JP2019076293A - 消火栓装置、消火器箱およびトンネル消火栓システム - Google Patents

消火栓装置、消火器箱およびトンネル消火栓システム Download PDF

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Abstract

【課題】 監視員通路から操作できるようにしつつ、監視員通路を使って避難している人の避難に支障を来すことのない消火栓装置を得ることを目的とする。【解決手段】 本発明は、トンネル内の車道85の路肩に構築された監視員通路83に設けられた設置用空間87内に設置される箱形の筐体7からなる消火栓装置1であって、筐体7は、監視員通路の路面として供用できる天板部9を有し、天板部9は、当該消火栓装置1を操作するための開口部33、37と、該開口部33、37を開閉可能に覆う扉体35、39とを備え、天板部9の外周部であって、開口部33、37の奥行きに対向する位置に落下防止手段41を備えることを特徴とするものである。【選択図】 図1

Description

本発明は、トンネルに設置される消火栓装置、消火器箱およびトンネル消火栓システムに関するものである。
トンネル等に設置される消火栓装置は、例えば特許文献1に開示されたように、消火栓本体を「トンネル壁面に形成された箱抜き部分」に設置していた。
しかしながら、最近の大口径のトンネルはシールド工法によって構築されることが多く、この場合、トンネルの壁面がトンネルの掘削と同時に鋼製のセグメントで構築されるため、特許文献1に開示されているような箱抜きをすることができない。
そのため、消火栓装置の本体の設置場所として、トンネル壁面ではなく、監視員通路内に埋め込み、かつ車道側からだけでなく、監視員通路の路面上からでも操作可能な消火栓装置がユーザーから要望されている。このようなユーザーの要望に基づいたものとして特許文献2に開示されたトンネル内消火栓設備がある。
特開2015−044039号公報 特開2017−127419号公報
しかしながら、消火栓装置の天板部に設けられた操作扉を開放してホースの取り出し等の操作を可能にすると、火災時に監視員通路上を歩いて避難している人が天板部上を歩行する際に天板部の開放されたところから消火栓装置内部に落ちる(足を踏み入れる)ことが考えられる。また、消火栓装置の天板部の操作扉が開放状態で起立していると、天板部を歩いている人が操作扉にぶつかったり、躓いたりすることが考えられる。
なお、トンネル内に設置される消火用の機器を収納するものとして消火器を収納する消火器箱があるが、消火器箱についても上述の消火栓装置と同様の課題が存在する。
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、監視員通路から操作できるようにしつつ、監視員通路を使って避難している人の避難に支障を来すことのない消火栓装置、消火器箱およびそれらを用いるトンネル消火栓システムを得ることを目的とする。
本発明は、トンネル内の車道の路肩に構築された監視員通路に設けられた設置用空間内に設置される箱形の筐体からなる消火栓装置であって、筐体は、監視員通路の路面として供用できる天板部を有し、天板部は、当該消火栓装置を操作するための開口部と、該開口部を開閉可能に覆う扉体とを備え、天板部の外周部であって、開口部の奥行きに対向する位置に落下防止手段を取り付ける落下防止手段取付部を有することを特徴とするものである。
また、本発明は、トンネル内の車道の路肩に構築された監視員通路を備え、該監視員通路は、路面から前壁に至る部分に設置用空間が設けられ、監視員通路の路面上には手摺りが設けられるトンネル消火栓システムであって、監視員通路には、設置用空間上に位置する落下防止手段が設けられることを特徴とするものである。
また、本発明は、トンネル内の車道の路肩に構築された監視員通路に設けられた設置用空間内に設置される箱形の筐体からなる消火器箱であって、筐体は、監視員通路の路面として供用できる天板部を有し、天板部は、当該消火器箱を操作するための開口部と、該開口部を開閉可能に覆う扉体とを備え、天板部の外周部であって、開口部の奥行きに対向する位置に落下防止手段を取り付ける落下防止手段取付部を有することを特徴とするものである。
本発明は、天板部の外周部であって、開口部の奥行きに対向する位置に落下防止手段を備えたので、消火栓装置の操作中に監視員通路を歩行した人が開口部に足を入れてしまうことを防ぐことができ、監視員通路を使って避難している人の避難に支障を来すことのない。
本発明に係る実施の形態1の消火栓装置をトンネルに設置した状態を示す全体図である。 本発明に係る実施の形態1の消火栓装置の内部構造を説明する正面図である。 本発明に係る実施の形態1の消火栓装置の操作時の状態を説明する背面斜視図である。 本発明に係る実施の形態2の消火栓装置をトンネルに設置した状態(拡大)を示す正面斜視図である。 本発明に係る実施の形態2の消火栓装置の操作時の状態を説明する斜視図である。 本発明にかかる実施の形態1の消火栓を設置するトンネルの要部を示す斜視図である。
[実施の形態1]
本実施の形態に係る消火栓装置1は、トンネル内の車道の路肩に構築された監視員通路に設けられた設置用空間内に設置されるものであり、トンネルに消火栓装置1が設置されてトンネル消火栓システム100が構成される。
まず、消火栓装置1が設置される監視員通路83の設置用空間87について図6に基づいて説明する。
図6は、トンネルの路肩の監視員通路83の一部を示したものであり、図中、81はトンネル壁面、83は監視員通路、85は車道である。
監視員通路83の路面は、車道幅方向に車道85側が低くなるような傾斜面となっている。この傾斜面の勾配は、排水勾配と呼ばれ、傾斜角度は2.0%程度である。なお、2.0%の傾斜とは、100cmで2.0cmの高低差が生ずるような傾斜をいう。また、監視員通路83の路上の車道85寄りに手摺り93が設けられ、監視員通路83の路上を歩行する人(例えば、火災時に避難するために歩行する人)の歩行を補助する。
設置用空間87は、図6に示すように、監視員通路83の前壁89から監視員通路83の幅方向に切り欠くように設けられ、監視員通路83を車道幅方向に切断した断面では設置用空間87を形成する壁がL字形状になっている。このような設置用空間87が設けられることで、監視員通路83の路面には開口部が形成される。そして、該開口部の開口縁部91は、後述する消火栓装置1の天板部9の周縁部が載置される3辺の部分が一段低くなった段部になっている。
上記のような設置用空間87に設置される本実施の形態の消火栓装置1を図1〜図3に基づいて説明する。
消火栓装置1は、ホース3を収納するホース収納部5を内蔵する箱形の筐体7を備え、筐体7は、天板部9と天板部9の下方の本体部11とを有し、天板部9は本体部11よりも外方に張出す張出し部13を有している。
以下、消火栓装置1を構成する各部について詳細に説明する。
<筐体>
本実施の形態における筐体7は、上述のように本体部11と天板部9を有し、全体形状は、図3に示すように、略直方体形状をしている。
《本体部》
本体部11の内部構造は、図2に示すように、内巻きに巻き回されたホース3を収納するホース収納部5および消火器15を収納する消火器収納部17が設けられている。
ホース収納部5には、ホース3が縦方向に内巻きされて収納されている。また、ホース収納部5は、筐体7内における後方側に配置されている。なお、ホース収納部5に収納されるホース3は内巻きだけに限らず、例えば、リールにホースを巻き付けて収納するリール式でも良い。
また、ホース収納部5の前面側の近傍で、かつ上部側には、ホース3の先端に設けられた消火ノズル19を所定の位置に保持するためのノズルホルダ21が設けられている。
さらに、ホース収納部5の前面側の近傍で、かつ高さ方向で中程よりも上方側には、消火栓弁を操作するための操作レバー23が設けられている。
操作レバー23及びノズルホルダ21を設ける位置は、後述する筐体7の前面扉27及び上面扉35の両方から操作者が操作等できる位置に設けられている。
また、ノズルホルダ21による消火ノズル19の保持方法についても、筐体7の前面側及び上面側のいずれからでも容易に取り外し可能な保持方法にしている。
本体部11におけるホース収納部5の前面には図示しない前面開口部が設けられ、該前面開口部には下降式の前面扉27が設けられている。
また、本体部11における消火器収納部17の前面には図示しない消火器箱前面開口部が設けられ、該消火器箱前面開口部には横開き式の消火器箱前面扉31が設けられている。
前面扉27を開扉することで、操作レバー23の操作が可能で、かつノズルホルダ21に保持されている消火ノズル19を取り外してホース3を引き出すことが可能になっている。
また、消火器箱前面扉31を開扉することで、内部に載置されている消火器15を取り出すことが可能になっている。
前面扉27、消火器箱前面扉31については、その開放方式は特に限定されるものではなく、前面扉27を引戸式や回動式、あるいは消火器箱前面扉31を下降式や回動式にしてもよい。
《天板部》
天板部9は、本体部11と一体的に連結されており、本体部11から外方に張出す張出し部13を有している。張出し部13は、両側辺と後辺の3辺に設けられている。
張出し部13は、監視員通路83の開口縁部91の段部に載置され、この状態で監視員通路83の路面と天板部9が面一になる。なお、張出し部13は3辺でなくても良く、少なくとも両側辺の2辺にあれば良い。その場合、監視員通路83の開口縁部91の段部も両側辺の2辺にあれば足りる。
なお、前述したように監視員通路83に排水勾配が設けられている場合には、これに合わせて天板部9を本体部11に対して傾斜させて設置するようにするのが好ましい。例えば、前面側から背面側に向かって登り傾斜となるような角度を設けるようにする。
天板部9におけるホース収納部5の上方に相当する部位には、上面開口部33が形成され、上面開口部33には開閉可能な上面扉35が設けられている。
天板部9に上面開口部33及び上面扉35を設けたのは、消火栓装置1の天板部9側からホース3の引き出しや、操作レバー23の操作を可能にするためである。つまり、消火活動は、監視員通路83の路上からでも、車道からでも行うことができる。
上面扉35は、前側の辺部に設けられた図示しない回動軸を中心として例えば、前面側に向けて回動するようになっている。そして、上面扉35を開扉すると、図3に示すように、上面扉35は後方から前方に向けて回動して、直立から、直立よりも前方側に傾斜する範囲内(例えば、回動角度が90°から135°)で起立状態を維持する。なお、両扉には起立状態から自然に閉止しないようにロックして起立状態を保持する起立保持部材を設けるのが望ましい。起立保持部材としては、例えばストップ型の蝶番やステーを用いる。これにより起立角度を調整して起立状態を保持できる。
天板部9における消火器収納部17の上方に相当する部位には、消火器箱上面開口部37が形成され、消火器箱上面開口部37には開閉可能な消火器箱上面扉39が設けられている。
消火器箱上面開口部39は消火器15の上方に位置し、消火器1本分又は複数本分が通過可能な大きさを有している。消火器箱上面開口部39は、上面開口部33と比較して、奥行き(車道幅方向)は長く、車道走行方向の幅は短い矩形状となっている。
なお、上記の消火器収納部17は、2本の消火器15を立てた状態で奥行き方向に並べて収納するものであるが、消火器15を幅方向(車道走行方向)に2本並べて収納できるものであってもよい。この場合、これに合わせて消火器箱上面開口部39の位置、大きさ及び形状を設定すればよい。
消火器箱上面扉39も上面扉35と同様の構成になっている。
ここで、天板部9は、車道85寄りかつ車道幅方向における両端に、垂直方向に延びる第1の棒状体41(落下防止手段に相当)がそれぞれ設けられ、第1の棒状体41の先端から水平方向に延びる第2の棒状体43が設けられる。第1の棒状体41および第2の棒状体43により、天板部9上に手摺り45が構成される。
より詳細には、第1の棒状体41は、その基端部が、天板部9の外周側であって上面開口部33の奥行き方向に対向するように、即ち、上面開口部33の奥行き方向の縦辺33aに対向する位置に設けられる。より好ましくは、上面開口部33の奥行き方向の縦辺33aの奥側(トンネルの壁面81側)寄りに設けられると良い。
また、天板部9には、第1の棒状体41が設けられる落下防止手段取付部(図示なし)が設けられている。第1の棒状体41は落下防止手段取付部に取り付けられればその構成は何でも良く、例えば、嵌合、圧入、溶接等で取り付けられる。
なお、消火栓装置1が消火器収納部17を備え、消火器箱上面開口部37が上面開口部33より奥行きが長い場合には、天板部9の外周側であって消火器箱上面開口部37の奥行き方向の縦辺37aの奥側に合わせて第1の棒状体41を設けても良い。
また、第1の棒状体41は、天板部9における車道85寄りかつ車道幅方向における両端に設けられると説明したが、少なくとも上面開口部33の縦辺33aに対向する位置および消火器箱上面開口部37の縦辺37aに対向する位置に設けられていれば良く、両端の第1の棒状体41の間に、さらに第1の棒状体を設けても良い。また、第2の棒状体43は、天板部9の車道85寄りに天板部9の前面の辺と並行に設けられることが好ましい。
トンネル内で火災が発生すると煙が発生して足下の視認性が悪くなる場合が多く、その状況下で天板部9上を避難すると、上面開口部33や消火器箱上面開口部37が見えずに足を踏み入れてしまうことや、起立状態の上面扉35に足をぶつけたり躓いたりする可能性がある。そこで、第1の棒状体41および第2の棒状体43を設けることで、上面扉35や消火器箱上面扉39が開扉されていても、天板部9上を歩行している人が第1の棒状体41に進行を阻まれるので、上面開口部33や消火器箱上面開口部37に足を踏み入れてしまうことや上面扉35に足をぶつけてしまうことがなくなる。また、第1の棒状体41および第2の棒状体43は、手摺り45であるため、避難時の歩行を補助することができる。
なお、消火栓装置1が設置用空間87に設置されたときに、消火栓装置1の手摺り45と監視員通路83上の手摺り93とが奥行き方向で一致するようにすることで、監視員通路83、消火栓装置1の天板部9上を歩行しやすいトンネル消火栓システム100とすることができる。
上面扉35における閉止状態で下面、すなわち開放状態では背面側の面には、図3に示すように、内部機器に関する表示として、例えば、操作レバー23の上方の位置には「レバー」の文字が、また消火ノズル19の上方の位置には「ノズル」の文字が記載されている。
また、消火器箱上面扉39における閉止状態で下面、すなわち開放状態では背面側の面には、図3に示すように、内部機器に関する表示として、「消火器」の文字が記載されている。
このような表示がされることで、上面扉35や消火器箱上面扉39を開扉した際に、内部機器に関する情報を得ることができ、例えば上面扉35から腕を内部に入れて内部機器を操作、あるいは取り出す動作を円滑に行うことができる。
なお、トンネル壁面81に「消火栓装置」という文字や操作方法等の表示をしても良い。そうすることで、車道85上からも監視員通路83上からも該表示を確認することができる。
次に、上記のように構成された本実施の形態の消火栓装置1の設置方法及び設置状態について図1に基づいて説明する。
消火栓装置1は、監視員通路83の開口縁部91に天板部9の張出し部13を載置して設置される。設置状態では、図8に示すように、天板部9が監視員通路83の路面と面一になって、監視員通路83の路面の一部として供用される。
また、トンネルの手摺り93と消火栓装置1の手摺り45とが奥行き方向で同じ位置に設けられ、手摺り93と手摺り45が一体的に設けられる。
上記のように設置された消火栓装置1においては、天板部9が監視員通路83の路面の一部となり通行することができ、かつホース3の引き出し、操作レバー23の操作、及び消火器15の取り出しを前面側及び上面側からの両方から行うことができる。
また、天板部9上を歩行する際には、手摺り45があるので歩行しやすく、火災時に消火栓装置1を操作している際には、上面開口部33および消火器箱上面開口部37に足を踏み入れることもなく、避難に支障を来すことがなくなる。
[実施の形態2]
図4および5を参照して、実施の形態2の消火栓装置2について説明する。なお、実施の形態2では、上述の実施の形態1の消火栓装置1との相違点について主に説明するものとし、実施の形態1に対応している構成については同じ符号をつけて説明を省略する。
<筐体>
筐体7の形状は、高さよりも奥行きの大きい扁平な直方体形状をしている。筐体7は、天板部60と天板部60の下方の本体部11とを有し、天板部60は本体部11よりも外方に張出す張出し部13を有している。張出し部13は、本体部11の両側部及び後辺部(奥側の辺部)から張り出している。
《本体部》
本体部はホース収納部5および消火器収納部17を備えている。
ホース収納部5は、ホース3を内巻きにした状態で横向き(巻いた状態でホース3により形成される筒体を縦にした向き)にして収納されている。このため、ホース収納部5は、高さよりも奥行きの大きい扁平な矩形状になっている。
消火器収納部17は、複数(本例では2本)の消火器15を横に寝かせた状態で収納できるようになっている。本実施の形態では、図5に示すように、後述する消火器収納部17の下方に2本の消火器15を本体部11の幅方向に向けて寝かせて収納している。
《天板部》
天板部60は、奥行き方向に2分割され、手前側天板部60aがさらにホース収納部5側の上面扉63と、消火器収納部17側の消火器箱上面扉67に分割されている。上面扉63はホース収納部5が設けられる上面開口部61に軸支され、消火器箱上面扉67は消火器収納部17が設けられる消火器箱上面開口部65に軸支される。
そして、上面扉63および消火器箱上面扉67には、常時開放方向に付勢するガススプリングと、上面扉63および消火器箱上面扉67を起立状態で保持する起立保持手段とが設けられている。それにより、上面扉63および消火器箱上面扉67は開扉するために回動させると、図5に示すように略垂直の起立状態となる。
さらに、上面扉63の内面(起立状態での前面)には、ホース3の先端に設けられた消火ノズル19を保持するノズルホルダ21が設けられている。
ここで、天板部60は、車道幅方向における両端にある張出し部13上に、垂直方向に延びる第1の棒状体71(落下防止手段に相当)がそれぞれ設けられ、第1の棒状体71の先端から水平方向に延びる第2の棒状体73が設けられる。第1の棒状体71および第2の棒状体73により、天板部60上に手摺り75が構成される。
より詳細には、第1の棒状体71は、その基端部が、天板部60の外周側の張出し部13上であって上面開口部61および消火器箱上面開口部65の奥行き方向に対向するように、即ち、上面開口部61および消火器箱上面開口部65の奥行き方向の縦辺61a、65aに対向する位置に設けられる。より好ましくは、縦辺61a、65aの奥側(トンネル壁面81側)寄り、即ち、手前側天板部60aの奥側であって、上面扉63および消火器箱上面扉67の起立位置に対向する位置に設けられると良い。また、実施の形態1と同様に、天板部9の第1の棒状体71が設けられる位置に、落下防止手段取付部が備えられている。
これにより、天板部60上を歩行する際には、手摺り75があるので歩行しやすく、火災時に消火栓装置2を操作している際には、上面開口部61および消火器箱上面開口部65に足を踏み入れることもなく、避難に支障を来すことがなくなる。
なお、本実施の形態2における手摺り75は監視員通路83上の手摺り93と比べて、奥行き方向奥側に位置する。そこで、第2の棒状体73は、両端から手前側に延びるコ字状に形成し、手摺り75と手摺り93とを接続しても良い。
また、実施の形態1、2において、消火器収納部17とホース収納部5を有する例を示したが、本発明の消火栓装置1、2は消火器収納部17とホース収納部5の両方を有することは必須ではなく、消火器収納部17のないものを排除するものではない。
また、上記の実施の形態1、2は、筐体7内にホースを内蔵する消火栓装置1、2について説明したが、本発明の特徴部分は消火器を収納する消火器箱についても適用でき、この場合上記の実施の形態1、2で説明した消火器収納部17が設けられた部分(図1、4における図中左側の部分)のみを消火栓装置1、2から切り離して消火器箱として構成すればよい。
また、実施の形態1、2では、落下防止手段取付部が天板部9上に設けられ、落下防止手段が天板部9に構築されるものとして説明したが、監視員通路83上に落下防止手段取付部が設けられ、設置用空間87上に位置するように落下防止手段(手摺り)が設けられても良い。つまり、その場合は、落下防止手段(手摺り)は消火栓装置1上を通るように設けられる。
以上、本発明の実施の形態1及び2によれば、本発明は、以下の構成を備えたものである。
(1)本発明は、トンネル内の車道の路肩に構築された監視員通路に設けられた設置用空間内に設置される箱形の筐体からなる消火栓装置であって、筐体は、監視員通路の路面として供用できる天板部を有し、天板部は、当該消火栓装置を操作するための開口部と、該開口部を開閉可能に覆う扉体とを備え、天板部の外周部であって、開口部の奥行きに対向する位置に落下防止手段を取り付ける落下防止手段取付部を有することを特徴とするものである。
(2)また、本発明は(1)において、落下防止手段取付部には落下防止手段が設けられ、落下防止手段は、開口部の奥行き方向奥側に対向する位置に設けられることを特徴とするものである。
(3)また、本発明は(1)において、落下防止手段取付部には落下防止手段が設けられ、扉体は、開口部に軸支されて回動して開放され、天板部に対して所定の角度をもって起立するものであって、落下防止手段は、扉体の起立位置に対向する位置に設けられることを特徴とするものである。
(4)また、本発明は(1)乃至(3)において、落下防止手段は、天板部から垂直方向に延びる第1の棒状体であり、該第1の棒状体の先端には水平方向に延びる第2の棒状体が設けられることを特徴とするものである。
(5)本発明は、トンネル内の車道の路肩に構築された監視員通路を備え、該監視員通路は、路面から前壁に至る部分に設置用空間が設けられ、設置用空間を除く監視員通路の路面上には手摺りが設けられるトンネル消火栓システムであって、設置用空間は、(1)〜(4)のいずれかに記載の消火栓装置が設けられることを特徴とするものである。
(6)本発明は、トンネル内の車道の路肩に構築された監視員通路を備え、該監視員通路は、路面から前壁に至る部分に設置用空間が設けられ、監視員通路の路面上には手摺りが設けられるトンネル消火栓システムであって、監視員通路には、設置用空間上に位置する落下防止手段が設けられることを特徴とするものである。
(7)本発明は、トンネル内の車道の路肩に構築された監視員通路に設けられた設置用空間内に設置される箱形の筐体からなる消火器箱であって、筐体は、監視員通路の路面として供用できる天板部を有し、天板部は、当該消火器箱を操作するための開口部と、該開口部を開閉可能に覆う扉体とを備え、天板部の外周部であって、開口部の奥行きに対向する位置に落下防止手段を取り付ける落下防止手段取付部を有することを特徴とするものである。
<実施の形態1>
1 消火栓装置
3 ホース
5 ホース収納部
7 筐体
9 天板部
11 本体部
13 張出し部
15 消火器
17 消火器収納部
19 消火ノズル
21 ノズルホルダ
23 操作レバー
27 前面扉
31 消火器箱前面扉
33 上面開口部
33a 縦辺
35 上面扉
37 消火器箱上面開口部
37a 縦辺
39 消火器箱上面扉
41 第1の棒状体(実施の形態1)
43 第2の棒状体(実施の形態1)
45 手摺り(実施の形態1)
<実施の形態2>
60 天板部
60a 手前側天板部
61 上面開口部
61a 縦辺
63 上面扉
65 消火器箱上面開口部
65a 縦辺
67 消火器箱上面扉
71 第1の棒状体(実施の形態2)
73 第2の棒状体(実施の形態2)
75 手摺り(実施の形態2)
<トンネル>
81 トンネル壁面
83 監視員通路
85 車道
87 設置用空間
89 前壁
91 開口縁部
93 手摺り
100 トンネル消火栓システム

Claims (7)

  1. トンネル内の車道の路肩に構築された監視員通路に設けられた設置用空間内に設置される箱形の筐体からなる消火栓装置であって、
    前記筐体は、監視員通路の路面として供用できる天板部を有し、
    前記天板部は、当該消火栓装置を操作するための開口部と、該開口部を開閉可能に覆う扉体とを備え、
    前記天板部の外周部であって、前記開口部の奥行きに対向する位置に落下防止手段を取り付ける落下防止手段取付部を有することを特徴とする消火栓装置。
  2. 前記落下防止手段取付部には落下防止手段が設けられ、
    前記落下防止手段は、前記開口部の奥行き方向奥側に対向する位置に設けられることを特徴とする請求項1記載の消火栓装置。
  3. 前記落下防止手段取付部には落下防止手段が設けられ、
    前記扉体は、前記開口部に軸支されて回動して開放され、前記天板部に対して所定の角度をもって起立するものであって、
    前記落下防止手段は、前記扉体の起立位置に対向する位置に設けられることを特徴とする請求項1記載の消火栓装置。
  4. 前記落下防止手段は、前記天板部から垂直方向に延びる第1の棒状体であり、
    該第1の棒状体の先端には水平方向に延びる第2の棒状体が設けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の消火栓装置。
  5. トンネル内の車道の路肩に構築された監視員通路を備え、該監視員通路は、路面から前壁に至る部分に設置用空間が設けられ、前記設置用空間を除く前記監視員通路の路面上には手摺りが設けられるトンネル消火栓システムであって、
    前記設置用空間は、請求項1乃至4のいずれかに記載の消火栓装置が設けられることを特徴とするトンネル消火栓システム。
  6. トンネル内の車道の路肩に構築された監視員通路を備え、該監視員通路は、路面から前壁に至る部分に設置用空間が設けられ、前記監視員通路の路面上には手摺りが設けられるトンネル消火栓システムであって、
    前記監視員通路には、前記設置用空間上に位置する落下防止手段が設けられることを特徴とするトンネル消火栓システム。
  7. トンネル内の車道の路肩に構築された監視員通路に設けられた設置用空間内に設置される箱形の筐体からなる消火器箱であって、
    前記筐体は、監視員通路の路面として供用できる天板部を有し、
    前記天板部は、当該消火器箱を操作するための開口部と、該開口部を開閉可能に覆う扉体とを備え、
    前記天板部の外周部であって、前記開口部の奥行きに対向する位置に落下防止手段を取り付ける落下防止手段取付部を有することを特徴とする消火器箱。
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