JP7177816B2 - 車体前部構造 - Google Patents

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    • B62D25/088Details of structures as upper supports for springs or dampers

Description

本発明は、車体前部構造に関する。
車体前部構造として、例えば、アッパメンバがフロントサイドフレームの車幅方向外側に配置された状態でフロントピラーから車体前方に延ばされ、延ばされたアッパメンバがアウタパネルとインナパネルとの接合により閉断面に形成されたものが開示されている。具体的には、アウタパネルおよびインナパネルは、上方へ張り出された上フランジと、下方へ張り出された下フランジと、がそれぞれに形成されている。
上述の車体前部構造において、アッパメンバの車体前後方向の後端部にくの字型形状を設け、前記くの字型形状が変形することで車両衝突時の衝撃荷重を吸収する構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第6062883号公報
近年、ガソリン車、ハイブリッド車、電気自動車のようなパワートレインの異なる車両に対して共通の車体プラットフォームを用いることで、開発を効率化することが求められている。しかしながら、同一の車体プラットフォームを用いてもパワートレインの種類によっては車重や構造が変化することがある。これにより、車両衝突(特に前面衝突)時に車体に負荷される衝撃荷重の条件が変化する。よって、同一の車体プラットフォームであっても、パワートレインによっては車両衝突時における車体前部構造の変形が設計通りとならないことがある。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、パワートレインの種類によらずに適用できる車体前部構造を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
(1)本発明に係る車体前部構造は、車幅方向外側に開口する断面略コ字状のアッパメンバ本体(例えば、実施形態のアッパメンバ本体21)と、前記アッパメンバ本体の開口部を閉塞するように前記アッパメンバ本体に結合されたアッパメンバ蓋部材(例えば、実施形態のアッパメンバ蓋部材22)と、から構成されるアッパメンバ(例えば、実施形態のアッパメンバ16)を備える車体前部構造(例えば、実施形態の車体前部構造10)において、前記アッパメンバ本体には、略L字状のスティフナ(例えば、実施形態のスティフナ30)を備え、前記スティフナは、前記アッパメンバ本体の側面と接合する複数の溶接点(例えば、実施形態の溶接点36)を並べた補強部(例えば、実施形態の補強部37)と、前記補強部より車体前方に設けられた切欠き部(例えば、実施形態の切欠き部38)と、を有し、前記切欠き部は前記スティフナの底壁(例えば、実施形態の底壁31)に設けられ、前記スティフナにおける前記切欠き部が設けられた部位から上方に延びる前記スティフナの側壁(例えば、実施形態の側壁32)には、脆弱部(例えば、実施形態の脆弱部39)が更に設けられている、ことを特徴とする。
この構成によれば、アッパメンバ本体に備えられた略L字状のスティフナが、複数の溶接点を並べて配置した補強部と、補強部より車体前方に設けられた切欠き部と、を有する。アッパメンバ本体におけるスティフナが設けられていない部位は、スティフナが設けられている部位と比較して強度が低くなる。よって、アッパメンバ本体におけるスティフナが設けられていない部位に、車両衝突時の折れ点を設定することができる。
また、スティフナには補強部より車体前方に切欠き部が設けられている。これにより、アッパメンバ本体におけるスティフナが設けられている部位にも、切欠き部によって強度が低い箇所を設けることができる。よって、アッパメンバに更に折れ点を設定することができる。
つまり、アッパメンバ本体に配置するスティフナの位置によって、アッパメンバに複数の折れ点を設定することができる。
これにより、例えば、アッパメンバに負荷された衝撃荷重が比較的小さいときは、アッパメンバ本体においてスティフナよりも前方に位置する部分における一つの折れ点のみを変形させ、衝撃荷重が比較的大きいときは、上記部分だけでなくスティフナにおいて切欠き部が設けられている部分それぞれにおける複数の折れ点を変形させることができる。よって、より幅広い衝撃荷重に対応することができる。
以上から、パワートレインの種類によって車両衝突時にアッパメンバに負荷される衝撃荷重が変化した場合でも、前記複数の折れ点によって対応することができる。よって、パワートレインの種類によらずに適用できる車体前部構造とすることができる。
また、切欠き部はスティフナの底壁に設けられ、切欠き部が設けられた部位から上方に延びるスティフナの側壁には、脆弱部が更に設けられている。つまり、略L字状のスティフナの車体前後方向において、底壁に切欠き部が設けられている部位には、側壁に脆弱部が更に設けられている。これにより、車体前後方向においてスティフナを構成する底壁及び側壁それぞれの対応する部位が、ともに荷重を受けて変形しやすい部分(切欠き部及び脆弱部)を有することになる。よって、スティフナの切欠き部に更に折れ点を設定しやすくすることができる。
(2)前記補強部を構成する複数の前記溶接点のうち、少なくとも1つはダンパベース(例えば、実施形態のダンパベース50)と接合する接合部(例えば、実施形態の接合部36a)であってもよい。
この構成によれば、補強部の複数の溶接点のうち、少なくとも1つはダンパベースと接合する接合部である。ここで、車体前部構造におけるダンパベースは、衝突荷重を受けても変形し難い比較的強固な部品である。このダンパベースに対して接合する接合部を補強部に設けることで、より補強部の強度を確保することができる。これにより、アッパメンバを更に補強することができる。つまり、アッパメンバ本体と折れ点との強度の差がより大きくなる。よって、より折れ点による荷重の吸収を効率的に行うことができる。
また、補強部は折れ点よりも車体前後方向における後方に設けられていることから、スティフナにおける切欠き部の設定に影響を及ぼすことなく上述の効果をもたらすことができる。
(3)前記接合部は、前記アッパメンバ本体の直線部(例えば、実施形態の直線部23b)に配置され、前記切欠き部は、前記アッパメンバ本体の傾斜部(例えば、実施形態の傾斜部23a)に配置されてもよい。
この構成によれば、補強部をアッパメンバ本体の直線部に、切欠き部をアッパメンバ本体の傾斜部にそれぞれ配置している。これにより、比較的折れ点を設けることが好ましくないアッパメンバ本体の直線部の強度を確保しつつ、比較的折れ点を設け易い傾斜部に切欠き部による折れ点を設けることができる。
(4)前記スティフナの前記側壁は、前記脆弱部よりも車体前方に、前記アッパメンバ本体の前記側壁と接合する前側接合部(例えば、実施形態の前側接合部35)を有してもよい。
この構成によれば、スティフナの側壁は、脆弱部よりも車体前方に、アッパメンバ本体の側壁と接合する前側接合部を有する。つまり、脆弱部が前側接合部と補強部との間に設けられる。これにより、アッパメンバの車体前後方向において、スティフナの前側接合部によって補強された部位と、補強部によって接合された部位の間に、脆弱部を設けることができる。よって、より脆弱部によってアッパメンバの折れ点を設定しやすくすることができる。
(5)車幅方向外側に開口する断面略コ字状のアッパメンバ本体(例えば、実施形態のアッパメンバ本体21)と、前記アッパメンバ本体の開口部を閉塞するように前記アッパメンバ本体に結合されたアッパメンバ蓋部材(例えば、実施形態のアッパメンバ蓋部材22)と、から構成されるアッパメンバ(例えば、実施形態のアッパメンバ16)を備える車体前部構造(例えば、実施形態の車体前部構造10)において、前記アッパメンバ本体には、略L字状のスティフナ(例えば、実施形態のスティフナ30)を備え、前記スティフナは、前記アッパメンバ本体の側面と接合する複数の溶接点(例えば、実施形態の溶接点36)を並べた補強部(例えば、実施形態の補強部37)と、前記補強部より車体前方に設けられた切欠き部(例えば、実施形態の切欠き部38)と、を有し、前記アッパメンバ本体とフロントピラー(例えば、実施形態のフロントピラー14)とを接続するアッパメンバ接続部(例えば、実施形態のアッパメンバ接続部51)をさらに備え、前記スティフナの車体前後方向の後端部(例えば、実施形態の後端部30a)は、前記アッパメンバ接続部と前記アッパメンバ本体との間に設けられていてもよい。
この構成によれば、スティフナの車体前後方向の後端部は、アッパメンバ接続部において、アッパメンバ本体とフロントピラーとの間に設けられている。
ここで、車両が前面衝突したとき、アッパメンバはフロントピラーへ向けて衝突荷重を伝達する。このとき、衝突荷重によってはスティフナがアッパメンバ本体から剥離することがある。この場合、スティフナによってアッパメンバ本体に設けられた折れ点が効果を発揮しない。
スティフナの後端部がアッパメンバ本体とフロントピラーとの間に設けられていることで、衝突時にアッパメンバ本体からスティフナが剥離することをフロントピラーによって防ぐことができる。よって、スティフナに設定した折れ点がより確実に効果を発揮することができる。
本発明によれば、パワートレインの種類によらずに適用できる車体前部構造を提供することができる。
本発明に係る一実施形態の車体前部構造の側面図である。 図1のII-II線に沿って破断した断面図である。 図1のII-II線に沿って破断した斜視図である。 図1の車体前部構造におけるアッパメンバ本体に設けられたスティフナの斜視図である。 図4の示すスティフナの全体図である。 図1のVI-VI線に沿って破断した断面図である。 図1のVI-VI線に沿って破断した斜視図である。 図1の車体前部構造におけるアッパメンバの傾斜部と直線部との境界を示す図である。 図1の車体前部構造におけるアッパメンバ接続部周辺を示す斜視図である。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係る車体前部構造10を説明する。図面において、矢印FRは車両の前方、矢印UPは車両の上方、矢印LHは車両の左側方を示す。なお、車両は、用途や種類等は特に限定されないが、一実施形態として自動車を例に説明する。また、車体前部構造10は略左右対称に形成された構造体であり、以下左側部材について説明し、右側部材の説明を省略する。
<車両>
図1に示すように、車両Veは、例えば、車幅方向の左外側に配置されて車体前方に延びているサイドシル12と、サイドシル12の前部に設けられた車体前部構造10と、を備えている。
サイドシル12は、例えば、矩形状の閉断面に形成されることにより剛性の高い部材であり、車体下部骨格の一部を構成している。サイドシル12の前端部12aからフロントピラー14が上方に向けて立ち上げられている。
<車体前部構造>
車体前部構造10は、例えば、フロントピラー14と、フロントサイドフレーム15と、アッパメンバ16と、ガセット17と、を備えている。
フロントピラー14は、例えば閉断面に形成されることにより剛性の高い部材であり、車体前部骨格の一部を構成している。フロントサイドフレーム15は、例えば、サイドシル12のうち前端部12aの車体後方の部位から車体前方に向けて延びている。フロントサイドフレーム15は、例えば矩形状の閉断面に形成されることにより剛性の高い部材であり、車体前部骨格の一部を構成している。フロントサイドフレーム15は、後述するアッパメンバ16の車幅方向内側に設けられている。
<アッパメンバ>
図1、図2に示すように、アッパメンバ16は、例えばフロントピラー14のうち、アッパダッシュボード18に対応する部位14aから車体前方で、かつ下方に向けて延びている。アッパメンバ16は、例えば矩形状の閉断面に形成されることにより剛性の高い部材であり、車体前部骨格の一部を構成している。アッパメンバ16は、フロントサイドフレーム15の車幅方向外側に設けられている。具体的には、アッパメンバ16は、アッパメンバ本体21と、アッパメンバ蓋部材22と、を備えている。
アッパメンバ本体21は、例えば、内側面部(内側面)24と、上面部(上面)25と、上稜線部(稜線部)26と、下面部(下面)27と、下稜線部28と、を有している。
内側面部24は、アッパメンバ本体21のうち車幅方向内側に設けられて、上下方向に向けて縦向きに立ち上げられている。上面部25は、内側面部24の上辺から車幅方向外側に向けて内側面部24に対して交差するように横向きに張り出されている。上稜線部26は、内側面部24と上面部25とが交差することにより、アッパメンバ本体21の外側に突出する角部により稜線状に形成されている。
下面部27は、内側面部24の下辺から車幅方向外側に向けて内側面部24に対して交差するように横向きに張り出されている。下稜線部28は、内側面部24と下面部27とが交差することにより、アッパメンバ本体21の外側に突出する角部により稜線状に形成されている。
アッパメンバ本体21は、主に、内側面部24、上面部25、および下面部27により、車幅方向外側に開口する断面略コ字状に形成されている。
図2に示すように、アッパメンバ本体21の開口部33は、アッパメンバ蓋部材22により車幅方向外側から閉塞されている。
アッパメンバ蓋部材22は、例えば、外側面部41と、蓋部上フランジ42と、蓋部下フランジ43と、を有している。
外側面部41は、内側面部24に対して車幅方向外側へ間隔をあけて配置され、上下方向に向けて縦向きに立ち上げられている。
蓋部上フランジ42は、外側面部41の上辺から車幅方向外側に向けて外側面部41に対して交差するように横向きに張り出されている。蓋部上フランジ42は、例えば、アッパメンバ本体21の上面部25のうち上外縁部25aに沿ってスポット溶接により接合されている。蓋部上フランジ42および上外縁部25aでアッパメンバ16の上フランジ16aが車幅方向外側に向けて形成されている。すなわち、アッパメンバ16の上フランジ16aは、上方に張り出さないように形成されている。
蓋部下フランジ43は、外側面部41の下辺から車幅方向外側に向けて外側面部41に対して交差するように横向きに張り出されている。蓋部下フランジ43は、例えば、アッパメンバ本体21の下面部27のうち下外縁部27aに沿ってスポット溶接により接合されている。蓋部下フランジ43および下外縁部27aでアッパメンバ16の下フランジ16bが車幅方向外側に向けて形成されている。すなわち、アッパメンバ16の下フランジ16bは、下方に張り出さないように形成されている。
このように、アッパメンバ16は、上フランジ16aが上方に張り出さないように形成され、かつ、下フランジ16bが下方に張り出さないように形成されている。
このように、蓋部上フランジ42が上面部25の上外縁部25aに接合され、蓋部下フランジ43が下面部27の下外縁部27aに接合されている。
これにより、アッパメンバ本体21の開口部33にアッパメンバ蓋部材22が収納された状態で接合(結合)されている。この状態において、アッパメンバ本体21の開口部33は、外側面部41により車幅方向外側から閉塞されている。
アッパメンバ本体21の開口部33にアッパメンバ蓋部材22が接合(結合)されることにより、アッパメンバ16が矩形状の閉断面に形成されている。
また、アッパメンバ蓋部材22は、例えば後端部22aがフロントピラー14に複数の締結ボルト49により結合(連結)されている。
<スティフナ>
図3、図4に示すように、アッパメンバ本体21には、スティフナ30が設けられている。本実施形態において、スティフナ30は、アッパメンバ本体21の車体後方側において、開口部33の下側、すなわち、下稜線部28の内側に沿って設けられている。スティフナ30は、アッパメンバ本体21におけるスティフナ30を取り付けた部位の強度を向上する役割を有する。これにより、アッパメンバ本体21におけるスティフナ30が設けられていない部位は、スティフナ30が設けられている部位と比較して強度が低くなる。このことで、アッパメンバ本体21におけるスティフナ30が設けられていない部位に、車両衝突時の折れ点を設定する。折れ点とは、アッパメンバ16において意図的に設けられた比較的強度が低いところであり、車両衝突時に変形することで衝撃を吸収する部位である。
図5に示すように、スティフナ30は、例えば、底壁31と、側壁32と、稜線部34と、を有している。
底壁31は、スティフナ30のうちアッパメンバ本体21の下面部27に沿って設けられている。つまり、底壁31は、長手方向を車体前後方向に有し、下稜線部28から車体外側に張り出されている。
側壁32は、スティフナ30のうちアッパメンバ本体21の内側面部24に沿って設けられている。つまり、側壁32は、長手方向を車体前後方向に有し、下稜線部28から車体上側に延びるように設けられている。
稜線部34は、底壁31と側壁32とが交差することにより、アッパメンバ本体21の下稜線部28側に向かって突出する角部により、稜線状に形成されている。稜線部34は、アッパメンバ本体21の下稜線部28に沿うように形成されている。スティフナ30は、底壁31および側壁32により、車幅方向外側及び上側に開口する略L字状に形成されている。
スティフナ30は、例えば、アッパメンバ本体21の開口部33の内側において、底壁31の車幅方向外側の端部をアッパメンバ本体21の下面部27に、側壁32の上下方向上側の端部をアッパメンバ本体21の内側面部24に、それぞれ溶接点36においてスポット溶接することにより固定されている。本実施形態では、車体前後方向においてスティフナ30の切欠き部38(後述する)よりも前側に設けられた溶接点36を、特に前側接合部35と呼称する。
図4、図5、図6に示すように、スティフナ30には、側壁32において補強部37が設けられている。補強部37は、アッパメンバ本体21の側面と接合する複数の溶接点36を並べて有している。これにより、アッパメンバ本体21の内側面部24とスティフナ30の側壁部との接合を確実にし、車体前部構造10としてアッパメンバ16全体の強度を向上する。
なお、補強部37を構成する複数の溶接点36のうち、少なくとも1つはダンパベース50と接合する接合部36aである。
図1に示すように、ダンパベース50は、車体前部構造10において、アッパダッシュボード18の車幅方向外側に設けられている。ダンパベース50は、車両走行時において、路面の凹凸によって車輪へ入力される振動あるいは衝撃を吸収するダンパを取り付ける部位である。このため、車両走行中にダンパから絶えず入力を受け続けることから、ダンパベース50は比較的強固な部品である。よって、ダンパベース50は、車両衝突による荷重に対しても変形し難い部品である。ダンパベース50に対して接合する接合部36aを補強部37に設けることで、より補強部37の強度を確保する。
図4、図5に示すように、スティフナ30には、底壁31において切欠き部38が設けられている。切欠き部38は、車体前後方向において、スティフナ30の補強部37よりも前側に設けられる。また、スティフナ30における切欠き部38が設けられた部位から上方に延びるスティフナ30の側壁32には、脆弱部39が更に設けられていてもよい。これにより、スティフナ30が設けられた部位において、底壁31及び側壁32によってアッパメンバ本体21が補強された箇所と、切欠き部38及び脆弱部39が設けられた箇所との間に、強度の差を設け、車両衝突時の折れ点とする。
なお、図4において、補強部37より車体前後方向の後方にも切欠き部38が設けられている。このように、例えば、切欠き部38を折れ点としない場合であっても、車両組立ての条件等に合わせて切欠き部38を設定してもよい。
ここで、車体前後方向において、図7に示すX-X直線(車体前後方向におけるダンパベース50の前端が位置する箇所)よりも前側(紙面左側)を傾斜部23a、後側を直線部23bと呼称することがある。傾斜部23aとは、車体前後方向においてアッパメンバ本体21の上稜線部26及び下稜線部28が水平方向に対して傾斜状となっている部位である。直線部23bとは、車体前後方向においてアッパメンバ本体21の上稜線部26及び下稜線部28が水平となっている部位である。
車体前部構造10において、車両衝突時の衝撃を吸収する、いわゆるクラッシャブルゾーンは、主にアッパメンバ16の傾斜部23aに好適に設けられる。それに対し、直線部23bは、傾斜部23aに対して乗員に近い側にある。このため、直線部23bには、車両衝突時においても変形を避け乗員を保護する、いわゆるセーフティゾーンが好適に設けられる。
よって、スティフナ30をアッパメンバ本体21に取り付ける際は、補強部37をアッパメンバ本体21における直線部23bに、切欠き部38及び脆弱部39をアッパメンバ本体21における傾斜部23aに設けることが好ましい。
図8、図9に示すように、車体前後方向におけるスティフナ30の後端部30aは、アッパメンバ接続部51とアッパメンバ本体21との間に挟まれて接合されていることが好ましい。アッパメンバ接続部51は板状の部材である。アッパメンバ接続部51は、車体前後方向に長手方向を有し、前端部12aがアッパメンバ本体21に接合され、後端部30aがフロントピラー14と接合されている。これにより、アッパメンバ16とフロントピラー14とを接続する。なお、上述の接合にはスポット溶接が好適に用いられる。スティフナ30の後端部30aをアッパメンバ本体21とアッパメンバ接続部51との間に挟むように設けることで、車両衝突時にスティフナ30の後端がアッパメンバ本体21から剥離することを防ぐ。
以上説明したように、本実施形態に係る車体前部構造10によれば、アッパメンバ本体21に備えられた略L字状のスティフナ30が、複数の溶接点36を並べて配置した補強部37と、補強部37より車体前方に設けられた切欠き部38と、を有する。
アッパメンバ本体21におけるスティフナ30が設けられていない部位は、スティフナ30が設けられている部位と比較して強度が低くなる。よって、アッパメンバ本体21におけるスティフナ30が設けられていない部位に、車両衝突時の折れ点を設定することができる。
また、スティフナ30には補強部37より車体前方に切欠き部38が設けられている。これにより、アッパメンバ本体21におけるスティフナ30が設けられている部位にも、切欠き部38によって強度が低い箇所を設けることができる。よって、アッパメンバ16に更に折れ点を設定することができる。
つまり、アッパメンバ本体21に配置するスティフナ30の位置によって、アッパメンバ16に複数の折れ点を設定することができる。
これにより、例えば、アッパメンバ16に負荷された衝撃荷重が比較的小さいときは、アッパメンバ本体21においてスティフナ30よりも前方に位置する部分における一つの折れ点のみを変形させ、衝撃荷重が比較的大きいときは、上記部分だけでなくスティフナ30において切欠き部38が設けられている部分それぞれにおける複数の折れ点を変形させることができる。よって、より幅広い衝撃荷重に対応することができる。
以上から、パワートレインの種類によって車両衝突時にアッパメンバ16に負荷される衝撃荷重が変化した場合でも、前記複数の折れ点によって対応することができる。よって、パワートレインの種類によらずに適用できる車体前部構造10とすることができる。
また、補強部37の複数の溶接点36のうち、少なくとも1つはダンパベース50と接合する接合部36aである。ここで、車体前部構造10におけるダンパベース50は、衝突荷重を受けても変形し難い比較的強固な部品である。このダンパベース50に対して接合する接合部36aを補強部37に設けることで、より補強部37の強度を確保することができる。これにより、アッパメンバ16を更に補強することができる。つまり、アッパメンバ本体21と折れ点との強度の差がより大きくなる。よって、より折れ点による荷重の吸収を効率的に行うことができる。
また、補強部37は折れ点よりも車体前後方向における後方に設けられていることから、スティフナ30における切欠き部38の設定に影響を及ぼすことなく上述の効果をもたらすことができる。
また、補強部37をアッパメンバ本体21の直線部23bに、切欠き部38をアッパメンバ本体21の傾斜部23aにそれぞれ配置している。これにより、比較的折れ点を設けることが好ましくないアッパメンバ本体21の直線部23bの強度を確保しつつ、比較的折れ点を設け易い傾斜部23aに切欠き部38による折れ点を設けることができる。
また、切欠き部38はスティフナ30の底壁31に設けられ、切欠き部38が設けられた部位から上方に延びるスティフナ30の側壁32には、脆弱部39が更に設けられている。つまり、略L字状のスティフナ30の車体前後方向において、底壁31に切欠き部38が設けられている部位には、側壁32に脆弱部39が更に設けられている。これにより、車体前後方向においてスティフナ30を構成する底壁31及び側壁32それぞれの対応する部位が、ともに荷重を受けて変形しやすい部分(切欠き部38及び脆弱部39)を有することになる。よって、スティフナ30の切欠き部38に更に折れ点を設定しやすくすることができる。
また、スティフナ30の側壁32は、脆弱部39よりも車体前方に、アッパメンバ本体21の側壁32と接合する前側接合部35を有する。つまり、脆弱部39が前側接合部35と補強部37との間に設けられる。これにより、アッパメンバ16の車体前後方向において、スティフナ30の前側接合部35によって補強された部位と、補強部37によって接合された部位の間に、脆弱部39を設けることができる。よって、より脆弱部39によってアッパメンバ16の折れ点を設定しやすくすることができる。
また、スティフナ30の車体前後方向の後端部30aは、アッパメンバ接続部51において、アッパメンバ本体21とフロントピラー14との間に設けられている。
ここで、車両が前面衝突したとき、アッパメンバ16はフロントピラー14へ向けて衝突荷重を伝達する。このとき、衝突荷重によってはスティフナ30がアッパメンバ本体21から剥離することがある。この場合、スティフナ30によってアッパメンバ本体21に設けられた折れ点が効果を発揮しない。
スティフナ30の後端部30aがアッパメンバ本体21とフロントピラー14との間に設けられていることで、衝突時にアッパメンバ本体21からスティフナ30が剥離することをフロントピラー14によって防ぐことができる。よって、スティフナ30に設定した折れ点がより確実に効果を発揮することができる。
なお、実施形態では、スティフナ30をアッパメンバ本体21の開口部33の内側に設けることについて説明したが、これに限らない。その他の例として、例えば、スティフナ30は、アッパメンバ本体21の開口部33の外側に設けてもよい。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
10 車体前部構造
14 フロントピラー
14a 部位
16 アッパメンバ
21 アッパメンバ本体
22 アッパメンバ蓋部材
23a 傾斜部
23b 直線部
30 スティフナ
30a 後端部
31 底壁
32 側壁
33 開口部
35 前側接合部
36 溶接点
36a 接合部
37 補強部
38 切欠き部
39 脆弱部
50 ダンパベース
51 アッパメンバ接続部

Claims (5)

  1. 車幅方向外側に開口する断面略コ字状のアッパメンバ本体と、前記アッパメンバ本体の開
    口部を閉塞するように前記アッパメンバ本体に結合されたアッパメンバ蓋部材と、から構
    成されるアッパメンバを備える車体前部構造において、
    前記アッパメンバ本体には、略L字状のスティフナを備え、
    前記スティフナは、前記アッパメンバ本体の側面と接合する複数の溶接点を並べた補強部
    と、前記補強部より車体前方に設けられた切欠き部と、を有し、
    前記切欠き部は前記スティフナの底壁に設けられ、
    前記スティフナにおける前記切欠き部が設けられた部位から上方に延びる前記スティフナ
    の側壁には、脆弱部が更に設けられている、
    ことを特徴とする車体前部構造。
  2. 前記補強部を構成する複数の前記溶接点のうち、少なくとも1つはダンパベースと接合す
    る接合部である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車体前部構造。
  3. 前記接合部は、前記アッパメンバ本体の直線部に配置され、前記切欠き部は、前記アッパ
    メンバ本体の傾斜部に配置される、
    ことを特徴とする請求項2に記載の車体前部構造。
  4. 前記スティフナの前記側壁は、前記脆弱部よりも車体前方に、前記アッパメンバ本体の前
    記側壁と接合する前側接合部を有する、
    ことを特徴とする請求項に記載の車体前部構造。
  5. 車幅方向外側に開口する断面略コ字状のアッパメンバ本体と、前記アッパメンバ本体の開
    口部を閉塞するように前記アッパメンバ本体に結合されたアッパメンバ蓋部材と、から構
    成されるアッパメンバを備える車体前部構造において、
    前記アッパメンバ本体には、略L字状のスティフナを備え、
    前記スティフナは、前記アッパメンバ本体の側面と接合する複数の溶接点を並べた補強部
    と、前記補強部より車体前方に設けられた切欠き部と、を有し、
    前記アッパメンバ本体とフロントピラーとを接続するアッパメンバ接続部をさらに備え、
    前記スティフナの車体前後方向の後端部は、前記アッパメンバ接続部と前記アッパメンバ
    本体との間に設けられている、
    ことを特徴とする車体前部構造。
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