JP2019014963A - カチオン性ポリマーを含むニッケル電気めっき組成物及びニッケルを電気めっきする方法 - Google Patents

カチオン性ポリマーを含むニッケル電気めっき組成物及びニッケルを電気めっきする方法 Download PDF

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Abstract

【課題】カチオン性ポリマーを含む電気めっき組成物及びニッケルを電気めっきする方法を提供し、ニッケルめっき層は、広い電流密度範囲にわたって均一な光沢性を有する。【解決手段】1つ以上のニッケルイオン供給源と、サッカリン酸ナトリウム、ホウ酸、及びホウ酸の塩から選択される1つ以上の化合物と、任意の1つ以上の酢酸イオン供給源と、1つ以上のカチオン性ポリマーと、1つ以上の任意の添加剤とを含むニッケル電気めっき組成物でであって、イミダゾール化合物とビスエポキシドとの反応生成物のカチオン性ポリマーを含有するニッケル電気めっき組成物を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、カチオン性ポリマーを含む電気めっき組成物及びニッケルを電気めっきする方法を対象とし、カチオン性ポリマーは、イミダゾールとビスエポキシドとの反応生成物である。より具体的には、本発明は、カチオン性ポリマーを含む電気めっき組成物及びニッケルを電気めっきする方法を対象とし、カチオン性ポリマーは、イミダゾールとビスエポキシドとの反応生成物であり、ニッケルめっき層は、広い電流密度範囲にわたる表面にわたって少なくとも均一な光沢性を有する。
光沢ニッケル電気めっき浴は、自動車、電気、電気器具、ハードウェア及び様々な他の産業において使用される。最も一般的に知られ、使用されているニッケル電気めっき浴の1つはワット浴である。典型的なワット浴は、硫酸ニッケル、塩化ニッケル及びホウ酸を含む。ワット浴は、典型的には、2〜5.2のpH範囲、30〜70℃のめっき温度範囲及び1〜6アンペア/dmの電流密度範囲で操作する。硫酸ニッケルは、所望のニッケルイオン濃度を提供するために浴中に比較的大量に含まれる。塩化ニッケルはアノードの腐食を改善し、導電性を高める。ホウ酸は、浴のpHを維持する弱い緩衝液として使用される。光沢と艶のあるめっき層を得るために、有機及び無機の光沢剤がしばしば浴に添加される。典型的な有機の光沢材の例としては、サッカリン酸ナトリウム、トリスルホン酸ナフタレン、アリルスルホン酸ナトリウム、クマリン、プロパルギルアルコール及びジエチルプロパルギルジオールが挙げられる。
ニッケル電気めっき浴のための多くの従来の添加剤が、半光沢から光沢性のニッケルめっき層ならびに外観及びめっき速度の均一性を提供するのに十分であるが、一般に、所望のニッケルめっき性能を達成するために複数の添加剤が含まれる。いくつかのニッケル電気めっき組成物において、6種もの添加剤が、所望のニッケルめっき性能及びめっき層を達成するために含まれる。そのようなニッケル電気めっき浴の欠点は、浴の性能及びめっき層の外観を制御することの困難性である。所望の浴の性能及びめっき層の外観を達成するために、添加剤は適切なバランスでなければならず、そうでないと、劣勢で許容できないニッケルめっき層が得られ、めっき性能は非効率的である。浴を使用する作業者は、必然的に浴添加剤の濃度を監視しなければならず、浴中の添加剤の数が多いほど浴を監視することがより困難であり、より時間がかかる。多数の添加剤に加えて、多くの異なる種類の添加剤の存在は、浴の各添加剤の定量的監視を非実用的で信頼性のないものにする。めっきの間に、浴添加剤の多くがニッケルめっきを腐食する可能性のある化合物に分解する。いくつかの添加剤は、浴中に5g/Lもの濃度で含まれる。添加剤の濃度がより高いと、分解生成物はより多くなる。めっきプロセスの間、ある時点で分解生成物を除去しなければならず、めっき性能及びめっき層の品質を維持するために、ニッケル浴に新しい添加剤を補充して分解された添加剤を補わなければならない。添加剤の補充は、実質的に正確であるべきである。ニッケルめっき浴中の添加剤の高濃度と関連する別の問題は、添加剤はニッケルと共付着することができ、めっき層の特性に悪影響を及ぼし、脆化及び内部応力の増大を引き起こす。ニッケルめっき層の延性もまた損なわれる。硫黄含有添加剤は、特にそれらの延性への影響において有害である。
混合性能を有する従来の非硫黄含有ニッケル浴添加剤の例はクマリンである。クマリンは、ワット浴からの高レベリングの、延性のある、半光沢で、硫黄を含まないニッケルめっき層を提供するためにニッケルめっき浴に含まれる。レベリングとは、ニッケルめっき層がスクラッチ及びポリッシュラインなどの表面欠陥を埋めて滑らかにする能力を指す。クマリンを含む典型的なニッケルめっき浴の例は、約150〜200mg/Lのクマリン及び約30mg/Lのホルムアルデヒドを含む。浴中の高濃度のクマリンは、非常に良好なレベリング性能を提供するが、そのような性能は短命である。そのような高いクマリン濃度は、有害な分解生成物の割合を高くする。分解生成物は、その後の光沢ニッケルめっき層によって容易には光沢の出ない、不均一でくすんだ灰色の領域をめっき層中に生じさせるので、望ましくない。それらは、ニッケル浴のレベリング性能を低下させ得ると共に、ニッケルめっき層の他の有益な物理的性質を低下させ得る。この問題を解決するために、産業界の作業者はクマリン濃度を減らし、ホルムアルデヒドと抱水クロラールを加えることを提案しているが、適度な濃度のこのような添加剤の使用は、ニッケルめっき層の引張応力を増加させるだけでなく、浴のレベリング性能を損なう。さらに、REAChなどの多くの政府の規制は、ホルムアルデヒド及びクマリン化合物を環境に有害であるとみなす。したがって、そのような化合物の使用は、めっき業界において、推奨されていない。
めっき層の延性及び内部応力を犠牲にすることなく高度にレベリングされた、光沢性のニッケルめっき層を提供することが重要である。めっきしたニッケルめっき層の内部応力は、圧縮応力または引張応力であり得る。圧縮応力は、応力が緩和されるようにめっき層が膨張する場所である。対照的に、引張応力は、めっき層が収縮する場所である。高度に圧縮されためっき層は、ブリスター、ひずみ、またはめっき層を基材から分離させることがあり、引張応力の高いめっき層は、ひび割れ及び疲労強度の低下に加えて、ひずみを引き起こす可能性がある。
上記で簡単に述べたように、ニッケル電気めっき浴は様々な産業で使用されている。ニッケル電気めっき浴は、電気コネクタ及びリードフレーム上にニッケル層を電気めっきする際に典型的に使用される。このような物品は、不規則な形状を有し、比較的粗い表面を有する銅及び銅合金のような金属で構成される。したがって、ニッケル電気めっきの間、電流密度は物品にわたって不均一であり、物品にわたって厚さ及び外観が容認できないほど不均一であるニッケルめっき層をもたらすことが多い。
したがって、広い電流密度範囲にわたってでさえ光沢性で均一なニッケルめっき層、良好な延性を提供し、減少した数の添加剤を有するニッケル電気めっき組成物及び方法の必要性が存在する。
本発明は、1つ以上のニッケルイオン供給源と、サッカリン酸ナトリウム、ホウ酸及びホウ酸の塩から選択される1つ以上の化合物と、任意選択の1つ以上の酢酸イオン供給源と、1つ以上のカチオン性ポリマーと、1つ以上の任意の添加剤と、を含むニッケル電気めっき組成物を対象とし、1つ以上のカチオン性ポリマーは、式:
を有し、式中、R、R、及びRは独立して、H、(C−C12)アルキル、アリール、アリール(C−C)アルキル、及びアミノ基、アミノ(C−C)アルキルから選択され、R及びRはそれらの全ての炭素原子と共に縮合6員環を形成することができる1つ以上のイミダゾール化合物と、式:
を有し、式中、Y及びYは独立して、H及び直鎖または分岐の(C−C)アルキルから選択され、AはORまたはRであり、Rは((CR)O)であり、R及びRは独立して、H、ヒドロキシル、及びメチルから選択され、Rは(CHであり、mは1〜6の数であり、nは1〜20の数であり、yは0〜6の数であり、yが0であるとき、Aは共有化学結合である1つ以上のビスエポキシドとの反応生成物である。
本発明はまた、基材上にニッケル金属を電気めっきする方法であって、
a)前記基材を提供することと、
b)基材を、1つ以上のニッケルイオン供給源と、サッカリン酸ナトリウム、ホウ酸及びホウ酸の塩から選択される1つ以上の化合物と、任意選択で1つ以上の酢酸イオン供給源と、1つ以上のカチオン性ポリマーと、1つ以上の任意の添加剤とを含むニッケル電気めっき組成物と接触させることであって、1つ以上のカチオン性ポリマーは、式:
を有し、式中、R、R、及びRは独立して、H、(C−C12)アルキル、アリール、アリール(C−C)アルキル、及びアミノ基、アミノ(C−C)アルキルから選択され、R及びRはそれらの全ての炭素原子と共に縮合6員環を形成することができる1つ以上のイミダゾール化合物と、式:
を有し、式中、Y及びYは独立して、H及び直鎖または分岐の(C−C)アルキルから選択され、AはORまたはRであり、Rは((CR)O)であり、R及びRは独立して、H、ヒドロキシル、及びメチルから選択され、Rは(CHであり、mは1〜6の数であり、nは1〜20の数であり、yは0〜6の数であり、yが0であるとき、Aは共有化学結合である1つ以上のビスエポキシドとの反応生成物である、接触させることと、
c)前記ニッケル電気めっき組成物及び前記基材に電流を印加して、前記基材に隣接する光沢性で均一なニッケルめっき層を電気めっきすることと、を含む方法を対象とする。
電気めっきされたニッケルめっき層は、光沢性で均一で、良好なレベリングを有する。本発明のニッケル電気めっき組成物は、電気コネクタ及びリードフレームなどの不規則な形状の物品であっても、広い電流密度範囲にわたって光沢性で均一なニッケルめっき層を電気めっきすることができる。本発明のニッケル電気めっき組成物は、より少ない添加剤と、濃度が増加するにつれてニッケルめっき層の延性にますます悪影響を及ぼす硫黄含有添加剤のより低濃度のものとの両方を使用し、従来のニッケル電気めっき組成物と比較して同等以上の光沢性のニッケルめっき層のめっきを可能にする。全体の添加剤のより低い濃度を使用することによって、ニッケルと共付着する添加剤の量が減少し、良好な延性を有する光沢性のニッケルめっき層の産生を可能にする。全体の添加剤の濃度を低下することは、添加剤消費に関連する費用を低下させる。
本発明のニッケル電気めっき組成物の減少した添加剤は、多くの従来のニッケル電気めっき組成物よりも、ニッケル電気めっき組成物のより容易な維持を可能にし、組成物中のいくつかの添加剤の独立した分析を可能にし、組成物のより一層の制御を可能にする。本発明のニッケル電気めっき組成物はまた、さらにより高い電気密度において、多くの従来のニッケル電気めっき組成物と比較して、同等以上の光沢性のニッケルめっき層の付着を可能にする。これにより、めっきオペレータは、生産設備のより高い生産性を達成することができる。
本明細書にわたって使用されるとき、文脈が明確に他のものを指示しない限り、略語は以下の意味を有する:℃=摂氏度;g=グラム;mg=ミリグラム;ppm=mg/L;L=リットル;mL=ミリリットル;m=メートル;cm=センチメートル;μm=ミクロン;DI=脱イオン;A=アンペア;ASD=アンペア/dm=電流密度またはめっき速度;DC=直流;wt%=重量%;CCE=カソード電流効率;ASTM=米国標準試験方法;GU=グロス単位;H=水素;M1=モノマー1;M2=モノマー2;及びM3=モノマー3。
「隣接する」という用語は、2つの金属層が共通の界面を有するように直接接触していることを意味する。「水性」という用語は、水または水ベースであることを意味する。「レベリング」という用語は、電気めっきされためっき層がスクラッチまたはポリッシュラインなどの表面欠陥を埋めて滑らかにする能力を有することを意味する。「マット」という用語は、くすんだ外観を意味する。「カソード電流効率」という用語は、カソード反応に適用される電流効率を意味し、実際に付着した金属の重量の、全ての電流が付着に使用された場合に生じたであろう金属の重量に対する比である。「組成物」及び「浴」という用語は、明細書全体にわたって交換可能に使用される。「反応生成物」及び「カチオン性ポリマー」という用語は、明細書全体にわたって交換可能に使用される。「モノマー」という用語は、ポリマーまたはコポリマーの基本単位を形成する分子を意味する。「部分」という用語は、分子の一部分または分子の機能的部分を意味する。「共有化学結合」という用語は、原子間の電子対の共有を含む化学結合を意味する。「グロス単位」という用語は、黒色のガラス基準に対する鏡面反射率の程度としてのASTM規格である。「めっき層(deposit)」及び「層(layer)」という用語は、明細書全体にわたって交換可能に使用される。「電気めっき(electroplating)」、「めっき(plating)」及び「付着(depositing)」という用語は、明細書全体にわたって交換可能に使用される。「a」及び「an」という用語は、明細書全体にわたって単数及び複数の両方を指すことができる。そのような数値範囲が最大100%に制限されることが論理的である場合を除いて、全ての数値範囲は包括的で任意の順序で組み合わせ可能である。
本発明は、不規則な形状の物品上でさえも、広い電流密度範囲にわたって少なくとも光沢性の及び均一なニッケルめっき層を提供する、基材上にニッケルを電気めっきするための水性ニッケル電気めっき組成物及び方法を対象とする。本発明のニッケル電気めっき組成物は、良好なレベリング性能及び良好な延性を有する。本発明のニッケル電気めっき組成物は、電気めっき組成物中のより少ない添加剤を有し、ニッケルの電気めっき中のより容易な維持とより一層の制御を可能にする。本発明の水性ニッケル電気めっき組成物は、イミダゾール化合物である第1のモノマーと、ビスエポキシドである第2のモノマーの1つ以上の反応生成物(コポリマー)を含み、イミダゾール化合物は式:
を有し、式中、R、R、及びRは独立して、H、(C−C12)アルキル、アリール、アリール(C−C)アルキル、及びアミノ基、アミノ(C−C)アルキルから選択され、R及びRはそれらの全ての炭素原子と共に縮合6員環を形成することができる。好ましくは、R、R、及びRは独立して、H、(C−C)アルキル、(C−C12)アリール、アリール(C−C)アルキル、アミノ、及びアミノ(C−C)アルキルから選択され、より好ましくは、R、R、及びRは独立して、H、(C−C)アルキル、フェニル、アリール(C−C)アルキル、アミノから選択され、アミノ基はNRであり、R及びRは独立してH及び(C−C)アルキルから選択され、さらにより好ましくは独立して、R、R、及びRは独立して、H、(C−C)アルキル、フェニル、ベンジル及びNHから選択される。R、R、及びRが独立してH、メチル及びフェニルから選択されることはさらに好ましい。RがHまたはメチルであり、RがHであり、RがH、メチル、またはフェニルであることは、さらにより好ましい。最も好ましくは、RがHであり、RがHであり、Rがフェニルである。
及びRが共に縮合環を形成するとき、イミダゾール化合物が、式:
を有し、式中、R10及びR11は独立して、H、(C−C)アルキル、ヒドロキシル、ヒドロキシ(C−C)アルキル、アルコキシ(C−C)アルキル、アミノ、及びアミノ(C−C)アルキルから選択される、ベンゾイミダゾール化合物であることが好ましい。好ましくは、R10及びR11は独立して、H、(C−C)アルキル、ヒドロキシル、ヒドロキシ(C−C)アルキル、及びアミノから選択される。より好ましくは、R10及びR11は独立して、H、メチル、ヒドロキシル及びNHから選択され、さらにより好ましくは、R10は、H、メチル、またはNHであり、R11は、H、メチル、またはヒドロキシルである。最も好ましくは、R10がHまたはNHであり、R11がHである。
任意選択的に、アリール及びアリール(C−C)アルキ基は置換されていてもよい。置換基としては、ヒドロキシル、ヒドロキシ(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、カルボキシ(C−C)アルキルが挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、置換基はヒドロキシルまたはヒドロキシ(C−C)アルキルである。アリール及びアリール(C−C)アルキ基がそのような置換基を排除することは好ましい。
本発明において有用なイミダゾール化合物は、一般的に、Sigma−Aldrich(St.Louis,Missouri)のような様々な供給源より市販されるか、または文献中の方法によって調製できる。
本発明のビスエポキシド化合物は式:
を有し、式中、Y及びYは独立して、H及び直鎖または分岐の(C−C)アルキルから選択され、AはORまたはRであり、Rは((CR)O)であり、Rは(CHであり、R及びRは独立して、H、ヒドロキシル、及びメチルから選択され、mは1〜6の数であり、nは1〜20の数であり、yは0〜6の数であり、yが0であるとき、Aは共有化学結合である。好ましくは、Y及びYは独立して、H及び(C−C)アルキルから選択され、AはRまたはRであり、R及びRは独立して、H及びメチルから選択され、mは1〜4の数であり、nは1〜10の数であり、yは0〜4の数であり、より好ましくは、Y及びYは独立して、H及びメチルから選択され、AはRまたはRであり、R及びRはHであり、mは2〜4の数であり、nは1〜5の数であり、yは0〜4の数である。さらにより好ましくは、Y及びYは独立して、H及びメチルから選択され、AはRであり、R及びRはHであり、mは1〜4の数であり、nは1〜4の数である。
AがRであるビスエポキシド化合物は以下の式:
を有し、式中、Y及びYは上に定義されるとおりである。最も好ましくはY及びYはHであり、yが1〜4の数であるか、yが2〜4の数である。Y及びYがHであり、かつAがRである例示的なビスエポキシドは、1,5−ジエポキシヘキサン、1,2,7,8−ジエポキシオクタン、及び1,9−ジエポキシデカンである。
AがORであり、かつRが((CR)O)であるビスエポキシド化合物は、以下の式:
を有し、式中、Y、Y、R、R、m、及びnは上に定義されるとおりである。最も好ましくは、Y及びYがHであり、かつmが2であり、各々のRがHであり、かつRがHまたはメチルであり、かつnが1〜10の数である。mが3であるとき、少なくとも1つのRがメチルまたはヒドロキシルであり、かつnが1であることが最も好ましい。mが4であるとき、RとRの両方がHであり、かつnが1であることが最も好ましい。
式(V)の例示的な化合物は、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジ(エチレングリコール)ジグリシジルエーテル、ポリ(エチレングリコール)ジグリシジルエーテル化合物、グリセロールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ジ(プロピレングリコール)ジグリシジルエーテル、及びポリ(プロピレングリコール)ジグリシジルエーテル化合物である。
本発明において有用なエポキシド含有化合物は、Sigma−Aldrichのような様々な供給源より市販されるか、または文献中で公知の様々な方法もしくは当技術分野に公知の方法によって調製できる。
本発明のカチオン性ポリマーは、上述の1つ以上のイミダゾール化合物を、上述の1つ以上のビスエポキシド化合物と反応させることによって調製できる。典型的には、イミダゾールとビスエポキシドの化合物の所望の量を反応フラスコに添加し、水の添加が後に続く。生じる混合物を、約75〜100℃で2〜6時間、より典型的には、約75〜95℃で4〜6時間、加熱する。室温での3〜12時間、より典型的には室温での6〜12時間の攪拌の後、生じる反応生成物を水で希釈する。モノマーの特定の組み合わせに対して、温度及び時間を最適化するために、わずかな実験を行うことができる。反応生成物を、水溶液中でそのまま使用することができ、精製することができ、または所望により単離することができる。
好ましくは、1つ以上のイミダゾール化合物の1つ以上のビスエポキシド化合物に対するモル比は、0.1:10〜10:0.1である。より好ましくは、モル比は、0.5:5〜5:0.5であり、さらにより好ましくは0.5:1〜1:0.5である。1つ以上のイミダゾール化合物の1つ以上のビスエポキシド化合物に対する他の好適なモル比を、反応生成物を調製するために使用できる。
一般的に、本発明のカチオン性コポリマーは、500〜10,000の数平均分子量(Mn)を有するが、他のMn値を有するカチオン性ポリマーも使用できる。そのようなカチオン性ポリマーは、1000〜50,000の範囲の重量平均分子量(Mw)値を有することができるが、他のMw値も使用できる。好ましくは、Mwは1000〜20,000であり、より好ましくは、Mwは5000〜15,000である。
一般的に、反応生成物は、少なくとも0.5ppmの量で、好ましくは1ppm〜250ppmの量で、さらにより好ましくは1ppm〜200ppmの量で、さらにより好ましくは5ppm〜150ppmの量で、さらにより好ましくは、5ppm〜100ppmの量で、そして最も好ましくは5ppm〜50ppmの量で、水性ニッケル電気めっき組成物中に含ませることができる。
1つ以上のニッケルイオン供給源は、少なくとも25g/L、好ましくは30g/L〜150g/L、より好ましくは35g/L〜125g/L、さらにより好ましくは40g/L〜100g/L、さらにより好ましくは45g/L〜95g/L、さらにより好ましくは50g/L〜90g/L、最も好ましくは50g/L〜80g/Lのニッケルイオン濃度を提供するのに十分な量で水性ニッケル電気めっき組成物に含まれる。
1つ以上のニッケルイオン供給源には、水に可溶なニッケル塩が含まれる。1つ以上のニッケルイオン供給源としては、硫酸ニッケル及びその水和形態の硫酸ニッケル六水和物及び硫酸ニッケル七水和物、スルファミン酸ニッケル及びその水和形態のスルファミン酸四水和物、塩化ニッケル及びその水和形態の塩化ニッケル六水和物、ならびに酢酸ニッケル及びその水和形態の酢酸ニッケル四水和物が挙げられるが、これらに限定されない。1つ以上のニッケルイオン供給源は、上記で開示された所望のニッケルイオン濃度を提供するのに十分な量で水性ニッケル電気めっき組成物に含まれる。酢酸ニッケルまたはその水和形態は、水性ニッケル電気めっき組成物中に、好ましくは15g/L〜45g/L、より好ましくは20g/L〜40g/Lの量で含まれ得る。硫酸ニッケルが水性ニッケル電気めっき組成物に含まれる場合、好ましくは、スルファミン酸ニッケルまたはその水和形態は排除される。硫酸ニッケルは、好ましくは100g/L〜560g/L、より好ましくは150g/L〜350g/Lの量で水性ニッケル電気めっき組成物中に含まれ得る。スルファミン酸ニッケルまたはその水和形態が水性ニッケル電気めっき組成物に含まれる場合、それらは、好ましくは120g/L〜675g/L、より好ましくは200g/L〜450g/Lの量で含まれ得る。塩化ニッケルまたはその水和形態は、水性ニッケル電気めっき組成物中に、好ましくは0g/L〜22g/L、より好ましくは5g/L〜20g/L、さらにより好ましくは5g/L〜15g/Lの量で含まれ得る。
ホウ酸、ホウ酸塩及びサッカリン酸ナトリウムから選択される1つ以上の化合物がニッケル電気めっき組成物に含まれる。ホウ酸塩は、ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム及び四ホウ酸二ナトリウムを含む。好ましくは、水性ニッケル電気めっき組成物にサッカリン酸ナトリウムが含まれる。サッカリン酸ナトリウムがニッケル電気めっき組成物に含まれるとき、組成物からホウ酸及びその塩を排除し、かつ1つ以上の酢酸イオン供給源を含むことが最も好ましい。
ホウ酸、またはその塩がニッケル電気めっき組成物に含まれるとき、それらは、5g/L〜50g/L、好ましくは10g/L〜45g/L、より好ましくは20g/L〜35g/Lの量で含まれる。
サッカリン酸ナトリウムがニッケル電気めっき組成物に含まれる場合、それは少なくとも100ppmの量で含まれる。好ましくは、サッカリン酸ナトリウムは、200ppm〜10,000ppm、より好ましくは300ppm〜2000ppm、最も好ましくは400ppm〜1500ppmの量で含まれる。
任意選択的に、1つ以上の酢酸イオン供給源が水性ニッケル電気めっき組成物に含まれる。酢酸イオン供給源としては、酢酸ニッケル、四酢酸ニッケル四水和物、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、及び酢酸カリウムのような酢酸アルカリ金属塩、ならびに酢酸が挙げられるが、これらに限定されない。アルカリ金属塩がニッケル電気めっき組成物に含まれるとき、好ましくは、1つ以上の酢酸ナトリウム及び酢酸カリウムが選択され、より好ましくは、酢酸カリウムが選択される。1つ以上の酢酸イオン供給源がニッケル電気めっき組成物に含まれるとき、酢酸ニッケル、酢酸ニッケル四水和物及び酢酸の1つ以上として酢酸イオンを含むことが最も好ましい。1つ以上の酢酸イオン供給源がニッケル電気めっき組成物に含まれるとき、ニッケル電気めっき組成物からホウ酸及びその塩を排除することが好ましい。サッカリンナトリウムが本発明のニッケル電気めっき組成物に含まれるとき、1つ以上の酢酸イオン供給源を含むことが好ましい。好ましくは、少なくとも5g/L、好ましくは5g/L〜30g/L、より好ましくは10g/L〜25g/Lでの酢酸イオン濃度を提供するのに十分な量の1つ以上の酢酸イオン供給源をニッケル電気めっき組成物に添加する。
任意選択的に、1つ以上の塩化物イオン供給源を水性ニッケル電気めっき組成物に含めることができる。0〜20g/L、好ましくは0.5〜20g/L、より好ましくは1g/L〜15g/L、さらにより好ましくは2g/L〜10g/Lの塩化物イオン濃度を提供するのに十分な量の1つ以上の塩化物イオン供給源を水性ニッケル電気めっき組成物に添加することができる。白金または白金チタンを含有する不溶性アノードのような不溶性アノードを使用してニッケル電気めっきを行う場合、好ましくは、ニッケル電気めっき組成物は塩化物を含まない。塩化物の供給源としては、塩化ニッケル、塩化ニッケル六水和物、塩化水素、塩化ナトリウム及び塩化カリウムのようなアルカリ金属塩が挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、塩化物の供給源は塩化ニッケル及び塩化ニッケル六水和物である。好ましくは、塩化物は水性ニッケル電気めっき組成物に含まれる。
本発明の水性ニッケル電気めっき組成物は酸性であり、pHは好ましくは2〜6、より好ましくは3〜5、さらにより好ましくは4〜5の範囲である。無機酸、有機酸、無機塩基または有機塩基は、水性ニッケル電気めっき組成物を緩衝するために使用することができる。そのような酸としては、硫酸、塩酸、及びスルファミン酸などの無機酸が挙げられるが、これらに限定されない。有機酸としては、酢酸、アミノ酢酸、及びアスコルビン酸などの有機酸が挙げられるが、これらに限定されない。水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基、各種アミン等の有機塩基を用いることができる。好ましくは、緩衝液は、酢酸及びアミノ酢酸から選択される。最も好ましくは、緩衝液は酢酸である。ホウ酸がニッケル電気めっき組成物中に含まれるとき、それは緩衝液として作用する。緩衝液は、所望のpH範囲を維持するのに必要な量で添加することができる。本発明のニッケル電気めっき組成物の弱酸性環境は、本発明の反応生成物を部分的または完全にプロトン化するように維持し、反応生成物のイミダゾール部分の窒素原子の少なくとも1個が、ニッケル電気めっき組成物中の正電荷を維持することを可能にする。したがって、本発明の反応生成物はカチオン性コポリマーである。
任意選択的に、水性ニッケル電気めっき組成物中に1つ以上の従来の光沢剤を含めることができる。任意の光沢剤としては、2−ブチン−1,4−ジオール、1−ブチン−1,4−ジオールエトキシレート、及び1−エチニルシクロヘキシルアミンが挙げられるが、これらに限定されない。そのような光沢剤は、0.5g/L〜10g/Lの量で含まれ得る。好ましくは、このような任意の光沢剤は、水性ニッケル電気めっき組成物から排除される。
クマリン、プロパルギルアルコール、ジエチルプロパルギルジオール、スルホン酸ナフタレン、及びアリルスルホン酸ナトリウムのようなニッケル電気めっき浴中で典型的に使用される従来の光沢材は、本発明のニッケル電気めっき組成物から排除される。サッカリン酸ナトリウム、硫酸ニッケル、スルファミン酸ニッケル、スルファミン酸、硫酸及び特定の硫黄含有界面活性剤を除いて、本発明のニッケル電気めっき組成物は、好ましくは硫黄含有化合物を実質的に含まない。
任意選択的に、本発明の水性ニッケル電気めっき組成物には、1つ以上の界面活性剤を含めることができる。このような界面活性剤としては、カチオン性及びアニオン性界面活性剤などのイオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられるが、これらに限定されない。界面活性剤は、0.05g/L〜30g/Lのような従来の量で使用することができる。
使用できる界面活性剤の例は、ジ(1,3−ジメチルブチル)スルホコハク酸ナトリウム、2−エチルヘキシル硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ジアミルナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ジ−アルキルスルホコハク酸ナトリウム及びドデシルベンゼンナトリウム、及びカチオン性界面活性剤、例えば過フッ素化第四級アミンのような第四級アンモニウム塩が挙げられる。
他の任意の添加剤としては、レベラー、キレート剤、錯化剤及び殺生物剤が挙げられるが、これらに限定されない。そのような任意の添加剤は、当業者に周知である従来の量で含まれ得る。
不可避的な金属汚染物を除いて、本発明の水性ニッケル電気めっき組成物は、金属めっき浴に通常含まれる合金化金属または金属を含まず、金属めっき層の光沢を輝かせるかまたは改善する。本発明の水性ニッケル電気めっき組成物は、この電気めっき組成物中に最小数の成分を用いる実質的に平滑な表面を有する光沢性で均一なニッケル金属層を付着させる。
本発明の水性ニッケル電気めっき組成物は、任意の順序で成分を混合することによって調製してもよい。ニッケルイオン供給源、水、ホウ酸及びその塩ならびに任意の塩化物イオン供給源のような無機成分を最初に組成容器へと添加し、1つ以上のカチオン性コポリマー、サッカリン酸ナトリウム、酢酸イオン供給源、酢酸及び任意の他の任意の有機成分のような有機成分が後に続くことが好ましい。
好ましくは、本発明の水性ニッケル電気めっき組成物は、1つ以上のニッケルイオン供給源であって、この1つ以上のニッケルイオン供給源は溶液中にニッケルをめっきするのに十分な量のニッケルイオンを提供する、1つ以上のニッケルイオン供給源及びこの1つ以上のニッケルイオン供給源からの対応する対アニオンと、本発明の1つ以上のカチオン性コポリマーと、任意選択的に1つ以上の酢酸イオン供給源及び対応する対カチオンと、サッカリン酸ナトリウム、ホウ酸、及びホウ酸塩の1つ以上と、任意選択的に1つ以上の塩化物イオン供給源及び対応するカチオンと、1つ以上の任意の添加剤と、水と、から構成される。
より好ましくは、本発明の水性ニッケル電気めっき組成物は、1つ以上のニッケルイオン供給源であって、この1つ以上のニッケルイオン供給源は溶液中にニッケルをめっきするのに十分な量のニッケルイオンを提供する、1つ以上のニッケルイオン供給源及びこの1つ以上のニッケルイオン供給源からの対応する対アニオンと、本発明の1つ以上のカチオン性コポリマーと、サッカリン酸ナトリウムと、1つ以上の酢酸イオン供給源及び対応する対カチオンと、任意選択的に1つ以上の塩化物イオン供給源及び対応するカチオンと、任意選択的に1つ以上の界面活性剤と、水と、から構成される。
さらにより好ましくは、本発明の水性ニッケル電気めっき組成物は、1つ以上のニッケルイオン供給源であって、この1つ以上のニッケルイオン供給源は溶液中にニッケルをめっきするのに十分な量のニッケルイオンを提供する、1つ以上のニッケルイオン供給源及びこの1つ以上のニッケルイオン供給源からの対応する対アニオンと、本発明の1つ以上のカチオン性コポリマーと、サッカリン酸ナトリウムと、酢酸ニッケル、酢酸ニッケル四水和物及び酢酸の1つ以上から選択される1つ以上の酢酸イオン供給源と、1つ以上の塩化物イオン供給源及び対応するカチオンと、任意選択的に1つ以上の界面活性剤と、水と、から構成される。
本発明の水性ニッケル電気めっき組成物は、より少ない添加剤、またはより低い全体の添加剤の濃度を使用し、したがって、ニッケルと共付着する添加剤の量が減少し、良好な延性を有する光沢性のニッケルめっき層の産生を可能にする。全体の添加剤の濃度を低下することはまた、電気めっきの間のより低い添加剤消費に関連して費用を低下させる。
本発明の水性環境に優しいニッケル電気めっき組成物を使用して、導電性基材と半導体基材の両方の様々な基材上にニッケル層を付着させることができる。好ましくは、ニッケル層を、基材の銅、銅合金層、スズまたはスズ合金に隣接して付着させる。銅合金としては、黄銅、白銅を含む青銅、銅−錫合金及び銅−ビスマス合金が挙げられるが、これらに限定されない。スズ合金としては、スズ−鉛及びスズ−銀が挙げられるが、これらに限定されない。より好ましくは、ニッケル層を銅または銅合金に隣接して付着させる。めっき中の電気めっき組成物の温度は、室温〜70℃、好ましくは30℃〜60℃、より好ましくは40℃〜60℃の範囲であり得る。ニッケル電気めっき組成物は、好ましくは、電気めっき中に連続的に撹拌されている。
一般に、ニッケル金属電気めっき方法は、水性ニッケル電気めっき組成物を提供することと、基材を組成物に浸漬することまたは基材に組成物を噴霧することなどによって、基材を水性ニッケル電気めっき組成物と接触させることと、を含む。基材がカソードとして機能し、対極またはアノードが存在する従来の整流器に電流を印加する。アノードは、基材の表面に隣接してニッケル金属を電気めっきするために使用される任意の従来の可溶性または不溶性アノードであり得る。本発明の水性ニッケル電気めっき組成物は、広い電流密度範囲にわたって光沢性で均一なニッケル金属層の付着を可能にする。多くの基材は不規則な形状であり、典型的には不連続な金属表面を有する。したがって、電流密度は、そのような基材の表面にわたって変化し得、典型的には、めっきの間に不均一な金属めっき層をもたらす。また、表面の光沢性は、通常、マットと光沢性のめっき層の組み合わせでふぞろいである。本発明のニッケル電気めっき組成物からめっきされたニッケル金属は、不規則な形状の基材を含む基材の表面にわたって実質的に滑らかで均一で光沢性のニッケルめっき層を可能にする。さらに、本発明のニッケル電気めっき組成物は、金属基材上のスクラッチ及び研磨目を覆うように実質的に均一で光沢性のニッケルめっき層のめっきを可能にする。
電流密度は、0.1ASD以上であることができる。好ましくは、電流密度は0.5ASD〜70ASD、より好ましくは1ASD〜40ASD、さらにより好ましくは5ASD〜30ASDの範囲である。ニッケル電気めっき組成物がリールツーリール電気めっきに使用される場合、電流密度は5ASD〜70ASD、より好ましくは5ASD〜50ASD、さらにより好ましくは5ASD〜30ASDの範囲であり得る。ニッケル電気めっきが60ASD〜70ASDの電流密度で行われる場合、好ましくは、1つ以上のニッケルイオン供給源は、ニッケル電気めっき組成物中に、90g/L以上、より好ましくは90g/L〜150g/L、さらにより好ましくは90g/L〜125g/L、最も好ましくは90g/L〜100g/Lの量で含まれる。
一般に、ニッケル金属層の厚さは、1μm以上の範囲であり得る。好ましくは、ニッケル層は、1μm〜100μm、より好ましくは1μm〜50μm、さらに好ましくは1μm〜10μmの厚さ範囲を有する。
一般的に、本発明のCCEは、90%を超えることができ、典型的には96%以上であり得る。
以下の実施例は、本発明をさらに説明するために含まれているが、その範囲を限定するものではない。
ニッケル電気めっき組成物のための本発明のカチオン性ポリマーの合成
以下の表に開示される4つの反応生成物は、次の手順によって調製する。反応生成物を調製するのに使用される各々のモノマーのモル比は表に示される。各々の反応生成物のためのモノマーを、個別の反応容器中で、室温においてDI水中で混合する。反応生成物1のための反応容器を、約98℃の油浴を用いて2時間加熱する。反応生成物2〜4もまた、油浴を用いて加熱するが、約95℃で5時間である。混合した反応生成物の全ては、反応プロセス中に攪拌する。
反応生成物1を含む容器をさらなる3時間加熱し、別の8時間室温で攪拌し続ける。生じる反応生成物1をさらなる精製なしに使用する。
5時間の加熱後の反応生成物2〜4を含む容器を、別の8時間室温で攪拌し続ける。生じる反応生成物2〜4をさらなる精製なしに使用する。
ハルセルめっき−ニッケルめっき層の光沢
以下の表に開示された成分を有する次の2種の水性ニッケル電気めっき浴を調製する。
各浴を、様々な電流密度またはめっき速度の較正を用いて、各ハルセルの基部に沿って黄銅パネル及び定規を備えた個々のハルセルに配置する。アノードは硫化ニッケル電極である。ニッケル電気めっきを各浴に対して2分間行う。めっきを黄銅パネルの光沢性の側で行った。浴を、全めっき時間の間、1.5L/mで空気攪拌によって撹拌する。浴のpHは3.5であり、浴の温度は55℃である。電流は3Aである。直流電流を印加して、黄銅パネル上に0.1〜12ASDの連続電流密度範囲により付着されるニッケル層を生成する。めっき後、パネルをハルセルから取り出し、脱イオン水ですすぎ、空気乾燥させる。
浴2の比較例は、従来の光沢材であるトリスルホン酸ナフタレン、三ナトリウム塩を含む従来のニッケルめっき浴である。めっきは、電流密度範囲のほとんどにわたって半光沢または光沢性であるめっき層を生じた。0〜4ASDの低い電流密度範囲において、くもりを観察する一方で、高い電流密度は光沢性である。パネルの光沢性を、ASTM D523標準試験法を用いて定量的に評価する。測定は、BYK Gardnerから入手可能な光沢計であるmicro−TRI−glossで行う。測定は、70GUを超える光沢測定のASTM規格で規定されている約20°の反射角で行う。光沢性は、1.8、5、及び12ASDで測定し、445、653、及び776グロス単位の測定をもたらす。
本発明の浴であり、本発明のカチオン性ポリマーを5ppm含む、上述の表2中の浴1は、観察される全ての電流密度にわたって光学的に実質的に鏡面光沢であるパネルを生じる。浴1でめっきされるパネルの光沢性は、1.8、5、及び12ASDでそれぞれ664、963、及び1011グロス単位と測定された。これは、ニッケル光沢性において、従来の浴2の比較例に対し30〜49%の改善を表す。
ビーカーセル試験結果−レベリング
電気めっきニッケルめっき層の性能を、0.5Lの小スケールビーカー試験セル中で比較する。このセルは、カソードが2つのアノードから等距離にある標準めっき環境に類似する。めっきは、両側で起こり、カソードはアノードと並行であり、黄銅パネル全体にわたって均一な電流密度を生じる。アノードは、ハルセル黄銅パネルから切断し、めっき面積が4.6cm×4.45cmとなるようにテープを貼る。浴のpHは3.5であり、浴の温度は約55℃である。
本発明の浴1の、めっき層に対するレベリング効果を評価するために、めっきを行って、従来の浴2比較例配合物とパネルのくすんだ側のニッケルの光沢性とを比較する。この例において、レベリングは、非平坦面、すなわちくすんだ側または研磨されていない側にめっきする能力として定義され、ニッケルを選択的にパネル表面のピット、スクラッチ及び隙間に付着させ、より平坦なニッケルめっき層をもたらす。これが起こる度合いは、めっき層対パネルのくすんだ側の光沢性を評価することによって測定する。測定は、上述の実施例2に記載される方法によって行われる。パネルのくすんだ側は、20°の反射角で測定して150グロス単位の光沢性を有する。
浴2の比較例を、5ASDで2分間めっきする。パネルのくすんだ側のニッケルめっき層の光沢性は、20°の反射角で56グロス単位と測定される。この測定値は、従来の浴が不十分なレベリング効果を有することを示す。
比較例の浴と同一の条件でめっきした反応生成物1を含む浴1は、パネルのくすんだ側で285グロス単位の光沢性測定をもたらす。このパネルに対して改善された測定値は、反応生成物1の添加が、良好な平坦めっき層、及び比較例の浴よりもより平坦なめっき層をもたらすことを示す。上述の手順を、反応生成物1の量を5ppmから2ppmに低下させたことを除いて、浴1で繰り返す。反応生成物1の量の低下はまた、有効であり、パネルのくすんだ側で214のグロス測定値をもたらす。
ビーカーセル試験結果−CCE
黄銅カソードを3.8cm×1.5cmのサイズに切断する。次いで、カソードにテープを貼って1.5cm×1.5cmの領域のみが露出するようにする。カソードをメタノールで洗浄し、風乾し、秤量する。次いで、0.5Lの小スケールビーカー試験セル中の浴1または浴2の比較例にカソードを配置する。浴のpHは3.5であり、浴の温度は約55℃である。めっきを5ASDの電流密度で2分間実施する。次いで、浴から黄銅カソードを取り出し、DI水ですすぎ、再びメタノールですすぎ、風乾する。次いで、黄銅カソードを2回目に秤量する。めっき前後の重量の差は、黄銅カソード上にめっきされるニッケルの重量を表す。この値を、100%カソード電流効率と推定されるニッケルの量と比較する。CCEは、浴1及び浴2の比較例に対して約96%であると見出した。浴1は、CCEにおいて、従来の比較例の浴と同様に良好な性能を示した。
CCE試験を、浴中の反応生成物1の量を2ppmに低下させたことを除いて、浴1で繰り返す。CCEはまた、約96%であると測定する。めっき性能は、2ppmの反応生成物1を含む浴において、5ppmと同様に良好である。
カチオン性ポリマーとサッカリン酸ナトリウムを含むニッケル電気めっき組成物による光沢性のニッケルめっき層の電気めっき
以下の表に開示される成分を有する、本発明のニッケル電気めっき組成物を調製する。
組成物を、様々な電流密度またはめっき速度の較正を用いて、ハルセルの基部に沿って黄銅パネル及び定規を備えたハルセルに配置する。アノードは硫化ニッケル電極である。ニッケル電気めっきを5分間行う。組成物を、全めっき時間の間、ハルセルパドル撹拌機で撹拌する。組成物のpHは4であり、浴の温度は約60℃である。電流は3Aである。直流電流を印加して、黄銅パネル上に0.1〜12ASDの連続電流密度範囲により付着されるニッケル層を生成する。めっき後、パネルをハルセルから取り出し、脱イオン水ですすぎ、空気乾燥させる。ニッケルめっき層は電流密度範囲全体にわたって光沢性で均一に見える。
上述の手順を、浴のpHを4.3及び4.6であること以外、2回繰り返す。めっきの時間及びパラメータは同一のままである。ニッケルめっきの完了後、黄銅パネル上のニッケルめっき層は、電流密度範囲全体にわたって光沢性で均一に見える。
カチオン性ポリマーとホウ酸を含むニッケル電気めっき組成物による光沢性のニッケルめっき層の電気めっき
以下の表に開示された成分を有する次の3種の水性ニッケル電気めっき組成物を調製する。
各浴を、様々な電流密度またはめっき速度の較正を用いて、各ハルセルの基部に沿って黄銅パネル及び定規を備えた個々のハルセルに配置する。アノードは硫化ニッケル電極である。ニッケル電気めっきを各浴に対して2分間行う。浴を、全めっき時間の間、1.5L/mで空気攪拌によって撹拌する。浴のpHは3.5であり、浴の温度は約55℃である。電流は3Aである。直流電流を印加して、黄銅パネル上に0.1〜12ASDの連続電流密度範囲により付着されるニッケル層を生成する。めっき後、パネルをハルセルから取り出し、脱イオン水ですすぎ、空気乾燥させる。全てのニッケルめっき層は電流密度範囲全体にわたって光沢性で均一に見える。
ニッケルめっき層の延性
上記の実施例5(本発明)のニッケル電気めっき組成物と実施例2からの浴2の比較例から電気めっきされたニッケルめっき層について伸び試験を行い、ニッケルめっき層の延性を測定する。延性試験を、工業規格ASTM B489−85に従って実施する:金属上に電着及び自己触媒的に付着した金属コーティングの延性のための曲げ試験。
複数の黄銅パネルを提供する。黄銅パネルに、2μmのニッケルをめっきする。電気めっきを約60℃、5ASDで行う。めっきされたパネルを、0.32cm〜1.3cmの範囲の様々な直径のマンドレルの上で180°曲げ、次いで、めっき層の亀裂について50X顕微鏡下で検査する。亀裂が観察されない試験された最小直径を使用して、めっき層の伸びの程度を計算する。浴2の比較例のニッケルめっき層の伸びは約3%である。本発明の浴からのニッケルめっき層は約6%であり、これは、従来の比較例の浴を超える改善であり、これはまた、市販の光沢性のニッケル浴めっき層の良好な延性とみなされる。
比較例のニッケル電気めっき組成物のための比較例のカチオン性ポリマーの合成
以下の表に開示される4つの比較例の反応生成物は、次の手順によって調製する。比較例の反応生成物を調製するのに使用される各々のモノマーのモル比は以下の表に示される。各々の比較例の反応生成物のためのモノマーを、個別の反応容器中で、DI水中で混合する。比較例の反応生成物1のためのモノマーを室温で混合し、次いで反応容器を約95℃の油浴を用いて5時間加熱する。比較例の反応生成物2〜4の合成において、モノマーを約80℃での最初の混合を実施し、次いで、混合物を、油浴を用いて加熱するが、約90℃で4時間である。混合した反応成分の全ては、反応プロセス中に攪拌する。
加熱後、比較例の反応生成物1を含む容器を、別の8時間室温で攪拌し続ける。生じる比較例の反応生成物1をさらなる精製なしに使用する。
4時間の加熱後の比較例の反応生成物2〜4を含む容器を、別の4時間室温で攪拌し続ける。生じる比較例の反応生成物2〜4をさらなる精製なしに使用する。
比較例のカチオン性ポリマー1とサッカリン酸ナトリウムを含む比較例のニッケル電気めっき組成物によるニッケルめっき層の電気めっき
比較例の浴を、様々な電流密度またはめっき速度の較正を用いて、ハルセルの基部に沿って黄銅パネル及び定規を備えたハルセルに配置する。アノードは硫化ニッケル電極である。ニッケル電気めっきを5分間行う。比較例の浴を、全めっき時間の間、Kocourパドルを備えるハルセル撹拌機で撹拌する。浴のpHは4.6の範囲であり、比較例の浴の温度は約55℃である。電流は2.5Aである。直流電流を印加して、黄銅パネル上に0.1〜10ASDの連続電流密度範囲により付着されるニッケル層を生成する。めっき後、パネルをハルセルから取り出し、脱イオン水ですすぎ、空気乾燥させる。
黄銅パネルを横切るニッケルめっき層は、0.1ASD〜3ASDの低電流密度における光沢性の領域から、3ASDを超える電流密度におけるマットまたはくすんだものまでの範囲である。低い電流密度においてさえ、25ppm及び100ppmの濃度で反応生成物1を含む比較例の浴からめっきされたニッケルめっき層は、いくつかのマットな領域を示し、したがって、25ppm及び100ppmの濃度において、連続的な光沢性の均一な領域は存在しないように見える。25ppmにおいて5ppmよりもはるかに多くのマットな領域が存在し、マットな領域は2つの低濃度よりも100ppmの濃度でさらにより顕著である。マットな外観は、不十分なレベリング性能を示す。
比較例のカチオン性ポリマー2とサッカリン酸ナトリウムを含む比較例のニッケル電気めっき組成物によるニッケルめっき層の電気めっき
比較例の浴を、様々な電流密度またはめっき速度の較正を用いて、ハルセルの基部に沿って黄銅パネル及び定規を備えたハルセルに配置する。アノードは硫化ニッケル電極である。ニッケル電気めっきを5分間行う。比較例の浴を、全めっき時間の間、Kocourパドルを備えるハルセル撹拌機で撹拌する。浴のpH値は4.6の範囲であり、比較例の浴の温度は約55℃である。電流は2.5Aである。直流電流を印加して、黄銅パネル上に0.1〜10ASDの連続電流密度範囲により付着されるニッケル層を生成する。めっき後、パネルをハルセルから取り出し、脱イオン水ですすぎ、空気乾燥させる。
ニッケルめっきの結果は、実施例9におけるものと実質的に同一である。黄銅パネルを横切るニッケルめっき層は、0.1ASD〜3ASDの低電流密度における光沢性の領域から、3ASDを超える電流密度におけるマットまたはくすんだものまでの範囲である。低電流密度において光沢性の領域が存在する一方で、連続的な均一な光沢性の領域は存在しない。全てのニッケルめっき黄銅パネルは、低電流密度においてさえマットなニッケルの領域を有する。実施例9におけるように、マットなニッケルは、より高い比較例の反応生成物の濃度においてより顕著になる。
比較例のカチオン性ポリマー3とサッカリン酸ナトリウムを含む比較例のニッケル電気めっき組成物によるニッケルめっき層の電気めっき
比較例の浴を、様々な電流密度またはめっき速度の較正を用いて、ハルセルの基部に沿って黄銅パネル及び定規を備えたハルセルに配置する。アノードは硫化ニッケル電極である。ニッケル電気めっきを5分間行う。比較例の浴を、全めっき時間の間、Kocourパドルを備えるハルセル撹拌機で撹拌する。浴のpH値は4.6の範囲であり、比較例の浴の温度は約55℃である。電流は2.5Aである。直流電流を印加して、黄銅パネル上に0.1〜10ASDの連続電流密度範囲により付着されるニッケル層を生成する。めっき後、パネルをハルセルから取り出し、脱イオン水ですすぎ、空気乾燥させる。
ニッケルめっきの結果は、実施例9及び10におけるものと実質的に同一である。全てのニッケルめっき黄銅パネルは、低電流密度において、マットな領域と混ざった光沢性の領域を有し、3ASDを超える電流密度において実質的に全てのマットなめっき層を有する。電流密度がより高くなり、かつ比較例の反応生成物の濃度が高くなると、マットな外観がより顕著になる。
比較例のカチオン性ポリマー4とサッカリン酸ナトリウムを含む比較例のニッケル電気めっき組成物によるニッケルめっき層の電気めっき
比較例の浴を、様々な電流密度またはめっき速度の較正を用いて、ハルセルの基部に沿って黄銅パネル及び定規を備えたハルセルに配置する。アノードは硫化ニッケル電極である。ニッケル電気めっきを5分間行う。比較例の浴を、全めっき時間の間、Kocourパドルを備えるハルセル撹拌機で撹拌する。浴のpH値は4.6の範囲であり、比較例の浴の温度は約55℃である。電流は2.5Aである。直流電流を印加して、黄銅パネル上に0.1〜10ASDの連続電流密度範囲により付着されるニッケル層を生成する。めっき後、パネルをハルセルから取り出し、脱イオン水ですすぎ、空気乾燥させる。
ニッケルめっきの結果は、実施例9、10、及び11におけるものと実質的に同一である。全てのニッケルめっき黄銅パネルは、低電流密度において、マットな領域と混ざった光沢性の領域を有し、3ASDを超える電流密度において実質的に全てのマットなめっき層を有する。電流密度がより高くなり、かつ比較例の反応生成物の濃度が高くなると、マットな外観がより顕著になる。マットな領域は、ニッケル浴による不十分なレベリング性能を示す。

Claims (8)

  1. 1つ以上のニッケルイオン供給源と、サッカリン酸ナトリウム、ホウ酸、及びホウ酸の塩から選択される1つ以上の化合物と、任意の1つ以上の酢酸イオン供給源と、1つ以上のカチオン性ポリマーと、1つ以上の任意の添加剤とを含むニッケル電気めっき組成物でであって、前記1つ以上のカチオン性ポリマーは、式:
    を有し、式中、R、R、及びRは独立して、H、(C−C12)アルキル、アリール、アリール(C−C)アルキル、及びアミノ基、アミノ(C−C)アルキルから選択され、R及びRはそれらの全ての炭素原子と共に縮合6員環を形成することができる1つ以上のイミダゾール化合物と、式:
    を有し、式中、Y及びYは独立して、H及び直鎖または分岐の(C−C)アルキルから選択され、AはORまたはRであり、Rは((CR)O)であり、R及びRは独立して、H、ヒドロキシル、及びメチルから選択され、Rは(CHであり、mは1〜6の数であり、nは1〜20の数であり、yは0〜6の数であり、yが0であるとき、Aは共有化学結合である1つ以上のビスエポキシドとの反応生成物である、ニッケル電気めっき組成物。
  2. 前記1つ以上の反応生成物が少なくとも0.5ppmの量で存在する、請求項1に記載のニッケル電気めっき組成物。
  3. 1つ以上の塩化物供給源をさらに含む、請求項1に記載のニッケル電気めっき組成物。
  4. 前記ニッケル電気めっき組成物のpHが2〜6である、請求項1に記載のニッケル電気めっき組成物。
  5. 基材上にニッケル金属を電気めっきする方法であって、
    a)前記基材を提供することと、
    b)前記基材を、1つ以上のニッケルイオン供給源と、サッカリン酸ナトリウム、ホウ酸、及びホウ酸の塩から選択される1つ以上の化合物と、任意の1つ以上の酢酸イオン供給源と、1つ以上のカチオン性ポリマーと、1つ以上の任意の添加剤とを含むニッケル電気めっき組成物と接触させることであって、前記1つ以上のカチオン性ポリマーは、式:
    を有し、式中、R、R、及びRは独立して、H、(C−C12)アルキル、アリール、アリール(C−C)アルキル、及びアミノ基、アミノ(C−C)アルキルから選択され、R及びRはそれらの全ての炭素原子と共に縮合6員環を形成することができる1つ以上のイミダゾール化合物と、式:
    を有し、式中、Y及びYは独立して、H及び直鎖または分岐の(C−C)アルキルから選択され、AはORまたはRであり、Rは((CR)O)であり、R及びRは独立して、H、ヒドロキシル、及びメチルから選択され、Rは(CHであり、mは1〜6の数であり、nは1〜20の数であり、yは0〜6の数であり、yが0であるとき、Aは化学結合である1つ以上のビスエポキシドとの反応生成物である、接触させることと、
    c)前記ニッケル電気めっき組成物及び前記基材に電流を印加して、前記基材に隣接する光沢性で均一なニッケルめっき層を電気めっきすることと、を含む、方法。
  6. 電流密度が少なくとも0.1ASDである、請求項5に記載の方法。
  7. 前記ニッケル電気めっき組成物が、1つ以上の塩化物供給源をさらに含む、請求項5に記載の方法。
  8. 前記ニッケル電気めっき組成物が2〜6のpHを有する、請求項5に記載の方法。
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