JP2019025673A - 難燃性樹脂成形体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】難燃性樹脂に対してレーザー溶着した難燃性樹脂成形体及びその製造方法を提供する。【解決手段】UL94耐炎性試験準拠の垂直難燃性試験において、1mm厚の試験片でV−1又はV−0の難燃性を示し、940nm波長光の透過率が20%以上である、難燃性ポリアミド樹脂を含む組成物Aで成形された部品Aと、940nm波長光の透過率が60%以下である熱可塑性樹脂を含む組成物Bで成形された部品Bと、が接合されてなる難燃性樹脂成形体であって、接合の少なくとも一部をレーザー溶着とする。【選択図】なし

Description

本発明は、難燃性ポリアミド樹脂で成形された部品と、熱可塑性樹脂で成形された部品とがレーザー溶着で接合されてなる難燃性樹脂成形体及びその製造方法に関するものである。
従来、ポリアミド樹脂は、機械的強度、耐熱性などに優れることから、自動車部品、機械部品、電気又は電子部品などの分野で使用されている。特に、電気又は電子部品用途においては、難燃性に対する要求レベルがますます高くなっており、本来ポリアミド樹脂の有する自己消火性よりもさらに高度な難燃性が要求されている。このため、アンダーライターズ・ラボラトリーのUL94V−0規格に適合する難燃レベルの高度化検討が数多くなされ、そしてそれらは一般にハロゲン系難燃剤やトリアジン系難燃剤あるいは非ハロゲン化難燃剤を添加する方法によっている(例えば、特許文献1)。
一般に、ポリアミド樹脂組成物の2次加工の溶着としては、超音波溶着、振動溶着、スピン溶着あるいは熱版溶着等の溶着方法が挙げらるが、これらの方法は三次元的な形状の対応が難しい、自動化が困難である、あるいは精密密着が困難であるなどの課題があり、また溶着部からバリが発生し外観や密着性に問題を生じたり、溶着時の振動や熱によって成形体に歪が残るなどの問題が発生する。このため、2次加工の溶着には、レーザー溶着が好ましい。レーザー溶着は局部加熱が可能であり、他の工法と比較して成形体に与えるダメージが少なく、精密な溶着が可能で、自動化も比較的容易であるなどから使用が拡大しており、特許文献2には、レーザー溶着を用いて部品レイアウトの自由度を向上させる技術が記載されている。
また、特定の着色剤を含むレーザー光透過吸収性成形部材と、特定の着色剤を含有するレーザー光吸収性成形部材とを重ねて、一度のレーザー溶着工程で両部材を一体化できる技術が知られている(特許文献3〜6)。
特開2007−23207号公報 特開2013−52573号公報 特開2007−112127号公報 特許第4040463号公報 特許第4086891号公報 特許第4102424号公報
しかし、難燃性樹脂は光線透過率が低いため、レーザー光を用いた溶着を行うことができない。電気又は電子部品やバッテリーなどの製品は、樹脂に対する難燃性能が重要視されてきているため、難燃性樹脂を使用する部品が増えているが、精密な溶着を要求されるにもかかわらず、レーザー溶着を行うことができず、難燃性樹脂を使用した製品の2次加工方法が限られている。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、従来レーザー溶着ができなかった難燃性樹脂に対してレーザー溶着した難燃性樹脂成形体及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の難燃性樹脂成形体は、UL94耐炎性試験準拠の垂直難燃性試験において、1mm厚の試験片でV−1又はV−0の難燃性を示し、940nm波長光の透過率が20%以上である、難燃性ポリアミド樹脂を含む組成物Aで成形された部品Aと、
940nm波長光の透過率が60%以下である熱可塑性樹脂を含む組成物Bで成形された部品Bとが接合されてなる難燃性樹脂成形体であって、接合の少なくとも一部がレーザー溶着である。
組成物Aはリン系難燃剤を含むことが好ましい。
組成物Bはリン系難燃剤又はハロゲン系難燃剤を含むことが好ましい。
組成物Aや組成物Bのリン系難燃剤は、以下の式(I)で表されるホスフィン酸塩及び/又は以下の式(II)で表されるジホスフィン酸塩を含むことが好ましく、ホスフィン酸塩及び/又はジホスフィン酸塩を、組成物Aの場合には組成物A100質量%、組成物Bの場合には組成物B100質量%に対して、1〜30質量%含むことが好ましい。
[ 式中、R及びRは、同一か又は異なり、直鎖状もしくは分岐状のC1〜C6−アルキル及び/ 又はアリールもしくはフェニルであり、Rは、直鎖状もしくは分岐状のC1〜C10−アルキレン、C6〜C10−アリーレン、C6〜C10−アルキルアリーレン又はC6〜C10− アリールアルキレンであり、M はカルシウム(イオン) 、マグネシウム(イオン) 、アルミニウム(イオン) 及び/又は亜鉛(イオン)であり、mは2又は3であり、nは1又は3であり、xは1又は2である。]
リン系難燃剤は、さらにメラミンとリン酸とから形成される付加物を、組成物A100質量%又は組成物B100質量%に対して1〜30質量%含むことが好ましい。
さらにホウ酸金属塩を、組成物A100質量%又は組成物B100質量%に対して0.1〜10質量%含んでいてもよい。
組成物Aは、さらにレーザー光透過吸収性成形部材用着色剤を含むことが好ましい。
熱可塑性樹脂は結晶性樹脂であることが好ましい。
熱可塑性樹脂は難燃性樹脂であってもよい。
熱可塑性樹脂はポリアミド樹脂であることが好ましい。
難燃性樹脂成形体は電池ケース又はバッテリーケースとすることができる。
本発明の難燃性樹脂成形体の製造方法は、上記難燃性樹脂成形体の製造方法であって、部品Aと部品Bとのレーザー溶着を、部品Aにレーザー光を照射して行うものである。
部品Aと部品Bとは当接して配置されていてもよい。
部品Aと部品Bとは離間して配置されていてもよい。
本発明の難燃性樹脂成形体は、接合の少なくとも一部がレーザー溶着であるので、他の工法で製造される難燃性樹脂成形体と比較して成形体にダメージが少なく、また精密な溶着が可能であるので、難燃性樹脂成形体を従来の製造方法では対応が困難であった三次元的な形状とすることができる。
本発明の難燃性樹脂成形体は、UL94耐炎性試験準拠の垂直難燃性試験において、1mm厚の試験片でV−1又はV−0の難燃性を示し、940nm波長光の透過率が20%以上である、難燃性ポリアミド樹脂を含む組成物Aで成形された部品Aと、940nm波長光の透過率が60%以下である熱可塑性樹脂を含む組成物Bで成形された部品Bとが接合されてなる難燃性樹脂成形体であって、接合の少なくとも一部がレーザー溶着であるものである。
接合の少なくとも一部がレーザー溶着であるとは、部品Aと部品Bの接合部分が複数箇所ある場合には、その一部の箇所の全てあるいは一部分がレーザー溶着されていてもよいし、複数箇所の接合部分の全てがレーザー溶着されていてもよいことを意味する。また、部品Aと部品Bの接合部分が1箇所の場合にはその一部分がレーザー溶着されていてもよいし、接合部分の全てがレーザー溶着されていてもよいことを意味する。
[難燃性ポリアミド樹脂を含む組成物A]
難燃性ポリアミド樹脂を含む組成物Aは、UL94耐炎性試験準拠の垂直難燃性試験において、1mm厚の試験片でV−1又はV−0の難燃性を示し、940nm波長光の透過率が20%以上である。
UL94耐炎性試験準拠の垂直難燃性試験において、1mm厚の試験片でV−1又はV−0の難燃性は、後述する実施例に記載した方法で測定することができる。
組成物Aの940nm波長光の透過率は20%以上であり、20〜50%であることが好ましく、さらには20〜35%であることがより好ましい。透過率は後述する実施例に記載した方法で測定することができる。
<難燃性ポリアミド樹脂>
難燃性ポリアミド樹脂としては、例えば、ジカルボン酸とジアミンとの重縮合物、環状ラクタムの開環重合物、アミノカルボン酸の重縮合物などが挙げられ、具体的にはポリ(カプロラクタム)(以下ポリアミド6と略す)、ポリ(ヘキサメチレンアジパミド)(以下ポリアミド66と略す)、ポリ(テトラメチレンアジパミド)(以下ポリアミド46と略す)、ポリ(ヘキサメチレンセバカミド)(以下ポリアミド610と略す)、ポリ(ヘキサメチレンドデカミド)(以下ポリアミド612と略す)、ポリ(ウンデカメチレンアジパミド)(以下ポリアミド116)、ポリ(ウンデカラクタム)(以下ポリアミド11と略す)、ポリ(ドデカラクタム)(以下ポリアミド12と略す)等の脂肪族ポリアミドやポリ(メタキシリレンアジパミド)(以下ポリアミドMXD6と略す)、ポリ(ヘキサメチレンテレフタルアミド)(以下ポリアミド6Tと略す)、ポリ(ヘキサメチレンイソフタルアミド)(以下ポリアミド6Iと略す)、ポリ(ノナメチレンテレフタルアミド)(以下ポリアミド9Tと略す)、ポリ(テトラメチレンイソフタルアミド)(以下ポリアミド4Iと略す)等の芳香族成分を含むポリアミド及び上記の脂肪族ポリアミド同士や芳香族成分を含むポリアミド同士や脂肪族ポリアミド同士と芳香族成分を含むポリアミドの共重合体や混合物を挙げることができる。
より好ましい難燃性ポリアミド樹脂は、融点が高すぎると溶融加工時に難燃剤が分解してしまいガス成分が増えるために溶融加工性が低下し、融点が低すぎると成形品におけるHDT(Heat Deflection Temperature:熱変形温度)等の耐熱性が低下してしまうので、融点が240℃以上で且つ270℃以下のポリアミド樹脂が好ましい。例えば、ポリアミド66、ポリアミドMXD6、66/6I共重合ポリアミド、66/6I/6T三元共重合ポリアミド、66/6I/6三元共重合ポリアミドである。
最も好ましくは、成形性に加え、外観にも優れるイソフタル酸成分を含む、66/6I共重合ポリアミド、66/6I/6三元共重合ポリアミドである。具体的には、(1)ポリ(ヘキサメチレンアジパミド)単位60〜95質量%及びポリ(ヘキサメチレンイソフタルアミド)単位5〜40質量%からなる共重合体;(2)ポリ(ヘキサメチレンアジパミド)単位50〜94質量%、ポリ(ヘキサメチレンイソフタルアミド)単位5〜40質量%及びポリ(ヘキサメチレンアジパミド)以外の脂肪族ポリアミド単位1〜10質量%からなる3元共重合体;(3)ポリ(ヘキサメチレンアジパミド)成分60〜95質量%及びポリ(ヘキサメチレンイソフタルアミド)成分5〜40質量%を含有する混合ポリアミド;(4)ポリ(ヘキサメチレンアジパミド)成分50〜94質量%、ポリ(ヘキサメチレンイソフタルアミド)成分5〜40質量%及びポリ(ヘキサメチレンアジパミド)以外の脂肪族ポリアミド成分1〜10質量%を含有する混合ポリアミドが挙げられ、これらの芳香族成分を含むポリアミドはさらに好ましい。また、上記(2)中のポリ(ヘキサメチレンアジパミド)以外の脂肪族ポリアミド単位及び(4)中のポリ(ヘキサメチレンアジパミド)以外の脂肪族ポリアミド成分としては、ポリ(カプロラクタム)即ちポリアミド6の単位及び成分などが挙げられる。
<リン系難燃剤>
組成物Aはリン系難燃剤を含むことが好ましい。
(ホスフィン酸塩及び/又はジホスフィン酸塩)
リン系難燃剤としては、以下の式(I)で表されるホスフィン酸塩及び/又は以下の式(II)で表されるジホスフィン酸塩を含むことが好ましく、ホスフィン酸塩及び/又はジホスフィン酸塩を組成物A100質量%(組成物Bの場合には組成物B100質量%)に対して1〜30質量%含むことが好ましい。
[ 式中、R及びRは、同一か又は異なり、直鎖状もしくは分岐状のC1〜C6−アルキル及び/ 又はアリールもしくはフェニルであり、Rは、直鎖状もしくは分岐状のC1〜C10−アルキレン、C6〜C10−アリーレン、C6〜C10−アルキルアリーレン又はC6〜C10− アリールアルキレンであり、M はカルシウム(イオン) 、マグネシウム(イオン) 、アルミニウム(イオン) 及び/又は亜鉛(イオン)であり、mは2又は3であり、nは1又は3であり、xは1又は2である。]
ホスフィン酸塩及び/又はジホスフィン酸塩(以下、まとめて単にホスフィン酸塩という)は、ヨーロッパ特許出願公開第699708号公報や特開平08−73720号公報に記載されているように、ホスフィン酸と金属炭酸塩、金属水酸化物又は金属酸化物を用いて水溶液中で製造される。これらは、本質的にモノマー性化合物であるが、反応条件に依存して、環境によっては縮合度が1〜3のポリマー性ホスフィン酸塩も含まれる。
ホスフィン酸としては、ジメチルホスフィン酸、エチルメチルホスフィン酸、ジエチルホスフィン酸、メチル-n-プロピルホスフィン酸、メタンジ(メチルホスフィン酸)、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)、メチルフェニルホスフィン酸及びジフェニルホスフィン酸等が挙げられる。
また金属成分としてはカルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン及び/又は亜鉛イオンを含む金属炭酸塩、金属水酸化物又は金属酸化物が挙げられる。
ホスフィン酸塩としてはジメチルホスフィン酸カルシウム、ジメチルホスフィン酸マグネシウム、ジメチルホスフィン酸アルミニウム、ジメチルホスフィン酸亜鉛、エチルメチルホスフィン酸カルシウム、エチルメチルホスフィン酸マグネシウム、エチルメチルホスフィン酸アルミニウム、エチルメチルホスフィン酸亜鉛、ジエチルホスフィン酸カルシウム、ジエチルホスフィン酸マグネシウム、ジエチルホスフィン酸アルミニウム、ジエチルホスフィン酸亜鉛、メチル−n−プロピルホスフィン酸カルシウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸マグネシウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸アルミニウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸亜鉛、メタンジ(メチルホスフィン酸)カルシウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)マグネシウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)アルミニウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)亜鉛、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)カルシウム、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)マグネシウム、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)アルミニウム、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)亜鉛、メチルフェニルホスフィン酸カルシウム、メチルフェニルホスフィン酸マグネシウム、メチルフェニルホスフィン酸アルミニウム、メチルフェニルホスフィン酸亜鉛、ジフェニルホスフィン酸カルシウム、ジフェニルホスフィン酸マグネシウム、ジフェニルホスフィン酸アルミニウム、ジフェニルホスフィン酸亜鉛が挙げられる。
特に難燃性、電気特性、ホスフィン酸合成の観点からジメチルホスフィン酸カルシウム、ジメチルホスフィン酸アルミニウム、ジメチルホスフィン酸亜鉛、エチルメチルホスフィン酸カルシウム、エチルメチルホスフィン酸アルミニウム、エチルメチルホスフィン酸亜鉛、ジエチルホスフィン酸カルシウム、ジエチルホスフィン酸アルミニウム、ジエチルホスフィン酸亜鉛が好ましい。
本発明の難燃性成形体の機械的強度、成形品外観の点でホスフィン酸塩の粒径は100μm以下、好ましくは50μm以下に粉砕した粉末を用いることが好ましい。0.5〜20μmの粉末を用いると高い難燃性を発現するばかりでなく成形品の強度が著しく高くなるので特に好ましい。
また、ホスフィン酸塩は必ずしも完全に純粋である必要はなく、未反応物あるいは副生成物が多少残存していても良い。
ホスフィン酸塩の割合は、組成物A100質量%(組成物Bの場合には組成物B100質量%)に対して1〜30質量%の範囲が好ましい。1質量%未満では難燃効果が充分でなく、30質量%を越えると混練時分解ガスが発生したり、成形加工時に流動性が低下したり、成形金型に汚染性物質が多く付着するなどの問題が生じる。又、機械的物性の著しい低下や、成形品外観の悪化の原因ともなる。より好ましくは、4〜24質量%、さらに好ましくは、5〜18質量%である。
(メラミンとリン酸とから形成される付加物)
ホスフィン酸塩は難燃剤として作用するが、メラミンとリン酸とから形成される付加物と併用することで少ない難燃剤量で優れた薄肉難燃性と優れた電気特性を発現する。
メラミンとリン酸とから形成される付加物としては、次の化学式(C・HPO、(ここでnは縮合度を表す)で示されるもので、メラミンとリン酸、ピロリン酸、ポリリン酸との実質的に等モルの反応生成物から得られるものを意味し、製法には特に制約はない。通常、リン酸メラミンを窒素雰囲気下、加熱縮合して得られるポリリン酸メラミンを挙げることができる。
ここでリン酸メラミンを構成するリン酸としては、具体的にはオルトリン酸、亜リン酸、次亜リン酸、メタリン酸、ピロリン酸、三リン酸、四リン酸等が挙げられるが、特にオルトリン酸、ピロリン酸を用いたメラミンとの付加物を縮合したポリリン酸メラミンが難燃剤としての効果が高く、好ましい。特に耐熱性の点からかかるポリリン酸メラミンの縮合度nは5以上が好ましい。また、ポリリン酸メラミンはポリリン酸とメラミンの等モルの付加塩であっても良く、メラミンとの付加塩を形成するポリリン酸としては、いわゆる縮合リン酸と呼ばれる鎖状ポリリン酸、環状ポリメタリン酸が挙げられる。これらポリリン酸の縮合度nには特に制約はなく通常3〜50であるが、得られるポリリン酸メラミン付加塩の耐熱性の点でポリリン酸の縮合度nは5以上が好ましい。かかるポリリン酸メラミン付加塩はメラミンとポリリン酸との混合物を例えば水スラリーとなし、よく混合して両者の反応生成物を微粒子状に形成させた後、このスラリーを濾過、洗浄、乾燥し、さらに必要であれば焼成し、得られた固形物を粉砕して得られる粉末である。
本発明の難燃性成形体の機械的強度、成形品外観の点でポリリン酸メラミンの粒径は100μm以下、好ましくは50μm以下に粉砕した粉末を用いることが好ましい。0.5〜20μmの粉末を用いると高い難燃性を発現するばかりでなく成形品の強度が著しく高くなるので特に好ましい。
また、ポリリン酸メラミンは必ずしも完全に純粋である必要はなく、未反応のメラミンあるいはリン酸、ポリリン酸が多少残存していても良い。
メラミンとリン酸とから形成される付加物の割合は、組成物A100質量%(組成物Bの場合には組成物B100質量%)に対して1〜30質量%の範囲であることが好ましい。1質量%未満では難燃効果が充分でなく、30質量%を越えると混練時分解ガスが発生したり、成形加工時に流動性が低下したり、成形金型に汚染性物質が多く付着するなどの問題が生じる。また、機械的物性の著しい低下や、成形品外観の悪化の原因ともなる。より好ましくは、4〜24質量%、さらに好ましくは、5〜18質量%である。
(ホウ酸金属塩)
本発明の難燃性樹脂成形体は、上記難燃剤に加えて、金属化合物のような難燃助剤を含むことが好ましい。金属化合物として例えば、ホウ酸金属塩が好ましく、ホウ酸亜鉛、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸アルミニウム等が挙げられる。樹脂の分解で燃料となるガスの発生を抑制し、難燃性を高めるのに必要な不燃層(又は炭化層)の形成効率が高く、即ち難燃性に優れ、さらに300℃以上の熱加工時での安定性にも優れるので、xZnO・yB・zHO(x>0、y>0、z≧0)で表されるホウ酸亜鉛が好ましい。さらには、2ZnO・3B・3.5HO、4ZnO・B・HO、2ZnO・3Bで表されるホウ酸亜鉛が好ましい。
また、これらのホウ酸金属塩はシラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤等の表面処理剤で処理されていてもよい。また、平均粒径は、好ましくは30μm以下であり、さらに好ましくは、15μm以下であり、特に好ましくは7μm以下である。
ホウ酸金属塩の割合は、組成物A100質量%(組成物Bの場合には組成物B100質量%)に対して0.1〜10質量%の範囲であることが好ましい。0.1質量%未満では混練時や成形加工時に分解ガスが発生するなどの問題が生じる。10質量%を越えると成形加工時に流動性が低下したり、機械的物性の著しい低下や、成形品外観の悪化の原因ともなる。より好ましくは、0.3〜3質量%であり、さらに好ましくは、0.5〜1.5質量%である。
<レーザー光透過吸収性成形部材用着色剤>
組成物Aはレーザー光透過吸収性成形部材用着色剤を含むことが好ましい。レーザー光透過吸収性成形部材用着色剤とは、添加することによって部品Aをレーザー光の一部を透過しながら、一部を吸収することができるようにするものである。具体的なものとしては、カーボンブラック、アジン系化合物、ニグロシン、アニリンブラック、フタロシアニン、ナフタロシアニン、ポルフィリン、シアニン系化合物、ペリレン、クオテリレン、金属錯体、アゾ染料、アントラキノン、スクエア酸誘導体及びインモニウム染料等が挙げられ、これらの着色剤は用途に応じて、単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。このようなレーザー光透過吸収性成形部材用着色剤の市販品としては、例えばACWマスターバッチ(オリヱント化学工業:eBIND ACW−9871)を挙げることができる。このようなレーザー光透過吸収性成形部材用着色剤を含ませることにより、溶着強度を高めることができるほか、レーザー溶着時にレーザー溶着する部品間(接合対象物間)に隙間が存在しても接合可能となる。
[熱可塑性樹脂を含む組成物B]
<熱可塑性樹脂>
熱可塑性樹脂としては、芳香族ビニル化合物重合体、芳香族ビニル化合物共重合体、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド66/6、芳香環含有ポリアミド、脂肪族環含有ポリアミド、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレート、ポリエーテルサルフォン、ポリサルフォンから選ばれる少なくとも1種以上であることが好ましい。より好ましくは、芳香族ビニル化合物共重合体、芳香環含有ポリアミド、脂肪族環含有ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレート、ポリエーテルサルフォン、ポリサルフォンから選ばれる少なくとも1種以上である。さらに好ましくは、芳香族ビニル化合物共重合体、芳香環含有ポリアミド、脂肪族環含有ポリアミド、液晶ポリマーから選ばれる少なくとも1種以上である。
熱可塑性樹脂は結晶性、非晶性いずれでもよいが、耐薬品性や機械強度、耐熱性向上の観点から結晶性であることが好ましい。結晶性熱可塑性樹脂として、以下に制限されないが、例えば、ポリアミド、ポリエチレン及びポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリアセタール、ポリ乳酸、ポリコハク酸ブチレン、ポリヒドロキシブタン酸、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート及びポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、等のポリエステル、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン及びポリエーテルケトンケトン等のポリアリールケトン、シンジオタクチックポリスチレン、並びにポリフェニレンサルファイドが挙げられる。
中でも、耐熱性を向上させる観点から、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、シンジオタクチックポリスチレン及びポリフェニレンサルファイドが好ましい。加えて、得られるポリアミド組成物の靭性を向上させる観点から、より好ましくはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン及びポリフェニレンサルファイドであり、さらに好ましくはポリエチレンナフタレート、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン及びポリフェニレンサルファイドである。
結晶性熱可塑性樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
組成物Bはリン系難燃剤又はハロゲン系難燃剤を含むことが好ましい。リン系難燃剤は上記組成物Aに記載したものと同様のものを用いることできる。
<ハロゲン系難燃剤>
ハロゲン系難燃剤としては、ハロゲン元素を含む難燃剤であれば、特に限定されるものではなく、例えば、塩素系難燃剤や臭素系難燃剤などが挙げられる。
ハロゲン系難燃剤は1種類で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
塩素系難燃剤としては、例えば、塩素化パラフィン、塩素化ポリエチレン、ドデカクロロペンタシクロオクタデカ−7,15−ジエン(オキシデンタルケミカル製 デクロランプラス25<登録商標>)、及び無水ヘット酸などが挙げられる。
臭素系難燃剤としては、例えば、ヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)、デカブロモジフェニルオキサイド(DBDPO)、オクタブロモジフェニルオキサイド、テトラブロモビスフェノールA(TBBA)、ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、ビス(ペンタブロモフェノキシ)エタン(BPBPE)、テトラブロモビスフェノールAエポキシ樹脂(TBBAエポキシ)、テトラブロモビスフェノールAカーボネート(TBBA−PC)、エチレン(ビステトラブロモフタル)イミド(EBTBPI)、エチレンビスペンタブロモジフェニル、トリス(トリブロモフェノキシ)トリアジン(TTBPTA)、ビス(ジブロモプロピル)テトラブロモビスフェノールA(DBP−TBBA)、ビス(ジブロモプロピル)テトラブロモビスフェノールS(DBP−TBBS)、臭素化ポリフェニレンエーテル(ポリ(ジ)ブロモフェニレンエーテルなどを含む)(BrPPE)、臭素化ポリスチレン(ポリジブロモスチレン、ポリトリブロモスチレン、架橋臭素化ポリスチレンなどを含む)(BrPS)、臭素化架橋芳香族重合体、臭素化エポキシ樹脂、臭素化フェノキシ樹脂、臭素化スチレン−無水マレイン酸重合体、テトラブロモビスフェノールS(TBBS)、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート(TTBNPP)、ポリブロモトリメチルフェニルインダン(PBPI)、及びトリス(ジブロモプロピル)−イソシアヌレート(TDBPIC)などが挙げられる。
ハロゲン系難燃剤としては、押出や成形などの溶融加工時の腐食性ガスの発生量を抑制するという観点や、さらには難燃性の発現、靭性及び剛性などの機械的物性の観点で、臭素化ポリフェニレンエーテル(ポリ(ジ)ブロモフェニレンエーテルなどを含む)、臭素化ポリスチレン(ポリジブロモスチレン、ポリトリブロモスチレン、架橋臭素化ポリスチレンなどを含む)が好ましく、臭素化ポリスチレンがより好ましい。
ハロゲン系難燃剤の含有量は、特に限定されるものではないが、熱可塑性樹脂100質量部に対して、好ましくは30〜60質量部であり、より好ましくは35〜55質量部であり、さらに好ましくは40〜50質量部である。
ハロゲン系難燃剤の含有量を30質量部以上とすることにより、難燃性に優れるポリアミド樹脂組成物を得ることができる。また、ハロゲン系難燃剤の含有量を60質量部以下とすることにより、溶融混練時に分解ガスの発生、成形加工時の流動性の低下や、成形金型に汚染性物質の付着を抑制することができる。さらに、靭性及び剛性などの機械物性や成形品外観の低下も抑制することができる。
ハロゲン系難燃剤を用いる場合、難燃助剤を含んでいてもよい、難燃助剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、三酸化二アンチモン、四酸化二アンチモン、五酸化二アンチモン、アンチモン酸ナトリウムなどの酸化アンチモン類;一酸化スズ、二酸化スズなどの酸化スズ類;酸化第二鉄、γ酸化鉄などの酸化鉄類;その他酸化亜鉛、ホウ酸亜鉛、酸化カルシウム、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化アルミニウム(ベーマイト)、酸化ケイ素(シリカ)、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化マンガン、酸化モリブデン、酸化コバルト、酸化ビスマス、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化銅、及び酸化タングステンなどの金属酸化物;水酸化マグネシウム、及び水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物;アルミニウム、鉄、チタン、マンガン、亜鉛、モリブデン、コバルト、ビスマス、クロム、スズ、アンチモン、ニッケル、銅、及びタングステンなどの金属粉末;炭酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、及び炭酸バリウムなどの金属炭酸塩;ホウ酸マグネシウム、ホウ酸カルシウム、及びホウ酸アルミニウムなどの金属ホウ酸塩;並びにシリコーン;などが挙げられる。
これらの難燃助剤は1種類で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
難燃助剤の含有量は、熱可塑性樹脂100質量部に対して、好ましくは0.1〜30質量部であり、より好ましくは1〜30質量部であり、さらに好ましくは2〜20質量部であり、特に好ましくは4〜15質量部である。難燃助剤をこの範囲で含有することにより、さらに難燃性に優れる組成物Bを得ることができる。
[任意成分]
本発明における組成物A及び組成物Bは強化材を含んでいてもよい。強化材を含むことにより、更なる難燃性、機械特性の向上を図ることができる。
強化材としては、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウム繊維、石膏繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維、スチール繊維、セラミックス繊維、ボロンウィスカ繊維、マイカ、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ウォラストナイト、アパタイト、ガラスビーズ、ガラスフレーク、酸化チタン等の繊維状、粒状、板状、あるいは針状の無機質強化材が挙げられる。これらの強化材は二種以上組み合わせて用いてもよい。特にガラス繊維等の繊維状強化材が燃焼時のドリップ抑制効果が高く、また、燃焼時に生成する不燃層(又は炭化層)強化を行い、発泡した不燃層(又は炭化層)の形状を維持し、高い難燃化を実現できるので好ましく使用される。
また、ガラス繊維は長繊維タイプのロービング、短繊維タイプのチョップドストランド、ミルドファイバー等から選択して用いることができる。ガラス繊維は表面処理した物を用いるのが好ましい。とりわけ、ガラス繊維を用いると、物性、難燃性に特に優れるため特に好ましい。そのなかでもガラス繊維の平均繊維径5〜30μmが好ましい。また、ポリアミド樹脂用にガラス繊維表面を処理したものが優れた物性を付与するので一層好ましい。
さらに、組成物A及びBは必要に応じて以下のような添加剤を配合したものであってもよい。添加剤の種類としては、例えば、カーボンフィラー、着色剤、充填材、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、抗菌・防かび剤、助色剤、分散剤、安定剤、可塑剤、改質剤、帯電防止剤、潤滑剤、離型剤、結晶促進剤及び結晶核剤等が挙げられる。これらの添加剤は1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。但し、組成物Aの場合は、厚み1mm厚の成形品で940nmの光線透過率が20%以上となるように、組成物Bの場合には、厚み1mm厚の成形品で940nmの光線透過率が60%以下となるようにする。
[組成物A及びBの製造方法及び部品A及びBの製造方法]
組成物A及びBの製造方法は、特に限定はない。組成物A及びBがともに難燃剤を含む場合について説明すると、組成物Aの場合には、難燃性ポリアミド樹脂と、難燃剤や難燃助剤を、組成物Bの場合には、熱可塑性樹脂と、難燃剤や難燃助剤を、常用の単軸又は2軸の押出機やニーダー等の混練機を用いて、樹脂の融点等に応じて、200〜350℃の温度で溶融混練することが一般的であるが、強化材を添加する場合には、機械特性を維持するために、樹脂と難燃剤や難燃助剤を充分に溶融混練された後に添加することが好ましい。
組成物A及びBは、射出成形、押出成形、ブロー成形など公知の方法によって部品A及び部品Bに成形することができる。
[難燃性樹脂成形体の製造方法]
本発明の難燃性樹脂成形体の製造方法は、部品Aと部品Bとのレーザー溶着を、部品Aにレーザー光を照射して行うものである。従来、UL94耐炎性試験準拠の垂直難燃性試験において、1mm厚の試験片でV−1又はV−0の難燃性を示す部品は、レーザー溶着で使用する領域の波長800〜1600nmの赤外光線、800〜1100nmに発振波長を有するレーザー光の透過率が低く、レーザー溶着を行うことができなかったが、本発明の部品Aは、940nm波長光の透過率が20%以上であるので、部品Aにレーザー光を照射することで部品Bと溶着することができる。
部品Aに部品Bが勘合している場合や、部品Aと部品Bが重なり合っている場合には、部品A側からレーザー光を照射することで部品Aと部品Bを溶着させることができる。
部品Aと部品Bとが当接している場合でも、部品Aは、940nm波長光の透過率が20%以上であるので、部品Aにレーザー光を照射すると照射された部分が溶融するため部品Bと溶着させることができる。
また、部品Aと部品Bとが離間していても、部品Aにレーザー光を照射すると照射された部分が溶融し、溶融した部分が部品Bと接触することで接合させることができる。
[難燃性樹脂成形体の適用]
本発明の難燃性樹脂成形体は、例えば、パソコン、ハードディスクDVD(digital video disk)ドライブレコーダー、デジタルビデオカメラ、携帯型デジタル音楽プレーヤー、携帯電話等のデジタル家電製品に使用されるハードディスクの内部部品や各種コンピューター及びその周辺機器等の内部部品、IC(integrated circuit)トレー材料、各種ディスクプレーヤー等のシャーシー、キャビネット等の電気・電子部品、リレーブロック材料等に代表されるオートバイ、電動自転車、自動車の電装部品、自動車用耐熱部品あるいは事務機器用耐熱部品に好適である。中でも精密成形が必要とされるハードディスクの内部部品、オートバイ、電動自転車、自動車の電装部品として好適に使用される。
ハードディスクの内部部品としては、例えば、ブラケット、ラッチ、コウム、スポイラー、ブッシュ、マウントプレート、フック等が挙げられる。
オートバイ、電動自転車、自動車の電装部品としては、例えば電池ケースやバッテリーケースが挙げられる。
自動車用耐熱部品としては、例えば、オルタネーターターミナル、オルタネーターコネクター、ICレギュレーター、ライトディヤー用ポテンショメーターベース、排気ガスバルブ等の各種バルブ、エンジン冷却水ジョイント、キャブレターメインボディー、キャブレタースペーサー、排気ガスセンサー、冷却水センサー、油温センサー、ブレーキパットウェアーセンサー、スロットルポジションセンサー、クランクシャフトポジションセンサー、エアーフローメーター、ブレーキパット磨耗センサー、エアコン用サーモスタットベース、暖房温風フローコントロールバルブ、ラジエーターモーター用ブラッシュホルダー、ウォーターポンプインペラー、タービンべイン、ワイパーモーター関係部品、デュストリビュター、スタータースィッチ、スターターリレー、トランスミッション用ワイヤーハーネス、ウィンドウウォッシャーノズル、エアコンパネルスィッチ基板、燃料関係電磁気弁用コイル、ヒューズ用コネクター、ホーンターミナル、電装部品絶縁板、ステップモーターローター、ブレーキピストン、ソレノイドボビン、点火装置ケース等の部品、ホイールキャップ、ランプソケット、ランプハウジング、ランプエクステンション、ランプリフレクター等が好適である。
また、事務機器用耐熱部品としては、例えば、エアコン部品、タイプライター部品、ワードプロセッサー部品等に代表される家庭、事務電気製品部品、オフィスコンピューター関連部品、電話機関連部品、ファクシミリ関連部品、複写機関連部品等に好適である。
実施例及び比較例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例に用いた原材料及び測定方法を以下に示す。
(各成分の用意)
[(a)ポリアミド樹脂]
(a−1):下記ポリアミド製造例のポリアミド66(PA66)硫酸相対粘度2.79
[(b)強化材]
(b−1):ガラス繊維(GF) 日本電気硝子(株)製 商品名 ECS03T275H/PL(平均繊維径10.5μm)
[(c)難燃剤]
(c−1):ホスフィン酸塩:特開平08−73720号公報に記載されている製法を参考にして、製造されたジエチルホスフィン酸アルミニウム(以下、DEPAlと記載する)。
(c−2):メラミンとリン酸とから形成される付加物:ポリリン酸メラミン(以下、MPPと記載する) チバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株)製 商品名 Melapur200/70
(c−3):臭素化ポリスチレン:ALBEMARLE CORPORATION製 商品名 SAYTEXHP−7010G(元素分析より臭素含有率:63質量%、塩素含有率:170ppm。GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)より数平均分子量(Mn):11000、重量平均分子量(Mw):101000)
[(d)難燃助剤]
(d−1):ホウ酸亜鉛:2ZnO・3B(ホウ酸亜鉛A)U.S.Borax社製 商品名 Firebrake500
(d−2):三酸化二アンチモン 第一エフ・アール(株)製 商品名 三酸化アンチモン
(ポリアミド66の製造)
アジピン酸とヘキサメチレンジアミンの等モル塩2.40kgとアジピン酸0.1kg、及び純水2.5kgを5Lのオートクレーブの中に仕込み良く撹拌した。充分窒素置換した後、撹拌しながら温度を室温から220℃まで約1時間かけて昇温した。この際、オートクレーブ内の水蒸気による自然圧で内圧はゲージ圧で1.76MPaになるが、1.76MPa以上の圧にならないよう水を反応系外に除去しながら加熱を続けた。さらに2時間後内温が260℃に到達したら、加熱は続けながら、オートクレーブのバルブの開閉調整を行い、ゆっくり約40分かけて、内圧が0.2MPaになるまで降圧する。その後、約8時間かけて室温まで冷却した。冷却後オートクレーブを開け、約2kgのポリマーを取りだし粉砕した。得られたポリアミドは、融点264℃、硫酸相対粘度2.79であった。
(ペレットの製造)
上記で製造したポリアミド66と、各成分の組成を表1に記載のとおりとし、ロスインウェイトフィーダー(K−TRON社製LWF−D5)を用いて、二軸押出機(東芝機械(株)製TEM35BS、二軸同方向スクリュー回転型、L/D=47.6)の第一供給口へ供給した。バレル温度260℃、吐出量30kg/hr、スクリュー回転数150rpmで押出しを行った。押出機のスクリューは、2つの混練ブロックを設けた。押出機先端ノズルからストランド状にポリマーを排出し、水冷、カッティングを行い、ポリアミド樹脂組成物ペレット(材料1〜6)を得た。
(透過率の測定)
上記材料1〜6の無着色ペレットをシリンダー温度285℃に設定した成形機(住友重機械工業製SE50D)に導入し、金型温度80℃で成形した平板(60×60×1mm)からサンプルを切り出し、分光光度計(日本分光株式会社製分光光度計V−670)にて940nm光波長の透過率を測定した。測定した結果を表1に示す。
(難燃性の判定)
上記材料1〜6の無着色ペレットを用いて、270℃に設定したスクリューインライン型射出成形機に供給し、金型温度80℃の条件で、UL−94垂直燃焼試験測定用テストピースを射出成形した(厚み:1mm)。このようにして成形したそれぞれ5本の試験片を用いて、UL−94垂直燃焼試験に基づき難燃性を評価し、難燃性V−0、V−1、V−2、HBの判定を実施した。測定した結果を表1に示す。
(着色ペレットの作製)
上記材料1にレーザー溶着用着色マスターバッチ(オリヱント化学工業:eBIND ACW−9871、以下単にACWと記載する)を20倍から200倍までの希釈倍率でドライブレンドした材料で板厚1mmの平板を成形した(材料7〜12)。具体的には、上記材料1に各希釈倍率のACWを添加してペレットを製造し、このペレットをシリンダー温度285℃に設定した成形機(住友重機械工業製SE50D)に導入し、金型温度80℃で成形した平板(60×60×1mm)サンプルを切り出し、分光光度計(日本分光株式会社製分光光度計V−670)にて940nm光波長の透過率と光線反射率を測定した。
得られた値から成形品内部の光の吸収と散乱を算出した結果を表2に示す。透過率は値が高いほどレーザー光を通しやすいため、エネルギーロスを生じにくくなる。また、レーザー光そのものを100%とした場合、レーザー光100%から(透過率+反射率)を引いた値が光の(吸収+散乱)になる。吸収+散乱が大きいほどレーザー光のエネルギーを受けて発熱しやすくなる。
(成形体の製造)
上記各材料のペレットを、シリンダー温度285℃に設定した成形機(住友重機械工業製SE50D)に導入し、金型温度80℃で平板(60×60×1mm)を成形した。この平板を部材A又は部材Bとして用い、2枚の板厚1mmの平板を固定した状態で、レーザー溶着機のヘッドを走査速度62.8mm/secで走査径φ20mmの円を描くようにレーザーを照射し、同時にその部分をエアーで冷却し、溶着後の溶着状態を確認して、以下の基準で評価した。
AA:溶着状態/外観共に良好、剥離評価で母材破壊が発生し、溶着部を引き剥がせない
A:溶着状態良好、剥離評価で溶着部が破壊するが溶着痕が観察された
B:溶着するが、剥離試験で溶着部が容易に剥離し溶着痕が不鮮明
C:溶着せず
結果を表3に示す。なお、表3のFH772標準黒色は旭化成株式会社製レオナ(登録商標)樹脂FH772の標準黒色、材料3標準黒色とは表1の材料3に一次粒径27nmのカーボンブラックで着色した材料である。
表3に示すように、レーザー溶着によって所定の難燃性ポリアミド樹脂を含む組成物で成形された成形体と、所定の難燃性熱可塑性樹脂を含む組成物で成形された成形体は、溶着状態が極めて良好であった。

Claims (14)

  1. UL94耐炎性試験準拠の垂直難燃性試験において、1mm厚の試験片でV−1又はV−0の難燃性を示し、940nm波長光の透過率が20%以上である、難燃性ポリアミド樹脂を含む組成物Aで成形された部品Aと、
    940nm波長光の透過率が60%以下である熱可塑性樹脂を含む組成物Bで成形された部品Bとが接合されてなる難燃性樹脂成形体であって、前記接合の少なくとも一部がレーザー溶着である難燃性樹脂成形体。
  2. 前記組成物Aがリン系難燃剤を含む請求項1記載の難燃性樹脂成形体。
  3. 前記組成物Bがリン系難燃剤又はハロゲン系難燃剤を含む請求項1又は2記載の難燃性樹脂成形体。
  4. 前記リン系難燃剤が、以下の式(I)で表されるホスフィン酸塩及び/又は以下の式(II)で表されるジホスフィン酸塩を含み、前記ホスフィン酸塩及び/又は前記ジホスフィン酸塩を前記組成物A100質量%又は前記組成物B100質量%に対して1〜30質量%含む請求項2又は3記載の難燃性樹脂成形体。
    [ 式中、R及びRは、同一か又は異なり、直鎖状もしくは分岐状のC1〜C6−アルキル及び/ 又はアリールもしくはフェニルであり、Rは、直鎖状もしくは分岐状のC1〜C10−アルキレン、C6〜C10−アリーレン、C6〜C10−アルキルアリーレン又はC6〜C10− アリールアルキレンであり、M はカルシウム(イオン) 、マグネシウム(イオン) 、アルミニウム(イオン) 及び/又は亜鉛(イオン)であり、mは2又は3であり、nは1又は3であり、xは1又は2である。]
  5. 前記リン系難燃剤が、さらにメラミンとリン酸とから形成される付加物を、前記組成物A100質量%又は前記組成物B100質量%に対して1〜30質量%含む請求項4記載の難燃性樹脂成形体。
  6. さらにホウ酸金属塩を、前記組成物A100質量%又は前記組成物B100質量%に対して0.1〜10質量%含む請求項4又は5記載の難燃性樹脂成形体。
  7. 前記組成物Aが、さらにレーザー光透過吸収性成形部材用着色剤を含む請求項1〜6いずれか1項記載の難燃性樹脂成形体。
  8. 前記熱可塑性樹脂が結晶性樹脂である請求項1〜7いずれか1項記載の難燃性樹脂成形体。
  9. 前記熱可塑性樹脂が難燃性樹脂である請求項1〜8いずれか1項記載の難燃性樹脂成形体。
  10. 前記熱可塑性樹脂がポリアミド樹脂である請求項1〜9いずれか1項記載の難燃性樹脂成形体。
  11. 前記難燃性樹脂成形体が電池ケース又はバッテリーケースである請求項1〜10いずれか1項記載の難燃性樹脂成形体。
  12. 請求項1から11いずれか1項記載の難燃性樹脂成形体の製造方法であって、前記部品Aと前記部品Bとのレーザー溶着を、前記部品Aにレーザー光を照射して行う難燃性樹脂成形体の製造方法。
  13. 前記部品Aと前記部品Bとが当接して配置されている請求項12記載の難燃性樹脂成形体の製造方法。
  14. 前記部品Aと前記部品Bとが離間して配置されている請求項12記載の難燃性樹脂成形体の製造方法。
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