JP2018205400A5 - - Google Patents
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Description
(構成2)
前記遮光膜の前記表層領域を除いた領域は、酸素含有量が10原子%以下であることを特徴とする構成1記載のマスクブランク。
前記遮光膜の前記表層領域を除いた領域は、酸素含有量が10原子%以下であることを特徴とする構成1記載のマスクブランク。
また、これらのX線光電子分光分析の結果から、この遮光膜の内部領域の平均の組成は、Si:N:O=75.5:23.2:1.3(原子%比)であることがわかった。なお、このX線光電子分光分析では、X線にAlKα線(1486.6eV)を用い、光電子の検出領域は、200μmφ、取り出し角度が45degの条件で行った(以降の実施例2〜5、比較例1〜2も同様。)。
次に、このEB欠陥修正後の実施例1の転写用マスク200に対し、AIMS193(Carl Zeiss社製)を用いて、波長193nmの露光光で半導体デバイス上のレジスト膜に露光転写したときにおける転写像のシミュレーションを行った。このシミュレーションの露光転写像を検証したところ、設計仕様を十分に満たしていた。また、EB欠陥修正を行った部分の転写像は、それ以外の領域の転写像に比べてそん色のないものであった。この結果から、実施例1の転写用マスク200に対し、遮光膜パターン2aの黒欠陥部分に対してEB欠陥修正を行った場合に、透光性基板1の表面荒れの発生を抑制でき、かつ遮光膜パターン2aに自発性エッチングが発生することを抑制できるといえる。また、EB欠陥修正を行った後の実施例1の転写用マスク200を露光装置のマスクステージにセットし、半導体デバイス上のレジスト膜に露光転写した場合でも、最終的に半導体デバイス上に形成される回路パターンは高精度で形成できるといえる。このため、実施例1の転写用マスクの製造方法で製造された転写用マスク200は転写精度の高い転写用マスクとなるといえる。
また、実施例1と同様に、実施例2において取得した遮光膜の各深さのSi2pナロースペクトルのうち、遮光膜の内部領域に該当する上記の所定深さ以外の深さの各Si2pナロースペクトルに対して、同様の手順でSi−Si結合、SiaNb結合およびSi3N4結合の存在数の比率を算出した。いずれの内部領域の深さのSi−Si結合、SiaNb結合およびSi3N4結合の存在数の比率においても、上記の所定深さのSi−Si結合、SiaNb結合およびSi3N4結合の存在数の比率と同様の傾向を有していた。また、いずれも、上述した存在数の比率に関する2つの条件を満たすものであった。
その後、実施例1と同様の手順で、透光性基板1上に、遮光膜2およびハードマスク膜3が積層した構造を備えるマスクブランク100を製造した。
その後、実施例1と同様の手順で、透光性基板1上に、遮光膜2およびハードマスク膜3が積層した構造を備えるマスクブランク100を製造した。
このEB欠陥修正後の実施例2の転写用マスク200に対し、AIMS193(Carl Zeiss社製)を用いて、波長193nmの露光光で半導体デバイス上のレジスト膜に露光転写したときにおける転写像のシミュレーションを行った。このシミュレーションの露光転写像を検証したところ、設計仕様を十分に満たしていた。また、EB欠陥修正を行った部分の転写像は、それ以外の領域の転写像に比べてそん色のないものであった。この結果から、実施例2の転写用マスク200に対し、遮光膜パターン2aの黒欠陥部分に対してEB欠陥修正を行った場合に、透光性基板1の表面荒れの発生を抑制でき、かつ遮光膜パターン2aに自発性エッチングが発生することを抑制できるといえる。また、EB欠陥修正を行った後の実施例2の転写用マスク200を露光装置のマスクステージにセットし、半導体デバイス上のレジスト膜に露光転写した場合でも、最終的に半導体デバイス上に形成される回路パターンは高精度で形成できるといえる。このため、実施例2の転写用マスクの製造方法で製造された転写用マスク200は転写精度の高い転写用マスクとなるといえる。
また、実施例1と同様に、実施例3において取得した遮光膜の各深さのSi2pナロースペクトルのうち、遮光膜の内部領域に該当する上記の所定深さ以外の深さの各Si2pナロースペクトルに対して、同様の手順でSi−Si結合、SiaNb結合およびSi3N4結合の存在数の比率を算出した。いずれの内部領域の深さのSi−Si結合、SiaNb結合およびSi3N4結合の存在数の比率においても、上記の所定深さのSi−Si結合、SiaNb結合およびSi3N4結合の存在数の比率と同様の傾向を有していた。また、いずれも、上述した存在数の比率に関する2つの条件を満たすものであった。
その後、実施例1と同様の手順で、透光性基板1上に、遮光膜2およびハードマスク膜3が積層した構造を備えるマスクブランク100を製造した。
その後、実施例1と同様の手順で、透光性基板1上に、遮光膜2およびハードマスク膜3が積層した構造を備えるマスクブランク100を製造した。
このEB欠陥修正後の実施例3の転写用マスク200に対し、AIMS193(Carl Zeiss社製)を用いて、波長193nmの露光光で半導体デバイス上のレジスト膜に露光転写したときにおける転写像のシミュレーションを行った。このシミュレーションの露光転写像を検証したところ、設計仕様を十分に満たしていた。また、EB欠陥修正を行った部分の転写像は、それ以外の領域の転写像に比べてそん色のないものであった。この結果から、実施例3の転写用マスク200に対し、遮光膜パターン2aの黒欠陥部分に対してEB欠陥修正を行った場合に、透光性基板1の表面荒れの発生を抑制でき、かつ遮光膜パターン2aに自発性エッチングが発生することを抑制できるといえる。また、EB欠陥修正を行った後の実施例3の転写用マスク200を露光装置のマスクステージにセットし、半導体デバイス上のレジスト膜に露光転写した場合でも、最終的に半導体デバイス上に形成される回路パターンは高精度で形成できるといえる。このため、実施例3の転写用マスクの製造方法で製造された転写用マスク200は転写精度の高い転写用マスクとなるといえる。
また、実施例1と同様に、実施例4において取得した遮光膜の各深さのSi2pナロースペクトルのうち、遮光膜の内部領域に該当する上記の所定深さ以外の深さの各Si2pナロースペクトルに対して、同様の手順でSi−Si結合、SiaNb結合およびSi3N4結合の存在数の比率を算出した。いずれの内部領域の深さのSi−Si結合、SiaNb結合およびSi3N4結合の存在数の比率においても、上記の所定深さのSi−Si結合、SiaNb結合およびSi3N4結合の存在数の比率と同様の傾向を有していた。また、いずれも、上述した存在数の比率に関する2つの条件を満たすものであった。
その後、実施例1と同様の手順で、透光性基板1上に、遮光膜2およびハードマスク膜3が積層した構造を備えるマスクブランク100を製造した。
その後、実施例1と同様の手順で、透光性基板1上に、遮光膜2およびハードマスク膜3が積層した構造を備えるマスクブランク100を製造した。
このEB欠陥修正後の実施例4の転写用マスク200に対し、AIMS193(Carl Zeiss社製)を用いて、波長193nmの露光光で半導体デバイス上のレジスト膜に露光転写したときにおける転写像のシミュレーションを行った。このシミュレーションの露光転写像を検証したところ、設計仕様を十分に満たしていた。また、EB欠陥修正を行った部分の転写像は、それ以外の領域の転写像に比べてそん色のないものであった。この結果から、実施例4の転写用マスク200に対し、遮光膜パターン2aの黒欠陥部分に対してEB欠陥修正を行った場合に、透光性基板1の表面荒れの発生を抑制でき、かつ遮光膜パターン2aに自発性エッチングが発生することを抑制できるといえる。また、EB欠陥修正を行った後の実施例4の転写用マスク200を露光装置のマスクステージにセットし、半導体デバイス上のレジスト膜に露光転写した場合でも、最終的に半導体デバイス上に形成される回路パターンは高精度で形成できるといえる。このため、実施例4の転写用マスクの製造方法で製造された転写用マスク200は転写精度の高い転写用マスクとなるといえる。
また、実施例1と同様に、実施例5において取得した遮光膜の各深さのSi2pナロースペクトルのうち、遮光膜の内部領域に該当する上記の所定深さ以外の深さの各Si2pナロースペクトルに対して、同様の手順でSi−Si結合、SiaNb結合およびSi3N4結合の存在数の比率を算出した。いずれの内部領域の深さのSi−Si結合、SiaNb結合およびSi3N4結合の存在数の比率においても、上記の所定深さのSi−Si結合、SiaNb結合およびSi3N4結合の存在数の比率と同様の傾向を有していた。また、いずれも、上述した存在数の比率に関する2つの条件を満たすものであった。
その後、実施例1と同様の手順で、透光性基板1上に、遮光膜2およびハードマスク膜3が積層した構造を備えるマスクブランク100を製造した。
その後、実施例1と同様の手順で、透光性基板1上に、遮光膜2およびハードマスク膜3が積層した構造を備えるマスクブランク100を製造した。
このEB欠陥修正後の実施例5の転写用マスク200に対し、AIMS193(Carl Zeiss社製)を用いて、波長193nmの露光光で半導体デバイス上のレジスト膜に露光転写したときにおける転写像のシミュレーションを行った。このシミュレーションの露光転写像を検証したところ、設計仕様を十分に満たしていた。また、EB欠陥修正を行った部分の転写像は、それ以外の領域の転写像に比べてそん色のないものであった。この結果から、実施例5の転写用マスク200に対し、遮光膜パターン2aの黒欠陥部分に対してEB欠陥修正を行った場合に、透光性基板1の表面荒れの発生を抑制でき、かつ遮光膜パターン2aに自発性エッチングが発生することを抑制できるといえる。また、EB欠陥修正を行った後の実施例5の転写用マスク200を露光装置のマスクステージにセットし、半導体デバイス上のレジスト膜に露光転写した場合でも、最終的に半導体デバイス上に形成される回路パターンは高精度で形成できるといえる。このため、実施例5の転写用マスクの製造方法で製造された転写用マスク200は転写精度の高い転写用マスクとなるといえる。
また、実施例1と同様に、この比較例1において取得した遮光膜の各深さのSi2pナロースペクトルのうち、遮光膜の内部領域に該当する上記の所定深さ以外の深さの各Si2pナロースペクトルに対して、同様の手順でSi−Si結合、SiaNb結合およびSi3N4結合の存在数の比率を算出した。いずれの内部領域の深さのSi−Si結合、SiaNb結合およびSi3N4結合の存在数の比率においても、上記の所定深さのSi−Si結合、SiaNb結合およびSi3N4結合の存在数の比率と同様の傾向を有していた。また、いずれも、Si3N4結合の存在数を、Si3N4結合、SiaNb結合およびSi−Si結合の合計存在数で除した比率が0.04以下という条件を満たしてはいなかった。
これらのX線光電子分光分析の結果から、この遮光膜の内部領域の平均の組成は、Si:N:O=68.2:28.8:3.0(原子%比)であることがわかった。
その後、実施例1と同様の手順で、透光性基板上に、遮光膜およびハードマスク膜が積層した構造を備えるマスクブランクを製造した。
その後、実施例1と同様の手順で、透光性基板上に、遮光膜およびハードマスク膜が積層した構造を備えるマスクブランクを製造した。
このEB欠陥修正後の比較例1の転写用マスクに対し、AIMS193(Carl Zeiss社製)を用いて、波長193nmの露光光で半導体デバイス上のレジスト膜に露光転写したときにおける転写像のシミュレーションを行った。このシミュレーションの露光転写像を検証したところ、EB欠陥修正を行った部分以外でも、遮光膜にパターンを形成するときのドライエッチングでのエッチングレートの遅さに起因すると見られる遮光膜パターンのCDの低下が発生していた。さらに、EB欠陥修正を行った部分の転写像は、透光性基板の表面荒れの影響等に起因して転写不良が発生するレベルのものであった。この結果から、EB欠陥修正を行った後の比較例1の転写用マスクを露光装置のマスクステージにセットし、半導体デバイス上のレジスト膜に露光転写した場合、最終的に半導体デバイス上に形成される回路パターンには、回路パターンの断線や短絡が発生することが予想される。
また、実施例1と同様に、この比較例2において取得した遮光膜の各深さのSi2pナロースペクトルのうち、遮光膜の内部領域に該当する上記の所定深さ以外の深さの各Si2pナロースペクトルに対して、同様の手順でSi−Si結合、SiaNb結合およびSi3N4結合の存在数の比率を算出した。いずれの内部領域の深さのSi−Si結合、SiaNb結合およびSi3N4結合の存在数の比率においても、上記の所定深さのSi−Si結合、SiaNb結合およびSi3N4結合の存在数の比率と同様の傾向を有していた。また、いずれの箇所においても、SiaNb結合の存在数を、Si3N4結合、SiaNb結合およびSi−Si結合の合計存在数で除した比率が0.1以上という条件を満たすものではなかった。
その後、実施例1と同様の手順で、透光性基板上に、遮光膜およびハードマスク膜が積層した構造を備えるマスクブランクを製造した。
その後、実施例1と同様の手順で、透光性基板上に、遮光膜およびハードマスク膜が積層した構造を備えるマスクブランクを製造した。
[転写用マスクの製造]
次に、この比較例2のマスクブランクを用い、実施例1と同様の手順で、比較例2の転写用マスク(バイナリマスク)を製造した。
製造した比較例2の転写用マスクに対してマスク検査装置によってマスクパターンの検査を行ったところ、プログラム欠陥を配置していた箇所の遮光膜パターンに黒欠陥の存在が確認された。その黒欠陥部分に対してEB欠陥修正を行ったところ、修正レートが速すぎてアンダーカットが発生していた。さらに、黒欠陥部分の周囲の遮光膜パターンの側壁がEB欠陥修正時に供給される非励起状態のXeF2ガスが接触することによってエッチングされる現象、すなわち自発性エッチングが進んでいた。
次に、この比較例2のマスクブランクを用い、実施例1と同様の手順で、比較例2の転写用マスク(バイナリマスク)を製造した。
製造した比較例2の転写用マスクに対してマスク検査装置によってマスクパターンの検査を行ったところ、プログラム欠陥を配置していた箇所の遮光膜パターンに黒欠陥の存在が確認された。その黒欠陥部分に対してEB欠陥修正を行ったところ、修正レートが速すぎてアンダーカットが発生していた。さらに、黒欠陥部分の周囲の遮光膜パターンの側壁がEB欠陥修正時に供給される非励起状態のXeF2ガスが接触することによってエッチングされる現象、すなわち自発性エッチングが進んでいた。
このEB欠陥修正後の比較例2の転写用マスクに対し、AIMS193(Carl Zeiss社製)を用いて、波長193nmの露光光で半導体デバイス上のレジスト膜に露光転写したときにおける転写像のシミュレーションを行った。このシミュレーションの露光転写像を検証したところ、EB欠陥修正を行った部分での透光性基板1の表面荒れは発生していなかった。しかし、EB欠陥修正を行った部分の周囲の転写像は、自発性エッチングの影響等に起因して転写不良が発生するレベルのものであった。この結果から、EB欠陥修正を行った後の比較例2の位相シフトマスクを露光装置のマスクステージにセットし、半導体デバイス上のレジスト膜に露光転写した場合、最終的に半導体デバイス上に形成される回路パターンには、回路パターンの断線や短絡が発生することが予想される。
Claims (11)
- 透光性基板上に、転写パターンを形成するための遮光膜を備えたマスクブランクであって、
前記遮光膜は、ケイ素と窒素とからなる材料、または半金属元素および非金属元素から選ばれる1以上の元素とケイ素と窒素とからなる材料で形成され、
前記遮光膜の前記透光性基板との界面の近傍領域と前記遮光膜の前記透光性基板とは反対側の表層領域を除いた内部領域におけるSi3N4結合の存在数を、Si3N4結合、SiaNb結合(ただし、b/[a+b]<4/7)およびSi−Si結合の合計存在数で除した比率が0.04以下であり、
前記遮光膜の前記内部領域におけるSiaNb結合の存在数を、Si3N4結合、SiaNb結合およびSi−Si結合の合計存在数で除した比率が0.1以上である
ことを特徴とするマスクブランク。 - 前記遮光膜の前記表層領域を除いた領域は、酸素含有量が10原子%以下であることを特徴とする請求項1記載のマスクブランク。
- 前記遮光膜の前記内部領域は、ケイ素および窒素の合計含有量が97原子%以上であることを特とする請求項1記載のマスクブランク。
- 前記表層領域は、前記遮光膜における前記透光性基板とは反対側の表面から前記透光性基板側に向かって5nmの深さまでの範囲にわたる領域であることを特徴とする請求項1からの3のいずれかに記載のマスクブランク。
- 前記近傍領域は、前記透光性基板との界面から前記表層領域側に向かって5nmの深さまでの範囲にわたる領域であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のマスクブランク。
- 前記遮光膜は、ケイ素、窒素および非金属元素からなる材料で形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のマスクブランク。
- 前記表層領域は、前記遮光膜の表層領域を除いた領域よりも酸素含有量が多いことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のマスクブランク。
- 前記遮光膜は、ArFエキシマレーザーの露光光に対する光学濃度が2.5以上であることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のマスクブランク。
- 前記遮光膜は、前記透光性基板の主表面に接して設けられていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のマスクブランク。
- 請求項1から9のいずれかに記載のマスクブランクを用いた転写用マスクの製造方法であって、ドライエッチングにより前記遮光膜に転写パターンを形成する工程を備えることを特徴とする転写用マスクの製造方法。
- 請求項10記載の転写用マスクの製造方法により製造された転写用マスクを用い、半導体基板上のレジスト膜に転写パターンを露光転写する工程を備えることを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
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