載の紙葉類処理システム。
  5. 前記紙葉類処理装置は、紙葉類の識別情報を読み取って、前記集積部に集積された紙葉類の識別情報を前記集積部内での集積順に特定する前記第1データを生成する
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の紙葉類処理システム。
  6. 前記第1収納部は、複数の収納空間が設けられた収納容器を含むことを特徴とする請求項1に記載の紙葉類処理システム。
  7. 前記装填装置が、前記収納容器に設けられた複数の収納空間から紙葉類を抜き取る順序が予め設定されていることを特徴とする請求項6に記載の紙葉類処理システム。
  8. 前記装填装置は、装填する紙葉類の向きを変更し、
    前記管理装置は、前記装填装置が紙葉類の向きを変更した場合は、前記第1データの識別番号の順序を変更して、前記第2収納部に装填された紙葉類の識別情報を前記第2収納部内の整列順に特定可能に前記第2データを生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の紙葉類処理システム。
  9. 各収納空間には、表裏の向きを揃えた紙葉類が収納されており、
    前記装填装置は、前記収納空間から抜き取った紙葉類の表裏の向きを必要に応じて反転して、全ての紙葉類を、表裏の向きを揃えた状態で前記第2収納部に装填し、
    前記管理装置は、前記装填装置が紙葉類を反転した場合は、前記第1データの識別番号の順序を変更して、前記第2収納部に装填された紙葉類の識別情報を前記第2収納部内の整列順に特定可能に前記第2データを生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の紙葉類処理システム。
  10. 厚みの異なる領域を含む紙葉類を前記第2収納部に装填する際には、
    前記装填装置は、前記紙葉類を同一の向きで所定枚数装填する度に、装填する紙葉類の向きを厚みの大きい領域が偏らないように変更し、
    前記管理装置は、前記装填装置が紙葉類の表裏の向きを反転した場合は、前記第1データの識別番号の順序を変更して、前記第2収納部に装填された紙葉類の識別情報を前記第2収納部内の整列順に特定可能に前記第2データを生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の紙葉類処理システム。
  11. 前記管理装置は、前記第2収納部の収納部識別番号を取得して、前記第2データを前記収納部識別番号と関連付けて管理することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の紙葉類処理システム。
  12. 前記第1収納部は複数の収納空間を有し、
    前記記憶部には、各収納空間の前記第1データが、前記第1収納部内における各収納空間の位置情報と関連付けた状態で保存されており、
    前記管理装置は、前記第2収納部に装填された紙葉類が収納されていた前記第1収納部内の位置情報に基づいて、前記第2データを生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の紙葉類処理システム。
  13. 紙葉類処理システムが実行する紙葉類処理方法であって、
    少なくとも1つの収納空間に複数枚の紙葉類が整列状態で収納された第1収納部から、前記複数枚の紙葉類を整列状態のまま抜き取る工程と、
    前記第1収納部から抜き取った紙葉類の識別情報を前記収納空間内での整列順に特定可能な第1データを取得する工程と、
    前記第1収納部から抜き取った紙葉類を第2収納部に整列状態で装填する工程と、
    前記第1収納部から抜き取った紙葉類の前記第2収納部への装填を複数回実行した際に、各回に抜き取られた紙葉類の前記第1データと、前記第2収納部へ装填された前記紙葉類の装填順序とに基づいて、前記第2収納部に装填された紙葉類の識別情報を前記第2収納部内での整列順に特定可能な第2データを生成する工程と
    を含んだことを特徴とする紙葉類処理方法。
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