JP3098154B2 - 乗用移動農機におけるミッションケース - Google Patents
乗用移動農機におけるミッションケースInfo
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- JP3098154B2 JP3098154B2 JP05348046A JP34804693A JP3098154B2 JP 3098154 B2 JP3098154 B2 JP 3098154B2 JP 05348046 A JP05348046 A JP 05348046A JP 34804693 A JP34804693 A JP 34804693A JP 3098154 B2 JP3098154 B2 JP 3098154B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、乗用田植機などの乗
用移動農機に係り、詳しくは走行用変速装置、プランタ
用変速装置などを有し、走行速度や植付け速度を変速さ
せたり、前進後退の走行方向を切替えるトランスミッシ
ョンを内蔵したミッションケースに関するものである。
用移動農機に係り、詳しくは走行用変速装置、プランタ
用変速装置などを有し、走行速度や植付け速度を変速さ
せたり、前進後退の走行方向を切替えるトランスミッシ
ョンを内蔵したミッションケースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の乗用移動農機におけるミッション
ケースは、エンジンからの動力を無段変速装置を介して
ミッション入力軸に入力すると共に、このミッション入
力軸の回転を断続するメインクラッチを介して走行用変
速装置やプランタ用変速装置などの動力伝達装置によっ
て変速して前輪駆動軸および後輪駆動軸並びにプランタ
用駆動軸などの各出力部材に出力するトランスミッショ
ンを内蔵すると共に、ステアリング装置の出力操舵部を
内蔵したもので、前記ミッションケースは機体フレーム
に取り付けられている。
ケースは、エンジンからの動力を無段変速装置を介して
ミッション入力軸に入力すると共に、このミッション入
力軸の回転を断続するメインクラッチを介して走行用変
速装置やプランタ用変速装置などの動力伝達装置によっ
て変速して前輪駆動軸および後輪駆動軸並びにプランタ
用駆動軸などの各出力部材に出力するトランスミッショ
ンを内蔵すると共に、ステアリング装置の出力操舵部を
内蔵したもので、前記ミッションケースは機体フレーム
に取り付けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の乗用
移動農機におけるミッションケースにおいて、走行用変
速装置やプランタ用変速装置などの動力伝達装置はミッ
ションケースの左右にそれぞれ取り付けられ、かつこの
ミッションケースは機体フレームに取り付けられている
ので、トランスミッションの保守・点検を行う場合に
は、まずこのトランスミッションを機体フレームより取
り外し、次いで分解していたために整備に時間が掛かる
という問題がある。
移動農機におけるミッションケースにおいて、走行用変
速装置やプランタ用変速装置などの動力伝達装置はミッ
ションケースの左右にそれぞれ取り付けられ、かつこの
ミッションケースは機体フレームに取り付けられている
ので、トランスミッションの保守・点検を行う場合に
は、まずこのトランスミッションを機体フレームより取
り外し、次いで分解していたために整備に時間が掛かる
という問題がある。
【0004】この発明は、上記のような課題を解消する
ためになされたもので、機体フレーム側に固定したまま
一方のケース片から他方のケース片を取り外せるように
して整備に要する時間を短縮するようにした乗用移動農
機におけるミッションケースを提供することを目的とす
る。
ためになされたもので、機体フレーム側に固定したまま
一方のケース片から他方のケース片を取り外せるように
して整備に要する時間を短縮するようにした乗用移動農
機におけるミッションケースを提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、上記目的を達成
するため、この発明に係る乗用移動農機におけるミッシ
ョンケースでは、エンジン(7)からの動力を動力伝達
装置を介して入力すると共に、該入力回転を変速して各
出力部材に出力するトランスミッション(8)を内蔵
し、さらにステアリング装置(18)の出力操舵部を内
蔵したものであって、前記ミッションケース(43)
は、分割されたケース片を組み合わせて構成され、か
つ、一方のケース片(43l)を機体フレーム(6)に
固定すると共に、他方のケース片(43r)を該一方の
ケース片(43l)に着脱自在に構成し、更に、前記一
方のケース片(43l)と他方のケース片(43r)の
分割面に対し、略々直交する方向に走行伝動系及び作業
伝動系の各変速軸(8b,50a〜50c,51a,5
1b等)を支承すると共に、前記一方のケース片(43
l)に前記各変速軸を支承した状態で、前記他方のケー
ス片(43r)を分割可能に構成し、前記一方のケース
片(43l)に前記動力伝達装置の前記トランスミッシ
ョン(8)への入力プーリ(27)を装着すると共に、
前記ステアリング装置(18)を装着してなる、ことを
特徴とする。
するため、この発明に係る乗用移動農機におけるミッシ
ョンケースでは、エンジン(7)からの動力を動力伝達
装置を介して入力すると共に、該入力回転を変速して各
出力部材に出力するトランスミッション(8)を内蔵
し、さらにステアリング装置(18)の出力操舵部を内
蔵したものであって、前記ミッションケース(43)
は、分割されたケース片を組み合わせて構成され、か
つ、一方のケース片(43l)を機体フレーム(6)に
固定すると共に、他方のケース片(43r)を該一方の
ケース片(43l)に着脱自在に構成し、更に、前記一
方のケース片(43l)と他方のケース片(43r)の
分割面に対し、略々直交する方向に走行伝動系及び作業
伝動系の各変速軸(8b,50a〜50c,51a,5
1b等)を支承すると共に、前記一方のケース片(43
l)に前記各変速軸を支承した状態で、前記他方のケー
ス片(43r)を分割可能に構成し、前記一方のケース
片(43l)に前記動力伝達装置の前記トランスミッシ
ョン(8)への入力プーリ(27)を装着すると共に、
前記ステアリング装置(18)を装着してなる、ことを
特徴とする。
【0006】
【作用】以上の構成に基づき、エンジン(7)からの動
力を動力伝達装置を介して入力すると共に、このときの
入力回転を変速して各出力部材に出力するトランスミッ
ション(8)を、分割されたケース片(43l,43
r)を組み合わせて構成されるミッションケース(4
3)に内蔵する。また、一方のケース片(43l)を機
体フレーム(6)に固定し、この一方のケース片(43
l)に他方のケース片(43r)を着脱可能に取り付
け、更に該一方のケース片(43l)に前記トランスミ
ッション(8)への入力プーリ(27)とステアリング
装置(18)を装着する。そして、ミッションケース
(43)に軸装された走行伝動系及び作業伝動系の各変
速軸(8b,50a〜50c,51a,51b等)を、
前記一方のケース片(43l)と他方のケース片(43
r)の分割面に対し略々直交する方向に支承し、メイン
テナンス等のためミッションケース(43)を分割する
時には、前記一方のケース片(43l)に前記各変速軸
が支承された状態で残るように構成することで、一方の
ケース片(43l)から他方のケース片(43r)を容
易に取り外すことが可能となる。
力を動力伝達装置を介して入力すると共に、このときの
入力回転を変速して各出力部材に出力するトランスミッ
ション(8)を、分割されたケース片(43l,43
r)を組み合わせて構成されるミッションケース(4
3)に内蔵する。また、一方のケース片(43l)を機
体フレーム(6)に固定し、この一方のケース片(43
l)に他方のケース片(43r)を着脱可能に取り付
け、更に該一方のケース片(43l)に前記トランスミ
ッション(8)への入力プーリ(27)とステアリング
装置(18)を装着する。そして、ミッションケース
(43)に軸装された走行伝動系及び作業伝動系の各変
速軸(8b,50a〜50c,51a,51b等)を、
前記一方のケース片(43l)と他方のケース片(43
r)の分割面に対し略々直交する方向に支承し、メイン
テナンス等のためミッションケース(43)を分割する
時には、前記一方のケース片(43l)に前記各変速軸
が支承された状態で残るように構成することで、一方の
ケース片(43l)から他方のケース片(43r)を容
易に取り外すことが可能となる。
【0007】なお、上述の括弧内の符号は、図面を対象
するためのものであるが、この発明の構成を何ら限定す
るものではない。
するためのものであるが、この発明の構成を何ら限定す
るものではない。
【0008】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
細に説明する。
【0009】図1乃至図6は、この発明の一実施例を示
す図である。図5において、乗用田植機1は前輪2およ
び後輪3にて支持されている走行機体5を有しており、
この走行機体5の前部には機体フレーム6に取り付けら
れたエンジン7およびトランスミッション8(図3参
照)が搭載され、かつその後部には運転席9を有する運
転台10が配置されている。また、走行機体5の後方に
はリンク機構11を介して植付け装置12が昇降自在に
支持されており、かつこの植付け装置12には苗載せ台
13、プランタ14およびフロート15が取付けられて
いる。
す図である。図5において、乗用田植機1は前輪2およ
び後輪3にて支持されている走行機体5を有しており、
この走行機体5の前部には機体フレーム6に取り付けら
れたエンジン7およびトランスミッション8(図3参
照)が搭載され、かつその後部には運転席9を有する運
転台10が配置されている。また、走行機体5の後方に
はリンク機構11を介して植付け装置12が昇降自在に
支持されており、かつこの植付け装置12には苗載せ台
13、プランタ14およびフロート15が取付けられて
いる。
【0010】前記運転台10には図2、図3および図5
に示すように主変速操作レバー16、無段変速操作レバ
ー(以下操作レバーと略記する)17およびトルクジェ
ネレータ18cを有するパワーステアリング装置18の
ステアリングシャフト18aが立設されており、このス
テアリングシャフト18aの上端部にはステアリングホ
イール18bが回転自在に支持されている。前記主変速
操作レバー16は中立位置、前進位置、後退位置および
作業域のそれぞれに切替え操作する。前記操作レバー1
7は前後および左右方向に揺動自在に支持されており、
操作レバー17を前後方向に揺動させることにより走行
機体5を低速域から高速域に連続して可変させ、左右方
向に揺動させることにより走行機体5を前進・後退させ
る。また、この操作レバー17の下方には、これの操作
に連動するベルト式無段変速装置19が設けられてい
る。
に示すように主変速操作レバー16、無段変速操作レバ
ー(以下操作レバーと略記する)17およびトルクジェ
ネレータ18cを有するパワーステアリング装置18の
ステアリングシャフト18aが立設されており、このス
テアリングシャフト18aの上端部にはステアリングホ
イール18bが回転自在に支持されている。前記主変速
操作レバー16は中立位置、前進位置、後退位置および
作業域のそれぞれに切替え操作する。前記操作レバー1
7は前後および左右方向に揺動自在に支持されており、
操作レバー17を前後方向に揺動させることにより走行
機体5を低速域から高速域に連続して可変させ、左右方
向に揺動させることにより走行機体5を前進・後退させ
る。また、この操作レバー17の下方には、これの操作
に連動するベルト式無段変速装置19が設けられてい
る。
【0011】また、前記トランスミッション8の両側に
は、図6に示すように機体フレーム6に取り付けられた
横アクスルハウジング20,20が突設されており、こ
れら横アクスルハウジング20,20には縦アクスルハ
ウジング21,21が下方に向けて(少し斜め前外方)
固設され、これら縦アクスルハウジング21,21は弾
性的に伸縮可能となっている。前記縦アクスルハウジン
グ21,21の下端部には前輪2が回転自在に支持され
ている。またトランスミッション8の下部後端からドラ
イブシャフト22が機体フレーム6に取り付けられたリ
ヤアクスルハウジング23に連結されている。そして、
このリヤアクスルハウジング23の両端部にはリヤミッ
ション24,24が配置されており、これらリヤミッシ
ョン24,24に後輪3が軸支されている。
は、図6に示すように機体フレーム6に取り付けられた
横アクスルハウジング20,20が突設されており、こ
れら横アクスルハウジング20,20には縦アクスルハ
ウジング21,21が下方に向けて(少し斜め前外方)
固設され、これら縦アクスルハウジング21,21は弾
性的に伸縮可能となっている。前記縦アクスルハウジン
グ21,21の下端部には前輪2が回転自在に支持され
ている。またトランスミッション8の下部後端からドラ
イブシャフト22が機体フレーム6に取り付けられたリ
ヤアクスルハウジング23に連結されている。そして、
このリヤアクスルハウジング23の両端部にはリヤミッ
ション24,24が配置されており、これらリヤミッシ
ョン24,24に後輪3が軸支されている。
【0012】なお、このリヤアクスルハウジング23内
にはクラッチおよびブレーキが設けられており、後輪3
には左右独立して動力が断続され、あるいはブレーキが
作動するようになっている。また、トランスミッション
8の上部後端から植付け部ドライブシャフト25が後方
に延設され(図1および図5参照)、プロペラシャフト
を介してプランタ14などにトランスミッション8から
の動力が伝達されるようになっている。
にはクラッチおよびブレーキが設けられており、後輪3
には左右独立して動力が断続され、あるいはブレーキが
作動するようになっている。また、トランスミッション
8の上部後端から植付け部ドライブシャフト25が後方
に延設され(図1および図5参照)、プロペラシャフト
を介してプランタ14などにトランスミッション8から
の動力が伝達されるようになっている。
【0013】前記ベルト式無段変速装置19は、図1お
よび図5に示すようにエンジン7からその出力軸7aが
突出しており、このエンジン出力軸7aに装着された駆
動側プーリ26およびミッション入力軸8aに装着され
た従動側プーリ27を有しており、これらの間にVベル
ト28が巻装されている。前記駆動側プーリ26および
従動側プーリ27は、図1に示すようにそれぞれ固定シ
ーブ26a,27aおよび可動シーブ26b,27bか
らなり、前記固定シーブ26a,27aは固定シーブボ
ス26c,27cに嵌着し、また可動シーブ26b,2
7bはキー29により摺動のみ自在に嵌挿している可動
シーブボス26d,27dに嵌着されている。そして、
駆動側プーリ26の軸先端側および従動側プーリ27の
軸基端側にはそれぞれ変速調節部材30,31が配設さ
れている。
よび図5に示すようにエンジン7からその出力軸7aが
突出しており、このエンジン出力軸7aに装着された駆
動側プーリ26およびミッション入力軸8aに装着され
た従動側プーリ27を有しており、これらの間にVベル
ト28が巻装されている。前記駆動側プーリ26および
従動側プーリ27は、図1に示すようにそれぞれ固定シ
ーブ26a,27aおよび可動シーブ26b,27bか
らなり、前記固定シーブ26a,27aは固定シーブボ
ス26c,27cに嵌着し、また可動シーブ26b,2
7bはキー29により摺動のみ自在に嵌挿している可動
シーブボス26d,27dに嵌着されている。そして、
駆動側プーリ26の軸先端側および従動側プーリ27の
軸基端側にはそれぞれ変速調節部材30,31が配設さ
れている。
【0014】駆動側変速調節部材30は図1に示すよう
に駆動側固定シーブボス26cの先端にベアリング32
を介して所定範囲のみ回動可能な環状のローラ支持体3
3を有している。そして、このローラ支持体33には1
80度位相を隔ててローラ33aが回転自在に支持され
ている。また、駆動側可動シーブボス26d上にはベア
リング35を介してカム部材36が回転のみ自在に支持
されており、このカム部材36の端面には前記ローラ3
3aと当接する傾斜面を有するカム36aが180度位
相を隔てて形成されていると共に、前記カム部材36の
周面にカム36aに対して90度位相を隔てて直径方向
に延びるアーム部36bが突設されている。
に駆動側固定シーブボス26cの先端にベアリング32
を介して所定範囲のみ回動可能な環状のローラ支持体3
3を有している。そして、このローラ支持体33には1
80度位相を隔ててローラ33aが回転自在に支持され
ている。また、駆動側可動シーブボス26d上にはベア
リング35を介してカム部材36が回転のみ自在に支持
されており、このカム部材36の端面には前記ローラ3
3aと当接する傾斜面を有するカム36aが180度位
相を隔てて形成されていると共に、前記カム部材36の
周面にカム36aに対して90度位相を隔てて直径方向
に延びるアーム部36bが突設されている。
【0015】また、従動側変速調節部材31は、図1に
示すようにトランスミッション8のケース外側面に固定
され、環状のローラ支持体37および従動側可動シーブ
ボス27d上にベアリング38を介して回転のみ自在に
支持されているカム部材39が形成されており、前記ロ
ーラ支持体37は180度位相を隔てて2個のローラ3
7aを回転自在に支持している。また、前記カム部材3
9の端面には前記ローラ37aが当接するカム39aが
形成されると共に、カム39aに対して90度位相を隔
てて直径方向に延びるアーム部39bが形成されてい
る。
示すようにトランスミッション8のケース外側面に固定
され、環状のローラ支持体37および従動側可動シーブ
ボス27d上にベアリング38を介して回転のみ自在に
支持されているカム部材39が形成されており、前記ロ
ーラ支持体37は180度位相を隔てて2個のローラ3
7aを回転自在に支持している。また、前記カム部材3
9の端面には前記ローラ37aが当接するカム39aが
形成されると共に、カム39aに対して90度位相を隔
てて直径方向に延びるアーム部39bが形成されてい
る。
【0016】なお、図1において、40はエンジン出力
軸7aに固定されている油圧プーリで、この油圧プーリ
40と油圧ポンプに連結されているプーリ(図示せず)
との間にベルト41が巻回されている。42はベルト式
無段変速装置19のVベルト28に所定の張力を付与す
るタイトプーリ(図5参照)である。
軸7aに固定されている油圧プーリで、この油圧プーリ
40と油圧ポンプに連結されているプーリ(図示せず)
との間にベルト41が巻回されている。42はベルト式
無段変速装置19のVベルト28に所定の張力を付与す
るタイトプーリ(図5参照)である。
【0017】前記トランスミッション8は、ミッション
ケース43に内蔵され、エンジン7からの動力をミッシ
ョン入力軸8aにより後述の動力伝達装置によって変速
して後述の出力部材に出力するものである。そして、ミ
ッションケース43は、図3に示すように機体フレーム
6に取り付けられた左側のケース片43lにボルト45
により右側のケース片43rを螺着し、内部に図1に示
すように左側のケース片43lを貫通してミッション入
力軸8aが設けられている。このミッション入力軸8a
はその基端側が左側のケース片43lに回転自在に支承
され、前記基端側は外周軸8bに回転自在に嵌挿されて
いる。また、ミッション入力軸8aの先端側は右側のケ
ース片43rにベアリング46を介して回転自在に支承
されている。そして、ミッション入力軸8aの先端側と
外周軸8bの一端側との間にはメインクラッチ47を設
けてミッション入力軸8aの回転を外周軸8bに伝達す
るようにしている。また、外周軸8bには第1の減速歯
車群49aを介して走行用変速装置50が噛合している
と共に、第2の減速歯車群49bを介してプランタ用変
速装置51が噛合し、前記外周軸8bの回転がそれぞれ
に伝達されるようになっている。
ケース43に内蔵され、エンジン7からの動力をミッシ
ョン入力軸8aにより後述の動力伝達装置によって変速
して後述の出力部材に出力するものである。そして、ミ
ッションケース43は、図3に示すように機体フレーム
6に取り付けられた左側のケース片43lにボルト45
により右側のケース片43rを螺着し、内部に図1に示
すように左側のケース片43lを貫通してミッション入
力軸8aが設けられている。このミッション入力軸8a
はその基端側が左側のケース片43lに回転自在に支承
され、前記基端側は外周軸8bに回転自在に嵌挿されて
いる。また、ミッション入力軸8aの先端側は右側のケ
ース片43rにベアリング46を介して回転自在に支承
されている。そして、ミッション入力軸8aの先端側と
外周軸8bの一端側との間にはメインクラッチ47を設
けてミッション入力軸8aの回転を外周軸8bに伝達す
るようにしている。また、外周軸8bには第1の減速歯
車群49aを介して走行用変速装置50が噛合している
と共に、第2の減速歯車群49bを介してプランタ用変
速装置51が噛合し、前記外周軸8bの回転がそれぞれ
に伝達されるようになっている。
【0018】そして、走行用変速装置50のそれぞれの
変速用歯車を有する軸50a,50bは左側のケース片
43lと右側のケース片43rとに回転自在に支承され
ている。さらに、前記走行用変速装置50はデファレン
シャルギヤ52を介して左右の前輪駆動軸53l,53
rが連結されると共に、前記デファレンシャルギヤ52
を介して軸50bの回転が伝達される軸50cはベベル
ギヤ54を介して後輪駆動軸55が連結されている。前
記デファレンシャルギヤ52および左右の前輪駆動軸5
3l,53rは左側のケース片43lと右側のケース片
43rとに回転自在に支承され、後輪駆動軸55は右側
のケース片43rに回転自在に支承されている。前記プ
ランタ用変速装置51にはベベルギヤ56を介してプラ
ンタ駆動軸57が連結されている。そして、プランタ用
変速装置51のそれぞれの変速用歯車を有する軸51
a,51bは左側のケース片43lと右側のケース片4
3rとに回転自在に支承され、プランタ駆動軸57は右
側のケース片43rに回転自在に支承されている。な
お、58は軸51bの右側のケース片43r側に取り付
けられたトルクリミッタである。そして、前記メインク
ラッチ47、走行用変速装置50とプランタ用変速装置
51およびデファレンシャルギヤ52などにより動力伝
達装置を構成し、前輪駆動軸53l,53r、後輪駆動
軸55およびプランタ駆動軸57などにより出力部材を
構成している。
変速用歯車を有する軸50a,50bは左側のケース片
43lと右側のケース片43rとに回転自在に支承され
ている。さらに、前記走行用変速装置50はデファレン
シャルギヤ52を介して左右の前輪駆動軸53l,53
rが連結されると共に、前記デファレンシャルギヤ52
を介して軸50bの回転が伝達される軸50cはベベル
ギヤ54を介して後輪駆動軸55が連結されている。前
記デファレンシャルギヤ52および左右の前輪駆動軸5
3l,53rは左側のケース片43lと右側のケース片
43rとに回転自在に支承され、後輪駆動軸55は右側
のケース片43rに回転自在に支承されている。前記プ
ランタ用変速装置51にはベベルギヤ56を介してプラ
ンタ駆動軸57が連結されている。そして、プランタ用
変速装置51のそれぞれの変速用歯車を有する軸51
a,51bは左側のケース片43lと右側のケース片4
3rとに回転自在に支承され、プランタ駆動軸57は右
側のケース片43rに回転自在に支承されている。な
お、58は軸51bの右側のケース片43r側に取り付
けられたトルクリミッタである。そして、前記メインク
ラッチ47、走行用変速装置50とプランタ用変速装置
51およびデファレンシャルギヤ52などにより動力伝
達装置を構成し、前輪駆動軸53l,53r、後輪駆動
軸55およびプランタ駆動軸57などにより出力部材を
構成している。
【0019】次に、作用について説明する。
【0020】エンジン7を作動させると、エンジン出力
軸7aの回転に伴いベルト式無段変速装置19の駆動側
プーリ26が回転し、Vベルト28を介して従動側プー
リ27が回転することになる。このため、従動側プーリ
27の回転は、ミッション入力軸8aに伝達され、メイ
ンクラッチ47が接続されている場合、外周軸8bを回
転させることになる。そして、外周軸8bの回転は第1
の減速歯車49aを介して走行用変速装置50に伝達さ
れると共に、第2の減速歯車49bを介してプランタ用
変速装置51に伝達される。走行用変速装置50に伝達
された回転力は左右の前輪駆動軸53l,53rに伝達
されると共に、後輪駆動軸55に伝達されてこれを回転
させ、左右の前輪2および左右の後輪3をそれぞれ回転
させる。また、プランタ用変速装置51に伝達された回
転力はベベルギヤ56を介してプランタ駆動軸57に伝
達されて植付け装置12を駆動させ、植え付け間隔を適
宜調節する。
軸7aの回転に伴いベルト式無段変速装置19の駆動側
プーリ26が回転し、Vベルト28を介して従動側プー
リ27が回転することになる。このため、従動側プーリ
27の回転は、ミッション入力軸8aに伝達され、メイ
ンクラッチ47が接続されている場合、外周軸8bを回
転させることになる。そして、外周軸8bの回転は第1
の減速歯車49aを介して走行用変速装置50に伝達さ
れると共に、第2の減速歯車49bを介してプランタ用
変速装置51に伝達される。走行用変速装置50に伝達
された回転力は左右の前輪駆動軸53l,53rに伝達
されると共に、後輪駆動軸55に伝達されてこれを回転
させ、左右の前輪2および左右の後輪3をそれぞれ回転
させる。また、プランタ用変速装置51に伝達された回
転力はベベルギヤ56を介してプランタ駆動軸57に伝
達されて植付け装置12を駆動させ、植え付け間隔を適
宜調節する。
【0021】このようにして乗用田植機1は使用される
が、トランスミッション8の保守・点検時にはボルト4
5を弛めて左側のケース片43lと右側のケース片43
rとを分割する。この場合、ミッション入力軸8aから
外周軸8bに回転を伝達するメインクラッチ47と、軸
50a,50b,50c,51a,51bと、デファレ
ンシャルギヤ52を連結した左右の前輪駆動軸53l,
53rとは、各変速ギヤの噛み合いを維持した状態で左
側のケース片43lに支承された状態で残り、後輪駆動
軸55とプランタ駆動軸57とは、右側のケース片43
rに支承された状態で共に外される。
が、トランスミッション8の保守・点検時にはボルト4
5を弛めて左側のケース片43lと右側のケース片43
rとを分割する。この場合、ミッション入力軸8aから
外周軸8bに回転を伝達するメインクラッチ47と、軸
50a,50b,50c,51a,51bと、デファレ
ンシャルギヤ52を連結した左右の前輪駆動軸53l,
53rとは、各変速ギヤの噛み合いを維持した状態で左
側のケース片43lに支承された状態で残り、後輪駆動
軸55とプランタ駆動軸57とは、右側のケース片43
rに支承された状態で共に外される。
【0022】
【発明の効果】以上の説明から明らかなようにこの発明
によれば、分割可能なミッションケースの一方のケース
片を機体フレームに固定すると共に、他方のケース片を
該一方のケース片に着脱自在に構成し、更に、一方のケ
ース片と他方のケース片の分割面に対し、略々直交する
方向に走行伝動系及び作業伝動系の各変速軸を支承し、
一方のケース片に各変速軸を支承した状態で他方のケー
ス片を分割可能に構成し、一方のケース片に動力伝達装
置のトランスミッションへの入力プーリおよびステアリ
ング装置を装着した構成であるので、一方のケース片か
ら他方のケース片を容易に取り外すことができ、トラン
スミッションの分解整備に要する時間が短縮できる。
によれば、分割可能なミッションケースの一方のケース
片を機体フレームに固定すると共に、他方のケース片を
該一方のケース片に着脱自在に構成し、更に、一方のケ
ース片と他方のケース片の分割面に対し、略々直交する
方向に走行伝動系及び作業伝動系の各変速軸を支承し、
一方のケース片に各変速軸を支承した状態で他方のケー
ス片を分割可能に構成し、一方のケース片に動力伝達装
置のトランスミッションへの入力プーリおよびステアリ
ング装置を装着した構成であるので、一方のケース片か
ら他方のケース片を容易に取り外すことができ、トラン
スミッションの分解整備に要する時間が短縮できる。
【図1】この発明に係る乗用移動農機におけるトランス
ミッションの一実施例を示す展開断面図である。
ミッションの一実施例を示す展開断面図である。
【図2】同上のミッションケースを示す側面図である。
【図3】同上のミッションケースを示す側面図である。
【図4】同上のミッションケースを示す正面図である。
【図5】この発明が適用される乗用移動農機を示す側面
図である。
図である。
【図6】同じく乗用移動農機の機体を示す平面図であ
る。
る。
6 機体フレーム 7 エンジン 8 トランスミッション 18 ステアリング装置 43 ミッションケース 43l 一方のケース片 43r 他方のケース片 47 メインクラッチ 50 走行用変速装置 51 プランタ用変速装置 52 デファレンシャルギヤ 53l 前輪駆動軸 53r 前輪駆動軸 55 後輪駆動軸 57 プランタ駆動軸
Claims (1)
- 【請求項1】 エンジンからの動力を動力伝達装置を介
して入力すると共に、該入力回転を変速して各出力部材
に出力するトランスミッションを内蔵し、 さらにステアリング装置の出力操舵部を内蔵した乗用移
動農機におけるミッションケースにおいて、 前記ミッションケースは、分割されたケース片を組み合
わせて構成され、 かつ、一方のケース片を機体フレームに固定すると共
に、他方のケース片を該一方のケース片に着脱自在に構
成し、 更に、前記一方のケース片と他方のケース片の分割面に
対し、略々直交する方向に走行伝動系及び作業伝動系の
各変速軸を支承すると共に、前記一方のケース片に前記
各変速軸を支承した状態で、前記他方のケース片を分割
可能に構成し、前記一方のケース片に前記動力伝達装置
の前記トランスミッションへの入力プーリを装着すると
共に、前記ステアリング装置を装着してなる、 ことを特徴とする乗用移動農機におけるミッションケー
ス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05348046A JP3098154B2 (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 乗用移動農機におけるミッションケース |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05348046A JP3098154B2 (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 乗用移動農機におけるミッションケース |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07184425A JPH07184425A (ja) | 1995-07-25 |
JP3098154B2 true JP3098154B2 (ja) | 2000-10-16 |
Family
ID=18394380
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05348046A Expired - Fee Related JP3098154B2 (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 乗用移動農機におけるミッションケース |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3098154B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6098627B2 (ja) * | 2014-12-25 | 2017-03-22 | 井関農機株式会社 | 苗移植機 |
-
1993
- 1993-12-24 JP JP05348046A patent/JP3098154B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07184425A (ja) | 1995-07-25 |
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Date | Code | Title | Description |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |