JP2018183109A - にんにく卵黄の製造方法とこの方法により製造されたにんにく卵黄 - Google Patents

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Abstract

【課題】にんにく臭がせず、しかも食した時においしいと感じるにんにく卵黄を提供する。【解決手段】にんにくを蒸して蒸しにんにくを得る蒸し工程と、該蒸し工程で得られた蒸しにんにくを潰して潰しにんにくを得る潰し工程と、該潰し工程で得られた潰しにんにくに鶏卵の卵黄を添加して混練し、混練にんにく卵黄を得る混練工程と、該混練工程で得られた該混練にんにく卵黄を乾燥させて乾燥にんにく卵黄を得る乾燥工程とを備えたにんにく卵黄の製造方法において、温度(℃)と時間(分)で示すグラフ(図2)に示された点A〜点Lをこの順に結ぶ11本の直線と、点Lと点Aを結ぶ1本の直線とで囲まれた範囲内でにんにくを蒸して前記蒸しにんにくを得た。【選択図】図2

Description

本発明は、蒸しにんにくと卵黄を混練して作られるにんにく卵黄の製造方法とこの方法により製造されたにんにく卵黄に関するものである。
鹿児島などの南九州地方では「にんにく卵黄」という秘伝の健康薬が、古来から、各家庭で作られ、食されてきている。このにんにく卵黄には、滋養強壮、悪玉コレステロールの低減、腸内環境の改善、風邪の予防などの効果があるとされている。
にんにく卵黄の作り方は、各家庭毎の流儀があり、各家庭毎に少しずつ異なるが、概略、次のようにして作られている。
すなわち、にんにくの鱗片(以下、単に「にんにく」という。)を煮るか蒸した後、潰し、潰したものに卵黄を加え、弱火で加熱しながら練り、水分が蒸発して耳たぶほどの堅さになったものを、丸めるか、切ることによって丸薬程度の大きさに小分けし、小分けしたものを日陰で干して乾燥させて、にんにく卵黄は作られている。
にんにく卵黄は、概略、このようにして作られているが、上述した各工程の作業は結構てまひまがかかる作業なので、一般家庭でにんにく卵黄を作るのはとても大変である。
また、にんにくを煮たり蒸したりすると強烈なにんにく臭が発生する。住宅が密集している地域の家屋やマンションなどの集合住宅では、この強烈なにんにく臭で隣近所に迷惑をかけることになるので、にんにく卵黄を作るのが難しい。
また、にんにく卵黄を作るにはそれなりに時間が必要なので、いそがしい人はにんにく卵黄を作ることが困難である。
また、素人が自分で作った中途半端な品質のにんにく卵黄ではなくて、それなりの専門家が作った品質の良い衛生的なにんにく卵黄が欲しいという要望もある。
このような理由から、最近では、健康食品会社の専門家が厳格に管理された方法でにんにく卵黄を製造し、販売しており、一般消費者もこれを購入し、食している。
この健康食品会社の専門家が製造し、販売しているにんにく卵黄も、各健康食品会社の方針や作っている専門家の技術により、作り方の細部について少しずつ異なる。このため、にんにく卵黄の成分組成は各健康食品会社で微妙に異なる。
特開2009−247285号公報 特開2002−153232号公報
齋藤洋著 「ニンニクの科学」朝倉書店 2000年
本願の発明者等は、にんにく卵黄のあるべき姿を自分なりに検討し、にんにく卵黄は、にんにく臭がせず、しかも食した時においしいと感じるものがそのあるべき姿であると考え、そのようなにんにく卵黄を製造したいと考えた。
そして、本願の発明者等はこのようなにんにく卵黄の製造方法を鋭意研究し、にんにくを蒸す条件を所定の温度と時間の範囲にすれば、かかる課題を解決することができるという結論に至った。
ここで、原料のにんにく及び卵黄は発明者等が吟味して最も良い品質と思われるもの(健康に育っていると思われるもの)だけを使用し、原料のにんにくは可能な限り傷付けないように丁寧に取り扱うということを前提として研究した。
原料のにんにくを可能な限り傷付けないように丁寧に取り扱うのは、にんにくを傷付けると、にんにく中に含まれているアリイナーゼ(酵素)が、にんにく中に含まれているアリインに作用して、にんにく臭の原因となるアリシンが生成されてしまうからである。
本願発明に係るにんにく卵黄の製造方法は、生にんにくを蒸して蒸しにんにくを得る蒸し工程と、該蒸し工程で得られた蒸しにんにくを潰して潰しにんにくを得る潰し工程と、該潰し工程で得られた潰しにんにくに鶏卵の卵黄を添加して混練し、混練にんにく卵黄を得る混練工程と、該混練工程で得られた該混練にんにく卵黄を乾燥させて乾燥にんにく卵黄を得る乾燥工程とを備えてなるものである。
該蒸し工程の蒸し温度と蒸し時間は、温度(℃)と時間(分)で示すグラフ(図2)における、温度が100℃で時間が10分を示す第一の点Aと、温度が100℃で時間が22分を示す第二の点Bと、温度が92℃で時間が30分を示す第三の点Cと、温度が92℃で時間が35分を示す第四の点Dと、温度が87℃で時間が40分を示す第五の点Eと、温度が87℃で時間が50分を示す第六の点Fと、温度が80℃で時間が60分を示す第七の点Gと、温度が75℃で時間が60分を示す第八の点Hと、温度が75℃で時間が40分を示す第九の点Iと、温度が78℃で時間が35分を示す第十の点Jと、温度が78℃で時間が20分を示す第十一の点Kと、温度が88℃で時間が10分を示す第十二の点Lとをこの順に結ぶ11本の直線と、第十二の点Lと第一の点Aを結ぶ1本の直線とで囲まれた範囲内にあることが好ましい。
また、前記蒸し工程の蒸し温度と蒸し時間は、温度(℃)と時間(分)で示すグラフ(図2)における、温度が100℃で時間が13分を示す第十三の点Mと、温度が100℃で時間が17分を示す第十四の点Nと、温度が87℃で時間が30分を示す第十五の点Oと、温度が87℃で時間が35分を示す第十六の点Pと、温度が82℃で時間が40分を示す第十七の点Qと、温度が82℃で時間が50分を示す第十八の点Rと、温度が80℃で時間が55分を示す第十九の点Sと、温度が78℃で時間が55分を示す第二十の点Tと、温度が78℃で時間が40分を示す第二十一の点Uと、温度が83℃で時間が35分を示す第二十二の点Vと、温度が83℃で時間が20分を示す第二十三の点Wと、温度が90℃で時間が13分を示す第二十四の点Xとをこの順に結ぶ11本の直線と、第二十四の点Xと第十三の点Mを結ぶ1本の直線とで囲まれた範囲内にあれば更に好ましい。
前記蒸し工程において使用する生にんにくは、傷付けられていない状態のものが好ましい。これは、最終的に製造されるにんにく卵黄中にアリシンが含まれないようにするためである。
すなわち、生にんにく中にはアリインが含まれている。生にんにくを傷付けると、にんにくの維管束付近の細胞中に含まれているアリイナーゼが細胞の外に漏出し、にんにく中に含まれているアリインに作用し、アリインがアリシンに変化してしまう。このような状態になった生にんにくでにんにく卵黄をつくると、アリシンの濃度が高い、にんにく臭の強いにんにく卵黄になってしまう。しかし、傷付けられていない状態の生にんにくでにんにく卵黄を作れば、アリインだけを含み、アリシンを含まない、にんにく臭の無いにんにく卵黄になる。
また、最終製品のにんにく卵黄に含まれているアリインの含有割合を一定にするために、前記蒸し工程において使用する前記生にんにくは、含まれているアリインの含有率をロット毎に一定にするのが望ましい。にんにくに含まれているアリインの含有率をロット毎に一定にするため、収獲した場所や時期を異にする複数のにんにくを混合して均質化したものを使用するようにしてもよい。
また前記潰しにんにくとしては、裏ごし器で裏ごししてにんにく中に含まれている繊維分を取り除いたものが好ましく、また、潰しにんにくに添加する卵黄としては、裏ごし器で裏ごしして卵黄の膜部分を取り除いたものが好ましい。これは、にんにくの果肉部分(実質部分)と卵黄の中身部分(実質部分)だけでにんにく卵黄を作りたいからである。
前記乾燥にんにく卵黄は、前記混練にんにくを常温又は30〜50℃で乾燥させて形成する。前記乾燥工程で得られた乾燥にんにく卵黄は粉砕してにんにく卵黄粉末を得る。にんにく卵黄粉末は、前記カプセル化工程において、ソフトカプセルを用いてカプセル化する。このカプセル化工程では、例えば、にんにく卵黄粉末にサフラワー油、ミツロウ及び植物レシチンを混練してカプセル化することができる。
本発明に係るにんにく卵黄の製造方法は、生にんにくを所定の温度と時間条件で蒸して、にんにく中に含まれているアリイナーゼを完全に失活させるので、にんにく中に含まれているアリインのアリシンへの変成がなく、従って、アリシンに起因するにんにく臭が全くしないにんにく卵黄を得ることができるという効果がある。
また、本発明に係るにんにく卵黄の製造方法は、生にんにくを所定の温度と時間条件で蒸して、にんにく中に含まれているアリイナーゼを完全に失活させるので、にんにく中に含まれているアリインのアリシンへの変成がなく、従って、アリシンに起因する辛みの無い、食しておいしいと感じるにんにく卵黄を得ることができるという効果がある。
また、本発明に係るにんにく卵黄の製造方法は、生にんにくを所定の温度と時間条件で蒸して、にんにく中に含まれているアリイナーゼを完全に失活させるので、LDLコレステロールを低減させる効果のあるアリインが、にんにく卵黄に大量に含まれており、食した者のLDLコレステロールを低減させる効果のあるにんにく卵黄を得ることができるという効果がある。
前記蒸し工程において使用する前記にんにくが、傷付けられていない状態のものである場合、にんにく中にアリシンが形成され難いという効果がある。
前記蒸し工程において使用する前記にんにくが、収獲した場所や時期を異にする複数のにんにくである場合、収獲した場所や時期を異にする複数のにんにくを混合して使用すると、得られた製品の品質が一定化するという効果がある。
図1は本発明の実施例に係るにんにく卵黄の製造方法の各工程を示す工程図である。 図2は本発明の実施例に係るにんにく卵黄の製造方法の蒸し工程における蒸し温度と蒸し時間の好ましい範囲を示すグラフである。
本発明は、にんにく臭がしないにんにく卵黄を製造するという目的を、食したときのおいしさを損なわずに実現した。
図1は本発明の実施例に係るにんにく卵黄の製造方法の各工程を示す工程図であり、本発明の実施例に係るにんにく卵黄の製造方法は、同図に示すように、下記の(イ)〜(ヘ)の工程をこの順に備えてなるものである。
(イ)生にんにくを蒸して蒸しにんにくを得る蒸し工程。
(ロ)該蒸し工程で得られた蒸しにんにくを潰して潰しにんにくを得る潰し工程。
(ハ)該潰し工程で得られた潰しにんにくに卵黄を添加・混練して混練にんにく卵黄を得る混練工程。
(ニ)該混練工程で得られた混練にんにく卵黄を乾燥させて乾燥にんにく卵黄を得る乾燥工程。
(ホ)該乾燥工程で得られた乾燥にんにく卵黄を粉砕してにんにく卵黄粉末を得る粉砕工程。
(ヘ)該粉砕工程で得られたにんにく卵黄粉末をカプセル化させるカプセル化工程。
蒸し工程では、生にんにくを蒸籠に入れ、90℃で25分間の条件で蒸した。蒸し始めてしばらくするとにんにく臭の強い蒸気が出てくるようになり、更に蒸しているとにんにく臭は次第にしなくなった。この温度と時間の条件でにんにくを蒸すと、本発明者等が最も望ましいと思う状態の蒸しにんにくを得ることができた。
なお、この実施例では、にんにくを90℃で25分間の条件で蒸しているが、実施例2で好ましい範囲とする温度と時間の範囲で蒸すことを排除するものではない。また、この温度と時間の条件で蒸し終わったにんにくを割って得られた断面の見た目は「全てが透明感を持つ」、食べたときの食感は「ほくほく」で、味は甘くて美味しく、辛みは「無し」だった。
ここで使用しているにんにくは本発明者等がにんにくを栽培している現地に行って品質を直接検討し、品質が最も良い(健康に育っていると思われるもの)と判断したものである。また、ここで使用しているにんにくは、収獲、輸送、保管時に傷付けないよう、可能な限り丁寧に取り扱っているものである。また、にんにくは乾燥状態で保管している。保管の温度は30℃〜50℃又は常温である。
原料のにんにくを可能な限り傷付けないように丁寧に取り扱うのは、従来の技術でも説明したが、にんにく臭や苦みの原因となるアリシンをにんにく中に生成させないためである。すなわち、にんにくを傷付けると、にんにくに含まれているアリイナーゼが、にんにくに含まれているアリインに作用して、にんにく臭の原因となるアリシンが生成されてしまうが、にんにくを傷付けなければ、にんにく中にアリシンが生成されないからである。
潰し工程では、蒸し工程で得られた蒸しにんにくを裏ごし器の篩の上に置き、篩の上の蒸しにんにくをへらで壊すとともに篩に押し付けてしごき、篩の目から下に押し落としてできたマッシュにんにくをまとめて潰しにんにくとした。また、鶏卵の卵黄だけを分取し、卵黄を裏ごし器で裏ごしして、液状の卵黄を得た。
混練工程では、潰しにんにくと卵黄を混練機に入れ、潰しにんにくと卵黄を混練機で攪拌・混合して混練にんにく卵黄を得た。混練工程で得られた混練にんにく卵黄は成形し、熟成させ、伸ばした。
乾燥工程では、混練にんにく卵黄を、湿度30%の雰囲気中で乾燥させて乾燥にんにく卵黄を得た。混練にんにく卵黄の乾燥温度は30℃とした。
粉砕工程では、乾燥にんにく卵黄を粉砕機で粉砕してにんにく卵黄粉末とし、このにんにく卵黄粉末を篩別して、粒子径を細かに揃えたにんにく卵黄粉末を得た。
にんにく卵黄粉末中にその他の成分を所定の割合で加え、これらを攪拌・混合して、ペースト状のにんにく卵黄混合物を得た。
また、ゼラチン、グリセリン、着色剤及び精製水を所定の割合で混ぜ、これらを攪拌・混合して、やわらかなカプセル形成材を得た。
にんにく卵黄混合物とカプセル形成材を充填機に供給し、カプセル中ににんにく卵黄混合物が充填されたにんにく卵黄製品を得た。
にんにく卵黄は、すでに説明した通り、蒸しにんにくを潰し、卵黄を加えて攪拌・混練して作る。にんにく卵黄の品質は、にんにくを蒸す温度と時間によって大きく左右される。本発明者等は、にんにく臭が無く、食したとき、甘くておいしい、辛みの無い、胃腸に優しいにんにく卵黄を作りたいと考えている。そのようなにんにく卵黄を作るのに好ましいと思われる温度と時間の条件を求めるため、にんにくを蒸す温度(℃)と時間(分)を変えてにんにくを蒸し、蒸しにんにくの見た目、食感、辛みを調べた。
まず、表1−1及び表1−2(以下、単に「表1」という。)の試料No.1〜50の欄に示すように、蒸し温度(℃)を75℃〜100℃の間で変化させ、蒸し時間(分)を10分〜65分の間で変化させてにんにくを蒸し、得られた蒸しにんにくの見た目、食感、辛みがどのような状態になるかを調べた。結果は表1の試料No.1〜50の欄に示す通りであった。
Figure 2018183109
Figure 2018183109
表1中、見た目が「白くて透明感が少ないか無い」、食感が「ガリガリ」、辛みが「有り」とある場合、この蒸しにんにくはにんにく卵黄の原料として使用することができない。蒸しにんにくがこの状態にあるということは、にんにくが芯まで蒸されておらず、蒸しにんにく中にアリイナーゼが残っており、卵黄を混ぜて混練しているうちに蒸しにんにく中のアリインがアリシンに変化し、胃腸に対して刺激が強いにんにく卵黄が出来てしまうからである。ここで、「透明感が少ないか無い」とは、反射光量と比べて透過光量が少なく、透過光を感じないか、透過光を少ししか感じない状態をいう。また、食感が「ガリガリ」とは、蒸しにんにくの全てがガリガリの場合と、蒸しにんにくに芯が残っており、この芯の部分がガリガリの場合の両方をいう。
また、表1中、見た目が「全てが透明感を持つ」、食感が「柔らか過ぎる」、辛み「無し」とある場合、この蒸しにんにくはにんにく卵黄の原料としては使用することができない。このような状態にある蒸しにんにくを潰して卵黄と混ぜたものはお粥状態になってしまい、水分が多過ぎ、水分を蒸発させて適度の粘性状態(粘土状態)にするのに時間がかかり過ぎる。しかも、加熱して、水分を蒸発させて得られたものは、適度な蒸し状態の蒸しにんにくで作ったものと比べ、量が少なくなり、原料に対する歩留まりが悪くなる。
ここで、「全てが透明感を持つ」とは、反射光量と比べて透過光量が多く、反射光より透過光を多く感じる状態をいう。
これに対し、表1中、見た目が「全てが透明感を持つ一歩手前」、食感が「ほくほく」、辛みが「無し」とある場合、上記のような問題が無いのみならず、食した際に甘くておいしく、本発明者等の味覚の好みに合致しているので、この蒸しにんにくはにんにく卵黄の原料として好ましく使用することができる。見た目が「全てが透明感を持つ一歩手前」とは、芯が若干残っていた状態から芯が全く無くなった直後と思われる状態をいう。食感が「ほくほく」とは、口の中に入れたときはにんにくの形状が保持されていて、口中でやさしく咀嚼したときににんにくの形状が自然に崩れ、崩れたにんにくは口中の唾液を吸収する程度の含水量にある蒸し状態をいう。
また、表1中、見た目が「全てが透明感を持つ」、食感が「ほくほく」、辛みが「無し」とある場合、上記のような問題が無いのみならず、食した際に甘くておいしく、本発明者等の味覚の好みに最も合致しているので、この蒸しにんにくはにんにく卵黄の原料として更に好ましく使用することができる。
また、表1中、見た目が「全てが透明感を持つ」、食感が「少し柔らかい」、辛み「無し」とある場合、上記のような問題が無いのみならず、食した際に甘くておいしく、本発明者等の味覚の好みに合致しているので、この蒸しにんにくはにんにく卵黄の原料として好ましく使用することができる。この蒸しにんにくは少し柔らかいが、原料として使用して問題がない。ここで、食感が「少し柔らかい」とは、少し蒸し過ぎて、多少水分が多くなった感じはあるが、「ほくほく」した感じが充分に残っている状態をいう。
表1の試料No.1〜50の欄において、蒸し温度(℃)と蒸し時間(分)が、試料No.20,31,42〜45の場合、得られた蒸しにんにくの見た目は「白くて透明感が少ないか無い」、食感は「ガリガリ」、辛みは「有り」である。この条件で得られた蒸しにんにくは、上述した基準に照らし、にんにく卵黄の原料として使用することができない。
表1の試料No.1〜50の欄において、蒸し温度(℃)と蒸し時間(分)が、表1の試料No.1,5,11,21,32〜35,46〜50の場合、得られた蒸しにんにくの見た目は「全てが透明感を持つ一歩手前」、食感は「ほくほく」、辛みは「無し」である。この条件で得られた蒸しにんにくは、上述した基準に照らし、にんにく卵黄の原料として好ましく使用することができる。
表1の試料No.1〜50の欄において、蒸し温度(℃)と蒸し時間(分)が、表1の試料No.2,6,7,12〜14,22〜25,36〜39の場合、得られた蒸しにんにくの見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「ほくほく」、辛みは「無し」であった。この条件で得られた蒸しにんにくは、上述した基準に照らし、にんにく卵黄の原料として更に好ましく使用することができる。
表1の試料No.1〜50の欄において、蒸し温度(℃)と蒸し時間(分)が、表1の試料No.3,8,15,16,26〜28,40の場合、得られた蒸しにんにくの見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「少し柔らかい」、辛みは「無し」であった。この条件で得られた蒸しにんにくは、上述した基準に照らし、にんにく卵黄の原料として好ましく使用することができる。
表1の試料No.1〜50の欄において、蒸し温度(℃)と蒸し時間(分)が、表1の試料No.4,9,10,17〜19,29,30,41の場合、蒸しにんにくの見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「柔らか過ぎる」、辛みは「無し」であった。この条件で得られた蒸しにんにくは、上述した基準に照らし、にんにく卵黄の原料として使用することができない。
次に、蒸し時間(分)が、表1の試料No.3と試料No.4の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.3の場合より3分多い、23分でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.53の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「少し柔らかい」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として好ましく使用することができる。
また、蒸し温度(℃)が、表1の試料No.9と試料No.15の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.15の場合より2℃高い、92℃でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.55の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「少し柔らかい」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として好ましく使用することができる。
また、蒸し温度(℃)が、表1の試料No.10と試料No.16の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.16の場合より2℃高い、92℃でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.56の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「少し柔らかい」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として好ましく使用することができる。
また、蒸し温度(℃)が、表1の試料No.17と試料No.26の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.26の場合より2℃高い、87℃でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.60の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「少し柔らかい」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として好ましく使用することができる。
また、蒸し温度(℃)が、表1の試料No.18と試料No.27の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.27の場合より2℃高い、87℃でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.61の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「少し柔らかい」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として好ましく使用することができる。
また、蒸し温度(℃)が、表1の試料No.19と試料No.28の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.28の場合より2℃高い、87℃でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.62の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「少し柔らかい」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として好ましく使用することができる。
また、蒸し温度(℃)が、表1の試料No.29と試料No.39の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.29の場合より2℃低い、83℃でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.67の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「少し柔らかい」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として好ましく使用することができる。
また、蒸し温度(℃)が、表1の試料No.35と試料No.45の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.35の場合より2℃低い、78℃でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.75の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「少し柔らかい」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として好ましく使用することができる。
また、蒸し温度(℃)が、表1の試料No.34と試料No.44の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.34の場合より2℃低い、78℃でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.74の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「少し柔らかい」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として好ましく使用することができる。
また、蒸し温度(℃)が、表1の試料No.33と試料No.43の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.33の場合より2℃低い、78℃でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.73の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「少し柔らかい」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として好ましく使用することができる。
また、蒸し温度(℃)が、表1の試料No.32と試料No.42の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.32の場合より2℃低い、78℃でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.72の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「少し柔らかい」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として好ましく使用することができる。
また、蒸し温度(℃)が、表1の試料No.11と試料No.20の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.11の場合より2℃低い、88℃でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.57の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「少し柔らかい」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として好ましく使用することができる。
以上の結果から、蒸し工程において、にんにくを蒸すために好ましく使用することができる温度(℃)と時間(分)の範囲を、温度(℃)と時間(分)で示す図2のグラフに図示した。
すなわち、蒸し工程の蒸し温度と蒸し時間は、温度(℃)と時間(分)で示すグラフ(図2)における、温度が100℃で時間が10分を示す第一の点Aと、温度が100℃で時間が22分を示す第二の点Bと、温度が92℃で時間が30分を示す第三の点Cと、温度が92℃で時間が35分を示す第四の点Dと、温度が87℃で時間が40分を示す第五の点Eと、温度が87℃で時間が50分を示す第六の点Fと、温度が80℃で時間が60分を示す第七の点Gと、温度が75℃で時間が60分を示す第八の点Hと、温度が75℃で時間が40分を示す第九の点Iと、温度が78℃で時間が35分を示す第十の点Jと、温度が78℃で時間が20分を示す第十一の点Kと、温度が88℃で時間が10分を示す第十二の点Lとをこの順に結ぶ11本の直線と、第十二の点Lと第一の点Aを結ぶ1本の直線とで囲まれた範囲内が好ましいということができる。
次に、蒸し時間(分)が、表1の試料No.1と試料No.2の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.2の場合より2分少ない、13分でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.51の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「ほくほく」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として更に好ましい状態にある。
蒸し時間(分)が、表1の試料No.2と試料No.3の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.2の場合より2分多い、17分でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.52の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「ほくほく」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として更に好ましく使用することができる。
蒸し温度(℃)が、表1の試料No.15と試料No.24の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.24の場合より2℃高い、87℃でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.58の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「ほくほく」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として更に好ましく使用することができる。
蒸し温度(℃)が、表1の試料No.16と試料No.25の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.25の場合より2℃高い、87℃でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.59の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「ほくほく」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として更に好ましく使用することができる。
蒸し温度(℃)が、表1の試料No.26と試料No.36の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.36の場合より2℃高い、82℃でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.68の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「ほくほく」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として更に好ましく使用することができる。
蒸し温度(℃)が、表1の試料No.27と試料No.37の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.37の場合より2℃高い、82℃でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.69の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「ほくほく」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として更に好ましく使用することができる。
蒸し温度(℃)が、表1の試料No.28と試料No.38の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.38の場合より2℃高い、82℃でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.70の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「ほくほく」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として更に好ましく使用することができる。
蒸し温度(℃)が、表1の試料No.67と試料No.39の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.39の場合より2℃高い、82℃でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.71の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「少し柔らかい」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として好ましく使用することができる。
蒸し温度(℃)が、表1の試料No.39と試料No.49の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.39の場合より2℃低い、78℃でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.79の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「ほくほく」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として更に好ましく使用することができる。
蒸し温度(℃)が、表1の試料No.38と試料No.48の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.38の場合より2℃低い、78℃でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.78の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「ほくほく」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として更に好ましく使用することができる。
蒸し温度(℃)が、表1の試料No.37と試料No.47の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.37の場合より2℃低い、78℃でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.77の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「ほくほく」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として更に好ましく使用することができる。
蒸し温度(℃)が、表1の試料No.36と試料No.46の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.36の場合より2℃低い、78℃でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.76の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「ほくほく」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として更に好ましく使用することができる。
蒸し温度(℃)が、表1の試料No.25と試料No.35の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.25の場合より2℃低い、83℃でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.66の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「ほくほく」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として更に好ましく使用することができる。
蒸し温度(℃)が、表1の試料No.24と試料No.34の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.24の場合より2℃低い、83℃でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.65の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「ほくほく」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として更に好ましく使用することができる。
蒸し温度(℃)が、表1の試料No.23と試料No.33の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.23の場合より2℃低い、83℃でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.64の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「ほくほく」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として更に好ましく使用することができる。
蒸し温度(℃)が、表1の試料No.22と試料No.32の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.22の場合より2℃低い、83℃でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.63の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「ほくほく」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として更に好ましく使用することができる。
蒸し時間(分)が、表1の試料No.11と試料No.12の間の場合、蒸しにんにくがどのような状態になるかを知るため、試料No.12の場合より2分短い、13分でにんにくを蒸したところ、得られた蒸しにんにくは、表1の試料No.54の欄に示すように、見た目は「全てが透明感を持つ」、食感は「ほくほく」、辛みは「無し」で、にんにく卵黄の原料として更に好ましく使用することができる。
以上の結果から、蒸し工程において、にんにくを蒸すために更に好ましく使用することができる温度(℃)と時間(分)の範囲を、温度(℃)と時間(分)で示す図2のグラフに図示した。
すなわち、蒸し工程の蒸し温度と蒸し時間は、温度(℃)と時間(分)で示すグラフ(図2)における、温度が100℃で時間が13分を示す第十三の点Mと、温度が100℃で時間が17分を示す第十四の点Nと、温度が87℃で時間が30分を示す第十五の点Oと、温度が87℃で時間が35分を示す第十六の点Pと、温度が82℃で時間が40分を示す第十七の点Qと、温度が82℃で時間が50分を示す第十八の点Rと、温度が80℃で時間が55分を示す第十九の点Sと、温度が78℃で時間が55分を示す第二十の点Tと、温度が78℃で時間が40分を示す第二十一の点Uと、温度が83℃で時間が35分を示す第二十二の点Vと、温度が83℃で時間が20分を示す第二十三の点Wと、温度が90℃で時間が13分を示す第二十四の点Xとをこの順に結ぶ11本の直線と、第二十四の点Xと第十三の点Mを結ぶ1本の直線とで囲まれた範囲内が更に好ましいということができる。
なお、表1の区分表示の欄及び図1中に使用の可否を示す記号を表示した。すなわち、見た目が「白くて透明感が少ないか無い」、食感が「ガリガリ」、辛みが「有り」は、使用不可を示す×記号で表示した。見た目が「全てが透明感を持つになる一歩手前」、食感が「ほくほく」、辛みが「無し」は、使用可を示す〇記号で表示した。見た目が「全てが透明感を持つ」、食感が「ほくほく」、辛みが「無し」は、使用良を示す◎記号で表示した。見た目が「全てが透明感を持つ」、食感が「少し柔らかい」、辛みが「無し」は、使用可を示す太い〇記号で表示した。見た目が「全てが透明感を持つ」、食感は「柔らか過ぎる」、辛みは「無し」は、使用不可を示す●記号で表示した。

Claims (13)

  1. にんにくを蒸して蒸しにんにくを得る蒸し工程と、該蒸し工程で得られた蒸しにんにくを潰して潰しにんにくを得る潰し工程と、該潰し工程で得られた潰しにんにくに鶏卵の卵黄を添加して混練し、混練にんにく卵黄を得る混練工程と、該混練工程で得られた該混練にんにく卵黄を乾燥させて乾燥にんにく卵黄を得る乾燥工程とを備えたにんにく卵黄の製造方法において、該蒸し工程の蒸し温度と蒸し時間が、温度(℃)と時間(分)で示すグラフにおける、温度が100℃で時間が10分を示す第一の点Aと、温度が100℃で時間が22分を示す第二の点Bと、温度が92℃で時間が30分を示す第三の点Cと、温度が92℃で時間が35分を示す第四の点Dと、温度が87℃で時間が40分を示す第五の点Eと、温度が87℃で時間が50分を示す第六の点Fと、温度が80℃で時間が60分を示す第七の点Gと、温度が75℃で時間が60分を示す第八の点Hと、温度が75℃で時間が40分を示す第九の点Iと、温度が78℃で時間が35分を示す第十の点Jと、温度が78℃で時間が20分を示す第十一の点Kと、温度が88℃で時間が10分を示す第十二の点Lとをこの順に結ぶ11本の直線と、第十二の点Lと第一の点Aを結ぶ1本の直線とで囲まれた範囲内にあることを特徴とするにんにく卵黄の製造方法。
  2. 前記蒸し工程の蒸し温度と蒸し時間が、温度(℃)と時間(分)で示すグラフにおける、温度が100℃で時間が13分を示す第十三の点Mと、温度が100℃で時間が17分を示す第十四の点Nと、温度が87℃で時間が30分を示す第十五の点Oと、温度が87℃で時間が35分を示す第十六の点Pと、温度が82℃で時間が40分を示す第十七の点Qと、温度が82℃で時間が50分を示す第十八の点Rと、温度が80℃で時間が55分を示す第十九の点Sと、温度が78℃で時間が55分を示す第二十の点Tと、温度が78℃で時間が40分を示す第二十一の点Uと、温度が83℃で時間が35分を示す第二十二の点Vと、温度が83℃で時間が20分を示す第二十三の点Wと、温度が90℃で時間が13分を示す第二十四の点Xとをこの順に結ぶ11本の直線と、第二十四の点Xと第十三の点Mを結ぶ1本の直線とで囲まれた範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載のにんにく卵黄の製造方法。
  3. 前記乾燥工程で得られた乾燥にんにく卵黄を粉砕してにんにく卵黄粉末を得る粉砕工程を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のにんにく卵黄の製造方法。
  4. 前記にんにく卵黄粉末をカプセル化させるカプセル化工程を備えたことを特徴とする請求項3に記載のにんにく卵黄の製造方法。
  5. 前記にんにく卵黄粉末をソフトカプセルを用いてカプセル化させることを特徴とする請求項4に記載のにんにく卵黄の製造方法。
  6. 前記にんにく卵黄粉末にサフラワー油、ミツロウ及び植物レシチンを混練してカプセル化させることを特徴とする請求項4又は5に記載のにんにく卵黄の製造方法。
  7. 前記潰し工程が、裏ごし器の篩の上に前記蒸しにんにくを置き、該蒸しにんにくが該篩の目を通過するように、該蒸しにんにくを該篩の目に押し付けて、該蒸しにんにくを潰すものであることを特徴とする請求項1に記載のにんにく卵黄の製造方法。
  8. 前記卵黄が、裏ごし器の篩の目を通過して得られた卵黄からなることを特徴とする請求項1に記載のにんにく卵黄の製造方法。
  9. 前記蒸し工程において使用する前記にんにくが、傷付けられていない状態のものであることを特徴とする請求項1に記載のにんにく卵黄の製造方法。
  10. 前記蒸し工程において使用する前記にんにくが、収獲した場所や時期を異にする複数のにんにくを混合して均質化したものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のにんにく卵黄の製造方法。
  11. 前記乾燥にんにく卵黄が、前記混練にんにくを常温又は30〜50℃で乾燥させたものであることを特徴とする請求項1に記載のにんにく卵黄の製造方法。
  12. にんにくを蒸して蒸しにんにくを得る蒸し工程と、該蒸し工程で得られた蒸しにんにくを潰して潰しにんにくを得る潰し工程と、該潰し工程で得られた潰しにんにくに鶏卵の卵黄を添加して混練し、混練にんにく卵黄を得る混練工程と、該混練工程で得られた該混練にんにく卵黄を乾燥させて乾燥にんにく卵黄を得る乾燥工程とを経て製造されるにんにく卵黄において、該蒸し工程の蒸し温度と蒸し時間が、温度(℃)と時間(分)で示すグラフにおける、温度が100℃で時間が10分を示す第一の点Aと、温度が100℃で時間が22分を示す第二の点Bと、温度が92℃で時間が30分を示す第三の点Cと、温度が92℃で時間が35分を示す第四の点Dと、温度が87℃で時間が40分を示す第五の点Eと、温度が87℃で時間が50分を示す第六の点Fと、温度が80℃で時間が60分を示す第七の点Gと、温度が75℃で時間が60分を示す第八の点Hと、温度が75℃で時間が40分を示す第九の点Iと、温度が78℃で時間が35分を示す第十の点Jと、温度が78℃で時間が20分を示す第十一の点Kと、温度が88℃で時間が10分を示す第十二の点Lとをこの順に結ぶ11本の直線と、第十二の点Lと第一の点Aを結ぶ1本の直線とで囲まれた範囲内にあることを特徴とするにんにく卵黄。
  13. 前記蒸し工程の蒸し温度と蒸し時間が、温度(℃)と時間(分)で示すグラフにおける、温度が100℃で時間が13分を示す第十三の点Mと、温度が100℃で時間が17分を示す第十四の点Nと、温度が87℃で時間が30分を示す第十五の点Oと、温度が87℃で時間が35分を示す第十六の点Pと、温度が82℃で時間が40分を示す第十七の点Qと、温度が82℃で時間が50分を示す第十八の点Rと、温度が80℃で時間が55分を示す第十九の点Sと、温度が78℃で時間が55分を示す第二十の点Tと、温度が78℃で時間が40分を示す第二十一の点Uと、温度が83℃で時間が35分を示す第二十二の点Vと、温度が83℃で時間が20分を示す第二十三の点Wと、温度が90℃で時間が13分を示す第二十四の点Xとをこの順に結ぶ11本の直線と、第二十四の点Xと第十三の点Mを結ぶ1本の直線とで囲まれた範囲内にあることを特徴とする請求項12に記載のにんにく卵黄。
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