JP2018193026A - 車体下部構造 - Google Patents

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JP2018193026A JP2017100755A JP2017100755A JP2018193026A JP 2018193026 A JP2018193026 A JP 2018193026A JP 2017100755 A JP2017100755 A JP 2017100755A JP 2017100755 A JP2017100755 A JP 2017100755A JP 2018193026 A JP2018193026 A JP 2018193026A
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匠 露崎
Takumi Tsuyusaki
匠 露崎
壮吾 今村
Shogo Imamura
壮吾 今村
茂樹 森栄
Shigeki Morie
茂樹 森栄
圭太 吉永
Keita Yoshinaga
圭太 吉永
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Abstract

【課題】乗員の乗降性を良好に確保した状態で、車両の側方から入力した衝撃荷重から車載部品を保護できる車体下部構造を提供する。
【解決手段】車体下部構造12は、フロアクロスメンバ35の延出部108が内バルクヘッド56の上部56aへ向けて延びている。内バルクヘッドは、左サイドシル14の内部に設けられている。サイドシル下部83およびバッテリパック28にバッテリパックフレーム29が取り付けられている。バッテリパックフレームに左バルクヘッド152が設けられている。バルクヘッド上半部152aが内バルクヘッドの下部56bに対向している。また、バルクヘッド下半部152bがバッテリパックフレームの取付部位29aに固定されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、車体下部構造に関するものである。
車体下部構造として、例えば左側のサイドシルおよび右側のサイドシル間にフロアパネルが架設され、フロアパネルの上面にフロアクロスメンバが設けられ、フロアパネルの下方にバッテリパックが搭載されたものが知られている。バッテリパックの内部にはバッテリが収容されている。バッテリパック内のバッテリは、車両の側方から入力した荷重から保護する必要がある。
このため、サイドシルの高さを増してサイドシルの内部にエネルギー吸収部材が設けられている。さらに、エネルギー吸収部材に向けてフロアクロスメンバが設けられている。よって、車両の側方から入力した衝撃荷重でエネルギー吸収部材を潰すことにより、エネルギー吸収部材で衝撃荷重を吸収できる。
これにより、バッテリケースの側壁の変形を抑制でき、バッテリパック(すなわち、床下搭載部品)内のバッテリを保護可能になる(例えば、特許文献1参照)。
米国特許第8702161号明細書
しかし、特許文献1の車体下部構造は、サイドシルの高さが増している。よって、サイドシルの上部がフロアパネルより上方に位置する。このため、乗員が乗降する際にサイドシルが邪魔になり、乗員の乗降性を良好に確保することが難しい。
また、サイドシルの高さが増すことにより、サイドシルの重量(すなわち、車体重量)を抑える妨げになる。
そこで、この発明は、乗員の乗降性を良好に確保した状態で、車両の側方から入力した衝撃荷重から床下搭載部品を保護できる車体下部構造を提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明の車体下部構造は、サイドシル(例えば、実施形態の左右のサイドシル14,15)の内部に設けられたサイドシル荷重伝達部材(例えば、実施形態の第1〜第3の外バルクヘッド51〜53、第1〜第3の内バルクヘッド55〜57)と、前記サイドシル間に架設されたフロアパネル(例えば、実施形態のフロアパネル16)の上面(例えば、実施形態の上面16a)および下面(例えば、実施形態の下面16b)の一方に設けられ、前記サイドシル荷重伝達部材の上部(例えば、実施形態の内バルクヘッドの上部56a)へ向けて延びる延出部(例えば、実施形態の延出部108)を有するフロアクロスメンバ(例えば、実施形態の第1〜第3のフロアクロスメンバ34〜36)と、前記フロアパネルの下方に設けられ、床下クロスメンバ(例えば、実施形態のバッテリクロスメンバ131)を備えた床下搭載部品(例えば、実施形態のバッテリパック28)と、前記床下搭載部品および前記サイドシルの下部(例えば、実施形態のサイドシル下部83)に取り付けられた床下フレーム(例えば、実施形態の左右のバッテリパックフレーム29,30)と、前記床下フレームに設けられ、前記床下クロスメンバに対向する床下荷重伝達部材(例えば、実施形態の左バルクヘッド152)と、を備え、前記床下荷重伝達部材は、前記サイドシル荷重伝達部材の下部に対向する上半部(例えば、実施形態のバルクヘッド上半部152a)と、前記床下フレームのうち前記サイドシルの下部に取り付けられた部位(例えば、実施形態のバッテリパックフレームの取付部位29a)に固定された下半部(例えば、実施形態のバルクヘッド下半部152b)と、を有する、ことを特徴とする。
このように、サイドシルの内部にサイドシル荷重伝達部材を設けた。サイドシル荷重伝達部材の上部へ向けてフロアクロスメンバの延出部を延ばした。また、床下クロスメンバに床下荷重伝達部材を対向させた。床下荷重伝達部材の上半部をサイドシル荷重伝達部材の下部に対向させた。さらに、床下荷重伝達部材の下半部を床下フレームを介してサイドシルの下部に連結させた。
よって、車両の側方から衝撃荷重が入力した際に、衝撃荷重の一部がサイドシル荷重伝達部材の上部を経てフロアクロスメンバに第1ロードパスとして伝えられる。また、衝撃荷重の残りの一部がサイドシル荷重伝達部材の下部、床下荷重伝達部材の上半部を経て床下クロスメンバに第2ロードパスとして伝えられる。
さらに、衝撃荷重の残りがサイドシルの下部、床下フレーム、床下荷重伝達部材の下半部を経て床下クロスメンバに第3ロードパスとして伝えられる。
このように、車両の側方から入力した衝撃荷重を、第1ロードパス、第2ロードパスおよび第3ロードパスの伝達経路を経て分散させて伝達させることができる。よって、衝撃荷重をフロアクロスメンバおよび床下クロスメンバで支えることができる。これにより、床下搭載部品の側壁の倒れ変形を抑制でき、床下搭載部品を衝撃荷重から保護できる。
また、車両の側方から入力した衝撃荷重を第1〜第3のロードパスに分散させて伝達することにより、サイドシルの高さを増して、サイドシルの内部にサイドシル荷重伝達部材を設ける必要がない。これにより、乗員が乗降する際にサイドシルが邪魔になることがなく、乗員の乗降性を良好に確保できる。
また、サイドシルの高さが増す必要がなく、サイドシルの重量(すなわち、車体重量)の増加を抑えることができる。
請求項2に記載した発明は、前記フロアクロスメンバは、前記フロアパネルの上面に設けられ、前記延出部は、前記サイドシルまで下り勾配に延び、前記フロアパネルの下面と前記サイドシルの内壁(例えば、実施形態のサイドシル内壁81)との間に、前記延出部に対して間隔をおいて架設されたガセット(例えば、実施形態の第1〜第3のガセット61,62,63)を備える、ことを特徴とする。
このように、フロアクロスメンバの延出部をサイドシルまで向けて下り勾配に延ばした。さらに、フロアパネルの下面とサイドシルの内壁との間にガセットを架設し、ガセットを延出部に対して間隔をおいて設けた。よって、延出部およびガセットで、フロアクロスメンバの断面と略同じ断面を形成することが可能になる。また、延出部およびガセットで形成される断面は、フロアクロスメンバと略同じ大きさの断面とすることができる。
これにより、車両の側方から入力した衝撃荷重を、延出部およびガセットでフロアクロスメンバに良好に伝えることができ、第1ロードパスを確保できる。
さらに、フロアパネルの上面にフロアクロスメンバを設けることにより、フロアパネルの下方からフロアクロスメンバを除去できる。これにより、フロアパネルの下方に設けられる搭載部品の容量を増大できる。
請求項3に記載した発明は、前記床下荷重伝達部材は、前記上半部が、前記サイドシル荷重伝達部材と同じ高さに配置され、前記下半部が、前記床下フレームのうち前記サイドシルの下部に取り付けられた部位と同じ高さに配置され、前記上半部および前記下半部が前記床下フレームに固定された、ことを特徴とする。
このように、床下荷重伝達部材の上半部を固定し、上半部をサイドシル荷重伝達部材と同じ高さに配置した。よって、サイドシル荷重伝達部材から床下荷重伝達部材の上半部に衝撃荷重を伝達する第2ロードパスを確保できる。
また、床下荷重伝達部材の下半部を固定し、下半部を、床下フレームのうちサイドシルの下部に取り付けられた部位と同じ高さに配置した。よって、床下フレームのうちサイドシルの下部に取り付けられた部位から床下荷重伝達部材の下半部に衝撃荷重を伝達する第3ロードパスを確保できる。
これにより、車両の側方から入力した衝撃荷重を、第2ロードパス、第3ロードパスを経て床下クロスメンバに確実に分散させることができる。
請求項4に記載した発明は、前記床下フレームは、前記床下搭載部品に対向するフレーム内壁部(例えば、実施形態のフレーム内壁部146)と、前記フレーム内壁部から前記床下搭載部品の底部(例えば、実施形態のケース底部125)に沿って延長されたフレーム延長部(例えば、実施形態のフレーム延長部151)と、を有し、前記床下クロスメンバは、前記床下搭載部品の内部(例えば、実施形態のバッテリパックの内部129)に配置され、前記床下搭載部品の底部から立ち上げられ、前記床下荷重伝達部材の前記上半部に対向する端部(例えば、実施形態の前後の接合片184,185)が前記床下搭載部品の側壁(例えば、実施形態の左右の側壁124a,124b)に固定された支柱部(例えば、実施形態の支柱部175)と、前記支柱部から前記底部に沿って張り出され、前記底部を介して前記フレーム延長部に固定された座部(例えば、実施形態の前後の座部176,177)と、から形成された、ことを特徴とする。
このように、床下クロスメンバの支柱部の端部を床下搭載部品の側壁に固定した。よって、床下荷重伝達部材の上半部から床下クロスメンバの支柱部に衝撃荷重を伝達させる第2ロードパスを確保できる。
また、床下クロスメンバの座部をフレーム延長部に底部を介して固定した。よって、フレーム延長部(すなわち、床下フレーム)から床下クロスメンバの座部に衝撃荷重を伝達させる第3ロードパスを確保できる。これにより、車両の側方から入力した衝撃荷重を、第2ロードパス、第3ロードパスを経て床下クロスメンバに確実に分散させることができる。
請求項5に記載した発明は、前記床下搭載部品は、前記底部の外面(例えば、実施形態のケース底部の外面125a)に固定された状態において前記座部に沿って延び、前記底部に向けて隆起するビード(例えば、実施形態のビード195)有する横メンバ(例えば、実施形態の横メンバ191)を備え、前記座部は、前記床下搭載部品の前記底部および前記横メンバに重ね合された状態で固定されている、ことを特徴とする。
このように、床下クロスメンバの座部を床下搭載部品の底部と横メンバとに重ね合せた状態で固定した。また、横メンバにビードを形成した。ビードで横メンバの断面強度を高めることができる。よって、床下クロスメンバの座部を横メンバで強固に補強できる。これにより、第3のロードパスにおける衝撃荷重の伝達効率を向上できる。
請求項6に記載した発明は、前記床下フレームは、前記サイドシルの下部に取り付けられる取付頂部(例えば、実施形態の取付頂部154)と、前記取付頂部から下方へ延びる取付外壁部(例えば、実施形態の取付外壁部155)と、前記取付外壁部から前記フレーム延長部まで、前記フレーム延長部に対して同一面上に延びる取付底部(例えば、実施形態の取付底部156)と、前記取付底部から下方にオフセットされ、前記フレーム延長部に固定される連結部(例えば、実施形態の下連結部159)と、を有し、前記取付頂部、前記取付外壁部、前記取付底部で断面U字形に形成された、ことを特徴とする。
このように、床下フレームの取付底部をフレーム延長部に対して同一面上に延ばした。よって、床下フレームの取付底部が延長部と直線状に延びている。これにより、衝撃荷重を取付底部からフレーム延長部に直線状に伝達でき、第3ロードパスの伝達効率を向上できる。
請求項7に記載した発明は、前記床下フレームは、前記床下搭載部品の左右の側壁に設けられ、前記座部は、左右の床下フレーム間に車幅方向へ連続した状態で設けられ、前記横メンバは、車幅方向の中央に間隔をおいて左右側に車幅方向へ延びるように設けられ、左右側の横メンバ(例えば、実施形態の第1〜第3の横メンバ191A〜191C、横メンバ191)間に配置されて車体前後方向へ延び、前記床下搭載部品の底部に固定された縦メンバ(例えば、実施形態の縦メンバ172)を備えた、ことを特徴とする。
このように、床下搭載部品の底部に座部(すなわち、床下クロスメンバ)および横メンバを備えた。これにより、車両の側方から入力する衝撃荷重を座部(床下クロスメンバ)および横メンバで支えることができる。
また、床下搭載部品の底部に縦メンバを備えた。これにより、車両の前後方向から入力する衝撃荷重を縦メンバで支えることができる。
さらに、床下搭載部品の底部に横メンバと縦メンバとを備えることにより、床下搭載部品の強度を高めることができる。これにより、床下搭載部品の大型化が可能になる。例えば、床下搭載部品としてバッテリパックを適用した場合、バッテリパックを大型することによりバッテリ収容量を増大できる。
この発明によれば、フロアクロスメンバの延出部をサイドシル荷重伝達部材の上部へ向けて延ばした。また、床下荷重伝達部材の上半部を、サイドシル荷重伝達部材の下部に対向させた。さらに、床下荷重伝達部材の下半部を、床下フレームのうちサイドシルの下部に取り付けられた部位に固定させた。
よって、車両の側方から入力した衝撃荷重を、第1ロードパス、第2ロードパスおよび第3ロードパスの伝達経路を経て伝達できる。これにより、床下搭載部品の側壁の倒れ変形を抑制でき、床下搭載部品を衝撃荷重から保護できる。
また、車両の側方から入力した衝撃荷重を第1〜第3のロードパスを経て伝達することにより、サイドシルの高さを増して、サイドシルの内部にサイドシル荷重伝達部材を設ける必要がない。これにより、乗員が乗降する際にサイドシルが邪魔になることがなく、乗員の乗降性を良好に確保できる。
本発明の一実施形態における車体下部構造を示す斜視図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造を示す平面図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造のバッテリパックを後下方から見た状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造からシートを除去した状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造を図2のV−V線に沿って破断した状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造において図5のVI部拡大を示す断面図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造の外バルクヘッドおよび内バルクヘッドを示す斜視図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造の外バルクヘッドおよび内バルクヘッドを示す分解斜視図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造のガセットを示す斜視図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造のバッテリパックを後上方から見た状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造を図10のXI−XI線に沿って破断した状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造のバッテリパックフレームを破断した状態を斜め上方から見た斜視図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造のバッテリパックフレームおよびバッテリケースを破断した状態を斜め下方から見た斜視図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造の左バルクヘッドを示す斜視図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造の左バルクヘッドを示す側面図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造に車両側方から衝撃荷重が入力する例を説明する断面図である。 本発明の一実施形態における車体下部構造で車両側方から入力した衝撃荷重からバッテリを保護する例を説明する断面図である。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図面において、矢印FRは車両の前方、矢印UPは車両の上方、矢印LHは車両の左側方を指すものとする。
図1、図2に示すように、車体10は、車体10の下部を構成する車体下部構造12を備えている。車体下部構造12は、左サイドシル14と、右サイドシル15と、フロアパネル16と、フロアクロスメンバユニット17と、左側の外バルクヘッドユニット18と、左側の内バルクヘッドユニット19と、右側の外バルクヘッドユニット21と、右側の内バルクヘッドユニット22と、左側のガセットユニット24と、右側のガセットユニット25と、ドライバシート31と、パッセンジャシート32とを備えている。
図3に示すように、車体下部構造12は、バッテリパック(床下搭載部品、車載部品)28と、左バッテリパックフレーム(床下フレーム)29と、右バッテリパックフレーム(床下フレーム)30と、左バルクヘッド(床下荷重伝達部材)152(図13参照)と、右バルクヘッド(床下荷重伝達部材)(図示せず)とを備えている。
なお、車体下部構造12は、略左右対称な部材で構成されているので、以下、左側の各構成部材について説明して右側の各構成部材の説明を省略する。
図1、図2に戻って、左サイドシル14は、車体10の両側部のうち左側部10aに設けられて車体前後方向に延出されている。右サイドシル15は、車体10の両側部のうち右側部10bに設けられて車体前後方向に延出されている。
左サイドシル14と右サイドシル15とにフロアパネル16が架設されている。フロアパネル16の上面16aにフロアクロスメンバユニット17が取り付けられている。フロアクロスメンバユニット17は、第1フロアクロスメンバ34と、第2フロアクロスメンバ35と、第3フロアクロスメンバ36とを備えている。
第1フロアクロスメンバ34は、車室38内おいて車体前方側に配置されている。第1フロアクロスメンバ34は、左サイドシル14と右サイドシル15とに車幅方向を向いて架設されている。
第2フロアクロスメンバ35は、第1フロアクロスメンバ34の車体後方側に配置されている。第2フロアクロスメンバ35は、左サイドシル14と右サイドシル15とに車幅方向を向いて架設され、第1フロアクロスメンバ34と平行に延出されている。
第3フロアクロスメンバ36は、第2フロアクロスメンバ35の車体後方側に配置されている。第3フロアクロスメンバ36は、左サイドシル14と右サイドシル15とに車幅方向を向いて架設され、第2フロアクロスメンバ35と平行に延出されている。
第1フロアクロスメンバ34、第2フロアクロスメンバ35および第3フロアクロスメンバ36は、それぞれ車体前後方向に間隔をおいて設けられている。第1フロアクロスメンバ34および第2フロアクロスメンバ35の右半部に、例えばドライバシート31がボルト37、ナットなどの締結部材で取り付けられている。第1フロアクロスメンバ34および第2フロアクロスメンバ35の左半部に、例えばパッセンジャシート32がボルト41、ナット42(図5参照)などの締結部材で取り付けられている。また、第3フロアクロスメンバ36にリヤシート43が設けられている。
このように、第1フロアクロスメンバ34および第2フロアクロスメンバ35の右半部にドライバシート31が取り付けられている。また、第1フロアクロスメンバ34および第2フロアクロスメンバ35の左半部にパッセンジャシート32が取り付けられている。第1フロアクロスメンバ34および第2フロアクロスメンバ35は、左サイドシル14と右サイドシル15とにそれぞれ架設されている。
第1フロアクロスメンバ34、第2フロアクロスメンバ35、および第3フロアクロスメンバ36は、類似部材である。よって、以下、第2フロアクロスメンバ35について詳しく説明して、第1フロアクロスメンバ34および第3フロアクロスメンバ36の詳しい説明を省略する。第2フロアクロスメンバ35を、以下、「フロアクロスメンバ35」と略記する。
左側の外バルクヘッドユニット18は、第1外バルクヘッド51と、第2外バルクヘッド52と、第3外バルクヘッド53とを備えている。
第1外バルクヘッド51は、第1フロアクロスメンバ34の延長線上に配置されている。第2外バルクヘッド52は、第2フロアクロスメンバ35の延長線上に配置されている。第3外バルクヘッド53は、第3フロアクロスメンバ36の延長線上に配置されている。
第1外バルクヘッド51、第2外バルクヘッド52および第3外バルクヘッド53は、左サイドシル14に取り付けられ、荷重伝達可能なサイドシル荷重伝達部材である。
第1外バルクヘッド51、第2外バルクヘッド52、および第3外バルクヘッド53は、類似部材であり、以下、第2外バルクヘッド52を「外バルクヘッド52」として詳しく説明し、第1、第3の外バルクヘッド51,53の詳しい説明を省略する。
図4に示すように、左側の内バルクヘッドユニット19は、第1内バルクヘッド55と、第2内バルクヘッド56と、第3内バルクヘッド57とを備えている。
第1内バルクヘッド55は、第1フロアクロスメンバ34の延長線上に配置されている。第2内バルクヘッド56は、第2フロアクロスメンバ35の延長線上に配置されている。第3内バルクヘッド57は、第3フロアクロスメンバ36の延長線上に配置されている
第1内バルクヘッド55、第2内バルクヘッド56および第3内バルクヘッド57は、左サイドシル14に取り付けられ、荷重伝達可能なサイドシル荷重伝達部材である。
第1内バルクヘッド55、第2内バルクヘッド56、および第3内バルクヘッド57は、類似部材であり、以下、第2内バルクヘッド56を「内バルクヘッド56」として詳しく説明し、第1、第3の内バルクヘッド55,57の詳しい説明を省略する。
図2に戻って、左側のガセットユニット24は、第1ガセット61と、第2ガセット62と、第3ガセット63とを備えている。
第1ガセット61は、第1フロアクロスメンバ34のうち、左端部側の傾斜部99の下方に配置されている。第2ガセット62は、第2フロアクロスメンバ35のうち、左端部側の傾斜部107(図5も参照)の下方に配置されている。第3ガセット63は、第3フロアクロスメンバ36のうち、左端部側の傾斜部109の下方に配置されている。
第1ガセット61、第2ガセット62、および第3ガセット63は、類似部材であり、以下、第2ガセット62を「ガセット62」として詳しく説明し、第1ガセット61および第3ガセット63の詳しい説明を省略する。
図5、図6に示すように、左サイドシル14は、サイドシルアウタ65と、サイドシルインナ66と、スチフナ67とを備えている。
サイドシルアウタ65は、車幅方向外側に設けられている。サイドシルアウタ65は、外膨出部71と、上フランジ72と、下フランジ73とを有する。外膨出部71は、上フランジ72および下フランジ73から車幅方向外側に膨出されている。外膨出部71の内面に補強部材74が取り付けられている。上フランジ72は、外膨出部71の上端から上方へ張り出されている。下フランジ73は、外膨出部71の下端から下方へ張り出されている。
サイドシルインナ66は、サイドシルアウタ65の車幅方向内側に設けられている。サイドシルインナ66は、内膨出部76と、上フランジ77と、下フランジ78とを有する。内膨出部76は、上フランジ77および下フランジ78から車幅方向内側に膨出されている。内膨出部76は、内壁81と、上部82と、下部83とにより断面U字状に形成されている。内膨出部76の内面に補強部材79が取り付けられている。上フランジ77は、上部82の外端から上方へ張り出されている。下フランジ78は、下部83の外端から下方へ張り出されている。
スチフナ67は、サイドシルアウタ65とサイドシルインナ66との間に介在されている。スチフナ67は、平坦な板状に形成され、サイドシルアウタ65とサイドシルインナ66との間に介在されている。具体的には、サイドシルアウタ65の上フランジ72とサイドシルインナ66の上フランジ77との間にスチフナ67の上辺部67aが挟み込まれた状態で接合されている。また、サイドシルアウタ65の下フランジ73とサイドシルインナ66の下フランジ78との間にスチフナ67の下辺部67bが挟み込まれた状態で接合されている。すなわち、サイドシルアウタ65とサイドシルインナ66との間にスチフナ67が挟持されている。
左サイドシル14は、サイドシルアウタ65とサイドシルインナ66とにより矩形枠の外形に形成されている。スチフナ67の上辺部67aが上フランジ72,77間に介在され、スチフナ67の下辺部67bが下フランジ73,78間に介在されることにより、スチフナ67が上下方向に向けて配置されている。
サイドシルアウタ65とスチフナ67との間に外側空間88が形成されている。また、サイドシルインナ66とスチフナ67との間に内側空間89が形成されている。
図7、図8に示すように、サイドシルアウタ65とスチフナ67との間の外側空間(内部)88に外バルクヘッド52が配置されている。外バルクヘッド52は、側壁84と、底部85と、接合フランジ86とを有する。側壁84は、前側壁84aと、後側壁84bと、上側壁84cと、下側壁84dとを有する。前側壁84a、後側壁84b、上側壁84c、および下側壁84dで側壁84が矩形枠状に形成されている。
側壁84の一端部(スチフナ67から離れた側の端部)が底部85で塞がれている。底部85は矩形状に形成されている。側壁84の他端部(スチフナ67側の端部)には開口部87(図6も参照)が矩形状に開口されている。側壁84の他端部には接合フランジ86が形成されている。
接合フランジ86は、前接合フランジ86aと、後接合フランジ86bと、上接合フランジ86cと、下接合フランジ86dとを有する。
前接合フランジ86aは、前側壁84aの他端部からスチフナ67の外面67cに沿って車体前方へ向けて張り出されている。後接合フランジ86bは、後側壁84bの他端部からスチフナ67の外面67cに沿って車体後方へ向けて張り出されている。上接合フランジ86cは、上側壁84cの他端部からスチフナ67の外面67cに沿って上方へ向けて張り出されている。下接合フランジ86dは、下側壁84dの他端部からスチフナ67の外面67cに沿って下方へ向けて張り出されている。
すなわち、接合フランジ86は、側壁84のうち開口部87側の他端部において、開口部87の全周に設けられている。接合フランジ86を構成する前接合フランジ86a、後接合フランジ86b、上接合フランジ86c、および下接合フランジ86dがスチフナ67の外面67cに接触された状態に配置されている。
このように、外バルクヘッド52は、スチフナ67側に開口部87が開口された多角形断面(具体的には、矩形断面)のボックス状(以下、箱状という)に形成されている。
サイドシルインナ66とスチフナ67との間の内側空間(内部)89に内バルクヘッド56が配置されている。内バルクヘッド56は、外バルクヘッド52と同様に、側壁91と、底部92と、接合フランジ93とを有する。側壁91は、前側壁91aと、後側壁91bと、上側壁91cと、下側壁91dとを有する。前側壁91a、後側壁91b、上側壁91c、および下側壁91dで側壁91が矩形枠状に形成されている。
側壁91の一端部(スチフナ67から離れた側の端部)が底部92で塞がれている。底部92は矩形状に形成されている。側壁91の他端部(スチフナ67側の端部)には開口部94が開口されている。内バルクヘッド56の開口部94は、外バルクヘッド52の開口部87と同一形状の矩形状に開口されている。
側壁91の他端部には接合フランジ93が形成されている。
接合フランジ93は、前接合フランジ93aと、後接合フランジ93bと、上接合フランジ93cと、下接合フランジ93dとを有する。前接合フランジ93aは、前側壁91aの他端部からスチフナ67の内面67dに沿って車体前方へ向けて張り出されている。後接合フランジ93bは、後側壁91bの他端部からスチフナ67の内面67dに沿って車体後方へ向けて張り出されている。上接合フランジ93cは、上側壁91cの他端部からスチフナ67の内面67dに沿って上方へ向けて張り出されている。下接合フランジ93dは、下側壁91dの他端部からスチフナ67の内面67dに沿って下方へ向けて張り出されている。
すなわち、接合フランジ93は、側壁91のうち開口部94側の他端部において、開口部94の全周に設けられている。接合フランジ93を構成する前接合フランジ93a、後接合フランジ93b、上接合フランジ93c、および下接合フランジ93dがスチフナ67の内面67dに接触された状態に配置されている。
内バルクヘッド56は、外バルクヘッド52の開口部87と同一形状の矩形状にスチフナ67側に開口部94が開口され、多角形断面(実施形態では矩形断面)の箱状に形成されている。
外バルクヘッド52の接合フランジ86がスチフナ67の外面67cに接触され、内バルクヘッド56の接合フランジ93がスチフナ67の内面67dに接触された状態において、接合フランジ86および接合フランジ93がスチフナ67を介して重ね合される。重ね合された接合フランジ86および接合フランジ93がスチフナ67を介して互いに接合されている。
これにより、外バルクヘッド52および内バルクヘッド56は、車幅方向に重ね合された状態でスチフナ67に取り付けられている。さらに、外バルクヘッド52および内バルクヘッド56は、フロアクロスメンバ35に車幅方向において重なるように設けられている。
この状態において、外バルクヘッド52は、側壁84がスチフナ67から車幅方向外側へ向けて離れる方向に延びている。また、外バルクヘッド52は、側壁84のうちスチフナ67から離れた側の一端部が底部85で塞がれている。内バルクヘッド56は、側壁91がスチフナ67から車幅方向内側へ向けて離れる方向に延びている。また、内バルクヘッド56は、側壁91のうちスチフナ67から離れた側の一端部が底部92で塞がれている。
図2、図6に示すように、外バルクヘッド52および内バルクヘッド56は、フロアクロスメンバ35に対して車幅方向において重なるように設けられている。よって、車両Veの側方から衝撃荷重F1が入力した際に、外バルクヘッド52と内バルクヘッド56とを衝撃荷重F1で潰すことができる。さらに、外バルクヘッド52と内バルクヘッド56とを経た荷重F2をフロアクロスメンバ35で良好に支えることができる。
このように、車両Veの側方から入力した衝撃荷重F1で外バルクヘッド52と内バルクヘッド56とを潰して衝撃エネルギーを吸収できる。
外バルクヘッド52と内バルクヘッド56とで吸収した残りの荷重の一部が、荷重F2としてフロアクロスメンバ35に伝えられる。すなわち、外バルクヘッド52および内バルクヘッド56は、サイドシル荷重伝達部材である。
外バルクヘッド52と内バルクヘッド56とで吸収した残りの荷重F2を、フロアクロスメンバ(すなわち、第2フロアクロスメンバ)35で支えることができる。同様に、第1外バルクヘッド51と第1内バルクヘッド55とで吸収した残りの荷重F2を、第1フロアクロスメンバ34で支えることができる。
これにより、例えば左サイドシル14などの車体側部がパッセンジャシート32まで変形することを抑えることができる。また、右サイドシル15などの車体側部がドライバシート31まで変形することを抑えることができる。
すなわち、パッセンジャシート32やドライバシート31の乗員を衝撃荷重F1から保護できる。
図8に戻って、スチフナ67は穴部96を有する。穴部96は、外バルクヘッド52の開口部87と、内バルクヘッド56の開口部94とに対応する部位に形成されている。スチフナ67に穴部96を形成することにより、左サイドシル14の内部を電着塗装する際に、穴部96を利用して電着塗料を左サイドシル14の内部に良好に案内できる。これにより、左サイドシル14の内部に電着塗料を容易に付着できる。
また、スチフナ67に穴部96を形成することにより、スチフナ67を軽量化でき、車体10の軽量化を図ることができる。
図5、図7に示すように、サイドシルインナ66の内膨出部76の上部(上面)82にフロアパネル16の左側部16cが取り付けられている。内膨出部76の上部82は、左サイドシル14の上部となる部位である。以下、左サイドシル14の上部を「サイドシル上部82」という。
フロアパネル16は平坦に形成されている。よって、フロアパネル16は、サイドシル上部82と同一高さに配置されている。これにより、乗員の乗降の際に左サイドシル14が邪魔になることがなく乗員の乗降性を良好に確保できる。
フロアパネル16の上面16aにフロアクロスメンバ35が設けられている。フロアクロスメンバ35は、メンバ上部101と、メンバ前壁部102と、メンバ後壁部103と、メンバ前フランジ104と、メンバ後フランジ105とを有する。
メンバ上部101の前辺からメンバ前壁部102がフロアパネル16に向けて下方に張り出されている。メンバ上部101の後辺からメンバ後壁部103がフロアパネル16に向けて下方に張り出されている。メンバ上部101、メンバ前壁部102、およびメンバ後壁部103でフロアクロスメンバ35が断面U字状に形成されている。
メンバ前フランジ104は、メンバ前壁部102の下辺からフロアパネル16の上面16aに沿って車体前方へ張り出されている。メンバ後フランジ105は、メンバ後壁部103の下辺からフロアパネル16の上面16aに沿って車体後方へ張り出されている。
メンバ前フランジ104およびメンバ後フランジ105がフロアパネル16の上面16aに接合されることにより、フロアパネル16の上面16aにフロアクロスメンバ35が取り付けられている。この状態において、フロアクロスメンバ35のメンバ上部101がサイドシル上部82より上方に位置している。
フロアクロスメンバ35は、左サイドシル14側に傾斜部107を有する。また、メンバ上部101は、左端部の近傍に延出部108を有する。
延出部108は、傾斜部107の上部を形成する部位である。延出部108は、サイドシル上部82まで車幅方向外側に向けて下り勾配に延びている。換言すると、延出部108は、内バルクヘッド56の上部56aへ向けて下り勾配に延びている。
延出部108の外側端部108aは、サイドシル上部82に位置する。メンバ前フランジ104の端部104aおよびメンバ後フランジ105の端部105aは、フロアパネル16の左側部16cを介してサイドシル上部82に接合されている。よって、傾斜部107の端部107aが、フロアパネル16の左側部16cを介してサイドシル上部82に接合されている。
図6、図9に示すように、サイドシルインナ66の内膨出部76の内壁81とフロアパネル16の下面16bとにガセット62が架設されている。以下、内膨出部76の内壁81を「サイドシル内壁81」という。
ガセット62は、ガセット傾斜部111と、ガセット前壁部112と、ガセット後壁部113と、ガセットフランジ114〜118とを有する。ガセット傾斜部111は、平面視矩形状に形成されている。ガセット傾斜部111は、フロアパネル16の下面16bからサイドシル内壁81まで延出部108に対して間隔をおいて車幅方向外側へ向けて下り勾配に延ばされている。すなわち、ガセット62は、フロアパネル16の下面16bからサイドシル内壁81まで車幅方向外側へ向けて下り勾配に延ばされている。
ガセット傾斜部111の前辺からフロアパネル16に向けてガセット前壁部112が張り出されている。ガセット傾斜部111の後辺からフロアパネル16に向けてガセット後壁部113が張り出されている。ガセット傾斜部111、ガセット前壁部112、およびガセット後壁部113でガセット62が断面U字状に形成されている。
ガセット傾斜部111の下辺111aからガセットフランジ114が張り出されている。ガセット前壁部112の側辺112aおよび上辺112bからガセットフランジ115,116がそれぞれ張り出されている。ガセット後壁部113の側辺113aおよび上辺113bからガセットフランジ117,118がそれぞれ張り出されている。
ガセット傾斜部111の下辺111aから張り出されたガセットフランジ114は、サイドシル内壁81のうち内バルクヘッド56に対向する部位81aに接合されている。
ガセット前壁部112の側辺112aから張り出されたガセットフランジ115は、サイドシル内壁81に接合されている。ガセット後壁部113の側辺113aから張り出されたガセットフランジ117は、サイドシル内壁81に接合されている。
ガセット前壁部112の上辺112bから張り出されたガセットフランジ116は、フロアパネル16の下面16bに接合されている。ガセット後壁部113の上辺113bから張り出されたガセットフランジ118は、フロアパネル16の下面16bに接合されている。
このように、フロアクロスメンバ35に傾斜部107が形成され、傾斜部107の延出部108がサイドシル上部82まで車幅方向外側に向けて下り勾配に延ばされている。さらに、フロアパネル16の下面16bからサイドシル内壁81まで車幅方向外側へ向けてガセット傾斜部111が下り勾配に延ばされている。
傾斜部107およびガセット62により断面S1が形成されている。また、フロアクロスメンバ35のうち直線部35aは、断面S2に形成されている。断面S1は断面S2と略同じ断面形状に形成されている。
よって、傾斜部107の強度は、フロアクロスメンバ35のうち直線部35aと同様に確保されている。これにより、車両Veの側方から衝撃荷重F1が入力した際に、内バルクヘッド56からサイドシル内壁81を経てガセット62に荷重F3を伝えることができる。
これにより、外バルクヘッド52と内バルクヘッド56とで吸収された衝撃荷重F1の残りの一部が、傾斜部107およびガセット62を経てフロアクロスメンバ35に荷重F2として伝えられ、第1ロードパスを確保できる。
フロアクロスメンバ35に伝えられた荷重F3は、フロアクロスメンバ35で支えられる。
さらに、フロアパネル16の上面16aにフロアクロスメンバ35を設けることにより、フロアパネル16の下方からフロアクロスメンバを除去できる。よって、フロアパネル16の下方の空間119を増すことができる。
これにより、フロアパネル16の下方に設けられるバッテリパック28の容量を増大できる。この結果、バッテリパック28に収容されるバッテリ123の容量を増大でき、車両Veの航続距離を増大させることができる。
図3、図5に戻って、左サイドシル14および右サイドシル15間で、かつ、フロアパネル16の下方にバッテリパック28が設けられている。バッテリパック28は、一対の前支持ブラケット46、一対の後支持ブラケット47、左バッテリパックフレーム29、右バッテリパックフレーム30、および複数の締結部材133(図10も参照)で車体下部構造12に取り付けられている。
バッテリパック28は、バッテリケース121と、リッド122とを備えている。バッテリケース121は、ケース壁部124と、ケース底部125と、ケースフランジ126と、バッテリクロスメンバユニット131(図10参照)と、横メンバユニット171と、縦メンバ172とを有する。
ケース壁部124は、前壁と、後壁と、左側壁124aと、右側壁124bとを有する。前壁と、後壁と、左側壁124aと、右側壁124b(図10参照)とにより、ケース壁部124が矩形枠状に形成されている。
ケース壁部124は、下端部がケース底部125で塞がれ、上端部に開口部127が形成されている。ケース壁部124の開口部127の全周からケースフランジ126がバッテリケース121の外側に張り出されている。
図10に示すように、バッテリケース121の内部(すなわち、バッテリパック28(図5参照)の内部129)には、バッテリクロスメンバユニット131が設けられている。バッテリクロスメンバユニット131は、第1バッテリクロスメンバ131Aと、第2バッテリクロスメンバ131Bと、第3バッテリクロスメンバ131Cとを備えている。
第1バッテリクロスメンバ131A、第2バッテリクロスメンバ131B、第3バッテリクロスメンバ131Cは、フロアパネル16の下方で、かつ、バッテリケース121の内部に設けられた床下クロスメンバである。
第1バッテリクロスメンバ131Aは、バッテリケース121の前部に設けられ、車幅方向に向けて延びている。第2バッテリクロスメンバ131Bは、第1バッテリクロスメンバ131Aの車体後方に間隔をおいて設けられ、車幅方向に向けて延びている。第3バッテリクロスメンバ131Cは、第2バッテリクロスメンバ131Bの車体後方に間隔をおいて設けられ、車幅方向に向けて延びている。
第1バッテリクロスメンバ131A、第2バッテリクロスメンバ131B、第3バッテリクロスメンバ131Cは類似部材である。以下、第2バッテリクロスメンバ131Bをバッテリクロスメンバ131として説明し、第1バッテリクロスメンバ131A、第3バッテリクロスメンバ131Cの詳しい説明を省略する。
バッテリクロスメンバ131は、バッテリパック28の内部129において車幅方向に延びている。バッテリクロスメンバ131の左端部131aは、ケース壁部124の左側壁124aに接合されている。バッテリクロスメンバ131の右端部131bは、ケース壁部124の右側壁124bに接合されている。
図11、図12に示すように、バッテリクロスメンバ131は、支柱部175と、前座部(座部)176と、後座部(座部)177とを備えている。バッテリクロスメンバ131は、支柱部175と、前座部176と、後座部177とで断面T字形に形成されている。
支柱部175は、バッテリケース121のケース底部125から立ち上げられている。支柱部175は、左バルクヘッド152の上半部152aに対向する端部がバッテリケース121の左側壁124aに固定されている。以下、左バルクヘッド152の上半部152aを「バルクヘッド上半部152a」と称す。
支柱部175は、支柱頂部181と、支柱前壁部182と、支柱後壁部183とを有する。
支柱頂部181は、バッテリケース121のケース底部125の上方に位置し、ケース底部125に沿って車幅方向に延びている。
支柱前壁部182は、支柱頂部181の前辺からケース底部125へ向けて延びている。支柱後壁部183は、支柱頂部181の後辺からケース底部125へ向けて延びている。
支柱頂部181、支柱前壁部182および支柱後壁部183で支柱部175が断面U字形に形成されている。
支柱前壁部182の左端部から前接合片184が車体前方へ向けて張り出されている。支柱後壁部183の左端部から後接合片185が車体前方へ向けて張り出されている。前接合片184および後接合片185は、「支柱部175のうちバルクヘッド上半部152aに対向する端部」を形成する。
前接合片184および後接合片185は、バッテリケース121の左側壁124aに接合される。この状態において、前接合片184および後接合片185は、バルクヘッド上半部152aに対向する位置に配置されている。よって、バルクヘッド上半部152aからバッテリクロスメンバ131の支柱部175に衝撃荷重F4を伝達させる第2ロードパスを確保できる。
支柱前壁部182の下辺に前座部176が形成されている。支柱後壁部183の下辺に後座部177が形成されている。
前座部176は、支柱前壁部182の下辺からケース底部125に沿って車体前方へ向けて張り出されている。前座部176は、ケース底部125に接合(固定)されている。
後座部177は、支柱後壁部183の下辺からケース底部125に沿って車体後方へ向けて張り出されている。後座部177は、ケース底部125に接合(固定)されている。
前座部176および後座部177は、左バッテリパックフレーム29と右バッテリパックフレーム30(図3参照)との間に車幅方向へ連続された状態で設けられている。換言すれば、前座部176および後座部177は、ケース壁部124の左側壁124aと右側壁124b(図10参照)との間に車幅方向へ連続された状態で設けられている。
図5に示すように、バッテリクロスメンバ131には、複数の締結部材133(図10も参照)の下取付部133aがボルト187、ナット188(図5参照)で車幅方向に間隔をおいて取り付けられている。
バッテリケース121の内部にバッテリ123が収容されている。バッテリケース121がリッド122で覆われる。この状態において、バッテリパック28が複数の締結部材133で車体下部構造12に取り付けられる。
図3、図13に示すように、バッテリケース121のケース底部125の外面125aに横メンバユニット171が設けられている。横メンバユニット171は、第1横メンバ191Aと、第2横メンバ191Bと、第3横メンバ191Cとを備えている。
第1横メンバ191Aは、バッテリケース121の前部に設けられ、車幅方向に向けて延びている。第2横メンバ191Bは、第1横メンバ191Aの車体後方に間隔をおいて設けられ、車幅方向に向けて延びている。第3横メンバ191Cは、第2横メンバ191Bの車体後方に間隔をおいて設けられ、車幅方向に向けて延びている。
第1横メンバ191A、第2横メンバ191B、第3横メンバ191Cは類似部材である。以下、第2横メンバ191Bを横メンバ191として説明し、第1横メンバ191A、第3横メンバ191Cの詳しい説明を省略する。
横メンバ191は、左横メンバ192と、右横メンバ193とを備えている。左横メンバ192と右横メンバ193とは、車幅方向の中央に間隔をおいて左右側に設けられている。
左横メンバ192および右横メンバ193は左右対称の部材であり、以下左横メンバ192について説明して、右横メンバ193の詳しい説明を省略する。
図11、図13に示すように、左横メンバ192は、ケース底部125の外面125aに接合(固定)された状態において前座部176および後座部177に沿って延びている。左横メンバ192はビード195を有する。ビード195は、左横メンバ192に沿って車体前後方向へ延び、ケース底部125に向けて隆起するように形成されている。
例えば、実施形態においては、ビード195を複数本形成した例につい説明するが、これに限らない。その他の例として、ビード195を1本形成することも可能である。
左横メンバ192にビード195が形成されることにより、左横メンバ192の断面強度が高められている。具体的には、左横メンバ192の長手方向の荷重に対して断面強度が高められている。
ケース底部125および左横メンバ192に重ね合された状態で前座部176が接合(固定)されている。また、ケース底部125および左横メンバ192に重ね合された状態で後座部177が接合(固定)されている。
このように、前座部176および後座部177が、ケース底部125と左横メンバ192とに重ね合された状態で接合されている。よって、左バッテリパックフレーム29のフレーム延長部151からバッテリクロスメンバ131の前座部176や後座部177に荷重F5(図12も参照)を伝達させる第3ロードパスを確保できる。
特に、前座部176および後座部177は、左横メンバ192で強固に補強されている。これにより、第3のロードパスにおける荷重F5の伝達効率を向上できる。
また、前接合片184および後接合片185がバルクヘッド上半部152aに対向する位置に配置されている。よって、バルクヘッド上半部152aからバッテリクロスメンバ131の支柱部175に荷重F4を伝達させる第2ロードパスを確保できる。
これにより、車両Veの側方から入力した衝撃荷重F1を、第2ロードパス、第3ロードパスを経てバッテリクロスメンバ131に確実に分散させることができる。
図3に示すように、左横メンバ192と右横メンバ193との間に縦メンバ172が配置されている。さらに、縦メンバ172は車体前後方向へ延びている。この状態において、縦メンバ172は、ケース底部125の外面125aに固定されている。これにより、車両 の前後方向から入力する衝撃荷重F6を縦メンバ172で支えることができる。
図3、図11に示すように、バッテリケース121は、ケース底部125に前座部176および後座部177(すなわち、バッテリクロスメンバ131)と、左横メンバ192とを備えた。これにより、車両Veの側方から入力する衝撃荷重F1を、前座部176および後座部177(すなわち、バッテリクロスメンバ131)と、左横メンバ192とで支えることができる。
また、ケース底部125に縦メンバ172を備えた。これにより、車両Veの前後方向から入力する衝撃荷重F6を縦メンバ172で支えることができる。
さらに、ケース底部125に左横メンバ192と縦メンバ172とを備えることにより、バッテリケース121(すなわち、バッテリパック28)の強度を高めることができる。これにより、バッテリパック28の大型化が可能になる。バッテリパック28を大型することによりバッテリ123(図5参照)の収容量を増大できる。
図5に戻って、バッテリケース121の開口部127がリッド122で上方から塞がれている。リッド122は、リッド壁部135と、リッド頂部136と、リッドフランジ137とを有する。
リッド壁部135は、前壁と、後壁と、左側壁135aと、右側壁とを有する。前壁と、後壁と、左側壁135aと、右側壁とにより、リッド壁部135が矩形枠状に形成されている。すなわち、リッド壁部135は、ケース壁部124と同様に形成されている。
リッド壁部135は、上端部がリッド頂部136で塞がれ、下端部に開口部138が形成されている。リッド壁部135の開口部138の全周からリッド122の外側にリッドフランジ137が張り出されている。
リッドフランジ137をケースフランジ126に上方から重ねることにより、リッドフランジ137とケースフランジ126との間がシール部材で密封されている。よって、バッテリケース121の開口部127がリッド122で閉塞される。バッテリパック28の内部129にバッテリ123が収容されている。バッテリケース121の開口部127をリッド122で閉塞した状態において、リッド頂部136の開口136aから締結部材133の上部133bが上方に突出されている。
突出された上部133bは、フロアクロスメンバ35のブラケット141にボルト、ナットで締結されている。これにより、バッテリパック28は、複数の締結部材133でフロアクロスメンバ35のブラケット141に締結されている。
図6、図12に示すように、バッテリパック28は、左サイドシル14の車幅方向内側に配置されている。バッテリパック28は、サイドシル内壁81に対して所定間隔L1をおいて設けられている。
ケース壁部124の左側壁124aには左バッテリパックフレーム29が取り付けられている。ケース壁部124の右側壁124bには右バッテリパックフレーム30(図3参照)が取り付けられている。
左バッテリパックフレーム29および右バッテリパックフレーム30は左右対称の部材であり、以下、左バッテリパックフレーム29をバッテリパックフレーム29として説明して、右バッテリパックフレーム30の詳しい説明を省略する。
バッテリパックフレーム29は、断面L字形に形成されている。バッテリパックフレーム29は、固定部143と、フレーム本体144とを備えている。
固定部143は、内膨出部76の下部83に取り付けられている。内膨出部76の下部83は、左サイドシル14の下部となる部位である。以下、左サイドシル14の下部を「サイドシル下部83」という。
フレーム本体144は、固定部143からサイドシル内壁81に向けて立ち上げられ、サイドシル内壁81を介して内バルクヘッド56に対向するように配置されている。
フレーム本体144は、フレーム内壁部146と、フレーム外壁部147と、フレーム頂部148と、フレーム底部149と、フレーム延長部151とを有する。フレーム内壁部146、フレーム外壁部147、フレーム頂部148、およびフレーム底部149でフレーム本体144が断面矩形枠状に形成されている。
フレーム本体144のフレーム内壁部146は、ケース壁部124の左側壁124aに対向し、かつ、左側壁124aに沿って接合されている。
さらに、フレーム内壁部146は、左側壁124aを介してバッテリクロスメンバ131の前接合片184および後接合片185にも接合されている。すなわち、フレーム本体144がバッテリクロスメンバ131に接合されている。
フレーム延長部151は、バッテリケース121のケース底部125に沿って延長され、ケース底部125に接合されている。
フレーム延長部151に、バッテリクロスメンバ131の前座部176の左端部 がケース底部125を介して接合(固定)されている。
また、フレーム延長部151に、バッテリクロスメンバ131の後座部177の左端部 がケース底部125を介して接合(固定)されている。
フレーム本体144の内部145に左バルクヘッド152が取り付けられている。
固定部143は、取付頂部154と、取付外壁部155と、取付底部156と、折曲部157と、上連結部158と、下連結部159とを有する。取付頂部154、取付外壁部155、および取付底部156で固定部143が断面U字形に形成されている。
取付外壁部155は、取付頂部154の外端から下方へ延びている。取付底部156は、取付外壁部155の下端からフレーム延長部151まで、フレーム延長部151に対して同一面上に延びている。下連結部159は、取付底部156の端部から折曲部157を経て下方にオフセットされている。下連結部159は、フレーム本体144のフレーム延長部151に沿って固定されている。
このように、取付底部156がフレーム延長部151と直線状に延びている。これにより、荷重F5を取付底部156からフレーム延長部151に直線状に伝達でき、第3ロードパスの伝達効率を向上できる。
上連結部158は、フレーム本体144のフレーム外壁部147に沿って接合されている。
固定部143の内部161にカラー162が介在され、カラー162にボルト163が貫通されている。ボルト163、ナット164で固定部143がサイドシル下部83に取り付けられている。換言すれば、固定部143の取付頂部154がボルト163、ナット164でサイドシル下部83に当接した状態で取り付けられている。
このように、固定部143がサイドシル下部83に取り付けられ、バッテリパックフレーム29のフレーム本体144がサイドシル内壁81に向けて立ち上げられている。フレーム本体144は、サイドシル内壁81を介して内バルクヘッド56にフレーム本体144が対向されている。また、フレーム本体144がバッテリクロスメンバ131の前接合片184および後接合片185に接合されている。
フレーム本体144の内部145に左バルクヘッド152が設けられている。左バルクヘッド152は、バッテリケース121の左側壁(側壁)124aに沿って設けられている。左バルクヘッド152は、バッテリクロスメンバ131の左端部131aに対向するように配置されたバッテリ荷重伝達部材(床下荷重伝達部材)である。
図14、図15に示すように、左バルクヘッド152は、バルクヘッド前壁部201と、バルクヘッド後壁部202と、バルクヘッド側壁部203と、バルクヘッド頂部204とを有する。
バルクヘッド前壁部201は、車幅方向に沿ってフレーム本体144のフレーム底部149から立ち上げられた状態に配置され、略矩形状に形成されている。バルクヘッド前壁部201の外辺には、上部に第1接合片206が形成され、下部に第2接合片207が形成されている。また、バルクヘッド前壁部201の下辺には第3接合片208が形成されている。
バルクヘッド後壁部202は、バルクヘッド前壁部201と同様に、略矩形状に形成されている。バルクヘッド後壁部202は、バルクヘッド前壁部201に対向して、バルクヘッド前壁部201の車体後方に配置されている。バルクヘッド後壁部202の外辺には、上部に第4接合片301が形成され、下部に第5接合片302が形成されている。また、バルクヘッド後壁部202の下辺には第6接合片303が形成されている。
バルクヘッド前壁部201の内辺、バルクヘッド後壁部202の内辺にバルクヘッド側壁部203が連結されている。バルクヘッド側壁部203は略矩形状に形成されている。バルクヘッド側壁部203は、車体前後方向に沿ってフレーム本体144のフレーム底部149から立ち上げられた状態に配置されている。
バルクヘッド前壁部201の上辺、バルクヘッド後壁部202の上辺、およびバルクヘッド側壁部203の上辺にバルクヘッド頂部204が連結されている。バルクヘッド頂部204は略矩形状に形成されている。
第1接合片206、第2接合片207、第4接合片301、および第5接合片302がフレーム本体144のフレーム外壁部147にスポット溶接などで接合されている。第3接合片208、および第6接合片303がフレーム本体144のフレーム底部149にスポット溶接などで接合されている。
この状態において、左バルクヘッド152は、バルクヘッド前壁部201、バルクヘッド後壁部202、バルクヘッド側壁部203、およびバルクヘッド頂部204で、多角形断面(実施形態では矩形断面)の箱状に形成されている。
例えば、左バルクヘッド152は、一枚の鋼板を折り曲げて形成されている。
左バルクヘッド152が矩形断面の箱状に形成されることにより、車両Veの側方から衝撃荷重F1が入力した際に、左バルクヘッド152を潰して衝撃エネルギーを吸収できる。すなわち、左バルクヘッド152はバッテリパック28に取り付けられ、荷重伝達可能なバッテリ荷重伝達部材(床下荷重伝達部材)である。
左バルクヘッド152は、バルクヘッド上半部(上半部)152aと、バルクヘッド下半部(下半部)152bとを有する。
バルクヘッド上半部152aは、第1接合片206、および第4接合片301がフレーム本体144のフレーム外壁部147に接合されている。これにより、バルクヘッド上半部152aは、フレーム本体144(すなわち、バッテリパックフレーム29)に固定されている。
バルクヘッド下半部152bは、第2接合片207、および第5接合片302がフレーム本体144のフレーム外壁部147に接合されている。また、バルクヘッド下半部152bは、第3接合片208、および第6接合片303がフレーム本体144のフレーム底部149に接合されている。これにより、バルクヘッド下半部152bは、フレーム本体144(すなわち、バッテリパックフレーム29)に固定されている。
図6に示すように、バルクヘッド上半部152aは、内バルクヘッド56の下部56bに対向するように配置されている。バルクヘッド上半部152aは、内バルクヘッド56の下部56bと同じ高さに配置されている。また、バルクヘッド上半部152aは、フレーム本体144(すなわち、バッテリパックフレーム29)に固定されている。よって、内バルクヘッド56の下部56bからバルクヘッド上半部152aに荷重F4を伝達する第2ロードパスを確保できる。
バルクヘッド下半部152bは、バッテリパックフレーム29のうちサイドシル下部83に取り付けられた取付部位29aと同じ高さに配置されている。また、バルクヘッド下半部152bは、フレーム本体144(すなわち、バッテリパックフレーム29)に固定されている。すなわち、バルクヘッド下半部152bは、バッテリパックフレーム29の取付部位29aと同じ高さに固定されている。
よって、バッテリパックフレーム29の取付部位29aから左バルクヘッド152のバルクヘッド下半部152bに荷重F5を伝達する第3ロードパスを確保できる。
これにより、車両Veの側方から入力した衝撃荷重F1を、第2ロードパス、第3ロードパスを経てバッテリクロスメンバ131に確実に分散させることができる。
以上、説明したように、車体下部構造12によれば、左サイドシル14の内部に外バルクヘッド52と内バルクヘッド56とが設けられている。内バルクヘッド56の上部56aへ向けてフロアクロスメンバ35の延出部108が延ばされている。また、バッテリクロスメンバ131に左バルクヘッド152が対向されている。バルクヘッド上半部152aは、内バルクヘッド56の下部56bに対向されている。さらに、左バルクヘッド152のバルクヘッド下半部152bは、バッテリパックフレーム29を介してサイドシル下部83に連結されている。
よって、車両Veの側方から衝撃荷重F1が入力した際に、衝撃荷重F1の一部が内バルクヘッド56の上部56aを経てフロアクロスメンバ35に第1ロードパスとして伝えることができる。また、衝撃荷重F1の残りの一部が内バルクヘッド56の下部56b、バルクヘッド上半部152aを経てバッテリクロスメンバ131に第2ロードパスとして伝えることができる。
さらに、衝撃荷重F1の残りがサイドシル下部83、バッテリパックフレーム29、左バルクヘッド152のバルクヘッド下半部152bを経てバッテリクロスメンバ131に第3ロードパスとして伝えることができる。
このように、車両Veの側方から入力した衝撃荷重F1を、第1ロードパス、第2ロードパスおよび第3ロードパスの伝達経路を経て分散させて伝達させることができる。よって、衝撃荷重F1をフロアクロスメンバ35およびバッテリクロスメンバ131で支えることができる。これにより、バッテリパック28の左側壁124aの倒れ変形を抑制でき、バッテリパック28(すなわち、バッテリ123)を衝撃荷重F1から保護できる。
また、車両Veの側方から入力した衝撃荷重F1を第1〜第3のロードパスに分散させて伝達することにより、左サイドシル14の高さを増して、左サイドシル14の内部に、サイドシル荷重伝達部材としてバルクヘッドを設ける必要がない。これにより、乗員が乗降する際に左サイドシル14が邪魔になることがなく、乗員の乗降性を良好に確保できる。
また、左サイドシル14の高さが増す必要がなく、左サイドシル14の重量(すなわち、車体重量)の増加を抑えることができる。
つぎに、車両Veの側方から衝撃荷重F6が入力した際に車体下部構造12でバッテリ123を保護する例を図16、図17に基づいて説明する。
図16に示すように、車両Veの側方から障害物350が衝突する。このため、車両Veの側方から左サイドシル14に衝撃荷重F6が入力する。左サイドシル14に入力した衝撃荷重F6で左サイドシル14のサイドシルアウタ65の外膨出部71が車幅方向内側に変形する。外膨出部71が変形して、外バルクヘッド52の底部85に当接する。
外バルクヘッド52と内バルクヘッド56の各接合フランジ86,93がスチフナ67を介して互いに接合されている。よって、外バルクヘッド52の箱状の形状が接合フランジ86で拘束されている。また、内バルクヘッド56の箱状の形状が接合フランジ93で拘束されている。
これにより、外バルクヘッド52の底部85に外膨出部71当接することにより、外バルクヘッド52の側壁84の全域(すなわち、全周)に衝撃荷重F6が伝えられる。また、内バルクヘッド56の側壁91の全域(すなわち、全周)に衝撃荷重F6が伝えられる。
衝撃荷重F6により、外バルクヘッド52の側壁84の全周や、内バルクヘッド56の側壁91の全周が衝撃荷重F6で座屈により潰れて衝撃エネルギーを吸収する。
図17に示すように、外バルクヘッド52や内バルクヘッド56で吸収された残りの荷重の一部を、傾斜部107およびガセット62を経てフロアクロスメンバ35に第1ロードパスの経路で荷重F2として伝えることができる。
また、残りの荷重の一部を、バルクヘッド上半部152aを経てバッテリクロスメンバ131(詳しくは、支柱部175)に第2ロードパスの経路で荷重F8として伝えることができる。
さらに、残りの荷重の一部は、左バッテリパックフレーム29のフレーム延長部151を経てバッテリクロスメンバ131(詳しくは、前座部176や後座部177)に第3ロードパスの経路で荷重F9として伝えることができる。
荷重F7はフロアクロスメンバ35で支えられる。また、荷重F8および荷重F9はバッテリクロスメンバ131で支えられる。よって、外バルクヘッド52や内バルクヘッド56を充分に潰すことが可能になり、衝撃荷重F6による衝撃エネルギーを外バルクヘッド52や内バルクヘッド56で良好に吸収できる。
さらに、荷重F8および荷重F9をバッテリクロスメンバ131で支えることにより、左バルクヘッド152を潰すことができる。よって、荷重F8および荷重F9をバッテリパックフレーム29で良好に吸収できる。
これにより、バッテリパック28の内部129に収容されたバッテリ123を衝撃荷重F6から保護できる。
なお、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、フロアパネル16の上面16aにフロアクロスメンバ35を設けた例について説明したが、これに限らない。その他の例として、例えばフロアパネル16の下面16bにフロアクロスメンバ35を設けることも可能である。
また、前記実施形態では、車載部品として床下搭載部品のバッテリパック28を例示したが、これに限定しない。その他の車載部品として燃料タンクや燃料電池スタック(fuel cell stack)などの他の部品に適用することも可能である。
Ve………車両
10………車体
12………車体下部構造
14,15…左右のサイドシル
16………フロアパネル
16a……フロアパネルの上面
16b……フロアパネルの下面
28………バッテリパック(床下搭載部品)
29,30…左右のバッテリパックフレーム(床下フレーム)
29a……バッテリパックフレームの取付部位(床下フレームのうちサイドシルの下部に取り付けられた部位)
34〜36…第1〜第3のフロアクロスメンバ
51〜53…第1〜第3の外バルクヘッド(サイドシル荷重伝達部材)
55〜57…第1〜第3の内バルクヘッド(サイドシル荷重伝達部材)
56a……内バルクヘッドの上部
56b……内バルクヘッドの下部
61,62,63…第1〜第3のガセット
81………サイドシル内壁(サイドシルの内壁)
83………サイドシル下部(サイドシルの下部)
108……延出部
124……ケース壁部
124a,124b…左右の側壁
125……ケース底部(床下搭載部品の底部)
125a…ケース底部の外面
129……バッテリパックの内部
131A〜131C…第1〜第3のバッテリクロスメンバ(床下クロスメンバ)
131……バッテリクロスメンバ(床下クロスメンバ)
146……フレーム内壁部
151……フレーム延長部
152……左バルクヘッド(バッテリ荷重伝達部材、床下荷重伝達部材)
152a…バルクヘッド上半部(床下荷重伝達部材の上半部)
152b…バルクヘッド下半部(床下荷重伝達部材の下半部)
154……取付頂部
155……取付外壁部
156……取付底部
157……折曲部
159……下連結部(連結部)
184,185…前後の接合片(床下荷重伝達部材の上半部に対向する端部)
172……縦メンバ
175……支柱部
176,177…前後の座部
191……横メンバ
191A〜191C…第1〜第3の横メンバ
192,193…左右の横メンバ
195……ビード

Claims (7)

  1. サイドシルの内部に設けられたサイドシル荷重伝達部材と、
    前記サイドシル間に架設されたフロアパネルの上面および下面の一方に設けられ、前記サイドシル荷重伝達部材の上部へ向けて延びる延出部を有するフロアクロスメンバと、
    前記フロアパネルの下方に設けられ、床下クロスメンバを備えた床下搭載部品と、
    前記床下搭載部品および前記サイドシルの下部に取り付けられた床下フレームと、
    前記床下フレームに設けられ、前記床下クロスメンバに対向する床下荷重伝達部材と、を備え、
    前記床下荷重伝達部材は、
    前記サイドシル荷重伝達部材の下部に対向する上半部と、
    前記床下フレームのうち前記サイドシルの下部に取り付けられた部位に固定された下半部と、を有する、
    ことを特徴とする車体下部構造。
  2. 前記フロアクロスメンバは、前記フロアパネルの上面に設けられ、
    前記延出部は、前記サイドシルまで下り勾配に延び、
    前記フロアパネルの下面と前記サイドシルの内壁との間に、前記延出部に対して間隔をおいて架設されたガセットを備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車体下部構造。
  3. 前記床下荷重伝達部材は、
    前記上半部が、前記サイドシル荷重伝達部材と同じ高さに配置され、
    前記下半部が、前記床下フレームのうち前記サイドシルの下部に取り付けられた部位と同じ高さに配置され、
    前記上半部および前記下半部が前記床下フレームに固定された、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車体下部構造。
  4. 前記床下フレームは、
    前記床下搭載部品に対向するフレーム内壁部と、
    前記フレーム内壁部から前記床下搭載部品の底部に沿って延長されたフレーム延長部と、を有し、
    前記床下クロスメンバは、
    前記床下搭載部品の内部に配置され、
    前記床下搭載部品の底部から立ち上げられ、前記床下荷重伝達部材の前記上半部に対向する端部が前記床下搭載部品の側壁に固定された支柱部と、
    前記支柱部から前記底部に沿って張り出され、前記底部を介して前記フレーム延長部に固定された座部と、から形成された、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車体下部構造。
  5. 前記床下搭載部品は、
    前記底部の外面に固定された状態において前記座部に沿って延び、前記底部に向けて隆起するビードを有する横メンバを備え、
    前記座部は、
    前記床下搭載部品の前記底部および前記横メンバに重ね合された状態で固定されている、
    ことを特徴とする請求項4に記載の車体下部構造。
  6. 前記床下フレームは、
    前記サイドシルの下部に取り付けられる取付頂部と、
    前記取付頂部から下方へ延びる取付外壁部と、
    前記取付外壁部から前記フレーム延長部まで、前記フレーム延長部に対して同一面上に延びる取付底部と、
    前記取付底部から下方にオフセットされ、前記フレーム延長部に固定される連結部と、を有し、
    前記取付頂部、前記取付外壁部、前記取付底部で断面U字形に形成された、
    ことを特徴とする請求項5に記載の車体下部構造。
  7. 前記床下フレームは、前記床下搭載部品の左右の側壁に設けられ、
    前記座部は、左右の床下フレーム間に車幅方向へ連続した状態で設けられ、
    前記横メンバは、車幅方向の中央に間隔をおいて左右側に車幅方向へ延びるように設けられ、
    左右側の横メンバ間に配置されて車体前後方向へ延び、前記床下搭載部品の底部に固定された縦メンバを備えた、
    ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の車体下部構造。
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