JP2018199401A - ファーサイドエアバッグ装置 - Google Patents

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【課題】展開及び膨張に伴うエアバッグの前後方向の揺動を抑制する。【解決手段】ファーサイドエアバッグ装置は、車両の側壁部に対し側方から加わる衝撃に応じてガス発生器30から供給される膨張用ガスにより、隣り合う車両用シート間で、エアバッグ40を固定部55から斜め前上方へ向けて展開及び膨張させることで、側壁部から遠い側の車両用シート13に正規の姿勢で着座している乗員P1の上半身を衝撃から保護する。エアバッグ40の上端面には、展開及び膨張の途中に、車両の天井部27に接触することで、エアバッグ40の前方への揺動を抑制する第1揺動抑制面51と、展開及び膨張の途中に天井部27に接触することで、エアバッグ40の後方への揺動を抑制する第2揺動抑制面52とが形成されている。両揺動抑制面51,52は、エアバッグ40の展開及び膨張の完了時に天井部27から下方へ離間する。【選択図】図4

Description

本発明は、車両等の乗物の側壁部に対し側方から衝撃が加わった場合に、隣り合う乗物用シート間でエアバッグを展開及び膨張させることで、衝撃の加わった側壁部から遠い側の乗物用シートに着座している乗員を保護するファーサイドエアバッグ装置に関する。
車幅方向に複数の車両用シートが並設された車両の中には、ファーサイドエアバッグ装置が搭載されたものがある。このタイプのエアバッグ装置におけるエアバッグは、車両用シートのうち、隣の車両用シートに近い側の側部内のサイドフレーム部に対し、自身の後端部に設定した固定部においてガス発生器とともに固定される。
そして、側突等により、車両のサイドドア等の側壁部に対し側方から衝撃が加わると、ガス発生器から膨張用ガスが噴出される。この膨張用ガスにより、隣り合う車両用シート間で、エアバッグが上記固定部から斜め前上方へ向けて展開及び膨張される。衝撃の加わった側壁部から遠い側の車両用シートに着座している乗員の上半身は、慣性により、その側壁部側へ倒れ込もうとするが、上記エアバッグによって受け止められ、衝撃から保護される。
上記ファーサイドエアバッグ装置では、一般に、乗員の頭部も保護対象とされており、エアバッグの上部が頭部の側方で展開及び膨張される。エアバッグの上部が、一般的なサイドエアバッグ装置におけるエアバッグの上部よりも高い箇所で展開及び膨張される。これに伴い、ファーサイドエアバッグ装置では、固定部とエアバッグの前上端部との距離が、一般的なサイドエアバッグ装置における同距離よりも長くなる。そのため、エアバッグが展開及び膨張を開始すると、ガス発生器からの膨張用ガスにより、エアバッグが前方へ揺動する。次に、上記前方への揺動の反動で、エアバッグが後方へ揺動する。エアバッグが上記のように前後方向に揺動することから、このエアバッグを乗員の側方に安定した姿勢で位置させることが難しい。
そこで、エアバッグの揺動を抑制する技術が種々考えられている。例えば、特許文献1に記載されたファーサイドエアバッグ装置では、ガス発生器よりも上下方向の両側に長い支持板が用いられ、これがサイドフレーム部に固定されている。このファーサイドエアバッグ装置は、ガス発生器の上下両側で支持板によってエアバッグを支持することで、エアバッグの揺動を抑制しようとするものである。
上記特許文献1では、さらに、長尺帯状の布材により形成されたテザーが用いられている。テザーは、エアバッグと支持板との間に架け渡されている。そのため、エアバッグの展開及び膨張に伴いテザーが引っ張られて緊張状態になることで、エアバッグの揺動が規制される。
特開2016−107721号公報
ところが、上記特許文献1に記載された従来のファーサイドエアバッグ装置のうち、テザーを用いないものでは、支持板の近くのエアバッグ下部については揺動を抑制できるものの、支持板から離れたエアバッグ上部については、揺動を十分に抑制できないおそれがある。また、支持板にテザーが付加されたものでは、テザーが引っ張られる方向である前方へのエアバッグ上部の揺動を抑制できるものの、後方への揺動を抑制することが難しい。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、展開及び膨張に伴うエアバッグの前後方向の揺動を抑制することのできるファーサイドエアバッグ装置を提供することにある。
上記課題を解決するファーサイドエアバッグ装置は、複数の乗物用シートが幅方向に並設された乗物に対し、自身の後端部に設定した固定部においてガス発生器とともに固定されるエアバッグを備え、前記乗物の側壁部に対し側方から加わる衝撃に応じて前記ガス発生器から供給される膨張用ガスにより、隣り合う乗物用シート間で、前記エアバッグを前記固定部から斜め前上方へ向けて展開及び膨張させることで、前記側壁部から遠い側の乗物用シートに正規の姿勢で着座している乗員の上半身を衝撃から保護するファーサイドエアバッグ装置であり、前記エアバッグの上端面には、前記エアバッグの展開及び膨張の途中に、前記乗物の天井部に接触することで、前記エアバッグの前方への揺動を抑制し、かつ前記エアバッグの展開及び膨張の完了時に前記天井部から下方へ離間する第1揺動抑制面が形成されるとともに、前記エアバッグの展開及び膨張の途中に前記天井部に接触することで、前記エアバッグの後方への揺動を抑制し、かつ前記エアバッグの展開及び膨張の完了時に前記天井部から下方へ離間する第2揺動抑制面が形成されている。
ここで、上記天井部には、乗物の天井が含まれるほか、天井に取付けられた内装部品、例えば、乗物が車両である場合、オーバーヘッドコンソール等も含まれる。
上記の構成によれば、側突等により、乗物の側壁部に対し側方から衝撃が加わると、その衝撃の加わった側壁部から遠い側の乗物用シートに着座している乗員の上半身は、衝撃の加わった側壁部側へ倒れ込もうとする。
一方、ファーサイドエアバッグ装置では、上記側方からの衝撃に応じ、ガス発生器で膨張用ガスが発生されてエアバッグに供給される。後端部の固定部において乗物に固定されているエアバッグは、隣り合う乗物用シート間で、その固定部から斜め前上方へ向けて展開及び膨張する。この際、エアバッグは、展開及び膨張の完了時よりも高い位置まで展開及び膨張しようとする。また、エアバッグは、前方へ揺動し、次に、上記前方への揺動の反動で後方へ揺動しようとする。
しかし、展開及び膨張の完了時よりも高い位置に達した上記エアバッグは、その上端面に形成された第1揺動抑制面において乗物の天井部に接触する。第1揺動抑制面と天井部との間に生ずる摩擦により、エアバッグの前方への揺動の勢いが弱められる。また、第2揺動抑制面が天井部に接触する。第2揺動抑制面と天井部との間に生ずる摩擦により、エアバッグの後方への揺動の勢いが弱められる。
従って、第1揺動抑制面及び第2揺動抑制面の天井部との接触がないものに比べ、また、支持板がガス発生器の上下両側でエアバッグを支持したり、テザーを用いたりする従来のものに比べ、展開及び膨張の途中におけるエアバッグの揺動量が少なくなる。エアバッグを乗員の側方に安定した姿勢で位置させることが可能となる。
ここで、エアバッグが天井部に接触した状態で展開及び膨張を完了すると、エアバッグが折れ曲がったり、乗員の側方から前方又は後方へ外れた箇所に位置したりするおそれがある。
この点、エアバッグの展開及び膨張の完了時には、途中よりも、乗物の幅方向における膨張厚みが大きくなる。一方で、エアバッグは、固定部において乗物に固定されている。そのため、エアバッグの上端部は、上述した展開及び膨張の途中よりも低くなり、第1揺動抑制面及び第2揺動抑制面がともに天井部から下方へ離間する。従って、エアバッグが折れ曲がったり、乗員の側方から前方又は後方へ外れた箇所に位置したりすることが起こりにくい。展開及び膨張完了時にもエアバッグを乗員の側方に安定した姿勢で位置させることが可能となる。
その結果、エアバッグは、衝撃の加わった側壁部側へ倒れ込む乗員の上半身を受け止め、衝撃から乗員を保護する。
上記ファーサイドエアバッグ装置において、前記第1揺動抑制面及び前記第2揺動抑制面は、前記エアバッグの上端面の互いに前後方向に異なる箇所に形成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、エアバッグが前方へ揺動する際には第1揺動抑制面が、また同エアバッグが後方へ揺動する際には、第1揺動抑制面から前後方向に離れた箇所の第2揺動抑制面が、それぞれ天井部に接触される。
従って、エアバッグが前方へ揺動する場合と後方へ揺動する場合とで、天井部との接触位置、接触面等の最適な接触状態が異なっても、第1揺動抑制面及び第2揺動抑制面を天井部に対し最適な接触状態で接触させることが可能となる。
上記ファーサイドエアバッグ装置において、前記第2揺動抑制面は、前記エアバッグの上端面の前記第1揺動抑制面よりも前方に形成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、エアバッグが前方へ揺動しようとすると、第2揺動抑制面よりも後方の第1揺動抑制面が先に天井部に接触する。その後に、エアバッグが後方へ揺動しようとすると、第1揺動抑制面よりも前方の第2揺動抑制面が天井部に接触する。
従って、エアバッグが前方へ揺動する場合と後方へ揺動する場合とで、天井部との最適な接触状態が異なっても、第1揺動抑制面とそれよりも前方の第2揺動抑制面とをそれぞれ天井部に対し、最適な接触状態で接触させることが可能である。
上記ファーサイドエアバッグ装置において、前記エアバッグの上端面は平坦面を有しており、前記第1揺動抑制面及び前記第2揺動抑制面は、前記平坦面の一部により構成されていることが好ましい。
上記のように、第1揺動抑制面及び第2揺動抑制面が平坦面により構成されることで、天井部に接触したときの接触面積が多くなる。第1揺動抑制面と天井部との間に生ずる摩擦が大きくなり、エアバッグの前方への揺動を抑制するより大きな効果が得られる。また、第2揺動抑制面と天井部との間に生ずる摩擦が大きくなり、エアバッグの後方への揺動を抑制するより大きな効果が得られる。
上記ファーサイドエアバッグ装置において、前記エアバッグの上端部は、前記平坦面を有する布片により構成され、前記布片は、同布片の周縁部において前記エアバッグの残部の上端周縁部に結合されていることが好ましい。
上記の構成によれば、エアバッグの乗員側部分の上端周縁部と、反乗員側部分の上端周縁部とを結合させることで、布片を用いずにエアバッグの上端部を形成する場合に比べ、乗物の幅方向におけるエアバッグの上端部の膨張厚みを大きくすることが可能である。これは、布片を用いない場合、乗員側部分と反乗員側部分とが結合された箇所では、乗物の幅方向におけるエアバッグの膨張厚みが「0」となるのに対し、布片を用いた場合、エアバッグのうち布片が残部に結合された箇所では、同方向における布片の寸法が、エアバッグの同方向の膨張厚みとなるからである。
上記ファーサイドエアバッグ装置において、前記エアバッグの外殻部分はエアバッグ本体により構成され、前記エアバッグ本体は、前記固定部を有する後下膨張部と、前記後下膨張部に対し前上側に隣接する前上膨張部とを備え、前記前上膨張部は、自身の上端面に前記第1揺動抑制面及び前記第2揺動抑制面を有しており、前記前上膨張部には、上下方向に延びて前記前上膨張部を前後に区画する前上区画部が1つ以上設けられていることが好ましい。
上記の構成によるように、エアバッグ本体の前上膨張部に、上下方向に延びて同前上膨張部を前後に区画する前上区画部が設けられることで、設けられないものに比べ、前上膨張部の剛性が高められる。そのため、エアバッグ本体が前後方向に揺動して、第1揺動抑制面及び第2揺動抑制面が天井部に接触したときに、前上膨張部が上下方向に折れ曲がることが抑制される。
上記ファーサイドエアバッグ装置において、前記前上区画部は、前記前上膨張部の前後方向における中央部から同方向へ離れた箇所に設けられており、前記エアバッグは、前記前上区画部の上端部から、前記エアバッグ本体の前端部及び後端部のうち前記前上区画部に近いものに向けて突出する突出部を備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、ガス発生器で発生されてエアバッグ本体に供給された膨張用ガスの一部は、前上膨張部において前上区画部が設けられた箇所では、その前上区画部と、エアバッグ本体の前端部及び後端部のうち、同前上区画部に近いものとの間を、その前上区画部に沿って下方から上方へ向けて流れる。前上区画部の上端部に設けられた突出部は、膨張用ガスの上記上方へ向かう流れを妨げようとする。突出部が設けられることで、設けられない場合に比べ、膨張用ガスが前上区画部に沿って上方へ流れにくくなる。その分、前上膨張部のうち、前上区画部よりも突出部の突出している側の部分の内圧が高くなる。前上膨張部が上下方向に折れ曲がることが起こりにくくなる。
上記ファーサイドエアバッグ装置において、前記エアバッグは、前記突出部の先端から、同突出部の下側を前記前上区画部に向けて延びて、同前上区画部との間に膨張用ガスを溜めるガス溜め部をさらに備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、突出部によって上方へ向かう流れを妨げられた膨張用ガスの一部は、ガス溜め部と前上区画部との間に溜められる。この膨張用ガスは、ガス溜め部よりも上方へ流れることを規制される。そのため、ガス溜め部が設けられない場合に比べ、前上膨張部のうち、前上区画部よりも突出部の突出している側の部分の内圧がさらに高くなる。前上膨張部が上下方向に折れ曲がることがさらに起こりにくくなる。
上記ファーサイドエアバッグ装置において、前記エアバッグ本体は、前記乗物の幅方向に配置された一対の本体布部を備え、前記前上区画部は、両本体布部を、互いに接触させた状態で結合させており、前記エアバッグは、前記前上区画部の上端部に接続され、かつ両本体布部を、互いに接触させた状態で結合させる環状の上環状結合部を備えており、前記突出部は、前記上環状結合部のうち、前記前上区画部の上端部から、前記エアバッグ本体の前端部及び後端部のうち前記前上区画部に近いものに向けて突出する部分により構成され、前記ガス溜め部は、前記上環状結合部のうち、前記突出部の先端から、同突出部の下側を前記前上区画部に向けて延びる部分により構成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、両本体布部を、互いに接触させた状態で結合させるものが前上区画部とされているエアバッグにあって、環状をなす上環状結合部が前上区画部の上端部に接続されている。また、上環状結合部は、両本体布部を、互いに接触させた状態で結合させている。この上環状結合部のうち、前上区画部の上端部から、エアバッグ本体の前端部及び後端部のうち前上区画部に近い側の端部に向けて突出する部分が、突出部として機能する。また、上環状結合部のうち、突出部の先端から、同突出部の下側を前上区画部に向けて延びる部分がガス溜め部として機能する。
上記ファーサイドエアバッグ装置において、前記前上区画部は、前記前上膨張部の前後方向における中央部から前方へ離れた箇所と、同中央部から後方へ離れた箇所との2箇所に設けられ、前記上環状結合部は前記前上区画部毎に設けられており、各上環状結合部の全体は、各前上区画部と、前記エアバッグ本体の前端部及び後端部のうち前記前上区画部に近いものとの間に配置されて同前上区画部の上端部に接続されており、前記突出部は、各上環状結合部の上半部により構成され、前記ガス溜め部は、各上環状結合部の下半部により構成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、各上環状結合部における上半部が突出部として機能し、下半部がガス溜め部として機能する。
また、各上環状結合部の全体が、各前上区画部と、エアバッグ本体の前端部及び後端部のうち同前上区画部に近いものとの間に配置されている。各上環状結合部は、両前上区画部間には配置されていない。そのため、前上膨張部において、両前上区画部によって挟まれた領域の乗物の幅方向における膨張厚みが大きくなる。この領域によって乗員の上半身、例えば、頭部を衝撃から保護する性能が高くなる。
上記ファーサイドエアバッグ装置によれば、展開及び膨張に伴うエアバッグの前後方向の揺動を抑制することができる。
車両用のファーサイドエアバッグ装置に具体化した一実施形態を示す図であり、同エアバッグ装置が搭載された車両の部分平面図。 一実施形態において、車両用シート、エアバッグ、乗員等を前方から見た断面図。 一実施形態において、エアバッグモジュールが組み込まれたシートバックの側部の内部構造を示す部分平断面図。 図4(a)は、一実施形態において、展開及び膨張を完了したエアバッグを車両用シート、乗員等とともに示す側面図、図4(b)は図4(a)の一部を拡大して示す部分側面図。 一実施形態において、エアバッグ本体が展開非膨張状態にされたエアバッグモジュールの側面図。 一実施形態において、エアバッグ本体が展開及び膨張した状態のエアバッグを前方から見た正面図。 図5における7−7線断面図。 図5における8−8線断面図。 図9(a)は、図5のエアバッグモジュールの内部構造を示す側断面図、図9(b)は図9(a)の一部を拡大して示す部分側断面図。 一実施形態におけるエアバッグ本体の前方への揺動が抑制される様子を説明する部分側面図。 一実施形態におけるエアバッグ本体の後方への揺動が抑制される様子を説明する部分側面図。 変形例を説明する図であり、図5に対応するエアバッグモジュールの側面図。 エアバッグ本体の変形例を示す図であり、図7に対応する部分断面図。
以下、車両用のファーサイドエアバッグ装置に具体化した一実施形態について、図1〜図11を参照して説明する。
なお、以下の記載においては、車両の前進方向を前方とし、後進方向を後方として説明する。また、上下方向は車両の上下方向を意味し、左右方向は車両の幅方向(車幅方向)であって車両の前進時の左右方向と一致するものとする。また、車幅方向を規定するために、乗員を基準として、乗員に近づく側を「乗員側」といい、乗員から遠ざかる側を「反乗員側」という場合がある。さらに、車両用シートには、衝突試験用のダミーと同様の体格を有する乗員が正規の姿勢で着座しているものとする。
図1に示すように、乗物としての車両10の車幅方向の両側部は、ドア、ピラー等からなる側壁部11,12によって構成されている。車室内の前部には、一対の車両用シート13,14が乗物用シートとして、車幅方向に並べられた状態で配置されている。側壁部11に近い側の車両用シート13は運転席として機能するものであり、ここに乗員(運転者)P1が着座する。側壁部12に近い側の車両用シート14は助手席として機能するものであり、ここに乗員P2が着座する。両車両用シート13,14間の下部には、センターコンソールボックス15が配置されている。車両用シート13,14は互いに同様の構成を有している。そのため、ここでは一方の車両用シート13についてのみ説明し、車両用シート14については説明を省略する。この点は、車両用シート13,14毎に設けられるファーサイドエアバッグ装置についても同様である。
図2及び図4(a)に示すように、車両用シート13は、シートクッション16と、そのシートクッション16の後側から起立し、かつ傾斜角度を調整可能に構成されたシートバック17と、シートバック17の上に配置されたヘッドレスト18とを備えている。なお、図4(a)では、シートクッション16の図示が省略されている。
次に、車両用シート13のシートバック17のうち、隣の車両用シート14に近い側の側部の内部構造について説明する。
シートバック17の内部には、その骨格をなすシートフレームが配置されている。シートフレームの一部は、図3に示すように、シートバック17のうち、隣の車両用シート14に近い側の側部内に配置されており、この部分(以下「サイドフレーム部21」という)は、金属板を曲げ加工等することによって形成されている。
サイドフレーム部21は、前後方向及び上下方向に延びる板状をなしている。サイドフレーム部21を含むシートフレームの前側には、ウレタンフォーム等の弾性材からなるシートパッド22が配置されている。また、シートフレームの後側には、合成樹脂等によって形成された硬質のバックボード23が配置されている。なお、シートパッド22は表皮によって被覆されているが、図3ではその表皮の図示が省略されている。
シートパッド22内において、サイドフレーム部21よりも隣の車両用シート14に近い側の近傍には、収納部24が設けられている。この収納部24には、ファーサイドエアバッグ装置の主要部をなすエアバッグモジュールABMが組み込まれている。図1に示すように、ファーサイドエアバッグ装置は、側突等により車両用シート13から遠い側の側壁部12に対しその側方から衝撃が加わった場合に、膨張用ガスをエアバッグ40に供給し、エアバッグ40を車両用シート13,14間で展開及び膨張させることで、車両用シート13に着座している乗員P1を衝撃から保護するためのものである。
図3に示すように、収納部24の前部であって隣の車両用シート14に近い側の角部からは、斜め前方であって車両用シート14に近づく側に向けてスリット25が延びている。シートパッド22の前部であって、車両用シート14に近い側の角部22cとスリット25とによって挟まれた箇所(図3において二点鎖線の枠で囲んだ箇所)は、エアバッグ40によって破断される破断予定部26を構成している。
図1及び図4(a)に示すように、車室の天井(図示略)において、車両用シート13,14間の上方となる箇所には、内装部品としてオーバーヘッドコンソールが取付けられている。この箇所は、収納部24の斜め前上方であり、エアバッグ40が展開及び膨張する方向の前方となる箇所である。オーバーヘッドコンソールは、天井から下方へ突出していて、マップライト、小物入れ等を備えている。そして、本実施形態では、上記オーバーヘッドコンソールによって天井部27が構成されている。
図3及び図5に示すように、エアバッグモジュールABMは、ガス発生器30及びエアバッグ40を主要な構成部材として備えている。次に、これらの構成部材の各々について説明する。
<ガス発生器30>
ガス発生器30は、インフレータ31及びリテーナ32を備えている。ここでは、インフレータ31として、パイロタイプと呼ばれるタイプが採用されている。インフレータ31は略円柱状をなしており、その内部には、膨張用ガスを発生するガス発生剤(図示略)が収容されている。インフレータ31は、その上端部にガス噴出部31aを有している。また、インフレータ31の下端部には、同インフレータ31への作動信号の入力配線となるハーネス(図示略)が接続されている。
なお、インフレータ31としては、上記ガス発生剤を用いたパイロタイプに代えて、高圧ガスの充填された高圧ガスボンベの隔壁を火薬等によって破断して膨張用ガスを噴出させるタイプ(ハイブリッドタイプ)が用いられてもよい。
一方、リテーナ32は、膨張用ガスの噴出する方向を制御するディフューザとして機能するとともに、インフレータ31を、エアバッグ40と一緒にサイドフレーム部21に取付ける機能を有する部材である。リテーナ32の大部分は、金属板等の板材を曲げ加工等することによって略筒状に形成されていて、インフレータ31を覆っている。
リテーナ32の互いに上下方向へ離間した複数箇所には、このリテーナ32をサイドフレーム部21に取付けるための部材として、それぞれ乗員P1側へ延びるボルト33が固定されている。なお、ガス発生器30は、インフレータ31とリテーナ32とが一体になったものであってもよい。
<エアバッグ40>
図5及び図9(a)に示すように、エアバッグ40の外殻部分はエアバッグ本体41によって構成されている。エアバッグ本体41としては、強度が高く、かつ可撓性を有していて容易に折り畳むことのできる素材、例えばポリエステル糸、ポリアミド糸等を用いて形成した織布等が適している。
図5は、展開のみされて膨張されていない状態(以下「展開非膨張状態」という)のエアバッグ本体41を、ガス発生器30等とともに示している。また、図9(a)は、図5におけるエアバッグ本体41の内部構造を示すべく、車幅方向の中央部分で切断されたエアバッグ本体41を、ガス発生器30等とともに示している。
エアバッグ本体41は、上端部と、それ以外の部分(以下「残部42」という)とで、異なる構成を有している。
エアバッグ本体41の残部42は、1枚の布片(基布、パネル布等とも呼ばれる)を、その中央部分に設定した折り線43に沿って二つ折りして車幅方向に重ね合わせ、その重ね合わされた部分を袋状となるように結合させることにより形成されている。ここでは、エアバッグ本体41の上記の重ね合わされた2つの部分を区別するために、乗員P1に近い側に位置するものを本体布部44(図9(a)参照)といい、乗員P1から遠い側に位置するものを本体布部45(図5参照)というものとする。
残部42においては、両本体布部44,45の外形形状が、折り線43を対称軸として互いに線対称の関係にある。両本体布部44,45の形状及び大きさは、図2及び図4(a)に示すように、エアバッグ本体41が展開及び膨張を完了したときに、乗員P1の上半身の多くの部分、本実施形態では、胸部PTから頭部PHにかけての領域の側方に位置する形状及び大きさに形成されている。エアバッグ本体41の下端部は、センターコンソールボックス15の上端よりも下方に位置する。
なお、図5及び図9(a)に示すように、本実施形態では、折り線43が残部42の後端部に位置するように布片が二つ折りされているが、折り線43が他の端部、例えば前端部、上端部、下端部等に位置するように布片が二つ折りされてもよい。また、残部42は折り線43に沿って分割された2枚の布片からなるものであってもよい。さらに、両本体布部44,45の少なくとも一方は、2枚以上の布片によって構成されてもよい。
両本体布部44,45の上記結合は、それらの周縁部の前部及び下部と後上部とに沿って設けられた複数の周縁結合部46においてなされている。各周縁結合部46は、両本体布部44,45の周縁部のうち、後端部(折り線43の近傍部分)と、上端部及び後下端部とを除く部分を、縫製(縫糸で縫合)することにより形成されている。この点は、後述する周縁結合部48、結合部64〜66、前上区画部70、上環状結合部71、下環状結合部74及び環状結合部75についても同様である。
上記縫製に関し、図5、図6、図9及び図12では、3つの線種によって縫製部分が表現されている。1つ目の線種は、一定長さの太線を断続的に並べて表現した線であり、これは、縫糸をエアバッグ40の外部から見た状態を示している(図5における周縁結合部46等参照)。2番目の線種は、一定長さ(一般的な破線よりも長い長さ)の細線を断続的に並べて表現した線であり、これは、例えば布片の奥に位置していて直接は見えない(隠れている)縫糸の状態を示している(図5における結合部66等参照)。3番目の線種は、点を一定間隔おきに並べて表現した線であり、これは、縫製部分を通る面における縫糸の断面を示している(図9(a)における周縁結合部46等参照)。
なお、周縁結合部46は、上記縫糸を用いた縫合とは異なる手段、例えば接着剤を用いた接着によって形成されてもよい。この点は、上記周縁結合部48、結合部64〜66、前上区画部70、上環状結合部71、下環状結合部74及び環状結合部75についても同様である。
図7及び図9(a),(b)に示すように、エアバッグ本体41の上端部は、両本体布部44,45の上端部間において、後側ほど高くなるように傾斜した状態で配置された増厚布部47によって構成されている。増厚布部47は、上記残部42とは別の布片によって形成されている。増厚布部47の周縁部と、残部42の上端周縁部とは、それらに沿って設けられた上記周縁結合部46の上端部と、周縁結合部46とは別に設けられた周縁結合部48とによって結合されている。すなわち、増厚布部47の前端部は、周縁結合部46の前上端部によって両本体布部44,45の前上端部に共縫いされている。増厚布部47の後端部は、周縁結合部46の後上端部によって両本体布部44,45の後上端部に共縫いされている。増厚布部47の乗員P1側の周縁部は、周縁結合部48によって本体布部44の上端周縁部に結合されている。増厚布部47の反乗員P1側の周縁部は、周縁結合部48によって本体布部45の上端周縁部に結合されている。
上記増厚布部47は、上記残部42の膨張に伴い車幅方向の両側に引っ張られて緊張状態となる。この緊張状態では、増厚布部47の上面の一部は、第1揺動抑制面51及び第2揺動抑制面52を含む平坦面となる。
第1揺動抑制面51は、次の条件を満たす態様で形成されている。
条件1:増厚布部47の平坦面における後部に位置すること(図9(a)参照)。
条件2:エアバッグ本体41の展開及び膨張の途中に天井部27に接触し、同エアバッグ本体41の前方への揺動を抑制すること(図10参照)。
条件3:エアバッグ本体41の展開及び膨張の完了時に天井部27から下方へ離間すること(図4(b)参照)。
第2揺動抑制面52は、次の条件を満たす態様で形成されている。
条件4:増厚布部47の平坦面における第1揺動抑制面51よりも前方に位置すること(図9(a)参照)。
条件5:エアバッグ本体41の展開及び膨張の途中であって、第1揺動抑制面51の接触後に天井部27に接触し、同エアバッグ本体41の後方への揺動を抑制すること(図11参照)。
条件6:エアバッグ本体41の展開及び膨張の完了時に天井部27から下方へ離間すること(図4(b)参照)。
図5及び図8に示すように、両本体布部44,45及び増厚布部47の間であって、周縁結合部46,48及び折り線43によって囲まれた空間は、膨張用ガスによって展開及び膨張させられる膨張部となっている。
両本体布部44,45の後下端部では、周縁結合部46による結合がなされていない。この箇所は、ガス発生器30の挿入口53を構成している。本体布部44における挿入口53の上方近傍であって、互いに上下方向に離間した複数箇所には、ボルト孔54があけられている。エアバッグ本体41のボルト孔54の周辺部分は、同エアバッグ本体41がサイドフレーム部21に固定される箇所である固定部55を構成している。
エアバッグ40は、エアバッグ本体41の車幅方向の膨張厚みを規制する厚み規制部として、後下区画部60、前上区画部70、上環状結合部71、下環状結合部74及び環状結合部75を備えている。
後下区画部60及び前上区画部70は、エアバッグ本体41の膨張厚みを規制する機能のほかに、エアバッグ本体41の膨張部を複数に区画する機能も有している。後下区画部60は、一般的に「テザー」と呼ばれるものと同様の構成を有している。また、前上区画部70、上環状結合部71、下環状結合部74及び環状結合部75は、一般的に「シーム」と呼ばれるものと同様の構成を有している。
<後下区画部60>
図5、図8及び図9(a)に示すように、後下区画部60は、ガス発生器30に対し斜め前上方に離間した箇所に配置されている。この後下区画部60は、エアバッグ本体41と同様の素材からなる一対の布部61を備えている。両布部61は、それぞれ独立した布片によって構成されている。両布部61は、エアバッグ本体41が展開非膨張状態にあるとき、車幅方向に重ねられた状態となる。
より詳しくは、各布部61の主要部は本体部62によって構成されている。各本体部62は、エアバッグ本体41の膨張部を、後下膨張部56と、同本体部62を介して後下膨張部56の前上側に位置する前上膨張部57とに区画する。各本体部62は、後部ほど高くなるように傾斜した状態で配置されている。
各本体部62は、その長さ方向のどの箇所でも均一な幅を有している。各本体部62の前下端部は、周縁結合部46の前下部から後方へ離間している。各本体部62の後上端部は、周縁結合部46の後部から前方へ離間している。
後下区画部60は、上記布部61毎の本体部62に加え、前下延長部63を備えている。布部61毎の前下延長部63は、本体部62よりも狭い幅を有している。各前下延長部63は、本体部62の後下部を起点とし、前下方へ向けて延びている。従って、各布部61の長さは、その後下部では、前上部よりも前下延長部63の分だけ長くなっている。本実施形態では、布部61毎の前下延長部63は、エアバッグ本体41の前端部まで延びている。
乗員P1側の布部61は、これに隣接する本体布部44に対し、結合部64によって結合されている(図9(a)、図6参照)。この結合部64は、乗員P1側の布部61の後下縁部に沿って、前下延長部63及び本体部62に跨って延びている。結合部64の前下端部は周縁結合部46の前下部に交差している。
同様に、反乗員P1側の布部61は、これに隣接する本体布部45に対し、結合部65によって結合されている(図5参照)。この結合部65は、反乗員P1側の布部61の後下縁部に沿って、前下延長部63及び本体部62に跨って延びている。結合部65の前下端部は周縁結合部46の前下部に交差している。
両布部61は、両結合部64,65から離間した箇所である、両本体部62の前上縁部に沿って設けられた結合部66によって相互に結合されている。結合部66は、結合部64,65とは異なり、両本体部62にのみ設けられており、前下延長部63には設けられていない。
こうした結合態様により、後下区画部60は、両本体布部44,45間に架け渡されている。そして、後下区画部60は、緊張状態になることで、エアバッグ本体41における同後下区画部60の近傍部分の車幅方向の膨張厚みを規制する。
図5及び図9(a)に示すように、エアバッグ本体41内であって、布部61毎の本体部62の前下端部と、周縁結合部46の前下部との間の空間は、前下連通路67を構成している。表現を変えると、前下連通路67は、本体部62の前下端部に対し前下側に隣接する箇所に位置している。この前下連通路67により、後下膨張部56及び前上膨張部57が、後下区画部60の前下側で連通されている。
エアバッグ本体41内であって、布部61毎の本体部62の後上端部と、周縁結合部46の後部との間の空間は、後上連通路68を構成している。表現を変えると、後上連通路68は、本体部62の後上端部に対し後上側に隣接する箇所に位置している。この後上連通路68により、後下膨張部56及び前上膨張部57が、後下区画部60の後上側で連通されている。
<前上区画部70、上環状結合部71及び下環状結合部74>
図5及び図7に示すように、前上区画部70、上環状結合部71及び下環状結合部74は、いずれも両本体布部44,45を互いに接触させた状態で結合させることによって形成されている。
前上区画部70は、前上膨張部57であって、前後方向における中央部と、エアバッグ本体41の前端部との間に位置している。この前上区画部70の箇所は、エアバッグ本体41が展開及び膨張を完了した状態で、乗員P1の頭部PHの前方近傍となる箇所である。前上区画部70は、上下方向へ直線状に延びている。前上区画部70の上端部は、上記増厚布部47に接近した箇所に位置し、下端部は、後下区画部60に接近した箇所に位置している。前上区画部70は、前上膨張部57を、同前上区画部70よりも前側の膨張部と、後側の膨張部とに区画している。
図7及び図9(b)に示すように、上環状結合部71は、前上区画部70の上端部の前側に位置している。上環状結合部71は円環状をなしており、自身の後端部において前上区画部70の上端部に接続されている。上環状結合部71の上半部は、前上区画部70の上端部から、エアバッグ本体41の前端部に向けて突出する半円弧状の突出部72を構成している。突出部72は、前上区画部70に沿う膨張用ガスG1の上方への流れを妨げる機能を有している。上環状結合部71の下半部は、突出部72の先端から、同突出部72の下側を前上区画部70に向けて延びる半円弧状のガス溜め部73を構成している。ガス溜め部73の先端は、前上区画部70の上端部に接続されている。ガス溜め部73は、突出部72によって上方へ流れにくくされた膨張用ガスG1を、前上区画部70との間に溜める機能を有している。
図5及び図9(a)に示すように、下環状結合部74は、前上区画部70の下端部の後側に位置している。下環状結合部74は円環状をなしており、自身の前端部において前上区画部70の下端部に接続されている。
<環状結合部75>
環状結合部75は、両本体布部44,45を互いに接触させた状態で結合させることによって形成されている。
環状結合部75は、前上膨張部57であって、前後方向における中央部と、エアバッグ本体41の後端部との間に位置している。環状結合部75は、上下方向については、後下区画部60に接近した箇所に位置している。環状結合部75は、長円状をなしているが、円環状等、他の環状に形成されてもよい。
<インナチューブ80>
図8及び図9(a)に示すように、上記後下膨張部56内には、ガス発生器30の少なくともガス噴出部31aを取り囲んだ状態でインナチューブ80が配置されている。インナチューブ80は、ガス発生器30のガス噴出部31aから噴出された膨張用ガスG1を、前下方に向かうように整流する機能を有している。
インナチューブ80の形成のために、エアバッグ本体41と同様の素材によって形成された1枚の布片が用いられている。布片は、その車幅方向の中央部に設定した折り線82に沿って二つ折りされて車幅方向に重ね合わされている。ここでは、インナチューブ80の上記の重ね合わされた2つの部分を区別するために、乗員P1側に位置するものを布部83といい、反乗員P1側に位置するものを布部84というものとする。
両布部83,84の前上部及び上部は、結合部85によって相互に結合されている。また、両布部83,84の下部は、上記周縁結合部46の一部(後下部)によって、両本体布部44,45に共縫いされている。両布部83,84の後端部を除く2箇所は、相互に結合されていない。上記2箇所のうちの一方は開口86を構成し、他方はガス発生器30の挿入口88を構成している。
布部83において挿入口88の上方近傍であって、互いに上下方向に離間した複数箇所には、ボルト孔87があけられている。インナチューブ80は、ボルト孔87を、本体布部44の対応するボルト孔54に合致させられた状態で、縫合等の結合手段(図示略)によってエアバッグ本体41に結合されている。
なお、インナチューブ80は、折り線82が自身の前端部に位置するように二つ折りされてもよい。この場合には、インナチューブ80における一対の布部83,84は、それらの後端部において相互に結合されることになる。また、インナチューブ80は、布部83,84が折り線82に沿って分離されたものであってもよい。
そして、ガス発生器30が、挿入口53,88を通じて挿入されることで、後下膨張部56内の後端部であって、インナチューブ80内の後端部に配置されている。さらに、ボルト33がボルト孔87,54に挿通されている。この挿通により、ガス発生器30がインナチューブ80及び後下膨張部56に対し位置決めされた状態で係止されている。
上記エアバッグ本体41、後下区画部60、前上区画部70、上環状結合部71、下環状結合部74、環状結合部75及びインナチューブ80によってエアバッグ40が構成されている。
ところで、上記エアバッグモジュールABMでは、図5に示すエアバッグ40が折り畳まれることにより、図3に示すコンパクトな収納用形態にされている。これは、エアバッグモジュールABMを、シートバック17の側部における限られた大きさの収納部24に対し、収納に適したものとするためである。エアバッグ40を折り畳む態様としては、例えば、ロール折り、蛇腹折り等が適している。ロール折りは、エアバッグ40の一方の端部を中心とし、その周りに他の部分を巻き付ける折り態様である。蛇腹折りは、エアバッグ40を、一定幅ずつ交互に折り方向を変えながら折り返す折り態様である。
エアバッグ40が収納用形態にされたエアバッグモジュールABMは、収納部24に収納されている。図3及び図8に示すように、ガス発生器30から延びてインナチューブ80及びエアバッグ本体41に挿通されたボルト33が、サイドフレーム部21に対し反乗員P1側から挿通されている。各ボルト33にナット34が乗員P1側から締付けられることにより、エアバッグ40の後端部がガス発生器30とともに、サイドフレーム部21に取付けられている。このようにして、ガス発生器30のボルト33が利用されて、エアバッグ40が自身の後端部に設定した固定部55においてガス発生器30とともにサイドフレーム部21に固定されている。
なお、ガス発生器30は、上述したボルト33及びナット34とは異なる部材によってサイドフレーム部21に取付けられてもよい。また、ブラケット(図示略)が追加され、ガス発生器30がブラケットを介して、サイドフレーム部21に間接的に取付けられてもよい。また、リテーナ32が用いられることなくインフレータ31がサイドフレーム部21に直接取付けられてもよい。
ファーサイドエアバッグ装置は、上述したエアバッグモジュールABMのほかに、図4(a)に示す衝撃センサ91及び制御装置92を備えている。衝撃センサ91は加速度センサ等からなり、側壁部12等に設けられており、同側壁部12等に側方から加えられる衝撃を検出する。制御装置92は、衝撃センサ91の検出信号に基づきインフレータ31の作動を制御する。
さらに、車両10には、車両用シート13に近い側の側壁部11に対し側方から衝撃が加わった場合に、その側壁部11と車両用シート13との間でエアバッグを展開及び膨張させて乗員P1を拘束し、衝撃から保護するタイプのサイドエアバッグ装置(ニアサイドエアバッグ装置とも呼ばれる、図示略)が設けられている。
また、車室内には、車両用シート13に着座している乗員P1をその車両用シート13に拘束するためのシートベルト装置(図示略)が設けられている。
次に、上記のように構成された本実施形態の作用及び効果について説明する。
側壁部12に対し側方から所定値以上の衝撃が加わったことが衝撃センサ91によって検出されないときには、制御装置92からインフレータ31に対し、これを作動させるための作動信号が出力されず、膨張用ガスが噴出されない。図3に示すように、エアバッグ40は、収納用形態で収納部24に収納され続ける。
図1及び図4(a)に示すように、側突等による衝撃が一方の側壁部12に対し側方から加わると、衝撃の加わった側壁部12から遠い側の乗員P1の上半身が、慣性により側壁部12側へ倒れ込もうとする。
また、側壁部12に対し側方から所定値以上の衝撃が加わったことが衝撃センサ91によって検出されると、その検出信号に基づき制御装置92からインフレータ31に対し、これを作動させるための作動信号が出力される。この作動信号に応じてインフレータ31のガス噴出部31aから膨張用ガスが噴出されると、その膨張用ガスは、まず図9(a)に示すようにインナチューブ80内に供給される。この膨張用ガスG1により、インナチューブ80が膨張を開始する。
膨張用ガスG1の一部は、インナチューブ80の壁面に当たることで、前下方へ流れ方向を変える。この膨張用ガスG1は、開口86からインナチューブ80の周りの後下膨張部56へ流出する。
後下膨張部56では、膨張用ガスG1が供給されることで内圧が上昇し、同後下膨張部56が折り状態を解消(展開)しながら膨張を開始する。後下膨張部56の展開及び膨張に伴い、後下区画部60が車幅方向の両側へ引っ張られて緊張状態となる。
また、後下膨張部56に供給された膨張用ガスG1の一部は、後上連通路68を通って前上膨張部57の後部に流入する。前上膨張部57に流入した膨張用ガスG1の一部は、環状結合部75とエアバッグ本体41の後端部との間を流れ、他の一部は、環状結合部75と前上区画部70及び下環状結合部74との間を流れる。
また、後下膨張部56に供給された膨張用ガスG1の他の一部は、前下連通路67を通って前上膨張部57の前部に流入する。前上膨張部57に流入した膨張用ガスG1の一部は、前上区画部70とエアバッグ本体41の前端部との間を流れ、他の一部は、前上区画部70及び下環状結合部74と環状結合部75との間を流れる。
膨張用ガスG1の供給された前上膨張部57は、後下膨張部56に遅れて折り状態を解消(展開)しながら膨張を開始する。
上記のように、後下膨張部56及び前上膨張部57が展開及び膨張する過程で、図3における収納部24の近くでシートパッド22が押圧され、破断予定部26においてシートパッド22が破断される。エアバッグ本体41は、ガス発生器30の近傍部分を収納部24内に残した状態で、同収納部24から前上方へ向けて飛び出す。
固定部55においてサイドフレーム部21に固定されているエアバッグ本体41は、隣り合う車両用シート13,14間で、固定部55から前上方へ向けて展開及び膨張する。
この際、エアバッグ本体41は、ガス発生器30からの膨張用ガスG1により、展開及び膨張の完了時よりも高い位置まで展開及び膨張しようとする。エアバッグ本体41は、前方へ揺動し、続けて、上記前方への揺動の反動で後方へ揺動しようとする。
しかし、図10に示すように、エアバッグ本体41が展開及び膨張する方向の前方には、天井部(オーバーヘッドコンソール)27が位置している。この天井部27は、車両10の天井から下方へ突出している。
しかも、エアバッグ本体41の上端面において第1揺動抑制面51及び第2揺動抑制面52を有する平坦面は、同エアバッグ本体41の展開非膨張状態で、後側ほど高くなるように傾斜している。第1揺動抑制面51は第2揺動抑制面52よりも高い箇所に位置している。
そのため、上記のように、展開及び膨張の完了時よりも高い位置に達したエアバッグ本体41は、第2揺動抑制面52よりも後方で高い箇所に位置する第1揺動抑制面51において、第2揺動抑制面52よりも先に、天井部27の下面の後部に接触する。第1揺動抑制面51と天井部27との間に生ずる摩擦により、エアバッグ本体41の前方へ向かう揺動の勢いが弱められる。
また、上記前方への揺動の反動で後方へ揺動しようとするエアバッグ本体41は、図11に示すように、そのエアバッグ本体41の上端面のうち第1揺動抑制面51の前方に形成された第2揺動抑制面52において、上記第1揺動抑制面51の接触後に、天井部27に接触する。この接触は、天井部27の下面のうち、第1揺動抑制面51との接触箇所よりも前側の箇所で行なわれる。第2揺動抑制面52と天井部27との間に生ずる摩擦により、エアバッグ本体41の後方へ向かう揺動の勢いが弱められる。
なお、図10及び図11では、周縁結合部46,48、結合部65、前上区画部70、上環状結合部71、下環状結合部74及び環状結合部75の図示が省略されている。図4(a),(b)についても同様である。
従って、エアバッグ本体41が前方へ揺動する場合と後方へ揺動する場合とで、天井部27との最適な接触状態が異なっても、前方への揺動時には第1揺動抑制面51を天井部27に接触させ、その後の後方への揺動時には第1揺動抑制面51よりも前方の第2揺動抑制面52を天井部27に接触させる。こうすることで、第1揺動抑制面51及び第2揺動抑制面52を天井部27に最適な接触状態で接触させることが可能である。
また、本実施形態では、第1揺動抑制面51及び第2揺動抑制面52がいずれも平坦面により構成されていることから、湾曲面等の非平坦面により構成された場合に比べ、天井部27に接触したときの接触面積が多くなる。そのため、第1揺動抑制面51と天井部27との間に生ずる摩擦が大きくなり、エアバッグ本体41の前方への揺動を抑制するより大きな効果を得ることができる。また、第2揺動抑制面52と天井部27との間に生ずる摩擦が大きくなり、エアバッグ本体41の後方への揺動を抑制するより大きな効果を得ることができる。
従って、第1揺動抑制面51及び第2揺動抑制面52の天井部27との接触がないものに比べ、また、支持板がガス発生器の上下両側でエアバッグを支持したり、テザーを用いたりする従来のものに比べ、展開及び膨張の途中におけるエアバッグ本体41の揺動量が少なくなる。エアバッグ本体41を乗員P1の側方に安定した姿勢で位置させることが可能となる。
ここで、エアバッグ本体41が天井部27に接触した状態で展開及び膨張を完了すると、エアバッグ本体41が上下方向の中間部分で折れ曲がったり、乗員P1の側方から前方又は後方へ外れた箇所に位置したりするおそれがある。
この点、エアバッグ本体41の展開及び膨張の完了時には、途中よりも、車幅方向における膨張厚みが大きくなる。一方で、エアバッグ本体41は、後端部に設定した固定部55においてサイドフレーム部21に固定されている。そのため、図4(b)及び図6に示すように、エアバッグ本体41の上端は、上述した展開及び膨張の途中よりも低くなり、第1揺動抑制面51及び第2揺動抑制面52がともに天井部27から下方へ離間する。従って、天井部27との接触に起因してエアバッグ本体41が上下方向に折れ曲がったり、乗員P1の側方から前方又は後方へ外れた箇所に位置したりすることが起こりにくい。上述したように、展開及び膨張の途中だけでなく、完了時にも、エアバッグ本体41が乗員P1の側方に安定した姿勢で位置する。
すなわち、エアバッグ本体41は、両車両用シート13,14に着座している乗員P1,P2間に位置する。図4(a)及び図5に示すように、エアバッグ本体41の後下膨張部56の一部は乗員P1の胸部PTの側方に位置し、前上膨張部57は、乗員P1の頭部PHの側方に位置する。前上区画部70は、頭部PHの前側に位置し、環状結合部75は頭部PHの後側に位置する。後下膨張部56の下端部は、乗員P1とセンターコンソールボックス15との間に位置する。
そのため、上記エアバッグ本体41は、乗員P1の上半身の側方に位置することとなり、衝撃の加わった側壁部12側へ倒れ込む乗員P1の上半身を受け止め、衝撃から乗員P1を保護する。
なお、側壁部11に対し側方から衝撃が加わった場合については説明しないが、上記と同様の作用が行なわれて、車両用シート14に着座している乗員P2が衝撃から保護される。
本実施形態によると、上記以外にも、次の効果が得られる。
・図9(a)に示すように、前上膨張部57に、上下方向に延びて同前上膨張部57を前後に区画する前上区画部70が設けられることで、前上膨張部57の剛性が高められる。そのため、展開及び膨張の途中にエアバッグ本体41が前後方向に揺動して、第1揺動抑制面51及び第2揺動抑制面52が天井部27に接触したときに、前上膨張部57が上下方向へ折れ曲がるのを抑制することができる。
・ガス発生器30で発生された膨張用ガスG1の一部は、前上膨張部57において前上区画部70が設けられた箇所では、前上区画部70と、エアバッグ本体41の前端部との間を、その前上区画部70に沿って下方から上方へ向けて流れる。
これに対し、図9(a),(b)に示すように、前上区画部70の上端部に接続された上環状結合部71は、一対の本体布部44,45を、互いに接触させた状態で結合させている。この上環状結合部71のうち、前上区画部70の上端部から、エアバッグ本体41の前端部に向けて突出する部分、すなわち、上環状結合部71の上半部が、突出部72として機能し、膨張用ガスG1の上方へ向かう流れを妨げようとする。
従って、上記上環状結合部71(突出部72及びガス溜め部73)が設けられない場合に比べ、膨張用ガスG1が前上区画部70に沿って上方へ流れにくくなる。その分、前上膨張部57のうち、前上区画部70よりも突出部72の突出している側である前側の部分の内圧が高くなる。前上膨張部57が上下方向へ折れ曲がるのをより抑制することができる。
・また、上記上環状結合部71のうち、突出部72の先端から、同突出部72の下側を前上区画部70に向けて延びる部分が、すなわち上環状結合部71の下半部が、ガス溜め部73として機能する。そのため、上記のように突出部72によって上方への流れを妨げられた膨張用ガスG1の一部は、ガス溜め部73と前上区画部70の上端部との間に溜められる。この膨張用ガスG1は、ガス溜め部73よりも上方へ流れることを規制される。
従って、突出部72が設けられ、かつガス溜め部73が設けられない場合に比べ、前上膨張部57のうち、前上区画部70よりも前側部分の内圧がさらに高くなる。前上膨張部57が上下方向へ折れ曲がるのをさらに抑制することができる。
・増厚布部47を用いずにエアバッグ本体41の上端部を形成することも可能である。この場合には、上記周縁結合部46を延長することで、エアバッグ本体41における乗員P1側の本体布部44の上端周縁部と、反乗員P1側の本体布部45の上端周縁部とを互いに接触させた状態で結合させる。このようにしても、エアバッグ本体41の上端部に第1揺動抑制面51及び第2揺動抑制面52を形成することが可能である。しかし、エアバッグ本体41が展開及び膨張したときに、そのエアバッグ本体41の上端部の車幅方向の厚みを大きくすることが困難である。これは、両本体布部44,45が結合された箇所では、エアバッグ本体41の車幅方向の厚みが「0」となり、その近傍部分である同エアバッグ本体41の上端部の車幅方向の厚みを規制するからである。
この点、本実施形態では、エアバッグ本体41の上端部が、平坦面を有する布片からなる増厚布部47によって構成されている。増厚布部47が、その周縁部において周縁結合部46,48により、残部42の上端周縁部に結合されている。そのため、エアバッグ本体41が展開及び膨張したときの上端部の車幅方向の厚みを大きくすることができる。これは、エアバッグ本体41のうち増厚布部47が結合された箇所では、その増厚布部47の車幅方向の寸法が、エアバッグ本体41の同方向の膨張厚みとなるからである。
・本実施形態では、上環状結合部71の全体が、前上区画部70と、エアバッグ本体41の前端部との間に配置されている。上環状結合部71は、前上区画部70と環状結合部75との間には配置されていない。
そのため、上環状結合部71の少なくとも一部(全部を含む)が前上区画部70と環状結合部75との間に設けられた場合に比べ、前上膨張部57において、前上区画部70と環状結合部75との間の領域が車幅方向に大きく膨張する。この領域によって乗員P1、特に頭部PHを衝撃から保護する性能を高めることができる。
・エアバッグ本体41では、上記のように、後下膨張部56及び前上膨張部57の順に展開及び膨張が行なわれる。そのため、後下区画部60が設けられず、エアバッグ本体41が一気に展開及び膨張する場合とは異なり、その展開及び膨張の初期に、エアバッグ本体41の前上部分(前上膨張部57)によって乗員P1の上部、例えば頭部PH等が押圧されるのを抑制することができる。
・エアバッグ本体41が乗員P1の上半身を受け止める際、エアバッグ本体41に対しては、これに加わる側方からの力の分力として、前方へ向かう力が加わる。
しかし、インナチューブ80が膨張用ガスにより筒状に膨らせられることにより、同インナチューブ80の剛性が高められる。これに伴い、後下膨張部56のうち、インナチューブ80の周りの箇所の剛性も高められる。
そのため、上記のように、剛性の高められた後下膨張部56でエアバッグ本体41が折れ曲がることが起こりにくい。エアバッグ本体41の多くの部分は、乗員P1の上半身の側方で展開及び膨張した状態を維持する。そのため、衝撃に応じて側方へ倒れ込む乗員P1をエアバッグ本体41によって受け止めて、乗員P1に加わる衝撃を緩和することができる。
・特許文献1における支持板やテザーを追加することなく、一般的なファーサイドエアバッグ装置の構成部品のみで、展開及び膨張する途中におけるエアバッグ本体41の前後方向の揺動を抑制することができる。
・上環状結合部71が、その後端部において前上区画部70に接続されている。そのため、上環状結合部71及び前上区画部70を続けて縫製により形成することができる。
同様に、下環状結合部74が、その前端部において前上区画部70に接続されている。そのため、下環状結合部74及び前上区画部70を続けて縫製により形成することができる。
このように、上環状結合部71、前上区画部70及び下環状結合部74を連続して形成することができ、縫製作業が容易である。
なお、上記実施形態は、これを以下のように変更した変形例として実施することもできる。
<エアバッグ本体41について>
・エアバッグ本体41は、車両用シート13,14のうち隣の車両用シート14,13に近い側の側部であることを前提とし、サイドフレーム部21とは異なる強度部材に固定されてもよい。
また、エアバッグ本体41は、車両用シート13,14の上記側部の近傍に位置する部材、例えばセンターコンソールボックス15に固定されてもよい。
・エアバッグ本体41は、上記実施形態のようにその略全体が膨張するものであってもよいが、膨張用ガスが供給されず膨張することのない非膨張部を一部に有するものであってもよい。
・図12及び図13に示すように、増厚布部47が用いられることなくエアバッグ本体41の上端部が形成されてもよい。この場合、周縁結合部46の前部と後部とがエアバッグ本体41の上端部で繋がるように同周縁結合部46が延長される。エアバッグ本体41における乗員P1側の本体布部44の上端周縁部と、反乗員P1側の本体布部45の上端周縁部とが、周縁結合部46の一部によって結合される。このようにしても、エアバッグ本体41の上端部に第1揺動抑制面51及び第2揺動抑制面52を形成することが可能である。
ただし、上述したように、エアバッグ本体41が展開及び膨張したときに、同エアバッグ本体41の上端部の車幅方向の厚みが、増厚布部47を用いた上記実施形態よりも小さくなる。
・エアバッグ本体41が上記実施形態よりも下方へ延長され、同エアバッグ本体41による乗員P1,P2の保護領域が下方へ拡大されてもよい。
この場合、エアバッグ本体41の下方への延長に伴い、固定部55の位置が上記実施形態よりも低い箇所に変更されてもよい。
<第1揺動抑制面51及び第2揺動抑制面52について>
・第1揺動抑制面51及び第2揺動抑制面52が、共通の揺動抑制面によって構成されてもよい。この場合には、共通の揺動抑制面が、エアバッグ本体41の前方への揺動も後方への揺動も抑制することになる。
・第1揺動抑制面51がエアバッグ本体41の上端面の複数箇所に形成されてもよい。また、第2揺動抑制面52がエアバッグ本体41の上端面の複数箇所に形成されてもよい。
・エアバッグ本体41の上端面が湾曲面等の非平坦面を有していて、その非平坦面の少なくとも一部によって第1揺動抑制面51及び第2揺動抑制面52が構成されてもよい。
<後下区画部60について>
・図12に示すように、後下区画部60が省略されてもよい。この場合、後下区画部60による膨張厚みの規制が行なわれなくなる。そのため、エアバッグ本体41の後下膨張部56の車幅方向における膨張厚みが大きくなって剛性が増し、後下膨張部56が前上膨張部57を安定した状態で支える。
<前上区画部70、上環状結合部71及び下環状結合部74について>
・前上区画部70及び上下両環状結合部71,74の組合わせは、互いに前後方向に離間した複数箇所に設けられてもよい。
図12は、上記組合わせが、前上膨張部57の前後方向における中央部から前方へ離れた箇所と、同中央部から後方へ離れた箇所との2箇所に設けられた変形例を示している。後側の組合わせは、環状結合部75に代わるものである。
両組合わせは、乗員P1の頭部PHの前側と後側とに設けられることが好ましい。
この場合、各上環状結合部71の全体は、各前上区画部70と、エアバッグ本体41の前端部及び後端部のうち、同前上区画部70に近いものとの間に配置されて同前上区画部70の上端部に接続される。前上区画部70毎の突出部72は、上環状結合部71のうち、前上区画部70の上端部から、エアバッグ本体41の前端部及び後端部のうち同前上区画部70に近いものに向けて突出する部分、すなわち、各上環状結合部71の上半部により構成される。前上区画部70毎のガス溜め部73は、各上環状結合部71のうち、突出部72の先端から、同突出部72の下側を前上区画部70に向けて延びる部分、すなわち、各上環状結合部71の下半部により構成される。
上記の変形例では、ガス発生器30で発生されてエアバッグ本体41内を流れる膨張用ガスG1の一部は、前側の前上区画部70と、エアバッグ本体41の前端部との間を、その前上区画部70に沿って下方から上方へ向けて流れる。また、上記膨張用ガスG1の他の一部は、後側の前上区画部70と、エアバッグ本体41の後端部との間を、その前上区画部70に沿って下方から上方へ向けて流れる。
前上区画部70毎の突出部72は、膨張用ガスG1が下方から上方へ向けて流れるのを妨げようとする。また、前上区画部70毎のガス溜め部73は、前上区画部70との間に膨張用ガスG1を溜める。そのため、前側の前上区画部70とエアバッグ本体41の前端部との間の部分の内圧が高くなる。後側の前上区画部70とエアバッグ本体41の後端部との間の部分の内圧が高くなる。
また、突出部72及びガス溜め部73はエアバッグ本体41の車幅方向の膨張厚みを規制するところ、これらの突出部72及びガス溜め部73が両前上区画部70の間に設けられないため、前上膨張部57において、両前上区画部70によって挟まれた領域が車幅方向に大きく膨張する。この領域によって頭部PHを衝撃から保護する性能が高くなる。
・上記図12における前上区画部70及び上下両環状結合部71,74の組合わせのうち、前側に位置する組合わせが省略されてもよい。
・ガス溜め部73が省略されてもよい。この場合でも、前上区画部70に沿って下方から上方へ向かう膨張用ガスG1の流れを突出部72によって妨げる効果は得られる。
・突出部72は、非円弧状、例えば直線状をなすように形成されてもよい。
・上環状結合部71が省略されてもよい。この場合でも、前上膨張部57の剛性を高める効果を得ることができる。
・ガス溜め部73が上記実施形態よりも短くされて、同ガス溜め部73の後端が前上区画部70から離間されてもよい。
・前上区画部70の構造が、シームと呼ばれる構造から、テザーと呼ばれる構造に変更されてもよい。この場合、前上区画部70は、後下区画部60と同様に布片を用いて形成される。
・図12に示すように、前上区画部70の下端部が下環状結合部74を交差する位置、すなわち、下環状結合部74によって囲まれた円形の領域まで延ばされてもよい。
なお、図示はしないが、各前上区画部70の上端部と上環状結合部71との関係についても、上記と同様の変更がなされてもよい。
<インナチューブ80について>
・インナチューブ80は、ガス発生器30の少なくともガス噴出部31aを取り囲んだ状態で上下方向へ延びるものであればよい。ガス発生器30は、ガス噴出部31aよりも下方部分のうち、下端部を含み、かつ少なくとも一部がインナチューブ80から露出するような態様で配置されてもよい。
<その他>
・上記実施形態のエアバッグ40から、前上区画部70、上環状結合部71及び下環状結合部74が省略されてもよい。
・上記実施形態のエアバッグ40から環状結合部75が省略されてもよい。
・エアバッグ40から、後下区画部60、前上区画部70、上環状結合部71、下環状結合部74及び環状結合部75の全てが省略されて、エアバッグ本体41のみによってエアバッグ40が構成されてもよい。
・上記ファーサイドエアバッグ装置は、天井のうちエアバッグ40の展開方向前方にオーバーヘッドコンソール等の内装部品が取付けられていない車両にも適用可能である。この場合、天井が天井部27を構成することになる。エアバッグ本体41の上端面における第1揺動抑制面51及び第2揺動抑制面52が、天井部27を構成する天井に接触することで、エアバッグ本体41が展開及び膨張する途中の前後方向の揺動を抑制することができる。
・上記ファーサイドエアバッグ装置は、天井の車幅方向における中央部分に、オーバーヘッドコンソールとは異なる内装部品が取付けられた車両にも適用可能である。この場合、内装部品が天井部27を構成することになる。
・上記ファーサイドエアバッグ装置は、3つ以上の車両用シートが車幅方向に並設された車両にも適用可能である。この場合、車両の側方から側壁部に加わる衝撃に応じ、隣り合う車両用シート間でエアバッグを展開及び膨張させる。
・上記ファーサイドエアバッグ装置が適用される車両には、自家用車に限らず各種産業車両も含まれる。
・上記ファーサイドエアバッグ装置は、車両以外の乗物、例えば航空機、船舶等に装備されて、乗物用シートに着座している乗員を側突等による衝撃から保護するファーサイドエアバッグ装置にも適用可能である。
その他、上記各実施形態から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに記載する。
(イ)請求項1に記載のファーサイドエアバッグ装置において、前記天井部は、前記乗物の天井のうち、隣り合う乗物用シート間の上方に取付けられた内装部品により構成されている。
上記の構成によれば、内装部品からなる天井部が天井から下方へ突出するところ、エアバッグが前方へ揺動する際には第1揺動抑制面が天井部のいずれかの箇所に接触し、同エアバッグが後方へ揺動する際には第2揺動抑制面が天井部のいずれかの箇所に接触する。
従って、天井部が天井から下方へ突出するものであって、エアバッグが前方へ揺動する場合と後方へ揺動する場合とで、天井部との接触位置、接触面等の最適な接触状態が異なる場合であっても、その最適な接触状態となるように第1揺動抑制面及び第2揺動抑制面を天井部に接触させることが可能となる。
(ロ)請求項3に記載のファーサイドエアバッグ装置において、前記第2揺動抑制面は、前記天井部のうち、前記第1揺動抑制面が接触する箇所よりも前方の箇所に接触することで前記エアバッグの後方への揺動を抑制するものである。
上記の構成によれば、第1揺動抑制面が天井部に接触する。その後、第1揺動抑制面よりも前方に形成された第2揺動抑制面が、天井部のうち、第1揺動抑制面が接触する箇所よりも前方の箇所に接触する。
従って、エアバッグが前方へ揺動する場合と後方へ揺動する場合とで、天井部のエアバッグとの最適な接触位置が異なる場合であっても、第1揺動抑制面及び第2揺動抑制面を天井部の上記最適な接触位置に接触させることが可能となる。
(ハ)請求項4又は5に記載のファーサイドエアバッグ装置において、前記第2揺動抑制面は、前記第1揺動抑制面よりも前方に形成されており、前記エアバッグの上端面において前記第1揺動抑制面及び前記第2揺動抑制面を有する平坦面は、同エアバッグが展開のみされて膨張されていない状態で、後側ほど高くなるように傾斜している。
上記の構成によれば、エアバッグが前方へ揺動しようとすると、第2揺動抑制面よりも後方で高い箇所に位置する第1揺動抑制面が、その第2揺動抑制面よりも先に天井部に接触する。その後に、エアバッグが後方へ揺動しようとすると、第1揺動抑制面よりも前方の第2揺動抑制面が天井部に接触する。
10…車両(乗物)、11,12…側壁部、13,14…車両用シート(乗物用シート)、27…天井部、30…ガス発生器、40…エアバッグ、41…エアバッグ本体、42…残部、44,45…本体布部、51…第1揺動抑制面、52…第2揺動抑制面、55…固定部、56…後下膨張部、57…前上膨張部、70…前上区画部、71…上環状結合部、72…突出部、73…ガス溜め部、G1…膨張用ガス、P1,P2…乗員。

Claims (10)

  1. 複数の乗物用シートが幅方向に並設された乗物に対し、自身の後端部に設定した固定部においてガス発生器とともに固定されるエアバッグを備え、前記乗物の側壁部に対し側方から加わる衝撃に応じて前記ガス発生器から供給される膨張用ガスにより、隣り合う乗物用シート間で、前記エアバッグを前記固定部から斜め前上方へ向けて展開及び膨張させることで、前記側壁部から遠い側の乗物用シートに正規の姿勢で着座している乗員の上半身を衝撃から保護するファーサイドエアバッグ装置であり、
    前記エアバッグの上端面には、前記エアバッグの展開及び膨張の途中に、前記乗物の天井部に接触することで、前記エアバッグの前方への揺動を抑制し、かつ前記エアバッグの展開及び膨張の完了時に前記天井部から下方へ離間する第1揺動抑制面が形成されるとともに、前記エアバッグの展開及び膨張の途中に前記天井部に接触することで、前記エアバッグの後方への揺動を抑制し、かつ前記エアバッグの展開及び膨張の完了時に前記天井部から下方へ離間する第2揺動抑制面が形成されているファーサイドエアバッグ装置。
  2. 前記第1揺動抑制面及び前記第2揺動抑制面は、前記エアバッグの上端面の互いに前後方向に異なる箇所に形成されている請求項1に記載のファーサイドエアバッグ装置。
  3. 前記第2揺動抑制面は、前記エアバッグの上端面の前記第1揺動抑制面よりも前方に形成されている請求項2に記載のファーサイドエアバッグ装置。
  4. 前記エアバッグの上端面は平坦面を有しており、
    前記第1揺動抑制面及び前記第2揺動抑制面は、前記平坦面の一部により構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のファーサイドエアバッグ装置。
  5. 前記エアバッグの上端部は、前記平坦面を有する布片により構成され、
    前記布片は、同布片の周縁部において前記エアバッグの残部の上端周縁部に結合されている請求項4に記載のファーサイドエアバッグ装置。
  6. 前記エアバッグの外殻部分はエアバッグ本体により構成され、
    前記エアバッグ本体は、前記固定部を有する後下膨張部と、前記後下膨張部に対し前上側に隣接する前上膨張部とを備え、
    前記前上膨張部は、自身の上端面に前記第1揺動抑制面及び前記第2揺動抑制面を有しており、
    前記前上膨張部には、上下方向に延びて前記前上膨張部を前後に区画する前上区画部が1つ以上設けられている請求項1〜5のいずれか1項に記載のファーサイドエアバッグ装置。
  7. 前記前上区画部は、前記前上膨張部の前後方向における中央部から同方向へ離れた箇所に設けられており、
    前記エアバッグは、前記前上区画部の上端部から、前記エアバッグ本体の前端部及び後端部のうち前記前上区画部に近いものに向けて突出する突出部を備えている請求項6に記載のファーサイドエアバッグ装置。
  8. 前記エアバッグは、前記突出部の先端から、同突出部の下側を前記前上区画部に向けて延びて、同前上区画部との間に膨張用ガスを溜めるガス溜め部をさらに備えている請求項7に記載のファーサイドエアバッグ装置。
  9. 前記エアバッグ本体は、前記乗物の幅方向に配置された一対の本体布部を備え、
    前記前上区画部は、両本体布部を、互いに接触させた状態で結合させており、
    前記エアバッグは、前記前上区画部の上端部に接続され、かつ両本体布部を、互いに接触させた状態で結合させる環状の上環状結合部を備えており、
    前記突出部は、前記上環状結合部のうち、前記前上区画部の上端部から、前記エアバッグ本体の前端部及び後端部のうち前記前上区画部に近いものに向けて突出する部分により構成され、
    前記ガス溜め部は、前記上環状結合部のうち、前記突出部の先端から、同突出部の下側を前記前上区画部に向けて延びる部分により構成されている請求項8に記載のファーサイドエアバッグ装置。
  10. 前記前上区画部は、前記前上膨張部の前後方向における中央部から前方へ離れた箇所と、同中央部から後方へ離れた箇所との2箇所に設けられ、
    前記上環状結合部は前記前上区画部毎に設けられており、
    各上環状結合部の全体は、各前上区画部と、前記エアバッグ本体の前端部及び後端部のうち前記前上区画部に近いものとの間に配置されて同前上区画部の上端部に接続されており、
    前記突出部は、各上環状結合部の上半部により構成され、
    前記ガス溜め部は、各上環状結合部の下半部により構成されている請求項9に記載のファーサイドエアバッグ装置。
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