JP2018187286A - 角度調整金具およびこれを用いた家具 - Google Patents

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Abstract

【課題】設計,製造が容易で、安定した動作特性を有する角度調整金具を提供する。
【解決手段】直線状のくさび面(18a)を有するくさび形窓部(18)を設けた第1アーム(10)と、第1アーム(10)に対して軸心を中心として揺動可能に支持され、かつ、円弧形状のギア部(26)を設けた第2アーム(20)と、一面側に、前記くさび形窓部(18)の外方に位置する直線状のくさび面(18a)に当接する直線状の第1当接面(41)を有し、他面側に、前記ギア部(26)に噛合する歯面(43)を有し、前記くさび形窓部(18)のうち、ギア部(26)で被覆されていないくさび形空間内に移動可能に収納され、直線状の第1当接面(41)が直線状のくさび面(18a)に沿ってスライド移動し、歯面(43)がギア部(26)に噛合することにより、第2アーム(20)が第1アーム(10)に対して展開方向へ揺動するのを規制する浮動くさび部材(40)と、を有する。
【選択図】図12

Description

本発明は角度調整金具、特に、ソファーなどの家具に使用される角度調整金具に関する。
従来、例えば、ソファーのヘッドレスト、肘掛け、フットレストなどを所望の角度に調整するために角度調整金具が広く使用されている(特許文献1参照)。
例えば、ケース部3を備える第1アーム1と、前記ケース部3にて第1アーム1と第1軸心C廻りに揺動可能に枢結されるとともに、ギア部4を備える第2アーム2と、第1アーム1のケース部3に形成されるくさび形窓部5と、くさび形窓部5内にて移動可能に配設され、前記ギア部4と噛合する歯面7を有する浮動くさび部材6と、を具備する角度調整金具がある。
特に、前記角度調整金具では、前記くさび形窓部5内に設けた円弧形状のくさび面8と円弧形状のギア部4とで形成したくさび形空間内に、浮動くさび部材6を配設することが開示されている。
特開2005−76735号公報
しかしながら、前記角度調整金具では、ギア部4は第1軸心Cを中心とする円弧形状に形成されている。一方、くさび面8は第1軸心Cと偏心する第2軸心Cを中心とする円弧形状に形成されている。さらに、前記くさび面8の当接面に当接する浮動くさび部材6の当接面9も円弧形状に形成されている。このため、設計の際には各円弧形状の曲率、偏心量などの考慮すべき設計要素が多く、設計が容易でない。特に、顧客の注文に応じて角度調整金具を設計する場合には、設計に手間がかかった。
また、複雑な動作を行う浮動くさび部材6の動作を、円滑、かつ、安定させるためには部品寸法、例えば、各円弧形状の曲率や偏心量に高い寸法精度を必要とする。このため、従来例の角度調整金具で安定した動作特性を確保するためには、部品の製造にも手間がかかるという問題点がある。
本発明は、前記問題点に鑑み、設計,製造が容易で、より一層安定した動作特性を有する角度調整金具を提供することを課題とする。
本発明に係る角度調整金具は、前記課題を解決すべく、
直線状のくさび面を有するくさび形窓部を設けた第1アームと、
第1アームに対して軸心を中心として揺動可能に支持され、かつ、円弧形状のギア部を設けた第2アームと、
一面側に、前記くさび形窓部の外方に位置する直線状のくさび面に当接する直線状の当接面を有し、
他面側に、前記ギア部に噛合する歯面を有し、
前記くさび形窓部のうち、ギア部で被覆されていないくさび形空間内に移動可能に収納され、
直線状の当接面が直線状のくさび面に沿ってスライド移動し、歯面がギア部に噛合することにより、第2アームが第1アームに対して展開方向へ揺動するのを規制する浮動くさび部材と、
を有する構成としてある。
本発明によれば、浮動くさび部材の直線状の当接面が直線状のくさび面に沿ってスライド移動する。このため、第1アームに設けたくさび形窓部のくさび面は直線を基準として設計,製造できる。この結果、従来例のように円弧形状のギア部から偏心する円弧形状のくさび面を設計,製造する必要がなくなり、設計,製造が容易になる。
また、浮動くさび部材の直線状の当接面が、くさび形窓部の直線状のくさび面に沿ってスライド移動する。このため、浮動くさび部材の動作が単純になり、より一層、円滑かつ安定した動作特性を有する角度調整金具が得られる。
本発明の実施形態としては、前記くさび形窓部のくさび面に対向する位置に、前記くさび面に対して平行な直線状のガイド面を形成してもよい。
本実施形態によれば、浮動くさび部材が、平行な2面のくさび面およびガイド面に沿ってスライド移動できる。このため、浮動くさび部材の動作特性がより一層安定する。
本発明の他の実施形態としては、前記浮動くさび部材の歯面の縁部に、前記当接面に平行な当接面を形成してもよい。
本実施形態によれば、浮動くさび部材の2面の平行な当接面を介し、浮動くさび部材がくさび形窓部内をスライド移動できる。このため、浮動くさび部材の動作特性がより一層向上する。
本発明の別の実施形態としては、浮動くさび部材を、一対の直線状の当接面を鏡面形状に形成してもよい。
本実施形態によれば、浮動くさび部材を組み込む際の方向性がなくなり、組立間違いがなくなり、組立作業性が向上する。
本発明の異なる実施形態としては、一対の直線状の当接面の間に円弧面を形成しておいてもよい。
本実施形態によれば、浮動くさび部材の動作がより一層円滑になる。
本発明の他の実施形態としては、第2アームの揺動の際に、前記浮動くさび部材の歯面と第2アームのギア部とを非接触に遊離させて保持する非接触遊離保持手段を、設けてもよい。
本実施形態によれば、第2アームを揺動する際に、浮動くさび部材の歯面と第2アームのギア部とが衝突することがない。このため、耳障りなカチカチ音が生じない角度調整金具が得られる。
本発明の別の実施形態としては、前記非接触遊離保持手段が、前記第2アームとの連れ廻り摩擦力によって小角度で回動するくさび作動板を備え、
前記第1アームに対する前記第2アームの一方向への揺動によって、前記くさび作動板が前記浮動くさび部材の前記歯面を前記ギア部から非接触に遊離して非接触遊離状態とし、
さらに、他方向への前記小角度の揺動によって、前記第1アーム側に形成された直線状のくさび面と前記ギア部との間に前記浮動くさび部材を押し込んで、前記浮動くさび部材の前記歯面と前記ギア部とを噛合状態とし、前記浮動くさび部材のくさび作用により、前記第1アームに対する前記第2アームの前記他方向への相対的揺動を規制するように構成してもよい。
本実施形態によれば、第2アームを揺動する際に、前記浮動くさび部材の前記歯面を前記ギア部から非接触に遊離して非接触遊離状態とする。このため、第2アームを揺動する際に生じていた耳障りなカチカチ音の発生を防止できる。
本発明の別の実施形態としては、前記第1アームに取り付けられ、前記浮動くさび部材を軸心側に付勢することにより、浮動くさび部材の歯面とギア部とが噛み合ってロック状態となるときに衝突音を生じさせる付勢ばねを設けておいてもよい。
本実施形態によれば、くさび作動板を設けることにより、第2アームを揺動させた場合に、揺動途中ではカチカチ音が発生しない。
さらに、浮動くさび部材の歯面とギア部とが噛み合ってロック状態になったときにだけ、付勢ばねのばね力に付勢された浮動くさび部材が衝突音を発生させる。このため、使用者は、第2アームがロック状態になったことを衝突音で認識でき、操作状況を知ることができるので、安心感が得られる。
本発明の新たな実施形態としては、一端部が、軸心に配置された支軸に係止され、他端部が、第2アームに係止され、渦巻き状ばね材のばね力で第2アームの起立方向の揺動を抑制する逆回転抑制ばねを設けておいてもよい。
本実施形態によれば、例えば、使用者が本願の角度調整金具を組み込んだソファーに座ったときに、ソファーの表皮に張力が作用し、角度調整金具の第2アームが起立方向に引っ張られる場合がある。このような場合には、逆回転抑制ばねのばね力が、第2アームの揺動を抑制する。このため、第2アームが使用者の意に反して起立方向に揺動することがなく、所望の傾倒角度を維持できる。
本発明に係る家具は、前記課題を解決するため、前述の角度調整金具を組み込んだ構成としてある。
本発明に係る家具によれば、構成部品の設計,製造が容易で、揺動する構成部品の動作特性が円滑かつ安定した家具を得られるという効果がある。
本発明に係る角度調整金具の第1実施形態を示す斜視図である。 図1に示した角度調整金具を異なる角度から見た斜視図である。 図1で示した角度調整金具の分解斜視図である。 図2で示した角度調整金具の分解斜視図である。 図3に示した構成部品である対向壁部の正面図である。 図3に示したくさび作動板の斜視図である。 図1で示した浮動くさび部材の斜視図である。 図7で示した浮動くさび部材を異なる角度から見た斜視図である。 図1の斜視図から第1カバー,第2カバーを外した状態を示す部分拡大斜視図である。 図9から手前側の対向壁部を外した状態を示す部分拡大斜視図である。 図10から手前側のギア板部を外した状態を示す部分拡大斜視図である。 図11からくさび作動板を外した状態を示す部分拡大斜視図である。 図12から浮動くさび部材を外した状態を示す部分拡大斜視図である。 図12における浮動くさび部材によるくさび効果により、第2アームのロック状態を示す部分拡大正面図である。 第1実施形態に係る角度調整金具の操作手順を示す動作工程図である。 図15に続く動作工程図である。 図16に続く動作工程図である。 図17に続く動作工程図である。 図18に続く動作工程図である。 図19に続く動作工程図である。 本発明に係る角度調整金具の第2実施形態を示す斜視図である。 図21に示した角度調整金具を異なる角度から見た斜視図である。 図21で示した角度調整金具の分解斜視図である。 図22で示した角度調整金具の分解斜視図である。 図23に示した構成部品の対向壁部の正面図である。 図23に示したくさび作動板の正面図である。 図21から第1,第2カバーを外した状態を示す部分拡大斜視図である。 図27から手前側の対向壁部を外した状態を示す部分拡大斜視図である。 図28から手前側のギア板部を外した状態を示す部分拡大斜視図である。 図29からくさび作動板および付勢ばねを外した状態を示す部分拡大斜視図である。 図30から浮動くさび部材を外した状態を示す部分拡大斜視図である。 第2実施形態に係る角度調整金具の操作手順を示す動作工程図である。 図32に続く動作工程図である。 図33に続く動作工程図である。 図34に続く動作工程図である。 図35に続く動作工程図である。 図36に続く動作工程図である。 本発明に係る角度調整金具の第3実施形態を示す斜視図である。 図38に示した角度調整金具を異なる角度から見た斜視図である。 図38で示した角度調整金具の分解斜視図である。 図39で示した角度調整金具の分解斜視図である。 図38から第1,第2カバーを外した状態を示す部分拡大斜視図である。 図42から手前側の対向壁部を外した状態を示す部分拡大斜視図である。 図43から手前側のギア板部を外した状態を示す部分拡大斜視図である。 図44から作動くさび板を外した状態を示す部分拡大斜視図である。 第3実施形態に係る角度調整金具の操作手順を示す動作工程図である。 図46に続く動作工程図である。 図47に続く動作工程図である。 図48に続く動作工程図である。 図49に続く動作工程図である。 図50に続く動作工程図である。
本発明に係る角度調整金具の実施形態を、図1ないし図51に基づいて説明する。
第1実施形態に係る角度調整金具は、図1ないし図20に図示されている。特に、第1実施形態に係る角度調整金具は、図3および図4に示すように、第1アーム10と、第2アーム20と、非接触遊離保持手段30と、浮動くさび部材40と、第1,第2カバー50,52と、を備えている。そして、第1アーム10と第2アーム20とは支軸56を介し、軸心Lを中心として揺動可能に一体化されている。
第1アーム10は、図3および図4に示すように、取付部11と、前記取付部11の一端部を挟持し、かつ、平行に対向する一対の対向壁部12,13と、を備えている。前記対向壁部12,13は、前記取付部11の一端部に2本のリベット14,14でかしめ固定されている。
なお、固定方法は前述のかしめ固定に限らず、例えば、ボルトナットあるいは溶接で固定してもよい。また、取付部11および対向壁部12,13のいずれか一方に、突出し加工で嵌合突起を設ける一方、残る他方に嵌合孔を設けて一体化してもよい。
前記対向壁部12,13は鏡面対称に形成されている。例えば、対向壁部13は、図5に示すように、その一方側に軸孔15を設けてあるとともに、その他方側の内向面に位置規制ピン17を突設してある。そして、対向壁部13は、前記軸孔15と位置規制ピン17との間に、くさび形窓部18を設けてある。
なお、上記位置規制ピン17は、突出し加工で形成してもよく、別体の金属製ピンを取り付けて形成してもよい。
また、位置規制ピン17の位置は、後述する板ばね片36に係合できるように、必要に応じて変更してもよい。
前記位置規制ピン17,17は、図3および図4に示すように、一対の対向壁部12,13の内向面に、同一軸心上に位置するようにそれぞれ設けられている。そして、前記位置規制ピン17に後述するくさび作動板31の板ばね片36が係止することにより、前記くさび作動板31を所定の位置に位置決めできる。また、前記位置規制ピン17に、後述するくさび作動板31の板ばね片36が当接もしくは微小な間隙を有することにより、前記くさび作動板31の大きなガタツキを防止できる。
前記くさび形窓部18は、図5に示すように、直線状のくさび面18aを有している。前記くさび面18aは、後述する第2アーム20のギア部26に次第に接近するように傾斜している(図12ないし図14)。また、前記くさび形窓部18は、前記くさび面18aに平行な対向するガイド面18bを有している。くさび面18aおよびガイド面18bは、浮動くさび部材40をスライド移動させるためのガイド機能を有している。さらに、前記くさび面18aとガイド面18bとは傾斜面18cを介して連結されている。くさび面18aと傾斜面18cとは、後述する浮動くさび部材40の第1当接面41と第2当接面42とほぼ同一の傾斜角度を有している。そして、前記くさび面18a,ガイド面18bおよび前記傾斜面18cは、浮動くさび部材40がギア部26から離間したときに、浮動くさび部材40を収納できる退避空間を形成している(図12)。また、前記くさび面18aとガイド面18bとは、軸孔15と同心円状に形成された円弧面18dを介して接続されている。このため、図12ないし図14に示すように、直線状のくさび面18aと円弧形状のギア部26とで、時計回り方向に沿って縮小するくさび形空間が形成される。前記くさび形空間内には、後述する浮動くさび部材40が移動可能に嵌合する。
なお、対向壁部12,13は鏡面対称に形成されているので、同一部分については同一番号を附して説明を省略する。
第2アーム20は、図3および図4に示すように、取付部21と、前記取付部21の一端部を挟持し、かつ、平行に対向する一対のギア板部22,23と、を備えている。前記ギア板部22,23は、前記取付部21に2本のリベット24,24でかしめ固定されている。
なお、固定方法は前述のかしめ固定に限らず、例えば、ボルトナットあるいは溶接で固定してもよい。また、取付部21とギア板部22,23とのいずれか一方に、突出し加工で嵌合突起を設ける一方、残る他方に嵌合孔を設けて一体化してもよい。
前記ギア板部22,23は、鏡面対称に形成され、支軸56を挿通するための軸孔25,25をそれぞれ有する。また、前記ギア板部22,23は、その一端側の円弧状外周縁部に、例えば、中心角100°〜120°の範囲でギア部26,26をそれぞれ形成してある。さらに、前記ギア部26の始端部には第1突起部27が設けられている。また、前記ギア部26の終端部には第2突起部28が設けられている。そして、ギア板部22,23は、その内向面に係止ピン29,29をそれぞれ突設してある。
ついで、第2アーム20の2枚のギア板部22,23は、前記第1アーム10の対向壁部12,13の間に装入され、支軸56を介して揺動可能に連結される。
本実施形態では、前記第1アーム10,第2アーム20を3枚の構成部品を組み合わせて形成することが開示されているが、必ずしもこれに限らない。例えば、前記第1アーム10,第2アーム20は、鏡面対称に形成した2枚の構成部品を重ね合わせ、一体化して形成してもよい。一体化の方法としては、例えば、溶接、カシメ固定、ボルトナット、あるいは、嵌合突起等を利用してもよい。
非接触遊離保持手段30は、図3および図4に示すように、第2アーム20との連れ回り摩擦力によって、軸心Lを中心として限定された角度で回動するくさび作動板31を備えている。
くさび作動板31は、図6に示すように、1枚の金属板をプレス加工で打ち抜き、折り重ねて形成されている。そして、前記くさび作動板31は、その一方側に設けた軸孔32と、その他方側に設けた一対の板ばね片36,36と、前記軸孔32と前記板ばね片36,36との間に設けた開口窓部37を有している。そして、くさび作動板31は、ギア板部22,23の間に装入された状態で第2アーム20と共に揺動可能に支持されている。なお、前記軸孔32の近傍に位置する角部に係止爪部35が形成されている。この係止爪部35は、前記ギア板部22,23の係止ピン29に係止することにより、くさび作動板31を位置規制する。なお、位置規制ピン17との関係から、板ばね片36はくさび作動板31の下辺もしくは上辺に設けてもよい。
軸孔32は、ギア板部22,23の軸孔25(図3,図4)の開口縁部に設けた環状リブ25aに嵌合可能な直径を有している。また、軸孔32は、その周縁部に環状摺接部33が形成されている。そして、環状摺接部33は波形ばね部34を介してくさび作動板31に接続されている。前記環状摺接部33および波形ばね部34は、軸孔32の周囲に不連続な複数の円弧状スリットを同心円状に形成した後、前記環状摺接部33を板厚方向に突き出すことにより、環状摺接部33と波形ばね部34とが同時に形成される。
そして、前記波形ばね34が弾性変形することにより、第2アーム20のギア板部22,23の内向面に環状摺接部33が弾性的に圧接する。このため、くさび作動板31と第2アーム20との間に適度な連れ廻り摩擦力が発生する。この結果、前記連れ廻り摩擦力によってくさび作動板31と第2アーム20とが共廻りする。
なお、前記環状摺接部33を設けることにより、前記波形ばね部34が補強され、耐久性が向上するとともに、揺動動作が円滑かつ安定するという利点がある。
また、前記くさび作動板31は、軸孔32の周囲に波形ばね部34だけを設けてもよい。
前記板ばね片36,36は、図6に示すように、前記くさび作動板31の他方側縁部に沿って縦長のスリットを設け、切り残した他方側縁部を略直角にそれぞれ曲げ起こして形成されている。このため、板ばね片36は、長手方向の両端部がくさび作動板31に一体に連結されている。
また、前記板ばね片36は、長手方向の中間部に外方に突出する凸部36aを有している。そして、前記板ばね片36は、前記凸部36aの一方側の基部に係止用凹部36bを形成してある。この係止用凹部36bに位置規制ピン17が係止することにより、くさび作動板31は、第2アーム20との連れ廻り摩擦力によって回動しないように位置規制される(図10,11)。また、前記板ばね片36は、前記凸部36aの他方側にガイド用凹部36cを形成してある。前記ガイド用凹部36c内に位置規制ピン17が位置し、ガイドされている場合は、くさび作動板31が第2アーム20と一緒に連れ廻り摩擦力によって回動する。
なお、前記位置規制ピン17は、前記ガイド用凹部36cに当接してもよく、微小な間隙を有していてもよい。
また、前記板ばね片36は必ずしも一対、設ける必要はなく、片側1枚であってもよい。
前記開口窓部37は、図6に示すように、後述する浮動くさび部材40を所定の位置に移動させ、かつ、ガタツキを生じさせずに保持できる形状を有している。
すなわち、前記開口窓部37は、上下で対向する第1支持部37aおよび第2支持部37bを有している。第1支持部37aおよび第2支持部37bは、後述する浮動くさび部材40の上端縁部および下端縁部のそれぞれに当接して支持できる距離で対向している(図10,11)。そして、第1支持部37aおよび第2支持部37bは、第1連結部37cと第2連結部37dとで連結されている。前記第1連結部37cは、前記軸孔32の同心円となる円弧面を有している。また、第2連結部37dは、浮動くさび部材40に当接しない屈曲面となっている。
浮動くさび部材40は、図7および図8に示すように、鏡面対称に形成されている。このため、浮動くさび部材40は組み付け方向が一方向に限定されないので、組付作業が容易となっている。
すなわち、浮動くさび部材40は、その一方側に第1当接面41および第2当接面42を有する一方、その他方側に歯面43を形成してある。前記第1当接面41および第2当接面42はいずれも平坦面である。そして、第1当接面41と第2当接面42との間の角度は、対向壁部12,13に設けたくさび面18aと傾斜面18cとの間の角度とほぼ同一である(図9,図12)。
また、前記歯面43の上下縁部には、前記第1当接面41および第2当接面42にそれぞれ平行な第3当接面44および第4当接面45を設けてある。前記第3当接面44および第4当接面45もいずれも平坦面である。
そして、第1当接面41と第2当接面42との間には、曲率が同一の円弧面46,47と、が形成されている。さらに、円弧面46,47との間には、円弧面46,47と曲率が異なる円弧面48が設けられている。前記円弧面46,47,48を設けることにより、浮動くさび部材40の移動がより一層円滑になるという利点がある。
なお、図8に示すように、浮動くさび部材40の歯面43に多数本の歯が形成されている。この歯面43とギア部26,26とは、左右幅方向の2箇所で噛合し、かつ、歯面43の全ての歯がギア部26,26に同時に噛合する(図14)。
そして、例えば、浮動くさび部材40の歯面43に13本〜20本の歯を形成し、ギア部26に40本以上の歯、より好ましくは45本〜65本の歯を形成してもよい。これにより、角度調整段数を40段以上としてもよい。
第1,第2カバー50,52は、前記浮動くさび部材40の脱落を防止するためのものである。このため、第1,第2カバー50,52は、前記第1アーム10の対向壁部12,13の外周面をそれぞれ被覆する正面形状を有し、かつ、軸孔51,53をそれぞれ備えている。そして、第1,第2カバー50,52は、第2カバー52に設けた一対の弾性爪部54,54を介し、相互に連結一体される。
次に、第1実施形態に係る前述の構成部品の組み付け方法について説明する。
まず、第2アーム20のギア板部22,23の間にくさび作動板31を予め組み込み、リベット24でかしめ固定することにより、第2アーム20を一体化する。そして、一体化した第1アーム10の対向壁部12,13の間に、前記ギア板部22,23およびくさび作動板31を挿入して位置決めする。さらに、前記対向壁部13に第2カバー52を位置決めした後、軸孔53,15,25,32,25,15に支軸56を挿通して仮止めする。ついで、対向壁部12のくさび形窓部18から浮動くさび部材40を挿入し、開口窓部37および対向壁部13のくさび形窓部18に挿入する。そして、第1カバー50の軸孔51を支軸56に嵌合し、前記浮動くさび部材40の脱落を防止する。最後に、支軸56に座金55を嵌合し、突出する支軸56の一端部をかしめることにより、前述の構成部品を連結一体化する。
次に、第1実施形態に係る角度調整金具の使用方法について説明する。
先ず、図15に示すように、第1アーム10に対して第2アーム20を矢印A方向に倒すと、浮動くさび部材40の歯面43とギア部26とが噛合状態になる。また、浮動くさび部材40は、直線状のくさび面18aとギア部26との間に形成され、かつ、時計回り方向に沿って次第に狭くなるくさび形空間に押し込まれる。このため、浮動くさび部材40は、くさび作用により、第2アーム20のA方向への揺動を規制し、第1アーム10と第2アーム20との傾斜角度が維持(固定保持)される。
すなわち、図15に示す噛合状態であれば、浮動くさび部材40の歯面43とギア部26との噛合により、第2アーム20が滑ることなく、第1アーム10と第2アーム20との傾斜角度を確実に保持できる。
逆に、図16に示すように、第2アーム20を矢印B方向に揺動させると、波形ばね部34のバネ力に基づいて生じる連れ廻り摩擦力により、第2アーム20と一緒にくさび作動板31が共廻りを開始する。このため、浮動くさび部材40の歯面43とギア部26とが開離し始める。これと同時に、くさび作動板31の第1支持部37aが浮動くさび部材40の上端面を押し下げる。このため、浮動くさび部材40は、直線状のくさび面18aおよびガイド面18bに沿って斜め下方側にスライド移動し、くさび形窓部18の下方側へ移動する。この結果、歯面43とギア部26との間に微小な隙間が生じ、浮動くさび部材40は非接触遊離状態となる。非接触遊離状態では、浮動くさび部材40は、くさび形窓部18のくさび面18aと、ガイド面18bと、くさび作動板31の第1,第2支持部37a,37bとの4ヶ所で支持されている。そして、非接触遊離状態では、浮動くさび部材40とギア部26とが接触することがないので、耳障りなカチカチ音が生ぜず、第2アーム20を矢印B方向に静かに揺動できる。また、くさび作動板31と第2アーム20との間に連れ廻り摩擦力が発生する間、浮動くさび部材40はくさび作動板31に上方から押圧されているので、歯面43とギア部26とが噛み合うことはない。
すなわち、矢印B方向に第2アーム20を揺動する操作を行っている間は、浮動くさび部材40はガタツキを生じることなく保持され、浮動くさび部材40の歯面43とギア部26との非接触状態が保持される。
さらに、図17に示すように、第2アーム20を矢印B方向に揺動させると、第2突起部28で浮動くさび部材40の上端面を押圧する。このため、浮動くさび部材40の下端部がくさび作動板31の第2支持部37bを押し下げる。この結果、くさび作動板31が共廻りすることにより、位置規制ピン17が板ばね片36の凸部36aを乗り越え、係止用凹部36bに係止する。そして、浮動くさび部材40の第2当接面42が傾斜面18cに当接し、退避状態となる(図18)。
退避状態下では、浮動くさび部材40が退避空間内に収納され、かつ、板ばね片36の係止用凹部36bが位置規制ピン17に係止している。このため、第2アーム20をA方向に揺動しても、位置規制ピン17に係止する板ばね片36のばね力で、ギア部26と歯面43とが噛合していない非接触遊離状態が保持される。この結果、くさび作動板31は共廻りせず第2アーム20だけがA方向に自由に揺動できる(図19)。
次に、図19に示すように、第2アーム20を矢印A方向へ揺動すると、第1アーム10に対して第2アーム20が直線状となる最終展開位置の直前で、ギア板部23の係止ピン29がくさび作動板31の係止爪部35に係止する。さらに、第2アーム20を少し強く矢印A方向へ揺動すると、くさび作動板31も支軸56を中心として時計回り方向(A方向)に揺動する。このため、板ばね片36の係止用凹部36bから位置規制ピン17が外れ、位置規制ピン17が板ばね片36のガイド用凹部36c内に位置する(図20)。この結果、くさび作動板31の第2支持部37bが浮動くさび部材40の下端面を押し上げ、退避状態にある浮動くさび部材40を上方へ移動させる。このとき、浮動くさび部材40の上端面がくさび作動板31の第1支持部37aにも当接しているので、浮動くさび部材40にガタツキは生じない。そして、くさび作動板31と第2アーム20との間に発生している連れ廻り摩擦力により、くさび作動板31が共廻りする。この結果、浮動くさび部材40が、直線状のくさび面18aおよびガイド面18bに沿ってくさび形窓部18(くさび形空間)の上部にスライド移動し、浮動くさび部材40の歯面43とギア部26とが噛合状態となる。
なお、本実施形態では、第1アーム10に対して第2アーム20が直線状(180度)となった位置を、最終展開位置としているが、必ずしもこれに限らない。ギア部26を設ける中心角の範囲を適宜選択することにより、例えば、第1アーム10に対して第2アーム20が120度の角度を形成した位置を、最終展開位置としてもよい。
ついで、第2アーム20を、再度、矢印B方向に揺動させると、波形ばね部34のバネ力による連れ廻り摩擦力により、第2アーム20と一緒にくさび作動板31が共廻りを開始する。そして、くさび作動板31の第1支持部37aが浮動くさび部材40の上端面を押し下げる。このため、浮動くさび部材40は、くさび形窓部18のくさび面18aおよびガイド面18bに沿ってスライド移動し、ギア部26から離反する方向へ小さく移動する。この結果、歯面43とギア部26との間に微小な隙間が生じ、再び、浮動くさび部材40は非接触遊離状態となる(図16)。したがって、第2アーム20を矢印B方向に揺動させても、カチカチ音は発生しない。そして、第2アーム20を矢印A方向に揺動させると、くさび作動板31の第2支持部37bが浮動くさび部材40の下端部を押し上げ、スライド移動させる。このため、浮動くさび部材40の歯面43とギア部26とが噛合状態になる。さらに、浮動くさび部材40は、くさび面18aとギア部26との間に形成され、かつ、時計回り方向に沿って次第に狭くなるくさび形空間に押し込まれる(図15)。このため、浮動くさび部材40は、くさび作用により、第2アーム20のA方向への揺動を規制し、第1アーム10と第2アーム20との傾斜角度は維持(固定保持)される。
以上の説明から明らかなように、第1実施形態によれば、第2アーム20をA方向およびB方向のいずれに揺動させても、カチカチ音は全く発生せず、静かな角度調整金具が得られるという利点がある。
第2実施形態は、図21ないし図37に示すように、前述の第1実施形態とほぼ同様な構成を有している。異なる点は、棒状バネ材を略門型に折り曲げた付勢ばね60を組み付けた点である。その目的は、操作途中においてカチカチ音は全く発生させないが、第2アームの操作開始時および操作完了直後だけに衝突音を発生させることにより、使用者の不安感を解消することである。
第2実施形態は、第1実施形態とほぼ同様であり、図23および図24に示すように、第1アーム10と、第2アーム20と、非接触遊離保持手段30と、浮動くさび部材40と、第1,第2カバー50,52と、付勢ばね60とを備えている。
本実施形態においては、第1アーム10と、くさび作動板31と、付勢ばね60以外は、前述の第1実施形態とほぼ同様であるので、同一部分には同一番号を付して説明を省略する。
第1アーム10は、第1実施形態とほぼ同様であり、後述する付勢ばね60を取り付けるための構造が第1実施形態と異なっている。図25に示すように、第2実施形態に係る対向壁部12,13は第1実施形態に係る対向壁部12,13とほぼ同様である。異なる点は、くさび形窓部18の形状、および、後述する付勢ばね60を取り付けるための構造である。
すなわち、対向壁部13のくさび形窓部18は、図25に示すように、第1実施形態と同様、相互に平行なくさび面18aおよびガイド面18bを有するとともに、傾斜面18c、円弧面18dを有している。さらに、くさび形窓部18は、前記ガイド面18bの略中央に切欠き部18eを設けてある。
また、対向壁部13は、前記くさび形窓部18の上下に係止孔19aおよび当接ピン19bをそれぞれ設けてある。
くさび作動板31は、図26に示すように、第1実施形態に係るくさび作動板31とほぼ同様であり、異なる点は開口窓部37の形状である。前記開口窓部37は、第1実施形態と同様、後述する浮動くさび部材40を所定の位置に移動させ、かつ、ガタツキを生じさせずに保持できる形状を有している。
すなわち、前記開口窓部37は、上下で対向する第1支持部37aおよび第2支持部37bを有している。第1支持部37aおよび第2支持部37bは、後述する浮動くさび部材40の上端縁部および下端縁部のそれぞれに当接して支持できる距離で対向している。ただし、図26において、第2支持部37bの右側の略半分には、第2支持部37bよりも一段低い段部37eを形成してある。第1支持部37aと段部37eとの対向間距離は、浮動くさび部材40の上端面および下端面が同時に当接できない距離となっている。
他は前述の第1実施形態と同様であるので、同一部分に同一番号を付して説明を省略する。
付勢ばね60は、図23および図24に示すように、線状ばね材を略門型に屈曲してある。そして、付勢ばね60は、その両側端部を外方、かつ、同一直線上にそれぞれ屈曲して係止端部61,61を設けてある。
次に、第2実施形態に係る構成部品の組み付け方法について説明する。
まず、第2アーム20のギア板部22,23の間にくさび作動板31を予め組み込んだ後、リベット24,24でかしめ固定することにより、第2アーム20を一体化する。一方、一体化した第1アーム10の対向壁部12,13の間に付勢ばね60を挿入する。そして、対向壁部12,13の係止孔19a,19aに付勢ばね60の係止端部61,61をそれぞれ係止する。ついで、一体化した第1アーム10の対向壁部12,13の間に、前記ギア板部22,23およびくさび作動板31を挿入するとともに、略門型の付勢ばね60にくさび作動板31を挿入する。さらに、前記対向壁部13に第2カバー52を位置決めした後、軸孔53,15,25,32,25,15に支軸56を挿通して仮止めする。ついで、対向壁部12のくさび形窓部18から浮動くさび部材40を挿入し、開口窓部37および対向壁部13のくさび形窓部18に挿入する。そして、第1カバー50の軸孔51を支軸56に嵌合し、前記浮動くさび部材40の脱落を防止する。最後に、支軸56に座金55を嵌合し、突出する支軸56の一端部をかしめることにより、前述の構成部品を連結一体化する。
次に、第2実施形態に係る角度調整金具の使用方法について説明する。
先ず、図32に示すように、第1アーム10に対して第2アーム20を矢印A方向に倒すと、浮動くさび部材40の歯面43とギア部26とが噛合状態になる。そして、浮動くさび部材40は、直線状のくさび面18aとギア部26との間に形成され、かつ、時計回り方向に沿って次第に狭くなるくさび形空間に押し込まれる。このため、浮動くさび部材40は、くさび作用により、第2アーム20のA方向への揺動を規制し、第1アーム10と第2アーム20との傾斜角度が維持(固定保持)される。このとき、浮動くさび部材40の下端部は、くさび形窓部18の切り欠き部18eに落ち込んでいない。
すなわち、図32に示す噛合状態であれば、浮動くさび部材40の歯面43とギア部26との噛合により、第2アーム20が滑ることなく、第1アーム10と第2アーム20との傾斜角度を確実に保持できる。
逆に、図33に示すように、第2アーム20を矢印B方向に揺動させると、波形ばね部34のバネ力に基づいて生じる連れ廻り摩擦力により、第2アーム20と一緒にくさび作動板31が共廻りを開始する。このため、浮動くさび部材40の歯面43とギア部26とが開離し始める。これと同時に、くさび作動板31の第1支持部37aが浮動くさび部材40の上端面を押し下げる。このため、浮動くさび部材40は、直線状のくさび面18aおよびガイド面18bに沿って斜め下方側にスライド移動し、くさび形窓部18の下方側へ移動する。そして、浮動くさび部材40の下端部が、くさび形窓部18の切り欠き部18eに落ち込む。この結果、歯面43とギア部26との間に微小な隙間が生じ、浮動くさび部材40は非接触遊離状態となる。このときの非接触遊離状態では、浮動くさび部材40は付勢ばね60によって支軸56側に付勢されている。このため、浮動くさび部材40は、切欠き部18eと、くさび作動板31の第1支持部37aと、付勢ばね60との3ヶ所で支持されている。このため、非接触遊離状態では、浮動くさび部材40とギア部26とが接触することがないので、耳障りなカチカチ音が生ぜず、第2アーム20を矢印B方向に静かに揺動できる。また、くさび作動板31と第2アーム20とが連れ廻りしている間、浮動くさび部材40はくさび作動板31に上方から押圧されているので、歯面43とギア部26とが噛み合うことはない。
すなわち、矢印B方向に第2アーム20を揺動する操作を行っても、浮動くさび部材40はガタツキを生じることなく保持されるとともに、浮動くさび部材40の歯面43とギア部26との非接触状態が保持される。
さらに、図34に示すように、第2アーム20を矢印B方向に揺動させると、第2突起部28が浮動くさび部材40の上端面を押圧する。このため、浮動くさび部材40の下端部がくさび作動板31の第2支持部37bを押し下げるので、くさび作動板31が揺動する。この結果、板ばね片36の凸部36aを位置規制ピン17が乗り越え、ついで、位置規制ピン17が係止用凹部36bに係止する。そして、浮動くさび部材40の第2当接面42が傾斜面18cに当接し、退避状態となる(図35)。
この退避状態下では、浮動くさび部材40が退避空間内に収納され、かつ、板ばね片36の係止用凹部36bが位置規制ピン17に係止している。このため、第2アーム20をA方向に揺動しても、位置規制ピン17に係止する板ばね片36のばね力で、ギア部26と歯面43とが噛合していない状態を保つ。この結果、くさび作動板31は共廻りせず第2アーム20だけが、カチカチ音を発生させずにA方向に自由に揺動できる。
図36に示すように、第2アーム20を矢印A方向へ揺動すると、第1アーム10に対して第2アーム20が直線状となる最終展開位置の直前で、ギア板部23の係止ピン29がくさび作動板31の係止爪部35に係止する。さらに、第2アーム20を少し強く矢印A方向へ揺動すると、くさび作動板31も支軸56を中心として時計回り方向(A方向)に揺動する。このため、位置規制ピン17が板ばね片36の係止用凹部36bから外れ、位置規制ピン17が板ばね片36のガイド用凹部36c内に位置する。この結果、くさび作動板31の第2支持部37bが浮動くさび部材40の下端面を押し上げ、退避状態にある浮動くさび部材40を上方へ移動させる。このとき、浮動くさび部材40の上端面がくさび作動板31の第1支持部37aにも当接しているので、浮動くさび部材40にガタツキは生じない。そして、くさび作動板31と第2アーム20との間に発生している連れ廻り摩擦力により、両者は共廻りする。このため、付勢ばね60で付勢されている浮動くさび部材40が、直線状のくさび面18aおよびガイド面18bに沿ってくさび形窓部18(くさび形空間)の上部にスライド移動する。この結果、浮動くさび部材40の歯面43とギア部26とが噛合状態となり(図37)、歯面43とギア部26とが噛み合うときに衝突音が生じる。この衝突音で、歯面43とギア部26とが噛み合ったことを使用者が知り、使用者に安心感が生まれる。
なお、本実施形態では、第1アーム10に対して第2アーム20が直線状(180度)となった位置を、最終展開位置としているが、必ずしもこれに限らない。ギア部26を設ける中心角の範囲を適宜選択することにより、例えば、第1アーム10に対して第2アーム20が120度の角度を形成した位置を、最終展開位置としてもよい。
ついで、第2アーム20を、再度、矢印B方向に揺動させると、波形ばね部34のバネ力による連れ廻り摩擦力により、第2アーム20と一緒にくさび作動板31が共廻りを開始する。そして、浮動くさび部材40の上端面がくさび作動板31の第1支持部37aに押される。このため、浮動くさび部材40は、くさび形窓部18の直線状のくさび面18aおよびガイド面18bに沿ってスライド移動し、ギア部26から離反する方向へ小さく移動する。ついで、浮動くさび部材40の下端部が切り欠き部18eに落ち込む。この結果、歯面43とギア部26との間に微小な隙間が生じ、再び、浮動くさび部材40は非接触遊離状態となる(図33)。したがって、第2アーム20を矢印B方向に揺動させても、カチカチ音は発生しない。
そして、第2アーム20を矢印A方向に揺動させると、連れ廻りするくさび作動板31の段部37eが浮動くさび部材40を押し上げる。このため、浮動くさび部材40は切欠き部18eから抜け出た後、くさび面18aおよびガイド面18bに沿ってスライド移動する。この結果、付勢ばね60で付勢されている浮動くさび部材40の歯面43と、ギア部26とが再び噛合状態になる。このとき、歯面43とギア部26とが噛み合うときに衝突音が生じる。この衝突音を使用者が聞くことにより、使用者が操作状況を認識できるので、使用者に安心感が生まれる。さらに、浮動くさび部材40は、くさび面18aとギア部26との間に形成され、かつ、時計回り方向に沿って次第に狭くなるくさび形空間に押し込まれる。このため、浮動くさび部材40は、くさび作用により、第2アーム20のA方向への揺動を規制し、第1アーム10と第2アーム20との傾斜角度は維持(固定保持)される(図32)。
以上の説明から明らかなように、第2実施形態によれば、第2アーム20をA方向およびB方向のいずれの方向に揺動した場合であっても、揺動操作中はカチカチ音が発生せず、静かな角度調整金具が得られる。しかし、揺動操作に基づいて浮動くさび部材40の歯面43とギア板部23のギア部とが噛み合う際に衝突音が生じる。このため、使用者は自分の操作状況を知ることができ、安心感が得られるという利点がある。
第3実施形態は、図38ないし図51に示すように、前述の第1実施形態とほぼ同様であり、異なる点は渦巻き状の逆回転抑制ばね70を組み付けた点である。
本発明に係る角度調整金具は、例えば、ソファーのヘッドレストに適用した場合、ヘッドレストに埋め込まれた第2アーム20の傾倒方向の揺動を多段階に規制し、リクライニング箇所の位置を保持する構造である。このため、第2アーム20は、起立方向へは極めて軽く揺動する。
しかし、ソファーの座部に使用者が腰掛けると、座部、背もたれおよびヘッドレストを被覆する表皮に張力が作用する。このため、ヘッドレストが起立する方向に引っ張られて不意に起立し、所望の最終傾倒状態を保持できないおそれがある。このような不具合は、ソファーの表皮を張る製造工程および張替作業中にも生じる。このため、表皮に皺が生じないように表皮を外装することは容易でなかった。
本実施形態は、前述のような不具合を解消することをも目的とするものである。
すなわち、第3実施形態は、第1実施形態とほぼ同様であり、図40および図41に示すように、第1アーム10と、第2アーム20と、非接触遊離保持手段30と、浮動くさび部材40と、第1,第2カバー50,52と、逆回転抑制ばね70とを備えている。そして、第1アーム10と第2アーム20とは支軸57を介し、軸心Lを中心として揺動可能に一体化されている。
第3実施形態が第1実施形態と異なる点は、第1アーム10の対向壁部13と、第2アーム20と、逆回転抑制ばね70と、支軸57と、補助ピン58とである。同一部分には同一番号を付して説明を省略する。
対向壁部13の軸孔15は丸孔ではなく、六角形の軸孔である。これは、後述する支軸57の空回りを防止するためである。このため、軸孔15は六角形に限らず、例えば、三角形、四角形などの多角形であってもよい。また、軸孔15は、丸形を主体とし、かつ、回り止め機能を備えた略D字形であってよい。
第2アーム20は、取付部21に対するギア板部22,23の取付位置を第1実施形態と逆にした点が、第1実施形態の第2アーム20と異なっている。
支軸57は、図40に示すように、第1実施形態に係る支軸56とほぼ同様である。ただし、支軸56と支軸57とが異なる点は、軸部の基部に六角形の環状リブ57aを有するとともに、その頭部に係合溝57bを設けた点である。前記環状リブ57aは、支軸57の空回りを防止するためのものである。このため、環状リブ57aは、前記軸孔15に嵌合できる三角形、四角形などの多角形であってもよい。また、環状リブ57aは、丸形を主体とし、かつ、回り止め機能を備えた略D字形であってよい。
補助ピン58は、後述する逆回転抑制ばね70の端部を係止するためのものであり、第2アーム20のギア板部22,23にかしめ固定される。
逆回転抑制ばね70は、帯状ばね材を渦巻き状に巻いた形状を有し、両端を折り曲げることにより、係止端部71,72を形成してある。
次に、第3実施形態に係る構成部品の組み付け方法は、支軸56の代わりに支軸57を使用する点を除き、前述の第1実施形態とほぼ同様である。異なる点は、第1実施形態の組立完了後に補助ピン58をかしめ固定する点、さらに、支軸57の係合溝57bおよび補助ピン58に、逆回転抑制ばね70の係止端部71,72をそれぞれ係合して組み付ける点である。
次に、第3実施形態に係る角度調整金具の使用方法について説明する。
先ず、図46に示すように、第1アーム10に対して第2アーム20を矢印A方向に倒すと、浮動くさび部材40の歯面43とギア部26とが噛合状態になる。また、浮動くさび部材40は、直線状のくさび面18aとギア部26との間に形成され、かつ、時計回り方向に沿って次第に狭くなるくさび形空間に押し込まれる。このため、浮動くさび部材40は、くさび作用により、第2アーム20のA方向への揺動を規制し、第1アーム10と第2アーム20との傾斜角度が維持(固定保持)される。
すなわち、図46に示す噛合状態であれば、浮動くさび部材40の歯面43とギア部26との噛合により、第2アーム20が滑ることなく、第1アーム10と第2アーム20との傾斜角度を確実に保持できる。
逆に、図47に示すように、第2アーム20を矢印B方向に揺動させると、波形ばね部34のバネ力に基づいて生じる連れ廻り摩擦力により、第2アーム20と一緒にくさび作動板31が共廻りを開始する。このため、浮動くさび部材40の歯面43とギア部26とが開離し始める。これと同時に、くさび作動板31の第1支持部37aが浮動くさび部材40の上端面を押し下げる。このため、浮動くさび部材40は、直線状のくさび面18aおよびガイド面18bに沿ってスライド移動し、くさび形窓部18の下方側へ移動する。この結果、歯面43とギア部26との間に微小な隙間が生じ、浮動くさび部材40は非接触遊離状態となる。非接触遊離状態では、浮動くさび部材40は、くさび形窓部18のくさび面18aと、ガイド面18bと、くさび作動板31の第1,第2支持部37a,37bとの4ヶ所で支持されている。そして、非接触遊離状態では、浮動くさび部材40とギア部26とが接触することがないので、耳障りなカチカチ音が生ぜず、第2アーム20を矢印B方向に静かに揺動できる。また、くさび作動板31と第2アーム20との間に連れ廻り摩擦力が発生する間、浮動くさび部材40の上端面はくさび作動板31に押圧されているので、歯面43とギア部26とが噛み合うことはない。
すなわち、矢印B方向に第2アーム20を揺動する操作を行っている間は、浮動くさび部材40はガタツキを生じることなく保持され、浮動くさび部材40の歯面43とギア部26との非接触状態が保持される。
さらに、図48に示すように、第2アーム20を矢印B方向に揺動させると、第1突起部27で浮動くさび部材40の上端面を押圧する。このため、浮動くさび部材40の下端部がくさび作動板31の第2支持部37bを押圧する。この結果、浮動くさび部材40が回動し、位置規制ピン17が板ばね片36の凸部36aを乗り越え、ついで、位置規制ピン17が係止用凹部36bに係止する。そして、浮動くさび部材40の第2当接面42が傾斜面18cに当接し、退避状態となる(図49)。
退避状態下では、浮動くさび部材40が退避空間内に収納され、かつ、板ばね片36の係止用凹部36bが位置規制ピン17に係止している。このため、第2アーム20をB方向に揺動しても、位置規制ピン17に係止する板ばね片36のばね力で、ギア部26と歯面43とが噛合していない状態を保つ。この結果、くさび作動板31は共廻りせず、第2アーム20だけがA方向に自由に揺動できる。
次に、図50に示すように、第2アーム20を矢印A方向へ揺動すると、第1アーム10に対して第2アーム20が直角状となる最終位置の直前で、ギア板部23の係止ピン29がくさび作動板31の係止爪部35に係止する。このため、第2アーム20を少し強く矢印A方向へ揺動すると、くさび作動板31は支軸57を中心として時計回り方向(A方向)に揺動する。このため、位置規制ピン17が板ばね片36の係止用凹部36bから外れ、位置規制ピン17が板ばね片36のガイド用凹部36cに移動する。この結果、くさび作動板31の第2支持部37bが浮動くさび部材40の下端面を押し上げ、退避状態にある浮動くさび部材40を上方へ移動させる。このとき、浮動くさび部材40の上端面がくさび作動板31の第1支持部37aにも当接しているので、浮動くさび部材40にガタツキは生じない。そして、くさび作動板31と第1アーム10との間に発生している連れ廻り摩擦力により、両者は共廻りする。この結果、浮動くさび部材40が、直線状のくさび面18aおよびガイド面18bに沿ってくさび形窓部18(くさび形空間)の上部にスライド移動し、浮動くさび部材40の歯面43とギア部26とが噛合状態となる(図51)。
なお、本実施形態では、第1アーム10に対して第2アーム20が直角状(90度)となった位置を、最終展開位置としているが、必ずしもこれに限らない。ギア部26を設ける中心角の範囲を適宜選択することにより、例えば、第1アーム10に対して第2アーム20が120度の角度を形成した位置を、最終展開位置としてもよい。
ついで、第2アーム20を、再度、矢印B方向に揺動させると、図47に示すように、波形ばね部34のバネ力による連れ廻り摩擦力により、第2アーム20と一緒にくさび作動板31が共廻りを開始する。そして、くさび作動板31の第1支持部37aが浮動くさび部材40の上端面を押し下げる。このため、浮動くさび部材40は、くさび形窓部18のくさび面18aおよびガイド面18bに沿ってスライド移動し、ギア部26から離反する方向へ小さく移動する。この結果、歯面43とギア部26との間に微小な隙間が生じ、再び、浮動くさび部材40は非接触遊離状態となる。したがって、第2アーム20を矢印B方向に揺動させても、カチカチ音は発生しない。
そして、第2アーム20を矢印A方向に揺動させると、くさび作動板31の第2支持部37bが浮動くさび部材40の下端部を押し上げ、スライド移動させる。このため、浮動くさび部材40の歯面43とギア部26とが噛合状態になる。さらに、浮動くさび部材40は、くさび面18aとギア部26との間に形成され、かつ、時計回り方向に沿って次第に狭くなるくさび形空間に押し込まれる。このため、浮動くさび部材40は、くさび作用により、第2アーム20のA方向への揺動を規制し、第1アーム10と第2アーム20との傾斜角度は維持(固定保持)される(図46)。
以上の説明から明らかなように、第3実施形態によれば、第2アーム20をA方向およびB方向のいずれに揺動させても、カチカチ音が全く発生せず、静かな角度調整金具が得られるという利点がある。
また、本実施形態によれば、例えば、図46において、図示しない表皮等によって、第2アーム20を矢印B方向に張力が作用しても、前記張力を逆回転抑制ばね70のばね力が抑制する。このため、第3実施形態では、表皮に作用する張力に基づく不具合の発生を防止できる。同様に、製造工程において生じていた表皮の張力に基づく不具合をも防止できるという利点がある。
前述の実施形態では、第1アーム10を固定し、かつ、第2アーム20を揺動する場合について説明したが、必ずしもこれに限らない。例えば、第2アーム20を固定し、かつ、第1アーム10を揺動させてもよいことは勿論である。
本発明に係る角度調整金具は、前述の第2実施形態に第3実施形態を組み合わせてもよいことは勿論である。このため、ロック状態の衝突音を生じるとともに、ソファーの張力による第2アームの起立方向の揺動を抑制できる角度調整金具が得られる。
本発明に係る角度調整金具は、座椅子、ソファー、ヘッドレスト、フットレスト等に使用可能である。さらに、2つの構成部材が揺動するものであれば、例えば、扉を揺動開閉させる棚等にも適用可能である。
10 第1アーム
11 取付部
12 対向壁部
13 対向壁部
14 リベット
15 軸孔
17 位置規制ピン
18 くさび形窓部
18a くさび面
18b ガイド面
18c 傾斜面
18d 円弧面
19a 係止孔
19b 当接ピン
20 第2アーム
21 取付部
22 ギア板部
23 ギア板部
24 リベット
25 軸孔
26 ギア部
27 第1突起部
28 第2突起部
29 係止ピン
30 非接触遊離保持手段
31 くさび作動板
32 軸孔
33 環状摺接部
34 波形ばね部
35 係止爪部
36 板ばね片
36a 凸部
36b 係止用凹部
36c ガイド用凹部
37 開口窓部
37a 第1支持部
37b 第2支持部
37c 第1連結部
37d 第2連結部
40 浮動くさび部材
41 第1当接面
42 第2当接面
43 歯面
44 第3当接面
45 第4当接面
46 円弧面
47 円弧面
48 円弧面
50 第1カバー
51 軸孔
52 第2カバー
53 軸孔
54 弾性爪部
55 座金
56 支軸
57 支軸
58 補助ピン
60 付勢ばね
61 係止端部
70 逆回転抑制ばね
71 係止端部
72 係止端部
L 軸心
A 揺動方向
B 揺動方向

Claims (10)

  1. 直線状のくさび面(18a)を有するくさび形窓部(18)を設けた第1アーム(10)と、
    第1アーム(10)に対して軸心を中心として揺動可能に支持され、かつ、円弧形状のギア部(26)を設けた第2アーム(20)と、
    一面側に、前記くさび形窓部(18)の外方に位置する直線状のくさび面(18a)に当接する直線状の当接面(41)を有し、
    他面側に、前記ギア部(26)に噛合する歯面(43)を有し、
    前記くさび形窓部(18)のうち、ギア部(26)で被覆されていないくさび形空間内に移動可能に収納され、
    直線状の当接面(41)が直線状のくさび面(18a)に沿ってスライド移動し、歯面(43)がギア部(26)に噛合することにより、第2アーム(20)が第1アーム(10)に対して展開方向へ揺動するのを規制する浮動くさび部材(40)と、を有する角度調整金具。
  2. くさび形窓部(18)のくさび面(18a)に対向する位置に、前記くさび面(18a)に対して平行な直線状のガイド面(18b)を形成したことを特徴とする請求項1に記載の角度調整金具。
  3. 前記浮動くさび部材(40)の歯面(43)の縁部に、前記当接面(41)に平行な当接面(44)を形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の角度調整金具。
  4. 浮動くさび部材(40)が、一対の直線状の当接面(41,42)を鏡面形状に形成したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の角度調整金具。
  5. 一対の直線状の当接面(41、42)の間に円弧面(46,47,48)を形成したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の角度調整金具。
  6. 第2アーム(20)の揺動の際に、浮動くさび部材(40)の歯面(43)と第2アーム(20)のギア部(26)とを非接触に遊離させて保持する非接触遊離保持手段(30)を、設けたことを特徴する請求項1ないし5のいずれか1項に記載の角度調整金具。
  7. 前記非接触遊離保持手段(30)が、前記第2アーム(20)との連れ廻り摩擦力によって小角度で回動するくさび作動板(31)を備え、
    前記第1アーム(10)に対する前記第2アーム(20)の一方向(B)への揺動によって、前記くさび作動板(31)が前記浮動くさび部材(40)の前記歯面(43)を前記ギア部(26)から非接触に遊離して非接触遊離状態とし、
    さらに、他方向(A)への前記小角度の揺動によって、前記第1アーム(10)側に形成された直線状のくさび面(18a)と前記ギア部(26)との間に前記浮動くさび部材(40)を押し込んで、前記浮動くさび部材(40)の前記歯面(43)と前記ギア部(26)とを噛合状態とし、前記浮動くさび部材(40)のくさび作用により、前記第1アーム(10)に対する前記第2アーム(20)の前記他方向(A)への相対的揺動を規制するように構成されたことを特徴とする請求項6に記載の角度調整金具。
  8. 前記第1アーム(10)に取り付けられ、前記浮動くさび部材(40)を軸心側に付勢することにより、浮動くさび部材(40)の歯面(43)とギア部(26)とが噛み合ってロック状態となるときに衝突音を生じさせる付勢ばね(60)を設けたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の角度調整金具。
  9. 一端部(71)が、軸心に配置された支軸(57)に係止され、
    他端部(72)が、第2アーム(20)に係止され、
    渦巻き状ばね材のばね力で第2アーム(20)の起立方向の揺動を抑制する逆回転抑制ばね(70)のを設けたことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の角度調整金具。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の角度調整金具を組み込んだことを特徴とする家具。
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