JP2687115B2 - 同軸正逆転作業機 - Google Patents

同軸正逆転作業機

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JP2687115B2
JP2687115B2 JP33236895A JP33236895A JP2687115B2 JP 2687115 B2 JP2687115 B2 JP 2687115B2 JP 33236895 A JP33236895 A JP 33236895A JP 33236895 A JP33236895 A JP 33236895A JP 2687115 B2 JP2687115 B2 JP 2687115B2
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恒男 大竹
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作業用伝動装置を
収納する伝動ケースを機体中心線の一側に配置してな
る、所謂サイドドライブ式の同軸正逆転作業機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】かかる同軸正逆転作業機は、実開平6−
34403号公報に記載されているように既に知られて
いる。
【0003】この同軸正逆転作業機は、機体中心線の一
側に配置した伝動ケースに正転作業軸及び逆転作業軸を
同軸に支持し、正転作業軸に正転爪を固定し、逆転作業
軸に逆転爪を固定したものである。
【0004】またエンジンからの駆動力を機体中心線の
左右に設けた一対の正逆転切換手段に振り分け、これら
一対の正逆転切換手段で正転作業軸及び逆転作業軸を相
互に逆方向に回転駆動する同軸正逆転作業機が、特公昭
49−16282号公報により既に知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記前者の
ものは、伝動ケースに隣接する位置に逆転爪を配置し、
伝動ケースから離れた位置に正転爪を配置しているの
で、伝動ケースを畦に衝突させないためには正転爪で畦
際を耕耘する必要がある。従って、圃場に水を導入する
ための溝を畦際に形成する際に、溝を形成するのに適し
た逆転爪で畦際を耕耘することができず、溝掘作業の効
率が低い問題がある。また、比較的多くの土を前方に押
し出す逆転爪が伝動ケースに隣接して配置されているの
で、土が伝動ケースの下面に堆積して機体がスタックし
易い問題がある。
【0006】また上記後者のものは、前述の問題に加え
て複数の正逆転切換手段に駆動力を伝達する駆動系が複
雑化して重量やコストの増加を招く問題がある。
【0007】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、機体がスタックし難く、畦際に残耕部分を発生させ
ずに溝切り器で容易に溝を形成することができ、畦際部
分に耕耘堆積する土を少なくして耕耘作業負荷を軽減す
ることができ、しかも駆動系の構造が簡単な同軸正逆転
作業機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明は、機体中心線の一側に
配置されて内部に作業用伝動装置を収納する伝動ケース
に、逆転作業軸の一端を支持して他端を機体中心線の他
側に向けて延出するとともに、この逆転作業軸と同軸に
正転作業軸を相対回転自在に支持し、伝動ケースに隣接
する位置から機体中心線の他側に向けて、正転作業軸に
支持した複数の正転爪と逆転作業軸に支持した複数の逆
転爪とを順次配置したことを特徴とする。
【0009】また請求項2に記載された発明は、機体中
心線の一側に配置されて内部に作業用伝動装置を収納す
る伝動ケースに、正転作業軸の一端を支持して他端を機
体中心線の他側に向けて延出するとともに、この正転作
業軸と同軸に逆転作業軸を相対回転自在に支持し、伝動
ケースに隣接する位置から機体中心線の他側に向けて、
正転作業軸に支持した複数の正転爪と逆転作業軸に支持
した複数の逆転爪とを順次配置したことを特徴とする。
【0010】また請求項3に記載された発明は、請求項
1又は2の構成に加えて、逆転爪の回転数を正転爪の回
転数よりも小さく設定したことを特徴とする。
【0011】また請求項4に記載された発明は、請求項
1又は2の構成に加えて、逆転爪の回転数及び正転爪の
回転数を略等しく設定したことを特徴とする。
【0012】また請求項5に記載された発明は、請求項
1又は2の構成に加えて、逆転爪の外径及び正転爪の外
径を略等しく設定したことを特徴とする。
【0013】また請求項6に記載された発明は、請求項
1又は2の構成に加えて、正転爪の耕幅を逆転爪の耕幅
よりも大きく設定したことを特徴とする。
【0014】また請求項7に記載された発明は、請求項
1又は2の構成に加えて、逆転爪の耕幅を正転爪の耕幅
よりも大きく設定したことを特徴とする。
【0015】また請求項8に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、逆転爪の回転方向を正転方向に切り
換えるクラッチを作業用伝動装置に設けたことを特徴と
する。
【0016】また請求項9に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、正転作業軸の内周に嵌合する逆転作
業軸の他端を機体中心線の他側に配置した支持部材に支
持したことを特徴とする。
【0017】また請求項10に記載された発明は、請求
項2の構成に加えて、逆転作業軸の内周に嵌合する正転
作業軸の他端を機体中心線の他側に配置した支持部材に
支持したことを特徴とする。
【0018】また請求項11に記載された発明は、請求
項9又は10の構成に加えて、伝動ケース及び支持部材
間に正転爪を配置するとともに、支持部材を挟んで正転
爪の反対側に逆転爪を配置したことを特徴とする。
【0019】また請求項12に記載された発明は、機体
中心線の一側に配置されて内部に作業用伝動装置を収納
する伝動ケースと機体中心線の他側に配置されて内部に
逆転伝動装置を収納する逆転伝動ケースとに、正転爪を
備えた正転作業軸の一端及び他端をそれぞれ支持すると
ともに、前記逆転伝動ケースから逆転爪を備えた逆転作
業軸を正転作業軸と同軸上に且つ該正転作業軸から離反
する方向に延出させ、作業用伝動装置により正転する正
転作業軸の回転を逆転伝動装置により逆転作業軸に伝達
して該逆転作業軸を逆転させることを特徴とする。
【0020】また請求項13に記載された発明は、請求
項12の構成に加えて、正転爪の回転数及び逆転爪の回
転数を略等しく設定したことを特徴とする。
【0021】また請求項14に記載された発明は、請求
項12の構成に加えて、正転爪の耕幅を逆転爪の耕幅よ
りも大きく設定したことを特徴とする。
【0022】また請求項15に記載された発明は、請求
項12の構成に加えて、逆転爪の回転方向を正転方向に
切り換えるクラッチを逆転伝動装置に設けたことを特徴
とする。
【0023】また請求項16に記載された発明は、請求
項12の構成に加えて、逆転伝動ケースを支持部材を介
して機体に支持したことを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0025】図1〜図5は本発明の第1実施例を示すも
ので、図1は乗用型耕耘作業機の全体側面図、図2は図
1の2−2線拡大矢視図、図3は図2の要部拡大断面
図、図4は図2の要部拡大断面図、図5は図4の5方向
矢視図である。
【0026】図1に示すように、耕耘作業機1を牽引す
る4輪のトラクタ2は、左右一対の前輪Wfと左右一対
の後輪Wrとを備える。後輪Wrには車体前部に搭載し
たエンジンEの駆動力が動力伝達軸3及び車体後部に設
けられた走行用トランスミッション4を介して伝達さ
れ、また前輪Wfには走行用トランスミッション4から
動力伝達軸5を介して駆動力が伝達される。トラクタ2
の車体後部に耕耘作業機昇降用のリフト軸6を介して枢
支された耕耘作業機1の機体7は、図示せぬシリンダに
より作動するリンク8により上下昇降自在である。耕耘
作業機1に設けられたロータリ作業機9の上面はメイン
カバー10及びリヤカバー11により覆われており、そ
の後部に機体7に支持された尾輪12が配置される。
【0027】図2に示すように、耕耘作業機1の機体7
の後部には、機体中心線CLから左右に延びる一対の支
持筒21,22が固着されており、左側の支持筒21の
先端に耕耘作業用伝動ケース23が固着されるととも
に、右側の支持筒22の先端に側板24が固着される。
耕耘作業用伝動ケース23は、左ケース半体25及び右
ケース半体26を複数のボルト27…で結合してなる。
【0028】機体7の後端に一対のボールベアリング8
8,88を介して変速機入力軸89が支持されており、
この変速機入力軸89にベベルギヤ90を介してエンジ
ンEの駆動力が入力される。変速機入力軸89には、比
較的大径の入力軸第1ギヤ91と、比較的小径の入力軸
第2ギヤ92とが固定される。
【0029】変速機入力軸89の後方に一対のボールベ
アリング28,28を介して速機出力軸93が回転自在
に支持される。変速機出力軸93に相対回転自在に支持
された比較的小径の出力軸第1ギヤ94と、比較的大径
の出力軸第2ギヤ95とが、それぞれ前記入力軸第1ギ
ヤ91及び入力軸第2ギヤ92に噛合する。出力軸第1
ギヤ94及び出力軸第2ギヤ95間の変速機出力軸93
上にスプライン結合されたシフトピース96が、フォー
ク97により左右摺動する。シフトピース96が左動す
ると、出力軸第1ギヤ94が変速機出力軸93に結合さ
れ、シフトピース96が右動すると、出力軸第2ギヤ9
5が変速機出力軸93に結合される。
【0030】支持筒21内に収納された耕耘作業用駆動
軸29の右端と前記変速機出力軸93の左端とが、継手
98を介して結合される。
【0031】従って、シフトピース96が左動すると、
変速機入力軸89及び変速機出力軸93が入力軸第1ギ
ヤ91及び出力軸第1ギヤ94を介して接続され、高速
変速段が確立する。またシフトピース96が右動する
と、変速機入力軸89及び変速機出力軸93が入力軸第
2ギヤ92及び出力軸第2ギヤ95を介して接続され、
低速変速段が確立する。これにより、耕耘作業用駆動軸
29を高速及び低速の2段階の速度で駆動することがで
きる。
【0032】耕耘作業用伝動ケース23の後端と側板2
4の後端との間に逆転作業軸33が架設されており、こ
の逆転作業軸33の左端部外周に相対回転自在に正転作
業軸34が嵌合する。逆転作業軸33の右端近傍にピン
35で着脱自在に固定された筒状ホルダー36には、側
板24の左側面に隣接するように例えば4枚の逆転爪3
7…が固定される。また正転作業軸34の外周にボルト
38で着脱自在に固定された筒状ホルダー39には、耕
耘作業用伝動ケース23及び前記逆転爪37…間に挟ま
れた例えば20枚の正転爪40…が固定される。
【0033】尚、正転爪40…及び逆転爪37…の枚数
は馬力に応じて異なるが、例えば17馬力〜32馬力で
は、正転爪40…は約18〜30枚、逆転爪37…は約
4〜6枚が適切である。
【0034】図3に示すように、左側の支持筒21の内
部に収納された耕耘作業用駆動軸29はボールベアリン
グ41を介して耕耘作業用伝動ケース23に支持され
る。逆転作業軸33及び正転作業軸34の前上方に第1
中間軸42が一対のボールベアリング43,43を介し
て支持されており、その第1中間軸42と逆転作業軸3
3及び正転作業軸34との間に第2中間軸44が一対の
ボールベアリング45,45を介して支持される。
【0035】耕耘作業用駆動軸29に設けた駆動スプロ
ケット46と第1中間軸42に設けた従動スプロケット
47とが無端チェーン48を介して接続される。第1中
間軸42には従動スプロケット47の右側に隣接して第
1減速ギヤ49が固着されており、この第1減速ギヤ4
9は第2中間軸44に固着した第2減速ギヤ50に噛合
する。第1減速ギヤ49は第2減速ギヤ50よりも小径
に形成されており、従って第2中間軸44は第1中間軸
42よりも低速で逆転駆動される。
【0036】第2中間軸44の右側に固着した正転用駆
動ギヤ51が正転作業軸34に固着した正転用従動ギヤ
52に噛合しており、従って正転作業軸34は第2中間
軸44と逆方向に正転駆動される。第2中間軸44の左
側に固着した逆転用駆動スプロケット53と、逆転作業
軸33に固着した逆転用従動スプロケット54とが逆転
用無端チェーン55により連結されており、従って逆転
作業軸33は第2中間軸44と同方向に逆転駆動され
る。
【0037】逆転用駆動スプロケット53及び逆転用従
動スプロケット54間の減速比は、正転用駆動ギヤ51
及び正転用従動ギヤ52間の減速比よりも大きく設定さ
れており、従って逆転作業軸33の回転数は正転作業軸
34の回転数よりも僅かに小さくなるように設定されて
いる。
【0038】逆転作業軸33の左端は左ケース半体25
にボールベアリング56を介して支持されており、逆転
作業軸33の外周にニードルベアリング57,57を介
して支持された正転作業軸34と右ケース半体26との
間にボールベアリング58が配置される。
【0039】上述したように、耕耘作業用伝動ケース2
3を機体中心線CLの一側にのみ配置し、この耕耘作業
用伝動ケース23の内部に逆転作業軸33及び正転作業
軸34の駆動機構を集約して収納したので、部品点数が
削減されるだけでなく、分解・組立・清掃等のメンテナ
ンスも容易になる。また、逆転作業軸33及び正転作業
軸34の駆動力が単一の耕耘作業用伝動ケース23から
入力されるので、複数の耕耘作業用伝動ケースから駆動
力を入力する場合に比べて構造を大幅に簡略化すること
ができる。
【0040】図4及び図5に示すように、側板24の後
部に3本のボルト13…で支持ホルダー14が固定され
ており、逆転作業軸33の右端に着脱自在に嵌合する右
軸端部33′がボールベアリング59を介して前記支持
ホルダー14に支持される。逆転作業軸33の外周と正
転作業軸34の筒状ホルダー39の内周との間にニード
ルベアリング60が配置される。ボールベアリング59
の右側面及び逆転作業軸33の右端面が、支持ホルダー
14に3本のボルト15…で着脱自在に固定されたサイ
ドカバー16で覆われる。
【0041】上記構成により、正転爪40…及び逆転爪
37…の着脱等のメンテナンスを容易に行うことができ
る。また逆転作業軸33の両端を耕耘作業用伝動ケース
23及び側板24に支持することにより、正転爪40…
及び逆転爪37…の負荷により逆転作業軸33に過大な
曲げモーメントが作用することが防止される。
【0042】次に、前述の構成を備えた第1実施例の作
用について説明する。
【0043】作業用駆動軸29の回転は駆動スプロケッ
ト46、無端チェーン48、従動スプロケット47を介
して第1中間軸42に伝達され、第1中間軸42の回転
は第1減速ギヤ49及び第2減速ギヤ50を介して第2
中間軸44に伝達される。そして、第2中間軸44の回
転は正転用駆動ギヤ51及び正転用従動ギヤ52を介し
て正転作業軸34に伝達され、正転作業軸34を正転
(耕耘作業機1の走行方向と同方向)駆動する。一方、
第2中間軸44の回転は逆転用駆動スプロケット53及
び逆転用従動スプロケット54を介して逆転作業軸33
に伝達され、逆転作業軸33を逆転(耕耘作業機1の走
行方向と逆方向)駆動する。
【0044】このとき、正転爪40…の回転数及び逆転
爪37…の回転数は表1に示すとおりであり、正転爪4
0…の回転数よりも逆転爪37…の回転数が僅かに小さ
く設定されている。
【0045】
【表1】
【0046】さて、圃場に水を導入し易いように畦際に
沿って溝を掘る場合、少なくとも逆転爪37…の後方に
溝切り器を装着し、機体右側の側板24が畦に沿うよう
にして耕耘作業機1を走行させると、側板24に隣接し
て配置した逆転爪37…は逆転しながら畦際を耕耘する
ことになる。このとき、側板24の左右方向の厚さは耕
耘作業用伝動ケース23の左右方向の厚さに比べて極め
て薄いため逆転爪37…を畦の側面に接近させて残耕部
分を減少させることができる。また逆転爪37…は比較
的多くの土を前方に押し出す傾向があるため、逆転爪3
7…によって前方に押し出された土は行き場を失って左
右に押し退けられる。従って、逆転爪37…の後方に溝
切り器を装着した場合に、畦際に溝を掘る作業を容易に
行うことが可能となって作業負荷が軽減される。更に右
側に押し退けられた土は畦の側面に押し付けられるた
め、その土を畦の側面に沿って上方に掻き上げるだけ
で、後から畦塗り作業を容易に済ませることができる。
【0047】また、正転爪40…と逆転爪37…とを備
えているので、正転爪40…の推進力を逆転爪37…の
制動力で相殺して機体のダッシングを防止することがで
きる。このとき、正転爪40…の耕幅L1 が逆転爪37
…の耕幅L2 よりも大きく設定されているため(図2参
照)、正転爪40…の推進力を逆転爪37…の制動力で
相殺した後に正転爪40…の推進力を残存させ、ダッシ
ングを防止しながら機体を適度に推進して作業効率を向
上させることができる。しかも全ての耕耘爪37…,4
0…の外径を同一に設定したので、耕盤が平坦になって
水溜まりができ難くなるとともに作物の成育が良好にな
る。
【0048】また、耕耘作業用伝動ケース23に隣接し
て正転爪40…を配置したことにより逆転爪37…は耕
耘作業用伝動ケース23から離れて配置されるため、逆
転爪37…が前方に押し出した土が耕耘作業用伝動ケー
ス23の下面に堆積して機体がスタックする不具合が発
生しない。
【0049】更に、正転爪40…と逆転爪37…とを同
軸に配置したので、それらを前後に配置する場合に比べ
て、機体の旋回性能が向上する。
【0050】ところで、前述したように逆転爪は比較的
多くの土を前方に押し出すため、逆転爪によって前方に
押し出された土が同じ逆転爪によって再度耕耘されるこ
とになる。そのために、一般に逆転爪により耕耘された
土は、正転爪により耕耘された土に比べて細かくなる傾
向がある。しかしながら、本実施例では逆転爪37…の
回転数を正転爪40…の回転数よりも僅かに小さく設定
しているため、耕耘作業機1の左右方向全域に亘って均
一な耕耘が可能となる。
【0051】尚、逆転爪37…の回転数と正転爪40…
の回転数とが等しくなるように設定することも可能であ
る。このようにすれば、逆転爪37…の位相と正転爪4
0…の位相とが一致するため、機体の振動が軽減される
とともに逆転爪37…及び正転爪40…間に石噛みが発
生することが防止される。
【0052】次に、図6に基づいて本発明の第2実施例
を説明する。
【0053】第2実施例は、逆転作業軸33を停止或い
は正転させることが可能なドグクラッチ65を備えてい
る。即ち、耕耘作業用伝動ケース23の内部に延びる逆
転作業軸33上に、フォーク66によって左右に摺動自
在なドグクラッチ65が設けられる。ドグクラッチ65
の左側面に突設したクラッチ歯651 は、逆転作業軸3
3に相対回転自在に支持した逆転用従動スプロケット5
4の右側面に突設したクラッチ歯541 に噛合可能であ
り、またドグクラッチ65の右側面に突設したクラッチ
歯652 は、正転作業軸34に固着した正転用従動ギヤ
52の左側面に突設したクラッチ歯521 に噛合可能で
ある。
【0054】従って、ドグクラッチ65を左動させて逆
転用従動スプロケット54を逆転作業軸33に結合すれ
ば、第1実施例と同様に逆転作業軸33を逆転駆動する
ことができる。また、ドグクラッチ65を図示したニュ
ートラル位置とすれば、逆転用従動スプロケット54を
逆転作業軸33から切り離して、逆転作業軸33を停止
させることができる。更に、ドグクラッチ65を右動さ
せて正転用従動ギヤ52を逆転作業軸33に結合すれ
ば、逆転作業軸33を正転駆動することができる。この
ようにして、逆転爪37…を逆転、停止、正転させるこ
とにより、土壌の性質や目的に応じて種々の作業を行う
ことができる。
【0055】次に、図7に基づいて本発明の第3実施例
を説明する。
【0056】第3実施例は、逆転爪37…が側板24の
外側に配置されている。即ち、側板24に固定した支持
ホルダー17にニードルベアリング59で支持された逆
転作業軸33の右端は、該側板24よりも更に右側に延
出しており、その延出部に筒状ホルダー36を介して4
枚の逆転爪37…が支持される。逆転爪37…の上方
が、側板24に支持したサイドカバー10′により覆わ
れる。正転爪40…は耕耘作業用伝動ケース23と側板
24間に約18〜30枚程度配置されている。
【0057】このように、逆転爪37…を側板24の外
側に配置したことにより、逆転爪37…を更に畦に接近
させて畦際の残耕部分を一層減少させることができる。
また逆転爪37…の筒状ホルダー36を取り外し、逆転
作業軸33の端部にサイドエッジャー用作業器具、サイ
ド草刈機、サイドトレッチャー等を連結すれば、各種の
作業を行うことが可能なる。
【0058】次に、図8〜図10に基づいて本発明の第
4実施例を説明する。
【0059】第4実施例の正転作業軸34は、左軸端部
341 と、右軸端部342 と、両軸端部341 ,342
を接続する中空の軸本体部343 とから構成される。左
軸端部341 はボールベアリング67により耕耘作業用
伝動ケース23の右ケース半体26に支持されており、
その左軸端部341 に固着した従動スプロケット47と
耕耘作業用駆動軸29に設けた駆動スプロケット46と
が無端チェーン48で接続される。側板24の後部には
逆転伝動装置68を収納する左ケース半体69及び右ケ
ース半体70がボルト71…で固定される。右軸端部3
2 はボールベアリング72で右ケース半体70に支持
される。左ケース半体69及び右ケース半体70は逆転
伝動ケース99を構成する。
【0060】上記構成により、ボルト71…を着脱する
だけで、左ケース半体69、右ケース半体70、正転爪
40…及び逆転爪37…を容易に着脱することができ
る。また、正転爪40…用の筒状ホルダーを取り付ける
場合もある。
【0061】軸本体部343 は正転爪40…を支持する
筒状ホルダーを兼ねるもので、その左端に溶接したフラ
ンジ73と左軸端部341 に一体に形成したフランジ7
4とがボルト75…で結合されるとともに、軸本体部3
3 の右端に溶接したフランジ76と右軸端部342
スプライン結合したフランジ77とがボルト78…で結
合される。
【0062】正転作業軸34の右軸端部342 の外周に
ニードルベアリング79,79を介して逆転作業軸33
が相対回転自在に嵌合し、その逆転作業軸33と左ケー
ス半体69との間にボールベアリング80が配置され
る。逆転作業軸33の外周に、逆転爪37…を支持する
筒状ホルダー36がボルト81で着脱自在に固定され
る。
【0063】逆転伝動装置68は、逆転作業軸33に溶
接したリングギヤ支持板82の外周に溶接されてボール
ベアリング83で右ケース半体70に回転自在に支持さ
れたリングギヤ84と、右軸端部342 にスプライン結
合されたサンギヤ85と、右ケース半体70に植設した
3本のピン86…に回転自在に支持されて前記リングギ
ヤ84及び前記サンギヤ85に噛合する3個のプラネタ
リギヤ87…とから構成される。尚、前記リングギヤ支
持板82を逆転作業軸33に溶接する代わりにスプライ
ン結合しても良く、このようにすれば組付性が一層向上
する。
【0064】而して、耕耘作業用駆動軸29の回転は駆
動スプロケット46、無端チェーン48、従動スプロケ
ット47を介して正転作業軸34に伝達され、この正転
作業軸34を正転駆動する。正転作業軸34の回転は、
サンギヤ85、プラネタリギヤ87…、リングギヤ84
及びリングギヤ支持板82を介して逆転作業軸33に伝
達され、逆転伝動装置68の減速機能により逆転作業軸
33を正転作業軸34よりも低速で逆転駆動する。尚、
逆転爪37…を駆動する伝動装置は逆転伝動装置68を
使用したものに限らず、チェーン、スプロケット及びギ
ヤの組合せや、ギヤだけを用いた伝動装置を採用するこ
とができる。
【0065】このように、機体中心線CLの右側に逆転
伝動装置68を配置したので、機体の左右の重量バラン
スを向上させることができる。また、正転作業軸34の
両端を耕耘作業用伝動ケース23及び側板24に支持す
ることにより、正転爪40…及び逆転爪37…の負荷に
より正転作業軸34に過大な曲げモーメントが作用する
ことが防止される。また正転爪だけを有する既存のサイ
ドドライブ式作業機のフレームに逆転伝動装置68及び
逆転作業軸33を付加するだけで正逆転作業機を構成す
ることができるので、既存の作業機の部品を流用してコ
ストを削減することができる。しかも逆転伝動装置68
を作業用伝動装置から分離して側板24側に設けたの
で、構造が簡素化されてメンテナンスも容易になる。
【0066】図11は本発明の第5実施例を示すもので
ある。この実施例は側板24に支持した逆転伝動装置6
8の右側に逆転作業軸33及び逆転爪37…を配置し、
正転作業軸34及び正転爪40…を耕耘作業用伝動ケー
ス23と逆転伝動装置68との間に配置している。正転
作業軸34の右端に同軸且つ相対回転自在に嵌合する筒
状の逆転作業軸33は、正転作業軸34との間に配置し
たニードルベアリング61と、右ケース半体70との間
に配置したボールベアリング62とにより片持ち支持さ
れる。逆転伝動装置68は、逆転作業軸33に溶接或い
はスプライン結合したリングギヤ支持板82の外周に固
着されたリングギヤ84と、正転作業軸34の右軸端部
342 にスプライン結合されたサンギヤ85と、左ケー
ス半体69に回転自在に支持されて前記リングギヤ84
及び前記サンギヤ85に噛合する3個のプラネタリギヤ
87…とから構成される。
【0067】このように、逆転爪37…を側板24の外
側に配置したことにより、逆転爪37…を更に畦に接近
させて畦際の残耕部分を一層減少させることができる。
尚、逆転爪37…の上方を覆うサイドカバー(図示せ
ず)が、側板24に取り付けられる。
【0068】図12は本発明の第6実施例を示すもので
ある。この実施例は逆転作業軸33の支持が第5実施例
と相違している。即ち、逆転作業軸33は筒状ではなく
棒状であり、正転作業軸34の右端に嵌合することなく
同軸に突き合わされてボールベアリング63で右ケース
半体70に片持ち支持される。
【0069】次に、図13及び図14に基づいて本発明
の第7実施例を説明する。
【0070】第7実施例は、逆転爪37…の耕幅L2
正転爪40…の耕幅L1 も大きく設定されており、例え
ば側板24側に約20枚程度の逆転爪37…が配置さ
れ、耕耘作業用伝動ケース23側に約4枚程度の正転爪
40…が配置される。
【0071】逆転作業軸33は、左軸端部331 と、右
軸端部332 と、両軸端部331 ,332 を接続する中
空の軸本体部333 とから構成される。軸本体部333
は逆転爪37…を支持する筒状ホルダーを兼ねるもの
で、その左端に溶接したフランジ190と左軸端部33
1 にスプライン結合したフランジ191とがボルト19
2…で結合されるとともに、軸本体部333 の右端に溶
接したフランジ193と右軸端部332 にスプライン結
合したフランジ194とがボルト195…で結合され
る。尚、このフランジ194は右軸端部332 に一体に
設けても良い。
【0072】このように、逆転爪37…の耕幅L2 を正
転爪40…の耕幅L1 も大きく設定したことにより、深
掘り耕耘を効果的に行うことが可能となる。このとき、
全ての耕耘爪を逆転爪37…にすると制動力が強くなり
過ぎて機体の推進力が低下するが、一部に正転爪40…
を残すとともに、逆転爪37…の回転数を低めに設定す
ることにより機体の推進力を確保することができる。
【0073】次に、図15及び図16に基づいて本発明
の第8実施例を説明する。
【0074】第8実施例は、図8〜図10に示す第4実
施例を一部改造したものであり、逆転伝動ケース99の
内部に収納される逆転伝動装置68の構造だけが第4実
施例と異なっている。
【0075】第8実施例の逆転伝動装置68は、左ケー
ス半体69及び右ケース半体70の内面に設けた左右の
ベアリング支持板101,102に一対のボールベアリ
ング103,103を介して回転自在に支持した中間軸
104を備える。正転作業軸34の右軸端部342 にニ
ードルベアリング105を介して回転自在に支持された
第1スプロケット106と、中間軸104に固設された
第2スプロケット107とが無端チェーン108を介し
て接続される。また正転作業軸34の右端に固設された
第1ギヤ109と中間軸104に固設された第2ギヤ1
10とが相互に噛合する。
【0076】正転作業軸34の右軸端部342 に、第1
スプロケット106及び第1ギヤ109に挟まれるよう
にフォーク111によって左右に摺動自在なドグクラッ
チ112が設けられる。ドグクラッチ112の右側面に
形成したクラッチ歯1121は第1スプロケット106
の左側面に突設したクラッチ歯1061 に噛合可能であ
り、またドグクラッチ112の左側面に形成したクラッ
チ歯1122 は第1ギヤ109の右側面に突設したクラ
ッチ歯1091 に噛合可能である。
【0077】従って、ドグクラッチ112を右動させて
正転作業軸34の右軸端部342 を第1スプロケット1
06に結合すれば、正転作業軸34の回転は第1スプロ
ケット106、無端チェーン108、第2スプロケット
107、中間軸104、第2ギヤ110及び第1ギヤ1
09を介して逆転作業軸33に伝達され、逆転作業軸3
3を正転作業軸34に対して逆方向に回転させる。この
とき、正転作業軸34の回転数と逆転作業軸33の回転
数とが略同一になるように、第1スプロケット106、
第2スプロケット107、第1ギヤ109及び第2ギヤ
110の歯数が設定されている。また、ドグクラッチ1
12をニュートラル位置とすれば、逆転作業軸33を正
転作業軸34から切り離し、逆転作業軸33を停止させ
ることができる。
【0078】而して、第8実施例によれば、前記第4実
施例の作用効果に加えて、逆転爪37…を逆転、停止、
正転させることにより土壌の性質や目的に応じて種々の
作業を行うことができる。尚、この第8実施例において
ドグクラッチ112を廃止し、逆転作業軸33を常時逆
転させることも可能である。
【0079】次に、図17及び図18に基づいて本発明
の第9実施例を説明する。
【0080】第9実施例は、図11及び図12に示す第
5、第6実施例を一部改造したものであり、逆転伝動ケ
ース99の内部に収納される逆転伝動装置68の構造だ
けが第5、第6実施例と異なっている。
【0081】逆転伝動装置68の構造は第8実施例の逆
転伝動装置68の構造に類似しており、逆転作業軸33
を正転作業軸34に対して逆方向に回転させるべく、正
転作業軸34の回転を第1スプロケット106、無端チ
ェーン108、第2スプロケット107、中間軸10
4、第2ギヤ110及び第1ギヤ109を介して逆転作
業軸33に伝達するようになっている。
【0082】第9実施例の逆転伝動装置68はドグクラ
ッチ112を備えていないが、図19に示す第10実施
例の如くドグクラッチ112を設ければ、逆転爪37…
を逆転、停止、正転させることにより土壌の性質や目的
に応じて種々の作業を行うことができる。また、逆転作
業軸33を逆転伝動装置68から右側に延出させたこと
により逆転爪37…の右側に側板24や逆転伝動装置6
8が存在しないので、逆転爪37…の右端を畦に接近さ
せて畦際の残耕部分を一層減少させることができる。
【0083】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0084】例えば、第8実施例〜第10実施例の逆転
伝動装置68において、第1スプロケット106、第2
スプロケット107及び無端チェーン108と、第1ギ
ヤ109及び第2ギヤ110との左右の位置関係を入れ
換えることができる。
【0085】
【発明の効果】以上のように、請求項1又は2に記載さ
れた発明によれば、正転爪を支持する正転作業軸と逆転
爪を支持する逆転作業軸とを同軸に配置したので、正転
爪の推進力を逆転爪の制動力で相殺して機体のダッシン
グを防止することができ、しかも正転爪及び逆転爪を機
体の前後方向に配置したものに比べて旋回性能を向上さ
せることができる。また、伝動ケースから離れた位置に
配置された逆転爪を畦に沿わせて耕耘を行えば、伝動ケ
ースに邪魔されずに逆転爪を畦に接近させて畦際の残耕
部分を減少させることができ、しかも比較的多くの土を
前方に押し出す逆転爪によって畦際に容易に溝を形成す
ることができる。これにより、畦際部分の耕耘堆積土を
比較的少なくし、溝切り器で畦際に溝を形成する際に機
体にかかる耕耘作業負荷を軽減することができる。ま
た、伝動ケースから離れた位置にある逆転爪によって土
が前方に押し出されても、その土が伝動ケースの下面に
堆積することがないために機体のスタックが防止され
る。更に、駆動力が入力される作業用伝動装置が単数で
あるので構造が簡略化される。
【0086】また請求項3に記載された発明によれば、
逆転爪の回転数を正転爪の回転数よりも小さく設定した
ので、逆転爪による耕耘土塊の大きさと正転爪による耕
耘土塊の大きさとを均一化して耕耘の仕上がりを向上さ
せることができる。
【0087】また請求項4に記載された発明によれば、
逆転爪の回転数及び正転爪の回転数を略等しく設定した
ので、正転爪の位相と逆転爪の位相とを一致させて機体
の振動を軽減するとともに、石噛みの発生を防止するこ
とができる。
【0088】また請求項5に記載された発明によれば、
逆転爪の外径及び正転爪の外径を略等しく設定したの
で、耕盤を平坦化して水溜まりの発生を防止するととも
に、作物の成育を向上させることができる。
【0089】また請求項6に記載された発明によれば、
正転爪の耕幅を逆転爪の耕幅よりも大きく設定したの
で、正転爪の推進力を逆転爪の制動力で相殺して機体の
ダッシングを防止しながら、適切な推進力を残存させて
作業効率を向上させることができる。
【0090】また請求項7に記載された発明によれば、
逆転爪の耕幅を正転爪の耕幅よりも大きく設定したの
で、正転爪の推進力を逆転爪の制動力で相殺して機体の
ダッシングを防止しながら、深掘り耕耘を効率的に行う
ことができる。
【0091】また請求項8に記載された発明によれば、
逆転爪の回転方向を正転方向に切り換えるクラッチを作
業用伝動装置に設けたので、土壌の性質や目的に応じた
種々の作業を適切に行うことができる。
【0092】また請求項9に記載された発明によれば、
正転作業軸の内周に嵌合する逆転作業軸の他端を機体中
心線の他側に配置した支持部材に支持したので、耕耘爪
の負荷を伝動ケース及び支持部材に伝達して逆転作業軸
に作用する応力を軽減することができ、しかも逆転作業
軸に設けた逆転爪の着脱が容易である。
【0093】また請求項10に記載された発明によれ
ば、逆転作業軸の内周に嵌合する正転作業軸の他端を機
体中心線の他側に配置した支持部材に支持したので、耕
耘爪の負荷を伝動ケース及び支持部材に伝達して正転作
業軸に作用する応力を軽減することができ、しかも正転
作業軸に設けた正転爪の着脱が容易である。
【0094】また請求項11に記載された発明によれ
ば、伝動ケース及び支持部材間に正転爪を配置するとと
もに、支持部材を挟んで正転爪の反対側に逆転爪を配置
したので、逆転爪を更に畦に接近させて畦際の残耕部分
をより一層減少させることができ、しかも耕耘幅を広く
とることが可能となる。
【0095】また請求項12に記載された発明によれ
ば、正転爪を支持する正転作業軸と逆転爪を支持する逆
転作業軸とを同軸に配置したので、正転爪の推進力を逆
転爪の制動力で相殺して機体のダッシングを防止するこ
とができ、しかも正転爪及び逆転爪を機体の前後方向に
配置したものに比べて旋回性能を向上させることができ
る。また、伝動ケースから離れた位置に配置された逆転
爪を畦に沿わせて耕耘を行えば、伝動ケースに邪魔され
ずに逆転爪を畦に接近させて畦際の残耕部分を減少させ
ることができ、しかも比較的多くの土を前方に押し出す
逆転爪によって畦際に容易に溝を形成することができ
る。これにより、畦際部分の耕耘堆積土を比較的少なく
し、溝切り器で畦際に溝を形成する際に機体にかかる耕
耘作業負荷を軽減することができる。また、伝動ケース
から離れた位置にある逆転爪によって土が前方に押し出
されても、その土が伝動ケースの下面に堆積することが
ないために機体のスタックが防止される。更に、駆動力
が入力される作業用伝動装置が単数であるので構造が簡
略化されるだけでなく、正転作業軸及び逆転作業軸を二
重に嵌合させる必要がないので部品点数の削減及び加工
の容易化が可能となる。更にまた、逆転伝動ケースを挟
んで正転爪の反対側に逆転爪を配置したので、逆転爪を
更に畦に接近させて畦際の残耕部分をより一層減少させ
ることができ、しかも耕幅を広くとることが可能とな
る。
【0096】また請求項13に記載された発明によれ
ば、正転爪の回転数及び逆転爪の回転数を略等しく設定
したので、正転爪の位相と逆転爪の位相とを一致させて
機体の振動を軽減するとともに、石噛みの発生を防止す
ることができる。
【0097】また請求項14に記載された発明によれ
ば、正転爪の耕幅を逆転爪の耕幅よりも大きく設定した
ので、正転爪の推進力を逆転爪の制動力で相殺して機体
のダッシングを防止しながら、適切な推進力を残存させ
て作業効率を向上させることができる。
【0098】また請求項15に記載された発明によれ
ば、逆転爪の回転方向を正転方向に切り換えるクラッチ
を逆転伝動装置に設けたので、土壌の性質や目的に応じ
た種々の作業を適切に行うことができる。
【0099】また請求項16に記載された発明によれ
ば、逆転伝動ケースを支持部材を介して機体に支持した
ので、耕耘爪の負荷を逆転伝動ケースから機体に伝達し
て正転作業軸に作用する応力を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用型耕耘作業機の全体側面図
【図2】図1の2−2線拡大矢視図
【図3】図2の要部拡大断面図
【図4】図2の要部拡大断面図
【図5】図4の5方向矢視図
【図6】第2実施例に係る、前記図3に対応する図
【図7】第3実施例に係る、前記図2に対応する図
【図8】第4実施例に係る、前記図2に対応する図
【図9】図8の要部拡大断面図
【図10】図8の要部拡大断面図
【図11】第5実施例に係るスケルトン図
【図12】第6実施例に係るスケルトン図
【図13】第7実施例に係る、前記図2に対応する図
【図14】図13の要部拡大断面図
【図15】第8実施例に係る、前記図2に対応する図
【図16】図15の要部拡大断面図
【図17】第9実施例に係る、前記図2に対応する図
【図18】図17の要部拡大断面図
【図19】第10実施例に係る、前記図18に対応する
【符号の説明】
7 機体 23 耕耘作業用伝動ケース(伝動ケース) 24 側板(支持部材) 33 逆転作業軸 34 正転作業軸 37 逆転爪 40 正転爪 65 ドグクラッチ(クラッチ) 99 逆転伝動ケース 112 ドグクラッチ(クラッチ) CL 機体中心線 L1 耕幅 L2 耕幅

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機体中心線(CL)の一側に配置されて
    内部に作業用伝動装置を収納する伝動ケース(23)
    に、逆転作業軸(33)の一端を支持して他端を機体中
    心線(CL)の他側に向けて延出するとともに、この逆
    転作業軸(33)と同軸に正転作業軸(34)を相対回
    転自在に支持し、伝動ケース(23)に隣接する位置か
    ら機体中心線(CL)の他側に向けて、正転作業軸(3
    4)に支持した複数の正転爪(40)と逆転作業軸(3
    3)に支持した複数の逆転爪(37)とを順次配置した
    ことを特徴とする同軸正逆転作業機。
  2. 【請求項2】 機体中心線(CL)の一側に配置されて
    内部に作業用伝動装置を収納する伝動ケース(23)
    に、正転作業軸(34)の一端を支持して他端を機体中
    心線(CL)の他側に向けて延出するとともに、この正
    転作業軸(34)と同軸に逆転作業軸(33)を相対回
    転自在に支持し、伝動ケース(23)に隣接する位置か
    ら機体中心線(CL)の他側に向けて、正転作業軸(3
    4)に支持した複数の正転爪(40)と逆転作業軸(3
    3)に支持した複数の逆転爪(37)とを順次配置した
    ことを特徴とする同軸正逆転作業機。
  3. 【請求項3】 逆転爪(37)の回転数を正転爪(4
    0)の回転数よりも小さく設定したことを特徴とする、
    請求項1又は2記載の同軸正逆転作業機。
  4. 【請求項4】 逆転爪(37)の回転数及び正転爪(4
    0)の回転数を略等しく設定したことを特徴とする、請
    求項1又は2記載の同軸正逆転作業機。
  5. 【請求項5】 逆転爪(37)の外径及び正転爪(4
    0)の外径を略等しく設定したことを特徴とする、請求
    項1又は2記載の同軸正逆転作業機。
  6. 【請求項6】 正転爪(40)の耕幅(L1 )を逆転爪
    (37)の耕幅(L 2 )よりも大きく設定したことを特
    徴とする、請求項1又は2記載の同軸正逆転作業機。
  7. 【請求項7】 逆転爪(37)の耕幅(L2 )を正転爪
    (40)の耕幅(L 1 )よりも大きく設定したことを特
    徴とする、請求項1又は2記載の同軸正逆転作業機。
  8. 【請求項8】 逆転爪(37)の回転方向を正転方向に
    切り換えるクラッチ(65)を作業用伝動装置に設けた
    ことを特徴とする、請求項1記載の同軸正逆転作業機。
  9. 【請求項9】 正転作業軸(34)の内周に嵌合する逆
    転作業軸(33)の他端を機体中心線(CL)の他側に
    配置した支持部材(24)に支持したことを特徴とす
    る、請求項1記載の同軸正逆転作業機。
  10. 【請求項10】 逆転作業軸(33)の内周に嵌合する
    正転作業軸(34)の他端を機体中心線(CL)の他側
    に配置した支持部材(24)に支持したことを特徴とす
    る、請求項2記載の同軸正逆転作業機。
  11. 【請求項11】 伝動ケース(23)及び支持部材(2
    4)間に正転爪(40)を配置するとともに、支持部材
    (24)を挟んで正転爪(40)の反対側(37)に逆
    転爪(37)を配置したことを特徴とする、請求項9又
    は10記載の同軸正逆転作業機。
  12. 【請求項12】 機体中心線(CL)の一側に配置され
    て内部に作業用伝動装置を収納する伝動ケース(23)
    と機体中心線(CL)の他側に配置されて内部に逆転伝
    動装置を収納する逆転伝動ケース(99)とに、正転爪
    (40)を備えた正転作業軸(34)の一端及び他端を
    それぞれ支持するとともに、前記逆転伝動ケース(9
    9)から逆転爪(37)を備えた逆転作業軸(33)を
    正転作業軸(34)と同軸上に且つ該正転作業軸(3
    4)から離反する方向に延出させ、作業用伝動装置によ
    り正転する正転作業軸(34)の回転を逆転伝動装置に
    より逆転作業軸(33)に伝達して該逆転作業軸(3
    3)を逆転させることを特徴とする同軸正逆転作業機。
  13. 【請求項13】 正転爪(40)の回転数及び逆転爪
    (37)の回転数を略等しく設定したことを特徴とす
    る、請求項12記載の同軸正逆転作業機。
  14. 【請求項14】 正転爪(40)の耕幅(L1 )を逆転
    爪の耕幅(L2 )よりも大きく設定したことを特徴とす
    る、請求項12記載の同軸正逆転作業機。
  15. 【請求項15】 逆転爪(37)の回転方向を正転方向
    に切り換えるクラッチ(112)を逆転伝動装置に設け
    たことを特徴とする、請求項12記載の同軸正逆転作業
    機。
  16. 【請求項16】 逆転伝動ケース(99)を支持部材
    (24)を介して機体(7)に支持したことを特徴とす
    る、請求項12記載の同軸正逆転作業機。
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