JP2018193003A - 車体下部構造 - Google Patents

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【課題】フロアパネルのクロスメンバに床下搭載部品のクロスメンバを締結する際の組み付け作業性を高めることができる車体下部構造を提供する。【解決手段】フロアパネル16の下方に搭載されてバッテリークロスメンバ131を有するバッテリーパック28と、バッテリークロスメンバ131に予め固設されて他方側へ突出するスタッドボルト165と、フロアクロスメンバ34,35に設けられてスタッドボルト165の径よりも大径のボルト挿通孔を形成するボルト挿通部185cと、ボルト挿通孔を貫通したスタッドボルト165に取り付けられてスタッドボルト165と協働してフロアクロスメンバ34,35とバッテリークロスメンバ131とを締結するナット166と、を備えている。【選択図】図15

Description

本発明は、車体下部構造に関する。
車体下部構造として、例えば左側のサイドシルおよび右側のサイドシル間にフロアパネルを架設し、フロアパネルの下方にバッテリーパック(床下搭載部品)を搭載したものが知られている。例えば、特許文献1記載の技術では、フロアパネルのクロスメンバにナット1211を固設し、バッテリーパックのクロスメンバにはスリーブ1205を固設し、バッテリーパックをフロアパネル下にセットしてナットにスリーブを位置決めした後、スリーブに挿通したボルト1209をナットに締め込むことで、フロアパネルのクロスメンバとバッテリーパックのクロスメンバとを締結し、車体剛性を高めている。
米国特許第8336658号明細書
ところで、上記従来の技術においては、バッテリーパックをフロアパネル下にセットする際、スリーブをナットの中心に正確に合わせる必要があるため、組み付け作業性が悪いという課題がある。
そこで本発明は、フロアパネルのクロスメンバに床下搭載部品のクロスメンバを締結する際の組み付け作業性を高めることができる車体下部構造を提供する。
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、車体下部に設けられてフロアクロスメンバ(例えば、実施形態のフロアクロスメンバ34,35)を有するフロアパネル(例えば、実施形態のフロアパネル16)と、前記フロアパネルの下方に搭載されて第二クロスメンバ(例えば、実施形態のバッテリークロスメンバ131)を有する床下搭載部品(例えば、実施形態のバッテリーパック28)と、前記フロアクロスメンバおよび第二クロスメンバの一方(例えば、実施形態のバッテリークロスメンバ131)に設けられて他方側へ突出するスタッドボルト(例えば、実施形態のボルト165,167)と、前記フロアクロスメンバおよび第二クロスメンバの他方(例えば、実施形態のフロアクロスメンバ34,35)に設けられて前記スタッドボルトの径よりも大径のボルト挿通孔(例えば、実施形態のボルト挿通孔185a,202a)を形成するボルト挿通部(例えば、実施形態のボルト挿通部185c,202c)と、前記ボルト挿通孔を貫通した前記スタッドボルトに取り付けられて前記スタッドボルトと協働して前記フロアクロスメンバと前記第二クロスメンバとを締結するナット(例えば、実施形態のナット166,168)と、を備えている。
請求項2に記載した発明は、前記フロアクロスメンバは、車幅方向外側から中央へ向けて順に接合される端部メンバ(例えば、実施形態の端部メンバ171,301)、直線部メンバ(例えば、実施形態の直線部メンバ172,302)および中央部メンバ(例えば、実施形態の中央部メンバ173,303)を備え、前記端部メンバと前記直線部メンバとの間の第一接合部(例えば、実施形態の第一接合部184)、および前記直線部メンバと前記中央部メンバとの間の第二接合部(例えば、実施形態の第二接合部196)は、前記床下搭載部品が締結される締結ブラケット(例えば、実施形態の外締結ブラケット141、内締結ブラケット142)を介して接合される。
請求項3に記載した発明は、前記ナットは、前記ボルト挿通孔の径よりも大径のフランジ(例えば、実施形態のフランジ166a,168a)を一体形成し、前記フロアクロスメンバまたは第二クロスメンバに形成した作業孔(例えば、実施形態の166b,168b)を通じて前記スタッドボルトに取り付けられる。
請求項4に記載した発明は、前記締結ブラケットは、前記フロアパネルに沿う板状をなし前記ボルト挿通孔が形成される底部(例えば、実施形態の底部185,202)と、前記底部の第一の方向の端部から第一の方向で連続するように延びる下フランジ(例えば、実施形態の下フランジ185b,202b)と、前記底部の第一の方向と交差する第二の方向の端部から屈曲して前記フロアクロスメンバの上部(例えば、実施形態のメンバ上部101)に向けて延びるバルクヘッド部(例えば、実施形態の外脚部186,203、内脚部187,204)と、前記バルクヘッド部の先端から前記フロアクロスメンバの上部に沿うように屈曲して延びる上フランジ(例えば、実施形態の上フランジ188,189,205,206)と、を有し、前記上フランジが前記フロアクロスメンバの上部に固定され、前記下フランジが前記フロアパネルに固定される。
請求項5に記載した発明は、前記上フランジ(例えば、実施形態の上フランジ188,206)は、前記第一接合部および第二接合部の少なくとも一方において、車幅方向で隣接するメンバ上面部の間(例えば、実施形態の上面部171c,172cの間、上面部172c,173cの間)に厚さ方向で挟まれて保持される。
請求項6に記載した発明は、前記床下搭載部品は、前記フロアパネルとの間に防水カバー(例えば、実施形態のリッド122)を備え、前記防水カバーには、前記スタッドボルトを挿通する貫通孔(例えば、実施形態の貫通孔122a,122b)が形成され、前記貫通孔には、前記スタッドボルトの周囲を水密に閉塞するシール部材(例えば、実施形態の128)が装着され、前記シール部材は、前記フロアパネルと前記防水カバーとの間に圧縮状態で挟み込まれる。
請求項7に記載した発明は、前記フロアパネルには、前記ボルト挿通孔を形成するフロア貫通孔(例えば、実施形態のフロア貫通孔39a,39b)と、平面視で前記フロア貫通孔から前記床下搭載部品の外側まで延びる排水溝(例えば、実施形態の排水溝39c)と、が形成される。
請求項8に記載した発明は、前記フロアパネルの車幅方向外側を支持するサイドシル(例えば、実施形態のサイドシル14,15)を備え、前記床下搭載部品は、前記サイドシルの下面部(例えば、実施形態のサイドシル下部83)に支持される搭載部品フレーム(例えば、実施形態のバッテリーパックフレーム29)を備え、前記搭載部品フレームには、前記第二クロスメンバが固定される。
請求項1に記載した発明によれば、フロアクロスメンバと床下搭載部品の第二クロスメンバとを締結することで、車体剛性を高めることができる。ボルト挿通孔の径をスタッドボルトの径より大きく設定するので、組み付け誤差(公差)等が発生しても、容易に床下搭載部品の組み付け作業を行うことができる。締結部材にスタッドボルトを用いることで、床下搭載部品をフロアパネル下の定位置にセットする作業と同時に、スタッドボルトをボルト挿通孔に挿入することができる。ボルト挿通孔はスタッドボルトよりも大径としたので、スタッドボルトおよびボルト挿通孔の位置ズレ等の誤差を吸収した上で、スタッドボルトをボルト挿通孔に挿入することができる。
請求項2に記載した発明によれば、フロアクロスメンバを端部メンバ、直線部メンバおよび中央部メンバの3部材に分割し、例えば、複雑な形状の端部メンバや中央部メンバをドロー成形し、簡単な形状の直線部メンバをベンド成形するといった、製造方法の切り替えが可能となり、フロアクロスメンバの製造費を削減できる。
また、端部メンバ、直線部メンバ、中央部メンバの各強度を異ならせて衝突モードを最適化することが可能になる。この場合、端部メンバと直線部メンバとの第一接合部や、直線部メンバと中央部メンバとの第二接合部の強度を確保する工夫が求められるが、第一接合部や第二接合部に締結ブラケットを接合することで、第一接合部や第二接合部を締結ブラケットで補強することができ、フロアクロスメンバの荷重伝達性能を確保できる。
請求項3に記載した発明によれば、ボルト挿通孔よりも大径のフランジをナットに設けるので、スタッドボルトよりも大径のボルト挿通孔を形成する構成において、両クロスメンバを確実に締結することができる。ナットはフランジを一体形成するので、作業孔を通じてスタッドボルトに取り付ける際の作業を容易に行うことができる。
請求項4に記載した発明によれば、締結ブラケットのバルクヘッド部によりフロアクロスメンバの上部とフロアパネルとが連結されるので、フロアクロスメンバの強度剛性を向上させることができる。上下フランジによりボルト挿通孔周辺の締結部とフロアクロスメンバの上部との接合強度を向上させ、締結部を効果的に補強することができる。
請求項5に記載した発明によれば、第一接合部および第二接合部が、床下搭載部品と締結される締結ブラケットの上フランジを介し接合されるので、締結ブラケットとフロアクロスメンバとの接合強度を向上させることができる。
請求項6に記載した発明によれば、床下搭載部品の防水カバーにおけるスタッドボルトを挿通する貫通孔からの水浸入を、シール部材によって抑制することができきる。シール部材はフロアパネルと防水カバーとの間に圧縮状態で挟み込まれるので、フロアパネルおよび防水カバーの防振および防音効果を得ることができる。
請求項7に記載した発明によれば、フロア貫通孔から車室に水が浸入したとしても、この水を排水溝から床下搭載部品の外側へ排水することができる。
請求項8に記載した発明によれば、床下搭載部品において、車体のサイドシルに支持される搭載部品フレームに第二クロスメンバが固定されるので、床下搭載部品を車体のサイドシルに強固に支持することができる。
本発明の一実施形態における車体下部構造を示す斜視図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造を示す平面図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造からシートを除去した状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造を図2のIV−IV線に沿って破断した状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造において図4のV部拡大を示す断面図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造の外バルクヘッドおよび内バルクヘッドを示す斜視図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造の外バルクヘッドおよび内バルクヘッドを示す分解斜視図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造の第1フロアクロスメンバ、第2フロアクロスメンバを示す斜視図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造の第1フロアクロスメンバ、第2フロアクロスメンバを示す分解斜視図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造において図9のX部拡大を示す斜視図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造において図4のXI部拡大を示す断面図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造において図4のXII部拡大を示す断面図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造のバッテリーパックフレームを破断した状態で示す斜視図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造で車両側方から入力した衝撃荷重からバッテリーを保護する例を説明する断面図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造の車両前後方向に沿う断面図である。 図15の要部を分解して示す断面図である。 車体下部構造のシール部材を示す一部断面を含む斜視図である。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図面において、矢印FRは車両の前方、矢印UPは車両の上方、矢印LHは車両の左側方を指すものとする。
図1、図2に示すように、車体10は、車体10の下部を構成する車体下部構造12を備えている。車体下部構造12は、左サイドシル14と、右サイドシル15と、フロアパネル16と、フロアクロスメンバユニット17と、左側の外バルクヘッドユニット18と、左側の内バルクヘッドユニット19と、右側の外バルクヘッドユニット21と、右側の内バルクヘッドユニット22と、左側のガセットユニット24と、右側のガセットユニット25とを備えている。
また、車体下部構造12は、バッテリーパック(床下搭載部品(すなわち、車載部品))28(図4参照)と、バッテリーパックフレーム29(図4参照)と、ドライバシート31と、パッセンジャシート32とを備えている。
なお、車体下部構造12は、略左右対称な部材で構成されているので、以下、左側の各構成部材について説明して右側の各構成部材の説明を省略する。
左サイドシル14は、車体10の両側部のうち左側部10aに設けられて車体前後方向に延出されている。右サイドシル15は、車体10の両側部のうち右側部10bに設けられて車体前後方向に延出されている。
左サイドシル14と右サイドシル15との間にフロアパネル16が配置されている。フロアパネル16は、左サイドシル14と右サイドシル15とに架設されている。フロアパネル16の上面16aにフロアクロスメンバユニット17が取り付けられている。フロアクロスメンバユニット17は、第1フロアクロスメンバ34と、第2フロアクロスメンバ35と、第3フロアクロスメンバ36とを備えている。
第1フロアクロスメンバ34は、車室38内おいて車体前方側に配置されている。第1フロアクロスメンバ34は、左サイドシル14と右サイドシル15とに車幅方向を向いて架設されている。
第2フロアクロスメンバ35は、第1フロアクロスメンバ34の車体後方側に配置されている。第2フロアクロスメンバ35は、左サイドシル14と右サイドシル15とに車幅方向を向いて架設され、第1フロアクロスメンバ34と平行に延出されている。
第3フロアクロスメンバ36は、第2フロアクロスメンバ35の車体後方側に配置されている。第3フロアクロスメンバ36は、左サイドシル14と右サイドシル15とに車幅方向を向いて架設され、第2フロアクロスメンバ35と平行に延出されている。
第1フロアクロスメンバ34、第2フロアクロスメンバ35および第3フロアクロスメンバ36は、それぞれ車体前後方向に間隔をおいて設けられ、それぞれシートクロスメンバとしても機能する。第1フロアクロスメンバ34および第2フロアクロスメンバ35の右半部に、例えばドライバシート31がボルト37、ナットなどの締結部材で取り付けられている。第1フロアクロスメンバ34および第2フロアクロスメンバ35の左半部に、例えばパッセンジャシート32がボルト41、ナット42(図4参照)などの締結部材で取り付けられている。また、第3フロアクロスメンバ36にリヤシート43が設けられている。
このように、第1フロアクロスメンバ34および第2フロアクロスメンバ35の右半部にドライバシート31が取り付けられている。また、第1フロアクロスメンバ34および第2フロアクロスメンバ35の左半部にパッセンジャシート32が取り付けられている。第1フロアクロスメンバ34および第2フロアクロスメンバ35は、左サイドシル14と右サイドシル15とにそれぞれ架設されている。
第1フロアクロスメンバ34、第2フロアクロスメンバ35、および第3フロアクロスメンバ36は、類似部材であり、以下、第2フロアクロスメンバ35について詳しく説明して、第1、第3のフロアクロスメンバ34,36の詳しい説明を省略する。第2フロアクロスメンバ35を、以下、「フロアクロスメンバ35」と略記する。
左側の外バルクヘッドユニット18は、第1外バルクヘッド51と、第2外バルクヘッド52と、第3外バルクヘッド53とを備えている。
第1外バルクヘッド51は、第1フロアクロスメンバ34の延長線上に配置されている。第2外バルクヘッド52は、第2フロアクロスメンバ35の延長線上に配置されている。第3外バルクヘッド53は、第3フロアクロスメンバ36の延長線上に配置されている。
第1外バルクヘッド51、第2外バルクヘッド52、および第3外バルクヘッド53は、類似部材であり、以下、第2外バルクヘッド52を「外バルクヘッド52」として詳しく説明し、第1、第3の外バルクヘッド51,53の詳しい説明を省略する。
図3に示すように、左側の内バルクヘッドユニット19は、第1内バルクヘッド55と、第2内バルクヘッド56と、第3内バルクヘッド57とを備えている。
第1内バルクヘッド55は、第1フロアクロスメンバ34の延長線上に配置されている。第2内バルクヘッド56は、第2フロアクロスメンバ35の延長線上に配置されている。第3内バルクヘッド57は、第3フロアクロスメンバ36の延長線上に配置されている。
第1内バルクヘッド55、第2内バルクヘッド56、および第3内バルクヘッド57は、類似部材であり、以下、第2内バルクヘッド56を「内バルクヘッド56」として詳しく説明し、第1、第3の内バルクヘッド55,57の詳しい説明を省略する。
図2に戻って、左側のガセットユニット24は、第1ガセット61と、第2ガセット62と、第3ガセット63とを備えている。
第1ガセット61は、第1フロアクロスメンバ34のうち、左端部側の傾斜部99の下方に配置されている。第2ガセット62は、第2フロアクロスメンバ35のうち、左端部側の傾斜部107(図4も参照)の下方に配置されている。第3ガセット63は、第3フロアクロスメンバ36のうち、左端部側の傾斜部109の下方に配置されている。
第1ガセット61、第2ガセット62、および第3ガセット63は、類似部材であり、以下、第2ガセット62を「ガセット62」として詳しく説明し、第1ガセット61および第3ガセット63の詳しい説明を省略する。
図4、図5に示すように、左サイドシル14は、サイドシルアウタ65と、サイドシルインナ66と、スチフナ67とを備えている。
サイドシルアウタ65は、車幅方向外側に設けられている。サイドシルアウタ65は、外膨出部71と、上フランジ72と、下フランジ73とを有する。外膨出部71は、上フランジ72および下フランジ73から車幅方向外側に膨出されている。外膨出部71の内面に補強部材74が取り付けられている。上フランジ72は、外膨出部71の上端から上方へ張り出されている。下フランジ73は、外膨出部71の下端から下方へ張り出されている。
サイドシルインナ66は、サイドシルアウタ65の車幅方向内側に設けられている。サイドシルインナ66は、内膨出部76と、上フランジ77と、下フランジ78とを有する。内膨出部76は、上フランジ77および下フランジ78から車幅方向内側に膨出されている。内膨出部76は、内壁81と、上部82と、下部83とにより断面U字状に形成されている。内膨出部76の内面に補強部材79が取り付けられている。上フランジ77は、上部82の外端から上方へ張り出されている。下フランジ78は、下部83の外端から下方へ張り出されている。
スチフナ67は、サイドシルアウタ65とサイドシルインナ66との間に介在されている。スチフナ67は、平坦な板状に形成され、サイドシルアウタ65とサイドシルインナ66との間に介在されている。具体的には、サイドシルアウタ65の上フランジ72とサイドシルインナ66の上フランジ77との間にスチフナ67の上辺部67aが挟み込まれた状態で接合されている。また、サイドシルアウタ65の下フランジ73とサイドシルインナ66の下フランジ78との間にスチフナ67の下辺部67bが挟み込まれた状態で接合されている。すなわち、サイドシルアウタ65とサイドシルインナ66との間にスチフナ67が挟持されている。
左サイドシル14は、サイドシルアウタ65とサイドシルインナ66とにより矩形枠の外形に形成されている。スチフナ67の上辺部67aが上フランジ72,77間に介在され、スチフナ67の下辺部67bが下フランジ73,78間に介在されることにより、スチフナ67が上下方向に向けて配置されている。
サイドシルアウタ65とスチフナ67との間に外側空間88が形成されている。また、サイドシルインナ66とスチフナ67との間に内側空間89が形成されている。
図6、図7に示すように、サイドシルアウタ65とスチフナ67との間の外側空間88に外バルクヘッド52が配置されている。外バルクヘッド52は、側壁84と、底部85と、接合フランジ86とを有する。側壁84は、前側壁84aと、後側壁84bと、上側壁84cと、下側壁84dとを有する。前側壁84a、後側壁84b、上側壁84c、および下側壁84dで側壁84が矩形枠状に形成されている。
側壁84の一端部(スチフナ67から離れた側の端部)が底部85で塞がれている。底部85は矩形状に形成されている。側壁84の他端部(スチフナ67側の端部)には開口部87(図5も参照)が矩形状に開口されている。側壁84の他端部には接合フランジ86が形成されている。
接合フランジ86は、前接合フランジ86aと、後接合フランジ86bと、上接合フランジ86cと、下接合フランジ86dとを有する。
前接合フランジ86aは、前側壁84aの他端部からスチフナ67の外面67cに沿って車体前方へ向けて張り出されている。後接合フランジ86bは、後側壁84bの他端部からスチフナ67の外面67cに沿って車体後方へ向けて張り出されている。上接合フランジ86cは、上側壁84cの他端部からスチフナ67の外面67cに沿って上方へ向けて張り出されている。下接合フランジ86dは、下側壁84dの他端部からスチフナ67の外面67cに沿って下方へ向けて張り出されている。
すなわち、接合フランジ86は、側壁84のうち開口部87側の他端部において、開口部87の全周に設けられている。接合フランジ86を構成する前接合フランジ86a、後接合フランジ86b、上接合フランジ86c、および下接合フランジ86dがスチフナ67の外面67cに接触された状態に配置されている。
このように、外バルクヘッド52は、スチフナ67側に開口部87が開口された多角形断面(具体的には、矩形断面)のボックス状(以下、箱状という)に形成されている。
サイドシルインナ66とスチフナ67との間の内側空間89に内バルクヘッド56が配置されている。内バルクヘッド56は、外バルクヘッド52と同様に、側壁91と、底部92と、接合フランジ93とを有する。側壁91は、前側壁91aと、後側壁91bと、上側壁91cと、下側壁91dとを有する。前側壁91a、後側壁91b、上側壁91c、および下側壁91dで側壁91が矩形枠状に形成されている。
側壁91の一端部(スチフナ67から離れた側の端部)が底部92で塞がれている。底部92は矩形状に形成されている。側壁91の他端部(スチフナ67側の端部)には開口部94が開口されている。内バルクヘッド56の開口部94は、外バルクヘッド52の開口部87と同一形状の矩形状に開口されている。
側壁91の他端部には接合フランジ93が形成されている。
接合フランジ93は、前接合フランジ93aと、後接合フランジ93bと、上接合フランジ93cと、下接合フランジ93dとを有する。前接合フランジ93aは、前側壁91aの他端部からスチフナ67の内面67dに沿って車体前方へ向けて張り出されている。後接合フランジ93bは、後側壁91bの他端部からスチフナ67の内面67dに沿って車体後方へ向けて張り出されている。上接合フランジ93cは、上側壁91cの他端部からスチフナ67の内面67dに沿って上方へ向けて張り出されている。下接合フランジ93dは、下側壁91dの他端部からスチフナ67の内面67dに沿って下方へ向けて張り出されている。
すなわち、接合フランジ93は、側壁91のうち開口部94側の他端部において、開口部94の全周に設けられている。接合フランジ93を構成する前接合フランジ93a、後接合フランジ93b、上接合フランジ93c、および下接合フランジ93dがスチフナ67の内面67dに接触された状態に配置されている。
内バルクヘッド56は、外バルクヘッド52の開口部87と同一形状の矩形状にスチフナ67側に開口部94が開口され、多角形断面(実施形態では矩形断面)の箱状に形成されている。
外バルクヘッド52の接合フランジ86がスチフナ67の外面67cに接触され、内バルクヘッド56の接合フランジ93がスチフナ67の内面67dに接触された状態において、接合フランジ86および接合フランジ93がスチフナ67を介して重ね合される。重ね合された接合フランジ86および接合フランジ93がスチフナ67を介して互いに接合されている。
これにより、外バルクヘッド52および内バルクヘッド56は、車幅方向に重ね合された状態でスチフナ67に取り付けられている。さらに、外バルクヘッド52および内バルクヘッド56は、フロアクロスメンバ35に車幅方向において重なるように設けられている。
この状態において、外バルクヘッド52は、側壁84がスチフナ67から車幅方向外側へ向けて離れる方向に延びている。また、外バルクヘッド52は、側壁84のうちスチフナ67から離れた側の一端部が底部85で塞がれている。内バルクヘッド56は、側壁91がスチフナ67から車幅方向内側へ向けて離れる方向に延びている。また、内バルクヘッド56は、側壁91のうちスチフナ67から離れた側の一端部が底部92で塞がれている。
図2、図5に示すように、外バルクヘッド52および内バルクヘッド56は、フロアクロスメンバ35に対して車幅方向において重なるように設けられている。よって、車両Veの側方から衝撃荷重F1が入力した際に、外バルクヘッド52と内バルクヘッド56とを衝撃荷重F1で潰すことができる。さらに、外バルクヘッド52と内バルクヘッド56とを経た荷重F2をフロアクロスメンバ35で良好に支えることができる。
このように、車両Veの側方から入力した衝撃荷重F1で外バルクヘッド52と内バルクヘッド56とを潰して衝撃エネルギーを吸収できる。
外バルクヘッド52と内バルクヘッド56とで吸収した残りの荷重F2を、第1フロアクロスメンバ34およびフロアクロスメンバ(すなわち、第2フロアクロスメンバ)35で支えることができる。これにより、例えば左サイドシル14などの車体側部がパッセンジャシート32まで変形することを抑えることができる。また、右サイドシル15などの車体側部がドライバシート31まで変形することを抑えることができる。
すなわち、パッセンジャシート32やドライバシート31の乗員を衝撃荷重F1から保護できる。
図7に戻って、スチフナ67は穴部96を有する。穴部96は、外バルクヘッド52の開口部87と、内バルクヘッド56の開口部94とに対応する部位に形成されている。スチフナ67に穴部96を形成することにより、左サイドシル14の内部を電着塗装する際に、穴部96を利用して電着塗料を左サイドシル14の内部に良好に案内できる。これにより、左サイドシル14の内部に電着塗料を容易に付着できる。
また、スチフナ67に穴部96を形成することにより、スチフナ67を軽量化でき、車体10の軽量化を図ることができる。
図4、図6に示すように、サイドシルインナ66の内膨出部76の上部(上面)82にフロアパネル16の左側部16cが取り付けられている。内膨出部76の上部82は、左サイドシル14の上部となる部位である。以下、左サイドシル14の上部を「サイドシル上部82」という。
フロアパネル16は平坦に形成されている。よって、フロアパネル16は、サイドシル上部82と同一高さに配置されている。これにより、乗員の乗降の際に左サイドシル14が邪魔になることがなく乗員の乗降性を良好に確保できる。
フロアパネル16の上面16aにフロアクロスメンバ35が設けられている。フロアクロスメンバ35は、メンバ上部101と、メンバ前壁部102と、メンバ後壁部103と、メンバ前フランジ104と、メンバ後フランジ105とを有する。
メンバ上部101の前辺からメンバ前壁部102がフロアパネル16に向けて下方に張り出されている。メンバ上部101の後辺からメンバ後壁部103がフロアパネル16に向けて下方に張り出されている。メンバ上部101、メンバ前壁部102、およびメンバ後壁部103でフロアクロスメンバ35が断面U字状に形成されている。
メンバ前フランジ104は、メンバ前壁部102の下辺からフロアパネル16の上面16aに沿って車体前方へ張り出されている。メンバ後フランジ105は、メンバ後壁部103の下辺からフロアパネル16の上面16aに沿って車体後方へ張り出されている。
メンバ前フランジ104およびメンバ後フランジ105がフロアパネル16の上面16aに接合されることにより、フロアパネル16の上面16aにフロアクロスメンバ35が取り付けられている。この状態において、フロアクロスメンバ35のメンバ上部101がサイドシル上部82より上方に位置している。
図8、図9に示すように、フロアクロスメンバ35は、略左右対称に形成されている(図2も参照)。よって、以下、フロアクロスメンバ35の左側の部位について詳しく説明して、右側の部位の説明を省略する。フロアクロスメンバ35は、車幅方向外側から中央へ向けて順に接合される端部メンバ171、直線部メンバ172、および中央部メンバ173を備えている。
端部メンバ171は、車幅方向左外側に配置され、左サイドシル14から車幅方向内側に延びている。直線部メンバ172は、端部メンバ171の内端部から車幅方向内側に延びている。中央部メンバ173は、直線部メンバ172の内端部から車幅方向内側に延びている。中央部メンバ173は、フロアパネル16のフロアトンネル192に跨るように配置されている。
また、フロアクロスメンバ35には、外締結ブラケット(締結ブラケット)141と、内締結ブラケット(締結ブラケット)142とが備えられている。
フロアクロスメンバ(すなわち、第2フロアクロスメンバ)35の車体前方に、所定間隔をおいて第1フロアクロスメンバ34が設けられている。第1フロアクロスメンバ34は、第2フロアクロスメンバ35と同様に略左右対称に形成されている。
第1フロアクロスメンバ34は、第2フロアクロスメンバ35と同様に、車幅方向外側から中央へ向けて順に接合される端部メンバ301、直線部メンバ302、および中央部メンバ303を備えている。また、第1フロアクロスメンバ34には、外締結ブラケット(締結ブラケット)304と、内締結ブラケット(締結ブラケット)305とが備えられている。
端部メンバ301は、フロアクロスメンバ35の端部メンバ171と同様に形成されている。直線部メンバ302は、フロアクロスメンバ35の直線部メンバ172と同様に形成されている。中央部メンバ303は、フロアクロスメンバ35の中央部メンバ173と同様に形成されている。
また、外締結ブラケット304は、フロアクロスメンバ35の外締結ブラケット141と同様に形成されている。内締結ブラケット305は、フロアクロスメンバ35の内締結ブラケット142と同様に形成されている。
よって、第1フロアクロスメンバ34の端部メンバ301、直線部メンバ302、中央部メンバ303、外締結ブラケット304、および内締結ブラケット305の詳しい説明を省略する。
図10に示すように、端部メンバ171は、傾斜部107と、水平部175とを有する。傾斜部107は、左サイドシル14側に配置されている。
傾斜部107は、上傾斜部108と、接合座部177と、ビード178とを有する。
上傾斜部108は、傾斜部107の上部を形成する部位である。
接合座部177は、上傾斜部108の外側端部108aから車幅方向外側へ向けて水平に延びてサイドシル上部82に接合されている。
ここで、上傾斜部108は、水平部175の外端からサイドシル上部82まで下り勾配に延出されている。よって、上傾斜部108と接合座部177との境界が折り曲げられて車体前後方向に延びる屈曲部179となる。このため、車両Veの側方から衝撃荷重F1が入力した際に、入力した衝撃荷重F1で屈曲部179が折り曲げられることが考えられる。そこで、上傾斜部108から接合座部177までビード178を車幅方向に延ばした。
ビード178は、上傾斜部108の途中の部位108bから接合座部177の外縁まで車幅方向外側へ向けて延びている。ビード178は、上方に隆起するように形成されている。ビード178は、例えば、車体前後方向に間隔をおいて複数個形成されている。実施形態では、ビード178を2個形成した例について説明するが、ビード178の個数は任意に選択が可能である。また、ビード178を1個に選択することも可能である。
上傾斜部108から接合座部177の外縁までビード178が車幅方向に延ばされている。よって、ビード178は、屈曲部179に対して交差(詳しくは、直交)するように延ばされている。これにより、車両Veの側方から接合部まで入力した衝撃荷重F1に対して屈曲部179をビード178で補強できる。
すなわち、接合座部177に衝撃荷重F1が入力した際に、屈曲部179が折れ曲がることをビード178で抑制できる。これにより、衝撃荷重F1を接合座部177からビード178を経て上傾斜部108まで伝えることができ、荷重伝達を損なわないようにできる。
ここで、上傾斜部108は、傾斜部107の上部を形成する部位である。上傾斜部108は、サイドシル上部82まで車幅方向外側に向けて下り勾配に延びている。傾斜部107の外端部は上傾斜部108で塞がれている。
上傾斜部108の外側端部108aは、サイドシル上部82に位置する。接合座部177は、フロアパネル16の左側部16cを介してサイドシル上部82に接合されている。端部メンバ171のメンバ前フランジ104(具体的には、メンバ前フランジ104の端部104a)およびメンバ後フランジ105(具体的には、メンバ後フランジ105の端部105a)は、フロアパネル16の左側部16cに接合されている。
このように、傾斜部107の外端部(すなわち、接合座部177)が、フロアパネル16の左側部16cを介してサイドシル上部82に接合されている。
水平部175は、傾斜部107の内端部107aから車幅方向内側へ向けてフロアパネル16に沿って平行に延びている。水平部175の上部175aにパッセンジャシート32の左側シート取付部181(図11参照)がボルト41、ナット42で取り付けられている。
端部メンバ171は、水平部175の外端部が傾斜部107で塞がれることにより、比較的複雑な形状に形成されている。
図8、図9に示すように、端部メンバ171の内端部171aと直線部メンバ172の外端部172aとが重ね合された状態で接合されている。端部メンバ171の内端部171aと直線部メンバ172の外端部172aとが接合されることにより、重ね合された内端部171aと外端部172aとで第1接合部184が形成されている。第1接合部184には、外締結ブラケット141が接合されている。
図10、図11に示すように、外締結ブラケット141は、底部185と、外脚部186と、内脚部187と、外上フランジ188と、内上フランジ189とを有している。
底部185は、フロアパネル16に沿って配置され、締結部材133の上部133bにフロアパネル16を介してボルト165、ナット166により締結されている。底部185は、フロアパネル16の対向部分とともにボルト挿通部185cを形成している。ボルト挿通部185cは、ボルト165を挿通するボルト挿通孔185aを有している。ボルト挿通孔185aは、フロアパネル16のフロア貫通孔39aを含んでいる。
底部185の前後方向の両端部からは、前方および後方に向けて底部185と連続するように下フランジ185bが延びている。前後の下フランジ185bは、それぞれフロアパネル16に接合されている。
底部185の外側部からは、外脚部(バルクヘッド部)186が上方へ屈曲し、水平部175の上部175a(端部メンバ171の内端部171aの上面部171c)まで立ち上げられている。底部185の内側部からは、内脚部(バルクヘッド部)187が上方へ屈曲し、直線部メンバ172の上面部172cまで立ち上げられている。底部185、外脚部186および内脚部187により、外締結ブラケット141が断面U字状に形成されている。
図16を併せて参照し、ボルト挿通孔185aは、ボルト165の径よりも大径(約2倍)であり、ボルト165の水平方向の位置ズレを許容する。ナット166は、ボルト挿通孔185aの径よりも大径のフランジ166aを一体形成している。ナット166は、フロアクロスメンバ35内に突出したスタッドボルト(ボルト165)に対し、フロアクロスメンバ35に形成した作業孔166bを通じて着脱される。ナット166にフランジ166aを一体形成することで、ナット166と別体のワッシャを用いる場合に比してナット166の着脱作業が容易になる。
外脚部186の上端からは、外上フランジ188が屈曲し、内端部171aの上面部171cの外面(上面)に沿って車幅方向外側に延びている。外上フランジ188は、第1接合部184において、内端部171aの上面部171cと外端部172aの上面部172cとに接合されている。これにより、互いに上下に離間したフロアクロスメンバ35の上部(メンバ上部101)とフロアパネル16とが、外脚部186を介して連結されるので、フロアクロスメンバ35の強度剛性が向上する。
外上フランジ188は、端部メンバ171の内端部171aの上面部171cと直線部メンバ172の外端部172aの上面部172cとの間に挟持された状態で、第1接合部184に接合されている。換言すれば、内端部171aと外端部172aとは、外上フランジ188を介して接合されている。
外締結ブラケット141の底部185は、締結部材133の上部133bに、フロアパネル16を介してボルト165およびナット166により締結されている。外締結ブラケット141は、バッテリーパック28を支持するため強度の高い部材が使用されている。よって、第1接合部184は外上フランジ188で補強されている。
内脚部187の上端からは、内上フランジ189が屈曲し、直線部メンバ172の上面部172cの内面(下面)に沿って車幅方向内側に延びている。内上フランジ189は、直線部メンバ172の下面に接合されている。
図9、図12に示すように、中央部メンバ173は、フロアパネル16のフロアトンネル192に交差(直交)するように配置されて、フロアトンネル192を左右に跨ぐように取り付けられている。中央部メンバ173は、車幅方向に延びる上部173bと、車幅方向の中央に隆起された隆起部194とを有する。中央部メンバ173の上部173bには、パッセンジャシート32(図11参照)の右側シート取付部182が、ボルト41、ナット42で取り付けられている。
隆起部194は、フロアトンネル192に沿ってU字状に形成されている。すなわち、隆起部194は、比較的複雑な形状に形成されている。
中央部メンバ173の左側端部173aと直線部メンバ172の内端部172bとは、互いに重ね合された状態で接合されている。中央部メンバ173の左側端部173aと直線部メンバ172の内端部172bとが接合されることにより、左側端部173aと内端部172bとで第2接合部196が形成されている。第2接合部196には、内締結ブラケット142が接合されている。
内締結ブラケット142は、外締結ブラケット141と同様に、底部202と、外脚部203と、内脚部204と、外上フランジ205と、内上フランジ206とを有している。
底部202は、フロアパネル16に沿って配置され、締結部材133の上部133bにフロアパネル16を介してボルト167、ナット168により締結されている。底部202は、フロアパネル16の対向部分とともにボルト挿通部202cを形成している。ボルト挿通部202cは、ボルト167を挿通するボルト挿通孔202aを有している。ボルト挿通孔202aは、フロアパネル16のフロア貫通孔39bを含んでいる。
底部202の前後方向の両端部からは、前方および後方に向けて底部202と連続するように下フランジ202bが延びている。前後の下フランジ202bは、それぞれフロアパネル16に接合されている。
底部202の外側部からは、外脚部203(バルクヘッド部)が上方へ屈曲し、直線部メンバ172の内端部172bの上面部172cまで立ち上げられている。底部202の内側部からは、内脚部(バルクヘッド部)204が上方へ屈曲し、中央部メンバ173の上部173b(中央部メンバ173の左側端部173aの上面部173c)まで立ち上げられている。底部202、外脚部203および内脚部204により、内締結ブラケット142が断面U字状に形成されている。
図16で示したボルト挿通孔185aと同様、ボルト挿通孔202aは、ボルト167の径よりも大径(約2倍)であり、ボルト167の水平方向の位置ズレを許容する。ナット168は、ボルト挿通孔202aの径よりも大径のフランジ168aを一体形成している。ナット168は、フロアクロスメンバ35内に突出したスタッドボルト(ボルト167)に対し、フロアクロスメンバ35に形成した作業孔168bを通じて着脱される。ナット168にフランジ168aを一体形成することで、ナット168と別体のワッシャを用いる場合に比してナット168の着脱作業が容易になる。
内脚部204の上端からは、内上フランジ206が屈曲し、中央部メンバ173の上面部173cの外面(上面)に沿って車幅方向内側に延びている。内上フランジ206は、第2接合部196において、中央部メンバ173の上面部173cと内端部172bの上面部172cとに接合されている。これにより、互いに上下に離間したフロアクロスメンバ35の上部(メンバ上部101)とフロアパネル16とが、内脚部204を介して連結されるので、フロアクロスメンバ35の強度剛性が向上する。
内上フランジ206は、中央部メンバ173の左側端部173aの上面部173cと直線部メンバ172の内端部172bの上面部172cとの間に挟持された状態で、第2接合部196に接合されている。換言すれば、左側端部173aと内端部172bとは、内上フランジ206を介して接合されている。
内締結ブラケット142の底部202は、締結部材133の上部133bに、フロアパネル16を介してボルト167、ナット168により締結されている。内締結ブラケット142は、バッテリーパック28を支持するため強度の高い部材が使用されている。よって、第2接合部196は内上フランジ206で補強されている。
外脚部203の上端からは、外上フランジ205が屈曲し、直線部メンバ172の上面部172cの内面(下面)に沿って車幅方向外側に延びている。外上フランジ205は、直線部メンバ172の下面に接合されている。
中央部メンバ173には、隆起部194がU字状に形成されている。このため、中央部メンバ173は、端部メンバ171と同様、比較的複雑な形状に形成されている。
一方、直線部メンバ172は、端部メンバ171から中央部メンバ173まで直線状に延びている。よって、直線部メンバ172は、比較的簡単な形状に形成されている。
よって、フロアクロスメンバ35は、例えば、複雑な形状の端部メンバ171や中央部メンバ173をドロー成形で製造し、簡単な形状の直線部メンバ172をベンド成形で製造できる。フロアクロスメンバ35の3分割により、ドロー成形の端部メンバ171および中央部メンバ173は小型化し、直線部メンバ172はベンド成形とすることにより、フロアクロスメンバ35の製造費を削減できる。
また、端部メンバ171、直線部メンバ172、中央部メンバ173の各強度を異ならせて衝突モードを最適化することが可能になる。この場合、端部メンバ171と直線部メンバ172との第1接合部184(図11参照)や、直線部メンバ172と中央部メンバ173との第2接合部196の強度を確保する工夫が求められる。そこで、第1接合部184に外締結ブラケット141が接合されている。また、第2接合部196に内締結ブラケット142が接合されている。外締結ブラケット141および内締結ブラケット142は、バッテリーパック28などの床下搭載部品を支持するため強度の高い部材が使用されている。
よって、第1接合部184に外締結ブラケット141が接合され、第2接合部196に内締結ブラケット142が接合されることにより、第1接合部184が外締結ブラケット141で補強され、第2接合部196が内締結ブラケット142で補強されている。これにより、フロアクロスメンバ35の車幅方向への荷重伝達性能を確保でき、車両Veの側方から入力した衝撃荷重F1をフロアクロスメンバ35で良好に支えることができる。
さらに、フロアパネル16の上面16aにフロアクロスメンバ35を設けることにより、フロアパネル16の下方からフロアクロスメンバを除去できる。よって、フロアパネル16の下方の空間119を増すことができる。これにより、フロアパネル16の下方に設けられるバッテリーパック28などの床下搭載部品の容量を増大できる。この結果、バッテリーパック28に収容されるバッテリー123の容量を増大でき、車両Veの航続距離を増大させることができる。
図4、図5に戻って、左サイドシル14および右サイドシル15(図2参照)間で、かつ、フロアパネル16の下方にバッテリーパック28が設けられている。バッテリーパック28は、バッテリーケース121と、リッド(防水カバー)122とを備えている。バッテリーケース121は、ケース壁部124と、ケース底部125と、ケースフランジ126とを有する。
ケース壁部124は、前壁と、後壁と、左側壁124aと、右側壁とを有する。前壁と、後壁と、左側壁124aと、右側壁とにより、ケース壁部124が矩形枠状に形成されている。
ケース壁部124は、下端部がケース底部125で塞がれ、上端部に開口部127が形成されている。ケース壁部124の開口部127の全周からケースフランジ126がバッテリーケース121の外側に張り出されている。
バッテリーケース121の内部(すなわち、バッテリーパック28の内部129)にはバッテリークロスメンバ(第二クロスメンバ)131が設けられている。バッテリークロスメンバ131は、バッテリーパック28の内部129において車幅方向に延びている。バッテリークロスメンバ131は左端部にフランジ131aを有する。フランジ131aは、ケース壁部124の左側壁124aに接合されている。
図15を併せて参照し、バッテリークロスメンバ131には、複数の締結部材133の下取付部133aがボルト、ナットで車幅方向に間隔をおいて取り付けられている。バッテリーケース121の内部にバッテリー123が収容されている。
バッテリーケース121の開口部127がリッド122で上方から塞がれている。リッド122は、リッド壁部135と、リッド頂部136と、リッドフランジ137とを有する。
リッド壁部135は、前壁と、後壁と、左側壁135aと、右側壁とを有する。前壁と、後壁と、左側壁135aと、右側壁とにより、リッド壁部135が矩形枠状に形成されている。すなわち、リッド壁部135は、ケース壁部124と同様に形成されている。
リッド壁部135は、上端部がリッド頂部136で塞がれ、下端部に開口部138が形成されている。リッド壁部135の開口部138の全周からリッド122の外側にリッドフランジ137が張り出されている。
リッドフランジ137をケースフランジ126に上方から重ねることにより、リッドフランジ137とケースフランジ126との間がシール部材で密封されている。よって、バッテリーケース121の開口部127がリッド122で閉塞される。バッテリーパック28の内部129にバッテリー123が収容されている。バッテリーケース121の開口部127をリッド122で閉塞した状態において、リッド頂部136の開口136aから締結部材133の上部133bが上方に突出されている。
突出された上部133bは、フロアクロスメンバ35の外締結ブラケット141にボルト165、ナット166で締結されている。また、突出された上部133bは、フロアクロスメンバ35の内締結ブラケット142にボルト167、ナット168で締結されている。これにより、バッテリーパック28は、複数の締結部材133などを介してフロアクロスメンバ35の外締結ブラケット141、内締結ブラケット142に連結されている。また、フロアクロスメンバ35およびバッテリークロスメンバ131が複数の締結部材133などを介して一体に連結されている。
図5、図13に示すように、バッテリーパック28は、左サイドシル14の車幅方向内側に配置されている。バッテリーパック28は、サイドシル内壁81に対して所定間隔L1をおいて設けられている。
ケース壁部124の左側壁124a(バッテリーパック28の外周)にはバッテリーパックフレーム29が取り付けられている。バッテリーパックフレーム29は、断面L字形に形成されている。バッテリーパックフレーム29は、固定部143と、フレーム本体144とを備えている。
固定部143は、内膨出部76の下部(下面)83に取り付けられている。内膨出部76の下部83は、左サイドシル14の下部となる部位である。以下、左サイドシル14の下部を「サイドシル下部83」という。
フレーム本体144は、固定部143からサイドシル内壁81に向けて立ち上げられ、サイドシル内壁81を介して内バルクヘッド56に対向するように配置されている。
フレーム本体144は、内壁部146と、外壁部147と、頂部148と、底部149と、下フランジ151とを有する。内壁部146、外壁部147、頂部148、および底部149でフレーム本体144が断面矩形枠状に形成されている。
フレーム本体144の内壁部146は、ケース壁部124の左側壁124aに沿って接合されている。さらに、内壁部146は、左側壁124aを介してバッテリークロスメンバ131のフランジ131aにも接合されている。すなわち、フレーム本体144がバッテリークロスメンバ131に接合されている。
下フランジ151は、バッテリーケース121のケース底部125に沿って接合されている。フレーム本体144の内部にバルクヘッド152が取り付けられている。バルクヘッド152はフレーム本体144の断面を閉じるように設けられ、上下左右の外周フランジ152aが内壁部146、外壁部147、頂部148および底部149にそれぞれ接合されている。
固定部143は、頂部154と、外壁部155と、底部156と、内壁部157と、上フランジ158と、下フランジ159とを有する。頂部154、外壁部155、および底部156で固定部143が断面U字形に形成されている。上フランジ158は、フレーム本体144の外壁部147に沿って接合されている。下フランジ159は、フレーム本体144の下フランジ151に沿って接合されている。
固定部143の内部161にカラー162が介在され、カラー162にボルト163が貫通されている。ボルト163、ナット164で固定部143がサイドシル下部83に取り付けられている。
このように、固定部143がサイドシル下部83に取り付けられ、バッテリーパックフレーム29のフレーム本体144がサイドシル内壁81に向けて立ち上げられている。フレーム本体144は、サイドシル内壁81を介して内バルクヘッド56に対向されている。また、フレーム本体144がバッテリークロスメンバ131のフランジ131aに内壁部146、左側壁124aを介して接合されている。これにより、バッテリーパック28をサイドシル14で強固に支持可能となる。
よって、車両Veの側方から衝撃荷重F1が入力した際に、左サイドシル14から固定部143およびフレーム本体144を経てバッテリークロスメンバ131に荷重F4を伝えて、バッテリークロスメンバ131で荷重F4を支えることができる。また、車両Veの側方から入力した衝撃荷重F1を、内バルクヘッド56からサイドシル内壁81を経てフレーム本体144およびバッテリークロスメンバ131に荷重F5を伝え、バッテリークロスメンバ131で荷重F5を支えることができる。
そして、外バルクヘッド52および内バルクヘッド56を衝撃荷重F1で充分に潰して衝撃エネルギーを良好に吸収でき、バッテリーパック28の内部129に収容されたバッテリー123を衝撃荷重F1から保護できる。
また、バッテリークロスメンバ131で荷重F4、荷重F5を支えることにより、固定部143やフレーム本体144(すなわち、バッテリーパックフレーム29)を潰すことができる。これにより、衝撃エネルギーを一層良好に吸収でき、バッテリー123を衝撃荷重F1から保護できる。
バッテリーパック28は、フロアパネル16との間に防水カバーでもあるリッド122を備えている。リッド122には、スタッドボルト165,167をそれぞれ挿通する貫通孔122a,122bが形成されている。
図16、図17を併せて参照し、貫通孔122a,122bには、それぞれ対応するスタッドボルト165,167の周囲を水密に閉塞するシール部材128が装着されている。シール部材128は、例えば合成ゴム等の弾性部材からなり、対応するスタッドボルト165,167を挿通する円筒状をなしている。シール部材128の外周には、対応する貫通孔122a,122bの周縁部を嵌入させる外周溝128aが形成されている。シール部材128は、フロアパネル16とリッド122との間に圧縮状態で挟み込まれている。
このシール部材128により、バッテリーパック28のリッド122におけるスタッドボルト165,167を挿通する貫通孔122a,122bからの水浸入を抑制することができきる。シール部材128はフロアパネル16とリッド122との間に圧縮状態で挟み込まれるので、フロアパネル16およびリッド122の防振および防音効果を得ることもできる。
フロアパネル16には、貫通孔122a,122bと対向し、ボルト挿通孔185a,202aの一部を形成するフロア貫通孔39a,39bと、平面視でフロア貫通孔39a,39bからバッテリーパック28(リッド122)の後外側まで延びる排水溝39cと、が形成されている。排水溝39cの後端はバッテリーパック28(リッド122)よりも後方に位置する排水孔39dに至っている。これにより、フロア貫通孔39a,39bから車室に水が浸入したとしても、この水を排水溝39cからバッテリーパック28の外側へ排水することができる。
以上説明したように、本実施形態の車体下部構造12は、車体下部に設けられてフロアクロスメンバ35を有するフロアパネル16と、フロアパネル16の下方に搭載されてバッテリークロスメンバ131を有するバッテリーパック28と、フロアクロスメンバ35およびバッテリークロスメンバ131の一方(バッテリークロスメンバ131)に予め固設されて他方側へ突出するスタッドボルト165,167と、フロアクロスメンバ35およびバッテリークロスメンバ131の他方(フロアクロスメンバ35)に設けられてスタッドボルト165,167の径よりも大径のボルト挿通孔185a,202aを形成するボルト挿通部185c,202cと、ボルト挿通孔185a,202aを貫通したスタッドボルト165,167に取り付けられてスタッドボルト165,167と協働してフロアクロスメンバ35とバッテリークロスメンバ131とを締結するナット166,168と、を備えている。
この構成によれば、フロアクロスメンバ35と床下に搭載されたバッテリークロスメンバ131とを締結することで、車体剛性を高めることができる。ボルト挿通孔185a,202aの径をスタッドボルト165,167の径より大きく設定するので、組み付け誤差(公差)等が発生しても、容易にバッテリーパック28の組み付け作業を行うことができる。締結部材にスタッドボルト165,167を用いることで、バッテリーパック28をフロアパネル16下の定位置にセットする作業と同時に、スタッドボルト165,167をボルト挿通孔185a,202aに挿入することができる。ボルト挿通孔185a,202aはスタッドボルト165,167よりも大径としたので、スタッドボルト165,167およびボルト挿通孔185a,202aの位置ズレ等の誤差を吸収した上で、スタッドボルト165,167をボルト挿通孔185a,202aに挿入することができる。
また、外バルクヘッド52と内バルクヘッド56の各接合フランジ86,93がスチフナ67を介して互いに接合されている。よって、外バルクヘッド52の箱状の形状が接合フランジ86で拘束されている。また、内バルクヘッド56の箱状の形状が接合フランジ93で拘束されている。
これにより、車両Veの側方から衝撃荷重F1が入力した際に、外バルクヘッド52の側壁84の全域(すなわち、全周)に衝撃荷重F1が伝えられる。また、内バルクヘッド56の側壁91の全域(すなわち、全周)に衝撃荷重F1が伝えられる。この結果、外バルクヘッド52の側壁84の全周や、内バルクヘッド56の側壁91の全周を衝撃荷重F1で座屈させることができ、衝撃エネルギーを吸収できる。
ここで、左サイドシル14の車幅方向内側にバッテリーパック28が搭載されている。この場合、車両Veの側方から入力した衝撃荷重F1を外バルクヘッド52や内バルクヘッド56で吸収することにより、バッテリーパック28内のバッテリー123を衝撃荷重F1から保護することができる。
また、外バルクヘッド52がスチフナ67の車幅方向外側に配置され、内バルクヘッド56がスチフナ67の車幅方向内側に配置されている。すなわち、外バルクヘッド52と内バルクヘッド56とが車幅方向に並べて配置されている。よって、左サイドシル14の高さを増すことなく、左サイドシル14の内部に外バルクヘッド52と内バルクヘッド56とを設けることができる。
これにより、左サイドシル14の高さを抑えることができ、乗員の乗降の際に左サイドシル14が邪魔になることがなく乗員の乗降性を良好に確保できる。
つぎに、車両Veの側方から衝撃荷重F6が入力した際に車体下部構造12でバッテリー123を保護する例を図14に基づいて説明する。
図14に示すように、車両Veの側方から左サイドシル14に衝撃荷重F6が入力する。左サイドシル14に入力した衝撃荷重F6で左サイドシル14のサイドシルアウタ65の外膨出部71が車幅方向内側に変形する。外膨出部71が変形して、外バルクヘッド52の底部85に当接する。
外バルクヘッド52と内バルクヘッド56の各接合フランジ86,93がスチフナ67を介して互いに接合されている。よって、外バルクヘッド52の箱状の形状が接合フランジ86で拘束されている。また、内バルクヘッド56の箱状の形状が接合フランジ93で拘束されている。
これにより、外バルクヘッド52の底部85に外膨出部71当接することにより、外バルクヘッド52の側壁84の全域(すなわち、全周)に衝撃荷重F6が伝えられる。また、内バルクヘッド56の側壁91の全域(すなわち、全周)に衝撃荷重F6が伝えられる。
衝撃荷重F6により、外バルクヘッド52の側壁84の全周や、内バルクヘッド56の側壁91の全周が衝撃荷重F6で座屈により潰れて衝撃エネルギーを吸収する。
外バルクヘッド52や内バルクヘッド56で吸収された残りの荷重が、フロアクロスメンバ35に荷重F7として伝えられる。また、残りの荷重は、固定部143およびフレーム本体144を経てバッテリークロスメンバ131に荷重F8として伝えられる。さらに、残りの荷重は、フレーム本体144を経てバッテリークロスメンバ131に荷重F9として伝えられる。
荷重F7はフロアクロスメンバ35で支えられる。また、荷重F8および荷重F9はバッテリークロスメンバ131で支えられる。よって、外バルクヘッド52や内バルクヘッド56を充分に潰すことが可能になり、衝撃荷重F6による衝撃エネルギーを外バルクヘッド52や内バルクヘッド56で良好に吸収できる。
さらに、荷重F8および荷重F9をバッテリークロスメンバ131で支えることにより、固定部143やフレーム本体144(すなわち、バッテリーパックフレーム29)を潰すことができる。よって、荷重F8および荷重F9をバッテリーパックフレーム29で良好に吸収できる。
これにより、バッテリーパック28の内部129に収容されたバッテリー123を衝撃荷重F6から保護できる。
なお、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、床下搭載部品(すなわち、車載部品)としてバッテリーパック28を例示したがこれに限らない。その他の例として、燃料タンクなどを床下搭載部品とすることも可能である。
例えば、フロアクロスメンバにスタッドボルトを固設し、床下搭載部品の第二クロスメンバにボルト挿通部を設けた構成でもよい。
12 車体下部構造
14,15 左右サイドシル
16 フロアパネル
28 バッテリーパック(床下搭載部品)
29 バッテリーパックフレーム(搭載部品フレーム)
34 第一フロアクロスメンバ(フロアクロスメンバ)
35 第二フロアクロスメンバ(フロアクロスメンバ)
39a,39b フロア貫通孔
39c 排水溝
83 サイドシル下部(下面部)
101 メンバ上部(上部)
122 リッド(防水カバー)
122a,122b 貫通孔
128 シール部材
131 バッテリークロスメンバ(第二クロスメンバ)
141 外締結ブラケット(締結ブラケット)
142 内締結ブラケット(締結ブラケット)
165,167 ボルト(スタッドボルト)
166,168 ナット
166a,168a フランジ
166b,168b 作業孔
171,301 端部メンバ
171c 上面部
172,302 直線部メンバ
172c 上面部
173,303 中央部メンバ
173c 上面部
184 第一接合部
185,202 底部
185a,202a ボルト挿通孔
185b,202b 下フランジ
185c,202c ボルト挿通部
186,203 外脚部(バルクヘッド部)
187,204 内脚部(バルクヘッド部)
188,189,205,206 上フランジ
196 第二接合部

Claims (8)

  1. 車体下部に設けられてフロアクロスメンバを有するフロアパネルと、
    前記フロアパネルの下方に搭載されて第二クロスメンバを有する床下搭載部品と、
    前記フロアクロスメンバおよび第二クロスメンバの一方に設けられて他方側へ突出するスタッドボルトと、
    前記フロアクロスメンバおよび第二クロスメンバの他方に設けられて前記スタッドボルトの径よりも大径のボルト挿通孔を形成するボルト挿通部と、
    前記ボルト挿通孔を貫通した前記スタッドボルトに取り付けられて前記スタッドボルトと協働して前記フロアクロスメンバと前記第二クロスメンバとを締結するナットと、を備えている車体下部構造。
  2. 前記フロアクロスメンバは、車幅方向外側から中央へ向けて順に接合される端部メンバ、直線部メンバおよび中央部メンバを備え、
    前記端部メンバと前記直線部メンバとの間の第一接合部、および前記直線部メンバと前記中央部メンバとの間の第二接合部は、前記床下搭載部品が締結される締結ブラケットを介して接合される請求項1に記載の車体下部構造。
  3. 前記ナットは、前記ボルト挿通孔の径よりも大径のフランジを一体形成し、前記フロアクロスメンバまたは第二クロスメンバに形成した作業孔を通じて前記スタッドボルトに取り付けられる請求項1又は2に記載の車体下部構造。
  4. 前記締結ブラケットは、
    前記フロアパネルに沿う板状をなし前記ボルト挿通孔が形成される底部と、
    前記底部の第一の方向の端部から第一の方向で連続するように延びる下フランジと、
    前記底部の第一の方向と交差する第二の方向の端部から屈曲して前記フロアクロスメンバの上部に向けて延びるバルクヘッド部と、
    前記バルクヘッド部の先端から前記フロアクロスメンバの上部に沿うように屈曲して延びる上フランジと、
    を有し、
    前記上フランジが前記フロアクロスメンバの上部に固定され、前記下フランジが前記フロアパネルに固定される請求項2に記載の車体下部構造。
  5. 前記上フランジは、前記第一接合部および第二接合部の少なくとも一方において、車幅方向で隣接するメンバ上面部の間に厚さ方向で挟まれて保持される請求項4に記載の車体下部構造。
  6. 前記床下搭載部品は、前記フロアパネルとの間に防水カバーを備え、
    前記防水カバーには、前記スタッドボルトを挿通する貫通孔が形成され、
    前記貫通孔には、前記スタッドボルトの周囲を水密に閉塞するシール部材が装着され、
    前記シール部材は、前記フロアパネルと前記防水カバーとの間に圧縮状態で挟み込まれる請求項1から5の何れか一項に記載の車体下部構造。
  7. 前記フロアパネルには、前記ボルト挿通孔を形成するフロア貫通孔と、平面視で前記フロア貫通孔から前記床下搭載部品の外側まで延びる排水溝と、が形成される請求項1から6の何れか一項に記載の車体下部構造。
  8. 前記フロアパネルの車幅方向外側を支持するサイドシルを備え、
    前記床下搭載部品は、前記サイドシルの下面部に支持される搭載部品フレームを備え、
    前記搭載部品フレームには、前記第二クロスメンバが固定される請求項1から7の何れか一項に記載の車体下部構造。
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