JP2019013318A - 消火栓装置、消火器箱 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、最近の大口径のトンネルはシールド工法によって構築されることが多く、この場合、トンネルの壁面がトンネルの掘削と同時に鋼製のセグメントで構築されるため、特許文献1に開示されているような箱抜きをすることができない。
ところが、シールドトンネルの壁面は、セグメントがむき出しになっており、湾曲した状態になっているため、矩形箱形の筐体を有する消火栓装置をシールドトンネルの壁面に取り付けようとすると、筐体の下部がシールド壁面と干渉して、消火栓装置が監視員通路側に突出せざるを得なくなり、監視員通路の通行の妨げになる。
しかしながら、先願で開示した消火栓装置のように本体部の背面の全体又は所定高さより下の部分が傾斜面部になっている場合、本体部内の消火器収納部の空間も下部の奥行きが短くなり、従来載置できた径の消火器を載置することができない。
また、消火器63を収容する空間の下方の空間は奥行きが短いが、この空間については奥行きを要しない機器の収納スペースとすれば、さらなる有効活用になるとの着想を得た。
本発明はかかる着想に基づくものであり、具体的には以下の構成からなるものである。
前記本体部は、背面が前方に向かって徐々に又は急激に凹陥して、下部の奥行きが上部の奥行きよりも短くなっており、
該消火器収納部は、前記本体部における奥行きの長い空間に形成されていることを特徴とするものである。
前記本体部は、背面が前方に向かって徐々に又は急激に凹陥しており、下部の奥行きが上部の奥行きよりも短くなっており、
該消火器収納部は、前記本体部における奥行きの長い空間に形成されていることを特徴とするものである。
本実施の形態に係る消火栓装置1は、図1〜図7に示すように、例えばシールドトンネル内のトンネル壁面81(図6参照)に設置されるものであって、ホースを収納するホース収納部(図示なし)とホース収納部の幅方向片側に設けられて消火器3を収納する消火器収納部5とを有する本体部7と、本体部7の前面に設けられた前面パネル9とを備えている。
以下、消火栓装置1を構成する各部について詳細に説明する。
本実施の形態における本体部7は、全体形状は、図1〜図3に示すように、奥行きの方向の長さが短い(薄い)略直方体形状をしている。
奥行きの長さを短くしているのは、シールドトンネルのトンネル壁面81(図7参照)に直接設置した際に、トンネル壁面81より前方への突出を小さくするためである。
消火器載置台17には、本例では10型の消火器3が4本載置されている。消火器収納部5が本体部7の底面よりも上方に設けられたことで、収納可能な消火器3の高さが低くなったため、従来であれば20型の消火器を2本収納していたのが、高さの低い10型を収納するようにしたものである。
なお、消火器を10型とすると、20型より胴径が細くなるので、消火栓装置1の奥行きの長さをより短くすることもできる。
なお、本体部7の内部に設けられる他の主な部品としては、消火栓弁を操作するための操作レバーや、ホースの先端に設けられた消火ノズルを所定の位置に保持するためのノズルホルダ等がある(図示なし)。操作レバー及びノズルホルダは、後述する筐体の前面扉23を開放して操作者が操作等できる位置に設ける。
前面パネル9の外形は、本体部7の開口部よりも大きく設定され、前面パネル9の外周部には、本体部7側に向かって屈曲して、本体部7の開口端の周縁を覆う屈曲片部19が全周に亘って設けられている。
屈曲片部19を設けることで、雨水等が本体内部に浸入するのを防止できる。
また、消火器収納部5の前面側には消火器側前面開口部25が設けられ、消火器側前面開口部25にはスライド式の消火器扉27が設けられている。消火器扉27をスライド式にすることで、扉開閉時に前方空間への出っ張りを無くすることができる。この点は、特に消火栓装置1を監視員通路83の壁面に設置する場合において、監視員通路83への出っ張りを少なくできるので好ましい。
また、消火器扉27を開扉することで、内部に載置されている消火器3を取り出すことが可能になっている。
また、消火器扉27は、消火器収納部5の前面のみに設け、下方の端子箱収納部15の前方に設ける扉と独立したものにしてもよい。
消火栓装置1は、図6に示すように、トンネル壁面81における、車道85に併設された監視員通路83上から操作可能な高さ位置に、ブラケット等の取り付け部材によって固定する。本実施の形態の例では、消火栓装置1の底面を支持する底面支持ブラケット35と、消火栓装置1の背面の上部を支持する背面ブラケット37によって取り付けられている。
なお、底面支持ブラケット35及び背面ブラケット37は、シールドトンネルの壁面側に設けて、消火栓装置1の本体部7を固定してもよいし、消火栓装置1側に設けて、シールドトンネル側に固定するようにしてもよい。
すなわち、本体部7の下部を凹陥させたことで、シールドトンネルのトンネル壁面81との干渉を避けて消火栓装置1の監視員通路83側への突出を小さくすることができ、監視員通路83に要求される通行幅を確保することができる。
実施の形態1は、本発明における本体部7の背面の下側を急激に凹陥させる態様のものであったが、本実施の形態2に係る消火栓装置39においては、本体部41の背面の下側を緩やかに凹陥させる態様のものであり、具体的には図8に示すように、背面パネル41aの所定高さより下の部分が、上方から下方に向かう方向で、かつ背面側から前面側に向かって傾斜する傾斜面部43になっている。
本実施の形態では、所定高さは、背面の下側の1/2以下であり、これよりも下の部分が、傾斜面部43であり、これより上の部分は垂直面になっている。言い換えれば、本体部41の背面側の上方から所定距離は垂直壁であり、その下方が傾斜面部43となっている。また、本実施の形態の傾斜面部43は平面である。平面にすることで、製作が容易であるという効果がある。
このようにすることで、設置状態において、シールドトンネルのトンネル壁面81に沿って設置が可能になる。
湾曲面とすることで、設置状態でシールドトンネルのトンネル壁面81との干渉をより効果的に避けることができる。
上記の実施の形態1、2においては、消火器載置台17を本体部7、41側に設け消火器3を本体部7側に配置するものであったが、本実施の形態3に係る消火栓装置45は、図10に示すように、消火器扉47を、一辺が回動可能に本体部7に取り付けられた回動式扉とし、この回動式扉の内面側に消火器3を載置する消火器載置部49を設けたものである。なお、図10において、実施の形態1、2と同一部分には同一の符号を付してある。
なお、図10に示す例は消火器扉47が端子箱収納部15の前面扉を兼ねるものであるが、図11に示すように、端子箱前面扉51として消火器扉47とは別扉にしてもよい。
また、図12に示すように、消火器扉47を前面扉23を挟んで左右両側に設けて、それぞれの消火器扉47に消火器載置部49を設けるようにしてもよい。
また、本体部を消火器収納部とホース格納部とを分割して別体とし、施工時に接続するようにしてもよい。そうすることで、本体部がコンパクトになり、輸送、設置が容易となる。このとき、前面パネルは、本体部全体に対して一体ものでもよいし、消火器収納部とホース格納部とそれぞれに取り付けるように別体としてもよい。
また、消火栓装置45と同様に、消火器箱における消火器扉を、一辺が回動可能に本体部に取り付けられた回動式扉とし、この回動式扉の内面側に消火器を載置する消火器載置部を設けるようにしてもよい。
また、消火器収納部を本体部の奥行きの長い空間に設けることで、消火器と本体部の背面との干渉をさけて、径の大きな消火器を収納することができる。
1 消火栓装置
3 消火器
5 消火器収納部
7 本体部
9 前面パネル
11 段部
13 端子箱
15 端子箱収納部
17 消火器載置台
17a 脚部
17b 消火器載置面
19 屈曲片部
21 前面開口部
23 前面扉
25 消火器側前面開口部
27 消火器扉
29 赤色表示灯
31 非常ボタン
33 非常ランプ
35 底面支持ブラケット
37 背面ブラケット
<実施の形態2>
39 消火栓装置
41 本体部
41a 背面パネル
43 傾斜面部
<実施の形態3>
45 消火栓装置
47 消火器扉
49 消火器載置部
51 端子箱前面扉
<従来例>
61 消火栓装置
63 消火器
65 筺体
<監視員通路>
81 トンネル壁面
83 監視員通路
85 車道
Claims (8)
- ホースを収納するホース収納部と該ホース収納部の幅方向片側又は両側に設けられて消火器を収納する消火器収納部を有する本体部と、該本体部の前面に設けられた前面パネルとを備えた消火栓装置であって、
前記本体部は、背面が前方に向かって徐々に又は急激に凹陥して、下部の奥行きが上部の奥行きよりも短くなっており、
該消火器収納部は、前記本体部における奥行きの長い空間に形成されていることを特徴とする消火栓装置。 - 消火器を立てた状態で載置して前記消火器収納部に配置するための消火器載置台を備えたことを特徴とする請求項1記載の消火栓装置。
- 前記消火器収納部の前面側を開閉可能に覆う消火器扉を有し、該消火器扉は一辺が回動可能に前記本体部に取り付けられた回動式であり、内面側に前記消火器を載置する消火器載置部を有することを特徴とする請求項1記載の消火栓装置。
- 前記消火器扉は観音開き式扉であることを特徴とする請求項3記載の消火栓装置。
- 前記消火器収納部の下方の空間に端子箱を収納する端子箱収納部を設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の消火栓装置。
- 消火器収納部を有する本体部と、該本体部の前面に設けられた前面パネルとを備えた消火器箱であって、
前記本体部は、背面が前方に向かって徐々に又は急激に凹陥しており、下部の奥行きが上部の奥行きよりも短くなっており、
該消火器収納部は、前記本体部における奥行きの長い空間に形成されていることを特徴とする消火器箱。 - 消火器を載置する消火器載置台を有し、前記消火器は前記消火器載置台に立てた状態で載置されることを特徴とする請求項6記載の消火器箱。
- 前記消火器収納部の前面側を開閉可能に覆う消火器扉を有し、該消火器扉は一辺が回動可能に前記本体部に取り付けられた回動式であり、内面側に前記消火器を載置する消火器載置部を有することを特徴とする請求項6記載の消火器箱。
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