JP2005336473A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

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嘉浩 浦田
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Abstract

【課題】 難燃性に優れ、かつ低吸水性に優れ、寸法変化や絶縁性低下が少ない難燃性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 (A)脂肪族ポリアミド樹脂、
(B)芳香族ポリアミド樹脂
(C)成分C1として、(C1a)以下の式(I)で表されるホスフィン酸塩、及び/又は(C1b)以下の式(II)で表されるジホスフィン酸塩、及び/又はこれら(C1a)及び(C1b)の少なくとも1つから成るポリマーを含み、そして成分C2として、(C2a)メラミンの縮合生成物、又は(C2b)メラミンとリン酸との反応生成物、又は(C2c)メラミンの縮合生成物とリン酸との反応生成物、又はこれら(C2a)〜(C2c)の少なくとも2つから成る混合物を含む難燃剤、及び
(D)無機充填材
を含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物。
【化1】
Figure 2005336473

【化2】
Figure 2005336473

【選択図】 なし

Description

本発明は、難燃性、低吸水性に優れ、寸法変化や絶縁性低下が少ない難燃性樹脂組成物に関する。
難燃性ポリアミド樹脂に無機充填材を添加した強化難燃性ポリアミド樹脂は、その優れた機械的特性を生かして、電源ブレーカー、電磁開閉器、配線コネクター、電動工具などの電気部品に広く用いられている。
難燃性ポリアミド樹脂には、難燃剤としてトリアジン系化合物、ハロゲン化合物、水酸化マグネシウムまたは赤リンを配合したものが用いられているが、それぞれに問題を有している。
シアヌル酸メラミン等のトリアジン化合物を含む樹脂組成物では、加工や火災の際、アンモニアガス、アミン系ガス、シアンガス等の発生を抑制できない。またこれらの化合物は強化系ポリアミド組成物については充分な難燃効果が発現しにくいことや、分解温度が低いことも欠点として挙げられる。(メラミンシアヌレート、特許文献1参照。メレム、特許文献2参照。)
ハロゲン化合物を配合したものは、成形加工時に腐食性の分解ガスが発生し、成形機や金型を腐食させたり、焼却時に有害物が発生して環境を汚染する恐れがあるという問題を有する。
水酸化マグネシウムは無毒ノンハロゲン難燃剤であり、有毒ガス、加工機の腐食等の問題点はないが、充分な難燃性を発現させるには多量の添加が必要であり、多量に添加すると、強度、耐衝撃性等の機械特性が低下する問題がある。また良好な成形品外観を得ることも難しい。
赤リンを配合したものは、成形加工時に赤リンが分解して有毒なホスフィンガスを発生する可能性があるため、安全面からみて好ましくない。
さらに、ホスフィン酸塩と、メラミン又はメラミン化合物、例えばメラミンシアヌレートやメラミンホスフェートとの難燃剤コンビネーション(特許文献3参照。)、ホスフィン酸塩と、メラミンの縮合生成物又はメラミンもしくはメラミンの縮合生成物とリン酸との反応生成物との難燃剤コンビネーション(特許文献4参照。)も提案されている。
これらの難燃剤コンビネーションを配合することにより、難燃性は改善されるが、一方でポリアミド樹脂の吸水性を改善するために、さらにオレフィン系アロイを配合すると難燃性が低下してしまうという問題があった。
特開昭53−31759号公報 特開昭58−45352号公報 特表2000−508365公報 特開2001−72978公報
本発明は、前記問題点を解決し、難燃性に優れ、かつ低吸水性に優れ、寸法変化や絶縁性低下が少ない難燃性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、
(A)脂肪族ポリアミド樹脂、
(B)芳香族ポリアミド樹脂
(C)成分C1として、(C1a)以下の式(I)で表されるホスフィン酸塩、及び/又は(C1b)以下の式(II)で表されるジホスフィン酸塩、及び/又はこれら(C1a)及び(C1b)の少なくとも1つから成るポリマーを含み、そして成分C2として、(C2a)メラミンの縮合生成物、又は(C2b)メラミンとリン酸との反応生成物、又は(C2c)メラミンの縮合生成物とリン酸との反応生成物、又はこれら(C2a)〜(C2c)の少なくとも2つから成る混合物を含む難燃剤、及び
(D)無機充填材
を含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物に関するものである。
Figure 2005336473
Figure 2005336473
[式中、R及びRは、同一か又は異なり、線状もしくは分枝状のC−C−アルキル及び/又はアリールであり、Rは、線状もしくは分枝状のC−C10−アルキレン、C−C10−アリーレン、C−C10−アルキルアリーレン又はC−C10−アリールアルキレンであり、Mは、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン及び/又は亜鉛イオンであり、mは、2又は3であり、nは、1又は3であり、xは、1又は2である。]
前記難燃性樹脂組成物は、難燃性、燃焼時に発生するガスの安全性に優れ、かつ低吸水性に優れ寸法変化や絶縁性低下が少なく電気コネクター等に好適に使用でき、ノンハロゲン系難燃樹脂組成物として極めて有用である。
本発明における(A)脂肪族ポリアミド樹脂とは、分子鎖中に芳香環を有していないものを指し、アミノカルボン酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン酸を主たる原料とするポリアミドである。
アミノカルボン酸としては炭素数6〜12のアミノカルボン酸が挙げられ、例えば、6−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、9−アミノノナン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等が挙げられる。
ラクタムとしては、炭素数6〜12のラクタム類が挙げられ、また、例えば、α−ピロリドン、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタム、ε−エナントラクタム等が挙げられる。
ジアミンとしては、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジンなどの脂肪族、脂環族のジアミンが挙げられる。
ジカルボン酸としては、アジピン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂肪族、脂環族のジカルボン酸が挙げられる。
本発明においては、これらの原料から誘導されるポリアミドホモポリマーまたはコポリマーを各々単独または混合物の形で用いることができる。
本発明で使用する脂肪族ポリアミド樹脂として、特に有用なものとしては、120℃以上の融点を有する耐熱性や強度に優れたポリアミド樹脂であり、具体的な例としては、ポリアミド6、ポリアミド46、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド6/66、もしくはこれらの混合物が挙げられ、一層有用なものとしては、ポリアミド6が挙げられる。
本発明で用いる(A)脂肪族ポリアミド樹脂の配合割合は、樹脂組成物全体に対し、30〜80重量%が適当であり、好ましくは40〜60重量%である。(A)脂肪族ポリアミド樹脂の配合割合が30重量%未満になると、成形加工性が悪く、十分な材料物性が得らないため好ましくなく、80重量%を超えると十分な難燃性が得られないため好ましくない。
本発明における(B)芳香族ポリアミド樹脂とは、芳香族系モノマー成分を少なくとも1成分含む芳香族ポリアミド樹脂であり、例えば、脂肪族ジカルボン酸と芳香族ジアミン、または芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジアミンを原料とし、これらの重縮合によって得られるポリアミド樹脂である。
原料の脂肪族ジアミン及び脂肪族ジカルボン酸としては、前記の脂肪族ポリアミド樹脂と同様のものが挙げられる。
芳香族ジアミンとしては、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン等が挙げられ、芳香族ジカルボン酸としては、ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸等が挙げられる。
具体的な例としては、ポリノナンメチレンテレフタルアミド(ポリアミド9T)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド(ポリアミド6T)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ポリアミド6I)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ポリアミド66/6T)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリカプロアミドコポリマー(ポリアミド6T/6)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ポリアミド66/6I)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド/ポリカプロアミドコポリマー(ポリアミド6I/6)、ポリドデカミド/ポリヘキサメチレンテレフタラミドコポリマー(ポリアミド12/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ポリアミド66/6T/6I)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ポリアミド66/6/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ポリアミド6T/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリ(2−メチルペンタメチレンテレフタルアミド)コポリマー(ポリアミド6T/M5T)、ポリキシリレンアジパミド(ポリアミドMXD6)、およびこれらの混合物ないし共重合樹脂などが挙げられる。
本発明で使用する(B)芳香族ポリアミド樹脂として、特に有用なものとしては、芳香族系モノマー成分を少なくとも2成分含む非晶性部分芳香族共重合ポリアミド樹脂が挙げられる。非晶性部分芳香族共重合ポリアミド樹脂としては、動的粘弾性の測定によって得られた絶乾時の損失弾性率のピーク温度によって求められたガラス転移温度が100℃以上の非晶性ポリアミドが好ましい。
ここで、非晶性とは、示差走査熱量計(DSC)で測定した結晶融解熱量が1cal/g以下であることをいう。
前記非晶性部分芳香族共重合ポリアミド樹脂としては、テレフタル酸成分単位40〜95モル%およびイソフタル酸成分単位5〜60モル%および脂肪族ジアミンとからなるものが好ましい。好ましい組み合わせとしては、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸の等モル塩とヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸の等モル塩が挙げられる。
また、脂肪族ジアミンとイソフタル酸およびテレフタル酸からなるポリアミド形成性成分99〜60重量%と脂肪族ポリアミド成分1〜40重量%であるものが好ましい。
本発明で使用されるポリアミド樹脂としては、特定範囲内の重合度、すなわち相対粘度を有するものが好ましい。(A)脂肪族ポリアミドについては、好ましい相対粘度は、JIS K 6920に準じて測定した値で2.0〜5.0、特に好ましくは2.5〜4.5の範囲であり、(B)芳香族ポリアミドについては、1.8から4.5、好ましくは2.0〜4.0の範囲である。相対粘度が低いと、材料強度が小さくなり、逆に高すぎると、流動性が低下し成形性や製品外観を損なうことがあるので好ましくない。
本発明で用いる(B)芳香族ポリアミド樹脂の配合割合は、樹脂組成物全体に対し、1〜20重量%が適当であり、好ましくは2〜10重量%である。(B)芳香族ポリアミド樹脂の配合割合が1重量%未満になると、材料の吸水性が高くなり電気特性に悪影響を及ぼすため好ましくなく、20重量%を超えると流動性が低下して成形性や製品外観を損なうため好ましくない。
本発明における(C)難燃剤は、(C1a)以下の式(I)で表されるホスフィン酸塩、及び/又は(C1b)以下の式(II)で表されるジホスフィン酸塩、及び/又はこれら(C1a)及び(C1b)の少なくとも1つから成るポリマーを含み、そして成分C2として、(C2a)メラミンの縮合生成物、又は(C2b)メラミンとリン酸との反応生成物、又は(C2c)メラミンの縮合生成物とリン酸との反応生成物、又はこれら(C2a)〜(C2c)の少なくとも2つから成る混合物を含むものである。
Figure 2005336473
Figure 2005336473
成分C1において、R及びRは、好ましくは、同一か又は異なり、線状もしくは分枝状のC−C−アルキル及び/又はアリールであり、特に好ましくは、同一かまたは異なり、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル及び/またはフェニルである。
は、線状もしくは分枝状のC−C10−アルキレン、C−C10−アリーレン、C−C10−アルキルアリーレン又はC−C10−アリールアルキレンであり、好ましくは、メチレン、エチレン、n−プロピレン、イソプロピレン、n−ブチレン、tert−ブチレン、n−ペンチレン、n−オクチレン、n−ドデシレン、あるいはフェニレンまたはナフチレン、あるいはメチルフェニレン、エチルフェニレン、tert−ブチルフェニレン、メチルナフチレン、エチルナフチレンまたはtert−ブチルナフチレン、あるいはフェニルメチレン、フェニルエチレン、フェニルプロピレンまたはフェニルブチレンである。
Mは、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン及び/又は亜鉛イオンであり、好ましくは、アルミニウムイオンまたは亜鉛イオンである。
以下に使用する“ホスフィン酸塩”という用語は、ホスフィン酸及びジホスフィン酸の塩並びにこれらのポリマーを包含する。
このホスフィン酸塩は、水性媒体中で製造されるものであり、そして本質的にモノマー性の化合物である。また、その反応条件に依存して、環境によっては、縮合度が1〜3のポリマー性のホスフィン酸塩も含まれる。
ホスフィン酸塩の成分として適したホスフィン酸の例は、ジメチルホスフィン酸、エチルメチルホスフィン酸、ジエチルホスフィン酸、イソブチルメチルホスフィン酸、オクチルメチルホスフィン酸、メチル−n−プロピルホスフィン酸、メタン−1,2−ジ(メチルホスフィン酸)、エタン−1,2−(ジメチルホスフィン酸)、ヘキサン−1,6−ジ(メチルホスフィン酸)、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)、メチルフェニルホスフィン酸及びジフェニルホスフィン酸である。
本発明のホスフィン酸塩は、例えばヨーロッパ特許出願公開第699708号に詳述されているような公知の方法によって製造することができる。この場合ホスフィン酸は、例えば、水溶液中で、金属炭酸塩、金属水酸化物または金属酸化物を用いて製造される。
成分C2は、好ましくは、(C2a)メラミンの縮合生成物、さらに、好ましくは、メレム、メラム、メロン及び/又はこれらのより高程度に縮合した化合物であるか、あるいは成分C2は、好ましくは、(C2b)メラミンとリン酸との反応生成物、又は(C2c)メラミンの縮合生成物とリン酸との反応生成物、あるいはこれら(C2a)〜(C2c)の少なくとも2つから成る混合物であり、ここでこの反応生成物は、好ましくは、ジメラミンピロホスフェート、メラミンポリホスフェート、メレムポリホスフェート、メラムポリホスフェート及び/またはこの種の混合ポリ塩である。特に好ましくは、2より長い、特に10より長い鎖長を有するメラミンポリホスフェートである。
本発明で使用される(C)難燃剤の配合量は、上記の成分C1及びC2を、互いに独立して、樹脂組成物全体に対し、それぞれ1〜30重量%が適当であり、好ましくは、3〜20重量%、さらに好ましくは、3〜15重量%である。
本発明で使用される(D)無機充填材としては、ガラス繊維やカーボン繊維、ワラストナイトやチタン酸カリウムウイスカー等の繊維状無機材料、モンモリロナイト、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、シリカ、クレイ、カオリン、ガラスパウダー、ガラスビーズ等の無機充填材、各種有機または高分子パウダー等の有機充填材等が挙げられるが、好ましくはガラス繊維またはタルクが用いられ、より好ましくはガラス繊維である。
繊維状充填材としては、繊維径が0.01〜20μm、好ましくは0.03〜15μmであり、繊維カット長は0.5〜10mm、好ましくは0.7〜5mmである。
本発明で使用される(D)無機充填材の配合量は、樹脂組成物全体に対し、0.5〜50重量%、好ましくは5〜40重量%、さらに好ましくは10〜30重量%である。5重量%より少ないとポリアミド樹脂の機械的強度は充分満足されない。50重量%より多ければ、機械的強度は充分満足されるが、成形性や表面状態が悪くなり好ましくない。
本発明の樹脂組成物は、そのままでも電気・電子部品等の材料として使用できるが、その目的を損なわない範囲で耐熱剤、耐候剤、結晶核剤、結晶化促進剤、離型剤、滑剤、帯電防止剤、着色剤等の機能性付与剤を用いることができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物の製造方法については特に制限するものではないが、(A)脂肪族ポリアミド樹脂、(B)芳香族ポリアミド樹脂、(C)難燃剤及び(D)無機充填材をヘンシェルミキサー、タンブラー及びリボンブレンダー等の混合機を用いて予めブレンドし、スクリュー式押出機などの単軸もしくは2軸押出機のホッパーに投入し溶融混練を行う方法、あるいは前記各成分のいずれか、もしくはその一部を予めブレンドし、単軸もしくは2軸押出機のホッパーにそれらを投入し、押出機内で溶融後、押出機の途中の溶融ゾーンから残りの成分を投入し溶融混練を行う方法などがある。
また、本発明のポリアミド樹脂組成物から電気・電子部品等を成形する方法については特に制限はなく、射出成形機を用いて、ポリアミド樹脂組成物を射出成形するか、プレス成形機を用いてプレス成形することができる。
1.使用成分
(A)脂肪族ポリアミド樹脂
A1:ポリアミド66(宇部興産(株)製2020B)
(B)芳香族ポリアミド樹脂
B1:ポリアミド6I/6T(エムス社製グリボリーG21)
(C)難燃剤
C:Exolit OP1312(TP)(クラリアント社製)
(D)無機充填材
D1:ガラス繊維(日本電気硝子(株)製ECS03T−249H)
(E)オレフィン系樹脂
E1:エチレン・α−オレフィン共重合体(三井化学(株)タフマーMC1307)
E2:ポリエチレン(宇部興産(株)U−BOND Z488)
(F)その他難燃剤
F1:三酸化アンチモン(三国製錬(株)三酸化アンチモン)
F2:臭素系難燃剤(第一工業製薬(株)SR400A)
F3:有機リン系難燃剤(大八化学工業(株)PX−202)
2.難燃性プラスチック成形材料の製造、加工及び試験
表1に示す各成分を混合し、そして260℃〜300℃(PA66を用いる場合)又は240℃〜280℃(PA6を用いる場合)の温度で二軸スクリュー押出機(WERNER&PFLEIDERER(株)製ZSK4ZSK40)中で均一化する。この均一化されたポリマー押出物を引き抜き、水浴中で冷却し次いでペレット化した。
十分に乾燥した後、得られた成形材料を、280℃〜300℃(PA66を用いる場合)又は270℃〜290℃(PA6を用いる場合)の溶融温度で射出成形機(FANUC(株)AUTO SHOTO 100D) を用いて加工して試験片を作製し、そしてUL94試験(Underwriters Laboratories) を用いてその難燃性について試験及び格付けした。
[引張り強さ及び破断伸び]ASTM D638に準拠した方法にて測定した。
[曲げ強さ及び曲げ弾性率]ASTM D790に準拠した方法にて測定した。
[Izod衝撃強度]ASTM D256に準拠した方法にて測定した。
[荷重たわみ温度(HDT)]ASTM D648に準拠した方法にて測定した。
実施例1〜3にPA66に芳香族PAを加え難燃剤(C)を用いて試験した結果を表1に示す。また芳香族PAの替わりにオレフィン系樹脂を使用した比較例及び他の難燃剤を使用した場合の比較例を示す。
Figure 2005336473
実施例1〜3の材料は、比較例1、2のオレフィン系樹脂を使用した材料と比べて強度や耐衝撃性などの機械物性を大きく損なうことなく、高い難燃効果が達成されている事が分かる。
また実施例1〜3の材料は、比較例3、4の難燃剤処方を替えた場合の難燃効果と同等の効果を有しており、臭素等を含まないノンハロゲン難燃材として有用である。
表2に実施例3の芳香族PAを含有する組成物と含有しない組成物である比較例4の、ASTM1号ダンベル試験片(厚さ3.2mm)を23℃、50%RHの恒温恒湿機中に所定時間放置した時の吸水率の比較を示す。
実施例3の材料は、比較例4の材料と比較して吸水速度が遅く飽和吸水量も低く電気部品等の材料に有用である。
Figure 2005336473




Claims (5)

  1. (A)脂肪族ポリアミド樹脂、
    (B)芳香族ポリアミド樹脂
    (C)成分C1として、(C1a)以下の式(I)で表されるホスフィン酸塩、及び/又は(C1b)以下の式(II)で表されるジホスフィン酸塩、及び/又はこれら(C1a)及び(C1b)の少なくとも1つから成るポリマーを含み、そして成分C2として、(C2a)メラミンの縮合生成物、又は(C2b)メラミンとリン酸との反応生成物、又は(C2c)メラミンの縮合生成物とリン酸との反応生成物、又はこれら(C2a)〜(C2c)の少なくとも2つから成る混合物を含む難燃剤、及び
    (D)無機充填材
    を含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物。
    Figure 2005336473
    Figure 2005336473
    [式中、R及びRは、同一か又は異なり、線状もしくは分枝状のC−C−アルキル及び/又はアリールであり、Rは、線状もしくは分枝状のC−C10−アルキレン、C−C10−アリーレン、C−C10−アルキルアリーレン又はC−C10−アリールアルキレンであり、Mは、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン及び/又は亜鉛イオンであり、mは、2又は3であり、nは、1又は3であり、xは、1又は2である。]
  2. 前記(A)脂肪族ポリアミド樹脂30〜80重量%、前記(B)芳香族ポリアミド樹脂1〜20重量%、前記(C)難燃剤のC1成分1〜30重量%及びC2成分1〜30重量%、及び前記(D)無機充填材0.5〜50重量%からなる請求項1に記載の難燃性樹脂組成物。
  3. 前記(A)脂肪族ポリアミド樹脂が、ポリアミド6、ポリアミド46、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリアミド12またはポリアミド6/66である請求項1又は2に記載の難燃性樹脂組成物。
  4. 前記(B)芳香族ポリアミド樹脂が、ポリアミドMXD6、ポリアミド6T、ポリアミド6I、ポリアミド6T/6I、ポリアミド66/6I、またはポリアミド66/6/6I、ポリアミド66/6T、ポリアミド66/6T/6Iである請求項1〜3のいずれか一つに記載の難燃性樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一つに記載の難燃性樹脂組成物を成形してなる成形品。

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