JP5467887B2 - 作業車輌用トランスミッション - Google Patents
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しかしながら、従来の前記トランスミッションにおいては小型化に関し改善の余地があった。
前記サンギヤは前記モータ軸と同軸上において前記モータ軸に軸線回り相対回転不能に連結され、前記キャリアは前記定速駆動軸に作動連結され、前記インターナルギヤは前記可変駆動軸に作動連結される。
前記後車軸用出力軸は、前端部が前記後車軸駆動ギヤに作動連結され且つ後端部が前記広幅部の後端面のうち前記狭幅部より車輌幅方向一方側に位置する部分から後方へ延在するように車輌前後方向に沿って延びている。
図1〜図3に、それぞれ、本発明の一実施の形態が適用された田植機1の斜視図,側面図及び底面図を示す。
なお、前記田植機1は、さらに、前記植付装置3の前方に位置するように前記車輌本機2の後部に付設される施肥ユニット4を備えている。
なお、図中、符号25は、前記操作ユニット20の車輌幅方向両側に設けられた予備苗載台である。
斯かる従来の構成においては、前記前後方向フレームの強度を向上させる必要があり、そのために前記前後方向フレームとして一対の左前後方向フレーム及び右前後方向フレームが備えられており、フレーム構造の複雑化及び高重量化を招くという問題があった。
斯かる構成によれば、前記前後方向フレーム50の構造簡略化を図りつつ、前記エンジン40を車輌前後方向に関し前記前車軸5F及び前記後車軸5Rの間に位置させて前記田植機1の車輌前後方向に関する重量バランスの向上を図ることができる。
図4〜図6に示すように、本実施の形態においては前記前後方向フレーム50は車輌幅方向略中央に配設された単一のフレームとされている。
前記ブラケット55は、前記前後方向フレーム50に固着された左右一対の前側装着ブラケット56a,56bを有している。
即ち、前記一対の前側装着ブラケット56a,56bは、前記前後方向フレーム50の上面と前記エンジン40の下面との間に前後を連通する通路が存する状態で前記エンジン40を支持している。
前記一対の後側装着ブラケット316a,316bの各々は、基端部が前記リヤアクスルケース310に固着され且つ先端部が前方へ延在されている。
詳しくは、前記エンジン40の下面の前側及び後側にはそれぞれ前側ステー41F及び後側ステー41Rが固着されており、前記前側ステー41Fが左右一対の前側防振ゴム42Fを介して前記一対の前側装着ブラケット56a,56bに支持され且つ前記後側ステー41Rが左右一対の後側防振ゴム42Rを介して前記一対の後側装着ブラケット316a,316bに支持されている。
前記トランスミッション100は、前記エンジン40から前記前車軸5F及び前記後車軸5Rへ至る走行系伝動経路に介挿されるHST120及び走行系多段変速機構150を備えると共に、前記走行系伝動経路から車速同調回転動力を取り出して作業機(本実施の形態においては植付クラッチケース400)へ向けて出力し得るように構成されている。
そして、前記エンジン出力軸46と前記トランスミッション100の入力軸として作用する前記ポンプ軸121とは、プーリー・ベルト伝動機構60を介して作動連結されている。
なお、本実施の形態においては、前記一対の後車軸用駆動軸330の各々は、クラッチ機構340を介して対応する前記後車軸5Rに作動連結されている。
図5及び図8に示すように、前記後車軸用出力軸180は、前記前後方向フレーム50の上面より上方で且つ前記エンジン40からの回転動力を作動的に入力する入力軸として作用する前記ポンプ軸121より下方に位置している。
そして、前記後車軸用出力軸180及び前記後車軸用入力軸320は、図5及び図6に示すように、前記通路を介して前高後低状に前後方向に延び且つ両端に自在継ぎ手が設けられた連結軸350を介して作動連結されている。
従って、前記エンジン出力軸46及び前記トランスミッション100の前記入力軸(前記ポンプ軸121)の間並びに前記後車軸用出力軸180及び前記後車軸用入力軸320の間の動力伝達を無理なく行いつつ、前記リヤアクスルケースを上下方向に関し小型化させることができる。
又、図10に、前記トランスミッション100の内部構造の斜視図であって、図9から前記ミッションケース110及び前記HST120を取り除いた状態の斜視図を示す。
さらに、図11及び図12に、それぞれ、前記トランスミッション100の内部構造の側面図及び上方斜視図を示す。
図13に示すように、前記可変駆動軸130は、前記モータ軸123と同軸上に配置された状態で前記モータ軸123に作動連結されている。
詳しくは、本実施の形態においては、図7,図11及び図12に示すように、前記トランスミッション100は、前記ミッションケース110の車輌幅方向他方側の側面に装着された補助ポンプ200と、前記ポンプ軸121の定速回転動力を前記補助ポンプ200に伝達する為に前記ポンプ軸121と同軸上に位置し且つ車輌幅方向一方側の端部が前記ポンプ軸121に軸線回り回転不能に連結された定速駆動軸210とを有している。
詳しくは、前記トランスミッション100は、図7に示すように、前記遊星ギヤ機構190から前記可変駆動軸130への動力伝達を選択的に係合又は遮断させるクラッチ機構220を備えている。
本実施の形態においては、前記クラッチ機構220は、図10〜図12に示すように、前記可変駆動軸130より前方側において上方へ延びるクラッチ操作軸221を有している。
前記複数の走行系従動ギヤは、前記前進低速駆動ギヤ151a及び前記前進高速駆動ギヤ151bとそれぞれ噛合可能な低速従動ギヤ152a及び高速従動ギヤ152bを含んでいる。
図14及び図15に、前記前輪用ディファレンシャルギヤ機構170及び前記一対の前車軸用駆動軸160を取り除いた状態の前記トランスミッション100の内部構造の底面図であって、前記スライドギヤ153がそれぞれ前記前進低速位置及び前記前進高速位置に位置された状態の底面図を示す。
そして、前記スライドギヤ153は、前記前進低速位置及び前記前進高速位置に加えて、前記低速従動ギヤ152aがアイドルギヤ154を介して前記後進駆動ギヤ151cと噛合する後進位置を取り得るように構成されている。
前記第2伝動ギヤ242bは、前記定速駆動軸210より車輌後方側において車輌幅方向に沿うように前記ミッションケース110に支持された作業機系伝動軸243に相対回転不能に支持されている。
即ち、前記作業機系駆動ギヤ241及び前記第1伝動ギヤ242aが、それぞれ、前記後進駆動ギヤ151c及び前記アイドルギヤ154としても作用する。
図16に、前記前輪用ディファレンシャルギヤ機構170及び前記一対の前車軸用駆動軸160を取り除いた状態の前記トランスミッション100の内部構造の底面図であって、前記スライドギヤ153が前記後進位置に位置された状態の底面図を示す。
前記ブレーキ機構230は、図13に示すように、前記走行系出力軸140の車輌幅方向他方側の端部に作用するように配置され、図10等に示すように、車輌前方側へ略水平に延びるブレーキ操作軸235を介して操作される。
前記デフ/デフロック切換機構175は、車輌前方側へ略水平に延びるデフ/デフロック切換操作軸176を有している。
そして、前記後車軸用出力軸180は、前端部において前記後車軸駆動ギヤ146と噛合するベベルギヤの形態をなす後車軸従動ギヤ181を相対回転不能に支持し且つ後端部から後方へ回転動力を出力し得るように、前記ミッションケース110に支持されている。
前記植付クラッチケース400には、前端部が前方へ延在された状態で車輌前後方向に沿うように前記作業機用入力軸410が支持されている。
従って、前記ミッションケース110及び前記リヤアクスルケース310の車輌前後方向に関する離間距離を広げることなく、前記後車軸用出力軸180の後端部及び前記後車軸用入力軸320の前端部の間の車輌前後方向長さを可及的に確保することができる。
5F 前車軸
100 トランスミッション
110 ミッションケース
111 広幅部
112 狭幅部
120 HST
121 ポンプ軸
123 モータ軸
130 可変駆動軸
135 可変伝動軸
140 走行系出力軸
145 前車軸駆動ギヤ
146 後車軸駆動ギヤ
150 走行系多段変速機構
151a,151b 走行系駆動ギヤ
152a,152b 走行系従動ギヤ
160 前車軸用駆動軸
170 前輪用ディファレンシャルギヤ機構
180 後車軸用出力軸
190 遊星ギヤ機構
191 サンギヤ
192 遊星ギヤ
193 キャリア
194 インターナルギヤ
200 補助ポンプ
210 定速駆動軸
220 クラッチ機構
240 作業機系伝動ギヤ列
241 作業機系駆動ギヤ
242a 第1伝動ギヤ(伝動ギヤ)
250 作業機用出力軸
Claims (5)
- 前車軸を直接又は間接的に支持し得るように車輌前方側に配設されるミッションケースと、ポンプ軸及びモータ軸が車輌幅方向に沿うように前記ミッションケースの車輌幅方向一方側の側面に連結されたHSTと、前記モータ軸と同軸上に配置され且つ前記モータ軸に作動連結された可変駆動軸と、前記可変駆動軸より下方で且つ略平行となるように前記ミッションケースに支持された走行系出力軸と、前記可変駆動軸に支持された複数の走行系駆動ギヤ及び前記複数の走行系駆動ギヤと直接又は間接的に噛合し得るように前記走行系出力軸に支持された複数の走行系従動ギヤを含む複数の走行系ギヤ列を有し、前記複数の走行系ギヤ列を利用して前記可変駆動軸の回転動力を多段変速して前記走行系出力軸に伝達させる走行系多段変速機構と、前記走行系従動ギヤより車輌幅方向一方側において前記走行系出力軸に支持された前車軸駆動ギヤと、車輌幅方向に沿い且つ互いに対して同軸上に位置するように前記ミッションケースに支持された左右一対の前車軸用駆動軸と、前記前車軸駆動ギヤから作動的に入力される回転動力を前記一対の前車軸用駆動軸に差動伝達する前輪用ディファレンシャルギヤ機構と、前記前車軸駆動ギヤより車輌幅方向一方側において前記走行系出力軸に支持された後車軸駆動ギヤと、前記モータ軸より下方において一端部が前記後車軸駆動ギヤに作動連結され且つ他端部から後車軸へ向けて回転動力を出力し得るように前記ミッションケースに支持された後車軸用出力軸と、前記走行系駆動ギヤより車輌幅方向他方側において前記可変駆動軸に支持された作業機系駆動ギヤを含む作業機系伝動ギヤ列と、一端部が前記作業機系伝動ギヤ列を介して前記可変駆動軸に作動連結され且つ他端部から作業機へ向けて回転動力を出力し得るように前記ミッションケースに支持された作業機用出力軸と、前記ポンプ軸と同軸上に位置し且つ車輌幅方向一方側の端部が前記ポンプ軸に軸線回り回転不能に連結されるように前記ミッションケースに支持された定速駆動軸と、前記作業機系駆動ギヤと噛合するように前記定速駆動軸に相対回転自在に支持された伝動ギヤと、前記伝動ギヤと噛合するように前記走行系出力軸に設けられた走行系後進用従動ギヤとを備え、前記作業機系駆動ギヤ及び前記伝動ギヤは、前記作業機系伝動ギヤ列の一部を形成すると共に、前記可変駆動軸から前記走行系出力軸へ後進回転状態で回転動力を伝達する後進用走行系ギヤ列の一部を形成していることを特徴とする作業車輌用トランスミッション。
- 前記定速駆動軸の車輌幅方向他方側の端部によって駆動されるように前記ミッションケースの車輌幅方向他方側の側面に装着された補助ポンプを有していることを特徴とする請求項1に記載の作業車輌用トランスミッション。
- サンギヤと、前記サンギヤと噛合する遊星ギヤを回転自在に支持し且つ前記遊星ギヤと共に前記サンギヤの回りを公転するキャリアと、前記遊星ギヤと噛合するインターナルギヤとを含む遊星ギヤ機構を備え、
前記サンギヤは前記モータ軸と同軸上において前記モータ軸に軸線回り相対回転不能に連結され、
前記キャリアは前記定速駆動軸に作動連結され、
前記インターナルギヤは前記可変駆動軸に作動連結されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の作業車輌用トランスミッション。 - 前記インターナルギヤは可変伝動軸に連結され、
前記可変駆動軸は前記可変伝動軸に外挿される筒軸とされており、
前記可変伝動軸及び前記可変駆動軸の車輌幅方向他方側の端部には前記可変伝動軸から前記可変駆動軸への動力伝達を選択的に係合又は遮断するクラッチ機構が備えられていることを特徴とする請求項3に記載の作業車輌用トランスミッション。 - 前記ミッションケースは、前記可変駆動軸,前記走行系出力軸及び前記一対の前車軸用駆動軸を支持し且つ前記前輪用ディファレンシャルギヤ機構及び前記走行系多段変速機構を収容する広幅部であって、車輌幅方向一方側の側面が前記HSTの装着面として作用する広幅部と、前記広幅部の後端面のうち車輌幅方向他方側から後方へ延びる狭幅部であって、前記作業機系伝動ギヤ列の少なくとも一部を収容する狭幅部とを含み、
前記後車軸用出力軸は、前端部が前記後車軸駆動ギヤに作動連結され且つ後端部が前記広幅部の後端面のうち前記狭幅部より車輌幅方向一方側に位置する部分から後方へ延在するように車輌前後方向に沿って延びていることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の作業車輌用トランスミッション。
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