化合物
一つの態様において、開示されるものは、以下の式(I):
の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩であり、
式中、
R1は、メチル又はエチルであり;
R2は、メチル、エチル、メトキシ及びエトキシから選択され;
R3は、水素、塩素、フッ素、臭素及びメチルから選択され;
R4は、メチル、エチル及び−CH2OCH3から選択され;
R5及びR6は、それぞれ独立にメチル又は水素であり;そして
R7は、メチル、エチル、−(CH2)2OH及び−(CH2)2OCH3から選択される。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メトキシ、エトキシ、メチル又はエチルであり;R3は、水素、フッ素、メチル、塩素又は臭素であり;R4は、メチル、エチル又は−CH2OCH3であり;R5は、水素又はメチルであり;R6は、水素又はメチルであり;そしてR7は、メチル、−(CH2)2OCH3、エチル又は−(CH2)2OHである。
幾つかの態様において、R1は、エチルであり;R2は、メトキシ又はエトキシであり;R3は、メチルであり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり;そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R2は、メトキシであり;R1は、メチル又はエチルであり;R3は、水素、フッ素、メチル、塩素又は臭素であり;R4は、メチル、エチル又は−CH2OCH3であり;R5は、水素又はメチルであり;R6は、水素又はメチルであり;そしてR7は、メチル、エチル、−(CH2)2OCH3又は−(CH2)2OHである。
幾つかの態様において、R2は、エトキシであり;R1は、メチル又はエチルであり;R3は、フッ素、メチル又は塩素であり;R4は、メチル、エチル又は−CH2OCH3であり;R5は、メチル又は水素であり;R6は、メチル又は水素であり;そしてR7は、エチル、メチル又は−(CH2)2OCH3である。
幾つかの態様において、R2は、メチルであり;R1は、メチルであり;R3は、水素、メチル、又はフッ素であり;R4は、メチル、エチル又は−CH2OCH3であり;R5は、水素であり;R6は、水素又であり;そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R2は、エチルであり;R1は、メチルであり;R3は、メチルであり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり;そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R3は、水素であり;R1は、メチルであり;R2は、メトキシ又はメチルであり;R4は、メチル、エチル又は−CH2OCH3であり;R5は、メチル又は水素であり;R6は、水素又はメチルであり、そしてR7は、メチル、−(CH2)2OCH3又はエチルである。
幾つかの態様において、R3は、フッ素であり;R1は、メチルであり;R2は、メトキシ又はエトキシであり;R4は、メチル、エチル又は−CH2OCH3であり;R5は、水素又はメチルであり;R6は、水素又はメチルであり、そしてR7は、メチル、エチル又は−(CH2)2OCH3である。
幾つかの態様において、R3は、メチルであり;R1は、メチル又はエチルであり;R2は、メトキシ、エトキシ、メチル又はエチルであり;R4は、メチル、エチル又は−CH2OCH3であり;R5は、水素又はメチルであり;R6は、水素又はメチルであり、そしてR7は、メチル、エチル、−(CH2)2OCH3又は−(CH2)2OHである。
幾つかの態様において、R3は、塩素であり;R1は、メチルであり;R2は、メトキシ又はエトキシであり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R3は、臭素であり;R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R4は、メチルであり;R1は、メチル又はエチルであり;R2は、メトキシ、エトキシ、メチル又はエチルであり;R3は、水素、フッ素、メチル、塩素又は臭素であり;R5は、水素又はメチルであり;R6は、水素又はメチルであり、そしてR7は、メチル、エチル、−(CH2)2OCH3又は−(CH2)2OHである。
幾つかの態様において、R4は、エチルであり;R1は、メチルであり;R2は、メトキシ、メチル又はエトキシであり;R3は、メチル、水素又はフッ素であり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R4は、−CH2OCH3であり;R1は、メチルであり;R2は、メトキシ、メチル又はエトキシであり;R3は、メチル、フッ素、又は水素であり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R5は、水素であり;R1は、メチル又はエチルであり;R2は、メトキシ、エトキシ、メチル又はエチルであり;R3は、水素、フッ素、メチル、塩素又は臭素であり;R4は、メチル、エチル又は−CH2OCH3であり;R6は、水素又はメチルであり、そしてR7は、メチル、エチル、−(CH2)2OCH3又は−(CH2)2OHである。
幾つかの態様において、R5は、メチルであり;R1は、メチルであり;R2は、メトキシ又はエトキシであり;R3は、水素、フッ素又はメチルであり;R4は、メチルであり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R6は、水素であり;R1は、メチル又はエチルであり;R2は、メトキシ、エトキシ、メチル又はエチルであり;R3は、水素、フッ素、メチル、塩素又は臭素であり;R4は、メチル、エチル又は−CH2OCH3であり;R5は、水素又はメチルであり、そしてR7は、メチル、エチル、−(CH2)2OCH3又は−(CH2)2OHである。
幾つかの態様において、R6は、メチルであり;R1は、メチルであり;R2は、メトキシ又はエトキシであり;R3は、フッ素、メチル又は水素であり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R7は、メチルであり;R1は、メチル又はエチルであり;R2は、メチル、エチル、メトキシ又はエトキシであり;R3は、水素、塩素、フッ素、臭素又はメチルであり;R4は、メチル、エチル又は−CH2OCH3であり;R5は、水素又はメチルであり;そしてR6は、水素又はメチルである。
幾つかの態様において、R7は、エチルであり;R1は、メチルであり;R2は、メトキシ又はエトキシであり;R3は、フッ素、メチル又は水素であり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;そしてR6は、水素である。
幾つかの態様において、R7は、−(CH2)2OCH3であり;R1は、メチルであり;R2は、メトキシ又はエトキシであり;R3は、フッ素、メチル又は水素であり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;そしてR6は、水素である。
幾つかの態様において、R7は、−(CH2)2OHであり;R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、メチルであり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;そしてR6は、水素である。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、水素であり;R4は、メチルであり;R5は、メチルであり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、フッ素であり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、メチルであり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、フッ素であり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、−(CH2)2OCH3である。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、フッ素であり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、エチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、フッ素であり;R4は、メチルであり;R5は、メチルであり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、エトキシであり;R3は、フッ素であり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、エチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、エトキシであり;R3は、フッ素であり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、−(CH2)2OCH3である。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、エトキシであり;R3は、フッ素であり;R4は、メチルであり;R5は、メチルであり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、エトキシであり;R3は、フッ素であり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、メチルであり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、エトキシであり;R3は、フッ素であり;R4は、メチルであり;R5は、メチルであり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、メチルであり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、メチルであり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、メチルであり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、−(CH2)2OHである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、メチルであり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、エチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、メチルであり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、−(CH2)2OCH3である。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、メチルであり;R4は、メチルであり;R5は、メチルであり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、エトキシであり;R3は、メチルであり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、エチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、エトキシであり;R3は、メチルであり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、−(CH2)2OCH3である。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、エトキシであり;R3は、メチルであり;R4は、メチルであり;R5は、メチルであり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、エトキシであり;R3は、メチルであり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、メチルであり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、フッ素であり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、水素であり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、メチルであり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、水素であり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、−(CH2)2OCH3である。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、水素であり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、エチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、水素であり;R4は、メチルであり;R5は、メチルであり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、水素であり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、メチルであり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、エトキシであり;R3は、メチルであり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、メチルであり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、水素であり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、メチルであり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、エトキシであり;R3は、メチルであり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、塩素であり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、臭素であり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、エトキシであり;R3は、フッ素であり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、エトキシであり;R3は、塩素であり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メチルであり;R3は、水素であり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、メチルであり;R4は、エチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、メチルであり;R4は、−CH2OCH3であり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、水素であり;R4は、エチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メチルであり;R3は、フッ素であり;R4は、エチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、フッ素であり;R4は、エチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メチルであり;R3は、フッ素であり;R4は、−CH2OCH3であり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、エチルであり;R3は、メチルであり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メチルであり;R3は、フッ素であり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メチルであり;R3は、水素であり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、エチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、メチルであり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、エチルであり;R2は、エトキシであり;R3は、メチルであり;R4は、メチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、メトキシであり;R3は、水素であり;R4は、−CH2OCH3であり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、エトキシであり;R3は、メチルであり;R4は、エチルであり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
幾つかの態様において、R1は、メチルであり;R2は、エトキシであり;R3は、メチルであり;R4は、−CH2OCH3であり;R5は、水素であり;R6は、水素であり、そしてR7は、メチルである。
一つの態様において、式(I)の化合物は、以下の式(Ia):
の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩であり、
式中、
R1aは、メチル又はエチルであり;
R2aは、メチル、エチル、メトキシ及びエトキシから選択され;
R3aは、水素、塩素、フッ素、臭素及びメチルから選択され;
R4aは、メチル、エチル及び−CH2OCH3から選択され;
R5a及びR6aは、それぞれ独立にメチル又は水素であり;そして
R7aは、メチル、エチル、−(CH2)2OH及び−(CH2)2OCH3から選択される。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシ、エトキシ、メチル又はエチルであり;R3aは、水素、フッ素、メチル、塩素又は臭素であり;R4aは、メチル、エチル又は−CH2OCH3であり;R5aは、水素又はメチルであり;R6aは、水素又はメチルであり;そしてR7aは、メチル、−(CH2)2OCH3、エチル又は−(CH2)2OHである。
幾つかの態様において、R1aは、エチルであり;R2aは、メトキシ又はエトキシであり;R3aは、メチルであり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり;R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R2aは、メトキシであり;R1aは、メチル又はエチルであり;R3aは、水素、フッ素、メチル、塩素又は臭素であり;R4aは、メチル、エチル又は−CH2OCH3であり;R5aは、水素又はメチルであり;R6aは、水素又はメチルであり;そしてR7aは、メチル、エチル、−(CH2)2OCH3又は−(CH2)2OHである。
幾つかの態様において、R2aは、エトキシであり;R1aは、メチル又はエチルであり;R3aは、フッ素、メチル又は塩素であり;R4aは、メチル、エチル又は−CH2OCH3であり;R5aは、メチル又は水素であり;R6aは、メチル又は水素であり;そしてR7aは、エチル、メチル又は−(CH2)2OCH3である。
幾つかの態様において、R2aは、メチルであり;R1aは、メチルであり;R3aは、水素、メチル又はフッ素であり;R4aは、メチル、エチル又は−CH2OCH3であり;R5aは、水素であり;R6aは、水素であり;そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R2aは、エチルであり;R1aは、メチルであり;R3aは、メチルであり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり;R6aは、水素であり;そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R3aは、水素であり;R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシ又はメチルであり;R4aは、メチル、エチル又は−CH2OCH3であり;R5aは、メチル又は水素であり;R6aは、水素又はメチルであり、そしてR7aは、メチル、−(CH2)2OCH3又はエチルである。
幾つかの態様において、R3aは、フッ素であり;R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシ又はエトキシであり;R4aは、メチル、エチル又は−CH2OCH3であり;R5aは、水素又はメチルであり;R6aは、水素又はメチルであり、そしてR7aは、メチル、エチル又は−(CH2)2OCH3である。
幾つかの態様において、R3aは、メチルであり;R1aは、メチル又はエチルであり;R2aは、メトキシ、エトキシ、メチル又はエチルであり;R4aは、メチル、エチル又は−CH2OCH3であり;R5aは、水素又はメチルであり;R6aは、水素又はメチルであり、そしてR7aは、メチル、エチル、−(CH2)2OCH3又は−(CH2)2OHである。
幾つかの態様において、R3aは、塩素であり;R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシ又はエトキシであり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり;R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R3aは、臭素であり;R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり;R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R4aは、メチルであり;R1aは、メチル又はエチルであり;R2aは、メトキシ、エトキシ、メチル又はエチルであり;R3aは、水素、フッ素、メチル、塩素又は臭素であり;R5aは、水素又はメチルであり;R6aは、水素又はメチルであり、そしてR7aは、メチル、エチル、−(CH2)2OCH3又は−(CH2)2OHである。
幾つかの態様において、R4aは、エチルであり;R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシ、メチル又はエトキシであり;R3aは、メチル、水素又はフッ素であり;R5aは、水素であり;R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R4aは、−CH2OCH3であり;R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシ、メチル又はエトキシであり;R3aは、メチル、フッ素、又は水素であり;R5aは、水素であり;R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R5aは、水素であり;R1aは、メチル又はエチルであり;R2aは、メトキシ、エトキシ、メチル又はエチルであり;R3aは、水素、フッ素、メチル、塩素又は臭素であり;R4aは、メチル、エチル又は−CH2OCH3であり;R6aは、水素又はメチルであり、そしてR7aは、メチル、エチル、−(CH2)2OCH3又は−(CH2)2OHである。
幾つかの態様において、R5aは、メチルであり;R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシ又はエトキシであり;R3aは、水素、フッ素又はメチルであり;R4aは、メチルであり;R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R6aは、水素であり;R1aは、メチル又はエチルであり;R2aは、メトキシ、エトキシ、メチル又はエチルであり;R3aは、水素、フッ素、メチル、塩素又は臭素であり;R4aは、メチル、エチル又は−CH2OCH3であり;R5aは、水素又はメチルであり、そしてR7aは、メチル、エチル、−(CH2)2OCH3又は−(CH2)2OHである。
幾つかの態様において、R6aは、メチルであり;R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシ又はエトキシであり;R3aは、フッ素、メチル又は水素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R7aは、メチルであり;R1aは、メチル又はエチルであり;R2aは、メチル、エチル、メトキシ又はエトキシであり;R3aは、水素、塩素、フッ素、臭素又はメチルであり;R4aは、メチル、エチル又は−CH2OCH3であり;R5aは、水素又はメチルであり、そしてR6aは、水素又はメチルである。
幾つかの態様において、R7aは、エチルであり;R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシ又はエトキシであり;R3aは、フッ素、メチル又は水素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、そしてR6aは、水素である。
幾つかの態様において、R7aは、−(CH2)2OCH3であり;R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシ又はエトキシであり;R3aは、フッ素、メチル又は水素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、そしてR6aは、水素である。
幾つかの態様において、R7aは、−(CH2)2OHであり;R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、メチルであり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、そしてR6aは、水素である。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、水素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、メチルであり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、フッ素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、メチルであり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、フッ素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、−(CH2)2OCH3である。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、フッ素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、エチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、フッ素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、メチルであり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、エトキシであり;R3aは、フッ素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、エチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、エトキシであり;R3aは、フッ素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、−(CH2)2OCH3である。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、エトキシであり;R3aは、フッ素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、メチルであり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、エトキシであり;R3aは、フッ素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、メチルであり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、エトキシであり;R3aは、フッ素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、メチルであり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、メチルであり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、メチルであり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、メチルであり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、−(CH2)2OHである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、メチルであり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、エチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、メチルであり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、−(CH2)2OCH3である。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、メチルであり;R4aは、メチルであり;R5aは、メチルであり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、エトキシであり;R3aは、メチルであり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、エチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、エトキシであり;R3aは、メチルであり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、−(CH2)2OCH3である。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、エトキシであり;R3aは、メチルであり;R4aは、メチルであり;R5aは、メチルであり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、エトキシであり;R3aは、メチルであり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、メチルであり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、フッ素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、水素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、メチルであり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、水素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、−(CH2)2OCH3である。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、水素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、エチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、水素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、メチルであり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、水素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、メチルであり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、エトキシであり;R3aは、メチルであり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、メチルであり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、水素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、メチルであり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、エトキシであり;R3aは、メチルであり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、塩素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、臭素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、エトキシであり;R3aは、フッ素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、エトキシであり;R3aは、塩素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メチルであり;R3aは、水素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、メチルであり;R4aは、エチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、メチルであり;R4aは、−(CH2)2OCH3であり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、水素であり;R4aは、エチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メチルであり;R3aは、フッ素であり;R4aは、エチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、フッ素であり;R4aは、エチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メチルであり;R3aは、フッ素であり;R4aは、−(CH2)2OCH3であり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、エチルであり;R3aは、メチルであり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メチルであり;R3aは、フッ素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メチルであり;R3aは、水素であり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、エチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、メチルであり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、エチルであり;R2aは、エトキシであり;R3aは、メチルであり;R4aは、メチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、メトキシであり;R3aは、水素であり;R4aは、−(CH2)2OCH3であり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、エトキシであり;R3aは、メチルであり;R4aは、エチルであり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
幾つかの態様において、R1aは、メチルであり;R2aは、エトキシであり;R3aは、メチルであり;R4aは、−CH2OCH3であり;R5aは、水素であり、R6aは、水素であり、そしてR7aは、メチルである。
一つの態様において、式(I)の化合物は、以下の式(Ib):
の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩であり、
式中、
R2bは、メチル、エチル、メトキシ及びエトキシから選択され;
R3bは、水素、塩素、フッ素、臭素及びメチルから選択され;そして
R7bは、メチル、エチル、−(CH2)2OH及び−(CH2)2OCH3から選択される。
幾つかの態様において、R2bは、メトキシであり;R3bは、水素、フッ素、メチル、塩素又は臭素であり;そしてR7bは、メチル、エチル、−(CH2)2OCH3又は−(CH2)2OHである。
幾つかの態様において、R2bは、エトキシであり;R3bは、フッ素、メチル又は塩素であり;そしてR7bは、エチル、メチル又は−(CH2)2OCH3である。
幾つかの態様において、R2bは、メチルであり;R3bは、水素、メチル又はフッ素であり;そしてR7bは、メチルである。
幾つかの態様において、R2bは、エチルであり;R3bは、メチルであり;そしてR7bは、メチルである。
幾つかの態様において、R3bは、水素であり;R2bは、メトキシ又はメチルであり;そしてR7bは、メチル、−(CH2)2OCH3又はエチルである。
幾つかの態様において、R3bは、フッ素であり;R2bは、メトキシ又はエトキシであり;R7bは、メチル、エチル又は−(CH2)2OCH3である。
幾つかの態様において、R3bは、メチルであり;R2bは、メトキシ、エトキシ、メチル又はエチルであり;そしてR7bは、メチル、エチル、−(CH2)2OCH3又は−(CH2)2OHである。
幾つかの態様において、R3bは、塩素であり;R2bは、メトキシ又はエトキシであり;そしてR7bは、メチルである。
幾つかの態様において、R3bは、臭素であり;R2bは、メトキシであり;そしてR7bは、メチルである。
幾つかの態様において、R7bは、メチルであり;R2bは、メチル、エチル、メトキシ又はエトキシであり;そしてR3bは、水素、塩素、フッ素、臭素又はメチルである。
幾つかの態様において、R7bは、エチルであり;R2bは、メトキシ又はエトキシであり;そしてR3bは、フッ素、メチル又は水素である。
幾つかの態様において、R7bは、−(CH2)2OCH3であり;R2bは、メトキシ又はエトキシであり;そしてR3bは、フッ素、メチル又は水素である。
幾つかの態様において、R7bは、−(CH2)2OHであり;R2bは、メトキシであり;そしてR3aは、メチルである。
幾つかの態様において、R2bは、メトキシであり;R3bは、フッ素であり;そしてR7bは、−(CH2)2OCH3である。
幾つかの態様において、R2bは、メトキシであり;R3bは、フッ素であり;そしてR7bは、エチルである。
幾つかの態様において、R2bは、エトキシであり;R3bは、フッ素であり;そしてR7bは、エチルである。
幾つかの態様において、R2bは、エトキシであり;R3bは、フッ素であり;そしてR7bは、−(CH2)2OCH3である。
幾つかの態様において、R2bは、メトキシであり;R3bは、メチルであり;そしてR7bは、−(CH2)2OHである。
幾つかの態様において、R2bは、メトキシであり;R3bは、メチルであり;そしてR7bは、エチルである。
幾つかの態様において、R2bは、メトキシであり;R3bは、メチルであり;そしてR7bは、−(CH2)2OCH3である。
幾つかの態様において、R2bは、エトキシであり;R3bは、メチルであり;そしてR7bは、エチルである。幾つかの態様において、R2bは、エトキシであり;R3bは、メチルであり;そしてR7bは、−(CH2)2OCH3である。
幾つかの態様において、R2bは、メトキシであり;R3bは、フッ素であり;そしてR7bは、メチルである。
幾つかの態様において、R2bは、メトキシであり;R3bは、水素であり;そしてR7bは、−(CH2)2OCH3である。
幾つかの態様において、R2bは、メトキシであり;R3bは、水素であり;そしてR7bは、エチルである。
幾つかの態様において、R2bは、メトキシであり;R3bは、水素であり;そしてR7bは、メチルである。
幾つかの態様において、R2bは、メトキシであり;R3bは、メチルであり;そしてR7bは、メチルである。
幾つかの態様において、R2bは、エトキシであり;R3bは、メチルであり;そしてR7bは、メチルである。
幾つかの態様において、R2bは、メトキシであり;R3bは、塩素であり;そしてR7bは、メチルである。
幾つかの態様において、R2bは、メトキシであり;R3bは、臭素であり;そしてR7bは、メチルである。
幾つかの態様において、R2bは、エトキシであり;R3bは、フッ素であり;そしてR7bは、メチルである。
幾つかの態様において、R2bは、エトキシであり;R3bは、塩素であり;そしてR7bは、メチルである。
幾つかの態様において、R2bは、メチルであり;R3bは、水素であり;そしてR7bは、メチルである。
幾つかの態様において、R2bは、エチルであり;R3bは、メチルであり;そしてR7bは、メチルである。
幾つかの態様において、R2bは、メチルであり;R3bは、フッ素であり;そしてR7bは、メチルである。
幾つかの態様において、R2bは、メチルであり;R3bは、水素であり;そしてR7bは、メチルである。
幾つかの態様において、開示されるものは、以下の表1の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩である:
一つの側面において、開示される化合物は、実施例中に記載されるいずれもの方法によっても得ることが可能である。一つの態様において、開示されるものは、実施例中に記載される中間体化合物である。
用語“医薬的に受容可能な塩”は、式(I)、(Ia)、(Ib)及び表1の化合物の生物学的有効性及び特性を保持する酸付加又は塩基塩を含み、そしてこれらは、典型的には生物学的に又は他の意味で好ましいものである。多くの場合、式(I)、(Ia)、(Ib)及び表1は、アミノ及び/又はカルボキシル基或いはこれらと類似の基の存在により酸及び/又は塩基塩を形成することが可能である。
医薬的に受容可能な酸付加塩、例えば、酢酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、臭化物/臭化水素酸塩、重炭酸/炭酸塩、重硫酸/硫酸塩、カンファースルホン酸塩、塩化物/塩酸塩、chlortheophyllonate、クエン酸塩、エタンジスルホン酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、馬尿酸塩、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、硫酸メチル塩、ナパジシル酸塩、ナフトエ酸塩、napsylate、ニコチン酸塩、硝酸塩、オクタデカン酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、palmoate、リン酸塩/リン酸水素塩/リン酸二水素塩、ポリガラクツロン酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、次サリチル酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩、トリメシン酸塩及びトリフルオロ酢酸塩は、無機酸及び有機酸と共に形成することができる。塩を誘導することができる無機酸は、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、等を含む。塩を誘導することができる有機酸は、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、トリメシン酸、クエン酸、安息香酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ナパジシル酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、スルホサリチル酸、等を含む。
医薬的に受容可能な塩基付加塩は、無機及び有機塩基と共に形成することができる。塩を誘導することができる無機塩基は、例えば、アンモニウム塩、及び周期表のIないしXII列からの金属を含む。ある態様において、塩は、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、銀、亜鉛、及び銅から誘導され、特に適した塩は、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム及びマグネシウム塩を含む。塩を誘導することができる有機塩基は、例えば、第一、第二、及び第三アミン、天然に存在する置換されたアミンを含む置換されたアミン、環式アミン、塩基性イオン交換樹脂、等を含む。ある種の有機アミンは、イソプロピルアミン、ベンザチン、cholinate、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、リシン、メグルミン、ピペラジン及びトロメタミンを含む。
式(I)、(Ia)、(Ib)及び表1の化合物の医薬的に受容可能な塩は、塩基性又は酸性の部分から慣用的な化学的方法によって合成することができる。一般的に、このような塩は、遊離の酸の形態のこれらの化合物を、化学量論的な量の適当な塩基(例えば、Na+、Ca2+、Mg2+、又はK+の水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩等)と反応させることによって、又は遊離の塩基の形態のこれらの化合物を、化学量論的な量の適当な酸と反応されることによって調製することができる。このような反応は、典型的には、水又は有機溶媒中で、或いはこの二つの混合物中で行われる。一般的に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、又はアセトニトリルのような非水性媒体の使用が、実行できる場合、好ましい。更なる適した塩のリストは、例えば、“Remington’s Pharmaceutical Sciences,”20th ed.,Mack Publishing Company,Easton,Pa.,(1985);及び“Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use”by Stahl and Wermuth(Wiley−VCH,Weinheim,Germany,2002)中に見出すことができる。
本明細書中に与えられるいずれもの化学式は、更に式(I)、(Ia)、(Ib)及び表1の化合物に対する標識されていない形態、並びに同位体的に標識された形態を表すことを意図している。同位体的に標識された化合物は、一つ又はそれより多い原子が、選択された原子質量又は質量数を有する原子によって置換えられていることを除き、本明細書中に与えられた化学式によって描写された構造を有する。式(I)、(Ia)、(Ib)及び表1の化合物に組込むことができる同位体の例は、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素及び塩素の同位体、例えば2H、3H、11C、13C、14C、15N、16F、31P、32P、35S、36Cl及び125Iを含む。式(I)、(Ia)、(Ib)及び表1の化合物は、放射性同位体、例えば2H、3H、13C及び14Cが存在する各種の同位体的に標識された化合物を含むことができる。式(I)、(Ia)及び(Ib)の同位体的に標識された化合物は、一般的に、当業者にとって既知の慣用的技術によって、又は付属する実施例中に記載されるものと類似の方法によって、従来使用された非標識試薬の代わりに適当な同位体的に標識された試薬を使用して調製することができる。
式(I)、(Ia)、(Ib)及び表1の化合物は、異なった異性体的形態を有することができる。用語“光学異性体”又は“立体異性体”は、与えられた式(I)、(Ia)、(Ib)及び表1の化合物に対して存在することができる各種の立体異性体的配置のいずれかを指す。置換基は炭素原子のキラル中心に接続することができ、そして従って、開示される化合物が、鏡像異性体、ジアステレオ異性体及びラセミ体を含むことは理解される。用語“鏡像異性体”は、互いに重ね合わせることができない鏡像である立体異性体の対を含む。鏡像異性体の対の1:1の混合物は、ラセミ混合物である。この用語は、ラセミ混合物を示すために適宜に使用される。用語“ジアステレオマー”又は“ジアステレオ異性体”は、少なくとも二つの不斉原子を有するが、しかし互いの鏡像ではない立体異性体を含む。絶対的立体化学は、Cahn−Ingold−PrelogのR−S系によって規定される。化合物が純粋な鏡像異性体である場合、それぞれのキラル中心の立体化学は、R又はSのいずれかによって規定することができる。その絶対配置が未知の分割された化合物は、これらがナトリウムのD線の波長において光を偏光させる平面を回転する方向(右旋性又は左旋性)により(+)又は(−)と指定することができる。式(I)、(Ia)、(Ib)及び表1の化合物のあるものは、一つ又はそれより多い不斉中心又は軸を含有し、そして従って、(R)−又は(S)−のような絶対的立体化学に関して定義することができる、鏡像異性体、ジアステレオ異性体又は他の立体異性の形態を与えることができる。本開示は、ラセミ混合物、光学的に純粋な形態及び中間体混合物を含む全てのこのような可能な異性体を含むことを意味する。光学的に活性な(R)−及び(S)−異性体は、シントン又はキラル試薬を使用して調製するか、又は当技術において公知の慣用的な技術、例えばキラルHPLCを使用して分割することができる。
固体の形態
幾つかの態様において、開示されるものは、式(I)、(Ia)及び(Ib)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩の固体の形態である。用語“固体の形態”は、式(I)、(Ia)及び(Ib)の化合物の多形、結晶質の塩、溶媒和物、水和物及び非晶質の形態を含む。幾つかの態様において、開示されるものは、(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド、又は医薬的に受容可能なその塩の固体の形態である。用語“多形”は、同じ化学組成を有するが、しかし異なった分子充填である結晶質の物質を含む。用語“結晶質の塩”は、同じ化学物質の、しかし結晶構造の分子充填内に、酸又は塩基付加塩を組込んだ結晶構造を含む。用語“溶媒和物”は、同じ化学物質の、しかし結晶構造の分子充填内に溶媒の分子を組込んだ結晶構造を含む。用語“水和物”は、同じ化学物質の、しかし結晶構造の分子充填内に水の分子を組込んだ結晶構造を含む。用語“非晶質の形態”は、同じ分子物質の、しかし同じ分子物質の結晶構造の分子秩序(例えば、多形、結晶質の塩、溶媒和物又は水和物)を伴わない化合物を含む。
固体の物質を、慣用的な技術、例えばX線粉末回折(XRPD)、示差走査熱量測定(DSC)、熱重量分析(TGA)、フーリエ転換赤外拡散反射(DRIFT)分析、近赤外(NIR)分析、液体及び/又は固体核磁気共鳴分析を使用して特徴づけすることができることは一般的に知られている。このような固体物質の水含有率は、カールフィッシャー分析によって決定することができる。
本明細書中に記載される固体の形態は、図中に示されるXRPDパターンと実質的に同じXRPDパターンを提供し、そして本明細書中に含まれる表中に示すような2シータ(2θ)値を有する。一つ又はそれより多い測定誤差を有するXRPDパターン又はディフラクトグラムが、記録条件、例えば使用される機器又は機械によって得られ得ることは当業者は理解するものである。同様に、XRPDパターンの強度が、選ばれた方向付けの結果としての測定条件又は試料調製により変動し得ることは一般的に知られている。XRPDの当業者は、更にピークの相対的強度が、例えば30μmより大きい粒子サイズ及び非統一性なアスペクト比によっても影響されることを更に了解するものである。反射の位置が、回折装置に置かれる試料の正確な高さ、及び更に回折装置のゼロ点補正によって影響され得ることを当業者は理解する。試料の表面の平面性も更に小さい影響を有することができる。
これらの考察の結果として、提示される回折パターンのデータは、絶対的な値として考慮されるべきではない(Jenkins,R & Snyder,R.L.‘Introduction to X−Ray Powder Diffractometry’John Wiley & Sons 1996;Bunn,C.W.(1948),‘Chemical Crystallography’,Clarendon Press,London;Klug,H.P.& Alexander,L.E.(1974),‘X−Ray Diffraction Procedures’)。本明細書中に例示される固体の形態が、図に示されるXRPDパターンと一致するXRPDパターンを提供するものに制約されず、そして図に示すものと実質的に同一のXRDPパターンを提供するいずれもの固体の形態は、対応する態様の範囲内に入ることも更に理解されるべきである。XRDPの当業者は、XRPDパターンの実質的な同一性を判断することが可能である。一般的に、XRDPの反射角の測定誤差は、概略2θ(±0.2°)であり、そしてこの程度の測定誤差は、図中のX線粉末回折パターンを考察する場合、そして本明細書中に含まれる表中に含有されるデータを読む場合に考慮に入れるべきである。
特定の化合物のDSC熱記録中で観察される値又は値の範囲が、異なった純度のバッチ間の変動を示すものであることを当業者は更に理解する。従って、一つの化合物に対して範囲は小さいものであることができるが、他に対しては、範囲は非常に大きいものであることができる。一般的に、DSC熱現象の回折角の測定誤差は、概略プラス又はマイナス5°であり、そしてこの程度の測定誤差は、本明細書中に含まれるDSCデータを考察する場合、考慮に入れるべきである。TGA熱記録の実質的同一性を判断する場合、測定誤差を考慮に入れるべきであることを当業者が認識するように、TGA熱記録は類似の変動を示す。
幾つかの態様において、開示されるものは、(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド、又は医薬的に受容可能なその塩の固体の形態である。
幾つかの態様において、開示されるものは、(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド、又は医薬的に受容可能なその塩の非晶質の形態である。
フォームA
幾つかの態様において、開示されるものは、フォームAの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドである。
幾つかの態様において、フォームAの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、表17に列挙されるピークから選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームAの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、図1に実質的に類似のXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームAの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約110℃の脱溶媒和開始及び約113℃のピークを持つ吸熱を含んでなるDSC熱記録を有する。
幾つかの態様において、フォームAの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、図2と実質的に類似のDSC熱記録を有する。
幾つかの態様において、フォームAの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約25℃から約150℃までの加熱による約7.8%の質量損失を示すTGA熱記録を有する。
幾つかの態様において、フォームAの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、図2と実質的に類似のTGA熱記録を有する。
フォームB
幾つかの態様において、開示されるものは、フォームBの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドである。
幾つかの態様において、フォームBの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、表18に列挙されるピークから選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームBの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、図3に実質的に類似のXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームBの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約112℃の脱溶媒和開始及び約117℃のピークを持つ吸熱を含んでなるDSC熱記録を有する。
幾つかの態様において、フォームBの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、図4と実質的に類似のDSC熱記録を有する。
幾つかの態様において、フォームBの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約25℃から約200℃までの加熱による約10.0%の質量損失を示すTGA熱記録を有する。
幾つかの態様において、フォームBの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、図4と実質的に類似のTGA熱記録を有する。
フォームC
幾つかの態様において、開示されるものは、フォームCの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドである。
幾つかの態様において、フォームCの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、表19に列挙されるピークから選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームCの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、図5に実質的に類似のXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームCの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約112℃の脱溶媒和開始及び約114℃のピークを持つ吸熱を含んでなるDSC熱記録を有する。
幾つかの態様において、フォームCの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、図6と実質的に類似のDSC熱記録を有する。
幾つかの態様において、フォームCの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約25℃から約175℃までの加熱による約9.2%の質量損失を示すTGA熱記録を有する。
幾つかの態様において、フォームCの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、図6と実質的に類似のTGA熱記録を有する。
フォームD
幾つかの態様において、開示されるものは、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドである。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約21.8°の2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約6.4°の2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約16.6°の2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約8.9°の2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約8.1°の2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約21.8°及び6.4°から選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約21.8°及び16.6°から選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約21.8°及び8.9°から選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約21.8°及び8.1°から選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約6.4°及び16.6°から選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約6.4°及び8.9°から選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約6.4°及び8.1°から選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約16.6°及び8.9°から選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約16.6°及び8.1°から選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約8.1°及び8.9°から選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約21.8°、6.4°及び16.6°から選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約21.8°、6.4°及び8.9°から選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約21.8°、6.4°及び8.1°から選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約21.8°、16.6°及び8.9°から選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約21.8°、16.6°及び8.1°から選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約21.8°、8.9°及び8.1°から選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約16.6°、8.9°及び8.1°から選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約21.8°、6.4°、16.6°及び8.9°から選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約21.8°、6.4°、16.6°及び8.1°から選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約6.4°、16.6°、8.9°及び8.1°から選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約21.8°、6.4°、16.6°、8.9°及び8.1°から選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、表20中に列挙されたピークから選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、図7に実質的に類似のXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約116℃の脱溶媒和開始及び約119℃のピークを持つ吸熱を含んでなるDSC熱記録を有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、図8と実質的に類似のDSC熱記録を有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、約25℃から約200℃までの加熱による約8.0%の質量損失を示すTGA熱記録を有する。
幾つかの態様において、フォームCの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドは、図8と実質的に類似のTGA熱記録を有する。
フォームA−サッカリン塩
幾つかの態様において、開示されるものは、フォームAの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩である。
幾つかの態様において、フォームAの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩は、表21に列挙されるピークから選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームAの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩は、図9に実質的に類似のXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームAの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩は、約163℃の融点開始及び約169℃のピークを持つ吸熱を含んでなるDSC熱記録を有する。
幾つかの態様において、フォームAの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩は、図10と実質的に類似のDSC熱記録を有する。
幾つかの態様において、フォームAの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩は、約25℃から約150℃までの加熱による約3.1%の質量損失を示すTGA熱記録を有する。
幾つかの態様において、フォームAの2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩は、図10と実質的に類似のTGA熱記録を有する。
フォームB−サッカリン塩
幾つかの態様において、開示されるものは、フォームBの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩である。
幾つかの態様において、フォームBの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩は、表22に列挙されるピークから選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームBの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩は、図11に実質的に類似のXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームBの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩は、約53℃の幅広い脱溶媒和ピークを持つ吸熱、並びに約153°の開始及び162°のピーク並びに約176°の開始及び約182℃のピークを持つ二つの吸熱現象を含んでなるDSC熱記録を有する。
幾つかの態様において、フォームBの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩は、図12と実質的に類似のDSC熱記録を有する。
幾つかの態様において、フォームBの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩は、約25℃から約100℃までの加熱による約2.7%の質量損失を示すTGA熱記録を有する。
幾つかの態様において、フォームBの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩は、図12と実質的に類似のTGA熱記録を有する。
フォームC−サッカリン塩
幾つかの態様において、開示されるものは、フォームCの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩である。
幾つかの態様において、フォームCの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩は、表23に列挙されるピークから選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームCの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩は、図13に実質的に類似のXRDPパターンを有する。
フォームD−サッカリン塩
幾つかの態様において、開示されるものは、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩である。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩は、表24に列挙されるピークから選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩は、図14に実質的に類似のXRDPパターンを有する。
フォームE−サッカリン塩
幾つかの態様において、開示されるものは、フォームEの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩である。
幾つかの態様において、フォームEの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩は、表25に列挙されるピークから選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、フォームEの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩は、図15に実質的に類似のXRDPパターンを有する。
塩酸サッカリン塩
幾つかの態様において、開示されるものは、(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド塩酸サッカリン塩である。
幾つかの態様において、(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド塩酸サッカリン塩は、表26に列挙されるピークから選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド塩酸サッカリン塩は、図16に実質的に類似のXRDPパターンを有する。
ナパジシル酸塩
幾つかの態様において、開示されるものは、(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドナパジシル酸塩である。
幾つかの態様において、(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド塩酸ナパジシル酸塩は、表27に列挙されるピークから選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドナパジシル酸塩は、図17に実質的に類似のXRDPパターンを有する。
トリメシン酸塩
幾つかの態様において、開示されるものは、(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドトリメシン酸塩である。
幾つかの態様において、(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド塩酸トリメシン酸塩は、表28に列挙されるピークから選択される2θ(±0.2°)として表示される少なくとも一つのピークを含んでなるXRDPパターンを有する。
幾つかの態様において、(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドトリメシン酸塩は、図18に実質的に類似のXRDPパターンを有する。
医薬組成物
幾つかの態様において、開示されるものは、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物、及び医薬的に受容可能な賦形剤、担体又は希釈剤を含んでなる医薬組成物である。
用語“医薬的に受容可能な賦形剤、担体又は希釈剤”は、健全な医学的判断の範囲内で、当業者によって確認されたような過剰の毒性、刺激、アレルギー反応、或いは他の問題又は合併症を伴わずに、ヒト及び動物の組織と接触する使用のために適した化合物、物質、組成物、及び/又は剤形を含む。
開示される組成物は、経口使用(例えば、錠剤、ロザンジ、硬質又は軟質カプセル、水性又は油性懸濁液、乳液、分散性粉末又は顆粒、シロップ又はエリキシルとして)、局所使用(例えば、クリーム、軟膏、ゲル、或いは水性又は油性溶液又は懸濁液として)、吸入による投与(例えば、微細に分割された粉末又は液体エアゾールとして)、吹送法による投与(例えば、微細に分割された粉末として)、又は非経口投与(例えば、静脈内、皮下、又は筋肉内投与のための滅菌水性又は油性溶液として、或いは直腸投与のための座薬として)のために適した形態であることができる。
開示される組成物は、慣用的な方法によって、当技術において公知の慣用的な医薬的賦形剤を使用して得ることができる。従って、経口使用を意図する組成物は、例えば、一つ又はそれより多い着色、甘味、芳香及び/又は保存剤を含有することができる。
錠剤の製剤のために適した医薬的に受容可能な賦形剤は、例えば、不活性希釈剤、例えばラクトース、炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム又は炭酸カルシウム;顆粒化及び崩壊剤、例えばトウモロコシデンプン又はアルギン酸;結合剤、例えばデンプン;潤滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルク;保存剤、例えばp−ヒドロキシ安息香酸エチル又はプロピル;並びに抗酸化剤、例えばアスコルビン酸を含む。錠剤の製剤は、被覆されないか、或いはその崩壊及びその後の胃腸管内の活性成分の吸収を改変するか、又はその安定性及び/又は外観を改良するかのいずれかのために、慣用的な被覆剤及び当技術において公知の方法を使用して被覆することができる。
経口使用のための組成物は、活性成分が不活性な固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム又はカオリンと混合されている硬質ゼラチンカプセル、或いは活性成分が水又は油、例えば落花生油、液体パラフィン、又はオリーブ油と混合されている軟質ゼラチンカプセルの形態であることができる。
水性懸濁液は、一般的に、微細に粉末化された形態、或いはナノ又はマイクロ化された粒子の形態の活性成分を、一つ又はそれより多い懸濁剤、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニル−ピロリドン、トラガカントゴム及びアラビアゴム;分散又は湿潤剤、例えばレシチン、或いはアルキレンオキシドの脂肪酸との縮合産物(例えばステアリン酸ポリオキシエチレン)、又はエチレンオキシドの長鎖脂肪族アルコールとの縮合産物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール、又はエチレンオキシドの脂肪酸及びヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合産物、例えばモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトール、又はエチレンオキシドの長鎖脂肪族アルコールとの縮合産物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール、又はエチレンオキシドの脂肪酸及びヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合産物、例えばモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトール、或いはエチレンオキシドの脂肪酸及びヘキシトール無水物から誘導される部分エステルとの縮合産物、例えばモノオレイン酸ポリエチレンソルビタンと一緒に含有する。水性懸濁液は、更に、一つ又はそれより多い保存剤、例えばp−ヒドロキシ安息香酸エチル又はプロピル;抗酸化剤、例えばアスコルビン酸;着色剤;芳香剤;及び/又は甘味剤、例えばスクロース、サッカリン又はアスパルテームを含有することができる。
油性懸濁液は、活性成分を、植物油、例えば落花生油、オリーブ油、ゴマ油又はココナツ油、或いは鉱油、例えば液体パラフィン中に懸濁することによって処方することができる。油性懸濁液は、更に、増粘剤、例えば蜜蝋、硬質パラフィン又はセチルアルコールを含有することができる。甘味剤、例えば先に記載したもの、及び芳香剤を口当たりの良い経口製剤を提供するために加えることができる。これらの組成物は、抗酸化剤、例えばアスコルビン酸の添加によって保存することができる。
水の添加による水性懸濁液の調製のために適した分散性粉末及び顆粒は、一般的に、活性成分を、分散又は湿潤剤、懸濁剤及び一つ又はそれより多い保存剤と一緒に含有する。適した分散又は湿潤剤及び懸濁剤は、既に先に記述したものによって例示されている。更なる賦形剤、例えば甘味、芳香及び着色剤も、更に存在することができる。
医薬組成物は、更に、水中油乳剤の形態であることもできる。油相は、植物油、例えばオリーブ油又は落花生油、或いは例えば液体パラフィンのような鉱油、或いはこれらのいずれもの混合物であることができる。適した乳化剤は、例えば天然に存在するゴム、例えばアラビアゴム又はトラガカントゴム、天然に存在するリン脂質、例えばダイズ、レシチン、脂肪酸及びヘキシトール無水物から誘導されるエステル又は部分エステル(例えばモノオレイン酸ソルビタン)及び前記部分エステルのエチレンオキシドとの縮合産物、例えばモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンであることができる。乳液は、更に甘味、芳香及び保存剤を含有することもできる。
シロップ及びエリキシルは、甘味剤、例えばグリセロール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、アスパルテーム又はスクロースと共に処方することができ、そして更に粘滑剤、保存、芳香及び/又は着色剤も含有することができる。
医薬組成物は、更に滅菌注射用水性又は油性懸濁液の形態であることもでき、これは、先に記述した一つ又はそれより多い適当な分散又は湿潤剤及び懸濁剤を使用して既知の方法によって処方することができる。滅菌注射用製剤は、更に、非毒性の非経口的に受容可能な希釈剤又は溶媒中に懸濁された滅菌注射用溶液或いは懸濁液、例えば1,3−ブタノール中の溶液であることもできる。
吸入による投与のための組成物は、活性成分を微細に分割された固体、又は液体の液滴を含有するエアゾールのいずれかとして分配するために準備された、慣用的な加圧式エアゾールの形態であることもできる。慣用的なエアゾール噴射剤、例えば揮発性フッ素化炭化水素又は炭化水素を使用することができ、そしてエアゾールデバイスは、計量された量の活性成分を分配するように好都合に準備される。
製剤の更なる情報に対して、読者は、Comprehensive Medicinal Chemistry(Corwin Hansch;Chairman of Editorial Board),Pergamon Press 1990の第5巻の25.2章を参照されたい。
単一の剤形を産生するために、一つ又はそれより多い賦形剤と組合せた活性成分の量は、治療される宿主及び投与の特定の経路によって必然的に変化するものである。投与の経路及び投与管理に対する更なる情報に対して、読者は、Comprehensive Medicinal Chemistry(Corwin Hansch;Chairman of Editorial Board),Pergamon Press 1990の第5巻の25.3章を参照されたい。
式(I)、(Ia)、(Ib)及び表1の化合物は、一日1回、2回、3回又は医学的に必要とされる多くの回数を、24時間の期間中に投与することができる。当業者は、患者に基づきそれぞれの個々の投与の量を容易に決定することが可能であるものである。幾つかの態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物は、一つの剤形で投与される。幾つかの態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表の化合物は、多数の剤形で投与される。
方法
一つの側面において、開示されるものは、有効な量の式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物、或いは医薬的に受容可能な塩又はその固体の形態を患者に投与することを含んでなる、それを必要とする患者のJAK関連疾患を治療するための方法である。
一つ側面において、開示されるものは、JAK関連疾患の治療において使用するための、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物、或いは医薬的に受容可能な塩又はその固体の形態である。
一つの側面において、開示されるものは、JAK関連疾患を治療するための医薬の製造における、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物、或いは医薬的に受容可能な塩又はその固体の形態の使用である。
一つの側面において、開示されるものは、JAK関連疾患の治療において使用するための、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物、或いは医薬的に受容可能な塩又はその固体の形態を含んでなる医薬組成物である。
用語“JAK関連疾患”は、癌、癌性悪液質及び免疫不全を含む。
用語“癌”は、(i)EGFR関連病因を伴う癌、例えば非小細胞肺癌(NSCLC)、頭頸部癌:扁平上皮癌(HNSCC)及び結腸直腸癌;(ii)及び活性化されたRASファミリー変異を伴う癌、例えばNSCLC、膵臓癌、結腸直腸癌、前立腺癌、メラノーマ、甲状腺癌、膀胱癌、胆管細胞癌、及び白血病;(iii)HER2増幅又は変異を伴う癌、例えば乳癌、胃癌、肺癌;(iv)ALK遺伝子活性化を伴う癌、例えば肺癌、乳癌、結腸直腸癌、びまん性大細胞リンパ腫、未分化大細胞リンパ腫;(v)MET増幅又は変異を伴う癌、例えばNSCLC、胃癌、結腸直腸癌、乳頭状腎細胞癌;及び(vi)FGFR関連病因を伴う癌、例えば乳癌、胃癌、子宮内膜癌、肺癌を含む。幾つかの態様において、癌は、膵臓癌、消化器癌、乳癌、婦人科癌(例えば、卵巣癌又は子宮頚癌)、膀胱癌、SCHN、非小細胞肺癌又は小細胞肺癌である。幾つかの態様において、癌は転移している。
一つの側面において、開示されるものは、有効な量の式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物、或いは医薬的に受容可能な塩又はその固体の形態を、抗癌治療剤、又は医薬的に受容可能なその塩と組合せて患者に投与することを含んでなる、それを必要とする患者の癌を治療するための方法である。
一つの側面において、開示されるものは、癌の治療において使用するための抗癌治療剤、又は医薬的に受容可能なその塩と組合せた、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物、或いは医薬的に受容可能な塩又はその固体の形態である。
一つの側面において、開示されるものは、癌の治療のための医薬の製造における抗癌治療剤、又は医薬的に受容可能なその塩と組合せた、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物、或いは医薬的に受容可能な塩又はその固体の形態の使用である。
一つの側面において、開示されるものは、癌の治療において使用するための抗癌治療剤、又は医薬的に受容可能なその塩と組合せた、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物、或いは医薬的に受容可能な塩又はその固体の形態を含んでなる医薬組成物である。
用語“と組合せた”は、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物、或いは医薬的に受容可能な塩又はその固体の形態、及び抗癌治療剤、又は医薬的に受容可能なその塩を、連続的に、別個に、又は同時に投与することを含む。幾つかの側面において、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物、或いは医薬的に受容可能な塩又はその固体の形態、及び抗癌治療剤、又は医薬的に受容可能なその塩は、同一製剤中で、例えば固定された投与量の製剤中で投与される。幾つかの態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物、或いは医薬的に受容可能な塩又はその固体の形態、及び抗癌治療剤、又は医薬的に受容可能なその塩は、別個の製剤中で投与され、そして実質的に同時に、連続して又は別個に投与される。幾つかの態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物、或いは医薬的に受容可能な塩は、1日、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、13日間、14日間、3週間又は1ヶ月間連続して投与される。幾つかの態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物、或いは医薬的に受容可能な塩は、間欠的に、例えば7日間、続いて7日の排除期間(例えば7日投与/7日休み)、1日投与、続いて6日の排除期間(例えば1日投与/6日休み)、2日投与、続いて5日の排除期間(2日投与/5日休み)、3日投与、続いて4日の排除期間(例えば、3日投与/4日休み)、4日投与、続いて3日の排除期間(例えば4日投与/3日休み)、5日投与、続いて2日の排除期間(5日投与/2日休み)、又は6日投与、続いて1日の排除期間(6日投与/1日休み)で投与される。
用語“抗癌治療剤”は、例えば、EGFR阻害剤、MAPK経路阻害剤、Raf阻害剤、HER2阻害剤、FGFR阻害剤、代謝拮抗剤、アルキル化剤及び有糸分裂阻害剤を含む。
幾つかの態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物は、一つ又はそれより多いEGFR阻害剤と組合せて投与される。EGFR阻害剤の例は、EGFR抗体、ABX−EGF、抗−EGFR免疫リポゾーム、EGFワクチン、EMD−7200、ERBITUX(登録商標)(セツキシマブ)、HR3、IgA抗体、IRESSA(登録商標)(ゲフィチニブ)、TARCEVA(登録商標)(エルロチニブ又はOSI−774)、TP−38、EGFR融合タンパク質、TYKERB(登録商標)(ラパチニブ)、TAGRISSOTM(オシメルチニブ又はAZD9291)、GILOTRIF(登録商標)(アファチニブ)、CO−1686、WZ4002、PD153035、PF00299804等を含む。幾つかの態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物は、オシメルチニブと組合せて投与される。幾つかの態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物は、ゲフィチニブと組合せて投与される。
幾つかの態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物は、一つ又はそれより多いMAPK経路阻害剤と組合せて投与される。MAPK経路阻害剤は、MEK阻害剤、例えば、セルメチニブ、メキニスト(登録商標)(トラメチニブ)、コビメチニブ、PD0325901、ピマセルチブ、MEK162、レファメチニブ等;ベムラフェニブ、ダブラフェニブ、エンコラフェニブ(LGX818)等を含むRaf及びB−Raf阻害剤を含む。
幾つかの態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物は、一つ又はそれより多いHER2阻害剤と組みわせて投与される。HER2阻害剤は、CP−724−714、CI−1033(カネルチニブ)、HERCEPTIN(登録商標)(トラスツズマブ)、TYKERB(登録商標)(ラパチニブ)、OMNITARG(登録商標)(2C4、ペツズマブ)、TAK−165、GW−572016(ionafarnib)、GW−282974、EKB−569、PI−166、dHER2(HER2ワクチン)、APC−8024(HER−2ワクチン)、抗−HER/2neu二重特異性抗体、B7.her2IgG3、AS HER2二機能性二重特異性抗体、mAB AR−209、mAB 2B−1等を含む。
幾つかの態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物は、一つ又はそれより多いALK阻害剤と組みわせて投与される。ALK阻害剤は、クリゾチニブ、セリチニブ、等を含む。
幾つかの態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物は、一つ又はそれより多いFGFR阻害剤と組みわせて投与される。FGFR阻害剤は、AZD4547、BJG398、ドビチニブ、Lucitanib、MGFR1877S、FP−1039等を含む。
幾つかの態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物は、一つ又はそれより多いMET阻害剤と組みわせて投与される。MET阻害剤は、Savolitinib、オナルツズマブ、リロツムマブ、カボザンチニブ、チバンチニブ、LY2875358、Ficlatuzumab、Foretinib、クリゾチニブ、INC280、AMG337、MSC2156119J等を含む。
幾つかの態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物は、一つ又はそれより多い代謝拮抗剤と組みわせて投与される。代謝拮抗剤は、ALIMTA(登録商標)(ペメトレキセド二ナトリウム、LY231514、MTA)、5−アザシチジン、XELODA(登録商標)(カペシタビン)、カルモフール、LEUSTAT(登録商標)(クラドリビン)、クロファラビン、シタラビン、シタラビンオクホスファート、シトシンアラビノシド、デシタビン、デフェロキサミン、ドキシフルリジン、エフロルニチン、EICAR(5−エチニル−1−β−D−リボフラノシルイミダゾール−4−カルボキシアミド)、エノシタビン、ethnylcytidine、フルダラビン、単独の又はロイコボリンと組合せた5−フルオロウラシル、GEMZAR(登録商標)(ゲムシタビン)、ヒドロキシ尿素、ALKERAN(登録商標)(メルファラン)、メルカプトプリン、6−メルカプトプリンリボシド、メトトレキセート、ミコフェノール酸、ネララビン、ノラトレキシド、オクホスファート、ペリトレキソール、ペントスタチン、pemextred、ラルチトレキセド、リバビリン、トリアピン、トリメトレキセート、S−1、チアゾフリン、テガフール、TS−1、ビダラビン、UFT等を含む。
幾つかの態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物は、一つ又はそれより多いアルキル化剤と組みわせて投与される。アルキル化剤は、アルトレタミン、AMD−473、AP−5280、アパジコン、ベンダムスチン、ブロスタリシン、ブズルファン、シスプラチン、カルボプラチン、カルボコン、カルムスチン(BCNU)、クロラムブシル、CLORETAZINE(登録商標)(ラロムスチン、VNP40101M)、シクロホスファミド、デカルバジン、エストラムスチン、フォテムスチン、グルホスファミド、イフォスファミド、KW−2170、ロムスタチン(CCNU)、マフォスファミド、メルファラン、ミトブロニトール、ミトラクトール、ニムスタチン、ナイトロジェンマスタードN−オキシド、ニトロソ尿素、オキサリプラチン、ラニムスタチン、テモゾロミド、チオテパ、TREANDA(登録商標)(ベンダムスチン)、トレオスルファン、ロフォスファミド等を含む。
幾つかの態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物は、一つ又はそれより多い有糸分裂阻害剤と組みわせて投与される。有糸分裂阻害剤は、バタブリン、エポチロンD(KOS−862)、N−(2−((4−ヒドロキシフェニル)アミノ)ピリジン−3−イル)−4−メトキシベンゼンスルホンアミド、イクサベピロン(BMS2550)、パクリタキセル、TAXOTERE(登録商標)(ドセタキセル)、PNU100940(109881)、patupilone、XRP−9881(ラロタキセル)、ビンフルニン、ZK−EPO(合成エポチロン)等を含む。
用語“癌性悪液質”は、宿主の組織の委縮、食欲不振、無力症及び異常な宿主の中間代謝を含む症候の症候群を含む。幾つかの態様において、癌性悪液質に罹った患者は、膵臓癌、或いは上部消化器癌、例えば、食道癌、胃癌(stomach cancer)、胃癌(gastric cancer)、肝臓癌、胆嚢癌、神経内分泌癌又はバレット食道を有する。幾つかの態様において、癌性悪液質に罹った患者は、末期癌を有する。
一つの側面において、開示されるものは、有効な量の式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物、或いは医薬的に受容可能な塩又はその固体の形態を患者に投与することを含んでなる、それを必要とする患者の癌性悪液質を治療するための方法である。
一つの側面において、開示されるものは、癌性悪液質の治療において使用するための、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物、或いは医薬的に受容可能な塩又はその固体の形態である。
一つの側面において、開示されるものは、癌性悪液質の治療のための医薬の製造における、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物、或いは医薬的に受容可能な塩又はその固体の形態の使用である。
一つの側面において、開示されるものは、癌性悪液質の治療において使用するための、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物、或いは医薬的に受容可能な塩又はその固体の形態を含んでなる医薬組成物である。
用語“免疫不全”は、例えば、骨髄疾患(例えば、骨髄線維症及び真性赤血球増加症)、リウマチ様関節炎、乾癬、炎症性腸炎(IBV)、クローン病、ルーパス、多発性硬化症、喘息、自己免疫性甲状腺疾患(例えば、橋本甲状腺炎、バセドウ病又は分娩後甲状腺炎)、潰瘍性大腸炎、円形脱毛症、白斑及び筋炎を含む。
一つの側面において、開示されるものは、有効な量の式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物、或いは医薬的に受容可能な塩又はその固体の形態を、患者に投与することを含んでなる、それを必要とする患者の免疫不全を治療するための方法である。
一つの側面において、開示されるものは、免疫不全の治療において使用するための、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物、或いは医薬的に受容可能な塩又はその固体の形態である。
一つの側面において、開示されるものは、免疫不全の治療のための医薬の製造における、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物、或いは医薬的に受容可能な塩又はその固体の形態の使用である。
一つの側面において、開示されるものは、免疫不全の治療において使用するための、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物、或いは医薬的に受容可能な塩又はその固体の形態を含んでなる医薬組成物である。
一つの側面において、開示されるものは、有効な量の式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物、或いは医薬的に受容可能な塩又はその固体の形態を患者に投与することを含んでなる、それを必要とする患者のJAKを阻害するための方法である。
一つの側面において、開示されるものは、JAKの阻害において使用するための、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物、或いは医薬的に受容可能な塩又はその固体の形態である。
一つの側面において、開示されるものは、JAKの阻害のための医薬の製造における、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物、或いは医薬的に受容可能な塩又はその固体の形態の使用である。
一つの側面において、開示されるものは、JAKの阻害において使用するための、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物、或いは医薬的に受容可能な塩又はその固体の形態を含んでなる医薬組成物である。
用語“JAK”は、サイトカイン仲介のシグナルを、JAK−STAT経路により伝達する、細胞内の非受容体型チロシンキナーゼであるヤヌスキナーゼのファミリーを含む。用語JAKは、JAK1、JAK2及びJAK3を含む。幾つかの態様において、式(I)、(Ia)及び(Ib)の化合物は、JAK1、JAK2及び/又はJAK3の選択的阻害剤である。用語“選択的阻害剤”は、一つ又は二つのJAKファミリーのメンバーに、他のJAKファミリーのメンバーより大きい阻害効果を有する(例えば、より低いIC50によって証明されるような)化合物を含む。例えば、JAK1選択的阻害剤は、JAK1に対して、JAK2及びJAK3より大きい阻害効果を示し;JAK2選択的阻害剤は、JAK2に対して、JAK1及びJAK3より大きい阻害効果を示し;JAK3選択的阻害剤は、JAK3に対して、JAK1及びJAK2より大きい阻害効果を示し;JAK1/2選択的阻害剤は、JAK1及びJAK2に対して、JAK3より大きい阻害効果を示し;JAK1/3選択的阻害剤は、JAK1及びJAK3に対して、JAK2より大きい阻害効果を示し;JAK2/3選択的阻害剤は、JAK2及びJAK3に対して、JAK1より大きい阻害効果を示す。幾つかの態様において、式(I)、(Ia)及び(Ib)の化合物は、JAK1選択的阻害剤である。幾つかの態様において、式(I)、(Ia)及び(Ib)の化合物は、JAK1/2選択的阻害剤である。
用語“有効な量”は、患者における生物学的又は医学的反応、例えば、JAK、癌又は免疫不全に関連する酵素又はタンパク質活性の減少或いは阻害;癌又は免疫不全の症候の寛解;或いは癌又は免疫不全の進行の緩徐化又は遅延を発揮するものである式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物の量を含む。幾つかの態様において、用語“有効な量”は、患者に投与された場合、癌又は免疫不全を、少なくとも部分的に軽減、阻害、及び/又は寛解し、或いはJAKを阻害し、及び/又は患者の腫瘍の成長又は癌性細胞の増殖を減少又は阻害するために有効である、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物の量を含む。
用語“患者”は、温血哺乳動物、例えば、霊長類、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、及びマウスを含む。幾つかの態様において、患者は、霊長類、例えば、ヒトである。幾つかの態様において、患者は、癌又は免疫不全に罹っている。幾つかの態様において、患者は、治療を必要とする(例えば、患者は治療から生物学的に又は医学的に利益を得る)。幾つかの態様において、患者は、癌性悪液質に罹っている。幾つかの態様において、患者は、癌に罹っている。幾つかの態様において、患者は、癌性悪液質に罹っている。幾つかの態様において、患者は、免疫不全に罹っている。幾つかの態様において、患者は、上昇したレベルの炎症性バイオマーカー、例えば、血清の全身性C反応性タンパク質(CRP)、IL−6、TNFa、IL−1、プロカルシトニン及びIL−8を有することができる。幾つかの態様において、患者は、高いSTAT3陽性腫瘍に罹っている。幾つかの態様において、患者は、EGFR−M陽性癌(例えば、非小細胞肺癌)に罹っている。幾つかの態様において、EGFR−M陽性癌は、支配的にT790M陽性変異を有する。幾つかの態様において、EGFR−M陽性癌は、支配的にT790M陰性変異を有する。幾つかの態様において、患者は、KRAS変異癌(例えば、KRAS変異非小細胞肺癌)に罹っている。幾つかの態様において、患者は、転移性膵臓癌、転移性消化器癌、転移性乳癌、転移性婦人科癌(例えば、転移性卵巣癌又は転移性子宮頚部癌)、転移性膀胱癌、転移性扁平上皮頭頸部癌(SCNH)、転移性非小細胞肺癌、転移性血液系癌(例えば、非ホジキンリンパ腫)又は転移性小細胞肺癌に罹っている。幾つかの態様において、癌に罹っている患者は、例えば、PDL1、インターフェロンガンマ、腫瘍浸潤性白血球の存在を含む免疫性炎症の証拠、及び増加したI型又はII型インターフェロンのシグナル伝達、異常なレベルの腫瘍抑制細胞、例えば制御性Tリンパ球又は骨髄由来細胞、異常なレベルの顆粒球又は顆粒球の存在を示すタンパク質を示す遺伝子発現の特性を示すことができる。
用語“阻害する”、“阻害”又は“阻害すること”は、生物学的活性又は過程の基底活性の減少を含む。幾つかの態様において、式(I)、(Ia)、(Ib)又は表1の化合物は、JAKを阻害する。
用語“治療する”、“治療すること”及び“治療”は、患者のJAK、癌又は免疫不全に関係する酵素又はタンパク質活性の減少又は阻害、患者の癌又は免疫不全の一つ又はそれより多い症候の寛解、又は患者の癌又は免疫不全の進行の緩徐化又は遅延を含む。用語“治療する”、“治療すること”及び“治療”は、更に、患者の腫瘍の成長又は癌細胞の増殖の減少又は阻害を含む。
本開示の側面は、以下の非制約的実施例を参照することによって更に規定することができ、これらは、本開示のある種の化合物及び中間体の調製、及び本開示の化合物を使用するための方法を詳細に記載する。材料及び方法の両方の多くの改変は、本開示の範囲から逸脱することなく実行することができることを当業者は認識するものである。
他に記述しない限り:
(i)全ての合成は、他に記述しない限り、周囲温度、即ち17ないし25℃の範囲で、そして不活性ガス、例えば窒素の雰囲気下で行った;
(ii)蒸発は、回転蒸発によって、又はGenevac装置或いはBiotage v10蒸発器を真空中で使用して行い、そして仕上げ法は、残留固体の濾過による除去後に行った;
(iii)フラッシュクロマトグラフィーの精製は、事前充填されたRediSep Rf GoldTM シリカカラム(20−40μm、球形粒子)、GraceResplvTMカートリッジ(Davisil(登録商標)シリカ)又はSilicycleカートリッジ(40−63μm)を使用して、自動化Teledyne Isco CombiFlash(登録商標)Rf又はTeledyne Isco CombiFlash(登録商標)Companion(登録商標)で行った。
(iv)分離用クロマトグラフィーは、UV収集系を持つGilson prep HPLC装置で行った;別の方法として、分離用HPLCは、MS及びUV作動収集系を持つWaters AutoPurification HPLC−MS装置で行った。
(v)キラル分離用クロマトグラフィーは、UV収集器(233個の注入器/画分収集器、333及び334個のポンプ、155個のUV検出器)を持つGilson装置又はVarian Prep Star装置(2×SD1ポンプ、325個のUV検出器、701個の画分収集器)Gilson 305注入系と共に運転されるポンプで行った;別の方法として、キラル分離用クロマトグラフィーは、MS及びUV作動収集系を持つWaters Prep 100 SFC−MS装置、又はUV収集系を持つThar MultiGram III SFC装置で行った。
(vi)与えられた場合、収率は、必ずしも得られる最大ではない;
(vii)一般的に、式(I)の最終生成物の構造は、核磁気共鳴(NMR)分析によって確認した;NMRの化学シフト値は、デルタスケールで測定された[プロトン磁気共鳴スペクトルは、Bruker Avance 500(500MHz)、Bruker Avance 400(400MHz)、Bruker Avance 300(300MHz)又はBruker DRX(300MHz)装置を使用して決定した];測定は、他に記述しない限り、周囲温度で得られた;次の略語が使用されている:s、単一線;d、二重線;t、三重線;q、四重線;m、多重線;dd、二重線の二重線;ddd、二重線の二重線の二重線;dt、三重線の二重線;bs、幅広シグナル。
(viii)一般的に、式Iの最終生成物は、更に液体クロマトグラフィー(LCMS又はUPLC)に続く質量分析法によって特徴づけられる;UPLCは、Waters SQ質量分析計(カラム温度40℃、UV=220−300nm又は190−400nm、質量分析=正/負の切換えを伴うESI)を備えたWaters UPLCを、97%A+3%Bから3%A+97%Bまでの溶媒系を、1.50分(出発条件に戻る平衡等を伴う合計実験時間、1.70分)かけて使用して、1mL/分の流量を使用して行い、ここで、A=水中の0.1%ギ酸又は0.05%トリフルオロ酢酸(酸性の作業に対して)、或いは水中の0.1%水酸化アンモニウム(塩基性の作業に対して)であり、そしてB=アセトニトリルである。酸性の分析に対して、使用されたカラムは、Waters Acquity HSS T3(1.8μm、2.1×50mm)であり、塩基性の条件に対して使用されたカラムは、Waters Acquity BEH C18(1.7μm、2.1×50mm)であった。別の方法として、UPLCは、Waters SQ質量分析計を備えたWaters UPLC(カラム温度30℃、UV=210−400nm、質量分析=正/負の切換えを伴うESI)を使用して、1mL/分の流量で、2から98%までのBの溶媒の勾配を1.5分(出発条件に戻る平衡等を伴う合計実験時間は2分)かけて使用して行い、ここでA=水中の0.1%ギ酸及びB=アセトニトリル中の0.1%ギ酸(酸性の作業に対して)、又はA=水中の0.1%水酸化アンモニウム及びB=アセトニトリル(塩基性の作業に対して)であった。酸性の分析に対して、使用されたカラムは、Waters Acquity HSS T3(1.8μm、2.1×30mm)であり、塩基性の分析に対して、使用されたカラムは、Waters Acquity BEH C18(1.7μm 2.1×30mm)であった;LCMSは、Waters ZQ ESCi質量分析計を備えたWaters Alliance HT(2795)及びPhenomenex Gemini−NX C18(5μm、110A、2.1×50mmカラム、95%Aから95%Bまで0.5分の保持を含み4分かけて1.1mL/分の流量、ここで、A=0.1%ギ酸及びB=アセトニトリル中の0.1%ギ酸(酸性の作業に対して)、又はA=水中の0.1%水酸化アンモニウム及びB=アセトニトリル(塩基性の作業に対して))を使用して行った。更に、LCMSは、島津LCMS−2020質量分析計及びWaters HSS C18(1.8μm、2.1×50mm)又はShim−pack XR−ODS(2.2μm、3.0×50mm)又はPhenomenex Gemini−NX C18(3μm、3.0×50mm)カラムを備えた島津UFLCを使用して、0.7ml/分(Waters HSS C18カラムに対して)、1.0mL/分(Shim−pack XR−ODSカラムに対して)、又は1.2mL/分(Phenomenex Gemini−NX C18カラムに対して)の流量で、95%Aから95%Bまで、2.2分をかけて、0.6分の保持を伴って行い、ここで、A=水中の0.1%ギ酸又は0.05%のトリフルオロ酢酸(酸性の作業に対して)、或いは水中の0.1%水酸化アンモニウム又は6.5mMの炭酸アンモニウム(塩基性の作業に対して)及びB=アセトニトリルである。報告された分子イオンは、他に規定しない限り、[M+H]+に対応する;多数の同位体パターンを持つ分子(Br、Cl等)に対して、報告された値は、他に規定しない限り、最小の同位体質量に対して得られるものである。
(ix)イオン交換精製は、一般的にSCX−2(Biotage)カートリッジを使用して行った。
(x)中間体の純度は、薄層クロマトグラフィー、質量分析、LCMS、UPLC/MS、HPLC(高性能液体クロマトグラフィー)及び/又はNMR分析によって評価した;
(xi)以下の略語が使用されている:−
ACN アセトニトリル
BID 一日2回
BSA ウシ血清アルブミン
DCM ジクロロメタン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
dppf 1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン
EA 酢酸エチル
ee 鏡像体過剰率
equiv 当量
e.r. 鏡像体比
EtOH エタノール
HATU (3−オキシドヘキサフルオロリン酸1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム)
HCl 塩酸
HPMC ヒドロキシプロピルメチルセルロース
IPA イソプロパノール
NaOH 水酸化ナトリウム
NSCLC 非小細胞肺癌
QD 一日(dat)4回
TBME tert−ブチルメチルエーテル
TEA トリエチルアミン
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
Tos p−トルエンスルホニル
Xantphos 4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン
中間体1:1−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−7−ニトロ−1H−インドール
水(1500mL)中の、NaOH(599g、14986.55mmol)の溶液を、DCM(3000mL)中の7−ニトロ−1H−インドール(243g、1498.65mmol)及び硫酸水素テトラブチルアンモニウム(50.9g、149.87mmol)の25℃で撹拌された混合物に、5分かけて空気下で加えた。得られた混合物を25℃で20分間撹拌した。塩化4−メチルフェニルスルホニル(371g、1948.25mmol)を空気下で加え、そして得られた混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物をDCM(2L)で希釈し、そして水(500mL×2)、10%K2CO3水溶液(500mL×2)、及び1MのHCl(500mL×2)並びに飽和NaCl(500mL×2)で連続して洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過し、そして蒸発した。概略200mLのDCMが残った時点で、500mLのEAを加えた。溶媒を減圧下で除去した。概略200mLのEAが残った時点で、1000mLのTBMEを加えた。沈殿物を濾過によって収集し、TBME(1L)で洗浄し、そして真空下で乾燥して、1−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−7−ニトロ−1H−インドール(402g、85%、中間体1)を、白色の固体として得て、これを更なる精製を行わずに使用した;1H NMR δ(DMSO−d6,300MHz)2.39(3H,s),7.09(1H,d),7.40−7.55(3H,m),7.75−7.85(3H,m),7.95−8.00(1H,m),8.06(1H,d);m/z(ES+),[M+H]+=317。
中間体2:3−ブロモ−1−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−7−ニトロ−1H−インドール
臭素(81mL、1580mmol)を、CCl4(1000mL)中の1−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−7−ニトロ−1H−インドール(50g、15mmol、中間体1)に、80℃で滴下により加えた。得られた溶液を80℃で6時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、濃縮し、そして残渣を酢酸エチルで洗浄して、3−ブロモ−1−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−7−ニトロ−1H−インドール(53g、85%、中間体2)を、褐色の固体として得た;1H NMR δ(DMSO−d6,300MHz)2.41(3H,s),7.55−7.62(2H,m),7.57(1H,t),7.85−7.92(3H,m),7.96(1H,d),8.49(1H,s);m/z(ES−),[M−H]−=393。
中間体3:1−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−7−ニトロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インドール
3−ブロモ−1−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−7−ニトロ−1H−インドール(200g、506mmol、中間体2)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(193g、759mmol)、酢酸カリウム(99g、1012mmol)及びPdCl2(dppf)(18.5g、25.3mmol)の1,4−ジオキサン(1500mL)中の溶液を、窒素で3回脱ガスし、次いで反応混合物を90℃で8時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、そして濃縮した。固体を水で処理し、そして濾過した。メタノールによる洗浄及び真空中の乾燥により、1−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−7−ニトロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インドール(150g、67%、中間体3)を、灰色の固体として得た;1H NMR δ クロロホルム−d,400 MHz)1.41(12H,s),2.47(3H,s),7.38−7.43(3H,m),7.66(1H,d),7.87(2H,d),8.24(1H,s),8.29−8.32(1H,d);m/z(ES+),[M+H]+=443。
中間体4:3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−1−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−7−ニトロ−1H−インドール
ジオキサン(200mL)及び水(40mL)中の、1−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−7−ニトロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インドール(15g、33.9mmol、中間体3)、2,4−ジクロロピリミジン(6.6g、44.1mmol)、炭酸カリウム(14.1g、101.7mmol)及びPdCl2(dppf)(2.5g、3.4mmol)を、窒素下の80℃で12時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。水層をTHF(4×100mL)で抽出し、そして濃縮して、3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−1−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−7−ニトロ−1H−インドール(12g、83%、中間体4)を、褐色の固体として得て、これを更なる精製を行わずに使用した;1H NMR δ(DMSO−d6,300MHz)2.42(3H,s),7.52(2H,d),7.68(1H,t),7.98(3H,m),8.31(1H,d),8.85−8.90(2H,m),9.30(1H,s);m/z(ES+),[M+H]+=429。
上記に記載した方法を、示したジクロロピリミジンを使用して繰返して、表2中に記載した中間体5−8を得た:
中間体9:3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−7−ニトロ−1H−インドール
THF(10mL)及び水(5mL)中の、3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−1−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−7−ニトロ−1H−インドール(1g、2.3mmol、中間体4)及び水酸化ナトリウム(1.86g、46.6mmol)を、50℃で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。粗製の生成物を、酢酸エチル中の0から10%メタノールの溶出勾配でフラッシュシリカクロマトグラフィーによって精製した。純粋な画分を乾燥状態まで蒸発して、3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−7−ニトロ−1H−インドール(0.52g、81%、中間体9)を、黄色の固体として得た;1H NMR δ(DMSO−d6,300MHz)7.45(1H,t),8.10(1H,s),8.19(1H,d),8.60(1H,d),8.66(1H,s),8.94(1H,d),12.70(1H,s);m/z(ES+),[M+H]+=275。
上記に記載した方法を、示した出発中間体を使用して繰り返して、表3に記載した中間体10−13を得た:
中間体14:N−(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4−(7−ニトロ−1H−インドール−3−イル)ピリミジン−2−アミン
3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−7−ニトロ−1H−インドール(300mg、1.1mmol、中間体9)、3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−アミン二塩酸塩(328mg、1.64mmol)及び4−メチルベンゼンスルホン酸一水和物(623mg、3.28mmol)を、イソプロパノール(16mL)中に溶解し、そしてマイクロ波試験管中に密封した。反応物を130℃で2時間マイクロ波反応器中で加熱し、そして室温に冷却した。反応物を減圧下で濃縮し、そして次いで濾過して、N−(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4−(7−ニトロ−1H−インドール−3−イル)ピリミジン−2−アミン(300mg、75%、中間体14)を、黄色の固体として得て、そして更なる精製を行わずに、次の工程で直接使用した;1H NMR δ(DMSO−d6,300MHz)3.77(3H,s),3.83(3H,s),7.39−7.49(1H,m),7.70(1H,d),7.83(1H,s),825−8.43(2H,m),8.71(1H,d),9.33(1H,brs),10.26(1H,brs),12.91(1H,s);m/z(ES+),[M+H]+=366。
上記に記載した方法を、示したアミノピラゾール及び出発中間体を使用して繰返して、表4に記載した中間体15−22を得た:
中間体23:3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−アミン
鉄(0.46g、8.2mmol)を、THF(100mL)及び水(50mL)中の、N−(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4−(7−ニトロ−1H−インドール−3−イル)ピリミジン−2−アミン(0.6g、1.6mmol、中間体14)及び塩化アンモニウム(0.88g、16.4mmol)に、25℃の窒素下で加えた。得られた混合物を、80℃で2時間撹拌した。反応混合物を珪藻土を通して濾過した。溶媒を減圧下で除去し、そして粗製の生成物を水中の30から80%メタノールの溶出勾配でフラッシュC18シリカクロマトグラフィーによって精製した。純粋な画分を乾燥状態まで蒸発して、3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−アミン(0.41g、74%、中間体23)を、黄色の固体として得た;1H NMR δ(DMSO−d6,400MHz)3.68(3H,s),3.72(3H,s),5.10(2H,s),6.40(1H,d),6.82(1H,t),7.05(1H,d),7.60−7.73(2H,m),8.05(1H,s),8.10−8.21(2H,m),11.29(1H,s);m/z(ES+),[M+H]+=336。
上記に記載した方法を、示した出発中間体を使用して繰返して、表5に記載した中間体24−31を得た。
中間体32:(2S)−2−ブロモ−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)プロパンアミド
1−プロパンホスホン酸環状無水物(25.6g、40.3mmol)を、酢酸エチル(100mL)中の、3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−アミン(4.5g、13.4mmol、中間体23)、(S)−2−ブロモプロパン酸(4.1g、26.8mmol)及びピリジン(3.3mL、40.3mmol)に、−50℃で30分の時間をかけて窒素下で滴下により加えた。得られた混合物を−50℃で1時間撹拌した。反応物を−15℃まで温まらせ、そして16時間撹拌した。反応混合物を氷水(100mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×200mL)で抽出し、有機層を乾燥し、濾過し、そして蒸発して、黄褐色の固体を得た。粗製の生成物を、酢酸エチル中の100から0%の石油エーテルの溶出勾配で、フラッシュシリカクロマトグラフィーによって精製した。純粋な画分を乾燥状態まで蒸発して、(2S)−2−ブロモ−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)プロパンアミド(4.9g、78%、中間体32)を、黄色の固体として得た;1H NMR δ(DMSO−d6,400MHz)1.76(3H,d),3.60(1H,m),3.62(3H,s),3.71(3H,s),4.83(1H,q),7.01−7.16(2H,m),7.41(1H,d),7.71(1H,s),8.20(1H,d),8.26(1H,d),8.27(1H,s),10.12(1H,s),11.26(1H,s);m/z(ES+),[M+H]+=470。
上記に記載した方法を、示した出発中間体を使用して繰返して、表6中に記載した中間体33−36を得た:
中間体37:(R)−2−(メチルピペラジン−1−イル)プロパン酸二塩酸塩
トリフルオロメタンスルホン酸無水物(53.6mL、317mmol)を、DCM(500mL)中の(S)−2−ヒドロキシプロパン酸メチル(30g、288mmol)及び2,6−ルチジン(37mL、317mmol)に、−78℃で1時間の時間をかけて滴下により加えた。得られた溶液を−78℃で0.5時間撹拌した。次いで溶液を1時間で室温まで温めた。有機相を1NのHCl(水溶液)(2×100mL)で洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで濾過し、そして蒸発した。残渣をDCM(500mL)中に溶解し、0℃に冷却し、次いで1−メチルピペラジン(65g、646mmol)をゆっくりと加えた。水(700mL)中の炭酸カリウム(212g、1537mmol)を0℃で滴下により加えた。溶液を25℃で一晩撹拌し、次いで食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して、黄色の油状物を得た。HCl(270mL、1625mmol)を25℃で一度に加え、そして得られた混合物を110℃で18時間撹拌した。溶液を蒸発し、そして生成物をアセトニトリル(200mL)で洗浄して、オフホワイト色の固体を得た。この固体をイソプロパノール(1000mL)中に懸濁し、そして3時間100℃で撹拌し、そして次いで16時間室温で撹拌した。沈殿物を濾過によって収集し、イソプロパノール(150mL)で洗浄し、そして真空下で乾燥して、(R)−2−(メチルピペラジン−1−イル)プロパン酸二塩酸塩(15g、48%、中間体37)を、白色の固体として得た;1H NMR δ(D2O,400MHz)1.51(3H,d),2.94(3H,s),3.48−4.13(9H,m);m/z(ES+),[M+H]+=173。
上記に記載した方法を、示した2−ヒドロキシプロパン酸塩及びピペラジンを使用して繰返して、表7に記載した中間体38及び39を得た:
中間体40:3−(2−クロロ−5−メチル−4−ピリミジニル)−7−ニトロ−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−インドール
水素化ナトリウム(鉱油中の60%分散物)(1.3g、33mmol)を、3−(2−クロロ−5−メチル−4−ピリミジニル)−7−ニトロ−1H−インドール(6.4g、22mmol、中間体11)の無水のTHF(150mL)中の撹拌された懸濁液に、0℃で分割して加えた。25分間撹拌した後、(2−(クロロメトキシ)エチル)トリメチルシラン(4.1mL、23mmol)を迅速に滴下により加えた。5分後、冷却浴を除去し、そして反応物を周囲温度で1.5時間撹拌したままにした。更なる水素化ナトリウム(鉱油中の60%分散物)(130mg、3.3mmol)及び(2−(クロロメトキシ)エチル)トリメチルシラン(0.4mL、2.3mmol)を加えた。反応物を更に40分間撹拌し、次いで飽和NaHCO3水溶液でクエンチし、そして淡黄色の混合物をエーテルで希釈した。層を分離し、そして水層をエーテルで抽出した。混合した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして蒸発した。残渣をクロロホルム中に溶解し、そして5−45%酢酸エチル−ヘキサンを溶出剤として使用する、シリカゲルのクロマトグラフィーにかけて、3−(2−クロロ−5−メチル−4−ピリミジニル)−7−ニトロ−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−インドール(9.2g、100%、中間体40)を、黄色の固体として得た;1H NMR δ(DMSO−d6,400MHz)−0.16(9H,s),0.60−0.73(2H,m),2.51−2.52(3H,m),3.11−3.22(2H,m),5.72(2H,s),7.48(1H,t),7.94(1H,dd),8.57(1H,s),8.64(1H,s),8.84(1H,dd);m/z(ES+),[M+H]+=419。
中間体41:N−(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−5−メチル−4−(7−ニトロ−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−インドール−3−イル)ピリミジン−2−アミン
ジオキサン及び水の混合物(10:1、44mL)を、3−(2−クロロ−5−メチル−4−ピリミジニル)−7−ニトロ−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−インドール(1.59g、3.8mmol、中間体40)、3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−アミン二塩酸塩(1.7g、10.4mmol)、酢酸パラジウム(II)(0.085g、0.4mmol)、キサントフォス(0.22g、0.4mmol)及び炭酸セシウム(4.95g、15.2mmol)の混合物に窒素下で加えた。次いで混合物を110℃で3.5時間窒素下で加熱した。混合物を周囲温度まで冷却させ、酢酸エチルで希釈し、珪藻土を通して濾過し、そして濃縮した。得られたゴム状物を30−100%酢酸エチル−ヘキサンを溶出剤として使用するシリカゲルのクロマトグラフィーにかけて、N−(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−5−メチル−4−(7−ニトロ−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−インドール−3−イル)ピリミジン−2−アミン(1.3g、67%、中間体41)を、淡黄色の固体として得た;1H NMR δ(DMSO−d6,400MHz)−0.17(9H,s),0.60−0.74(2H,m),2.35(3H,s),3.05−3.20(2H,m),3.68(3H,s),3.79(3H,s),5.69(2H,s),7.23−7.36(1H,m),7.65(1H,s),7.86(1H,d),8.19(1H,brs),8.23(1H,s),8.35(1H,s),8.67−9.02(1H,m);m/z(ES+),[M+H]+= 510。
中間体42:3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]−5−メチルピリミジン−4−イル}−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−インドール−7−アミン
N−(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−5−メチル−4−(7−ニトロ−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−インドール−3−イル)ピリミジン−2−アミン(1.26g、2.5mmol、中間体41)のメタノール−酢酸エチル(1:1、20mL)中の混合物を、炭素上の10%パラジウム(重量/重量)(0.26g、0.25mmol)の存在中の常圧の周囲温度で23時間水素化にかけた。スラリーを酢酸エチルで希釈し、そして珪藻土を通して濾過し、次いで濃縮して、3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]−5−メチルピリミジン−4−イル}−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−インドール−7−アミン(1.1g、93%、中間体42)を、淡黄色の固体として得た;1H NMR δ(DMSO−d6,400MHz)−0.05(9H,s),0.86−0.96(2H,m),2.30(3H,s),3.51−3.62(2H,m),3.65(3H,s),3.79(3H,s),4.97−5.05(2H,m),5.72(2H,s),6.53(1H,d),6.83(1H,t),7.65(1H,s),7.70(1H,brs),7.90(1H,s),7.95(1H,s),8.13(1H,s);m/z(ES+),[M+H]+=480。
中間体43:2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ブタン酸
2−ブロモブタン酸エチル(30g、154mmol)を、THF(500mL)中の1−メチルピペラジン(61.6g、615mmol)に、窒素下の0℃で30分の時間をかけて滴下により加えた。得られた混合物を25℃で12時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。混合物を飽和の炭酸カリウム水溶液で塩基性にし、そして酢酸エチル(3×150mL)で抽出した。混合した有機層を蒸発して、黄色の油状物を得て、これを6NのHCl(水溶液)(200mL、1200mmol)に0℃で10分間の時間をかけて空気下で滴下により加えた。得られた混合物を100℃で16時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却してから、酢酸エチル(100mL)で洗浄した。水を減圧下で除去して、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ブタン酸塩酸塩(35g、96%、中間体43)を、白色の固体として得て、これを更なる精製を行わずに次の工程で直接使用した;1H NMR δ(DMSO−d6,300MHz)0.93(3H,t),1.76−2.09(2H,m),2.80(3H,s),3.29−3.69(8H,m),3.99(1H,brs),11.84(1H,s);m/z(ES+),[M+H]+=187。
中間体44:3−メトキシ−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパン酸メチル
炭酸カリウム(1.38g、10.1mmol)を、1−メチルピペラジン(0.93mL、8.3mmol)及び2−ブロモ−3−メトキシプロパン酸メチル(1.7g、8.6mmol)のアセトニトリル(20mL)中の撹拌された溶液に、窒素雰囲気下で加えた。次いで淡黄色の混合物を60℃で21時間温めた。反応物を周囲温度に冷却し、酢酸エチルで希釈し、そして濾過した。濃縮により、3−メトキシ−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパン酸メチル(1.69g、94%)を、オレンジ色の油状物として得て、これを更なる精製を行わずに使用した。1H NMR δ(DMSO−d6,400MHz)2.12(3H,s),2.20−2.36(4H,m),2.48−2.56(5H,m),3.21−3.25(3H,s),3.39(1H,dd),3.48−3.53(1H,m),3.63(3H,s);m/z(ES+),[M+H]+=217。
中間体45:3−メトキシ−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパン酸リチウム
水酸化リチウム(52mg、2.2mmol)の水(3mL)中の溶液を、3−メトキシ−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパン酸メチル(0.47g、2.2mmol、中間体44)のTHF(3mL)中の撹拌された溶液に周囲温度で加えた。21時間撹拌した後、反応物を40℃で22時間温めた。数滴のメタノールを加え、淡黄色の溶液を清澄にし、そして加熱を続けた。2時間後、更なる水酸化リチウム(16mg、0.7mmol)を加え、そして反応物を4日間撹拌したままにした。溶媒を減圧下で除去し、そして水層を凍結乾燥して、3−メトキシ−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパン酸リチウム(0.45g、98%)を、オフホワイト色の固体として得た;1H NMR δ(DMSO−d6,400MHz)2.10(3H,s),2.27(4H,brs),2.51−2.60(4H,m),2.87(1H,t),3.19(3H,s),3.50−3.60(2H,m);m/z(ES+),[M+H]+=203。
実施例32に対して記載した方法を、示した出発中間体を使用して繰返して、表8に記載した中間体46及び47を得た:
中間体48:3−(2−クロロピリミジン−4−イル)−1H−インドール−7−アミン
塩化アンモニウム(7.8g、146mmol)を、THF(200mL)及び水(100mL)中の、3−(2−クロロ−4−ピリミジニル)−7−ニトロ−1H−インドール(4g、14.6mmol、中間体9)及び鉄(4.1g、72mmol)に窒素下の25℃で加えた。得られた混合物を80℃で12時間撹拌した。反応混合物を珪藻土を通して濾過した。有機相を分離し、そして水相をTHF(2×100mL)で抽出した。有機相を混合し、そして濃縮して、3−(2−クロロピリミジン−4−イル)−1H−インドール−7−アミン(3g、84%、中間体48)を、緑色の固体として得た;1H NMR δ(DMSO−d6,400MHz)5.42(2H,s),6.44(1H,d),6.91(1H,m),7.60(1H,d),7.78−7.91(1H,m),8.36(1H,s),8.45(1H,d)−NHプロトンは不明瞭;m/z(ES+),[M+MeCN]+=286。
中間体48に対して上記に記載した方法を、示した出発中間体を使用して繰返して、表9に記載した中間体49及び50を得た。
中間体51:N−[3−(2−クロロピリミジン−4−イル)−1H−インドール−7−イル]−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ブタンアミド
1−プロパンホスホン酸環状無水物(7.8g、12.3mmol)を、DMF(100mL)中の、3−(2−クロロピリミジン−4−イル)−1H−インドール−7−アミン(1g、4.1mmol、中間体48)、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ブタン酸二塩酸塩(1.3g、4.9mmol、中間体43)及びピリジン(2mL、25mmol)に、0℃で10分間の時間をかけて窒素下で滴下により加えた。得られた混合物を25℃で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、そして粗製の生成物を水中の0−100%メタノールを使用する逆相シリカ(C18)ゲルクロマトグラフィーによって精製して、N−[3−(2−クロロピリミジン−4−イル)−1H−インドール−7−イル]−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ブタンアミド(0.24g、14%、中間体51)を、黄色の固体として得た;1H NMR δ(メタノール−d4,300MHz)1.08(3H,t),1.79−2.02(2H,m),2.32(3H,s),2.58(4H,s),2.84(4H,m),3.10−3.27(1H,m),7.25(2H,m),7.77(1H,d),8.27(1H,s),8.37(1H,dd),8.44(1H,d)−二つの交換可能なプロトンは観察されなかった;m/z(ES+),[M+H]+=413。
中間体51に対して上記に記載した方法を、示した出発中間体を使用して繰返して、表10に記載した中間体52−55を得た。
1 1H NMR分析は、Bruker Avance 400(400MHz)分光器を使用して行った。
2 示したアミノ酸(1.5当量)及び7−アミノ−インドール中間体を、DMF中のHATU(2当量)及びジイソプロピルエチルアミン(4当量)の存在中で室温で反応させた。
3 示したアミノ酸(1.3当量)及び7−アミノ−インドール中間体を、DMF中のHATU(1.5当量)及びジイソプロピルエチルアミン(5当量)の存在中で室温で反応させた。
中間体56:3−(2−クロロピリミジン−4−イル)−7−ニトロ−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−インドール
3−(2−クロロピリミジン−4−イル)−7−ニトロ−1H−インドール(4.4g、16mmol、中間体9)をTHF(60mL)中に溶解し、そして0℃に冷却した。次いで水素化ナトリウム(1.2g、29mmol)を加え、そして反応混合物を室温に温めた。次いで(2−(クロロメトキシ)エチル)トリメチルシラン(4.3mL、24mmol)をゆっくりと加え、そして反応混合物を1.5時間撹拌させた。反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、そして酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮して、粗製の生成物を赤色の油状物として得て、これを0−40%酢酸エチル−ヘキサンを溶出剤として使用するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーによって精製して、3−(2−クロロピリミジン−4−イル)−7−ニトロ−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−インドール(5.7g、88%、中間体56)を、黄色の固体として得た;1H NMR δ(DMSO−d6,300MHz)−0.16(9H,s),0.67(2H,t),3.19(2H,t),5.66(2H,s),7.51(1H,s),7.88−8.01(2H,m),8.71(1H,d),8.88(1H,s),8.91(1H,s);m/z(ES+),[M+H]+=405。
中間体57:3−(2−クロロピリミジン−4−イル)−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−インドール−7−アミン
3−(2−クロロピリミジン−4−イル)−7−ニトロ−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−インドール(5.7g、14.1mmol、中間体56)を、メタノール(47mL)、THF(47mL)及び水(47mL)に溶解した。次いで溶液を60℃に加熱し、そして塩化アンモニウム(32.8g、612mmol)を、続いて鉄(34.4g、617mmol)を加えた。次いで溶液を2時間60℃で撹拌させた。反応混合物を水及びジエチルエーテル間に分配した。有機層を抽出し、そして混合し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮して、3−(2−クロロピリミジン−4−イル)−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−インドール−7−アミン(5.2g、98%、中間体57)を、黄色の油状物として得た;1H NMR δ(DMSO−d6,300MHz)−0.04(9H,m),0.92(2H,t),3.60(2H,t),5.15(2H,s),5.71(2H,s),6.59−6.62(1H,m),7.00(1H,t),7.70(1H,dd),7.80(1H,d),8.50(1H,s),8.55(1H,d);m/z(ES+),[M+H]+= 375。
中間体58:(2R)−N−[3−(2−クロロピリミジン−4−イル)−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−インドール−7−イル]−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド
(R)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパン酸二塩酸塩(2.45g、10mmol、中間体37)を、DMF(15mL)中に溶解し、そしてジ(1H−イミダゾール−1−イル)メタノン(1.3g、8mmol)を加えた。ガスが発生し、そして反応混合物を窒素下の室温で反応混合物が均一になるまで撹拌させた。次いでDMSO(11mL)中の、3−(2−クロロピリミジン−4−イル)−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−インドール−7−アミン(1.5g、4mmol、中間体57)を加え、そして反応混合物を一晩撹拌した。反応物を10%の炭酸カリウム溶液でクエンチし、そして酢酸エチルで抽出した。有機層を混合し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮した。粗製の生成物を100%酢酸エチル、次いで0−20%メタノール−DCMを溶出剤として使用するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーによって精製して、(2R)−N−[3−(2−クロロピリミジン−4−イル)−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−インドール−7−イル]−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド(0.92g、43%、中間体58)を、黄色の固体として得た;1H NMR δ(クロロホルム−d,300MHz)−0.10(9H,s),0.96−1.08(2H,m),1.40(3H,d),2.36(3H,m),2.47−2.92(8H,m),3.27(1H,q),3.51−3.64(2H,m),5.54−5.79(2H,m),7.36(1H,t),7.58(1H,d),7.79(1H,d),7.96(1H,s),8.12(1H,d),8.54(1H,d),9.72(1H,brs);m/z(ES+),[M+H]+=529。
中間体59:(2R)−N−[3−(2−クロロピリミジン−4−イル)−1H−インドール−7−イル]−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド
(2R)−N−[3−(2−クロロピリミジン−4−イル)−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1H−インドール−7−イル]−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド(0.38g、0.7mmol、中間体58)を、DMSO(7mL)中に溶解し、そしてフッ化セシウム(0.32g、2.1mmol)を加えた。次いで反応混合物を100℃に加熱し、そして2時間撹拌させた。反応混合物を酢酸エチル及び水で希釈した。有機層を分離し、そして水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を混合し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮して、(2R)−N−[3−(2−クロロピリミジン−4−イル)−1H−インドール−7−イル]−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド(0.17g、59%)を、黄色の固体として得た;1H NMR δ(クロロホルム−d,300MHz)1.43(3H,d),2.32−3.02(11H,m),3.39(1H,m),6.84(1H,m),7.22−7.25(1H,m),7.52(1H,d),8.03(1H,d),8.34(1H,d),8.47(1H,d),9.81(1H,br.s),11.58(1H,brs);m/z(ES+),[M+H]+=399。
実施例1:(2R)−2−[(2S)−2,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1−H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)プロパンアミド
(S)−1,3−ジメチルピペラジン二塩酸塩(0.16g、0.85mmol)を、DMF(2mL)中の、(2S)−2−ブロモ−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)プロパンアミド(0.2g、0.43mmol、中間体32)及び炭酸カリウム(0.24g、1.7mmol)に0℃で一度に加えた。得られた溶液を25℃で16時間撹拌した。粗製の生成物を分離用HPLC(X Bridge C18、5μm、19×150mm;移動相A:水/0.05%TFA、移動相B:アセトニトリル;流速20mL/分;勾配:10分で20%Bから70%Bに;254nm)によって精製して、(2R)−2−[(2S)−2,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)プロパンアミド(49mg、23%、実施例1)を、白色の固体として得た;1H NMR δ(メタノール−d4,400MHz)1.15(3H,d),1.43(3H,d),2.06(1H,t),2.32(3H,s),2.41(1H,m),2.75−2.92(3H,m),3.01(2H,m),3.79−3.83(4H,m),3.94(3H,s),7.12−7.19(3H,dt),7.73(1H,s),8.09(1H,s),8.19(1H,d),8.27(1H,s);m/z(ES+),[M+H]+=504;キラルHPLC(ChiralPak ADH、5μm、0.46×10cm、移動相:1.0mL/分の1:1のヘキサン(0.1%TEAで改質)及びエタノール)は99:1のe.r.を示し、保持時間= 9.24分である。
実施例1に対して上記に記載した方法を、示したピペラジン及び出発中間体を使用して繰返して、表11に記載した化合物を得た:
1 適当なピペラジン及び2−ブロモ−アセトアミド中間体を、実施例1の方法によってDMF中で混合した。炭酸カリウムは使用しなかった。
2 示したピペラジン及び2−ブロモ−アセトアミド中間体を、実施例1の方法によって記載された条件下で反応させた。Lux Cellulose−4カラム(イソヘキサン中の50%EtOHによる均一濃度溶出、0.2%IPAで改質)を使用する分離用キラルHPLCによるキラル精製により、実施例7a(第2の溶出ピークとして単離、保持時間=9.45分)及び実施例7b(第1の溶出ピークとして単離、保持時間=7.54分)を得た。鏡像異性体の立体化学の決定は、反応の主要な生成物の形成に基づいて行い、そして実施例66に示すように、酵素阻害研究におけるJAK1に対する生物学的活性によって証明した。
3 示したピペラジン及び2−ブロモ−アセトアミド中間体を、実施例1のための方法によって記載された条件下で反応させた。粗製の生成物を、溶出剤としてイソヘキサン中の25%EtOHの均一濃度(0.2%IPAで改質)で、Lux Cellulose−4カラムの分離用キラルHPLCによって精製して、実施例10a(第1の溶出ピーク、保持時間=5.02分)及び実施例10b(第2の溶出ピーク、保持時間=6.68分)を得た。鏡像異性体の立体化学の決定は、反応の主要な生成物の形成に基づいて行い、そして実施例66に示すように、酵素阻害研究におけるJAK1に対する生物学的活性によって証明した。
4 示したピペラジン及び2−ブロモ−アセトアミド中間体を、実施例1のための方法によって記載された条件下で反応させた。粗製の生成物を、分離用キラルHPLC(ADHカラム、イソヘキサン中の50%EtOH(0.2%IPAで改質)の均一濃度、)によって精製して、実施例11a(第1の溶出ピーク、保持時間=3.61分)及び実施例11b(第2の溶出ピーク、保持時間=4.60分)を得た。鏡像異性体の立体化学の決定は、反応の主要な生成物の形成に基づいて行い、そして実施例66に示すように、酵素阻害研究におけるJAK1に対する生物学的活性によって証明した。
5 適当なピペラジン(2当量)及びラセミの2−ブロモ−アセトアミド中間体(1当量)を、1,4−ジオキサン中で、酸化銀(4当量)の存在中で混合した。キラルHPLC分離(ChiralPak IAカラム、溶出剤としてn−ヘキサン中の50%EtOH(0.1%のジエチルアミンで改質)の均一濃度)を行って、実施例14(保持時間=3.99分)を得た。
鏡像異性体の立体化学の決定は、実施例66に示すように、酵素阻害研究におけるJAK1に対する生物学的活性に基づいて行った。
6 e.r.は、キラルHPLC分析(ChiralPak IA−3、3μm、0.46×5cm、移動相:1.0mL/分におけるヘキサン中の50%エタノール(0.2%のIPAで改質))によって94:6と決定した、保持時間=2.99分。
7 示したピペラジン及びラセミの2−ブロモ−アセトアミド中間体を、1,4−ジオキサン中で酸化銀(8当量)の存在中で室温で2時間反応させた。粗製の生成物を、分離用キラルHPLC(ChiralPak IBカラム、溶出剤としてEtOH中の50%ヘキサン(0.1%のTEAで改質)の均一濃度)によって精製して、第1の溶出ピークとして単離した実施例31a(分析用キラルHPLC:キラルパックIA、5μシリカ、0.46×25cmカラム、溶出剤として1.0mL/分のヘキサン(0.1%TEA):EtOH(60:40)、保持時間=8.18分)、及び第2の溶出ピークとして単離した実施例13b(分析用キラルHPLC:キラルパックIA、5μシリカ、0.46×25cmカラム、溶出剤として1.0mL/分のヘキサン(0.1%TEA):EtOH(60:40)、保持時間=9.55分)を得た。鏡像異性体の立体化学の決定は、実施例66に示すように、酵素阻害研究におけるJAK1に対する生物学的活性に基づいて行った。
実施例32:(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド
THF(5mL)中の、3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−アミン(180mg、0.54mmol、中間体23)、(R)−2−(メチルピペラジン−1−イル)プロパン酸二塩酸塩(158mg、0.64mmol、中間体37)及びHATU(408mg、1.1mmol)を一緒に撹拌して、オレンジ色の溶液を得た。ジイソプロピルエチルアミン(0.38mL、2.2mmol)を25℃で加えた。得られた懸濁液を25℃で3時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、そして飽和のNa2CO3水溶液(50mL)、水(50mL)及び食塩水(50mL)で洗浄した。有機層を乾燥し、濾過し、そして蒸発して、粗製の生成物を得た。粗製の生成物を分離用HPLC(XSelect CSH Prep C18 OBDカラム、5μm、19×150mm)によって、溶出剤として0.03%のアンモニア水溶液中の30−70%アセトニトリルの勾配を使用して精製した。所望の化合物を含有する画分を乾燥状態まで蒸発して、(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド(125mg、48%、実施例32)を、白色の固体として得た;1H NMR δ(DMSO,400MHz)1.26(3H,d),2.16(3H,s),2.25−2.45(4H,m),2.51−2.70(4H,m),3.71(3H,s),3.80(3H,s),7.05(1H,t),7.13(1H,d),7.38(1H,d),7.70(1H,s),8.16−8.31(4H,m),9.62(1H,s),11.35(1H,s)−アミドに対するαプロトンは、残留する水のピークによりマスクされている;m/z(ES+),[M+H]+=490。
実施例32に対して上記に記載した方法を、示した中間体を使用して繰返して、表12に記載した実施例33−42を得た:
実施例43及び44:(2S)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]−5−メチルピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ブタンアミド及び(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]−5−メチルピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ブタンアミド
フッ化セシウム(143mg、0.94mmol)を、N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]−5−メチルピリミジン−4−イル}−1−{2−[2−(トリメチルシリル)エトキシ]エチル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ブタンアミド(203mg、0.31mmol、中間体46)の無水のDMSO(3mL)中の撹拌された溶液に加えた。混合物を80℃の窒素下で4時間加熱し、次いで周囲温度まで冷却させた。反応物を酢酸エチルで、次いで水で希釈し、そして相を分離した。水相を酢酸エチルで抽出し、次いで混合した有機相を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして濃縮した。得られた残渣を、溶出剤として5−20%メタノール−DCMを使用するシリカゲルのクロマトグラフィーにかけて、淡黄褐色の固体(101mg)を得た。キラル分離をキラルHPLC:Chiralpak ID、4.6×50mm、3、50%ヘキサン、50%の 1:1のメタノール−エタノール(0.1%ジエチルアミンによって改質)によって行って、(2S)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]−5−メチルピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ブタンアミド(17mg、11%、実施例43);キラルHPLC:>99:1 e.r.,保持時間=2.34分;1H NMRδ(ジクロロメタン−d2,400MHz)1.09(3H,t),1.84−1.93(2H,m),2.29(3H,s),2.36(3H,s),2.51(4H,brs),2.67(2H,brs),2.75(2H,m),3.03(1H,t),3.67(3H,s),3.93(3H,s),6.49(1H,s),6.82(1H,d),7.12(1H,t),7.72(1H,d),7.79(1H,s),8.20(1H,s),8.24(1H,d),9.62(1H,s),11.06(1H,brs);m/z(ES+)[M+H]+=518を、続いて;
(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]−5−メチルピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ブタンアミド(18mg、11%、実施例44);キラルHPLC:約99:5 e.r.,保持時間=2.78分;1H NMR δ(ジクロロメタン−d2,400MHz)1.09(3H,t),1.84−1.93(2H,m),2.29(3H,s),2.36(3H,s),2.51(4H,brs),2.67(2H,brs),2.75(2H,m),3.03(1H,t),3.67(3H,s),3.93(3H,s),6.49(1H,s),6.82(1H,d),7.12(1H,t),7.72(1H,d),7.79(1H,s),8.20(1H,s),8.24(1H,d),9.62(1H,s),11.06(1H,brs);m/z(ES+),[M+H]+=518を得た。鏡像異性体の立体化学の決定は、実施例66に示すように、酵素阻害研究のJAK1に対する生物学的活性に基づいて行った。
実施例43及び44に対して上記に記載した方法を、示した出発中間体を使用して繰返して、表13に記載した実施例45及び46を得た:
1 キラル分離を、分離用キラルSFC(Chiral OD、5μm、4.6×100mm)によって、溶出剤として5mL/分の35%MeOH(0.1%ジメチルエチルアミンで改質)で40℃で行って、実施例46(第1の溶出ピーク、保持時間=2.54分)及び実施例45(第2の溶出ピーク、保持時間=3.10分)を得た。鏡像異性体の立体化学の決定は、実施例66に示すように、酵素阻害研究のJAK1に対する生物学的活性に基づいて行った。
実施例47及び48:(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ブタンアミド及び(2S)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ブタンアミド
N−[3−(2−クロロピリミジン−4−イル)−1H−インドール−7−イル]−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ブタンアミド(0.22g、0.53mmol、中間体51)、3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−アミン二塩酸塩(0.16g、0.8mmol)及び4−メチルベンゼンスルホン酸一水和物(0.2g、1.1mmol)を、イソプロパノール(6mL)中に溶解し、そしてマイクロ波試験管中に密封した。反応物を120℃で2時間マイクロ波反応器中で加熱し、そして室温に冷却した。粗製の生成物を分離用HPLC(XBridge Prep C18 OBDカラム、5μシリカ、19×150mm)によって、水(0.2%ギ酸を含有)及びアセトニトリルの減少する極性の混合物を溶出剤として使用して精製した。所望の化合物を含有する画分を乾燥状態まで蒸発して、ラセミのN−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ブタンアミド(90mg、34%)を白色の固体として得た;m/z(ES+)、[M+H]+=504。生成物をIC−3カラムの分離用HPLCによって、溶出剤としてイソヘキサン中の30%エタノール(0.2%イソプロパノールで改質)の均一濃度で精製した。所望の化合物を含有する画分を乾燥状態まで蒸発して、最初に(2S)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ブタンアミド(32mg、35%、実施例48);1H NMR δ(メタノール−d4,300MHz)1.08(3H,t),1.89(2H,dt),2.33(3H,s),2.59(4H,brs),2.83(4H,brs),3.21(1H,dd),3.80(3H,s),3.94(3H,s),7.10−7.27(3H,m),7.74(1H,s),8.11(1H,s),8.21(1H,d),8.30(1H,s)−三つの交換可能なプロトンは観察されず;m/z(ES+),[M+H]+=504;キラルHPLC:100%ee,保持時間4.48分を、白色の固体として、続いて;
(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ブタンアミド;1H NMR δ(メタノール−d4,300MHz)1.08(3H,t),1.89(2H,dt),2.33(3H,s),2.59(4H,brs),2.83(4H,brs),3.21(1H,dd),3.80(3H,s),3.94(3H,s),7.10−7.27(3H,m),7.74(1H,s),8.11(1H,s),8.21(1H,d),8.30(1H,s)−三つの交換可能なプロトンは観察されず;m/z(ES+),[M+H]+=504;キラルHPLC:100%ee,保持時間=5.69分を、白色の固体として得た。鏡像異性体の立体化学の決定は、実施例66に示すように、酵素阻害研究のJAK1に対する生物学的活性に基づいて行った。
実施例47及び48に対して上記に記載した方法を、示した出発中間体及びアミノピラゾールを使用して繰返して、表14に記載した実施例49−59を得た:
1 キラル分離は、キラルHPLC(Chiralcel OD−Hカラム、ヘキサン中の10%IPAの均一濃度)によって行って、第1の溶出ピークとして単離した実施例50(分析用キラルHPLC:Chiralpak OD−H 5μシリカ、0.46×10cmカラム、溶出剤として1.0 mL/分のヘキサン(0.2%IPAで改質):EtOH(90:10)、保持時間=9.02分)及び第2の溶出ピークとして単離した実施例49(分析用キラルHPLC:Chiralpak OD−H 5μシリカ、0.46×10cmカラム、溶出剤として1.0mL/分のヘキサン(0.2%IPAで改質):EtOH(90:10)、保持時間=11.35分)を得た。鏡像異性体の立体化学の決定は、実施例66に示すように、酵素阻害研究のJAK1に対する生物学的活性に基づいて行った。
2 キラル分離は、分離用キラルHPLC(Chiralcel OD−H、20×250mmカラム、溶出剤として20mL/分のヘキサン中の10%エタノール(0.2%ジエチルアミンで改質)の均一濃度)によって行って、実施例52(第1の溶出ピーク、保持時間=15.87分)及び実施例51(第2の溶出ピーク、保持時間=21.29分)を得た。鏡像異性体の立体化学の決定は、実施例66に示すように、酵素阻害研究のJAK1に対する生物学的活性に基づいて行った。
3 1H NMR分析は、Bruker Avance 300(300MHz)分光器を使用して行った。
4 キラル分離は、分離用キラルHPLC(Chiralcel ICカラム、溶出剤としてヘキサン中の40%エタノールの均一濃度)によって行って、第1の溶出ピークとして単離した実施例54(分析用キラルHPLC:Lux Cellulose−4 3μシリカ、0.46×5cmカラム、溶出剤として1.0 mL/分のヘキサン(0.1%TEAで改質):EtOH(60:40)、保持時間=2.69分)及び第2の溶出ピークとして単離した実施例53(分析用キラルHPLC:Lux Cellulose−4 3μシリカ、0.46×5cmカラム、溶出剤として1.0mL/分のヘキサン(0.1%TEAで改質):EtOH(60:40)、保持時間=3.62分)を得た。鏡像異性体の立体化学の決定は、実施例66に示すように、酵素阻害研究のJAK1に対する生物学的活性に基づいて行った。
5 鏡像体的に純粋な出発物質を使用−最終生成物は、キラルHPLC精製にかけなかった。
実施例60及び61:(2R)−3−メトキシ−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド及び(2S)−3−メトキシ−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド
ジイソプロピルエチルアミン(1.25mL、7.2mmol)を、DMF(18mL)中の3−(2−((3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−1H−インドール−7−アミン(0.4g、1.2mmol、中間体23)、3−メトキシ−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパン酸リチウム(0.72g、3.6mmol、中間体45)及びHATU(1.4g、3.6mmol)に、25℃の窒素下で加えた。得られた混合物を25℃で1時間撹拌した。粗製の生成物を分離用HPLC(XBridge Prep C18 OBDカラム、5μシリカ、直径19mm、長さ150mm)によって、溶出剤として水(0.2%アンモニアを含有)及びアセトニトリルの減少する極性の混合物を使用して精製した。所望の化合物を含有する画分を乾燥状態まで蒸発して、ラセミの3−メトキシ−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド(0.15g、24%)を、白色の固体として得た;m/z(ES+)、[M+H]+=520。粗製の生成物を、Lux Cellulose−4カラムの分離用キラルHPLCによって、溶出剤としてイソヘキサン中の50%エタノール(0.1%トリエチルアミンで改質)の均一濃度で溶出して精製した。所望の化合物を含有する画分を乾燥状態まで蒸発して、第1に(2S)−3−メトキシ−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド(53mg、35%、実施例61);1H NMR δ(メタノール−d4,300MHz)2.33(3H,s),2.60(4H,s),2.78−2.99(4H,m),3.43(3H,s),3.51(1H,t),3.76−4.00(8H,m),7.08−7.22(3H,m),7.72(1H,s),8.09(1H,s),8.19(1H,d),8.30(1H,s)−三つの交換可能なプロトンは観察されず;m/z(ES+),[M+H]+=520;キラルHPLC:100%ee,Rt=4.072分を、白色の固体として、続いて;
(2R)−3−メトキシ−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド(57mg、36%、実施例60);1H NMR δ(メタノール−d4,300MHz)2.30(3H,s),2.57(4H,s),2.87−2.80(4H,m),3.39(3H,s),3.47(1H,t),3.75−3.98(8H,m),7.04−7.18(3H,m),7.68(1H,s),8.05(1H,s),8.15(1H,d),8.26(1H,s)−三つの交換可能なプロトンは観察されず;m/z(ES+),[M+H]+=520;キラルHPLC:99.2%ee,Rt=5.376分を、白色の固体として得た。鏡像異性体の立体化学の決定は、実施例66に示すように、酵素阻害研究のJAK1に対する生物学的活性に基づいて行った。
実施例60及び61に対して上記に記載した方法を、示した出発中間体を使用して繰返して、表15に記載した化合物を得た:
1 キラル分離は、40℃で75mL/分で20%MeOH(0.1%ジメチルエチルアミンで改質)で均一濃度で溶出する、分離用キラルSFC(Chiralcel OD,5μm,21×250mm)によって行って、実施例63(第1の溶出ピーク、保持時間=7.89分)及び実施例62(第2の溶出ピーク、保持時間8.81分)を得た。鏡像異性体の立体化学の決定は、実施例66に示すように、酵素阻害研究のJAK1に対する生物学的活性に基づいて行った。
2 キラル分離は、40℃で75mL/分で25%MeOH(0.1%ジメチルエチルアミンで改質)で均一濃度で溶出する、分離用キラルSFC(Chiralcel OD,5μm,21×250mm)によって行って、実施例65(第1の溶出ピーク、保持時間=4.84分)及び実施例64(第2の溶出ピーク、保持時間=5.95分)を得た。鏡像異性体の立体化学の決定は、実施例66に示すように、酵素阻害研究のJAK1に対する生物学的活性に基づいて行った。
実施例66:酵素阻害研究
酵素阻害研究を、組換えJAK1(アミノ酸866−1154,Life Technologies,#PV4774,Carlsbad,CA)、JAK2(アミノ酸831−1132)、又はJAK3(アミノ酸781−1124)を使用して、50mMのpH7.3のHEPES、1mMのDTT、0.01%のTween(登録商標)20、50μg/LのBSA、及び10mMのMgCl2の緩衝条件下で行った。JAK酵素を昆虫細胞中のN末端GST融合として発現させ、そしてグルタチオン親和性及びサイズ排除クロマトグラフィーによって精製した。酵素を、そのそれぞれのATPのKm(JAK1:55μM、JAK2:15μM、JAK3:3μM)及び0.5mMの生理学的ATP濃度の近似的上限の両方で、30、3、0.3、0.03、0.003及び0μMの最終試験濃度で投与された阻害剤の存在中で評価した。JAK1に対して、6nMの酵素(Km ATPアッセイに対して)又は4nMの酵素(高ATPアッセイに対して)を、1.5μMのペプチド基質(FITC−C6−KKHTDDGYMPMSPGVA−NH2(配列番号:1),Intonation,Boston,MA))と共にインキュベートした。JAK2に対して、0.8nMの酵素(Km ATPアッセイに対して)又は0.3nMの酵素(高ATPアッセイに対して)を、1.5μMのペプチド基質(5FAM−GEEPLYWSFPAKKK−NH2(配列番号:2),Intonation,Boston,MA))と共にインキュベートした。JAK3に対して、0.2nMの酵素(Km ATPアッセイに対して)又は0.1nMの酵素(高ATPアッセイに対して)を、1.5μMのペプチド基質(5FAM−GEEPLYWSFPAKKK−NH2(配列番号:2),Intonation,Boston,MA))と共にインキュベートした。リン酸化された及びリン酸化されていないペプチドを分離し、そして阻害パーセントを計算するために、Caliper LC3000装置(Caliper Life Sciences,MA)によって定量した。このアッセイの結果を表16に示し、そして式(I)、(Ia)、(Ib)及び表1の化合物が、JAK2を超える、JAK1の優先的阻害を示すことを示す(多くの場合JAK2に対するJAK1の阻害に対して100倍を超える選択性を証明する)。
実施例67:細胞のpSTAT3アッセイ
NCI−H1975細胞を、Costar#3701の96又は384ウェル組織培養処理済みプレートに、5,000細胞/ウェルで30uLの培地(RPMI、10%FBS、L−グルタミンで補充)中に入れ、そして5%CO2中の37℃で一晩インキュベートした。ホスホSTAT3シグナルは、Cell Signaling Technology #7146B Pathscanの97リンSTAT3抗体ペアのキットを、製造業者の説明書に従って使用して定量化した。
細胞に化合物を投与し、そして5%CO2中の37℃で2時間インキュベートし、その後、培地及び化合物を吸引し、そして細胞を35uLの冷1×細胞シグナル伝達溶解緩衝液で溶解し、そして4℃で1−2時間冷却した。溶菌液をSTAT3捕獲プレート上で4℃で一晩インキュベートし、0.05%のTween(登録商標)20(TBST)を伴うTris緩衝食塩水で3×洗浄し、次いで98リンSTAT3検出抗体を2時間適用した。TBST(3×)による洗浄後、HRP二次抗体を2時間適用した。更なる洗浄後、シグナルをTMB及び停止溶液を使用して検出し、そしてTecan Infinite M100を使用して450nmで読取った。IC50値(50%阻害を起こす濃度)は、リンのシグナルの阻害パーセントを、未処理の試料(最大のシグナル)及び正の対照の処理された試料(最大阻害/最小シグナル)に対してプロットすることによって、Microsoft Excelに対するXlfit4 version 4.2.2を使用して計算した。表16に示したこのアッセイの結果は、NCI−H1975細胞におけるSTAT3リン酸化の細胞阻害及びJAK1酵素阻害間の良好な相関を証明する。
実施例68:(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドの固体の形態
方法
X線粉末回折(XRPD)分析
XRPD分析を、Brukae D4(又はD8)回折計を使用して行い、これはBruker AXS IncTM(Madison,Wisconsin)から商業的に入手可能である。XRPDスペクトルは、単一のシリコン結晶のウエハーのマウント(例えば、BrukerのシリコンゼロバックグラウンドX線回折試料ホルダー)上に分析のための物質の試料(概略20mg)を乗せ、そして試料を顕微鏡スライドの援助により薄い層に広げることによって得られる。試料を毎分30回転で旋回させ(計数の統計を改良するため)、そして40kV及び40mAで操作される銅のロングファインフォーカス管によって発生される、1.5406オングストローム(即ち、約1.54オングストローム)のX線で照射される。試料は、シータ−シータモードで、5度(又は2度)ないし40度の2シータの範囲にわたって0.02度の2シータ増分当り1秒間(連続走査モード)で曝露される。試験時間は、D4に対して約17分、そしてD8に対して約15分であった。
XRPDの2θ値は、妥当な範囲で、例えば±2°の範囲で変化することができ、そしてXRPDの強度は、本質的に同じ結晶形に対して測定された場合、例えば、選ばれた方向付けを含む理由で、変化することができる。XRPDの原理は、例えば、Giacovazzo,C.et al.(1995),Fundamentals of Crystallography,Oxford University Press;Jenkins,R.and Snyder,R.L.(1996),Introduction to X−Ray Powder Diffractometry,John Wiley & Sons,New York;及びKlug,H.P.& Alexander,L.E.(1974),X−ray Diffraction Procedures,John Wiley and Sons,New Yorkのような刊行物に記載されている。
DSC分析
DSC分析は、標準的な方法によって調製した試料に対して、TA INSTRUMENTS(登録商標)(New Castle,Delaware)から入手可能なQ SERIESTMのQ1000 DSC熱量計を使用して行った。試料(概略2mg)を、アルミニウムの試料皿に秤量し、そしてDSCに移した。装置を50mL/分の窒素で置換し、そしてデータを22℃ないし300℃間で10℃/分の動的加熱速度を使用して収集した。熱データを標準的なソフトウェア、例えばTA INSTRUMENTS(登録商標)からのUniversal v.4.5Aを使用して解析した。
熱重量分析(TGA)
TGAを、標準的な方法によって調製した試料に対して、TA Instruments INSTRUMENTS(登録商標)(New Castle,Delaware)から入手可能なQ SERIESTMのQ5000熱重量分析計を使用して行った。試料(概略5mg)を、アルミニウムの試料皿に入れ、そしてTGA炉に移した。装置を窒素で50mL/分で置換し、そしてデータを25℃ないし300℃間で、10℃/分の動的加熱速度を使用して収集した。熱データを標準的なソフトウェア、例えばTA INSTRUMENTS(登録商標)からのUniversal v.4.5Aを使用して解析した。
実施例68A:フォームAの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド
方法1: 50mgのオフホワイト色の非晶質の(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドを、4mLのバイアル中の0.4mlのTBME中に溶解した。30分後固体が溶液から沈殿した。スラリーを周囲条件下で一晩撹拌した。得られた白色の固体物質は、XRPD分析により、フォームAと確認された。
方法2: 500mgの非晶質の(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド及び方法1から得られた概略50mgの種結晶を、20mLのバイアル中で混合した。混合物に、5mLのTBMEを加えて、スラリーを形成した。スラリーを周囲条件下で一晩撹拌し、そして均一なスラリーを形成した。スラリーを濾過し、そして得られた固体をTBMEで洗浄し、そして空気中で乾燥した。498mgの白色の結晶質の固体を得て、そしてXRPD分析によってフォームAと確認した。
フォームA(方法2)を、XRPDによって分析し、そして結果を以下に表にし(表17)、そして図1に示す。
フォームA(方法2)を、熱技術によって分析した。DSC分析は、フォームAが、110℃の開始及び113℃のピークを持つ脱溶媒和の吸熱現象を有することを示した。TGAは、フォームAが、約25℃から約150℃までの加熱による約7.8%の質量損失を示すことを示した。フォームAの代表的なDSC/TGA熱記録を、図2に示す。
実施例68B:フォームBの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド
概略100mgの明るい黄色の非晶質の(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドを、フォームBの種と共に、0.5mLのトルエンに懸濁した。スラリーを室温で一晩撹拌した。スラリーを蒸発し、そして周囲条件中で乾燥した。白色の結晶質の固体を得て、そしてXRPDによってフォームBと確認した。
フォームBを、XRPDによって分析し、そして結果を以下に表にし(表18)、そして図3に示す。
フォームBの単一の結晶を、トルエン溶液のゆっくりした蒸発から得た。単一の結晶の構造分析は、フォームBが、ヘミトルエンの溶媒和物の形態であることが確認した。
結晶学的データ:空間グループ三斜晶系P1、単位格子寸法:a=14.1919(8)Å、b=14.2964(8)Å、c=14.7632(8)Å、α=82.283(1)°、β=77.596(1)°、δ=85.567(1)°、V=2895.3(3)Å3。
フォームBを熱技術で分析した。DSC分析は、フォームBが、112℃の開始及び117℃のピークを持つ脱溶媒和の吸熱現象を有することを示した。TGAは、フォームBが、約25℃から約200℃までの加熱による約10.0%の質量損失を示すことを示した。フォームBの代表的なDSC/TGA熱記録を図4に示す。
実施例68C:フォームCの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド
概略100mgの非晶質の(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドを、1mLの酢酸イソプロピル中に溶解して、透明な溶液を得た。溶液を一晩冷凍庫中に置き、そして固体を沈殿させた。スラリーを室温で4時間撹拌して、スラリー中の白色の固体を得た。スラリーを蒸発し、そして周囲条件下で乾燥した。白色の結晶質の固体を得て、そしてXRPDによってフォームCと確認した。
フォームCを、XRPDによって分析し、そして結果を以下に表にし(表19)、そして図5に示す。
フォームCを熱技術で分析した。DSC分析は、フォームCが、112℃の開始及び114℃のピークを持つ脱溶媒和の吸熱現象を有することを示した。TGAは、フォームCが、約25℃から約175℃までの加熱による約9.2%の質量損失を示すことを示した。フォームCの代表的なDSC/TGA熱記録を図6に示す。
実施例68D:フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド
方法1: 概略100mgの明るい黄色の非晶質の(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドを、1mLのEtOAc中に溶解して、透明な溶液を得た。溶液を一晩冷凍庫中に置き、そして固体を沈殿させた。スラリーを室温で4時間撹拌して、スラリー中の白色の固体を得た。スラリーを蒸発し、そして周囲条件下で乾燥した。オフホワイト色の結晶質の固体を得て、そしてXRPD分析によってフォームDと確認した。
方法2: 5.01gの明るい褐色の非晶質の(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドを、10mLのEtOAc中に溶解して、明るい褐色の溶液及び褐色のゲルを得た。方法1からの0.10gの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド−フォームDの種を加え、そして溶液は5分内に湿ったケーキとなった。10mLのEtOAcを加えてスラリーを形成した。スラリーを周囲条件下で一晩撹拌した。褐色のゲルは消えて、オフホワイト色の固体のスラリーを褐色の溶液と共に得た。スラリーを濾過し、そして固体をEtOAcで二回洗浄した。オフホワイト色の固体を周囲条件下で乾燥した。4.78gのオフホワイト色の結晶質の固体を得て、そしてXRPD分析によってフォームDと確認した。
フォームD(方法2)を、XRPDによって分析し、そして結果を以下に表にし(表20)、そして図7に示す。
フォームDの単一の結晶を、EtOAc溶液のゆっくりした蒸発から得た。単一の結晶の構造分析は、フォームDが、ヘミEtOAcの溶媒和物の形態であることを確認した。
結晶学的データ:空間グループ三斜晶系P1、単位格子寸法:a=14.051(2)Å、b=14.289(2)Å、c=14.756(2)Å、α=81.174(5)°、β=77.476(5)°、γ=85.331(6)°、V=2854.5(8)Å3。
フォームDを熱技術で分析した。DSC分析は、フォームDが、116℃の開始及び119℃のピークを持つ脱溶媒和の吸熱現象を有することを示した。TGAは、フォームDが、約25℃から約200℃までの加熱による約8.0%の質量損失を示すことを示した。フォームDの代表的なDSC/TGA熱記録を図8に示す。
実施例68E:フォームAの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩
25.1mgの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド(0.05mmol)を、1mLのMeOH中に溶解し、そして2.0mL(0.10mmol)の0.05MのサッカリンMeOH溶液を加えて、明るい黄色の溶液を得た。溶液に、1mLのACNを加え、そして得られた溶液を周囲条件下で蒸発した。部分的に黄色の結晶質の物質を得た。概略10mgの得られた物質を2mLのACN中に溶解し、そして得られた黄色の溶液をゆっくりと蒸発して、黄色の針状の結晶を得て、XRPD分析によってフォームAの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩と確認した。
フォームAのサッカリン塩を、XRPDによって分析し、そして結果を以下に表にし(表21)、そして図9に示す。
フォームAのサッカリン塩を熱技術で分析した。DSC分析は、フォームAが、163℃の開始及び169℃のピークを持つ融点の吸熱現象を有することを示した。TGAは、フォームAが、約25℃から約150℃までの加熱による約3.1%の質量損失を示すことを示した。フォームDの代表的なDSC/TGA熱記録を図10に示す。
実施例68F:フォームBの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩
246mgの明るい黄色の(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミド(0.5mmol)及び184mg(1.0mmol)のサッカリンを、3mLのアセトニトリル及び1mLのMeOH中に溶解して、透明な黄色の溶液を得た。溶液を蒸発して、約1.0mLの溶媒を得て、そして黄色の結晶質の物質が沈殿した。懸濁液を30分間撹拌し、そして濾過した。固体を周囲条件下で乾燥した。黄色の結晶の物質を得て、そしてXRPDによってフォームBの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩と確認した。
フォームBのサッカリン塩を、XRPDによって分析し、そして結果を以下に表にし(表22)、そして図11に示す。
フォームBのサッカリン塩を熱技術で分析した。DSC分析は、フォームBが、53℃のピークを持つ脱溶媒和の幅広い吸熱現象を、続いて、一つは153℃の開始及び162℃のピーク、並びに他方は176℃の開始及び182℃のピークを持つ二つの発熱現象を有することを示した。TGAは、フォームBが、約25℃から約100℃までの加熱による約2.7%の質量損失を示すことを示した。フォームBの代表的なDSC/TGA熱記録を図12に示す。
実施例68G:フォームCの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩
概略200mgのフォームBの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩を、アセトン中で3日間スラリー化し、そして得られたスラリーを周囲条件下で蒸発した。黄色の結晶の物質を得て、そしてXRPDによってフォームCの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩と確認した。
フォームCのサッカリン塩を、XRPDによって分析し、そして結果を以下に表にし(表23)、そして図13に示す。
実施例68H:フォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩
概略15mgのフォームB又はフォームCの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩を、0.5mLの水中でスラリー化した。得られたスラリーを試料ホルダー中で乾燥し、そしてXRPD分析によって測定し、そしてフォームDの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩を確認した。
フォームDのサッカリン塩を、XRPDによって分析し、そして結果を以下に表にし(表24)、そして図14に示す。
実施例68I:フォームEの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩
約15mgのフォームCの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩を、0.5mLのEtOH中でスラリー化した。得られたスラリーを周囲条件下で蒸発した。黄色の粉末を得て、そしてXRPD分析によって、フォームEの(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩と確認した。
フォームEのサッカリン塩を、XRPDによって分析し、そして結果を以下に表にし(表25)、そして図15に示す。
実施例68J:(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩酸塩
249mg(0.50mmol)の(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドを、4mLのMeOH中に溶解して、明るい褐色の溶液を得た。0.5mlの1NのHCl水溶液(0.50mmol)を加え、そして溶液の色は黄色に変わった。黄色の溶液に、0.5mmolのサッカリンを加え、そしてサッカリンは溶液中に徐々に溶解して、黄色の溶液を得た。溶液を周囲条件下で乾燥するまで蒸発した。得られた固体を4mLのアセトン中で一晩スラリー化し、次いで濾過し、そしてアセトンで洗浄した。黄色の固体を空気中で乾燥し、そしてXRPD分析によって(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドサッカリン塩酸塩と確認した。
サッカリン塩酸塩を、XRPDによって分析し、そして結果を以下に表にし(表26)、そして図16に示す。
実施例68K:(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドナパジシル酸塩
35.8mgのオフホワイト色の非晶質の(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドを、0.8mLのEtOH:水混合物(70:30)中に溶解し、そして29.02mgのナパジシル酸四水和物を0.5mLの同じ溶媒中に溶解した。対イオン溶液を(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドの溶液に滴下により加え、そして黄色の沈殿物を得た。スラリーを周囲条件で一晩撹拌した。スラリーを濾過して、結晶質の物質を得た。
ナパジシル酸塩を、XRPDによって分析し、そして結果を以下に表にし(表27)、そして図17に示す。
実施例68L:(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドトリメシン酸塩
30mgのオフホワイト色の非晶質の(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドを、0.5mLのEtOH:水混合物(70:30)中に溶解し、そして14.16mgのトリメシン酸を0.6mLの同じ溶媒中に溶解した。対イオン溶液を(2R)−N−(3−{2−[(3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]ピリミジン−4−イル}−1H−インドール−7−イル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパンアミドの溶液に滴下により加えた。得られた溶液をゆっくりした蒸発にかけ、そして遠心により単離した。
トリメシン酸塩を、XRPDによって分析し、そして結果を以下に表にし(表28)、そして図18に示す。
実施例69:オシメルチニブと組合せた実施例32− In vivoの効力及びH1975異種移植片モデルにおける薬物動力学
概要: NCI−H1975腫瘍の異種移植片を、メスのヌードマウス中で皮下的に成長させた。マウスを、ベヒクル、実施例32、T790M変異EGFRの不可逆的阻害剤であるEGFR阻害剤のオシメルチニブ(AZD9291、TAGRISSOTM)、又は実施例32及びオシメルチニブの組合せの経口投与によって治療した。治療の開始(移植後10日目)における平均腫瘍サイズは、189mm3であった。腫瘍の体積を週2回測定した。更なるマウスを同じ投与量の実施例32及びオシメルチニブで治療し、そして腫瘍及び血漿を、腫瘍中のpSTAT3(Y705)レベル及び血漿中の薬物レベルの分析のために、治療の1日後に回収した。
実施例32のオシメルチニブとの組合せは、単独のオシメルチニブによる治療と比較して向上した抗腫瘍活性をもたらした。実施例32単独による治療後に、有意な抗腫瘍活性は観察されなかった。組合せの向上した抗腫瘍活性は、実施例32によるpSTAT3ノックダウンと相関し、pEGFR阻害からの逃避におけるJAK/STATのシグナル伝達に対する役割と一致する。
T790M変異EGFRの不可逆的阻害剤であるオシメルチニブは、EGFR阻害剤、例えば肺癌におけるゲフィチニブ及びエルロチニブに対するT7090M仲介の耐性を克服する。この研究は、皮下のNCI−H1975腫瘍の異種移植片を保有するマウスにおける、オシメルチニブに対する抗腫瘍反応を向上する実施例32の能力を評価するために行われた。NCI−H1975腫瘍中のEGFR遺伝子は、L858Rにおいて変異され、そして更にT790M耐性変異を含有する。
材料及び方法: NCI−H1975細胞(EGFR遺伝子中にL858R及びT790M変異を持つヒトNSCLC細胞系)腫瘍細胞を、メスのNCrヌードマウス(Taconic Laboratories)に、3×106細胞/マウスで皮下的に移植した。細胞移植後10日目に、10個のグループ(6−8匹のマウス/グループ、平均腫瘍体積189mm3、範囲152−250mm3)にランダム化し、そしてベヒクル(20%captisol)、単一薬剤としての実施例32(12.5mg/kg、25mg/kg、50mg/kg)、単一薬剤としてのオシメルチニブ(2.5mg/kg)、又は実施例32及びオシメルチニブの組合せ(2.5mg/kgのオシメルチニブ及び12.5mg/kg、25mg/kg、50mg/kgの実施例32)のいずれかを、18日間経口的に投与した。これらのグループにランダム化されなかった腫瘍移植からの数匹のマウスを、薬物動態学的及び薬物動力学的分析のために、一日間これらの化合物で治療した(腫瘍及び血漿を、血漿中の薬物レベル及び腫瘍溶菌液中のpSTAT(Y705)レベルの分析のために収集し、試料は、AM投与後2、8及び24時間目に収集した)。腫瘍の長さ及び幅をノギスによって測定し、そして腫瘍の体積を、体積=(長さ×幅2)×π/6の式を使用して計算した。実施例32を水中で処方し、メタンスルホン酸でpH2に調節した。オシメルチニブを水中の0.5%HPMC中で処方した。全ての処方を経口強制飼養によって5ml/kgの体積で投与した。オシメルチニブをQD(AM)で投与し、実施例32をBID(8時間離してAM及びPM)で投与した。実施例32と組合せたオシメルチニブを投与されたグループにおいて、曝露による相互作用を最小にするために、オシメルチニブのAM投与は、実施例32の3時間前に行った。JAK1/2阻害剤のAZD1480(5−クロロ−N2−[(1S)−1−(5−フルオロ−2−ピリミジニル)エチル]−N4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−2,4−ピリミジンジアミン、U.S.特許出願公開第US20080287475号を参照されたい)、及び薬物動態学的及び薬物動力学的実験における100%pSTAT3ノックダウンに対する正の対照を、水中の0.5%HPMC/0.1%Tween(登録商標)80中に処方し、そして5ml/kgの体積で経口強制飼養によって投与した。Y705リン酸化STAT3(pSTAT)レベルは、サンドイッチELISA(PathScan Phospho−STAT3 Sandwich ELISA Kit,CST #7146B)を使用して、腫瘍の溶菌液中で測定した。血漿中の薬物レベルは、Waters Xbridge C18カラムの分離を伴う、リニアーイオントラップ四重極型LC/MS/MS質量分析計(QTRAP 5500 model 1024945−BB,AB Sciex Instruments)を使用してLC/MSによって測定した。
結果: 実施例32の添加は、単独のオシメルチニブによる治療と比較して、オシメルチニブの抗腫瘍活性を向上した。単一の薬剤として投与された実施例32は、ベヒクルの対照治療に対して弱い抗腫瘍活性のみを有していた(図19)。抗腫瘍活性の向上は、実施例32の投与量(12.5mg/kgから50mg/kgまで)の増加に伴って増加した。治療の最終日において、全ての組合せ治療の腫瘍成長の阻害は、単一の薬剤のオシメルチニブと比較して、統計的に有意(p<0.05)であった(表29)。全ての治療は、治療の過程にわたって観察される有意な体重損失(図20)又は他の外見上の徴候を伴わずに、十分な許容性を示した。pSTATノックアウトの投与量依存性の増加が、実施例32の投与量の増加に伴って観察され(図21)、これは、血漿中の実施例32のレベルの増加と相関した。
a 両側検定
b 片側検定
結論: 単一の薬剤のオシメルチニブと比較した実施例32と組合せたオシメルチニブの増加した抗腫瘍活性、及び実施例32によるpSTAT3ノックダウンとの相関は、この非小細胞肺癌のモデルにおけるEGFR阻害からの逃避におけるSTAT3シグナル伝達、又はそれに対する耐性に対する役割と一致する。この結論は、実施例32の投与量の範囲にわたって増加する組合せ抗腫瘍活性に伴い増加するpSTAT3ノックダウンの相関によって更に支持される。この結果は、STAT3シグナル伝達の阻害が、T790MのEGFR変異NSCLCにおける、EGFR阻害剤の抗腫瘍活性を向上することができるという仮説を支持する。
実施例70:ゲフィチニブと組合せた実施例32− PC−9異種移植片モデルにおけるIn vivoの効力及び薬物動力学
概要: PC−9腫瘍の異種移植片を、メスのヌードマウス中で皮下的に成長させた。マウスを、ベヒクル、実施例32、EGFR阻害剤ゲフィチニブ、又は実施例32及びゲフィチニブの組合せの経口投与によって治療した。治療の開始における平均の腫瘍サイズは、240mm3であった。腫瘍の体積を週2回測定した。治療の終り(21日目)に、pSTAT3(Y705)レベルの分析のために腫瘍を回収した。
実施例32及びゲフィチニブの組合せは、単独のゲフィチニブによる治療と比較して、向上した抗腫瘍活性をもたらした。組合せの向上した抗腫瘍活性は、実施例32によるpSTATノックダウンと相関し、pEGFR阻害からの逃避におけるJAK/STATシグナル伝達に対する役割と一致する。
ゲフィチニブは、EGFR中にdel19及びL858R変異を保有する非小細胞肺癌患者における活性を持つ、変異EGFRの阻害剤である。この研究は、皮下のPC−9腫瘍の異種移植片を保有するマウスにおけるゲフィチニブに対する抗腫瘍反応を向上する実施例32の能力を評価するために行われた。PC−9腫瘍中のEGFR遺伝子は、del19変異を含有する。
材料及び方法: PC−9細胞(EGFRのdel19変異を持つヒトNSCLC細胞系)を、メスのCB17−SCIDマウス(Charles River Laboratories)中に、2×106細胞/マウスで皮下的に移植した。細胞移植後32日目に、マウスを五つのグループにランダム化した(7匹のマウス/グループ、平均腫瘍体積240mm3、範囲204−298mm3)。マウスに、ベヒクル(1%Tween(登録商標)80、QD)、単一薬剤としてのゲフィチニブ又はゲフィチニブ及び実施例32の組合せのいずれかを、21日間、図22及び23に示した投与量及びスケジュールで経口的に投与した。治療の最終日に、腫瘍の溶菌液中のpSTAT3(Y705)レベルの分析のために、腫瘍を収集した(AM投与後2、8及び24時間目)。腫瘍の長さ及び幅をノギスによって測定し、そして腫瘍の体積を、体積=(長さ×幅2)×π/6の式を使用して計算した。実施例32を水中に処方し、メタンスルホン酸でpH2に調節した。ゲフィチニブを水中の1%Tween(登録商標)80中に処方した。全ての処方を、5ml/kgの体積で経口強制飼養によって投与した。ゲフィチニブをQD(AM)で投与し、実施例32をBID(8時間離してAM及びPM)で投与した。ゲフィチニブを実施例32との組合せで投与したグループにおいて、AMのゲフィチニブの投与は、実施例32の前に行った(二つの間は10分より少ない)。Y705リン酸化STAT3(pSTAT3)レベルを、腫瘍の溶菌液(AM投与後、2、8及び2時間後に収集)中で、ウェスタンブロット分析(4−12%トリス−gly PAGEゲル PVDF膜への半乾燥移動;Cell Signaling Technologies(CST)#9145一次抗体及びCST#7074ヤギ抗ウサギHRP結合二次抗体によるpSTATに対する免疫ブロット;CST#3700一次抗体及びCST#7076ヤギ抗マウスHRP結合二次抗体によるベータ−アクチンのための免疫ブロット)によってImageQuant LAS 4000を使用して捕獲された電気化学発光で測定し、そしてImageQuant TLソフトウェアで解析した。
結果: 実施例32の添加は、ゲフィチニブによる治療と比較して、ゲフィチニブ(イレッサ)の抗腫瘍活性を向上した(図22)。実施例32と組合せたゲフィチニブによる治療に対して、抗腫瘍活性の向上は、実施例32の投与量の12.5mg/kgから50mg/kgへの増加に伴って増加した。実施例32を、2日投与/5日休みの毎週のサイクルで毎日のゲフィチニブと組合せて投与した場合、抗腫瘍活性は、実施例32を12.5mg/kgで週7日間、ゲフィチニブと組合せて投与することと類似であった。治療の最終日において、50mg/kgの実施例32と組合せたゲフィチニブによる腫瘍成長の阻害は、単一の薬剤のゲフィチニブ(表30)と比較して、統計的に有意(p<0.05)であった。毎日の12.5mg/kgの実施例32及び2日投与/5日休みの50mg/kgの実施例32と組合せたゲフィチニブは、単一の薬剤のゲフィチニブより大きい活性を有していたが、しかし統計的有意性は完全には達成しなかった。全ての治療は、治療の過程にわたって観察される有意な体重損失(図23)又は他の外見上の徴候を伴わずに、十分に許容性であった。pSTAT3ノックダウンの期間中の投与量依存性の増加は、実施例32の投与量の増加に伴って観察された(図24)。
a 両側検定
b 片側検定
結論: 単一の薬剤のゲフィチニブと比較したゲフィチニブと組合せた実施例32の増加した抗腫瘍活性、及び実施例32によるpSTAT3ノックダウンとの相関は、この非小細胞肺癌のモデルにおけるEGFR阻害からの逃避におけるSTAT3シグナル伝達、又はそれに対する耐性に対する役割と一致する。この結論は、実施例32の投与量の範囲(12.5ないし50mg/kg)にわたって増加する組合せの抗腫瘍活性に伴い増加するpSTAT3ノックダウンの相関によって更に支持される。この結果は、STAT3シグナル伝達の阻害が、EGFR遺伝子中にエクソン19欠失を保有するNSCLC腫瘍における、EGFR阻害剤の抗腫瘍活性を向上することができるという仮説を支持する。
実施例71:実施例32プラスゲフィチニブの組合せ− H1650異種移植片モデルにおけるin vivoの効力及び薬物動力学
概要: NCI−H1650腫瘍の異種移植片を、メスのヌードマウス中で皮下的に成長させた。マウスを、ベヒクル、実施例32、EGFR阻害剤ゲフィチニブ、又は実施例32プラスゲフィチニブの組合せの経口投与によって治療した。治療の開始における平均腫瘍サイズは、257mm3であった。腫瘍の体積を週2回測定した。更なる腫瘍保持マウスを同じ投与量の実施例32及びゲフィチニブで治療し、そして腫瘍及び血漿を、腫瘍中のpSTAT3レベル及び血漿中の薬物レベルを分析するために、治療の1日後に回収した。
実施例32プラスゲフィチニブの組合せは、単独のゲフィチニブによる治療と比較して、向上した抗腫瘍活性をもたらした。実施例32によるpSTAT3ノックダウンと相関した組合せの向上した抗腫瘍活性は、pEGFR阻害からの逃避におけるJAK/STATのシグナル伝達に対する役割と一致する。
ゲフィチニブは、EGFR中にdel19及びL858R変異を保有する非小細胞肺癌の患者における活性を伴う変異EGFRの阻害剤である。この研究は、NCI−H1650腫瘍の異種移植片を皮下的に保有するマウスにおいてゲフィチニブに対する抗腫瘍反応を向上することに対する、実施例32の能力を評価するために行われた。NCI−H1650腫瘍中のEGFR遺伝は、del19変異を含有する。
材料及び方法: NCI−H1650細胞(EGFRのdel19変異を持つヒトNSCLC細胞系)を、メスのCB17−SCIDマウス(Charles River Laboratories)に、5×106細胞/マウスで皮下的に移植した。細胞移植の23日後、マウスを六つのグループ(9匹のマウス/グループ、平均腫瘍体積257mm3、範囲205−303mm3)にランダム化した。マウスに、ベヒクル(1%Tween(登録商標)80、QD)、単一薬剤としてのゲフィチニブ、単一薬剤としての実施例32、又はゲフィチニブプラス実施例32の組合せのいずれかを、図25及び26に示す投与量及びスケジュールで、21日間経口的に投与した。腫瘍の長さ及び幅をノギスによって測定し、そして腫瘍の体積を、体積=(長さ×幅2)×π/6の式を使用して計算した。実施例32を水中に処方し、メタンスルホン酸でpH2に調節した。ゲフィチニブを水中の1%Tween(登録商標)80中に処方した。全ての処方を5ml/kgの体積で経口強制飼養によって投与した。ゲフィチニブをQD(AM)で投与し、実施例32をBID(8時間離してAM及びPM)で投与した。ゲフィチニブを実施例32との組合せで投与したグループにおいて、AMのゲフィチニブの投与は、実施例32の投与の前に行った(二つの間は10分より少ない)。更なる腫瘍保有マウスを、同じ投与量の実施例32及びゲフィチニブで治療し、そして腫瘍及び血漿を、腫瘍中のpSTAT3レベル及び血漿中の薬物レベルの分析のために、1日の治療後に回収した。JAK1/2阻害剤のAZD1480(5−クロロ−N2−[(1S)−1−(5−フルオロ−2−ピリミジニル)エチル]−N4−(5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−2,4−ピリミジンジアミン、米国特許出願公開第US20080287475号を参照されたい)及び薬物動態学的及び/薬物動力学的実験における100%pSTAT3ノックダウンに対する正の対照を、水中の0.5%HPMC/0.1%Tween(登録商標)80中に処方し、そして5ml/kgの体積で経口強制飼養によって投与した。Y705リン酸化STAT3(pSTAT3)レベルを、ウェスタンブロット分析(4−12%トリス−glyPAGEゲル及びPVDF膜への半乾燥移動;Cell Signaling Technologies(CST)#9145一次抗体及びCST#7074ヤギ抗ウサギHRP結合二次抗体によるpSTATに対する免疫ブロット;CST#2118一次抗体及びCST#7074ヤギ抗ウサギHRP結合二次抗体によるGAPDHのための免疫ブロット)によって腫瘍の溶菌液(AM投与後2、8及び24時間目に収集)中で、ImageQuant LAS 4000を使用して捕獲した電気化学発光で測定し、そしてImageQuant TLソフトウェアで解析した。血漿中の薬物レベルは、Waters Xbridge C18カラムの分離を持つ、リニアーイオントラップ四重極型LC/MS/MS質量分析計(QTRAP 5500 model 1024945−BB,AB Sciex Instruments)を使用して測定した。
結果: 実施例32の添加は、単一の薬剤のゲフィチニブと比較して、ゲフィチニブの抗腫瘍活性を向上した(図25)。単一の薬剤として投与された実施例32は、僅かな抗腫瘍活性のみを有していた。ゲフィチニブの実施例32と組合せた治療に対して、抗腫瘍活性の向上は、実施例32の投与量の25mg/kgから50mg/kgまでの増加に伴って増加した。治療の最終日において、25又は50mg/kgの実施例32との組合せたゲフィチニブによる腫瘍成長の阻害は、単一の薬剤のゲフィチニブと比較して、統計的に有意(p<0.05)であった(表31)。全ての治療は、治療の過程にわたって観察される有意な体重損失(図26)又は他の外見上の徴候を伴わずに、十分な許容性を示した。pSTATノックアウトのノックダウンは、単一の薬剤としての実施例32及び組合せ(図27)で観察され、1日の治療後に測定された。
a 両側検定
b 片側検定
結論: 単一の薬剤のゲフィチニブと比較した、ゲフィチニブと組合せた実施例32の増加した抗腫瘍活性及び実施例32によるpSTAT3ノックダウンとの相関は、この非小細胞肺癌のモデルにおけるEGFR阻害からの逃避におけるSTAT3シグナル伝達、又はそれに対する耐性に対する役割と一致する。この結果は、STAT3シグナル伝達の阻害が、EGFR遺伝子中にdel19変異を保有するNSCLC腫瘍中のEGFR阻害剤の抗腫瘍活性を向上することができるという仮説を支持する。
実施例72: オシメルチニブと組合せた実施例32− LG1049異種移植片PDXモデルにおけるIn vivoの効力及び薬物動力学
概要: LG1049非小細胞肺癌のPDX腫瘍の異種移植片を、メスのNSGマウス中で皮下的に成長させた。マウスを、ベヒクル、単一薬剤としての実施例32、単一薬剤としてのEGFR阻害剤オシメルチニブ(T790M変異EGFRの不可逆的阻害剤)、又は実施例32のオシメルチニブとの組合せの経口投与によって治療した。治療の開始における平均腫瘍サイズは、189mm3であった。腫瘍の体積を週2回測定した。LG1049腫瘍を保有する別個のマウスの組を、5日間治療し、そして腫瘍を、pSTAT(Y705)及びpEGFRレベルの分析のために回収した。
実施例32のオシメルチニブとの組合せは、単独のオシメルチニブによる治療と比較して、向上した腫瘍の退縮をもたらした。単独の実施例32による治療後、有意な抗腫瘍活性は観察されなかった。治療を28日後に停止した時点で、腫瘍は、単一の薬剤としてのオシメルチニブ又は実施例32と組合せたオシメルチニブにより治療されたマウスにおいて急速に再成長した。実施例32の治療を続けた場合、腫瘍は、更に再成長したが、しかしより遅かった。5日間治療されたマウスから採取された腫瘍の分析により、それぞれの実施例32及びオシメルチニブによるpSTAT及びpEGFRの強いノックダウンが確認された。
T790M変異EGFRの不可逆的阻害剤であるオシメルチニブは、EGFR阻害剤、例えば肺癌におけるゲフィチニブ及びエルロチニブに対するT790M仲介の耐性を克服する。この研究は、皮下的にLG1049腫瘍の異種移植片を保有するマウスにおけるオシメルチニブに対する抗腫瘍反応を向上する、実施例32の能力を評価するために行った。LG1049は、非小細胞肺癌(NSCLC)原発性腫瘍の異種移植片(PDX)モデルであり、ここにおいて、EGFR遺伝子は、T790M耐性変異を含有する。
材料及び方法: LG1049腫瘍の断片を、メスのNSGマウス(JAX Stock No.005557)中に皮下的に移植した。腫瘍体積が約125−275mm3に達した時点で、マウスを五つのグループ(10匹のマウス/グループ、平均腫瘍体積189mm3、範囲138−253mm3)にランダム化した。マウスに、ベヒクル、単一の薬剤としての実施例32、単一の薬剤としてのオシメルチニブ、又は実施例32のオシメルチニブとの組合せのいずれかを、図28及び29に示した投与量及びスケジュールで28日間(単一の薬剤の実施例32は18日)経口的に投与した。実施例32をオシメルチニブとの組合せで受けた二つのグループの一つにおいて、実施例32による治療を更に14日間続けた。腫瘍を保有するマウスの別個の組は、ベヒクル、単一の薬剤としての実施例32、単一の薬剤としてのオシメルチニブ、又は実施例32及びオシメルチニブの組合せで、5日間治療され、そして腫瘍は、腫瘍の溶菌液中のpSTAT(Y705)及びpEGFRレベルの分析のために収集した。腫瘍の長さ及び幅をノギスによって測定し、そして腫瘍の体積を、体積=(長さ×幅2)×π/6の式を使用して計算した。実施例32を水中に処方し、メタンスルホン酸でpH2に調節した。オシメルチニブを水中の0.5%HPMC中に処方した。全ての処方を、5ml/kgの体積で経口強制飼養によって投与した。オシメルチニブをQD(AM)で投与し、実施例32をBID(8時間離してAM及びPM)で投与した。オシメルチニブを実施例32との組合せで投与したグループにおいて、オシメルチニブのAMの投与は、実施例32の投与の前に行った(二つの間は10分より少ない)。リン酸化されたSTAT3及びリン酸化されたEGFRレベルを、腫瘍の溶菌液中で、ウェスタンブロット分析(4−12%トリス−gly PAGEゲル及びPVDF膜への半乾燥移動;Cell Signaling Technologies(CST)#9145一次抗体及びCST#7074ヤギ抗ウサギHRP結合二次抗体によるpSTATに対する免疫ブロット;Epitomics#1124一次抗体及びCST#7074ヤギ抗ウサギHRP結合二次抗体によるpEGFR pY1173のための免疫ブロット;CST#2118一次抗体及びCST#7074ヤギ抗ウサギHRP結合二次抗体によるGAPDHのための免疫ブロット)によって、ImageQuant LAS 4000を使用して捕獲した電気化学発光で測定し、そしてImageQuant TLソフトウェアで解析した。
結果: 実施例32の添加は、単独のオシメルチニブによる治療と比較して、オシメルチニブによって誘発される腫瘍の退縮を向上した。単一の薬剤として投与された実施例32は、ベヒクル対照の治療に対して有意な活性を持たなかった(図28)。28日の投与(オシメルチニブ及びオシメルチニブと組合せた実施例32のグループ)後に治療が停止された場合、腫瘍は再成長した。オシメルチニブ治療を更に14日間続けた場合(組合せグループの一つ)、腫瘍は更に再成長したが、しかしより遅かった。ベヒクル又は単独の実施例32で治療されたマウスは、有意な体重損失(図29)を経験し、体重損失が腫瘍の成長の結果であることを示唆した。実施例32の単一薬剤のグループは、過剰な体重損失のために早期に終了した。腫瘍依存性の体重損失は、このモデルの他の実験においても観察された。腫瘍が退縮した治療グループ(単一薬剤としてのオシメルチニブ、及びオシメルチニブと組合せた実施例32)における有意な体重損失の欠如は、腫瘍成長に依存性である体重損失と一致する。
この実験において使用した実施例32及びオシメルチニブの投与量及びスケジュールは、5日の治療後の、最終投与の4時間後に測定されたpSTAT3及びpEGFRの強いノックダウンをもたらした(図30)。
結論: 単一の薬剤のオシメルチニブと比較したオシメルチニブと組合せた実施例32による増加した抗腫瘍活性、及び実施例32によるpSTATノックダウンとの相関は、このEGFRのT790M変異非小細胞肺癌のモデルにおけるEGFR阻害からの逃避におけるSTAT3シグナル伝達、又はそれに対する耐性に対する役割と一致する。この結果は、STAT3シグナル伝達の阻害が、T790MのEGFR変異NSCLCにおけるEGFR阻害剤の抗腫瘍活性を向上することができるという仮説を支持する。
実施例73:オシメルチニブと組合せた実施例32− H1975異種移植片モデルにおける間欠的実施例32の投与スケジュールのIn vivoの効力
概要: NCI−H1975腫瘍の異種移植片を、メスのヌードマウス中で皮下的に成長させた。マウスを、ベヒクル、単一薬剤としての実施例32、単一薬剤としてのEGFR阻害剤オシメルチニブ(T790M変異EGFRの不可逆的阻害剤)、又はオシメルチニブ及び実施例32の組合せの経口投与によって、異なった間欠的投与スケジュールによって治療した。治療の開始における平均腫瘍サイズは、185mm3であった。腫瘍の体積を週2回測定した。
単独のオシメルチニブによる治療と比較して、実施例32の組合せ及びオシメルチニブは、試験された治療の全てのスケジュールに対して向上した抗腫瘍活性をもたらした。集中的でない投与スケジュールに伴う減少した効力の傾向が存在する。組合せの向上した抗腫瘍活性及び実施例32のより集中した投与スケジュールに伴うより大きい効力の相関は、pEGFR阻害からの逃避におけるJAK/STATシグナル伝達に対する役割と一致する。
この研究は、皮下のNCI−H1975腫瘍の異種移植片を保有するマウスにおけるオシメルチニブに対する抗腫瘍反応を向上する実施例32の能力を評価し、そして組合せ活性を保持するために必要である実施例32による標的の被覆の頻度を調査するために行った。NCI−H1975腫瘍中のEGFR遺伝子は、L858Rにおいて変異され、そして更にT790M耐性変異を含有する。
材料及び方法: NCI−H1975細胞(EGFR遺伝子中にL858R及びT790M変異を持つヒトNSCLC細胞系)を、メスのNCrヌードマウス(Taconic Laboratories)中に、3×106細胞/マウスで皮下的に移植した。細胞移植の9日後、マウスを13のグループ(8匹のマウス/グループ、平均腫瘍体積185mm3、範囲127−327mm3)にランダム化し、そしてベヒクル、単一の薬剤としての実施例32、単一の薬剤としてのオシメルチニブ、又はオシメルチニブと組合せた実施例32のいずれかを、図31A−31Eに示した実施例32の異なった投与量及びスケジュールで、19ないし29日間経口的に投与した(良好な反応のグループはより長く投与した)。腫瘍の長さ及び幅をノギスによって測定し、そして腫瘍の体積を、体積=(長さ×幅2)×π/6の式を使用して計算した。実施例32を水中に処方し、メタンスルホン酸でpH2に調節した。オシメルチニブを水中の0.5%HPMC中に処方した。全ての処方を、5ml/kgの体積で経口強制飼養によって投与した。オシメルチニブをQD(AM)で投与し、そして実施例32をBID(8時間離してAM及びPM)で投与した。実施例32をオシメルチニブとの組合せで投与したグループにおいて、オシメルチニブのAMの投与は、曝露の相互作用を最小にするために、実施例32の3時間前に投与した。
結果: 実施例32の添加は、単独のオシメルチニブによる治療と比較して、オシメルチニブの抗腫瘍活性を向上した。単一薬剤として投与された実施例32は、ベヒクルの対照の治療に対して有意な活性を持たなかった(図31A−31E)。実施例32及びオシメルチニブの組合せ治療に対して、抗腫瘍活性の向上は、より高い投与量の実施例32においてより大きかった(50mg/kgBID対25mg/kgBID)。オシメルチニブの活性の向上は、実施例32の減少するスケジュールの強さ(毎日>4日投与/3日休み>7日投与/7日休み>2日投与/5日休み>最初の7日のみ)に伴って減少したが、差は、26日の治療後、実施例32の全てのスケジュールにおいて、実施例32が最初の7日間のみ投与されたグループ(表32)を除き、統計的に有意であった。全ての治療は、治療の過程にわたって観察される有意な体重損失(図32)又は他の外見的徴候を伴わずに、十分に許容性であった。
a 両側検定
結論: 単一の薬剤の実施例32と比較した、オシメルチニブと組合せた実施例32の増加した抗腫瘍活性は、この非小細胞肺癌のモデルにおけるEGFR阻害からの逃避におけるSTAT3シグナル伝達、又はそれに対する耐性に対する役割と一致する。結果は、STAT3シグナル伝達の阻害が、T790MのEGFR変異NSCLCにおけるEGFR阻害剤の抗腫瘍活性を向上することができるという仮説を支持する。有意な組合せ活性が、実施例32が2日投与/5日休み(即ち、週サイクルの1日目及び2日目のみ)のように低い頻度で投与される場合でさえ観察され、オシメルチニブの活性の向上が、pSTATシグナル伝達の間欠的阻害のみにより達成することができることを示唆している。