JP2018184364A - 錠剤及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】胃内のpHの上昇を効果的に遅延させることができ、配合成分の溶出性とスクラルファートのゲル化能とを良好に兼ね備えた錠剤を提供すること。
【解決手段】(A)胃酸分泌抑制剤と、(B)スクラルファートと、(C)塩基性無機化合物と、(D)塩基性無機化合物造粒体とを含有する錠剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、スクラルファートを含有する錠剤に関するものである。
スクラルファートは、胃内で酸性条件下においてゲル化し、胃粘膜を被覆保護することによって、消化性潰瘍の治癒に効果を発揮する。一方、スクラルファートは、その他成分を組み合わせて配合した場合、そのゲル化特性により、その他成分の溶出性を低下させることがある。
従来、スクラルファートとその他の成分を配合した場合に、それぞれの効果を良好に発揮させるために多くの検討がなされてきた。例えば、制酸剤を使用することにより薬剤の溶出性を改善する方法(特開平09−278657号公報)や、スクラルファートを同一製剤中で他の薬剤とは分離された遅放部に含有させる方法(特開平08−333259号公報)が提案されている。しかし、これらの方法では、胃内のpHの上昇(胃酸の中和)によりスクラルファートのゲル化能が損なわれてしまうことが課題であった。
この問題に対する対策としては、制酸剤の粒子に対してコーティング処理を施して胃酸の中和を遅延させることが公知(例えば、特開平11−071285号公報)であるが、この方法では、導水性が極めて良好な制酸剤を皮膜で覆うため、条件によっては錠剤の崩壊が遅くなることがあった。
また、上記の溶出性低下の問題に対しては、崩壊剤を添加することで改善できるが、必要とする溶出性を得るためには多量に配合する必要があり、結果として錠剤径が大きくなってしまうこととなった。
このように、スクラルファートを他の成分と併用する場合、各々の効果を互いに損なうことなく良好に発揮させるためには未だ改善の余地がある。
特開平09−278657号公報 特開平08−333259号公報 特開平11−071285号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、胃内のpHの上昇を効果的に遅延させることができ、配合成分の溶出性とスクラルファートのゲル化能とを良好に兼ね備えた錠剤及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、胃酸分泌抑制剤と、スクラルファートと、塩基性無機化合物とを含有する錠剤において、上記塩基性無機化合物の一部を造粒体とし、未造粒(通常は粉体)のものと、造粒体としたものとに分けて配合することにより、スクラルファートのゲル化能の低下の要因となるpHの上昇を効果的に遅延させることができ、配合成分の溶出性とスクラルファートのゲル化能とを両立し得ることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
上記について詳述すると、まず、未造粒の塩基性無機化合物により錠剤の崩壊初期における導水性が確保されると共に、当該錠剤の微小環境下では、当該塩基性無機化合物の影響によりpHが上昇しているためスクラルファートのゲル化が起こらず、胃酸分泌抑制剤等の薬剤が速やかに溶出する。この時、胃内全体としては、pHが低く保たれているため、溶出した薬剤が胃内環境に放出された後は未造粒の塩基性無機化合物の影響が弱まり、スクラルファートがそのゲル化能を発揮することができる。その後、更に時間差で無機塩基性化合物造粒体が胃内へと溶出し、制酸効果を発揮する。これにより、スクラルファート、他の併用薬剤、及び塩基性無機化合物の効果を全て最大限に発揮させることが可能となる。また、上記の機構により崩壊剤を配合しなくても配合成分の溶出性が確保されるため、錠剤径を小さく保ったまま製剤化を実現することができる。
従って、本発明は下記の錠剤及びその製造方法を提供する。
[1] (A)胃酸分泌抑制剤と、(B)スクラルファートと、(C)塩基性無機化合物と、(D)塩基性無機化合物造粒体とを含有することを特徴とする錠剤。
[2] (C)成分の含有量が、錠剤を0.1mol/L塩酸に3分間浸漬した後のpHが3.5未満となる量である[1]の錠剤。
[3] (D)塩基性無機化合物造粒体が、
(d−1)塩基性無機化合物と、
(d−2)高級脂肪酸と高級アルコールとのエステル、植物油及びその水素添加油、動物油及びその水素添加油、高級脂肪酸、及び高級アルコールからなる群から選ばれる融点が40℃以上の化合物と
を含有する造粒体である[1]又は[2]の錠剤。
[4] (C)/(d−1)で表される配合質量比が0.07〜1.5である[3]の錠剤。
[5] (A)胃酸分泌抑制剤と、(B)スクラルファートと、(C)塩基性無機化合物と、(D)塩基性無機化合物造粒体とを含有する錠剤の製造方法であって、
上記(D)成分が、下記(d−1)成分及び(d−2)成分:
(d−1)塩基性無機化合物、
(d−2)高級脂肪酸と高級アルコールとのエステル、植物油及びその水素添加油、動物油及びその水素添加油、高級脂肪酸、及び高級アルコールからなる群から選ばれる融点が40℃以上の化合物
を含有する造粒体であり、上記(d−1)成分及び(d−2)成分を混合して、(d−1)成分及び(d−2)成分を含有する(D)成分を作製する工程を含むことを特徴とする錠剤の製造方法。
本発明によれば、胃酸分泌抑制剤と、スクラルファートと、塩基性無機化合物とを含有する錠剤において、胃内のpHの上昇を効果的に遅延させることができ、配合成分の溶出性とスクラルファートのゲル化能とを両立し得る錠剤及びその製造方法を提供することができる。また、崩壊剤を配合しなくても配合成分の溶出性が確保されるため、錠剤径を小さく保ったまま製剤化を実現することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の錠剤は、(A)胃酸分泌抑制剤と、(B)スクラルファートと、(C)塩基性無機化合物と、(D)塩基性無機化合物造粒体とを含有するものである。
(A)胃酸分泌抑制剤
(A)胃酸分泌抑制剤としては、例えば、オメプラゾール、ランソプラゾール、ラベプラゾール、エソメプラゾール及びボノプラザン等のプロトンポンプ阻害剤;シメチジン、ラニチジン、ファモチジン、ニザチジン、ラフチジン及びロキサチジン等のヒスタミンH2受容体アンタゴニスト;ピレンゼピン、ロートエキス、臭化メチルベナクチジウム、臭化チメピジウム、臭化ブチルスコポラミン、臭化プリフィニウム、臭化プトロピウム、プログルミド、ウロガストロン等の消化器用薬剤;及びその製剤薬学的に許容される塩等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
(A)成分の配合量は、通常治療で用いられる範囲となるように適宜選定される。例えば、ラニチジン塩酸塩であれば1日量50〜600mg程度、好ましくは50〜300mgとなるように、適宜選定される。1錠中の含有比率としては、0.1〜85質量%が好ましく、0.1〜60質量%がより好ましい。
(B)スクラルファート
(B)スクラルファート(ショ糖オクタ硫酸エステルアルミニウム塩)は、消化管内において、胃酸によって生体接着性のゲルを形成して消化管粘膜に付着し、局所的保護バリヤーをもたらす。炎症あるいは潰瘍部位においては、この保護バリヤーが過剰の胃酸等から消化管粘膜を保護し、生体自身の胃粘膜修復作用を促すことにより治癒効果を発揮する。
本発明に使用される(B)スクラルファートは、スクラルファートをそのまま配合することができるが、造粒した粒子を使用してもよい。造粒は、流動層造粒、転動造粒又は混練造粒等の公知の造粒方法であれば特に限定されず、例えば、ポリエチレングリコール等のバインダーとスラリー化して噴霧乾燥したもの等を用いることができる。このような市販品としては、「ストマクシン」(富士化学工業(株)製)等が挙げられる。
上記(B)成分の錠剤中の含有量は、スクラルファートの通常の用量である1回量200〜1,000mg、好ましくは300〜800mgとなるように、適宜調整することができる。例えば、(B)成分の含有量は、錠剤中5〜85質量%が好ましく、10〜85質量%がより好ましく、20〜80質量%が最も好ましい。
(C)塩基性無機化合物
本発明において、(C)塩基性無機化合物は、水素イオン(H+)を受け取る性質を有する無機化合物であり、酸を中和しpHを上昇させる働きを有する化合物である。例えば、マグネシウム、アルミニウム及びカルシウム等のアルカリ土類金属及び/又は土類金属系塩基性無機化合物、ナトリウム及びカリウム等のアルカリ金属系塩基性無機化合物、ケイ酸塩系塩基性無機化合物、アミン系塩基性無機化合物が挙げられる。
(C)塩基性無機化合物の具体例としては、水酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、水酸化アルミニウムゲル、合成ケイ酸アルミニウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウムビスマス、合成ヒドロタルサイト、水酸化アルミニウムゲル・水酸化マグネシウム配合剤、リン酸アルミニウムゲル、炭酸水素ナトリウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、乾燥水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミナマグネシウム、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈生成物、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム・炭酸カルシウム共沈生成物、炭酸マグネシウム、沈降炭酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、無水リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、烏賊骨、石決明及びボレイ等の一般用医薬品製造販売承認基準(胃腸薬、2012年度版)に収載される制酸剤;軽質無水ケイ酸、重質無水ケイ酸、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、タルク、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム及び水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウム共沈生成物等の医薬品添加物事典2016に収載される塩基性医薬品添加物等が挙げられる。本発明では、これらの中でも、緩和な中和効果を有し、本発明の最適なpH帯を維持しやすいメタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイトが好ましい。
(C)成分の含有量は、(A)胃酸分泌抑制剤の溶出性と(B)スクラルファートのゲル化量とを両立させる観点から、錠剤を0.1mol/L塩酸に3分間浸漬した後のpHが3.5未満となる量が好ましく、2.9未満がより好ましく、2.5未満が更に好ましい。(C)成分の含有量を当該pHが満足する範囲とすることで、(B)スクラルファートのゲル化量を大きくすることができる。
また、1回量としては10〜1,000mg、好ましくは20〜600mgとなるように、適宜調整することができる。例えば、1錠中1〜80質量%が好ましく、1〜70質量%がより好ましく、1〜60質量%が最も好ましい。(C)成分の含有量を上記範囲の下限以上とすることで良好な溶出性改善効果が得られ、上限以下とすることでスクラルファートのゲル化量が大きくなり、かつ錠剤が大きくなりすぎず、飲みやすくなる。
(D)塩基性無機化合物造粒体
(D)塩基性無機化合物造粒体は、(d−1)塩基性無機化合物を含有する造粒体である。上記造粒体を製造する方法には、公知の造粒方法を用いればよく、湿式造粒法、乾式造粒法のいずれも用いることができる。
湿式造粒法としては、例えば、(d−1)成分に、結合剤を含有する水性液を添加しながら造粒する方法が挙げられる。その際、必要に応じて、後述する(d−2)成分、(d−3)成分や、他の成分を添加してもよい。湿式造粒法として具体的には、流動層造粒法、撹拌造粒法、押出し造粒法、転動造粒法、捏和・破砕造粒等が挙げられる。これらの中でも、流動層造粒法又は撹拌造粒法が特に好ましい。流動層造粒法による造粒体の製造は、例えば、流動造粒装置(例えば、(株)パウレック製のWSG、フロンイント産業(株)製のフローコーター等)を用いて、上記水性液を噴霧しながら造粒することにより実施できる。撹拌造粒法による造粒体の製造は、例えば、撹拌造粒機(例えば、深江パウテック(株)製のハイスピードミキサー、(株)パウレック製のバーチカルグラニュレーター)を用いて、上記水性液を噴霧又は滴下しながら撹拌錬合して造粒することにより実施できる。造粒後、得られた造粒体に対し、体積平均粒子径や粒度分布を整えるための整粒処理(粉砕、篩過等)を行ってもよい。
乾式造粒法としては、例えば乾式圧縮法が挙げられ、具体的には、(d−1)成分とこれ以外の成分とを混合して得られた混合物を圧縮して造粒する方法が挙げられる。
本発明において、(D)塩基性無機化合物造粒体は、(d−1)塩基性無機化合物と、(d−2)高級脂肪酸と高級アルコールとのエステル、植物油及びその水素添加油、動物油及びその水素添加油、高級脂肪酸、及び高級アルコールからなる群から選ばれる融点が40℃以上の化合物1種以上とを含有する造粒体が好ましく、(d−1)成分の表面の一部に(d−2)成分が付着した状態に造粒されたものがより好ましい。
(d−1)成分としては、上記(C)成分で挙げた具体例と同様の成分を挙げることができる。また本発明の錠剤中、(D)成分に含まれる(d−1)成分は、上記(C)成分と同一成分でもよいし、異なる成分でもよい。
上記(d−1)成分の錠剤中の含有量は、通常の用量である1回量50〜1,000mg、好ましくは50〜600mgとなるように、適宜調整することができる。例えば、(d−1)成分の含有量は、錠剤中5〜70質量%が好ましく、5〜60質量%がより好ましい。
(d−1)成分の含有量を上記範囲内とすることで、錠剤が大きくなりすぎることがなく、飲みやすくなる。
また、上記(C)成分及び当該(d−1)成分の総量は、錠剤中5〜80質量%が好ましく、10〜70質量%がより好ましい。
更に、(C)/(d−1)で表される配合質量比は、0.05〜1.5が好ましく、より好ましくは0.07〜1.0、さらに好ましくは0.07〜0.5である。上記配合質量比を下限以上とすることで(A)胃酸分泌抑制剤の溶出性が良好となり、上限以下とすることで(B)スクラルファートのゲル化量が高い製剤とすることができる。
(d−2)成分は、高級脂肪酸と高級アルコールとのエステル、植物油及びその水素添加油、動物油及びその水素添加油、高級脂肪酸、及び高級アルコールからなる群から選ばれる融点が40℃以上の化合物であり、本発明では、これら化合物の中から少なくとも1種が使用される。なお、本発明において「高級脂肪酸」とは、炭素数が6以上の脂肪酸を意味し、「高級アルコール」とは、炭素数が6以上のアルコールを意味する。高級脂肪酸としては、炭素数6〜30の脂肪酸が好ましい。高級アルコールとしては、炭素数6〜30の1価又は2価のアルコールが好ましい。
上記高級脂肪酸と高級アルコールとのエステル(ロウ)は、合成品でも、天然物であってもよい。上記合成品としては、例えば、炭素数6〜30の脂肪酸と炭素数6〜30の1価又は2価アルコールとのモノエステル又はジエステルが挙げられる。上記天然物としては、例えば、セロチン酸ミリシル(CH3(CH224COO(CH229CH3)を主成分として含有するカルナウバロウ等が挙げられる。
上記植物油及びその水素添加油としては、例えば、硬化パーム油、硬化菜種油、及び硬化ヒマシ油等が挙げられる。上記動物油及びその水素添加油としては、例えば、硬化豚脂油及び硬化牛脂油等が挙げられる。上記高級脂肪酸としては、パルミチン酸及びステアリン酸等が挙げられる。上記高級アルコールとしては、例えば、ステアリルアルコール等が挙げられる。
これらの(d−2)成分の中では、硬化油やロウを単独で、あるいはこれらの混合物を好適に使用することができる。具体的には、硬化油の中では、パーム硬化油(58℃)、ナタネ硬化油(68℃)、及び硬化ヒマシ油(85℃)、ロウの中では、カルナウバロウ(83℃)等が特に好ましい。なお、括弧内の温度は融点を示す。
(d−2)成分の含有量は、錠剤中4質量%以下が好ましく、3.7質量%以下がより好ましく、3.3質量%以下が特に好ましい。上限値以下であれば錠剤の崩壊性が良好となる。下限値は特に限定しないが、0.5質量%以上であれば、(d−1)成分の反応を効果的に遅延させることができ、スクラルファートのゲル化能を確保することができる。
また、(d−2)/(d−1)で表される配合質量比は、0.08以下であり、0.07以下が好ましく、0.06以下がより好ましい。下限値は、0.005以上が好ましく、0.007以上がより好ましい。上記配合質量比を上限値以下とすることで、良好な崩壊性を得ることができる。上記配合質量比を下限値以上とすることで、制酸剤の溶出制御効果がより十分に得られる。
本発明において、(D)塩基性無機化合物造粒体は、上記(d−1)成分及び(d−2)成分に加えて、更に(d−3)崩壊剤を配合することが、保存後における制酸剤の溶出性低下を抑制することができるため好ましい。この場合、(d−1)成分の表面の一部に(d−2)成分及び(d−3)成分が付着した状態、より好ましくは溶融固着した(d−2)成分と共に(d−3)成分が付着した状態の(D)成分が得られる。
上記(d−3)成分としては、トウモロコシデンプン、部分アルファー化デンプン、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスポビドン及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられ、これらの中でも、膨潤性と圧縮成形性を兼ね備えるトウモロコシデンプン、部分アルファー化デンプン、クロスポビドン及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが好ましい。
(D)成分中に存在する(d−3)成分の含有量は、錠剤中0.1〜10.0質量%が好ましく、1.0〜8.0質量%がより好ましく、1.5〜7.5質量%が特に好ましい。
本発明の錠剤には、本発明の効果を阻害しない範囲で任意成分を適宜配合することができる。任意成分としては、例えば、結合剤、崩壊剤等の賦形剤、滑沢剤、香料、及び矯味剤(甘味料、酸味料等)等が挙げられる。これらの成分は1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
結合剤としては、澱粉、アルファー化デンプン、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム末、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、プルラン、及びデキストリン等が挙げられる。
崩壊剤としては、トウモロコシデンプン、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスポビドン、結晶セルロース及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。上記崩壊剤の含有量は、錠剤中2〜30質量%が好ましく、2〜20質量%がより好ましい。
滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレングリコール、タルク、ステアリン酸、及びショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。上記滑沢剤の含有量は、錠剤中0.1〜3質量%が好ましく、0.1〜2質量%がより好ましい。
その他の賦形剤としては、乳糖、コーンスターチ、タルク、結晶セルロース(アビセル等)、粉糖、マンニトール、軽質無水ケイ酸、及びL−システイン等が挙げられる。
香料としては、粉末香料を好適に使用でき、例えば、メントール、リモネン、及び植物精油(ハッカ油、ミント油、ライチ油、オレンジ油、レモン油など)をアラビアゴムやデキストリン等で倍散させた粉末香料を例示することができる。
甘味料としては、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、ステビア、グリチルリチン酸二カリウム、アセスルファムカリウム、ソーマチン、及びスクラロース等が挙げられる。
酸味料としては、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸、乳酸、及びこれらの塩等が挙げられる。
[製造方法]
本発明の錠剤は、上述した(A)胃酸分泌抑制剤、(B)スクラルファート、(C)塩基性無機化合物、(D)塩基性無機化合物造粒体、及びその他の成分を混合し、得られた混合物(混合粉体)を打錠することにより得ることができる。本発明では、各成分を一括混合、あるいは逐次混合して混合粉体とすることができるが、特に胃内のpH上昇を効果的に遅延させて(A)成分の溶出性と(B)成分のゲル化能とを両立させる観点から、(D)塩基性無機化合物造粒体は予め(d−1)塩基性無機化合物と、(d−2)高級脂肪酸と高級アルコールとのエステル、植物油及びその水素添加油、動物油及びその水素添加油、高級脂肪酸、及び高級アルコールからなる群から選ばれる融点が40℃以上の化合物1種以上とを混合し、(d−1)成分及び(d−2)成分を含有する(D)成分を作製する工程(造粒工程)を経ることが好ましい。上記造粒工程を経ることで、(d−1)成分の表面の一部に(d−2)成分が付着した状態、より好ましくは溶融固着した状態の(D)成分を容易かつ確実に作製することができる。
以下、本発明の錠剤の製造方法について工程ごとに例を挙げながら詳細に説明する。
<(D)成分の造粒工程>
造粒工程は、各成分を混合する前に、予め(d−1)成分を造粒して(D)成分を作製する工程である。上記(D)成分を作製する方法としては、公知の造粒方法を用いればよく、湿式造粒法、乾式造粒法のいずれも用いることができる。また、本造粒工程では、更に(d−2)成分や(d−3)成分を混合することもできる。
湿式造粒法としては、例えば、(d−1)成分に、結合剤を含有する水性液を添加しながら造粒する方法が挙げられる。その際、必要に応じて、(d−2)成分、(d−3)成分や、他の成分を添加してもよい。湿式造粒法として具体的には、流動層造粒法、攪拌造粒法、押出し造粒法、転動造粒法、捏和・破砕造粒等が挙げられる。これらの中でも、流動層造粒法又は攪拌造粒法が特に好ましい。流動層造粒法による造粒体の製造は、例えば、流動造粒装置(例えば、(株)パウレック製のWSG、フロンイント産業(株)製のフローコーター等)を用いて、上記水性液を噴霧しながら造粒することにより実施できる。攪拌造粒法による造粒体の製造は、例えば、攪拌造粒機(例えば、深江パウテック(株)製のハイスピードミキサー、(株)パウレック製のバーチカルグラニュレーター)を用いて、上記水性液を噴霧又は滴下しながら攪拌錬合して造粒することにより実施できる。
上記で得られた造粒体は、乾燥処理を行うことが好ましい。乾燥処理としては、流動乾燥機を用いてもよいし、棚型の乾燥機を用いてもよい。特に(d−2)成分を含む場合には、乾燥処理により上記(d−2)成分を溶融させて上記(d−1)成分の粒子表面を被覆することができる。加熱温度は、含水量や使用する(d−2)成分の溶融温度に応じて適宜設定し得るが、好ましくは40〜120℃、より好ましくは50〜120℃の範囲とすることができる。下限値以上の温度であれば(d−2)成分の溶融が促進され、(d−1)成分の粒子により早く馴染ませることができる。また、上限値以下であれば(d−2)成分の熱劣化や焼灼が生じにくくなり、安定的に配合できる。
造粒後、得られた造粒体に対し、体積平均粒子径や粒度分布を整えるための整粒処理(粉砕、篩過等)を行ってもよい。整粒処理は、上記乾燥処理の前に行ってもよく、上記乾燥処理の後に行ってもよいが、上記乾燥処理の前と後両方行うことで、体積平均粒子径や粒度分布のバラツキが少なくなるため好ましい。
乾式造粒法としては、例えば、圧縮法や混合法が挙げられる。乾式圧縮法としては、例えばフロイント産業(株)製のローラーコンパクター等を用いる造粒方法が挙げられ、圧縮だけでなく、圧縮成型時に発生する熱により上記(d−2)成分を溶融させて上記(d−1)成分の粒子表面を被覆できる。また、混合法としては、一般的に用いられる混合機だけでなく、攪拌型流動(転動)造粒装置、攪拌造粒機等を用いて混合する方法が挙げられる。混合機としては、例えば、ボーレコンテナミキサー(寿工業(株)製)や、V型混合機(ダルトン(株)製)、リボンミキサー((株)ダルトン製)等が挙げられる。攪拌型流動造粒(転動)装置としてはマルチプレックス((株)パウレック製)やスパイラフロー(フロイント産業(株)製)等が挙げられる。攪拌造粒機としては、ハイスピードミキサー(深江パウテック(株)製)やバーチカルグラニュレーター((株)パウレック製)、高速攪拌造粒機((株)ダルトン製)等が挙げられる。これら混合法では、加熱もしくは混合時に発生する熱により上記(d−2)成分を溶融させて上記(d−1)成分の粒子表面を被覆することができる。加熱温度は、使用する(d−2)成分の溶融温度に応じて適宜設定し得るが、好ましくは40〜120℃、より好ましくは50〜120℃の範囲とすることができる。下限値以上の温度であれば(d−2)成分の溶融が促進され、(d−1)成分の粒子により早く馴染ませることができる。また、上限値以下であれば(d−2)成分の熱劣化や焼灼が生じにくくなり、安定的に配合できる。
本発明において、上記造粒工程はいずれの方法であっても、加熱もしくは混合時に発生する熱により上記(d−2)成分を溶融させて上記(d−1)成分の粒子表面を被覆することにより、必要とするコーティング量が少量で済み、錠剤を小さく保つことができる。
本発明において、(d−1)成分の表面に(d−2)成分が溶融固着した状態とは、混合中に、熱により全部又は一部が溶融した(d−2)成分が、(d−1)成分の表面に付着して馴染んだ後、冷却されて固まることによって(d−1)成分の表面の全部又は一部に強固に付着した状態をいう。
また、本発明において(d−1)成分の表面に(d−2)成分が溶融固着しさらに(d−3)成分が付着した状態とは、混合中に、熱により全部又は一部が溶融した(d−2)成分が、(d−1)成分の表面に付着して馴染んだ後、冷却されて固まることによって(d−1)成分の表面の全部又は一部に(d−2)成分及び(d−3)成分が強固に付着した状態をいう。
<混合工程>
混合工程は、上記造粒工程で作製した(D)塩基性無機化合物造粒体と、(A)胃酸分泌抑制剤と、(B)スクラルファートと、(C)塩基性無機化合物と、必要に応じて任意成分とを混合し、混合粉体を得る工程である。混合には、一般的に用いられる混合機を用いることができる。混合機としては、例えば、ボーレコンテナミキサー(寿工業(株)製)や、V型混合機((株)ダルトン製)、リボンミキサー((株)ダルトン製)等が挙げられる。全成分を混合容器に投入し混合することもできるし、一部の成分を混合した後、更に他の成分を逐次投入し混合することもできる。
<打錠工程>
打錠工程は、上記混合工程で作製した混合粉体を打錠し、錠剤を得る工程である。本発明では、公知の打錠機を使用することができ、例えば、LIBRA((株)菊水製作所製)、L−41型((株)畑鐵工所製)等のロータリー式の打錠機等を用いて打錠することにより製造することができる。
<コーティング工程>
コーティング工程は、上記で得た錠剤に対して、コーティング剤によるコーティング処理を施す工程であり、本発明では、錠剤の安定性の向上等を目的として必要に応じて行われる工程である。コーティングに用いる装置としては、一般的なものを用いることができる。例えば、ハイコーター(フロイント産業(株)製)、アクアコーター(フロイント産業(株)製)等のパン型コーティング装置を用いることができる。コーティング剤としては、錠剤の崩壊性を著しく損なわないものを選択することが好ましい。具体的には、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、及びエチルセルロース等のセルロース類;アラビアゴム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン、クロスポビドン、ポリビニルアルコール、及びポリアクリル酸等の高分子化合物;砂糖(グラニュー糖等)、乳糖、麦芽糖、キシロース、乳糖及びその水和物、水飴、異性化糖類、オリゴ糖、スクロース、トレハロース、及び還元澱粉糖化物(還元澱粉分解物)等の糖類;還元イソマルツロース、ソルビトール、ラクチトール、エリスリトール、キシリトール、還元澱粉糖化物、マルチトール、及びマンニトール等の糖アルコール等が挙げられる。また、分散性を著しく損なわなければOpadry(日本カラコン合同会社製)等の市販のプレミックス品を用いてもよい。これらのコーティング剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。コーティング剤の使用量は、錠剤100質量部に対し、0.1〜20質量部程度とすることが好ましい。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において特に明記のない場合は、比率は質量比を示す。
[(D)塩基性無機化合物造粒体の作製1(攪拌造粒)]
ハイスピードミキサー(深江パウテック(株)製、2型)に(d−1)ケイ酸アルミン酸マグネシウム88質量部と、(d−2)ナタネ硬化油4質量部((d−2)/(d−1)=0.045)と、(d−3)低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(以下、L−HPC)6質量部とを投入し、アジテーター500rpm、15〜25℃の条件で攪拌しながら1.8%HPC溶液2質量部を添加して湿式粉体を得た。
次いで、得られた湿式粉体を流動層造粒機(パウレック(株)製、MP−01)を用いて給気90℃、風量1.0m3/minの条件で乾燥させ、(D)塩基性無機化合物造粒体D1を得た。なお、乾燥は、排気温度が室温から約60℃まで上昇した時点で終了とした。
得られた造粒体D1中の(d−1)ケイ酸アルミン酸マグネシウム含量の実測値は80.3%であった。
[(D)塩基性無機化合物造粒体の作製2(流動層造粒)]
流動層造粒機(パウレック(株)製、MP−01)に(d−1)ケイ酸アルミン酸マグネシウム88質量部と、(d−2)ナタネ硬化油4質量部((d−2)/(d−1)=0.045)と、(d−3)L−HPC6質量部とを投入し、風量0.5m3/minの条件で流動させながら1.8%HPC溶液2質量部(HPC固形分換算)を液速25g/minで噴霧して湿式粉体を得た。
次いで、同装置内で、得られた湿式粉体を給気90℃、風量1.0m3/minの条件で乾燥させ、塩基性無機化合物造粒体D2を得た。なお、乾燥は、排気温度が室温から約60℃まで上昇した時点で終了とした。
得られた造粒体D2中の(d−1)ケイ酸アルミン酸マグネシウム含量の実測値は82.7%であった。
[実施例1〜7]
表1に示す組成に基づき、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、L−HPC及びステアリン酸カルシウムを十分に混合し、合計が約150gになる混合粉体を得た。
この混合粉体を単発打錠機CRUX((株)菊水製作所製)、φ9.5mm標準2段Rの杵(R1=12,R2=3.6)を用いて硬度6±1kgとなるように打錠し、直径9.5mm、1錠重量約413〜427mgの錠剤を得た。
[比較例1]
表1に示す組成に基づき、(A)成分、(B)成分、L−HPC及びステアリン酸カルシウムを十分に混合し、合計約150gの混合粉体を得た。この混合粉体を単発打錠機CRUX((株)菊水製作所製)、φ8.0mm標準2段Rの杵(R1=9.5、R2=3.2)を用いて硬度6±1kgとなるように打錠し、直径8.0mm、1錠重量約235mgの錠剤を得た。
[比較例2]
表1に示す組成に基づき、(A)成分、(B)成分、(C)成分、L−HPC及びステアリン酸カルシウムを十分に混合し、合計約150gの混合粉体を得た。この混合粉体を単発打錠機CRUX((株)菊水製作所製)、φ9.5mm標準2段Rの杵(R1=12,R2=3.6)を用いて硬度6±1kgとなるように打錠し、直径9.5mm、1錠重量約403mgの錠剤を得た。
[比較例3]
表1に示す組成に基づき、(A)成分、(B)成分、(D)成分、L−HPC及びステアリン酸カルシウムを十分に混合し、合計が約150gになる混合粉体を得た。この混合粉体を単発打錠機CRUX((株)菊水製作所製)、φ9.5mm標準2段Rの杵(R1=12,R2=3.6)を用いて硬度6±1kgとなるように打錠し、直径9.5mm、1錠重量約429mgの錠剤を得た。
上記で得られた錠剤について、下記評価を行った。結果を表1に示す。
[ゲル化量、ゲル化率の測定]
下記方法に従い、上記で作製した錠剤中のスクラルファートのゲル化量及びゲル化率を測定した。
《試薬》
・アルブミン(和光純薬工業(株))
・0.1N塩酸(和光純薬工業(株))
《機器・材料》
・卓上振とう器(SCINICS、Shaking Mixer SHM−101)
・乾燥機(ADVANTEC、Vacuum Drying Oven VO−420)
・桐山ロート用ろ紙(φ60mm、No.5C)
《評価方法》
1. 20mg/mLアルブミン溶液をろ紙全体に広がるように滴加した後、乾燥機で乾燥(105℃、30分間)させ、重量を測定した。
2. 200mLビーカーの底に上記のろ紙をひき、0.1N塩酸16.7mLを加え、錠剤1錠をビーカーに投入し、卓上振とう器で5分間振とうした。
3. 溶液を捨て、ビーカー内のろ紙を精製水5mLで穏やかに2度洗浄し、ゲル化しなかった粉末を取り除いた
4. 取り出したろ紙を乾燥機で乾燥(105℃、30分)させ、重量を測定した。
5. 手順4と手順1で測定したろ紙の重量の差分を求め、スクラルファートのゲル化量とした。ゲル化量の判定基準は以下のとおりである。
《判定基準》
×:ゲル化量が40mg未満
△:ゲル化量が40mg以上60mg未満
○:ゲル化量が60mg以上100mg未満
◎:ゲル化量が100mg以上
[溶出性の測定]
第17改正日本薬局方の溶出試験法(パドル法、毎分50回転)に基づき、製造直後の錠剤の日局溶出試験液1液中での溶出性を評価した。
溶出性は、1錠中理論含有量を基準(100%)として、5分後の溶出率を測定し、下記の判定基準に基づいて評価した。試験はいずれもn=3で行い、評価にはその平均値を用いた。
《判定基準》
×:5分後の溶出率が60%未満
△:5分後の溶出率が60%以上70%未満
○:5分後の溶出率が70%以上80%未満
◎:5分後の溶出率が80%以上
[3分後のpH測定]
錠剤1錠を0.1mol/L塩酸16.7mLに投入し、3分間攪拌した後のpHを測定した。
Figure 2018184364
*1:(A)ラニチジン塩酸塩は純分での質量。
*2:(B)スクラルファートは乾燥物換算の質量。
*3:(C)ケイ酸アルミン酸マグネシウムは乾燥物換算の質量。
*4:造粒体中に含まれる(d−1)ケイ酸アルミン酸マグネシウムの乾燥物の質量。
上記例で使用した原料を下記に示す。なお、特に明記がない限り、表中の各成分の量は純分換算量である。
Figure 2018184364

Claims (5)

  1. (A)胃酸分泌抑制剤と、(B)スクラルファートと、(C)塩基性無機化合物と、(D)塩基性無機化合物造粒体とを含有することを特徴とする錠剤。
  2. (C)成分の含有量が、錠剤を0.1mol/L塩酸に3分間浸漬した後のpHが3.5未満となる量である請求項1記載の錠剤。
  3. (D)塩基性無機化合物造粒体が、
    (d−1)塩基性無機化合物と、
    (d−2)高級脂肪酸と高級アルコールとのエステル、植物油及びその水素添加油、動物油及びその水素添加油、高級脂肪酸、及び高級アルコールからなる群から選ばれる融点が40℃以上の化合物と
    を含有する造粒体である請求項1又は2記載の錠剤。
  4. (C)/(d−1)で表される配合質量比が0.07〜1.5である請求項3記載の錠剤。
  5. (A)胃酸分泌抑制剤と、(B)スクラルファートと、(C)塩基性無機化合物と、(D)塩基性無機化合物造粒体とを含有する錠剤の製造方法であって、
    上記(D)成分が、下記(d−1)成分及び(d−2)成分:
    (d−1)塩基性無機化合物、
    (d−2)高級脂肪酸と高級アルコールとのエステル、植物油及びその水素添加油、動物油及びその水素添加油、高級脂肪酸、及び高級アルコールからなる群から選ばれる融点が40℃以上の化合物
    を含有する造粒体であり、上記(d−1)成分及び(d−2)成分を混合して、(d−1)成分及び(d−2)成分を含有する(D)成分を作製する工程を含むことを特徴とする錠剤の製造方法。
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