JP4723760B2 - 管理機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一輪及び二輪の走行車輪に兼用できる管理機のミッションケース、及び、該ミッションケースから走行車輪に駆動を伝達する走行伝達ケースの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の歩行型の管理機は、エンジンよりミッションケースに動力を伝え、該ミッションケースより側方に突出したPTO軸より、チェーン等を介して後方に配置したロータリ耕耘装置等の作業機に動力を伝えて駆動するとともに、ミッションケースの側部に配する走行伝達ケースに駆動を入力して、該走行伝達ケース下部に軸装する車軸に動力を伝えて走行可能とする構成とするものが一般的である。このような、管理機においては、前記車軸に一輪の走行車輪を備える一輪管理機と、二輪の走行車輪を備える二輪管理機とに大別されるが、両者における走行車輪の数の違いから、前記ミッションケースの仕様(構造)を異なる構成にして、走行車輪を「適正位置」に配置させるようにして、走行バランスを良好としている。ここで、「適正位置」に配置するとは、機体正面視(後面視でも同じ)において、一輪管理機では、走行車輪のリム幅の中央が、機体幅中央CLに一致するように配置することであり、二輪管理機では、機体幅中央CLから左右均等に離れた位置に、各走行車輪のリム幅の中央が位置するように配置させることである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、以上に述べたごとくの仕様の違いが存在すると、管理機を製造する側にとっては、一輪管理機と二輪管理機の製造において、共通の部品を適用(部品の共通化)することができないことから、製造コストの削減の妨げになるとともに、部品在庫管理・メンテナンス等のスリム化(部品管理の適正化)の妨げにもなっており、改良が望まれている。そこで、本発明は、以上の問題点に鑑み、一輪及び二輪の管理機のいずれにも共通して適用できるミッションケースの構造と、該ミッションケースの構造に対応する走行伝達ケースの構造を提案するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上のごとくであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
請求項1においては、エンジン(2)からの動力をミッションケース(3C)に伝え、該ミッションケース(3C)の走行用出力軸(35)より走行伝達ケース(8C)内へ動力を入力し、該走行伝達ケース(8C)に軸支する車軸(11)を駆動して、一輪又は二輪の走行車輪を回転駆動させる構成の管理機において、該ミッションケース(3C)の下部を、左右一側に側方へ膨らませた膨出部(38C)を形成し、該膨出部(38C)は一輪管理機とした場合の左右中心から所定距離膨出した位置とし、下方に開口(64)を形成し、該膨出部(38C)の開口(64)内に走行伝達ケース(8C)を配置し、かつ該開口(64)の周囲に縁部を形成して、膨出部(38C)を接続部に構成し、該走行伝達ケース(8C)の上部を開口し、周囲に二種類のフランジ(89・90)を固定可能とし、該2種類のフランジ(89・90)を変更してボルトで固定し、該走行伝達ケース(8C)をフランジ(89・90)により取り付けた状態で、前記膨出部(38C)に対して、走行伝達ケース(8C)を左右に位置を変更して取り付け可能とし、二輪の走行車輪(12・12)を具備する走行伝達ケース(8c)をフランジ(89)を介して接続した二輪管理機と、一輪の走行車輪(12)を具備する走行伝達ケース(8c)を他のフランジ(90)接続した一輪管理機とに変更可能としたものである。
【0005】
請求項2においては、請求項1記載の管理機において、前記走行伝達ケース(8C)の上部の周囲に、前記フランジ(89・90)を固定し、該フランジ(89・90)よりも走行伝達ケース(8C)を上方へ突出し、該ミッションケース(3C)内へ、該走行伝達ケース(8C)の一部を挿嵌して固定し、該走行伝達ケース(8C)の上部の開口より接続ギヤ(84)が突出するように配設したものである。
【0006】
請求項3においては、請求項2記載の管理機において、前記二輪の走行車輪(12・12)を具備する走行伝達ケース(8C)は、該ミッションケース(3C)に接続した状態で、走行車輪(12・12)を機体幅中央から左右方向に均等に振り分けて配置する構成とし、前記一輪の走行車輪(12)を具備する走行伝達ケース(8C)は、該ミッションケース(3C)に接続した状態で、走行車輪(12)のリム幅中央が機体幅中央と一致するように配置する構成としたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を添付の図面を用いて説明する。図1は管理機の全体側面図、図2は二輪管理機のミッションケース及び走行伝達ケースの後面断面図、図3は同じくミッションケースの後面断面図、図4は一輪管理機のミッションケース及び走行伝達ケースの後面断面図、図5は一輪管理機及び二輪管理機の走行車輪の配置を示す図、図6は二輪管理機のミッションケース及び走行伝達ケースの後面断面図、図7は一輪管理機のミッションケース及び走行伝達ケースの後面断面図である。
【0008】
まず、図1より管理機1(一輪管理機)の全体構成から説明すると、管理機1は前部にエンジン2、後部に作業機としてロータリ耕耘装置4、中央部にミッションケース3が配置され、前記エンジン2はエンジン台5上に載置固定され、該エンジン台5の後部はミッションケース3に固設されている。該エンジン2の出力軸6、及び、前記ミッションケース3の入力軸7にはそれぞれプーリーが固設されて、ベルトを介して動力が伝達されるようにしてある。該出力軸6と入力軸7の間にはベルトテンション式の主クラッチ10が配置され、ハンドル22にメインクラッチレバー25が配置されて操作できるようにしている。該テンションクラッチやベルト、プーリー等は伝動ケース9によって覆われている。
【0009】
前記ミッションケース3には、走行伝達ケース8を付設し、該走行伝達ケース8の下部に車軸11を軸支し、該車軸11に走行車輪12を固設して走行駆動できるようにしている。また、前記ミッションケース3の後方にロータリ耕耘装置4を配置している。該ロータリ耕耘装置4は、左右中央にチェーンケース14を配置し、該チェーンケース14の上端にPTO入力軸を横架して前記PTO軸15より動力を伝達して駆動できるようにし、該チェーンケース14下部に耕耘爪軸16を軸支し、該耕耘爪軸16の軸上に複数本の耕耘爪17・17・・・が植設されている。該耕耘爪17・17・・・の先端の回動軌跡上方及び側方は耕耘カバー18により覆われている。
【0010】
前記ミッションケース3の上部にはハンドルベース21が設けられ、該ハンドルベース21上にハンドル22が前後水平方向で回動して、前後振り替え可能としている。該ハンドル22の基部はハンドルフレーム22a、後部はハンドルバー22bとして、ハンドルバー22bの前部には副変速レバー24が配置され、ハンドルバー22bの後部にはメインクラッチレバー25やサイドクラッチレバー26・26やアクセルレバー27等が配置されている。また、前記ハンドルベース21の左側後部には主変速レバー31が前後振り替え可能に突出される一方、ハンドルベース21の右側近傍には耕耘変速レバー29が配置され、該耕耘変速レバー29を操作することにより、耕耘速度の高速・低速を切り替え可能としている。
【0011】
次に、図2及び図3を用いて、ミッションケース3内部の構成を説明する。図2及び図3に示すごとく、ミッションケース3には入力軸7、PTO軸15、主変速軸33、副変速軸34、走行用出力軸35、フォーク軸36・37等が平行に左右水平方向に横架されている。前記入力軸7の一端は、ミッションケース3より左外側方に突出されて、ミッションケース3外で入力プーリー7bを固設する一方、他端は、PTO軸15としている。
【0012】
そして、図3に示すごとく、前記主変速軸33上には、摺動ギヤ51が軸心方向に摺動可能に外嵌され、更に二連の歯部を有するカウンターギヤ52が回転自在に遊嵌され、端部に伝動ギヤ59が固設されている。また、前記PTO軸15上には、スライダ53が相対回転不能に摺動可能に外嵌され、伝動ギヤ54がベアリングを介して回転自在に遊嵌されている。該伝動ギヤ54には、一つの内歯54aと二つの外歯54b・54cとが形成され、内歯54aを前記スライダ53と噛合可能に配置し、外歯54bを前記摺動ギヤ51と噛合可能に配置し、外歯54cを後述する副変速軸34上に固設したギヤ56に常時噛合させている。そして更に、PTO軸15上には、一体的にギヤ55が設けられ、該ギヤ55は主変速軸33上に固設した伝動ギヤ59と常時噛合させている。
【0013】
また、副変速軸34上には、ギヤ56とギヤ57が固設され、該ギヤ56は前記伝動ギヤ54の外歯54cと常時噛合し、ギヤ57は前記カウンターギヤ52の他方と常時噛合している。更に、前記ギヤ56とギヤ57の間の副変速軸34上には、低速ギヤ61及び高速ギヤ60が回転自在に遊嵌され、該低速ギヤ61及び高速ギヤ60の間にボールクラッチ62が配置され、該ボールクラッチ62は、スライダ63の摺動によって高低変速ができ、該スライダ63は、シフタ等を介して前記メインクラッチレバー25と連結され、副変速操作できるようにしている。なお、前記副変速軸34の一端には、ブレーキ装置28が配設されている。
【0014】
また、走行用出力軸35上には、低速従動ギヤ82、走行用出力ギヤ83、及び高速従動ギヤ81が固設されている。低速従動ギヤ82は、前記低速ギヤ61に噛合し、高速従動ギヤ81は、前記高速ギヤ60に噛合するようになっており、前記スライダ63の移動によって、低速ギヤ61が回転する場合は、該回転が低速従動ギヤ82に伝わり、走行用出力軸35が回転し、高速ギヤ60が回転する場合は、該回転が高速従動ギヤ81に伝わり、走行用出力軸35が回転する構成となっている。走行用出力ギヤ83は、二輪管理機として構成する場合において、走行伝達ケース8の走行用入力ギヤ71に噛合するものである。さらに、走行用出力軸35において、一側端部にスプライン溝を形成し、ベアリングに軸支された接続ピース46の内歯にスプラン嵌合させている。
【0015】
尚、該接続ピース46の構成について説明すると、左右方向にスプランの内歯の加工を施した貫通孔が穿設されており、一側からは、前記走行用出力軸35のスプライン溝を挿嵌し、他側からは、一輪管理機として構成する場合における走行用入力軸88のスプライン溝を挿嵌する構成となっている。
【0016】
以上の構成において、入力軸7に入力された駆動が走行用出力軸35まで伝達される流れについて説明する。まず、前進一段及び前進二段の場合、主変速装置39を構成する摺動ギヤ51が、伝動ギヤ54の外歯54bと噛合される。そして、前進一段の場合、副変速装置30のスライダ63は、右方へ摺動されて低速ギヤ61と副変速軸34が一体的に回転するようにする。こうして、入力軸7→PTO軸15→ギヤ55→伝動ギヤ59→摺動ギヤ51→伝動ギヤ54→ギヤ56→副変速軸34→ボールクラッチ62→低速ギヤ61→低速従動ギヤ82→走行用出力軸35に動力を伝える。前進二段の場合、副変速装置30を構成するスライダ63が、左方へ摺動されて高速ギヤ60と副変速軸34が一体的に回転するようにする。こうして前記同様に、ギヤ56→副変速軸34→ボールクラッチ62→高速ギヤ60→高速従動ギヤ81→走行用出力軸35に動力を伝える。
【0017】
次に、前進三段及び前進四段の場合、スライダ53が、副変速軸34上のギヤ57と噛合される。そして、前進三段の場合、副変速装置30のスライダ63は右方へ摺動されて低速ギヤ61と副変速軸34が一体的に回転するようにする。こうして、入力軸7→PTO軸15→スライダ53→ギヤ57→副変速軸34→ボールクラッチ62→低速ギヤ61→低速従動ギヤ82→走行用出力軸35に動力を伝える。前進四段の場合、副変速装置30のスライダ63は左方へ摺動されて高速ギヤ60と副変速軸34が一体的に回転するようにする。こうして前記同様に、ギヤ57→副変速軸34→ボールクラッチ62→高速ギヤ60→高速従動ギヤ81→走行用出力軸35に動力を伝える。
【0018】
前進五段及び前進六段の場合、主変速装置39のスライダ53が伝動ギヤ54の内歯54aと噛合する。そして、前進五段の場合、副変速装置30のスライダ63は右方へ摺動されて低速ギヤ61と副変速軸34が一体的に回転するようにする。こうして、入力軸7→PTO軸15→スライダ53→伝動ギヤ54→ギヤ56→副変速軸34→ボールクラッチ62→低速ギヤ61→低速従動ギヤ82→走行用出力軸35に動力を伝える。前進六段の場合、副変速装置30のスライダ63は左方へ摺動されて高速ギヤ60と副変速軸34が一体的に回転するようにする。こうして前記同様に、ギヤ56→副変速軸34→ボールクラッチ62→高速ギヤ60→高速従動ギヤ81→走行用出力軸35に動力を伝える。
【0019】
後進一段及び後進二段の場合、主変速装置39の摺動ギヤ51及びスライダ53は噛合することなく中立に位置させ、そして、後進一段の場合、副変速装置30のスライダ63は右方へ摺動されて低速ギヤ61と副変速軸34が一体的に回転するようにする。こうして、入力軸7→PTO軸15→カウンターギヤ52→ギヤ57→副変速軸34→ボールクラッチ62→低速ギヤ61→低速従動ギヤ82→走行用出力軸35に動力を伝える。後進二段の場合、副変速装置30のスライダ63は左方へ摺動されて高速ギヤ60と副変速軸34が一体的に回転するようにする。こうして前記同様に、ギヤ57→副変速軸34→ボールクラッチ62→高速ギヤ60→高速従動ギヤ81→走行用出力軸35に動力を伝える。
【0020】
以上が、ミッションケース3内の構成であって、以下、該ミッションケース3の下部(下部側方も含む)に配される走行伝達ケース8の構造について説明する。図2及び図3に示すごとく、前記走行用出力軸35の下方、及び、一側方に、蓋体72・73を着脱自在とする接続部38・40を形成し、下方の接続部38に二輪の走行車輪を具備する走行伝達ケース8Aを接続して二輪管理機、一側方の接続部40に一輪の走行車輪を具備する走行伝達ケース8Bを接続して一輪管理機とする構成としている。ここで、図2に示す構成は、二輪管理機とする場合のミッションケース3及び走行伝達ケース8Aの構成の構成例であり、図4に示す構成は、一輪管理機とする場合のミッションケース3及び走行伝達ケース8Bの構成の構成例である。
【0021】
まず、図3を用いて、ミッションケース3の構成について説明すると、ミッションケース3において、走行用出力軸35の下方には、開口64を形成し、該開口64を形成するミッションケース3の端部を外側水平方向に延設して水平方向の縁部を形成し、該縁部に複数のボルト穴を垂直方向に穿設してなる接続部38を構成している。また、ミッションケース3において、走行用出力軸35の一側方には、開口65が形成されるとともに、ミッションケース3の側面であって、開口65の周囲に複数のボルト穴を穿設して接続部40を構成している。以上に述べた二つの開口64・65において、図2に示す二輪管理機とする場合は、開口65に蓋体72をボルトで締結して閉じる構成とし、図4に示す一輪管理機とする場合は、開口64に蓋体73をボルトナットで固設して、ミッションケース3の内部空間を外部空間から遮断している。
【0022】
次に、二輪管理機とする場合に適用する走行伝達ケース8Aの構成について説明する。図2及び図3に示すごとく、該走行伝達ケース8Aの上部には、フランジ部58・58が形成されるとともに、前記開口64に連通する開口が形成されており、フランジ部58・58を、ミッションケース3側の接続部38にボルトナットで固設することで、ミッションケース3の内部空間と、走行伝達ケース8Aの内部空間が連通し、かつ、外部からは密閉された状態としている。
【0023】
走行伝達ケース8Aのフランジ部58の近傍には、走行用第一入力軸47が、前記走行用出力軸35と並列の関係となるように横設され、該走行用第一入力軸47に固設される第一入力ギヤ48を、走行用出力軸35に固設された走行用出力ギヤ83に噛合させて、走行用出力軸35の駆動を走行伝達ケース8A内に入力する構成としている。そして、該第一入力ギヤ48に、走行用第二入力軸42に固設された第二入力ギヤ43を噛合させ、走行用第二入力軸42を駆動する構成とし、該走行用第二入力軸42に固設された駆動入力スプロケット44を回転駆動する構成としている。該駆動入力スプロケット44の回転駆動は、チェーン85を介して、車軸11を軸装する駆動出力スプロケット45を回転駆動させ、車軸11を回転させて図示せぬ走行車輪12・12を回転駆動させる構成としている。
【0024】
次に、一輪管理機とする場合に適用する走行伝達ケース8Bの構成について説明する。図4に示すごとく、該走行伝達ケース8Bの上部側面には、水平方向に筒状の接続部77を形成し、該接続部77の反走行伝達ケース8B端部にフランジ部78・78を形成し、該フランジ部78・78を、前記ミッションケース3の一側方に設けた接続部40にボルトで固設している。また、接続部77には、駆動入力スプロケット44を軸装する走行用入力軸88が通されている。該走行用入力軸88は、一側端部及び中途部を走行伝達ケース8B内のベアリングで軸支されるとともに、他側端部にはスプライン溝が形成され、該スプライン溝を前記接続ピース46の一側(反走行用出力軸35側)から挿嵌している。
【0025】
こうして、前記走行用出力軸35の回転駆動を、接続ピース46を介して走行用入力軸88に伝達し、該走行用入力軸88に軸装された駆動入力スプロケット44が回転駆動され、チェーン86を介して、車軸を軸装する駆動出力スプロケット79を回転駆動させ、車軸11を回転させて図示せぬ走行車輪12を回転駆動させる構成としている。尚、図4に示すごとくの一輪管理機に構成とする場合においては、ミッションケース3と、走行伝達ケース8Bとの間に補強部材87・87を橋設し、ミッションケース3の剛性の向上を図っている。
【0026】
以上のような構成で、ミッションケース3は、図2に示す二輪管理機に構成する場合と、図4に示す一輪管理機に構成する場合とのいずれにも対応することができ、「部品の共通化」を図ることができ、製造コストの削減や、部品在庫管理・メンテナンス等のスリム化を図ることができる。
【0027】
尚、一輪管理機、二輪管理機それぞれにおける走行車輪12の位置については、機体走行バランスの面から、図5に示すごとく、前記二輪の走行車輪12を具備する走行伝達ケース8Aは、ミッションケース3に接続した状態で、走行車輪12を機体幅中央CLから左右方向に均等に振り分けて配置する構成とし、前記一輪の走行車輪12を具備する走行伝達ケース8Bは、ミッションケース3に接続した状態で、走行車輪12のリム幅中央が機体幅中央と一致するように配置する構成としている。こうして、機体走行バランスも良好となって、ミッションケース3の共通化を図ることで、管理機の操作性を妨げてしまうという不具合が生じることがない。
【0028】
次に、走行伝達ケース8のミッションケース3への接続構造における他の構成について説明する。該構成は、ミッションケース3内に、走行伝達ケース8の一部を挿入して取り付けるものである。具体的には、図6に示すごとく、ミッションケース3Cの下部を左右一側に側方へ膨らむ膨出部38Cを形成し、該膨出部38Cは一輪管理機とした場合の左右中心から所定距離膨出した位置として後述する走行伝達ケース8Cを配置できるように形成している。そして、走行用出力軸35の下方に開口64を形成し、該開口64の周囲に縁部を形成して接続部38Cを構成している。該接続部38Cの内側に走行伝達ケース8Cの上部が挿嵌される形状、即ち、走行伝達ケース8Cの上部を開口して接続ギヤ84が突出するように配設し、走行伝達ケース8Cの上部周囲にはフランジ89を固定し、ミッションケース3Cと走行伝達ケース8Cとをボルトで固設する。つまり、フランジ部より走行伝達ケース8Cの上部が突出する形状としている。尚、走行用第一入力軸47、第一入力ギヤ48等の構成については、上述した走行伝達ケース8A(図2)と同一とする。この構成では、ミッションケース3Cへ、走行伝達ケース8Cの一部を挿嵌して固定しているので、ミッションケース3Cと、走行伝達ケース8Cとの固設が確実に行われ(両者の接触面積が大きい為)、ミッションケース3Cと、走行伝達ケース8Cとの固設部(接続部)の剛性に優れたものとなっている。
【0029】
また、図7に示す構成では、走行伝達ケース8Cを膨出部38C内に挿入して固定するようにしたものであり、走行伝達ケース8Cの上部周囲にはフランジ90を固定し、走行伝達ケース8Cの上部の走行用第一入力軸47(図6)を、ギア66を軸装する伝動軸67に付け替えて、接続ギヤ84を駆動する構成としている。このようにして、フランジ89とフランジ90、及び、走行用第一入力軸47と伝動軸67を変更するだけで、同一のミッションケースと走行伝達ケース8Cを用いて一輪管理機と二輪管理機に変更できるのである。
【0030】
【発明の効果】
本発明は以上のごとく構成したので、以下の効果を奏するものである。
【0031】
請求項1に示すごとく、エンジン(2)からの動力をミッションケース(3C)に伝え、該ミッションケース(3C)の走行用出力軸(35)より走行伝達ケース(8C)内へ動力を入力し、該走行伝達ケース(8C)に軸支する車軸(11)を駆動して、一輪又は二輪の走行車輪を回転駆動させる構成の管理機において、該ミッションケース(3C)の下部を、左右一側に側方へ膨らませた膨出部(38C)を形成し、該膨出部(38C)は一輪管理機とした場合の左右中心から所定距離膨出した位置とし、下方に開口(64)を形成し、該膨出部(38C)の開口(64)内に走行伝達ケース(8C)を配置し、かつ該開口(64)の周囲に縁部を形成して、膨出部(38C)を接続部に構成し、該走行伝達ケース(8C)の上部を開口し、周囲に二種類のフランジ(89・90)を固定可能とし、該2種類のフランジ(89・90)を変更してボルトで固定し、該走行伝達ケース(8C)をフランジ(89・90)により取り付けた状態で、前記膨出部(38C)に対して、走行伝達ケース(8C)を左右に位置を変更して取り付け可能とし、二輪の走行車輪(12・12)を具備する走行伝達ケース(8c)をフランジ(89)を介して接続した二輪管理機と、一輪の走行車輪(12)を具備する走行伝達ケース(8c)を他のフランジ(90)接続した一輪管理機とに変更可能としたので、一輪管理機と二輪管理機の製造において、共通のミッションケースを適用(部品の共通化)することができ、製造コストの削減につながるとともに、部品在庫管理・メンテナンス等のスリム化(部品管理の適正化)を図ることができる。
【0032】
請求項2に示すごとく、請求項1記載の管理機において、前記走行伝達ケース(8C)の上部の周囲に、前記フランジ(89・90)を固定し、該フランジ(89・90)よりも走行伝達ケース(8C)を上方へ突出し、該ミッションケース(3C)内へ、該走行伝達ケース(8C)の一部を挿嵌して固定し、該走行伝達ケース(8C)の上部の開口より接続ギヤ(84)が突出するように配設したので、ミッションケース3Cと、走行伝達ケース8Cとの固設が確実に行われ(両者の接触面積が大きい為)、ミッションケース3Cと、走行伝達ケース8Cとの固設部(接続部)の剛性に優れたものとなっている。
また、走行伝達ケース8Cを膨出部38C内に挿入して固定するようにしたものであり、走行伝達ケース8Cの上部周囲にはフランジ90を固定し、走行伝達ケース8Cの上部の、接続ギヤ84を駆動する構成としている。
このようにして、フランジ89とフランジ90を変更するだけで、同一のミッションケースと走行伝達ケース8Cを用いて一輪管理機と二輪管理機に変更できるのである。
【0033】
請求項3に示すごとく、請求項2記載の管理機において、前記二輪の走行車輪(12・12)を具備する走行伝達ケース(8C)は、該ミッションケース(3C)に接続した状態で、走行車輪(12・12)を機体幅中央から左右方向に均等に振り分けて配置する構成とし、前記一輪の走行車輪(12)を具備する走行伝達ケース(8C)は、該ミッションケース(3C)に接続した状態で、走行車輪(12)のリム幅中央が機体幅中央と一致するように配置する構成としたので、前記二輪の走行車輪を具備する走行伝達ケースは、ミッションケースに接続した状態で、走行車輪を機体幅中央から左右方向に均等に振り分けて配置する構成とし、前記一輪の走行車輪を具備する走行伝達ケースは、ミッションケースに接続した状態で、走行車輪のリム幅中央が機体幅中央と一致するように配置する構成としたので、機体走行バランスも良好となって、ミッションケースの共通化を図ることで、管理機の操作性を妨げてしまうという不具合が生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 管理機の全体側面図である。
【図2】 二輪管理機のミッションケース及び走行伝達ケースの後面断面図である。
【図3】 同じくミッションケースの後面断面図である。
【図4】 一輪管理機のミッションケース及び走行伝達ケースの後面断面図である。
【図5】 一輪管理機及び二輪管理機の走行車輪の配置を示す図である。
【図6】 二輪管理機のミッションケース及び走行伝達ケースの後面断面図である。
【図7】 一輪管理機のミッションケース及び走行伝達ケースの後面断面図である。
【符号の説明】
3 ミッションケース
8 走行伝達ケース
11 車軸
35 走行用出力軸
38 接続部
40 接続部
72 蓋体
Claims (3)
- エンジン(2)からの動力をミッションケース(3C)に伝え、該ミッションケース(3C)の走行用出力軸(35)より走行伝達ケース(8C)内へ動力を入力し、該走行伝達ケース(8C)に軸支する車軸(11)を駆動して、一輪又は二輪の走行車輪を回転駆動させる構成の管理機において、該ミッションケース(3C)の下部を、左右一側に側方へ膨らませた膨出部(38C)を形成し、該膨出部(38C)は一輪管理機とした場合の左右中心から所定距離膨出した位置とし、下方に開口(64)を形成し、該膨出部(38C)の開口(64)内に走行伝達ケース(8C)を配置し、かつ該開口(64)の周囲に縁部を形成して、膨出部(38C)を接続部に構成し、該走行伝達ケース(8C)の上部を開口し、周囲に二種類のフランジ(89・90)を固定可能とし、該2種類のフランジ(89・90)を変更してボルトで固定し、該走行伝達ケース(8C)をフランジ(89・90)により取り付けた状態で、前記膨出部(38C)に対して、該走行伝達ケース(8C)を左右に位置を変更して取り付け可能とし、二輪の走行車輪(12・12)を具備する走行伝達ケース(8c)をフランジ(89)を介して接続した二輪管理機と、一輪の走行車輪(12)を具備する走行伝達ケース(8c)を他のフランジ(90)接続した一輪管理機とに変更可能としたことを特徴とする管理機。
- 請求項1記載の管理機において、前記走行伝達ケース(8C)の上部の周囲に、前記フランジ(89・90)を固定し、該フランジ(89・90)よりも走行伝達ケース(8C)を上方へ突出し、該ミッションケース(3C)内へ、該走行伝達ケース(8C)の一部を挿嵌して固定し、該走行伝達ケース(8C)の上部の開口より接続ギヤ(84)が突出するように配設したことを特徴とする管理機。
- 請求項2記載の管理機において、前記二輪の走行車輪(12・12)を具備する走行伝達ケース(8C)は、該ミッションケース(3C)に接続した状態で、走行車輪(12・12)を機体幅中央から左右方向に均等に振り分けて配置する構成とし、前記一輪の走行車輪(12)を具備する走行伝達ケース(8C)は、該ミッションケース(3C)に接続した状態で、走行車輪(12)のリム幅中央が機体幅中央と一致するように配置する構成としたことを特徴とする管理機。
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