JP2019010914A - 歩行型作業機 - Google Patents

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Abstract

【課題】走行用推進軸の自由回動状態における走行機体の手押し操作を軽快に行い易くする。【解決手段】入力ギヤ40に伝動用係止部40bを備え、伝動用係止部40bに対して係脱可能な被係止部43aを備えたシフトギヤ部材43を備え、スライド係合部が外周側に形成されたボス部材32が、走行用推進軸3Rに相対回転自在に外嵌装着され、ボス部材32よりも入力ギヤ40から離れた位置の走行用推進軸3Rに、シフトギヤ部材43の内周側スライド係合部43bと係合可能なスライド係合軸部33が形成され、シフトギヤ部材43が、デフロック位置a1と、デフ作動位置a2と、シフトギヤ部材43の被係止部43aが伝動用係止部40bとの係合を解除され、かつ内周側スライド係合部43bがスライド係合部32aから外れた位置でスライド係合軸部33に係合する自由回動位置a3と、にわたって位置変更可能に構成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、駆動源側から入力された動力を、デフ装置(差動装置)を介して、左右の走行用推進軸に分岐伝動する伝動装置を備えた歩行型作業機に関する。
この種の歩行型作業機では、走行用推進軸に対して、デフ装置から動力伝達を行うように構成されている。そして、デフ装置をデフロック状態とロック解除状態とに切換操作して、作業中の直進性と走行中の操作性を確保し易くしている(特許文献1参照)。
特開2009−35385号公報(段落番号「0022」乃至「0024」、及び「図2」、「図4」参照。)
この種の歩行型作業機においては、デフ装置は、走行用推進軸に対する動力伝達系のうちで、最下流側に設けられている。したがって、例えばエンジン停止状態で走行機体を手押ししようとした場合、デフ装置に連係する動力伝達系の多くの伝動ギヤ等における比較的大きな操作抵抗が作用して、押し動かそうとする走行機体が重くなる傾向がある。つまり、動力伝達系の上流側で、主クラッチを切る、もしくは主変速装置を中立位置にする、などの変速操作ができたとしても、デフ装置の上流側に存在する動力伝達系では、多数のギヤ伝動機構が用いられており、そのギヤ伝動機構におけるギヤ同士の噛み合い部分における抵抗等が作用するためである。
また、デフ装置に対するデフロック解除操作と、主クラッチ、もしくは主変速装置に対する、切りもしくは中立位置への切り換え操作が必要で、迅速な操作を行い難い点で改善の余地がある。
本発明は、デフ装置における伝動操作構造を工夫して、簡単な構造により、デフ装置におけるデフロック状態、及びデフ作動状態と、走行用推進軸の自由回動状態とを現出できて、その自由回動状態における走行機体の手押し操作を軽快に行い易くしようとするものである。
本発明における歩行型作業機は、同一軸心上に配置された左右一対の走行用推進軸に対して駆動力を伝達可能なデフ装置が備えられ、前記デフ装置が、駆動源からの動力が伝達される入力ギヤと、その入力ギヤに備えたデフピニオンと、前記デフピニオンに対して常時噛合するように前記走行用推進軸上に配設された左右一対のデフサイドギヤと、を備え、前記デフサイドギヤのうちの一方が前記走行用推進軸のうちの一方と一体回動可能に装着され、前記デフサイドギヤのうちの他方が前記走行用推進軸のうちの他方に対して動力伝達可能に装着され、前記入力ギヤに、前記デフピニオンとは別に、伝動下手側へ動力伝達可能な伝動用係止部が備えられ、前記伝動用係止部に対して係脱可能な被係止部を備えたシフトギヤ部材が、前記他方のデフサイドギヤよりも前記入力ギヤから離れた位置で前記他方の走行用推進軸に支持され、前記他方の走行用推進軸もしくは前記一方の走行用推進軸にボス部材が相対回転自在に外嵌装着され、前記ボス部材の外周部に、前記他方のデフサイドギヤ及び前記シフトギヤ部材が相対回転を阻止された状態、かつ軸線方向での相対移動を許容された状態で係合可能なスライド係合部が形成され、前記他方のデフサイドギヤ及び前記シフトギヤ部材の内周部に、前記スライド係合部と係合可能な内周側スライド係合部が形成され、前記他方の走行用推進軸に、前記ボス部材よりも前記入力ギヤから離れた位置で前記シフトギヤ部材の前記内周側スライド係合部と係合可能なスライド係合軸部が形成され、前記シフトギヤ部材は、前記被係止部が前記伝動用係止部と係合し、かつ前記内周側スライド係合部が前記スライド係合部と前記スライド係合軸部とに亘って係合するデフロック位置と、前記被係止部が前記伝動用係止部との係合を解除され、かつ前記内周側スライド係合部が前記スライド係合部と前記スライド係合軸部とに亘って係合するデフ作動位置と、前記被係止部が前記伝動用係止部との係合を解除され、かつ前記内周側スライド係合部が前記スライド係合部から外れた位置で前記スライド係合軸部に係合する自由回動位置と、にわたって前記他方の走行用推進軸の軸線方向で位置変更可能に構成されている、という特徴構成を有している。
本発明によれば、走行用推進軸の軸線方向に沿ってシフトギヤ部材の操作位置を、デフロック位置と、デフ作動位置と、自由回動位置と、の三位置のいずれかが選択されるように変更する、という簡便な操作で、デフ装置による伝動状態をデフロック状態と、デフ作動状態と、自由回動状態と、の三状態に変更することができる。
そして、自由回動状態では、デフ装置と走行用推進軸との間での動力伝達がなく、かつ、デフ装置よりも上流側における動力伝達系のギヤ伝動機構と、走行用推進軸との間における連動関係も絶たれている。
したがって、歩行型作業機を手押し操作する際に、デフ装置よりも上流側における動力伝達系のギヤ伝動機構は連動せず、ギヤ伝動機構のギヤ同士の摩擦抵抗が及ぶこともなく、軽快な手押し操作が可能となる。
上記構成において、前記ボス部材は前記入力ギヤと隣り合う位置に配設され、前記他方のデフサイドギヤは前記デフピニオンと前記ボス部材の外周側とに亘って設けられていると好適である。
本構成によれば、ボス部材を入力ギヤと隣り合う位置に配設して、そのボス部材を他方のデフサイドギヤの取り付け手段として用いている。これにより、ボス部材を動力伝達経路の変更手段のみならず、デフサイドギヤの取り付け手段としても活用し、構造の簡素化及びコンパクト化を図っている。
上記構成において、駆動源からの動力を前記入力ギヤに伝達する伝動シャフトが備えられ、前記伝動シャフトに備えた伝動ギヤと噛合する前記入力ギヤがハイポイドギヤであると好適である。
本構成によれば、入力ギヤをハイポイドギヤとすることで、伝動構造をより一層コンパクト化し易いものである。そして、このようにコンパクト化が可能であるが逆転不能なハイポイドギヤを用いた場合にも、入力ギヤを逆転させる必要のない本発明のものでは、支障なく歩行型作業機を手押し操作することができる。
上記構成において、前記シフトギヤ部材は、前記入力ギヤに対して前記伝動シャフトが設けられた側で、前記伝動シャフトと前記他方の走行用推進軸との間の空間に配置されていると好適である。
本構成によれば、入力ギヤにおける伝動シャフトが設けられた側で、伝動シャフトと他方の走行用推進軸との間に生じる空間を有効利用して、全体としてコンパクトに配設し得る。
駆動源から走行推進軸への動力伝達系を示す正面視での部分断面図である。 ミッションケース部分を示す側面図である。 ミッションケース内における伝動装置の動作形態を示す正面視での断面図である。 ミッションケース内における伝動装置の動作形態を示す正面視での断面図である。 ミッションケース内における伝動装置の動作形態を示す正面視での断面図である。 別実施形態のミッションケース内における動力伝達系を示す正面視での断面図である。
以下、本発明における実施の形態を図面の記載に基づいて説明する。
尚、本実施形態での説明における前後方向及び左右方向は、特段の説明がない限り、次のように記載している。つまり、本発明を適用した歩行型作業機の作業走行時における前進側の進行方向(図2における矢印F参照)が「前」、後進側への進行方向(図2における矢印B参照)が「後」、その前後方向での前向き姿勢を基準としての右側に相当する方向(図1における矢印R参照)が「右」、同様に左側に相当する方向(図1における矢印L参照)が「左」である。
〔歩行型作業機〕
図1は、本発明に係る歩行型作業機の駆動源である電動モータ1から、ミッションケース2を経て走行用推進軸3に至る動力伝達系を示すものであり、ミッションケース2は下部が切り欠かれた状態で示されている。
歩行型作業機は、機体フレーム10の上側に電動モータ1が搭載され、機体フレーム10の下側にミッションケース2が備えられたものである。そして、機体フレーム10の後方部には、操縦ハンドル(図示せず)の前端側が一体に連結固定されている。操縦ハンドルは、追随歩行する作業者が把持して操向操作を行うためのものであり、後端側が、機体後方側へ向けて延出されている。また、図示はしないが、電動モータ1に対する給電用のバッテリー(図示せず)も、この機体フレーム10の適所に装備されている。
電動モータ1からの動力が導入されるミッションケース2の下部には、左右方向に軸心p1を沿わせた走行用推進軸3が回動自在に支持されている。
走行用推進軸3のうち、ミッションケース2の外部に露出する部位には、多数の耕耘爪(図示せず)が付設されている。この耕耘爪、及び耕耘爪を駆動する走行用推進軸3が、走行用推進軸3の回転に伴って駆動されるロータリ耕耘装置を構成している。そして、走行用推進軸3の前進側への回転に伴って回転するロータリ耕耘装置が、歩行型作業機全体を前進させる駆動車輪としての役割を果たし、走行駆動装置としても用いられる。
図示はしないが、走行用推進軸3に付設された多数の耕耘爪を備えるロータリ耕耘装置は、耕耘爪の回転軌跡の上部を覆う耕耘ロータカバーや、整地板、及び接地抵抗棒、あるいは接地輪等を備えている。
〔動力伝達系の構成〕
電動モータ1から走行用推進軸3へ動力を伝達するための動力伝達系の構成について説明する。
図1に示すように、機体フレーム10の上側に搭載された電動モータ1は、機体フレーム10を貫通する下向きの出力軸1aを備えている。出力軸1aは、機体フレーム10の下面側に設けられたミッションケース2の上端開口からミッションケース2内に挿入されている。
ミッションケース2の内部では、挿入された出力軸1aに対して、突き合わせ状態に伝動シャフト11が配置され、カップリング12を介して両者が一体回転するように接続されている。
伝動シャフト11は、ミッションケース2の下部に備えたデフ装置4に対して電動モータ1の動力を伝達するものであり、下端部にハイポイドギヤで構成された伝動ギヤ13を備えている。
したがって、図2に示すように、側面視では、伝動シャフト11の軸心線p2が、走行用推進軸3の軸心p1とは交差せず、走行用推進軸3の軸心p1の存在箇所から少し前方側に離れて位置するように設けられている。
ミッションケース2の下部には、内部にデフ装置4を内装する下部内装空間S1が形成され、その下部内装空間S1を左右方向で貫通する状態で、走行用推進軸3が回動自在に支持されている。このミッションケース2の下部における下部内装空間S1の左右方向幅は、ミッションケース2の上部における左右方向幅よりも幅広に形成されている。
走行用推進軸3は、端部同士を突き合わせ状態に位置させた左側推進軸3Lと右側推進軸3Rとの組み合わせで構成されている。左側推進軸3Lの端部に形成された支持孔30に右側推進軸3Rの端部に形成された小径軸部31が相対回動自在に嵌合支持されている。
この走行用推進軸3にデフ装置4側からの動力が伝達される。
〔デフ装置〕
デフ装置4は、伝動シャフト11の下端部に設けられた伝動ギヤ13と噛合する大径の入力ギヤ40と、入力ギヤ40に取り付けられたデフピニオン41と、そのデフピニオン41に対して常時噛合するように、走行用推進軸3上に配設された左右一対のデフサイドギヤ42,42と、を備えている。
入力ギヤ40は、外周部近くの片面に入力用歯部40aが形成され、この入力用歯部40aが、伝動ギヤ13と同じハイポイドギヤで構成されている。したがって、この入力ギヤ40が伝動ギヤ13と噛合した状態で、上下方向の軸心線p2周りで回転する伝動ギヤ13の回転が減速されて入力ギヤ40に伝えられる。入力ギヤ40の回転軸心は、走行用推進軸3の軸心p1と同一位置にある。
入力ギヤ40には、入力ギヤ40の回転面に沿う方向の回転軸心p3周りで回転する一対のデフピニオン41,41と、このデフピニオン41,41よりも外周側寄りの箇所に形成された伝動用係止部40bと、が設けられている。
デフピニオン41,41は、回転軸心p3周りで回転して、このデフピニオン41,41と常時噛合する左右のデフサイドギヤ42,42に回転動力を伝達するように構成されている。
伝動用係止部40bは、走行用推進軸3の軸心p1周りの円弧上で環状に配設されている。
デフピニオン41,41と常時噛合する左右のデフサイドギヤ42,42のうち、左側推進軸3Lに支持された一方のデフサイドギヤ42は、内周部に、内周側スライド係合部42aとしてのスプライン孔部を備えている。このスプライン孔部を、左側推進軸3Lの外周部に形成されたスライド係合部3Laとしてのスプライン部に係合させることにより、前記一方のデフサイドギヤ42が、左側推進軸3Lと一体回動するように取り付けられている。
デフサイドギヤ42,42のうち、右側推進軸3Rに支持された他方のデフサイドギヤ42は、前記一方のデフサイドギヤ42と同様に、内周部に内周側スライド係合部42aとしてのスプライン孔部を備えている。
そして、このスプライン孔部は、右側推進軸3Rに直接ではなく、筒状のボス部材32の外周側に形成されたスライド係合部32aにスプライン嵌合している。筒状のボス部材32は、右側推進軸3Rの小径軸部31に相対回転可能に外嵌させてあり、入力ギヤ40及び右側推進軸3Rには相対回動自在で、前記他方のデフサイドギヤ42と一体回動する。
右側推進軸3Rには、小径軸部31が存在する箇所よりも入力ギヤ40、及びボス部材32から離れた側の外周部に、後述するシフトギヤ部材43の内周側に形成された内周側スライド係合部43bに係合可能なスライド係合軸部33としてのスプライン部が形成されている。
シフトギヤ部材43の内周側に形成された内周側スライド係合部43bは、スライド係合軸部33と、ボス部材32の外周に形成されたスライド係合部32aとに亘って、右側推進軸3Rの軸線方向で相対移動可能に外嵌されている。
シフトギヤ部材43の外周側で、入力ギヤ40に対向する位置には、入力ギヤ40に形成された伝動用係止部40bに対して係脱可能な被係止部43aが形成されている。
したがって、このシフトギヤ部材43の被係止部43aを入力ギヤ40に形成された伝動用係止部40bに対して係脱することにより、入力ギヤ40の回転を、シフトギヤ部材43を介して右側推進軸3Rに伝える状態と、伝えない状態とに切り換え可能である。
シフトギヤ部材43の外周側には、このシフトギヤ部材43を右側推進軸3Rの軸線方向に沿って位置変更するためのシフト操作具44が係入される操作溝43cが形成されている。
上記のデフ装置4を構成する各部材のうち、シフトギヤ部材43は、入力ギヤ40に対して伝動シャフト11が設けられた側で、伝動シャフト11の下端部と右側推進軸3Rとの間の空間に配置されている。これに伴い、ボス部材32やスライド係合軸部33も、入力ギヤ40に対して伝動シャフト11が設けられた側の空間に配設されている。
これにより、デフ装置4を内装するミッションケース2の下部内装空間S1のうち、入力ギヤ40に対して伝動シャフト11が設けられた側の比較的広い側の空間を有効利用して、シフトギヤ部材43の配設スペースや、そのシフト操作時の移動用スペースを確保している。
〔シフト操作に関して〕
シフトギヤ部材43のシフト操作は次のように行われる。
図3に示す状態は、シフトギヤ部材43が、デフロック位置a1に存在する状態を示している。
この状態では、伝動シャフト11を介して入力ギヤ40に伝達された動力が、伝動用係止部40bとこれに係合する被係止部43aを介してシフトギヤ部材43に伝えられる。そして、シフトギヤ部材43の内周側スライド係合部43bに、スライド係合軸部33とボス部材32の外周に形成されたスライド係合部32aとの両者が係合している。
このため、シフトギヤ部材43からスライド係合軸部33を介して右側推進軸3Rに動力が伝達される。同時に、スライド係合部32aを介してボス部材32から前記他方のデフサイドギヤ42、デフピニオン41、前記一方のデフサイドギヤ42、及びスライド係合部3Laを介して左側推進軸3Lにも伝達される。
これにより、右側推進軸3Rと左側推進軸3Lとが一体回動する「デフロック状態」での駆動状態が現出される。
図4に示す状態は、シフトギヤ部材43が、デフ作動位置a2に存在する状態を示している。
この状態では、伝動用係止部40bと被係止部43aとの係合状態が解除され、伝動シャフト11を介して入力ギヤ40に伝達された動力が、
デフピニオン41と、これに常時噛合する左右一対のデフサイドギヤ42,42とを介して、右側推進軸3Rと左側推進軸3Lとに各別に伝達される。
左側推進軸3Lに対しては、左側のデフサイドギヤ42の内周側スライド係合部42aからスライド係合部3Laを介して左側推進軸3Lに動力が伝達される。
右側推進軸3Rに対しては、右側のデフサイドギヤ42の内周側スライド係合部42aから、ボス部材32の外周に形成されたスライド係合部32a、シフトギヤ部材43の内周側スライド係合部43b、及びスライド係合軸部33を経て右側推進軸3Rに伝達される。
この状態が、右側推進軸3Rと左側推進軸3Lとの差動を許す「デフ作動状態」である。
図5に示す状態は、シフトギヤ部材43が、自由回動位置a3に存在する状態を示している。
この状態では、伝動用係止部40bと被係止部43aとの係合状態が解除され、伝動シャフト11を介して入力ギヤ40に伝達された動力が、
デフピニオン41と、これに常時噛合する左右一対のデフサイドギヤ42,42とに伝達される。
左側のデフサイドギヤ42の内周側スライド係合部42aは左側推進軸3Lのスライド係合部3Laに係合し、右側のデフサイドギヤ42の内周側スライド係合部42aは、ボス部材32の外周に形成されたスライド係合部32aに係合しているが、シフトギヤ部材43の内周側スライド係合部43bは、ボス部材32の外周に形成されたスライド係合部32aから外れて、全体がスライド係合軸部33に係合している。
したがって、ボス部材32が右側推進軸3Rに対して空回りし、左側推進軸3Lに対しても動力が伝達されず、「自由回動状態」となる。
この自由回動状態では、駆動源である電動モータ1が停止して、入力ギヤ40が回転しない状態であっても、歩行型作業機を押し操作すれば、走行用推進軸3が回転するので、手押しによる機体移動を行うことが可能である。
上記シフトギヤ部材43の操作位置を変更するためのシフト操作具44は、ミッションケース2の近くで外部からシフト操作できるように構成しても良いが、次のように構成すると好適である。
つまり、機体フレーム10の後方部から後方向きに延出された操縦ハンドルの手元部に、三位置切り換え用の揺動操作レバー(図外)を設け、シフト操作具44と揺動操作レバーを操作ワイヤー等の連係機構で連係する。そして、揺動操作レバーの揺動操作に伴って、シフトギヤ部材43の操作位置が、デフロック位置a1、デフ作動位置a2、自由回動位置a3、の三位置に択一的に切り換えられるように、シフト操作具44の位置移動量と、揺動操作レバーの操作方向及び操作量と、を連係させる。
〔別実施形態の1〕
実施の形態では、駆動源として電動モータ1を用いた構造のものを例示したが、駆動源としては、電動モータ1に限らず、例えばガソリンエンジンやディーゼルエンジンを搭載したものであってもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の2〕
実施の形態では、走行用推進軸3として、耕耘爪を装着したロータリ耕耘装置の耕耘軸を例示したが、これに限らず、例えば、タイヤ車輪を装着可能な車軸を用いたものであっても良い。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の3〕
実施の形態では、駆動源としての電動モータ1からデフ装置4への動力伝達系で、伝動シャフト11と入力ギヤ40がハイポイドギヤで構成された構造のものを例示したが、この構造に限られるものではない。
例えば、ハイポイドギヤに代わる入力ギヤ40として、ウォームギヤや、単なる傘歯車、あるいは平歯車を用い、伝動シャフト11に代えて、ウォームや、傘歯車を備えた軸、あるいは平歯車を用いた伝動機構を採用しても良い。
また、図6に示すように、入力ギヤ40に代えてチェーンスプロケット、あるいはプーリを用い、伝動シャフト11に代えて伝動チェーンや伝動ベルトを用いたものであっても良い。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の4〕
実施の形態では、シフトギヤ部材43の軸線方向移動を可能にする構造として、スライド係合軸部33やスライド係合部32aにスプラインを採用した構造のものを例示したが、この構造に限られるものではない。例えば、角軸や異径軸等を用いて、軸線方向の移動を許しながら回転方向では動力伝達が可能である構造を採用すれば良い。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の5〕
実施の形態では、左側推進軸3Lと右側推進軸3Rの組み合わせで構成された走行用推進軸3として、左側推進軸3Lの端部に形成された支持孔30に右側推進軸3Rの端部に形成された小径軸部31が相対回動自在に嵌合支持された構造のものを例示したが、これとは逆に、右側推進軸3Rの端部に形成された支持孔30に左側推進軸3Lの端部に形成された小径軸部31が相対回動自在に嵌合支持された構造のものを採用してもよい。
この場合、図示はしないが、シフトギヤ部材43が入力ギヤ40よりも右側推進軸3R側に装着されていると、ボス部材32は、左側推進軸3Lの端部に形成された小径軸部31に相対回動自在に嵌合支持された状態となる。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
本発明における歩行型作業機としては、歩行型耕耘機に限らず、野菜移植機や歩行型田植機など、デフ装置を備えた各種の歩行型作業機に適用することも可能である。
3 走行用推進軸
3R 他方の走行用推進軸
4 デフ装置
11 伝動シャフト
32 ボス部材
32a スライド係合部
33 スライド係合軸部
40 入力ギヤ
40b 伝動用係止部
41 デフピニオン
42 デフサイドギヤ
42a 内周側スライド係合部
43 シフトギヤ部材
43a 被係止部
43b 内周側スライド係合部
a1 デフロック位置
a2 デフ作動位置
a3 自由回動位置

Claims (4)

  1. 同一軸心上に配置された左右一対の走行用推進軸に対して駆動力を伝達可能なデフ装置が備えられ、
    前記デフ装置が、駆動源からの動力が伝達される入力ギヤと、その入力ギヤに備えたデフピニオンと、前記デフピニオンに対して常時噛合するように前記走行用推進軸上に配設された左右一対のデフサイドギヤと、を備え、
    前記デフサイドギヤのうちの一方が前記走行用推進軸のうちの一方と一体回動可能に装着され、
    前記デフサイドギヤのうちの他方が前記走行用推進軸のうちの他方に対して動力伝達可能に装着され、
    前記入力ギヤに、前記デフピニオンとは別に、伝動下手側へ動力伝達可能な伝動用係止部が備えられ、
    前記伝動用係止部に対して係脱可能な被係止部を備えたシフトギヤ部材が、前記他方のデフサイドギヤよりも前記入力ギヤから離れた位置で前記他方の走行用推進軸に支持され、
    前記他方の走行用推進軸もしくは前記一方の走行用推進軸にボス部材が相対回転自在に外嵌装着され、
    前記ボス部材の外周部に、前記他方のデフサイドギヤ及び前記シフトギヤ部材が相対回転を阻止された状態、かつ軸線方向での相対移動を許容された状態で係合可能なスライド係合部が形成され、
    前記他方のデフサイドギヤ及び前記シフトギヤ部材の内周部に、前記スライド係合部と係合可能な内周側スライド係合部が形成され、
    前記他方の走行用推進軸に、前記ボス部材よりも前記入力ギヤから離れた位置で前記シフトギヤ部材の前記内周側スライド係合部と係合可能なスライド係合軸部が形成され、
    前記シフトギヤ部材は、
    前記被係止部が前記伝動用係止部と係合し、かつ前記内周側スライド係合部が前記スライド係合部と前記スライド係合軸部とに亘って係合するデフロック位置と、
    前記被係止部が前記伝動用係止部との係合を解除され、かつ前記内周側スライド係合部が前記スライド係合部と前記スライド係合軸部とに亘って係合するデフ作動位置と、
    前記被係止部が前記伝動用係止部との係合を解除され、かつ前記内周側スライド係合部が前記スライド係合部から外れた位置で前記スライド係合軸部に係合する自由回動位置と、
    にわたって前記他方の走行用推進軸の軸線方向で位置変更可能に構成されている歩行型作業機。
  2. 前記ボス部材は前記入力ギヤと隣り合う位置に配設され、
    前記他方のデフサイドギヤは前記デフピニオンと前記ボス部材の外周側とに亘って設けられている請求項1記載の歩行型作業機。
  3. 駆動源からの動力を前記入力ギヤに伝達する伝動シャフトが備えられ、
    前記伝動シャフトに備えた伝動ギヤと噛合する前記入力ギヤがハイポイドギヤである請求項1または2記載の歩行型作業機。
  4. 前記シフトギヤ部材は、前記入力ギヤに対して前記伝動シャフトが設けられた側で、前記伝動シャフトと前記他方の走行用推進軸との間の空間に配置されている請求項3記載の歩行型作業機。
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