JP2018203658A - 外用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】アミノ酸及びその誘導体の皮膚への浸透性に優れ、かつ臭いやその経時変化がなく、しっとりしながらべたつきがなく、浸透感を有しながら肌残り感を有するなどの使用感に優れた組成物を提供する。【解決手段】特定のアシルチロシン及びその塩、並びに特定のアシルフェニルアラニン及びその塩からなる群より選択される少なくとも一種、並びに(B)アミノ酸及びその誘導体(但し、前記(A)を除く)からなる群より選択される少なくとも一種を含有する組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、(A)特定のアシルチロシン、その塩、及び特定のアシルフェニルアラニン、その塩から選ばれる少なくとも一種のアミノ酸化合物、並びに、(B)アミノ酸又はその誘導体(但し、前記(A)を除く)を含有し、(B)等の皮膚浸透性に優れる組成物に関する。
アミノ酸などの水溶性の有効成分は皮膚用の医薬、医薬部外品、化粧料等に汎用されている。しかしこれらの有効成分は角層を透過しにくい(すなわち皮膚を透過しにくい)ことから、その効果を十分発揮できないため、従来から皮膚への浸透を促進する方法に関しては種々の検討がなされてきた。
例えば、1,2−オクタンジオールと1,2−ペンタンジオールおよび/又は1,2−ヘキサンジオールとの混合物により水溶性薬効成分の浸透を促進させること(特許文献1)、アジピン酸ジイソプロピルがタウリンの皮膚への浸透を促進させ得ること(特許文献2)、乳酸等の有機酸等も皮膚浸透を促進する素材として使用し得ること(特許文献3)が報告されている。しかしこれらの化合物は、皮膚浸透促進効果が充分でないことも多く、また、配合量によっては皮膚に対して刺激性を有していたり、好ましくない感触であるべたつきを生じたり、処方粘度を顕著に低下させるなど、処方の安定性、使用感等を損なうことがあり、満足できるものでなかった。
この他にも皮膚透過を促進し得る素材は数多く報告されており、例えば、パルミチン酸がアミノ酸の皮膚への吸収を増大させること(非特許文献1)や、オレイルアルコールなどの不飽和高級アルコール、オレイン酸、ウンデシレン酸などの不飽和脂肪酸なども浸透促進剤として知られているが、特有の臭いや皮膚刺激性などの問題があった(特許文献4)。
アシルフェニルアラニンに関しては、ウンデシレノイルフェニルアラニンは主に美白効果を有する美容成分として使用されている(特許文献5)が、浸透促進剤としての使用も報告されている(特許文献6)。しかし、ウンデシレノイルフェニルアラニンは、純度によっては特異臭を放ち、また純度の高いものを用いたとしても配合から時間が経つと、加水分解により生じるウンデシレン酸に由来する特異臭を放ったり、着色したりするなどの問題があり、使用感なども満足いくものではなかった。
アシルチロシンに関しては、デカノイルチロシンやアセチルチロシンなどを含む組成物が紫外線から皮膚を保護しながら日焼けを自然に持続させること(特許文献7)などが報告されている。
特開2006−045140号公報 WO2013/054809 特開平5−43457号公報 特開2008−208059号公報 WO2003/061768 特表2017−500322号公報 WO2006/131247
International Journal of Cosmetic Science, 2002, 24, 313-322
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、アミノ酸及びその誘導体の皮膚への浸透性に優れ、かつ臭いやその経時変化がなく、しっとりしながらべたつきがなく、浸透感を有しながら肌残り感を有するなどの使用感に優れた組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定のアシルチロシン及びアシルフェニルアラニンが、アミノ酸及びその誘導体の皮膚への浸透を促進し得ること、さらに臭いや経時変化がなく使用感に優れることを見出した。また本発明者らは、驚くべきことに、特定のアシルチロシン及び/又はアシルフェニルアラニンと、アミノ酸又はその誘導体とを共存させることによって、アシルチロシン及びアシルフェニルアラニンのそれぞれの溶状を向上させ、さらに良好な使用感を与えることを見出した。本発明者らは、これらの知見に基づいてさらに研究を進めることによって本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1](A)一般式(I):
(式中、R−CO−で表されるアシル基は、炭素原子数4〜23の飽和又は不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基を示す。)で表されるアシルチロシン及びその塩、並びに一般式(II):
(式中、R−CO−で表されるアシル基は、炭素原子数4〜23の飽和又は不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基を示す。ただしウンデシノレイル基は除く。)で表されるアシルフェニルアラニン及びその塩
からなる群より選択される少なくとも一種、並びに
(B)アミノ酸及びその誘導体(但し、前記(A)を除く)からなる群より選択される少なくとも一種
を含有する組成物。
[2]R−CO−で表されるアシル基が、炭素原子数4〜16の飽和又は不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基であることを特徴とする、[1]に記載の組成物。
[3]R−CO−で表されるアシル基が、炭素原子数4〜16の飽和又は不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基であることを特徴とする、[1]に記載の組成物。
[4]R−CO−で表されるアシル基が、飽和脂肪酸より誘導されるアシル基であることを特徴とする、[1]又は[2]に記載の組成物。
[5]R−CO−で表されるアシル基が、飽和脂肪酸より誘導されるアシル基であることを特徴とする、[1]又は[3]に記載の組成物。
[6](B)が、アミノ酸、N−アセチル−2−メチルチアゾリジン−2,4−ジカルボン酸−2−エチルエステル、N−アセチルシステイン、アラニルグルタミン、グリシルグリシン、グルタミルリジン、ピリドキシルセリン、カルノシン、エクトイン及びピロリドンカルボン酸からなる群より選択される少なくとも一種である、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の組成物。
[7](B)を二種以上含有する、[1]〜[6]のいずれか一項に記載の組成物。
[8]前記組成物における(A)の含有量が、前記組成物全量に対して0.001〜4重量%である、[1]〜[7]のいずれか一項に記載の組成物。
[9]前記組成物における(B)の含有量が、前記組成物全量に対して0.001〜8重量%である、[1]〜[8]のいずれか一項に記載の組成物。
[10]前記組成物における(A)の含有量と(B)の含有量との重量比(A:B)が、1:0.002〜2000である、[1]〜[9]のいずれか一項に記載の組成物。
[11]さらに(C)多価アルコールを含む、[1]〜[10]のいずれか一項に記載の組成物。
[12]前記組成物のpHが、4.8〜8.5である、[1]〜[11]のいずれか一項に記載の組成物。
[13]前記組成物が、皮膚用である、[1]〜[12]のいずれか一項に記載の組成物。
[14]
(A)一般式(I):
(式中、R−CO−で表されるアシル基は、炭素原子数4〜16の飽和又は不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基を示す。)で表されるアシルチロシン及びその塩、並びに一般式(II):
(式中、R−CO−で表されるアシル基は、炭素原子数4〜16の飽和又は不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基を示す。ただしウンデシノレイル基は除く。)で表されるアシルフェニルアラニン及びその塩
からなる群より選択される少なくとも一種を含有する、有効成分の皮膚浸透促進剤。
[15]R−CO−で表されるアシル基が、飽和脂肪酸より誘導されるアシル基であることを特徴とする、[14]に記載の皮膚浸透促進剤。
[16]R−CO−で表されるアシル基が、飽和脂肪酸より誘導されるアシル基であることを特徴とする、[14]に記載の皮膚浸透促進剤。
[17]有効成分が、(B)アミノ酸及びその誘導体(但し、前記(A)を除く)より選択される少なくとも一種である、[14]〜[16]のいずれか一項に記載の皮膚浸透促進剤。
本発明によれば、アミノ酸及びその誘導体の皮膚への浸透性に優れる組成物が提供される。当該本発明の組成物は、アミノ酸及びその誘導体の皮膚への浸透性に優れることによって、それらの効果、活性を発揮又は向上し得る。
また本発明によれば、有効成分の皮膚浸透促進剤(好ましくは、アミノ酸及びその誘導体の皮膚浸透促進剤)が提供される。
本発明は、(A)下記一般式(I)で表されるアシルチロシン及びその塩、並びに下記一般式(II)で表されるアシルフェニルアラニン及びその塩からなる群より選択される少なくとも一種:及び
(B)アミノ酸及びその誘導体(但し、前記(A)を除く)からなる群より選択される少なくとも一種を含有する組成物(本発明の組成物と略することもある)に関する。
[成分(A)]
本発明において成分(A)は、一般式(I):
(式中、R−CO−で表されるアシル基は、炭素原子数4〜23の飽和又は不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基を示す。)で表されるアシルチロシン及びその塩、並びに一般式(II):
(式中、R−CO−で表されるアシル基は、炭素原子数4〜23の飽和又は不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基を示す。ただしウンデシノレイル基は除く。)で表されるアシルフェニルアラニン及びその塩からなる群より選択される少なくとも一種であり、いずれか単独でも二種以上を混合してもよい。
−CO−で表されるアシル基は、炭素原子数4〜23の飽和又は不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基(当該脂肪酸のアシル残基であり)を示す。当該脂肪酸の炭素原子数は、通常4以上、好ましくは6以上であり、通常23以下、好ましくは16以下、より好ましくは14以下、更に好ましくは12以下であり、特に好ましくは8及び10である。
−CO−で表されるアシル基の具体例としては、ブタノイル基、イソブタノイル基、sec−ブタノイル基、tert−ブタノイル基、ペンタノイル基、sec−ペンタノイル基、tert−ペンタノイル基、イソペンタノイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、2−エチルヘキサノイル基、tert−オクタノイル基、ノナノイル基、イソノナノイル基、デカノイル基、イソデカノイル基、ウンデカノイル基、ウンデシレノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、ベヘノイル基及びオレオイル基が挙げられる。
当該脂肪酸は、飽和又は不飽和であってよく、すなわちR−CO−で表されるアシル基は、飽和脂肪酸より誘導されるアシル基及び不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基のいずれであってもよいが、保存安定性の観点から、飽和脂肪酸より誘導されるアシル基が好ましい。
一般式(I)で表されるアシルチロシンの塩としては、薬理学的に許容し得る塩等が挙げられ、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;及び塩基性有機物塩等が挙げられる。これらのうち、溶解性の観点から、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が好ましく、ナトリウム塩、カリウム塩がより好ましく、ナトリウム塩が更に好ましい。
さらに一般式(I)で表されるアシルチロシンは、水和物、非水和物、無溶媒和物及び溶媒和物のいずれであってもよい。
一般式(I)で表されるアシルチロシンの製造方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を組み合わせて容易に製造することができる。具体的には、チロシンに、酸クロライドと水酸化ナトリウム等の塩基を同時滴下することによるショッテン・バウマン法により製造することができる。当該アシルチロシンの製造に用いられるチロシンは、L−体、D−体及びそれらの混合物のいずれでもよいが、好ましくはL−体である。
−CO−で表されるアシル基は、ウンデシレノイル基を除く炭素原子数4〜23の飽和又は不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基(当該脂肪酸のアシル残基であり)を示す。当該脂肪酸の炭素原子数は、通常4以上、好ましくは6以上であり、通常23以下、好ましくは16以下、より好ましくは14以下、更に好ましくは12以下であり、特に好ましくは8及び10である。
−CO−で表されるアシル基の具体例としては、ブタノイル基、イソブタノイル基、sec−ブタノイル基、tert−ブタノイル基、ペンタノイル基、sec−ペンタノイル基、tert−ペンタノイル基、イソペンタノイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、2−エチルヘキサノイル基、tert−オクタノイル基、ノナノイル基、イソノナノイル基、デカノイル基、イソデカノイル基、ウンデカノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、ベヘノイル基及びオレオイル基が挙げられる。
当該脂肪酸は、飽和又は不飽和であってよく、すなわちR−CO−で表されるアシル基は、飽和脂肪酸より誘導されるアシル基及び不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基のいずれであってもよいが、保存安定性の観点から、飽和脂肪酸より誘導されるアシル基が好ましい。
一般式(II)で表されるアシルフェニルアラニンの塩としては、薬理学的に許容し得る塩等が挙げられ、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;及び塩基性有機物塩等が挙げられる。これらのうち、溶解性の観点から、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が好ましく、ナトリウム塩、カリウム塩がより好ましく、ナトリウム塩が更に好ましい。
さらに一般式(II)で表されるアシルフェニルアラニンは、水和物、非水和物、無溶媒和物及び溶媒和物のいずれであってもよい。
一般式(II)で表されるアシルフェニルアラニンの製造方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を組み合わせて容易に製造することができる。具体的には、フェニルアラニンに、酸クロライドと水酸化ナトリウム等の塩基を同時滴下することによるショッテン・バウマン法により製造することができる。当該アシルフェニルアラニンの製造に用いられるチロシンは、L−体、D−体及びそれらの混合物のいずれでもよいが、好ましくはL−体である。
具体的な成分(A)としては、オクタノイルチロシン、デカノイルチロシンオクタノイルフェニルアラニン、デカノイルフェニルアラニン、ヘキサノイルフェニルアラニン、ラウロイルフェニルアラニン及びそれらの塩、並びにそれらの混合物が好ましく、オクタノイルチロシン、オクタノイルフェニルアラニン、デカノイルフェニルアラニン、ヘキサノイルフェニルアラニン、ラウロイルフェニルアラニン及びそれらの塩、並びにそれらの混合物がより好ましく、オクタノイルチロシン、デカノイルフェニルアラニン並びにそれらの塩及びそれらの混合物が特に好ましい。
成分(A)の含有量は、本発明の組成物全量に対して、通常0.001重量%以上であり、塗布時の感触、特に肌への浸透感の観点から、好ましくは0.005重量%以上であり、より好ましくは0.01重量%以上であり、特に好ましくは0.05重量%以上である。また当該含有量は、本発明の組成物全量に対して、通常4重量%以下であり、処方の安定性及び使用感の観点より、好ましくは2重量%以下であり、より好ましくは1重量%以下であり、特に好ましくは0.8重量%以下である。
[成分(B)]
本発明の成分(B)は、アミノ酸及びその誘導体(但し、成分(A)を除く)より選択される少なくとも一種の有効成分である。
本発明において「アミノ酸」とは、アミノ基及びカルボキシ基の両方を分子内に有する有機化合物をいい、タンパク質を構成するアミノ酸及びタンパク質を構成しないアミノ酸のいずれをも含む概念である。タンパク質を構成するアミノ酸の具体例としては、脂肪族アミノ酸(グリシン、アラニン)、分岐鎖アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン)、ヒドロキシアミノ酸(セリン、トレオニン)、含硫アミノ酸(システイン、メチオニン)、アミド型アミノ酸(アスパラギン、グルタミン)、イミノ酸(プロリン)、芳香族アミノ酸(チロシン、トリプトファン)等の中性アミノ酸;アスパラギン酸、グルタミン酸等の酸性アミノ酸;リジン、アルギニン、ヒスチジン等の塩基性アミノ酸が挙げられる。タンパク質を構成しないアミノ酸の具体例としては、ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリジン、トラネキサム酸、テアニン、γ−アミノ酪酸、β−アラニン、サルコシン、シトルリン、オルニチン、ε−アミノカプロン酸等が挙げられる。アミノ酸は、L−体、D−体及びDL−体のいずれも使用し得るが、好ましくはL−体、DL−体であり、より好ましくはL−体である。
本発明において「アミノ酸の誘導体」とは、アミノ酸の一部が修飾(例、アセチル化、エステル化等)された化合物や、アミノ酸の一部が他の化合物と結合した化合物に加え、2以上のアミノ酸がペプチド結合により結合したジペプチド、トリペプチド、オリゴペプチド等も含む概念である。アミノ酸の誘導体の具体例としては、N−アセチル−2−メチルチアゾリジン−2,4−ジカルボン酸−2−エチルエステル、N-アセチルシステイン、アラニルグルタミン、グリシルグリシン、グルタミルリジン、カルノシン、エクトイン、アンセリン、アラニルオルニチン、グリシルチロシン、バリルグリシン、リジルオルニチン、オルニチルトレオニン、トレオニルオルニチン、プロリルヒスタミン、ピロリドンカルボン酸ナトリウム(PCA−Na)、PCA(ピロリドンカルボン酸)アルギニン、PCAリジン、PCAヒスチジン、PCAカルニチン、チオタウリン、ヒポタウリン、ピリドキシルセリン、ホスホセリン、グルタチオン、γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸、トリメチルグリシン(ベタイン)、ジペプチド−2(INCI名:Dipeptide−2)、ジペプチド−4(INCI名:Dipeptide−4)、ジペプチド−8(INCI名:Dipeptide−8)、ジペプチド−11(INCI名:Dipeptide−11)、ジペプチド−14(INCI名:Dipeptide−14)、ジペプチド−17(INCI名:Dipeptide−17)、ジペプチド−19(INCI名:Dipeptide−19)、トリペプチド−1(INCI名:Tripeptide−1)、トリペプチド−2(INCI名:Tripeptide−2)、トリペプチド−3(INCI名:Tripeptide−3)、トリペプチド−9シトルリン(INCI名:Tripeptide−9 Citrulline)、トリペプチド−10シトルリン(INCI名:Tripeptide−10 Citrulline)、トリペプチド−29(INCI名:Tripeptide−29)、トリペプチド−31(INCI名:Tripeptide−31)、トリペプチド−32(INCI名:Tripeptide−32)、ニコチノイルジペプチド−23、酢酸ヘキサノイルジペプチド−3ノルロイシン等が挙げられる。
アミノ酸及びその誘導体は、いずれも塩の形態であってよく、本発明において「アミノ酸及びその誘導体」は、それらの塩も含む概念である。当該塩は、生理学的に許容される塩であることが好ましく、例えば、無機塩基との塩、無機酸との塩および有機酸との塩等が挙げられる。無機塩基との塩としては、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属との塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属との塩、アンモニウム塩等が挙げられる。無機酸との塩としては、例えば、ハロゲン化水素酸(塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸等)、硫酸、硝酸、リン酸等との塩が挙げられる。有機酸との塩としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、クエン酸等との塩が挙げられる。
成分(B)は、天然に存在する動植物等から抽出し精製したもの、或いは、化学合成法、発酵法、酵素法又は遺伝子組換え法によって得られるもののいずれを使用してもよい。また市販品を用いてもよい。
成分(B)のフリー体の分子量は、通常890以下であり、本発明の効果がより顕著に発揮される点で、760以下が好ましく、560以下がより好ましく、460以下がさらに好ましく、390以下が最も好ましい。フリー体の分子量とは、塩を除く化合物の分子量を意味する。
成分(B)は、本発明の効果がより顕著に発揮される点で、オクタノール/水分配係数(LogP)が、2以下のものが好ましく、1以下のものが更に好ましい。
オクタノール/水分配係数(LogP)は、1−オクタノール(octanol)と水(water)の2つの溶媒相中に化学物質を加えて平衡状態となった時の、その2相における化学物質の濃度比である。オクタノール/水分配係数(LogP)は低値であるほど水に分配されやすいことを示す。
1−オクタノールと水との分配係数の測定方法については、原則としてOECD Test Guideline(OECD理事会決定「C(81)30最終別添1」)107又は日本工業規格Z7260−107(2000)「分配係数(1−オクタノール/水)の測定−フラスコ振とう法」に従い測定する。
成分(B)は、本発明の効果がより顕著に発揮される点で、皮膚透過係数が3×10−6cm/s以下であるものが好ましく、8×10−7cm/s以下であるものがより好ましく、8×10−8cm/s以下であるものが特に好ましく、4×10−8cm/s以下であるものが最も好ましい。
皮膚透過係数は、ランツセルを用いた透過試験によって測定され、低値であるほど皮膚を透過しにくいことを示す。
成分(B)は、保湿作用、美白作用、抗老化作用、細胞賦活作用、抗糖化作用、抗酸化作用、抗炎症作用、育毛作用、血行促進作用からなる群より選択される少なくとも一つの作用を有するものであることが好ましい。
成分(B)は、作用又は汎用性の観点から、好ましくはアミノ酸、N−アセチル−2−メチルチアゾリジン−2,4−ジカルボン酸−2−エチルエステル、N−アセチルシステイン、アラニルグルタミン、グリシルグリシン、グルタミルリジン、ピリドキシルセリン、ナイアシンアミド、パンテノール、パントテニルエチルエーテル、アスコルビン酸、L−アスコルビン酸2−グルコシド、イノシトール、カルノシン、エクトイン、ピロリドンカルボン酸、トリメチルグリシン等であり、より好ましくはチロシン、アルギニン、ヒスチジン、リジン、バリン、トリプトファン、トレオニン、セリン、グルタミン、アスパラギン酸、プロリン、グルタミン酸、グリシン、アラニン、ロイシン、イソロイシン、システイン、メチオニン、ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリジン、トラネキサム酸、N−アセチル−2−メチルチアゾリジン−2,4−ジカルボン酸−2−エチルエステル、N−アセチルシステイン、アラニルグルタミン、グリシルグリシン、グルタミルリジン、ピリドキシルセリン、ナイアシンアミド、パンテノール、パントテニルエチルエーテル、アスコルビン酸、L−アスコルビン酸2−グルコシド、イノシトール、カルノシン、エクトイン、ピロリドンカルボン酸、トリメチルグリシン等であり、特に好ましくはチロシン、アルギニン、ヒスチジン、リジン、バリン、トリプトファン、トレオニン、セリン、グルタミン、アスパラギン酸、プロリン、グルタミン酸、グリシン、アラニン、ロイシン、イソロイシン、ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリジン、N−アセチル−2−メチルチアゾリジン−2,4−ジカルボン酸−2−エチルエステル、N−アセチルシステイン、アラニルグルタミン、グリシルグリシン、グルタミルリジン、ピリドキシルセリン、カルノシン、エクトイン、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、トリメチルグリシン等である。
本発明の組成物は、上記の成分(B)を一種単独で含有してよく、又は二種以上含有してよいが、二種以上含有することが好ましい。
本発明の組成物における成分(B)の含有量は、本発明の組成物全量に対して、通常0.001重量%以上であり、効果の観点から、好ましくは0.01重量%以上であり、より好ましくは0.05重量%以上であり、特に好ましくは0.1重量%以上である。また当該含有量は、本発明の組成物全量に対して、通常8重量%以下であり、安定性及び使用感の観点から、好ましくは6重量%以下であり、より好ましくは5重量%以下であり、特に好ましくは4重量%以下である。
本明細書において「成分(B)の含有量」とは、本発明の組成物に含有される成分(B)が一種のみである場合は、その一種の成分(B)の含有量を意味し、本発明の組成物に含有される成分(B)が二種以上である場合は、含有される全ての成分(B)の総含有量を意味する。
本発明の組成物における成分(A)の含有量と成分(B)の含有量との重量比(A:B)は、安定性及び本発明の効果が効率的に発揮される点から、好ましくは1:0.002〜2000であり、より好ましくは1:0.02〜1000であり、さらに好ましくは1:0.1〜100であり、特に好ましくは1:0.5〜50である。
本発明の組成物は、塗布時及び塗付後の使用感、浸透促進効果、安定性の観点から上記成分(A)及び(B)に加え、(C)多価アルコールを含有してよい。
[成分(C)]
多価アルコールとしては、通常2〜6価のアルコールが挙げられ、2〜4価のアルコールが好ましい。例えば、グリセリン、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,3−プロパンジオール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、イソプレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、ジグリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール等が挙げられる。環境への配慮及びしっとり感、浸透感などの観点から、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、ソルビトールが好ましい。
本発明の組成物に加える成分(C)の含有量は、組成物全量に対して、通常0.1重量%以上であり、塗布時及び塗付後の使用感の観点から、好ましくは0.3重量%以上であり、より好ましくは0.5重量%以上であり、特に好ましくは1重量%以上である。当該含有量は、通常20重量%以下であり、塗布時の感触の観点から、好ましくは15重量%以下であり、より好ましくは10重量%以下であり、特に好ましくは7重量%以下である。
本発明の組成物のpHは、通常pH4.8〜8.5であり、刺激感及び成分(A)の組成物中における安定性の観点から、好ましくはpH5〜8、より好ましくはpH5.5〜7.6、特に好ましくはpH6.0〜7.6である。
本発明の組成物の形態は特に制限されないが、例えば、液状、乳化状、ペースト状、ゲル状、固体状、粉末状等が挙げられる。
本発明の組成物の製造方法は特に制限されず、化粧料分野又は医薬分野において慣用の方法又はこれに準ずる方法により製造することができる。
本発明の組成物は、化粧料又は医薬(医薬部外品を含む)に配合することができ、あるいは本発明の組成物は、それ自体を化粧料又は医薬(医薬部外品を含む)としてもよい。
本発明の組成物を、化粧料に配合する場合、又は本発明の組成物自体を化粧料とする場合、当該化粧料の種類としては、例えば、洗顔料、化粧水、乳液、クリーム、ジェル、美容液、パック、マスク等の皮膚化粧料;白粉、ファンデーション、口紅、チーク、アイライナー、マスカラ、アイシャドー、眉墨等のメイクアップ化粧料;シャンプー、リンス、ヘアコンディショナー、ヘアスタイリング剤、ヘアトリートメント、ヘアミスト等の毛髪用化粧料等が挙げられる。
本発明の組成物を、化粧料に配合する場合、又は本発明の組成物自体を化粧料とする場合、当該化粧料には、通常化粧料に添加してもよい成分を本発明の効果を阻害しない範囲で配合してよい。当該成分の具体例としては、油剤、キレート剤、界面活性剤、粉体、低級アルコール、動植物抽出物、核酸、酵素、抗炎症剤、殺菌剤、防腐剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、制汗剤、顔料、色素、酸化染料、有機及び無機粉体、pH調整剤、パール化剤、湿潤剤等が挙げられる。
油剤としては、例えば、セチルアルコール、イソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール;イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸等の脂肪酸;ミリスチン酸ミリスチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イソプロピル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、モノステアリン酸グリセリン、フタル酸ジエチル、モノステアリン酸エチレングリコール、オキシステアリン酸オクチル、安息香酸アルキルエステル、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、オクタン酸セチル等のエステル類;流動パラフィン、ポリイソブテン、ワセリン、スクワラン等の炭化水素;ラノリン、還元ラノリン、カルナウバロウ等のロウ;ミンク油、カカオ油、ヤシ油、パーム核油、ツバキ油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油等の油脂;エチレン・α―オレフィン・コオリゴマー;シリコーン油等が挙げられる。
特にシリコーン油の例としては、メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリオキシプロピレン・メチルポリシロキサン共重合体及びポリ(オキシエチレン、オキシプロピレン)・メチルポリシロキサン共重合体等のエーテル変性シリコーン;ステアロキシトリメチルシラン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサン、メチルシクロポリシロキサン及びドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーン;メチルフェニルポリシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体等のアミノ変性シリコーン、シラノール変性ポリシロキサン、ステアロキシメチルポリシロキサン等のアルコキシ変性ポリシロキサン、脂肪酸変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン、エポキシ変性ポリシロキサン、アルコキシ変性ポリシロキサンパーフルオロポリエーテル、ポリ酢酸ビニルジメチルポリシロキサン、及びそれらの混合物からなる群より選択されるシリコーン油が挙げられる。
キレート剤としては、特に制限はないが、好ましくはトリエチレンテトラミン、2−テノイルトリフルオロアセトン、チオグリコール酸、酒石酸、コハク酸、8−キノリノール、ピリジン−2,6−ジカルボン酸、ピリジン、1,10−フェナントロリン、乳酸、8−ヒドロキシキノリン−5−スルホン酸、グリシン、2,2’−ピリジルエチレンジアミン、オーリントリカルボン酸、キシレノールオレンジ、5−スルホサリチル酸、サリチル酸、ピロカテコール−3,5−ジスルホネート、4,5−ジヒドロキシベンゼン−1,3−ジスルホン酸、1,2−ジアミノシクロヘキサン−N,N,N’,N’−四酢酸、クエン酸、オキサレート、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸、アセチルアセトンとそれらの塩からなる群より選択されるキレート化剤及びそれらの混合物などが挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、N−長鎖アシル酸性アミノ酸塩やN−長鎖アシル中性アミノ酸塩などのN−長鎖アシルアミノ酸塩、N−長鎖脂肪酸アシル−N−メチルタウリン塩、アルキルサルフェート及びそのアルキレンオキシド付加物、脂肪酸アミドエーテルサルフェート、脂肪酸の金属塩及び弱塩基塩、スルホコハク酸系界面活性剤、アルキルフォスフェート及びそのアルキレンオキシド付加物、アルキルエーテルカルボン酸等のアニオン界面活性剤;グリセリンエーテル及びそのアルキレンオキシド付加物、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルなどのエーテル型界面活性剤、グリセリンエステルのアルキレンオキシド付加物、ソルビタンエステルのアルキレンオキシド付加物、ポリオキシアルキレン水添ヒマシ油などのエーテルエステル型界面活性剤、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、グリセリンエステル、脂肪酸ポリグリセリンエステル、ソルビタンエステル、ショ糖脂肪酸エステルなどのエステル型界面活性剤、アルキルグルコシド類、硬化ヒマシ油ピログルタミン酸ジエステル及びそのエチレンオキシド付加物、並びに脂肪酸アルカノールアミドなどの含窒素型の非イオン性界面活性剤;アルキルアンモニウムクロライド、ジアルキルアンモニウムクロライドなどの脂肪族アミン塩、塩化アルキルトリメチルアンモニウム等の4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩などの芳香族4級アンモニウム塩、脂肪酸アシルアルギニンエステル等のカチオン界面活性剤;並びにカルボキシベタインなどのベタイン型界面活性剤、アミノカルボン酸型界面活性剤、イミダゾリン型界面活性剤等の両性界面活性剤等が挙げられる。
粉体としては、例えば、ナイロンビーズ、シリコーンビーズ等の樹脂粉体、ナイロンパウダー、金属脂肪酸石鹸、黄酸化鉄、赤色酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、酸化コバルト、カーボンブラック、群青、紺青、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化セリウム、雲母チタン、窒化ホウ素、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、炭化珪素、色素、レーキ、セリサイト、マイカ、タルク、カオリン、板状硫酸バリウム、バタフライ状硫酸バリウム、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化鉄、アシルリジン、アシルグルタミン酸、アシルアルギニン、アシルグリシン等のアシルアミノ酸等が挙げられ、更にシリコーン処理、フッ素化合物処理、シランカップリング剤処理、シラン処理有機チタネート処理、アシル化リジン処理、脂肪酸処理、金属石鹸処理、油剤処理、アミノ酸処理等の表面処理が施してあっても構わない。
低級アルコールとしては、エタノール、プロパノール等が挙げられる。
本発明の組成物を、医薬(医薬部外品を含む)に配合する場合、又は本発明の組成物自体を医薬(医薬部外品を含む)とする場合、当該医薬の剤形としては、例えば、軟膏剤(水性軟膏剤、油脂性軟膏剤等)、クリーム剤、液剤、乳剤、ゲル剤、ローション剤、リニメント剤、パスタ剤等の塗布剤;パップ剤、プラスター剤、テープ剤、パッチ剤等の貼付剤;エアゾール剤、スプレー剤等の噴霧剤;坐剤等が挙げられる。
本発明の組成物を、医薬(医薬部外品を含む)に配合する場合、又は本発明の組成物自体を医薬(医薬部外品を含む)とする場合、当該医薬には、薬理学的に許容し得る担体、賦形剤、希釈剤、無痛化剤、防腐剤、抗酸化剤等を本発明の効果を阻害しない範囲で配合してよい。
本発明の組成物は、皮膚用組成物であり、皮膚用化粧料又は皮膚用医薬(皮膚用医薬部外品を含む)に配合することが好ましく、あるいは本発明の組成物自体を皮膚用化粧料又は皮膚用医薬(皮膚用医薬部外品を含む)とすることが好ましい。ここで「皮膚」とは、体(例えば、顔、頭、首、胸、腹、腰、背中、尻、腕、脚、手等)の表皮だけでなく、粘膜も包含する概念であり、「皮膚用」とは皮膚に適用することを意味する。
本発明の組成物の適用対象としては、例えば、哺乳動物(例えば、ヒト、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、サル等)等が挙げられるが、これらに限定されるものでない。
本発明の組成物の投与量及び対象への適用回数は、成分(B)の種類、組成物の形態、適用する対象等に応じて適宜調節し得る。
本発明は、成分(A)を含有する有効成分の皮膚浸透促進剤も提供する。
本発明の皮膚浸透促進剤に含有される成分(A)は、本発明の組成物に含有される成分(A)と同様であり、その好適な態様も同様である。
本発明の皮膚浸透促進剤の形態は特に制限されないが、例えば、液状、乳化状、ペースト状、ゲル状、固体状、粉末状等が挙げられる。
本発明の皮膚浸透促進剤は、成分(A)そのものであってよく、あるいは、成分(A)を、例えば、賦形剤、製剤化剤、溶解補助剤、懸濁化剤等を用いて製剤化すること等により得られるものであってもよい。
本発明の皮膚浸透促進剤における成分(A)の含有量は、本発明の皮膚浸透促進剤全量に対して、通常0.01〜100重量%であり、好ましくは0.1〜99.9重量%であり、より好ましくは1〜99重量%である。
本発明の皮膚浸透促進剤の製造方法は特に制限されず、製剤技術分野において慣用の方法により製造することができる。
本発明の皮膚浸透促進剤は、成分(B)の皮膚浸透を促進するために用いられるものであることが好ましい。本発明の皮膚浸透促進剤によって、皮膚への浸透が促進される成分(B)は、本発明の組成物に含有される成分(B)と同様であり、その好適な態様も同様である。
本発明の皮膚浸透促進剤は、成分(A)の使用量と、本発明の皮膚浸透促進剤によって皮膚への浸透が促進される成分(B)の量との重量比(A:B)が、1:0.002〜2000となるように用いることが好ましく、安定性の観点及び本発明の効果が効率的に発揮される点から、1:0.02〜1000となるように用いることがより好ましく、1:0.1〜100となるように用いることがさらに好ましく、1:0.5〜50となるように用いることが特に好ましい。
以下に、合成例及び実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの合成例及び実施例により限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。また、本発明において使用する試薬や装置、材料は特に言及されない限り、商業的に入手可能である。なお特に断りの無い限り、%は重量%を示す。
<合成例1>デカノイルフェニルアラニンの合成
フェニルアラニン(味の素社製)28.01gを160gの水に溶解後、デカノイルクロライド(東京化成工業社製)34.02gと25%水酸化ナトリウム水溶液を、pHを12に調整しながら加えた。75%硫酸を加えて中和し、水層を除去後、さらに水を加え、水層を除去した。続いて減圧化で乾燥し、デカノイルフェニルアラニンを51.67g得た。
<合成例2>デカノイルフェニルアラニンナトリウム塩の合成
合成例1で得られたデカノイルフェニルアラニンを、適当な量の水に懸濁後、水酸化ナトリウムでpHを7まで中和することにより、デカノイルフェニルアラニンナトリウム塩を得た。
<合成例3>ヘキサノイルフェニルアラニンの合成
フェニルアラニン(味の素社製)とヘキサノイルクロライド(東京化成工業社製)とを用い、合成例1と同様の方法でヘキサノイルフェニルアラニンを合成した。
<合成例4>ヘキサノイルフェニルアラニンナトリウム塩の合成
ヘキサノイルフェニルアラニンを用いて、合成例2と同様の方法でヘキサノイルフェニルアラニンナトリウム塩を合成した。
<合成例5>オクタノイルフェニルアラニンの合成
フェニルアラニン(味の素社製)とオクタノイルクロライド(東京化成工業社製)とを用い、合成例1と同様の方法でオクタノイルフェニルアラニンを合成した。
<合成例6>オクタノイルフェニルアラニンナトリウム塩の合成
オクタノイルフェニルアラニンを用いて、合成例2と同様の方法でオクタノイルフェニルアラニンナトリウム塩を合成した。
<合成例7>ラウロイルフェニルアラニンの合成
フェニルアラニン(味の素社製)とラウロイルクロライド(東京化成工業社製)を用い、合成例1と同様の方法でラウロイルフェニルアラニンを合成した。
<合成例8>ラウロイルフェニルアラニンナトリウム塩の合成
ラウロイルフェニルアラニンを用いて、合成例2と同様の方法でラウロイルフェニルアラニンナトリウム塩を合成した。
<合成例9>ウンデシレノイルフェニルアラニンの合成
フェニルアラニン(味の素社製)とウンデシレノイルクロライド(東京化成工業社製)を用い、合成例1と同様の方法でウンデシレノイルフェニルアラニンを合成した。
<合成例10>ウンデシレノイルフェニルアラニンナトリウム塩の合成
ウンデシレノイルフェニルアラニンを用いて、合成例2と同様の方法でウンデシレノイルフェニルアラニンナトリウム塩を合成した。
<合成例11>オクタノイルチロシンの合成
チロシン(味の素社製)72.48gに水200mLとアセトン200mLを加え、25%水酸化ナトリウム水溶液でpH12にして溶解後、オクタノイルクロライド(東京化成工業社製)68.32gと25%水酸化ナトリウム水溶液を、pHを12に調整しながら加えた。75%硫酸を加えて中和し、水層を除去後、さらに水を加え洗浄後、水層を除去した。続いて減圧化で乾燥し、オクタノイルチロシンを123g得た。
<合成例12>オクタノイルチロシンナトリウム塩の合成
合成例1で得られたオクタノイルチロシンを、適当な量の水に懸濁後、水酸化ナトリウムでpHを7まで中和することにより、オクタノイルチロシンナトリウム塩を得た。
[試験例1]
(実施例1〜11及び比較例1〜14の組成物の調製)
表1〜2に示される各成分のうち、水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液又は塩酸(HCl)水溶液以外の成分を、70℃で加熱しながら撹拌した後、室温付近まで冷却し、次いで水酸化ナトリウム水溶液又は塩酸水溶液を用いてpHを調整し、最後に水の量を調整することにより、組成物を調製した。比較例3〜10は、成分(A)との比較として成分(A’)を用いた。表中、成分(B)のLogPは2以下、皮膚透過係数は3×10−6cm/s以下である。尚、表1〜2に示される組成の単位は、重量%である。また「飽和」は、溶解度まで合成例1が溶けている状態であって、4重量%未満である。
[評価]:皮膚透過性
実施例及び比較例の組成物の成分(B)の皮膚透過性は、横型拡散セル(平均拡散面積:0.64cm)及び皮膚モデルとしてStrat−Mメンブレン(25mm、メルク社製)を用いたin vitro透過試験により評価した。
具体的には、Strat−Mメンブレンを横型拡散セルに装着して固定した後に、ドナー側のセルに試料組成物を、レシーバー側のセルに水又はPBS Buffer(pH7.4、タカラバイオ社製)を加え、それぞれ37℃(±0.2℃)で撹拌し、経時でレシーバー側のセルから一定量サンプリングを行い、分析する検体を得た。得られた検体は、常法に従い液体クロマトグラフにより成分(B)について定量測定を行い、成分(B)の累積透過量(μg/cm)を求めた。
実施例1〜11及び比較例1〜14は、下記の評価基準1に基づいて成分(B)の皮膚透過性の評価を行った。結果は表1及び2に示した。
(皮膚透過性の評価基準1)
◎:8時間以内に成分(B)の透過が確認された
○:8時間以降24時間以内に成分(B)の透過が確認された
×:24時間後でも成分(B)の透過無し(検出できなかったか、又は定量限界以下)
[評価]:特異臭のなさ
前記のように調製した組成物を50mLのガラス瓶に完全密封し、室温で1日及び70℃で14日間促進試験条件で保存したのちに、5人のパネラーが下記の基準により採点し、その平均点を求め評価した。
5:においが全くしない
4:においがほとんどしない
3:においをわずかに感じるが、気にならない
2:においをわずかに感じ、気になる
1:においを感じる
0:においをかなり感じる
(評価基準)
◎ 平均点が3.5以上
○ 平均点が2.5以上3.5未満
△ 平均点が1.5以上2.5未満
× 平均点が1.5未満
表1、2に示されるように、成分(B)を含有し成分(A)を含有しない組成物(比較例1〜2、11〜14)では、試験開始24時間後においても成分(B)の透過が確認されなかったが、成分(A)及び成分(B)を含有する組成物(実施例1〜11)では、成分(B)の透過が確認され、成分(A)による顕著な皮膚透過促進作用が認められた。また成分(A)は、特異臭などが無い皮膚浸透促進剤として機能することが明らかとなった。
一方、成分(A)に代えて成分(A’)を用いた組成物(比較例3〜10)では、試験開始24時間後においても成分(B)の透過が確認されないか、(B)の透過が確認されたとしても、成分(A’)の特異臭があり、保存によりさらに臭いの増加も確認され安定性に乏しかった。
また、合成例9(0.1%)と合成例1(0.1%)を比較した場合は、合成例1のアミノ酸透過量合計は、7倍以上であった。
また、予期せず成分(B)は、成分(A)の溶状を向上させ、更に良好な使用感を与えることが明らかとなった。すなわち、表1及び2に示される組成物(実施例3、5、6、10)において、成分(B)を含まない組成物を別途調製し同様に検討したところ、調製直後に白濁し凝集物を含む溶状を示した。
一方実施例3、5、6、10の組成物は均一な溶状を示し、さらに静置するとソフトゲルを形成しうることが分かった。これらの組成物は、滑らかで、しっとりしながらべたつきがなく、浸透感を有しながら肌残り感を有する良好な感触も有した。
[試験例2]
(実施例12〜40及び比較例15〜36の組成物の調製)
表3〜6に示される成分を用い、試験例1と同様の手順で、それぞれの組成物を調製した。表中、成分(B)のLogPは2以下、皮膚透過係数は3×10−6cm/s以下である。尚、表3に示される組成の単位は、重量%である。
(皮膚透過性の評価)
実施例12〜38、比較例15〜34のそれぞれの組成物の成分(B)の皮膚透過性を、試験例1と同様の手順で皮膚透過性の評価基準1に基づいて評価した。結果は表3〜5に示した。
(皮膚透過性の評価)
実施例39〜40において成分(B)として用いたアラニルグルタミン及びN−アセチル−2−メチルチアゾリジン−2,4−ジカルボン酸−2−エチルエステルは、成分(A)を併用しない場合であっても試験開始から24時間以内に透過が確認されたため、それらの皮膚透過性については、試験開始8時間後の累積透過量を、成分(A)を含有しない対応する組成物(比較例35〜36)と比較し、皮膚透過性の評価基準2に基づいて評価した。例えば、実施例39の成分(B)の皮膚透過性は、その試験開始8時間後の成分(B)の累積透過量を、比較例35と比較して評価した。表中、成分(B)のLogPは2以下、皮膚透過係数は3×10−6cm/s以下である。結果は表6に示した。
(皮膚透過性の評価基準2)
成分(A)を含有する組成物の、試験開始24時間後の成分(B)の累積透過量と成分(A)を含有しない対応する組成物の累積透過量と比較した値を以下の基準で判定した。
◎:7倍以上
○:2倍以上7倍未満
△:同等以上2倍未満
×:同等未満
表3〜5に示されるように、成分(B)を含有し成分(A)を含有しない組成物(比較例15〜34)では、試験開始24時間後においても成分(B)の透過が確認されなかったが、成分(A)及び成分(B)を含有する組成物(実施例12〜38)では、成分(B)の透過が確認され、成分(A)による顕著な皮膚透過促進作用が認められた。
表6に示されるように、成分(A)及び成分(B)を含有する組成物(実施例39〜40)では、成分(B)を含有し成分(A)を含有しない組成物(比較例35〜36)と比較して、7倍以上の顕著な皮膚透過促進作用を示した。
また実施例12〜40において、成分(A)に由来する臭いもほとんどなかった。
[試験例3]
(実施例及び比較例の組成物の調製)
表7の第I欄記載の各成分を加熱・撹拌して溶解させた後、加熱した第II欄記載の成分(水)を加え、室温付近まで冷却した。続いて、あらかじめ撹拌して溶解させた第III欄記載の各成分、成分(A)及び成分(B)を添加して、撹拌し溶解させた後に、pHを調整し、最後に水の量を調整することにより、実施例及び比較例の組成物をそれぞれ調製した。表中、成分(B)のLogPは2以下、皮膚透過係数は3×10−6cm/s以下である。尚、表7に示される組成の単位は、重量%である。
それぞれの組成物の成分(B)の皮膚透過性を、試験例1と同様の手順で皮膚透過性の評価基準1に基づいて評価した。
[評価]:浸透感、きしみのなさ、べたつきのなさ、肌のしっとり感、残り実感の評価
5名のパネラーが、各組成物50μLをそれぞれ、前腕内側の皮膚8cm×2cm以内の範囲にそれぞれ塗布し、肌のしっとり感及び浸透感について下記のように評点付けした後、5名の平均点を求め、下記の基準に基づいて評価を行った。結果は表7に示した。
(肌のしっとり感の評点)
5:非常にしっとり感が強い
4:しっとり感がある
3:ふつう
2:しっとり感があまりない
1:しっとり感が全くない
(浸透感の評点)
5:肌への浸透が非常に良く、自然になじんで消えていく
4:肌への浸透が良い
3:ふつう
2:肌への浸透が悪い
1:肌への浸透が非常に悪い
(きしみのなさの評点)
5:きしみが全くない
4:きしみがほとんどない
3:ふつう
2:ややきしみがある
1:きしみが強い
(塗布直後の肌のべたつきのなさの評点)
5:べたつきが全くない
4:べたつきがほとんどない
3:ふつう
2:ややべたつきがある
1:べたつきが強い
(肌への残り実感の評点)
塗り伸ばした後、塗布後の肌に
5:化粧料がしっかりのっていると感じる
4:化粧料がのっていると感じる
3:ふつう
2:化粧料がのっている感じがあまりない
1:化粧料がのっている感じが全くない
(評価基準)
◎:平均点が4.0以上
○:平均点が3.0以上4.0未満
△:平均点が2.0以上3.0未満
×:平均点が2.0未満
表7に示されるように、成分(A)及び(B)を含有する組成物(実施例41〜45)は、成分(B)の浸透性を高め、使用感に優れていることが確認された。
試験例において使用した材料、試薬は以下のとおりである。
アセチルチロシン:東京化成工業社製
1,2−ヘキサンジオール:東京化成工業社製
1,2−オクタンジオール:東京化成工業社製
アセチルフェニルアラニン:N-Acetyl-L-phenylalanine:東京化成工業社製
N−アセチル−2−メチルチアゾリジン−2,4−ジカルボン酸−2−エチルエステル:リバイタクト(登録商標)S−CYS−50、味の素社製
本発明によれば、アミノ酸及びその誘導体の皮膚への浸透が促進された組成物が提供される。当該本発明の組成物は、アミノ酸及びその誘導体の皮膚への浸透性に優れることによって、それらの効果、活性を発揮又は向上し得る。
また本発明によれば、皮膚浸透促進剤(好ましくは、アミノ酸及びその誘導体の皮膚浸透促進剤)が提供される。

Claims (17)

  1. (A)一般式(I):
    (式中、R−CO−で表されるアシル基は、炭素原子数4〜23の飽和又は不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基を示す。)で表されるアシルチロシン及びその塩、並びに一般式(II):
    (式中、R−CO−で表されるアシル基は、炭素原子数4〜23の飽和又は不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基を示す。ただしウンデシノレイル基は除く。)で表されるアシルフェニルアラニン及びその塩
    からなる群より選択される少なくとも一種、並びに
    (B)アミノ酸及びその誘導体(但し、前記(A)を除く)からなる群より選択される少なくとも一種
    を含有する組成物。
  2. −CO−で表されるアシル基が、炭素原子数4〜16の飽和又は不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基であることを特徴とする、請求項1記載の組成物。
  3. −CO−で表されるアシル基が、炭素原子数4〜16の飽和又は不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基であることを特徴とする、請求項1記載の組成物。
  4. −CO−で表されるアシル基が、飽和脂肪酸より誘導されるアシル基であることを特徴とする、請求項1又は2記載の組成物。
  5. −CO−で表されるアシル基が、飽和脂肪酸より誘導されるアシル基であることを特徴とする、請求項1又は3記載の組成物。
  6. (B)が、アミノ酸、N−アセチル−2−メチルチアゾリジン−2,4−ジカルボン酸−2−エチルエステル、N−アセチルシステイン、アラニルグルタミン、グリシルグリシン、グルタミルリジン、ピリドキシルセリン、カルノシン、エクトイン及びピロリドンカルボン酸からなる群より選択される少なくとも一種である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. (B)を二種以上含有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 前記組成物における(A)の含有量が、前記組成物全量に対して0.001〜4重量%である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 前記組成物における(B)の含有量が、前記組成物全量に対して0.001〜8重量%である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 前記組成物における(A)の含有量と(B)の含有量との重量比(A:B)が、1:0.002〜2000である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. さらに(C)多価アルコールを含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 前記組成物のpHが、4.8〜8.5である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 前記組成物が、皮膚用である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. (A)一般式(I):
    (式中、R−CO−で表されるアシル基は、炭素原子数4〜16の飽和又は不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基を示す。)で表されるアシルチロシン及びその塩、並びに一般式(II):
    (式中、R−CO−で表されるアシル基は、炭素原子数4〜16の飽和又は不飽和脂肪酸より誘導されるアシル基を示す。ただしウンデシノレイル基は除く。)で表されるアシルフェニルアラニン及びその塩
    からなる群より選択される少なくとも一種を含有する、有効成分の皮膚浸透促進剤。
  15. −CO−で表されるアシル基が、飽和脂肪酸より誘導されるアシル基であることを特徴とする、請求項14に記載の皮膚浸透促進剤。
  16. −CO−で表されるアシル基が、飽和脂肪酸より誘導されるアシル基であることを特徴とする、請求項14に記載の皮膚浸透促進剤。
  17. 有効成分が、(B)アミノ酸及びその誘導体(但し、前記(A)を除く)より選択される少なくとも一種である、請求項14〜16のいずれか一項に記載の皮膚浸透促進剤。
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