JP2018508658A - 使用済み電子回路基板のリサイクル方法およびそのリサイクル方法を実施するためのシステム - Google Patents

使用済み電子回路基板のリサイクル方法およびそのリサイクル方法を実施するためのシステム Download PDF

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Abstract

本発明は湿式精錬の分野に関する。本発明を現代の超小型電子技術に用いられる電子回路基板(例えば、コンピュータプリント回路基板)からの貴金属の回収に用いることにより、使用済みプリント回路基板からの金属の回収率を上昇させ、連続した処理の中で再利用を行うことが可能になる。使用済み電子回路基板のリサイクルシステムであって、前記電子回路基板から差し込み部品を機械的に取り外し、破砕差し込み部品と実装・超小型実装部品付き軽量回路基板とからなる第1中間生成物を得るための第1ハンマーグラインダと、前記第1中間生成物から前記軽量回路基板を分離するための第1トロンメルと、前記軽量回路基板から、溶剤を用いて半田を化学的に溶解することで前記実装・超小型実装部品を前記軽量回路基板から分離し、半田の溶解懸濁液と、前記実装・超小型実装部品のスラッジおよび回路基板のプラスチック基部からなる固相と、を得るための活性装置と、前記固相および前記回路基板の前記プラスチック基部から前記半田の溶解懸濁液を抽出し、前記固相および前記スラッジを、前記回路基板の前記プラスチック基部と、より小さい部材群が金、白金、およびパラジウムを主に含む部材からなり、より大きい部材群が銀および金を主に含む部材からなる、種々の大きさを有する少なくとも2つの部材群と、に分離するための第2トロンメルと、を含むことを特徴とするリサイクルシステムによって実施される。

Description

本発明は、湿式精錬の分野に関し、現代の超小型電子技術に用いられる電子回路基板(例えば、コンピュータプリント回路基板)からの貴金属の回収に使用可能である。
現在、使用済みプリント回路基板から貴金属を回収することで当該使用済みプリント回路基板を再利用するための様々な方法が知られている。
例えば、ロシア特許第2143010号(1999年12月20日公開)は、電子・電力産業において発生する、硫酸を用いたコーティングに貴金属を含んでいる廃棄物および製品から、貴金属を回収する方法を開示している。この技術的解決策は、交流電流の作用によって硫酸を完全に回収することができるものの、コーティングに金または銀を含んでいる廃棄物のみに利用が限られている。
ロシア特許第2081925号(1997年6月20日公開)は、溶液から貴金属を回収する方法、およびその方法を実施するための装置を開示している。この方法では、周波数を調整可能なレーザ光を溶液に照射しながら、王水を用いて貴金属を回収する。そのような貴金属の回収方法は、非常に複雑な上、コストが高い。
また、溶解した金属ビスマスをコレクタとして用い、オーブン内で電子廃棄物を溶解することによって、当該廃棄物から貴金属を回収する方法も知られている(ロシア特許第2432408号(2011年10月27日公開)、ロシア特許第2458998号(2012年8月20日公開))。これら方法は、両方とも利用に限りがある上、コストが高い。
米国特許第7296340号(2007年11月20日公開)は、プリント回路基板を再利用するための装置を開示している。この装置では、回路基板から小型部品(details) および半田を取り除いた後、プラスチックを軟化させるために当該回路基板を加熱する。この装置はさらに利用が限られている。
日本国特許第2003−024925号(2003年1月28日公開)は、非常に複雑な電子装置の再利用方法を開示している。この方法では、先ず、装置を分類した後、それぞれの分解工程が行われる。
類似技術として、ロシア特許第2502813号(2012年12月27日公開)は、電子・電力産業において発生する廃棄物のリサイクル方法を開示している。この方法では、電子回路板上に増設された小型部品を取り除き、軽量になった前記電子回路板をメタンスルホン酸(metasulfonic acid) 溶液で処理し、そこから溶解されたスズを抽出する。また、前記回路基板から取り除かれた小型部品からは、様々な方法で貴金属が抽出される。しかしながら、この方法およびこの方法を実施するために用いられるシステムでは、未抽出の金属の割合が非常に高く、その上、この方法は継続的に行うことができない。
本発明は、使用済みプリント回路基板からの金属の回収率を上昇させつつ、連続した処理で再利用を行うときの課題を解決する。
上述の技術成果を達成するために、本発明の態様1に係る使用済み電子回路基板のリサイクル方法は、前記電子回路基板から差し込み部品を機械的に取り外すことで、破砕差し込み部品と実装・超小型実装部品付き軽量回路基板とからなる第1中間生成物を得る工程と、第1トロンメル(回転篩)によって、前記第1中間生成物から前記軽量回路基板を分離する工程と、活性装置(activator) によって、前記軽量回路基板から半田を化学的に溶解することで、半田の溶解懸濁液と、実装・超小型実装部品のスラッジおよび回路基板のプラスチック基部からなる固相と、を得る工程と、第2トロンメル(回転篩)によって、前記固相から前記半田の溶解懸濁液を抽出する工程と、前記固相および前記スラッジを、前記回路基板の前記プラスチック基部と、より小さい部材群が金、白金、およびパラジウムを主に含む部材からなり、より大きい部材群が銀および金を主に含む部材からなる、種々の大きさを有する少なくとも2つの部材群と、に分離する工程と、分離された部材から各貴金属を回収し、前記回路基板の前記プラスチック基部を再利用に送る工程と、を含むことを特徴としている。
追加の構成として、前記方法において、前記回路基板の前記プラスチック基部と前記実装・超小型実装部品との一体性を維持するため、前記差し込み部品を機械的に取り外すことで前記第1中間生成物を得る工程を、格子(grate) を有さない第1ハンマーグラインダによって行い、その後、前記第1中間生成物から前記実装・超小型実装部品付き軽量回路基板を分離する工程を、前記第1トロンメルによって行ってもよい。
さらに追加の構成として、前記方法において、前記第1中間生成物から鉄を含む大型の部材を抽出する工程を、前記第1ハンマーグラインダと前記第1トロンメルとの間に設けられた第1磁気分離器を用いて行ってもよい。
さらに追加の構成として、前記方法において、前記軽量回路基板が除去された前記第1中間生成物を、第2ハンマーグラインダによって5mm以下の細かさにまで破砕する工程を行うことで、第2中間生成物を得てもよい。
さらに追加の構成として、前記方法は、集塵室内で、前記第2中間生成物から、鉄残留物、銅、およびアルミニウムを含む金属濃縮物(metal concentrate) を得る工程と、サイクロン集塵機を用いて、前記第2中間生成物から非金属不純物を除去する工程と、第2磁気分離器を用いて、前記金属濃縮物から鉄を含む成分を分離する工程と、鉄が取り除かれた前記金属濃縮物を、過電流分離器によって、アルミニウムを含む成分と、銅を含む成分と、に分離する工程と、前記鉄を含む成分および前記銅を含む成分から貴金属を再抽出してその後の使用に送る工程と、アルミニウムを含む成分を再利用に送る工程と、を含んでいてもよい。
さらに追加の構成として、前記方法において、前記活性装置に不活性物質からなるシルペブス(cylpebs) を加えてもよく、さらに、前記第2トロンメルにおける分離の後、前記シルペブスを前記活性装置によって再利用してもよい。
さらに追加の構成として、前記方法において、前記活性装置における半田の化学溶解工程をメタンスルホン酸溶液中で行うことで、スラッジ粒子を含む懸濁液を得てもよい。この方法は、メタンスルホン酸懸濁液から固相粒子を除去する工程と、固相が除去された前記懸濁液から酸化スズおよび硫酸鉛を抽出する工程と、前記固相粒子の除去と不純金属水和物の蓄積とを行いながら、前記メタンスルホン酸溶液の再生・更なる固化(additional solidification) を行う工程と、をさらに含んでいてもよい。さらに、この方法は、前記固相を水洗するときに生じる洗浄水と、前記メタンスルホン酸溶液とを混合する工程を含んでいてもよい。
さらに追加の構成として、前記方法において、前記再生が、溶液から銅を電気化学的に除去する工程と、石灰水中の生石灰乳を用いて金属水酸化物を析出させる工程と、様々な金属からなる、得られた含水化合物を濾過および洗浄する工程と、形成された硫酸メタンカルシウムを煮詰める工程と、煮詰めた溶液を、硫酸を用いて酸洗浄(deoxidizing) する工程と、酸洗浄された溶液から硫酸カルシウムを濾過する工程と、前記酸洗浄する工程後に得られたメタンスルホン酸を調整(correction)して再利用に送る工程と、によって行われてもよい。
さらに追加の構成として、前記方法は、前記固相粒子を前記貴金属の回収に送る工程と、前記メタンスルホン酸溶液から銅、酸化スズ、および硫酸鉛を析出させる工程と、析出された酸化スズおよび硫酸鉛を、二次最終生成物を得るための更なる処理に送る工程と、得られたメタンスルホン酸溶液を前記再生に送る工程と、をさらに含んでいてもよい。
同様の技術成果を達成するために、本発明の態様2に係る使用済み電子回路基板のリサイクルシステムは、前記電子回路基板から差し込み部品を機械的に取り外し、破砕差し込み部品と実装・超小型実装部品付き軽量回路基板とからなる第1中間生成物を得るための第1ハンマーグラインダと、前記第1中間生成物から前記軽量回路基板を分離するための第1トロンメルと、前記軽量回路基板から、溶剤を用いて半田を化学的に溶解することで前記実装・超小型実装部品を前記軽量回路基板から分離し、半田の溶解懸濁液と、前記実装・超小型実装部品のスラッジおよび回路基板のプラスチック基部からなる固相と、を得るための活性装置と、前記固相および前記回路基板の前記プラスチック基部から前記半田の溶解懸濁液を抽出し、前記固相および前記スラッジを、前記回路基板の前記プラスチック基部と、より小さい部材群が金、白金、およびパラジウムを主に含む部材からなり、より大きい部材群が銀および金を主に含む部材からなる、種々の大きさを有する少なくとも2つの部材群と、に分離するための第2トロンメルと、を含むことを特徴としている。
追加の構成として、前記システムにおいて、前記第1ハンマーグラインダが格子を有しておらず、前記回路基板の前記プラスチック基部と前記実装・超小型実装部品との一体性を維持するため、前記第1ハンマーグラインダの本体壁部と回転ハンマーとの間に隙間が設けられていてもよい。
さらに追加の構成として、前記システムは、前記第1ハンマーグラインダの下方に配置された、粉砕塊を前記第1トロンメルへ搬送するためのコンベアと、前記コンベアの下方に配置された、含鉄部材を抽出するための第1磁気分離器と、前記軽量回路基板を前記第1トロンメルにて除去した後、粉砕混合物をさらに5mm以下の細かさにまで破砕し、第2中間生成物を得るための第2ハンマーグラインダと、前記第2ハンマーグラインダの下方に配置された、前記第2中間生成物から、鉄残留物、銅、およびアルミニウムを含む金属濃縮物を得るための集塵室と、非金属不純物を気流から除去するためのサイクロン集塵機と、粉塵粒子を除去するためのバッグフィルタと、空気圧搬送を行うための高圧換気装置と、鉄を含む成分を前記金属濃縮物から抽出するための第2磁気分離器と、鉄が取り除かれた前記金属濃縮物を、アルミニウムを含む成分と、銅を含む成分と、に分離するための過電流分離器と、をさらに備えていてもよい。
さらに追加の構成として、前記システムにおいて、前記第2トロンメルが、溶剤残留物から前記固相粒子および前記スラッジを水洗するようにさらに構成されていてもよい。
さらに追加の構成として、前記システムにおいて、前記溶剤としてメタンスルホン酸を用いてもよい。さらに、前記システムは、前記メタンスルホン酸を再生するための処理ラインをさらに備えていてもよく、前記処理ラインは、前記メタンスルホン酸懸濁液から固相粒子を除去する工程と、固相が除去された前記懸濁液から酸化スズおよび硫酸鉛を抽出する工程と、前記固相粒子の除去と不純金属水和物の蓄積とを行いながら、メタンスルホン酸溶液の再生・更なる固化を行う工程と、前記溶液から銅を電気化学的に除去する工程と、石灰水中の生石灰乳を用いて金属水酸化物を析出させる工程と、得られた水和物を濾過および洗浄する工程と、形成された硫酸メタンカルシウムを煮詰める工程と、煮詰めた溶液を、硫酸を用いて酸洗浄する工程と、酸洗浄された溶液から硫酸カルシウムを濾過する工程と、前記酸洗浄する工程後に得られた前記メタンスルホン酸を調整および再利用に送る工程と、を行うように構成されていてもよい。
さらに追加の構成として、前記システムは、メタンスルホン酸溶液から析出された銅、酸化スズ、および硫酸鉛から最終生成物を得るための手段をさらに備えていてもよい。
最後に、さらに追加の構成として、前記システムは、前記第2トロンメルによって分離された前記プラスチック基部を再利用するための手段をさらに備えていてもよい。
本発明に関して、添付の図を参照して説明する。尚、同じ要素は同じ参照番号で示す。
図1は、使用済み電子回路基板をリサイクルするためのシステムの概略図である。 図2は、集塵室の模式図である。
本発明の使用済み電子回路基板のリサイクル方法は、図1の概略図に示すシステムによって実施することができる。
前記システムは、第1ハンマーグラインダ1を備えている。この第1ハンマーグラインダ1は、電子回路基板から差し込み部品を機械的に取り外し、破砕差し込み部品と実装・超小型実装部品付きの軽量回路基板とからなる第1中間生成物を得るように構成されている。参照番号20は、第1ハンマーグラインダ1への電子回路基板の投入を示している。本明細書における「差し込み部品」とは、例えば、変圧器、冷却ファン、大容量コンデンサ、接触接続ボックス(USB接続等)、接続ボックスのプラスチック本体、および冷却用ラジエータ等の、通常、つまみを電子回路基板内の対応する貫通穴に通すことによって取り付けられる部品を指す。「実装部品」とは、ピンを回路基板に半田付けすることによって当該回路基板に取り付けられるプロセッサ等の集積回路、接続(プラグイン型)接触ボックス、および回路基板に半田付けされた大容量プロセッサのプラグイン基部等を指す。本明細書における「超小型実装部品」とは、小型かつ低容量のコンデンサ、レジスタ、および集積回路等の、原則として電子回路基板の貫通穴に通されることなく電子回路基板の接触パッドに半田付けされる部品を指す。
前記第1ハンマーグラインダ1としては、原則として、当業者に知られるどのような構成を採用してもよく、例えば、中国特許第202830116U(2013年3月27日公開)に開示されている構成を採用してもよい。しかしながら、回路基板のプラスチック基部と実装・超小型実装部品との一体性を最大限維持するために、本発明における第1ハンマーグラインダ1には、格子(grate) を設けず、本体壁部と回転ハンマーとの間に隙間を設けることが好ましい。このように「繊細に」回路基板から差し込み部品を取り除いた後のプラスチック基部のことを、以下、実装・超小型実装部品付き軽量回路基板と称する。
前記第1ハンマーグラインダ1の下方には、好ましくは、コンベア2が設けられている。このコンベア2は、破砕差し込み部品と実装・超小型実装部品付き軽量回路基板とからなる粉砕塊(第1中間生成物)を第1トロンメル(回転篩)4へ搬送するように構成されている。コンベア2は原則的には省略されていてもよく、その場合、第1中間生成物の搬送は、斜面、フレキシブルパイプ、またはそれに類似する装置を用いて行えばよい。しかしながら、コンベア2の上方には、第1中間生成物から含鉄部材を抽出するための第1磁気分離器3を設けることができる。第1磁気分離器3により抽出された含鉄部材は、暫定的に参照番号21で示す通り、再利用に送られる。
上述の第1トロンメル4は、第1中間生成物から軽量回路基板を分離するように構成されている。この第1トロンメル4としては、当業者に知られるどのような構成を採用してもよく、例えば、米国特許第2010/0275730A(2010年11月4日公開)に開示されている構成を採用してもよい。
前記第1トロンメル4で分離された軽量回路基板は、活性装置(activator) 5へ送られる。この活性装置5は、各溶剤を用いて軽量回路基板から半田を化学的に溶解し、軽量回路基板から実装・超小型実装部品を取り除き、半田の溶解懸濁液と、実装・超小型実装部品のスラッジおよび回路基板のプラスチック基部からなる固相と、を得るように構成されている。活性装置5としては、当業者に知られるどのような構成を採用してもよく、例えば、ロシア特許第2089635号(1997年9月10日公開)または米国特許第5979033号(1999年11月9日公開)に開示されている構成を採用してもよい。もっとも単純な構成では、活性装置5は、洗浄ドラムである。前記溶剤としては、あらゆる適切な酸(王水等)を用いることができるものの、本発明では、類似技術と同様、メタンスルホン酸を用いることが好ましい。
前記回路基板のプラスチック基部から実装・超小型実装部品を良好に分離するために、不活性物質からなるシルペブス(cylpebs) を活性装置5へ加えてもよい。当業者に知られるように、このシルペブスは活性装置5内で攪拌されるときに軽量回路基板と衝突し、その衝突によって回路基板のプラスチック基部からの実装・超小型実装部品の分離が促進される。使用済みシルペブスは、後述の第2トロンメル(回転篩)6での分離の後、活性装置5内で再利用される。
前記活性装置5の下流には、第2トロンメル6が設けられている。この第2トロンメル6は、固相および回路基板のプラスチック基部から半田の溶解懸濁液を抽出し、その固相およびスラッジを、回路基板のプラスチック基部と、より小さい部材群が主に金、白金、およびパラジウムを含む部材からなり、より大きい部材群が主に銀および金を含む部材からなる、種々の大きさを有する少なくとも2つの部材群と、に分離するように構成されている。同時に、第2トロンメル6内では、上述の通り、使用済みシルペブスを分離することができる。第2トロンメル6としては、同業者に知られるどのような構成を採用してもよく、例えば、第1トロンメル4と同じ構成を採用してもよい。また、第2トロンメル6は、溶剤残留物から固相およびスラッジを水で洗い落とす工程を行えるように構成されていてもよい。図1において、第2トロンメル6への水の流入は、暫定的に参照番号22で示されている。参照番号23は、回路基板のプラスチック基部の排出を示しており、排出されたプラスチック基部は、例えば、溶解されて新たな部品に成形される等して再利用される。
前記半田の溶解懸濁液は、活性装置5から直接、処理ライン7へ送られてもよい。この処理ライン7は、固相をさらに処理し、固相を含まないメタンスルホン酸溶液を再生するように構成されている。第1処理ライン7は、以下の工程を行うように構成されている:
メタンスルホン酸懸濁液から固相粒子を除去する工程;
固相が除去された懸濁液から酸化スズおよび硫酸鉛を抽出する工程;
固相粒子の除去と不純金属水和物の蓄積とを行いながら、メタンスルホン酸溶液の再生・更なる固化(additional solidification) を行う工程;
前記溶液から銅を電気化学的に除去する工程;
石灰水中の生石灰乳を用いて金属水酸化物を析出させる工程;
得られた水和物を濾過および洗浄する工程;
形成された硫酸メタンカルシウムを煮詰める工程;
煮詰めた溶液を、硫酸を用いて酸洗浄する工程;
酸洗浄された溶液から硫酸カルシウムを濾過する工程。
前記酸洗浄する工程において得られたメタンスルホン酸は、調整(correction)(更なる固化)され、活性装置5によって再利用される。
尚、図中の破線は、トロンメル6における前記洗浄する工程が省略されている場合における、活性装置5と再生処理ライン7との接続を示している。しかしながら、前記懸濁液と洗浄水との混合液は、再生処理のために第2トロンメル6から処理ライン7へ送られることが好ましい。
また、後述する様々な金属を回収するため、第2トロンメル6から処理ライン7へは、より小さい部材が主に金、白金、およびパラジウムを含み、より大きい部材が主に銀および金を含む、種々の大きさを有する部材の混合物も送られる。
前記第1トロンメル4内では、第1中間生成物から軽量回路基板だけではなく差し込み部品の破砕混合物も得られる。得られた破砕混合物は、第2ハンマーグラインダ8へ送られる。この第2ハンマーグラインダ8は、破砕混合物を5mm以下の細かさまでさらに破砕し、第2中間生成物を得るように構成されている。第2ハンマーグラインダ8としては、当業者に知られるどのような構成を採用してもよい。
第2ハンマーグラインダ8の下流には、当該第2ハンマーグラインダ8からの微細破砕混合物(第2中間生成物)を集めるために、従来のホッパーが備えられている。しかしながら、本発明においては、ホッパーの代わりに集塵室9が備えられていることが好ましい。この集塵室9は、第2中間生成物から、鉄残留物と、銅と、アルミニウムと、を含む金属濃縮物(metal concentrate) を分離するように構成されている。図2に、集塵室9の構成を示す。集塵室9の本体には、図中、暫定的に太線で示されるバッフル31が取り付けられている。集塵室9は、サイクロン集塵機10、バッグフィルタ11、および高圧換気装置12(図1参照)を含む空気圧搬送機構の先頭部分に位置する。換気装置12が排気することで、第2ハンマーグラインダ8から送られる微細破砕混合物(図2中の参照番号32)の空気圧搬送が行われる。重金属粒子(図2中の参照番号33)は、集塵室9の底に落下する。一方、小さな非金属粒子(図2中の参照番号34)は、気流によって渦を巻きながらサイクロン集塵機10へ運ばれる。その結果、金属濃縮物のうち重金属粒子は集塵室9内で小さな非金属粒子から分離され、当該小さな非金属粒子は気流によって渦を巻きながらサイクロン集塵機10に運ばれることで、粉塵から抽出される(図1中の参照番号25で示される矢印)。気流に残った粉塵は、バッグフィルタ11内に堆積し、除去される(矢印26)。浄化された空気は、高圧換気装置12から大気中へ放出される(矢印27)。
前記集塵室9からの金属濃縮物粒子は、第2磁気分離器13へ送られる。第2磁気分離器13は、鉄を含む成分を金属濃縮物から分離するように構成されている。鉄が取り除かれた金属濃縮物は、過電流分離器14へ送られる。この過電流分離器14は、金属濃縮物を、アルミニウムを含む成分と、銅を含む成分と、に分離するように構成されている。過電流分離器14としては、公知のどのような構成を採用してもよい(例えば、ロシア特許第2310513号(2007年11月20日公開)またはロシア実用新案第88581号(2009年11月20日公開)を参照)。アルミニウムを含む成分は、二次アルミニウムを得るために再利用される(矢印28)。銅を含む成分は、第2磁気分離器13から送られる鉄を含む成分と共に、過電流分離器14から追加処理ライン15へ送られる。
追加処理ライン15に送られた全ての成分に対して、当業者に知られる方法によって(貴金属を含む)それぞれの金属の回収作業が行われる。特に、鉄を含む成分および銅を含む成分から、貴金属が回収される(矢印29)。
本発明の方法は、以下に説明するシステムによって実施される。
使用済み電子回路基板が第1ハンマーグラインダ1へ供給され(矢印20)、そこで「繊細に」、つまり、回路基板のプラスチック基部を破壊することなく、差し込み部品が除去される。格子が設けられておらず、また、本体壁部と回転ハンマーとの間の隙間が適切に選択されていることにより、回路基板のプラスチック基部と実装・超小型実装部品との一体性を最大限維持することができ、軽量回路基板とそこから除去された差し込み部品とが第1ハンマーグラインダ1からコンベア2へ排出される(落下する)。コンベア2上を搬送されている途中、第1ハンマーグラインダ1によって得られた第1中間生成物は、第1中間生成物から鉄を含む大型の部材を抽出する第1磁気分離器3の下を通る。抽出された部材は、当業者に知られる方法によって再利用される(矢印21)。
第1中間生成物のうちの残留物は、第1トロンメル4に送られ、回路基板の軽量基部とそれ以外とに分離される。回路基板の軽量基部は、活性装置5へ供給され、半田の溶解工程と、回路基板のプラスチック基部からの実装・小型実装部品の抽出工程と、が行われる。尚、これら工程を、不活性物質からなるシルペブスを加え、活性装置5の回転中に回路基板と衝突させることによって促進させてもよい。溶剤としては、好ましくは、メタンスルホン酸が用いられる。これら工程により、半田の溶解懸濁液と、実装・超小型実装部品のスラッジおよび回路基板のプラスチック基部からなる固相と、が得られる。活性装置5によって得られた懸濁液および固相は、第2トロンメル6に送られる。
第2トロンメル6では、活性装置5から供給された半田の溶解懸濁液が抽出され、外部から供給された水(矢印22)により固相が洗浄され、回路基板のプラスチック基部が残りの固相から分離されて再利用に送られる(矢印23)。プラスチック基部と共に、活性装置5で再利用されるシルペブスが分離されてもよい。洗浄水と混合された半田の溶解懸濁液は、処理ライン7へ供給され、さらに、再加工・再生処理が行われる。
再加工において、前記懸濁液中を浮遊する粒子が抽出され、貴金属の回収へ送られる。またこのとき、銅、スズ、および鉛の化合物も抽出される。これら化合物は、処理ライン7において各金属の回収に用いられ、その回収は当業者に知られる何れかの方法により行われる(矢印24)。
再加工の後、メタンスルホン酸は、再生処理へ送られる。メタンスルホン酸の再生処理は、下記工程により行われる。即ち、
溶液から銅を電気化学的に除去する工程と、
得られた金属水酸化物を、石灰水中の生石灰乳を用いて析出させる工程と、
様々な金属からなる、得られた含水化合物を濾過および洗浄する工程と、
形成された硫酸メタンカルシウムを煮詰める工程と、
煮詰めた溶液を、硫酸を用いて酸洗浄する工程と、
酸洗浄された溶液から硫酸カルシウムを濾過する工程と、
前記酸洗浄する工程後に得られたメタンスルホン酸を調整(更なる固化)し、活性装置5によって再利用する工程と、により行われる。
上述の様々な金属水酸化物とは、メタンスルホン酸によって部分的に溶解する様々な金属のことを指し、処理された軽量回路基板の部材の一部の金属、および、スズと鉛以外の半田の一部の金属(例えば、亜鉛、銅、場合によっては金)のことである。これら含水化合物は、処理ライン7において各金属の更なる回収に用いられ、その回収は当業者に知られる方法により行われる(矢印24)。
一方、軽量回路基板が除去された第1中間生成物は、第2ハンマーグラインダ8によって5mm以下の細かさにまで破砕され、これにより第2中間生成物が得られる。この第2中間生成物からは、集塵室9内で、鉄残留物、銅、およびアルミニウムを含む金属濃縮物が得られる。サイクロン集塵機10によって第2中間生成物から非金属不純物が抽出される(矢印25)。第2磁気分離器13を用いて、残りの金属濃縮物から鉄を含む成分が抽出される。鉄が取り除かれた後の金属濃縮物は、過電流分離器14によって、アルミニウムを含む成分と、銅を含む成分と、に分離される。鉄を含む成分および銅を含む成分は、追加処理ライン15に送られ、貴金属の再抽出(矢印29)が行われ、その後の使用に送られる。アルミニウムを含む成分は、別途、再利用に送られる(矢印28)。
尚、本発明の方法の全ての工程は連続で行うことが可能であるが、もちろん、本発明の方法の工程を、回路基板の部分毎に別々に実施することも可能である。
このように、本発明が提供する電子回路基板の完全精製により、回路基板からの金属の回収率を上昇させ、連続した処理の中で再利用を行うことが可能である。

Claims (20)

  1. 使用済み電子回路基板のリサイクル方法であって、
    前記電子回路基板から差し込み部品を機械的に取り外すことで、破砕差し込み部品と実装・超小型実装部品付き軽量回路基板とからなる第1中間生成物を得る工程と、
    第1トロンメルによって、前記第1中間生成物から前記軽量回路基板を分離する工程と、
    活性装置によって、前記軽量回路基板から半田を化学的に溶解することで、半田の溶解懸濁液と、実装・超小型実装部品のスラッジおよび回路基板のプラスチック基部からなる固相と、を得る工程と、
    第2トロンメルによって、前記固相から前記半田の溶解懸濁液を抽出する工程と、
    前記固相および前記スラッジを、前記回路基板の前記プラスチック基部と、より小さい部材群が金、白金、およびパラジウムを主に含む部材からなり、より大きい部材群が銀および金を主に含む部材からなる、種々の大きさを有する少なくとも2つの部材群と、に分離する工程と、
    分離された部材から各貴金属を回収し、前記回路基板の前記プラスチック基部を再利用に送る工程と、
    を含むことを特徴とするリサイクル方法。
  2. 前記回路基板の前記プラスチック基部と前記実装・超小型実装部品との一体性を維持するため、前記差し込み部品を機械的に取り外すことで前記第1中間生成物を得る工程を、格子を有さない第1ハンマーグラインダによって行い、
    その後、前記第1中間生成物から前記実装・超小型実装部品付き軽量回路基板を分離する工程を、前記第1トロンメルによって行うことを特徴とする、請求項1に記載のリサイクル方法。
  3. 前記第1中間生成物から鉄を含む大型の部材を抽出する工程を、前記第1ハンマーグラインダと前記第1トロンメルとの間に設けられた第1磁気分離器を用いて行うことを特徴とする、請求項2に記載のリサイクル方法。
  4. 前記軽量回路基板が除去された前記第1中間生成物を、第2ハンマーグラインダによって5mm以下の細かさにまで破砕する工程を行うことで、第2中間生成物を得ることを特徴とする、請求項3に記載のリサイクル方法。
  5. 集塵室内で、前記第2中間生成物から、鉄残留物、銅、およびアルミニウムを含む金属濃縮物を得る工程と、
    サイクロン集塵機を用いて、前記第2中間生成物から非金属不純物を除去する工程と、
    第2磁気分離器を用いて、前記金属濃縮物から鉄を含む成分を分離する工程と、
    鉄が取り除かれた前記金属濃縮物を、過電流分離器によって、アルミニウムを含む成分と、銅を含む成分と、に分離する工程と、
    前記鉄を含む成分および前記銅を含む成分から貴金属を再抽出してその後の使用に送る工程と、
    アルミニウムを含む成分を再利用に送る工程と、
    を含むことを特徴とする、請求項4に記載のリサイクル方法。
  6. 前記活性装置に不活性物質からなるシルペブスを加えることを特徴とする、請求項1に記載のリサイクル方法。
  7. 前記第2トロンメルにおける分離の後、前記シルペブスを前記活性装置によって再利用することを特徴とする、請求項6に記載のリサイクル方法。
  8. 前記活性装置における半田の化学溶解工程をメタンスルホン酸溶液中で行うことで、スラッジ粒子を含む懸濁液を得ることを特徴とする、請求項1に記載のリサイクル方法。
  9. メタンスルホン酸懸濁液から固相粒子を除去する工程と、
    固相が除去された前記懸濁液から酸化スズおよび硫酸鉛を抽出する工程と、
    前記固相粒子の除去と不純金属水和物の蓄積とを行いながら、前記メタンスルホン酸溶液の再生・更なる固化を行う工程と、
    をさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載のリサイクル方法。
  10. 前記固相を水洗するときに生じる洗浄水と、前記メタンスルホン酸溶液とを混合する工程を含むことを特徴とする、請求項9に記載のリサイクル方法。
  11. 前記再生が、
    溶液から銅を電気化学的に除去する工程と、
    石灰水中の生石灰乳を用いて金属水酸化物を析出させる工程と、
    様々な金属からなる、得られた含水化合物を濾過および洗浄する工程と、
    形成された硫酸メタンカルシウムを煮詰める工程と、
    煮詰めた溶液を、硫酸を用いて酸洗浄する工程と、
    酸洗浄された溶液から硫酸カルシウムを濾過する工程と、
    前記酸洗浄する工程後に得られたメタンスルホン酸を調整して再利用に送る工程と、
    によって行われることを特徴とする、請求項9または10に記載のリサイクル方法。
  12. 前記固相粒子を前記貴金属の回収に送る工程と、
    前記メタンスルホン酸溶液から銅、酸化スズ、および硫酸鉛を析出させる工程と、
    析出された酸化スズおよび硫酸鉛を、二次最終生成物を得るための更なる処理に送る工程と、
    得られたメタンスルホン酸溶液を前記再生に送る工程と、
    をさらに含むことを特徴とする、請求項9または10に記載のリサイクル方法。
  13. 使用済み電子回路基板のリサイクルシステムであって、
    前記電子回路基板から差し込み部品を機械的に取り外し、破砕差し込み部品と実装・超小型実装部品付き軽量回路基板とからなる第1中間生成物を得るための第1ハンマーグラインダと、
    前記第1中間生成物から前記軽量回路基板を分離するための第1トロンメルと、
    前記軽量回路基板から、溶剤を用いて半田を化学的に溶解することで前記実装・超小型実装部品を前記軽量回路基板から分離し、半田の溶解懸濁液と、前記実装・超小型実装部品のスラッジおよび回路基板のプラスチック基部からなる固相と、を得るための活性装置と、
    前記固相および前記回路基板の前記プラスチック基部から前記半田の溶解懸濁液を抽出し、前記固相および前記スラッジを、前記回路基板の前記プラスチック基部と、より小さい部材群が金、白金、およびパラジウムを主に含む部材からなり、より大きい部材群が銀および金を主に含む部材からなる、種々の大きさを有する少なくとも2つの部材群と、に分離するための第2トロンメルと、
    を含むことを特徴とするリサイクルシステム。
  14. 前記第1ハンマーグラインダが格子を有しておらず、
    前記回路基板の前記プラスチック基部と前記実装・超小型実装部品との一体性を維持するため、前記第1ハンマーグラインダの本体壁部と回転ハンマーとの間に隙間が設けられていることを特徴とする、請求項13に記載のリサイクルシステム。
  15. 前記第1ハンマーグラインダの下方に配置された、粉砕塊を前記第1トロンメルへ搬送するためのコンベアと、
    前記コンベアの下方に配置された、含鉄部材を抽出するための第1磁気分離器と、
    前記軽量回路基板を前記第1トロンメルにて除去した後、粉砕混合物をさらに5mm以下の細かさにまで破砕し、第2中間生成物を得るための第2ハンマーグラインダと、
    前記第2ハンマーグラインダの下方に配置された、前記第2中間生成物から、鉄残留物、銅、およびアルミニウムを含む金属濃縮物を得るための集塵室と、
    非金属不純物を気流から除去するためのサイクロン集塵機と、
    粉塵粒子を除去するためのバッグフィルタと、
    空気圧搬送を行うための高圧換気装置と、
    鉄を含む成分を前記金属濃縮物から抽出するための第2磁気分離器と、
    鉄が取り除かれた前記金属濃縮物を、アルミニウムを含む成分と、銅を含む成分と、に分離するための過電流分離器と、
    をさらに備えることを特徴とする、請求項13または14に記載のリサイクルシステム。
  16. 前記第2トロンメルが、溶剤残留物から固相粒子および前記スラッジを水洗するようにさらに構成されていることを特徴とする、請求項13に記載のリサイクルシステム。
  17. 前記溶剤としてメタンスルホン酸を用いることを特徴とする、請求項13または16に記載のリサイクルシステム。
  18. メタンスルホン酸懸濁液から固相粒子を除去する工程と、
    固相が除去された前記懸濁液から酸化スズおよび硫酸鉛を抽出する工程と、
    前記固相粒子の除去と不純金属水和物の蓄積とを行いながら、メタンスルホン酸溶液の再生・更なる固化を行う工程と、
    を行うための前記懸濁液を処理する手段と、
    前記メタンスルホン酸溶液を再生するための手段であって、
    前記溶液から銅を電気化学的に除去する工程と、
    石灰水中の生石灰乳を用いて金属水酸化物を析出させる工程と、
    得られた水和物を濾過および洗浄する工程と、
    形成された硫酸メタンカルシウムを煮詰める工程と、
    煮詰めた溶液を、硫酸を用いて酸洗浄する工程と、
    酸洗浄された溶液から硫酸カルシウムを濾過する工程と、
    前記酸洗浄する工程後に得られた前記メタンスルホン酸を調整および再利用に送る工程と、
    を行うための手段と、
    をさらに備えることを特徴とする、請求項17に記載のリサイクルシステム。
  19. メタンスルホン酸溶液から析出された銅、酸化スズ、および硫酸鉛から最終生成物を得るための手段をさらに備えることを特徴とする、請求項13に記載のリサイクルシステム。
  20. 前記第2トロンメルによって分離された前記プラスチック基部を再利用するための手段をさらに備えることを特徴とする、請求項13に記載のリサイクルシステム。
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