JP3996519B2 - 部分正逆転ロータリ装置 - Google Patents

部分正逆転ロータリ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3996519B2
JP3996519B2 JP2003010546A JP2003010546A JP3996519B2 JP 3996519 B2 JP3996519 B2 JP 3996519B2 JP 2003010546 A JP2003010546 A JP 2003010546A JP 2003010546 A JP2003010546 A JP 2003010546A JP 3996519 B2 JP3996519 B2 JP 3996519B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shaft
claw
rotary
claw shaft
case
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003010546A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004222514A (ja
Inventor
洋平 金尾
栄二 山崎
Original Assignee
セイレイ工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by セイレイ工業株式会社 filed Critical セイレイ工業株式会社
Priority to JP2003010546A priority Critical patent/JP3996519B2/ja
Publication of JP2004222514A publication Critical patent/JP2004222514A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3996519B2 publication Critical patent/JP3996519B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Soil Working Implements (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、部分正逆転ロータリ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
伝動ケースに支承横設するロータリ爪軸筒を前記伝動ケースの左右横脇部に配置する第1爪軸筒と各々の第1爪軸筒の軸芯方向横外側部に同芯状に配置する第2爪軸筒とで構成し、第1爪軸筒の軸芯方向横外側部に位置する第2爪軸筒を正転させると共に、伝動ケースの左右横脇部に配置する第1爪軸筒を逆転させて第1爪軸筒に装着した耕耘爪と第2爪軸筒に装着した耕耘爪の背反方向の土中打ち込みにより機体のダッシングを抑止しながら耕耘作業を行う部分正逆転ロータリ耕耘装置において、必要に応じ第1爪軸筒及び第2爪軸筒の双方を共に逆転させて第1、第2爪軸筒に装着した耕耘爪の全てが逆転する態勢で耕耘作業できるようにした部分正逆転ロータリ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−146101号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献1にみられる従来のものは、第2爪軸筒が正転し第1爪軸筒が逆転する態勢と、第1爪軸筒及び第2爪軸筒が共に逆転する態勢の何れでしか作業することができなかったから、作業圃場の土壌状態によっては反って適正な耕耘が妨げられるような事態になるとか、また、多種多様に異なる作業に対する適応性も限られることになるといった難点があった。
【0005】
そこで、本発明は、第1爪軸筒に装着した耕耘爪と第2爪軸筒に装着した耕耘爪の背反回転の土中打ち込みによって機体のダッシングを抑止しながら耕耘作業することができるものでありながら、土壌状態の異なりや多種多様に異なる作業に対する適応性にも優れる部分正逆転ロータリ耕耘装置を得ることを目的として成されたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そして、上記目的を達成する為に、請求項1に係る発明は、歩行型農作業車から作業出力ケース ( 19 ) 内部の出力伝動機構を介して入力伝動される伝動ケース ( 22 ) の下部に、左右一対の外ロータリ軸 ( 46 )( 46 ) とそれらに相対回転自在に内嵌されて左右に延出する内ロータリ軸 ( 47 ) を内外二重軸状に軸受支承し、外ロータリ軸 ( 46 )( 46 ) に前記伝動ケース ( 22 ) の左右横脇部に位置する第1爪軸筒 ( 54 )( 54 ) を取付け、内ロータリ軸 ( 47 ) に第1爪軸筒 ( 54 )( 54 ) の軸芯方向横外側部に同芯状に配置する第2爪軸筒 ( 58 )( 58 ) を取付けて、外ロータリ軸 ( 46 )( 46 ) と内ロータリ軸 ( 47 ) を駆動するロータリ爪軸駆動機構を切り替えることにより、第1爪軸筒(54)(54)を正転させ第2爪軸筒(58)(58)を逆転させる第1駆動モードと、第1爪軸筒(54)(54)を逆転させ第2爪軸筒(58)(58)を正転させる第2駆動モードと、第1爪軸筒(54)(54)及び第2爪軸筒(58)(58)を共に正転させる第3駆動モードと、第1爪軸筒(54)(54)及び第2爪軸筒(58)(58)を共に逆転させる第4駆動モードのいずれかに択一に切替えて耕耘作業できるようにした部分正逆転ロータリ装置において前記第1駆動モード乃至第4駆動モードのうち、第1爪軸筒 ( 54 )( 54 ) 及び第2爪軸筒 ( 58 )( 58 ) を共に正転させる第3駆動モードと第1爪軸筒 ( 54 )( 54 ) 及び第2爪軸筒 ( 58 )( 58)を共に逆転させる第4駆動モードは、前記内外ロータリ軸 ( 47 ) ( 46 )( 46 ) が互いに反対回転する状態のままで内ロータリ軸 ( 47 ) に遊転装着した第2爪軸筒 ( 58 )( 58 ) をフランジ結合で第1爪軸筒 ( 54 )( 54 ) に連結することによって行うようになし、前記ロータリ爪軸駆動機構の回転方向を切り替える切り替え機構は、前記作業出力ケース ( 19 ) 内の出力伝動機構部に構成して、伝動ケース ( 22 ) の内方上部には前記ロータリ爪軸駆動機構の回転速度を少なくとも二様に切り替えることができる耕耘変速機構を組込み組成してあることを特徴とする部分正逆転ロータリ装置にしている。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明に係る部分正逆転ロータリ装置を装備した歩行型農作業車(耕耘機や管理機、ティラー等)の全体側面図、図2は同じく全体平面図、図3は本発明に係る部分正逆転ロータリ耕耘装置の伝動断面図、図4は同ロータリ耕耘装置に入力伝動する作業出力ケースの断面図、図5は同ロータリ耕耘装置の変速操作部を示す断面図、図6は駆動モード変換例を示した伝動断面図である。
【0008】
先ず、歩行型農作業車の全体的な構成から説明すると、図1〜図2にみられるように歩行型農作業車は、左右一対の走行車輪(10)(10)を軸支した走行ミッションケース(11)と、走行ミッションケース(11)から前延するエンジンフレーム(12)とを基体として基体に搭載するエンジン(13)と、基体から後方に延設する操縦ハンドル(14)と、基体の後部に一体的に連設されるロータリ耕耘装置(15)とを備える。
【0009】
そして、前記エンジン(13)の出力軸(16)と走行ミッションケース(11)の入力軸(17)間を主伝動ケース(18)に内蔵された主伝動機構で動力断続自在に連動連結して、入力軸(17)に受動した動力を走行ミッションケース(11)内の変速伝動機構を経て前記走行車輪(10)(10)に伝達し、走行車輪(10)(10)を回転駆動し
て走行するようになっている。
【0010】
また、走行ミッションケース(11)のPTO軸から作業出力ケース(19)内の出力伝動機構を経て前記ロータリ耕耘装置(15)の受動軸(20)に動力伝達できるようになっている。なお、作業出力ケース(19)及びその内部の出力伝動機構については後記に詳述する。
【0011】
走行ミッションケース(11)は、上方の変速機構収容部と下方の最終伝動機構収容部とを左右幅の狭い中間部で連絡させて形成されている。そして、ケース上方の変速機構収容部に前記入力軸(17)と変速機構とが収容され、また、これ等に連動する最終伝動機構及び左右車軸(21)(21)がケース下方の最終伝動機構収容部に収容支架されて、入力軸(17)から左右の車軸(21)(21)へ各別に伝動する走行変速伝動装置(図示省略)が構成されている。
【0012】
左右の車軸(21)(21)は走行ミッションケース(11)の最終伝動機構収容部から左右横側方に延出されて、その左右延出部分に走行車輪(10)(10)が装着される。
そして、走行車輪(10)(10)は左右車軸(21)(21)に沿って取付位置を変更して任意の轍間距離位置で固定できるようになっている。
【0013】
一方、走行ミッションケース(12)の上部、即ち、変速機構収容部の後背部分と、前記ロータリ耕耘装置(15)側の伝動ケース(22)の上部とが、単一枠状の連結体(23)によって直接的に結合されて、歩行型農作業車の基体にロータリ耕耘装置(15)が一体的に連設される。
【0014】
なお、前記連結体(23)には変速ガイド板(図示省略)が設けられ、これに開設した案内溝に前記走行ミッションケース(11)の変速機構収容部から後方斜め上方に延出される走行変速レバー(24)が貫挿されて後方に伸延され、その走行変速レバー(24)を前記案内溝に沿って作動させて所望の掛止位置に移動させることにより、走行ミッションケース(11)内の変速伝動装置を変速及び前後進切替えできるようになっている。また、作業機連結体(23)の左右側面部にはハンドル取付座が設けられ、この取付座に操縦ハンドル(14)の基部が取付角度調節自在に取付けられる。
【0015】
歩行型農作業車に一体的に連設されるロータリ耕耘装置(15)は、前記伝動ケース(22)と、その伝動ケース(22)に取付けられる耕耘部カバー(25)と、耕耘部カバー(25)の後方位に延設するホルダーによって上下位置調節自在に支持される単輪又は双輪構造の尾輪装置(26)等によって構成される。そして、伝動ケース(22)の下部にはロータリ爪軸がその軸芯を前記左右車軸(21)(21)の軸芯に平行させて支承横設されている。
【0016】
ロータリ耕耘装置(15)の伝動ケース(22)は、図3にみられる如く、上方の切替機構収容部と下方のロータリ爪軸支承部とが、これらの両部よりも著しく左右幅の狭い中間部分によって一体に連絡されるものとなっており、左右のケース半体を合接して形成されている。
【0017】
そして、上方の切替機構収容部には、伝動ケース(22)に収容される耕耘伝動機構の入力軸である前記受動軸(20)が左右横向きに軸受支承され、この受動軸(20)が歩行型農作業車の右方側に延出されて、該延出部と前記走行ミッションケース(11)から右方側に延出されているPTO軸の延出部とが前出の作業出力ケース(19)内部の出力伝動機構によって連動連結される。
【0018】
作業出力ケース(19)内部の出力伝動機構は、図4にみられるように構成されている。
すなわち、歩行型農作業車にロータリ耕耘装置(15)が連設された状態での走行ミッションケース(11)側のPTO軸と伝動ケース(22)側の受動軸(20)の軸間距離に一致する軸間距離にして作業出力ケース(19)に回転自在に軸受支承した二個のスプロケット(27)(28)にチエン(29)を掛回した正転伝動列と、この正転伝動列の両スプロケット(27)(28)の軸間距離と同じ軸間距離にして作業出力ケース(19)に回転自在に軸受支承するギヤ(30)(31)の間を中間ギヤ(32)(33)によって連動させた逆転伝動列とを左右横並びに設けて出力伝動機構が構成されている。
【0019】
前記正転伝動列のスプロケット(27)と逆転伝動列のギヤ(30)両者の同芯状の軸穴、及びスプロケット(28)と逆転伝動列のギヤ(31)両者の同芯状の軸穴はスプライン穴になっていて、スプライン穴の左右端部が作業出力ケース(19)の左右側壁に開設されている開口穴に臨まされている。
【0020】
そして、正転伝動列のスプロケット(27)のスプライン軸穴を走行ミッションケース(11)側のPTO軸に、スプロケット(28)のスプライン軸穴を伝動ケース(22)側の受動軸(20)に合わせて作業出力ケース(19)を押し込んで固定すれば、スプロケット(27)(28)のみがPTO軸、受動軸(20)にそれぞれスプライン結合され、逆転伝動列のギヤ(30)(31)はPTO軸、受動軸(20)に対して非結合に保たれて、PTO軸から正転伝動列を経て伝達される動力により受動軸(20)が正回転する状態になる。なお、この場合、作業出力ケース(19)の反対側壁部の開口穴は着脱自在の蓋(34)で閉塞される。
【0021】
また、上記の状態から作業出力ケース(19)を一旦抜き外して、作業出力ケース(19)を左右に180°反転させて、逆転伝動列のギヤ(30)のスプライン軸穴を走行ミッションケース(11)側のPTO軸に、ギヤ(31)のスプライン軸穴を伝動ケース(22)側の受動軸(20)に合わせて作業出力ケース(19)を押し込んで固定すれば、前述とは逆にPTO軸と受動軸(20)とが逆転伝動列によって連動連結され、正転伝動列は受動軸(20)に対して非結合になり、PTO軸から逆転伝動列を経て伝達される動力により受動軸(20)が逆回転する状態となる。
【0022】
図3にみられるように、ロータリ耕耘装置(15)における伝動ケース(22)の切替機構収容部には、前記受動軸(20)が設けられるとともに、該受動軸(20)に平行する回転軸(35)が軸受支承されて、受動軸(20)と回転軸(35)にわたって耕耘変速機構が組成される。
【0023】
前記耕耘変速機構は、受動軸(20)に遊転状態に嵌着される駆動スプロケット(36)から伝動ケース下部のロ−タリ爪軸支承部に収容されるロータリ爪軸駆動機構(詳細構造は後述する)に直接的に動力伝達する伝動列と、受動軸(20)に遊転嵌着されるギヤ(37)から回転軸(35)の遊転ギヤ(38)(39)を経て前記駆動スプロケット(36)と一体的なギヤ(40)に伝動してその動力を駆動スプロケット(36)から前記ロータリ爪軸駆動機構に伝達する伝動列とを備える。
【0024】
そして、駆動スプロケット(36)とギヤ(37)との間において受動軸(20)にスライド自在にスプライン装着された切替クラッチ体(41)を軸心方向に摺動移動して、駆動スプロケット(36)とギヤ(37)のいずれか一方に択一にクラッチ結合することにより、ロータリ爪軸駆動機構に伝達する動力を二様に変速設定でき、また、切替クラッチ体(41)を駆動スプロケット(36)とギヤ(37)のいずれにもクラッチ結合しない中立位置に保持することでロ−タリ爪軸駆動機構への伝動を遮断できるようになっている。
【0025】
切替クラッチ体(41)は、図5にみられるように、シフター(42)によってスライド移動されるようになっており、シフター(42)は前記受動軸(20)及び回転軸(35)と平行にして切替機構収容部に摺動移動可能に支承されるスライドピン(43)に支持されている。
【0026】
そして、切替機構収容部から横外側方に延出する部分に設けたスライドピン(43)の操作部(44)を握持して軸心方向に押し引き操作することにより、前記切換クラッチ体(41)を駆動スプロケット(36)とギヤ(37)のいずれかにクラッチ結合する位置、或いは両者のいずれにも結合しない中立位置に選択的に切換保持できるようになっている。
【0027】
なお、スライドピン(43)は、前記切替機構収容部の外側方に配設される牽制機構(45)によって前出の変速レバー(24)に連繋されて、変速レバー(24)が後進位置にある時は、切替クラッチ体(41)を駆動スプロケット(36)或いはギヤ(37)のいずれにも結合することができず、また逆に、切替クラッチ体(41)が中立位置にあるとき以外は、変速レバー(24)を後進位置に動かすことができないようにしてある。
【0028】
つぎに、伝動ケース(22)下部のロ−タリ爪軸支承部に収容されるロータリ爪軸駆動機構は、図3の下半部にみられるように構成されている。
図3において伝動ケース(22)下部のロータリ爪軸支承部には左右一対の外ロータリ軸(46)(46)と、それらの外ロータリ軸(46)(46)を相対回転自在に貫通して左右に延出する内ロータリ軸(47)とが内外二重軸状に軸受支承されると共に、外ロータリ軸(46)(46)並びに内ロータリ軸(47)より上方に在って両ロータリ軸(46)(46)、(47)に平行する中間回転軸(48)が回転自在に軸受支承される。
【0029】
そして、前記内ロータリ軸(47)の軸心方向中央部に内軸スプロケット(49)がスプライン嵌着され、この内軸スプロケット(49)と前記耕耘変速機構の駆動スプロケット(36)とにチエンを巻き掛け、伝動ケース(22)の幅狭中間部に支承して前記チエンに掛回外側から噛合させるアイドルスプロケット(50)でチエン張りして内ロータリ軸(47)を回転駆動する伝動系が構成される。
【0030】
一方、中間回転軸(48)の軸心方向中央部には、前記チエンの掛回内側に噛合するスプロケット(51)がスプライン嵌着され、チエンの回動に連れて中間回転軸(48)を内ロータリ軸(47)と同じ方向に回転させるようになっており、この中間回転軸(48)部において、前記スプロケット(51)の左右両脇部には左右の駆動ギヤ(52)(52)が各々スプライン取付けされ、各駆動ギヤ(52)(52)が左右の外ロータリ軸(46)(46)の内端部に設けられている被動ギヤ(53)(53)に各々噛合されて、左右の外ロータリ軸(46)(46)を内ロータリ軸(47)とは反対方向に回転させる伝動系が構成されている。
【0031】
左右の外ロータリ軸(46)(46)には、それぞれの外方軸端部から外嵌して外ロータリ軸(46)(46)にスプライン結合する第1爪軸筒(54)(54)が設けられ、各々の第1爪軸筒(54)(54)の軸心方向内端寄り部分を、前記ロータリ軸支承部に形成されている左右の軸承部に差込んでベアリングにより回転自在に支持させている。換言すると、前述した第1爪軸筒(54)(54)の支持によってロータリ軸支承部への外ロータリ軸(46)(46)の支持が行われ、又、外ロ−タリ軸(46)(46)に貫通された内ロータリ軸(47)のロータリ軸支承部への支持もが果されるようになっている。
【0032】
そして、外ロータリ軸(46)(46)と共に回転する第1爪軸筒(54)(54)に必要数の爪座(55)(55)が設けられて、各々の爪座(55)に正逆転両用の耕耘爪(56)が挿し込み装着されてボルト止めされ、また、第1爪軸筒(54)(54)の軸芯方向外端部には円板状のフランジ体(57)がそれぞれ固設されている。
【0033】
また、左右の外ロータリ軸(46)(46)及び第1爪軸筒(54)(54)の外端より横外方に突出した内ロータリ軸(47)の左右延出部には、それぞれ第2爪軸筒(58)(58)が外挿されスプライン結合されて、各々の第2爪軸筒(58)(58)の外端側から内挿して内ロータリ軸(47)に穿設されている雌ネジに螺合する固定ボルト(59)(59)で抜け止め固定され、左右の第2爪軸筒(58)(58)の外周にも所用数の爪座(60)(60)が設けられて、各爪座(60)(60)に正逆転両用の耕耘爪(61)が挿し込み装着されてボルト止めされる。
【0034】
なお、図3中の符号(L1)(L2)は、左右の第2爪軸筒(58)(58)に取付けられている耕耘爪(61)群による左右各々の耕耘幅を示し、また、符号(L3)は左右の第1爪軸筒(54)(54)に取付けられている耕耘爪(56)群の総和耕耘幅を示している。
【0035】
しかして、図3及び図4にみられるように、作業出力ケース(19)の出力伝動機構の正転伝動列によって走行ミッションケース(11)側のPTO軸と伝動ケース(22)側の受動軸(20)間が連動結合された状態の時には、ロータリ爪軸の第1爪軸筒(54)(54)及びそれらに装着された耕耘爪(56)群は正転方向(機体前進時の走行車輪と同方向)に回転し、第2爪軸筒(58)(58)及びそれらに装着された耕耘爪(61)群
は逆転方向(機体前進時の走行車輪とは逆方向)に回転する第1駆動モードとなる。
【0036】
また、走行ミッションケース(11)側のPTO軸と伝動ケース(22)側の受動軸(20)間が作業出力ケース(19)の出力伝動機構の逆転伝動列によって連動結合される状態に変換された時には、ロータリ爪軸の第1爪軸筒(54)(54)及びそれらに装着された耕耘爪(56)群は逆転方向(機体前進時の走行車輪とは逆方向)に回転し、第2爪軸筒(58)(58)及びそれらに装着された耕耘爪(61)群は正転方向(機体前進時の走行車輪と同方向)に回転する第2駆動モードとなる。
【0037】
そして、第1・第2駆動モードにおける第1爪軸筒(54)(54)とそれらに装着された耕耘爪(56)群ならびに第2爪軸筒(58)(58)とそれらに装着された耕耘爪(61)群の回転速度は、伝動ケース(22)の切替機構収容部に設けられている耕耘変速機構を切替え操作することによって二様に変換できる。
【0038】
さらに、本発明装置は、図6に示しているように態勢変更して、第3駆動モード、第4駆動モードでも耕耘作業できるようになっている。
すなわち、内ロータリ軸(47)の左右延出部に嵌装されている第2爪軸筒(58)(58)を抜き外し、その代わりに別途に構成した他の第2爪軸筒(58a)(58a)を内ロータリ軸(47)の左右延出部に自由回転状態に外挿してそれらの第2爪軸筒(58a)(58a)の内端部に設けたフランジ体(62)を、前出第1爪軸筒(54)(54)側のフランジ体(57)に合接してボルト(63)で結合する。
【0039】
そうして、走行ミッションケース(11)側のPTO軸と伝動ケース(22)側の受動軸(20)間が作業出力ケース(19)の出力伝動機構の正転伝動列によって連動結合される状態にすれば、ロータリ爪軸の第1爪軸筒(54)(54)及びそれらに装着された耕耘爪(56)群、第2爪軸筒(58a)(58a)及びそれらに装着された耕耘爪(61)群が共に正転方向(機体前進時の走行車輪と同方向)に回転する第3駆動モードとなる。
【0040】
また、走行ミッションケース(11)側のPTO軸と伝動ケース(22)側の受動軸(20)間が作業出力ケース(19)の出力伝動機構の逆転伝動列によって連動結合される状態(図6参照)に変換すれば、ロータリ爪軸の第1爪軸筒(54)(54)及びそれらに装着された耕耘爪(56)群、第2爪軸筒(58a)(58a)及びそれらに装着された耕耘爪(61)群が共に逆転方向(機体前進時の走行車輪とは逆方向)に回転する第4駆動モードとなるのであり、これらの第3・第4駆動モードにおいても、伝動ケース(22)の切替機構収容部に設けられている耕耘変速機構を切替え操作することによって、第1爪軸筒(54)(54)とそれらに装着された耕耘爪(56)群ならびに第2爪軸筒(58)(58)とそれらに装着された耕耘爪(61)群の回転速度を必要に応じて二様に変換できるのである。
【0041】
なお、ロータリ爪軸の第1爪軸筒(54)(54)に装着された耕耘爪(56)群および第2爪軸筒(58)(58)に装着された耕耘爪(61)群双方の回転圏の上方及び左右両側方が前出の耕耘部カバー(25)によって覆われるのであるが、該耕耘部カバー(25)は、前記両耕耘爪(56)(61)群の回転圏から適宜上方に離間した部位において前記伝動ケース(22)に固装されるカバー基体(64)と、カバー基体(64)の左右の縁辺部にそれぞれヒンジ(65)(65)を介して上下回動可能に装着する左右の天板部(66)(66)と、左右の天板部(66)(66)の遊端側にそれぞれ連設される左右の側板部とから成り、カバー基体(64)の前端部には前方下向きに張出する延長カバー体(64a)が一体的または着脱若しくは格納自在に設けられている。
【0042】
そして、左右のヒンジ(65)(65)の回動軸芯は、図3にみられる如く、左側の第1爪軸筒(54)の耕耘爪(56)群による耕耘域と左側の第2爪軸筒(58)の耕耘爪(61)群による耕耘域との境界を通って上方に伸延する仮想鉛直線(YL)付近と、右側の第1爪軸筒(54)の耕耘爪(56)群による耕耘域と右側の第2爪軸筒(58)の耕耘爪(61)群による耕耘域との境界を通って上方に伸延する仮想鉛直線(YR)付近に位置されている。
【0043】
したがって、ロータリ爪軸の第1爪軸筒(54)(54)に装着されている耕耘爪(56)群が逆転する第2駆動モード、あるいは第1爪軸筒(54)(54)に装着された耕耘爪(56)群と第2爪軸筒(58a)(58a)に装着された耕耘爪(61)群が共に逆転する第4駆動モードで作業する際にも、逆転する耕耘爪群によって前方上向きに跳ね上げられ耕土は延長カバー体(64a)によって効果的に受止められて前上方への飛散が阻止されるので、走行ミッションケース(12)や、その上部とロータリ耕耘装置(15)の伝動ケース(22)との結合部分等に耕土が付着堆積して正常な作業を妨げるようなことがない。
【0044】
また、殊に第4駆動モードにして土盛や土入れ等を行う場合には、図6及び図3に仮想線で示しているように左右の天板部(66)(66)をヒンジ(65)(65)中心で上方に開動維持して作業すれば、逆転する耕耘爪により前方向きに跳ね上げられる耕土が効率よく左右側方に飛散されて良好に土盛や土入れが行われる。
【0045】
【発明の効果】
本発明に係る部分正逆転ロ−タリ装置は、歩行型農作業車から作業出力ケース ( 19 ) 内の出力伝動機構を介して入力伝動される伝動ケース ( 22 ) の下部に、左右一対の外ロータリ軸 ( 46 )( 46 ) とそれらに相対回転自在に内嵌されて左右に延出する内ロータリ軸 ( 47 ) を内外二重軸状に軸受支承し、外ロータリ軸 ( 46 )( 46 ) に前記伝動ケース ( 22 ) 左右横脇部に位置する第1爪軸筒 ( 54 )( 54 ) を取付け、内ロータリ軸 ( 47 ) に第1爪軸筒 ( 54 )( 54 ) の軸芯方向横外側部に同芯状に配置する第2爪軸筒 ( 58 )( 58 ) を取付けて外ロータリ軸 ( 46 )( 46 ) と内ロータリ軸 ( 47 ) を駆動するロータリ爪軸駆動機構の回転方向を切り替えることにより、第1爪軸筒(54)(54)を正転させ第2爪軸筒(58)(58)を逆転させる第1駆動モードと、第1爪軸筒(54)(54)を逆転させ第2爪軸筒(58)(58)を正転させる第2駆動モードと、第1爪軸筒(54)(54)及び第2爪軸筒(58)(58)を共に正転させる第3駆動モードと、第1爪軸筒(54)(54)及び第2爪軸筒(58)(58)を共に逆転させる第4駆動モードのいずれかに択一に切替えて耕耘作業できるようにした部分正逆転ロータリ装置において前記第1駆動モード乃至第4駆動モードのうち、第1爪軸筒 ( 54 )( 54 ) 及び第2爪軸筒 ( 58 )( 58 ) を共に正転させる第3駆動モードと、第1爪軸筒 ( 54 )( 54 ) 及び第2爪軸筒 ( 58 )( 58)を共に逆転させる第4駆動モードは、前記内外ロータリ軸 ( 47 ) ( 46 )( 46 ) が互いに反対回転する状態のままで内ロータリ軸 ( 47 ) に遊転装着した第2爪軸筒 ( 58 )( 58 ) をフランジ結合 ( 57 )( 62 ) で第1爪軸筒 ( 54 )( 54 ) に連結することによって行うようになし、ロータリ爪軸駆動機構の回転方向を切り替える切り替え機構は、前記作業出力ケース ( 19 ) 内の出力伝動機構部に構成して伝動ケース ( 22 ) の内方上部には前記ロータリ爪軸駆動機構の回転速度を少なくとも二様に切り替えることができる耕耘変速機構を組込み組成して構成しているので、第1爪軸筒に装着した耕耘爪と第2爪軸筒に装着した耕耘爪の背反回転の土中打ち込みによって機体ダッシングを抑止しながら耕耘作業することができる部分正逆転ロータリ装置でありながら、土壌状態の異なりや多種多様に異なる作業に対しての適応性に優れるものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る部分正逆転ロータリ装置を装備した歩行型農作業車(管理機)の全体側面図である。
【図2】 同じく全体平面図である。
【図3】 本発明に係る部分正逆転ロータリ耕耘装置の伝動断面図である。
【図4】 同ロータリ耕耘装置に入力伝動する作業出力ケースの断面図である。
【図5】 同ロータリ耕耘装置の変速操作部を示す断面図である。
【図6】 駆動モード変換例を示した伝動断面図である。
【符号の説明】
10 走行車輪
11 走行ミッションケース
15 ロ−タリ耕耘装置
19 作業出力ケース
20 受動軸
22 伝動ケース
25 耕耘部カバー
46 外ロータリ軸
47 内ロータリ軸
54 第1爪軸筒
56 耕耘爪
57 第1爪軸筒側のフランジ体
58 第2爪軸筒
58a 第2爪軸筒
61 耕耘爪
62 第2爪軸筒側のフランジ体
64 カバー基体
64a 延長カバ−体
65 ヒンジ
66 天板部

Claims (1)

  1. 歩行型農作業車から作業出力ケース ( 19 ) 内の出力伝動機構を介して入力伝動される伝動ケース ( 22 ) の下部に、左右一対の外ロータリ軸 ( 46 )( 46 ) とそれらに相対回転自在に内嵌されて左右に延出する内ロータリ軸 ( 47 ) を内外二重軸状に軸受支承し、外ロータリ軸 ( 46 )( 46 ) に前記伝動ケース ( 22 ) の左右横脇部に位置する第1爪軸筒 ( 54 )( 54 ) を取付け、内ロータリ軸 ( 47 ) に第1爪軸筒 ( 54 )( 54 ) の軸芯方向横外側部に同芯状に配置する第2爪軸筒 ( 58 )( 58 ) を取付けて、外ロータリ軸 ( 46 )( 46 ) と内ロータリ軸 ( 47 ) を駆動するロータリ爪軸駆動機構の回転方向を切り替えることにより、第1爪軸筒(54)(54)を正転させ第2爪軸筒(58)(58)を逆転させる第1駆動モードと、第1爪軸筒(54)(54)を逆転させ第2爪軸筒(58)(58)を正転させる第2駆動モードと、第1爪軸筒(54)(54)及び第2爪軸筒(58)(58)を共に正転させる第3駆動モードと、第1爪軸筒(54)(54)及び第2爪軸筒(58)(58)を共に逆転させる第4駆動モードのいずれかに択一に切替えて耕耘作業できるようにした部分正逆転ロータリ装置において前記第1駆動モード乃至第4駆動モードのうち、第1爪軸筒 ( 54 )( 54 ) 及び第2爪軸筒 ( 58 )( 58 ) を共に正転させる第3駆動モードと、第1爪軸筒 ( 54 )( 54 ) 及び第2爪軸筒 ( 58 )( 58)を共に逆転させる第4駆動モードは、前記内外ロータリ軸 ( 47 ) ( 46 )( 46 ) が互いに反対回転する状態のままで内ロータリ軸 ( 47 ) に遊転装着した第2爪軸筒 ( 58 )( 58 ) をフランジ結合 ( 57 )( 62 ) で第1爪軸筒 ( 54 )( 54 ) に連結することによって行うようになし、ロータリ爪軸駆動機構の回転方向を切り替える切り替え機構は、前記作業出力ケース ( 19 ) 内の出力伝動機構部に構成して、伝動ケース ( 22 ) の内方上部には前記ロータリ爪軸駆動機構の回転速度を少なくとも二様に切り替えることができる耕耘変速機構を組込み組成してあることを特徴とする部分正逆転ロータリ装置。
JP2003010546A 2003-01-20 2003-01-20 部分正逆転ロータリ装置 Expired - Fee Related JP3996519B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003010546A JP3996519B2 (ja) 2003-01-20 2003-01-20 部分正逆転ロータリ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003010546A JP3996519B2 (ja) 2003-01-20 2003-01-20 部分正逆転ロータリ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004222514A JP2004222514A (ja) 2004-08-12
JP3996519B2 true JP3996519B2 (ja) 2007-10-24

Family

ID=32899707

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003010546A Expired - Fee Related JP3996519B2 (ja) 2003-01-20 2003-01-20 部分正逆転ロータリ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3996519B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6542107B2 (ja) * 2015-11-18 2019-07-10 ヤンマー株式会社 コンバイン

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004222514A (ja) 2004-08-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3996519B2 (ja) 部分正逆転ロータリ装置
JP4236166B2 (ja) 農作業機
CN2720786Y (zh) 手扶式微型旋耕机
CN216692065U (zh) 四驱微耕机变速箱总成
JP2004345568A (ja) トラクタ
JP4861199B2 (ja) 歩行型管理機
JP3996518B2 (ja) 歩行型耕耘機
CN216867430U (zh) 四驱微耕机皮带传动箱
CN218702712U (zh) 一种四轮乘坐式微型耕作设备
JP3990973B2 (ja) 部分正逆転ロータリ装置
CN217135978U (zh) 一种前滚后驱带转向的轻型微耕机传动总成
CN216555175U (zh) 两种输入传动的微耕机变速箱总成
JP4050596B2 (ja) 歩行型耕耘機
JP4371359B2 (ja) 走行作業機における作業機への動力伝達装置
JPS5933700Y2 (ja) 動力移動機
JP3604300B2 (ja) 歩行型管理機
JP4723760B2 (ja) 管理機
JP2687115B2 (ja) 同軸正逆転作業機
JPH10248301A (ja) ロータリ耕耘機の伝動装置
JPS6041043Y2 (ja) ロ−タリ装置に於ける動力取出装置
JP4116736B2 (ja) 管理機
JPS6118271Y2 (ja)
JP2004345474A (ja) トラクタ
JP2004345475A (ja) トラクタ
JP2922174B2 (ja) サイドドライブロ−タリ耕耘装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051025

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070130

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070330

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070724

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070802

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100810

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100810

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100810

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110810

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110810

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110810

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees