JP7462477B2 - 消火栓装置及び消火器箱 - Google Patents
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Description
この発明の消火栓装置1は、図1乃至5に示したように、消火用ホース(図示省略)と共に消火器3が内部に収納される箱状の本体2を有する。本体2には、その内部に、消火用ホースが収納されるホース収納部(図示省略)と、消火器3が収納される消火器収納部2a等が設けられている。また、本体2には、その前面(トンネルへの設置状態で車道に面する側)に、ホース収納部の前方に設けられる開口(図示省略)を開閉するホース扉2bと、消火器収納部2aの前方に設けられる開口2cを開閉する消火器扉2d等が設けられている。
そして、消火栓装置1は、消火器扉2dに、消火器3を支持する支持部として機能すると共に、消火器扉2dが閉じられている際には、消火器収納部2a内の所定位置に収納されている状態を維持する一方、消火器扉2dが開いた際には、消火器3を下方に移動させるものとして機能する下降機構部4が設けられている。
ここで、消火器扉2dが閉じられている際の消火器3の収納位置(消火器収納部2a内で下降機構部4が消火器3を支持している位置)は、本体2内部の上部寄りの位置としており、本体2内部の底部上に載置して消火器3を収納する場合と比べて高い位置としている(図2参照)。下降機構部4は、消火器扉2dを開けた際に、そのような高い位置に収納されている消火器3を下方に移動させることができるものである。
下降機構部4は、図5に全体の詳細を示したように、消火器3が載置される載置部4aと、載置部4aを吊持する吊持部の一例であるダンパ4bを有しており、消火器扉2dを開けた際に、消火器3と載置部4aの自重によって、ダンパ4bを下方に伸長させつつ、載置部4aと共に消火器3を下方に移動させる。
載置部4aは、図示の例の場合、消火器3を2つ、横に並べて載置することができる大きさを有する、平板状の台板をなすものとして設けられている。なお、この載置部4aには、その下面に幅方向に延びる向きで固定されて設けられるフレーム状の支持体4aaが設けられている。
下降機構部4は、載置部4aに固定のものとして、載置部4aの前端縁から両側端縁にコ字状に連続して設けられる帯板4abと、その両側端縁にそれぞれ設けられる側板4acをさらに有している。これら帯板4abや側板4acは、載置部4aに載置される消火器3が前方や側方に動いたり、倒れたりするのを防ぐものとして機能する。
ダンパ4bは、消火器扉2dの裏面に沿って上下方向に延びる向きで、載置部4aの左右両側にそれぞれ設けられており、それぞれの、シリンダ部4baの上端部が消火器扉2d側に接続されると共に、シリンダ部4baに対して伸縮するピストン部4bbの下端部が載置部4a側に接続されて、載置部4aを消火器扉2dの裏面に沿って上下方向に移動可能に吊持している。
下降機構部4は、載置部4aの上下方向の移動をガイドするガイド部4cをさらに有する。ガイド部4cは、載置部4aの左右両側にそれぞれ設けられており、消火器扉2dの裏面に沿って上下方向の延びる向きで固定されて設けられる固定レール4caと、固定レール4caに沿って移動可能に設けられると共に、載置部4aの側板4acに固定されて設けられる移動レール4cbをそれぞれ有する。
ダンパ4bは、具体的には、シリンダ部4baの上端部が消火器扉2dに固定される前記のガイドレール4caにそれぞれ接続されており、ピストン部4bbの下端部が載置部4aに固定される前記の支持体4aaの両端にそれぞれ接続されている。
下降機構部4は、図示の例の場合、消火器3を下方に移動させる際に、消火器3が載置される載置部4aが本体2の底部2eよりも下方に位置するまで移動するように設けられており、消火器3を下部側が本体2の底部2eよりも下方に位置するまで移動させるように設けられている。これにより、後記でも説明するが、本体2をトンネルTの内壁Wの壁面上に壁掛け式に設置する場合でも(図6参照)、監査路R2の路面近くの低い位置まで消火器3を下降させることができ、消火器3を容易に取り出すことができる。
消火器扉2dは、縦軸回りの横開きの扉として設けられており、開いた際に、前記の通り、裏面側に設けられる下降機構部4に消火器3を下方に移動させる動作をさせるものとして機能する。
本体2の内部には、消火器扉2dが閉じている際に、消火器3が消火器収納部2a内の所定位置に位置して収納されている収納状態に保持するための手段として、下降機構部4の動作を停止させて消火器3が収納状態にあるときの状態に保持する停止手段が設けられる。
本体2の内部には、消火器収納部2aの下方に、背面側から前面側に傾斜する傾斜面を形成する傾斜部4eが設けられている。図示の例の場合、前記の停止部4dは、その傾斜部4eの上端部をなすものとして設けられている(図2参照)。
本体2には、背面側下部に内側に傾斜する傾斜部2fが設けられており、その内部には、奥行寸法が小さくなる狭小部2gが設けられている。なお、本体2の内部に設けられる前記の傾斜部4eは、狭小部2g内に設けられている。図示の例の場合、これら傾斜部2f、4eは、同じ位置(傾斜部4e側はストッパ4dの位置)から傾斜が開始されるものとしている。本体2内部の消火器収納部2aは、これら傾斜部2f、4eよりも上方に設けられている(図2参照)。
本体2に傾斜部2fが設けられていることにより、後記で説明するように、例えば、消火栓装置1をトンネルTに設置する際に、本体2を内壁Wの壁面により近づけて設置することができる(図6参照)。
本体2内部において、消火器収納部2aは、狭小部2g(傾斜部2f)よりも上方に設けられている。それにより、図示の例のように、消火器収納部2aが設けられる部分における、本体2内部の奥行寸法を消火器3の外径を僅かに上回る程度にまで小さくして、本体2を薄型化することができるものとしつつも、本体2に狭小部2g(傾斜部2f)が設けられるものとすることができ、前記の通り、例えば、消火栓装置1をトンネルTに設置する際に、本体2を内壁Wの壁面により近づけて設置することができるものとすることができる(図6参照)。
消火栓装置1は、図6に示したように、例えば、トンネルTの内壁Wの壁面に壁掛け式に設置されるものとすることができる。
この発明の消火栓装置1においては、例えば、以下のように構成を変更することができる。
下降機構部4の載置部4aを吊持する吊持部としては、前記のダンパ4bに代えて、ダンパ4bと同様、消火器3と共に載置部4aを懸架しつつ、それらの下降速度を制御することが可能なトルクリールを用いてもよい。その場合、トルクリールをラチェット機構付きのものとして、載置部4aを任意の高さ位置で停止することができるようにしてもよい。
下降機構部4の動作を停止させて消火器3が収納状態にあるときの状態に維持する停止手段としては、本体2の内部に前記の停止部4d(傾斜部4eの上端部)を設けるのに代えて或いは加えて、載置部4aの高さ位置を消火器3が収納状態にあるときの位置に保持する保持部材を消火器扉2d側に設けるようにしてもよい。その場合、保持部材による保持状態が消火器扉2dが開く動作に連動して解除されるものとすることができ、具体的には、例えば、消火器扉4の操作ハンドル4h(図1参照)によるラッチ解除動作に連動して保持部材による保持状態が解除されるものとすることができる。
ガイド部4cにおいて、固定レール4caに対する移動機構としては、側板4acに固定された玉軸受が固定レール4caに沿って移動するものとしてもよい。
下降機構部4の下降動作の後に、消火器3が載置される載置部4aを前方に回転させて傾かせる傾動機構部を設けるようにしてもよい。
2c:開口 2d:消火器扉 2e:底部 2f:傾斜部 2g:狭小部
2h:ハンドル 3:消火器 4:下降機構部 4a:載置部
4aa:支持体 4ab:帯板 4ac:側板 4b:ダンパ
4ba:シリンダ部 4bb:ピストン部 4c:ガイド部
4ca:固定レール 4cb:移動レール 4d:停止部 4e:傾斜部
T:トンネル W:内壁 R1:車道 R2:監査路
Claims (7)
- 消火用ホースと共に消火器が内部に収納される箱状の本体と、前記本体の前記消火器が収納される部分の前方に設けられる開口を開閉する消火器扉を備える消火栓装置であって、
前記消火器扉を、縦軸回りの横開きの扉として設けると共に、
前記消火器扉を開けた際に、前記消火器を自重によって下方に移動させる下降機構部を前記消火器扉に設けたことを特徴とする消火栓装置。 - 消火器が内部に収納される箱状の本体と、前記本体の前記消火器が収納される部分の前方に設けられる開口を開閉する消火器扉を備える消火器箱であって、
前記消火器扉を、縦軸回りの横開きの扉として設けると共に、
前記消火器扉を開けた際に、前記消火器を自重によって下方に移動させる下降機構部を前記消火器扉に設けたことを特徴とする消火器箱。 - 前記下降機構部は、前記消火器扉の裏面側に設けられる、前記消火器が載置される載置部と、前記載置部を吊持する吊持部を有しており、前記吊持部が下方に伸長することにより前記載置部に載置される前記消火器を下方に移動させることを特徴とする、請求項1に記載の消火栓装置又は請求項2に記載の消火器箱。
- 前記下降機構部の下降動作の後に、前記載置部を前方に回転させて傾かせる傾動機構部をさらに設けたことを特徴とする、請求項3に記載の消火栓装置又は請求項3に記載の消火器箱。
- 前記本体の内部には、前記下降機構部の前記載置部が当接して、前記載置部を前記消火器が前記本体の内部に収納される際の高さ位置に保持する停止部が設けられており、前記停止部は、前記本体の内部に背面側から前面側に傾斜して設けられる傾斜部の上端部をなすものとして設けられることを特徴とする、請求項3又は4に記載の消火栓装置又は請求項3又は4に記載の消火器箱。
- 前記本体は、壁面に壁掛け式に設置されるものであり、前記下降機構部は、前記消火器を下方に移動させる際に、前記載置部が前記本体の底部よりも下方に位置するまで移動することを特徴とする、請求項3、4、5のいずれか1項に記載の消火栓装置又は請求項3、4、5のいずれか1項に記載の消火器箱。
- 前記本体は、背面に内側に傾斜する傾斜部を有しており、前記消火器は、前記傾斜部よりも上方に収納されることを特徴とする、請求項1、3、4、5、6のいずれか1項に記載の消火栓装置又は請求項2、3、4、5、6のいずれか1項に記載の消火器箱。
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