JP3565937B2 - 同軸正逆転作業機 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、作業部材を駆動するための耕耘作業用トランスミッションを収納した耕耘作業用ミッションケースを機体中心線の側方に配置してなる、所謂サイドドライブ式の同軸正逆転作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる同軸正逆転作業機は、特開平6−292402号公報に記載されているように既に知られている。
【0003】
この同軸正逆転作業機は、機体中心線の左右両側に配置した一対のミッションケース間に正転作業軸及び逆転作業軸を同軸に架設し、正転作業軸に正転作業部材を固定し、逆転作業軸に逆転作業部材を固定したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のものは、畦際を耕耘すべく機体を畦に接近させた場合に、ミッションケースの左右方向の厚さが大きいために作業部材を充分に畦に接近させることができず、畦際に残耕部分が発生するのが避けられない問題があったため、この問題を解決すべく耕耘爪ホルダーや耕耘爪の形状構造を代えて残耕処理対策を施していた。また、ミッションケースが左右に分割されているため、部品点数が増加したりメンテナンスが若干面倒になる問題があった。
【0005】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、普通のナタ爪や普通の花びら爪を用いた耕耘でも畦際に残耕部分が発生し難く、しかも部品点数やメンテナンスの面でより有利な同軸正逆転作業機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、機体中心線の一側に配置されて内部に耕耘作業用トランスミッションを収納する耕耘作業用ミッションケースに、同軸且つ相対回転自在に嵌合する内側作業軸、中間作業軸及び外側作業軸の一端を支持して他端を機体中心線の他側に向けて延出し、前記内側作業軸の他端を機体中心線の他側に配置した支持部材に支持し、前記内側作業軸の外周に嵌合する中間作業軸を該内側作業軸よりも短くし、前記中間作業軸の外周に嵌合する外側作業軸を該中間作業軸よりも短くし、前記外側作業軸と、その外側作業軸から突出する中間作業軸と、その中間作業軸から突出する内側作業軸とにそれぞれ作業部材を支持したことを特徴とする。
【0007】
また請求項2に記載された発明は、請求項1の構成に加えて、前記内側作業軸、中間作業軸及び外側作業軸のそれぞれに、筒状ホルダーを介して作業部材を支持したことを特徴とする。
【0008】
また請求項3に記載された発明は、請求項2の構成に加えて、前記各筒状ホルダーが前記内側作業軸、中間作業軸及び外側作業軸に対して着脱自在であることを特徴とする。
【0009】
また請求項4に記載された発明は、請求項1の構成に加えて、前記内側作業軸に支持した逆転作業部材を前記支持部材に隣接するように配置したことを特徴とする。
【0010】
また請求項5に記載された発明は、請求項4の構成に加えて、前記中間作業軸に正転作業部材を支持し、前記外側作業軸に支持した逆転作業部材を前記正転作業部材の一側に配置するとともに前記内側作業軸に支持した逆転作業部材を前記正転作業部材の他側に配置したことを特徴とする。
【0011】
また請求項6に記載された発明は、請求項5の構成に加えて、逆転作業部材の回転数を正転作業部材の回転数よりも小さく設定したことを特徴とする。
【0012】
また請求項7に記載された発明は、請求項5の構成に加えて、逆転作業部材の回転数と正転作業部材の回転数とを略等しく設定したことを特徴とする。
【0013】
また請求項8に記載された発明は、請求項5の構成に加えて、逆転作業部材の外径と正転作業部材の外径とを略等しく設定したことを特徴とする。
【0014】
また請求項9に記載された発明は、請求項1の構成に加えて、前記内側作業軸を駆動源から切り離すクラッチを備えたことを特徴とする。
【0015】
また請求項10に記載された発明は、請求項1の構成に加えて、前記内側作業軸を駆動源から切り離して前記中間作業軸に結合することにより該内側作業軸の回転方向を切り換えるクラッチを備えたことを特徴とする。
【0016】
【作用】
請求項1の構成によれば、3本の作業軸を駆動する耕耘作業用トランスミッションが共通の耕耘作業用ミッションケースの内部に収納されるので、部品点数が削減されるだけでなくメンテナンス性が従来以上に向上する。また耕耘作業用ミッションケースに比べて左右方向の厚さが小さい支持部材を畦に沿わせて耕耘を行うことにより、作業部材として普通のナタ爪等を使用して耕耘を行った場合でも、畦際の残耕部分を従来よりも容易に減少させることができる。
【0017】
請求項4の構成によれば、支持部材に隣接して配置した逆転作業部材によって耕耘土塊が進行方向前方に多く排出されるため、畦際に容易に溝を形成することができる。
【0018】
請求項5の構成によれば、正転作業部材の左右両側に逆転作業部材が配置されるので、正転作業部材の推進力と逆転作業部材の制動力とが相殺して機体のダッシングが防止され、また機体中心線の左右の耕耘負荷がバランスして機体の直線性が向上する。更に、正転作業部材及び逆転作業部材を前後に配置したものに比べて旋回性が向上する。
【0019】
【実施例】
以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
【0020】
図1〜図6は本発明の第1実施例を示すもので、図1は歩行型耕耘作業機の全体側面図、図2は図1の2方向拡大矢視図、図3は図1の3−3線拡大断面図、図4は図1の4−4線拡大断面図、図5は溝堀器を装着した場合の、前記図1に対応する図、図6は溝堀器を装着した場合の、前記図2に対応する図である。
【0021】
図1に示すように、歩行型耕耘作業機Tは、左右一対の車輪W,Wを支持する走行用ミッションケース1から前方に延びるエンジンベッド2を備えており、このエンジンベッド2の上部にクランクシャフトを機体左右方向に配設したエンジンEが搭載される。エンジンEの上部には燃料タンク3及びマフラ4が支持されるとともに、エンジンEの左側面は内部にベルトテンションクラッチを収納するクラッチカバー5によって覆われる。エンジンベッド2の前端には、エンジンEの前方に突出するようにフロントウエイト6が装着される。
【0022】
走行用ミッションケース1の後部にはシフトレバーガイドプレート7が設けられており、このシフトレバーガイドプレート7を貫通してシフトレバー8が機体後方に向けて延出する。また走行用ミッションケース1の後部には、ハンドル9と一体のハンドルコラム10が角度調節可能に支持される。ハンドル9には、クラッチレバー11、スロットルレバー12及びデフロックレバー13が設けられる。
【0023】
次に、図2及び図3を併せて参照しながらサイドドライブロータリ作業機Rの構造を説明する。
【0024】
走行用ミッションケース1の後部上面に固定された連結フレーム21の左端及び右端に、それぞれ耕耘作業用ミッションケース22の前端と側板23の前端とが固定される。走行用ミッションケース1の後部から左方向に突出する作業用駆動軸24の左端と、耕耘作業用ミッションケース22の前部から右方向に突出する作業用従動軸25とが、継手26を介して結合される。耕耘作業用ミッションケース22は左ケース半体27と右ケース半体28とを複数本のボルト29…で結合したもので、その後部は保護用のパンツ30,31で覆われる。一方、側板23はプレス製の板体よりなり、その左右方向の厚さは耕耘作業用ミッションケース22の左右方向の厚さに比べて薄く形成される。
【0025】
内部に作業用トランスミッションMを収納する耕耘作業用ミッションケース22の前部には作業用ドライブスプロケット32を有する前記作業用従動軸25がボールベアリング33,33で回転自在に支持されるとともに、耕耘作業用ミッションケース22の中間部には作業用ドリブンスプロケット34を有する中間軸35がボールベアリング33,33で回転自在に支持されており、これら作業用ドライブスプロケット32と作業用ドリブンスプロケット34とが無端チェーン37で接続される。
【0026】
耕耘作業用ミッションケース22の右ケース半体28の後部にボールベアリング38を介して外側作業軸39が回転自在に支持され、この外側作業軸39の内周にボールベアリング40及びニードルベアリング41,41を介して中間作業軸42が回転自在に支持される。更に、中間作業軸42の内周には内側作業軸43が回転自在に支持される。即ち、左ケース半体27の後部にボールベアリング44を介してスリーブ45が回転自在に支持されており、このスリーブ45の内周にニードルベアリング46,46を介して内側作業軸43の左端が回転自在に支持される。一方、中間作業軸42の内周にはボールベアリング47,47を挟んでスリーブ48がキー49で結合されており、このスリーブ48の内周にニードルベアリング50,50を介して内側作業軸43の中間部が回転自在に支持される。
【0027】
尚、符号51は右ケース半体28と外側作業軸39との間をシールするシール部材、符号52,52は外側作業軸39と中間作業軸42との間をシールするシール部材、符号53は左ケース半体27とスリーブ46間をシールするシール部材、符号54,54はスリーブ45と内側作業軸43間をシールするシール部材、符号55,55はスリーブ48と内側作業軸43間をシールするシール部材である。
【0028】
中間軸35には、作業用ドリブンスプロケット34の左側に位置するように内側作業軸用第1ギヤ56が固定されるとともに、作業用ドリブンスプロケット34の右側に位置するように中間作業軸用第1スプロケット57及び外側作業軸用第1ギヤ58が固定される。内側作業軸用第1ギヤ56にはスリーブ45に固定した内側作業軸用第2ギヤ59が噛合し、外側作業軸用第1ギヤ58には外側作業軸39に固定した外側作業軸用第2ギヤ60が噛合する。また、中間作業軸42に固定した中間作業軸用第2スプロケット61が、無端チェーン62を介してて中間作業軸用第1スプロケット57に接続される。
【0029】
内側作業軸用第1ギヤ56から内側作業軸用第2ギヤ59への減速比は、外側作業軸用第1ギヤ58から外側作業軸用第2ギヤ60への減速比と等しく設定されている。また、前記減速比に比べて、中間作業軸用第1スプロケット57から中間作業軸用第2スプロケット61への減速比は小さく設定されている。その結果、中間作業軸42は正転駆動(作業機の走行方向と同方向)されるとともに、内側作業軸43及び外側作業軸39は相互に同一回転数であって且つ前記中間作業軸42よりも遅い速度で逆転駆動(作業機の走行方向と逆方向)される。
【0030】
内側作業軸43の右端は、側板23の後部に図示せぬボールベアリング及びシール部材を介して回転自在に支持される。内側作業軸43の外周に嵌合する中間作業軸42は内側作業軸43よりも短く、その右端は機体中心線CL(図2参照)と側板23との間で終わっている。中間作業軸42の外周に嵌合する外側作業軸39は更に短く、その右端は耕耘作業用ミッションケース22と機体中心線CLとの間で終わっている。内側作業軸43の右端を側板23に支持することにより、後述するロータリ作業機71の負荷により内側作業軸43に過大な曲げモーメントが作用することが防止される。
【0031】
図3及び図4から明らかなように、耕耘作業用ミッションケース22の左ケース半体27及び右ケース半体28の内面に相互に対向する一対の支点27,28が突設され、これら支点27,28に切換ロッド63の前後方向中間に形成した小径部63が左右揺動自在に枢支される。切換ロッド63の後端に設けたフォーク64は、内側作業軸43の外周にスプライン係合するドグクラッチ65の外周に形成した環状溝に係合する。ドグクラッチ65の左側面に設けたクラッチ歯65…は、内側作業軸用第2ギヤ59の右側面に設けたクラッチ歯59…に噛合可能である。切換ロッド63の前端は右ケース半体28の右側面を摺動自在に貫通する操作部材66の先端に接続される。操作部材66はノブ67によって耕耘作業用ミッションケース22の外部から操作可能であり、ボール68及びスプリング69よりなるディテント機構70により2つの位置の何れかに安定的に停止可能である。
【0032】
而して、ノブ67が図4に示す位置にあるとき、ドグクラッチ65のクラッチ歯65…は内側作業軸用第2ギヤ59のクラッチ歯59…に噛合しており、内側作業軸用第2ギヤ59の回転は内側作業軸43に伝達される。この状態からノブ67を矢印方向に操作すると、両クラッチ歯59…,65…が離間して内側作業軸43は内側作業軸用第2ギヤ59から切り離される。
【0033】
上述したように、耕耘作業用ミッションケース22を機体中心線CLの一側にのみ配置し、この耕耘作業用ミッションケース22の内部に外側作業軸39、中間作業軸42及び内側作業軸43の駆動機構を集約して収納したので、部品点数が削減されるだけでなく、分解・組立・清掃等のメンテナンスも容易になる。
【0034】
次に、図2及び図3に基づいてロータリ作業機71の構造を説明する。
【0035】
ロータリ作業機71は、機体中心線CLの近傍に配置された4本の中央耕耘爪72〜72と、中央耕耘爪72〜72と耕耘作業用ミッションケース22との間に配置された4本の左側耕耘爪73〜73と、中央耕耘爪72〜72と側板23との間に配置された4本の右側耕耘爪74〜74とを備える。中央耕耘爪72〜72を支持する筒状ホルダー75は、複数のボルト76によって中間作業軸42に着脱自在に固定される。左側耕耘爪73〜73を支持する筒状ホルダー77は、ボルト78によって外側作業軸39に着脱自在に固定される。右側耕耘爪74〜74を支持する筒状ホルダー79は、ピン80によって内側作業軸43に着脱自在に固定される。尚、スプライン結合にて筒状ホルダー79を内側作業軸43に着脱自在に固定することもできる。
【0036】
次に、前述の構成を備えた本発明の実施例の作用について説明する。
【0037】
エンジンEのクランクシャフトの回転は作業用駆動軸24、作業用従動軸25、作業用ドライブスプロケット32、無端チェーン37及び作業用ドリブンスプロケット34を介して中間軸35に伝達される。中間軸35の回転は中間作業軸用第1スプロケット57、無端チェーン62及び中間作業軸用第2スプロケット61を介して中間作業軸42に伝達され、この中間作業軸42を中央耕耘爪72〜72と共に正転駆動する。また中間軸35の回転は外側作業軸用第1ギヤ58及び外側作業軸用第2ギヤ60を介して外側作業軸39に伝達され、この外側作業軸39を左側耕耘爪73〜73と共に逆転駆動する。更にドグクラッチ65によって内側作業軸用第2ギヤ59が内側作業軸43に結合されているとき、中間軸35の回転は内側作業軸用第1ギヤ56及び内側作業軸用第2ギヤ59を介して内側作業軸43に伝達され、この内側作業軸43を右側耕耘爪74〜74と共に逆転駆動する。このとき、各耕耘爪72〜72,73〜73,74〜74の回転方向は、表1の▲1▼に示す状態となる。
【0038】
【表1】
Figure 0003565937
【0039】
さて、耕耘作業機Tにより耕耘を行う場合、圃場に水を導入し易いように畦際に沿って溝を掘る必要がある。このとき、機体右側の側板23が畦に沿うようにして耕耘作業機Tを走行させると、側板23に隣接して配置した右側耕耘爪74〜74は逆転しながら畦際を耕耘することになる。このとき、側板23の左右方向の厚さは耕耘作業用ミッションケース22の左右方向の厚さに比べて極めて薄いため、右側耕耘爪74〜74を畦の側面に接近させて残耕部分を減少させることができる。また逆転耕耘爪は土を前方に押し出す傾向があるため、逆転する右側耕耘爪74〜74によって前方に押し出された土は行き場を失って左右に押し退けられる結果、図5及び図6に示す溝堀器81を逆転する右側耕耘爪74〜74の後方に装着することにより、畦際に沿って容易に溝を形成することができる。更に右側に押し退けられた土は畦の側面に押し付けられるため、その土を畦の側面に沿って上方に掻き上げるだけで、その後に行う畦塗り作業を容易に済ませることができる。
【0040】
ここで、図5及び図6に基づいて溝堀器81の構造を簡単に説明する
耕耘作業用ミッションケース22から後方に延びるブラケット82と、側板23から後方に延びるブラケット83とに支持ロッド84に左右両端が支持されており、この支持ロッド84に左右位置調節自在に溝堀器81が装着される。溝堀器はV字形に組み合わされた左右一対の板体85,86から成り、土中に楔状の食い込むことにより溝を形成する。
【0041】
また、サイドドライブロータリ作業機Rは正転する中央耕耘爪72〜72と逆転する左側及び右側耕耘爪73〜73,74〜74とを備えているので、中央耕耘爪72〜72の推進力を左側及び右側耕耘爪73〜73,74〜74の制動力で相殺して機体のダッシングを防止することができる。このとき、全ての耕耘爪72〜72,73〜73,74〜74の外径を同一に設定したことにより、正転する中央耕耘爪72〜72の負荷と逆転する左側及び右側耕耘爪73〜73,74〜74の負荷とがバランスして、機体のダッシングが一層効果的に防止される。
【0042】
特に、機体の走行方向に沿って凹状の溝と凸状の畝とが平行に存在する場合、機体が前記畝に乗り上げてスタックするのを防止するために、機体が溝の上方に沿うように走行するのが一般的であるが、このとき正転する中央耕耘爪72〜72は溝によって空転し、逆転する左側及び右側耕耘爪73〜73,74〜74が畝に当接するため、機体がダッシングを起こすことがない。
【0043】
しかも、正転する中央耕耘爪72〜72の左右両側に逆転する左側、右側耕耘爪73〜73,74〜74を左右対称に配置したので、機体の直進性も向上する。更に、正転する中央耕耘爪72〜72と逆転する左側、右側耕耘爪73〜73,74〜74とを同軸に配置したので、それらを前後に配置する場合に比べて、機体の旋回性能が向上する。
【0044】
ところで、前述したように逆転耕耘爪は土を前方に押し出すため、逆転耕耘爪によって前方に押し出された土が同じ逆転耕耘爪によって再度耕耘されることになる。そのために、一般に逆転耕耘爪により耕耘された土は、正転耕耘爪により耕耘された土に比べて細かくなる傾向がある。しかしながら、本実施例では逆転する左側、右側耕耘爪73〜73,74〜74の回転数を正転する中央耕耘爪72〜72の回転数よりも僅かに小さく設定しているため、ロータリ作業機71の左右方向全域に亘って均一な耕耘が可能となる。
【0045】
尚、逆転する左側、右側耕耘爪73〜73,74〜74の回転数と正転する中央耕耘爪72〜72の回転数とが等しくなるように設定することも可能である。このようにすれば、左側、右側耕耘爪73〜73,74〜74の位相と正転する中央耕耘爪72〜72の位相とにずれが発生することが防止され、振動の軽減に寄与することができるばかりか石噛みも未然に回避される。
【0046】
ノブ67を矢印方向に操作して内側作業軸43を内側作業軸用第2ギヤ59から切り離すと、表1の▲2▼に示すように、中央耕耘爪72〜72が正転駆動されて左側耕耘爪73〜73が逆転駆動され、右側耕耘爪74〜74は停止する。このとき、右側耕耘爪74〜74は筒状ホルダー79ごと内側作業軸43から取り外ずされる。このようにすると、機体中心線CLから右側に向けて土寄せを行うことができる。
【0047】
次に、図7に基づいて本発明の第2実施例を説明する。
【0048】
第2実施例は、ドグクラッチ65が左側面のクラッチ歯65…に加えて右側面にもクラッチ歯65…を備えており、このクラッチ歯65…は中間作業軸用第2スプロケット61の左側面に設けたクラッチ歯61に噛合可能である。従って、ドグクラッチ65を右方向に摺動させてクラッチ歯65…をクラッチ歯61に噛合させると、内側作業軸43が中間作業軸42に結合されて正転する。
【0049】
その結果、表1の▲3▼に示すように、左側耕耘爪73〜73が逆転駆動されるとともに、中央耕耘爪72〜72及び右側耕耘爪74〜74が正転駆動され、機体中心線CLの左側の土壌硬度が高く右側の土壌硬度が低い場合に効果的な耕耘を行うことができる。尚、第2実施例のものが、表1の▲1▼及び▲2▼の状態を選択可能であることは勿論である。
【0050】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0051】
例えば、エンジンEにより駆動される作業用駆動軸24の回転方向を正逆切り換え可能にすれば、表1の▲1▼〜▲3▼の3種類のモードに、それらの正転を逆転に置き換え、逆転を正転に置き換えた▲4▼〜▲6▼の3種類のモードを加えた合計6種類のモードが可能となる。例えば、表1の▲6▼の場合、即ち左側耕耘爪73〜73だけを正転させて中央耕耘爪72〜72及び右側耕耘爪74〜74を逆転させた場合、畑地における深掘りに適した耕耘を行うことが可能となる。
【0052】
尚、耕耘爪としてナタ爪を使用した場合には、正転及び逆転の切り換えに伴って、回転方向に応じた形状の耕耘爪に交換する必要がある。また、耕耘爪として正逆両用爪(たとえば、花びら爪等)を使用することができる。更に、サイドドライブロータリ作業機Rはトラクタに油圧昇降装置を介して取り付けることも可能であり、特に大型用の耕耘作業に適している。
【0053】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に記載された発明によれば、機体中心線の一側に配置されて内部に耕耘作業用トランスミッションを収納する耕耘作業用ミッションケースに、同軸且つ相対回転自在に嵌合する内側作業軸、中間作業軸及び外側作業軸の一端を支持して他端を機体中心線の他側に向けて延出し、前記内側作業軸の他端を機体中心線の他側に配置した支持部材に支持し、前記内側作業軸の外周に嵌合する中間作業軸を該内側作業軸よりも短くし、前記中間作業軸の外周に嵌合する外側作業軸を該中間作業軸よりも短くし、前記外側作業軸と、その外側作業軸から突出する中間作業軸と、その中間作業軸から突出する内側作業軸とにそれぞれ作業部材を支持したので、3本の作業軸を駆動する作業用トランスミッションを共通の作業用ミッションケースの内部に収納して部品点数の削減及びメンテナンス性の向上を図ることができるだけでなく、耕耘作業用ミッションケースに比べて左右方向の厚さが小さい支持部材を畦に沿わせて耕耘を行えば、畦際の残耕部分を減少させることができる。
【0054】
また請求項2に記載された発明によれば、前記内側作業軸、中間作業軸及び外側作業軸のそれぞれに、筒状ホルダーを介して作業部材を支持したので、作業軸に対する作業部材の支持を容易に行うことができる。
【0055】
また請求項3に記載された発明によれば、前記各筒状ホルダーが前記内側作業軸、中間作業軸及び外側作業軸に対して着脱自在であるので、不要時に作業部材を容易に取り外すことができる。
【0056】
また請求項4に記載された発明によれば、前記内側作業軸に支持した逆転作業部材を前記支持部材に隣接するように配置したので、機体のダッシングをある程度防止できるばかりか、逆転作業部材によって畦際に溝を容易に形成することができる。
【0057】
また請求項5に記載された発明によれば、前記中間作業軸に正転作業部材を支持し、前記外側作業軸に支持した逆転作業部材を前記正転作業部材の一側に配置するとともに前記内側作業軸に支持した逆転作業部材を前記正転作業部材の他側に配置したので、正転作業部材の推進力と逆転作業部材の制動力とを相殺させて機体のダッシングを防止することができるばかりか、機体中心線の左右の耕耘負荷をバランスさせて機体の直線性を向上させることができる。更に、正転作業部材及び逆転作業部材を前後に配置したものに比べて旋回性能を向上させることができる。
【0058】
また請求項6に記載された発明によれば、逆転作業部材の回転数を正転作業部材の回転数よりも小さく設定したので、正転作業部材により砕かれた土の細かさと逆転作業部材により砕かれた土の細かさとを均一化することができる。
【0059】
また請求項7に記載された発明によれば、逆転作業部材の回転数と正転作業部材の回転数とを略等しく設定したので、正転作業部材及び逆転作業部材間の位相のずれをなくして振動の発生を防止することができ、また石噛み発生の不具合も未然に回避することができる。
【0060】
また請求項8に記載された発明によれば、逆転作業部材の外径と正転作業部材の外径とを略等しく設定したので、両作業部材の負荷を均一化してダッシングを一層効果的に防止するとともに、振動の発生を防止することができる。
【0061】
また請求項9に記載された発明によれば、前記内側作業軸を駆動源から切り離すクラッチを備えたことにより、内側作業軸の駆動及び停止が可能となる。
【0062】
また請求項10に記載された発明によれば、前記内側作業軸を駆動源から切り離して前記中間作業軸に結合することにより該内側作業軸の回転方向を切り換えるクラッチを備えたことにより、内側作業軸を中間作業軸と同方向又は逆方向に駆動して各種耕耘作業に使用することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】歩行型耕耘作業機の全体側面図
【図2】図1の2方向拡大矢視図
【図3】図1の3−3線拡大断面図
【図4】図1の4−4線拡大断面図
【図5】溝堀器を装着した場合の、前記図1に対応する図
【図6】溝堀器を装着した場合の、前記図2に対応する図
【図7】第2実施例に係る、前記図3に対応する図
【符号の説明】
22 耕耘作業用ミッションケース
23 側板(支持部材)
39 外側作業軸
42 中間作業軸
43 内側作業軸
65 ドグクラッチ(クラッチ)
72〜72 中央耕耘爪(正転作業部材)
73〜73 左側耕耘爪(逆転作業部材)
74〜74 右側耕耘爪(逆転作業部材)
CL 機体中心線
M 耕耘作業用トランスミッション

Claims (10)

  1. 機体中心線(CL)の一側に配置されて内部に耕耘作業用トランスミッション(M)を収納する耕耘作業用ミッションケース(22)に、同軸且つ相対回転自在に嵌合する内側作業軸(43)、中間作業軸(42)及び外側作業軸(39)の一端を支持して他端を機体中心線(CL)の他側に向けて延出し、前記内側作業軸(43)の他端を機体中心線(CL)の他側に配置した支持部材(23)に支持し、前記内側作業軸(43)の外周に嵌合する中間作業軸(42)を該内側作業軸(43)よりも短くし、前記中間作業軸(42)の外周に嵌合する外側作業軸(39)を該中間作業軸(42)よりも短くし、前記外側作業軸(39)と、その外側作業軸(39)から突出する中間作業軸(42)と、その中間作業軸(42)から突出する内側作業軸(43)とにそれぞれ作業部材(721 〜724 ,731 〜734 ,741 〜744 )を支持したことを特徴とする同軸正逆転作業機。
  2. 前記内側作業軸(43)、中間作業軸(42)及び外側作業軸(39)のそれぞれに、筒状ホルダー(75,77,79)を介して作業部材(72〜72,73〜73,74〜74)を支持したことを特徴とする、請求項1記載の同軸正逆転作業機。
  3. 前記各筒状ホルダー(75,77,79)が前記内側作業軸(43)、中間作業軸(42)及び外側作業軸(39)に対して着脱自在であることを特徴とする、請求項2記載の同軸正逆転作業機。
  4. 前記内側作業軸(43)に支持した逆転作業部材(74〜74)を前記支持部材(23)に隣接するように配置したことを特徴とする、請求項1記載の同軸正逆転作業機。
  5. 前記中間作業軸(42)に正転作業部材(72〜72)を支持し、前記外側作業軸(39)に支持した逆転作業部材(73〜73)を前記正転作業部材(72〜72)の一側に配置するとともに前記内側作業軸(43)に支持した逆転作業部材(74〜74)を前記正転作業部材(72〜72)の他側に配置したことを特徴とする、請求項4記載の同軸正逆転作業機。
  6. 逆転作業部材(73〜73,74〜74)の回転数を正転作業部材(72〜72)の回転数よりも小さく設定したことを特徴とする、請求項5記載の同軸正逆転作業機。
  7. 逆転作業部材(73〜73,74〜74)の回転数と正転作業部材(72〜72)の回転数とを略等しく設定したことを特徴とする、請求項5記載の同軸正逆転作業機。
  8. 逆転作業部材(73〜73,74〜74)の外径と正転作業部材(72〜72)の外径とを略等しく設定したことを特徴とする、請求項5記載の同軸正逆転作業機。
  9. 前記内側作業軸(43)を駆動源から切り離すクラッチ(65)を備えたことを特徴とする、請求項1記載の同軸正逆転作業機。
  10. 前記内側作業軸(43)を駆動源から切り離して前記中間作業軸(42)に結合することにより該内側作業軸(43)の回転方向を切り換えるクラッチ(65)を備えたことを特徴とする、請求項1記載の同軸正逆転作業機。
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