JP3420353B2 - 同軸正逆転作業機 - Google Patents

同軸正逆転作業機

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JP3420353B2
JP3420353B2 JP25396794A JP25396794A JP3420353B2 JP 3420353 B2 JP3420353 B2 JP 3420353B2 JP 25396794 A JP25396794 A JP 25396794A JP 25396794 A JP25396794 A JP 25396794A JP 3420353 B2 JP3420353 B2 JP 3420353B2
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tilling
shaft
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claws
rotation
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恒男 大竹
正志 竹内
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、同軸上に配置された第
1回転軸及び第2回転軸と、第1回転軸に設けられた第
1耕耘爪と、第2回転軸に設けられた第2耕耘爪と、原
動機の駆動力により第1回転軸及び第2回転軸を回転駆
動するトランスミッションとを備えた同軸正逆転作業機
に関する。ここでいう作業機とは、歩行型の耕耘作業機
(歩行型の管理耕耘作業機やローター耕耘機を含む)や
乗用型の耕耘作業機(乗用型の管理耕耘作業機を含む)
を含むものとする。
【0002】
【従来の技術】かかる同軸正逆転作業機は、本出願人が
特願平5−87611号により既に提案している。
【0003】上記従来の同軸正逆転作業機は、第1耕耘
爪を有する第1回転軸をトランスミッションにより正転
駆動するとともに第2耕耘爪を有する第2回転軸をトラ
ンスミッションにより逆転駆動するようになっている。
【0004】
【発明が解決使用とする課題】ところで、正転する耕耘
爪は回転軸の前方の未耕土に対して上から下に切り込む
ダウンカット爪となり、逆転する耕耘爪は回転軸の前方
の未耕土に対して下から上に切り込むアップカット爪と
なるが、土壌硬度の低い圃場ではアップカット爪が有効
に作用しない場合がある。しかしながら、上記従来の同
軸正逆転作業機は第2耕耘爪が常にアップカット爪とな
るため、土壌硬度の低い圃場において充分な耕耘効果が
得られないことがあった。
【0005】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、土壌硬度の如何に関わらず常に充分な耕耘効果を発
揮することが可能な同軸正逆転作業機を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1に記載された同軸正逆転作業機は、同軸上
に配置された第1回転軸及び第2回転軸と、第1回転軸
に設けられた第1耕耘爪と、第2回転軸に設けられた第
2耕耘爪と、原動機の駆動力により第1回転軸及び第2
回転軸を回転駆動するトランスミッションと、トランス
ミッションに設けられて第2回転軸の回転方向を切り換
える回転方向切換手段とを備え、第1回転軸に設けた第
1耕耘爪を機体の左右方向内側に配置して正転駆動する
とともに、第2回転軸に設けた第2耕耘爪を機体の左右
方向外側に配置して回転方向切換手段により正転及び逆
転駆動することを特徴とする。
【0007】また請求項2に記載された同軸正逆転作業
機は、請求項1の構成に加えて、トランスミッションを
機体の中心線上に配置し、そのトランスミッションの両
側に第1耕耘爪及び第2耕耘爪を実質的に左右対称に配
置したことを特徴とする。
【0008】また請求項3に記載された同軸正逆転作業
機は、請求項1の構成に加えて、第1耕耘爪及び第2耕
耘爪がロータリ作業部を構成することを特徴とする。
【0009】また請求項4に記載された同軸正逆転作業
機は、請求項1の構成に加えて、第1耕耘爪及び第2耕
耘爪がローター作業部を構成することを特徴とする。
【0010】また請求項5に記載された同軸正逆転作業
機は、請求項1の構成に加えて、第1耕耘爪及び第2耕
耘爪の回転数が同一であることを特徴とする。
【0011】また請求項6に記載された同軸正逆転作業
機は、請求項1の構成に加えて、第1耕耘爪の耕幅を第
2耕耘爪の耕幅より広く設定したことを特徴とする。
【0012】また請求項7に記載された同軸正逆転作業
機は、請求項1の構成に加えて、トランスミッション
が、第1回転軸及び第2回転軸を同軸に支持するミッシ
ョンケースと、ミッションケースに第1回転軸及び第2
回転軸と平行に支持されて原動機により駆動される作業
用カウンタシャフトと、作業用カウンタシャフトに固設
された第1ギヤと、第1回転軸に固設されて前記第1ギ
ヤに噛合する第2ギヤと、作業用カウンタシャフトに固
設された第1スプロケットと、第2回転軸に相対回転自
在に支持されて前記第1スプロケットにチェーンで連結
された第2スプロケットと、第2回転軸に相対回転不能
且つ摺動可能に支持されて前記第2ギヤ又は前記第2ス
プロケットに選択的に結合可能な前記回転方向切換手段
とを備えたことを特徴とする。
【0013】また請求項8に記載された同軸正逆転作業
機は、請求項7の構成に加えて、ミッションケースの内
部に切換ロッドを収納し、切換ロッドの後端を回転方向
切換手段に接続するとともに、切換ロッドの前端をミッ
ションケースの外部に延出する操作部材に接続したこと
を特徴とする。
【0014】
【作用】請求項1の構成によれば、第1耕耘爪及び第2
耕耘爪が同方向に回転する状態と、第1耕耘爪及び第2
耕耘爪が逆方向に回転する状態とを切り換え、土壌の状
態や作業の目的に応じた耕耘作業を行うことができる。
特に、土壌の表面近くに含まれた固い異物が耕耘爪に当
たる場合に有利な作業が可能になり、耕耘爪の耐久性が
向上する。また機体の左右方向内側に配置した第1耕耘
爪を正転駆動し、機体の左右方向外側に配置した第2耕
耘爪を正転及び逆転駆動することにより、土壌の状態や
作業の目的に応じたきめ細かい耕耘作業が可能となる。
【0015】請求項2の構成によれば、トランスミッシ
ョンの両側に第1耕耘爪及び第2耕耘爪を実質的に左右
対称に配置したので、左右の負荷が均一化されるととも
に、逆転して土を前方に跳ね上がる第2耕耘爪がトラン
スミッションから離れて配置されるため、トランスミッ
ションの下面に土が溜まって機体がスタックする虞がな
い。
【0016】請求項3の構成によれば、車輪を持つ機体
に第1耕耘爪及び第2耕耘爪を設けることによりロータ
リ作業部が構成される。
【0017】請求項4の構成によれば、車輪を持たない
機体に第1耕耘爪及び第2耕耘爪を設けることによりロ
ーター作業部が構成される。
【0018】請求項5の構成によれば、第1耕耘爪及び
第2耕耘爪が同一の回転数で回転するため、両耕耘爪間
の位相のずれがなくなって振動が減少する。
【0019】請求項6の構成によれば、常時正転する第
1耕耘爪の耕幅が正逆転する第2耕耘爪の耕幅よりも広
いため、第2耕耘爪が逆転するときも機体に推進力を与
えることができる。また負荷が大きい第1耕耘爪がトラ
ンスミッションの近傍に配置されるので、第1回転軸に
作用するモーメントが減少する。
【0020】請求項7の構成によれば、回転方向切換手
段を摺動させて第2ギヤ又は第2スプロケットに選択的
に結合することにより、第2回転軸を正転又は逆転駆動
することができる。
【0021】請求項8の構成によれば、操作部材をミッ
ションケースの外部から操作することにより、ミッショ
ンケースの内部に収納した切換ロッドを介して回転方向
切換手段を作動させることができる。
【0022】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
【0023】図1〜図13は本発明の第1実施例を示す
もので、図1は歩行型耕耘作業機の全体側面図、図2は
図1の2方向矢視図、図3は図2の3方向矢視図、図4
は図2の4−4線矢視図、図5は図4の5−5線断面
図、図6は図4の6−6線断面図、図7は図4の7−7
線断面図、図8は図4の8−8線断面図、図9は図4の
9−9線断面図、図10は図9の10−10線断面図、
図11は図4の11方向矢視図、図12は図11の12
−12線矢視図、図13は図11の13方向矢視図であ
る。
【0024】図1及び図2に示すように、自走式の歩行
型耕耘作業機Tは、左右一対の車輪W,Wを支持するミ
ッションケース1から前方に延びるエンジンベッド2を
備え、このエンジンベッド2の上部にクランクシャフト
を機体左右方向に配設したエンジンEが搭載される。エ
ンジンEの上部には燃料タンク3、マフラ4及びエアク
リーナ5が支持され、マフラ4及びエアクリーナ5は上
面カバー6によって覆われる。エンジンEの右側面は内
部にリコイルスタータを収納したスタータカバー7によ
って覆われるとともに、左側面は内部に後述するベルト
テンションクラッチを収納したクラッチカバー8によっ
て覆われる。エンジンベッド2の前端には、エンジンE
の前方に突出するようにフロントウエイト9が装着され
る。
【0025】ミッションケース1の上部にはシフトレバ
ーガイドプレート10が設けられており、このシフトレ
バーガイドプレート10を貫通してシフトレバー11が
機体後方に向けて延出する。また、ミッションケース1
の前記シフトレバーガイドプレート10の後部には、ハ
ンドル12と一体のハンドルコラム13が角度調節可能
に支持される。ハンドル12には、クラッチレバー1
4、スロットルレバー15及びデフロックレバー16が
設けられる。
【0026】ミッションケース1の後端には、左右の第
1耕耘爪171 〜174 及び左右の第2耕耘爪181
183 を備えたロータリ作業部19が設けられる。ロー
タリ作業部19の上面はロータリカバー20によって覆
われており、そのロータリカバー20の後部に上下位置
調節自在な抵抗棒21と上下揺動自在な均平板22とが
設けられる。
【0027】図3に示すように、エンジンベッド2は左
右一対の側板21 ,21 と、両側板21 ,21 の上縁間
及び下縁間をそれぞれ接続する上板22 及び下板23
によって、断面ボックス状に形成される。上板22 には
機体前後方向に延びる4個の長孔31…が形成され、こ
の長孔31…を下方から上方に貫通する4本のボルト3
2…によって、エンジンEの下部に設けたフランジ33
…が固定される。従って前記長孔31…によってエンジ
ンEの前後位置を微調整することができる。
【0028】エンジンEの左側面に突出するクランクシ
ャフト34と、ミッションケース1の左側面に突出する
メインシャフト35とは、ベルトテンションクラッチ3
6によって接続される。ベルトテンションクラッチ36
は、クランクシャフト34に固着した駆動プーリ37
と、メインシャフト36に固着した従動プーリ38と、
ミッションケース1の側壁にピン39で枢支したアーム
40の先端に設けられたテンションプーリ41と、これ
ら駆動プーリ37、従動プーリ38及びテンションプー
リ41に巻回された無端ベルト42とを備える。
【0029】アーム40はピン39に設けた戻しスプリ
ング43によって下向きに付勢されるとともに、ハンド
ル12に設けたクラッチレバー14から延びるボーデン
ワイヤ44の先端が緩衝スプリング45を介して接続さ
れる。従って、クラッチレバー14を離した状態では、
戻しスプリング43の弾発力でアーム40が実線位置に
保持されて無端ベルト42の張力が減少することによ
り、ベルトテンションクラッチ36はOFF状態にな
る。一方、クラッチレバー14を握るとボーデンワイヤ
44を介してアーム40が鎖線位置に揺動し、テンショ
ンプーリ41が無端ベルト42に圧接される。その結
果、無端ベルト42の張力が増加してベルトテンション
クラッチ36がON状態になる。このように、操作が簡
単なクラッチレバー14により走行系及び作業系の動力
を瞬時にON−OFFすることができ、正逆転耕耘での
作業能率が向上する。
【0030】前述のように、エンジンベッド2の上板2
2 に形成した4個の長孔31…によってエンジンEの前
後位置を変化させれば、ベルトテンションクラッチ36
の無端ベルト42の張力を調節することができ、これに
より走行駆動力及び耕耘駆動力の伝達力を調整すること
ができる。
【0031】図4及び図5に示すように、側面視で下方
及び後方に二股状に分岐したミッションケース1は、ア
ルミニューム合金製の左ケース半体51及び右ケース半
体52を機体中央に割面において結合し、その外周部を
複数のボルト53で締結してなる。ハンドルコラム13
はミッションケース1の上面に上下揺動自在に枢支され
る。このハンドルコラム13の取付構造は、幅広い耕耘
作業に適応可能な高い剛性を有している。
【0032】次に、ミッションケース1の内部に収納さ
れた走行用トランスミッション61の構造を、図4〜図
7に基づいて説明する。
【0033】ミッションケース1には、一対のボールベ
アリング62,62で支持された前記メインシャフト3
5に加えて、一対のボールベアリング63,63で支持
されたカウンタシャフト64及び一対のボールベアリン
グ65,65で支持されたセカンダリシャフト66が設
けられる。カウンタシャフト64はメインシャフト35
の斜め前下方に配設されるとともに、セカンダリシャフ
ト66はメインシャフト35の斜め後下方に配設され
る。
【0034】ミッションケース1におけるメインシャフ
ト35の斜め後上方には、前記シフトレバー11によっ
て作動するシフトロッド67が左右摺動自在に支持され
る。シフトロッド67には後述する6個のシフトポジシ
ョンに対応して6個の凹部671 …が形成されており、
この凹部671 …に嵌合してシフトロッド67の位置を
規制すべく、スプリング68で付勢されたボール69が
ミッションケース1の内壁に設けられる。
【0035】シフトロッド67は前記シフトレバー11
に連結されて左右に駆動される。シフトロッド67が図
5において最も左位置にあるとき、シフトポジションは
「前進1速+ロータリ作業機駆動」となり、そこからシ
フトロッド67が右側に移動するにつれて、シフトポジ
ションは「前進1速」、「ニュートラル」、「前進2
速」、「ニュートラル」及び「後進」の順に切り替えら
れる。機体の前後進走行と、走行しながらの耕耘作業と
を1本のシフトレバー11で切り換えることができるの
で、操作が極めて容易である。
【0036】図5及び図7から明らかなように、シフト
ロッド67には1本のシフトフォーク81が溶接され
る。メインシャフト35には、一体に形成された小径の
第1ドライブギヤ82及び大径の第2ドライブギヤ83
が摺動自在にスプライン結合され、この第1、第2ドラ
イブギヤ82,83が前記シフトフォーク81に係合す
る。
【0037】セカンダリシャフト66には、一体に形成
された作業用ドリブンギヤ84及び作業用ドライブスプ
ロケット85がニードルベアリングを介して相対回転自
在に支持され、シフトロッド67が左端の「前進1速+
ロータリ作業機駆動」位置にあるとき、小径の第1ドラ
イブギヤ82が作業用ドリブンギヤ84に噛合してロー
タリ作業部19に駆動力が伝達される。
【0038】メインシャフト35には、一体に形成され
た小径のメイン第1ギヤ86及び大径のメイン第2ギヤ
87がニードルベアリングを介して相対回転自在に支持
される。カウンタシャフト64には、カウンタ第1ギヤ
88、カウンタ第2ギヤ89及びカウンタ第3ギヤ90
が固着されるとともに、一体に形成された走行用ドリブ
ンギヤ91及び走行用ドライブスプロケット92がニー
ドルベアリングを介して相対回転自在に支持される。セ
カンダリシャフト66には、セカンダリ第1ギヤ93及
びセカンダリ第2ギヤ94が固着されるとともに、一体
に形成された小径のセカンダリ第3ギヤ95及び大径の
セカンダリ第4ギヤ96がニードルベアリングを介して
相対回転自在に支持される。
【0039】カウンタ第2ギヤ89及びセカンダリ第2
ギヤ94、カウンタ第3ギヤ90及びセカンダリ第4ギ
ヤ96、セカンダリ第3ギヤ95及びメイン第2ギヤ8
7、メイン第1ギヤ86及び走行用ドリブンギヤ91は
常時噛合している。シフトロッド67が「前進1速+ロ
ータリ作業機駆動」位置及び「前進1速」位置にあると
き、第1ドライブギヤ82がカウンタ第2ギヤ89に噛
合し、シフトロッド67が「前進2速」位置にあると
き、第2ドライブギヤ83がカウンタ第1ギヤ88に噛
合し、シフトロッド67が「後進」位置にあるとき、第
2ドライブギヤ83がセカンダリ1ギヤ93に噛合す
る。
【0040】図6から明らかなように、ミッションケー
ス1の下端には、外端に車輪W,Wを支持する左右の車
軸101,101が、それぞれ一対のボールベアリング
102,103を介して支持される。左右の車軸10
1,101の対向端には差動装置104が設けられてお
り、その差動装置104のデフボックス105に固着し
た走行用ドリブンスプロケット106と前記カウンタシ
ャフト64に設けた走行用ドライブスプロケット92と
が、無端チェーン107を介して接続される。
【0041】右側の車軸101にはデフロック装置10
8が設けられる。デフロック装置108は、ミッション
ケース1の右ケース半体52にピン109で枢支され、
図示せぬボーデンワイヤを介して前記デフロックレバー
16に接続されるベルクランク110を備える。ミッシ
ョンケース1には、スプリング111で右方向に付勢さ
れたスライドロッド112が左右摺動自在に支持されて
おり、そのスライドロッド112の右端に植設したピン
113が前記ベルクランク110の長孔1101 に係合
する。右側の車軸101には外周に複数の爪1141
有するスライダ114が左右摺動自在にスプライン結合
され、このスライダ114の爪1141に係合可能な複
数の爪1061 が走行用ドリブンスプロケット106に
形成される。そして、前記スライドロッド112に固着
したフォーク115がスライダ114に係合する。
【0042】従って、通常はスプリング111の弾発力
でスライダ114と走行用ドリブンスプロケット106
との係合は外れた状態にあり、差動装置104はその機
能を発揮し得る状態にある。この状態からデフロックレ
バー16を操作し、ベルクランク110、スライドロッ
ド112及びフォーク115を介してスライダ114を
左側にスライドさせると、スライダ114の爪1141
と走行用ドリブンスプロケット106の爪1061 とが
係合し、デフボックス105と右側の車軸101とが一
体に結合される。その結果、差動装置104がロックさ
れ、機体を直進走行させることが可能となる。デフロッ
ク装置108は機体の直進耕耘に寄与し、ハンドル12
の左右振れを少なくするとともに耕耘後の土壌表面を見
た目良く仕上げることができる。
【0043】次に、図8に基づいてロータリ作業部19
を駆動する作業用トランスミッション121について説
明する。
【0044】作業用トランスミッション121は、ミッ
ションケース1の左ケース半体51及び右ケース半体5
2の後端の膨大部513 ,523 に収納されるもので、
ボールベアリング122,122で同軸に支持された左
右一対の第1回転軸123L,123Rと、左右の第1
回転軸123L,123Rを相対回転自在に貫通して左
右に延出する1本の第2回転軸124とを備える。
【0045】第1回転軸123L,123R及び第2回
転軸124の前方には、作業用カウンタシャフト125
が一対のボールベアリング126,126を介して支持
される。作業用カウンタシャフト125に固着した作業
用ドリブンスプロケット129と、前記作業用ドライブ
スプロケット85とは、無端チェーン130を介して接
続される。作業用カウンタシャフト125に固着した第
1スプロケット131と第2回転軸124に相対回転自
在に支持した第2スプロケット132とは無端チェン1
33で接続される。
【0046】一方、作業用カウンタシャフト125の両
端に設けた一対の第1ギヤ134,134は、左右の第
1回転軸123L,123Rに設けた一対の第2ギヤ1
35,135にそれぞれ噛合する。従って、両第1回転
軸123L,123Rは機体の走行方向と同方向に正転
駆動される。
【0047】第2回転軸124の中央部にセレクタ16
0が相対回転不能且つ左右摺動可能にスプライン嵌合1
61する。セレクタ160の左右両側面にはそれぞれ係
合歯1601 …が設けられており、これら係合歯160
1 …に係合可能な係合歯1321 …,1351 …が、前
記第2スプロケット132の左側面と前記左側の第2ギ
ヤ135の右側面とに形成される。
【0048】従って、セレクタ160を右方向に摺動さ
せてその係合歯1601 …を第2スプロケット132の
係合歯1321 …に係合させれば、作業用カウンタシャ
フト125の回転が第1スプロケット131、無端チェ
ーン133、第2スプロケット132及びセレクタ16
0を介して第2回転軸124に伝達され、第2回転軸1
24は機体の走行方向と逆方向に逆転駆動される。一
方、セレクタ160を左方向に摺動させてその係合歯1
601 …を第2ギヤ135の係合歯1351 …に係合さ
せれば、作業用カウンタシャフト125の回転が左側の
第1ギヤ134、左側の第2ギヤ135及びセレクタ1
60を介して第2回転軸124に伝達され、第2回転軸
124は機体の走行方向と同方向に正転駆動される。
【0049】即ち、セレクタ160を右方向に摺動させ
れば、第1回転軸123L,123Rは正転駆動されて
第2回転軸124は逆転駆動され、セレクタ160を左
方向に摺動させれば、第1回転軸123L,123R及
び第2回転軸124は何れも正転駆動される。また、セ
レクタ160が図示した中央位置にあって、セレクタ1
60の係合歯1601 …が第2スプロケット132の係
合歯1321 …にも第2ギヤ135の係合歯1351
にも係合しなければ、第1回転軸123L,123Rは
正転駆動されて第2回転軸124は停止する。
【0050】第1スプロケット131と第2スプロケッ
ト132との歯数比は、第1ギヤ134,134と第2
ギヤ135,135との歯数比に等しく設定されてお
り、従って第2回転軸124の回転数と第1回転軸12
3L,123Rの回転数とは互いに等しく、且つ作業用
カウンタシャフト125の回転数に対して僅かに減速さ
れた回転数となる。
【0051】図8〜図10に示すように、車体後方に延
びるミッションケース1の左ケース半体51及び右ケー
ス半体52の内面に相互に対向する一対の支点511
521 が突設され、これら支点511 ,521 に切換ロ
ッド162の前後方向中間に形成した小径部1621
が左右揺動自在に枢支される。切換ロッド162の後端
はセレクタ160の外周に形成した環状溝に係合するフ
ォーク163に接続されるとともに、切換ロッド162
の前端は左ケース半体51を摺動自在に貫通する操作部
材164の内端に接続される。操作部材164はノブ1
65によってミッションケース1の外部から操作可能で
あり、ボール166及びスプリング167よりなるディ
テント機構168により正転位置、ニュートラル位置及
び逆転位置の何れかに安定的に停止可能である。
【0052】而して、ノブ165を正転位置に操作すれ
ば、切換ロッド162及びフォーク163によりセレク
タ160が左位置に摺動して第1回転軸123L,12
3R及び第2回転軸124が共に正転し、ニュートラル
位置に操作すればセレクタ160が中央位置に摺動して
第1回転軸123L,123Rが正転するとともに第2
回転軸124が停止し、逆転位置に操作すればセレクタ
160が右位置に摺動して第1回転軸123L,123
Rが正転するとともに第2回転軸124が逆転する。
【0053】尚、作業用トランスミッション121を内
部に収納するミッションケース1後端の膨大部513
523 は、左右に2分割されたパンツ136,136に
よって覆われて保護される。
【0054】次に、図11〜図13に基づいてロータリ
作業部19の第1耕耘爪171 〜174 及び第2耕耘爪
181 〜183 について説明する。
【0055】ミッションケース1から外側に延出する左
右一対の第1回転軸123L,123Rの外周に、それ
ぞれスリーブ138,138が固着される。各スリーブ
138の外周には4枚のブラケット1391 〜1394
が溶接されており、4枚のブラケット1391 〜139
4 にそれぞれ対応して4枚の第1耕耘爪171 〜174
がボルト142…で固定される。第1耕耘爪171 はス
リーブ138の機体外側寄りの位置に、第1耕耘爪17
4 はスリーブ138の機体内側寄りの位置に、第1耕耘
爪172 ,173 はスリーブ138の中間位置に配置さ
れる。
【0056】4枚の第1耕耘爪171 〜174 は、回転
方向遅れ側に湾曲するとともに軸方向に湾曲したナタ爪
であり、そのうち3枚の第1耕耘爪171 〜173 は約
120°間隔で配置され、残りの1枚の第1耕耘爪17
4 は2枚の第1耕耘爪171,172 の中間に配置され
る。また2枚の第1耕耘爪171 ,172 は機体外側に
向けて湾曲し、他の2枚の第1耕耘爪173 ,174
機体内側に向けて湾曲する。
【0057】ミッションケース1から外側に延出する第
2回転軸124の左右両端部外周には、それぞれスリー
ブ141,141が固着される。各スリーブ141の外
周に3枚のブラケット1401 〜1403 が溶接されて
おり、3枚のブラケット1401 〜1403 にそれぞれ
対応して3枚の第2耕耘爪181 〜183 がボルト14
3…で固定される。第2耕耘爪181 ,182 はスリー
ブ141の機体外側寄りの位置に、第2耕耘爪183
スリーブ141の機体内側寄りの位置に配置される。
【0058】3枚の第2耕耘爪181 〜183 は、逆転
時における回転方向遅れ側に湾曲するとともに軸方向に
湾曲したナタ爪であって約120°間隔で配置され、そ
のうち2枚の第2耕耘爪181 ,182 は機体内側に向
けて湾曲するとともに、残りの1枚の第2耕耘爪183
は機体外側に向けて湾曲する。
【0059】而して、機体の左側に4枚の第1耕耘爪1
1 〜174 及び3枚の第2耕耘爪181 〜183 を配
設するとともに、これと対称に機体の右側に4枚の第1
耕耘爪171 〜174 及び3枚の第2耕耘爪181 〜1
3 を配設しているので、左右の負荷が均一化されて機
体の直進性能及び耕耘性能が向上する。また、第1耕耘
爪171 〜174 の回転数及び第2耕耘爪181 〜18
3 の回転数が等しく設定されているので、それらの位相
にズレが発生することが防止されて振動が減少する。内
側の第1耕耘爪171 〜174 の配置が特殊であるた
め、耕耘トルクを最も小さくしながら振動を効果的に抑
えることができる。
【0060】図4から明らかなように、ミッションケー
ス1の後部上面に立設されたブラケット151の上端に
設けた角筒状のガイド部材152に、前記抵抗棒21が
上下摺動自在に支持される。ミッションケース1のフラ
ンジ514 ,524 と前記ブラケット151とによって
支持されたロータリカバー20の上面には、ストッパー
ピン153を一体に有するレバー154が枢軸155に
よって前後揺動自在に枢支される。レバー154は、そ
のストッパーピン153が抵抗棒21の前縁に設けた複
数の切欠き211 …の何れかに係合するように、枢軸1
55に設けたスプリング156によって付勢される。
【0061】従って、スプリング156の弾発力に抗し
てレバー154を前方に揺動させて、ストッパーピン1
53を切欠き211 …から離脱させれば、抵抗棒21を
スライドさせて上下位置を調節することができる。そし
て抵抗棒21の位置を調節した後にレバー154を離せ
ば、スプリング156の弾発力でストッパーピン153
が新たな切欠き211 …に係合し、抵抗棒21の位置が
ロックされる。この抵抗棒21の調節により、耕耘作業
速度と土壌状態とを適度にマッチングさせて作業効率を
向上させている。
【0062】次に、前述の構成を備えた本発明の実施例
の作用について説明する。
【0063】シフトレバー11を最も左側に操作する
と、図5においてシフトロッド67が左端位置に摺動
し、走行用トランスミッション61に「前進1速+ロー
タリ作業機駆動」のシフトポジションが確立される。こ
の状態では、シフトフォーク81によって小径の第1ド
ライブギヤ82がロータリドリブンギヤ84とカウンタ
第2ギヤ89とに同時に噛合する。
【0064】この状態からクラッチレバー14を握って
ベルトテンションクラッチ36をONすると、エンジン
Eのクランクシャフト34の回転が走行用トランスミッ
ション61のメインシャフト35に伝達される。メイン
シャフ35の回転は、第1ドライブギヤ82→カウンタ
第2ギヤ89→カウンタシャフト64→カウンタ第3ギ
ヤ90→セカンダリ第4ギヤ96→セカンダリ第3ギヤ
95→メイン第2ギヤ87→メイン第1ギヤ86→走行
用ドリブンギヤ91の順で走行用ドライブスプロケット
92に伝達される。走行用ドライブスプロケット92の
回転は無端チェーン107を介して図6の走行用ドリブ
ンスプロケット106に伝達され、そこから差動装置1
04を介して左右の車軸101,101に伝達される。
而して、エンジンEのクランクシャフト34の回転は大
きな減速比で減速された状態で左右の車輪W,Wに伝達
され、歩行型耕耘作業機Tを低速の前進1速で前進させ
る。
【0065】さて、走行用トランスミッション61に
「前進1速+ロータリ作業機駆動」のシフトポジション
が確立されたとき、小径の第1ドライブギヤ82は作業
用ドリブンギヤ84にも噛合し、この作業用ドリブンギ
ヤ84と一体の作業用ドライブスプロケット85が駆動
される。作業用ドライブスプロケット85の回転は、無
端チェーン130及び作業用ドリブンスプロケット12
9を介して図8の作業用トランスミッション121の作
業用カウンタシャフト125に伝達され、前述したよう
に第1耕耘爪171 〜174 及び第2耕耘爪181 〜1
3 を回転駆動する。
【0066】このとき、土壌硬度の高い圃場(つまり硬
い土壌)では操作部材164のノブ165を図9の逆転
位置に操作し、前述したように第1耕耘爪171 〜17
4 を正転駆動するとともに第2耕耘爪181 〜183
逆転駆動する。これにより、第1耕耘爪171 〜174
の駆動力と第2耕耘爪181 〜183 の制動力とが相殺
し合い、機体のダッシングが効果的に防止される。図1
1から明らかなように、正転する第1耕耘爪171 〜1
4 の耕幅Dは逆転する第2耕耘爪181 〜183 の耕
幅dよりも広く設定されているため、第1耕耘爪171
〜174 による推進力が第2耕耘爪181 〜183 によ
る制動力を上回って機体に適切な推進力を作用させるこ
とができる。
【0067】また、土壌硬度の低い圃場(つまり柔らか
い土壌)では操作部材164のノブ165を図9の正転
位置に操作し、前述したように第1耕耘爪171 〜17
4 及び第2耕耘爪181 〜183 を何れも正転駆動す
る。このとき、ナタ爪は使用可能な回転方向が決まって
いるため、左側の第2耕耘爪181 〜183 と右側の第
2耕耘爪181 〜183 とを入れ換えるか、第2耕耘爪
181 〜183 として回転方向を問わない花びら爪を使
用する必要がある。而して、土壌硬度の低い圃場では、
全ての耕耘爪171 〜174 ,181 〜183 を正転さ
せてダウンカット刃として機能させ、充分な耕耘効果を
発揮させることができる。
【0068】更に、必要に応じて操作部材164のノブ
165を図9のニュートラル位置に操作すれば、第2耕
耘爪181 〜183 の回転を停止させて第1耕耘爪17
1 〜174 だけを正転駆動することができる。この場
合、第2回転軸124が停止している状態で該第2回転
軸124からスリーブ141,141ごと第2耕耘爪1
1 〜183 を取り外せば、ネギ耕作土壌畝間等の比較
的に幅狭の耕地を耕耘するのに便利である。また、第1
耕耘爪171 〜174 をスプーン爪に交換すれば幅狭耕
地の畝盛り作業に最適であり、第1耕耘爪171 〜17
4 を正転用スパイラルロータに交換すれば普通の除草作
業に最適である。
【0069】ところで、機体の走行方向と同方向に回転
する第1耕耘爪171 〜174 は耕耘した土を後方には
ね上げるが、機体の走行方向と逆方向に回転する第2耕
耘爪181 〜183 は土を前方にはね上げることにな
る。従って、もしも第2耕耘爪181 〜183 を機体の
幅方向内側に配設して逆転させると、第2耕耘爪181
〜183 が前方にはね上げた土がミッションケース1の
前面に抱きかかえられ、機体がスタックする可能性があ
る。特に、藁屑等の多い水田や水分の多い畑地では上記
不具合が発生し易い問題がある。
【0070】しかしながら、機体の左右方向内側に第1
耕耘爪171 〜174 を配置し、その外側に第2耕耘爪
181 〜183 を配置したことにより、逆転可能な第2
耕耘爪181 〜183 とミッションケース1との距離が
充分に確保されるため、第2耕耘爪181 〜183 が前
方にはね上げた土がミッションケース1の下面に堆積す
る不具合が回避され、機体のスタックが未然に防止され
る。
【0071】また、正転する第1耕耘爪171 〜174
はダウンカット爪として地表から土中に向けて下向きに
切り込むために比較的に負荷が大きくなるが、逆転する
第2耕耘爪181 〜183 はアップカット爪として土中
から地表に向けて切り込むために比較的に負荷が小さく
なる。しかも、前述したように、正転する第1耕耘爪1
1 〜174 の耕幅Dは逆転する第2耕耘爪181 〜1
3 の耕幅dよりも広く設定されているため、第1耕耘
爪171 〜174 の負荷は第2耕耘爪181 〜183
負荷を更に上回り、第1耕耘爪171 〜174 を支持す
る第1回転軸123L,123Rに大きな曲げモーメン
トや捩じりモーメントが作用することになる。
【0072】しかしながら、第1回転軸123L,12
3Rはミッションケース1からの突出量が小さく、しか
も第2回転軸124を内部に収納する大径の筒状部材で
あるため、前記大きなモーメントに容易に耐えることが
可能である。一方、第2回転軸124はミッションケー
ス1からの突出量が大きく、しかも小径であるが、前述
したようにアップカット爪であり且つ耕幅dが狭い第2
耕耘爪181 〜183の負荷が小さいために大きなモー
メントが作用することはなく、強度上の問題が発生する
ことはない。
【0073】再び図5を参照して、シフトロッド67が
左端の「前進1速+ロータリ作業機駆動」位置から右方
向に摺動すると、走行用トランスミッション61に「前
進1速」のシフトポジションが確立される。即ち、それ
まで作業用ドリブンギヤ84とカウンタ第2ギヤ89と
に噛合していた小径の第1ドライブギヤ82が、作業用
ドリブンギヤ84との噛合が外れてカウンタ第2ギヤ8
9のみに噛合するようになる。その結果、ロータリ作業
部19に対する駆動力の伝達が遮断され、ロータリ作業
部19が停止した状態で歩行型耕耘作業機Tが前進1速
で前進する。
【0074】シフトロッド67を更に右方向に摺動させ
ると、「ニュートラル」位置を通り越して「前進2速」
のシフトポジションが確立される。「前進2速」シフト
ポジションでは、小径の第1ドライブギヤ82は何れの
ギヤとも噛合せず、新たに大径の第2ドライブギヤ83
がカウンタ第1ギヤ88に噛合する。その結果、メイン
シャフ35の回転は、第2ドライブギヤ83→カウンタ
第1ギヤ88→カウンタシャフト64→カウンタ第3ギ
ヤ90→セカンダリ第4ギヤ96→セカンダリ第3ギヤ
95→メイン第2ギヤ87→メイン第1ギヤ86→走行
用ドリブンギヤ91の順で走行用ドライブスプロケット
92に伝達される。而して、エンジンEのクランクシャ
フト34の回転は前述の「前進1速」の場合よりも小さ
な減速比で減速された状態で左右の車輪W,Wに伝達さ
れ、歩行型耕耘作業機Tを高速の前進2速で前進させ
る。
【0075】シフトロッド67を更に右方向に摺動させ
ると、「ニュートラル」位置を通り越して「後進」のシ
フトポジションが確立される。「後進」のシフトポジシ
ョンでは、大径の第2ドライブギヤ83がカウンタ第1
ギヤ88から外れ、新たにセカンダリ第1ギヤ93に噛
合する。その結果、メインシャフ35の回転は、第2ド
ライブギヤ83→セカンダリ第2ギヤ93→セカンダリ
シャフト66→セカンダリ第2ギヤ94→カウンタ第2
ギヤ89→カウンタシャフト64→カウンタ第3ギヤ9
0→セカンダリ第4ギヤ96→セカンダリ第3ギヤ95
→メイン第2ギヤ87→メイン第1ギヤ86→走行用ド
リブンギヤ91の順で走行用ドライブスプロケット92
に伝達される。而して、エンジンEのクランクシャフト
34の回転は逆回転に減速されて左右の車輪W,Wに伝
達され、歩行型耕耘作業機Tを低速で後進させる。
【0076】図14〜図16は本発明の第2実施例を示
すもので、図14は歩行型耕耘作業機の全体側面図、図
15は図14の15方向矢視図、図16は図15の要部
拡大断面図である。
【0077】第2実施例の歩行型耕耘作業機Tは、走行
用トランスミッション61を収納する走行用ミッション
ケース1とは別個に、内部に作業用トランスミッション
121,121を収納する左右一対の作業用ミッション
ケース170,170を備える。走行用ミッションケー
ス1の後部上面にボルト171…で固定された連結フレ
ーム172の左右両端に、前記作業用ミッションケース
170,170の前部上面がボルト173…で固定さ
れ、これにより走行用ミッションケース1と作業用ミッ
ションケース170,170とが一体化される。
【0078】走行用トランスミッション61の作業用ド
リブンギヤ84(図7参照)に連動して回転する作業用
ドライブシャフト174(図15参照)の左右両端部
が、走行用ミッションケース1の後部左右両側面から突
出する。左側の作業用ミッションケース170の前部右
側面から突出する作業用ドリブンシャフト175と、右
側の作業用ミッションケース170の前部左側面から突
出する作業用ドリブンシャフト175とが、継手17
6,176を介して作業用ドライブシャフト66の左右
両端部に結合される。作業用ミッションケース170,
170の内部において作業用ドリブンシャフト175,
175に固設した作業用ドライブスプロケット85,8
5が無端チェーン130,130を介して左右の作業用
トランスミッション121,121に接続される。
【0079】図16は左側の作業用トランスミッション
121を示すもので、図8と図16とを比較すると明ら
かなように、第2実施例の作業用トランスミッション1
21は第1実施例の作業用トランスミッション121と
実質的に同一の構造を備えており、以下にその相違点を
中心に説明する。
【0080】即ち、左側の作業用トランスミッション1
21は、左右の第1回転軸123L,123Rのうち右
側の第1回転軸123Rのみが作業用トランスミッショ
ン170の右側面に突出しており、短い左側の第1回転
軸123Lは作業用トランスミッション170の内部に
収納される。一方、第2回転軸124は、その右側部分
のみが右側の第1回転軸123Rの内部を通って作業用
トランスミッション170の右側面に突出しており、そ
の左端は左側の第1回転軸123Lの内部で終わってい
る。左側の作業用トランスミッション121のその他の
構造は、第1実施例の作業用トランスミッション121
の構造と同一である。
【0081】一方、右側の作業用トランスミッション1
21は、機体の中心線を挟んで前記左側の作業用トラン
スミッション121と左右対称に構成される。
【0082】図15から明らかなように、左右の作業用
トランスミッション121,121から機体内側に突出
する第1回転軸123R,123Lに固定したスリーブ
138,138に各々4枚の第1耕耘爪171 〜174
が設けられるとともに、左右の作業用トランスミッショ
ン121,121から機体内側に突出する第2回転軸1
24,124に固定したスリーブ141,141に各々
3枚の第2耕耘爪181 〜183 が設けられる。即ち、
左右の作業用トランスミッション121,121の内側
にそれぞれ第1耕耘爪171 〜174 が設けられ、更に
その内側にそれぞれ第2耕耘爪181 〜183 が設けら
れる。
【0083】而して、左右の作業用ミッションケース1
70,170に設けた操作部材164,164のノブ1
65,165を操作し、切換ロッド162,162及び
フォーク163,163を介してセレクタ160,16
0を摺動させることにより、第2耕耘爪181 〜183
を逆転駆動及び正転駆動することができる。その結果、
土壌硬度の高い圃場(硬い圃場)で第1耕耘爪171
174 を正転駆動するとともに第2耕耘爪181 〜18
3 を逆転駆動し、機体のダッシングを防止しながら適切
な推進力を作用させることができる。また土壌硬度の低
い圃場(柔らかい圃場)では第1耕耘爪171 〜174
及び第2耕耘爪181 〜183 を何れも正転駆動するこ
とにより、充分な耕耘効果を発揮させることができる。
【0084】また、作業用ミッションケース170,1
70に近い側に第1耕耘爪171 〜174 を配置し、遠
い側に第2耕耘爪181 〜183 を配置しているので、
第2耕耘爪181 〜183 が前方にはね上げた土で機体
がスタックする虞がないばかりか、負荷の大きい第1耕
耘爪171 〜174 を支持する第1回転軸123L,1
23Rに作用する曲げモーメント及び捩じりモーメント
を減少させることができる。
【0085】更に、本実施例によれば、機体の中心線上
に作業用ミッションケース170,170が存在しない
ため、左側の第2耕耘爪181 〜183 と右側の第2耕
耘爪181 〜183 とを充分に接近させることができ、
これにより中央に未耕部分が発生するのを防止すること
ができる。
【0086】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0087】例えば、実施例では走行用トランスミッシ
ョン61により駆動される走行用の車輪W,Wを持つ歩
行型のロータリ作業機を例示したが、本発明は乗用型の
ロータリ作業機や走行用の車輪W,Wを持たない歩行型
のローター作業機に対しても適用することができる
【0088】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載された発
明によれば、同軸上に配置された第1回転軸及び第2回
転軸のうち、第1回転軸に設けた第1耕耘爪を機体の左
右方向内側に配置して正転駆動するとともに、第2回転
軸に設けた第2耕耘爪を機体の左右方向外側に配置して
回転方向切換手段により正転及び逆転駆動することによ
り、第1耕耘爪及び第2耕耘爪が同方向に回転する状態
と、第1耕耘爪及び第2耕耘爪が逆方向に回転する状態
とを切り換えて土壌の状態や作業の目的に応じた耕耘作
業を行うことが可能となるばかりか、機体の振動を減少
させて機体自体の耐久性を向上させることができる。
【0089】また請求項2に記載された発明によれば、
トランスミッションを機体の中心線上に配置し、そのト
ランスミッションの両側に第1耕耘爪及び第2耕耘爪を
実質的に左右対称に配置したことにより、左右の耕耘爪
の負荷が均一化されて機体の直進性が向上するととも
に、逆転して土を前方に跳ね上がる第2耕耘爪がトラン
スミッションから離れて配置されるため、トランスミッ
ションの下面に土が溜まって機体がスタックする虞がな
い。
【0090】また請求項3に記載された発明によれば、
第1耕耘爪及び第2耕耘爪がロータリ作業部を構成する
ので、車輪を持つ機体に適用してロータリ作業機とする
ことができる。
【0091】また請求項4に記載された発明によれば、
第1耕耘爪及び第2耕耘爪がローター作業部を構成する
ので、車輪を持たない機体に適用してローター作業機と
することができる。
【0092】また請求項5に記載された発明によれば、
第1耕耘爪及び第2耕耘爪の回転数が同一であるので、
両耕耘爪間の位相のずれがなくなって振動が減少する。
【0093】また請求項6に記載された発明によれば、
第1耕耘爪の耕幅を第2耕耘爪の耕幅より広く設定した
ので、第2耕耘爪が逆転するときも機体に推進力を与え
ることができる。しかも、負荷の大きい第1耕耘爪がト
ランスミッションの近傍に配置されるため、第1回転軸
に作用するモーメントを軽減することができる。
【0094】また請求項7に記載された発明によれば、
回転方向切換手段を摺動させて第2ギヤ又は第2スプロ
ケットに選択的に結合することにより、第2回転軸を正
転駆動又は逆転駆動することができる。
【0095】また請求項8に記載された発明によれば、
ミッションケースの内部に切換ロッドを収納し、切換ロ
ッドの後端を回転方向切換手段に接続するとともに、切
換ロッドの前端をミッションケースの外部に延出する操
作部材に接続したので、操作部材をミッションケースの
外部から操作することにより回転方向切換手段を作動さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】歩行型耕耘作業機の全体側面図
【図2】図1の2方向矢視図
【図3】図2の3方向矢視図
【図4】図2の4−4線矢視図
【図5】図4の5−5線断面図
【図6】図4の6−6線断面図
【図7】図4の7−7線断面図
【図8】図4の8−8線断面図
【図9】図4の9−9線断面図
【図10】図9の10−10線断面図
【図11】図4の11方向矢視図
【図12】図11の12−12線矢視図
【図13】図11の13方向矢視図
【図14】第2実施例に係る歩行型耕耘作業機の全体側
面図
【図15】図14の15方向矢視図
【図16】図15の要部拡大断面図
【符号の説明】
1 ミッションケース 171 〜174 第1耕耘爪 181 〜183 第2耕耘爪 19 ロータリ作業部 121 作業用トランスミッション(トランスミッ
ション) 123L 第1回転軸 123R 第1回転軸 124 第2回転軸 125 作業用カウンタシャフト 131 第1スプロケット 132 第2スプロケット 133 無端チェーン(チェーン) 134 第1ギヤ 135 第2ギヤ 160 セレクタ(回転方向切換手段) 162 切換ロッド 164 操作部材 170 作業用ミッションケース(ミッションケー
ス) E エンジン(原動機)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−343301(JP,A) 特開 平6−303801(JP,A) 特開 平5−56703(JP,A) 実開 昭62−86801(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01B 33/08

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同軸上に配置された第1回転軸(123
    L,123R)及び第2回転軸(124)と、第1回転
    軸(123L,123R)に設けられた第1耕耘爪(1
    1 〜174 )と、第2回転軸(124)に設けられた
    第2耕耘爪(181 〜183 )と、原動機(E)の駆動
    力により第1回転軸(123L,123R)及び第2回
    転軸(124)を回転駆動するトランスミッション(1
    21)と、トランスミッション(121)に設けられ
    2回転軸(124)の回転方向を切り換える回転方向
    切換手段(160)とを備え、第1回転軸(123L,
    123R)に設けた第1耕耘爪(17 1 〜17 4 )を機
    体の左右方向内側に配置して正転駆動するとともに、第
    2回転軸(124)に設けた第2耕耘爪(18 1 〜18
    3 )を機体の左右方向外側に配置して回転方向切換手段
    (160)により正転及び逆転駆動することを特徴とす
    る同軸正逆転作業機。
  2. 【請求項2】 トランスミッション(121)を機体の
    中心線上に配置し、そのトランスミッション(121)
    の両側に第1耕耘爪(171 〜174 )及び第2耕耘爪
    (181 〜183 )を実質的に左右対称に配置したこと
    を特徴とする、請求項1記載の同軸正逆転作業機。
  3. 【請求項3】 第1耕耘爪(171 〜174 )及び第2
    耕耘爪(181 〜183 )がロータリ作業部(19)を
    構成することを特徴とする、請求項1記載の同軸正逆転
    作業機。
  4. 【請求項4】 第1耕耘爪(171 〜174 )及び第2
    耕耘爪(181 〜183 )がローター作業部を構成する
    ことを特徴とする、請求項1記載の同軸正逆転作業機。
  5. 【請求項5】 第1耕耘爪(171 〜174 )及び第2
    耕耘爪(181 〜183 )の回転数が同一であることを
    特徴とする、請求項1記載の同軸正逆転作業機。
  6. 【請求項6】 第1耕耘爪(171 〜174 )の耕幅を
    第2耕耘爪(181〜183 )の耕幅より広く設定した
    ことを特徴とする、請求項1記載の同軸正逆転作業機。
  7. 【請求項7】 トランスミッション(121)が、第1
    回転軸(123L,123R)及び第2回転軸(12
    4)を同軸に支持するミッションケース(1,170)
    と、ミッションケース(1,170)に第1回転軸及
    (123L,123R)び第2回転軸(124)と平行
    に支持されて原動機(E)により駆動される作業用カウ
    ンタシャフト(125)と、作業用カウンタシャフト
    (125)に固設された第1ギヤ(134)と、第1回
    転軸(123L,123R)に固設されて前記第1ギヤ
    (134)に噛合する第2ギヤ(135)と、作業用カ
    ウンタシャフト(125)に固設された第1スプロケッ
    ト(131)と、第2回転軸(124)に相対回転自在
    に支持されて前記第1スプロケット(131)にチェー
    ン(133)で連結された第2スプロケット(132)
    と、第2回転軸(124)に相対回転不能且つ摺動可能
    に支持されて前記第2ギヤ(135)又は前記第2スプ
    ロケット(132)に選択的に結合可能な前記回転方向
    切換手段(160)とを備えたことを特徴とする、請求
    項1記載の同軸正逆転作業機。
  8. 【請求項8】 ミッションケース(1,170)の内部
    に切換ロッド(162)を収納し、切換ロッド(16
    2)の後端を回転方向切換手段(160)に接続すると
    ともに、切換ロッド(162)の前端をミッションケー
    ス(1)の外部に延出する操作部材(164)に接続し
    たことを特徴とする、請求項7記載の同軸正逆転作業
    機。
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