JP2018195661A - 貫通電極基板、貫通電極基板の製造方法及び貫通電極基板を用いた半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性の高い貫通電極基板を提供する。【解決手段】本開示の一実施形態に係る貫通電極基板は、第1の面と前記第1の面と反対の面である第2の面とを貫通する貫通孔であって、前記第1の面側の第1側壁が断面視においてテーパ形状で当該第1側壁と接続する第2側壁が断面視において前記第1の面に対して実質的に垂直である貫通孔を有する基板と、前記第1側壁及び前記第2側壁に配置された貫通電極と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、貫通電極基板、貫通電極基板の製造方法及び貫通電極基板を用いた半導体装置に関する。
近年、LSIシステムの更なる高集積化、高機能化のために半導体チップを垂直に積層した三次元実装技術が必須となってきている。この技術においては、上下の半導体チップ同士を効率よく接続する必要がある。そこで、半導体チップに貫通孔を設けて貫通孔の内部に導電材を充填し、半導体チップの両面を電気的に接続する貫通電極技術が注目されている。
特に、めっき処理により貫通電極を形成する技術として、貫通孔の一方の開口縁近傍に蓋めっきを形成し、基板の厚さ方向に導電材を成長させる所謂ボトムアップ方式によって導電材を充填する技術が知られている(特許文献1、2)。
また、めっき処理により貫通電極を形成するもう一つの技術として、貫通孔の側壁にシード層を形成し、当該シード層上に導電材を成長させる所謂コンフォーマル方式によって貫通孔の側壁に亘って導電材を形成する技術が知られている(特許文献3)。
特開2013−106015号公報 特開2014−187297号公報 特開2007−067341号公報
しかしながら、上記ボトムアップ方式によって貫通孔に導電材を充填する方法は、導電体の充填に長時間を要するため、製造コストが上昇してしまうといった問題を有する。
一方、上記コンフォーマル方式の場合には、貫通孔の側壁に亘ってシード層を形成する必要がある。シード層の形成は、ドライ処理を用いることができるが、これは以下に述べる問題を有する。
ドライ処理の方法として、例えば蒸着法やスパッタリング法がある。しかし、これらの方法は、特に貫通孔の孔径が小さく、かつ貫通孔が深い場合、貫通孔の側壁に、深さ方向全体に亘ってシード層を付着させることには限界がある。つまり、このような場合、基板の両面を導通させる貫通電極を形成することが困難となる。
本開示は、上記実情に鑑み、信頼性の高い貫通電極基板を提供することを目的とする。
本開示の一実施形態によれば、第1の面と前記第1の面と反対の面である第2の面とを貫通する貫通孔であって、前記第1の面側の第1側壁が断面視においてテーパ形状で当該第1側壁と接続する第2側壁が断面視において前記第1の面に対して実質的に垂直である貫通孔を有する基板と、前記第1側壁及び前記第2側壁に配置された貫通電極と、を備える、貫通電極基板が提供される。
断面視における前記第1の面に対する垂線を基準とした前記第1側壁の傾斜角が0°より大きく60°以下であってもよい。
本開示の他の実施形態によれば、第1の面と前記第1の面と反対の面である第2の面とを貫通しn(nは3以上)個の側壁を有する貫通孔であって、前記第1の面側の第1側壁が断面視においてテーパ形状で前記第2の面側の第n側壁が断面視において逆テーパ形状で前記第1側壁及び前記第n側壁以外の側壁のうち少なくとも一つの側壁が断面視において前記第1の面に対して実質的に垂直である貫通孔を有する基板と、前記n個の側壁に配置された貫通電極と、を備える、貫通電極基板が提供される。
断面視における前記第1の面に対する垂線を基準とした前記第1側壁の第1傾斜角と、断面視における前記第2の面に対する垂線を基準とした前記第n側壁の第n傾斜角とは互いに異なってもよい。
前記第1傾斜角及び前記第n傾斜角は、0°より大きく60°以下であってもよい。
前記貫通孔の深さを断面視において前記第1の面に対して実質的に垂直である前記側壁における前記貫通孔の径の大きさで除した値は、1.5以上であってもよい。
前記貫通孔は、前記貫通電極で充填されていてもよい。
本開示の一実施形態によれば、前記貫通電極基板と、前記基板の前記貫通電極に接続されたLSI基板と、前記基板の前記貫通電極に接続された半導体チップと、を備える、半導体装置が提供される。
本開示の一実施形態によれば、第1の面側にエッチングマスクとなるマスク層を配置し、前記第1の面とは反対側の面である第2の面側にエッチングを停止させるためのストッパー層を配置した基板を準備し、前記基板の前記第1の面側から、各々条件の異なるn(nは2以上)回のステップで前記基板の前記第1の面と前記第2の面とが貫通するまで前記基板をエッチングして各々のエッチングに対応するn個の側壁を形成し、前記ストッパー層を除去し、前記n個の側壁に導電層を形成することを含む、貫通電極基板の製造方法が提供される。
前記ストッパー層を除去した後に前記n個の側壁に絶縁膜を形成することをさらに含み、前記n個の側壁に導電層を形成することは、前記側壁に形成された絶縁膜上に導電層を形成することであってもよい。
本開示の他の実施形態によれば、第1の面側にエッチングマスクとなるマスク層を配置した基板を準備し、前記基板の前記第1の面側から、各々条件の異なるn(nは2以上)回のステップで前記基板の前記第1の面と前記第2の面との間まで前記基板をエッチングして各々のエッチングに対応するn個の側壁を形成し、前記第1の面と前記第2の面とを貫通する貫通孔を形成するように前記第2の面側から前記基板を研磨し、前記貫通孔の前記n個の側壁に導電層を形成することを含む、貫通電極基板の製造方法が提供される。
前記基板を研磨した後に前記n個の側壁に絶縁膜を形成することをさらに含み、前記n個の側壁に導電層を形成することは、前記側壁に形成された絶縁膜上に導電層を形成することであってもよい。
前記nが3以上である場合、前記基板をエッチングして各々のエッチングに対応するn個の側壁を形成することは、第1のステップで、第1の条件で前記第1の面側からエッチングして断面視においてテーパ形状である第1側壁を形成すること、及び、第nのステップで、前記第1の条件とは異なる第nの条件で前記第1の面側からエッチングして断面視において逆テーパ形状である第n側壁を形成することを含んでもよい。
前記nが2である場合、前記基板をエッチングして各々のエッチングに対応するn個の側壁を形成することは、第1のステップで、第1の条件で前記第1の面側からエッチングして断面視においてテーパ形状である第1側壁を形成すること、又は、第2のステップで、前記第1の条件とは異なる第2の条件で前記第1の面側からエッチングして逆テーパ形状である第2側壁を形成することのうちいずれかを含んでもよい。
前記基板をエッチングすることは、ボッシュプロセスによってエッチングすることであってもよい。
前記導電層を形成することは、蒸着法又はスパッタリング法によって、前記基板の前記テーパ形状又は前記逆テーパ形状になっている側壁側から前記貫通孔の側壁に導電材料を付着させることを含んでもよい。
本開示によれば、信頼性の高い貫通電極基板を提供することができる。
本開示の一実施形態に係る貫通電極基板の概要を示す平面図である。 図1における貫通電極基板のA−A’断面図である。 本開示の一実施形態に係る貫通電極基板の製造方法の一工程で用いる装置の概念図である。 本開示の一実施形態に係る貫通電極基板の製造方法の一工程を説明する断面図である。 本開示の一実施形態に係る貫通電極基板の製造方法の一工程を説明する断面図である。 本開示の一実施形態に係る貫通電極基板の製造方法の一工程のパラメータの変化を説明するための図である。 本開示の一実施形態に係る貫通電極基板の製造方法の一工程を説明する断面図である。 本開示の一実施形態に係る貫通電極基板の製造方法の一工程を説明する断面図である。 本開示の一実施形態に係る貫通電極基板の製造方法の一工程を説明する断面図である。 本開示の一実施形態に係る貫通電極基板の製造方法の一工程を説明する断面図である。 本開示の一実施形態に係る貫通電極基板の製造方法の一工程を説明する断面図である。 本開示の一実施形態に係る貫通電極基板の他の製造方法の一工程を説明する断面図である。 本開示の一実施形態に係る貫通電極基板の他の製造方法の一工程を説明する断面図である。 本開示の一実施形態に係る貫通電極基板の他の製造方法の一工程を説明する断面図である。 本開示の一実施形態に係る貫通電極基板の他の製造方法の一工程を説明する断面図である。 本開示の一実施形態に係る貫通電極基板の他の製造方法の一工程を説明する断面図である。 本開示の一実施形態に係る貫通電極基板の他の製造方法の一工程を説明する断面図である。 図17に対応する断面SEM像である。 本開示の他の実施形態に係る貫通電極基板の断面図である。 本開示の他の実施形態に係る貫通電極基板の断面図である。 図20の貫通電極基板の製造方法の一工程を示す断面SEM像である。 本開示の変形例に係る貫通電極基板の断面図である。 本開示の変形例に係る貫通電極基板の断面図である。 本開示の一実施形態に係る貫通電極基板を用いた半導体装置を示す断面図である。 本開示の一実施形態に係る貫通電極基板を用いた半導体装置の別の例を示す断面図である。 本開示の一実施形態に係る貫通電極基板を用いた半導体装置のさらに別の例を示す断面図である。
以下、図面を参照して本開示に係る貫通電極基板、貫通電極基板の製造方法及び半導体装置について説明する。但し、本開示の貫通電極基板、貫通電極基板の製造方法及び半導体装置は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、本実施の形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、説明の便宜上、上方又は下方という語句を用いて説明するが、上下方向が逆転してもよい。
<第1実施形態>
図1及び図2を用いて、本開示の第1実施形態に係る貫通電極基板10について説明する。図1は、本開示の一実施形態に係る貫通電極基板の概要を示す平面図である。図2は、図1における貫通電極基板のA−A’断面図である。
図1に示すように、貫通電極基板10には、基板100に貫通孔110が設けられている。また、図2に示すように、貫通電極基板10は、基板100及び貫通電極130を有する。基板100は、上面(第1の面)102及び下面(第2の面)104を有する。
基板100としては、シリコン基板を使用することができる。また、シリコン基板の他にも、ガラス基板、石英基板、サファイア基板、樹脂基板などの絶縁基板、炭化シリコン基板、化合物半導体基板などの半導体基板、ステンレス基板などの導電性基板を使用することができる。また、基板に使用する材料として、熱膨張係数が2×10-6[/K]以上17×10-6[/K]以下の範囲の材料を使用することができる。また、これらが積層されたものであってもよい。
基板100の厚さt、すなわち、上面102と下面104との間の距離は、特に制限はないが、例えば、100μm以上800μm以下の厚さの基板を使用することができる。基板100の厚さtは、より好ましくは、200μm以上400μm以下であるとよい。上記の基板の厚さtの下限よりも基板が薄くなると、基板のたわみが大きくなる。その影響で、製造過程におけるハンドリングが困難になるとともに、基板上に形成する薄膜等の内部応力により基板が反ってしまう。
基板100には、上面102と下面104とを貫通する貫通孔110が設けられている。また、基板100は、貫通孔110内部に、第1側壁121、第2側壁122及び第3側壁123を有する。
第1側壁121は、断面視においてテーパ形状である。第2側壁122は、第1側壁121に接続する。また、第2側壁122は、上面102に対して実質的に垂直である。第2側壁122には、凹凸が形成されているものの、その凹凸が微細であるため、ここでは、「実質的に垂直である」と表現する。第3側壁123は、第2側壁122に接続する。第3側壁123は、断面視において逆テーパ形状である。
ここで、断面視における上面102に対する垂線を基準とした第1側壁121の第1傾斜角θ1と、断面視における下面104に対する垂線を基準とした第3側壁123の第3傾斜角θ3とは、互いに異なる。この例では、θ1>θ3である。すなわち、第1傾斜角θ1の方が第3傾斜角θ3よりも急傾斜である。また、第1傾斜角θ1及び第3傾斜角θ3が0°であると、上面102又は下面104に対して垂直になってしまい従来と異ならない。他方、第1傾斜角θ1及び第3傾斜角θ3が大きくなりすぎると、第1側壁121及び第3側壁123の開口端が、大きくなってしまい、ピッチ幅が広くなってしまう。そこで、第1傾斜角θ1及び第3傾斜角θ3は、0°より大きく60°以下であることが好ましい。
絶縁膜135は、貫通孔110、上面102及び下面104に配置される。貫通電極130は、絶縁膜135を覆うように貫通孔110に配置される。また、配線140及び配線150は、絶縁膜135上に配置される。貫通電極130は、貫通孔110に配置され、上面102側に配置された配線140と下面104側に配置された配線150とを電気的に接続する。貫通電極基板10において、貫通電極130はシード層132及びめっき層134を有する。貫通電極130と同様に、配線140はシード層142及びめっき層144を有する。また、配線150はシード層152及びめっき層154を有する。各シード層及びめっき層は、コンフォーマルに形成されている。ここで、コンフォーマルに形成するとは、覆われる層と同じ形状になるように層を形成することを意味する。もっとも、各シード層及びめっき層は、コンフォーマルな形状に限定されず、凹凸があっても、貫通電極としての機能を有していればよい。
ここで、貫通孔のアスペクト比とは、一般に、貫通孔の深さの値を貫通孔の開口の大きさで除した値で定義される。この例では、図2に示すように、貫通孔110の深さは、基板100の厚さであるtと同じ値である。また、貫通孔110の開口の大きさは、断面視において上面102及び下面104に対して実質的に垂直である第2側壁122における径の大きさを意味し、その値は、Φである。そうすると、貫通孔110のアスペクト比は、t/Φとなる。貫通孔110のアスペクト比は、好ましくは1.5以上である。
シード層132、142及び152は、導電材料を使用することができる。例えば、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)これらの化合物、あるいはこれらの合金などを使用することができる。特に、めっき層134、144及び154が銅(Cu)を含む場合、シード層132、142及び152は、Cuの拡散を抑制する材料を使用することができ、例えば窒化チタン(TiN)、窒化モリブデン(MoN)、窒化タンタル(TaN)等を使用してもよい。ここで、シード層132、142及び152の厚さは、特に制限はないが、例えば、300nm以上1200nm以下の範囲で適宜選択することができる。
めっき層134、144及び154は、それぞれシード層132、142及び152との密着性が良く、電気伝導度が高い導電材料を使用することができる。例えば、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、スズ(Sn)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)等の金属またはこれらを用いた合金などから選択することができる。めっき層132、142及び152は貫通孔110内部の側壁に沿い、かつ、絶縁膜135上に配置されている。つまり、貫通孔110の内部には空洞が設けられている。
本開示によれば、高アスペクト比の貫通孔110の側壁に導通が十分にとれる貫通電極130を形成することができる。その結果、信頼性の高い貫通電極基板10を提供することができる。以上で貫通電極基板10について説明した。
[貫通電極基板10の製造方法1]
次に、図3から図13を用いて、第1実施形態に係る貫通電極基板10の製造方法について説明する。図3は、本開示の一実施形態に係る貫通電極基板の製造方法の一工程で用いる装置の概念図である。具体的には、図5、図7及び図8の工程で用いる装置の概念図である。他方、図4から図13は、それぞれ本開示の一実施形態に係る貫通電極基板の製造方法の一工程を説明する断面図である。
まず、後述の図5、図7及び図8の工程で用いる装置の構成について説明する。エッチング対象となる基板は、チャンバー60の下部側に設けられたステージ61に配置される。チャンバー60には、エッチングガス(例えば、SF6ガス)、有機堆積物形成ガス(例えば、C48ガス)のうちいずれか一種類のガスが、各ボンベ63a及び63bからそれぞれガス流量調節器65a及び65bを通して供給される。これらのガスは、第1高周波電源69により高周波電力を印加されたコイル67によりプラズマ化される。その後、第2高周波電源71を用いてステージ61に高周波電力が印加されることにより、これらの生成されたプラズマは基板に引き込まれる。
真空ポンプ73は、チャンバー60内を減圧し、また、プロセス後に生成されるガスを廃棄するため、排気流量調整器75を介してチャンバー60に接続されている。なお、このチャンバー60からの排気流量は排気流量調整器75により変更される。
次に、図4から図13を用いて、貫通電極基板10の製造方法について説明する。図4に示すように、上面102側にマスク層131を配置し、下面104側にストッパー層133を配置した基板100を準備する。この例では、基板100は、シリコン基板である。ここで、マスク層131は、基板100の上面102上にフォトレジストを塗布した後に、露光及び現像を行うことにより形成する。また、マスク層131は、後述の貫通孔110に対応する箇所を露出するように形成される。マスク層131は、エッチングマスクとして機能する。マスク層131は、例えば、レジストやシリコン酸化膜などの酸化膜である。他方、ストッパー層133は、後述のエッチングを停止させる機能を有する。ストッパー層133は、レジストやメタルなどである。
次に、図3で示した装置を用いて、基板100の上面102側から、各々条件の異なる3回のステップ(図5、図7、図8参照)で、基板100の上面102と下面104とが貫通するまで、基板100をエッチングする。ここでは、いずれのステップにおいても、ボッシュプロセスと称する方法を用いる。ボッシュプロセスでは、基板100の表面をエッチングガス(例えば、SF6ガス)を用いて等方的にエッチングして開口を形成するエッチング工程と、開口の内壁に有機堆積物形成ガス(例えば、C48ガス)を用いて保護膜を堆積させるデポジション工程を交互に繰り返す。エッチング工程の時間とデポジション工程の時間の比率などを変えることで、エッチング形状を変えることができる。
まず、図5に示すように、第1のステップで、第1の条件で、基板100の上面102側からエッチングして、断面視においてテーパ形状である第1側壁121を形成する。例えば、第1の条件は、図6に示すように、エッチングを連続的に弱めることである。図6は、本開示の一実施形態に係る貫通電極基板の製造方法の一工程のパラメータの変化を説明するための図である。ここで、1サイクルを順に2回のエッチング工程と1回のデポジション工程としたときに、2回目のエッチング工程の時間tET2,n(この例では、1≦n≦6)だけ、連続的に短くする。すなわち、tET2,1=30[sec]、tET2,2=25[sec]、tET2,3=20[sec]、・・・、tET2,6=5[sec]と、1サイクルごとに2回目のエッチング工程の時間tET2,n値が5[sec]ずつ短くする。その結果、断面視においてテーパ形状である第1側壁121を形成することが可能になる。また、第1の条件は、デポジション工程を連続的に強めことであってもよい。つまり、デポジション工程を連続的に強めることで、間接的にエッチングを弱めて、断面視においてテーパ形状である第1側壁121を形成してもよい。具体的には、1サイクルを順に2回のエッチング工程と1回のデポジション工程としたときに、デポジション工程の時間だけ連続的に強める。
次に、図7に示すように、第2のステップで、第2の条件で、基板100の上面102側からエッチングして、断面視において上面102に対して実質的に垂直になるような第2側壁122を形成する。具体的には、垂直形状になるような設定を決めたら、その設定のままサイクルを繰り返す。例えば、表1の第2ステップのような第1のエッチング工程(Etch1)、第2のエッチング工程(Etch2)、デポジション工程(Depo)の条件が決まったら、基本的には、この条件のままサイクルを繰り返す。もっとも、孔の深さが深くなるにつれて、当初の設定値のままではエッチングとデポジションとのバランスが崩れる場合には、バランスが一定になるよう条件を変化させることもある。
続いて、図8に示すように、第3のステップで、第3の条件で、基板100の上面102側からエッチングして、断面視において逆テーパ形状である第3側壁123を形成する。例えば、第3の条件は、エッチングを連続的に強めることである。具体的には、1サイクルを順に2回のエッチング工程と1回のデポジション工程としたときに、1回目のエッチング工程と2回目のエッチング工程の時間を連続的に長くする。その結果、断面視において逆テーパ形状である第3側壁123を形成することが可能になる。また、第3の条件は、デポジション工程を連続的に弱めることであってもよい。つまり、デポジション工程を連続的に弱めることで、間接的にエッチングを強めて、逆テーパ形状である第3側壁123を形成してもよい。さらに、後述の表1のように、1回目のエッチング工程と2回目のエッチング工程の時間を連続的に長くし、かつ、デポジション工程を連続的に弱めることであってもよい。
続いて、マスク層131及びストッパー層133を除去して、洗浄する(図9参照)。続いて、図10に示すように、基板100の上面102、下面104及び各側壁(第1側壁121、第2側壁122、第3側壁123)に絶縁膜135を形成する。
続いて、図11に示すように、基板100の上面102側から絶縁膜135上及び貫通孔110の内部にそれぞれシード層(導電層)142及び132aを形成する。シード層142及び132aは、例えば、Cu、Ti、Ta、W等の金属またはこれらを用いた合金の単層または積層を使用することができ、真空蒸着法又はスパッタリング法等のPVD法により形成することができる。シード層142及び132aに使用する材料は、後にシード層142及び132a上にそれぞれ形成するめっき層144及び134と同じ材質を選択することができる。ここで、シード層142及び132aは、好ましくは20nm以上1μm以下の膜厚で形成するとよい。また、シード層142及び132aは、より好ましくは100nm以上300nm以下の膜厚で形成するとよい。
続いて、図12に示すように、基板100の下面104側から絶縁膜135上及び貫通孔110の内部にそれぞれシード層(導電層)152及び132bを形成する。シード層152及び132bは、シード層142及び132aと同様の材質、方法によって形成することができる。ここで、シード層132aとシード層132bは接続され、両者を合わせて、シード層132と表記する。
次に、図13に示すように、シード層132、142及び152に通電することで電解めっきを行い、それぞれめっき層134、144及び154を形成する。以上の結果、貫通電極基板10が製造される。なお、図4から図15を用いて説明した製造方法においては、基板100の下面104にストッパー層133を配置している。基板100の下面104は、基板100の上面102を表面とすると、裏面と呼ぶことができる。そこで、図4から図15を用いて説明した製造方法は、「裏面保護方式」と呼ぶことができる。
以上で説明したとおり、本開示によれば、高アスペクト比の貫通孔110の側壁に導通が十分にとれる貫通電極130を形成し、その結果、信頼性の高い貫通電極基板10を提供することができる。また、本開示によれば、図5、図7及び図8を用いて説明したとおり、貫通孔110の形成は、基板100の片面から一括して加工することが可能である。そのため、基板100の両面から加工する場合で、かつ、基板100の片面側を加工後に基板100を反転させて基板100のもう一方の面側を加工する場合に比べて、より簡易に各側壁の接続が滑らかな貫通電極基板10を製造することが可能になる。
[貫通電極基板10の製造方法2]
次に、図14から図17を用いて、第1実施形態に係る貫通電極基板10の製造方法で、上記の裏面保護方式とは異なる製造方法について説明する。図14から図17は、それぞれ本開示の一実施形態に係る貫通電極基板の他の製造方法の一工程を説明する断面図である。なお、この製造方法は、後述のとおり、基板100を研磨するプロセスを含むため、ここでは、「研磨方式」と呼ぶ。研磨方式は、前述の裏面保護方式と同じ工程や類似の工程を含んでいるため、ここでは、これらの詳細な説明は省略し、異なる点について詳細な説明をする。
図14に示すように、上面102側にマスク層131を配置した基板100を準備する。次に、基板100の上面102側から、各々条件の異なる3回のステップ(図15から図17参照)で、基板100の上面102と下面104との間まで基板100をエッチングする。いずれのプロセスにおいても、ボッシュプロセスを用いる点は、裏面保護方式と同じである。
具体的には、図15に示すように、第1のステップで、第1の条件で、基板100の上面102側からエッチングして、断面視においてテーパ形状である第1側壁121を形成する。次に、図16に示すように、第2のステップで、第2の条件で、基板100の上面102側からエッチングして、断面視において上面102に対して実質的に垂直になるような第2側壁122を形成する。続いて、図17に示すように、第3のステップで、第3の条件で、基板100の上面102側からエッチングして、断面視において逆テーパ形状である第3側壁123を形成する。なお、第1の条件、第2の条件及び第3の条件については、裏面保護方式で説明した条件と同じである。
続いて、マスク層131を除去し、洗浄を行う。その後、基板100の下面104側から基板100を研磨して、上面102と下面104とを貫通孔110を形成する。研磨後に、絶縁層135を形成する工程(図10参照)以降の工程は、裏面保護方式と同じである。本開示の研磨方式によっても、裏面保護方式と同じ効果を奏する。
図18は、図17に対応する断面SEM(Scanning Electron Microscope)像である。図18に示すように、3つのステップにおいて、各々異なる条件のボッシュプロセスを用いることによって、テーパ形状である第1側壁121、上面102に対して垂直である第2側壁122及び逆テーパ形状である第3側壁123が形成されていることがわかる。このSEM像では、断面視における上面102に対する垂線を基準とした第1側壁121の第1傾斜角θ1は、26°である。また、下面104に対する垂線を基準とした第3側壁123の第3傾斜角θ3は、11°である。したがって、θ1とθ3とが互いに異なることがわかる。また、断面視において上面102及び下面104に対して実質的に垂直である第2側壁122における径の大きさは、140μmである。
<第2実施形態>
図19を用いて、本開示の第2実施形態に係る貫通電極基板20について説明する。図19は、本開示の他の実施形態に係る貫通電極基板の断面図である。第2実施形態に係る貫通電極基板20は、第1実施形態に係る貫通電極基板10と重複する部分がある。そこで、重複する部分については詳細な説明は省略し、異なる点について詳細な説明をする。
図19に示すように、基板200には、上面202と下面204とを貫通する貫通孔210が設けられている。基板200は、貫通孔210の内部に、第1側壁221及び第2側壁222を有する。第1側壁221及び第2側壁222は、それぞれ第1実施形態に係る基板100の第1側壁121及び第2側壁122に対応する。もっとも、基板200は、第1実施形態に係る貫通電極基板10の基板100と異なり、第3側壁123に対応する側壁は有していない。つまり、基板200は、上面202側にのみテーパ形状である第1側壁221がある。そこで、第2実施形態に係る貫通電極基板20は、「上部テーパ型」と呼ぶことができる。
貫通電極基板20の製造方法は、基本的には、貫通電極基板10の製造方法と同じであるが、ボッシュプロセスで側壁を形成するステップは、2つである点で異なる。また、シード層232及び242を形成する前に、基板200の下面204にデバイス等(図示せず)が配置されている有底ビアの場合、シード層232及び242の形成は、基板200の上面202側から行うことになる。
本開示によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
<第3実施形態>
図20を用いて、本開示の第3実施形態に係る貫通電極基板30について説明する。図20は、本開示の他の実施形態に係る貫通電極基板の断面図である。第3実施形態に係る貫通電極基板30は、第1実施形態に係る貫通電極基板10と重複する部分がある。そこで、重複する部分については詳細な説明は省略し、異なる点について詳細な説明をする。
図20に示すように、基板300には、上面302と下面304とを貫通する貫通孔310が設けられている。基板300は、貫通孔310の内部に、第1側壁322及び第2側壁323を有する。第1側壁322及び第2側壁323は、それぞれ第1実施形態に係る基板100の第2側壁122及び第3側壁123に対応する。もっとも、基板300は、第1実施形態に係る貫通電極基板10の基板100と異なり、第1側壁121に対応する側壁は有していない。つまり、基板300は、下面204側にのみテーパ形状である第2側壁323がある。そこで、第3実施形態に係る貫通電極基板30は、「下部テーパ型」と呼ぶことができる。
貫通電極基板30の製造方法は、基本的には、貫通電極基板10の製造方法と同じであるが、ボッシュプロセスで側壁を形成するステップは、2つである点で異なる。ここで、図21は、図20の貫通電極基板の製造方法の一工程を示す断面SEM像である。図21に示すように、2つのステップにおいて、各々異なる条件のボッシュプロセスを用いることによって、上面302に対して垂直である第1側壁322及び逆テーパ形状である第2側壁323が形成されていることがわかる。
また、シード層332及び352を形成する前に、基板300の上面202に配線等(図示せず)が配置されている場合、シード層332及び352の形成は、基板300の下面302側から行うことになる。
本開示によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
<変形例1>
以上の実施形態においては、貫通孔の側壁が2つ(図19及び図20参照)又は3つ(図2参照)であることを前提に説明した。もっとも、貫通孔の側壁の数は、これらに限定されるものではなく、4つ以上であってもよい。この場合において、ボッシュプロセスで各側壁を形成することになるが、側壁の数に応じて、各ステップにおける条件は異なることになる。本変形例によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
<変形例2>
以上の実施形態及び変形例においては、各シード層及びめっき層がコンフォーマルに形成されていることを前提に説明した。つまり、各貫通電極が貫通孔の側壁に沿った形状であることが前提であった。もっとも、貫通電極の形状は、これに限定されるものではない。図22を用いて、本開示の変形例に係る貫通電極基板40について説明する。図22は、本開示の変形例に係る貫通電極基板の断面図である。貫通電極基板40は、第1実施形態に係る貫通電極基板10と重複する部分がある。そこで、重複する部分については詳細な説明は省略し、異なる点について詳細な説明をする。
貫通電極基板40の貫通電極430は、第1実施形態の貫通電極130と異なる。すなわち、貫通電極基板40の貫通孔410は、貫通電極430で充填されている。ここで貫通孔がめっき層で充填されているという表現を用いたが、貫通孔のすべてがめっき層で充填されている場合もあれば、製造プロセスの関係上、めっき層に多少の気泡を含んだ場合も含んでいる。ただし、貫通電極の機能を果たさないような空隙(ボイド)があるようなものまでは含まない。
本変形例によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。加えて、貫通孔410は、貫通電極430で充填されているため、より確実に導通を確保できる。また、貫通孔410は、貫通電極430で充填され空洞がないため、水分やガスがたまりにくい。ガスがたまったとしても、貫通孔の側壁がテーパ形状になっており、開口間口が広がっているため、ガス抜き効果が向上する。
第2実施形態の貫通電極基板20の貫通電極230、第3実施形態の貫通電極基板30の貫通電極330についても、本変形例と同様に、貫通孔を貫通電極で充填するよう変形してもよい。
<変形例3>
以上の実施形態及び変形例においては、各シード層と基板との間に絶縁層が配置されていることを前提として説明した。もっとも、例えば、図23に示すように、基板に各シード層を配置してもよい。なお、図23は、第1実施形態の貫通電極基板10(図2参照)から絶縁層を除いたものであって、各実施形態及び各変形例においても、図23と同様に各シード層と基板との間に絶縁層を配置しなくてもよい。本変形例によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
<変形例4>
以上の実施形態及び変形例1及び変形例2においては、絶縁層が1層であることを前提に説明したが、絶縁層の数は2層以上の複数であってもよい。複数の絶縁層は、互いに同じ材料を用いても、互いに異なる材料を用いてもいずれでもよい。本変形例によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
<第4実施形態>
図24から図26を用いて、本開示の一実施形態に係る貫通電極基板を用いた半導体装置について説明する。図24は、本開示の一実施形態又は変形例に係る貫通電極基板を用いた半導体装置を示す断面図である。半導体装置1000は、3つの貫通電極基板1310、1320、1330が積層され、例えば、DRAM等の半導体素子が形成されたLSI基板1400に接続されている。貫通電極基板1310は、接続端子1511、1512を有している。これらの貫通電極基板1310、1320、1330はそれぞれが異なる材質の基板から形成された貫通電極基板であってもよい。接続端子1512は、LSI基板1400の接続端子1500とバンプ1610により接続されている。接続端子1511は、貫通電極基板1320の接続端子1522とバンプ1620により接続されている。貫通電極基板1320の接続端子1521と、貫通電極基板1330の接続端子1532と、についても、接続端子がバンプ1630により接続する。バンプ1610、1620、1630は、例えば、インジウム、銅、金等の金属を用いる。
なお、貫通電極基板を積層する場合には、3層に限らず、2層であってもよいし、さらに4層以上であってもよい。また、貫通電極基板と他の基板との接続においては、バンプによるものに限らず、共晶接合など、他の接合技術を用いてもよい。また、ポリイミド、エポキシ樹脂等を塗布、焼成して、貫通電極基板と他の基板とを接着してもよい。
図25は、本開示の一実施形態に係る貫通電極基板を用いた半導体装置の別の例を示す断面図である。図25に示す半導体装置1000は、MEMSデバイス、CPU、メモリ等の半導体チップ(LSIチップ)1410、1420、および貫通電極基板1300が積層され、LSI基板1400に接続されている。
半導体チップ1410と半導体チップ1420との間に貫通電極基板1300が配置され、バンプ1640、1650により接続されている。LSI基板1400上に半導体チップ1410が載置され、LSI基板1400と半導体チップ1420とはワイヤ1700により接続されている。この例では、貫通電極基板1300は、それぞれ機能の異なる複数の半導体チップを積層することで、多機能の半導体装置を製造することができる。例えば、半導体チップ1410を3軸加速度センサとし、半導体チップ1420を2軸磁気センサとすることによって、5軸モーションセンサを1つのモジュールで実現した半導体装置を製造することができる。
半導体チップがMEMSデバイスにより形成されたセンサなどである場合には、センシング結果がアナログ信号により出力されるようなときがある。この場合には、ローパスフィルタ、アンプ等についても半導体チップまたは貫通電極基板1300に形成してもよい。
図26は、本開示の一実施形態に係る貫通電極基板を用いた半導体装置のさらに別の例を示す断面図である。上記2つの例(図24、図25)は、3次元実装であったが、この例では、2次元と3次元との併用実装に適用した例である(2.5次元という場合もある)。図26に示す例では、LSI基板1400には、6つの貫通電極基板1310、1320、1330、1340、1350、1360が積層されて接続されている。ただし、全ての貫通電極基板が積層して配置されているだけでなく、基板面内方向にも並んで配置されている。これらの貫通電極基板はそれぞれが異なる材質の基板から形成された貫通電極基板であってもよい。
図26の例では、LSI基板1400上に貫通電極基板1310、1350が接続され、貫通電極基板1310上に貫通電極基板1320、1340が接続され、貫通電極基板1320上に貫通電極基板1330が接続され、貫通電極基板1350上に貫通電極基板1360が接続されている。なお、図26に示す例のように、貫通電極基板1300を複数の半導体チップを接続するためのインターポーザとして用いても、このよう2次元と3次元との併用実装が可能である。例えば、貫通電極基板1330、1340、1360などが半導体チップに置き換えられてもよい。
上記のように製造された半導体装置1000は、例えば、携帯端末(携帯電話、スマートフォンおよびノート型パーソナルコンピュータ等)、情報処理装置(デスクトップ型パーソナルコンピュータ、サーバ、カーナビゲーション等)、家電等、様々な電気機器に搭載される。
以下、本開示の第1実施形態に係る貫通電極基板10の貫通孔の内部の側壁を形成した条件及び結果について具体的に説明する。側壁を形成するのに用いた装置は、図3で示した装置である。図3で示した装置の各数値を調整した結果を表1に示す。なお、基板は、シリコン基板を用いた。
第1ステップにおいては、図3におけるチャンバー60内の圧力を3[Pa]にし、コイル67に600[W]の電力を印加し、ステージ61には180[W]が印加される。第1ステップは、順に1回目のエッチング工程(Etch1)、2回目のエッチング工程(Etch2)、デポジション工程(Depo)で1サイクルである。2回目のエッチング工程は、サイクルごとに時間パラメータが変化する。具体的には、2回目のエッチング工程は、最初のサイクルでは、30[sec]であるが、最後のサイクルでは、5[sec]である。この例では、1サイクルで1.25[sec]ずつ時間が減少し、合計20サイクル繰り返す。
第2ステップでは、第1ステップと異なり、サイクルが異なっても、エッチング又はデポジションの時間は一定である。第3ステップでは、1回目のエッチング工程(Etch1)、2回目のエッチング工程(Etch2)、デポジション工程(Depo)の時間がサイクルごとに変化する。すなわち、1回目のエッチング工程の時間は、最初のサイクルでは、1.5[sec]であるが、最後のサイクルでは、3[sec]まで徐々に増加する。同様に、2回目のエッチング工程の時間は、最初のサイクルでは、3[sec]であるが、最後のサイクルでは、12[sec]、まで徐々に増加する。他方、デポジション工程の時間は、最初のサイクルでは、3.2[sec]であるが、最後のサイクルでは、1.2[sec]まで徐々に減少する。
表1の条件で貫通孔の側壁を形成したところ、図18のSEM像に示される貫通孔の側壁が形成されたことを確認した。図18に示すように、テーパ形状である第1側壁121、上面102に対して実質的に垂直である第2側壁122、逆テーパ形状である第3側壁123が形成されていることがわかる。
以上の結果からも、高アスペクト比の貫通孔の側壁に導通が十分にとれる貫通電極を形成することができ、その結果、信頼性の高い貫通電極基板を提供することが可能であるといえる。
なお、本開示は上記の実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
10、20、30、40:貫通電極基板
100、200、300、400:基板
110、210、310、410:貫通孔
102、202、302、402:上面
104、204、304、404:下面
130、230、330、430:貫通電極

Claims (16)

  1. 第1の面と前記第1の面と反対の面である第2の面とを貫通する貫通孔であって、前記第1の面側の第1側壁が断面視においてテーパ形状で当該第1側壁と接続する第2側壁が断面視において前記第1の面に対して実質的に垂直である貫通孔を有する基板と、
    前記第1側壁及び前記第2側壁に配置された貫通電極と、
    を備える、貫通電極基板。
  2. 断面視における前記第1の面に対する垂線を基準とした前記第1側壁の第1傾斜角が0°より大きく60°以下であることを特徴とする請求項1に記載の貫通電極基板。
  3. 第1の面と前記第1の面と反対の面である第2の面とを貫通しn(nは3以上)個の側壁を有する貫通孔であって、前記第1の面側の第1側壁が断面視においてテーパ形状で前記第2の面側の第n側壁が断面視において逆テーパ形状で前記第1側壁及び前記第n側壁以外の側壁のうち少なくとも一つの側壁が断面視において前記第1の面に対して実質的に垂直である貫通孔を有する基板と、
    前記n個の側壁に配置された貫通電極と、
    を備える、貫通電極基板。
  4. 断面視における前記第1の面に対する垂線を基準とした前記第1側壁の第1傾斜角と、断面視における前記第2の面に対する垂線を基準とした前記第n側壁の第n傾斜角とは互いに異なることを特徴とする請求項3に記載の貫通電極基板。
  5. 前記第1傾斜角及び前記第n傾斜角は、0°より大きく60°以下であることを特徴とする請求項4に記載の貫通電極基板。
  6. 前記貫通孔の深さを断面視において前記第1の面に対して実質的に垂直である前記側壁における前記貫通孔の径の大きさで除した値は、1.5以上であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の貫通電極基板。
  7. 前記貫通孔は、前記貫通電極で充填されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の貫通電極基板。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の貫通電極基板と、
    前記基板の前記貫通電極に接続されたLSI基板と、
    前記基板の前記貫通電極に接続された半導体チップと、
    を備える、半導体装置。
  9. 第1の面側にエッチングマスクとなるマスク層を配置し、前記第1の面とは反対側の面である第2の面側にエッチングを停止させるためのストッパー層を配置した基板を準備し、
    前記基板の前記第1の面側から、各々条件の異なるn(nは2以上)回のステップで前記基板の前記第1の面と前記第2の面とが貫通するまで前記基板をエッチングして各々のエッチングに対応するn個の側壁を形成し、
    前記ストッパー層を除去し、
    前記n個の側壁に導電層を形成すること
    を含む、貫通電極基板の製造方法。
  10. 前記ストッパー層を除去した後に前記n個の側壁に絶縁膜を形成することをさらに含み、
    前記n個の側壁に導電層を形成することは、前記側壁に形成された絶縁膜上に導電層を形成することであることを特徴とする請求項9に記載の貫通電極基板の製造方法。
  11. 第1の面側にエッチングマスクとなるマスク層を配置した基板を準備し、
    前記基板の前記第1の面側から、各々条件の異なるn(nは2以上)回のステップで前記基板の前記第1の面と前記第2の面との間まで前記基板をエッチングして各々のエッチングに対応するn個の側壁を形成し、
    前記第1の面と前記第2の面とを貫通する貫通孔を形成するように前記第2の面側から前記基板を研磨し、
    前記貫通孔の前記n個の側壁に導電層を形成すること
    を含む、貫通電極基板の製造方法。
  12. 前記基板を研磨した後に前記n個の側壁に絶縁膜を形成することをさらに含み、
    前記n個の側壁に導電層を形成することは、前記側壁に形成された絶縁膜上に導電層を形成することであることを特徴とする請求項11に記載の貫通電極基板の製造方法。
  13. 前記nが3以上である場合、前記基板をエッチングして各々のエッチングに対応するn個の側壁を形成することは、第1のステップで、第1の条件で前記第1の面側からエッチングして断面視においてテーパ形状である第1側壁を形成すること、及び、第nのステップで、前記第1の条件とは異なる第nの条件で前記第1の面側からエッチングして断面視において逆テーパ形状である第n側壁を形成することを含むことを特徴とする請求項9から請求項12の何れか一つに記載の貫通電極基板の製造方法。
  14. 前記nが2である場合、前記基板をエッチングして各々のエッチングに対応するn個の側壁を形成することは、第1のステップで、第1の条件で前記第1の面側からエッチングして断面視においてテーパ形状である第1側壁を形成すること、又は、第2のステップで、前記第1の条件とは異なる第2の条件で前記第1の面側からエッチングして逆テーパ形状である第2側壁を形成することのうちいずれかを含むことを特徴とする請求項9から請求項12の何れか一つに貫通電極基板の製造方法。
  15. 前記基板をエッチングすることは、ボッシュプロセスによってエッチングすることであることを特徴とする請求項9から請求項14の何れか一つに記載の貫通電極基板の製造方法。
  16. 前記導電層を形成することは、蒸着法又はスパッタリング法によって、前記基板の前記テーパ形状又は前記逆テーパ形状になっている側壁側から前記貫通孔の側壁に導電材料を付着させることを含むことを特徴とする請求項13又は請求項14に記載の貫通電極基板の製造方法。
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