JP2014047189A - 超微粉末含有カプセル剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】粉末を基材油に懸濁・分散させたものを内容液とする体内吸収性の良いカプセル剤の提供。
【解決手段】基材油に粉末を含ませ、湿式粉砕に供して微粉末化したものを内容液としてそのままカプセル封入する。粉末成分の80質量%以上が0.15mm以下で、50質量%以上が0.01mm以下であるように調整すれば、内容液の粘度を容易に100〜50,000cpsにでき、粉末を50質量%以上配合しても、ソフトカプセル剤に製剤化できる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、超微粉末を基材液に懸濁・分散した状態で封入したカプセル剤に関するものである。
生体内への健康機能関与成分の吸収率、利用率を上げ、できるだけ少量で有用な医薬品、化粧品、健康食品などを提供することは有益であり、多くの研究が行われている。その一つに粉末成分の超微粉砕、ナノ化がある。粉砕レベルが上がると、これに比例して同じ重量の粉末成分でもその表面積が上がり、胃液、腸液などの体液への溶解速度や溶解量が上がり、また表皮からの経皮吸収も向上する。
粉末を超微粉砕する方法に関しても多くの研究開発が行われているが、医薬品、化粧品、健康食品などの分野において、超微粉砕した粉末含有製品はほとんど市販されていない。この大きな理由の一つは、二次凝集、粉砕及び製剤コストの問題があるためである。医薬品の一般的な製剤としては、顆粒・錠剤があるが、これらの製剤では、一度超微粉砕した粉末を造粒・成形のため、練合や加圧を行っており、むしろ二次凝集を促進する製剤・製品であり、超微粉砕した価値を阻害するものである。粉末をそのまま製剤・製品としたものとしては、散剤・ハードカプセルがある。しかし、超微粉砕した粉末は、表面積が大きくなり、かさ密度が小さくなり、同じ重量でも体積が大きくなることから、製剤・製品も大型化となり飲みにくくなる。また、表面積が増えた分、空気中の酸素、湿度との反応も促進され、安定性の問題も懸念される。ソフトカプセル、液体充填ハードカプセル、シームレスカプセルに粉末を分散させた製剤もあるが、粉末を湿式で超微粉砕した後、スプレードライ、凍結乾燥などにより再固化(液体を固体とする)する過程で、二次凝集が起こり、超微粉砕した粉末をそのまま含むソフトカプセル、液体充填ハードカプセルはない。
それ故、本発明は、上記した課題を解決する、新規且つ有効な超微粉末含有カプセル剤(ソフトカプセル、液体充填ハードカプセル、シームレスカプセル等)を提供することを、その目的とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、前記カプセル剤の基材液を、湿式粉砕による超微粉砕の粉砕媒液として使用して、目的とする成分の粉末を湿式粉砕に供することで、湿式粉砕特有のナノ単位までの超微粉砕を達成でき、しかも、分散剤や安定化剤に安易に頼らずとも、二次凝集のない懸濁及び分散を容易に維持できること、さらに粒度範囲を適切に設定することで粘度も低める方向で調整できることを見出した。また、複数の成分の粉末を一つの工程で超微粉末化、並びに基材油へ懸濁及び分散を達成でき、そのままカプセル剤の内容液として製剤化することにより、不安定かつ面倒な製造工程を省略できることを見出した。
さらに、この直接超微粉砕法に、粉末を0.1mm以下に揃える整粒工程を加えると、体内吸収が有意的に良くなることを見出した。
従って、本発明者は、上記した知見に基づいて、以下の具体的なカプセル剤を提案するに至った。
請求項1の発明は、粉末成分を封入したカプセル剤において、その粉末成分の80質量%以上が0.15mm以下で、50質量%以上が0.01mm以下であることを特徴とする超微粉末含有カプセル剤である。
請求項2の発明は、基材液に目的とする粉末成分を含有させ、湿式粉砕に供して超微粉末化したものをカプセル内容液として、この液をそのままあるいはその他の成分、安定化剤などを加えた後、カプセル封入することを特徴とする製造方法で製した超微粉末含有カプセル剤である。
請求項3の発明は、請求項2に記載した超微粉末含有カプセル剤において、分散剤及び/または安定化剤の含有量が合計で、湿式粉砕による超微粉砕をせずに製した場合の80質量%以下であることを特徴とするカプセル剤である。
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかに記載した超微粉末含有カプセル剤において、目的とする粉末成分が0.10mm以下となるよう整粒した体内吸収の高いカプセル剤である。
本発明によれば、従来のカプセル剤より、封入する粉末成分が微粒化されているので、体内吸収を改良することができ、しかも、分散剤や安定化剤の安易な併用を抑えられる。さらに粒度範囲を適切に設定することで粘度も低める方向に調整できるので、ソフトカプセル剤やシームレスカプセル剤にする場合には、カプセル内容液中に占める粉末の量を従来より多くできるので、1カプセルに封入する粉末を従来より多くしたり、カプセルの大きさを従来より小さくしたりできる。また、分散溶媒として基材液をそのまま使用して湿式粉砕することで、製造工程を簡易化、安定化できる。
さらに、超微粉砕及び低粘度化により、ソフトカプセル皮膜のヒートシール面からのカプセル内容液の漏出(ピンホール)を防ぐことができる。
加えて、粉末成分の大きさを揃えることで体内吸収をさらに改善できる。
本発明は、カプセルに製剤化することが想定されており、そのカプセルにはソフトカプセル、シームレスカプセル、液体充填ハードカプセル等が含まれる。
(カプセル内容液)
粉末成分を基材液に懸濁・分散させたものである。
粉末は、カプセル剤用に基材液に懸濁・分散できるものであれば、特に限定されず、従来から使用されているものだけでなく、従来品と同様な特性を有するものであれば、いずれのものでもよい。
例えば、最近では、効用の点から機能性成分としてコエンザイムQ10、ウコン、ブルーベリー、にんにく等があるが、これらの抽出エキスを濃縮・粉末化したものを使用してもよい。
粉末の結晶性は特に限定されず、微細な単結晶体でも、微細な多結晶体でも、微細な非晶質体でもよい。また、粉末はペースト状でもよい。
基材液も、カプセル剤用に粉末を懸濁・分散できるものであれば、特に限定されず、従来から使用されているものだけでなく、従来品と同様な特性を有するものであれば、いずれのものでもよい。
例えば、カプセル剤が食用の場合は食用に適したものとなるが、植物性、動物性いずれの食用油脂でも良く、現在主要な基材油であるMCT(中鎖脂肪酸トリグリセライド)も当然ながら使用できる。これに10〜30%の水やエタノールを加えた液や、親水性のポリエチレングリコール400〜1000なども対象となる。
粉末の基材液への分散を助けるために、分散剤を配合してもよい。分散剤の例としては、レシチン、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等の乳化剤や、グァーガム等の増粘多糖類が挙げられる。
また、粉末の基材液中での安定した懸濁状態を確保するために、安定化剤を配合してもよい。安定化剤の例としては、ミツロウ、グリセリン脂肪酸エステル、硬化油等が挙げられる。
(カプセル内容液の製造方法)
粉末を基材液に含ませ、それを湿式粉砕に供することで、粉末を超微粉末化する。
湿式粉砕の方法としては二枚のディスクを回転させた隙間にスラリーを通す石臼式のコロイドミル、ガラスやジルコニアなどのビーズをスラリーに混合し高速で攪拌するビーズミル、高圧、高速で乳化、粉砕を行うジェット粉砕式ではスラリー同士を衝突させるアルティマイザー式、ダイヤモンド板に衝突させるナノマイザー式等があるが、湿式粉砕が可能であればいずれの粉砕方式を採用しても良い。好ましくは、高圧、高速で乳化、粉砕を行うジェット粉砕式である。
湿式粉砕によれば、粉末全量のうち80質量%以上が0.15mm以下で、さらに粉末全量のうち50質量%以上が0.01mm以下に収まるように調整できる。この範囲に揃えることで、カプセル内容液の全量中粉末を50質量%以上含ませても、その粘度を50,000cps以下に抑えることがより容易となる。しかも、安定化剤や分散剤の使用を従来の80質量%以下に抑えられる。
この粘度は従来品の粉末を最大限配合させたソフトカプセル剤の内容物の粘度と同程度のものであり、従来と同様に、金型が回転式のロータリー方式の製造装置を利用するロータリー方式カプセルを製造できる。また、本製法はシームレスカプセルや液体充填ハードカプセルに製剤化できることも元よりである。
なお、上記の粒度分布は、レーザー回析・散乱式粒度分布測定機(日機装製マイクロトラックMT3300EXII)による測定結果により規定したものである。
以下は、本発明の一例である。
(1)粉末(結晶、ペースト状粒子を含む)を、目的とするソフトカプセル剤の基剤液に分散または懸濁し、この液を湿式粉砕機で一次粉砕する。
(2)一次粉砕した懸濁液に、目的とするソフトカプセル剤の内容液の残りの成分を加え、以降はソフトカプセル剤の内容液調合の常法、例えばホモミキサー、アジホモミキサーなどのタンクを用いて撹拌、二次粉砕、脱泡し、調合液とする。
(カプセル剤の製造方法)
上記のようにして製造した懸濁液は、そのままカプセル剤のカプセル内容液とできる。
すなわち、ロータリー方式のソフトカプセル剤を製造する場合には、二枚の皮膜シートの間にその懸濁液をそのまま充填しながら立体成形することでその懸濁液が封入されたソフトカプセル剤を製造することができる。
その際に使用する皮膜シートも、カプセル剤用に内容物を封入できるものであれば、特に限定されず、従来から使用されているものだけでなく、従来品と同様な特定を有するものであれば、いずれのものでもよい。ソフトカプセル剤を製造する場合で、代表的なものは、動物系では、ゼラチンを主成分とし、グリセリン等の可塑剤や水を含むものであるが、植物系でも、プルラン、寒天、カラギーナン、デンプン、デンプン分解物、アルギン酸やHMC(ヒドロキシメチルセルロース)、HPMC(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、ジェランガム、カードラン等や、これらの酸化・アルカリ化した増粘多糖類も使用できる。
(懸濁液の作製)
(1)ブルーベリーエキス粉末
ブルーベリーのエキスを濃縮・粉末化したブルーベリー粉末を60質量%、MCTを40質量%となる配合割合で合わせて混合して、ブルーベリー粉末を、溶媒を構成する大豆レシチンとMCT中に分散・懸濁させた。
このときの粘度は20,000cpsであった。
この懸濁液を、高圧処理が可能なジェット粉砕式の装置を用いて湿式粉砕に供して、粘度5,000cps、平均粒子径(メディアン径)を約5μmとした。
次に、上記の懸濁液にブルーベリー粉末を追加して懸濁液中に占める粉末を90質量%とした上で、再度湿式粉砕に供した。最終的には、粉末全量のうち粉末成分の80質量%以上が0.15mm以下で、50質量%以上が0.01mm以下に収まっていた。このときの懸濁液の粘度は50,000cpsであった。
なお、二段階に分けて湿式粉砕に供したのは、1回目の粉砕前に粉末が61質量%以上になると粘度が高くなり過ぎ、湿式粉砕が出来なくなった失敗例を考慮したためである。
上記の他に、さらに、安定化剤としてミツロウを3質量%配合し、その分だけブルーベリー粉末の量を減らした懸濁液も作製した。
(ソフトカプセル剤の作製)
上記により作製した2種類の懸濁液と、ゼラチン系皮膜液を用いて、金型が回転式のロータリー方式の製造装置にかけたところ、いずれの懸濁液からも従来品と遜色の無い軟カプセル剤が得られた。
〈アントシアニンを指標とした体内吸収性の比較〉
ブルーベリーエキス粉末(アントシアニン含量36%)を60質量%、MCTを40質量%となる配合割合で混合して、ブルーベリーエキス粉末をMCTに分散・懸濁させた。この懸濁液を、高圧処理が可能なジェット粉砕式の湿式粉砕装置を用いて、粉末成分の80質量%以上が0.15mm以下で、50質量%以上が0.01mm以下収まるまで粉砕し、且つ粉末成分が0.1mmを超す粒径が無いように整粒し、その体内吸収性を調べた(以降は、超微粉砕品と称する)。比較対照には、湿式粉砕処理をしていないものを用いた(以降は、未粉砕品と称する)。
超微粉砕品と未粉砕品の体内吸収性比較試験の詳細は以下のとおりである。
事前に試験の説明を行い、同意を得た健常人6名を2群(A群、B群)に分け、A群には超微粉砕品、B群には未粉砕品を、ブルーベリーエキス粉末として480mgとなるよう毎日朝食後に、試験開始日から7日間連続して摂取させた。摂取開始から7日目は、被験者にサンプルを摂取させた後、0、0.5、1、2、4、8時間経過したところで静脈血5mLを採取し、遠心分離により血漿を分取した。7日間の前期試験後、ウォッシュアウトの期間を14日間設け、その後A群とB群の摂取サンプルを入れ替えて、同様に後期試験を実施した。
血漿を除タンパク後、濃縮し移動相にて溶解させたものをサンプルとして、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて血漿中のアントシアニン濃度をシアニジン−3−グルコシドを指標として測定した。測定値より、0〜8時間までの血中濃度-時間曲線下面積(AUC0−8h)を算出し、まとめた結果を表1に示す。
Figure 2014047189
表1に示されるように、ブルーベリーエキス粉末を湿式粉砕し、粉末成分の80質量%以上が0.15mm以下で、50質量%以上が0.01mm以下で、且つ粉末成分が0.1mmを超す粒径が無いように整粒したものは、AUC0−8hが未粉砕品に比べて約1.5倍となっており、体内吸収が向上していることが示された。
ブルーベリー粉末を60質量%の代わりに、にんにく粉末40質量%と卵黄粉末20質量%を使用した以外は、実施例1と同様にして懸濁液を作製し、ソフトカプセル剤に製剤化したところ、いずれの懸濁液からも従来品と遜色の無いソフトカプセル剤が得られた。また、1カプセル中、にんにく粉末は40質量%で卵黄粉末は20質量%であった。
ブルーベリー粉末を60質量%の代わりに、ウコン粉末50質量%と黒コショウ粉末10質量%を使用した以外は、実施例1と同様にして懸濁液を作製し、軟カプセル剤に製剤化したところ、いずれの懸濁液からも従来品と遜色の無い軟カプセル剤が得られた。また、1カプセル中、ウコン粉末は50質量%で黒コショウ粉末は10質量%であった。
(1)黒酢濃縮エキス粉末
黒酢濃縮エキス粉末60質量%と、MCT40質量%から上記と同様に湿式粉砕に供したところ、粉砕前の粘度10,000cpsが粉砕後には4,000cpsまで低下した。
(2)レスベラトール粉末
レスベラトール粉末60質量%と、MCT40質量%から上記と同様に湿式粉砕に供したところ、粉砕前の粘度18,000cpsが粉砕後には10,000cpsまで低下した。
(3)イチョウ葉エキス粉末
イチョウ葉エキス粉末50質量%と、MCT50質量%から上記と同様に湿式粉砕に供したところ、粉砕前の粘度25,000cpsが粉砕後には15,000cpsまで低下した。
(4)脱タンパクローヤルゼリー粉末
脱タンパクローヤルゼリー粉末50質量%と、MCT50質量%から上記と同様に湿式粉砕に供したところ、粉砕前の粘度20,000cpsが粉砕後には10,000cpsまで低下した。
(5)にんにく粉末、唐辛子粉末
にんにく粉末50質量%と、唐辛子粉末10質量%、サフラワー油40質量%から上記と同様に湿式粉砕に供したところ、粉砕前の粘度25,000cpsが粉砕後には10,000cpsまで低下した。
本発明の湿式粉砕で製した粉末成分の80質量%以上が0.15mm以下で、50質量%以上が0.01mm以下の各種ソフトカプセル内容液の粒度を、これと同一処方で従来法で製したソフトカプセル内容液の粒度と比較して表2に示した。
Figure 2014047189
表2に示されるように、従来法により製したソフトカプセル内容液に比べ、本発明の方法で製した各種ソフトカプセル内容液の粒度は、平均粒子径にして平均28.53μm、最大64.74μm低下していた。
ソフトカプセルは定量ポンプで液体を1カプセルずつ定量的に注入しているため、ポンプの負荷、界面張力などのため、内容液の粉末含量を高めることは製剤性の悪化につながるが、本発明の方法で製した粉末成分の80質量%以上が0.15mm以下で、50質量%以上が0.01mm以下のソフトカプセル内容液中の目的とする粉末成分の最大配合率を従来法と比較し、表3に示した。
Figure 2014047189
表3に示されるように、従来法により製したソフトカプセルに比べ、粉末成分の80質量%以上が0.15mm以下で、50質量%以上が0.01mm以下のソフトカプセルは目的とする粉末成分を超微粉末化することにより、粘度やピンホールのリスクが減り、粉末配合率を高めることができた。
ソフトカプセル内容液の粉末成分の安定した懸濁状態を保つためにミツロウ、グリセリン脂肪酸エステル等の分散剤が必要であるが、粉末成分を本発明の湿式粉砕の方法で製したソフトカプセル内容液中の安定化剤の最小含有量を従来法と比較し、表4に示した。
Figure 2014047189
表4に示されるように、従来法により製したソフトカプセルに比べ、本発明のソフトカプセルは、安定化剤の含有量を減らす事が出来、各内容液の粘度は、8,000cpsで遠心分離機、7,000rpmにて分離状態を確認したところ、分離は起きなかった。
本発明の製造方法によれば、製造工程数を減らせるので、生産性が向上する。
また、今まで1カプセル(総内容物300mg配合)あたり粉末は60質量%(180mg)未満の配合であったが、本発明では、粉末の配合量の可能な範囲が広がっており、粉末は90質量%(270mg)まで配合できた例もあるので、摂取するカプセル数の多さが問題となるような場合には配合量を増やすことでカプセル数を減らすこともできる。また、カプセルのサイズが問題となるような場合にはカプセルをサイズダウンできる。

Claims (4)

  1. 粉末成分を封入したカプセル剤において、その粉末成分の80質量%以上が0.15mm以下で、50質量%以上が0.01mm以下であることを特徴とする超微粉末含有カプセル剤。
  2. 基材液に目的とする粉末成分を含有させ、湿式粉砕に供して超微粉末化したものをカプセル内容液として、この液をそのままあるいはその他の成分、安定化剤などを加えた後、カプセル封入することを特徴とする製造方法で製した超微粉末含有カプセル剤。
  3. 請求項2に記載した超微粉末含有カプセル剤において、分散剤及び/または安定化剤の含有量が合計で、湿式粉砕による超微粉砕をせずに製した場合の80質量%以下であることを特徴とするカプセル剤。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載した超微粉末含有カプセル剤において、目的とする粉末成分が0.10mm以下となるよう整粒した、体内吸収の高いカプセル剤。
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