JP2520370Y2 - 1輪と2輪とに兼用できるトランスミッションケースを備える作業車両 - Google Patents

1輪と2輪とに兼用できるトランスミッションケースを備える作業車両

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JP2520370Y2
JP2520370Y2 JP1431591U JP1431591U JP2520370Y2 JP 2520370 Y2 JP2520370 Y2 JP 2520370Y2 JP 1431591 U JP1431591 U JP 1431591U JP 1431591 U JP1431591 U JP 1431591U JP 2520370 Y2 JP2520370 Y2 JP 2520370Y2
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traveling
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、1輪と2輪とに兼用で
きるトランスミッションケースを備える作業車両に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の作業車両のトランスミッションケ
ースは、特開昭63−82827号公報や実開平2−8
5064号公報に記載されるように1輪のみ、または2
輪のみを装着できる専用型である。
【0003】
【考案が解決しようとしている課題】しかし、1輪と2
輪とを独立した別個のトランスミッションケースに装着
することになれば、ユーザ側は1輪、2輪専用型のトラ
ンスミッションケースを備えた作業車両を別々に購入し
なけければならないから購入費用面と購入後の車両の稼
動面で不経済であるし、メーカー側も部品点数が多く生
産コストが高くつく。そこで、本考案は、このような問
題点を解決するために創案されたもので、多目的管理作
業に適し、部品点数が削減でき、部品の共用化が図ら
れ、生産・組立の効率を向上することができる1輪と2
輪とに兼用されるトランスミッションケースを備えた作
業車両を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案は、動力を変速して伝達するトランスミッショ
ンのケースの動力取出軸に走行用伝動ケースを取付け、
該走行用伝動ケースの走行出力軸に走行車輪を設けた作
業車両において、前記動力取軸の前記ミッションケー
ス内部には1枚のギアまたはスプロケットのみを設け、
該ギアまたはスプロケットを囲んでいる前記ミッション
ケース部分の両外側面を1輪または2輪の走行用伝動ケ
ースの取付部に形成し、2輪の作業車両の場合には、前
記トランスミッションケースの前記取付部の車体横方向
の中心側に前記動力取出軸を突出させて、該動力取出軸
の突出部に2輪が両側に取付けてある走行用伝動ケース
を車体横方向の中心が前記取付部の車体横方向の中心線
に略合致するように取付け、1輪の作業車両の場合に
は、前記トランスミッションケースの前記取付部の反車
体方向中心側に前記動力取出軸を突出させて、該動力取
出軸の突出部に1輪の走行用伝動ケースを取付けると共
に該走行用伝動ケースの走行出力軸を前記取付部の車体
横方向の中心側に突出させ、該走行出力軸に1輪をその
車体横方向の中心が前記取付部の車体横方向中心線と略
合致するように取付けたことを特徴とする。
【0005】
【作用】上記構成において、2輪を作業車両の車体のト
ランスミッションケース部に装着するときには、該車体
の略重心を通る横方向の中心側のトランスミッションケ
ースの取付面から動力取出軸を突出させこの突出部に走
行用伝動ケースをその中心が前記車体の横方向の中心に
略合致するように取付け該ケースの両側に突出する走行
出力軸に左右の車輪を取付けることによって車体が均等
に支持され、安定した走行が確保される。
【0006】一方、1輪を作業車体に装着するときに
は、トランスミッションケースの取付面から反車体の横
方向中心線側に動力取出軸を突出させ、この突出部に走
行用伝動ケースを取付け、該ケースの走行出力軸に1輪
をその中心が前記車体の横方向の中心に略合致させるよ
うに取付けることによって車体がバランスよく支持さ
れ、安定した走行が確保される。
【0007】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面を参照しながら
詳述する。
【0008】図1は本考案の一実施例に係る作業車両の
トランスミッションケースに1輪を装置した場合の要部
拡大縦断面図、図2はトランスミッションケース部の拡
大断面図、図5は同上作業車両のミッションケースに2
輪を装置した場合の要部拡大縦断面図であり、1はトラ
ンスミッションケース、2は静油圧無段変速装置(以
下、「HST」と略称する)、3は動力伝達用プーリ、
4は走行用伝動ケース、5は作業用伝動ケースである。
【0009】トランスミッションケース1は、左右の分
割ケース6,7を突き合せてボルト8で締結して組立て
られ、内部に作業用変速装置9と走行用変速装置10
(走行用伝達装置ともいう)とが組込まれている。
【0010】図2に詳示するように、トランスミッショ
ンケース1内には右側の分割ケース6の外方より動力伝
達用入力軸11(O1)が嵌入してその一端部12が分
割ケース6内に臨み、その動力伝達用入力軸11
(O1)の前記分割ケース6から外部に突出した他端部
に動力伝達用プーリ3が付設されている。この動力伝達
用入力軸11(O1)の一端部12は、後述するよう
に、HST2を経由して走行用変速装置10に、HST
を経由せず作業用変速装置9に夫々連結されている。
【0011】即ち、トランスミッションケース1内に臨
む動力伝達用入力軸11(O1)の端部12の周縁には
ギアG1が形成され、該ギアG1は作業用変速装置9の作
業用カウンター軸O6にスプライン結合されたギヤG10
と噛合っている。
【0012】前記作業用カウンター軸O6には、またロ
ータリ等の作業機を正転させる正転用シフトギア(ロー
タリ正逆転用シフトギア)G11がスプライン嵌合される
と共にこれに隣接して作業機を逆転させるスプロケット
2が遊嵌されている。該スプロケットS2と前記シフト
ギアG11との対向面にはドッグクラッチ13を構成する
爪14が夫々形成されている。該シフトギアG11は図示
しないシフトフォークにより前記作業用カウンター軸O
6上を摺動して作業用動力取出軸O7に遊嵌されたギアG
12と噛合うようになっている。
【0013】この遊嵌されたギアG12の側方にはスプロ
ケットS3が一体に形成されており、該スプロケットS3
と前記作業用カウンター軸O6側のスプロケットS2には
チェーンCが掛け廻されている。
【0014】この動力取出軸O7側のスプロケットS3
側方における該動力取出軸O7の部分には作業機への動
力断続用のクラッチ環(シフター)15がスプライン嵌
合しコイルバネ16を介し前記スプロケットS3側に付
勢され、ドッグクラッチ方式により前記スプロケットS
3に係合離脱可能となっている。17は該スプロケット
3と前記クラッチ環15との各対向面に夫々形成され
る爪である。
【0015】前記動力取出軸O7の一端は左側分割ケー
ス7から外部に突出しその突出端にスプロケットS4
設けられ作業用伝動ケース5内に配されている。
【0016】他方、前記動力伝達用入力軸11(O1
の端部12には同芯に突出するスプライン軸18が一体
に形成され、該スプライン軸18には内面にスプライン
を有する筒状の軸(カラー)O9が嵌合され、該カラー
9には、さらに、後述するHST2の入力軸O8がスプ
ライン嵌合して連結されている。このようにスプライン
軸18とカラーO9は動力伝達入力軸11(O1)と同一
直線上に配された中間連結装置を構成している。
【0017】HST2は左側の分割ケース7の外側面に
装着され、該HST2の入力軸O8及びそれの出力軸O2
は共に同方向に平行に延びそれらの端部19,20が前
記左側の分割ケース7内すなわちトランスミッションケ
ース1内に臨んでいる。
【0018】このトランスミッションケース1内に臨む
出力軸O2の端部20にはギアG2が付設され、該ギアG
2は走行用伝達装置10の走行用カウンター軸O3に固定
されたギアG3と噛合っている。該カウンター軸O3には
また、高速用ギアG4及び低速用ギアG5を一体に備えて
いる切換シフトギア21(動力断続装置)が摺動自在に
スプライン嵌合し、ミッションケース近傍に設けた走行
用副変速レバー59により高速・中立・低速に切換可能
となっている。
【0019】即ち、該高低速用切換シフトギア21は中
間軸O4の左右端部に固定された高速ギアG6及び低速ギ
アG7に噛合可能となっており、それらいずれかを選択
して噛合わせることにより該中間軸O4の中間部に固定
された常時噛合ギアG8を介し、ミッションの走行用出
力軸O5に走行用の動力が伝達される。G9はミッション
の走行用出力軸O5に固定され、常時噛合ギアG8と噛合
う常時噛合ギアである。又、前記カウンター軸O3上に
設けられた切換シフトギヤ21の変わりに、ドッグクラ
ッチ用ギヤを設け、このギヤが高速ギヤG6か低速ギヤ
G7のどちらかと常噛状態となるクラッチで動力を断続
する場合も考えられる。これは主に一輪管理機に使用さ
れる。
【0020】前記ミッションの走行用出力軸O5は走行
用動力取出軸36と一体に形成されるが、該ミッション
の走行用出力軸O5自体は1枚の常時噛合ギアG9のみを
固着する短い軸であって、左右の分割ケース6、7の間
の狭い空間に軸架される。該各分割ケース6、7の軸受
部分にはいずれも外方に開閉自在となる孔37が穿設さ
れ、1輪か37又は2車輪かの別に応じて、一方の孔3
7から前記走行用動力取出軸36が突出するときには、
他方の孔37は蓋38で閉塞されるようになっている。
【0021】そして、各分割ケース6、7の外側面にお
ける前記各孔37の周縁には1輪又は2輪の走行用伝動
ケース4の環状の取付用嵌合溝39が形成されている。
【0022】左側分割ケース7の外側面に取付けられる
HST2は、該外側面に直接接合された基板22と、該
基板22を貫通して前記左側分割ケース7内まで同方向
に延びる無段変速用入力軸O8及び無段変速用出力軸O2
と、これら各軸O8,O2を中心にして前記基板22の外
側に配設された油圧ポンプ23及び油圧モータ24と、
これら油圧ポンプ23及び油圧モータ24を収容しかつ
前記各軸O8,O2を軸支して前記基板22に一体的にボ
ルト等(図示せず)で取付けられる一つのケース25と
で主に構成されるいわゆる一体型のものである。
【0023】具体的には、油圧ポンプ23は、無段変速
用入力軸O8に固定されたシリンダブロック26と、該
ブロック26の軸芯廻りに円陳状に配置され、外側に開
放する複数の軸方向のプランジャ孔27と、該孔27に
出没自在に嵌挿されたプランジャ28と、各プランジャ
28の出没ストロークを自在に調整する可動斜板29と
で構成される。そして各プランジャ孔27のヘッド側
は、基板22内等に形成された図示しない油回路の高圧
用ポート及び低圧用ポートに連通可能となっており、ま
た可動斜板29の傾斜角度は図3,図4に示す変速レバ
ー30、微調整変速ノブ31及び走行用前後進切換レバ
ー57で無段に前進、中立、後進側に調整されるように
なっている。
【0024】他方、油圧モータ24は、無段変速用出力
軸O2に固定されたシリンダブロック32と、該ブロッ
ク32の軸芯廻りに円陳状に配置される上記同様のプラ
ンジャ孔33と、同じくプランジャ34と、各プランジ
ャ34の出没ストロークを一定にする固定斜板(モータ
回転斜板)35とで構成される。そして、この各プラン
ジャ孔33のヘッド側も上記同様基板22内等に形成さ
れた図示しない油回路の高圧用ポート及び低速用ポート
に連通可能となっている。
【0025】このように構成される作業車両の略重心を
通る車体横方向(左右方向)の中心線Xはトランスミッ
ションケース1の縦線(分割ケースの衝合面)からHS
T2側に偏した位置にあるので、1輪の場合は図1、2
輪の場合は図5の如き取付構造として、作業車両のバラ
ンスをとるようになっている。
【0026】即ち、図1では前記走行用動力取出軸36
は右の分割ケース6の孔37から外部に突出し、該突出
した取出軸36には、1輪の走行用伝動ケース4内に配
されたスプロケットS1がスプライン嵌合され、そし
て、前記分割ケース6の孔37の周縁の環状の取付用嵌
合溝39(図2)に前記走行用伝動ケース4の基端部内
側が嵌合されるようになっており、また、該走行用伝動
ケース4の先端部内側へ走行出力軸O10が突出し、該出
力軸O10に車輪41が車体横方向の中心線(直径)Yを
前記作業車両の車体横方向中心線Xに合致するように固
定されている。図1において40は軸受、S5は前記出
力軸O10に固定されたスプロケット、Cは該スプロケッ
トS5と前記スプロケットS1に掛廻されたチェーンであ
る。
【0027】他方、図5では、前記走行用動力取出軸3
6は左の分割ケース7の孔37から外部に突出し、該突
出した取出軸36には、2輪の走行用伝動ケース4内に
配されたスプロケットS1がスプライン嵌合され、そし
て、前記分割ケース7の孔37の周縁の取付用嵌合溝3
9(図2)に前記走行用伝動ケース4の基端部内側が嵌
合されるようになっており、また、該走行用伝動ケース
4はその車体横方向の中心線Zが前記作業車両の車体横
方向中心線Xに合致するように分割ケースに固定されて
いて、該走行用伝動ケース4の先端部両側へ走行出力軸
42(O10)が突出し、該各走行出力軸42に夫々車輪
43、43が固定されている。図5において44は方向
転換用サイドクラッチ、45はクラッチアームである。
【0028】図3,図4は、本考案を適用した一輪型耕
うん機の平面図及び側面図であり、46はハンドルで、
その左側グリップ47近傍には前記変速レバー30が設
けられて前記HST2の油圧ポンプにおける可動斜板2
9に連繋し、また、前記左側グリップ47近傍には前記
微調整変速ノブ31が設けられて同様に前記可動斜板2
9に連繋している。また、この左側グリップ47にはメ
インクラッチレバー48が設けられて前記動力伝達装置
の入力軸11(O1)への動力の断続を行なうようにな
っている。具体的には、エンジン53の出力軸上に結着
したプーリ60とプーリ3に掛廻されるベルト49に当
接自在のテンションローラ50が作用し該ベルト49の
緊張度を調整するようになっている。
【0029】一方、前記ハンドル46の右側グリップ4
7近傍には前記ロータリ用のクラッチ環15に連繋する
クラッチレバー51が設けられ、ロータリ52への動力
の断続を行なうようになっている。
【0030】なお、図3,図4において、53はエンジ
ン、54はエアクリーナ、55はマフラー、56は抵抗
杆である。57は走行用の前後進切換レバーで斜板29
の回動軸の操作系(図示せず)に連動している。58は
ロータリ正逆転レバーで、シフターギヤG11と連動し
ている。
【0031】次に、上述のように構成した一輪型耕うん
機の作用を説明する。
【0032】今、図4に示す一輪型耕うん機を圃場の耕
うん機整地作業に使用するものとして、エンジン53を
始動し、メインクラッチレバー48を握って、メインク
ラッチであるテンションローラー50を接続させると、
動力が伝動ベルト49、動力伝達プーリ3を介して動力
伝達入力軸11(O1)に伝達され、図1において、該
入力軸11(O1)から作業用変速装置9側と走行用伝
達装置10側へと分配される。
【0033】作業用変速装置9では、ロータリー正逆転
レバー58を正方向へ回動することによって、伝動プー
リ3から入力される動力はHSTを経由することなく軸
11(O1)→ギアG1→ギアG10→軸O6→ギアG11
ギアG12→シフター15→軸O7→スプロケットS4を経
た正回転系の動力として、また、該レバー58を逆方向
へ回動することによって、軸11(O1)→ギアG1→ギ
アG10→軸O6→スプロケットS2→チェーンC→スプロ
ケットS3→シフター15→軸O7→スプロケットS4
経た逆回転系の動力として夫々ロータリ52に伝導され
る。
【0034】他方、走行用伝達装置10では、伝動プー
リ3から入力され軸11(O1)→軸O9→軸O8の順序
で伝達される動力がHST2を経由する間に変速レバー
30の傾動の程度に応じて、また、変速ノブ31の回動
の程度により無段に変速され、かつ走行用前後進切換レ
バー57の切換により前後進走行が行なえこの変速動力
が軸O2→ギアG2→ギアG3→軸O3→ギアG4→ギアG6
→軸O4→ギアG8→ギアG9→軸O5→スプロケットS1
の順で形成される変速歯車系路を経て、または、軸O2
→ギアG2→ギアG3→軸O3→ギアG5→ギアG7→軸O4
→ギアG8→ギアG9→軸O5→スプロケットS1の順で形
成される変速歯車系路を経て正回転または逆回転の動力
として夫々走行車輪41に伝導される。
【0035】その際の正回転または逆回転の動力は、図
3,図4に示す走行用前後進切換レバー57を前進側ま
たは後進側に傾動させ、かつこれに連動しており、レバ
ーを前側に傾動させると高速、後側に傾動させると中立
(停止)になる変速レバー30に連繋しているポンプ可
動斜板29の傾斜角度を該変速レバー30で大まかに変
え、また、変速ノブ31を回動させることにより、前記
傾斜角度を微細に変えることによって得られる。
【0036】具体的には、変速レバー30、変速ノブ3
1及び走行用前後進切換レバー57の操作により図2に
示すようにポンプ可動斜板29は図示しない回動軸を枢
軸として傾斜角度を任意に変え、HST2を作用させ
る。
【0037】即ち、ポンプ軸即ち無段変速用入力軸O8
が回転すると、これと一体となって油圧ポンプ23のシ
リンダブロック26も回転し、このシリンダブロック2
6の複数のプランジャ孔27に嵌挿されている各プラン
ジャ28は往復運動するが、このプランジャ28の往復
動のストロークは可動斜板29の傾斜角度によって決定
される。例えば、その傾斜角度が大きいほどポンプの油
流量を増大させ油圧モータ24へ図示しない高圧油路を
通して送られる油量が増加し、モータ軸即ち無段変速用
出力軸O2の回転数が増大する。その回転に使用された
オイルは図示しない低圧油路を通り油圧モータ24から
油圧ポンプ23側へ送られる。
【0038】また、油圧ポンプ軸即ち無段変速用入力軸
8も、油圧モータ軸即ち無段変速用出力軸O2もHST
ケース25の外側に露出せず、ミッションケース1内に
のみ突出しているので、これらを伝わる油も全てミッシ
ョンケース1内に戻される。
【0039】油圧モータ24は斜板35が固定になって
いるため、油圧ポンプ23側から油が導かれると、その
油はそのプランジャ34に作用して固定斜板35を押圧
しその斜板面を滑り降り、この滑り降りの動作がそのプ
ランジャ34を収容しているシリンダブロック32を回
動させ、したがってこのシリンダブロック32と一体的
に嵌合している無段変速用出力軸O2を回転させる。そ
の回転数は油量が増加するほど増大する。
【0040】従って、この無段変速用出力軸O2に連繋
する走行輪41はHST2で無段に変速されて走行する
ことになる。
【0041】その際、一輪型耕うん機は一輪41によっ
て支えられるが、車体の略重心を通る横方向中心線Xと
該一輪41の横方向方向の中心線Yとが、図3に示すよ
うに平面において合致しているので、車体は一輪41に
よって左右バランスよく支持され、左右のハンドグリッ
プ47には左右方向の負荷は偏らない。特に、耕うん作
業中、ロータリ52の左右に異る負荷が生じて車体が左
右に傾動すれば、正常な状態では基準の水平位置にある
ハンドルグリップ47がその水平位置から相互に上方ま
たは下方に突出するから、左右の各ハンドルグリッフプ
47にその突出方向と反対方向の反力を均等に加えるこ
とにより、その車体の傾きを正常な姿勢に修復すること
ができる。
【0042】なお、2輪の作業車両の場合、走行用伝動
ケース4の横方向の中心線Zと車体の略重心を通る横方
向の中心線Xとが、図5に示すように合致しているの
で、左右の車輪43、43によって車体の重量が均等に
分配されて支持され、安定した走行が確保され得る。そ
の際、例えば前述した一輪の場合と同様、作業部を耕う
んロータリとし、作業中、ロータリの左右に異る負荷が
生じて車体が左右に傾動すると、正常な状態では基準の
水平位置にある左右のハンドグリップがその水平位置か
ら相互に上方または下方に突出するから、その突出方向
と反対方向の反力を左右の各ハンドグリップに均等に加
えることで、左右の車輪が分担する支持力と共同して、
その車体の傾きを正常な姿勢に修復することができる。
【0043】
【考案の効果】以上述べたように、本考案は動力を変速
して伝達するトランスミッションのケースの動力取出軸
に走行用伝動ケースを取付け、該走行用伝動ケースの走
行出力軸に走行車輪を設けた作業車両において、前記動
力取軸の前記ミッションケース内部には1枚のギアま
たはスプロケットのみを設け、該ギアまたはスプロケッ
トを囲んでいる前記ミッションケース部分の両外側面を
1輪2輪の走行用伝動ケースの取付部に形成し、2輪の
作業車両の場合には、前記トランスミッションケースの
前記取付部の車体横方向の中心側に前記動力取出軸を突
出させて、該動力取出軸の突出部に2輪が両側に取付け
てある走行用伝動ケースを車体横方向の中心が前記取付
部の車体横方向の中心線に略合致するように取付け、1
輪の作業車両の場合には、前記トランスミッションケー
スの前記取付部の反車体方向中心側に前記動力取出軸を
突出させて、該動力取出軸の突出部に1輪の走行用伝動
ケースを取付けると共に該走行用伝動ケースの走行出力
軸を前記取付部の車体横方向の中心側に突出させ、該走
行出力軸に1輪をその車体横方向の中心が前記取付部の
車体横方向中心線と略合致するように取付けたことを特
徴とする1つのトランスミッションケースが1輪および
2輪の作業車両に兼用できることから、メーカーにとっ
て部品点数の削減や部品の共用化が図られ、生産効率、
組立効率が向上するし、ユーザにとっても走行用伝達ケ
ース付の1輪及び2輪のみを購入し1つのトランスミッ
ションのケース付の車体に付け換えることで済むもので
経済的であり、さらに、多目的の管理作業機として使用
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るトランスミッションケースに1輪
を装着した作業車両の要部の拡大断面図である。
【図2】同上ミッションケース部分の拡大断面図であ
る。
【図3】同上作業車両の本考案を適用した1輪型耕うん
機の平面図である。
【図4】同上1輪型耕うん機の側面図である。
【図5】本考案に係るトランスミッションケースに2輪
を装着した作業車両の要部の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 トランスミッションケース 2 静油圧無段変速装置(HST) 4 走行用伝動ケース 9 作業用変速装置 10 走行用変速装置(走行用伝達装置) 11 動力伝達入力軸(O1) 19 2の入力軸(O8) 20 2の出力軸(O2) 36 走行用動力取出軸(O5) O10 走行用出力軸 39 4の取付部 41 1輪用車輪 43 2輪用車輪 G9 5に固定するギア

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動力を変速して伝達するトランスミッシ
    ョンのケースの動力取出軸に走行用伝動ケースを取付
    け、該走行用伝動ケースの走行出力軸に走行車輪を設け
    た作業車両において、前記動力取軸の前記ミッション
    ケース内部には1枚のギアまたはスプロケットのみを設
    け、該ギアまたはスプロケットを囲んでいる前記ミッシ
    ョンケース部分の両外側面を1輪または2輪の走行用伝
    動ケースの取付部に形成し、2輪の作業車両の場合に
    は、前記トランスミッションケースの前記取付部の車体
    横方向の中心側に前記動力取出軸を突出させて、該動力
    取出軸の突出部に2輪が両側に取付けてある走行用伝動
    ケースを車体横方向の中心が前記取付部の車体横方向の
    中心線に略合致するように取付け、1輪の作業車両の場
    合には、前記トランスミッションケースの前記取付部の
    反車体方向中心側に前記動力取出軸を突出させて、該動
    力取出軸の突出部に1輪の走行用伝動ケースを取付ける
    と共に該走行用伝動ケースの走行出力軸を前記取付部の
    車体横方向の中心側に突出させ、該走行出力軸に1輪を
    その車体横方向の中心が前記取付部の車体横方向中心線
    と略合致するように取付けたことを特徴とする1輪と2
    輪とに兼用できるミッションケースを備えた作業車両。
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